(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162409
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】エアロゾル生成デバイスを位置付けるための装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/65 20200101AFI20231031BHJP
A24F 40/60 20200101ALI20231031BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20231031BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20231031BHJP
【FI】
A24F40/65
A24F40/60
A24F40/53
A24F40/10
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023143890
(22)【出願日】2023-09-05
(62)【分割の表示】P 2021139198の分割
【原出願日】2018-12-18
(31)【優先権主張番号】17208194.5
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エストリポー,フレデリック クロード エルベ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】スマートフォンと、電子タバコなどのエアロゾル生成デバイスとを含むシステムを提供する。
【解決手段】スマートフォン2は、好ましくは、Bluetooth(登録商標)のような無線プロトコルを使用して、電子タバコ4との通信相互作用を確立するように構成され、それにより、デバイスは、データを交換することができる。スマートフォン2は、GPS受信機26などの測位モジュールを含み、且つ通信相互作用が確立されるたびにデータ記憶装置28に位置を格納するように適応される。この方法では、ユーザは、最後に格納された位置をデータ記憶装置28から回収し、且つそれをスマートフォンのディスプレイスクリーン22のマップ上に表示することができ、それにより、ユーザは、電子タバコ4を位置付けるうえで支援され得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成デバイスの位置を特定する方法であって、
1つ以上のプロセッサにより、ユーザ電子デバイスと前記エアロゾル生成デバイスとの直近の通信相互作用に関連付けられる前記エアロゾル生成デバイスの格納された位置を取得することと、
前記1つ以上のプロセッサにより、前記ユーザ電子デバイスのディスプレイ上での表示のために、前記エアロゾル生成デバイスの前記格納された位置をマップ上で示すアイコンを出力することと、
前記1つ以上のプロセッサにより、前記ユーザ電子デバイスの前記ディスプレイ上での表示のために、前記エアロゾル生成デバイスと前記ユーザ電子デバイスとの間で通信相互作用が確立された場合に選択可能となるグラフィック要素を出力することと、
前記1つ以上のプロセッサにより、前記グラフィック要素の選択を示す入力を受け付けることと、
前記1つ以上のプロセッサにより、受け付けた前記入力に応じて、前記エアロゾル生成デバイスによるインジケーションをトリガするための信号を送信することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記エアロゾル生成デバイスの前記格納された位置は、前記ユーザ電子デバイス内のメモリ、又は前記ユーザ電子デバイスから遠隔に位置するサーバ内のメモリから取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エアロゾル生成デバイスに関連付けられる前記格納された位置は、前記エアロゾル生成デバイスの識別情報と共に格納されている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記格納された位置に関連付けられる前記エアロゾル生成デバイスの前記識別情報は、モデル番号、シリアル番号、バッチ番号、MACアドレス、又はデバイス名のうちの少なくとも1つである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記エアロゾル生成デバイスと前記ユーザ電子デバイスとの間で通信相互作用が確立された場合に、前記グラフィック要素の見た目が変化する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アイコンの見た目は、前記エアロゾル生成デバイスに対する前記ユーザ電子デバイスの近接度に基づいて変化する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アイコンの前記見た目の前記変化は、前記アイコンの色が変化することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記エアロゾル生成デバイスにより、前記信号の受信に応じて前記インジケーションを出力すること、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記エアロゾル生成デバイスにより出力される前記インジケーションは、視覚的、可聴的、及び/又は触覚的なインジケーションである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記