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特開2023-162284パラメータ構成および電力決定方法、デバイス、および通信ノード
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162284
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】パラメータ構成および電力決定方法、デバイス、および通信ノード
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/24 20090101AFI20231031BHJP
   H04W 52/38 20090101ALI20231031BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20231031BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20231031BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
H04W52/24
H04W52/38
H04W16/28
H04W72/232
H04L27/26 113
H04L27/26 114
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023133929
(22)【出願日】2023-08-21
(62)【分割の表示】P 2022020369の分割
【原出願日】2018-07-26
(31)【優先権主張番号】201710687961.8
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】姚珂
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼照▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】高波
(72)【発明者】
【氏名】李儒岳
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼▲創▼新
(57)【要約】
【課題】パラメータ構成および電力決定方法、デバイス、および通信ノードの提供。
【解決手段】パラメータ構成方法は、第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成するステップを含み、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含み、第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力構成情報、パスロス構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。既存の技術分野内のNRマルチビームシナリオにおける電力制御方式の大きいオーバーヘッドという問題が、解決され、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを低減させるという効果を達成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パラメータ構成のための方法であって、前記方法は、
基地局が、ユーザ機器のための第1の伝送パラメータセットを構成することであって、前記第1の伝送パラメータセットは、パスロス構成情報を備える、ことと、
前記基地局が、アップリンク伝送リソースを示すスケジューリング情報を物理層シグナリングを通して前記ユーザ機器に送信することであって、前記アップリンク伝送リソースは、前記ユーザ機器からの質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報によって示される、ことと、
前記基地局が、前記アップリンク伝送リソースのためのSRSリソースセットにおける前記パスロス構成情報を前記ユーザ機器に示すことであって、前記パスロス構成情報は、パスロス測定のために使用されるダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報を含む、ことと
を含み、
前記第1の伝送パラメータセットは、前記アップリンク伝送リソースとの関連関係を有し、前記関連関係は、上位層シグナリングによって、前記ユーザ機器のために構成される、方法。
【請求項2】
パスロス測定のために使用される前記第1のダウンリンク参照信号リソースの前記インジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーションまたは同期化信号ブロックリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
電力決定のための方法であって、前記方法は、
ユーザ機器が、アップリンク伝送リソースを示すスケジューリング情報を基地局から物理層シグナリングを通して獲得することであって、前記アップリンク伝送リソースは、前記ユーザ機器からの質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報によって示される、ことと、
少なくとも1つの伝送パラメータセットから、前記アップリンク伝送リソースとの関連関係を有する第1の伝送パラメータセットを決定することであって、前記関連関係は、上位層シグナリングによって、前記ユーザ機器のために構成され、前記第1の伝送パラメータセットは、パスロス構成情報を備え、前記パスロス構成情報は、前記アップリンク伝送リソースのためのSRSリソースセットにおいて示され、前記パスロス構成情報は、パスロス測定のために使用されるダウンリンク参照信号(DL SR)リソースのインジケーション情報を含む、ことと、
前記決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定することと
を含む、方法。
【請求項4】
パスロス測定のために使用される前記第1のダウンリンク参照信号リソースの前記インジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーションまたは同期化信号ブロックリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
パラメータ構成のためのデバイスであって、前記デバイスは、
ユーザ機器のための第1の伝送パラメータセットを構成するように構成される構成モジュールであって、前記第1の伝送パラメータセットは、パスロス構成情報を備える、構成モジュールと、
インジケーションモジュールであって、
アップリンク伝送リソースを示すスケジューリング情報を物理層シグナリングを通して前記ユーザ機器に送信することであって、前記アップリンク伝送リソースは、前記ユーザ機器からの質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報によって示される、ことと、
前記アップリンク伝送リソースのためのSRSリソースセットにおける前記パスロス構成情報を前記ユーザ機器に示すことであって、前記パスロス構成情報は、パスロス測定のために使用されるダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報を含む、ことと
を行うように構成されているインジケーションモジュールと
を備え、
前記第1の伝送パラメータセットは、前記アップリンク伝送リソースとの関連関係を有し、前記関連関係は、上位層シグナリングによって、前記ユーザ機器のために構成される、デバイス。
【請求項6】
前記第1のダウンリンク参照信号リソースの前記インジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーションまたは同期化信号ブロックリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
電力決定のためのデバイスであって、前記デバイスは、
アップリンク伝送リソースを示すスケジューリング情報を物理層シグナリングを通して基地局から獲得するように構成される獲得モジュールであって、前記アップリンク伝送リソースは、質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報によって示される、獲得モジュールと、
少なくとも1つの伝送パラメータセットから、前記アップリンク伝送リソースとの関連関係を有する第1の伝送パラメータセットを決定するように構成される第1の決定モジュールであって、前記関連関係は、上位層シグナリングによって、前記デバイスのために構成され、前記第1の伝送パラメータセットは、パスロス構成情報を備え、前記パスロス構成情報は、前記アップリンク伝送リソースのためのSRSリソースセットにおいて示され、前記パスロス構成情報は、パスロス測定のために使用されるダウンリンク参照信号(DL SR)リソースのインジケーション情報を含む、第1の決定モジュールと、
1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するように構成される第2の決定モジュールと
を備える、デバイス。
【請求項8】
パスロス測定のために使用される前記第1のダウンリンク参照信号リソースの前記インジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーションまたは同期化信号ブロックリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
記憶された命令を備える非一過性記憶媒体であって、前記命令は、基地局内の1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに、
ユーザ機器のための第1の伝送パラメータセットを構成することであって、前記第1の伝送パラメータセットは、パスロス構成情報を備える、ことと、
アップリンク伝送リソースを示すスケジューリング情報を物理層シグナリングを通して前記ユーザ機器に送信することであって、前記アップリンク伝送リソースは、前記ユーザ機器からの質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報によって示される、ことと、
前記アップリンク伝送リソースのためのSRSリソースセットにおける前記パスロス構成情報を前記ユーザ機器に示すことであって、前記パスロス構成情報は、パスロス測定のために使用されるダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報を含む、ことと
を行わせることができ、
前記第1の伝送パラメータセットは、前記アップリンク伝送リソースとの関連関係を有し、前記関連関係は、上位層シグナリングによって、前記ユーザ機器のために構成される、非一過性記憶媒体。
【請求項10】
パスロス測定のために使用される前記第1のダウンリンク参照信号リソースの前記インジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーションまたは同期化信号ブロックリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、請求項9に記載の非一過性記憶媒体。
【請求項11】
記憶された命令を備える非一過性記憶媒体であって、前記命令は、ユーザ機器内の1つ以上のプロセッサによって実行されると、前記1つ以上のプロセッサに
アップリンク伝送リソースを含むスケジューリング情報を基地局から物理層シグナリングを通して獲得することであって、前記アップリンク伝送リソースは、前記ユーザ機器からの質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報によって示される、ことと、
少なくとも1つの伝送パラメータセットから、前記アップリンク伝送リソースとの関連関係を有する第1の伝送パラメータセットを決定することであって、前記関連関係は、上位層シグナリングによって、前記ユーザ機器のために構成され、前記第1の伝送パラメータセットは、パスロス構成情報を備え、前記パスロス構成情報は、前記アップリンク伝送リソースのためのSRSリソースセットにおいて示され、前記パスロス構成情報は、パスロス測定のために使用されるダウンリンク参照信号(DL SR)リソースのインジケーション情報を含む、ことと、
前記決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定することと
を行わせることができる、非一過性記憶媒体。
【請求項12】
パスロス測定のために使用される前記第1のダウンリンク参照信号リソースの前記インジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーションまたは同期化信号ブロックリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、請求項11に記載の非一過性記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その内容全体が参照することによって本明細書に組み込まれる、2017年8月11日に出願された中国特許出願第201710687961.8号に基づき、その優先権を主張する。
【0002】
本願は、通信の分野に関し、特に、パラメータ構成方法およびデバイス、電力決定方法およびデバイス、および通信ノードに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、新規無線(NR)技術が、開発中である。第5世代モバイル通信システムとして、本技術は、かつてないほど多くのタイプの用途シナリオをサポートする必要があり、また、従来の周波数帯域、高周波数帯域、およびビームモードを同時にサポートする必要もあり、これは、電力制御設計に多大な課題をもたらす。
【0004】
ロングタームエボリューション(LTE)における電力制御は、パスロス、標的受信電力、最大伝送電力、閉ループ電力調節量、伝送帯域幅、および伝送レート等の多くの要因に関連する。NRにおけるマルチビームシナリオでは、電力制御パラメータの一部は、ビームまたは伝送ビームペアリンク(BPL)に関連するべきである。精密な電力制御を追求するために、全てのビーム関連電力制御パラメータは、BPLに従って最良に構成および維持されるが、BPL関連パラメータは、チャネル変化に敏感である。伝送または受信ビームの任意の変化は、BPL関連パラメータ構成の更新を引き起こし、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドの増加につながり得る。また、頻繁なパラメータ変化はまた、閉ループ電力制御の安定性のために有益ではない。
【0005】
可能な限りオーバーヘッドを低減させるため、かつ要件を満たすために、その伝送および受信リソース、特に、ビームリソースは、頻繁にビームモードを変化させ得、電力制御パラメータの中のビーム関連パラメータと、伝送に使用されるリソース、特に、ビームリソースとの間の関係が、明確にされる必要がある。
【0006】
関連技術分野内の上記の技術的問題に照らして、いかなる有効なソリューションもまだ提案されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の実施形態は、既存の技術分野内のNRマルチビームシナリオにおける電力制御方式の大きいオーバーヘッドを少なくとも解決するためのパラメータ構成方法およびデバイス、電力決定方法およびデバイス、および通信ノードを提供する。
【0008】
本願のある実施形態によると、パラメータ構成方法が、提供される。本方法は、第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成するステップを含み、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含む。第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力(P0)構成情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
実施形態では、P0構成情報は、第1の通信ノードに関連するP0の値、受信リソースに関連するP0の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値のうちの少なくとも1つを含む。
【0010】
実施形態では、PL構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のPL値のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクPL値のうちの少なくとも1つを含む。
【0011】
実施形態では、処理ルールは、複数のPL値の同等平均を求めるステップ、複数のPL値の加重平均を求めるステップ、複数のPL値の最大値を求めるステップ、または複数のPL値の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0012】
実施形態では、第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含む。
【0013】
実施形態では、本方法はさらに、以下の情報、すなわち、質測定用参照信号リソース、質測定用参照信号リソースセット、または質測定用参照信号リソース設定のうちの少なくとも1つの中でPL構成情報を搬送するステップを含む。
【0014】
実施形態では、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含み、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0015】
実施形態では、伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソース構成情報は、異なる伝送チャネルまたは異なる信号によって、第1の伝送パラメータセットの中のパラメータの全てまたは一部を共有するために使用される。
【0016】
実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
実施形態では、PHR構成パラメータは、PHRスイッチ、PHRのための報告周期、PHRのための最小報告間隔、PL変化量閾値、PHR変化量閾値、またはPHRのタイプのうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
実施形態では、本方法はさらに、第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持され、伝送パラメータ設定セットに対応する、閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第2のインジケーション情報を構成するステップであって、第2のインジケーション情報は、伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、ステップ、または第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持され、第1の通信ノードに対応する、閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第3のインジケーション情報を構成するステップであって、第3のインジケーション情報は、第1の通信ノードの全ての伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、ステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0019】
実施形態では、本方法はさらに、所定のルールを使用することによって、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを規定するステップを含む。
【0020】
実施形態では、所定のルールを使用することによって、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを規定するステップは、第1の伝送パラメータセットを構成するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中の標的受信電力構成情報が変化するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のパスロス構成情報が変化するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、または第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化するときに、アップリンク伝送リソースに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0021】
実施形態では、第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成した後に、本方法はさらに、所定の様式で、または伝送パラメータ設定セット識別子によって、伝送パラメータ設定セットを示すステップを含む。
【0022】
実施形態では、本方法はさらに、上位層シグナリングまたは物理層シグナリングまたは媒体アクセス制御要素(MAC CE)を通して、アップリンク伝送リソースを第1の通信ノードに示すステップを含む。
【0023】
実施形態では、第1の伝送パラメータセットは、アップリンク伝送リソースと関連関係を有する。
【0024】
実施形態では、関連関係は、デフォルト関連関係である、または関連関係は、物理層シグナリング、MAC CE、または上位層シグナリングのうちの少なくとも1つによって、第1の通信ノードのために構成される。
【0025】
実施形態では、第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成した後に、本方法はさらに、アップリンク伝送リソース、または伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子を通して、少なくとも1つの構成された伝送パラメータ設定セットを第1の通信ノードに示すステップを含む。
【0026】
実施形態では、少なくとも1つの構成された伝送パラメータ設定セットを第1の通信ノードに示した後に、本方法はさらに、伝送電力制御コマンドを第1の通信ノードに送信するステップを含み、伝送電力制御コマンドは、1つ以上のアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の電力調節量デルタを含む。
【0027】
実施形態では、アップリンク伝送リソースの数は、現在の伝送の独立電力制御のアップリンク伝送リソースの数に関連し、アップリンク伝送リソースは、伝送パラメータ設定セット識別子またはダウンリンク制御情報(DCI)の中で搬送されるスケジューリング情報によって示される。
【0028】
実施形態では、伝送電力制御コマンドに含まれる電力調節量デルタの数は、以下、すなわち、電力調節量の数は、現在の伝送のアップリンク伝送リソースの数に従って決定され、各アップリンク伝送リソースは、1つのデルタに対応する、多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、電力調節量の数は、アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMOフローの合計である、または多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、電力調節量の数は、アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMO層の合計である、のうちの少なくとも1つに従って決定される。
【0029】
実施形態では、本方法はさらに、第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってPHRを報告する様式を構成するステップを含み、様式は、第1の通信ノードによって構成される閉ループ電力制御のループ毎にPHRを別個に報告するステップ、または第1の通信ノードによって構成される複数のループに関して、複数のループの合同PHRを合同で報告するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0030】
実施形態では、様式が第1の通信ノードによって構成される閉ループ電力制御のループ毎にPHRを別個に報告するステップである場合において、PHRを報告するように第1の通信ノードをトリガするためのトリガ条件は、以下、すなわち、規定ループのPL変化が、第1の所定の閾値を超える、規定ループの構成が、変化する、規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、規定ループに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、PHRと前もって報告されたPHRとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、またはPHRが、条件、すなわち、PHRが0であること、PHRが0未満であること、またはPHRが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含む。
【0031】
実施形態では、様式が、第1の通信ノードによって構成される複数のループに関して、複数のループの合同PHRを合同で報告するステップである場合において、PHRを報告するように第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、複数のループの合同PHRの前の報告時間に対して、複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、合同PHRと前もって報告された合同PHRレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または合同PHRが、条件、すなわち、合同PHRが0であること、合同PHRが0未満であること、または合同PHRが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
本願のある実施形態によると、電力決定方法が、提供される。本方法は、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報を獲得するステップであって、スケジューリング情報は、アップリンク伝送リソースを含む、ステップと、事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの間から、獲得された規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに従って、アップリンク伝送リソースまたは規定伝送パラメータセット識別子に対応する、1つ以上の第1の伝送パラメータセットを決定するステップであって、第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力(P0)構成情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む、ステップと、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するステップとを含む。
【0033】
実施形態では、P0構成情報は、第1の通信ノードに関連するP0の値、受信リソースに関連するP0の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値のうちの少なくとも1つを含む。
【0034】
実施形態では、PL構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のPL値のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクPL値のうちの少なくとも1つを含む。
【0035】
実施形態では、処理ルールは、複数のPL値の同等平均を求めるステップ、複数のPL値の加重平均を求めるステップ、複数のPL値の最大値を求めるステップ、または複数のPL値の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
実施形態では、第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含む。
【0037】
実施形態では、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報を獲得する前に、本方法はさらに、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを獲得するステップを含み、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含む。
【0038】
実施形態では、獲得された伝送パラメータセット識別子に従って、事前に提供された少なくとも1つの伝送パラメータセットの中の伝送パラメータセット識別子に対応する、1つの伝送パラメータセットを決定する場合、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含み、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0039】
実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0040】
実施形態では、PHR構成パラメータは、PHRスイッチ、PHRのための報告周期、PHRのための最小報告間隔、PL変化量閾値、PHR変化量閾値、またはPHRのタイプのうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
実施形態では、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定した後に、本方法はさらに、伝送パラメータ設定セット識別子またはスケジューリング情報のうちの少なくとも1つに従って、現在の伝送のアップリンク伝送リソースを決定するステップを含む。
【0042】
実施形態では、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定する前に、本方法はさらに、規定の第1の伝送パラメータセットを獲得するステップと、獲得された規定の第1の伝送パラメータセットに従って、規定の第1の伝送パラメータの伝送パラメータセット識別子に対応する、第1の伝送パラメータセットを更新するステップとを含む。
【0043】
