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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161832
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20231031BHJP
   A47J 27/00 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
H05B6/12 308
H05B6/12 319
A47J27/00 103L
A47J27/00 103A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072427
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002473
【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129791
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 真由美
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 晋平
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】福島 光起
【テーマコード(参考)】
3K151
4B055
【Fターム(参考)】
3K151AA33
3K151BA06
3K151BA14
3K151BA23
3K151BA93
4B055AA03
4B055BA13
4B055DA01
4B055DB14
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複数のコイルを備えた加熱調理器のコイルの変形を抑制する。
【解決手段】加熱調理器は、鍋を収容する有底筒状の収容部40と、収容部40において鍋とは反対側に位置する外面側に収容部40の軸線を中心として周方向に配置され、鍋を誘導加熱する非円形状のコイル55と、コイル55の周方向の端部に、外面側から隣接するコイル押さえ部67とを備え、外側コイル55の周方向の端部に生じやすい変形を抑制する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鍋を収容する有底筒状の収容部と、
前記収容部において前記鍋とは反対側に位置する外面側に前記収容部の軸線を中心として周方向に配置され、前記鍋を誘導加熱する非円形状のコイルと、
前記コイルの周方向の端部に、前記外面側から隣接するコイル押さえ部と
を備える加熱調理器。
【請求項2】
前記コイルは、前記鍋の周方向に長軸を有し、前記鍋の径方向に短軸を有する請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記鍋の周方向における前記コイルの幅は、前記鍋の径方向における前記コイルの幅よりも大きい請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記コイル押さえ部は、前記コイルの外周側に隣接する第1押さえ部と、前記コイルの内周側に隣接する第2押さえ部とを有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記コイルの外側に配置されるフェライトコアを保持するフェライトホルダを備え、
前記コイル押さえ部は、前記フェライトホルダに設けられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記収容部には、前記鍋に当接するセンサが配置され、
前記コイルは、前記センサに近接して設けられている請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記コイルと前記センサとの間隙は、3mm以上20mm以下に設定されている請求項6に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、鍋を収容する有底筒状の収容部に対して、収容部の周方向に間隔をあけて複数のコイルを配置した加熱調理器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-129843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鍋の周方向に隣接したコイル間の間隙を低減することで、複数のコイルによる加熱領域を確保する場合がある。本願出願人は、このような場合、使用回数を重ねるうちに、鍋の周方向におけるコイルの端部が鍋から離間する方向の変形が生じ得るという新たな知見を得た。この変形は、鍋の加熱不足を引き起こし得る。特許文献1では、この反りの発生に伴う鍋の加熱不足について開示がない。
