(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161847
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】通知サービス提供システム及び通知サービス提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20231031BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20231031BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06Q30/02 470
G07G1/12 361E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072451
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110003694
【氏名又は名称】弁理士法人有我国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉山 隼人
(72)【発明者】
【氏名】上村 聡志
(72)【発明者】
【氏名】仲田 知恵美
(72)【発明者】
【氏名】森 和也
(72)【発明者】
【氏名】阿部 新太郎
(72)【発明者】
【氏名】湯崎 弘明
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142CA17
3E142EA02
3E142FA31
3E142FA32
3E142FA33
3E142JA01
5L049BB08
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】有効期限切れの商品を削減し、店舗の売り上げを向上させることができる通知サービス提供システム及び通知サービス提供方法を提供する。
【解決手段】在庫情報DBに登録された有効期限情報に基づいて商品の値下げ情報を生成する値下げ情報生成部43と、ユーザ端末20から送信されたユーザの個人情報を個人情報DBに登録する個人情報登録部47と、値下げ情報生成部43により生成された値下げ情報をユーザ端末20に通知する通知サービス部45と、を備え、通知サービス部45は、値下げ情報生成部43により生成された値下げ情報の中から、個人情報登録部47により登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、当該選択した値下げ情報をユーザ端末20に通知する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗が所持する店舗端末と、ユーザが所持するユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備える通知サービス提供システムであって、
前記サーバ装置は、
前記店舗端末から送信された商品の商品情報及び有効期限情報を在庫情報データベースに登録する在庫情報登録部と、
前記在庫情報データベースに登録された有効期限情報に基づいて、前記在庫情報データベースに前記商品情報及び有効期限情報が登録された商品の値下げ情報を生成する値下げ情報生成部と、
前記値下げ情報生成部により生成された値下げ情報を前記ユーザ端末に通知する通知サービス部と、
前記ユーザ端末から送信された前記ユーザの個人情報を個人情報データベースに登録する個人情報登録部と、を備え、
前記通知サービス部は、前記値下げ情報生成部により生成された値下げ情報の中から、前記個人情報登録部により登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、当該選択した値下げ情報を前記ユーザ端末に通知することを特徴とする通知サービス提供システム。
【請求項2】
前記個人情報は、前記ユーザが前記値下げ情報の受け取りを希望する店舗の店舗情報を含み、さらに、前記ユーザの住所、性別、年代、及び、移動経路の情報のうちの少なくともいずれか1つを含み、
前記値下げ情報は、値下げ対象の商品の販売を行う店舗の店舗情報、値下げ対象の商品の前記商品情報、値下げ対象の商品の値下げの開始時間の情報、及び、値下げ対象の商品の値下げ価格の情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の通知サービス提供システム。
【請求項3】
前記通知サービス部は、前記個人情報に含まれる前記ユーザの住所及び移動経路のうちの少なくともいずれか1つに合致した店舗の前記値下げ情報を、前記ユーザ端末に通知することを特徴とする請求項2に記載の通知サービス提供システム。
【請求項4】
前記通知サービス部は、前記値下げ情報の中から、前記個人情報に含まれる年代及び性別のうちの少なくともいずれか1つに合致した、前記商品情報、前記商品の値下げの開始時間、及び、前記商品の値下げ価格を、前記ユーザ端末に通知することを特徴とする請求項2に記載の通知サービス提供システム。
【請求項5】
前記在庫情報データベースに登録された前記商品情報に対応する商品のうち、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品を特定する商品特定部を更に備え、
前記値下げ情報生成部は、前記商品特定部により特定された商品の値下げ情報を生成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の通知サービス提供システム。
【請求項6】
前記値下げ情報生成部は、前記商品特定部により特定された2以上の商品の組合せに対して、当該組合せの値下げ情報を生成することを特徴とする請求項5に記載の通知サービス提供システム。
【請求項7】
前記商品特定部は、前記在庫情報データベースに登録された前記商品情報に対応する商品と同種の商品の過去の単位期間当たりの販売個数と、前記同種の商品の現在の在庫数とに基づいて、各前記商品の販売完了予定日時を推定することを特徴とする請求項5に記載の通知サービス提供システム。
【請求項8】
店舗が所持する店舗端末と、ユーザが所持するユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備える通知サービス提供システムにおける通知サービス提供方法であって、
前記サーバ装置が、前記店舗端末から送信された商品の商品情報及び有効期限情報を在庫情報データベースに登録する在庫情報登録ステップと、