エアロゾル生成デバイスにより出力される前記インジケーションは、前記エアロゾル生成デバイスと前記ユーザ電子デバイスとの間の離隔距離に依存する特性を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記エアロゾル生成デバイスにより出力される前記インジケーションは、前記エアロゾル生成デバイス又は前記ユーザ電子デバイスを使用するユーザにより阻止される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記エアロゾル生成デバイスの前記格納された位置を示す前記アイコンは、前記ユーザ電子デバイスの現在の位置のインジケーションに対して表示される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザ電子デバイスの前記ディスプレイ上での表示のために、前記インジケーションをトリガするための前記信号を送信した後に、ボタンを出力することと、
前記ボタンの選択を示す第2の入力を受け付けることと、
受け付けた前記第2の入力に応じて、前記エアロゾル生成デバイスによる前記インジケーションを終了させるための第2の信号を送信することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記エアロゾル生成デバイスに関連付けられる前記格納された位置の取得に先立って、利用可能なエアロゾル生成デバイスのリストを決定することと、利用可能なエアロゾル生成デバイスの前記リストは、利用可能なエアロゾル生成デバイスについてネットワークをスキャンすることにより決定されることと、
複数のエアロゾル生成デバイスの前記リストからの前記エアロゾル生成デバイスの選択を受け付けることと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ユーザ電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記ユーザ電子デバイスとエアロゾル生成デバイスとの直近の通信相互作用に関連付けられる前記エアロゾル生成デバイスの格納された位置を取得するステップと、
前記ユーザ電子デバイスのディスプレイ上での表示のために、前記エアロゾル生成デバイスの前記格納された位置をマップ上で示すアイコンを出力するステップと、
前記ユーザ電子デバイスの前記ディスプレイ上での表示のために、前記エアロゾル生成デバイスと前記ユーザ電子デバイスとの間で通信相互作用が確立された場合に選択可能となるグラフィック要素を出力するステップと、
前記グラフィック要素の選択を示す入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記入力に応じて、前記エアロゾル生成デバイスによるインジケーションをトリガするための信号を送信するステップと、
を行わせる命令群を記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項16】
前記命令群は、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記ユーザ電子デバイスの前記ディスプレイ上での表示のために、前記インジケーションをトリガするための前記信号を送信した後に、ボタンを出力するステップと、
前記ボタンの選択を示す第2の入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記第2の入力に応じて、前記エアロゾル生成デバイスによる前記インジケーションを終了させるための第2の信号を送信するステップと、
をさらに行わせる、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項17】
前記命令群は、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、前記少なくとも1つのプロセッサに、
前記エアロゾル生成デバイスに関連付けられる前記格納された位置の取得に先立って、利用可能なエアロゾル生成デバイスのリストを決定するステップであって、利用可能なエアロゾル生成デバイスの前記リストは、利用可能なエアロゾル生成デバイスについてネットワークをスキャンすることにより決定される、ステップと、
複数のエアロゾル生成デバイスの前記リストからの前記エアロゾル生成デバイスの選択を受け付けるステップと、
をさらに行わせる、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項18】
エアロゾル生成デバイスの少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、前記少なくとも1つのプロセッサに、
ユーザ電子デバイスと前記エアロゾル生成デバイスとの間で通信相互作用を確立するステップと、
前記エアロゾル生成デバイスによるインジケーションをトリガするための信号を受信するステップと、
前記エアロゾル生成デバイスの位置を特定するための前記インジケーションを前記エアロゾル生成デバイスにより出力するステップと、
前記インジケーションを前記エアロゾル生成デバイスにより出力した後に、前記エアロゾル生成デバイスの使用を検出するステップと、
前記エアロゾル生成デバイスの前記使用を検出したことに応じて、前記エアロゾル生成デバイスによる前記インジケーションを阻止するステップと、
を行わせる命令群を記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項19】