【0005】
本発明は、複数のコイルを備えた加熱調理器のコイルの変形を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、鍋を収容する有底筒状の収容部と、前記収容部において前記鍋とは反対側に位置する外面側に前記収容部の軸線を中心として周方向に配置され、前記鍋を誘導加熱する非円形状のコイルと、前記コイルの周方向の端部に、前記外面側から隣接するコイル押さえ部とを備える加熱調理器を提供する。
【0007】
本態様によれば、通電による加熱によって、特に、コイルの周方向の端部に生じやすい変形をコイル押さえ部で抑制できる。例えば、収容部の形状に沿って湾曲した状態を保持するためにコイルに塗布されたワニス等の樹脂が加熱によって軟化し、コイルの周方向の端部が収容部の湾曲形状から離間する方向に変形した場合に、コイルの端部が押さえ部に当接する。これにより、コイル押さえ部によって、コイルの変形を抑制できる。
【0008】
前記コイルは、前記鍋の周方向に長軸を有し、前記鍋の径方向に短軸を有してもよい。
【0009】
本構成によれば、コイルの周方向の曲率半径が、コイルの径方向の短軸の曲率半径よりも小さくなる。言い換えると、コイルの周方向の曲率は、径方向に比べて急激に変化する。使用回数を重ねる(加熱状態と非加熱状態を繰り返す)と、曲率が急激に変化するコイルの周方向の端部においてひずみが生じやすいため、押さえ部によるコイルの変形抑制の効果がより顕著に得られる。
【0010】
前記鍋の周方向における前記コイルの幅は、前記鍋の径方向における前記コイルの幅よりも大きくてもよい。
【0011】
本構成によれば、周方向におけるコイルの幅を径方向におけるコイルの幅よりも大きくしようとすると、周方向のコイルの厚さは、径方向のコイルの厚さに比べて、薄くして周方向に延ばす必要があり、コイルの厚さが薄くなるとコイルが変形しやすいため、押さえ部によるコイルの変形抑制の効果がより顕著に得られる。
【0012】
前記コイル押さえ部は、前記コイルの外周側に隣接する第1押さえ部と、前記コイルの内周側に隣接する第2押さえ部とを有してもよい。
【0013】
本構成によれば、第1押さえ部と第2押さえ部との間に間隙を設けることで、コイルの放熱性を阻害することなく、コイルの変形を抑制できる。
【0014】
前記コイルの外側に配置されるフェライトコアを保持するフェライトホルダを備え、
前記コイル押さえ部は、前記フェライトホルダに設けられていてもよい。
【0015】
本構成によれば、コイル押さえ部は、フェライトホルダに設けられているので、コイル押さえ部を設けるための専用の部品を必要とせず、部品点数の増加を抑制できる。
【0016】
前記収容部には、前記鍋に当接するセンサが配置され、
前記コイルは、前記センサに近接して設けられていてもよい。
【0017】
本構成によれば、コイルがセンサから離間して設けられる場合に比べて、センサによってコイルの温度等を精度よく検出できる。
【0018】
前記コイルと前記センサとの間隙は、3mm以上20mm以下に設定されていてもよい。
【0019】
本構成によれば、コイルとセンサとの間隙が適切に設定される。3mm未満の場合、コイルの組付け性が阻害され、20mmを超過するとセンサによる温度検出等の精度が低下する。
【発明の効果】
【0020】
本発明では、複数のコイルを備えた加熱調理器のコイルの変形を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る炊飯器(加熱調理器)の斜視図。
図2】炊飯器の蓋体を非表示にした断面図。
図3】炊飯器の分解斜視図。
図4】コイルを組付けられた保護枠の斜視図。
図5】内側コイルを内側コイルの軸線が延びる方向から見た図。
図6】外側コイルを外側コイルの軸線が延びる方向から見た図。
図7】外側コイルの長軸に沿った断面を模式的に示した図。
図8図4のVIII-VIII線に沿った断面図。
図9】保護枠に取り付けられた状態のフェライトホルダの底面図。
図10】フェライトホルダの下方からの斜視図。
図11】保護枠に取り付けられた状態のフェライトホルダの斜視図。
図12】外側コイルが正面となる方向から見たフェライトホルダの斜視図。
図13】コイル押さえ部が正面となる方向から見たフェライトホルダの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る炊飯器(加熱調理器)1の蓋体30を開いて、鍋10を取り出した状態の上方からの斜視図である。図2は、炊飯器1の断面図である。図3は、炊飯器1の分解斜視図である。
【0024】
図1に示すように、炊飯器1は、飯米を加熱する有底筒状の鍋10を着脱可能に収容する炊飯器本体20と、炊飯器本体20に対して回動可能に配設された蓋体30とを備える。
【0025】