実施形態では、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するステップは、第1の伝送パラメータセットに関して、PL構成情報に従って、アップリンク伝送のPLを計算するステップと、第1の伝送パラメータセットの中で第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を維持するステップと、P0構成情報、アップリンク伝送のパスロス量、および第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量に従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するステップとを含む。
【0044】
実施形態では、第1の伝送パラメータセットの中で第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を維持するステップは、伝送電力制御コマンドを受信するステップと、伝送電力制御コマンドによって搬送される電力調節量に従って、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量デルタを調節するステップとを含む。
【0045】
実施形態では、パスロス構成情報に従って、アップリンク伝送のパスロス量を計算するステップは、アップリンク伝送リソースを使用して第1のダウンリンク参照信号リソース上で参照信号RSを受信し、参照信号のパスロス値を取得するステップであって、第1のダウンリンク参照信号リソースは、パスロス構成情報に含まれる第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報によって示される、ダウンリンク参照信号リソースである、ステップと、パスロス構成情報に含まれる複数のパスロス量のための処理ルールに従って、測定されたパスロス量を処理し、アップリンク伝送のパスロス量を取得するステップとを含む。
【0046】
実施形態では、本方法はさらに、第1の伝送パラメータセットが第1のインジケーション情報を含む場合において、第1の伝送パラメータセットに含まれる第1のインジケーション情報に従って、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定するステップ、第1の通信ノードのために第2の通信ノードによって構成される所定のルールに従って、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定するステップのうちの少なくとも1つを含む。所定のルールは、第1の伝送パラメータセットを構成する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のP0構成情報が変化する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のPL構成情報が変化する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、または第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化する度に、アップリンク伝送リソースに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0047】
実施形態では、本方法はさらに、所定の報告様式で電力ヘッドルームレポートを第1の通信ノードに報告するステップを含み、所定の報告様式は、閉ループ電力制御のループ毎に電力ヘッドルームレポートを別個に報告するステップ、または複数のループに関して、複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0048】
実施形態では、所定の報告様式が閉ループ電力制御のループ毎に電力ヘッドルームレポートを別個に報告するステップである場合において、電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするためのトリガ条件は、以下、すなわち、規定ループのパスロス量変化が、第1の所定の閾値を超える、規定ループの構成が、変化する、規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、規定ループに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、電力ヘッドルームレポートと前もって報告された電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、または電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、電力ヘッドルームレポートが0であること、電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または電力ヘッドルームレポートが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含む。
【0049】
実施形態では、所定の報告様式が、複数のループに関して、複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告するステップである場合において、電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、複数のループの合同電力ヘッドルームレポートの前の報告時間に対して、複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、合同電力ヘッドルームレポートと前もって報告された合同電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または合同電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、合同電力ヘッドルームレポートが0であること、合同電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または合同電力ヘッドルームレポートが第6の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含む。
【0050】
本願のある実施形態によると、パラメータ構成デバイスが、提供される。本デバイスは、第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成するように構成される、構成モジュールを含む。伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含み、第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力(P0)構成情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
実施形態では、P0構成情報は、第1の通信ノードに関連する標的受信電力の値、受信リソースに関連する標的受信電力の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連する標的受信電力の値のうちの少なくとも1つを含み、パスロス構成情報は、第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力、またはアップリンクパスロス量のうちの少なくとも1つを含む。
【0052】
実施形態では、処理ルールは、複数のパスロス量の同等平均を求めるステップ、複数のパスロス量の加重平均を求めるステップ、複数のパスロス量の最大値を求めるステップ、または複数のパスロス量の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0053】
実施形態では、第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含む。
【0054】
実施形態では、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含み、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0055】
実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0056】
本願のある実施形態によると、電力決定デバイスが、提供される。本デバイスは、獲得モジュールと、第2の決定モジュールとを含む。獲得モジュールは、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報を獲得するように構成される。スケジューリング情報は、アップリンク伝送リソースを含み、第1の決定モジュールは、事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットから、獲得された規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに従って、規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の第1の伝送パラメータセットを決定するように構成され、第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力(P0)構成情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。第2の決定モジュールは、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するように構成される。
【0057】
実施形態では、P0構成情報は、第1の通信ノードに関連する標的受信電力の値、受信リソースに関連する標的受信電力の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連する標的受信電力の値のうちの少なくとも1つを含み、パスロス構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクパスロス量のうちの少なくとも1つを含む。
【0058】
実施形態では、処理ルールは、複数のパスロス量の同等平均を求めるステップ、複数のパスロス量の加重平均を求めるステップ、複数のパスロス量の最大値を求めるステップ、または複数のパスロス量の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0059】
実施形態では、第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含む。
【0060】
実施形態では、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含み、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0061】
実施形態では、獲得モジュールは、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを獲得するように構成され、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含む。
【0062】
実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0063】
本願の別の実施形態によると、通信ノードが、さらに提供される。通信ノードは、プログラムを実行するように構成されるプロセッサを含む。プログラムは、実行されると、上記に説明される実施形態のうちのいずれか1つのパラメータ構成方法を実施する。
【0064】
本願のある実施形態によると、通信ノードが、さらに提供される。通信ノードは、プログラムを実行するように構成されるプロセッサを含む。プログラムは、実行されると、上記に説明される実施形態のうちのいずれか1つの電力決定方法を実施する。
【0065】
本願のある実施形態によると、記憶媒体が、提供される。記憶媒体は、実行されると、上記に説明される任意の方法を実施する、記憶されたプログラムを含む。
【0066】
本願のある実施形態によると、プロセッサが、提供される。プロセッサは、実行されると、上記に説明される任意の方法を実施する、プログラムを実行するように構成される。
【0067】
本願を通して、第1の通信ノードは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを伴って構成されるため、第1の伝送パラメータセットは、柔軟に選択され得、それによって、頻繁なビーム切替中に、小さいエアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを伴って平滑化された電力制御を達成する。したがって、既存の技術分野内のNRマルチビームシナリオにおける電力制御方式の大きいオーバーヘッドという問題が、解決されることができ、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを低減させるという効果が、達成される。
例えば、本願は以下の項目を提供する
(項目1)
パラメータ構成方法であって、
第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成することを含み、上記伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを備え、上記第1の伝送パラメータセットは、上記第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力構成情報、パスロス構成情報、または上記第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを備える、方法。
(項目2)
上記標的受信電力構成情報は、上記第1の通信ノードに関連する標的受信電力の値、受信リソースに関連する上記標的受信電力の値、または伝送リソースおよび上記受信リソースの両方に関連する上記標的受信電力の値のうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記パスロス構成情報は、第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力、またはアップリンクパスロス量のうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記処理ルールは、上記複数のパスロス量の同等平均を求めること、上記複数のパスロス量の加重平均を求めること、上記複数のパスロス量の最大値を求めること、または上記複数のパスロス量の最小値を求めることのうちの少なくとも1つを含む、項目3に記載の方法。
(項目5)
上記第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーション、同期化信号ブロックリソースインジケーション、または追跡参照信号リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、項目3に記載の方法。
(項目6)
以下の情報、すなわち、質測定用参照信号リソース、質測定用参照信号リソースセット、または質測定用参照信号リソース設定のうちの少なくとも1つの中で上記パスロス構成情報を搬送することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
上記第1の伝送パラメータセットはさらに、上記第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を備え、上記アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報とを備える、項目1に記載の方法。
(項目8)
上記伝送パラメータセット識別子または上記アップリンク伝送リソース構成情報は、異なる伝送チャネルまたは異なる信号によって、上記第1の伝送パラメータセットの中のパラメータの全てまたは一部を共有するために使用される、項目7に記載の方法。
(項目9)
上記伝送パラメータ設定セットはさらに、上記伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、およびセル特有の標的受信電力、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート構成パラメータのうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載の方法。
(項目10)
上記電力ヘッドルームレポート構成パラメータは、電力ヘッドルームレポートスイッチ、電力ヘッドルームレポートのための報告周期、上記電力ヘッドルームレポートのための最小報告間隔、パスロス量変化量閾値、電力ヘッドルームレポート変化量閾値、または上記電力ヘッドルームレポートのタイプのうちの少なくとも1つを備える、項目9に記載の方法。
(項目11)
上記第1の通信ノードに関して、上記伝送パラメータ設定セットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第2のインジケーション情報を構成することであって、上記第2のインジケーション情報は、上記伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、こと、または
上記第1の通信ノードに関して、上記第1の通信ノードに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第3のインジケーション情報を構成することであって、上記第3のインジケーション情報は、上記第1の通信ノードの全ての伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、こと
のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目12)
所定のルールを使用することによって、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを決定することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目13)
所定のルールを使用することによって、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを決定することは、
上記第1の伝送パラメータセットを構成するときに、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットすること、
構成された上記第1の伝送パラメータセットの中の上記標的受信電力構成情報が変化するときに、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットすること、
上記構成された第1の伝送パラメータセットの中の上記パスロス構成情報が変化するときに、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットすること、または
上記第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化するときに、上記アップリンク伝送リソースに対応する上記第1の通信ノードによってローカルで維持される、上記閉ループ電力調節量をリセットすること
のうちの少なくとも1つを含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記第1の通信ノードのための上記少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成した後に、上記方法はさらに、所定の様式で、または上記伝送パラメータ設定セット識別子によって、上記伝送パラメータ設定セットを示すことを含む、項目9に記載の方法。
(項目15)
上位層シグナリングまたは物理層シグナリングまたは媒体アクセス制御要素を通して、アップリンク伝送リソースを上記第1の通信ノードに示すことをさらに含む、項目1または14に記載の方法。
(項目16)
上記アップリンク伝送リソースは、質測定用参照信号(SRS)のリソースインジケーション情報またはチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のリソースインジケーション情報のうちの少なくとも1つによって識別される、項目15に記載の方法。
(項目17)
上記第1の伝送パラメータセットは、上記アップリンク伝送リソースと関連関係を有する、項目15に記載の方法。
(項目18)
上記関連関係は、デフォルト関連関係である、または上記関連関係は、上記物理層シグナリング、上記媒体アクセス制御要素、または上記上位層シグナリングのうちの少なくとも1つによって、上記第1の通信ノードのために構成される、項目17に記載の方法。
(項目19)
上記第1の通信ノードのための上記少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成した後に、上記方法はさらに、
上記アップリンク伝送リソース、または上記伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子を通して、少なくとも1つの構成された伝送パラメータ設定セットを上記第1の通信ノードに示すことを含む、項目7に記載の方法。
(項目20)
上記少なくとも1つの構成された伝送パラメータ設定セットを上記第1の通信ノードに示した後に、上記方法はさらに、
伝送電力制御コマンドを上記第1の通信ノードに送信することを含み、上記伝送電力制御コマンドは、1つ以上のアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の電力調節量を備える、項目1または7に記載の方法。
(項目21)
上記アップリンク伝送リソースの数は、現在の伝送の独立電力制御のアップリンク伝送リソースの数に関連し、上記アップリンク伝送リソースは、伝送パラメータ設定セット識別子によって示される、またはダウンリンク制御情報の中で搬送されるスケジューリング情報によって示される、項目20に記載の方法。
(項目22)
上記伝送電力制御コマンドに含まれる電力調節量の数は、以下、すなわち、
上記電力調節量の数は、上記現在の伝送のアップリンク伝送リソースの数に従って決定され、各アップリンク伝送リソースは、1つの電力調節量に対応する、
多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、上記電力調節量の数は、上記アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMOフローの合計である、または
多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、上記電力調節量の数は、上記アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMO層の合計である
のうちの少なくとも1つに従って決定される、項目20に記載の方法。
(項目23)
上記第1の通信ノードに関して、上記第1の通信ノードによって電力ヘッドルームレポートを報告する様式を構成することをさらに含み、上記様式は、
上記第1の通信ノードのために構成される閉ループ電力制御のループ毎に上記電力ヘッドルームレポートを別個に報告すること、または
上記第1の通信ノードのために構成される複数のループに関して、上記複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告すること
のうちの少なくとも1つを含む、項目1に記載の方法。
(項目24)
上記様式が上記第1の通信ノードのために構成される閉ループ電力制御のループ毎に上記電力ヘッドルームレポートを別個に報告することである場合において、上記電力ヘッドルームレポートを報告するように上記第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、
規定ループのパスロス量変化が、第1の所定の閾値を超える、
上記規定ループの構成が、変化する、
上記規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、
上記規定ループに対応する上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、
上記電力ヘッドルームレポートと前もって報告された電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、または
上記電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、上記電力ヘッドルームレポートが0であること、上記電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または上記電力ヘッドルームレポートが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす
のうちの少なくとも1つを備える、項目23に記載の方法。
(項目25)
上記様式が、上記第1の通信ノードのために構成される複数のループに関して、上記複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告することである場合において、上記電力ヘッドルームレポートを報告するように上記第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、
上記複数のループの合同電力ヘッドルームレポートの前の報告時間に対して、上記複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、
上記複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、
上記複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、
上記複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、
上記合同電力ヘッドルームレポートと前もって報告された合同電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または
上記合同電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、上記合同電力ヘッドルームレポートが0であること、上記合同電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または上記合同電力ヘッドルームレポートが第6の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす
のうちの少なくとも1つを備える、項目23に記載の方法。
(項目26)
電力決定方法であって、
規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報を獲得することであって、上記スケジューリング情報は、アップリンク伝送リソースを含む、ことと、
事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの中で、上記獲得された規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに従って、上記アップリンク伝送リソースまたは上記規定伝送パラメータセット識別子に対応する、1つ以上の第1の伝送パラメータセットを決定することであって、上記第1の伝送パラメータセットは、上記第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力構成情報、パスロス構成情報、または上記第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを備える、ことと、
上記決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定することと
を含む、方法。
(項目27)
上記標的受信電力構成情報は、上記第1の通信ノードに関連する標的受信電力の値、受信リソースに関連する上記標的受信電力の値、または伝送リソースおよび上記受信リソースの両方に関連する上記標的受信電力の値のうちの少なくとも1つを備える、項目26に記載の方法。
(項目28)
上記パスロス構成情報は、第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力、またはアップリンクパスロス量のうちの少なくとも1つを備える、項目26に記載の方法。
(項目29)
上記処理ルールは、上記複数のパスロス量の同等平均を求めること、上記複数のパスロス量の加重平均を求めること、上記複数のパスロス量の最大値を求めること、または上記複数のパスロス量の最小値を求めることのうちの少なくとも1つを含む、項目28に記載の方法。
(項目30)
上記第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーション、同期化信号ブロックリソースインジケーション、または追跡参照信号リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、項目28に記載の方法。
(項目31)
上記規定伝送パラメータセット識別子または上記スケジューリング情報を獲得する前に、上記方法はさらに、
少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを獲得することを含み、上記少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットは、上記少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを備える、項目26に記載の方法。
(項目32)
上記獲得された伝送パラメータセット識別子に従って、事前に提供された少なくとも1つの伝送パラメータセットの中の上記伝送パラメータセット識別子に対応する、1つの伝送パラメータセットを決定する場合、上記第1の伝送パラメータセットはさらに、上記第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を備え、上記アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報とを備える、項目31に記載の方法。
(項目33)
上記伝送パラメータ設定セットはさらに、上記伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有の標的受信電力、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート構成パラメータのうちの少なくとも1つを備える、項目31に記載の方法。
(項目34)