エアロゾル生成デバイスの少なくとも1つのプロセッサにより実行された場合に、前記少なくとも1つのプロセッサに、
ユーザ電子デバイスと前記エアロゾル生成デバイスとの間で通信相互作用を確立するステップと、
前記エアロゾル生成デバイスによるインジケーションをトリガするための信号を受信するステップと、
前記エアロゾル生成デバイスの位置を特定するための前記インジケーションを前記エアロゾル生成デバイスにより出力するステップと、
前記エアロゾル生成デバイスによる前記インジケーションを終了させるための第2の信号を受信するステップと、
前記第2の信号の受信に応じて、前記エアロゾル生成デバイスによる前記インジケーションを阻止するステップと、
を行わせる命令群を記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが電子タバコなどのエアロゾル生成デバイスを位置付ける容易さを改善するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコ及び他のエアロゾル生成デバイスは、消費者の間で一層人気が高まっている。消費されるものである従来のタバコと異なり、電子タバコは、何度も補充及び使用することが意図される。電子タバコは、従来のタバコと比べて単価が高く、従って、ユーザは、紛失しないように保証するためのさらなる注意が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、電子タバコなどのエアロゾル生成デバイスを位置付けるうえでユーザを支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の態様によれば、ユーザ電子デバイス上に配置された測位モジュールと、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用を提供するための通信インタフェースと、測位モジュールによって決定された位置を格納するように構成されるデータ記憶モジュールであって、格納された位置は、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用と関連付けられる、データ記憶モジュールとを含むシステムであって、位置は、トリガに基づいて格納され得、トリガは、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用の確立時又は通信相互作用中及びエアロゾル生成デバイスとの通信相互作用の終了後の1つ又は複数を含む、システムが提供される。
【0005】
この方法では、システムは、エアロゾル生成デバイスを位置付けるうえでユーザを支援することができる。これは、エアロゾル生成デバイス上のさらなる測位モジュールの必要性が除去されるため、費用効果が高い方法で行うことができる。エアロゾル生成デバイスを容易に位置付けることができない場合、データ記憶モジュールから格納された位置を回収することができる。格納された位置は、通信相互作用中又は通信相互作用の直後の電子ユーザデバイスの位置に基づくエアロゾル生成デバイスの想定位置を示し得る。
【0006】
加えて、システムは、トリガ事象が起こったかどうかを判断することができ、この条件が満たされた時点においてのみ位置を格納することができる。一例では、トリガは、エアロゾル生成デバイスが待機モードなどの非活動モードに移行することであり得る。非活動モードは、一定の非活動期間が経過した後又はデバイスが非作動構成に置かれた後に決定することができる。非作動構成の一例は、マウスピースがデバイスボディに引き込まれている場合であり得、デバイスが非活動モードに入る前のデバイスの最後の吸入と見なすことができる。
【0007】
データ記憶モジュールは、電子ユーザデバイスに提供することができる。代替の形態では、データ記憶モジュールは、リモート設置することができ(例えば、サーバになど)、必要に応じて電子ユーザデバイスによってアクセスすることができる。
【0008】
格納された位置は、エアロゾル生成デバイスとの直近の通信相互作用と関連付けられ得る。格納された位置は、エアロゾル生成デバイスの「最後の既知の位置」であり得る。実際には、格納された位置は、接続インタフェースと最後に通信した際のエアロゾル生成デバイスの位置のおよその近似であり得、この情報は、ユーザがエアロゾル生成デバイスを位置付ける際に有益であり得る。
【0009】
代替の配置では、格納された位置は、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用と関連付けられた最も一般的な位置であり得る。また、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用と関連付けられた平均位置を格納することも可能であり得る。
【0010】
好ましくは、電子ユーザデバイスは、格納された位置を示すように構成されたディスプレイを含む。この方法では、格納された位置は、メモリから回収し、ディスプレイ上でユーザに示すことができる。
【0011】
ディスプレイは、格納された位置をマップ上に示すように構成することができる。一配置では、ディスプレイは、格納された位置のみならず、測位モジュールによって決定されたユーザの現在の位置も示すように構成することができる。この方法では、ユーザは、その最後の既知の位置に基づいてエアロゾル生成デバイスを見つけるうえで支援され得る。電子ユーザデバイスは、好ましくは、マップ上に表示を表示するための命令を生成するプロセッサを含み、表示は、格納された位置を示す。
【0012】