図1及び図2を参照すると、鍋10は、磁性材料からなり、炊飯器本体20内に配置されたコイル50によって誘導加熱される。鍋10は、底部10a、側部10b、および湾曲部10cを有する。底部10aは、左右方向に略平坦に延在する円形状である。側部10bは、上下方向に且つ外方に延在する略円筒形状である。湾曲部10cは、底部10aと側部10bとを接続する。湾曲部10cは、底部10aの径方向外端と側部10bの下端とをつなぐ曲面形状である。
【0026】
蓋体30は、炊飯器本体20の接続部24に回動可能に取り付けられ、炊飯器本体20に対して閉じられたとき、炊飯器本体20の開口部20aを閉塞する。
【0027】
図3を参照すると、蓋体30は、その前方側において、炊飯器1を操作するための操作部31と、操作状況や動作状況を表示する表示部32とを有し、その後方側において、排気通路の出口である蒸気排出口33を有する。
【0028】
操作部31は、複数の操作ボタン31aと、開放ボタン31bとを有する。操作ボタン31aは、炊飯器1の動作状態を切り替えるためのボタンであり、例えば炊飯を開始するボタン、動作を取り消すボタン、および電源ボタン等である。開放ボタン31bは、ロック機構によって閉鎖状態が維持されている蓋体30を開放するためのボタンである。
【0029】
図1を参照すると、蓋体30の内側には、閉塞状態で鍋10の上端開口10dを閉塞する内蓋(図示せず)が取り付けられている。内蓋は、鍋10の上端開口10dの内周部に密着して上端開口10dを閉塞するシール部材(図示せず)を有する。内蓋は、蓋体30に対して着脱可能に取り付けられている
【0030】
図2及び図3に示すように、炊飯器本体20は、ケーシング21、収容部(保護枠)40、コイル50、フェライト91(図9参照)、フェライトホルダ60、反射板70、電源基板26、IH基板27、及び冷却ファン28を有する。
【0031】
図1に示すように、ケーシング21は、ケーシング本体22と、肩体23と、接続部24とを備える。ケーシング本体22は、底面22aと、底面22aを取り囲む周壁部22bと、及び周壁部22bの上端に形成された開口部22cを備える箱状である。
【0032】
肩体23は、ケーシング本体22の開口部22cを覆うように上方から取り付けられている。肩体23の前方側には、蓋体30の前部に設けられたロック爪34と係合する係合孔23aが設けられている。接続部24は、肩体23の後方側に設けられて、蓋体30を回動可能に装着するためのヒンジ部である。
【0033】
図2に示すように、保護枠40は、ケーシング本体22の内で、肩体23の下方に配置されている。保護枠40内には、鍋10が配置されるようになっている。保護枠40の上部かつ肩体23の下方には、内胴25が配置されている。内胴25は、鍋10よりわずかに大きな径を有する円筒状であり、金属材料からなる。鍋10が保護枠(収容部)40に収容されると、鍋10の軸線Aと保護枠40の軸線Bとは一致する。
【0034】
図4は、コイルが組付けられた保護枠40の斜視図である。図4は、図1~3に対して上下を逆にして示されている。図4では、図示を明瞭かつ簡易にするためにコイル50の形状が模式的に示されている。実際には、コイル50は、巻線が巻回されてなる渦巻き形状である。コイル50は、巻線が径方向に複数層積層されている。言い換えると、コイル50は、保護枠40の外周面から外側に向かって巻き線が複数層積層されている。
【0035】
保護枠40は、鍋10を収容する有底円筒状の鍋収容部41と、電源基板26を支持する基板支持部42とを備える。保護枠40は、非導電性材料(例えば合成樹脂材料)からなる。
【0036】
図2,4を併せて参照して、鍋収容部41は、底部41a、側部41b、湾曲部41cを有する。底部41aは、鍋10の底部10aの外側に配置されて、左右方向に略平坦に延在する円形状である。側部41bは、鍋10の側部10bの外側に配置されて、上下方向かつ外方に延在する略円筒状である。湾曲部41cは、鍋10の湾曲部10cの外側に配置され、底部41aと側部41bを接続する曲面形状である。
【0037】
底部41aおよび湾曲部41cには、ねじ孔が設けられ、鉛直方向に延びる円柱状のボス41dが設けられている。側部41bには、図示しない温度センサ(センサ)を貫通させて配置する円筒状の貫通部(センサの取付部)41eが設けられている。取付部41eに配置されたセンサは、鍋収容部41を貫通して、鍋10に当接している。
【0038】
保護枠40の上側周縁部には、複数のブラケット部44が設けられている。ブラケット部44は、肩体23に対してねじ締結するために使用される。保護枠40の底面中央には、中央支持部45が設けられている。中央支持部45は、略円筒状をなして下方に突出して、フェライトホルダ60の中央部61に挿通されてフェライトホルダ60の位置決めがなされている(図9参照)。
【0039】
図4を参照すると、鍋収容部41の外周面には、平面視において非円形状(詳細にはドーナツ形状)のコイル50が配設されている。コイル50は、形状が異なる内側コイル51と外側コイル55を備え、高周波電流が通電されることで渦電流を発生させ、鍋10を誘導加熱する。
