(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161895
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】扉の開閉機構及び冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/02 20060101AFI20231031BHJP
【FI】
F25D23/02 306L
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072529
(22)【出願日】2022-04-26
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年4月27日に、Sta, Ana Import Export, Inc. (3874 Gen. Macabulos Street,Bangkal,Makati City,Philippines 1233)にて販売 令和3年5月12日に、有限会社恵毘寿(日本料理 多恵)(兵庫県三田市下深田750-5)にて販売
(71)【出願人】
【識別番号】000208503
【氏名又は名称】大和冷機工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】杉本 慎
(72)【発明者】
【氏名】吉薗 修平
(72)【発明者】
【氏名】権藤 諒
(72)【発明者】
【氏名】田中 悟空
【テーマコード(参考)】
3L102
【Fターム(参考)】
3L102JA01
3L102KA04
3L102KB05
3L102KB14
3L102KB23
(57)【要約】
【課題】小さい力で扉を閉じることが可能な冷蔵庫を提供することである。
【解決手段】冷蔵庫100において、下扉21は、下開口111を閉じる過程で、ローラ631~633、731~733が第2ガイド面312に到達する前に、第2カム74及び第2カム受け54により、ローラ631~633、731~733を第1ガイド面3111の前端よりも高い位置まで上昇させる。第2カム74及び第2カム受け54は、ローラ631~633、731~733よりも第2回転軸A2の近くに設けられる。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体が有する開口を開閉する扉の開閉機構であって、
前記扉を、第1回転軸の周方向に回転可能に前記本体に連結する第1ヒンジピンと、
前記開口の下方から前記本体の前方に向かって上方に傾斜する第1ガイド面を有する扉ガイド部と、
前記扉において前記第1回転軸から離れて位置し、前記第1ガイド面に当接可能な第1当接部と、
前記扉において前記第1当接部よりも前記第1回転軸の近くに位置し、前記扉から下方に突出する第1カムと、
前記本体において前記第1回転軸から離れた位置に円弧状に形成され、前記第1カムが摺動可能な第1カム受けと
を備え、
前記周方向は、前記開口に近づく第1接近方向と、前記第1接近方向と逆向きの第1離隔方向とを含み、
前記第1カム受けは、
略水平に延びる第1平坦面と、
前記第1平坦面における前記第1接近方向の端部から前記第1接近方向に向かって下方に傾斜する第1傾斜面と、
前記第1平坦面における前記第1離隔方向の端部から前記第1離隔方向に向かって下方に傾斜する第2傾斜面と
を有し、
前記扉が前記第1接近方向に回転して前記開口を閉じる過程で、
前記第1カムが前記第2傾斜面及び前記第1平坦面上で摺動することで、前記第1当接部が前記第1ガイド面よりも上方で前記第1接近方向に回転し、
前記第1カムが前記第1平坦面から前記第1傾斜面に移動したことに応じて、前記第1当接部が前記第1ガイド面に下降する、開閉機構。
【請求項2】
前記扉ガイド部は、前記第1ガイド面の前端から前記前方に向かって下方に傾斜する第2ガイド面を有し、
前記扉が前記第1接近方向に回転して前記開口を閉じる過程で、前記第1カムが前記第2傾斜面及び前記第1平坦面上で摺動することで、前記第1当接部が前記第2ガイド面よりも上方で前記第1接近方向に回転する、請求項1に記載の開閉機構。
【請求項3】
前記第1回転軸から前記本体の左右方向に離れた第2回転軸の周方向に、前記扉を回転可能に前記本体に連結する第2ヒンジピンと、
前記扉が前記第1回転軸の周方向に回転する際に前記第1ヒンジピンを支持し、前記扉が前記第2回転軸の周方向に回転する際に前記第1ヒンジピンをガイドする第1ガイド溝と、
前記扉が前記第2回転軸の周方向に回転する際に前記第2ヒンジピンを支持し、前記扉が前記第1回転軸の周方向に回転する際に前記第2ヒンジピンをガイドする第2ガイド溝と、
前記扉において前記第1当接部と前記第2回転軸との間に位置し、前記第1ガイド面に当接可能な第2当接部と、
前記扉において、前記第2当接部よりも前記第2回転軸の近くに位置し、下方に突出する第2カムと、
前記本体において前記第2回転軸から離れた位置に円弧状に形成され、前記第2カムが摺動可能な第2カム受けと
を備え、
前記第2回転軸の周方向は、前記開口に近づく第2接近方向と、前記第2接近方向と逆向きの第2離隔方向とを含み、
前記第2カム受けは、
略水平に延びる第2平坦面と、
前記第2平坦面における前記第2接近方向の端部から前記第2接近方向に向かって下方に傾斜する第3傾斜面と、
前記第2平坦面における前記第2離隔方向の端部から前記第2離隔方向に向かって下方に傾斜する第4傾斜面と
を有し、
前記扉が前記第2接近方向に回転して前記開口を閉じる過程で、
前記第2カムが前記第4傾斜面及び前記第2平坦面上で摺動することで、前記第2当接部が前記第1ガイド面よりも上方で前記第2接近方向に回転し、
前記第2カムが前記第2平坦面から前記第3傾斜面に移動したことに応じて、前記第2当接部が前記第1ガイド面に下降する、請求項1又は請求項2に記載の開閉機構。
【請求項4】
前記第1ガイド溝の幅は、前記第1ヒンジピンの外径より大きく、
前記第2ガイド溝の幅は、前記第2ヒンジピンの外径より大きく、
前記扉が前記第1回転軸及び前記第2回転軸の一方の周方向に回転して前記開口を閉じたことに応じて、
前記第1傾斜面は、前記左右方向の一方を示す成分であって、前記本体の外向きの成分を含む力を前記第1カムに加え、
前記第3傾斜面は、前記左右方向の他方を示す成分であって、前記本体の外向きの成分を含む力を前記第2カムに加える、請求項3に記載の開閉機構。
【請求項5】
前記第1傾斜面は、前記第1傾斜面の上方の部分よりも下方の部分の方が本体の外方向を向いている曲面であり、
前記第3傾斜面は、前記第3傾斜面の上方の部分よりも下方の部分の方が前記本体の外方向を向いている曲面である、請求項4に記載の開閉機構。
【請求項6】
前記扉において前記第1回転軸から離れて位置し、前記扉から下方に突出するストッパーと、
前記扉が前記開口を閉じる閉位置から前記第1離隔方向に離れた第1規制位置に設けられ、前記ストッパーにおける前記第1離隔方向の先端部を受ける第1ストッパー受けと、
前記ストッパーの前記先端部が前記第1ストッパー受けに当接したことに応じて、前記ストッパーにおいて前記扉の前面に沿って延びる側面が当接可能なストッパー当接部と
を備える、請求項1又は請求項2に記載の開閉機構。
