IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図1
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図2
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図3
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図4
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図5
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図6
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図7
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図8
  • 特開-点灯装置、及び非常用照明器具 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161919
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】点灯装置、及び非常用照明器具
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/00 20220101AFI20231031BHJP
【FI】
H05B45/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072568
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 哲也
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩司
(72)【発明者】
【氏名】劉 宗威
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA03
3K273BA20
3K273BA21
3K273CA02
3K273EA06
3K273EA07
3K273EA25
3K273EA35
3K273EA36
3K273EA38
3K273FA03
3K273FA07
3K273FA14
3K273FA26
3K273FA30
3K273FA41
3K273GA03
3K273GA06
3K273GA12
3K273GA14
3K273GA15
3K273HA04
3K273HA10
3K273HA12
3K273HA18
(57)【要約】
【課題】 点検中及び常時消灯中に常用電源が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる点灯装置、及び非常用照明器具を提供する。
【解決手段】 点灯装置1において、ダミー負荷回路16は、平滑コンデンサ(C1)の中間電圧(Vi)を印加されて、中間電圧(Vi)によって生成されたダミー電流(Id)が流れる導通状態、及びダミー電流(Id)を遮断する遮断状態、を切り替えることができる。制御回路14は、ダミー負荷回路16を制御する。制御回路14は、充電回路12及び常用点灯回路10の少なくとも一方が動作を停止すると、ダミー負荷回路16を遮断状態から導通状態に切り替える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
常用電源から供給される常用電力で光源を点灯させる常用点灯回路と、
非常用電源から供給される非常用電力で前記光源を点灯させる非常用点灯回路と、
前記常用電力で前記非常用電源を充電する充電回路と、
前記常用電力によって生成された電圧である中間電圧が閾値未満になったときに前記常用電源の停電を検出する停電検出回路と、
前記中間電圧を印加されて、前記中間電圧によって生成されたダミー電流が流れる導通状態、及び前記ダミー電流を遮断する遮断状態、を切り替えることができるダミー負荷回路と、
前記ダミー負荷回路を制御する制御回路と、を備え、
前記制御回路は、前記充電回路及び前記常用点灯回路の少なくとも一方が動作を停止すると、前記ダミー負荷回路を前記遮断状態から前記導通状態に切り替える
点灯装置。
【請求項2】
前記中間電圧が印加されるコンデンサを更に備える
請求項1記載の点灯装置。
【請求項3】
前記制御回路は、
前記常用点灯回路、前記非常用点灯回路、及び前記充電回路を更に制御し、
前記停電検出回路が前記停電を検出すると、前記充電回路を停止させ、前記非常用点灯回路を動作させ、
点検信号を受け取ると、前記常用点灯回路及び前記充電回路を停止させ、前記非常用点灯回路を動作させる
請求項1又は2記載の点灯装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記停電検出回路が前記停電を検出すると、前記充電回路に充電停止信号を出力し、前記非常用点灯回路に非常点灯信号を出力し、
前記充電回路は、前記充電停止信号を受け取ると、前記充電回路の動作を停止し、
前記非常用点灯回路は、前記非常点灯信号を受け取ると、前記非常用点灯回路の動作を行い、
前記制御回路は、前記非常点灯信号の発生時に、前記ダミー負荷回路を前記遮断状態から前記導通状態に切り替える
請求項3記載の点灯装置。
【請求項5】
前記ダミー負荷回路は、スイッチ素子と抵抗素子との直列回路を備え、
前記制御回路が前記スイッチ素子をオンすれば、前記ダミー負荷回路が前記導通状態となり、
前記制御回路が前記スイッチ素子をオフすれば、前記ダミー負荷回路が前記遮断状態となる
請求項1又は2記載の点灯装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の点灯装置と、
前記点灯装置によって点灯させられる前記光源と、
前記非常用電源と、
前記点灯装置、前記光源、及び前記非常用電源を収容する器体と、
を備える
非常用照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、点灯装置、及び非常用照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の点灯装置は、常用点灯回路と、充電回路と、非常用点灯回路とを備える。常用点灯回路は、常用電源を用いて常用光源を点灯させる。充電回路は、蓄電池を充電する。非常用点灯回路は、常用電源の停電時に蓄電池から供給される電力で非常用光源を点灯させる。そして、点灯装置は、点検動作を開始するためのトリガ信号の入力を受け付けると、充電回路を停止し、かつ、非常用点灯回路を動作させて第2光源を点灯させる、点検動作を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-96938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1のような点灯装置では、充電回路及び常用点灯回路を停止させる点検中、又は常用点灯回路を停止させて光源を消灯させる常時消灯中において、常用電源が停電すると、停電検出に要する時間が長くなってしまう、という課題があった。
