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特開2023-161871提案システム、提案方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161871
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】提案システム、提案方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   D06F 34/28 20200101AFI20231031BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20231031BHJP
【FI】
D06F34/28
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072485
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】米田 友花
(72)【発明者】
【氏名】中曾 麻理子
【テーマコード(参考)】
3B167
5L049
【Fターム(参考)】
3B167AA02
3B167AA12
3B167AB23
3B167AE03
3B167AE04
3B167AE05
3B167BA48
3B167BA59
3B167HA16
3B167HA32
3B167JA45
3B167KA90
3B167LC25
3B167LE10
3B167MA03
5L049AA22
(57)【要約】
【課題】ユーザに適した洗濯機の運転内容を示す運転コースを提案しやすくすること。
【解決手段】提案システム1は、取得部111と、決定部112と、提示部113と、を備える。取得部111は、洗濯機2を利用するユーザの属性情報を取得する。決定部112は、取得部111が取得した属性情報に基づいて、洗濯機2で利用可能であって洗濯機2の運転内容を示す複数の運転コースのうちからユーザに推奨する運転コースを決定する。提示部113は、決定部112が決定した運転コースをユーザに提示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯機を利用するユーザの属性情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記属性情報に基づいて、前記洗濯機で利用可能であって前記洗濯機の運転内容を示す複数の運転コースのうちから前記ユーザに推奨する運転コースを決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記運転コースを前記ユーザに提示する提示部と、を備える、
提案システム。
【請求項2】
前記取得部は、前記提示部が提示した前記運転コースに対する前記ユーザの評価を示す評価情報を更に取得し、
前記決定部は、前記取得部が取得した前記評価情報を更に参照して、次回の前記運転コースを決定する、
請求項1に記載の提案システム。
【請求項3】
前記提示部は、前記取得部が取得した前記評価情報に基づいて、前記ユーザに対する前記運転コースの提示の仕方を変更する、
請求項2に記載の提案システム。
【請求項4】
前記取得部は、前記洗濯機の運転履歴を更に取得し、
前記決定部は、前記取得部が取得した前記運転履歴を更に参照して、次回の前記運転コースを決定する、
請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項5】
前記属性情報は、前記ユーザ自身に関する情報を含む、
請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項6】
前記属性情報は、前記ユーザが着用する衣類に関する情報を含む、
請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項7】
前記属性情報は、前記ユーザによる洗濯の仕方に関する情報を含む、
請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項8】
前記属性情報は、前記ユーザの前記洗濯機の運転に対する悩みに関する悩み情報を含む、
請求項1又は2に記載の提案システム。
【請求項9】
洗濯機を利用するユーザの属性情報を取得し、
取得した前記属性情報に基づいて、前記洗濯機で利用可能であって前記洗濯機の運転内容を示す複数の運転コースのうちから前記ユーザに推奨する運転コースを決定し、
決定した前記運転コースを前記ユーザに提示する、
提案方法。
【請求項10】
1以上のプロセッサに、
請求項9に記載の前記提案方法を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗濯機の運転内容を示す運転コースをユーザに提示する提案システム、提案方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、洗濯機システムを開示する。この洗濯機システムは、複数台の洗濯機とサーバとをネットワークを介して通信可能に接続して構成される。サーバには、複数の運転コースの情報を公開するウェブサイトが設けられる。各洗濯機には、設定された運転コースに従って洗濯機構を制御して運転コースの洗濯運転を実行する運転制御装置と、操作表示装置と、サーバのウェブサイトの閲覧を可能とする通信装置とが設けられる。
【0003】
この洗濯機システムでは、ユーザの操作表示装置の操作に基づき、任意の運転コースの作成が可能とされると共に、ウェブサイトに公開された運転コースのダウンロード、及び、ユーザが作成した運転コースの上記ウェブサイトに対するアップロードを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-058601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、ユーザに適した洗濯機の運転内容を示す運転コースを提案しやすい提案システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る提案システムは、取得部と、決定部と、提示部と、を備える。前記取得部は、洗濯機を利用するユーザの属性情報を取得する。前記決定部は、前記取得部が取得した前記属性情報に基づいて、前記洗濯機で利用可能であって前記洗濯機の運転内容を示す複数の運転コースのうちから前記ユーザに推奨する運転コースを決定する。前記提示部は、前記決定部が決定した前記運転コースを前記ユーザに提示する。