【請求項7】
前記第1ストッパー受け及び前記ストッパー当接部は、可撓性を有する単一部材として構成される、請求項6に記載の開閉機構。
【請求項8】
前記第1ストッパー受けの上端から前記第1離隔方向に離れた第2規制位置に設けられ、前記ストッパーの先端部を受ける第2ストッパー受けを備える、請求項6に記載の開閉機構。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の開閉機構を備える、冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉の開閉機構、及びこれを備える冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、冷蔵庫が有する扉の開閉機構(以下、「従来の開閉機構」と記載する。)が開示されている。従来の開閉機構は、複数のローラと、ガイド面及び自閉面を有する扉ガイド部とを備える。複数のローラは、扉の下面に設けられ、ガイド面及び自閉面上で転がる。ガイド面は、自閉面より前方に位置し、後方(即ち、収容室の方)に向かって上方に傾斜する。自閉面は、ガイド面の後端と、収容室との間に位置する。自閉面は、後方に向かって下方に傾斜する。
【0003】
扉が収容室を閉じる過程で、複数のローラは、自閉面の前端から後端に向かって転がりながら自閉面を下る。扉は、自閉面からの抗力を受ける。抗力は、後ろ向きの成分を含む。扉は、後ろ向きの成分により、収容室を自動的に閉鎖する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の開閉機構では、扉が収容室を閉じる過程で、各ローラは、自閉面に先立ってガイド面を登る必要がある。従って、ユーザは、各ローラがガイド面を登り切ることができるように、比較的大きな力を扉に加える必要がある。
【0006】
それゆえに、本発明は、比較的小さい力で扉が自動的に収容室を閉じることができる開閉機構、及び冷蔵庫を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、本体が有する開口を開閉する扉の開閉機構に向けられる。前記開閉機構は、第1ヒンジピンと、扉ガイド部と、第1当接部と、第1カムと、第1カム受けとを備える。前記第1ヒンジピンは、前記扉を、第1回転軸の周方向に回転可能に前記本体に連結する。前記扉ガイド部は、前記開口の下方から前記本体の前方に向かって上方に傾斜する第1ガイド面を有する。第1当接部は、前記扉において前記第1回転軸から離れて位置し、前記第1ガイド面に当接可能である。前記第1カムは、前記扉において前記第1当接部よりも前記第1回転軸の近くに位置し、前記扉から下方に突出する。前記第1カム受けは、前記本体において前記第1回転軸から離れた位置に円弧状に形成され、前記第1カムが摺動可能である。前記周方向は、前記開口に近づく第1接近方向と、前記第1接近方向と逆向きの第1離隔方向とを含む。前記第1カム受けは、第1平坦面と、第1傾斜面と、第2傾斜面とを有する。前記第1平坦面は、略水平に延びる。前記第1傾斜面は、前記第1平坦面における前記第1接近方向の端部から前記第1接近方向に向かって下方に傾斜する。前記第2傾斜面は、前記第1平坦面における前記第1離隔方向の端部から前記第1離隔方向に向かって下方に傾斜する。前記扉が前記第1接近方向に回転して前記開口を閉じる過程で、前記第1カムが前記第2傾斜面及び前記第1平坦面上で摺動することで、前記第1当接部が前記第1ガイド面よりも上方で前記第1接近方向に回転する。前記第1カムが前記第1平坦面から前記第1傾斜面に移動したことに応じて、前記第1当接部が前記第1ガイド面に下降する。
【0008】
本発明に係る冷蔵庫は、前記開閉機構を備える。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、より小さい力で扉を閉じることが可能な開閉機構、及び冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の各実施形態に係る冷蔵庫の正面図である。
【
図3】
図1に示される下開閉機構において本体の縦中心面よりも右側の部分を示す正面図である。
【
図4】
図1及び
図3に示される線IV-IVに沿う下開閉機構の縦断面を右方からみた断面図である。
【
図5】
図1に示される下開閉機構において本体の縦中心面よりも右側の部分の平面図である。
【
図6】
図5に示される下扉ガイド部の右端部を示す斜視図である。
【
図7】
図5に示される下扉ガイド部の左端部を示す斜視図である。
【
図8】
図1に示される下扉において下扉の縦中心面よりも右側の部分の下面図である。
【
図9】
図1に示される下扉の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図10】
図8に示される下扉の右端部を拡大して示す下面図である。
【
図11】
図1に示される下扉(開き角88°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図12】
図1に示される下扉(開き角73°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図13】
図1に示される下扉(開き角13°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図14】
図1に示される下扉(開き角9°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図15】
図1に示される下扉(開き角2.5°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図16】
図1に示される下扉(開き角1.5°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図17】
図1に示される下扉(開き角0°)の下面全体と、下扉ガイド部の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
【
図18】第1カム受けが有する第1傾斜面及び第2カム受けが有する第3傾斜面の向きを詳細に示す模式図である。
【
図19】
図18に示される第1カム受けの第1傾斜面が第1カムの第2傾斜面に加える抗力の分力を示す模式図である。
【
図20】第1カム受けが有する第1傾斜面及び第2カム受けが有する第3傾斜面の変形例を示す模式図である。
【
図21】
図6に示される第1ストッパー受けの先端部に、
図10に示される第1ストッパーの先端部が突き当たる状態を示す模式図である。
【
図22】
図6に示される第1ストッパーの先端部が第2ストッパー受けにより受け止められる状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る冷蔵庫100の正面図である。
図2は、
図1に示される冷蔵庫100の右側面図である。
図1及び
