(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162266
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】車両と幹線道路間のドライビングインテリジェンス割り当てのためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20231031BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20231031BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20231031BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20231031BHJP
B60W 30/08 20120101ALI20231031BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20231031BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20231031BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20231031BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G08G1/09 F
B60W50/14
B60W60/00
B60W30/08
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132771
(22)【出願日】2023-08-17
(62)【分割の表示】P 2023065107の分割
【原出願日】2019-05-08
(31)【優先権主張番号】62/669,215
(32)【優先日】2018-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519251092
【氏名又は名称】シーエーブイエイチ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】CAVH LLC
【住所又は居所原語表記】5821 Dawley Drive Fitchburg, Wisconsin 53711, US
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】冉 斌
(72)【発明者】
【氏名】程 陽
(72)【発明者】
【氏名】李 深
(72)【発明者】
【氏名】丁 ▲番▼
(72)【発明者】
【氏名】張 震
(72)【発明者】
【氏名】周 洋
(72)【発明者】
【氏名】譚 華春
(72)【発明者】
【氏名】董 碩▲宣▼
(72)【発明者】
【氏名】陳 天怡
(72)【発明者】
【氏名】李 小天
(72)【発明者】
【氏名】石 昆松
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムが車両の操作及び制御を容易にし、輸送システム全体の一般的な安全性を向上させ、CAVHシステムの効率、インテリジェンス、信頼性、復元力を確保するために、ある機能及びインテリジェンスの割り当て、配置、および、分配を行うシステム及び方法に関する。本発明はまた、車両インテリジェンス及びインフラストラクチャインテリジェンスという2つの次元に基づいて、CAVHシステムインテリジェンス及びそのレベルを定義するための方法を提供する。
【解決手段】センシング、通信および制御のコンポーネントを含み、前記コンポーネントは、車両の操作及び制御を容易にする機能及びインテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配する、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センシング、通信および制御のコンポーネントを含み、前記コンポーネントは、車両の操作及び制御を容易にする機能及びインテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配する、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システム。
【請求項2】
前記コンポーネントは、前記コンポーネントを含む輸送システムの安全性を向上させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンポーネントは、前記CAVHシステムの効率性、インテリジェンス、信頼性、復元力を向上させる、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
割り当てられた前記機能は、センシングを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
割り当てられた前記機能は、輸送行動予測及び管理を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
割り当てられた前記機能は、計画及び意思決定を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
割り当てられた前記機能は、車両制御を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記CAVHシステムは、以下のサブシステムを含む、請求項1に記載のシステム。
a)路側ユニット(RSU)、ネットワーク及び交通制御ユニット(TCU)、および、交通制御センター(TCC)を含む、インテリジェント道路インフラストラクチャシステム(IRIS)、および、
b)車載ユニット(OBU)搭載の車両
【請求項9】
CAVHシステムは、以下のうち1つ以上によってサポートされる、請求項8に記載のシステム。
a)有線及び無線媒体を介したリアルタイム通信
b)電源ネットワーク、および、
c)サイバーセーフティ及びセキュリティシステム
【請求項10】
前記割り当ては、以下のレベルに基づいて行われる、請求項1に記載のシステム。
a)車両のレベル
b)インフラストラクチャのレベル、および、
c)システムのレベル
【請求項11】
前記車両のレベルには、以下の自動化レベルが含まれる、請求項10に記載のシステム。
a)A0:自動化機能なし
b)A1:人間のドライバーが行う車両制御を支援する基本機能
c)A2:人間のドライバーが簡単なタスクのために行う車両制御を支援し、基本的なセンシング機能を有する
d)A3:環境を詳細に且つリアルタイムでセンシングする機能を有し、比較的複雑な運転タスクを処理できる
e)A4:限られた条件下で、時には人間のドライバーの援護を伴い、車両の単独走行を可能にする機能を有する、および、
f)A5:あらゆる条件下で、人間のドライバーの援護なしで、車両の単独走行を可能にする機能を有する。
【請求項12】
前記インフラストラクチャのレベルには、以下の自動化レベルが含まれる、請求項10に記載のシステム。
a) I0:機能なし
b) I1:情報収集及び交通管理。インフラストラクチャは、集積交通データ収集と基本的な計画及び意思決定の観点から、プリミティブなセンシング機能を提供し、低い空間及び時間的解像度で、簡単な交通管理をサポートする。
c)I2:I2X及び運転支援のための車両誘導。I1で提供される機能に加えて、インフラストラクチャは、交通の一部について、秒又は分単位で、縦方向/横方向の位置/速度/加速など、舗装状態の検出及び車両運動的検出のための限定的なセンシング機能を実現する。インフラストラクチャはまた、I2X通信を介して、交通情報と車両制御の提案及び指示も車両に提供する。