前記サーバ装置が、前記在庫情報データベースに登録された有効期限情報に基づいて、前記在庫情報データベースに前記商品情報及び有効期限情報が登録された商品の値下げ情報を生成する値下げ情報生成ステップと、
前記サーバ装置が、前記値下げ情報生成ステップにより生成された値下げ情報を前記ユーザ端末に通知する通知サービスステップと、
前記サーバ装置が、前記ユーザ端末から送信された前記ユーザの個人情報を個人情報データベースに登録する個人情報登録ステップと、を含み、
前記通知サービスステップは、前記値下げ情報生成ステップにより生成された値下げ情報の中から、前記個人情報登録ステップにより登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、当該選択した値下げ情報を前記ユーザ端末に通知することを特徴とする通知サービス提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通知サービス提供システム及び通知サービス提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ESG投資やSDGsが世界的に注目されており、特に、本来食べられるのに捨てられてしまう食品(食品ロス)の問題を含む環境問題に高い関心が集まっている。ESG投資とは、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)を重視した経営を行う企業の株式や債券などを対象とした投資である。SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称である。
【0003】
日本の食品廃棄物は年間2,531万tであり、そのうち、食品ロスの量は年間600万tと推計されており、日本人一人当たりに換算して年間47kgが廃棄されていることになる。この廃棄のうち、事業系廃棄が半数以上の324万tを占めている。
【0004】
特開2001-256396号公報には、提供する割引情報と、物品及びサービスの消費者であるシステム利用者の物品及びサービス購入履歴情報との連携が図れるようにし、且つ、インターネット接続業者の差別化を図ることができ、さらに、購入履歴情報に基づいて、広告効果の高いシステム利用者に向けた広告を行えるようにする技術が記載されている。
【0005】
当該文献に開示された購買支援情報提供システムは、システム利用者の物品及びサービスの購入履歴情報を入力する購入履歴情報入力手段と、前記システム利用者の購入可能な物品及びサービスの割引情報を入力する割引情報入力手段と、前記システム利用者の物品及びサービスの購入履歴情報と、該システム利用者の購入可能な物品及びサービスの割引情報とを比較し、該システム利用者が利用可能な割引情報を選択する割引情報選択手段と、前記システム利用者が利用可能な割引情報を、該システム利用者に通知する割引情報通知手段と、を備える。
【0006】
特許文献1に開示された技術は、顧客(システム利用者)の購入履歴情報に基づいて、顧客にとって関心があり、且つ有用な割引情報を顧客に通知できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来、店舗の店員が賞味/消費期限切れになりそうな食品に「おつとめ品」シールを手作業で添付することにより、値下げする食品を示す方法が取られている。しかしながら、この方法は店舗の店員の作業負荷が大きく、また、店舗に来店して「おつとめ品」シールを見た顧客にしか値下げの情報を伝えられないという問題があった。
【0009】
また、特許文献1に開示された技術は、賞味/消費期限切れの食品の割引情報を顧客に通知するものではないため、上記の課題を解決し、賞味/消費期限切れの食品の廃棄を抑制できるものではない。
【0010】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、有効期限切れの商品を削減し、店舗の売り上げを向上させることができる通知サービス提供システム及び通知サービス提供方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る通知サービス提供システムは、店舗が所持する店舗端末と、ユーザが所持するユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備える通知サービス提供システムであって、前記サーバ装置は、前記店舗端末から送信された商品の商品情報及び有効期限情報を在庫情報データベースに登録する在庫情報登録部と、前記在庫情報データベースに登録された有効期限情報に基づいて、前記在庫情報データベースに前記商品情報及び有効期限情報が登録された商品の値下げ情報を生成する値下げ情報生成部と、前記値下げ情報生成部により生成された値下げ情報を前記ユーザ端末に通知する通知サービス部と、前記ユーザ端末から送信された前記ユーザの個人情報を個人情報データベースに登録する個人情報登録部と、を備え、前記通知サービス部は、前記値下げ情報生成部により生成された値下げ情報の中から、前記個人情報登録部により登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、当該選択した値下げ情報を前記ユーザ端末に通知する構成である。
【0012】
この構成により、本発明に係る通知サービス提供システムは、有効期限切れの商品を削減し、店舗の売り上げを向上させることができる。また、本発明に係る通知サービス提供システムは、店舗の店員が有効期限切れの商品に「おつとめ品」シールを手作業で添付するなどの作業を不要にするため、店舗の店員の作業負荷を軽減できる。また、本発明に係る通知サービス提供システムは、ユーザのニーズに合わせた値下げ情報をユーザに通知するため、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0013】
また、本発明に係る通知サービス提供システムにおいては、前記個人情報は、前記ユーザが前記値下げ情報の受け取りを希望する店舗の店舗情報を含み、さらに、前記ユーザの住所、性別、年代、及び、移動経路の情報のうちの少なくともいずれか1つを含み、前記値下げ情報は、値下げ対象の商品の販売を行う店舗の店舗情報、値下げ対象の商品の前記商品情報、値下げ対象の商品の値下げの開始時間の情報、及び、値下げ対象の商品の値下げ価格の情報を含む構成であってもよい。