図2に示されるように、冷蔵庫100は、本体1と、複数の扉2と、複数の開閉機構3とを備える。各図には、本体1の上下方向D1、左右方向D2、及び前後方向D3が双方向矢印で示されている。前後方向D3は、本体1において複数の扉2が設けられる側を前側として規定される。左右方向D2は、本体1の下開口111に向かって左側及び右側が規定される。上下方向D1は、前後方向D3及び左右方向D2に直交する。
【0013】
本体1は、略直方体形状であり、本体1の縦中心面F1に対して左右方向D2に対称な形状である。
【0014】
本体1は、下収容室11と、上収容室12とを有する。下収容室11及び上収容室12の各々は、隠れ線(破線)で示されている。下収容室11は、本体1の下側に形成されており、前向きの下開口111を有する。上収容室12は、本体1の上側に形成されており、前向きの上開口121を有する。ユーザは、下収容室11及び上収容室12に、下開口111及び上開口121を通じて冷蔵物をそれぞれ出し入れする。なお、下収容室11と上収容室12とは、互いに繋がっていてもよい。即ち、下収容室11と上収容室12とは、単一空間を構成してもよい。
【0015】
複数の扉2は、下扉21と、上扉22とを含む。
【0016】
下扉21は、正面視で略矩形形状である。下扉21は、下扉21の縦中心面F2に対して、前面211に向かって左右方向D6に対称な形状である。なお、
図1及び
図2では、下扉21は、下開口111を閉じている。よって、
図1では、縦中心面F2は、縦中心面F1と前後方向D3において重なり合っている。左右方向D6は、本体1の左右方向D2と同じ方向である。
【0017】
詳細には、下扉21は、前面211と、下面212とを有する。
【0018】
下扉21は両開きの扉である。詳細には、下扉21は、第1回転軸A1の第1周方向D4に回転可能に本体1に支持される。第1回転軸A1は、左右方向D6における下扉21の一方端で上下方向D1に沿って延びる。一方端は、実施形態では右端である。第1周方向D4は、第1接近方向D41と第1離隔方向D42とを含む。第1接近方向D41は、第1周方向D4において下開口111から離れた位置から下開口111に近づく方向である。第1離隔方向D42は、第1接近方向D41と逆向きである。詳細には、下扉21は、閉位置と、全開位置との間で、第1接近方向D41及び第1離隔方向D42に回転可能である。閉位置では、下扉21は、下開口111を完全に閉じる。全開位置では、下扉21は、下開口111を開く。下扉21は、通常使用時では、全開位置よりも第1離隔方向D42には回転しない。
【0019】
下扉21は、第2回転軸A2の第2周方向D5にも回転可能に本体1に支持される。第2回転軸A2は、左右方向D6における下扉21の他方端で上下方向D1に沿って延びる。他方端は、実施形態では左端である。第2回転軸A2は、下扉21の縦中心面F2を基準として第1回転軸A1と対称である。第2周方向D5は、第2接近方向D51と第2離隔方向D52とを含む。第2接近方向D51は、第2周方向D5において下開口111から離れた位置から下開口111に近づく方向である。第2離隔方向D52は、第2接近方向D51と逆向きである。
【0020】
上扉22は、下扉21と比較すると、下扉21の上方に設けられており、上開口121に近づいたり、上開口121から離れたりする点において相違するだけである。よって、上扉22の説明を控える。
【0021】
複数の開閉機構3は、下開閉機構31と、上開閉機構32とを含む。上開閉機構32は、下開閉機構31と同様の構成を備える。そのため、以下では、下開閉機構31の構成について説明し、上開閉機構32の説明を控える。
【0022】
図3は、
図1に示される下開閉機構31において縦中心面F1よりも右側の部分を示す正面図である。
図3は、
図1に示される長円C1で囲まれる部分を示す正面図でもある。
図4は、
図1及び
図3に示される線IV-IVに沿う下開閉機構31の縦断面を右方からみた断面図である。
図5は、
図1に示される下開閉機構31において縦中心面F1よりも右側の部分の平面図である。
図5は、
図3に示される線V-Vに沿う冷蔵庫100の横断面を上方からみた平面図でもある。
【0023】
図1から
図5に示されるように、下開閉機構31は、下ヒンジクミとも呼ばれ、金属部材と樹脂部材とを組み合わせた部品である。下開閉機構31は、下扉ガイド部311を含む。
【0024】
下扉ガイド部311は、下縁部112に対して前方に突出するように、下縁部112(
図4、
図5参照)に複数のビス313(
図3参照)で取り付けられる。下縁部112は、本体1において下開口111(
図4参照)の周縁部のうち、下開口111の真下で左右方向D2に延びる部分である。下扉ガイド部311は、左右方向D2に長く、上下方向D1に薄い板状形状である。下扉ガイド部311は、下縁部112における左端と右端との間で左右方向D2に延びる(
図1、
図5参照)。
【0025】
詳細には、下扉ガイド部311は、第1ガイド面3111と、第2ガイド面3112とを有する。
【0026】
第1ガイド面3111は、下縁部112(即ち、下開口111の下方)から本体1の前方へと延びる。第1ガイド面3111は、下縁部112から若干前方に離れた位置から、本体1の前方に向かって本体1の上方に傾斜する(
図4を特に参照)。
【0027】
第2ガイド面3112は、第1ガイド面3111の前端と連続しており、第1ガイド面3111の前端から本体1の前方へと延びる。第2ガイド面3112は、本体1の前方に向かって本体1の下方に傾斜する(
図4を特に参照)。
【0028】
第1ガイド面3111の右端3113及び第2ガイド面3112の右端3114は、下縁部112の右端1121よりも左方に位置する(
図5を特に参照)。第1ガイド面3111及び第2ガイド面3112において、縦中心面F1よりも左側の部分は、各々の右側の部分と、本体1の縦中心面F1に対して左右対称である。
【0029】
図6は、
図5に示される下扉ガイド部311の右端部を示す斜視図である。
図5及び
図6に示されるように、下開閉機構31は、下扉ガイド部311において第1ガイド面3111及び第2ガイド面3112よりも右方に、第1係合突起41(
図5参照)と、第1ヒンジピン42と、第1円弧状突起43と、第1カム受け44とを備える。
【0030】
第1係合突起41は、第1ガイド面3111及び第2ガイド面3112よりも右方に位置し、下扉ガイド部311から上方に突出している。第1係合突起41は、金属製の部材であり、前後方向D3に長く、左右方向D2に薄い形状である。
【0031】
第1ヒンジピン42は、略円柱形状を有する金属製の部材である。第1ヒンジピン42は、下扉ガイド部311の右前隅の部分にカシメ止め等により取り付けられる。第1ヒンジピン42は、下縁部112から前方に離れて位置し、下扉ガイド部311から上方に突出している。第1ヒンジピン42の中心軸は、第1回転軸A1に一致する。第1ヒンジピン42は、下扉21を第1回転軸A1の第1周方向D4に回転可能に本体1に連結する。
【0032】
第1円弧状突起43は、下扉ガイド部311と一体である。第1円弧状突起43は、第1ヒンジピン42から第1回転軸A1の径方向に離れて位置する。第1円弧状突起43は、下縁部112から前方に離れて位置する。第1円弧状突起43は、下扉ガイド部311から上方に突出しており、第1接近方向D41(