【0005】
本開示の目的は、点検中及び常時消灯中に常用電源が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる点灯装置、及び非常用照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る点灯装置は、常用点灯回路と、非常用点灯回路と、充電回路と、停電検出回路と、ダミー負荷回路と、制御回路と、を備える。前記常用点灯回路は、常用電源から供給される常用電力で光源を点灯させる、前記非常用点灯回路は、非常用電源から供給される非常用電力で前記光源を点灯させる。前記充電回路は、前記常用電力で前記非常用電源を充電する。前記停電検出回路は、前記常用電力によって生成された電圧である中間電圧が閾値未満になったときに前記常用電源の停電を検出する。前記ダミー負荷回路は、前記中間電圧を印加されて、前記中間電圧によって生成されたダミー電流が流れる導通状態、及び前記ダミー電流を遮断する遮断状態、を切り替えることができる。前記制御回路は、前記ダミー負荷回路を制御する。前記制御回路は、前記充電回路及び前記常用点灯回路の少なくとも一方が動作を停止すると、前記ダミー負荷回路を前記遮断状態から前記導通状態に切り替える。
【0007】
本開示の一態様に係る非常用照明器具は、上述の点灯装置と、前記点灯装置によって点灯させられる前記光源と、前記非常用電源と、前記点灯装置、前記光源、及び前記非常用電源を収容する器体と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、本開示は、点検中及び常時消灯中に常用電源が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の実施形態に係る点灯装置を示すブロック図である。
図2図2は、同上の点灯装置を備える非常用照明器具の外観斜視図である。
図3図3は、同上の非常用照明器具の分解斜視図である。
図4図4は、同上の点灯装置のダミー負荷回路を示す回路図である。
図5図5は、同上の点灯装置の動作を示す波形図である。
図6図6は、比較例の点灯装置を示すブロック図である。
図7図7は、比較例の点灯装置の動作を示す波形図である。
図8図8は、比較例の点灯装置の別の動作を示す波形図である。
図9図9は、本開示の第1変形例に係る点灯装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態に係る点灯装置1及び非常用照明器具A1について図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(1)概要
実施形態に係る点灯装置1は、図1に示すように、常用点灯回路10と、非常用点灯回路11と、充電回路12と、停電検出回路13と、ダミー負荷回路16と、制御回路14と、を備える。常用点灯回路10は、商用交流電源P1(常用電源)から供給される常用電力でLED(Light Emitting Diode)2(光源)を点灯させる。非常用点灯回路11は、電池ユニットB1(非常用電源)から供給される非常用電力でLED2を点灯させる。充電回路12は、常用電力で電池ユニットB1を充電する。停電検出回路13は、常用電力によって生成された電圧である中間電圧Viが閾値Vt(図5参照)未満になったときに商用交流電源P1の停電を検出する。ダミー負荷回路16は、中間電圧Viを印加されて、中間電圧Viによって生成されたダミー電流Idが流れる導通状態、及びダミー電流Idを遮断する遮断状態、を切り替えることができる。制御回路14は、ダミー負荷回路16を制御する。そして、制御回路14は、充電回路12及び常用点灯回路10の少なくとも一方が動作を停止すると、ダミー負荷回路16を遮断状態から導通状態に切り替える。
【0012】
上述の点灯装置1は、点検中に充電回路12及び常用点灯回路10の少なくとも一方が動作を停止しているとき、中間電圧Viによって生成されたダミー電流Idがダミー負荷回路16を流れる。したがって、点灯装置1は、点検中及び常時消灯中に商用交流電源P1が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0013】
(2)実施形態に係る非常用照明器具の詳細
実施形態に係る非常用照明器具A1(以下、非常用照明器具A1と略す。)について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する非常用照明器具A1は、事務所及び店舗などの建物の避難口又は避難口への通路に設置される避難口誘導灯である。ただし、実施形態に係る非常用照明器具は、避難口誘導灯に限定されず、例えば、建物内の階段室に設置される階段通路誘導灯、あるいは、室内の天井などに設置される非常灯などであっても構わない。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、図2に矢印で示す上下、前後及び左右の各方向を、非常用照明器具A1の上下、前後及び左右の各方向と定義する。
【0014】
非常用照明器具A1は、実施形態に係る点灯装置1(以下、点灯装置1と略す。)、器体A10、光源ユニットA11、表示ブロックA12、電池ユニットB1などを備えている(図2及び図3参照)。
【0015】
器体A10は、合成樹脂材料により、前面に開口部を有する四角形の箱状に形成されている(図3参照)。器体A10は、点灯装置1、電池ユニットB1、端子台90、取付板91などを収容している。
【0016】
取付板91は、金属材料によって板状に形成されている(図3参照)。取付板91は、器体A10の内底面にねじ止めされる。点灯装置1と端子台90は、取付板91にねじ止めされて器体A10内に収容される。また、点灯装置1と端子台90は電気的に接続されている。端子台90は、器体A10の底面に設けられている電源穴96(図3参照)から引き込まれる電源線と電気的に接続される。つまり、点灯装置1は、端子台90と電源線を通じて商用交流電源P1と電気的に接続される。
【0017】
電池ユニットB1は、取付板91に対して着脱可能に取り付けられる。なお、電池ユニットB1は、取付板91に取り付けられた状態で点灯装置1と電気的に接続される。
【0018】
表示ブロックA12は、表示パネル92と、導光板93と、保持体94と、を有する(図3参照)。
【0019】
表示パネル92は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって四角形の平板状に形成されている。ただし、表示パネル92は、石英ガラスなどの合成樹脂以外の透光性を有する材料で形成されても構わない。表示パネル92の前面(表示面920)には、避難誘導のためのピクトグラム921が表示されている(図2参照)。
【0020】