d)I3:専用車線の自動化。インフラストラクチャは、周囲の車両及び他の物体のダイナミクスをミリ秒単位で個々の車両に提供し、CAVH互換性車両専用車線における完全自動運転をサポートする。インフラストラクチャはまた、限定的な輸送行動予測能力を有する。
e) I4:シナリオ固有の自動化。インフラストラクチャは、CAVH互換性車両とCAVH非互換性車両との混合交通である場合、事前に定義されたジオフェンスエリアなど、あるシナリオ/エリアにおける、完全自動運転を実現するために、詳細な運転指示を車両に提供する。緊急ブレーキなど、必須の車両ベースの自動化能力は、インフラストラクチャに障害が発生した場合のバックアップシステムとして待機している。
f) I5:インフラストラクチャが、すべてのシナリオに対する完全な制御及び管理を個々の車両に提供し、インフラストラクチャがディプロイされるネットワーク全体を最適化する、インフラストラクチャ完全自動化。車両自動化機能はバックアップとして不要であり、完全アクティブセーフティ機能が利用可である。
【請求項13】
前記システムのレベルには、以下の自動化レベルが含まれる、請求項10に記載のシステム。
a)S0:機能なし
b)S1:システムは、クルーズコントロールやパッシブセーフティ機能など、個々の車両に向けた簡単な機能を維持する。システムは車両の速度及び距離を検出する。
c)S2:システムは個々のインテリジェンスで動作し、車両の機能状態、車両の加速、交通標識及び信号を検出する。個々の車両は、各車両独自の情報に基づいて決定を下し、車両のアダプティブクルーズコントロール、車線維持、車線変更、自動駐車の支援など、部分的な運転自動化の複雑な機能を有する。
d)S3:システムは車両グループ間で情報を統合し、予測能力を有するアドホックインテリジェンスで動作する。システムは、車両グループのために意思決定のインテリジェンスを有し、協調型クルーズコントロール、車両隊列走行、車両通過交差点、合流、分流などの複雑な条件付き自動運転タスクを処理することができる。
e)S4:システムは部分的なネットワーク内で運転行動を最適に統合する。システムは、部分的ネットワーク内で詳細情報を検出及び伝達し、ネットワーク内の車両情報及び輸送情報のいずれにも基づいて意思決定し、信号コリドーの通過などの高度な運転自動化タスクを処理し、小規模な輸送ネットワーク内で最適な軌道を提供する。
f)S5:車両自動化及びシステム交通自動化。システムは輸送ネットワーク全体内で最適に動作する。システムは、大規模な輸送ネットワーク内で詳細情報を検出及び伝達し、ネットワーク内で入手可能なすべての情報に基づいて意思決定を行う。システムは、個々の車両タスク、輸送タスクを含む完全運転自動化タスクを処理し、すべての車両を調整する。
【請求項14】
前記システムのレベルは、以下の2つのレベル、すなわち、1)車両、2)インフラストラクチャに依存し、以下の方程式(S =システム自動化、V =車両インテリジェンス、I =インフラストラクチャインテリジェンス)によって表される、請求項13に記載のシステム。
S = f(V, I)
【請求項15】
前記方程式は非線形関数であり、システム自動化レベル2は、以下を含む、請求項14記載のシステム。
a)センシング:車両サブシステムが支配的であり、インフラストラクチャサブシステムは運転環境を完備するための助けとなる。
b)輸送行動予測及び管理:車両サブシステムが支配的であり、インフラストラクチャサブシステムは、主に車両サブシステムと連携する。
c)計画及び意思決定:車両サブシステムが主要な役割を担い、インフラストラクチャサブシステムは、大域的観点からシステムを最適化する。
d)車両制御:車両サブシステムが支配的であり、インフラストラクチャサブシステムは、車両制御コマンドをサポートする。
【請求項16】
前記制御のコンポーネントは、機能が車両に割り当てられるようにインテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配し、自動運転車両とインフラストラクチャは、通信機能を有さず、独立して機能し、インフラストラクチャは、車両インテリジェンスに改善を提供せず、S1シナリオに適用可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記制御のコンポーネントは、機能がほとんど車両サブシステムに割り当てられ、車両が中心的役割を担うように、インテリジェンスの割り当て、配置し、分配を行い、路側デバイスサブシステムは、簡単なタスクに対する補足的役割を担うのみであり、車両が一定の速度を維持し、衝突警告を提供するのを助け、制御決定が競合する場合は、車両が意思決定を行い、S1又はS2シナリオに適用可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記制御のコンポーネントは、インテリジェンスの割り当て、配置、および、分配を行い、機能が車両とインフラストラクチャサブシステムのいずれにも柔軟に割り当てられるようにし、インフラストラクチャ又は車両サブシステムのいずれかが、センシング及び意思決定に中心的役割を担い、路側デバイスサブシステムは車両が現地の環境に基づいて意思決定することを助け、以下について車両が動作するために、制御の提案をし、
a)追従戦略
b)車線維持戦略
c)車線変更戦略
d)合流及び分流戦略、および、
e)交差点通過
制御決定が競合する場合には、車両は独自で制御決定を行うか、又は、インフラストラクチャからの情報を利用して制御決定を行い、S2シナリオ又はS3シナリオに適用可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記制御のコンポーネントは、機能の大部分が路側デバイスサブシステムに分配され、インフラストラクチャは制御決定において支配的な役割を担うようにインテリジェンスの割り当て、配置、および、分配を行い、車両サブシステムは更に、衝突回避などの基本的機能を有し、車両はインフラストラクチャによって提供されるすべての情報に従い、制御決定が競合する場合には、車両はインフラストラクチャによる決定を制御決定とし、S3シナリオ又はS4シナリオに適用可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記制御のコンポーネントは、すべての機能が路側サブシステムに依存し、車両が通信し命令に従う能力を有するように、インテリジェンスの割り当て、配置、および、分配を行い、すべての車両はインフラストラクチャシステムによって制御され、意思決定はシステムによって行われ、路側デバイスネットワークを介して伝達され、S4シナリオ又はS5シナリオに適用可能である、請求項13に記載のシステム。
【請求項21】
前記制御コンポーネントは、様々な接続性及び自動化レベルにおける車両の混合交通流を管理する、請求項8に記載のシステム。
【請求項22】
前記制御のコンポーネントは、車両の動き及び状態などの車両生成データを収集し、収集したデータをRSUに送信し、IRISからの入力データを受信し、OBUは、IRISからの入力データに基づいて車両制御を容易にし、車両制御システムに障害が発生した場合は、OBUが短時間で引き継ぎ、車両を安全に停止させることができる、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記IRISは、車両追従、車線変更、ルート案内などの運転タスクを車両が遂行するためのカスタマイズされた詳細情報とタイムセンシティブな制御命令を個々の車両に提供し、高速道路と都市幹線道路いずれの車両についても、操作及び保守サービスを提供する、請求項8に記載のシステム。
【請求項24】
IRISは、オープンプラットフォームとして構築及び管理され、以下に示すような独自のサブシステムは、様々なエンティティによって所有、且つ/又は操作され、以下の物理的サブシステムのうち1つ以上又はすべてを含む様々なCAVHシステム間で、物理的及び/又は論理的に共有され、