図5参照)に延びている。詳細には、第1円弧状突起43は、平面視で略半円弧形状である。実施形態では、第1円弧状突起43は、第1ヒンジピン42の左方から第1ヒンジピン42の後方を介して第1ヒンジピン42の右方まで延びている。
【0033】
第1カム受け44は、摩耗性及び柔軟性(可撓性)を有する樹脂材料からなる。この種の材料としては、6ナイロン(PA6)が例示される。第1カム受け44は、第1回転軸A1から径方向に離れた位置で、第1接近方向D41及び第1離隔方向D42に沿って延びている。また、第1カム受け44は、第1円弧状突起43とは別部材であり、第1円弧状突起43の外周面に沿って位置する。第1カム受け44は、下縁部112から前方に離れて位置する。
【0034】
詳細には、第1カム受け44は、第1平坦面441と、第1傾斜面442と、第2傾斜面443とを有する。第1平坦面441は、第1ヒンジピン42の後方に位置する。第1平坦面441は、略水平面内で第1接近方向D41及び第1離隔方向D42に沿って延びている。第1傾斜面442は、第1平坦面441における第1接近方向D41の端部から延びている。第1傾斜面442は、第1接近方向D41に向かって下方に傾斜する。第2傾斜面443は、第1平坦面441における第1離隔方向D42の端部から延びる。第2傾斜面443は、第1平坦面441から第1離隔方向D42に離れるにつれて下方に傾斜する。
【0035】
図7は、
図5に示される下扉ガイド部311の左端部を示す斜視図である。
図7に示されるように、下開閉機構31は、第2ヒンジピン52と、第2円弧状突起53と、第2カム受け54とを備える。
【0036】
第2ヒンジピン52は、縦中心面F1に対して第1ヒンジピン42と左右方向D2において対称な形状である。第2ヒンジピン52の中心軸は、第2回転軸A2と一致する。第2円弧状突起53は、縦中心面F1に対して第1円弧状突起43(
図6参照)と左右方向D2において対称な形状である。
【0037】
なお、第2ヒンジピン52より右方には、縦中心面F1を基準として第1係合突起41と左右方向D2に対称な位置には、第2係合突起51(
図9参照)が設けられている。また、本体1において下扉21の左上隅の直上には、第4係合突起と、第4ヒンジピンとが設けられている。第4係合突起は、第2係合突起51と上下方向D1において対称な形状である。第4ヒンジピンは、第2ヒンジピン52と上下方向D1において対称な形状であり、下扉21を第2回転軸A2の第2周方向D5に回転可能に支持する。
【0038】
第2カム受け54は、縦中心面F1(
図5参照)に対して第1カム受け44(
図6参照)と左右方向D2において対称な形状である。即ち、第2カム受け54は、第2回転軸A2から径方向に離れた位置で、第2接近方向D51及び第2離隔方向D52に沿って延びている。詳細には、第2カム受け54は、第2平坦面541と、第3傾斜面542と、第4傾斜面543とを有する。第2平坦面541は、略水平面内で第2接近方向D51及び第2離隔方向D52に沿って延びる。第3傾斜面542は、第2平坦面541における第2接近方向D51の端部から延びる。第3傾斜面542は、第2接近方向D51に向かって下方に傾斜する。第4傾斜面543は、第2平坦面541における第2離隔方向D52の端部から延びる。第4傾斜面543は、第2離隔方向D52に向かって下方に傾斜する。
【0039】
図8は、
図1に示される下扉21において縦中心面F2よりも右側の部分の下面図である。
図8に示されるように、下開閉機構31は、下扉21の下面212において縦中心面F2よりも右側の部分に、第1ガイド溝61と、第1係合溝62と、複数の第1当接部63とを備える。
【0040】
第1ガイド溝61は、下扉21における左右方向D6の右端部において、下扉21の後面213から前面211に向かって延びている。第1ガイド溝61は、下面212から上方へと落ち込む凹溝である。第1ガイド溝61は、下扉21が第1周方向D4に回転する際に、第1ガイド溝61における前端で第1ヒンジピン42(
図5参照)を回転可能に支持する。第1ガイド溝61は、下扉21が第2周方向D5に回転する際に、第2接近方向D51又は第2離隔方向D52に移動する第1ヒンジピン42(
図5参照)をガイドする。
【0041】
第1係合溝62は、第1係合突起41(
図5参照)と協働して、両開きの下扉21に前方への力が加わった場合であっても下扉21が本体1から脱落することを防止するために設けられている。なお、第1係合突起41及び第1係合溝62に関しては公知技術であるため、それぞれの詳説を控える。
【0042】
なお、本体1において下扉21の右上隅付近には、第1係合突起41と同様の第3係合突起と、第1ヒンジピン42と同様の第3ヒンジピンとが設けられている。下扉21の右上隅には、第1ガイド溝61と同様の第3ガイド溝と、第1係合溝62と同様の第3係合溝とが設けられている。
【0043】
複数の第1当接部63は、下面212において縦中心面F2よりも右方且つ第1係合溝62より左方の位置に設けられる。従って、複数の第1当接部63は、下扉21において第1回転軸A1から縦中心面F2に向かう方向(即ち、左右方向D6における左方)に離れた位置に設けられる。複数の第1当接部63は、3個のローラ631、632、633を含む。ここで、下面212において第1係合溝62と縦中心面F2との間の位置には、3個のローラホルダ634、635、636が下扉21の後面213に沿って一直線上に並んでいる。ローラホルダ634~636の各々は、下面212から上方に窪む凹部である。ローラホルダ634~636のうち、ローラホルダ634が第1係合溝62の最も近くに位置し、ローラホルダ636が第1係合溝62から最も遠くに位置する。ローラ631~633は、ローラ631~633の各下端部が下扉21の下面212より下方に突出するようにローラホルダ634~636に収容される。従って、複数の第1当接部63は、下扉21の下面212より下方に突出する。また、ローラ631~633は、下扉21の左右方向D6に沿う回転軸周りに回転可能にローラホルダ634~636にそれぞれ支持される。
【0044】
図9は、
図1に示される下扉21の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図9に示されるように、下開閉機構31は、下扉21の下面212において縦中心面F2よりも左側の部分に、第2ガイド溝71と、第2係合溝72と、複数の第2当接部73とを備える。
【0045】
第2ガイド溝71は、縦中心面F2に対して下扉21の左右方向D6において第1ガイド溝61と対称である。詳細には、第2ガイド溝71は、下扉21における左右方向D2の左端で、下扉21の後面213から前面211に向かって延びる凹溝である。第2ガイド溝71は、下扉21が第2周方向D5に回転する際に、第2ガイド溝71における前端で第2ヒンジピン52(
図7参照)を回転可能に支持する。第2ガイド溝71は、下扉21が第1周方向D4に回転する際に、第1接近方向D41又は第1離隔方向D42に移動する第2ヒンジピン52(
図7参照)をガイドする。
【0046】
第2係合溝72は、下扉21の脱落防止のために設けられ、縦中心面F2に対して左右方向D6に第1係合溝62と対称な形状である。第1係合突起41及び第1係合溝62と同様に、第2係合溝72は、第2係合突起51(