【0014】
また、本発明に係る通知サービス提供システムにおいては、前記通知サービス部は、前記個人情報に含まれる前記ユーザの住所及び移動経路のうちの少なくともいずれか1つに合致した店舗の前記値下げ情報を、前記ユーザ端末に通知する構成であってもよい。
【0015】
また、本発明に係る通知サービス提供システムにおいては、前記通知サービス部は、前記値下げ情報の中から、前記個人情報に含まれる年代及び性別のうちの少なくともいずれか1つに合致した、前記商品情報、前記商品の値下げの開始時間、及び、前記商品の値下げ価格を、前記ユーザ端末に通知する構成であってもよい。
【0016】
また、本発明に係る通知サービス提供システムは、前記在庫情報データベースに登録された前記商品情報に対応する商品のうち、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品を特定する商品特定部を更に備え、前記値下げ情報生成部は、前記商品特定部により特定された商品の値下げ情報を生成する構成であってもよい。
【0017】
この構成により、本発明に係る通知サービス提供システムは、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品について値下げ情報を生成するため、値下げしなくても売れる可能性がある商品を値下げすることがない。これにより、本発明に係る通知サービス提供システムは、有効期限切れの商品を効果的に削減し、店舗の売り上げを向上させることができる。
【0018】
また、本発明に係る通知サービス提供システムにおいては、前記値下げ情報生成部は、前記商品特定部により特定された2以上の商品の組合せに対して、当該組合せの値下げ情報を生成する構成であってもよい。
【0019】
この構成により、本発明に係る通知サービス提供システムは、2以上の商品の組合せに対して、当該組合せの値下げ情報を生成するため、ユーザの購買意欲を高め、商品の売れ残りを効果的に低減することができる。
【0020】
また、本発明に係る通知サービス提供システムにおいては、前記商品特定部は、前記在庫情報データベースに登録された前記商品情報に対応する商品と同種の商品の過去の単位期間当たりの販売個数と、前記同種の商品の現在の在庫数とに基づいて、各前記商品の販売完了予定日時を推定する構成であってもよい。
【0021】
また、本発明に係る通知サービス提供方法は、店舗が所持する店舗端末と、ユーザが所持するユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末にネットワークを介して接続されたサーバ装置と、を備える通知サービス提供システムにおける通知サービス提供方法であって、前記サーバ装置が、前記店舗端末から送信された商品の商品情報及び有効期限情報を在庫情報データベースに登録する在庫情報登録ステップと、前記サーバ装置が、前記在庫情報データベースに登録された有効期限情報に基づいて、前記在庫情報データベースに前記商品情報及び有効期限情報が登録された商品の値下げ情報を生成する値下げ情報生成ステップと、前記サーバ装置が、前記値下げ情報生成ステップにより生成された値下げ情報を前記ユーザ端末に通知する通知サービスステップと、前記サーバ装置が、前記ユーザ端末から送信された前記ユーザの個人情報を個人情報データベースに登録する個人情報登録ステップと、を含み、前記通知サービスステップは、前記値下げ情報生成ステップにより生成された値下げ情報の中から、前記個人情報登録ステップにより登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、当該選択した値下げ情報を前記ユーザ端末に通知する構成である。
【0022】
この構成により、本発明に係る通知サービス提供方法は、有効期限切れの商品を削減し、店舗の売り上げを向上させることができる。また、本発明に係る通知サービス提供方法は、店舗の店員が有効期限切れの商品に「おつとめ品」シールを手作業で添付するなどの作業を不要にするため、店舗の店員の作業負荷を軽減できる。また、本発明に係る通知サービス提供方法は、ユーザのニーズに合わせた値下げ情報をユーザに通知するため、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0023】
本発明は、有効期限切れの商品を削減し、店舗の売り上げを向上させることができる通知サービス提供システム及び通知サービス提供方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施形態における通知サービス提供システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態における店舗端末のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態におけるユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態におけるサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態における通知サービス提供システムの機能の一例を示す機能ブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態における通知サービス提供システムを用いる通知サービス提供方法の処理を示すシーケンス図である。
【
図7】
図6のフローチャートにおける商品特定ステップS8の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図6のフローチャートにおける商品特定ステップS8の処理の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る通知サービス提供システム及び通知サービス提供方法の実施形態について図面を用いて説明する。
【0026】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る通知サービス提供システム1は、店舗が所持する店舗端末10と、ユーザが所持するユーザ端末20と、店舗に設置された表示装置30と、店舗端末10、ユーザ端末20、及び表示装置30にネットワーク50を介して接続されたサーバ装置40と、を備える。
【0027】