導光板93は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料によって四角形の平板状に形成されている。導光板93は、その前面を表示パネル92の後面と対向させるように表示パネル92の後方に配置される(図3参照)。導光板93の上面(入射面930)に、光源ユニットA11から放射される光が入射される。入射面930から入射する光は、導光板93内を導光されて導光板93の前面から出射される。そして、導光板93の出射面から出射する光によって表示パネル92が照らされる。
【0021】
保持体94は、透光性を有しない合成樹脂材料により、前面と上面が開放された四角形の箱状(枠状)に形成されている。保持体94は、導光板93の前方に表示パネル92を配置するようにして表示パネル92と導光板93を保持している(図3参照)。
【0022】
表示ブロックA12は、器体A10の開口部のうち、光源ユニットA11が取り付けられる上部を除いた残りの部分を覆うように器体A10に取り付けられる(図2参照)。
【0023】
光源ユニットA11は、光源となるLED2(図1参照)と、LED2から放射される光を導光する導光体と、LED2及び導光体を収容する筐体95と、を有している(図3参照)。
【0024】
筐体95は、下面と後面が開放された長尺の箱状に形成されている。LED2は、基板に実装されて筐体95の長手方向の一端部(右端部)に収容される。導光体は、長尺の角柱状に形成され、長手方向の一端面(右端面)をLED2に対向させ、かつ、長手方向に沿った側面(下面)を筐体95の下面の開口部分に向けた状態で筐体95に収容される。なお、LED2が実装された基板の一部(以下、突片97と呼ぶ。)が筐体95の後面から突出している(図3参照)。
【0025】
光源ユニットA11は、器体A10の前面上部に嵌め込むようにして器体A10に取り付けられる。このとき、器体A10の右上隅に設置されているコネクタ98に突片97が差込接続されることにより、光源ユニットA11(LED2)と点灯装置1がコネクタ98及び電線(不図示)を介して電気的に接続される。
【0026】
しかして、光源ユニットA11が器体A10に取り付けられた状態において、導光板93の入射面930と光源ユニットA11の出射口が上下方向に対向する。したがって、光源ユニットA11の出射口から出射する光のほぼ全部が、導光板93の入射面930から導光板93に入射する。導光板93に入射した光は、導光板93内を進行しながら保持体94の後面で全反射されて導光板93の出射面から前方へ出射して表示パネル92を照らすことができる。
【0027】
(3)実施形態に係る点灯装置の詳細
次に、図1のブロック図を参照して点灯装置1を詳細に説明する。
【0028】
点灯装置1は、常用点灯回路10、非常用点灯回路11、充電回路12、停電検出回路13、制御回路14、制御電源回路15、及びダミー負荷回路16などを備える。また、点灯装置1は、整流回路40、入力コンデンサ41、ダイオードD1-D4、及び点検スイッチSW1などを更に備える。
【0029】
そして、点灯装置1は、商用交流電源P1を常用電源とし、電池ユニットB1を非常用電源とし、商用交流電源P1から供給される常用電力、及び電池ユニットB1から供給される非常用電力を用いて、LED2を点灯させる。また、点灯装置1は、商用交流電源P1から供給される常用電力を用いて電池ユニットB1を充電する。
【0030】
(3.1)整流回路、入力コンデンサ
整流回路40は、ダイオードブリッジである。整流回路40は、商用交流電源P1から入力される交流電圧Vac(例えば、周波数50Hz又は60Hz、実効値100V又は200Vの正弦波電圧)を全波整流する。整流回路40から出力される脈流電圧は、電解コンデンサからなる入力コンデンサ41によって平滑される。そして、入力コンデンサ41で平滑された直流電圧が常用点灯回路10に入力される。
【0031】
(3.2)常用点灯回路
常用点灯回路10は、商用交流電源P1から供給される常用電力を用いてLED2を点灯させる。本実施形態では、常用電力は、商用交流電源P1から整流回路40及び入力コンデンサ41を介して常用点灯回路10に供給される。
【0032】
常用点灯回路10は、トランスT1、スイッチング素子Q1、ダイオードD1、平滑コンデンサC1、及びコンバータ制御部10aを含む、いわゆる絶縁型のフライバックコンバータを有する。常用点灯回路10は、出力調整回路10bを更に有する。
【0033】
トランスT1の1次巻線N1の第1端が入力コンデンサ41の高電位側の端子と電気的に接続され、1次巻線N1の第2端がスイッチング素子Q1のドレイン端子と電気的に接続される。スイッチング素子Q1は、Nチャネル型の電界効果トランジスタである。スイッチング素子Q1のソース端子は入力コンデンサ41の低電位側の端子と電気的に接続される。また、スイッチング素子Q1のゲート端子は、コンバータ制御部10aと電気的に接続される。
【0034】
トランスT1の2次巻線N2の第1端はダイオードD1のアノードと電気的に接続され、2次巻線N2の第2端は平滑コンデンサC1の低電位側の端子と電気的に接続される。また、平滑コンデンサC1の高電位側の端子とダイオードD1のカソードが電気的に接続される。さらに、平滑コンデンサC1の高電位側の端子は、出力調整回路10bを介してLED2のアノードと電気的に接続される。また、平滑コンデンサC1の低電位側の端子は、LED2のカソードと電気的に接続される。
【0035】
コンバータ制御部10aは、集積回路で構成される。コンバータ制御部10aは、LED2に流れる電流である点灯電流Ioを第1目標値に一致させるようにスイッチング素子Q1をPWM(パルス幅変調)制御する。コンバータ制御部10aは、点灯電流Ioを第1目標値に一致させることで、LED2を点灯させる。さらに、コンバータ制御部10aは、出力調整回路10bを制御する。なお、コンバータ制御部10aとスイッチング素子Q1が1つの集積回路で構成されても構わない。
【0036】
本実施形態では、出力調整回路10bが点灯電流Ioの大きさを検出し、点灯電流Ioの検出結果を含むフィードバック信号Y1をコンバータ制御部10aへ出力する。コンバータ制御部10aは、フィードバック信号Y1を受け取ることで、点灯電流Ioの大きさを監視して、点灯電流Ioをフィードバック制御できる。なお、点灯装置1は、点灯電流Ioを検出する電流検出回路を出力調整回路10bとは別に備えていてもよい。電流検出回路は、LED2に直列接続されて、点灯電流Ioが流れる抵抗を含んで構成されることが好ましい。また、コンバータ制御部10aは、フィードバック信号Y1をフォトカプラを介して受け取ることが好ましい。
【0037】
常用点灯回路10は、入力コンデンサ41の両端電圧を入力されて、上述のようにスイッチング素子Q1をPWM制御することで、平滑コンデンサC1に直流の中間電圧Viを発生させる。すなわち、中間電圧Viは、常用電力によって生成された電圧である。
【0038】