マップ上の格納された位置の表示は、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用が確立されるときに変化し得る。一配置では、マップ上の表示は、ディスプレイ上においてユーザが選択できるようになり得る。
【0013】
通知は、電子ユーザデバイスにより、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用が確立されるときに提供され得る。通知は、触覚フィードバック、可聴フィードバック及び視覚フィードバック(ディスプレイ上のものを含む)の1つ又は複数を含み得る。一配置では、エアロゾル生成デバイスと関連付けられたアイコン(例えば、マップ上の表示)は、通信相互作用が確立されるときに選択できるようになり得る。アイコンは、例えば、サイズ、形状又は色の変化の1つ又は複数により、通信相互作用が確立されていることを示すフィードバックをユーザに提供することができる。この方法では、ユーザは、最初に、いかなる接続も確立する前に、格納された位置に移動することにより、エアロゾル生成デバイスを粗く位置付けることができる。その後、ユーザの位置がエアロゾル生成デバイスに十分に近づいた時点で、ユーザは、電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の接続の確立について通知を受けることができ、その結果、ユーザは、エアロゾル生成デバイスをより正確に位置付けることができる。
【0014】
データ記憶モジュールは、通信相互作用においてエアロゾル生成デバイスから受信されたデータに基づいて測位モジュールによって決定された位置を格納するように構成され得る。従って、エアロゾル生成デバイスからのデータ又は少なくとも特定のタイプ若しくはパターンのデータの受信は、データ記憶モジュールに位置を格納するための電子ユーザデバイスに対する命令として処理することができる。一例では、デバイスを通じた蒸気吸入(蒸気吸入の終了又は開始を含む)の決定は、位置を格納するように電子ユーザデバイスをトリガすることができる。蒸気吸入は、フローセンサ、蒸気吸入ボタン又は他の手段によって決定することができる。これは、エアロゾル生成デバイスとユーザデバイスとの間のデータ交換を促すうえで役立ち得、位置は、その都度又は既定の回数にわたって決定することができる。これにより、格納された位置の更新が可能になり、最新の格納された位置は、エアロゾル生成デバイスの想定位置を表し得る。
【0015】
好ましくは、エアロゾル生成デバイスと関連付けられた位置は、エアロゾル生成デバイスの識別情報と共に格納される。例えば、位置は、エアロゾル生成デバイスのモデル及び/又はシリアル番号と共に格納することができる。これにより、ユーザは、いくつかのデバイスを所有する場合、それらのデバイスを区別することができる。
【0016】
好ましくは、測位モジュールは、全地球航法衛星システム(GNSS)受信機を含む。代替として又は加えて、測位モジュールは、慣性センサを含むか、又はWi-Fi若しくは電気通信信号を使用して位置を決定するための受信機を含み得る。
【0017】
通信インタフェースは、Bluetooth(登録商標)又はWi-Fiなどの無線プロトコルを使用して電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の通信相互作用を確立するように配置することができる。また、電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間で有線接続を確立することもできる。本明細書で使用される場合、「通信相互作用」は、デバイス間の情報転送、対形成、認証、データセッション若しくはダイアログの確立又は接続の終了を指し得る。
【0018】
システムは、エアロゾル生成デバイスをさらに含み得る。一実施形態では、表示は、接続インタフェースとの通信相互作用が確立されるとき又は通信相互作用中にエアロゾル生成デバイスによって提供され得る。表示は、光若しくは他のインジケータを使用した視覚表示、可聴表示、触覚表示又は他の同様の表示の1つ又は複数であり得る。
【0019】
実施形態では、電子ユーザデバイス上に表示された前述のアイコン(又は他の要素)は、接続が確立されるときにユーザが選択できるようなものであるか、又はユーザが選択できるようになる。前記アイコンの選択は、エアロゾル生成デバイスによる表示をトリガすることができる。この方法では、ユーザは、最初に、格納された位置に移動することにより、エアロゾル生成デバイスを粗く位置付けることができる。その後、ユーザは、前記デバイスをより正確に位置付けるために、エアロゾル生成デバイスによる表示をトリガすることができる。可聴及び/又は触覚のものであり得る表示は、エアロゾル生成デバイスによって提供され得、エアロゾル生成デバイスと電子ユーザデバイスとの間の離隔距離に依存する特性を有する。離隔距離は、必要に応じて接続インタフェース又はエアロゾル生成デバイスで受信された無線信号の強度に基づいて例えば受信信号強度表示(RSSIインジケータ)によって決定することができる。表示は、エアロゾル生成デバイスを位置付けるうえでユーザを支援することができる。一例では、可聴表示は、離隔距離に依存する周波数を有し得、離隔距離が短いほど周波数が高くなるものであり得る。周波数は、表示のピッチ又は表示の繰り返し率を指し得る。可聴表示は、デバイスの振動によって提供することができる。
【0020】
典型的には、表示は、電子ユーザデバイスのディスプレイ上に提供される。表示は、エアロゾル生成デバイスまでの決定された数値距離及び/又は近接度に基づいて色が変化する(例えば、青色から赤色に)アイコンを含み得る。その利点は、エアロゾル生成デバイスの表示が不明瞭である場合、電子ユーザデバイスの表示を使用できることである。