【0040】
内側コイル51と外側コイル55はいずれも、軸線A周りに並べて複数配置されている。本実施形態では、内側コイル51と外側コイル55がいずれも3つずつ配置されている。周方向に隣接する内側コイル51は互いに間隔を空けて配置され、周方向に隣接する外側コイル55は互いに間隔を空けて配置されている。径方向に隣接する内側コイル51と外側コイル55は、互いに間隔を空けて配置されている。
【0041】
内側コイル51は、鍋10の底部10aと湾曲部10cを誘導加熱するように、鍋収容部41の底部41aから湾曲部41cの外側面に配置されている。言い換えると、内側コイル51は、側部41bよりも径方向内側(軸線A側)で、鍋収容部41の底部41aから湾曲部41cに跨った領域に配置されている。
【0042】
図5は、内側コイル51を内側コイル51の軸線が延びる方向から見た図である。
【0043】
図4,5を参照すると、内側コイル51は、鍋10の径方向に延びる長軸a1と、鍋10の周方向に延びる短軸a2とを有する非円形状である。本実施形態の内側コイル51は、短軸a2の位置が長軸a1の中央よりも軸線A側に位置する。
【0044】
図5に示すように、内側コイル51は、鍋10の軸線A側に配置される内側部52と、内側部52から鍋10の径方向外側に延在する外側部53とを備える。内側部52と外側部53は、所定曲率で湾曲した一対の湾曲部54を介して連なっている。内側部52と、外側部53と、湾曲部54とは、いずれも所定曲率の円弧形状に形成れているが、厳密な円弧形状に限られず、一端から他端までが実質的に円弧状であればよい。
【0045】
内側部52は、全体として鍋10の周方向に延びている。内側部52は、所定の曲率半径R1で湾曲している。外側部53は、内側部52から鍋10の径方向外側に延在し、曲率半径R1よりも小さな所定の曲率半径R2で湾曲している。湾曲部54は、内側部52と外側部53を接続している。湾曲部54は、曲率半径R1よりも大きな所定の曲率半径R3で湾曲している。
【0046】
図6は、外側コイル55を外側コイル55の軸線が延びる方向から見た図である。
【0047】
図4,6を参照すると、外側コイル55は、鍋10の底部41aの中央部以外を誘導加熱するように、軸線Aに対して内側コイル51よりも径方向外側に配置されている。外側コイル55は、鍋収容部41の側部41bから湾曲部41cに跨って配置されている。外側コイル55は、全体として鍋収容部41の径方向及び周方向の曲面に沿って湾曲する。
【0048】
図6に示すように、外側コイル55は、鍋10の周方向に延びる長軸a3と、鍋10の径方向に延びる短軸a4とを有する非円形状である。本実施形態の外側コイル55は、概ね楕円形状を有し、内側コイル51に比べて径方向のつぶれ量が大きく扁平状である。
【0049】
外側コイル55の内周部55aの短軸a4に対する長軸a3の割合は、2.5倍以上3倍以下に設定され、好ましくは2.7倍以上2.9倍以下である。外側コイル55の外周部55bの短軸a4に対する長軸a3の割合は、2倍以上2.5倍以下に設定され、好ましくは2.2倍以上2.4倍以下である。
【0050】
外側コイル55の形状は、内側コイル51と同様に、外側コイル55を形成する治具の形状に依存している。治具は、鍋収容部41の形状に沿った形状を有する。治具に巻き付けられて束ねられたコイル線は、ワニス等の絶縁層を充填することで硬化され、所望の形状が保持される。
【0051】
外側コイル55は、鍋10の軸線A側に配置される内側部56と、内側部56から鍋10の径方向外側に延在する外側部57とを備える。内側部56と外側部57は、所定曲率で湾曲した一対の湾曲部58を介して連なっている。内側部56と、外側部57と、湾曲部58とは、いずれも所定曲率の円弧形状に形成れているが、厳密な円弧形状に限られず、一端から他端までが実質的に円弧状であればよい。
【0052】
内側部56及び外側部57は、全体として鍋10の周方向に延びている。内側部56及び外側部57は、所定の曲率半径(第1曲率半径)R4で湾曲している。湾曲部58は、内側部56と外側部57を接続している。湾曲部58は、曲率半径R4よりも小さな所定の曲率半径(第2曲率半径)R5で湾曲している。湾曲部58の曲率半径R5は、内側部56及び外側部57の曲率半径R4よりも小さく設定されている。
【0053】
内側部56及び外側部57の曲率半径R4に対する湾曲部58の曲率半径R5の割合は、1.5%以上3%以下に設定されている。より好ましくは、2%以上2.5%以下に設定されている。言い換えると、湾曲部58では、内側部56及び外側部57に比べて急激に曲率が変化している。
【0054】