出力調整回路10bは、コンバータ制御部10aによって制御されるスイッチ素子などを有する。出力調整回路10bのスイッチ素子は、平滑コンデンサC1の高電位側の端子とLED2のアノードとの間に電気的に接続される。つまり、出力調整回路10bのスイッチ素子は、平滑コンデンサC1とLED2との間を電気的に接続している給電路に挿入されており、出力調整回路10bは、給電路を導通状態と遮断状態に択一的に切り替えることができる。したがって、出力調整回路10bのスイッチ素子がオンしているとき、平滑コンデンサC1の中間電圧Viによって、点灯電流IoがLED2に供給され、LED2が点灯する。一方、出力調整回路10bのスイッチ素子がオフしているとき、平滑コンデンサC1からLED2に供給される点灯電流Ioが遮断され、LED2が消灯する。なお、スイッチ素子は、電界効果トランジスタ、又はバイポーラトランジスタなどのトランジスタであることが好ましい。
【0039】
また、出力調整回路10bは、点灯電流Ioの大きさを検出し、点灯電流Ioの検出結果を含むフィードバック信号Y1をコンバータ制御部10aへ出力する。
【0040】
(3.3)充電回路
充電回路12は、常用電力で電池ユニットB1を充電する。
【0041】
具体的に、充電回路12は、平滑コンデンサC1の中間電圧Viを入力とし、電池ユニットB1に充電電流Icを供給するスイッチング電源である。充電電流Icは、逆流防止用のダイオードD2を介しての電池ユニットB1に供給される。そして、充電回路12は、電池ユニットB1の電圧である電池電圧Vbを監視しながら充電電流Icを制御することで、電池ユニットB1を充電する。
【0042】
充電回路12は、制御回路14から充電停止信号Y4を受け取っていなければ(充電停止信号Y4がLレベルであれば)、充電動作を行い、中間電圧Viを用いて電池ユニットB1に充電電流Icを供給する。また、充電回路12は、制御回路14から充電停止信号Y4を受け取っていれば(充電停止信号Y4がHレベルであれば)、充電動作を停止し、電池ユニットB1に充電電流Icを供給しない。
【0043】
(3.4)停電検出回路
停電検出回路13は、常用電力によって生成された電圧である中間電圧Viが閾値Vt(図5参照)未満になったときに、商用交流電源P1の停電を検出する。
【0044】
具体的に、停電検出回路13は、ツェナーダイオード及び抵抗などで構成される。そして、停電検出回路13は、中間電圧Viが閾値Vt以上であれば、商用交流電源P1は通電しており、停電していないと判定する。停電検出回路13は、中間電圧Viが閾値Vt未満であれば、商用交流電源P1は停電していると判定する。停電検出回路13は、停電の判定結果に基づく停電検出信号Y2を生成し、停電検出信号Y2を制御回路14へ出力する。制御回路14は、停電検出信号Y2に基づいて、商用交流電源P1が停電しているか否かを認識することができる。
【0045】
(3.5)非常用点灯回路
非常用点灯回路11は、電池ユニットB1から供給される非常用電力でLED2を点灯させる。本実施形態では、非常用電力は、電池ユニットB1から非常用点灯回路11に供給される。
【0046】
具体的に、非常用点灯回路11は、トランスとスイッチング素子を備えたフライバックコンバータを有し、電池ユニットB1の電池電圧Vbを昇圧又は降圧して出力する。非常用点灯回路11の高電位側の出力端子がLED2のアノードと電気的に接続され、非常用点灯回路11の低電位側の出力端子がLED2のカソードと電気的に接続される。そして、非常用点灯回路11は、LED2に流れる電流である点灯電流Ioを第2目標値に一致させるように出力を制御する。非常用点灯回路11は、点灯電流Ioを第2目標値に一致させることで、LED2を点灯させる。ただし、非常用点灯回路11の第2目標値は、常用点灯回路10の第1目標値よりも小さい値である。
【0047】
また、非常用点灯回路11が動作(電池電圧Vbの昇圧又は降圧)しているときは、非常用点灯回路11は、非常用電力を用いて制御電源回路15へ給電するために補助電圧Vgを生成する。非常用点灯回路11と制御電源回路15との間には、逆流防止用のダイオードD4が電気的に接続されており、補助電圧VgはダイオードD4を介して制御電源回路15に入力される。
【0048】
なお、非常用点灯回路11は、フライバックコンバータの代わりにフォワードコンバータを備えてもよい。
【0049】
(3.6)制御電源回路
制御電源回路15は、制御回路14を動作させるための制御電圧Vcを生成する。
【0050】
具体的に、制御電源回路15は、降圧型のシリーズレギュレータを有している。平滑コンデンサC1の高電位側の端子と制御電源回路15の高電位側の入力端子との間には、逆流防止用のダイオードD3が電気的に接続されており、中間電圧ViはダイオードD3を介して制御電源回路15に入力される。また、非常用点灯回路11と制御電源回路15との間には、逆流防止用のダイオードD4が電気的に接続されており、非常用点灯回路11が生成した補助電圧VgはダイオードD4を介して制御電源回路15に入力される。すなわち、制御電源回路15には、ダイオードD3、D4で構成されたOR回路によって中間電圧Vi及び補助電圧Vgのうち電圧値がより高い電圧が、制御入力電圧Vrとして入力される。そして、制御電源回路15は、中間電圧Vi又は補助電圧Vgを制御入力電圧Vrとし、制御入力電圧Vrから制御電圧Vcを生成し、制御電圧Vcを制御回路14へ出力する。
【0051】
(3.7)ダミー負荷回路
ダミー負荷回路16は、平滑コンデンサC1の両端間に電気的に接続され、中間電圧Viを印加されて、中間電圧Viによって生成されたダミー電流Idが流れる導通状態、及びダミー電流Idを遮断する遮断状態、を切り替えることができる。
【0052】
図4は、ダミー負荷回路16の構成の一例を示す。図4に示すダミー負荷回路16は、抵抗素子R10とスイッチ素子Q10との直列回路を備える。図4のスイッチ素子Q10は、Nチャネル型の電界効果トランジスタであるが、スイッチ素子Q10はバイポーラトランジスタでもよい。抵抗素子R10の第1端は平滑コンデンサC1の高電位側の端子に電気的に接続され、抵抗素子R10の第2端はスイッチ素子Q10のドレイン端子に電気的に接続されている。スイッチ素子Q10のソース端子は、平滑コンデンサC1の低電位側の端子に電気的に接続されている。すなわち、抵抗素子R10とスイッチ素子Q10との直列回路の両端には、中間電圧Viが印加されている。
【0053】
そして、スイッチ素子Q10のゲート端子は制御回路14に電気的に接続され、スイッチ素子Q10は、制御回路14が出力する放電信号Yaによってオン、オフを切り替えられる。そして、制御回路14がスイッチ素子Q10をオンすれば、ダミー負荷回路16が導通状態となる。また、制御回路14がスイッチ素子Q10をオフすれば、ダミー負荷回路16が遮断状態となる。具体的に、スイッチ素子Q10は、放電信号YaがHレベルであるときにオンし、放電信号YaがLレベルであるときにオフする。スイッチ素子Q10がオン状態であれば、抵抗素子R10とスイッチ素子Q10との直列回路には、中間電圧Viによるダミー電流Idが流れる。スイッチ素子Q10がオフ状態であれば、ダミー電流Idは遮断される。
【0054】
(3.8)点検スイッチ