【0021】
好ましくは、エアロゾル生成デバイスによって提供される表示は、ユーザによって阻止することができる。表示は、エアロゾル生成デバイス又は電子ユーザデバイスを使用して阻止することができる。エアロゾル生成デバイス上では、ボタンを起動して、位置付けられたことを示し、表示を阻止することができる。電子ユーザデバイスのディスプレイ上にも同様のボタンを提供することができる。
【0022】
好ましくは、エアロゾル生成デバイスによって提供される表示は、エアロゾル生成デバイスの使用中に阻止される。従って、表示は、蒸気吸入中に阻止することができる。これは、蒸気吸入ボタンの押し下げ又は起動若しくは気圧センサによって検出することができる。
【0023】
一配置では、電子ユーザデバイスは、接続インタフェースを使用してビーコニング信号を提供するように構成することができ、エアロゾル生成デバイスは、ビーコニング信号を受信した際に表示を提供するように構成することができる。一配置では、ビーコニング信号は、ユーザがユーザデバイスのディスプレイスクリーン上のエアロゾル生成デバイスと関連付けられたアイコンを選択することによって発信することができる。例えば、ユーザは、マップ上に表示されたエアロゾル生成デバイスと関連付けられたアイコンを選択することができる。ビーコニング信号を受信すると、エアロゾル生成デバイスは、表示を提供するように適応される。例えば、エアロゾル生成デバイスは、ユーザがエアロゾル生成デバイスを容易に位置付けることができるように振動し得る。
【0024】
本発明の別の態様によれば、電子ユーザデバイスの位置を決定するステップと、電子ユーザデバイスの通信インタフェースを介して電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の通信相互作用を提供するステップと、測位モジュールによって決定された位置をデータ記憶モジュールに格納するステップであって、格納された位置は、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用と関連付けられる、ステップとを含む方法が提供される。方法は、先行する態様のいかなる特徴も実装することができる。
【0025】
本発明のさらなる別の態様によれば、命令を含むコンピュータ可読媒体であって、命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、電子ユーザデバイスの位置を決定するステップと、電子ユーザデバイスの通信インタフェースを介して電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の通信相互作用を提供するステップと、測位モジュールによって決定された位置をデータ記憶モジュールに格納するステップであって、格納された位置は、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用と関連付けられる、ステップとを含むステップを少なくとも1つのプロセッサに実行させる、コンピュータ可読媒体が提供される。
【0026】
本発明の別の態様によれば、電子ユーザデバイスのユーザインタフェース上において、エアロゾル生成デバイスと関連付けられた位置を表示する方法であって、測位モジュールによって決定された位置をデータ記憶モジュールから回収することであって、格納された位置は、エアロゾル生成デバイスとの通信相互作用と関連付けられる、回収することと、前記位置をユーザインタフェース上に表示するための命令を生成することとを含む方法が提供される。
【0027】
好ましくは、方法は、エアロゾル生成デバイスを位置付けるための命令をユーザインタフェースから受信することを伴う。好ましくは、方法は、電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の接続を確立することと、エアロゾル生成デバイス上に表示を提供することとを伴う。好ましくは、方法は、エアロゾル生成デバイス上に表示を提供するための命令をユーザインタフェースから受信することを伴う。
【0028】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル生成デバイスを位置付ける方法であって、電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の接続を確立することと、エアロゾル生成デバイスを位置付けるための命令をユーザインタフェースから受信することと、前記エアロゾル生成デバイスを位置付けるうえでユーザを支援するために、エアロゾル生成デバイス及び/又は電子ユーザデバイス上に表示を提供することとを含む方法が提供される。好ましくは、表示は、電子ユーザデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間の距離に基づく特性を有する。
【0029】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル生成デバイスを位置付けるためのシステムであって、電子ユーザデバイスと、エアロゾル生成デバイスとを含み、電子ユーザデバイス及びエアロゾル生成デバイスは、それらが通信相互作用を確立することができるようにそれぞれの通信インタフェースを有し、通信相互作用の確立時、表示は、エアロゾル生成デバイスを位置付けるうえでユーザを支援するために、エアロゾル生成デバイス及び/又は電子ユーザデバイス上に提供される、システムが提供される。
【0030】