図9参照)と協働して、下扉21の脱落を防止する。
【0047】
なお、本体1において下扉21の左上隅付近には、第2係合突起51と同様の第4係合突起と、第2ヒンジピン52と同様の第4ヒンジピンとが設けられている。下扉21の左上隅には、第2ガイド溝71と同様の第4ガイド溝と、第2係合溝72と同様の第4係合溝とが設けられている。
【0048】
複数の第2当接部73は、縦中心面F2に対して左右方向D6に複数の第1当接部63と対称な形状である。詳細には、複数の第2当接部73は、3個のローラ731、732、733を含む。ローラ731は、縦中心面F2に対して左右方向D2にローラ631と対称に位置する。ローラ732は、縦中心面F2に対して左右方向D2にローラ632と対称に位置する。ローラ733は、縦中心面F2に対して左右方向D2にローラ633と対称に位置する。従って、ローラ731~733は、ローラ731~733の各下端部が下扉21の下面212より下方に突出するようにローラホルダ734~736に収容される。また、ローラ731~733は、下扉21の左右方向D6に沿う回転軸周りに回転可能にローラホルダ734~736にそれぞれ支持される。
【0049】
図10は、
図8に示される下扉21の右端部を拡大して示す下面図である。
図10に示されるように、下開閉機構31は、摩耗性及び柔軟性を有する樹脂材料からなる第1カム64を備える。また、第1カム64は、好ましくは、第1カム受け44とは異なる樹脂材料(例えば、ポリアセタール等)からなる。従って、第1カム64が第1カム受け44上を摺動する際に、異音の発生が抑制される。第1カム64は、下扉21において第1回転軸A1の径方向に離れて位置する。詳細には、第1カム64は、下扉21において第1当接部63よりも第1回転軸A1の近くに位置する。また、第1カム64は、第1ガイド溝61の右側で下方に突出する。
【0050】
詳細には、第1カム64は、第1平坦面641と、第1傾斜面642と、第2傾斜面643とを有する。第1平坦面641は、前面211に向かって第1回転軸A1の右斜め後方に離れて位置する。第1平坦面641は、略水平面内で第1接近方向D41及び第1離隔方向D42に沿って延びる。第1平坦面641は、下向きの面である。第1傾斜面642は、第1平坦面641における第1接近方向D41の端部から延びる。第1傾斜面642は、第1接近方向D41に向かって上方に傾斜する。第2傾斜面643は、第1平坦面641における第1離隔方向D42の端部から延びる。第2傾斜面643は、第1離隔方向D42に向かって上方に傾斜する。
【0051】
図11は、
図1に示される下扉21(開き角が88°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。下扉21の開き角は、下扉21の前面211と、下縁部112の前面とが交差する角度である。
【0052】
図11に示されるように、冷蔵庫100は、第2カム74を備える。第2カム74は、下扉21の縦中心面F2(
図9参照)を基準として左右方向D6において第1カム64と対称形状である。詳細には、第2カム74は、下扉21において第2当接部73よりも第2回転軸A2の近くに位置する。また、第2カム74は、第2ガイド溝71よりも左右方向D6における左側で下方に突出する。詳細には、第2カム74は、第2平坦面741と、第3傾斜面742と、第4傾斜面743とを有する。第2平坦面741は、前面211に向かって第2回転軸A2の左斜め後方に離れて位置し、第2ガイド溝71の左側に位置する。第2平坦面741は、略水平面内で第2接近方向D51及び第2離隔方向D52に沿って延びる。第3傾斜面742は、第2平坦面741における第2接近方向D51の端部から延びる。第3傾斜面742は、第2接近方向D51に向かって上方に傾斜する。第4傾斜面743は、第2平坦面741における第2離隔方向D52の端部から延びる。第4傾斜面743は、第2離隔方向D52に向かって上方に傾斜する。
【0053】
下開閉機構31は、下扉21のオートクローズ機能、下扉21のセンタリング機能及び、下扉21の回転規制機能を実現する。
【0054】
以下、
図11から
図17を参照して、オートクローズ機能について説明する。ユーザは、下扉21を閉じる場合、下開口111から第1離隔方向D42に離れて位置する下扉21に、第1接近方向D41への力を加える。
【0055】
図11に示されるように、開き角が88°のとき、第1カム64の第1傾斜面642は、第1カム受け44の第2傾斜面443に当接し、第2傾斜面443上で第1接近方向D41へと摺動する。即ち、第1傾斜面642は、第2傾斜面443を登る。従って、第1傾斜面642、即ち下扉21の上下高さは、次第に高くなる。「上下高さ」は、上下方向D1における位置を意味する。この時、下扉21の左端側は固定端であり、下扉21の右端側は自由端となるため、下扉21における左端側の方が右端側より上下高さが高くなる。第1カム64の第1傾斜面642は、開き角が88°の状態から第1接近方向D41に更に回転すると、第1カム受け44の第1平坦面441における第1離隔方向D42の端部に到達する。
【0056】
図12は、
図1に示される下扉21(開き角が73°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図12に示されるように、開き角が73°のとき、第1傾斜面642が、第1平坦面441に当接し、第1平坦面441上で第1接近方向D41へと摺動する。その後、第1カム64の第1平坦面641が、第1平坦面441における第1離隔方向D42側の端部に到達する。以後、第1平坦面641は、第1平坦面441上で第1接近方向D41に向かって摺動する。
【0057】
第1平坦面641が第1平坦面441上で摺動する間、下扉21の上下高さは最も高い。このとき、ローラ631、632、633(
図9参照)の各々は、第1ガイド面3111及び第2ガイド面3112よりも上方に離れた位置で第1回転軸A1周りに回転する。即ち、第1平坦面641が第1平坦面441上で摺動する間、ローラ631~633は、第2ガイド面3112(即ち、登り斜面)上を転がらない。従って、ユーザが下扉21から受ける第1離隔方向D42への抗力は、ローラ631~633が第2ガイド面3112上を転がる場合と比較して低減する。
【0058】
図13は、
図1に示される下扉21(開き角が13°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図13に示されるように、開き角が13°の時、第1平坦面641は、第1平坦面441を第1接近方向D41に通り過ぎている。第2傾斜面643は、第1傾斜面442における第1離隔方向D42の端部に到達し、第1傾斜面442上を摺動し始める。以後、第2傾斜面643は、第1傾斜面442を下る。それに伴い、下扉21の上下高さは、次第に低くなる。また、開き角が73°から13°になる過程で、第1係合突起41が第1係合溝62に係合し始める。
【0059】
図14は、