点検スイッチSW1は、人が操作可能な操作部を有し、人は、非常用照明器具A1又は点灯装置1の点検を行うときに点検スイッチSW1を操作する。点検スイッチSW1は、操作部を操作されると、点検信号Ysを制御回路14へ出力する。点検スイッチSW1は、操作部として、例えば押しボタンスイッチ、トグルスイッチ、シーソースイッチ、又はタッチパネルなどを有する。
【0055】
(3.9)制御回路
制御回路14は、マイクロコントローラを有している。制御回路14は、制御電源回路15から制御電圧Vcを供給されて動作する。
【0056】
制御回路14は、停電検出回路13から停電検出信号Y2を受け取る。制御回路14は、停電検出信号Y2に基づいて、商用交流電源P1が停電しているか否かを認識できる。制御回路14は、商用交流電源P1が停電していなければ、常用時の動作モード(常用モード)で動作する。また、制御回路14は、商用交流電源P1が停電していれば、非常時の動作モード(非常モード)で動作する。また、制御回路14は、点検信号Ysを受け取ると、点検時の動作モード(点検モード)で動作する。
【0057】
すなわち、制御回路14は、常用点灯回路10、非常用点灯回路11、及び充電回路12を制御する。制御回路14は、停電検出回路13が停電を検出すると、充電回路12を停止させ、非常用点灯回路11を動作させる。また、制御回路14は、点検信号Ysを受け取ると、常用点灯回路10及び充電回路12を停止させ、非常用点灯回路11を動作させる。
【0058】
(3.9.1)常用モード
常用モードにおいて、制御回路14は、LED2の常時点灯及び常時消灯を切り替えることができる。
【0059】
LED2の常時点灯では、制御回路14は、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを導通状態(出力調整回路10bのスイッチ素子をオン状態)に切り替え、常用点灯回路10を動作させることで、LED2を常時点灯させる。すなわち、常時点灯では、常用電力が平滑コンデンサC1に蓄電され、中間電圧ViによってLED2に点灯電流Ioが供給される。
【0060】
LED2の常時消灯では、制御回路14は、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを遮断状態(出力調整回路10bのスイッチ素子をオフ状態)に切り替え、常用点灯回路10を停止させることで、LED2を常時消灯させる。すなわち、常時消灯では、常用電力が平滑コンデンサC1に蓄電されるが、LED2に点灯電流Ioが供給されない。
【0061】
なお、「常用点灯回路10が動作する」、とは、出力調整回路10bが導通状態となって、中間電圧Vi(常用電力)による点灯電流Ioの供給がされている、ことを意味する。「常用点灯回路10が停止する」、とは、出力調整回路10bが遮断状態となって、中間電圧Vi(常用電力)による点灯電流Ioの供給がされていない、ことを意味する。
【0062】
また、常用モードにおいて、制御回路14は、非常点灯信号Y3を非常用点灯回路11に出力せず(非常点灯信号Y3をLレベルに維持し)、非常用点灯回路11を停止状態に維持する。
【0063】
また、常用モードにおいて、制御回路14は、充電停止信号Y4を出力せず(充電停止信号Y4をLレベルに維持して)、充電回路12を動作させる。
【0064】
しかして、常用モードでは、常用点灯回路10によってLED2が常時点灯又は常時消灯し、かつ、充電回路12によって電池ユニットB1が充電される。
【0065】
さらに、常用モードにおいては、制御回路14は、常時点灯時に放電信号Yaをダミー負荷回路16に出力せず(放電信号YaをLレベルに維持し)、ダミー負荷回路16を遮断状態に維持する。また、常用モードにおいては、制御回路14は、常時消灯時に放電信号Yaをダミー負荷回路16に出力し(放電信号YaをHレベルに維持し)、ダミー負荷回路16を導通状態に維持する。
【0066】
常用モードにおいては、常用点灯回路10のフライバックコンバータが動作することで中間電圧Viが生成されるので、制御電源回路15は、中間電圧Viを制御入力電圧Vrとして制御電圧Vcを生成し、制御回路14は動作可能となる。
【0067】
(3.9.2)非常モード
非常モードにおいて、制御回路14は、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを遮断状態(出力調整回路10bのスイッチ素子をオフ状態)に切り替え、常用点灯回路10を停止させる。なお、「常用点灯回路10が停止する」、とは、出力調整回路10bが遮断状態となって、中間電圧Vi(常用電力)による点灯電流Ioの供給がされていない、ことを意味する。
【0068】
また、非常モードにおいて、制御回路14は、非常用点灯回路11に非常点灯信号Y3を出力する(非常点灯信号Y3をHレベルに維持する)。非常用点灯回路11は、非常点灯信号Y3がHレベルであれば、動作する。非常用点灯回路11が動作すると、電池ユニットB1の非常用電力が非常用点灯回路11を通じてLED2へ供給され、LED2が点灯する。しかして、非常用点灯回路11によってLED2が点灯(非常点灯)する。
【0069】
非常用点灯回路11が動作すると、電池ユニットB1の非常用電力が非常用点灯回路11を通じて制御電源回路15へ供給され、制御電源回路15は補助電圧Vgから制御電圧Vcを生成し、制御回路14は動作可能となる。すなわち、制御電源回路15は、停電検出回路13が停電を検出すると、非常用電力から制御電圧Vcを生成する。
【0070】
さらに、非常モードにおいては、制御回路14は、放電信号Yaをダミー負荷回路16に出力せず(放電信号YaをLレベルに維持し)、ダミー負荷回路16を遮断状態に維持する。
【0071】
また、商用交流電源P1の停電時には、常用電力による平滑コンデンサC1への電荷の供給が停止するので、中間電圧Viは徐々に低下し、中間電圧Viが充電回路12の動作電圧の下限値(動作下限値)未満になると、充電回路12は動作を停止し、電池ユニットB1への充電電流Icは流れなくなる。
【0072】
(3.9.3)点検モード
点検は、商用交流電源P1の通電時に行われる。点検モードにおいて、制御回路14は、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを遮断状態(出力調整回路10bのスイッチ素子をオフ状態)に切り替え、常用点灯回路10を停止させる。
【0073】
また、点検モードにおいて、制御回路14は、非常用点灯回路11に非常点灯信号Y3を出力する(非常点灯信号Y3をHレベルに維持する)。非常用点灯回路11は、非常点灯信号Y3がHレベルであれば、動作する。非常用点灯回路11が動作すると、電池ユニットB1の非常用電力が非常用点灯回路11を通じてLED2へ供給され、LED2が点灯する。しかして、非常用点灯回路11によってLED2が点灯(点検点灯)する。
【0074】
点検モードでは、制御電源回路15は、中間電圧Vi及び補助電圧Vgのうち電圧値がより高い電圧を制御入力電圧Vrとし、制御入力電圧Vrから生成した制御電圧Vcを制御回路14へ出力する。本実施形態では、中間電圧Viは補助電圧Vgより高い。したがって、点検モードにおいて、制御電源回路15は、中間電圧Viから制御電圧Vcを生成し、制御回路14は動作可能となる。すなわち、制御電源回路15は、点検モードにおいて、常用電力から制御電圧Vcを生成する。