曲率半径の割合を過度に小さくすると、外側コイル55の径方向に延びる領域が小さくなって、径方向における非加熱領域が過度に広くなる。曲率半径R5の割合を過度に大きくすると、湾曲部58の周方向に延びる領域が小さくなる。隣接する外側コイル55間の距離が広がって、非加熱領域が過度に広くなる。したがって、外側コイル55による鍋10の加熱領域を確保するために、曲率半径R4に対する曲率半径R5の割合は、上記範囲内に設定することが好ましい。
【0055】
図6に示すように、外側コイル55の内周部55aから外周部55bまでの湾曲部58の幅W1は、内側部56及び外側部57の幅W2よりも広い。したがって、外側コイル55では、径方向の加熱領域に比べて周方向の加熱領域が広い。
【0056】
このように、内側部56及び外側部57によって形成される径方向の加熱領域よりも、湾曲部58によって形成される周方向の加熱領域を広げると、湾曲部58の厚さは、径方向内側から外側に向かって薄くなる。
【0057】
図7は、外側コイル55の長軸a3に沿った断面を模式的に示した図である。
【0058】
湾曲部58の周方向の幅W1は、内側部56及び外側部57の径方向の幅W2よりも広くなっているので、コイルの巻き数が同じである場合、鍋収容部41の周方向において、湾曲部58の外周部58aの厚みT1は、湾曲部58の内周部58bの厚みT2よりも薄くなる。
【0059】
湾曲部58の厚みは、外側コイル55の周方向の内側から外側に向かうにしたがって薄くなっている。このようにして、内側部56及び外側部57の表面積よりも、湾曲部58の表面積を周方向に拡張することで、隣接する外側コイル55間の間隙を減少させることができる。
【0060】
図8は、コイル50及びフェライトホルダ60が組付けられた保護枠40における外側コイル55の長軸a3での断面図である。
【0061】
図8に示すように、湾曲部58の長軸a3の延びる周方向上には、センサの取付部41eが配置されている。上述のように外側コイル55を構成することで、湾曲部58の外周部55bを、取付部41eに近づけやすい。湾曲部58の外周部55bと取付部41eとの間の間隙Sを、温度センサによる検出応答性が良好な範囲に設定できる。
【0062】
湾曲部58と取付部41eとの間の間隙Sは、20mm以下で、可能な限り短い距離に設定することが好ましい。間隙Sを過度に小さくすると、コイルの製造誤差等によって保護枠40に対するコイルの組付け性が阻害され得る。
【0063】
図4及び図8に示すように、外側コイル55は、鍋収容部41の側部41b及び湾曲部41cの周方向に延びる曲面に沿って曲面状に形成されている。
【0064】
上述の外側コイル55の場合、加熱状態と非加熱状態とを繰り返すことによって、外側コイル55の湾曲部58が鍋収容部41から離間する方向に変形が生じる。これにより、コイルが離間した部分における加熱不足が生じる虞がある。
【0065】
すなわち、本願出願人は、周方向の両端の湾曲部58の曲率半径R5が、径方向の両端の内側部56及び外側部57の曲率半径R4に比して小さく、湾曲部58の厚さがコイルの径方向内側から外側に向かって薄くなる外側コイル55を用いた場合、コイルの周方向の端部(湾曲部58)に変形が生じるという新たな課題を見出した。
【0066】
炊飯時(加熱時)、コイルは、コイル自体の発熱ないし加熱された鍋からの輻射熱によって、絶縁層の融解温度近傍(例えば、120℃)まで昇温する場合があり、非加熱状態との間で温度差が生じる。この温度差によって、コイルの曲率が急激に変化する湾曲部58において、ひずみが生じやすいという新たな知見を得た。さらに、湾曲部58の厚さは内周部から外周部に向かって薄くなるため、素線の数が少なく、絶縁層が融解しやすい。すなわち、湾曲部ほど変形が生じやすくなる。
【0067】
これに対して、本実施形態では、フェライトホルダ60に、湾曲部58の周方向外側の端部(頂部)58aの外側(鍋収容部41の反対側)に近接して配置されるコイル押さえ部67を設けることで、湾曲部58の変形を抑制する。図2に示すように、フェライトホルダ60は、コイル50の直下に配置されて、コイル50からの磁束を収束させるためのフェライトコア91(図9参照)を収容する。
【0068】
図9は、保護枠40に取り付けられた状態のフェライトホルダ60の底面図である。図10は、フェライトホルダ60の下方からの斜視図である。図11は、保護枠40に取り付けられた状態のフェライトホルダ60の斜視図である。
【0069】
フェライトホルダ60は、中央部61と、フェライトコア91を保持する第1~3保持部62~64と、コイル押さえ部67を備える。コイル50への通電によって生じる磁束の集中と、ケーシング21の外部への磁束漏れの抑制には、各コイル50に対して複数のフェライトコアを配置することが有効である。したがって、第1~3保持部62~64は、各コイル50に対応するように設けられている。第1~3保持部62~64は、スロット形状をそれぞれ有し、当該スロットにフェライトコアが収容される。フェライトホルダ60は、保護枠40に固定するためのボス受け部60aと、図12に示す反射板70をネジ止めするためのネジ止め部60bとをさらに備える。