上記電力ヘッドルームレポート構成パラメータは、電力ヘッドルームレポートスイッチ、電力ヘッドルームレポートのための報告周期、上記電力ヘッドルームレポートのための最小報告間隔、パスロス量変化量閾値、電力ヘッドルームレポート変化量閾値、または上記電力ヘッドルームレポートのタイプのうちの少なくとも1つを備える、項目33に記載の方法。
(項目35)
1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、上記現在のアップリンク伝送の電力を決定する前に、上記方法はさらに、
上記伝送パラメータ設定セット識別子または上記スケジューリング情報のうちの少なくとも1つに従って、上記現在の伝送のアップリンク伝送リソースを決定することを含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、上記現在のアップリンク伝送の電力を決定する前に、上記方法はさらに、
規定の第1の伝送パラメータセットを獲得することと、
上記獲得された規定の第1の伝送パラメータセットに従って、上記規定の第1の伝送パラメータの伝送パラメータセット識別子に対応する、上記第1の伝送パラメータセットを更新することと
を含む、項目26に記載の方法。
(項目37)
上記決定された第1の伝送パラメータセットに従って、上記現在のアップリンク伝送の電力を決定することは、
第1の伝送パラメータセットに関して、上記パスロス構成情報に従って、アップリンク伝送のパスロス量を計算することと、
上記第1の伝送パラメータセットの中で上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量を維持することと、
上記標的受信電力構成情報、上記アップリンク伝送のパスロス量、および上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量に従って、上記現在のアップリンク伝送の電力を決定することと
を含む、項目26に記載の方法。
(項目38)
上記第1の伝送パラメータセットの中で上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量を維持することは、
伝送電力制御コマンドを受信することと、
上記伝送電力制御コマンドによって搬送される電力調節量に従って、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量を調節することと
を含む、項目37に記載の方法。
(項目39)
上記パスロス構成情報に従って、上記アップリンク伝送のパスロス量を計算することは、
上記アップリンク伝送リソースを使用して第1のダウンリンク参照信号リソース上で参照信号RSを受信し、上記参照信号のパスロス値を取得することであって、上記第1のダウンリンク参照信号リソースは、上記パスロス構成情報に含まれる上記第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報によって示される、ダウンリンク参照信号リソースである、ことと、
パスロス構成情報に含まれる複数のパスロス量のための処理ルールに従って、上記測定されたパスロス量を処理し、上記アップリンク伝送のパスロス量を取得することと
を含む、項目37に記載の方法。
(項目40)
上記第1の伝送パラメータセットが上記第1のインジケーション情報を備える場合において、上記第1の伝送パラメータセットに含まれる上記第1のインジケーション情報に従って、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定すること、
上記第1の通信ノードのために第2の通信ノードによって構成される所定のルールに従って、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定することであって、上記所定のルールは、上記第1の伝送パラメータセットを構成するときに、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットすること、上記構成された第1の伝送パラメータセットの中の上記標的受信電力構成情報が変化するときに、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットすること、上記構成された第1の伝送パラメータセットの中の上記パスロス構成情報が変化するときに、上記第1の伝送パラメータセットに対応する、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量をリセットすること、または上記第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化するときに、上記アップリンク伝送リソースに対応する上記第1の通信ノードによってローカルで維持される、上記閉ループ電力調節量をリセットすることのうちの少なくとも1つを含む、こと
のうちの少なくとも1つをさらに含む、項目26に記載の方法。
(項目41)
所定の報告様式で電力ヘッドルームレポートを上記第1の通信ノードに報告することをさらに含み、上記所定の報告様式は、
閉ループ電力制御のループ毎に上記電力ヘッドルームレポートを別個に報告すること、または
複数のループに関して、上記複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告すること
のうちの少なくとも1つを含む、項目26に記載の方法。
(項目42)
上記所定の報告様式が閉ループ電力制御のループ毎に上記電力ヘッドルームレポートを別個に報告することである場合において、上記電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、
規定ループのパスロス量変化が、第1の所定の閾値を超える、
上記規定ループの構成が、変化する、
上記規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、
上記規定ループに対応する上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、
上記電力ヘッドルームレポートと前もって報告された電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、または
上記電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、上記電力ヘッドルームレポートが0であること、上記電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または上記電力ヘッドルームレポートが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす
のうちの少なくとも1つを備える、項目41に記載の方法。
(項目43)
上記所定の報告様式が、複数のループに関して、上記複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告することである場合において、上記電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、
上記複数のループの合同電力ヘッドルームレポートの前の報告時間に対して、上記複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、
上記複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、
上記複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、
上記複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、上記第1の通信ノードによってローカルで維持される上記閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、
上記合同電力ヘッドルームレポートと前もって報告された合同電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または
上記合同電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、上記合同電力ヘッドルームレポートが0であること、上記合同電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または上記合同電力ヘッドルームレポートが第6の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす
のうちの少なくとも1つを備える、項目41に記載の方法。
(項目44)
パラメータ構成デバイスであって、
第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成するように構成される、構成モジュールを備え、上記伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを備え、上記第1の伝送パラメータセットは、上記第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力構成情報、パスロス構成情報、または上記第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを備える、デバイス。
(項目45)
上記標的受信電力構成情報は、上記第1の通信ノードに関連する標的受信電力の値、受信リソースに関連する上記標的受信電力の値、または伝送リソースおよび上記受信リソースの両方に関連する上記標的受信電力の値のうちの少なくとも1つを備え、上記パスロス構成情報は、第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力、またはアップリンクパスロス量のうちの少なくとも1つを備える、項目44に記載のデバイス。
(項目46)
上記処理ルールは、上記複数のパスロス量の同等平均を求めること、上記複数のパスロス量の加重平均を求めること、上記複数のパスロス量の最大値を求めること、または上記複数のパスロス量の最小値を求めることのうちの少なくとも1つを含む、項目45に記載のデバイス。
(項目47)
上記第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーション、同期化信号ブロックリソースインジケーション、または追跡参照信号リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、項目45に記載のデバイス。
(項目48)
上記第1の伝送パラメータセットはさらに、上記第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を備え、上記アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報とを備える、項目44に記載のデバイス。
(項目49)
上記伝送パラメータ設定セットはさらに、上記伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、およびセル特有の標的受信電力、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート構成パラメータのうちの少なくとも1つを備える、項目44に記載のデバイス。
(項目50)
電力決定デバイスであって、
規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報を獲得するように構成される、獲得モジュールであって、上記スケジューリング情報は、アップリンク伝送リソースを含む、獲得モジュールと、
事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットから、上記獲得された規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに従って、上記規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の第1の伝送パラメータセットを決定するように構成される、第1の決定モジュールであって、上記第1の伝送パラメータセットは、上記第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力構成情報、パスロス構成情報、または上記第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを備える、第1の決定モジュールと、
1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するように構成される、第2の決定モジュールと
を備える、デバイス。
(項目51)
上記標的受信電力構成情報は、上記第1の通信ノードに関連する標的受信電力の値、受信リソースに関連する上記標的受信電力の値、または伝送リソースおよび上記受信リソースの両方に関連する上記標的受信電力の値のうちの少なくとも1つを備え、上記パスロス構成情報は、第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力、またはアップリンクパスロス量のうちの少なくとも1つを備える、項目50に記載のデバイス。
(項目52)
上記処理ルールは、上記複数のパスロス量の同等平均を求めること、上記複数のパスロス量の加重平均を求めること、上記複数のパスロス量の最大値を求めること、または上記複数のパスロス量の最小値を求めることのうちの少なくとも1つを含む、項目51に記載のデバイス。
(項目53)
上記第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号リソースインジケーション、同期化信号ブロックリソースインジケーション、または追跡参照信号リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを備える、項目51に記載のデバイス。
(項目54)
上記第1の伝送パラメータセットはさらに、上記第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を備え、上記アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報とを備える、項目50に記載のデバイス。
(項目55)
上記獲得モジュールは、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを獲得するように構成され、上記伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを備える、項目50に記載のデバイス。
(項目56)
上記伝送パラメータ設定セットはさらに、上記伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、およびセル特有の標的受信電力、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート構成パラメータのうちの少なくとも1つを備える、項目55に記載のデバイス。
(項目57)
プログラムを実行するように構成されるプロセッサを備える通信ノードであって、実行されると、上記プログラムは、項目1-25のいずれか1項に記載の方法を実行する、通信ノード。
(項目58)
プログラムを実行するように構成されるプロセッサを備える通信ノードであって、実行されると、上記プログラムは、項目26-43のいずれか1項に記載の方法を実行する、通信ノード。
(項目59)
記憶されたプログラムを備える記憶媒体であって、上記プログラムは、実行されると、項目1-43のいずれか1項に記載の方法を実行する、記憶媒体。
(項目60)
プログラムを実行するように構成される、プロセッサであって、実行されると、上記プログラムは、項目1-43のいずれか1項に記載の方法を実行する、プロセッサ。
【図面の簡単な説明】
【0068】
本明細書に説明される図面は、本願のさらなる理解を提供し、本願の一部を形成するために使用される。本願における例示的実施形態およびその説明は、いかなる不適切な方法でも本願を限定するためではなく、本願を解説するために使用される。
【0069】
図1図1は、本願の実施形態によって提供される、パラメータ構成方法のフローチャートである。
【0070】
図2図2は、本願の実施形態によって提供される、電力決定方法のモバイル端末のハードウェアの構造ブロック図である。
【0071】
図3図3は、本願の実施形態によって提供される、電力決定方法のフローチャートである。
【0072】
図4図4は、本願の実施形態によって提供される、パラメータ構成デバイスのブロック図である。
【0073】
図5図5は、本願の実施形態によって提供される、電力決定デバイスの構造ブロック図である。
【0074】
図6図6は、本願の好ましい実施形態1によって提供される、基地局のビームおよびUEのビームの概略図である。
【0075】
図7図7は、本願の好ましい実施形態10によって提供される、方法の概略図である。
【0076】
図8図8は、本願の好ましい実施形態11によって提供される、方法の概略図である。
【0077】
図9図9は、本願の好ましい実施形態12によって提供される、PHRを用いて関連構成を実施することの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0078】
本願は、図面を参照して、実施形態を通して詳細に本明細書の以降で説明されるであろう。矛盾しない場合、本願における実施形態およびその中の特徴は、相互と組み合わせられ得ることに留意されたい。
【0079】
本願の説明、請求項、および図面の中の用語「第1の」、「第2の」、および同等物は、類似物体を区別するために使用され、必ずしも特定の順番または順序を説明するために使用されるわけではないことに留意されたい。
(実施形態1)
【0080】
本願の実施形態は、パラメータ構成方法を提供する。図1は、本願の実施形態によって提供されるパラメータ構成方法のフローチャートである。図1に示されるように、本方法は、下記に説明されるステップを含む。
【0081】
ステップS102では、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットが、第1の通信ノードのために構成され、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含む。第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力構成(P0)情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0082】
ステップS104では、伝送パラメータ設定セットが、所定の様式で、または伝送パラメータ設定セット識別子によって、示される。
【0083】
上記のステップを通して、第1の通信ノードが、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを伴って構成されるため、伝送パラメータセットは、柔軟に選択されることができ、それによって、ビームが頻繁に切り替えられるときに、小さいエアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを伴って平滑化された電力制御を達成する。したがって、既存の技術分野内のNRマルチビームシナリオにおける電力制御方式の大きいオーバーヘッドという問題が、解決されることができ、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを低減させるという効果が、達成される。
【0084】
上記の方法は、ステップS102のみを含み得、また、ステップS102およびS104も含み得るが、本方法は、それに限定されないことに留意されたい。
【0085】
上記のステップS102は、種々の方法で少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成し得ることに留意されたい。例えば、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットは、ともに第1の通信ノードに構成されてもよく、または少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットは、1つずつ第1の通信ノードに構成されてもよく、伝送パラメータ設定セットの中のパラメータもまた、1つずつ第1の通信ノードに構成されてもよく、それに限定されない。
【0086】
P0構成情報は、第1の通信ノードに関連するP0の値、受信リソースに関連するP0の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値のうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0087】
受信リソースは、受信ビームまたは受信ビーム群であり得るが、受信リソースは、それに限定されないことに留意されたい。伝送リソースは、送信ビームまたは送信ビーム群であってもよい。受信リソースに関連するP0の値は、異なる受信リソースが異なるP0値に対応すると見なされてもよい、すなわち、P0の値は、異なる受信ビームまたは異なる受信ビーム群に関して異なる。伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値は、一対の送信ビームおよび受信ビームに対応するリンクの専用構成であってもよいが、それに限定されない。
【0088】
PL構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクPLのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0089】
処理ルールは、複数のパスロス量の同等平均を求めるステップ、複数のパスロス量の加重平均を求めるステップ、複数のパスロス量の最大値を求めるステップ、または複数のパスロス量の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0090】
本願の実施形態では、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含んでもよく、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0091】
アップリンク伝送リソースは、伝送ビーム(TXビーム)または伝送ビームの群(TXビーム群)であり得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0092】
アップリンク伝送リソース構成情報が第2のDL RSリソースのインジケーション情報を含む場合において、第2のDL RSリソースのインジケーション情報は、送信ビームとして最良であるダウンリンク参照信号受信を用いて、ビームをとるように第1の通信ノードに命令するために使用されることに留意されたい。
【0093】
本方法はさらに、以下の情報、すなわち、質測定用参照信号リソース、質測定用参照信号リソースセット、または質測定用参照信号リソース設定のうちの少なくとも1つの中でパスロス構成情報を搬送するステップを含み得ることに留意されたい。
【0094】
本願の実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0095】
伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソース構成情報は、異なる伝送チャネルまたは異なる信号によって、第1の伝送パラメータセットの中のパラメータの全てまたは一部を共有するために使用されることに留意されたい。
【0096】
第1の伝送パラメータセットは、アップリンク伝送リソースインジケーション情報を含み得る、またはアップリンク伝送リソースインジケーション情報を含み得ないことに留意されたい。第1の伝送パラメータセットがアップリンク伝送リソースインジケーション情報を含む場合において、第1の伝送パラメータセットまたは伝送パラメータ設定セットは、アップリンク伝送リソースを通して第1の通信ノードに示され得、第1の伝送パラメータセットがアップリンク伝送リソースインジケーション情報を含まない場合において、第1の伝送パラメータセットは、伝送パラメータセット識別子を通して示され得る、または伝送パラメータ設定セットは、伝送パラメータ設定セット識別子を通して示され得ることに留意されたい。
【0097】
PHR構成パラメータは、PHRスイッチ、PHRのための報告周期、PHRのための最小報告間隔、PL変化量閾値、PHR変化量閾値、またはPHRのタイプのうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0098】
本願の実施形態では、本方法はさらに、第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持され、伝送パラメータ設定セットに対応する、閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第2のインジケーション情報を構成するステップであって、第2のインジケーション情報は、伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、ステップ、または第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持され、第1の通信ノードに対応する、閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第3のインジケーション情報を構成するステップであって、第3のインジケーション情報は、第1の通信ノードの全ての伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、ステップのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0099】
第2のインジケーション情報は、伝送パラメータ設定セットを通して構成され得る、または他の様式を通しても構成され得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0100】
本願の実施形態では、本方法はさらに、所定のルールを使用し、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを規定するステップを含んでもよい。
【0101】
所定のルールを使用し、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを規定するステップは、第1の伝送パラメータセットを構成するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中の標的受信電力構成情報が変化するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のパスロス構成情報が変化するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、または第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化するときに、アップリンク伝送リソースに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップのうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。P0構成情報、PL構成情報は、第1の伝送パラメータセットを通して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかと相関性があり、それによって、オーバーヘッドをさらに低減させる。
【0102】
本願の実施形態では、ステップS104は、所定の様式で、または伝送パラメータ設定セット識別子によって、伝送パラメータ設定セットを示すステップとして表され得る。
【0103】
本願の実施形態では、本方法はさらに、上位層シグナリングまたは物理層シグナリングまたはMAC CEを通して、アップリンク伝送リソースを第1の通信ノードに示すステップを含んでもよい。
【0104】
第1の伝送パラメータセットは、アップリンク伝送リソースと関連関係を有することに留意されたい。
【0105】
関連関係は、デフォルト関連関係である、または関連関係は、物理層シグナリング、MAC CE、または上位層シグナリングのうちの少なくとも1つによって、第1の通信ノードのために構成されることに留意されたい。
【0106】
本願の実施形態では、ステップS102の後に、本方法はさらに、アップリンク伝送リソース、または伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子を通して、少なくとも1つの構成された伝送パラメータ設定セットを第1の通信ノードに示すステップを含んでもよい。
【0107】
本願の実施形態では、ステップS104の後に、本方法はさらに、伝送電力制御コマンドを第1の通信ノードに送信するステップを含んでもよく、伝送電力制御コマンドは、1つ以上のアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の電力調節量デルタを含む。
【0108】
アップリンク伝送リソースの数は、現在の伝送の独立電力制御のアップリンク伝送リソースの数に関連し、アップリンク伝送リソースは、伝送パラメータ設定セット識別子、またはダウンリンク制御情報(DCI)の中で搬送されるスケジューリング情報によって示されることに留意されたい。
【0109】
本願の実施形態では、伝送電力制御コマンドに含まれる電力調節量デルタの数は、以下の様式のうちの少なくとも1つによって決定されてもよい。電力調節量の数は、現在の伝送のアップリンク伝送リソースの数に従って決定され、各アップリンク伝送リソースは、1つのデルタに対応する。多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、電力調節量の数は、アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMOフローの合計である。多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、電力調節量の数は、アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMO層の合計である。
【0110】
本願の実施形態では、本方法はさらに、第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってPHRを報告する様式を構成するステップを含んでもよく、様式は、第1の通信ノードによって構成される閉ループ電力制御のループ毎にPHRを別個に報告するステップ、または第1の通信ノードによって構成される複数のループに関して、複数のループの合同PHRを合同で報告するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0111】