本発明のさらなる別の態様によれば、接続インタフェースを有する電子ユーザデバイスと、エアロゾル生成デバイスとを含むシステムであって、電子ユーザデバイスは、接続インタフェースを使用してビーコニング信号を提供するように構成され、エアロゾル生成デバイスは、ビーコニング信号を受信した際に可聴警報を提供するように構成される、システムが提供される。
【0031】
本発明の任意の1つの態様の特徴は、本発明の任意の他の態様で提供することができる。
【0032】
ここで、図面を参照して、例示として本発明の実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本発明の実施形態における、電子タバコと通信するスマートフォンの概略図である。
【
図2】本発明の実施形態において行うことができる一続きのステップを示すフロー図である。
【
図3】本発明の実施形態において行うことができる一続きのステップを示す別のフロー図である。
【
図4】本発明の実施形態において行うことができる一続きのステップを示す別のフロー図である。
【
図5】本発明の実施形態におけるシステムの概略図である。
【
図6】本発明の実施形態におけるシステムの別の概略図である。
【
図7】本発明の実施形態における、ネットワーク及び電子タバコと通信するスマートフォンの別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
システムのいくつかの実施形態を説明する前に、システムは、以下の説明に記載される構造又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本開示の利益を有する当業者には、システムの他の実施形態が可能であり、システムを様々な方法で実践又は実行できることが明らかであろう。本明細書で使用される場合、「エアロゾル生成デバイス」又は「電子タバコ」という用語は、エアロゾル(喫煙のためのエアロゾルを含む)をユーザに送達するための喫煙装置を含み得る。喫煙のためのエアロゾルは、0.5~7ミクロンの粒径のエアロゾルを指し得る。粒径は、10又は7ミクロン未満であり得る。装置は、ポータブルであり得る。ポータブルは、ユーザが保持して使用するための装置を指し得る。
【0035】
本明細書で使用される場合、「プロセッサ」又は「処理資源」という用語は、ASIC、マイクロコントローラ、FPGA、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)能力、状態機械又は他の適切なコンポーネントを含む、処理のための1つ又は複数のユニットを指し得る。プロセッサは、メモリに格納された機械可読命令及び/又はプログラマブル論理としてのコンピュータプログラムを含み得る。
【0036】
図1は、スマートフォン2及び電子タバコ4の概略図である。エアロゾル生成デバイスである電子タバコ4は、電池6と、気化可能液体を貯蔵するための貯蔵所8とを含む。貯蔵所8の気化可能液体は、電池6によって給電されるアトマイザ10に供給することができる。空気流入口12は、電子タバコのボディに提供され、気流は、ユーザがマウスピース14を介して吸入することによって生成することができる。気流は、空気を空気流入口12に引き込み、アトマイザ10に通すことができ、その結果、ユーザは、貯蔵所8からの気化液体を含む空気を吸入することができる。
【0037】
気化可能液体に基づかない代替のエアロゾル生成デバイスを提供することができる。一例では、従来のタバコを内包するカプセルをエアロゾル生成デバイスに供給することができる。これらのカプセルは、タバコを燃やすことなく加熱することができ、それにより、気流でカプセルから運び出すことができる蒸気を出すことができる。
【0038】
電子タバコ4は、スマートフォン2の対応するBluetooth(登録商標)送信機24との通信相互作用を確立するために使用することができるBluetooth(登録商標)送信機16を含む。また、電子タバコ4は、表示灯18及び振動を生成するために使用することができるモータ20も含む。表示灯18及びモータ20は、電池6と電気的に結合される。
【0039】
スマートフォン2は、電子タバコ4との無線通信のために使用することができるアンテナ24を含む。また、スマートフォンは、セルラ技術及びWi-Fiに基づく無線通信のための電子機器も含む。
【0040】
スマートフォン2は、地理的位置をモニタすることができるGPS受信機26を含む。GPS信号は、典型的には、屋外環境でのみ利用可能であり、GPS信号が利用可能ではない場合、スマートフォンは、代替の技法を使用して位置を決定するように適応される。代替の技法の少数の例は、Wi-Fi測位、デッドレコニング及びセルラ測位を含む。また、スマートフォン2には、データ記憶装置28も提供される。
【0041】
スマートフォン2は、セルラネットワーク又はインターネットなどのネットワーク30に通信可能に接続される。サーバ32は、ネットワーク30に接続され、スマートフォン2との通信のために配置される。いくつかの実施形態では、スマートフォン2は、データを格納するためにサーバ32と通信することができる。これは、スマートフォン2において記憶装置が利用可能ではない際に起こり得る。従って、いくつかの実施形態では、データ記憶装置28の機能は、サーバ32によって実行することができる。
【0042】
図2は、本発明の実施形態において行うことができるステップを示すフロー図である。ステップ50では、スマートフォン2及び電子タバコ4は、互いの接続を探索する。ステップ52では、2つのデバイスが同じ場所に位置する際、この例ではBluetooth(登録商標)プロトコルを使用して接続が確立される。