ネットワーク50は、例えば、インターネット、携帯電話通信網、専用回線、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等の各種のネットワークを1つ以上含むことができる。
【0028】
店舗端末10は、店舗の店員が、入荷された商品の商品情報や有効期限情報を登録するためのPOS端末である。例えば、店舗端末10は、店員が操作可能な有人レジやパーソナルコンピュータなどであってもよく、あるいは、顧客であるユーザが操作可能なセルフレジであってもよい。店舗端末10は、ネットワーク50に接続して、サーバ装置40と通信を行うように構成されている。店舗端末10は、店員が登録した商品情報や有効期限情報をサーバ装置40に送信するようになっている。また、店舗端末10は、商品の販売完了時に、その商品の商品情報と、その商品が販売された販売完了日時を示す販売完了情報をサーバ装置40に送信するようになっている。
【0029】
本明細書において、「商品情報」とは、商品を特定する情報であり、例えば、商品分類、商品種別、商品名称、商品コード、商品IDなどの情報を含む。総務省の提供する日本標準商品分類表に記載の大分類7の中分類72を例に挙げると、例えば、トマト加工品は商品分類に該当し、トマトジュース類やトマトケチャップは商品種別に該当する。商品コードは、商品を識別するための符号であり、例えば、JANコードが該当する。商品IDは、商品の識別情報である。
【0030】
また、本明細書において、商品の「有効期限情報」とは、ユーザが当該商品を賞味可能又は消費可能な有効期限の指標を示す情報であり、例えば、賞味期限、消費期限などの情報を含む。なお、有効期限情報は、店舗端末10から取得されるのではなく、サーバ装置40側で別途設定又は取得されてもよい。
【0031】
ユーザ端末20は、店舗の顧客であるユーザが操作する端末であり、例えば、スマートフォンやタブレットなどの端末からなる。
【0032】
表示装置30は、後述する値下げ情報や店舗に関する情報を含むQRコード(登録商標)を表示するデジタルサイネージ用のディスプレイなどからなる。
【0033】
図2を参照しながら、本発明の実施形態における店舗端末10の構成について説明する。
図2は、本発明の実施形態における店舗端末10のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
【0034】
図2に示すように、店舗端末10は、プロセッサ101、メモリ102、通信部103、操作入力部104、コードリーダ105、モニタ106、ストレージ107を有しており、各構成要素がバス150を介して接続された構成となっている。
【0035】
プロセッサ101は、プログラムにより記述された様々な命令を実行し、店舗端末10において様々な機能を実現及び制御するハードウェアである。メモリ102は、店舗端末10で実行されるプログラムや処理対象データを一時的に記憶する揮発性メモリである。通信部103は、店舗端末10が他の装置と通信を行うための機能を有している。本実施形態では、店舗端末10は、通信部103によりネットワーク50を通じて、サーバ装置40と通信を行うことができるようになっている。
【0036】
操作入力部104は、例えば店舗の店員からの情報の入力を受け付ける機能を有しており、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどにより構成される。
【0037】
コードリーダ105は、商品に表示されたバーコード、QRコード(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identification)タグなどの各種コードを、店員又はユーザの操作に応じて読み取る機能を有しており、バーコードリーダ、QRコードリーダ、RFIDリーダなどにより構成される。商品に表示された各種コードには、商品情報と有効期限情報が含まれている。また、コードリーダ105は、ユーザ端末20に表示されたユーザ用コードを読み取るようになっていてもよい。ユーザ用コードは、有人レジやセルフレジなどの店舗端末10において、購入予定の商品の決済を行うときに必要となるコードであり、例えばバーコードやQRコードである。
【0038】
モニタ106は、店員に対して視覚的な情報の出力を行う機能を有している。
【0039】
ストレージ107は、所望の処理手順がプログラム命令として記述されたプログラムやデータを記憶する補助記憶装置である。すなわち、店舗端末10は、ストレージ107からメモリ102に読み込まれた各種プログラムをプロセッサ101において実行するようになっている。
【0040】
図3を参照しながら、本発明の実施形態におけるユーザ端末20の構成について説明する。
図3は、本発明の実施形態におけるユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
【0041】
図3に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ201、メモリ202、通信部203、操作入力部204、カメラ205、モニタ206、ストレージ207を有しており、各構成要素がバス250を介して接続された構成となっている。
【0042】
プロセッサ201は、プログラムにより記述された様々な命令を実行し、ユーザ端末20において様々な機能を実現及び制御するハードウェアである。メモリ202は、ユーザ端末20で実行されるプログラムや処理対象データを一時的に記憶する揮発性メモリである。通信部203は、ユーザ端末20が他の装置と通信を行うための機能を有している。本実施形態では、ユーザ端末20は、通信部203によりネットワーク50を通じて、サーバ装置40と通信を行うことができるようになっている。
【0043】
操作入力部204は、ユーザからの情報の入力を受け付ける機能を有しており、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどにより構成される。カメラ205は、ユーザの操作に応じて各種コードを撮影する機能を有している。モニタ206は、ユーザに対して視覚的な情報の出力を行う機能を有している。
【0044】
ストレージ207は、所望の処理手順がプログラム命令として記述されたプログラムやデータを記憶する補助記憶装置である。すなわち、ユーザ端末20は、ストレージ207からメモリ202に読み込まれた各種プログラムをプロセッサ201において実行するようになっている。
【0045】
図4を参照しながら、本発明の実施形態におけるサーバ装置40の構成について説明する。