様式が第1の通信ノードによって構成される閉ループ電力制御のループ毎にPHRを別個に報告するステップである場合において、PHRを報告するように第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、規定ループのPL量変化が、第1の所定の閾値を超える、規定ループの構成が、変化する、規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、規定ループに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、PHRと前もって報告されたPHRとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、またはPHRが、条件、すなわち、PHRが0であること、PHRが0未満であること、またはPHRが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0112】
様式が、第1の通信ノードによって構成される複数のループに関して、複数のループの合同PHRを合同で報告するステップである場合において、PHRを報告するように第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、複数のループの合同PHRの前の報告時間に対して、複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、合同PHRと前もって報告された合同PHRレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または合同PHRが、条件、すなわち、合同PHRが0であること、合同PHRが0未満であること、または合同PHRが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0113】
第1の所定の閾値および第4の所定の閾値は、PL変化量閾値であり得ることに留意されたい。第1の所定の閾値および第4の所定の閾値は、同一であり、または異なり得、実際の状況に従って設定され得るが、それに限定されない。第2の所定の閾値、第3の所定の閾値、第5の所定の閾値、および第6の所定の閾値は、PHR変化閾値であり得、値は、同一である、または異なり得るが、それに限定されない。
【0114】
上記のステップは、第2の通信ノードによって実行され得るが、必ずしもそうではない場合があり、それに限定されないことに留意されたい。
【0115】
第1の通信ノードは、端末であり得、第2の通信ノードは、基地局であり得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0116】
上記に説明される実施形態の説明から、上記に説明される実施形態における方法は、必要な汎用ハードウェアプラットフォームを加えたソフトウェアによって実装され得る、または当然ながらハードウェアによって実装され得ることが当業者に明白であろう。しかしながら、多くの場合、前者が、好ましい実装モードである。本理解に基づいて、実質的に本願によって提供されるソリューション、または既存の技術分野に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で具現化され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体(ROM/RAM、磁気ディスク、または光ディスク等)上に記憶され、端末デバイス(携帯電話、コンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)が本願の各実施形態による方法を実行することを可能にするためのいくつかの命令を含む。
(実施形態2)
【0117】
本願の実施形態2によって提供される方法の実施形態は、モバイル端末、コンピュータ端末、または他の類似コンピューティング装置上で実行されてもよい。モバイル端末で実行される方法を実施例としてとると、図2は、本願の実施形態による、電力決定方法のモバイル端末のハードウェアの構造ブロック図である。図2に示されるように、モバイル端末20は、1つ以上の(1つだけが図に示されている)プロセッサ202(プロセッサ202は、限定ではないが、マイクロプロセッサMCU、FPGA等のプログラマブル論理デバイス、または他の処理デバイスを含んでもよい)、データを記憶するために使用されるメモリ204、および通信機能を実装するために使用される伝送デバイス206を含んでもよい。図2に示される構造は例証的にすぎず、上記に説明される電子装置の構造を限定することを意図していないことが、当業者によって理解される。例えば、モバイル端末20はさらに、図2に示されるものよりも多いまたは少ないコンポーネントを含んでもよい、または図2に示される構成と異なる構成を有してもよい。
【0118】
メモリ204は、本願の実施形態における電力決定方法に対応するプログラム命令/モジュール等のアプリケーションソフトウェアのソフトウェアプログラムおよびモジュールを記憶するために使用されてもよい。プロセッサ202は、種々の機能アプリケーションおよびデータ処理を実施するように、すなわち、上記に説明される方法を実装するように、メモリ204の中に記憶されたソフトウェアプログラムおよびモジュールを実行する。メモリ204は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよい、またはさらに、1つ以上の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、または他の不揮発性ソリッドステートメモリ等の不揮発性メモリを含んでもよい。いくつかの実施例では、メモリ204はさらに、プロセッサ202に対して遠隔に配置されるメモリを含んでもよい。これらの遠隔メモリは、ネットワークを介してモバイル端末20に接続されてもよい。前述のネットワークの実施例は、限定ではないが、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、およびそれらの組み合わせを含む。
【0119】
伝送デバイス206は、ネットワークを介してデータを受信および伝送するように構成される。上記に説明されるそのようなネットワークの具体的実施例は、モバイル端末20の通信プロバイダによって提供される無線ネットワークを含んでもよい。一実施例では、伝送装置206は、基地局を介して他のネットワークデバイスに接続され得、したがって、インターネットと通信することが可能である、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)を含む。一実施例では、伝送装置206は、無線方法でインターネットと通信するために使用される、高周波(RF)モジュールであってもよい。
【0120】
実施形態は、上記に説明されるモバイル端末で実行される電力決定方法を提供する。図3は、本願の実施形態による、電力決定方法のフローチャートである。図3に示されるように、本方法は、下記に説明されるステップを含む。
【0121】
ステップS302では、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報が、獲得され、スケジューリング情報は、アップリンク伝送リソースを含む。
【0122】
ステップS304では、事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの間から、アップリンク伝送リソースまたは規定伝送パラメータセット識別子に対応する、1つ以上の第1の伝送パラメータセットが、獲得された規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに従って決定され、第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力(P0)構成情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0123】
ステップS306では、現在のアップリンク伝送の電力が、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って決定される。
【0124】
上記のステップを通して、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットは、事前に第1の通信ノードにおいて記憶され、1つ以上の第1の伝送パラメータセットは、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報に基づいて決定されるため、伝送パラメータセットは、柔軟に選択され、それによって、頻繁なビーム切替中に、小さいエアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを伴って平滑化された電力制御を達成する。したがって、NRマルチビームシナリオにおける電力制御方式のオーバーヘッドが大きいという既存の技術分野内の問題が、解決されることができ、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを低減させるという効果が、達成される。
【0125】
ステップS302は、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報が物理層シグナリングまたはMAC CEを通して獲得されることとして、表され得ることに留意されたい。
【0126】
P0構成情報は、第1の通信ノードに関連するP0の値、受信リソースに関連するP0の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値のうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0127】
PL構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクPLのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0128】
処理ルールは、複数のパスロス量の同等平均を求めるステップ、複数のパスロス量の加重平均を求めるステップ、複数のパスロス量の最大値を求めるステップ、または複数のパスロス量の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0129】
本願の実施形態では、ステップS302の前に、本方法はさらに、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを獲得するステップを含み、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含む。
【0130】
伝送パラメータセット識別子に対応する1つの伝送パラメータセットが、獲得された伝送パラメータセット識別子に従って、事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの間から決定される場合において、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含み得、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含むことに留意されたい。
【0131】
本願の実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0132】
PHR構成パラメータは、PHRスイッチ、PHRのための報告周期、PHRのための最小報告間隔、PL変化量閾値、PHR変化量閾値、またはPHRのタイプのうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0133】
ステップS306の後に、本方法はさらに、伝送パラメータ設定セット識別子またはスケジューリング情報のうちの少なくとも1つに従って、現在の伝送のアップリンク伝送リソースを決定するステップを含むことに留意されたい。
【0134】
本願の実施形態では、ステップS306の前に、本方法はさらに、規定の第1の伝送パラメータセットを獲得するステップと、獲得された規定の第1の伝送パラメータセットに従って、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの中で、規定の第1の伝送パラメータの伝送パラメータセット識別子に対応する、第1の伝送パラメータセットを更新するステップとを含んでもよい。
【0135】
1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するステップは、第1の伝送パラメータセットに関して、PL構成情報に従って、アップリンク伝送のPLを計算するステップ、第1の伝送パラメータセットの中で第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を維持するステップ、およびP0構成情報、アップリンク伝送のパスロス量、および第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量に従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するステップとして表され得ることに留意されたい。
【0136】
第1の伝送パラメータセットの中で第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を維持するステップは、伝送電力制御コマンドを受信するステップと、伝送電力制御コマンドによって搬送される電力調節量デルタに従って、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量デルタを調節するステップとを含み得ることに留意されたい。
【0137】
パスロス構成情報に従って、アップリンク伝送のパスロス量を計算するステップは、アップリンク伝送リソースを使用して第1のダウンリンク参照信号リソース上で参照信号RSを受信し、参照信号のパスロス値を取得するステップであって、第1のダウンリンク参照信号リソースは、PL構成情報に含まれる第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報によって示される、ダウンリンク参照信号リソースである、ステップと、PL構成情報に含まれる複数のパスロス量のための処理ルールに従って、測定されたパスロス量を処理し、アップリンク伝送のパスロス量を取得するステップとを含むことに留意されたい。
【0138】
本願の実施形態では、本方法はさらに、第1の伝送パラメータセットが第1のインジケーション情報を含む場合において、第1の伝送パラメータセットに含まれる第1のインジケーション情報に従って、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定するステップ、または第1の通信ノードのために第2の通信ノードによって構成される所定のルールに従って、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定するステップのうちの少なくとも1つを含む。所定のルールは、第1の伝送パラメータセットを構成する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中の標的受信電力構成情報が変化する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のパスロス構成情報が変化する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、または第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化する度に、アップリンク伝送リソースに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0139】
本願の実施形態では、本方法はさらに、所定の報告様式で電力ヘッドルームレポートを第1の通信ノードに報告するステップを含み、所定の報告様式は、閉ループ電力制御のループ毎に電力ヘッドルームレポートを別個に報告するステップ、または複数のループのための合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0140】
所定の報告様式が閉ループ電力制御のループ毎に電力ヘッドルームレポートを別個に報告するステップである場合において、電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするためのトリガ条件は、以下、すなわち、規定ループのPL変化が、第1の所定の閾値を超える、規定ループの構成が、変化する、規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、規定ループに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、電力ヘッドルームレポートと前もって報告された電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、または電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、電力ヘッドルームレポートが0であること、電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または電力ヘッドルームレポートが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0141】
所定の報告様式が、複数のループのための合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告するステップである場合において、電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするためのトリガ条件は、以下、すなわち、複数のループの合同電力ヘッドルームレポートの前の報告時間に対して、複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、合同電力ヘッドルームレポートと前もって報告された合同電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または合同電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、合同電力ヘッドルームレポートが0であること、合同電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または合同電力ヘッドルームレポートが第6の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0142】
実装モードでは、上記のステップは、第1の通信ノードによって実行されてもよいが、必ずしもそうではなくてもよい。
【0143】
第1の通信ノードは、端末であり得、第2の通信ノードは、基地局であり得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0144】
上記に説明される実施形態の説明から、上記に説明される実施形態における方法は、必要な汎用ハードウェアプラットフォームを加えたソフトウェアによって実装され得る、または当然ながらハードウェアによって実装され得ることが当業者に明白であろう。しかしながら、多くの場合、前者が、好ましい実装モードである。本理解に基づいて、実質的に本願によって提供されるソリューション、または既存の技術分野に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で具現化され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体(ROM/RAM、磁気ディスク、または光ディスク等)上に記憶され、端末デバイス(携帯電話、コンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)が本願の各実施形態による方法を実行することを可能にするためのいくつかの命令を含む。
(実施形態3)
【0145】
本実施形態はさらに、上記の実施形態および好ましい実装モードを実装するように構成される、パラメータ構成デバイスを提供する。説明されたものは、繰り返されないであろう。下記で使用されるように、用語「モジュール」は、所定の機能を実装することが可能なソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせであり得る。下記に説明される実施形態におけるデバイスは、好ましくは、ソフトウェアによって実装されるが、ハードウェアによる、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせによる実装もまた、可能であり、構想される。
【0146】
図4は、本願のある実施形態による、パラメータ構成デバイスのブロック図である。図4に示されるように、本デバイスは、構成モジュール42と、インジケーションモジュール44とを含む。
【0147】
構成モジュール42は、第1の通信ノードのための少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを構成するように構成される。伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含み、第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、標的受信電力(P0)構成情報、パスロス量(PL)構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0148】
インジケーションモジュール44は、構成モジュール42に接続され、少なくとも1つの構成された第1の伝送パラメータセットを第1の通信ノードに示すように構成される。
【0149】
上記のデバイスを通して、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットが、第1の通信ノードのために構成されるため、伝送パラメータ設定セットは、柔軟に選択され得、それによって、ビームが頻繁に切り替えられるときに、小さいエアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを伴って平滑化された電力制御を達成する。したがって、既存の技術分野内のNRマルチビームシナリオにおける電力制御方式の大きいオーバーヘッドという問題が、解決されることができ、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを低減させるという効果が、達成される。
【0150】
上記のデバイスは、構成モジュール42のみを含み得る、または構成モジュール42およびインジケーションモジュール44の両方を含み得るが、本デバイスは、それに限定されないことに留意されたい。
【0151】
P0構成情報は、第1の通信ノードに関連するP0の値、受信リソースに関連するP0の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値のうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0152】
受信リソースは、受信ビームまたは受信ビーム群であり得るが、それに限定されないことに留意されたい。伝送リソースは、送信ビームまたは送信ビーム群であってもよい。受信リソースに関連するP0の値は、異なる受信リソースが異なるP0値に対応すると見なされてもよい、すなわち、P0の値は、異なる受信ビームまたは異なる受信ビーム群に関して異なる。伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値は、一対の送信ビームおよび受信ビームに対応するリンクの専用構成であってもよいが、それに限定されない。
【0153】
PL構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクPLのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0154】
処理ルールは、複数のパスロス量の同等平均を求めるステップ、複数のパスロス量の加重平均を求めるステップ、複数のパスロス量の最大値を求めるステップ、または複数のパスロス量の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0155】
本願の実施形態では、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含んでもよく、アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0156】
アップリンク伝送リソース構成情報が、第2のDL RSリソースのインジケーション情報を含む場合において、第2のDL RSリソースのインジケーション情報は、送信ビームとして最良であるダウンリンク参照信号受信を使用することによって、ビームをとるように第1の通信ノードに命令するために使用されることに留意されたい。
【0157】
PL構成情報は、以下の情報、すなわち、質測定用参照信号リソース、質測定用参照信号リソースセット、または質測定用参照信号リソース設定のうちの少なくとも1つの中でパスロス構成情報を搬送し得ることに留意されたい。
【0158】
本願の実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含む。
【0159】
伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソース構成情報は、異なる伝送チャネルまたは異なる信号によって、第1の伝送パラメータセットの中のパラメータの全てまたは一部を共有するために使用されることに留意されたい。
【0160】
第1の伝送パラメータセットは、アップリンク伝送リソースインジケーション情報を含み得る、またはアップリンク伝送リソースインジケーション情報を含み得ないことに留意されたい。第1の伝送パラメータセットが、アップリンク伝送リソースインジケーション情報を含む場合において、第1の伝送パラメータセットまたは伝送パラメータ設定セットは、アップリンク伝送リソースを通して第1の通信ノードに示され得、第1の伝送パラメータセットがアップリンク伝送リソースインジケーション情報を含まない場合において、第1の伝送パラメータセットは、伝送パラメータセット識別子を通して示され得る、または伝送パラメータ設定セットは、伝送パラメータ設定セット識別子を通して示され得ることに留意されたい。
【0161】
PHR構成パラメータは、PHRスイッチ、PHRのための報告周期、PHRのための最小報告間隔、PL変化量閾値、PHR変化量閾値、またはPHRのタイプのうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0162】
本願の実施形態では、構成モジュール42はさらに、第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持され、伝送パラメータ設定セットに対応する、閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第2のインジケーション情報を構成するステップであって、第2のインジケーション情報は、伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、ステップ、または第1の通信ノードに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持され、第1の通信ノードに対応する、閉ループ電力調節量がリセットされるかどうかを示すための第3のインジケーション情報を構成するステップであって、第3のインジケーション情報は、第1の通信ノードの全ての伝送パラメータ設定セットの中の全ての第1の伝送パラメータセットに関して有効である、ステップのうちの少なくとも1つを実施するように構成されてもよい。
【0163】
第2のインジケーション情報は、伝送パラメータ設定セットを通して構成され得る、または他の様式を通しても構成され得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0164】
本願の実施形態では、構成モジュール44はさらに、所定のルールを使用し、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを規定するために、使用されてもよい。
【0165】
所定のルールは、第1の伝送パラメータセットを構成するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中の標的受信電力構成情報が変化するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のパスロス構成情報が変化するときに、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、または第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化するときに、アップリンク伝送リソースに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される、閉ループ電力調節量をリセットするステップのうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。P0構成情報、PL構成情報、および第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかについての情報は、第1の伝送パラメータセットを通して相関性があり、それによって、オーバーヘッドをさらに低減させる。
【0166】
本願の実施形態では、インジケーションモジュール44は、所定の様式で、または伝送パラメータ設定セット識別子を通して、伝送パラメータ設定セットを示すように構成されてもよい。
【0167】
本願の実施形態では、インジケーションモジュール44はさらに、上位層シグナリングまたは物理層シグナリングまたはMAC CEを通して、アップリンク伝送リソースを第1の通信ノードに示すように構成されてもよい。
【0168】
第1の伝送パラメータセットは、アップリンク伝送リソースと関連関係を有することに留意されたい。
【0169】
関連関係は、デフォルト関連関係である、または関連関係は、物理層シグナリング、MAC CE、または上位層シグナリングのうちの少なくとも1つによって、第1の通信ノードのために構成されることに留意されたい。