a.センシング、通信、制御(高速/簡単)、運転可能範囲の計算などの機能を含む、路側ユニット(RSU)ネットワーク
b. 交通管制ユニット(TCU)及び交通管制センター(TCC)ネットワーク
c. 車載ユニット(OBU)及び関連車両インターフェース
d. 交通オペレーションセンター、および、
e. 情報及びコンピューティングサービスのクラウドベースのプラットフォーム
前記システムは、以下の機能カテゴリのうち1つ以上を実現する、請求項23に記載のシステム。
i. センシング
ii. 輸送行動予測及び管理
iii. 計画及び意思決定、および、
iv. 車両制御
【請求項25】
請求項1から24に記載のコネクテッド自動運転車両を管理するためのシステムのうちのいずれかを用いる工程を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年5月9日出願の米国仮特許出願第62/669,215号の優先権を主張し、その内容は全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムのために、特定の機能及びインテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配を行い、車両の操作及び制御を容易にし、輸送システム全体の一般的な安全性を向上させ、CAVHシステムの効率、インテリジェンス、信頼性、および、復元力を確保するシステム及び方法に関する。本発明はまた、車両インテリジェンス及びインフラストラクチャインテリジェンスという2つの次元に基づいて、CAVHシステムインテリジェンス及びそのレベルを定義するための方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
環境をセンシングし、障害物を検出し、人的労力なしで運転することができる自動運転車両は、開発段階にある。現在、自動運転車両は、実地テストが行われているが、広範囲な商用化には至っていない。自動運転車両の既存のアプローチでは、高価で複雑な車載システム及び複数のセンシングシステムが必要であり、車両のセンサ及び制御に大きく依存しているため、その実装には大きな課題がある。
【0004】
これらの問題に対処する代替のシステム及び方法は、2017年6月20日出願の米国特許出願第15/628,331号、2018年2月6日出願の米国仮特許出願第62/626,862号、2018年2月6日出願の米国仮特許出願第62/627,005号、2018年4月10日出願の米国仮特許第62/655,651号に記載されており、これらの開示は全体が参照により本出願に組み込まれる(以下、CAVHシステムと称する)。
【0005】
本明細書に記載の発明は、輸送及び車両システムの性能を達成するために、インテリジェント道路インフラストラクチャシステム(IRIS)と車両自動化の様々な組み合わせのためのシステム、及び、インテリジェンス割り当て方法を提供し、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムが最適且つ確実に動作するための、車両の操作及び制御を容易にする。以下の説明は、特定のシステムパフォーマンスを達成するための一般的なCAVHシステム及びインテリジェンス割り当て方法を説明し、この車両及び輸送の統合システムの詳細な方法例を示している。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムのために、特定の機能及びインテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配し、車両の操作及び制御を容易にし、輸送システム全体の一般的な安全性を向上させ、CAVHシステムの効率、インテリジェンス、信頼性、および、復元力を確保するシステム及び方法に関する。本発明はまた、車両インテリジェンス及びインフラストラクチャインテリジェンスという2つの次元に基づいて、CAVHシステムインテリジェンス及びそのレベルを定義するための方法を提供する。
【0007】
例えば、本明細書では、いくつかの実施形態において、輸送システム全体を管理するセグメント及びノードを介して接続されたセンシング、通信および制御のコンポーネントを含む、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムを提供する。いくつかの実施形態では、CAVHシステム内で管理される車両は、CAVH車両及び非CAVH車両を含む。いくつかの実施形態では、CAVH車両及び非CAVH車両は、手動車両、自動車両、コネクテッド車両を含む。
【0008】
いくつかの実施形態では、セグメント及びノードは、隣接するセグメントとノード間でCAVH車両を引き渡すために、隣接するセグメント及びノードと重複するセンシング及び制御領域を有する。
【0009】
いくつかの実施形態では、CAVHシステムは、以下の4つの制御レベルを含む。
a)車両
b)路側ユニット(RSU)
c)交通管制ユニット(TCU)
d)交通管制センター(TCC)
【0010】
いくつかの実施形態では、RSUからの路上座標コマンドを実現するために、車両制御レベルは、車両ダイナミックシステムを操作する車載システム又はアプリケーションを備えた車両を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、RUSレベルは、車両のセンシング及び制御の役割を担うRSUによって管理されるセグメント又はノードに関わる。いくつかの実施形態では、LiDAR及び/又はレーダからの情報を含むセンシング、又は、セグメント又はノード内の情報を完全にキャプチャするために展開されるコンピュータビジョン、又は、その他関連のシステムをセンシング又は使用する。いくつかの実施形態では、RSUは、センシングに応答して、衝突回避、経路指定実行、車線変更調整、及び、路上座標に関する高解像度誘導コマンドを管理し、車両が自動運転を実行する。
【0012】
いくつかの実施形態では、TCUレベルは、TCUによって管理される複数のRSUに関わる。いくつかの実施形態では、TCUは、継続的自動運転のために、移動する物体の動的マップ及びRSU間で調整される制御を更新する役割を担う。いくつかの実施形態では、複数のTCUはTCCを介して接続され、領域又はサブネットワークをカバーする。
【0013】
いくつかの実施形態では、TCCレベルは、総合的なルーティング計画を管理し、混雑、インシデント、悪天候、及び地域に影響を与えるイベントの動的マップを更新する役割を担う、高性能コンピューティング及びクラウドサービスを含む。いくつかの実施形態では、TCCレベルは更に、他のアプリケーションサービスとの接続を管理する役割を担い、他のアプリケーションサービスは、支払い及び取引システム、地域交通管理センター(TMC)、サードパーティアプリケーション(例えば、政府アプリケーション、民間企業アプリケーションなど)を含むがこれらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、大都市圏の地域間、又は大都市圏を横切るCAVHの運転を容易にするために、複数のTCCが使用される。
【0014】
例えば、本明細書では、いくつかの実施形態において、車両の操作及び制御を容易にする機能及びインテリジェンスを割り当て、配置し、および分配するセンシング、通信および制御のコンポーネントを含む、コネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムが提供される。いくつかの実施形態では、コンポーネントは、コンポーネントを含む輸送システムの安全性を向上させる。いくつかの実施形態では、コンポーネントは、CAVHシステムの効率性、インテリジェンス、信頼性、及び/又は復元力を向上させる。いくつかの実施形態では、割り当てられる機能は、センシングを含む。いくつかの実施形態では、割り当てられる機能は、輸送行動の予測及び管理を含む。いくつかの実施形態では、割り当てられる機能は、計画及び意思決定を含む。いくつかの実施形態では、割り当てられる機能は、車両制御を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、車両の操作及び制御を容易にする機能及びインテリジェンスを割り当て、配置し、分配するセンシング、通信および制御のコンポーネントを含むCAVHシステムは、以下の1つ以上のサブシステムを含む。