図4は、本発明の実施形態におけるサーバ装置40のハードウェア構成の一例を示す概略ブロック図である。
【0046】
図4に示すように、サーバ装置40は、プロセッサ401、メモリ402、通信部403、操作入力部404、モニタ405、ストレージ406を有しており、各構成要素がバス450を介して接続された構成となっている。
【0047】
プロセッサ401は、プログラムにより記述された様々な命令を実行し、サーバ装置40において様々な機能を実現及び制御するハードウェアである。プロセッサ401は、例えばCPU(Central Processing Unit)、特定の目的に特化したデータ処理を行うDSP(Digital Signal Processor)又はGPU(Graphics Processing Unit)等であってもよい。
【0048】
メモリ402は、サーバ装置40で実行されるプログラムや処理対象データを一時的に記憶する揮発性メモリである。メモリ402は、例えばRAM(Random Access Memory)等の主記憶装置である。
【0049】
通信部403は、サーバ装置40が他の装置と通信を行うための機能を有している。本実施形態では、サーバ装置40は、通信部403によりネットワーク50を通じて、店舗端末10、ユーザ端末20、及び表示装置30と通信を行うことができるようになっている。
【0050】
操作入力部404は、通知サービス提供システム1の管理者からの情報の入力を受け付ける機能を有しており、例えばマウス及びキーボード等の入力デバイスからなる。また、モニタ405は、管理者に対して視覚的な情報の出力を行う機能を有しており、表示画面を備えている。操作入力部404及びモニタ405は、それぞれの機能が一体化したタッチパネル型ディスプレイであってもよい。
【0051】
ストレージ406は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気ディスク、SSD(Solid State Drive)等の半導体メモリ、光磁気ディスク、及び光ディスク等により実現される補助記憶装置である。
【0052】
ストレージ406は、所望の処理手順がプログラム命令として記述されたプログラムやデータを記憶することができるようになっている。
【0053】
プロセッサ401は、ストレージ406から各プログラムを適宜読み出してメモリ402上に展開し、プログラム命令を実行することで、各プログラムに対応する機能をサーバ装置40において実現できるようになっている。
【0054】
ストレージ406内には、在庫情報データベース(DB)411、販売実績DB412、値下げ情報DB413、及び個人情報DB414が構成される。
【0055】
在庫情報DB411は、店舗に存在する商品の商品情報、有効期限情報などが登録されるデータベースである。販売実績DB412は、商品の過去の販売履歴が登録されるデータベースである。
【0056】
値下げ情報DB413は、後述する値下げ情報生成部43により生成された値下げ情報が、ユーザ用コードに対応付けられて登録されるデータベースである。ここで、値下げ情報は、値下げ対象の商品の販売を行う店舗の店舗情報、値下げ対象の商品の商品情報、値下げ対象の商品の値下げの開始時間の情報、値下げ対象の商品の値下げ価格の情報、及び、値下げ対象の商品の陳列位置の情報を含む。
【0057】
個人情報DB414は、後述する個人情報登録部47によりユーザの個人情報が登録されるデータベースである。ここで、個人情報は、ユーザが値下げ情報の受け取りを希望する店舗の店舗情報を含む。店舗情報は、例えば、店舗の名称、所在地、営業時間、ユーザの現在地からの距離などの情報を含む。さらに、個人情報は、ユーザの住所、性別、年代、移動経路、ユーザ端末20の機種、ユーザ端末20にインストールされている買物アプリのバージョンなどの情報を含む。
【0058】
図5を参照しながら、本発明の実施形態における通知サービス提供システム1の機能について説明する。
図5は、本発明の実施形態における通知サービス提供システム1の機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0059】
ユーザ端末20は、買物アプリ実行部21及びコード読取部22の各機能を有している。買物アプリ実行部21及びコード読取部22は、プロセッサ201において実行されることにより具現化される機能ブロックである。
【0060】
買物アプリ実行部21は、ユーザ端末20にあらかじめインストールされた買物アプリを実行するようになっている。本明細書において、「買物アプリ」とは、ユーザが商品購入のために用いるユーザ端末20用のアプリケーションソフトウェアであって、ユーザ端末20上で起動し、ユーザの個人情報の登録、値下げ情報の表示、ユーザの購入対象の商品の決済などの処理を実行することができるソフトウェアである。
【0061】
例えば、買物アプリ実行部21は、店舗から提供される買物アプリ又は個人サイトを介して、ユーザの個人情報をサーバ装置40に送信するようになっている。ユーザは、買物アプリを介して、値下げ情報の受け取りを希望する店舗を複数登録することも可能である。
【0062】
例えば、買物アプリ実行部21は、後述するユーザ用コード発行部46により発行されたユーザ用コードを、モニタ206に表示させるようになっている。ユーザ端末20のモニタ206に表示されたユーザ用コードは、店舗端末10のコードリーダ105で読み取られる。
【0063】
コード読取部22は、店舗の表示装置30に表示されたバーコードやQRコードなどの各種コードをユーザがカメラ205により撮影することによって、買物アプリで当該店舗の店舗登録を行うための情報を読み取ることができるようになっている。
【0064】
サーバ装置40は、在庫情報登録部41、販売完了情報登録部42、値下げ情報生成部43、商品特定部44、通知サービス部45、ユーザ用コード発行部46、個人情報登録部47、及びWEB/アプリ管理部48の各機能を有している。在庫情報登録部41、販売完了情報登録部42、値下げ情報生成部43、商品特定部44、通知サービス部45、ユーザ用コード発行部46、個人情報登録部47、及びWEB/アプリ管理部48は、プロセッサ401において実行されることにより具現化される機能ブロックである。
【0065】
在庫情報登録部41は、店舗端末10から送信された商品の商品情報、有効期限情報などの情報を受信し、それらの情報を在庫情報DB411に登録するようになっている。