【0007】
本開示の一態様に係る提案方法は、洗濯機を利用するユーザの属性情報を取得し、取得した前記属性情報に基づいて、前記洗濯機で利用可能であって前記洗濯機の運転内容を示す複数の運転コースのうちから前記ユーザに推奨する運転コースを決定し、決定した前記運転コースを前記ユーザに提示する。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、前記提案方法を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示による提案システム等によれば、ユーザに適した洗濯機の運転内容を示す運転コースを提案しやすい、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態1における提案システムを含む全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態1における情報端末の表示部に表示される属性情報の登録画面の一例を示す図である。
図3図3は、属性情報の一例を示す図である。
図4図4は、洗濯機で利用可能な運転コースの一例を示す図である。
図5図5は、関連データの一例を示す図である。
図6図6は、実施の形態1における情報端末の表示部に表示される運転コースの提案画面の一例を示す図である。
図7図7は、実施の形態1における提案システムの動作例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施の形態2における提案システムを含む全体構成を示すブロック図である。
図9図9は、実施の形態2におけるユーザへの運転コースの提案の一例を示す概要図である。
図10図10は、実施の形態2における提案システムの動作例を示すフローチャートである。
図11図11は、実施の形態3における提案システムを含む全体構成を示すブロック図である。
図12図12は、実施の形態3における提案システムの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(本開示の基礎となった知見)
まず、発明者の着眼点が、下記に説明される。
【0012】
洗濯機においてユーザが洗濯機の運転内容を示す運転コースを設定して衣類の洗濯を行う際には、多数の利用可能な運転コースから所望の運転コースを選択することが可能である。しかしながら、多忙なユーザにとっては、自身に適した運転コースを選択することが困難である。
【0013】
そこで、近年では、ユーザに適した運転コースを提案する技術が発達してきている。このような技術として、例えば、ユーザが利用する洗濯機の運転履歴のビッグデータを解析することで、ユーザに適した運転コースを提案することが考えられる。
【0014】
しかしながら、上記の技術では、運転履歴のビッグデータには、ユーザが過去に利用した運転コースに関するデータしか含まれていない。このため、上記の技術では、ユーザが知っているが過去に利用したことがない運転コース、及びユーザがそもそも知らない運転コースがユーザに対して提案されることがない。つまり、上記の技術では、ユーザの洗濯に対する要望を十分に考慮しているとは言えず、ユーザに適した運転コースを提案することができているとは言えない、という問題がある。
【0015】
以上を鑑み、発明者は本開示を創作するに至った。
【0016】
以下、適宜図面を参照しながら、各実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0017】
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面及び以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
【0018】
(実施の形態1)
[1-1.全体構成]
まず、実施の形態1における提案システム1を含む全体構成について図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1における提案システム1を含む全体構成を示すブロック図である。実施の形態1では、提案システム1は、ユーザに対して洗濯機2の運転内容を示す運転コースを提案するために用いられる。ユーザは、洗濯機2を利用する、つまり洗濯機2を用いて衣類を洗濯する者である。ユーザは、1人であってもよいし、複数人であってもよい。洗濯機2の運転は、少なくとも衣類を洗濯する洗濯運転を含む他、衣類を乾燥する乾燥運転を含み得る。
【0019】
洗濯機2は、機能部21と、通信部22と、を備えている。実施の形態1では、洗濯機2は、一例としてドラム式の洗濯機である。もちろん、洗濯機2は、ドラム式の洗濯機に限らず、例えば縦型の洗濯機等であってもよい。
【0020】
機能部21は、洗濯機2が備える各種機能を実行する。実施の形態では、機能部21は、洗濯槽に収容された衣類を洗濯する洗濯運転を実行する洗濯機能と、洗濯槽に収容されて洗濯された衣類を乾燥する乾燥運転を実行する乾燥機能と、を有している。洗濯運転は、洗濯槽を回転させる等して、洗濯槽に収容された衣類に対して洗い、すすぎ、及び/又は脱水等を行うことにより、衣類を洗濯する。乾燥運転は、ヒートポンプにより除湿された乾燥空気を送る等して、洗濯槽に収容されて洗濯された衣類を乾燥する。
【0021】
機能部21は、例えば洗濯機2が搭載するユーザインタフェースが受け付けたユーザの入力に応じた機能を実行する。また、機能部21は、例えばユーザが所有する情報端末3との間で通信部22を介して通信することにより、情報端末3で受け付けたユーザの入力に応じた機能を実行する。
【0022】
通信部22は、例えばインターネット等の外部ネットワークNT1を介して提案システム1の通信部10との間で通信する。通信部22と提案システム1の通信部10との間の通信は、無線通信の他に、有線通信であってもよい。また、通信部22と提案システム1との間の通信の規格は、特に限定されない。また、通信部22は、上述のように情報端末3との間でも通信する。