【0075】
さらに、点検モードにおいては、制御回路14は、放電信号Yaをダミー負荷回路16に出力し(放電信号YaをHレベルに維持し)、ダミー負荷回路16を導通状態に維持する。
【0076】
また、点検モードにおいて、制御回路14は、充電停止信号Y4を出力し(充電停止信号Y4をHレベルに維持して)、充電回路12による電池ユニットB1の充電を停止させる。
【0077】
すなわち、点灯装置1は、点検信号Ysを受け取ると、充電回路12の充電動作を停止し、電池ユニットB1の非常用電力によってLED2を点灯させる。なお、点検は、法令で定められた期間ごとに実施される定期点検、及びユーザによって行われるユーザ点検などがある。
【0078】
(3.10)点検中に商用交流電源が停電したときの動作
以下、点検中に商用交流電源P1が停電したときの動作について詳述する。
【0079】
(3.10.1)比較例
図6は、比較例の点灯装置100のブロック構成を示す。点灯装置100では、ダミー負荷回路16を備えていない点が、点灯装置1とは異なる。なお、点灯装置100について、図1に示す本実施形態の点灯装置1と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
【0080】
図7は、制御回路14が点検モードで動作しているときに商用交流電源P1が停電する前後における点灯装置100の各部の電圧波形、電流波形、及び信号波形を示す。図7は、上段から順に、交流電圧Vac、中間電圧Vi、停電検出信号Y2、点検信号Ys、充電停止信号Y4、非常点灯信号Y3、充電電流Ic、非常用電圧Ve、補助電圧Vgの各波形を示す。
【0081】
まず、商用交流電源P1が通電状態であり、中間電圧Viは電圧値V10(>0)となって、制御回路14が常用モードで動作している。
【0082】
そして、時刻t11において、点検スイッチSW1が操作され、点検信号Ysが発生すると、制御回路14は、点検モードでの動作を開始する。制御回路14は、点検モードでの動作を開始すると、非常点灯信号Y3をLレベルからHレベルに遷移させ、充電停止信号Y4をLレベルからHレベルに遷移させる。充電回路12は、Hレベルの充電停止信号Y4を受け取ると動作を停止し、充電電流Icはゼロに低下する。非常用点灯回路11は、Hレベルの非常点灯信号Y3を受け取ってから遅延時間Tdが経過した後に動作を開始する。非常用点灯回路11が動作を開始すると、非常用電圧Ve及び補助電圧Vgが徐々に増加し、定常値Ve1及び定常値Vg1にそれぞれ到達する。点検モードでは、非常用電圧VeによってLED2が点灯(点検点灯)し、制御電源回路15は中間電圧Viから制御電圧Vcを生成する。
【0083】
制御回路14が点検モードで動作しているとき、時刻t12において商用交流電源P1が停電すると、常用電力による平滑コンデンサC1への電荷の供給が停止し、時刻t12以降では中間電圧Viは徐々に低下する。そして、停電検出回路13は、時刻t13において中間電圧Viが電圧値V10から閾値Vtにまで低下すると、商用交流電源P1の停電を検出し、停電検出信号Y2をLレベルからHレベルに遷移させる。制御回路14は、Hレベルの停電検出信号Y2を受け取ると、非常モードでの動作を開始する。このとき、時刻t12に停電が発生してから時刻t13に停電検出回路13が停電を検出するまでに要する検出時間はts10となる。
【0084】
一方、図8は、制御回路14が常用モードで動作しているときに商用交流電源P1が停電する前後における点灯装置100の各部の電圧波形、電流波形、及び信号波形を示す。図8は、上段から順に、交流電圧Vac、中間電圧Vi、停電検出信号Y2、非常点灯信号Y3、充電電流Ic、非常用電圧Ve、補助電圧Vgの各波形を示す。なお、図8に示す各部の波形は、本実施形態の点灯装置1において制御回路14が常用モードで動作しているときに停電が発生したときの各部の波形とも同じである。
【0085】
まず、商用交流電源P1が通電状態であり、中間電圧Viは電圧値V10(>0)となって、制御回路14が常用モードで動作している。
【0086】
そして、時刻t21において商用交流電源P1が停電すると、常用電力による平滑コンデンサC1への電荷の供給が停止し、時刻t21以降では中間電圧Viは徐々に低下する。そして、停電検出回路13は、時刻t22において中間電圧Viが電圧値V10から閾値Vtにまで低下すると、商用交流電源P1の停電を検出し、停電検出信号Y2をLレベルからHレベルに遷移させる。制御回路14は、Hレベルの停電検出信号Y2を受け取ると、非常モードでの動作を開始し、非常点灯信号Y3をLレベルからHレベルに遷移させる。
【0087】
制御回路14が非常モードで動作しているときでも、充電回路12は動作を継続し、中間電圧Viが充電回路12の動作下限値V20未満になる時刻t23までは、充電電流Icが流れ続ける。時刻t23以後は、充電回路12が動作を停止するので、中間電圧Viは充電電流Icの生成に用いられない。したがって、中間電圧Viが低下する傾きを電圧低下傾きとすると、時刻t23以後の電圧低下傾きは、時刻t23以前の電圧低下傾きよりも小さく(緩やかに)なる。
【0088】
図8に示すように、制御回路14が常用モードで動作しているときに停電が発生したとき(時刻t21)、充電回路12は、中間電圧Viが充電回路12の動作下限値V20に低下するまで動作し続けるので(時刻t23)、中間電圧Viは充電電流Icの生成に用いられる。したがって、制御回路14が点検モードで動作しているときに停電が発生した後における中間電圧Viの低下傾き(図7参照)は、制御回路14が常用モードで動作しているときに停電が発生した後における中間電圧Viの低下傾き(図8参照)よりも小さく(緩やかに)なる。この結果、図8において、時刻t21に停電が発生してから、時刻t22に停電検出回路13が停電を検出するまでに要する検出時間をts20とすると、図7の検出時間ts10は検出時間ts20より長くなる。
【0089】
すなわち、点灯装置100では、点検中に商用交流電源P1が停電すると、点検中でないときに商用交流電源P1が停電したときに比べて、停電検出に要する時間が増加してしまう。例えば、点灯装置100が点検、停電などの情報をユーザへ通知する表示部を備える場合、ユーザに誤った情報を通知したり、ユーザに誤動作などの誤解を生じさせたりする可能性がある。
【0090】
(3.10.2)本実施形態
そこで、本実施形態の点灯装置1は、以下のように動作する。
【0091】
図5は、制御回路14が点検モードで動作しているときに商用交流電源P1が停電する前後における点灯装置1の各部の電圧波形、電流波形、及び信号波形を示す。図5は、上段から順に、交流電圧Vac、中間電圧Vi、停電検出信号Y2、点検信号Ys、充電停止信号Y4、放電信号Ya、非常点灯信号Y3、充電電流Ic、ダミー電流Id、非常用電圧Ve、補助電圧Vgの各波形を示す。
【0092】