a)路側ユニット(RSU)、ネットワーク、交通管制ユニット(TCU)、交通管制センター(TCC)のうち1つ以上を含む、インテリジェント道路インフラストラクチャシステム(IRIS)
b)車載ユニット(OBU)搭載の車両
【0016】
いくつかの実施形態では、CAVHシステムは、以下のうちの1つ以上によってサポートされる。
a)有線及び無線媒体を介したリアルタイム通信
b)電源ネットワーク
c)サイバーセーフティ及びセキュリティシステム
【0017】
いくつかの実施形態では、車両の操作及び制御を容易にする機能及びインテリジェンスの割り当ては、以下のレベルに基づいて行われる。
a)車両のレベル
b)インフラストラクチャのレベル
c)システムのレベル
【0018】
いくつかの実施形態では、システムは、各レベルでの様々な自動化レベルの組み合わせのいずれか1つにおいて、機能及びインテリジェンスを管理するように構成される。いくつかの実施形態では、システムは、任意のレベルに存在する特定のレベルの自動化を評価し、そのような条件下でインフラストラクチャ及び車両操作を最適に管理するための機能及びインテリジェンスの適切な割り当てを選択するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態では、車両のレベルには、以下の自動化レベルが含まれる。
a)A0:自動化機能なし
b)A1:人間のドライバーが車両を制御するのを支援する基本機能
c)A2:人間のドライバーが簡単なタスクのために車両を制御するのを支援し、基本的なセンシング機能を備える
d)A3:環境を詳細に且つリアルタイムでセンシングする機能であり、比較的複雑な運転タスクを処理できる
e)A4:限られた条件下で、時に人間のドライバーのバックアップ下で、車両の独立走行を可能にする機能、および、
f)A5:あらゆる条件下で、人間のドライバーのバックアップなしで、車両の独立走行を可能にする機能
【0020】
いくつかの実施形態では、インフラストラクチャのレベルには、以下の自動化レベルが含まれる。
a) I0:機能なし
b) I1:情報収集及び交通管理。インフラストラクチャは、集約された交通データの収集と基本的な計画及び意思決定の観点から基本的なセンシング機能を提供し、低い空間的及び時間的解像度で、簡単な交通管理をサポートする。
c)I2:I2X及び運転支援のための車両誘導。I1で提供される機能に加えて、インフラストラクチャは、交通の一部について、秒又は分単位で、縦方向/横方向の位置/速度/加速度など、舗装状態の検知及び車両の運動的検知のための限定的なセンシング機能を実現する。インフラストラクチャはまた、I2X通信を介して、交通情報と車両制御の提案及び指示も車両に提供する。
d)I3:専用車線の自動化。インフラストラクチャは、周囲の車両及び他の物体のダイナミクスをミリ秒単位で個々の車両に提供し、CAVH互換の車両専用車線における完全自動運転をサポートする。インフラストラクチャの輸送行動予測能力は限られている。
e) I4:シナリオ固有の自動化。インフラストラクチャは、CAVH互換性車両とCAVH非互換性車両との混合交通である場合、事前に定義されたジオフェンスエリアなど、特定のシナリオ/エリアにおける、完全自動運転を実現するために、詳細な運転指示を車両に提供する。緊急ブレーキなど、必須の車両ベースの自動化能力は、インフラストラクチャに障害が発生した場合のバックアップシステムとして待機している。
f) I5: インフラストラクチャ完全自動化。インフラストラクチャは、すべてのシナリオで、完全な制御及び管理を個々の車両に提供し、インフラストラクチャが展開されるネットワーク全体を最適化する。車両自動化機能はバックアップとして不要であり、完全アクティブセーフティ機能が利用可能である。
【0021】
いくつかの実施形態では、システムのレベルには、以下の自動化レベルが含まれる。
a)S0:機能なし
b)S1:システムは、クルーズコントロールやパッシブセーフティ機能など、個々の車両に向けた簡単な機能を維持する。システムは、車両の速度及び距離を検出する。
【0022】
c)S2:システムは個々のインテリジェンスで動作し、車両の機能状態、車両の加速度、交通標識及び信号を検出する。個々の車両は、各車両独自の情報に基づいて決定を下し、車両のアダプティブクルーズコントロール、車線維持、車線変更、自動駐車の支援など、部分的な運転自動化の複雑な機能を備える。
【0023】
d)S3:システムは車両グループ間で情報を統合し、予測能力を有するアドホックインテリジェンスで動作する。システムは、車両グループの意思決定のためのインテリジェンスを有し、協調クルーズコントロール、車両の隊列走行、車両の交差点通過、合流、および分流などの複雑な条件付き自動運転タスクを処理できる。
【0024】
e)S4:システムは部分的なネットワーク内で運転行動を最適に統合する。システムは、部分的ネットワーク内で詳細情報を検出して通信し、ネットワーク内の車両情報及び輸送情報のいずれにも基づいて決定を下し、信号回廊の通過などの高度な運転自動化タスクを処理し、小規模な輸送ネットワーク内で最適な軌道を提供する。
【0025】
f)S5:車両自動化及びシステム交通自動化。システムは輸送ネットワーク全体内で最適に動作する。システムは、大規模な輸送ネットワーク内で詳細情報を検出及び伝達し、ネットワーク内で入手可能なすべての情報に基づいて意思決定を行う。システムは、個々の車両タスク、輸送タスクを含む完全な運転自動化タスクを処理し、すべての車両を調整する。
【0026】
いくつかの実施形態では、システムのレベルは、以下の2つのレベル、すなわち1)車両、2)インフラストラクチャに依存し、以下の方程式によって表される(S =システム自動化、V =車両インテリジェンス、I =インフラストラクチャインテリジェンス)。
S = f(V, I)
【0027】
いくつかの実施形態では、方程式は非線形関数であり、システム自動化レベル2は、例えば、以下を含む。
【0028】
a)センシング:車両サブシステムが支配的である。インフラストラクチャサブシステムは運転環境を完成させるための助けとなる。
【0029】
b)輸送行動の予測及び管理:車両サブシステムが支配的である。インフラストラクチャサブシステムは、主に車両サブシステムと連携する。
【0030】
c)計画及び意思決定:車両サブシステムが主要な役割を担い、インフラストラクチャサブシステムは、グローバルな観点からシステムを最適化する。
【0031】
d)車両制御:車両サブシステムが支配的である。インフラストラクチャサブシステムは、車両制御コマンドをサポートする。
【0032】
システムは、様々なレベルで存在する自動化レベルに応じて、様々な異なる方法で実装してもよい。例えば、いくつかの実施形態(方法1)では、制御のコンポーネントは、インテリジェンスを割り当て、配置し、および分配し、機能が車両に割り当てられるようにし、自動運転車両とインフラストラクチャは、通信機能を有さず、独立して機能し、インフラストラクチャは、車両インテリジェンスに改善を提供せず、S1シナリオに適用可能である。
【0033】
他の実施形態(方法2)では、制御のコンポーネントは、機能がほとんど車両サブシステムに割り当てられ、車両が支配的役割を担うように、インテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配する。路側デバイスサブシステムは、簡単なタスクに対してのみ補足的役割を担い、車両が特定の速度を維持し、衝突警告を提供するのを支援する。制御決定の競合がある場合は、車両が決定を下す。これは、S1又はS2シナリオに適用可能である。