【0023】
情報端末3は、上述のようにユーザが所有する端末であって、例えばスマートフォン、タブレット端末、又はデスクトップ型若しくはラップトップ型のパーソナルコンピュータ等を含み得る。実施の形態では、情報端末3はスマートフォンである。情報端末3は、通信部31と、表示部32と、入力受付部33と、を備えている。
【0024】
通信部31は、洗濯機2の通信部22との間で通信する機能と、提案システム1の通信部10との間で通信する機能と、を有している。通信部31と洗濯機2の通信部22との間の通信は、例えばWiFi(登録商標)又はBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の規格に従った無線通信である。なお、通信部31と洗濯機2の通信部22との間の通信の規格は、特に限定されない。また、通信部31と提案システム1の通信部10との間の通信は、外部ネットワークNT1を介した無線通信の他に、有線通信であってもよい。また、通信部31と提案システム1の通信部10との間の通信の規格は、特に限定されない。
【0025】
表示部32は、例えば液晶ディスプレイであって、各種情報を表示する。実施の形態では、表示部32は、例えば通信部31が提案システム1から受信した、提案システム1が提案する運転コースを表示する。提案システム1が提案する運転コースについては、後述する。
【0026】
入力受付部33は、ユーザの操作による入力を受け付ける。入力受付部33は、例えば属性情報を登録するための入力等を受け付ける。属性情報については、後述する。また、入力受付部33は、例えば表示部32に表示された、提案システム1が提案する運転コースについて、運転コースを承認する入力、運転コースを保留する入力、又は運転コースを拒否する入力等を受け付ける。実施の形態1では、表示部32がタッチパネルディスプレイで構成されている。したがって、実施の形態1では、表示部32が入力受付部33を兼ねている。
【0027】
図2は、実施の形態1における情報端末3の表示部32に表示される属性情報の登録画面P1の一例を示す図である。登録画面P1は、例えばユーザが情報端末3にインストールされている洗濯機2用のアプリケーションを起動し、当該アプリケーションにて所定の操作を行うことにより、表示部32に表示される。図2に示す例では、表示部32には、ユーザに対する複数の質問を示す文字列と、質問に対する回答を入力するための複数の回答アイコンI11と、登録を完了するための登録アイコンI12と、を含む登録画面P1が表示されている。
【0028】
なお、図2に示す登録画面P1に表示されている質問は、あくまで一部であって、実際には更に多数の質問及び回答アイコンI11が表示され得る。また、全ての質問及び回答アイコンI11が表示部32の表示範囲に収まらない場合は、ユーザが画面をスクロールする操作を行えばよい。
【0029】
ユーザは、各質問において、複数の回答アイコンI11から自身に当てはまる回答アイコンI11を選択し、その後、登録アイコンI12を選択する。これにより、情報端末3は、ユーザの属性情報を取得することが可能である。情報端末3が取得した属性情報は、通信部31を介して後述する提案システム1へ送信される。
【0030】
[1-2.提案システム]
次に、提案システム1の詳細について説明する。実施の形態では、提案システム1は、例えば洗濯機2が設置されている施設(ここでは、ユーザが居住する住宅)から離れた遠隔地に設置されているサーバにより構成されている。実施の形態では、提案システム1が対象とする洗濯機2は1台であることとして説明するが、提案システム1が対象とする洗濯機2は複数台であってもよい。提案システム1は、図1に示すように、通信部10と、処理部11と、記憶部12と、を備えている。
【0031】
通信部10は、既に述べたように、外部ネットワークNT1を介して洗濯機2の通信部22との間で通信する機能を有している。また、通信部10は、既に述べたように、外部ネットワークNT1を介して情報端末3の通信部31との間で通信する機能を有している。
【0032】
処理部11は、プロセッサ及びメモリを備えており、プロセッサがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、種々の機能を発揮するように構成されている。処理部11は、取得部111と、決定部112と、提示部113と、を実行する機能を有している。言い換えれば、提案システム1は、取得部111と、決定部112と、提示部113と、を備えている。
【0033】
取得部111は、洗濯機2を利用するユーザの属性情報を取得する。実施の形態1では、取得部111は、情報端末3で入力され、かつ、情報端末3から送信される属性情報を、通信部10を介して取得する。取得部111が取得した属性情報は、記憶部12の属性情報DB(Database)121に記憶される。
【0034】
図3は、属性情報の一例を示す図である。属性情報は、ユーザ自身に関する情報(図3における「ユーザ」カテゴリ)と、ユーザが着用する衣類に関する情報(図3における「衣類」カテゴリ)と、ユーザによる洗濯の仕方に関する情報(図3における「洗濯」カテゴリ)と、を含み得る。また、属性情報は、ユーザの洗濯機2の運転に対する悩みに関する悩み情報(図3における「悩み」カテゴリ)を含み得る。なお、属性情報は、上記4つのカテゴリの情報を全て含んでいる必要はなく、いずれか1つのカテゴリの情報を含んでいればよい。
【0035】
属性情報のうち「ユーザ」カテゴリに含まれる情報には、ユーザの職種、興味若しくは趣味、住居、又は体質等の情報が含まれ得る。各情報の詳細については、図3における「属性値」を参照されたい。
【0036】
なお、図3では図示していないが、「ユーザ」カテゴリに含まれる情報には、ユーザの性別、年代、又は行動予定も含まれ得る。行動予定は、例えば情報端末3にインストールされているスケジュール管理のアプリケーション、又はスケジュール管理用のサーバが管理しており、ユーザのスケジュールを含み得る。行動予定には、少なくともユーザについての行動開始日時と、ユーザの行動終了日時と、ユーザの行動の概要と、が含まれている。