【0170】
本願の実施形態では、インジケーションモジュール44はさらに、アップリンク伝送リソース、または伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子を通して、少なくとも1つの構成された伝送パラメータ設定セットを第1の通信ノードに示すように構成されてもよい。
【0171】
本願の実施形態では、本デバイスはさらに、送信モジュールを含んでもよい。送信モジュールは、インジケーションモジュール44に接続され、伝送電力制御コマンドを第1の通信ノードに送信するように構成され、伝送電力制御コマンドは、1つ以上のアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の電力調節量デルタを含む。
【0172】
アップリンク伝送リソースの数は、現在の伝送の独立電力制御のアップリンク伝送リソースの数に関連し、アップリンク伝送リソースは、伝送パラメータ設定セット識別子、またはダウンリンク制御情報の中で搬送されるスケジューリング情報によって示されることに留意されたい。
【0173】
本願の実施形態では、伝送電力制御コマンドに含まれる電力調節量デルタの数は、以下、すなわち、電力調節量の数は、現在の伝送のアップリンク伝送リソースの数に従って決定され、各アップリンク伝送リソースは、1つのデルタに対応する、多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、電力調節量の数は、アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMOフローの合計である、または多入力多出力(MIMO)フロー特有の電力制御の場合、電力調節量の数は、アップリンク伝送リソースの全ての独立MIMOフロー特有の電力制御をサポートする、MIMO層の合計である、のうちの少なくとも1つに従って決定されてもよい。
【0174】
本願の実施形態では、構成モジュール44はさらに、第1の通信ノードに関して、PHRを報告する様式を構成するように構成されてもよく、様式は、第1の通信ノードによって構成される閉ループ電力制御のループ毎にPHRを別個に報告するステップ、または第1の通信ノードによって構成される複数のループに関して、合同PHRを合同で報告するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0175】
様式が第1の通信ノードによって構成される閉ループ電力制御のループ毎にPHRを別個に報告するステップである場合において、PHRを報告するように第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、規定ループのPL変化が、第1の所定の閾値を超える、規定ループの構成が、変化する、規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、規定ループに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障ではなく、ある理由に起因してリセットされる、PHRと前もって報告されたPHRとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、またはPHRが、条件、すなわち、PHRが0であること、PHRが0未満であること、またはPHRが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0176】
様式が、第1の通信ノードによって構成される複数のループのための合同PHRを合同で報告するステップである場合において、PHRを報告するように第1の通信ノードをトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、複数のループの合同PHRの前の報告時間に対して、複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、合同PHRと前もって報告された合同PHRレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または合同PHRが、条件、すなわち、合同PHRが0であること、合同PHRが0未満であること、または合同PHRが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0177】
第1の所定の閾値および第4の所定の閾値は、PL変化量閾値であり得ることに留意されたい。第1の所定の閾値および第4の所定の閾値は、同一であり、または異なり得、実際の状況に従って設定され得るが、それに限定されない。第2の所定の閾値、第3の所定の閾値、第5の所定の閾値、および第6の所定の閾値は、PHR変化閾値であり得、値は、同一である、または異なり得るが、それに限定されない。
【0178】
前述のデバイスは、第2の通信ノードの中に配置され得るが、必ずしもそうではない場合があることに留意されたい。
【0179】
第1の通信ノードは、端末であり得、第2の通信ノードは、基地局であり得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0180】
本願の実施形態はさらに、通信ノードを提供する。通信ノードは、プログラムを実行するように構成される、プロセッサを含む。プログラムは、実行されると、実施形態1に説明される方法を実施する。
【0181】
上記に説明される種々のモジュールは、ソフトウェアまたはハードウェアによって実装され得ることに留意されたい。ハードウェアによる実装は、以下の様式、すなわち、上記に説明される種々のモジュールは、同一のプロセッサの中に位置する、または上記に説明される種々のモジュールは、任意の組み合わせの形態でそれらの個別のプロセッサの中に位置する、で実施されてもよいが、必ずしもそうではなくてもよい。
(実施形態4)
【0182】
本願の実施形態はさらに、電力決定デバイスを提供する。図5は、本願の実施形態によって提供される電力決定デバイスの構造ブロック図である。図5に示されるように、本デバイスは、獲得モジュール52と、第1の決定モジュール54と、第2の決定モジュール56とを含む。
【0183】
獲得モジュール52は、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報を獲得するように構成され、スケジューリング情報は、アップリンク伝送リソースを含む。
【0184】
第1の決定モジュール54は、獲得モジュール52に接続され、事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの間から、獲得された規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに従って、規定伝送パラメータセット識別子またはアップリンク伝送リソースに対応する、1つ以上の第1の伝送パラメータセットを決定するように構成される。第1の伝送パラメータセットは、第1の伝送パラメータセットを識別するための伝送パラメータセット識別子、P0構成情報、PL構成情報、または第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを示すための第1のインジケーション情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0185】
第2の決定モジュール56は、第1の決定モジュール54に接続され、1つの決定された第1の伝送パラメータセットに従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するように構成される。
【0186】
上記のデバイスを通して、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットは、事前に第1の通信ノードにおいて記憶され、1つ以上の第1の伝送パラメータセットは、規定伝送パラメータセット識別子またはスケジューリング情報に基づいて決定されるため、伝送パラメータ設定セットは、柔軟に選択され、それによって、ビームが頻繁に切り替えられるときに、小さいエアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを伴って平滑化された電力制御を達成する。したがって、既存の技術分野内のNRマルチビームシナリオにおける電力制御方式の大きいオーバーヘッドという問題が、解決されることができ、エアインターフェースシグナリングオーバーヘッドを低減させるという効果が、達成される。
【0187】
規定伝送パラメータ設定セット識別子またはスケジューリング情報は、物理層シグナリングまたはMAC CEを通して取得され得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0188】
P0構成情報は、第1の通信ノードに関連するP0の値、受信リソースに関連するP0の値、または伝送リソースおよび受信リソースの両方に関連するP0の値のうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0189】
PL構成情報は、第1のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報、複数のパスロス量のための処理ルール、アップリンク参照信号受信電力(RSRP)、またはアップリンクPLのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0190】
処理ルールは、複数のパスロス量の同等平均を求めるステップ、複数のパスロス量の加重平均を求めるステップ、複数のパスロス量の最大値を求めるステップ、または複数のパスロス量の最小値を求めるステップのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。第1のDL RSリソースのインジケーション情報は、チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)リソースインジケーション(CRI)、同期化信号ブロック(SS-ブロック)リソースインジケーション、または追跡参照信号(TRS)リソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0191】
本願の実施形態では、伝送パラメータセット識別子に対応する1つの伝送パラメータセットが、獲得された伝送パラメータセット識別子に従って、事前に提供される少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットの間から決定される場合において、第1の伝送パラメータセットはさらに、第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースを示すためのアップリンク伝送リソース構成情報を含んでもよい。アップリンク伝送リソース構成情報は、アップリンク参照信号(UL RS)リソースのインジケーション情報と、第2のダウンリンク参照信号(DL RS)リソースのインジケーション情報とを含む。
【0192】
獲得モジュール52はさらに、少なくとも1つの伝送パラメータ設定セットを獲得するように構成され、伝送パラメータ設定セットは、少なくとも1つの第1の伝送パラメータセットを含むことに留意されたい。
【0193】
本願の実施形態では、伝送パラメータ設定セットはさらに、伝送パラメータ設定セットを識別するための伝送パラメータ設定セット識別子、セル特有のP0、波形特有の最大電力バックオフ値、物理的フレーム構造パラメータに関連する構成パラメータ、サービスタイプ特有の構成パラメータ、または電力ヘッドルームレポート(PHR)構成パラメータのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0194】
PHR構成パラメータは、PHRスイッチ、PHRのための報告周期、PHRのための最小報告間隔、PL変化量閾値、PHR変化量閾値、またはPHRのタイプのうちの少なくとも1つを含み得ることに留意されたい。
【0195】
本デバイスはさらに、第2の決定モジュール56に接続される、第3の決定モジュールを含み得ることに留意されたい。第3の決定モジュールは、以下の情報、すなわち、伝送パラメータ設定セット識別子またはスケジューリング情報のうちの少なくとも1つに従って、現在の伝送のアップリンク伝送リソースを決定するように構成される。
【0196】
本願の実施形態では、上記のデバイスはさらに、規定の第1の伝送パラメータセットを獲得するように構成される、獲得モジュールと、獲得モジュールおよび第2の決定モジュール56に接続される、更新モジュールとを含む。更新モジュールは、1つの決定された伝送パラメータ設定セットの中の少なくとも1つの第1の伝送パラメータの中の規定の第1の伝送パラメータの伝送パラメータセット識別子に対応する、第1の伝送パラメータセットを更新するように構成される。
【0197】
第2の決定モジュール56はさらに、1つの第1の伝送パラメータセットに関して、PL構成情報に従って、アップリンク伝送のPLを計算し、第1の伝送パラメータセットの中で第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を維持し、P0構成情報、アップリンク伝送のパスロス量、および第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量に従って、現在のアップリンク伝送の電力を決定するように構成されることに留意されたい。
【0198】
第1の伝送パラメータセットの中で第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を維持するステップは、伝送電力制御コマンドを受信するステップ、および伝送電力制御コマンドの中で搬送される電力調節量デルタに従って、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量を調節するステップとして表され得ることに留意されたい。
【0199】
パスロス構成情報に従って、アップリンク伝送のパスロス量を計算するステップは、アップリンク伝送リソースを使用して第1のダウンリンク参照信号リソース上で参照信号RSを受信し、参照信号のパスロス値を取得するステップであって、第1のダウンリンク参照信号リソースは、パスロス構成情報に含まれる第1のダウンリンク参照信号リソースのインジケーション情報によって示される、ダウンリンク参照信号リソースである、ステップ、およびパスロス構成情報に含まれる複数のパスロス量のための処理ルールに従って、測定されたパスロス量を処理し、アップリンク伝送のパスロス量を取得するステップとして表され得ることに留意されたい。
【0200】
本願の実施形態では、本デバイスはさらに、以下の動作、すなわち、第1の伝送パラメータセットが第1のインジケーション情報を含む場合において、第1の伝送パラメータセットに含まれる第1のインジケーション情報に従って、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定するステップ、または第1の通信ノードのために第2の通信ノードによって構成される所定のルールに従って、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするかどうかを決定するステップのうちの少なくとも1つを実施するように構成される、リセットモジュールを含んでもよい。所定のルールは、第1の伝送パラメータセットを構成する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中の標的受信電力構成情報が変化する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、構成された第1の伝送パラメータセットの中のパスロス構成情報が変化する度に、第1の伝送パラメータセットに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップ、または第1の通信ノードのアップリンク伝送リソースが変化する度に、アップリンク伝送リソースに対応する、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量をリセットするステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0201】
本願の実施形態では、本デバイスはさらに、所定の報告様式で電力ヘッドルームレポートを第1の通信ノードに報告するように構成される、報告モジュールを含んでもよく、所定の報告様式は、閉ループ電力制御のループ毎に電力ヘッドルームレポートを別個に報告するステップ、または複数のループのための合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0202】
所定の報告様式が閉ループ電力制御のループ毎に電力ヘッドルームレポートを別個に報告するステップである場合において、電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、規定ループのパスロス量変化が、第1の所定の閾値を超える、規定ループの構成が、変化する、規定ループに対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、規定ループに対応する第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、電力ヘッドルームレポートと前もって報告された電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第2の所定の閾値を上回る、または電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、電力ヘッドルームレポートが0であること、電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または電力ヘッドルームレポートが第3の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0203】
所定の報告様式が、複数のループの合同電力ヘッドルームレポートを合同で報告するステップである場合において、電力ヘッドルームレポートの報告をトリガするために構成されるトリガ条件は、以下、すなわち、複数のループの合同電力ヘッドルームレポートの前の報告時間に対して、複数のループのうちの全てのループのパスロス量変化の合計が、第4の所定の閾値を超える、複数のループのうちの少なくとも1つのループの構成が、変化する、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、対応する電力制御パラメータ識別子の第1の電力制御パラメータが、再構成される、複数のループのうちの少なくとも1つのループに関して、第1の通信ノードによってローカルで維持される閉ループ電力調節量が、故障に起因する場合を除いてリセットされる、合同電力ヘッドルームレポートと前もって報告された合同電力ヘッドルームレポートとの間の差異が、第5の所定の閾値を上回る、または合同電力ヘッドルームレポートが、条件、すなわち、合同電力ヘッドルームレポートが0であること、合同電力ヘッドルームレポートが0未満であること、または合同電力ヘッドルームレポートが第6の所定の閾値未満であることのうちの少なくとも1つを満たす、のうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0204】
実施形態では、本デバイスは、第1の通信ノードに位置してもよいが、必ずしもそうではなくてもよい。
【0205】
第1の通信ノードは、端末であり得、第2の通信ノードは、基地局であり得るが、それに限定されないことに留意されたい。
【0206】
本願の実施形態はさらに、通信ノードを提供する。通信ノードは、プログラムを実行するように構成される、プロセッサを含む。プログラムは、実行されると、実施形態2に説明される方法を実施する。
【0207】
上記に説明される種々のモジュールは、ソフトウェアまたはハードウェアによって実装され得ることに留意されたい。ハードウェアによる実装は、以下の様式、すなわち、上記に説明される種々のモジュールは、同一のプロセッサの中に位置する、または上記に説明される種々のモジュールは、任意の組み合わせの形態でそれらの個別のプロセッサの中に位置する、で実施されてもよいが、必ずしもそうではなくてもよい。
(実施形態5)
【0208】
記憶媒体が、本願の実施形態によってさらに提供される。記憶媒体は、実行されると、上記の方法のうちのいずれかを実行する、記憶されたプログラムを含む。
【0209】
実施形態では、本実施形態において、記憶媒体は、限定ではないが、Uディスク、読取専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、モバイルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、またはプログラムコードを記憶することが可能な別の媒体を含んでもよい。
【0210】
本願の実施形態はさらに、プロセッサを提供する。プロセッサは、実行されると、任意の上記の方法のステップを実施する、プログラムを実行するように構成される。
【0211】
一実施形態では、本実施形態における具体的実施例に関して、上記の実施形態および随意の実装モードで説明される実施例が、参照され得、具体的実施例は、本実施形態では繰り返されないであろう。
【0212】
本願の実施形態をさらに理解するために、本願は、好ましい実施形態と併せて、下記でさらに説明されるであろう。
【0213】
無線通信システムでは、送信機器の電力消費量および他の伝送への不必要な高電力伝送によって引き起こされる干渉を削減するために、伝送電力制御が、伝送上で実施される必要がある。通信範囲サイズ、2つの通信当事者の伝送デバイスおよび受信デバイスの最大送信電力および受信感度、データの変調およびコーディング方式およびレート、動作周波数帯域、伝送によって占有される帯域幅等の要因が全て、送信電力に影響を及ぼす。概して、より低い送信電力が、受信端の受信信号に関する品質要件を満たすという条件で、使用される。
【0214】
一般的通信技術では、通信ノード1は、参照信号を送信し、通信ノード2は、参照信号に従って、ノード1からノード2までのパスロス(PL)を測定する。PLは、ノード1の参照信号の送信電力およびノード2によって受信される参照信号の電力によって取得される。ノード2は、ノード2からノード1までの伝送チャネルのPLが、ノード1からノード2までのチャネルのものと同一であると仮定し、受信端に到達する伝送の受信電力が受信要件を満たすことができるように、送信電力を設定する。PLが一方的に測定される結果であるため、本要因は、送信電力の中の開ループ部分に属する。ノード2は、伝送後に分析し、ノード1に関する電力調節情報は、受信された品質に従って提供され、本プロセスは、閉ループ電力制御に属する。
【0215】
LTEでは、基地局から端末へのリンクは、ダウンリンクであり、端末から基地局へのリンクは、アップリンクである。ダウンリンク電力は、各スケジュールされたUEのチャネル測定結果およびスケジューリングアルゴリズムに従って、基地局によって決定される。アップリンク電力制御は、閉ループと組み合わせられる開ループの様式である。UE測定によって決定される電力制御要因は、開ループ部分に属し、基地局によって測定され、UEにフィードバックされる電力制御要因は、閉ループ部分に属する。加えて、送信レート、MCSレベル、送信帯域幅等の伝送に関連する具体的数量もまた、電力に影響を及ぼす。
【0216】
LTEにおけるPUSCHの送信電力計算式が、下記に説明され、電力に影響を及ぼす種々のパラメータが、本実施例を使用することによって説明される。PUCCHはまた、類似パラメータおよび機構も有する。
【化1】
【0217】
上記の式の中の下付き文字cは、セルを指す。キャリアアグリゲーション(CA)機能をサポートする各コンポーネントキャリア(CC)は、1つのセルに対応する。上記の式から、電力計算式の中の各パラメータは、セルを区別するために構成または計算されることが分かり得る。本願における全ての説明は、1つのCCに関するため、セルは、具体的には記述されない。本願における全てのパラメータは、複数のCCに拡張され得、これは、CC毎に電力関連構成および計算されたパラメータを独立して構成する必要のみがあることに留意されたい。
【0218】
アップリンク伝送PUSCHの電力PPPUSCHの開ループ部分は、標的受信電力PO_PUSCHのパスロス量PLおよびパスロス係数αによって決定され、標的受信電力は、基地局によって決定され、UEのために構成される、セルレベルおよびUEレベルパラメータに分割される。閉ループ部分では、基地局は、測定結果と標的との間の差異に従って、閉ループ電力制御調節量を決定し、伝送電力制御コマンド
【0219】
(TPCコマンド、すなわち、DCIにおいて、PUSCHに関しては
【化2】

、PUCCHに関しては
【化3】

)によって、UEに通知する。
【0220】
UEは、ローカル電力調節量f(i)を維持し、伝送電力制御コマンドに従ってそれを更新し、上記の式を使用して、閉ループ制御電力の目的を達成する。iは、サブフレーム番号を表す。ΔTFは、MCS関連電力オフセットであり、PCMAXは、UEの最大電力限界であり、MPUSCHは、PUSCHによって占有されるリソースブロック(RB)の数である。
【0221】
LTEのセルレベル標的受信電力P0_nominalは、異なるBLER要件に別個に対応する、PUSCH(半静的、動的、MSG3)およびPUCCHを区別する。UEレベル標的受信電力パラメータP0_UE_specificもまた、上記の項目を区別するために設定される。本機能は、PL推定誤差および絶対出力電力によって設定される誤差等の系統的偏差を補償することである。
【0222】
f(i)は、伝送電力制御コマンドに従って、2つの方法で、すなわち、累積様式および絶対値様式で、更新される。絶対値様式は、基地局によって送信される伝送電力制御コマンドを用いて、UEのローカル電力調節量f(i)を直接更新することであり、累積様式は、基地局によって送信される伝送電力制御コマンドおよびUEのローカル電力調節量の履歴値によって、UEのローカル電力調節量f(i)を合同で決定することである。
【0223】
f(i)は、ここでは、UEのローカル閉ループ電力調節量を表すことに留意されたい。LTEでは、PUCCHのUEのローカル閉ループ電力調節量は、g(i)として記録される。本願では、f(i)はまた、PUCCHに適用されてもよく、電力制御におけるその機能は、PUSCHに適用されるものに類似する。
【0224】
5G技術は、ビーム伝送モードを導入する。基地局およびUEは両方とも、複数のビームをサポートする。ビームモードで動作する時点で、電力計算は、ビーム特性を考慮する必要がある。本願は、マルチビーム電力制御方法を提案する。本願で記述される種々のパラメータは、PUSCH、ロングPUSCH、ショートPUSCH、PUCCH、ロングPUCCH、ショートPUCCH、および信号SRS等の異なるチャネルに適用可能である。同一のタイプのパラメータが、上記に説明される各チャネルまたは信号に適用されるとき、パラメータは、独立して構成される、または複合様式で構成されてもよい。構成される複合様式で構成することは、異なるチャネルおよび信号が同一の値を共有し得ることを意味する。同一の値を共有し得る、異なるチャネルまたは信号は、所定の様式で決定される、または基地局によって構成される。
【0225】
種々のビーム関連概念が、本願の好ましい実施形態の説明で使用される。理解を促進するために、以下の解説が行われる。
【0226】
本願で記述される送信モードは、送信ビーム、送信ポート、伝送リソース、参照信号シーケンス、または送信プリコーディングマトリクス(アナログ、デジタル、またはハイブリッド様式)のうちの少なくとも1つを含む。
【0227】
本願で記述される送信モードは、送信ビーム、送信ポート、伝送リソース、参照信号シーケンス、送信プリコーディングマトリクス(アナログ、デジタル、またはハイブリッド様式)、および受信機アルゴリズムのうちの少なくとも1つを含む。
【0228】
ビームは、リソース(送信端におけるプリコーディング、受信端におけるプリコーディング、アンテナポート、アンテナ加重ベクトル、およびアンテナ加重マトリクス等)であってもよく、ビームシーケンス番号は、ビームのリソースインデックスと置換されてもよく、いくつかの時間周波数コードリソースに向かう伝送を実施してもよい。ビームはまた、伝送(送信/受信)モードであってもよく、伝送モードは、空間分割多重化、周波数ドメイン/時間ドメインダイバーシティ等を含んでもよい。
【0229】
ビームインジケーションは、送信端が、現在の参照信号およびアンテナポートによって示され得、擬似コロケーション(QCL)仮定が、参照信号(または基礎参照信号)およびUEによってフィードバックされ、基地局によって走査されるアンテナポートによって、満たされることを意味する。
【0230】
受信ビームは、インジケーションを要求しない受信端のビーム、または現在の参照信号とアンテナポートとの間の擬似コロケーション(QCL)、および参照信号(または基礎参照信号)およびUEによってフィードバックされ、基地局によって走査されるアンテナポートによって示される、受信端のビームリソースを指す。
【0231】
チャネル特性は、すなわち、水平送信方位角、垂直送信方位角、水平受信方位角、および垂直受信方位角等の物理的伝送チャネル特性を含み、また、要素パターン特性、アンテナ群、アンテナパネル、アンテナサブアレイ、TXRU、受信ビームセット、アンテナ設置、およびベースバンド時間オフセット、周波数オフセット、および位相雑音等の無線周波数およびベースバンド回路の特性も含む。
【0232】
擬似コロケーション(QCL)に関与するパラメータは、少なくとも、ドップラ拡散、ドップラ偏移、遅延拡散、平均遅延、および平均利得を含み、また、到着角、受信ビームの空間相関、平均遅延、時間周波数チャネル応答の相関(位相情報を含む)等の空間パラメータ情報を含んでもよい。
【0233】
アップリンクおよびダウンリンク参照信号相関は、アップリンク(ダウンリンク)参照信号の空間パラメータ特性が、QCL仮定を満たすもの、または空間相互QCL仮定を満たすものとしても公知である、ダウンリンク(アップリンク)参照信号によって受けられるチャネルの空間パラメータ特性によって決定され得ることを意味する。具体的には、アップリンク参照信号送信ビームは、ダウンリンク参照信号に対応する受信ビームによって、決定されてもよく、ダウンリンク参照信号送信ビームは、アップリンク参照信号に対応する受信ビームによって、決定されてもよく、アップリンク参照信号受信ビームは、ダウンリンク参照信号に対応する送信ビームによって、決定されてもよく、ダウンリンク参照信号受信ビームは、アップリンク参照信号に対応する送信ビームによって、決定されてもよい。
【0234】