【0034】
他の実施形態(方法3)では、制御のコンポーネントは、インテリジェンスを割り当て、配置し、および、分配し、機能が、車両とインフラストラクチャサブシステムのいずれにも柔軟に割り当てられるようにし、インフラストラクチャ又は車両サブシステムのいずれかが、センシング及び意思決定に主要な役割を担う。ここで路側デバイスサブシステムは、車両が現地の環境に基づいて決定を下し、車両が動作するために、以下について制御の提案をする。
【0035】
a)追従戦略
b)車線維持戦略
c)車線変更戦略
d)合流及び分流戦略
e)交差点通過
【0036】
制御決定に競合がある場合、車両は独自で制御決定を行うか、又は、インフラストラクチャからの情報を利用して制御決定を行う。これは、S2シナリオ又はS3シナリオに適用可能である。
【0037】
他の実施形態(方法4)では、制御のコンポーネントは、機能の大部分が路側デバイスサブシステムに分散され、インフラストラクチャが制御決定において支配的な役割を担うように、インテリジェンスを割り当て、配置し、および分配する。車両サブシステムは更に、衝突回避などの基本的機能を有し、車両はインフラストラクチャによって提供されるすべての情報に従い、制御決定の競合がある場合、車両はインフラストラクチャによる決定を制御決定とする。これは、S3シナリオ又はS4シナリオに適用可能である。
【0038】
他の実施形態(方法5)では、制御のコンポーネントは、すべての機能が路側サブシステムに依存し、車両が通信して命令に従う能力を有するように、インテリジェンスを割り当て、配置し、および分配を行う。ここですべての車両は、インフラストラクチャシステムによって制御され、意思決定は、路側デバイスネットワークによって行われ、路側デバイスネットワークを通してシステムと通信される。これは、S4シナリオ又はS5シナリオに適用可能である。
【0039】
いくつかの実施形態では、制御のコンポーネントは、異なるレベルの接続性及び自動化で車両の混合交通流を管理する。いくつかの実施形態では、制御のコンポーネントは、車両の動き及び状態などの車両生成データを収集し、収集したデータをRSUに送信し、IRISからの入力データを受信する。ここで、OBUは、IRISからの入力データに基づいて車両制御を容易にする。ここで、車両制御システムに障害が発生した場合は、OBUが短時間で引き継ぎ、車両を安全に停止させることができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、IRISは、CAVHシステムの車両操作及び制御を容易にする。前記IRISは、車両追従、車線変更、ルート案内などの運転タスクを車両が遂行するためのカスタマイズされた詳細情報とタイムセンシティブな制御命令を個々の車両に提供する。高速道路と都市幹線道路いずれの車両についても、操作及び保守サービスを提供する。
【0041】
いくつかの実施形態では、IRISは、オープンプラットフォームとして構築及び管理され、以下に示すように、独自のサブシステムは、様々なエンティティによって所有及び/又は操作され、以下の物理的サブシステムのうち1つ以上又はすべてを含む様々なCAVHシステム間で、物理的及び/又は論理的に共有される。
【0042】
a.路側ユニット(RSU)ネットワーク、その機能には、センシング、通信、制御(高速/シンプル)、運転可能範囲の計算などの機能が含まれる
b. 交通管制ユニット(TCU)及び交通管制センター(TCC)ネットワーク
c. 車載ユニット(OBU)及び関連する車両インターフェース
d. 交通オペレーションセンター、および、
e. 情報及びコンピューティングサービスのクラウドベースのプラットフォーム。
いくつかの実施形態では、システムは、以下の機能カテゴリのうち1つ以上を実現する。
【0043】
i. センシング
ii. 輸送行動の予測及び管理
iii. 計画及び意思決定
iv. 車両制御
【0044】
システムおよび方法は、2017年6月20日出願の米国特許出願第15/628,331号、2018年2月6日出願の米国仮特許出願第62/626,862号、2018年2月6日出願の米国仮特許出願第62/627,005号、2018年4月10日出願の米国仮特許出願第62/655,651号に記載の機能及びコンポーネントを含み、且つ、これらの機能及びコンポーネントと統合されてもよく、その内容は全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0045】
また、本明細書では、交通制御の1つ以上の態様を管理するために、本明細書に記載されるシステムのいずれかを利用する方法も提供される。この方法は、システムの個々の参加者(例えば、ドライバー、公共又は民間の地方、地域、又は国の交通ファシリテーター、政府機関など)によって着手されるプロセス、及び、相互に連携又は独立して作業する1人以上の参加者の集合的活動を含む。
【0046】
この明細書のいくつかの部分は、情報に関する操作のアルゴリズム及び記号表現の観点から、本発明の実施形態を記載する。これらアルゴリズムの説明および表現は、データ処理技術の当業者によって一般的に使用され、彼らの仕事の実体を他の当業者に効果的に伝える。これらの操作は、機能的、計算的、又は論理的に説明されているが、コンピュータプログラム又は同等の電気回路、マイクロコードなどによって実装されると理解されている。更に、一般性を失わず、これらの操作の配置をモジュールと呼ぶことが、時として便利なこともある。記載されている操作及びそれらに関連するモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせで具体化され得る。
【0047】
本明細書に記載のあるステップ、操作、又はプロセスは、1つ以上のハードウェアまたはソフトウェアモジュール単独で、又は他のデバイスとの組み合わせで、実行又は実装されてもよい。一実施形態では、ソフトウェアモジュールは、コンピュータプログラムコードを含むコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品で実装され、このコンピュータプログラムコードは、記載されているステップ、操作、又はプロセスのいずれか又はすべてを実施するために、コンピュータプロセッサによって実行することができる。
【0048】
本発明の実施形態はまた、本明細書の操作を実施するための装置に関係し得る。この装置は、必要な目的のために特別に構築されてもよく、且つ/又は、コンピュータに格納されたコンピュータプログラムによって選択的にアクティベート又は再構成される汎用コンピューティングデバイスを含んでもよい。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータシステムバスに結合され得る、非一時的で有形のコンピュータ可読記憶媒体、又は電子指示を記憶するのに適したいかなるタイプの媒体にも記憶され得る。更に、本明細書で言及されるいかなるコンピューティングシステムも単一のプロセッサを含んでもよく、又は、計算能力を高めるために複数のプロセッサ設計を利用するアーキテクチャであってもよい。
【0049】
本発明の実施形態はまた、本明細書に記載のコンピューティングプロセスによって生成される製品に関し得る。そのような製品は、コンピューティングプロセスから生じる情報を含んでもよく、情報は、非一時的で有形のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、コンピュータプログラム製品又は本明細書に記載の他のデータ組み合わせのいかなる実施形態も含んでよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】は、システム自動化およびインテリジェンスの非線形結合レベルを示すグラフを提供する。