【0037】
属性情報のうち「衣類」カテゴリに含まれる情報には、ユーザが着用する衣類の大分類、又は小分類等の情報が含まれ得る。各情報の詳細については、図3における「属性値」を参照されたい。
【0038】
属性情報のうち「洗濯」カテゴリに含まれる情報には、ユーザが洗濯機2を利用する頻度である洗濯頻度、洗濯機2の乾燥機能の使用、又は洗濯物の干し方等の情報が含まれ得る。各情報の詳細については、図3における「属性値」を参照されたい。
【0039】
属性情報のうち「悩み」カテゴリに含まれる情報には、ユーザの洗濯機2に対する不満、又は洗いあがりの不満等の情報が含まれ得る。各情報の詳細については、図3における「属性値」を参照されたい。
【0040】
決定部112は、取得部111が取得した属性情報に基づいて、洗濯機2で利用可能であって洗濯機2の運転内容を示す複数の運転コースのうちからユーザに推奨する運転コースを決定する。
【0041】
図4は、洗濯機2で利用可能な運転コースの一例を示す図である。図4に示すように、運転コースは、「衣類の汚れ」に焦点を当てたカテゴリと、「衣類の種類」に焦点を当てたカテゴリと、「ユーザの生活スタイル・特性」に焦点を当てたカテゴリと、に大別される。なお、運転コースは、上記4つのカテゴリのコースを全て含んでいる必要はなく、いずれか1つのカテゴリのコースを含んでいればよい。
【0042】
「衣類の汚れ」に焦点を当てたカテゴリは、ユーザが特に運転内容を指定しないコースである「おまかせ」カテゴリ、衣類を洗濯する前に行われるコースである「プレ洗浄付き」カテゴリ、又は衣類の洗濯に大量の水を用いるコースである「水大量使用」カテゴリ等に更に分類される。各カテゴリに含まれる運転コースについては、図4における「コース」を参照されたい。
【0043】
「衣類の種類」に焦点を当てたカテゴリは、おしゃれ着を洗濯するコースである「おしゃれ着用」カテゴリ、又は化学繊維等の特定素材で縫製された衣類を洗濯するコースである「特定素材専用」カテゴリ等に更に分類される。各カテゴリに含まれる運転コースについては、図4における「コース」を参照されたい。
【0044】
「ユーザの生活スタイル・特性」に焦点を当てたカテゴリは、ユーザが所望の運転内容を指定するコースである「わたし流」カテゴリ、洗濯機2の動作音が静かなコースである「静音系」カテゴリ、洗濯機2で消費する水量を節約するコースである「節約系」カテゴリ、衣類を除菌するコースである「除菌系」カテゴリ、又は洗濯機2の洗濯槽を洗浄するコースである「槽洗浄系」カテゴリ等に更に分類される。各カテゴリに含まれる運転コースについては、図4における「コース」を参照されたい。
【0045】
実施の形態1では、決定部112は、取得部111が取得した属性情報に基づいて、図4に示す複数の運転コースの中から、ユーザにとって最適と考えられる、つまりユーザに推奨する運転コースを決定する。具体的には、決定部112は、取得部111で取得されて記憶部12の属性情報DB121に記憶された属性情報と、記憶部12に記憶された関連データとを読み出し、読み出した属性情報と関連データとを照合することにより、運転コースを決定する。関連データは、属性情報と運転コースとを関連付けたデータである。
【0046】
図5は、関連データの一例を示す図である。図5に示す関連データを参照する場合、決定部112は、例えばユーザの属性情報が「部屋干し臭が気になる」、又は「きれい好き」等の情報である場合、「プレ洗浄付き」カテゴリの中から運転コースを決定する。また、決定部112は、例えばユーザの属性情報が「幼児あり」等の情報である場合、「静音系」カテゴリの中から運転コースを決定する。
【0047】
提示部113は、決定部112が決定した運転コースをユーザに提示する。具体的には、提示部113は、決定部112が決定した運転コースを示す情報を含む信号を、通信部10を介して情報端末3に送信する。情報端末3では、当該信号を通信部31で受信すると、当該信号に含まれる情報を表示部32に表示させる。これにより、決定部112が決定した運転コースがユーザに提示される。
【0048】
図6は、実施の形態1における情報端末3の表示部32に表示される運転コースの提案画面P2の一例を示す図である。提案画面P2は、例えば情報端末3が提案システム1から送信された運転コースを示す情報を含む信号を受信すると、プッシュ通知により表示部32に表示される。図6に示す例では、表示部32には、ユーザに推奨する運転コースの名称、当該運転コースの説明、及び当該運転コースを推奨する理由を示す文字列と、推奨された運転コースを承認するための承認アイコンI21と、推奨された運転コースを拒否するための拒否アイコンI22と、を含む提案画面P2が表示されている。
【0049】
ユーザが承認アイコンI21を選択した場合、情報端末3の通信部31は、外部ネットワークNT1を介して洗濯機2に直接的に、又は外部ネットワークNT1及び提案システム1を介して洗濯機2に間接的に、選択された運転コースを示す情報を含む信号を送信する。洗濯機2は、通信部22を介して当該信号を受信すると、当該信号に含まれる運転コースを設定する。これにより、ユーザは、洗濯機2の洗濯槽に衣類を入れた後に、運転を開始する操作を行うことで、提案システム1が提案した運転コースで洗濯機2を運転させることが可能である。
【0050】
一方、ユーザが拒否アイコンI22を選択した場合、情報端末3は、特に何も実行しない。この場合、ユーザは、例えば洗濯機2を直接操作する、又は情報端末3にインストールされている洗濯機2用のアプリケーションを操作することで、洗濯機2の運転コースを設定すればよい。
【0051】
ここで、決定部112が運転コースを決定するタイミング、及び提示部113が運転コースをユーザに提示するタイミングは、例えば午前7時等、ユーザが洗濯機2を利用する前の時間帯である。当該タイミングは、例えばユーザが事前に設定してもよいし、後述する実施の形態3のように運転履歴を参照できる場合であれば、処理部11が運転履歴から推定して自動的に設定してもよい。当該タイミングをユーザが事前に設定する場合は、例えばユーザが洗濯機2又は情報端末3にインストールされている洗濯機2用のアプリケーションにて所定の操作を行えばよい。
【0052】