本願の実施形態では、説明を容易にするために、基地局およびUE(ユーザ機器、ユーザ機器)が、説明のために使用されるが、これは、本願を限定することを意図していない。実装処理では、基地局およびUEは、ノードB(NB)、gNB、および伝送機・受信機ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP)、局、ユーザ、STA、継電器、継電器および端末等と置換されてもよい。
【0235】
本願の好ましい実施形態におけるビーム(群)の意味は、ビームまたはビーム群である。
(好ましい実施形態1)
【0236】
NRのマルチビームシナリオにおける電力制御パラメータおよびエアインターフェースシグナリングでは、少なくとも、以下の数量、すなわち、P0、PL、f(i)、およびTPCコマンドが、ビームに関連する。P0は、標的受信電力、特に、UE特有またはビーム特有であり得る、標的受信電力の非セル関連部分を指す。標的受信電力は、UE特有のP0として集合的に説明され、本パラメータは、具体的ビーム、またはビーム群、またはビームペアリンク(BPL)、またはBPL群に関するものであり得る。BPL群は、1つ以上の送信ビームまたは1つ以上の受信ビームの間のリンクペア群を指す。
【0237】
1回の伝送に関して、ビームリソースのみが調査され、明確な送信および受信リソースが、提供される。すなわち、1回の伝送に関して、具体的送信および受信ビーム(群)が、提供される。しかしながら、実際のシステムでは、エアインターフェースオーバーヘッドまたは他の理由に起因して、アップリンク伝送に関して、UEは、送信端として、受信ビーム等の受信のための受信端によって使用されるリソースを明確に把握することが可能ではあり得ない。この場合、PL、P0、およびf(i)は、受信端の受信リソースが明確ではないため、決定され得ない。
【0238】
アップリンク伝送の受信ビームを把握するようにUEをサポートし、開ループプラス閉ループ電力制御モードを実装するために、本願の好ましい実施形態1は、以下のステップを含む方法を提供する。
【0239】
1.基地局は、上位層シグナリングまたはMAC CEを通して、電力制御に関連する情報を構成し、電力制御に関連する情報は、電力制御設定パラメータまたは第1の伝送パラメータセットと呼ばれる。本実施例では、情報は、電力制御セット(PCセット)パラメータと呼ばれる。基地局は、UE毎にPCセットパラメータの1つ以上のセットを構成する。
各PCセットは、以下のコンテンツを含む。基地局は、UEに関して、以下の情報のうちの少なくとも1つ、すなわち、
PCセットID、
f(i)をクリアするかどうかのインジケーション、
以下のうちの少なくとも1つを含む、P0関連構成、すなわち、
UE特有のP0の値、
以下のうちの少なくとも1つを含む、PL関連構成、すなわち、
DL RSリソース:CRIおよび/またはSS-ブロックインジケーションおよび/またはTRSリソースインジケーション、
複数のDL RSのための組み合わせルール、
アップリンクRSRP/PL値、
を構成してもよい。
【0240】
PCセットIDは、PCセットパラメータを識別するために使用される。PCセットパラメータの各セットは、PCセットIDによって識別される。UEのために基地局によって構成されるPCセットは、複数回、構成されてもよい。同一のIDに関して、後に構成されるものは、前もって構成されたものの更新である。各PCセットIDは、基地局側におけるビームの群を表す。基地局の受信ビームがビーム群の群内で変化するとき、基地局およびUEは両方とも、PCセットパラメータを不変であると見なす。基地局の受信ビームが異なるビーム群の間で変化するとき、基地局およびUEは両方とも、PCセットパラメータが異なり得、異なるビーム群が独立して構成されることを考慮する。
【0241】
ある周期では、基地局は、UEのためのPCセットパラメータの1つのセットを構成してもよい。パラメータの全てまたは一部が再構成される必要があるとき、基地局は、上位層シグナリングを通して、関連パラメータをUEに再発行する。
【0242】
ある周期では、基地局はまた、UEのためのPCセットパラメータの1つを上回るセットを構成してもよく、基地局は、上位層シグナリングを通して、PCセットパラメータの異なるセットを更新してもよい。
【0243】
基地局がUEのためのPCセットパラメータの1つのセットのみを構成する場合、PCセットパラメータは、PCセットIDを含み得ない。PCセットIDを搬送するかどうかは、基地局によって決定される。
【0244】
f(i)をクリアするかどうかのインジケーションは、UE側でローカルで維持される閉ループ電力調節量f(i)の中のPCセットIDに関連する数量が、0にクリアされるかどうかを指す。
【0245】
UE特有のP0の値は、基地局側のPCセットIDに対応する、1つの受信ビームまたは受信ビームの群の標的受信電力の調節値を指す。実際の用途は、受信ビーム(群)上の干渉、システム電力偏差、アップリンクおよびダウンリンクPLオフセット等を具現化し得る。
【0246】
DL RSリソースは、基地局のダウンリンク送信ビームを示すために以下、すなわち、CRI、SS-ブロックリソースインジケーション、またはTRSリソースインジケーションのうちの少なくとも1つを含む。CRIは、CSI-RSリソースインジケーションを指し、本情報は、規定CSI-RSを使用することによって、PL測定を実施するようにUEに命令するために使用される。SS-ブロックリソースインジケーションは、一次ブロードキャストチャネル(PBCH)の復調参照信号(DMRS)またはNR-SSにおける二次同期化信号(SSS)のリソースインジケーションを指し、情報は、規定SS-ブロックを用いてPL測定を実施するようにUEに示す。TRSは、追跡参照信号であり、TRSリソースインジケーションは、規定TRSを用いてPL測定を実施するようにUEに示すものである。
【0247】
CRI、SS-ブロックリソースインジケーション、およびTRSリソースインジケーションのうちの2つまたは全てがUEのために構成される場合、CRI、SS-ブロック、およびTRSのPL値が組み合わせられるかどうかは、基地局によって事前定義または規定される。PL値が組み合わせられる場合、組み合わせがオフセットを有するかどうかは、事前定義または基地局仕様様式で決定される。
【0248】
複数のDL RSのための組み合わせルールは、複数のPLの同等平均を求めるステップ、複数のPLの非同等加重平均を求めるステップ、複数のPLの最大値を求めるステップ、または複数のPLの最小値を求めるステップを含む、ダウンリンク受信ビーム上で測定される複数のDL RSのPL値のための組み合わせルールを指す。非同等加重平均の場合に関して、組み合わせルールはさらに、非同等加重値を決定するための方法を含み、本方法は、加重値を直接示すための方式を含む。例えば、3つのDL RSリソースが、構成され、3つのDL RSリソースを測定することによって取得されるPL結果は、規定割合に従って加重される。本方法はさらに、3つのDL RSリソースを構成するステップ、3つのDL RSリソースを測定することによって取得されるPL結果を最初にソートするステップ、および規定割合に従ってソート後に3つのPL値を加重するステップ等のソート後に加重を規定するための様式を含む。規定割合は、値の事前構成されたセット、または複数の事前構成されたセットであってもよく、基地局は、複数の事前構成されたセットのうちの1つをを構成する。
【0249】
組み合わせルールはまた、組み合わせルールに従って、複数の構成されたDL RSの全てのPL値において条件を満たす、PLを組み合わせるステップ等の限界を有し得る。条件は、PL値がある閾値要件を満たすことを含む。閾値は、標準によって規定される、またはセルレベル/UEレベルパラメータとして基地局によってUEに構成される、またはPCセットパラメータの組み合わせルールにおいて1つの項目として基地局によってUEに構成される。
【0250】
アップリンクRSRP/PL値:基地局は、アップリンク伝送リンクPLに使用されるダウンリンクRS測定値を使用して、UEのエラーを補正するように、対応するアップリンク伝送リンクのRSRP/PL値をUEにフィードバックする。
PLについての説明
【0251】
1つのCRIが、PL情報の中で構成されてもよく、UEは、PLを測定するために基地局によって構成されるQCL関係を通して、CRIによって示されるCSI-RSとのQCL関係を有するCSI-RSのセットを取得する。
【0252】
複数のCRIリソースが、PL情報の中で構成されてもよく、これは、主に、不良なPL相互関係という問題を解決するために使用される。相互関係が良好である場合、情報は、構成され得ない、または留保された値を使用することによって示され、PLは、実際のBPLまたは推測されるBPL(基地局がUE RXビームを表示しないとき)に従って、UEによって計算される。
【0253】
スケジューリング情報は、CRIおよび/またはSRI等のUE TXビームを決定するために使用される情報を含むべきである。SRIは、UEのTXビームを示すために直接使用され、CRIは、2つの方法で、すなわち、基地局のRXビームを示すため、またはUEのTXビームを間接的に示すために、使用されてもよい。要するに、UEは、少なくとも、スケジューリング情報からTXビームを決定してもよい。
【0254】
スケジューリング情報はまた、PCセットIDを含んでもよい。PCセットIDが含まれない、すなわち、1つだけのセットがUEのために提供される場合、インジケーションは要求されない。スケジューリング情報の中のPCセットIDによって示されるPL情報が、通常のDL RSリソースインジケーションを有するとき、PLは、示されたDL RSに従って計算される。別様に、これは、PL相互関係が利用可能である場合である。UEは、TXビーム、または決定または参照されたRXビームのBPLのダウンリンクPLを使用し、アップリンクPLを置換する。
【0255】
2.基地局は、UEのためのPCセットのパラメータを示す。
【0256】
基地局は、上位層シグナリングまたは物理層シグナリングまたはMAC CEを通して、UEのために、TXビームまたはTXビーム群等のアップリンク伝送の伝送リソースを示す。
【0257】
TXビーム(群)は、SRSリソースインジケーションまたはCSI-RSリソースインジケーションによって識別されてもよい。SRSリソースインジケーションは、SRSを前もって送信するために使用されたUE送信ビーム(群)を識別し、CSI-RSのリソースインジケーションは、前もって送信されたCSI-RSに対応する、UEの最良の受信ビーム(群)を識別し、最良の受信ビーム(群)をアップリンク伝送の送信ビーム(群)として受け取る。
【0258】
基地局は、上位層シグナリングまたは物理層シグナリングまたはMAC CEを通して、UEのために、RXビームまたはRXビーム群等のアップリンク伝送の受信リソースを示す。
【0259】
RXビーム(群)は、DL RSリソース識別子によって識別されてもよい。
PCセットパラメータとTXビーム(群)との間の関連関係は、以下のうちの1つであってもよい。
【0260】
物理層シグナリングまたはMAC CEによって、TXビーム(群)に対応するPCセットIDを構成するステップ、
【0261】
上位層シグナリングによって、PCセットIDとTXビームとの間の関連性を構成し、物理層シグナリングまたはMAC CEによって、TXビーム(群)を構成するステップ。
【0262】
PCセットパラメータとTXビームとの間の関連関係は、デフォルトである。例えば、PC設定パラメータの1つのセットのみが、常に更新され、全てのTXビームに使用される。代替として、PCセットIDは、昇順で物理層シグナリングを通して構成されるTXビームに対応する。
【0263】
物理層シグナリングは、DCI情報、またはスケジューリングに関連する情報を含む他の物理層シグナリングエンティティであってもよい。
【0264】
PCセットIDは、RXビーム群IDと同等である、UEのためのアップリンク受信ビームのセットを識別する。このようにして、基地局は、具体的受信ビーム情報を隠す。概して、基地局は、同一のPCセットIDのための同一の受信ビーム群を構成してもよいが、基地局はまた、異なる機会に同一のPCセットIDのための異なる受信ビームを構成し、具体的PCセットパラメータを置換することによって、実際の受信ビームとの対応を実装してもよい。
【0265】
基地局がUEのためのPCセットパラメータの1つのセットのみを構成するとき、PCセットID情報は、物理層情報の中に含まれ得ない。PCセットIDが含まれるかどうかは、異なるDCIフォーマット等の異なる物理層シグナリングフォーマットに対応し得る。
3.基地局は、物理層シグナリングによって伝送電力制御コマンドを動的に送信する。
【0266】
TPCコマンド情報は、1つ以上のTXビーム(群)に対応する、1つ以上の電力調節量を含む。TXビーム(群)の数は、現在の伝送の独立電力制御のビーム(群)に関連し、対応するアップリンクRXビーム(群)は、PCセットIDによって暗示的に示される。
【0267】
実施例は、以下の通りである。UEは、2つの送信ビームを使用することによって、2層データを基地局に送信し、そのそれぞれの電力制御は、独立して実施され、基地局は、1つの受信ビームを使用して、データを受信することが仮定される。基地局は、UEの2つの送信ビームの品質、すなわち、基地局の受信ビームに到達する2層データを区別してもよく、次いで、基地局は、UEの2つの送信ビームに対応するTPCコマンドの中で2つの閉ループ電力調節量(デルタ1およびデルタ2に設定される)を伝送する。UEは、これら2つの閉ループ電力調節量を、それぞれ、UEの2つの送信ビームに対応する、f(i)に適用する。基地局はまた、複数の受信ビームを使用して、データを同時に受信してもよい。この場合、基地局の複数の受信ビームは、受信ビーム群である。基地局は、受信ビーム群の中の複数のビームの受信品質を包括的に考慮し、UEの送信ビーム毎に1つの閉ループ電力調節量を送信する。f(i)へのUEの処理は、基地局が1つのビームを用いてデータを受信する場合のものと同一である。すなわち、基地局が複数の受信ビームを使用してデータを同時に受信することの詳細は、UEの閉ループ電力制御プロセスに対して透過的である。閉ループ電力調節量に対応するf(i)は、現在伝送されているPCセットIDに対応する量である。
【0268】
4.UEは、以下の方法を使用して、アップリンク伝送(PUSCH/PUCCH/SRS)の電力を計算する。
【0269】
UEは、上位層情報を受信し、PCセットパラメータの1つ以上のセットを取得する。
【0270】
UEは、物理層シグナリングまたはMAC CEのスケジューリング情報に従って、現在の伝送のTXビームおよび現在の伝送に対応するPCセットIDを決定する。
【0271】
UEは、PCセットパラメータの中のPCセットID毎に、UE特有のP0の値およびPLパラメータを設定する。
【0272】
UEは、一対のTXビーム(群)およびPCセットID毎にf(i)を維持する。
【0273】
UEの複数のTXビームのそれぞれが独立電力制御を受け得る、すなわち、基地局が異なるTXビームのためにTPCコマンドを送信する場合、UEは、一対の(TXビームおよびPCセットID)毎にf(i)を維持する。
【0274】
別様に、複数のTXビームが群ベースの電力制御を受ける、すなわち、基地局がUEのTXビーム群のユニットの中でTPCコマンドを送信する場合、UEは、一対の(TXビームおよびPCセットID)毎にf(i)を維持する。
【0275】
UEは、伝送電力制御コマンドを受信し、コマンドを(TXビーム(群)およびPCセットID)の対応するf(i)に適用し、基地局によって作成される構成に従って、累積様式または非累積様式を採用する。
【0276】
UEがPCセットを受信した後、P0関連情報が含まれる場合、PCセットIDに対応するUE特有のP0の値が、更新され、可能性として考えられるクリア動作が、基地局によって示されるルールに従って、f(i)に実施される。
【0277】
UEがPCセットを受信した後、P0関連情報が含まれる場合、PL計算のパラメータ構成が、更新され、可能性として考えられるクリア動作が、基地局によって示されるルールに従って、f(i)に実施される。
【0278】
PL計算のために要求される、可能性として考えられる組み合わせルールおよびDL RSリソースは、PCセットIDに従って、上位層構成のPCセットパラメータから取得され、物理層情報によって決定されるアップリンク伝送のTXビームは、可能性として考えられる組み合わせルールに従って、受信ビームによってDL RSリソースを受信するためのPLおよびアップリンク伝送を計算するためのPLとしてとられる。
【0279】
PL、P0、f(i)は、本アップリンク伝送の電力を計算するために使用される。
【0280】
基地局およびUEの送信ビームは、基地局およびUEの受信ビームに対応する、すなわち、送信ビームおよび受信ビームは、ビーム幅および数量が同一であることが仮定される。
【0281】
図6は、本願の好ましい実施形態1によって提供される、基地局のビームおよびUEのビームの概略図である。図6に示されるように、説明を簡単にするために、基地局のビームは、数字によって表され、UEのビームは、文字によって表される。
【0282】
ビーム管理段階での測定後、基地局は、基地局とUEとの間のビームペアリンクについて学習し、これを使用して、UEのためのアップリンク伝送ペアリソースをスケジュールする。伝送のある周期にわたって、基地局は、ビームBを使用することによって伝送を実施するようにUEに示す。1つ以上の最良の受信ビームが、図6に示されるように、全ての受信ビームから基地局によって選択され、B->2、B->3、B->4、B->5の随意のセットが、選択されてもよい。次いで、基地局は、本随意のセットの中の1つ以上のビームを選定してもよい。
【0283】
PLアップリンクおよびダウンリンク相互関係が利用可能であり、基地局がビーム3等の受信ビームを示す場合には、UEは、ビーム3を通して基地局によって送信されるDL
RSを使用することによって、チャネルを測定し、アップリンク伝送リンクB->3の電力計算のためのPLとして、それを使用する。この場合、基地局は、UEのためのPL関連パラメータを構成する必要があり得ない。
【0284】
PLアップリンクおよびダウンリンク相互関係が利用可能ではない場合、UEのために基地局によって構成されるPCセットは、PL関連パラメータを搬送する。本伝送の周期にビームBを使用するために、基地局によってUEに送信されるPCセットの中に含まれるPL関連パラメータは、UEが、基地局のビーム2、3、4、および5のDL RSを使用して、ダウンリンクPLを測定し、次いで、UEが、組み合わせルールに従って、アップリンク伝送のためのPLを取得することを規定する。本時点で、基地局は、UEに具体的受信ビームを通知する場合とそうではない場合がある。PL計算に関して、UEは、具体的受信ビームを把握する必要がない。
【0285】
UEが、伝送ダイバーシティ機能を実装するため等に、送信ビームを頻繁に切り替えることが必要である場合、基地局は、UEのためのPCセットの複数のセットを構成してもよい。図6に示されるように、PCセットID1の中のPL関連パラメータは、ビーム2、3、4、および5を通して基地局によって送信されるDL RSを示し、PCセットID2の中のPL関連パラメータは、ビーム4および6を通して基地局によって送信されるDL RSを示す。基地局が、ビームBを使用することによって伝送を実施するようにUEに命令するとき、基地局は、PCセットID1を搬送し、基地局が、ビームDを使用することによって伝送を実施するようにUEに命令するとき、基地局は、PCセット2を搬送する。
【0286】
送信ビームを頻繁に切り替える必要がない場合、PCセットパラメータの1つのセットのみが、構成されてもよく、例えば、PL関連パラメータは、ビーム2、3、4、および5によって送信されるDL RSリソースが使用されるものであることを示すように構成される。UEがビームAに切り替える必要がある場合、基地局は、PCセットパラメータを再送信し、ビーム1、2、3、および4によって送信されるDL RSリソースが使用されるものであることを示すようにPL関連パラメータを構成する。
【0287】
P0パラメータに関して、UE特有の部分が、UEのために独立して構成され、これは、基地局によって被られる干渉レベルおよびUEの電力調節偏差を反映し得る。マルチビームシナリオでは、基地局の異なる受信ビーム上の干渉が異なるため、構成は、基地局の受信ビームに基づく必要がある。アップリンクおよびダウンリンクビーム測定結果に従って、基地局は、UEのためのいくつかの可能性として考えられる受信ビームを選択し、基地局の受信ビームによって独立して構成される、または群による基地局の受信ビームによって独立して構成され得る、これらのビームに従って、UE特有のP0を決定する。本値は、電力制御の初期計算値として使用され、ビームによる構成の正確度は、必要ではないため、受信ビーム群に従って構成することがより実行可能である。構成された値と実際の値との間の誤差は、閉ループ電力制御プロセスによって補償される。
【0288】
図6に示されるように、基地局は、UEのためのPCセットパラメータを構成する。P0関連パラメータは、10dBであるように構成され、対応するPCセットIDは、1であるように構成され、PCセットID2のP0関連パラメータは、15dBであるように構成される。
【0289】
基地局は、TPCコマンドを通してUEのローカル閉ループ電力調節量f(i)を調節し、それによって、送信電力に影響を及ぼす。ビームシナリオでは、受信または伝送端においてビームを切り替えることは、電力調節量の調節範囲を従来のLTEのものよりも大きくさせ得る。本問題は、TPCコマンドのビット数を増加させることによって解決され得る。しかしながら、本問題は、全てのシナリオに適用可能ではない、すなわち、全てのUEが、TPCコマンドのオーバーヘッドを増加させる必要があるわけではない。上記の問題は、下記に説明されるソリューションによって解決されることができる。
【0290】
ソリューション1:拡張TPCコマンドが、提供され、拡張TPCコマンドは、通常のTPCコマンドよりも多くのビットを有する。
【0291】
拡張TPCコマンドのビット数は、標準の事前定義された値である。例えば、拡張TPCコマンドは、通常のTPCコマンドよりも1つまたは2つ多いビットを有してもよい、拡張TPCコマンドのビット数は、3または4であってもよい、またはビット数は、上位層シグナリングを通して基地局によって構成されてもよい。
【0292】
基地局は、上位層シグナリングを使用して、UEが通常のTPCコマンドまたは拡張TPCコマンドを使用するかどうかを構成する。または、基地局は、異なるDCIフォーマットを使用し、異なる長さのTPCコマンドを搬送する。DCIフォーマットは、UEによって無分別に検出される、または上位層シグナリングを通して基地局によって構成される。
【0293】
ソリューション2:P0パラメータが、TPCコマンドがオーバーヘッド限界に起因して電力調節量を示すことができないという問題を解決するように再送信される。
【0294】
実際のシステムの用途では、基地局は、包括的スケジューリングに起因して、受信ビームを変更する必要があり得るが、UEは、明示的に通知されない。この場合、基地局は、送信電力の調節量が比較的に大きく、通常のTPCコマンドの範囲を超えることをUEに通知する必要がある。LTEのTPCコマンドが通常のTPCコマンドである場合を実施例としてとると、ビットオーバーヘッドは、2ビットであり、示される範囲は、累積調節に関しては-1~3dB、絶対調節に関しては-4~4dBである。累積調節および絶対調節は、半静的に構成され、動的に変更されることができない。絶対調節範囲が、比較的に大きく、調節粒度が、比較的に粗い一方で、累積調節範囲は、比較的に小さく、調節粒度は、比較的に細かい。累積調節が、採用され、通常のTPCコマンドの調節範囲が、-1~3dBであり、基地局が、受信ビームを切り替える必要があり、要求される調節電力量が、-6dBであり、これは、通常のTPCコマンドの調節範囲を超えることが仮定される。基地局は、新しいP0を含む、PC設定パラメータを再送信する。以下の方法が、処理のために採用される。
【0295】
基地局は、(新しいP0値-最後に送信されたP0値+新しい通常のTPCコマンド)が要求される標的電力調節量であることを確実にする。ここでは、標的電力調節量は、-6dBであり、次いで、基地局は、TCPコマンドの中で標的電力調節量の一部を示すことを選定してもよく、残りの部分は、新しいP0の中で搬送される。具体的配分ルールは、基地局に依存する。通常のTPCコマンドは、P0値が可能な限り安定していることを確実にするために、正または負の調節量の最大絶対値を示すために使用されてもよく、残りの部分は、新しいP0と最後に送信されたP0との間の差異によって示されてもよい。この場合、基地局は、P0を送信するためにPCセットパラメータの中のf(i)をクリアする必要がない。
【0296】
基地局によるP0の再送信が、TPCコマンドの不十分なインジケーション範囲という問題を解決するためではないが、受信ビームの新しいセットを変更するためである場合、PCセットパラメータの1つのセットのみが提供される場合において、基地局は、f(i)をクリアする必要があり得る。
【0297】
PCセットパラメータの複数のセットの場合、対応するf(i)が長期間にわたって維持されない場合、UEは、0であるようにローカル閉ループ電力調節量を設定してもよい。本時間長は、基地局によって事前定義または構成される。
【0298】
基地局は、必要に応じて、ゼロであるように対応するPCセットIDの対応するf(i)を設定してもよい。
【0299】
PCセットパラメータの複数のセットを設定することの利点は、PCセットIDのみがインデックス化のために使用され、パラメータの複数のセットの間の切替を促進することである。オーバーヘッドは、パラメータの完全セットを毎回再構成することと比較して小さい。加えて、パラメータの各セットに関連する閉ループ電力制御パラメータはまた、履歴値を使用してもよい。
(好ましい実施形態2)
【0300】
アップリンク伝送の電力制御における閉ループ電力制御は、連続性を必要とする、すなわち、UEは、前もって送信された電力に従って、基地局から調節された電力のフィードバックを取得し、新しい伝送の送信電力を調節する。NRビームシナリオでは、ビーム切替が、基地局およびUEの通信プロセス中に必要とされる。厳密に言えば、閉ループ電力制御プロセスは、ビームペアリンクを送信および受信するためである。閉ループ電力制御プロセスは、送信または受信ビームが変更されるときに、再び実施される必要がある。しかし、実際には、類似特性を伴ういくつかのビームに関して、閉ループ電力制御のパラメータが、共有および継承されてもよい。
【0301】
異なる受信ビームまたは受信ビーム群のために同一のPCセットIDを構成することによって、基地局は、閉ループ電力制御量が共有されるかどうかを設定してもよい。f(i)がクリアされるように構成される場合、f(i)は、構成前のビーム組み合わせおよび構成後のビーム組み合わせのための継承を有していない。f(i)がクリアされるように構成されない場合、f(i)は、構成前のビーム組み合わせのための継承を有し、構成後のビーム組み合わせは、継承を有する。PCセットIDのみが、UEに可視であり得る。基地局がビームを切り替えるかどうかは、UEに対して透過的であり得る。
【0302】
本願では、P0、PL、およびf(i)は、PCセットIDによって関連付けられる。PCセットIDに対応する実際の基地局ビームまたは基地局ビーム群は、基地局によって自由に選択される。基地局は、異なる方法でTRPおよびPCセットIDに対応し得る。例えば、異なるTRPが、異なるPCセットIDに対応するように異なる群に割り当てられる。または、1つのTRPが、複数の群に分割されてもよい、または複数のTRPが、1つの群に設定されてもよい。
【0303】
頻繁なビーム切替を要求するシナリオに関して、すなわち、ビームが最初のビーム構成に切り替えられるとき、閉ループ電力制御は、最初のビーム構成の値を継承することが予期され、基地局は、UEのためにPCセットパラメータの複数のセットおよび異なるPCセットIDを構成してもよい。UEは、複数のPCセットIDのためにローカル閉ループ電力調節量f(i)を別個に維持し、PCセットの中のインジケーション情報に従って、f(i)をクリアするかどうかを決定する。
【0304】
基地局は、受信ビーム情報を示し得る、DCI等のスケジューリング情報をUEに提供する。PLが相互関係を有する場合、UEは、本情報に従ってPLを計算するためのダウンリンクBPLリンクを決定することができる。基地局による受信ビーム切替は、PLの変化によって反映され得る。DCIが受信ビームの情報を明示的に示さない、またはPLが相互関係を有していない場合、UEは、PCセットパラメータの中のPL関連情報の構成に従って、PLを計算する。
【0305】
基地局の視点から、f(i)をクリアするかどうかは、PLの構成から独立している、またはPLの構成とある関係を有し得る、PCセットIDに、基地局によって構成される。基地局による、f(i)をクリアするかどうかの決定では、ビームペアの実際の変化もまた、考慮される。f(i)は、ここでは、UEによってローカルで維持される閉ループ電力調節量であり、PCセットIDに関連する。
【0306】
UEの視点から、f(i)は、送信ビームまたは送信ビーム群毎に異なる。基地局は、PCセットパラメータの2つのセットを構成し、対応するPCセットIDは、1および2であることが仮定される。UEは、4つのビームを有する。図6に示されるように、ビームAおよびBは、1つの群の中にあり、ビームCは、独立して群である。
【0307】
基地局が、ビームCを使用することによって伝送を実施するようにUEに命令するように、アップリンクリソースを構成し、PCセットIDが1であることを示すとき、UEは、ビームC->PCセットID1のためにローカル閉ループ電力調節量f(i)_1を維持し、初期値は、0である。送信ビームが不変のままであり、PCセットIDが不変のままであるとき、値は、TPCコマンドに従って更新される。
【0308】
UEが送信ビームをビームBに切り替えるように命令されるとき、UEは、ビームA/B->PCセットID1のためにローカル閉ループ電力調節量f(i)_2を維持し、初期値は、0である。送信ビームが不変のままであり、PCセットIDが不変のままであるとき、値は、TPCコマンドに従って更新される。
【0309】
UEが送信ビームiをビームAに切り替えるように命令されるとき、UEは、依然として、ビームA/B->PCセットID1のためにローカル閉ループ電力調節量f(i)_2を維持し、TPCコマンドに従って値を更新する。
【0310】
UEが送信ビームをビームCに切り替えるように命令されるとき、UEは、ビームCに対応するf(i)_1を再有効化し、TPCコマンドに従って値を更新する。
【0311】