【0066】
販売完了情報登録部42は、商品の販売完了時に、その商品の商品情報と販売完了情報を店舗端末10から受信し、それらの情報を販売実績DB412に登録するようになっている。また、販売完了情報登録部42は、商品の販売完了時に、該当する商品の商品情報と有効期限情報を在庫情報DB411から削除するようになっている。
【0067】
値下げ情報生成部43は、在庫情報DB411に登録された有効期限情報に基づいて、在庫情報DB411に商品情報及び有効期限情報が登録された商品の値下げ情報を生成し、生成した値下げ情報を値下げ情報DB413に登録するようになっている。例えば、値下げ情報生成部43は、後述する商品特定部44により特定された商品の値下げ情報を生成するようになっている。
【0068】
値下げ情報生成部43は、商品特定部44により特定された2以上の商品の組合せに対して、当該組合せの値下げ情報を生成するようになっていてもよい。例えば、おにぎり単品の値下げ額が10円、パック牛乳単品の値下げ額が15円の場合に、値下げ情報生成部43は、おにぎり単品とパック牛乳単品の組合せに対する値下げ額を30円とした値下げ情報を生成する。
【0069】
また、値下げ情報生成部43は、商品の値下げの開始時間から当該商品の有効期限に到達するまで、当該商品の値下げ額を段階的に増加させる値下げ情報を生成してもよい。
てもよい。
【0070】
あるいは、値下げ情報生成部43は、在庫情報DB411に登録された有効期限情報、販売実績DB412に登録された過去の販売履歴、当日の天気や気温などの様々な情報を人工知能により分析し、その分析結果に基づいて値下げ情報を生成するものであってもよい。
【0071】
あるいは、値下げ情報生成部43は、ユーザの個人情報に応じて、同一の商品であってもユーザごとに異なる値下げ情報を生成してもよい。例えば、値下げ情報生成部43は、学生のユーザに対してのみ、平日夕方の時間帯に10代や20代に人気の高い菓子や飲料などの商品に値下げ価格を設定してもよい。また、例えば、値下げ情報生成部43は、社会人のユーザに対してのみ、平日夜間の時間帯に夕食又は夜食用の食材や酒類などの商品に値下げ価格を設定してもよい。あるいは、値下げ情報生成部43は、ある時点である店舗の近く(例えば、店舗から100m以内)にいるユーザに対してのみ、特定の商品に値下げ価格を設定してもよい。
【0072】
商品特定部44は、在庫情報DB411に登録された商品情報に対応する商品のうち、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品を特定するようになっている。
【0073】
例えば、商品特定部44は、在庫情報DB411に登録された商品情報に対応する商品と同種の商品の過去の単位期間当たりの販売個数と、在庫情報DB411に登録された同種の商品の現在の在庫数とに基づいて、各商品の販売完了予定日時を推定するようになっている。ここで、同種の商品とは、例えば同一の商品コードや商品IDが割り当てられた商品である。商品特定部44は、同種の商品の過去の単位期間当たりの販売個数を、販売実績DB412から読み出すようになっている。
【0074】
あるいは、商品特定部44は、有効期限の所定日数前に所定個数以上売れ残っている同種の商品を、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品として特定してもよい。
【0075】
通知サービス部45は、値下げ情報生成部43により生成された値下げ情報をユーザ端末20及び表示装置30に通知するようになっている。
【0076】
通知サービス部45は、値下げ情報生成部43により生成されて値下げ情報DB413に登録された値下げ情報の中から、後述する個人情報登録部47により登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、選択した値下げ情報をユーザ端末20に通知するようになっている。
【0077】
例えば、通知サービス部45は、個人情報に含まれるユーザの住所及び移動経路のうちの少なくともいずれか1つに合致した店舗の値下げ情報を、ユーザ端末20に通知するようになっている。例えば、ユーザが主婦又は主夫であれば、通知サービス部45は、ユーザの自宅の近隣に存在するスーパーや、ユーザの移動経路の周辺に存在する百貨店又は道の駅などの店舗の値下げ情報を値下げ情報DB413から選択して、ユーザ端末20に通知するようになっていてもよい。
【0078】
また、通知サービス部45は、個人情報に含まれるユーザの住所及び移動経路のうちの少なくともいずれか1つに合致した店舗として、ユーザが登録した店舗以外の店舗からの値下げ情報を値下げ情報DB413から選択して、ユーザ端末20に通知するようになっていてもよい。ユーザが登録した店舗以外の店舗とは、例えば、ユーザが登録した店舗の近隣に存在する店舗、ユーザの現在位置や移動経路の周辺に存在する店舗などである。
【0079】
通知サービス部45は、値下げ情報生成部43により生成された商品の値下げ情報の中から、個人情報に含まれる年代及び性別のうちの少なくともいずれか1つに合致した、商品情報、商品の値下げの開始時間の情報、及び、商品の値下げ価格の情報を値下げ情報DB413から選択し、選択したこれらの情報をユーザ端末20に通知するようになっていてもよい。例えば、ユーザが主婦又は主夫であれば、通知サービス部45は、食材、総菜、弁当、菓子、飲料のうちの値下げ対象の商品について、その値下げ情報を値下げ情報DB413から選択して、ユーザ端末20に通知するようになっていてもよい。
【0080】
また、通知サービス部45は、ユーザ端末20に値下げ情報を通知した後に売り切れた商品がある場合には、その商品が売り切れた旨をユーザ端末20に通知するようになっていてもよい。
【0081】
ユーザ用コード発行部46は、通知サービス部45により選択された値下げ情報と対応付けられたユーザ用コードを発行し、ユーザ端末20に送信するようになっている。
【0082】
個人情報登録部47は、ユーザ端末20から送信されたユーザの個人情報を個人情報DB414に登録するようになっている。
【0083】
WEB/アプリ管理部48は、店舗用の管理サイトや、ユーザ用の個人サイトの管理を行うようになっている。例えば、WEB/アプリ管理部48は、店舗情報を含んだQRコードの発行も行うようになっている。
【0084】