記憶部12は、処理部11の各部が各種機能を実行するために必要な情報(コンピュータプログラム等)が記憶される記憶装置である。記憶部12は、例えば半導体メモリにより実現されるが、特に限定されることなく公知の電子情報記憶の手段を用いることができる。実施の形態1では、記憶部12は、属性情報DB121を有している。属性情報DB121に記憶される属性情報は、例えばユーザによる属性情報の登録が行われるごとに、又はユーザのスケジュールが更新されるごとに、更新される。また、記憶部12には、決定部112で参照される関連データが記憶されている。
【0053】
[2.動作]
以上のように構成された提案システム1の動作について、以下図7を用いて説明する。図7は、実施の形態1における提案システム1の動作例を示すフローチャートである。まず、取得部111は、洗濯機2を利用するユーザの属性情報を取得する(S101)。次に、決定部112は、取得部111が取得した属性情報に基づいて、洗濯機2で利用可能な複数の運転コースのうちからユーザに推奨する運転コースを決定する(S102)。そして、提示部113は、決定部112が決定した運転コースをユーザに提示する(S103)。処理S101~S103は、それぞれ実施の形態1における提案方法の処理の一部である。
【0054】
[3.利点等]
以下、実施の形態1における提案システム1の利点について説明する。
【0055】
既に述べたように、ユーザが利用する洗濯機の運転履歴のビッグデータを解析することで、ユーザに適した運転コースを提案する技術では、運転履歴のビッグデータにユーザが過去に利用した運転コースに関するデータしか含まれていない。このため、上記の技術では、ユーザが知っているが過去に利用したことがない運転コース、及びユーザがそもそも知らない運転コースがユーザに対して提案されることがなく、ユーザに適した運転コースを提案することができているとは言えない、という問題がある。
【0056】
これに対して、実施の形態1における提案システム1では、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザに推奨する運転コースを決定している。このため、実施の形態1における提案システム1では、属性情報からユーザの洗濯機2を利用する目的を推定することができるので、ユーザに適した洗濯機2の運転内容を示す運転コースを提案しやすい、という利点がある。また、実施の形態1における提案システム1では、運転履歴のみを参照する場合と比較して、ユーザが知っているが過去に利用したことがない運転コース、及びユーザがそもそも知らない運転コースもユーザに対して提案することが可能である。さらに、実施の形態1における提案システム1では、上記の技術と比較して、運転履歴のデータが比較的少ない場合でも、ユーザに適した運転コースを提案しやすい、という利点もある。
【0057】
(実施の形態2)
[1.構成]
以下、実施の形態2における提案システム1Aについて図8を用いて説明する。図8は、実施の形態2における提案システム1Aを含む全体構成を示すブロック図である。実施の形態2における提案システム1Aは、取得部111が、提示部113が提示した運転コースに対するユーザの評価を示す評価情報を更に取得する点で、実施の形態1における提案システム1と相違する。また、実施の形態2における提案システム1Aは、決定部112が、取得部111が取得した評価情報を更に参照して、次回の運転コースを決定する点で、実施の形態1における提案システム1と相違する。
【0058】
さらに、実施の形態2における提案システム1Aは、提示部113が、取得部111が取得した評価情報に基づいて、ユーザに対する運転コースの提示の仕方を変更する点で、実施の形態1における提案システム1と相違する。
【0059】
図9は、実施の形態2におけるユーザへの運転コースの提案の一例を示す概要図である。図9の上段は、前回において情報端末3の表示部32に表示される提案画面を表している。また、図9の下段は、次回において情報端末3の表示部32に表示される提案画面を表している。なお、図9の下段における「提案なし」は、前回において提示部113により提示された運転コースが情報端末3の表示部32に表示されず、当該運転コースとは異なる運転コースが表示部32に表示されることを表している。
【0060】
図9の上段に示す提案画面P3は、実施の形態1における提案画面P2とは異なり、推奨された運転コースを保留するための保留アイコンI23を更に含んでいる。
【0061】
実施の形態2では、ユーザが承認アイコンI21を選択した場合、情報端末3の通信部31は、推奨した運転コースをユーザが承認したことを示す評価情報を含む信号を、外部ネットワークNT1を介して提案システム1Aへ送信する。また、ユーザが拒否アイコンI22を選択した場合、情報端末3の通信部31は、推奨した運転コースをユーザが拒否したことを示す評価情報を含む信号を、外部ネットワークNT1を介して提案システム1Aへ送信する。また、ユーザが保留アイコンI23を選択した場合、情報端末3の通信部31は、推奨した運転コースをユーザが保留したことを示す評価情報を含む信号を、外部ネットワークNT1を介して提案システム1Aへ送信する。
【0062】
実施の形態2では、取得部111は、情報端末3から送信される上記信号に含まれる評価情報を、通信部10を介して取得する。つまり、取得部111は、属性情報の他に、評価情報を更に取得する。取得部111が取得した評価情報は、記憶部12の評価情報DB122に記憶される。
【0063】
実施の形態2では、決定部112は、取得部111が取得した属性情報の他に、取得部111が取得した評価情報を更に参照して、次回のユーザに推奨する運転コースを決定する。具体的には、決定部112は、前回において推奨した運転コースについての評価情報を評価情報DB122から読み出し、読み出した評価情報の内容に基づいて、次回も同じ運転コースを推奨するか否かを決定する。例えば、評価情報が、推奨した運転コースをユーザが承認したこと、又は保留したことを示していれば、決定部112は、次回も同じ運転コースを推奨することを決定する。一方、評価情報が、推奨した運転コースをユーザが拒否したことを示していれば、決定部112は、当該運転コースを除外した上で、取得部111が取得した属性情報に基づいて次回の運転コースを決定する。