【0043】
スマートフォン2又は電子タバコ4に対し、表示は、ユーザが適切なボタンを選択することによって阻止することができる。また、表示は、デバイスの指定された使用中に阻止することもできる。例えば、表示は、電子タバコ4が蒸気吸入のために使用されている間、阻止することができ、この蒸気吸入は、蒸気吸入ボタンの押し下げ又は起動若しくは気圧センサによって検出することができる。従って、ステップ54では、スマートフォン2は、スマートフォン2及び電子タバコ4の表示が使用可能であるかどうかを確証する。
【0044】
ステップ56では、スマートフォン2及び/又は電子タバコ4において、Bluetooth(登録商標)接続の確立に成功したことを示す表示が提供される。一例では、この動作は、電子タバコ4の表示灯18をつけることによって及びスマートフォン2の振動を提供することによって遂行される。
【0045】
ステップ58では、スマートフォン2は、地理的位置を格納するようにスマートフォン2を促すデータが通信相互作用において受信されたかどうかを判断する。一例では、スマートフォン2は、接続の確立に成功した場合には常に、GPS受信機26によって決定された地理的位置を格納するように適応される。この方法では、スマートフォン2は、接続が確立された異なる時間の位置に対応する記録を維持することができる。別の例では、スマートフォン2は、電子タバコ4から特定タイプのデータ又は特定のパターンのデータを受信した際にのみ、位置を格納するように適応される。例えば、電子タバコ4は、蒸気吸入ボタンが押し下げられたことをスマートフォン2に伝達するように適応させることができる。また、電子タバコ4は、蒸気吸入エピソードに関するデータ(ユーザの吸入の開始又は終了を示すデータを含む)を伝達するように適応させることもできる。スマートフォン2は、蒸気吸入ボタンの押し下げを検出した際又は蒸気吸入エピソードを検出した際にのみ、地理的位置を格納するように適応される。いくつかの実施形態では、これらは、トリガ事象に対応し得る。
【0046】
ステップ60では、スマートフォン2は、トリガ事象が起こったかどうかを判断するように適応される。上記の例に加えて、トリガ事象は、電子タバコ4との通信相互作用の確立に対応し得る。別の実施形態では、トリガ事象は、電子タバコ4との通信相互作用の終了に対応し得る。
【0047】
ステップ62では、スマートフォン2は、GPS受信機26を使用して地理的位置を決定するように適応される。ステップ64では、必要に応じて、スマートフォン2のデータ記憶装置28又はサーバ32に地理的位置が格納される。地理的位置は、そのシリアル番号、バッチ番号又はMACアドレスなど、電子タバコ4を識別することができる情報と共に格納される。地理的位置は、いくつかの異なる電子タバコ4に対してデータ記憶装置28に格納することができる。
【0048】
使用中、ユーザは、データを交換するために、ユーザの電子タバコ4をユーザのスマートフォン2に「接続する」ことができる。この方法では、ユーザは、ユーザのスマートフォンを使用して電子タバコ4の性能をモニタし、これらのデータを多様なインターネットアプリケーションのいずれかに接続することができる。スマートフォン2は、通信相互作用が確立されるたびにデータ記憶装置28に地理的位置を格納するように適応される。従って、スマートフォン2は、異なる時間の位置に対応する記録を維持することができる。
【0049】
図3は、格納された位置をマップ上に表示することを希望する際に行うことができる一続きのステップを示すフローチャートである。ステップ70では、スマートフォン2は、特定の電子タバコ4を位置付けるための命令を受信する。これは、ユーザが所望の電子タバコのデバイスタイプ又はIDを示すディスプレイスクリーン22上のアイコンを選択することによって達成することができる。多くの場合、ユーザは、複数の電子タバコを有し、従って、これにより、ユーザは、所望のデバイスを選択することができる。ステップ72では、スマートフォン2は、選択された電子タバコの格納された位置をデータ記憶装置28から回収するように適応される。具体的には、スマートフォン2と電子タバコ4との間に接続が存在しない場合でも、スマートフォン2は、選択された電子タバコ4の直近の格納された位置を回収することができる。ステップ74では、スマートフォン2は、ディスプレイスクリーン22のマップ上に直近の格納された位置を表示することができる。ステップ76では、スマートフォン2は、データ記憶装置26から回収された位置に対応するマップ上の位置にインジケータを表示することができる。
図1の例では、ディスプレイスクリーン22は、スマートフォンの現在の位置25及び電子タバコ4の最後の既知の地理的位置27を示すアイコン27を含むマップを示す。この方法では、ユーザは、電子タバコ4が間違った位置に置かれている場合、電子タバコ4を位置付けるうえで支援され得る。
【0050】
スマートフォン2と電子タバコ4との間に接続が存在しない場合、アイコン27は、第1の色でマップ上に表示される。接続が確立された場合、アイコン27は、第2の色で表示される。
【0051】
また、スマートフォン2は、2つのデバイス間で接続が確立された場合、電子タバコ4にビーコニング信号を提供するために使用することもできる。