基地局が、ビームCを使用することによって伝送を実施するようにUEに命令するように、アップリンクリソースを構成し、PCセットIDが2であることを示すとき、UEは、ビームC->PCセットID2のためにローカル閉ループ電力調節量f(i)_3を維持し、初期値は、0である。送信ビームが不変のままであり、PCセットIDが不変のままであるとき、値は、TPCコマンドに従って更新される。
【0312】
UEの送信ビームがビームCであるが、PCセットIDが1であることが示されるとき、UEは、ビームC->PCセットID1のためにローカル閉ループ電力調節量f(i)_1を維持し、TPCコマンドに従って値を更新する。
【0313】
基地局は、必要に応じてPCセットパラメータを構成することによって、UEの現在の送信ビーム(ペア)に対応するf(i)をクリアしてもよい。
【0314】
上記の説明は、基地局がPCセットパラメータ毎にf(i)をクリアするかどうかを設定することである。本方法に加えて、基地局はまた、UEのためのf(i)をクリアするかどうかのUEレベルインジケーションを構成してもよい。UEがPCセットパラメータの複数のセットを伴って構成される場合、UEレベルインジケーションは、UEの全てのPCセットIDに関して有効である。
【0315】
f(i)をクリアするかどうかは、PLセットおよび/またはP0再構成等のデフォルトルールを使用することによって決定されてもよく、次いで、対応するf(i)が、クリアされる。この場合、PCセットパラメータの中のf(i)をクリアするかどうかのインジケーションを構成する必要はない。
【0316】
基地局はさらに、インジケーション情報を通して上記のデフォルトルールを有効/無効にしてもよい。デフォルトルールが有効にされるとき、PCセットパラメータの中のf(i)をクリアするかどうかを構成する必要はなく、PLセットおよび/またはP0は、再構成され、f(i)は、クリアされる。デフォルトルールが無効にされるとき、PCセットパラメータは、f(i)をクリアするかどうかを含んでもよい。
(好ましい実施形態3)
【0317】
本願の方法は、PCセットパラメータの1つのセットがUEの1つのf(i)に対応する、以下の用途シナリオをサポートし得る。
【0318】
本シナリオでは、基地局は、上位層シグナリングを通して、UEへのPCセットパラメータを構成する。
PCセットパラメータは、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0319】
f(i)をクリアするかどうかのインジケーション、
【0320】
UE特有のP0の値のうちの少なくとも1つを含む、P0関連構成、
【0321】
DL RSリソース、CRI、および/またはSS-ブロックインジケーションのうちの少なくとも1つを含む、PL関連構成、
複数のDL RSのための組み合わせルール、または
【0322】
アップリンクRSRP/PL値。
【0323】
上記の項目の具体的意味は、実施形態1に説明される。
【0324】
基地局は、物理層シグナリングまたはMAC CEを通して、UEのために、TXビームまたはTXビーム群等のアップリンク伝送の伝送リソースを示す。
【0325】
基地局は、物理層シグナリングまたはMAC CEを通して、UEのために、RXビームまたはRXビーム群等のアップリンク伝送の受信リソースを示す。
【0326】
基地局は、MAC CEまたは物理層シグナリングを通して、UEのためのTPCコマンド(「デルタ」によって表される)を送信する。
【0327】
UEは、基地局によって示されるアップリンク伝送の送信ビーム(群)等の伝送リソースのための送信電力を計算する。
【0328】
電力計算のために要求されるUE特有のP0の値は、UEのために基地局によって構成される、PC設定パラメータの中のUE特有のP0のパラメータの最新の値を使用する。
【0329】
PLは、UEのために基地局によって構成される、PCセットパラメータの中の最新のPL関連設定に従って計算される。具体的方法は、実施形態1に説明される。
【0330】
UEは、閉ループ電力調節量f(i)をローカルで維持し、基地局によって送信されるデルタに従って、f(i)を更新する。具体的方法は、実施形態1に説明される。
【0331】
UEは、上記のUE特有のP0の値、PL、およびf(i)を使用し、本アップリンク伝送の送信電力を計算する。
【0332】
上記の方法を通して、基地局は、マルチビームモードでアップリンク伝送電力制御を実装してもよい。チャネル変更とともに、基地局は、アップリンク伝送の送信ビーム(群)および/または受信ビーム(群)を変更するかどうかを決定する。
【0333】
送信ビーム(群)が変更される場合、基地局は、物理層シグナリングまたはMAC CEを通してUEに通知する。同時に、基地局は、PCセットパラメータを再構成するかどうかを決定してもよい。PCセットが再構成される場合、基地局はまた、f(i)をクリアするかどうかを決定してもよい。再構成されたPCセットパラメータは、P0関連設定のみを含む、または設定にPL関連設定のみを含む等、パラメータの一部のみを含んでもよい。
【0334】
受信ビーム(群)が変化する場合、基地局は、物理層シグナリングまたはMAC CEを通してUEに通知してもよい、またはUEに通知し得ない。同時に、基地局は、PCセットパラメータを再構成するかどうかを決定してもよい。PCセットが再構成される場合、基地局はまた、f(i)をクリアするかどうかを決定してもよい。再構成されたPCセットパラメータは、パラメータの一部のみを含んでもよい。
【0335】
UEは、最新のPCセットパラメータに従って、ローカルf(i)をクリアするかどうかを決定し、基地局によって送信されるTPCコマンドに従って、f(i)を調節する。
【表1】
【0336】
表1に示されるように、閉ループ電力調節のループは、基地局とUEとの間にある。
【0337】
時間t0では、基地局は、PCセットパラメータの1つのセットを構成する。現在の時間またはある後続の時間では、アップリンク伝送のTXビーム(群)1を含む、伝送リソースは、物理層シグナリングまたはMAC CEの中で搬送される。UEは、ローカル閉ループ電力調節量f(i)を確立する。基地局は、ここではデルタであると仮定される、TXビーム(群)1のためのTPCコマンドを送信する。TPCコマンドを受信した後、UEは、f(i)を更新する。
【0338】
時間t1では、基地局は、TXビーム(群)を2に変更し、PCセットパラメータを再構成しない。この場合、UEは、以下の動作を実行してもよい。
【0339】
UEは、f(i)の履歴値を使用し続け、新しいデルタ値を用いて、本時点でのf(i)を更新する。
【0340】
代替として、f(i)をクリアするかどうかは、基地局によってUEに構成されるf(i)のデフォルトルールまたはクリアするルールに従って、決定される。ルールが送信ビームを切り替えることである場合、f(i)は、クリアされ、f(i)の履歴値は、クリアされる。別様に、履歴値は、連続的に使用される。
【0341】
時間t2では、基地局は、PCセット2であるようにPCセットパラメータを更新する。現在の時間またはある後続の時間では、アップリンク伝送のTXビーム(群)3を含む、伝送リソースは、物理層シグナリングまたはMAC CEの中で搬送される。UEは、PCセット2の中のf(i)をクリアするかどうかのインジケーションに従って、f(i)を動作させる。代替として、f(i)をクリアするかどうかのインジケーションが、PCセット2の中にない場合、UEは、基地局によってUEに構成されるf(i)のデフォルトルールまたはクリアするルールに従って、f(i)をクリアするかどうかを決定してもよい。
【0342】
時間t3では、基地局は、伝送リソースをTXビーム(群)2に変更し、UEの動作は、時間t1におけるものに類似する。
【0343】
UEは、上記の説明におけるローカル閉ループ電力調節量f(i)を維持する。TXビーム(群)が、MIMOマルチフロー伝送をサポートし、対応する複数のストリームが、独立電力制御をサポートするとき、UEは、ループ毎に、対応するTXビーム(群)の中のMIMOストリームの数のf(i)を維持するべきである。上記のMIMOマルチフロー伝送は、マルチ伝送ブロック(TB)伝送を指す。TXビーム(群)がMIMO多層伝送をサポートし、独立階層電力制御をサポートするとき、UEは、PC設定ループ毎に、対応するTXビーム(群)の中のMIMOストリームの数のf(i)を維持するべきである。
(好ましい実施形態4)
【0344】
本願の好ましい実施形態は、PCセットパラメータのN個のセットが、同時に送信されるN個のTXビーム(群)およびUEのN個のf(i)に対応する、以下の用途シナリオをサポートし得る。Nは、1を上回るまたはそれに等しい整数である。
【0345】
基地局およびUEは、最大でも、N個の閉ループ電力調節ループをサポートする。各ループは、PCセットIDおよびUEのローカル閉ループ電力調節量f(i)に対応する。対応して、UEのために基地局によって送信されるTPCコマンドは、それぞれ、N個のループに対応する、最大でN個のデルタ調節量を含む。ループは、PCセットIDに対応するが、PCセットパラメータは、必要に応じて基地局によって決定されてもよい、すなわち、同一のPCセットIDは、異なるコンテンツを有するPCセットパラメータを伴って構成されてもよい。ループは、必要に応じて基地局によって構成される、異なる時間における異なるTXビーム(群)に対応し得る。
【0346】
ループの概念が、説明の便宜上、ここで使用される。実際のシステムでは、本実施形態におけるループ番号は、PCセットIDによって置換され得る。
【0347】
本シナリオでは、基地局は、上位層シグナリングを通して、UEへのPCセットパラメータのN個のセットを構成する。
PCセットパラメータの各セットは、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0348】
PCセットID、
【0349】
f(i)をクリアするかどうかのインジケーション、
【0350】
UE特有のP0の値のうちの少なくとも1つを含む、P0関連構成、
【0351】
DL RSリソース、CRI、および/またはSS-ブロックインジケーションのうちの少なくとも1つを含む、PL関連構成、
複数のDL RSのための組み合わせルール、または
【0352】
アップリンクRSRP/PL値。
【0353】
上記の項目の具体的意味は、実施形態1に説明される。
【0354】
基地局は、物理層シグナリングによって、UEのために、TXビーム群等のアップリンク伝送の伝送リソースを示す。本シナリオでは、N個のTXビーム(群)が、示される必要があり、これらN個のTXビーム(群)は、同時に送信される。
【0355】
基地局は、物理層シグナリングによって、UEのために、RXビーム(群)等のアップリンク伝送の受信リソースを示す。本シナリオでは、基地局は、それぞれ、N個のTXビーム(群)のための対応するRXビーム(群)を示してもよい。対応するRXビーム(群)の数は、Nに等しい、それ未満である、またはそれを上回り得る。
【0356】
PCセットパラメータとTXビーム(群)との間の関連関係は、実施形態1の関連説明に説明される。
【0357】
基地局は、物理層シグナリングを通して、UEのためのTPCコマンドデルタを送信する。デルタは、それぞれ、N個のTXビーム(群)に対応する、N個の電力調節コマンドを含む。
【0358】
UEは、基地局によって示されるアップリンク伝送のN個の送信ビーム(群)等のN個の伝送リソース毎に、送信電力を計算する。上記の説明によると、各ビーム(群)に対応するPCセットパラメータが、決定される。次いで、UEの送信ビーム(群)毎の送信電力は、実施形態3に説明される方法に従って計算される。
【0359】
上記の方法を通して、基地局は、マルチビームモードでアップリンク伝送電力制御を実装し、複数のビームの同時アップリンク伝送をサポートし、独立電力制御を実装してもよい。チャネル変更とともに、基地局は、アップリンク伝送の送信ビーム(群)および/または受信ビーム(群)を変更するかどうかを決定する。PCセットパラメータのN個のセットが並行しているため、基地局は、パラメータの各セットの構成を独立して更新してもよい。異なる時間に、基地局は、同一のPCセットIDに対応するPCセットが同一の受信ビーム(群)に対応するかどうかを決定する。すなわち、同一のPCセットIDが基地局の異なる受信ビーム(群)に対応することがサポートされる。
【0360】
基地局は、チャネル変更に従って、PCセットパラメータとTXビームとの間の対応を更新する。N個のPCセットIDは、それぞれ、N個のTXビーム(群)に対応する。N個のPCセットIDは、それぞれ、N個のTXビーム(群)に対応することが、サポートされる。また、N個の異なるPCセットIDの一部は、同一のPCセットパラメータに対応する、またはN個のPCセットIDに対応するN個のTXビーム(群)の一部は、同一であることもサポートされる。
【0361】
基地局は、N個のPCセットIDが、それぞれ、N個のTXビーム(群)に対応し、UEが、PCセットIDおよびTXビーム(群)のN個の組み合わせのために、N個のローカル閉ループ電力調節量f(i)_1,…f(i)_Nを維持する必要があることをサポートする。各f(i)_n(nは1~Nに及ぶ)は、独立PCセットパラメータに対応し、基地局のTPCコマンドの中のN個のデルタに従って更新される。
【0362】
基地局およびUEは、最大でN個のPCセットIDおよびTXビーム(群)の関係構成をサポートする。ある時間にスケジュールされるアップリンク伝送は、同様にサポートされ得る、N個全てのTXビーム(群)を使用し得ない。
【表2-1】

【表2-2】
【0363】
表2に示されるように、N=2、すなわち、基地局は、最大で2個のPCセットIDと2個のTXビーム(群)との間の対応を構成する。時間t0では、基地局は、それぞれ、PCセットID1およびPCセットID2に対応する、PCセットパラメータの2つのセットを構成する。基地局によって構成される、PCセットとTXビーム(群)との間の関係は、PCセットID1がTXビーム(群)1(ループ1によって表される)に関連し、PCセット2がTXビーム(群)2(ループ2によって表される)に関連することである。アップリンク伝送のTXビーム(群)1および2を含む、伝送リソースは、現在の時間または後続の時間にアップリンクスケジューリング情報の中で搬送される。UEは、それぞれ、ループ1およびループ2のためのローカル閉ループ電力調節量f(i)_loop1およびf(i)_loop2を確立する。基地局は、ここではデルタ1およびデルタ2であると仮定される、TXビーム(群)1および2のためのTPCコマンドを送信する。TPCコマンドを受信した後、UEは、それぞれ、f(i)_loop1およびf(i)_loop2を更新する。
【0364】
時間t1では、基地局は、スケジューリングリソースを変更し、最初のループ2のTXビーム(群)2をTXビーム(群)3に調節する。この場合、基地局は、最初の(i)_loop2が依然として使用され得るため、PCセットID2に関連するPCセットパラメータが送信されず、ループ2のf(i)がクリアされることを考慮する。UEは、ループ2の伝送リソースとしてTXビーム(群)3をとり、伝送リソースのための送信電力を計算する。
【0365】
時間t2では、基地局は、PCセットID1および2のPCセットパラメータを更新する必要がある。表2に示されるように、コンテンツは、それぞれ、PCセット3およびPCセット4であるように更新される。更新の理由は、基地局がRXビーム(群)を切り替える、またはPLの構成を変更することを決定することであり得る、または理由は、対応するf(i)をクリアするかどうかを構成するためにすぎない。本時間後に、PCセットとTXビーム(群)との間の関係についての新しい構成がないため、最初の関係構成が、依然として、UEによって使用される。
【0366】
時間t3では、基地局は、1つだけのTXビーム(群)3をスケジュールすることを決定し、次いで、UEは、PCセットID2がTXビーム(群)3と関連付けられることを決定する。基地局はまた、TPCコマンドの中で、TXビーム(群)のみのための調節コマンドデルタ1も送信する。UEは、ループ2のf(i)を更新する。
(好ましい実施形態5)
【0367】
本願の好ましい実施形態は、以下の用途シナリオをサポートし得る。
【0368】
PCセットIDおよびTXビーム(群)識別子は、ループを決定する。UEは、ループ毎に独立ローカル閉ループ電力調節量f(i)を維持する。
【0369】
複数のループは、同時に稼働してもよく、基地局は、異なる時間におけるUEのアップリンク伝送のために、送信/受信ビーム(群)等の異なる送信および/または受信リソースを構成してもよい。スケジューリング理由に起因して、ビーム切替は、頻繁であり得る。本シナリオでは、前の送信ビーム(群)または受信ビーム(群)に切り替えるとき、対応するf(i)もまた、使用されてもよく、他の送信および受信ビーム(群)の閉ループ電力調節コマンドによって変更され得ない。
【0370】
本シナリオでは、基地局は、上位層シグナリングを通して、UEへのPCセットパラメータの複数のセットを構成する。PCセットパラメータの各セットのコンテンツは、好ましい実施形態4におけるものと同一である。
【0371】
基地局は、物理層シグナリングを通して、UEのためのアップリンク伝送の伝送リソースを示す。基地局は、物理層シグナリングを通して、UEのためのアップリンク伝送の受信リソースを示してもよい。具体的詳細は、実施形態4におけるものと同一である。
【0372】
PCセットパラメータとTXビーム(群)との間の対応関係は、好ましい実施形態4におけるものと同一であり得る、いくつかの方法で構成されてもよい。
【0373】
UEは、基地局によって示されるアップリンク伝送の送信ビーム(群)等の複数の伝送リソース毎に送信電力を計算する。上記の説明によると、各ビーム(群)に対応するPCセットパラメータが、決定される。次いで、UEの送信ビーム(群)毎の送信電力が、好ましい実施形態3に説明される方法に従って計算される。
【表3】
【0374】
表3に示されるように、時間t0では、基地局は、それぞれ、PCセットID1およびPCセットID2に対応する、PCセットパラメータの2つのセットを構成する。基地局によって構成される、PCセットとTXビーム(群)との間の関係は、PCセットID1がTXビーム(群)1(ループ1によって表される)に関連し、PCセット2がTXビーム(群)2(ループ2によって表される)に関連することである。アップリンク伝送のTXビーム(群)1および2を含む、伝送リソースは、現在の時間または後続の時間にアップリンクスケジューリング情報の中で搬送される。UEは、それぞれ、ループ1およびループ2のためのローカル閉ループ電力調節量f(i)_loop1およびf(i)_loop2を確立する。基地局は、ここではデルタ1およびデルタ2であると仮定される、TXビーム(群)1および2のためのTPCコマンドを送信する。TPCコマンドを受信した後、UEは、それぞれ、f(i)_loop1およびf(i)_loop2を更新する。
【0375】
時間t1では、基地局は、それぞれ、PCセットID3およびPCセットID4に対応する、PCセットパラメータの2つのセットを構成する。基地局によって構成される、PCセットとTXビーム(群)との間の関係は、PCセットID3がTXビーム(群)3(ループ3によって表される)に関連し、PCセット4がTXビーム(群)4(ループ4によって表される)に関連することである。アップリンク伝送のTXビーム(群)3および4を含む、伝送リソースは、現在の時間または後続の時間にアップリンクスケジューリング情報の中で搬送される。UEは、それぞれ、ループ3およびループ4のためのローカル閉ループ電力調節量f(i)_loop3およびf(i)_loop4を確立する。基地局は、ここではデルタ1およびデルタ2であると仮定される、TXビーム(群)3および4のためのTPCコマンドを送信する。TPCコマンドを受信した後、UEは、それぞれ、f(i)_loop3およびf(i)_loop4を更新する。
【0376】
時間t2では、基地局は、PCセットID1および2のPCセットパラメータを更新する必要がある。表3に示されるように、コンテンツは、それぞれ、PCセット5およびPCセット6であるように更新される。更新の理由は、基地局がRXビーム(群)を切り替える、またはPLの構成を変更することを決定することであり得る、または理由は、対応するf(i)をクリアするかどうかを構成するためにすぎない。基地局はまた、PCセットID1がTXビーム(群)5(ループ5によって表される)に対応する、PCセットIDとTXビーム(群)との間の対応も更新する。アップリンク伝送のTXビーム(群)5および2を含む、伝送リソースは、現在の時間または後続の時間にアップリンクスケジューリング情報の中で搬送される。UEは、ループ5のためのローカル閉ループ電力調節量f(i)_loop5を確立する。基地局は、ここではデルタ1およびデルタ2であると仮定される、TXビーム(群)5および2のためのTPCコマンドを送信する。TPCコマンドを受信した後、UEは、それぞれ、f(i)_loop5およびf(i)_loop2を更新する。
【0377】
時間t3では、基地局は、PCセットパラメータを更新することも、PCセットIDとTXビーム(群)との間の関係を構成することもしていない。アップリンクスケジューリング情報は、伝送リソースがTXビーム(群)3および4であり、関連付けられるPCセットIDが、それぞれ、3および4であることを示す。基地局は、ここではデルタ1およびデルタ2であると仮定される、TXビーム(群)3および4のためのTPCコマンドを送信する。TPCコマンドを受信した後、UEは、それぞれ、f(i)_loop3およびf(i)_loop4を更新する。
(好ましい実施形6)
【0378】
基地局は、各ループが、少なくとも、PCセットIDと、TXビーム(群)識別子とを含む、UEのための少なくとも1つの閉ループ電力制御ループを構成する。UEは、ループ毎に独立ローカル閉ループ電力調節量f(i)を維持する。
【0379】
基地局は、ループを識別するように、ループ毎にループIDを構成する。
【0380】
閉ループ電力制御ループは、上位層シグナリングまたはMAC CEまたは物理層シグナリングを通して、構成されてもよい。
【0381】
基地局がUEのためのアップリンク伝送のビーム(群)を切り替えることを決定するとき、送信ビームのみが切り替えられ、基地局側の対応するPCセット構成が変更されない、すなわち、PCセットIDが不変のままであると仮定される。基地局は、2つのモードを有する。第1のモードは、最初のPCセットIDと、新しいTXビーム(群)IDとを含む、付加的ループが構成されるものである。第2のモードは、最初のループ構成を更新し、TXビーム(群)IDを新しいものに更新することである。第1のモードの特性は、TXビーム(群)が変更されるとき、異なるTXビーム(群)が独立閉ループ電力調節パラメータを有することである。送信ビーム(群)が切り替えられるシナリオに関して、最初のTXビーム(群)への切替はまた、本構成の閉ループ電力調節パラメータを使用してもよい。第2のモードの特性は、新しいループ構成を追加することなく、TXビーム(群)のみが変更され、変更前のTXビーム(群)および変更後のTXビーム(群)がf(i)の履歴記録を共有し得ることである。
【0382】
基地局がUEのためのアップリンク伝送のためのビーム(群)を切り替えることを決定するとき、UEのTXビーム(群)を変更することなく、受信ビーム(群)のみが切り替えられると仮定して、基地局は、以下のモードを有する。第1のモードは、PCセットパラメータのセットを再構成するステップと、新しいPCセットIDを用いてセットを識別するステップと、新しいループを追加するステップと、新しいループIDを用いてループを識別するステップと、PCセットIDと最初のTXビーム(群)との間の関連関係を構成するステップとを含む。第2のモードは、ループの構成を不変に保ち、PCセットIDに対応するPCセットパラメータのコンテンツのみを更新するステップを含む。第3のモードは、特別な構成または通知を要求しないステップと、依然として、最初のPCセットIDに対応するPCセットパラメータを使用するステップとを含む。第1のモードの特性は、異なる受信ビーム(群)が独立閉ループ電力調節パラメータに対応することである。受信ビーム(群)が頻繁に切り替えられるシナリオに関して、最初のRXビーム(群)への切替もまた、本構成の閉ループ電力調節パラメータを使用してもよい。第2のモードの特性は、異なる受信ビーム(群)が、おそらく、変化の前および後のRXビーム(群)のf(i)の履歴記録値を共有することである。第3のモードの特性は、異なる受信ビーム(群)が、変化の前および後のRXビーム(群)のf(i)の履歴記録値を共有し得ることである。
【0383】
基地局がUEのためのアップリンク伝送のビーム(群)を切り替えることを決定するとき、送信および受信ビームが両方とも変更される必要があると仮定される。基地局は、以下のモードを有する。第1のモードは、新しいTXビーム(群)と、新しい受信ビーム(群)とを含む、新しいループ構成を追加することである。第2のモードは、新しいTXビーム(群)および新しい受信ビーム(群)に対応するPCセットIDを含む、最初のループ構成を更新することである。新しい受信ビーム(群)に対応するPCセットIDは、構成される、または新たに構成されてもよい。第1のモードの特性は、閉ループ電力パラメータが、それぞれ、変更前のビーム構成および変更後のビーム構成に関して維持され、最初の送信および受信ビーム(群)構成に切り替えるときに、閉ループ電力パラメータが履歴値を使用し得ることである。第2のモードの特性は、変更前のビーム構成および変更後のビーム構成が、おそらく、閉ループ電力パラメータを共有することである。
(好ましい実施形態7)
【0384】
全ての上記の好ましい実施形態では、UEは、ループ毎にf(i)を維持する。長期間にわたって更新されていないループに関して、期間満了機構が、存在するべきである、すなわち、本ループのf(i)は、クリアされる、または無効な値に構成される。ループの期間満了機構は、以下の様式のうちの少なくとも1つを採用してもよい。
【0385】
基地局は、UEのための時間量を構成する。UEが、本時間量内の基地局によって示される動作に従ってループのf(i)を更新しない場合、UEは、ループのf(i)をクリアする、またはそれを無効な値としてマークする。更新はまた、基地局によって送信されるPCセットの中のf(i)をクリアするかどうかによってトリガされる、またはf(i)をクリアすることに応じてUEのために基地局によって構成される条件によってトリガされ得る、クリアする動作も含む。
【0386】
基地局は、各ループの有効期限を制御する。いったんループが、ある時間周期にわたって、または基地局側で更新されていない、ダウンリンク送信および/またはアップリンク受信のためのビームの構成が、同一のCRIに関して置換されている、または他の理由が、基地局に、あるループがその履歴記録値を使用するべきではないと考慮させると、基地局が伝送のために本ループを再有効化するとき、基地局は、PCセットパラメータをUEに送信し、f(i)をクリアするかどうかのインジケーションを「はい」に設定する。
【0387】
UEは、上記に説明される全ての実施形態では、ループ毎にローカル閉ループ電力調節量f(i)を維持する。TXビーム(群)がMIMOマルチフロー伝送をサポートし、対応する複数のストリームが独立電力制御をサポートするとき、UEは、PCセットループ毎に、対応するTXビーム(群)の中のMIMOストリームの数のf(i)を維持するべきである。上記のMIMOマルチフロー伝送は、マルチ伝送ブロック(TB)伝送を指す。TXビーム(群)がMIMO多層伝送をサポートし、独立階層電力制御をサポートするとき、UEは、PCセットループ毎に、対応するTXビーム(群)の中のMIMOストリームの数のf(i)を維持するべきである。
(好ましい実施形態8)
【0388】
基地局がUEのアップリンク伝送をスケジュールするとき、時間周波数リソース、伝送レート、変調およびコーディング方式、およびMIMO方法等を含む、多くの要因が、決定される必要がある。受信品質に従って、基地局は、変調およびコーディング方式を改良すること、および送信電力を増加させること等の後続のスケジューリングのために調節される必要がある要因を決定する必要がある。しかしながら、基地局は、UEの現在の送信電力を把握せず、送信電力が改良され得るかどうかを把握しない。したがって、機構が、LTEにおいて提供される。UEは、現在の送信電力と最大送信電力との間の差異を明確に通知する、電力ヘッドルームレポート(PHR)を基地局に送信する。
【0389】
NRビームモードでは、PHRはまた、ビームの変更を考慮する必要もある。上記の実施形態によると、複数の閉ループ電力制御ループが、おそらく、基地局とUEとの間に存在し、1つのループに対応する、UEの1つだけのTXビーム(群)が、一度にスケジュールされてもよい。代替として、複数のループに対応するTXビーム(群)が、スケジュールされてもよく、ループは、異なる時間に異なり得る。複数のTXビーム(群)が同時に送信されるとき、各TXビーム(群)の送信電力は、別個に計算されてもよい。実際の送信電力の合計もまた、UEの最大送信電力によって限定される。最大送信電力が全てのTXビーム(群)の送信電力の要件を満たすために十分ではないとき、電力削減が、実施されてもよい、またはTXビーム(群)の一部の送信が、放棄されてもよい。したがって、報告されたPHRは、複数のTXビーム(群)の電力の合計と最大電力との間の差異を合同PHRとして反映するべきである。単一のTXビーム(群)のPHRもまた、基地局スケジューリングのために有用である。したがって、複数のループが同一の伝送に使用される場合に関して、PHR報告が、ループ毎に独立して実施されてもよい、または1つのPHRが、複数のループに関して報告されてもよい、または両方が提供される。
【0390】
UEのために基地局によって構成されるPHR報告モードは、以下のモードのうちの1つである。第1のモードは、ループ毎にPHRを別個に報告することである。第2のモードは、複数のループのためのPHRをともに報告することである。第3のモードは、複数のループのための合同PHR、および複数のループ毎に独立PHRを報告することである。
【0391】
代替として、UEのために基地局によって構成されるPHR報告モードは、以下のモードのうちの1つである。第1のモードは、TXビーム(群)毎にPHRを別個に報告することである。第2のモードは、UEの同一のスケジューリング時間に全てのTXビーム(群)のためのPHRを合同で報告することである。第3のモードは、統一スケジューリング時間に全てのTXビーム(群)のための合同PHR、およびTXビーム(群)毎に独立PHRを報告することである。
【0392】
PHRがループ毎またはTXビーム(群)毎に独立して報告され、電力が計算されるとき、ループに対応するTXビーム(群)または基地局によって示されるTXビーム(群)のみが、送信電力を独占的に占有すると仮定される。
【0393】