【0064】
そして、実施の形態2では、提示部113は、前回において推奨した運転コースについての評価情報の内容に基づいて、次回の運転コースの提示の仕方を変更する。具体的には、評価情報が、推奨した運転コースをユーザが承認したことを示していれば、図9の下段左側に示すように、情報端末3の表示部32には、図9の上段に示す提案画面P3が次回においても表示される。つまり、提示部113は、前回と同じ運転コースを、前回と同じプッシュ通知によりユーザに対して積極的に提示する。
【0065】
一方、評価情報が、推奨した運転コースをユーザが保留したことを示していれば、図9の下段中央に示すように、情報端末3の表示部32には、図9の上段に示す提案画面P3とは異なる提案画面P4が表示される。図9の下段中央に示す例では、提案画面P4は、ユーザが情報端末3にインストールされている洗濯機2用のアプリケーションを起動した際に表示されるトップ画面である。そして、提案画面P4においては、前回の運転コースを推奨する文字列を含む画像P31が表示される。つまり、提示部113は、前回と同じ運転コースを、プッシュ通知ではなく、ユーザが能動的に起動したアプリケーションのトップ画面においてユーザに対して消極的に提示する。
【0066】
そして、評価情報が、推奨した運転コースをユーザが拒否したことを示していれば、情報端末3の表示部32には、図9の上段に示す提案画面P3と同様の画面が表示される。ただし、この画面においては、前回に提示した運転コースとは異なる運転コースが提示されることになる。つまり、提示部113は、前回の運転コースとは異なる運転コースを、プッシュ通知によりユーザに対して積極的に提示する。
【0067】
[2.動作]
以上のように構成された提案システム1Aの動作について、以下図10を用いて説明する。図10は、実施の形態2における提案システム1Aの動作例を示すフローチャートである。図10に示す例では、提案システム1Aが既に実施の形態1における処理S101~S103を実行していることとする。
【0068】
まず、取得部111は、提示部113が提示した運転コースに対するユーザの評価を示す評価情報を取得する(S201)。次に、決定部112は、取得部111が取得した評価情報を更に参照して、次回の運転コースを決定する(S202)。また、提示部113は、取得部111が取得した評価情報に基づいて、ユーザに対する運転コースの提示の仕方(つまり、運転コースの提示方法)を決定する(S203)。そして、提示部113は、決定部112が決定した運転コースを、上記の提示方法に従ってユーザに提示する(S204)。処理S201~S204は、それぞれ実施の形態2における提案方法の処理の一部である。
【0069】
[3.利点等]
以下、実施の形態2における提案システム1Aの利点について説明する。実施の形態2における提案システム1Aでは、ユーザに対して提示した運転コースについてのユーザの評価に基づいて、次回の運転コースを決定している。このため、実施の形態2における提案システム1Aでは、ユーザの評価を更に加味してユーザに推奨する運転コースを決定することができるので、ユーザに適した運転コースを提案する精度が向上しやすい、という利点がある。
【0070】
また、実施の形態2における提案システム1Aでは、上記評価に基づいて、ユーザに対する運転コースの提示の仕方を決定している。このため、実施の形態2における提案システム1Aでは、ユーザに適した方法で運転コースを提示しやすく、ユーザが運転コースの提示に対して煩わしさを感じにくい、という利点がある。
【0071】
(実施の形態3)
[1.構成]
以下、実施の形態3における提案システム1Bについて図11を用いて説明する。図11は、実施の形態3における提案システム1Bを含む全体構成を示すブロック図である。実施の形態3における提案システム1Bは、取得部111が、洗濯機2の運転履歴を更に取得する点で、実施の形態2における提案システム1Aと相違する。また、実施の形態3における提案システム1Bは、決定部112が、取得部111が取得した運転履歴を更に参照して、次回の運転コースを決定する点で、実施の形態2における提案システム1Aと相違する。
【0072】
実施の形態3では、取得部111は、洗濯機2に要求することで洗濯機2から送信される、又は洗濯機2から定期的に送信される運転履歴を、通信部10を介して取得する。運転履歴は、洗濯機2の運転コースと、運転が実行された日時(運転開始時間、運転終了時間、及び予約終了時間等)と、を含んでいる。取得部111が取得した運転履歴は、記憶部12の運転履歴DB123に記憶される。
【0073】
実施の形態3では、決定部112は、取得部111が取得した属性情報及び評価情報の他に、取得部111が取得した運転履歴を更に参照して、次回のユーザに推奨する運転コースを決定する。具体的には、決定部112は、前回において推奨した運転コースについての評価情報を評価情報DB122から読み出し、かつ、運転履歴を運転履歴DB123から読み出す。そして、決定部112は、読み出した評価情報の内容及び運転履歴に基づいて、次回も同じ運転コースを推奨するか否かを決定する。例えば、評価情報が、推奨した運転コースをユーザが拒否したことを示し、かつ、運転履歴に当該運転コースが含まれていなければ、決定部112は、当該運転コースを除外した上で、取得部111が取得した属性情報に基づいて次回の運転コースを決定する。一方、運転履歴に推奨した運転コースが含まれていれば、評価情報の内容に関わらず、決定部112は、次回も同じ運転コースを推奨することを決定する。
【0074】
そして、実施の形態3では、提示部113は、前回において推奨した運転コースについての評価情報の内容と、運転履歴とに基づいて、次回の運転コースの提示の仕方を変更する。具体的には、評価情報が、前回に提示した運転コースをユーザが承認したことを示し、かつ、運転履歴に当該運転コースが含まれていれば、提示部113は、前回と同じ運転コースを、前回と同じプッシュ通知によりユーザに対して積極的に提示する。一方、評価情報が、前回に提示した運転コースをユーザが承認したことを示しているが、運転履歴に当該運転コースが含まれていなければ、提示部113は、前回と同じ運転コースを、プッシュ通知ではなく、ユーザが能動的に起動したアプリケーションのトップ画面においてユーザに対して消極的に提示する。