【0070】
中央部61は、軸線Bを中心とする環状の部分である。中央部61の内部空間には、保護枠40の中央支持部45が貫通して配置される。
【0071】
図9,10に示すように、第1保持部62は、中央部61から放射状に突出している。第1保持部62は、中央部61を中心として周方向に等間隔をあけて3つ設けられている。第1保持部62は、保護枠40の底部41aに沿って径方向に延びる径方向部62aと、径方向部62aの外端部からさらに径方向に延び、保護枠40の側部41b(軸線B)に沿って延在する延在部62bとを有する。
【0072】
第1保持部62は、一対の側壁部62cと、連結部62dと、弾性片62eと、抜止部62fとを備える。一対の側壁部62cは、径方向部62aから延在部62bにかけて延在する。連結部62dは、側壁部62cの保護枠40側の端部間を連結する。抜止部62fは、側壁部62cの連結部62dと反対側の端部から、側壁部62cの内側に突出している。弾性片62eは、連結部62dの一部で形成されて、フェライトコアを抜止部62fに向かって付勢する。連結部62d、弾性片62e及び抜止部62fは、径方向部62a及び延在部62bそれぞれに設けられている。
【0073】
第2保持部63は、径方向部62aにおける側壁部62cの径方向外側の両端部から概ね周方向に沿って延びる第1周方向部63aと第2周方向部63bとを有する。第1及び第2周方向部63a,63bは、外周壁63cと、底壁63dと、抜止部63fと、弾性片63eとを備える。外周壁63cは、フェライトコアの外周部を取り囲む。底壁63dは外周壁63cの保護枠40側の端部の一部を閉塞する。抜止部63fは、底壁63dと反対側の端部から、外周壁63cの内側に突出している。弾性片63eは、底壁63dから径方向に延びて、フェライトコアを抜止部63fに向かって付勢する。
【0074】
第3保持部64は、隣接する第2保持部63間に接続部65を介して連結されている。第3保持部64は、放射状に径方向に延在している。第3保持部64は、軸線Bを中心として周方向に等間隔をあけて3つ設けられている。第3保持部64は、第1保持部62と周方向位置がオフセットして配置されている。第3保持部64は、保護枠40の湾曲部41cに沿って径方向に延びる径方向部64aと、径方向部64aの外端部からさらに径方向に延び、保護枠40の側部41b(軸線B)に沿って延在する延在部64bとを有する。
【0075】
第3保持部64は、一対の側壁部64cと、連結部64dと、弾性片64eと、抜止部64fとを備える。一対の側壁部64cは、径方向部64aから延在部64bにかけて延在する。連結部64dは、側壁部64cの保護枠40側の端部間を連結する。抜止部64fは、側壁部64cの連結部64dと反対側の端部から、側壁部62cの内側に突出している。弾性片64eは、連結部64dの一部で形成されて、フェライトコアを抜止部64fに向かって付勢する。
【0076】
図9,11を参照すると、第1保持部62は、内側コイル51の長軸部に沿って配置される。径方向部62aは、内側部52の頂部よりも外側から内側コイル51の内径部内にわたって位置している。径方向部62aは、内側コイル51の内側部52に対応させて配置されている。延在部62bは、外側部53の頂部よりも外側から内側コイル51の内径部内にわたって位置している。延在部62bは、内側コイル51の外側部53に対応させて配置されている。
【0077】
第2保持部63は、内側コイル51の短軸部に沿って配置される。第1及び第2周方向部63a,63bは、それぞれ周方向に隣り合う2つの径方向部62aの間において、内側コイル51の湾曲部54から外側コイル55の内側部56に対応する位置に配置されている。
【0078】
第3保持部64は、周方向に隣り合う第1周方向部63aと第2周方向部63bの間において、外側コイル55の長軸部に沿って配置される。径方向部64aは、内側部56の頂部よりも外側から外側コイル55の内径部内にわたって位置している。径方向部64aは、外側コイル55の内側部56に対応させて配置されている。延在部64bは、外側部57の頂部よりも外側から外側コイル55の内径部内にわたって位置している。延在部64bは、外側コイル55の外側部53に対応させて配置されている。
【0079】
図12は、外側コイル55が正面となる方向から見たフェライトホルダ60の斜視図である。図13は、コイル押さえ部67が正面となる方向から見たフェライトホルダ60の斜視図である。
【0080】
図12に示すように、コイル押さえ部67は、外側コイル55の一対の湾曲部58に対応する位置に設けられている。コイル押さえ部67は、第2保持部63の外周壁63cの径方向外側に連結されている。コイル押さえ部67は、放射状に径方向に延在している。図10に示すように、コイル押さえ部67は、保護枠40の湾曲部41c及び側部41b(軸線B)に沿って延在する。