図1に示される下扉21(開き角9°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図14に示されるように、開き角が9°の時も、開き角が13°の時と同様に、第2傾斜面643は、第1傾斜面442を下る。
図14の右端の枠W1内には、
図14に示される線XIV-XIVに沿う縦断面を左方からみた時の断面図が示されている。枠W1内に示されるように、開き角が9°の時、第1当接部63及び第2当接部73の中で、第1回転軸A1から最も離れたローラ731の上下高さは、下扉ガイド部311における第1ガイド面3111の前端の上下高さよりも高い。他のローラ631~633、732、733の上下高さも、第1ガイド面3111の前端の上下高さよりも高い。
【0060】
図15は、
図1に示される下扉21(開き角2.5°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図15に示されるように、開き角が2.5°の時も、開き角が9°の時と同様に、第2傾斜面643は、第1傾斜面442を下る。
図15の右端の枠W2内には、
図15に示される線XV-XVに沿う縦断面を左方からみた時の断面図が示されている。枠W2内に示されるように、開き角が9°から2.5°になる過程で、即ち、第2傾斜面643が第1傾斜面442を下る過程で、第1当接部63及び第2当接部73の中で、第1回転軸A1から最も離れたローラ731は、第1ガイド面3111の前端付近に下降する。以後、他のローラ631~633、732、733も、第1ガイド面3111に順次下降する。即ち、第1カム64が第1カム受け44の第1平坦面441から第1傾斜面442に移動したことに応じて、ローラ631~633、731~733は、第1ガイド面3111に下降する。また、開き角が9°から2.5°になる過程で、第2係合突起51が第2係合溝72に係合し始め、第2ヒンジピン52が第2ガイド溝71に係合し始める。
【0061】
図16は、
図1に示される下扉21(開き角が1.5°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図16に示されるように、開き角が1.5°の時も、開き角が2.5°の時と同様に、第2傾斜面643は、第1傾斜面442を下る。
図16において、枠W3内には、線XVI-XVIに沿う縦断面を左方からみた時の断面図が示されている。枠W3内に示されるように、開き角が1.5°の時、ローラ731は、第1ガイド面3111上を転がりながら下っている。しかし、第1ガイド面3111は、後方に進むにつれて上下高さが低くなるので、ローラ731以外のローラ631~633、732、733は、第1ガイド面3111とは接触しない。もし、全てのローラ631~633、731~733が第1ガイド面3111に接触する場合、下扉21に作用する下向きの力は、ローラ631~633、731~733に分散して印加される。しかし、実施形態のように、ローラ631~633、731~733のうち、ローラ731だけが第1ガイド面3111に当接する場合には、下扉21に作用する下向きの力の大部分がローラ731に集中して印加される。また、ローラ731は、ローラ631~633、731~733の中で第1回転軸A1から最も離れている。従って、下扉21を閉じるトルクが増加し、下扉21が下開口111を閉じやすくなる。また、ユーザが下扉21を閉じるために下扉21に加える力が不足していたとしても、下扉21が閉まり切らずに下扉21と本体1との間に隙間が発生することを抑制できる。
【0062】
ここで、第1平坦面641が第1平坦面441を通過した後、ローラ731は、第1ガイド面3111上を転がりながら下る。このとき、下扉21は、第1接近方向D41に向かって下開口111の方に自動的に向かう。また、ユーザが下扉21から受ける第2離隔方向D52への抗力は、第1平坦面641が第1平坦面441上を通過する場合と比較して更に低減する。
【0063】
図17は、
図1に示される下扉21(開き角0°)の下面全体と、下扉ガイド部311の上面全体とを重ね合わせて示す模式図である。
図17に示されるように、開き角が0°の時、第2傾斜面643は、第1傾斜面442における第1接近方向D41の端部付近で停止する。
図17において、枠W4内には、線XVII-XVIIに沿う縦断面を左方からみた時の断面図が示されている。枠W4内に示されるように、開き角が0°の時、下扉21の後面213は、本体1の縁部に当接して、下開口111を完全に閉じる閉位置に位置する。下扉21が閉位置にあるとき、全てのローラ631~633、731~733は、第1ガイド面3111上で停止する。
【0064】
以上、
図11から
図17を参照して説明した通り、冷蔵庫100において、下扉21は、下開口111を閉じる過程で、ローラ631~633、731~733が第2ガイド面312に到達する前に、第2カム74及び第2カム受け54により、ローラ631~633、731~733を第1ガイド面3111の前端よりも高い位置まで上昇させる。ここで、第2カム74及び第2カム受け54は、ローラ631~633、731~733よりも第2回転軸A2の近くに設けられるため、第3傾斜面742が第4傾斜面543を登る場合であってもユーザは下扉21に比較的小さい力を加えるだけでよい。よって、従来の開閉機構よりも小さい力で下扉21を閉じることが可能な冷蔵庫100を提供することができる。
【0065】
また、実施形態では、第1平坦面641が第2傾斜面443及び第1平坦面441上を摺動する間、第1当接部63及び第2当接部73の中で、少なくとも第1回転軸A1に最も近いローラ631は、第1ガイド面3111及び第2ガイド面3112から上方に離れた位置で回転する。そのため、ユーザは、小さな負荷で下扉21を閉じることができる。
【0066】
なお、下扉21が第2接近方向D51に回転して下開口111を閉じる過程における下開閉機構31の動作については、当業者に自明であるため、その説明を控える。
【0067】
次に、
図1から
図20を参照して、センタリング機能について説明する。
【0068】
下扉21は、第1回転軸A1周りにも第2回転軸A2周りにも回転可能である。また、第1ガイド溝61の幅は、第1ヒンジピン42(
図6及び
図9参照)の外径より大きくなっており、第2ガイド溝71の幅は、第2ヒンジピン52の外径より大きくなっている(
図9を特に参照)。従って、第1ヒンジピン42及び第2ヒンジピン52は、遊びを持った状態で第1ガイド溝61及び第2ガイド溝71にそれぞれ支持される。
【0069】
図17は、第2傾斜面643が第1傾斜面442に当接し、第4傾斜面743が第3傾斜面542に当接する状態を示す模式図である。
図17に示されるように、下扉21が閉じる過程で、第2傾斜面643が第1傾斜面442を下り始めてから(
図16参照)、下扉21の開き角が0°になるまでの間に、第2傾斜面643が第1傾斜面442に当接し、第4傾斜面743が第3傾斜面542に当接する。
【0070】
図18は、第1カム受け44の第1傾斜面442及び第3傾斜面542の向きを詳細に示す模式図である。
図19は、
図18に示される第1傾斜面442が第2傾斜面643に加える抗力F3の左右方向D2における分力F31を示す模式図である。
図18及び