【0075】
[2.動作]
以上のように構成された提案システム1Bの動作について、以下図12を用いて説明する。図12は、実施の形態3における提案システム1Bの動作例を示すフローチャートである。図12に示す例では、提案システム1Aが既に実施の形態1における処理S101~S103を実行していることとする。また、図12に示す例では、提示部113が運転コースを提示した後に、ユーザが洗濯機2を利用したこととする。
【0076】
まず、取得部111は、提示部113が提示した運転コースに対するユーザの評価を示す評価情報を取得する(S301)。また、取得部111は、洗濯機2の運転履歴を取得する(S302)。次に、決定部112は、取得部111が取得した評価情報及び運転履歴を更に参照して、次回の運転コースを決定する(S303)。また、提示部113は、取得部111が取得した評価情報及び運転履歴に基づいて、ユーザに対する運転コースの提示の仕方(つまり、運転コースの提示方法)を決定する(S304)。そして、提示部113は、決定部112が決定した運転コースを、上記の提示方法に従ってユーザに提示する(S305)。処理S301~S305は、それぞれ実施の形態3における提案方法の処理の一部である。
【0077】
[3.利点等]
以下、実施の形態3における提案システム1Bの利点について説明する。実施の形態3における提案システム1Bでは、ユーザに対して提示した運転コースについてのユーザの評価と、運転履歴とに基づいて、次回の運転コースを決定している。このため、実施の形態3における提案システム1Bでは、提示した運転コースを実際にユーザが利用したか否かを示す運転履歴を更に加味してユーザに推奨する運転コースを決定することができるので、ユーザに適した運転コースを提案する精度が向上しやすい、という利点がある。
【0078】
[4.変形例]
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、各実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った各実施の形態にも適用可能である。また、上記各実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0079】
そこで、以下、各実施の形態の変形例を例示する。
【0080】
上記実施の形態3では、決定部112は、属性情報、評価情報、及び運転履歴を参照して次回の運転コースを決定しているが、これに限られない。例えば、決定部112は、評価情報を参照せずに、属性情報及び運転履歴を参照して次回の運転コースを決定してもよい。具体的には、決定部112は、運転履歴に前回に提示した運転コースが含まれていれば、前回と同じ運転コースを、次回の運転コースに決定してもよい。一方、決定部112は、運転履歴に前回に提示した運転コースが含まれない状況が連続して続いた場合、前回の運転コースを除外した上で、取得部111が取得した属性情報に基づいて次回の運転コースを決定してもよい。
【0081】
また、上記実施の形態3では、提示部113は、評価情報に基づいてユーザに対する運転コースの提示の仕方を変更しているが、これに限られない。例えば、提示部113は、運転履歴に基づいてユーザに対する運転コースの提示の仕方を変更してもよい。具体的には、提示部113は、運転履歴に前回に提示した運転コースが含まれていれば、前回と同じ運転コースを、前回と同じプッシュ通知によりユーザに対して積極的に提示してもよい。一方、提示部113は、運転履歴に前回に提示した運転コースが含まれていなければ、前回と同じ運転コースを、プッシュ通知ではなく、ユーザが能動的に起動したアプリケーションのトップ画面においてユーザに対して消極的に提示してもよい。
【0082】
上記各実施の形態において、決定部112は、例えば属性情報を入力として、ユーザに推奨する運転コースを出力するように機械学習された学習済みモデルにより実現されてもよい。この場合、学習済みモデルは、汎用モデルであってもよいし、ユーザごとに機械学習された専用モデルであってもよい。また、学習済みモデルは、実施の形態2,3のように決定した運転コースについてユーザが採用したか否か等のフィードバックデータを取得できる場合であれば、フィードバックデータを用いて再学習されてもよい。
【0083】
上記各実施の形態では、提案システム1,1A,1Bは、乾燥機能付き洗濯機2を対象としているが、これに限られない。例えば、提案システム1,1A,1Bは、乾燥機能の付いていない洗濯機を対象としてもよい。
【0084】
また、例えば、上記各実施の形態では、提案システム1,1A,1Bは、単一の装置として実現されたが、複数の装置によって実現されてもよい。提案システム1,1A,1Bが複数の装置によって実現される場合、提案システム1,1A,1Bが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。つまり、本開示は、クラウドコンピューティングによって実現されてもよいし、エッジコンピューティングによって実現されてもよい。
【0085】
また、例えば、上記各実施の形態において、本開示における提案システム1,1A,1Bの構成要素の全部又は一部は、専用のハードウェアで構成されてもよく、或いは、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサ等のプログラム実行部が、HDD(Hard Disk Drive)又は半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0086】
また、本開示における提案システム1,1A,1Bの構成要素は、1つ又は複数の電子回路で構成されてもよい。1つ又は複数の電子回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0087】