まず、商用交流電源P1が通電状態であり、中間電圧Viは電圧値V10(>0)となって、制御回路14が常用モードで動作している。
【0093】
そして、時刻t1において、点検スイッチSW1が操作され、点検信号Ysが発生すると、制御回路14は、点検モードでの動作を開始する。制御回路14は、点検モードでの動作を開始すると、非常点灯信号Y3をLレベルからHレベルに遷移させ、充電停止信号Y4をLレベルからHレベルに遷移させる。充電回路12は、Hレベルの充電停止信号Y4を受け取ると動作を停止し、充電電流Icはゼロに低下する。非常用点灯回路11は、Hレベルの非常点灯信号Y3を受け取ってから遅延時間Tdが経過した後に動作を開始する。非常用点灯回路11が動作を開始すると、非常用電圧Ve及び補助電圧Vgが徐々に増加し、定常値Ve1及び定常値Vg1にそれぞれ到達する。また、制御回路14は、点検モードでの動作を開始すると、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを遮断状態(出力調整回路10bのスイッチ素子をオフ状態)に切り替え、常用点灯回路10を停止させる。すなわち、制御回路14が点検モードで動作しているとき、充電回路12及び常用点灯回路10の各動作は停止している。
【0094】
さらに、本実施形態の点灯装置1では、制御回路14は、点検モードで動作を開始すると、放電信号YaをLレベルからHレベルに遷移させる(放電信号Yaをダミー負荷回路16へ出力する)。ダミー負荷回路16では、Hレベルの放電信号Yaによってスイッチ素子Q10(図4参照)がオンし、平滑コンデンサC1の中間電圧Viによってスイッチ素子Q10及び抵抗素子R10の直列回路(図4参照)にダミー電流Idが流れる。
【0095】
制御回路14が点検モードで動作しているとき、時刻t2において商用交流電源P1が停電すると、常用電力による平滑コンデンサC1への電荷の供給が停止し、時刻t2以降では中間電圧Viは徐々に低下する。時刻t2以後も、放電信号YaはHレベルを維持しており、ダミー負荷回路16は導通している。ダミー負荷回路16が導通しているので、平滑コンデンサC1はダミー負荷回路16を介して放電し、中間電圧Viの低下速度はダミー負荷回路16が遮断しているとき(比較例に相当する)に比べて速まる。時刻t2以降、時刻t3までの中間電圧Viの電圧低下傾きは、図8に示す時刻t21にて停電が発生した後の中間電圧Viの電圧低下傾きとほぼ同じ又は以上となるように、抵抗素子R10の抵抗値が予め設定されている。
【0096】
そして、停電検出回路13は、時刻t3において中間電圧Viが電圧値V10から閾値Vtにまで低下すると、商用交流電源P1の停電を検出し、停電検出信号Y2をLレベルからHレベルに遷移させる。制御回路14は、Hレベルの停電検出信号Y2を受け取ると、非常モードでの動作を開始する。このとき、停電が発生してから停電検出回路13が停電を検出するまでに要する検出時間はts1となる。
【0097】
制御回路14は、非常モードでの動作を開始すると、放電信号YaをHレベルからLレベルに遷移させ(放電信号Yaの出力を停止し)、ダミー負荷回路16を導通状態から遮断状態に切り替える。なお、時間t3以降の中間電圧Viの電圧低下傾きは、時刻t2以降、時刻t3までの中間電圧Viの電圧低下傾きよりも小さく(緩やかに)なる。
【0098】
本実施形態の点灯装置1では、制御回路14が点検モードで動作しているとき、充電回路12及び常用点灯回路10の各動作は停止している。しかし、点検中に充電回路12及び常用点灯回路10の各動作が停止しているとき、ダミー負荷回路16は導通して、中間電圧Viによるダミー電流Idがダミー負荷回路16を流れている。この結果、点検中に停電が発生しても、停電が発生してから中間電圧Viが閾値Vtに低下するまでに要する検出時間ts1は、図8の検出時間ts20とほぼ同じ、又は図8の検出時間ts20より短くなる。したがって、点灯装置1は、点検中に商用交流電源P1が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0099】
また、制御回路14が常用モードで動作してLED2を常時消灯させているとき、充電回路12は動作しているが、常用点灯回路10の動作は停止している。LED2の常時消灯時も、制御回路14は、放電信号Yaをダミー負荷回路16に出力し(放電信号YaをHレベルに維持し)、ダミー負荷回路16を導通状態に維持する。したがって、LED2の常時消灯時では、ダミー負荷回路16は導通して、中間電圧Viによるダミー電流Idがダミー負荷回路16を流れている。この結果、常時消灯中に停電が発生しても、停電が発生してから中間電圧Viが閾値Vtに低下するまでに要する検出時間は、図8の検出時間ts20とほぼ同じ、又は図8の検出時間ts20より短くなる。したがって、点灯装置1は、常時消灯中に商用交流電源P1が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0100】
(4)第1変形例
図9は、第1変形例の点灯装置1Aのブロック構成を示す。
【0101】
点灯装置1Aでは、制御回路14は、非常点灯信号Y3が、点灯装置1の放電信号Ya(図1参照)を兼用する。すなわち、ダミー負荷回路16は、Hレベルの非常点灯信号Y3を受け取ると導通する。
【0102】
第1変形例では、制御回路14は、点検信号Ysを受け取ると、点検モードで動作する。点検モードで動作する制御回路14は、非常用点灯回路11に非常点灯信号Y3を出力する(非常点灯信号Y3をHレベルに維持する)。非常用点灯回路11は、Hレベルの非常点灯信号Y3を受け取ると(非常点灯信号Y3がHレベルであれば)、非常用点灯回路11の動作を開始する。さらに、制御回路14は、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを遮断状態に切り替え、常用点灯回路10を停止させる。
【0103】
また、第1変形例では、制御回路14は、停電検出回路13が停電を検出すると、非常モードで動作する。非常モードで動作する制御回路14は、充電回路12に充電停止信号Y4を出力し(充電停止信号Y4をHレベルに維持し)、非常用点灯回路11に非常点灯信号Y3を出力する(非常点灯信号Y3をHレベルに維持する)。充電回路12は、充電停止信号Y4を受け取ると(充電停止信号Y4がHレベルであれば)、充電回路12の動作を停止する。非常用点灯回路11は、Hレベルの非常点灯信号Y3を受け取ると(非常点灯信号Y3がHレベルであれば)、非常用点灯回路11の動作を開始する。さらに、制御回路14は、コンバータ制御部10aに指示して、出力調整回路10bを遮断状態に切り替え、常用点灯回路10を停止させる。
【0104】
そして、制御回路14は、非常点灯信号Y3の発生時(非常点灯信号Y3がHレベルであるとき)に、ダミー負荷回路16を遮断状態から導通状態に切り替える。すなわち、第1変形例では、制御回路14が点検モード又は非常モードで動作しているとき、ダミー負荷回路16は導通状態になる。
【0105】