図19に示されるように、第1カム64の第2傾斜面643が第1カム受け44の第1傾斜面442に当接する場合、第1傾斜面442は、第1カム64の第2傾斜面643に抗力F3を加える。抗力F3の向きは、第1傾斜面442において第2傾斜面643が当接する位置P1に垂直な方向である。ここで、第1傾斜面442は、第1接近方向D41において下方に傾斜するとともに、左右方向D2及び前後方向D3において右斜め前方を向いている。従って、
図19に示されるように、抗力F3は、左右方向D2における分力F31を含む。詳細には、分力F31は、左右方向D2における一方向き(即ち、右向き)の成分であって、本体1の外向きの成分である。
【0071】
また、第3傾斜面542は、縦中心面F1に対して第1傾斜面442と左右方向D2において対称である。従って、第3傾斜面542は、第2カム74の第4傾斜面743に、縦中心面F2に対し第1特定方向D71と左右方向D2において対称な方向の抗力を加える(
図18参照)。この抗力は、左右方向D2における他方向き(即ち、左向き)の成分であって、本体1の外向きの成分の分力を含む。
【0072】
上記より、下扉21が下開口111を閉じる直前には、下扉21において、第2傾斜面643には右向きの力が加わり、第4傾斜面743には、左向きの力が加わることになる。また、第1ヒンジピン42及び第2ヒンジピン52は、遊びを持った状態で第1ガイド溝61及び第2ガイド溝71にそれぞれ支持される。よって、下扉21の縦中心面F2が本体1の縦中心面F1に近寄るように下扉21には力が作用する。即ち、下開閉機構31は、下扉21を閉じる場合に、縦中心面F1,F2の位置ずれを補正する。詳細には、下開閉機構31は、第1回転軸A1周りに下扉21を開く場合における開力と、第2回転軸A2周りに下扉21を開く場合における開力とが互いに均等になるように近づける。その結果、両開きの下扉21の操作性が向上する。
【0073】
ここで、下開閉機構31がセンタリング機能を有していない場合を想定する。この想定下において、下扉21は、例えば第1回転軸A1周りに勢いよく閉じると、下開口111を閉じた後に、左右方向D2における右方にスライドし、第2回転軸A2周りに回転することがある。しかし、実施形態では、下開閉機構31がセンタリング機能を有しており、下扉21が下開口111を閉じた時にも、第4傾斜面743には左向きの力が加わり、第2傾斜面643には、右向きの力が加わることになる。従って、下扉21は、仮に第1回転軸A1周りに勢いよく閉じられたとしても、下開口111を閉じた後に、第4傾斜面743には左向きの力が加わっているため、左右方向D2における右方にスライドすることが防止される。
【0074】
センタリング機能を有する冷蔵庫100は、民生用途及び業務用途のいずれにも適用可能であるが、業務用途に特に好適である。詳細には、業務用途の冷蔵庫100では、下扉21の後面213に、磁性ゴム等によるパッキンが設けられている。従って、下開閉機構31がセンタリング機能を有していない場合、両開きの下扉21は、パッキンの磁力により、下扉21の縦中心面F2が金属製の本体1の縦中心面F1から位置ずれした状態で下開口111を閉じる。しかし、実施形態では、下開閉機構31がセンタリング機能を有するため、下扉21が下開口111を閉じた時に、パッキンの磁力に抗して、第4傾斜面743には左向きの力が加わり、第2傾斜面643には、右向きの力が加わることになる。従って、両開きの下扉21は、下扉21の縦中心面F2の本体1の縦中心面F1に対する位置ずれ量が低減された状態で下開口111を閉じる。
【0075】
図20は、第1傾斜面442及び第3傾斜面542の変形例を示す模式図である。
図20に示されるように、変形例の第1傾斜面442は、実施形態の第1傾斜面442よりも本体1の外方向(即ち、左右方向D2における右方)を向いている。詳細には、
図20において、仮想線F42は、実施形態における第1傾斜面442の下端に平行に接する。また、仮想線F42を延長すると、第1回転軸A1を通過する。変形例の第1傾斜面442は、仮想線F42を、平面視で反時計回り(即ち、第1離隔方向D42)に所定角度だけ回転させた水平線上に底辺F41を有する。底辺F41は、第1回転軸A1を通過せず、実施形態の第1傾斜面442の底辺よりも本体1の外方向を向いている。変形例の第1傾斜面442は、底辺F41を第1回転軸A1周りに時計回り(即ち、第1接近方向D41)に回転させながら、上下方向D1における上方に送った場合に、底辺F41が描く面である。変形例の第3傾斜面542は、縦中心面F2に対し左右方向D2に第1傾斜面442と対称である。従って、
図18に示されるカム受け44の第1傾斜面442よりも、第第2傾斜面643には、より右外向きの水平分力が発生し、第4傾斜面743には、より左外向きの水平分力が発生する。第1傾斜面442及び第3傾斜面542が下方に摺動するほど、第2傾斜面643には比較的大きな右向きの力が加わり、第4傾斜面743には、比較的大きな左向きの力が加わる。その結果、下扉21の縦中心面F2が本体1の縦中心面F1にスムーズに近寄るように下扉21には力が作用する。
【0076】
次に、
図1から
図22を参照して、回転規制機能について説明する。
図21は、
図6に示される第1ストッパー受け81の先端部811に、
図10に示される第1ストッパー84の先端部841が突き当たる状態を示す模式図である。
図22は、
図6に示される第1ストッパー84の先端部841が第2ストッパー受け82により受け止められる状態を示す模式図である。
【0077】
図6に示されるように、下開閉機構31は、第1ストッパー受け81と、第2ストッパー受け82と、第1ストッパー当接部83とを、下扉ガイド部311に備える。第1ストッパー受け81、第2ストッパー受け82及び第1ストッパー当接部83は、第1カム受け44と単一部材であり、第1ヒンジピン42から第1回転軸Aの径方向に離れて位置する。
【0078】
第1ストッパー受け81は、先端部811と内周面812とを有する。先端部811は、第1ストッパー受け81の第1離隔方向D42における端部である。先端部811は、下扉21の閉位置(即ち、開き角0°)から第1離隔方向D42に第1開き角だけ離れた第1規制位置に位置する。第1開き角は、約120°である。先端部811は、左右方向D2において、第1ヒンジピン42の右方に位置する。この位置で、先端部811は、上下方向D1に延びている。
【0079】
内周面812は、先端部811から第1ヒンジピン42の概ね前方まで第1接近方向D41に沿って延びる湾曲面である。内周面812は、第1回転軸A1の径方向の外側を向いている。
【0080】
第1ストッパー受け81は、先端部811及び内周面812により規定される凹溝である。第1ストッパー受け81は、第1カム受け44の第1傾斜面442の下端よりも下方に窪んでいる。また、第1ストッパー受け81は、上方、前方、及び右方に向けて開放されている。
【0081】
第2ストッパー受け82は、端部821を有する。端部821は、第2ストッパー受け82の第1離隔方向D42における端部である。端部821は、第1規制位置から第1離隔方向D42に第2開き角だけ離れた第2規制位置に位置する。第2開き角は、数度である。