【
図2】は、システム自動化レベル、車両自動化レベル、インフラストラクチャ自動化レベルをプロットしたシステムインテリジェンスレベルの二次元グラフ及び三次元グラフを示す。
【
図6】は、V2V-及びV2Iベースアプローチの実施例を示す。
【
図8】は、レベル2システムインテリジェンスにおけるインテリジェンス割り当てアプローチの実施例を示す。
【
図9】は、車両制御フローチャートの実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
この技術の実施例を以下に説明する。これらは例示的な実施形態であり、本発明はこれら特定の実施例に限定されるものではないことを、理解すべきである。
【0052】
図1は、システムの自動化レベルが、車両自動化レベルとインフラストラクチャ自動化レベルとの組み合わせであることを示すグラフを提供する。大域的システムのレベルは、両サブシステムの程度の直接的な組合せに限定されない。大域的システムの機能は、車両サブシステム及びインフラストラクチャサブシステムに分配される。
【0053】
このシステムは、以下の機能カテゴリを実現する。
a)センシング
b)輸送行動予測及び管理
c)計画及び意思決定
d)車両制御
【0054】
図2は、車両自動化レベルに対するシステム自動化レベルとインフラストラクチャ自動化レベルとの関係を表す、2次元グラフ及び3次元グラフを示す。以下の表1は、更なる説明として、車両及びインフラストラクチャ自動化レベルの各組み合わせについてのシステムレベルを各行及び各列の数字で表す。
【0055】
【0056】
図3は、以下のコンポーネントを有する車両サブシステムの実施例を示す。
301-車両
302-OBU:車両を制御し、データを収集及び送信する、車載ユニット
303-通信モジュール:RSUとOBU間でデータを転送する
304-データ収集モジュール:人間によって生成される、車両の動的及び静的状態のデータを収集する
305-車両制御モジュール:RSUからの制御コマンドを実行する。車両の制御システムが破損した場合は、制御を引き継ぎ、車両を安全に停止させることができる。
306-RSU:データを収集し、送信する路側ユニット
【0057】
図3に示すように、車両サブシステムは、CAVHシステム内の全ての車両301を含む。OBU302は、各車両について、通信モジュール303、データ収集モジュール304、車両制御モジュール305を含む。データ収集モジュールは、車両からのデータ及び人間のドライバーからの入力データを収集し、通信モジュールを介してRSU306に送信する。また、OBUは、通信モジュールを介してRSUのデータを受信する。車両制御モジュールは、RSUからのデータに基づいて、車両制御を支援する。
【0058】
図1は、以下のコンポーネントを有する、インテリジェント道路インフラストラクチャシステム(IRIS)の実施例を示す。
401-巨視的TCC/TOC:リージョナルTCCを管理する最高レベルのTCC/TOC
402-リージョナルTCC:コリドーTCCを管理する高レベルのTCC
403-コリドーTCC:セグメントTCUを管理する中レベルのTCC
404-セグメントTCU:ポイントTCUを管理する低レベルのTCU
405-ポイントTCU:RSUを管理する最低レベルのTCU
【0059】
図4は、IRIS実施例の構造を示す。巨視的TCC401は、外部TOC401と協働してもしなくてもよいが、そのカバレッジ領域内の一定数のリージョナルTCC402を管理する。同様に、リージョナルTCCは、一定数のコリドーTCC403を管理し、コリドーTCCは、一定数のセグメントTCU404を管理し、セグメントTCUは、一定数のポイントTCU405を管理し、ポイントTCUは、一定数のRSU306を管理する。RSUは、カスタマイズされた交通情報を送信し、車両301への指示を制御し、車両によって提供される情報を受信する。更に、実施例では、IRISは、クラウドサービスによってサポートされる。
【0060】
3つのアプローチ実施例は、以下を含む。
1.自動運転車両のアプローチ
2.V2I及びV2V技術を用いた、コネクテッド自動運転車両のアプローチ
3.路側システムからのセンシング、予測、意思決定を用いた、CAVH-IRIS、インフラストラクチャベースのアプローチ
【0061】
アプローチ1には何十年もの歴史がある。このアプローチをサポートするために、いくつかの方法の実施例があり、例えば、米国特許第9,120,485号(自動運転車は、ベースライン軌道に従うように構成されている。車両のコンピュータシステムは軌道への変更を受信し、車両のための新たな軌道を最適化する。)、米国特許第9,665,101号(システムは現在の場所から目的地までのルートを車両のために判断する)、米国特許第9,349,055号(環境のセンシングを試みる際、Google自動運転車両が他の車両を検出するために使用される)、米国公開第20170039435号(環境をセンシングする際、Google自動運転車両が交通信号を検出するために使用される)に記載されている方法などであり、その内容は全体が参照により本出願に組み込まれる。車両製造業者及びAI研究グループによって開発された製品とその技術がこれまで実装されてきた。しかし、このアプローチは、大域的最適化の観点からすると、計画及び意思決定が欠如している。自動運転AIが人間のドライバーは自動運転の代わりとなることはできるが、人間のドライバーが輸送システムに関してより良好な性能を達成することはできない。このアプローチはまた、センシング範囲と車両の計算能力が不十分であり、将来直面するであろう複雑さと限界に対処するには十分ではない。
【0062】
図5は、コンポーネントを有するAV専用のアプローチ実施例を示す。
501 車載センサ
502 路上の歩行者
503 -路側インフラストラクチャ
【0063】
図5は、このアプローチにおける、自動運転車両301の動作方法を示す。AVは、路上にある場合、複数のセンサ501で環境を継続的にセンシングしている。環境はその周辺の他の車両301、歩行者502、道路インフラストラクチャ503などを含む。この実施例では、AVは、その前方の歩行者2人、その周囲の車両3台、交差点の停止標識を検出する。AVは入手した情報で意思決定し、道路上で適切に且つ安全に操作する。
【0064】
通信を活用した、コネクテッド自動運転車両アプローチ。このアプローチは数年間試みられてきた。いくつかの試作品は既に開発されており、例えば、米国第2012/0059574号(車両ユニットは、無線通信範囲にある場合、車両速度を路側ユニットに送信する。路側ユニットは車両速度を交通コントローラに送信する。交通コントローラは、複数の車両からの車両速度データを受信し、各車両のために推奨スピードを判断する。)、米国特許第7,425,903号(このグリッドシステムでは、自動車は、送信機、受信機、コンピュータ、センサの選択を備える。他の隣接車両もまた、同様の信号を送受信するための装置を含む。車両内のセンサが、ハードブレーキング(急減速)又は微速度(ブロケージ)のような変化を検出した場合、車両は、無線通信チャネルでトランスミッターを介して、近傍の任意の他の受信機に自動的に送信する。)に記載されている試作品などであり、その内容は全体が参照により本出願に組み込まれる。システムは、V2V及びV2I通信技術を用いて、個々の自動運転車両より比較的良い性能を発揮することができる。しかし、システムレベルの介入がなければ、システムは総合的システム又は大域的最適化を達成することはできない。また、このアプローチのセンシング、記憶、計算の能力には限界がある。
【0065】
図6は、コンポーネント601:通信を容易にする路側インフラストラクチャを含む、V2V及びV2Iベースのアプローチ実施例を示す。