したがって、第1変形例においても、充電回路12及び常用点灯回路10の各動作が停止しているとき、ダミー負荷回路16は導通して、中間電圧Viによるダミー電流Idがダミー負荷回路16を流れる。この結果、点灯装置1Aは、点検中に商用交流電源P1が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0106】
(5)第2変形例
上述の実施形態及び第1変形例では、常用点灯回路10と非常用点灯回路11とは、同じLED2を点灯させる。しかしながら、常用点灯回路10と非常用点灯回路11とは、互いに異なる光源を点灯させてもよい。すなわち、点灯装置は、商用交流電源P1の通電時に点灯させる常用LEDと、商用交流電源P1の停電時に点灯させる非常用LEDと、を備えていてもよい。
【0107】
上述の実施形態及び第1変形例では、充電回路12及び常用点灯回路10のいずれか一方の動作が停止しているとき、ダミー負荷回路16は導通して、中間電圧Viによるダミー電流Idがダミー負荷回路16を流れてもよい。
【0108】
非常用照明器具A1は、防災照明器具に限定されない。非常用照明器具A1は、電池ユニットB1から非常電力を供給されて光源を点灯させる照明器具であればよい。非常用照明器具A1は、例えば照明光を照射して、空間の照度を調整するための照明器具であってもよい。
【0109】
制御回路14は、コンピュータシステムを備えることが好ましい。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御回路14としての機能の少なくとも一部が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリにあらかじめ記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む一乃至複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1乃至複数の電子回路で構成される。
【0110】
光源は、LEDに限定されず、OLED(Organic Light Emitting Diode)などの他の固体発光素子であってもよい。
【0111】
(6)まとめ
以上のように、実施形態に係る第1の態様の点灯装置(1、1A)は、常用点灯回路(10)と、非常用点灯回路(11)と、充電回路(12)と、停電検出回路(13)と、ダミー負荷回路(16)と、制御回路(14)と、を備える。常用点灯回路(10)は、常用電源(P1)から供給される常用電力で光源(2)を点灯させる。非常用点灯回路(11)は、非常用電源(B1)から供給される非常用電力で光源(2)を点灯させる。充電回路(12)は、常用電力で非常用電源(B1)を充電する。停電検出回路(13)は、常用電力によって生成された電圧である中間電圧(Vi)が閾値(Vt)未満になったときに常用電源(P1)の停電を検出する。ダミー負荷回路(16)は、中間電圧(Vi)を印加されて、中間電圧(Vi)によって生成されたダミー電流(Id)が流れる導通状態、及びダミー電流(Id)を遮断する遮断状態、を切り替えることができる。制御回路(14)は、ダミー負荷回路(16)を制御する。制御回路(14)は、充電回路(12)及び常用点灯回路(10)の少なくとも一方が動作を停止すると、ダミー負荷回路(16)を遮断状態から導通状態に切り替える。
【0112】
上述の点灯装置(1、1A)は、点検中及び常時消灯中に常用電源(P1)が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0113】
実施形態に係る第2の態様の点灯装置(1、1A)は、第1の態様において、中間電圧(Vi)が印加されるコンデンサ(C1)を更に備えることが好ましい。
【0114】
上述の点灯装置(1、1A)は、コンデンサ(C1)の容量が大きくても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0115】
実施形態に係る第3の態様の点灯装置(1、1A)では、第1又は第2の態様において、制御回路(14)は、常用点灯回路(10)、非常用点灯回路(11)、及び充電回路(12)を更に制御することが好ましい。制御回路(14)は、停電検出回路(13)が停電を検出すると、充電回路(12)を停止させ、非常用点灯回路(11)を動作させる。制御回路(14)は、点検信号(Ys)を受け取ると、常用点灯回路(10)及び充電回路(12)を停止させ、非常用点灯回路(11)を動作させる。
【0116】
上述の点灯装置(1、1A)は、点検中に常用電源(P1)が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【0117】
実施形態に係る第4の態様の点灯装置(1A)では、第3の態様において、制御回路(14)は、停電検出回路(13)が停電を検出すると、充電回路(12)に充電停止信号(Y4)を出力し、非常用点灯回路(11)に非常点灯信号(Y3)を出力することが好ましい。充電回路(12)は、充電停止信号(Y4)を受け取ると、充電回路(12)の動作を停止する。非常用点灯回路(11)は、非常点灯信号(Y3)を受け取ると、非常用点灯回路(11)の動作を行う。制御回路(14)は、非常点灯信号(Y3)の発生時に、ダミー負荷回路(16)を遮断状態から導通状態に切り替える。
【0118】
上述の点灯装置(1A)は、ダミー負荷回路(16)の制御のための構成を簡略化できる。
【0119】
実施形態に係る第5の態様の点灯装置(1、1A)では、第1乃至第4の態様のいずれか1つにおいて、ダミー負荷回路(16)は、スイッチ素子(Q10)と抵抗素子(R10)との直列回路を備えることが好ましい。制御回路(14)がスイッチ素子(Q10)をオンすれば、ダミー負荷回路(16)が導通状態となる。制御回路(14)がスイッチ素子(Q10)をオフすれば、ダミー負荷回路(16)が遮断状態となる。
【0120】
上述の点灯装置(1、1A)は、ダミー負荷回路(16)を容易に実現できる。
【0121】
実施形態に係る第6の態様の非常用照明器具(A1)は、第1乃至第5の態様のいずれか1つの点灯装置(1)と、点灯装置(1)によって点灯させられる光源(2)と、非常用電源(B1)と、点灯装置(1)、光源(2)、及び非常用電源(B1)を収容する器体(A10)と、を備える。
【0122】
上述の非常用照明器具(A1)は、点検中及び常時消灯中に常用電源(P1)が停電しても、停電検出に要する時間の増加を抑えることができる。
【符号の説明】
【0123】
1、1A 点灯装置
10 常用点灯回路
11 非常用点灯回路
12 充電回路
13 停電検出回路
14 制御回路
16 ダミー負荷回路
Q10 スイッチ素子
R10 抵抗素子
2 LED(光源)
A1 非常用照明器具
A10 器体
C1 平滑コンデンサ(コンデンサ)
P1 商用交流電源(常用電源)
B1 電池ユニット(非常用電源)
Vi 中間電圧
Vt 閾値
Id ダミー電流
Ys 点検信号
Y3 非常点灯信号
Y4 充電停止信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9