以下、本実施形態の通知サービス提供システム1における通知サービス提供方法について、
図6のシーケンス図を参照しながらその処理の一例を説明する。
【0085】
まず、ユーザは、買物アプリを起動させたユーザ端末20のカメラ205を用いて、ユーザが値下げ情報の受け取りを希望する店舗に掲出されたQRコードなどの各種コードを撮影する。これにより、コード読取部22は、買物アプリで当該店舗の店舗登録を行うための情報を読み取る(ステップS1)。
【0086】
次に、ユーザは、買物アプリを介して個人情報を入力する(ステップS2)。
【0087】
次に、ユーザ端末20は、ユーザの個人情報をサーバ装置40に送信する(ステップS3)。
【0088】
次に、サーバ装置40の個人情報登録部47は、ユーザ端末20から送信されたユーザの個人情報を個人情報DB414に登録する(個人情報登録ステップS4)。
【0089】
商品が入荷された際、店舗の店員は、入荷された商品に表示されている各種コードを店舗端末10のコードリーダ105でスキャンする(ステップS5)。
【0090】
次に、店舗端末10は、コードリーダ105を介して読み取られた商品情報と有効期限情報をサーバ装置40に送信する(ステップS6)。ステップS5及びS6の処理は、商品が店舗に入荷されるたびに繰り返される。
【0091】
次に、サーバ装置40の在庫情報登録部41は、店舗端末10から送信された商品情報、有効期限情報などの情報を受信し、在庫情報DB411にこれらの情報を登録する(在庫情報登録ステップS7)。
【0092】
次に、サーバ装置40の商品特定部44は、在庫情報DB411に登録された商品情報に対応する商品のうち、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品を特定する(商品特定ステップS8)。この商品特定ステップS8の処理については後述する。
【0093】
次に、値下げ情報生成部43は、在庫情報DB411に登録された有効期限情報に基づいて、在庫情報DB411に商品情報及び有効期限情報が登録された商品の値下げ情報を生成する(値下げ情報生成ステップS9)。
【0094】
次に、通知サービス部45は、値下げ情報生成ステップS9により生成された商品の値下げ情報をユーザ端末20に通知する(通知サービスステップS10)。ステップS10において、通知サービス部45は、値下げ情報生成ステップS9により生成された商品の値下げ情報の中から、個人情報登録ステップS4により登録された個人情報に合致した値下げ情報を選択し、当該選択した値下げ情報をユーザ端末20に通知する。なお、ステップS10において、通知サービス部45は、ユーザ端末20だけでなく表示装置30にも商品の値下げ情報を通知してもよい。
【0095】
次に、ユーザ用コード発行部46は、ユーザの個人情報に合致した値下げ情報と対応付けられたユーザ用コードを発行する(ステップS11)。
【0096】
次に、ユーザ用コード発行部46は、ユーザ用コードをユーザ端末20に送信する(ステップS12)。
【0097】
次に、ユーザは、値下げ対象の商品を購入する際に、買物アプリを操作して、ユーザ端末20のモニタ206にユーザ用コードを表示させる(ステップS13)。
【0098】
次に、ユーザ端末20に表示されたユーザ用コードをユーザが店員に提示すると、店員が店舗端末10のコードリーダ105を用いてユーザ用コードを読み取る。これにより、店舗端末10は、読み取ったユーザ用コードをサーバ装置40に送信する(ステップS14)。あるいは、ステップS14において、ユーザ自身が店舗端末10としてのセルフレジのコードリーダ105を用いてユーザ用コードを読み取ってもよい。
【0099】
サーバ装置40は、ユーザ用コードに対応付けられて値下げ情報DB413に登録されている値下げ情報に含まれる値下げ価格を読み出して、店舗端末10に送信する(ステップS15)。
【0100】
次に、店舗端末10は、サーバ装置40から受信した値下げ価格に基づいて決済処理を行う(ステップS16)。ステップS16において、店舗端末10は、値下げ対象ではない商品については、値札に記載された通常価格で商品の決済を行う。
【0101】
次に、店舗端末10は、決済処理が行われた商品の商品情報と販売完了情報をサーバ装置40に送信する(ステップS17)。
【0102】
次に、サーバ装置40の販売完了情報登録部42は、店舗端末10から決済処理が行われた商品の商品情報と販売完了情報を受信すると、販売実績DB412に該当する商品の商品情報と販売完了日時を登録する(ステップS18)。また、ステップS18において、販売完了情報登録部42は、該当する商品の商品情報と有効期限情報を在庫情報DB411から削除する。
【0103】
以下、
図7のフローチャートを参照しながら、商品特定ステップS8の処理の一例を説明する。
【0104】
まず、商品特定部44は、在庫情報DB411に登録されている複数の商品情報の中から1つの商品情報を選択する(ステップS41)。以降では、ステップS41で選択される商品情報を「商品情報X」と呼ぶ。
【0105】
次に、商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品について、例えば当日中に有効期限を迎える商品の在庫数(以下、「売れ残り最大数A」と呼ぶ)を在庫情報DB411から取得する(ステップS42)。
【0106】
次に、商品特定部44は、売れ残り最大数Aが0であるか否かを判断する(ステップS43)。売れ残り最大数Aが0である場合には、商品特定部44は、商品特定ステップS8の処理を終了する。一方、売れ残り最大数Aが1以上である場合には、商品特定部44は、ステップS44の処理を実行する。
【0107】
ステップS44において商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品について、過去の所定期間の単位期間当たりに売れた平均個数(以下、「単位期間販売個数B」と呼ぶ)を算出する(ステップS44)。ここで、単位期間は、例えば、現在の時刻から当日の営業終了時間までの期間の長さに等しいとする。また、過去の所定期間は、直近の数日間~数週間~数か月間、あるいは、1年前の同時期の数日間~数週間~数か月間など、任意の期間に設定できる。
【0108】
次に、商品特定部44は、売れ残り最大数Aが単位期間販売個数Bよりも多いか否かを判断する(ステップS45)。売れ残り最大数Aが単位期間販売個数Bよりも多い場合には、商品特定部44は、ステップS46以降の処理を実行する。一方、売れ残り最大数Aが単位期間販売個数B以下の場合には、商品特定部44は、商品特定ステップS8の処理を終了する。