図6は、V2V及びV2Iベースのアプローチの機能方法を示す。このアプローチは数年に亘り利用されてきた。いくつかの試作品がこれまで開発されてきた。V2V及びV2I通信技術を用いることにより、システムは、個々の自動運転車両よりも相対的に良好な性能を発揮することができる。各車両301は、周囲のインフラストラクチャ601及び他の車両301によって検出される情報を受信する。情報は、車両、乗客、交通状況などを含む。提供された情報で、車両は周囲の認知力を高めて、意思決定をする。しかし、システムレベルの介入なしでは、システムは、総合的システム又は大域的最適化を達成することはできない。また、このアプローチのセンシング、記憶、計算の能力には限界がある。
【0066】
図7は、CAVH-IRISアプローチの実施例を示す。このシステムは、システムレベルの最適な意思決定を行う能力を有し、個々の車両に対する操縦を行い、総合的輸送システムにとって有益である。このシステムは、より強力な計算及び記憶の能力で構成されるが、通信においては限界があり得る。
図7の実施形態は、以下のコンポーネントを含む。
701-路側センサ
702-高レベルのIRIS
703-クラウド:データストレージとコンピュテーションを支援する
【0067】
図7は、CAVH-IRISアプローチの実証である。
図7のRSU306は、路上のセンサ701を用いて道路、車両301、運転環境をセンシングする。この情報は、より高レベルのIRIS702に送信される。システムは、センサからのデータを用いて、システムレベルの最適な意思決定を行うことができ、個々の車両に対する操縦を行うことができ、総合的輸送システムにとって有益である。システムはOBU302と通信して車両を制御する。
図7に示すように、システムは、クラウド703と通信することにより、より強力な計算及び記憶の能力で構成されることができる。
【0068】
図8は、システムインテリジェンスレベル2のインテリジェンスの割り当て例を示し、以下のコンポーネントを含む。
801: 車載超音波センサ
802: 車載カメラ
803: 車載LiDAR
804: 車載遠距離レーダ
805: 車載RSU検出領域
806: 路側ユニット
807: RSUと車両間の通信
808: CAVHシステムの車両
【0069】
図8は、車両とインフラストラクチャ間で分配されるインテリジェンスの組み合わせ例を示す。
【0070】
a)センシング:車両サブシステムは中心的役割を担う。これは、運転環境は、主に、車両808に搭載される超音波センサ801、カメラ802、LiDAR803、遠距離レーダ804などのセンサによって検出されることを意味する。一方、インフラストラクチャサブシステム806は、運転環境を完備するために、カバレッジ領域805にある交通を検出し、車両サブシステム807と通信を継続し、交通情報を送信する。
【0071】
b)輸送行動予測及び管理:車両サブシステムは、中心的役割を担う。インフラストラクチャサブシステムは、主に車両サブシステムと連携する。これにより、長距離交通渋滞のような巨視的レベルから、イベントを予測することができる。
c)計画及び意思決定:車両サブシステムは、主要なコンポーネントである。しかし、インフラストラクチャサブシステムは、大域的観点からシステムの最適化を提案することができる。
【0072】
d)車両制御:車両サブシステムは、主要なコンポーネントである。インフラストラクチャサブシステムは、車両サブシステムによって判断される簡単な制御コマンドを与えるのみである。2つのサブシステムの制御コマンドが競合する場合は、車両は車両サブシステムから送信される指示に従う。システムはコンフリクトイベントを報告し、記憶する。
【0073】
図9は、上記インテリジェンス割り当て方法2において、車両サブシステムが中心的役割を担うことを示す。この状況下、車両サブシステムは、車両を制御するために安全範囲を与え、IRISサブシステムは大域的観点から制御コマンドを与える。IRISからの指示は、車両によって与えられる安全範囲を満たさなければならない。IRISからの命令が安全範囲を満たさない場合は、車両は車両サブシステムから送信される指示に従う。コンフリクトの記録は、記憶され、報告される。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両サブシステム及びインテリジェント道路インフラストラクチャシステム(IRIS)を備えるコネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システムであって、
前記車両サブシステムは、車載ユニット(OBU)を有する車両を備え、車両インテリジェンスレベルVで動作し、
前記IRISは、クラウドプラットフォームを備え、インフラストラクチャインテリジェンスレベルIで動作し、
前記CAVHシステムは、センシングと、輸送行動予測と、管理と、計画立案/決定支援と、車両制御とを提供し、
前記クラウドプラットフォームは、時間感受性の車両制御指令を生成して前記OBUに提供する制御コンポーネント(クラウドプラットフォーム制御コンポーネント)を備え、前記車両制御指令は、車両前後方向位置および横位置の指示を含み、
前記CAVHシステムは、車両運転中にシステムインテリジェンスレベルS=1、2、3、4、5で動作し、
車両運転中に前記車両サブシステムの車両インテリジェンスレベルVを識別し、車両運転中に前記IRISのインフラストラクチャインテリジェンスレベルIを識別し、
前記クラウドプラットフォーム制御コンポーネントを使用して、機能およびインテリジェンスを前記車両サブシステムおよび前記IRISに割り当て、前記CAVHシステムにシステムインテリジェンスSを提供し、それにより、前記CAVHシステムが前記IRISおよび車両を管理して、車両運転中の車両の操作および制御を容易にする、
ことを特徴とするコネクテッド自動運転車両幹線道路(CAVH)システム。
【請求項2】
前記CAVHシステムは、
達成するシステムインテリジェンスレベルSを識別し、
車両運転中のI及びVの現在の自動化レベルを識別し、
前記クラウドプラットフォーム制御コンポーネントを使用して、運転機能および運転インテリジェンスを前記車両サブシステムおよび前記IRISに割り当て、前記CAVHシステムにシステムインテリジェンスSを達成し、それにより、車両の操作及び車両運転中の車両への制御を提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記車両サブシステムおよび前記IRISに機能およびインテリジェンスを割り当てることは、前記車両サブシステムおよび前記IRISに感知機能を割り当てることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記車両サブシステムおよび前記IRISに機能およびインテリジェンスを割り当てることは、輸送行動の予測および管理機能を前記車両サブシステムおよび前記IRISに割り当てることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記車両サブシステムおよび前記IRISに機能およびインテリジェンスを割り当てることは、計画および意思決定機能を前記車両サブシステムおよび前記IRISに割り当てることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記車両サブシステムおよび前記IRISに機能およびインテリジェンスを割り当てることは、車両制御機能を前記車両サブシステムおよび前記IRISに割り当てることを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記CAVHシステムは、有線および/または無線媒体を介したリアルタイム通信、電源ネットワーク、及びサイバー安全とセキュリティシステムによってサポートされる、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記クラウドプラットフォームによって生成される車両の固有情報は、