複数のループまたは複数のTXビーム(群)のための合同PHRが報告されるとき、複数のループに対応する複数のTXビーム(群)または基地局によって示される複数のTXビーム(群)の送信電力は、電力が計算されるときに考慮される必要があり、報告する合同PHRとして、UEの最大送信電力と合計との間の差異がある。
【0394】
PHRがループ毎に独立して報告されるとき、PHRのトリガ条件は、以下、すなわち、ループのPL変化が、事前定義された閾値を超える、ループの構成が、変化する、または基地局が、ループに対応するPCセットIDのPCセットパラメータを再構成する、またはループに対応するf(i)が、故障に加えた理由によりクリアされる、ループの構成が、変化する、または基地局が、ループに対応するPCセットIDのPCセットパラメータを再構成する、またはループに対応するf(i)が、故障に加えた理由によりクリアされる、およびPHRと前もって報告されたPHRとの間の差異が、上記の条件に起因して、事前定義された閾値を上回る、ループの構成が、変化する、または基地局が、ループに対応するPCセットIDのPCセットパラメータを再構成する、またはループに対応するf(i)が、故障に加えた理由によりクリアされる、およびPHRが、上記の条件に起因して、0、0未満、または事前定義された閾値未満にされる、のうちの少なくとも1つを含む。
【0395】
上記の条件は、他の条件と組み合わせて有効になり得る。例えば、PHR報告間隔は、事前定義された時間量未満であることはできない。
【0396】
PHRが複数のループ(ループ群と呼ばれる)に関して合同で報告されるとき、PHRのトリガ条件は、以下、すなわち、最後に報告されたループ群の合同PHRに対して、ループ群の中の全てのループのPL変化量の合計が、事前定義された閾値を超える、ループ群の中の少なくとも1つのループの構成が、変化する、または基地局が、ループ群の中の少なくとも1つのループに対応するPCセットIDのPCセットパラメータを再構成する、またはループ群の中の少なくとも1つのループに対応するf(i)が、故障に加えた理由によりクリアされる、ループ群の中の少なくとも1つのループの構成が、変化する、または基地局が、ループ群の中の少なくとも1つのループに対応するPCセットIDのPCセットパラメータを再構成する、またはループ群の中の少なくとも1つのループに対応するf(i)が、故障に加えた理由によりクリアされる、および合同PHRと前もって報告された合同PHRとの間の差異が、上記の条件に起因して、事前定義された閾値を上回る、ループ群の中の少なくとも1つのループの構成が、変化する、または基地局が、ループ群の中の少なくとも1つのループに対応するPCセットIDのPCセットパラメータを再構成する、またはループ群の中の少なくとも1つのループに対応するf(i)が、故障に加えた理由によりクリアされる、およびPHRが、上記の条件に起因して、0、0未満、または事前定義された閾値未満にされる、のうちの少なくとも1つを含む。
【0397】
上記の条件は、他の条件と組み合わせて有効になり得る。例えば、PHRの報告間隔は、事前定義された時間量未満であることはできない。
【0398】
ループ毎にPHRを独立して報告する場合に関して、各ループは、プロセスを維持する必要があり、トリガ条件が別個に満たされるかどうかを決定する。
【0399】
複数のループのためのPHRを合同で報告する場合に要求されるプロセスの数は、基地局によって示される必要がある。受信および/または送信ビーム(群)の間で頻繁に切り替える、すなわち、異なるループ群の間で切り替えるという要件が提供される場合、PHRプロセスは、異なるループ群に関して独立して維持される必要がある。別様に、異なるループが切り替えられるとしても、同一のプロセスのみが、PHRの報告を維持するために使用される。したがって、基地局は、以下のモードでUEのためのPHR報告プロセスを示す。
【0400】
1つのPHRプロセスに関して、基地局によって構成されるPHRプロセスの数は、1である。
【0401】
複数のPHRプロセスに関して、基地局は、PHRプロセスの数を構成し、各PHRプロセスの識別子およびループIDを示す。
【0402】
UEは、構成に従って、PHRプロセス毎にトリガ条件に関連する決定およびパラメータ更新を維持する。
【0403】
PHRプロセスの数が1であるとき、UEは、全てのアクティブ化されたループがPHRプロセスに属することをデフォルトで設定する。
【0404】
PHRプロセスの数が1を上回るとき、UEによって報告されるPHRは、少なくとも、PHRプロセス識別子、合同PHR、合同PHRに対応するループIDのうちの1つを搬送する。
【0405】
報告されたPHRが複数のループの合同PHRおよび各ループの独立PHRであるとき、トリガ条件は、複数のループの合同PHRのトリガ条件を使用する。PHR情報は、合同PHRおよび別個のループのPHRを搬送する。
【0406】
ループに対応する受信および送信ビーム(群)は、チャネル変更に従って変化し得る。加えて、(PHRプロセスによって構成されるループセットのサブセットに属する)異なる時間に同一のPHRプロセスに関して有効化されるループセットは、異なり得、合同PHRの計算は、現在スケジュールされているループに基づくべきである。
【0407】
合同PHRを伴って報告される別個のループPHRの計算は、他のループのTXビーム(群)が送信されないと仮定する必要がある。
【0408】
合同PHRを伴って報告される別個のループPHRの一部に含まれるループは、合同PHR計算で使用されるループセット、またはPHRプロセスによって構成されるループセット全体と同一である。
【0409】
実際のアップリンク伝送がなく、PHR報告も必要とされるとき、報告されたPHR計算は、送信および受信ビーム(群)が最後に正常に伝送されたアップリンクのビーム構成と同一であることに基づくべきである。
(好ましい実施形態9)
【0410】
好ましい実施形態は、別の電力制御アーキテクチャを説明する。
【0411】
1.基地局は、UEのための少なくとも1つのPC設定パラメータを構成または再構成する。各PC設定パラメータは、異なるサービス、異なる波形構成、異なる数秘術構成、および異なるビームリソース構成等の異なる用途シナリオに対応する。
各PC設定パラメータは、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0412】
PC設定識別子;
【0413】
セル特有のP0およびPCMAX等のセル特有の構成パラメータ、
【0414】
PCMAXのバックオフ値等の波形特有の構成パラメータ、
数秘術等の数秘術特有の構成パラメータ、すなわち、物理層フレームの構成に関連する電力制御パラメータ、または
【0415】
トラフィックに関連する電力制御パラメータ等のトラフィック特有の構成パラメータ。
PHR関連構成パラメータは、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0416】
PHRスイッチ、
【0417】
PHR報告周期、
【0418】
最小PHR報告間隔、
PL変化量閾値、または
【0419】
PHRのタイプ。
【0420】
PHRのタイプは、電力ヘッドルームが計算される方法を決定するために使用される。
【0421】
PL変化量閾値は、PHRをトリガするための1つの条件である、現在のPLと最後のPHR報告で使用されたPLとの間の差異が十分に大きいかどうかを決定するために使用される。
少なくとも1つのPCセットが、提供され、各PCセットは、以下のうちの少なくとも1つを含む。
【0422】
PCセット識別子、
【0423】
f(i)をクリアするかどうかのインジケーション、
【0424】
UE特有のP0の値のうちの少なくとも1つを含む、UE特有のP0の値の関連構成、
【0425】
DL RSリソース、CRI、および/またはSS-ブロックインジケーションのうちの少なくとも1つを含む、PL関連構成、
【0426】
複数のDL RSのための組み合わせルール、
アップリンクRSRP/PL値、または
【0427】
SRI等のUL RSリソース、またはCRI等のDL RSリソースのうちの少なくとも1つを含む、アップリンク伝送リソース設定。
【0428】
UE特有のP0の値関連設定およびPL関連設定は、実施形態1に説明されるものと同一である。
【0429】
PCセット識別子は、1つを上回るPCセットに関して有効であり、PCセットを識別するために使用される。
【0430】
f(i)は、UEによって維持される閉ループ電力調節量であり、UEは、PCセット毎に1つのf(i)を維持する。PCセットの中のTXビーム(群)が、MIMOマルチフロー伝送をサポートし、複数のストリームのそれぞれの電力制御が、独立して実施されることができるとき、UEは、PCセット毎にf(i)を維持するべきであり、f(i)の数量は、対応するTXビーム(群)の中のMIMOストリームの数量に等しい。上記のMIMOマルチフロー伝送は、マルチ伝送ブロック(TB)伝送を指す。TXビーム(群)が、MIMO多層伝送をサポートし、独立電力制御をサポートするとき、PC設定ループ毎にUEによって維持されるf(i)の数量は、対応するTXビーム(群)の中のMIMOストリームの数量に等しい。
【0431】
f(i)をクリアするかどうかの構成は、基地局が、PCセットパラメータ変更に応答して、変更前のf(i)を留保するかどうかを選択することを可能にする。
【0432】
アップリンク伝送リソース設定は、アップリンクTXビーム(群)等のUEのアップリンク伝送リソースを示すために使用される。
【0433】
TXビーム(群)は、SRS(SRI)のリソースインジケーション等のUL RSリソース、またはCSI-RS(CR)のリソースインジケーション等のDL RSリソースによって識別されてもよい。SRSリソースインジケーションは、SRSを前もって送信するために使用されたUE送信ビーム(群)を識別し、CSI-RSのリソースインジケーションは、前もって送信されたCSI-RSに対応する、UEの最良の受信ビーム(群)を識別し、最良の受信ビーム(群)をアップリンク伝送の送信ビーム(群)として受け取る。
【0434】
上記の説明は、基地局がPCセット毎にf(i)をクリアするかどうかを設定することである。本方法に加えて、これはまた、下記に説明される方法のうちの1つであってもよい。
【0435】
基地局は、UEのためのf(i)をクリアするかどうかのPC設定レベルインジケーションを構成する。PC設定がPCセットパラメータの複数のセットを含む場合、PC設定レベルインジケーションは、PC設定の中の全てのPCセットに関して有効である。
【0436】
基地局は、UEのためのf(i)をクリアするかどうかのUEレベルインジケーションを構成する。UEがPCセットパラメータの複数のセットを伴って構成される場合、UEレベルインジケーションは、UEの全てのPC設定IDの全てのPCセットに関して有効である。
【0437】
f(i)をクリアするかどうかは、PL設定および/またはP0(セル特有のP0またはUE特有のP0)再構成等のデフォルトルールを使用することによって決定されてもよく、次いで、対応するf(i)が、クリアされる。この場合、f(i)をクリアするかどうかのインジケーションは、PC設定パラメータのために構成される必要はない。
【0438】
基地局は、インジケーション情報を通して上記のデフォルトルールを有効/無効にする。デフォルトルールが有効にされるとき、PC設定パラメータの中のf(i)をクリアするかどうかを構成する必要はなく、f(i)は、PL設定および/またはP0が再構成されるときにクリアされる。デフォルトルールが無効にされるとき、PC設定パラメータは、f(i)をクリアするかどうかを含んでもよい。
【0439】
2.基地局は、UEのためのアップリンク伝送のPC設定パラメータを示す。
【0440】
基地局は、MAC CEまたは物理層シグナリングを通して、UEのためのPC設定IDをアクティブ化または非アクティブ化する。
PC設定IDがアクティブ化されるとき、UEは、PC設定IDによって識別されるPC設定パラメータを通して、UEのアップリンク伝送の電力制御関連パラメータを決定する。
【0441】
代替として、UEは、PC設定IDを通して、UEのアップリンク伝送の電力制御関連パラメータおよびTXビーム(群)等のアップリンク伝送に使用される伝送リソースを決定する。
【0442】
アクティブ化されたPC設定IDに関して、基地局は、PC設定IDの構成が1つ以上の伝送において適用されることを規定してもよい。
【0443】
アクティブ化されたPC設定IDに関して、基地局は、その適用ルールを構成してもよく、UEは、PC設定IDの構成を全ての現在および後続の適格なアップリンク伝送に適用する。適用ルールは、PC設定IDを使用することによって構成される伝送の特性を指し、PUCCH、ロングPUCCH、ショートPUCCH、PUSCH、具体的PUSCH、具体的タイプのSRSを含む、チャネル/信号カテゴリのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0444】
具体的PUSCHは、具体的時間/周波数リソース上で送信されるPUSCH、または具体的な数の伝送を伴うPUSCH、または異なる数を伴うPUSCHを含む、具体的条件を満たすPUSCHを指す。
3.基地局は、物理層シグナリングによって伝送電力制御コマンドを動的に送信する。
【0445】
TPCコマンド情報は、1つ以上のTXビーム(群)に対応する、1つ以上の電力調節量を含む。TXビーム(群)の数は、現在の伝送の独立電力制御のビーム(群)に関連し、対応するアップリンクRXビーム(群)は、PC設定IDによって暗示的に示される。
【0446】
詳細に関しては、実施形態1の関連部分を参照されたい。
【0447】
4.UEは、以下の方法を使用して、アップリンク伝送(PUSCH/PUCCH/SRS)の電力を計算する。
【0448】
UEは、上位層情報を受信し、PC設定パラメータの1つ以上のセットを取得する。
【0449】
UEは、物理層シグナリングまたはMAC CEの中のPC設定IDに従って、本伝送の電力制御関連パラメータを決定する。
【0450】
物理層シグナリングまたはMAC CEのスケジューリング情報に従って、またはPC設定IDを通して、TXビーム(群)等の本伝送の伝送リソースが、獲得される。
【0451】
UEは、PC設定パラメータの中のPCセットID毎に、UE特有のP0の値およびPLパラメータを設定する。
【0452】
UEは、PCセット毎に独立f(i)を維持する。
【0453】
UEは、TPCコマンドを受信し、コマンドをPCセットの対応するf(i)に適用し、基地局構成に従って、累積様式または非累積様式を採用する。
【0454】
UEがPC設定を受信した後、PC設定がPL関連情報を含む場合、PL計算のパラメータ構成は、更新される。
【0455】
PL計算のために要求される、可能性として考えられる組み合わせルールおよびDL RSリソースは、PC設定IDに従って、上位層によって構成されるPC設定パラメータから取得される。TXビームによって決定される、受信ビームを通したDL RSの受信において測定されるPLは、アップリンク伝送のためのPLを計算するための可能性として考えられる組み合わせルールとともに使用される。
【0456】
UEは、受信されたPC設定の中のf(i)をクリアするかどうかのインジケーションに従って、またはUEのために基地局によって構成されるルールに従って、各PCセットのf(i)に可能性として考えられるクリアする動作を実施する。
【0457】
PL、P0、f(i)は、本アップリンク伝送の電力を計算するために使用される。
5.UEは、PHRを基地局に報告する。
【0458】
UEは、アクティブ化されたPC設定IDのための独立PHRトリガ条件を維持する。トリガ条件が満たされるとき、十分なアップリンクリソースが提供され、PHRが基地局に報告される。
【0459】
代替として、UEは、有効化されたPHRスイッチを用いて、PC設定IDのための独立PHRトリガ条件を維持する。トリガ条件が満たされるとき、十分なアップリンクリソースが提供され、PHRが基地局に報告される。
【0460】
実際のアップリンク伝送がないとき、UEは、PC設定IDによって構成されるパラメータを使用し、TXビーム(群)、P0、PL構成、PCMAX等のPHR計算によって要求されるパラメータを決定する。
(トリガ条件におけるPL閾値の使用ルールに関して)
【0461】
UEは、PC設定の中のPCセット毎にPLを計算する。PC設定に対応するPHRトリガ条件は、以下のうちの少なくとも1つを含む、すなわち、本PC設定に対応するPHRの最後の報告時間に対して、全てのPCセットのPL変化量の合計が、事前定義された閾値、すなわち、PL変化量閾値を超える。
(好ましい実施形態10)
【0462】
図7は、本願の好ましい実施形態10によって提供される方法の概略図である。図7に示されるように、ビーム管理(BM)プロセスでは、基地局およびUEは、ビーム訓練を実施し、後続の通信のためにより良好な品質を伴うビームを選択する。アップリンク方向では、基地局は、質測定用参照信号(SRS)を送信するようにUEを構成する。SRSは、複数のビームリソース上で伝送される。基地局は、SRSを測定することによって、UEのための1つまたは複数の最良ビームを候補ビームとして選択してもよい。基地局は、ある様式で候補ビームについての選択結果をUEに通知し、これらの候補ビームはまた、グループ化されてもよい。例えば、図7に示されるように、基地局は、UEのための4つの候補ビームセットを選択し、各2つが、1つの群にグループ化される。したがって、基地局によってUEに示される候補ビームセットは、ビームID#1、ビームID#2、ビームID#3、ビームID#4である。代替として、候補ビームセットはまた、群、すなわち、ビーム群1、ビーム群2の中で示されてもよい。この場合、ビーム群と実際のビームとの間のマッピングは、UEによって決定される。グループ化モードもまた、基地局によって構成されてもよく、ビーム群1は、ビームID#1およびビームID#2を含み、ビーム群2は、ビームID#3およびビームID#4を含む。
【0463】
要するに、基地局は、UEのために、候補ビームセット、ビーム群セット、および/またはビームセットを構成する。UEは、ビーム群と実際のビームとの間の対応を獲得してもよい。
【0464】
候補ビームセットは、現在使用されているビームおよび予備ビームを含む。
【0465】
基地局は、別個にUEのアップリンク伝送チャネル/信号毎に少なくとも1つの伝送パラメータセットを構成する。
【0466】
各伝送パラメータ設定は、少なくとも1つの伝送パラメータセットを含む。伝送パラメータセットは、ID情報、TXビーム(群)ID、PL設定、またはP0のうちの少なくとも1つを含む。
【0467】
TXビーム(群)IDは、送信ビームまたはビーム群等の示されたSRSの伝送リソースを表す、SRSリソースインジケーション(SRI)であってもよい。TXビーム群IDはまた、上記に説明されるビーム群の概念等の複数のビームセットから成る群も指し得る。
【0468】
PL設定は、SRSリソース、またはSRSリソース設定、またはSRSリソースセットの中で示されてもよい。PL設定に含まれるコンテンツは、実施形態1におけるPLの説明に説明される。
【0469】
P0は、ビーム関連部分またはUE特有のP0部分を指し、その意味は、実施形態1の関連説明に説明される。
【0470】
ID情報は、上記に説明されるパラメータセットの識別子を指す。本情報はまた、論理識別子として使用されてもよく、TXビーム(群)IDは、識別子情報を置換するために使用され、かつインデックス化に使用される。
【0471】
各伝送パラメータセットはさらに、f(i)をクリアするかどうかについての情報を含んでもよく、その意味は、実施形態1の関連説明に説明される。
【0472】
伝送パラメータセットおよび伝送パラメータ設定の情報は、論理的組み合わせのみであってもよく、実際には、異なるレベルまたは異なるタイプのメッセージの中で配布されてもよい。例えば、TXビーム(群)IDおよびPL設定は、SRSソースに関連する構成の中にあってもよく、P0は、PUSCHの伝送パラメータ関連情報の中およびSRSの伝送パラメータ関連情報の中のPUSCHを示すP0等の伝送に関連するメッセージの中にあってもよい。
【0473】
UEのSRSのために基地局によって構成される伝送パラメータ設定の中の情報は、PUSCHおよびPUCCH伝送によって共有されてもよい。
【0474】
伝送パラメータ設定は、少なくとも異なる伝送チャネル/信号構成に関するものである。各伝送チャネルおよび信号はまた、複数の伝送パラメータ設定を伴って構成されてもよい。伝送パラメータセットは、候補ビームの全てまたは一部に対応してもよい。
【0475】
図7に示されるように、ビーム走査を完了した後、基地局は、2つの群に分割される、4つの候補ビームをUEのために決定する。
【0476】
基地局は、2つの伝送パラメータセットを含む、UEのための1つのSRS伝送パラメータ設定を構成する。
【0477】
基地局は、2つの伝送パラメータセットをそれぞれ含む、UEのためのPUSCHおよびPUCCH伝送パラメータ設定を構成する。2つの伝送パラメータセットは、別個に、SRS伝送パラメータ設定の中の2つの伝送セットに対応する。関連関係は、ID番号またはTXビーム(群)番号であってもよい。
【0478】
ここで説明を容易にするために、IDが存在し、図7のID番号および伝送セット番号が提供されると仮定される。PUSCH伝送パラメータ設定の中のID#1によって識別される伝送パラメータセットおよびSRS伝送パラメータ設定の中のID#1によって識別される伝送パラメータは、TXビーム(群)およびPL設定を共有する。したがって、これら2つのパラメータは、PUSCH伝送パラメータ設定の中で省略され、図7ではグレーでマークされ得る。ID#2も、類似する。
【0479】
PUCCH伝送設定は、PUSCH伝送設定に類似する。同一のパラメータもまた、同一の伝送セットIDまたはTXビーム(群)IDを通して共有されてもよい。
【0480】
基地局は、DCI等の物理層情報を通して、UEの伝送のためにTXビーム(群)を構成する。UEは、構成されたTXビームと伝送パラメータ設定の中のTXビーム(群)との間の関係に従って、伝送パラメータセットを決定し、P0およびPL設定等の情報を適用する。
【0481】
図7に示されるように、DCIによって示されるTXビームID#1および#2は、伝送パラメータ設定の中の伝送セットID#1に属し、DCIによって示されるTXビームID#3および#4は、伝送パラメータ設定の中の伝送セットID#2に属する。
【0482】
UEは、各伝送パラメータ設定の伝送セット毎にローカル電力調節量f(i)を維持し、基地局によって送信される各伝送セットのTPCコマンドに従って、f(i)を更新する。
【0483】
基地局によるP0の再構成は、対応する伝送パラメータセットに関連するf(i)をクリアさせる。
【0484】
基地局によるPLの再構成は、対応する伝送パラメータセットに関連するf(i)をクリアさせる。
(好ましい実施形態11)
【0485】
図8は、本願の好ましい実施形態11によって提供される方法の概略図である。図8に示されるように、候補ビームセットが変化するとき、基地局は、UEのためのSRS伝送パラメータ設定を再構成する必要がある。再構成が、伝送パラメータセットの一部のみに関して実施されてもよい一方で、再構成されていない伝送パラメータセットは、最初のパラメータを維持する。
【0486】
図8に示されるように、図8の左側の候補ビームと比較して、右側の候補ビームセットでは、ビーム群1のビームは、変更されず、PL設定およびP0もまた、変更されないため、再構成が要求されず、ビーム群2のビームは、変更され、ビーム群2は、候補ビームセットの中になく、ビーム群3は、候補ビームセットの中に選択されるため、基地局は、UEへのビームセット情報を更新する必要がある。
【0487】
SRS伝送パラメータ設定では、ID#1の伝送セットは、再構成される必要がなく、ID#2の伝送セットは、再構成される必要がある。
【0488】
PUSCHおよびPUCCHは、SRS伝送パラメータの中のTXビーム(群)およびPL設定を共有してもよい。PUSCHおよびPUCCHのP0は、再構成される必要がある。
【0489】
ID#2の再構成された伝送パラメータセットが受信されるとき、UEは、ID#2のf(i)をリセットする、すなわち、処理をクリアする。
(好ましい実施形態12)
【0490】
基地局は、UEのための1つ以上のPHR設定を構成し、各PHR設定は、タイマ、PL変化閾値、またはPHRプロセスインジケーション、およびPHRプロセス関連構成のうちの少なくとも1つを含む。
【0491】
タイマは、例えば、PHR報告周期、およびPHRを報告するための最小時間間隔を含む。
【0492】
PL変化閾値に関しては、実施形態8における説明を参照されたい。
【0493】
PHRプロセスインジケーションおよびPHRプロセス関連構成に関して、図9は、本願の好ましい実施形態12によって提供されるPHRのための関連構成を示す、概略図である。図9に示されるように、ID#1は、PHRプロセス#1の中で構成され、ID#1およびID#2は、PHRプロセス#2の中で構成される。
【0494】
次いで、UEは、PHRプロセス毎にPHRプロセスを構成し、別個にPHRトリガ条件を維持する。
【0495】
PHR情報は、PHR設定識別情報またはPHR設定識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0496】
PHR設定識別情報は、例えば、PHR設定IDである。PHR設定IDはまた、伝送パラメータ設定IDと共有されてもよい、すなわち、PHRが構成されるとき、伝送パラメータ設定IDが識別に使用される。
【0497】
伝送パラメータ設定IDの意味は、上記の実施形態におけるものと同一である。
【0498】
PHR設定識別情報は、例えば、PHRプロセスIDである。
(好ましい実施形態13)
【0499】
基地局は、アップリンク測定結果RSRP/PLをUEにフィードバックしてもよい。RSRP/PL情報を受信した後、UEは、ローカルPLを更新し、また、PL変化量に従ってローカルf(i)を更新し、電力調節の一貫性を確実にする必要もある。
【0500】
UEが基地局によって送信されるRSRP/PL情報を受信する度に、RSRPが受信される場合、同等のPLが、UEによって前もって送信されたアップリンクRSの電力に従って、基地局によってRSRP値を測定するために、計算される必要があり、次いで、UEは、UEのローカルPLを更新するステップ、および新しいPLと更新前のPLとの間の差異に従って、UEのローカル閉ループ電力調節量f(i)を更新するステップを実施する。実施例が、下記に挙げられる。
【0501】
初期アップリンク伝送中に、基地局は、40であると仮定されるアップリンク伝送のためのPLを送信することが仮定される。この場合、fは、0である。いくつかのアップリンク伝送および基地局によって送信される閉ループ電力調節コマンド後に、サブフレームiにおいて、UEの累積ローカルfは、f(i)=4dBである。複数の閉ループ電力調節コマンドは、PLが変更されることを含意するが、基地局は、PL変化量をUEに通知するように付加的情報を送信しなかった。サブフレームi+1では、基地局は、PLを45に更新するようにUEに通知する。この場合、UEは、少なくとも前のPL+f(i)=新しいPL+f(i+1)、すなわち、40+4=45+(-1)であることを確実にする必要がある。したがって、UEがPLを調節した後、f(i+n)は、-1になる。ここで、f(i+1)は、基地局によって送信されるTPCコマンドを考慮しない。TPCコマンドが受信される場合、f(i+n)は、TPCコマンドの中の電力調節量に従って更新される。
【0502】
基地局は、PC設定パラメータの中のPL関連パラメータを通してRSRP/PL値を設定する。独立して更新されたPLを維持することは、UEの送信ビームが同一であり、同一のPC設定IDに対応するという前提で、PUSCH、PUCCH、およびSRS等の複数のチャネルの間でPLを共有することにつながる。
(好ましい実施形態14)
【0503】
基地局は、UEのためのPL測定関連パラメータを構成する。UEは、構成されたDL
RS測定に従って、アップリンクPLを計算してもよい。基地局はまた、UEのためのアップリンクRSRP/PLを送信し、UEのローカルPLを更新してもよい。UEは、基地局から送信されるアップリンクPLを受信した後に、ローカルPLを更新するべきである。基地局から送信される次のアップリンクPLが受信される前に、測定されたダウンリンクPLは、PLを更新するための参照として使用される。PLを更新するための2つの方法が、提供される。
【0504】
方法aは、以下の通りである。測定されるPLと基地局から送信されるローカルダウンリンクおよびアップリンクPLとの間の差異であって、本誤差は、固定されると見なされる。固定された差異は、新しいダウンリンクRS測定によって取得される後続のPLを調節するために使用され、後続のPLは、アップリンク伝送のためのPLパラメータとして使用される。
【0505】
方法bは、以下の通りである。PLは、基地局によって送信されるアップリンクPLおよび後続のダウンリンクRS測定において取得されるPLの加重平均を使用することによって更新される。時間が、考慮される。最後の更新に関する時間が長いほど、基地局によって送信されるアップリンクPLの加重値が小さくなる。
【0506】
方法aおよびbの選択は、PC設定パラメータの中で基地局によって事前定義または構成されてもよい。
【0507】
明らかなこととして、本願の上記のモジュールまたはステップはそれぞれ、汎用コンピューティングデバイスによって実装され得、モジュールまたはステップは、単一のコンピューティングデバイス上に集中される、または複数のコンピューティングデバイスから成るネットワーク上に分散され得、代替として、モジュールまたはステップは、モジュールまたはステップが記憶デバイスの中に記憶され、コンピューティングデバイスによって実行可能であり得るように、コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムコードによって実装され得ることが、当業者によって理解される。いくつかの状況では、図示または説明されるステップは、本明細書に説明されるものと異なる順序で実行されてもよい、またはモジュールまたはステップは、別個に種々の集積回路モジュールに作製されてもよい、またはその中の複数のモジュールまたはステップは、実装のための単一の集積回路モジュールに作製されてもよい。このように、本願は、ハードウェアおよびソフトウェアのいかなる具体的な組み合わせにも限定されない。
【0508】
上記は、本願の好ましい実施形態にすぎず、本願を限定することを意図しておらず、当業者にとって、本願は、種々の修正および変形例を有し得る。本願の原理内で行われる任意の修正、同等の代用、改良、および同等物は、本願の範囲内に入るはずである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9