【0109】
ステップS46において商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品の販売完了予定日時が有効期限を超える可能性があると判断する。すなわち、商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品を、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品として特定する(ステップS46)。
【0110】
ステップS47において商品特定部44は、在庫情報DB411に登録されている複数の商品情報の中で、ステップS41で選択されていない商品情報があるか否かを判断する(ステップS47)。ステップS41で選択されていない商品情報がある場合には、商品特定部44は、再びステップS41以降の処理を実行して、新たな商品情報を選択する。一方、ステップS41で全ての商品情報が選択された場合には、商品特定部44は、商品特定ステップS8の処理を終了する。
【0111】
以下、
図8のフローチャートを参照しながら、商品特定ステップS8の処理の他の例を説明する。以下の処理は、有効期限が新しい商品から早く売れ、有効期限が古い商品ほど売れ残りやすい状況を想定したものである。
【0112】
まず、商品特定部44は、在庫情報DB411に登録されている複数の商品情報の中から1つの商品情報を選択する(ステップS51)。以降では、ステップS51で選択される商品情報を「商品情報X」と呼ぶ。
【0113】
次に、商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品について、過去の所定期間の単位期間当たりに売れた平均個数(以下、「単位期間販売個数C」と呼ぶ)を算出する(ステップS52)。ここで、単位期間は、例えば、1日以下の期間であるとする。また、過去の所定期間は、直近の数日間~数週間~数か月間、あるいは、1年前の同時期の数日間~数週間~数か月間など、任意の期間に設定できる。
【0114】
次に、商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品の現在の在庫数Sqを在庫情報DB411から取得する(ステップS53)。
【0115】
次に、商品特定部44は、ステップS53で取得した在庫数Sqを単位期間販売個数Cで除算した場合の商Qを算出する(ステップS54)。
【0116】
次に、商品特定部44は、商品情報Xに対応する商品と同種の商品を、有効期限が新しい順にC個ずつのグループG(i)に分類する(ステップS55)。ここで、iは1からQ+1までの整数である。例えば、G(1)は有効期限が最も新しい商品が含まれるグループであり、G(Q+1)は有効期限が最も古い商品が含まれるグループである。
【0117】
次に、商品特定部44は、グループG(i)に分類された商品の販売完了予定日時を、現在時刻に単位期間×iを加算した日時として推定する(ステップS56)。ここで、iは1からQ+1までの整数である。
【0118】
次に、商品特定部44は、ステップS56で推定された販売完了予定日時が有効期限を超える商品を特定する(ステップS57)。つまり、商品特定部44は、ステップS57で特定された商品を、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品として特定する。
【0119】
ステップS58において商品特定部44は、在庫情報DB411に登録されている複数の商品情報の中で、ステップS51で選択されていない商品情報があるか否かを判断する(ステップS58)。ステップS51で選択されていない商品情報がある場合には、商品特定部44は、再びステップS51以降の処理を実行して、新たな商品情報を選択する。一方、ステップS51で全ての商品情報が選択された場合には、商品特定部44は、商品特定ステップS8の処理を終了する。
【0120】
以上説明したように、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、商品の有効期限に基づいて生成された値下げ情報の中から、ユーザの個人情報に合致した値下げ情報を選択してユーザ端末20に通知するようになっている。これにより、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、有効期限切れの商品を削減し、店舗の売り上げを向上させることができる。また、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、店舗の店員が有効期限切れの商品に「おつとめ品」シールを手作業で添付するなどの作業を不要にするため、店舗の店員の作業負荷を軽減できる。また、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、ユーザのニーズに合わせた値下げ情報をユーザに通知するため、ユーザの購買意欲を高めることができる。
【0121】
また、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、販売完了予定日時が有効期限を超える可能性がある商品について値下げ情報を生成するため、値下げしなくても売れる可能性がある商品を値下げすることがない。これにより、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、有効期限切れの商品を効果的に削減し、店舗の売り上げを向上させることができる。
【0122】
また、本実施形態に係る通知サービス提供システム1は、2以上の商品の組合せに対して、当該組合せの値下げ情報を生成するため、ユーザの購買意欲を高め、商品の売れ残りを効果的に低減することができる。
【符号の説明】
【0123】
1 通知サービス提供システム
10 店舗端末
20 ユーザ端末
21 買物アプリ実行部
22 コード読取部
30 表示装置
40 サーバ装置
41 在庫情報登録部
42 販売完了情報登録部
43 値下げ情報生成部
44 商品特定部
45 通知サービス部
46 ユーザ用コード発行部
47 個人情報登録部
48 WEB/アプリ管理部
50 ネットワーク
411 在庫情報DB
412 販売実績DB
413 情報DB
414 個人情報DB