【0081】
図9を参照すると、コイル押さえ部67は、軸線Bを中心として周方向に等間隔をあけて6つ設けられている。コイル押さえ部67は、第1保持部62及び第3保持部64と周方向位置がオフセットして配置されている。隣接するコイル押さえ部67間には、第1保持部62(延在部62b)と、第3保持部64とが交互に配置されている。
【0082】
図13に示すように、コイル押さえ部67は、第1押さえ部67aと、第2押さえ部67bと、第1連結部67cと、第2連結部67dと、第1開口部67eと、第2開口部67fとを備える。第1押さえ部67aと第2押さえ部67bは、外側コイル55の湾曲部58の周方向の幅W2に対応した所定の幅W3で離間している。
【0083】
第1押さえ部67aと第2押さえ部67bは、径方向の延びると共に鍋収容部41の外側に突出する板状の側壁である。第1押さえ部67aと第2押さえ部67bの厚さT3(周方向の寸法)は、1.5mm以上3.5mm以下に設定されている。1.5mm未満の場合、外側コイル55の変形に対するコイル押さえ部67の剛性が不足し、コイルの変形が抑制されにくい。3.5mmを超過すると、外側コイル55に対して、第1押さえ部67aと第2押さえ部67bによって覆われる領域が増えて、放熱性の低下が生じ得る。
【0084】
図12に示すように、第1押さえ部67aと第2押さえ部67bは、所定の断面高さ(軸線Bに沿った寸法)を有する。第1押さえ部67a及び第2押さえ部67bの先端部の断面高さH1は、20mm以上30mm以下に設定されている。20mm未満の場合、コイルの変形に対するコイル押さえ部67の剛性が不足し、コイルの変形が抑制されにくい。30mmを超過すると、ケーシング21と保護枠40との間の限られた空間に配置されにくい。
【0085】
図8,13を参照すると、第1押さえ部67aは、外側コイル55の湾曲部58の周方向外側の端部(頂部)58a近傍に当接するように配置されている。第2押さえ部67bは、外側コイル55の湾曲部58の内周部58b近傍に当接するように配置されている。第2連結部67dは、外側コイル55の湾曲部58の外周部と内周部との間で、外側コイル55の長軸a3に対応する径方向位置に当接するように配置されている。これにより、第1押さえ部67aと第2連結部67dによって、外側コイル55の湾曲部58の外周部と内周部近傍が押さえられ、第2連結部67dによって外側コイル55の湾曲部58の頂部58aと内周部58bとの間の領域が面で抑えられるようになっている。
【0086】
外周部の近傍とは、湾曲部58の頂部58aを中心として周方向に4~10mmの幅である。内周部の近傍とは、湾曲部58の内周部側の頂部を中心として周方向に3~10mmの幅である。第2連結部67dが配置される長軸a3に対応する径方向位置とは、短軸a4方向における長軸a3からの離間距離が20mm以内を含む。
【0087】
当接するとは、実質的に外側コイル55が変形していないとみなせる程度に、外側コイルとコイル押さえ部67とが離間している場合を含む。例えば、保護枠40から湾曲部58が離間することによって加熱不足が生じ得ない程度に変形を許容するような湾曲部58とコイル押さえ部67との間の離間距離であってもよい。本実施形態においては、コイル押さえ部67と外側コイル55とは、0.3mm干渉させるように設定されている。これにより、コイルの厚みないしコイル押さえ部の寸法が製造誤差によってばらついた場合においても、確実に変形を抑制できる。
【0088】
図12に示すように、第1連結部67cは、第1及び第2押さえ部67a,67bの基端部側、かつ、第1及び第2押さえ部67a,67bの径方向内側に設けられている。第1連結部67cは、保護枠40の周方向に沿って延びて第1及び第2押さえ部67a,67b間を連結する。
【0089】
第2連結部67dは、第1及び第2押さえ部67a,67bの径方向外側の先端部に設けられている。第2連結部67dは、保護枠40の周方向に延びて第1及び第2押さえ部67a,67bの先端部間を連結する。第2連結部67dの径方向(軸線B方向)の寸法H2は、外側コイル55の湾曲部58を概ね覆うように設定されている。
【0090】
第1開口部67eは、第1押さえ部67a及び第2押さえ部67bの一対の対向面と、第1連結部67cと、第2保持部63の外周壁63cとによって区画される。第2開口部67fは、第1押さえ部67a及び第2押さえ部67bの一対の対向面と、第1連結部67cと、第2連結部67dとによって区画される。
【0091】
図2に示すように、フェライトホルダ60の直下には、コイル50から発生する高周波磁界が周辺機器に悪影響を及ぼすことを抑制するための反射板70が配置されている。反射板70は、1枚の板金を屈曲加工してなる一体構造をしている。反射板70の材質は、鍋10よりも電気抵抗値が低い銅またはアルミニウム等である。
【0092】