1つ又は複数の電子回路には、例えば、半導体装置、IC(Integrated Circuit)又はLSI(Large Scale Integration)等が含まれてもよい。IC又はLSIは、1つのチップに集積されてもよく、複数のチップに集積されてもよい。ここでは、IC又はLSIと呼んでいるが、集積の度合いによって呼び方が変わり、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又は、ULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれるかもしれない。また、LSIの製造後にプログラムされるFPGA(Field Programmable Gate Array)も同じ目的で使うことができる。
【0088】
また、本開示の全般的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路又はコンピュータプログラムで実現されてもよい。或いは、当該コンピュータプログラムが記憶された光学ディスク、HDD若しくは半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体で実現されてもよい。例えば、本開示は、上記各実施の形態における提案方法をコンピュータによって実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能なCD-ROM等の非一時的な記録媒体に記録されてもよいし、インターネット等の通信路で配信されてもよい。
【0089】
以上のように、本開示における技術の例示として、各実施の形態を説明した。そのために、添付図面及び詳細な説明を提供した。
【0090】
したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0091】
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略等を行うことができる。
【0092】
(まとめ)
以上述べたように、実施の形態における提案システム1,1A,1Bは、取得部111と、決定部112と、提示部113と、を備える。取得部111は、洗濯機2を利用するユーザの属性情報を取得する。決定部112は、取得部111が取得した属性情報に基づいて、洗濯機2で利用可能であって洗濯機2の運転内容を示す複数の運転コースのうちからユーザに推奨する運転コースを決定する。提示部113は、決定部112が決定した運転コースをユーザに提示する。
【0093】
これによれば、属性情報からユーザの洗濯機2を利用する目的を推定することができるので、ユーザに適した洗濯機2の運転内容を示す運転コースを提案しやすい、という利点がある。
【0094】
また、例えば、取得部111は、提示部113が提示した運転コースに対するユーザの評価を示す評価情報を更に取得する。決定部112は、取得部111が取得した評価情報を更に参照して、次回の運転コースを決定する。
【0095】
これによれば、ユーザの評価を更に加味してユーザに推奨する運転コースを決定することができるので、ユーザに適した運転コースを提案する精度が向上しやすい、という利点がある。
【0096】
また、例えば、提示部113は、取得部111が取得した評価情報に基づいて、ユーザに対する運転コースの提示の仕方を変更する。
【0097】
これによれば、ユーザに適した方法で運転コースを提示しやすく、ユーザが運転コースの提示に対して煩わしさを感じにくい、という利点がある。
【0098】
また、例えば、取得部111は、洗濯機2の運転履歴を更に取得する。決定部112は、取得部111が取得した運転履歴を更に参照して、次回の運転コースを決定する。
【0099】
これによれば、提示した運転コースを実際にユーザが利用したか否かを示す運転履歴を更に加味してユーザに推奨する運転コースを決定することができるので、ユーザに適した運転コースを提案する精度が向上しやすい、という利点がある。
【0100】
また、例えば、属性情報は、ユーザ自身に関する情報を含む。
【0101】
これによれば、ユーザ自身に関する情報を参照することで、ユーザの洗濯機2を利用する目的を更に推定しやすくなる、という利点がある。
【0102】
また、例えば、属性情報は、ユーザが着用する衣類に関する情報を含む。
【0103】
これによれば、ユーザが着用する衣類に関する情報を参照することで、ユーザの洗濯機2を利用する目的を更に推定しやすくなる、という利点がある。
【0104】
また、例えば、属性情報は、ユーザによる洗濯の仕方に関する情報を含む。
【0105】
これによれば、ユーザによる洗濯の仕方に関する情報を参照することで、ユーザの洗濯機2を利用する目的を更に推定しやすくなる、という利点がある。
【0106】
また、例えば、属性情報は、ユーザの洗濯機2の運転に対する悩みに関する悩み情報を含む。
【0107】
これによれば、ユーザの洗濯機2の運転に対する悩みに関する情報を参照することで、ユーザの洗濯機2を利用する目的を更に推定しやすくなる、という利点がある。
【0108】
また、実施の形態における提案方法では、洗濯機2を利用するユーザの属性情報を取得する。また、提案方法では、取得した属性情報に基づいて、洗濯機2で利用可能であって洗濯機2の運転内容を示す複数の運転コースのうちからユーザに推奨する運転コースを決定する。また、提案方法では、決定した運転コースをユーザに提示する。
【0109】
これによれば、属性情報からユーザの洗濯機2を利用する目的を推定することができるので、ユーザに適した洗濯機2の運転内容を示す運転コースを提案しやすい、という利点がある。
【0110】
また、実施の形態におけるプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の運転分析方法を実行させる。
【0111】
これによれば、属性情報からユーザの洗濯機2を利用する目的を推定することができるので、ユーザに適した洗濯機2の運転内容を示す運転コースを提案しやすい、という利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本開示は、洗濯機の運転コースをユーザに提示するシステム等に適用可能である。
【符号の説明】
【0113】
1,1A,1B 提案システム
111 取得部
112 決定部
113 提示部
2 洗濯機
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12