【0082】
第2ストッパー受け82は、第1離隔方向D42及び上下方向D1の各々において、第1ストッパー受け81の先端部811と、第1傾斜面442の下端との間に位置する。第2ストッパー受け82は、端部821から第1接近方向D41に延びる凹溝である。第2ストッパー受け82は、上方及び前方に向けて開放されている。
【0083】
第1ストッパー当接部83は、第1ストッパー受け81と一体であり、単一部材である。即ち、第1ストッパー当接部83及び第1ストッパー受け81は、第1カム受け44と同じ樹脂材料からなる。第1ストッパー当接部83は、第1ストッパー受け81の先端部811よりも右方の位置から前方に突出している。第1ストッパー当接部83は、左右方向D2において内周面812と対向している。
【0084】
図7に示されるように、下開閉機構31は、第3ストッパー受け91と、第4ストッパー受け92と、第2ストッパー当接部93とを、下扉ガイド部311に備える。第3ストッパー受け91は、縦中心面F2に対して左右方向D6において第1ストッパー受け81と対称である。第4ストッパー受け92は、縦中心面F2に対して左右方向D6において第2ストッパー受け82と対称である。第2ストッパー当接部93は、縦中心面F2に対して左右方向D6において第1ストッパー当接部83と対称である。
【0085】
図10に示されるように、下開閉機構31は、第1ストッパー84を備える。第1ストッパー84は、下扉21の左右方向D6において第1ガイド溝61よりも左方に位置する。第1ストッパー84は、第1ガイド溝61よりも下扉21の前面211側に位置する。第1ストッパー84は、左右方向D6に延びている。
【0086】
詳細には、第1ストッパー84は、先端部841と側面842とを有する。先端部841は、第1ガイド溝61の前端に対して左斜め前方の位置で上下方向D1に延びている。側面842は、先端部841から下扉21の前面211に沿って左右方向D6における左方に延びている。
【0087】
図9に示されるように、下開閉機構31は、第2ストッパー94を備える。第2ストッパー94は、縦中心面F2に対して左右方向D6において第1ストッパー84と対称である。
【0088】
ユーザは、下扉21を第1回転軸A1周りに開く場合、閉位置の下扉21に、第1離隔方向D42への力を加える。下扉21の開き角が120°に到達する直前に、第1ストッパー受け81には、第1ストッパー84の先端部841が進入する。以後、
図21に示されるように、下扉21の開き角が107°に到達したことに応じて、第1ストッパー受け81の先端部811には先端部841が突き当たる。また、下扉21の開き角が更に数度大きくなると、第1ストッパー当接部83には、第1ストッパー84の側面842が当接する。
【0089】
ところで、冷蔵庫100は、設置空間において、別の冷蔵庫100の隣りに並べて使用されることがある。実施形態では、下扉21は、通常使用時には、第1規制位置よりも第1離隔方向D42の方へと回転しない。従って、下扉21が隣の冷蔵庫100に衝突することが防止される。なお、冷蔵庫100が設置空間における壁の隣りに設置される場合、又は、下扉21の隣りに別の扉が存在する場合には、第1ストッパー受け81の第1規制位置(第1開き角)を約90°に制限することが好ましい。
【0090】
また、冷蔵庫100の使用環境によっては、下扉21に、通常使用時よりも強い想定外の力が加えられ、その結果、下扉21が第1規制位置よりも第1離隔方向D42の方へと回転することも想定される。そのため、実施形態では、第2ストッパー受け82が設けられている。詳細には、下扉21に想定外の力が加わった時、
図22に示されるように、第1ストッパー84の先端部841は、第1ストッパー受け81の先端部811を乗り越え、第2ストッパー受け82により受け止められる。
【0091】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0092】
実施形態では、下開閉機構31は、下扉21のオートクローズ機能、下扉21のセンタリング機能及び、下扉21の回転規制機能を有していた。しかし、これに限らず、下開閉機構31は、オートクローズ機能、センタリング機能、及び回転規制機能から選ばれた少なくとも1機能を有していればよい。
【0093】
実施形態では、第1当接部63は、3個のローラ631、632、633を含んでおり、第2当接部73は、3個のローラ731、732、733を含んでいた。複数のローラを含んでいた。しかし、これに限らず、第1当接部63及び第2当接部73の各々は、摺り性が優れる樹脂で被覆された突起でもよい。
【0094】
実施形態では、冷蔵庫100は、複数の開閉機構3を備えていた。しかし、これに限らず、冷蔵庫100は、少なくとも1つの開閉機構3を備えていればよい。
【0095】
実施形態では、第1カム64は、第1平坦面641と、第1傾斜面642と、第2傾斜面643とを有していた。しかし、これに限らず、第1カム64は、少なくとも1つの面から構成されればよい。第2カム74も同様である。
【0096】
第1カム受け44及び第2カム受け54は、好ましくは、下扉ガイド部311とは別部材であり、下扉ガイド部311にネジ等で取り付けられる。また、第1カム64及び第2カム74は、好ましくは、下扉21とは別部材であり、下扉21にネジ等で取り付けられる。従って、第1カム受け44、第2カム受け54、第1カム64又は第2カム74は、摩耗又は破損した場合には新品に交換可能である。
【0097】
また、第1カム受け44及び第2カム受け54は、下扉ガイド部311と一体であってもよい。第1カム64及び第2カム74は、下扉21と一体であってもよい。
【0098】
また、実施形態では、オートクローズ機能に関して、下開閉機構31は、下扉ガイド部311、複数の第1当接部63、及び複数の第2当接部73を備えていた。しかし、これに限らず、下開閉機構31は、下扉ガイド部311、複数の第1当接部63、及び複数の第2当接部73を備えていなくともよい。即ち、下開閉機構31は、オートクローズ機能に関しては、少なくとも、第1カム受け44と、第1カム64と、第2カム受け54と、第2カム74とを備えていればよい。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明は、冷蔵庫や冷凍庫等として利用可能である。
【符号の説明】
【0100】
100 冷蔵庫
1 本体
11 下収容室
112 下縁部
2 扉
21 下扉
211 前面
212 下面
213 後面
3 開閉機構
3111 第1ガイド面
3112 第2ガイド面
42 第1ヒンジピン
44 第1カム受け
441 第1平坦面
442 第1傾斜面
443 第2傾斜面
52 第2ヒンジピン
54 第2カム受け
541 第2平坦面
542 第3傾斜面
543 第4傾斜面
61 第1ガイド溝
63 第1当接部
64 第1カム
71 第2ガイド溝
73 第2当接部
74 第2カム
81 第1ストッパー受け
82 第2ストッパー受け
83 第1ストッパー当接部
84 第1ストッパー
841 先端部
842 側面
91 第3ストッパー受け
92 第4ストッパー受け
93 第2ストッパー当接部
94 第2ストッパー