炊飯器本体20が組み立てられた状態では、フェライトホルダ60と鍋収容部41との間にコイル50が挟持されることによって、コイル50の位置が固定される。本実施形態では、フェライトホルダ60のボス受け60aに鍋収容部41のボス41dが受け入れられた状態で、ボス41dと、反射板70のねじ孔と、フェライトホルダ60のネジ止め部60bとが共締めされ、それぞれが固定される。
【0093】
このように構成した炊飯器1は、以下の特徴を有する。
【0094】
通電による加熱によって、特に、外側コイル55の周方向の端部に生じやすい変形をコイル押さえ部67で抑制できる。例えば、鍋収容部41の形状に沿って湾曲した状態を保持するために外側コイル55に塗布されたワニス等の樹脂が加熱によって軟化し、外側コイル55の周方向(湾曲部58)の端部が鍋収容部41の湾曲形状から離間する方向に変形した場合に、外側コイル55の端部がコイル押さえ部67に当接する。これにより、コイル押さえ部67によって、外側コイル55の変形を抑制できる。
【0095】
外側コイル55は、鍋10の周方向に長軸a3を有し、鍋10の径方向に短軸a4を有しているので、外側コイル55の周方向の曲率半径R5が、外側コイル55の径方向の短軸a4の曲率半径R4よりも小さくなる。言い換えると、外側コイル55の周方向の曲率は、径方向に比べて急激に変化する。使用回数を重ねる(加熱状態と非加熱状態を繰り返す)と、曲率が急激に変化する外側コイル55の周方向の端部(湾曲部58)においてひずみが生じやすいため、コイル押さえ部67による外側コイル55の変形抑制の効果がより顕著に得られる。
【0096】
外側コイル55の幅W1が長くなる湾曲部58の周方向の外側の端部(頂部)58aの厚さT1は、湾曲部58の周方向内側の端部58bの厚さT2に比べて薄く、変形しやすいため、コイル押さえ部67によるコイルの変形抑制の効果がより顕著に得られる。
【0097】
コイル押さえ部67の一部を構成する第1押さえ部67aと第2押さえ部67bとの間に間隙を設けることで、外側コイル55の放熱性を阻害することなく、外側コイル55の変形を抑制できる。
【0098】
コイル押さえ部67は、フェライトホルダ60に設けられているので、コイル押さえ部67を設けるための専用の部品を必要とせず、部品点数の増加を抑制できる。
【0099】
外側コイル55は、センサ(取付部)41eに近接して設けられているので、外側コイル55がセンサ(取付部)41eから離間して設けられる場合に比べて、センサ(取付部)41eによって外側コイル55の温度等を精度よく検出できる。
【0100】
図7に示すように、外側コイル55とセンサ(取付部)41eとの間隙Sは、3mm以上20mm以下に設定されているので、外側コイル55とセンサ(取付部)41eとの間隙Sが適切に設定される。3mm未満の場合、外側コイルの組付け性が阻害され、20mmを超過するとセンサ(取付部)41eによる温度検出等の精度が低下する。
【0101】
上述の実施形態では、コイル押さえ部67が第1押さえ部67a、第2押さえ部67b、及び第2連結部67dを有する構成について説明したが、これに限られるものではなく、第1押さえ部67a又は第2押さえ部67bの一方のみで構成されていてもよい。
【0102】
上述の実施形態では、コイル押さえ部67が第1開口部67e及び第2開口部67fを有する構成について説明したが、これに限られるものではなく、コイル押さえ部67は第1及び第2開口部67e,67fを備えていなくてもよい。
【0103】
上述の実施形態では、コイル押さえ部67がフェライトホルダ60に設けられている構成について説明したが、これに限られるものではなく、別部材に設けられていてもよい。
【0104】
上述の実施形態では、外側コイル55の内側部56と外側部57の曲率半径が同じである構成について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、内側部56の曲率半径が外側部57の曲率半径よりも小さい卵型等のように、内側部56と外側部57とで異なる曲率半径で構成されていてもよい。
【0105】
上述の実施形態では、外側コイル55の一対の湾曲部58の曲率半径が同じである構成について説明したが、これに限られるものではなく、外側コイル55の一対の湾曲部58はそれぞれ異なる曲率半径で構成されていてもよい。
【0106】
なお、本発明の加熱調理器1は、上述の実施形態の構成に限定されず、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0107】
1 加熱調理器
10 鍋
24 収容部
55 外側コイル(コイル)
60 フェライトホルダ
67 コイル押さえ部
67a 第1押さえ部
67b 第2押さえ部
a3 長軸
a4 短軸
A 軸線
B 軸線
W1 幅
W2 幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13