センシング
輸送行動予測及び管理
計画及び意思決定、および、
車両制御
の1つ以上の情報項目を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
車両運転中に前記車両サブシステムの車両インテリジェンスレベルVを識別することは、
運転中に自動化機能を提供しない車両の車両インテリジェンスレベルV=0 を識別し、
運転中に車両を制御するための支援を提供する車両の車両インテリジェンスレベルV=1を識別し、
車両の制御を支援し、動作中に感知機能を備える車両の車両インテリジェンスレベルV=2を識別し、
環境を詳細かつリアルタイムに感知する感知機能を提供し、運転中の運転タスクの管理を提供する車両の車両インテリジェンスレベルV=3を識別し、
運転中の特定の条件下で自律走行する車両の車両インテリジェンスレベルV=4を識別し、および/または、
運転中のすべての条件で自律走行する車両の車両インテリジェンスレベルV=5を識別することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
車両運転中に前記IRISのインフラストラクチャインテリジェンスレベルIを識別することは、
機能を提供しないIRISにインフラストラクチャインテリジェンスレベルI=0を識別し、
交通管理をサポートするための集約された交通データの収集と計画および意思決定を提供するIRISにインフラストラクチャインテリジェンスレベルI=1を識別し、
交通の一部に対して舗装状態検出と車両運動学検出のためのセンシング機能を提供し、I2X通信を通じて車両に交通情報と車両制御の提案と指示を提供するIRISにインフラストラクチャインテリジェンスレベルI=2を識別し、
個々の車両に周囲の車両やその他の物体のダイナミクスを説明する情報を提供し、CAVH互換の車両専用レーンでの完全自動運転を提供し、輸送行動の予測を提供するIRISにインフラストラクチャインテリジェンスレベルI=3を識別し、
車両を制御するための詳細な運転指示を提供するIRISにインフラストラクチャインテリジェンスレベルI=4を識別し、
個々の車両に完全な制御と管理を提供し、インフラストラクチャを構成する交通ネットワークを管理し、車両に完全な予防安全機能を提供するIRISにインフラストラクチャインテリジェンスレベルI=5を識別することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記システムインテリジェンスSは、車両動作中の車両インテリジェンスVおよびインフラストラクチャインテリジェンスIに依存する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記CAVHシステムは、システムインテリジェンスレベルS=2で動作し、前記CAVHシステムのクラウドプラットフォーム制御コンポーネントは、個々の車両にインテリジェンスを提供するために使用され、
前記CAVHシステムは、車両の機能状態、車両の加速度、交通標識、および信号機を検出し、個々の車両は、自身の情報に基づいて決定を行い、運転自動化を有し、
前記機能は、
a)感知:前記車両サブシステムは、IRISよりも多くの感知を提供すること、
b)輸送行動の予測および管理:前記車両サブシステムは、IRISよりも多くの輸送行動の予測および管理を提供すること
c)計画および意思決定:前記車両サブシステムは、IRISよりも多くの計画および意思決定を提供すること、
d)車両制御であって、前記車両サブシステムは、IRISよりも多くの車両制御を提供することを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記CAVHシステムは、システムインテリジェンスレベルS=2で動作し、
前記CAVHシステムのクラウドプラットフォーム制御コンポーネントは、車両に機能を割り当てるために前記CAVHシステムによって使用され、
前記IRISは車両の速度維持を支援し、衝突警告を提供し、
車両は、車両とIRISの間の制御決定の競合を解決する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記CAVHシステムは、システムインテリジェンスレベルS=3で動作し、複数の車両から収集された情報を統合し、車両にアドホックな予測および意思決定を提供し、条件付き自動運転タスクを管理し
クラウドプラットフォーム制御コンポーネントは、前記車両サブシステムおよび/または前記IRISに機能を割り当てるためにCAVHシステムによって使用され、
前記IRISは、車両が地域環境に基づいて意思決定を行うことを支援し、
車両が次の目的で運転することを支援し、
a)追従戦略、b)車線維持戦略、c)車線変更戦略、d)合流および分岐戦略、およびe)交差点の通過
車両は、車両とIRISの間の制御決定の競合を解決する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記CAVHシステムは、システムインテリジェンスレベルS=4で動作し、道路網内での運転行動を管理し、
前記システムは、道路網内の詳細情報を検出して通信し、車両に基づいて決定を行い、道路網内の交通情報、運転自動化タスクを管理し、道路網内の車両の軌道を提供し、
クラウドプラットフォーム制御コンポーネントは、感知、意思決定、および車両制御のための機能を前記車両サブシステムおよび前記IRISに割り当てるためにCAVHシステムによって使用され、
車両は、車両とIRISの間の制御決定の競合を解決する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
前記CAVHシステムはシステムインテリジェンスレベルS=5で動作し、
前記CAVHシステムは車両自動化およびシステム交通自動化を提供し、前記システムは交通ネットワークを管理し、
前記システムは交通機関内の詳細情報を検出して通信し、ネットワークを構築し、交通ネットワーク内の情報に基づいて意思決定を行い、システムは完全な運転自動化タスクを管理し、すべての車両の制御を調整し、
クラウドプラットフォーム制御コンポーネントは、前記車両サブシステムおよび前記IRISに機能を割り当てるためにCAVHシステムによって使用され、
車両はIRISによって制御され、制御決定はCAVHシステムによって行われ、IRISを通じて車両に伝達される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項17】
前記CAVHシステムは、CAVH互換車両を含む交通を管理する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項18】
前記CAVHシステムは、車両が生成したデータを収集し、収集したデータを前記クラウドプラットフォームに送信し、前記IRISから入力を受信し、
OBUは、IRISからの入力に基づいて車両制御を容易にして、前記OBUは、故障した車両制御システムを有する車両の制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項19】
前記IRISは車両の操作とCAVHシステムの制御を容易にし、
前記IRISは、運転タスクを遂行するための詳細なカスタマイズ情報と時間制限のある制御命令を個々の車両に提供し、車両の運用および保守サービスを提供する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項20】
前記IRISは、異なるエンティティによって所有および/または運用され、異なるCAVHシステム間で物理的および/または論理的に共有されるサブシステムを含むオープンプラットフォームとして構築および管理される、
ことを特徴とする請求項19に記載のシステム。