図4は、ビーコニング動作において行うことができる一続きのステップを示すフローチャートである。ステップ100では、ユーザは、ビーコニング信号を電子タバコ4に送信することを希望することを示し得る。この例では、これは、ユーザが、マップ上に表示された電子タバコ4のアイコン27を選択することによって達成される。ステップ102では、スマートフォン2は、電子タバコ4までの推定される物理的離隔を決定するように構成される。これは、通信相互作用を確立するために使用される方法に応じて異なる方法で達成することができる。ケーブルが使用される場合、推定離隔は、ケーブルの通常の長さに対応し得る。Bluetooth(登録商標)が使用される場合、推定離隔は、スマートフォン2で受信された信号強度に反比例し得る。ステップ104では、スマートフォン2は、ビーコニング信号を電子タバコ4に送信するように構成される。ビーコニング信号は、電子タバコ4で受信され、それに応答して、ステップ106では、電子タバコ4は、可聴警報を発行することができる。この例では、電子タバコ4のモータ20は、振動を生成するために使用される。モータ20によって生成される振動の特性は、ステップ102で計算された離隔距離の推定に比例する。一配置では、一連の振動の間隔は、推定離隔距離に従って選択することができる。振動は、好ましくは、ユーザが電子タバコ4を容易に位置付けられるように、ユーザに十分に聞こえる大きさのものである。振動は、スマートフォン2又は電子タバコ4により、ディスプレイスクリーン22上のボタン又は選択可能なアイテムを押すことによってキャンセルすることができる。
【0052】
図5は、本発明によるシステムの例示的な実施形態であり、フロントエンドシステム202及びバックエンドシステム204の2つの部分に基づくシステム200内のスマートフォン2を含む。フロントエンドシステム202は、スマートフォン2を含み、スマートフォン2にはモバイルアプリケーションが提供される。モバイルアプリケーションは、ユーザがバックエンドシステム204に登録、年齢確認及びログイン詳細を提供すること、データを入力すること又はユーザ要求(オンライン購入若しくはストア検索クエリなど)を作成することを行えるようにする。ユーザがモバイルアプリケーションを使用して特定の電子タバコを位置付けることができる場合、モバイルアプリケーションは、1つ又は複数の電子タバコ4の地理的位置をスマートフォンのデータ記憶装置28に格納するか又はネットワーク30に送信するように適応される。地理的位置は、トリガ事象が起こった後の電子タバコの緯度と経度に基づき、時間及び場所詳細は、データ記憶装置又はネットワークに提供される。また、ユーザは、インターネットアプリケーション又はウェブアプリを介してバックエンドシステム204に情報を提供することもできる。
【0053】
バックエンドシステム204は、フロントエンドシステム202から、アプリサービス206において、ユーザ情報、ユーザ要求及び特定の電子タバコ情報を受信する。バックエンドシステム204は、以下を含む。
- 管理ツール208及び管理ウェブアプリ210:これらのコンポーネントは、バックエンドシステム204の管理部分である。特定のシステム機能上の役割、許可、ユーザ管理システム構成及び管理活動が処理され、管理ウェブアプリ210は、シングルサインオンのユーザ認証メカニズムのためにアクティブディレクトリ212を呼び出す。
- アクティブディレクトリ212:このコンポーネントは、登録、ログイン、オンライン購入及びストア検索を含む行動におけるユーザ又はクライアント検証を実行する。アクティブディレクトリ212は、クラウドディレクトリ及びアイデンティティ管理サービスに基づいて、管理ウェブアプリ210及びAPI(アプリケーションプログラムインタフェース)アプリ214をテナントするために使用される。アクティブディレクトリ212は、コアディレクトリサービス、高度なアイデンティティガバナンス及びアプリケーションアクセス管理を組み合わせる。
- APIアプリ214:APIアプリは、バックエンドシステム204によって露出されたすべてのAPI及びEコマースAPI 216の呼び出しを含む。EコマースAPI 216は、登録、ログイン、オンライン購入及びストア検索などの電子商取引行動のためのデータを受信する。ユーザ又はクライアントは、APIアプリ214を通じてバックエンドシステム204にアクセスする。APIアプリ214においてアクセスの承認を得るには、モバイルアプリケーションは、アクティブディレクトリ212からのアクセストークンを必要とする。
- トランザクションデータベース218:トランザクションデータベースは、例えば、管理ウェブアプリ210及びAPIアプリ214がデータの読み取り及び書き込みを行う構造化クエリ言語、SQL、データベース又は同様のタイプのデータベースであり得る。トランザクションデータベースは、バックエンドシステム全体からの情報を含む。プロジェクト又はSQLプロジェクトは、データベースの各部分に対して作成され、テーブル、機能及び格納手順の作成のために必要なすべてのスクリプトを含む。トランザクションデータベースは、管理スキーマ、アプリケーションスキーマ及びセキュリティスキーマの3つのスキーマに分割される。
- 匿名データベース220:SQLに基づき得るこのコンポーネントは、統計情報のみを含み、ユーザについてのいかなる情報も含まない。データは、ユーザについてのいかなる情報も含むことなく、トランザクションデータベース218からコピーされ、プロセスは、ウェブジョブコンポーネント222によって行われる。データ匿名化は、情報サニタイゼーションのタイプであり、そのスコープは、プライバシを保護することである。匿名データベース220は、蒸気吸入活動に関連する特定の匿名データセットを含み、報告目的で利用可能である。データが説明する人々が匿名性を保てるように、データセットからの個人を特定できる情報は削除される。匿名データセットには、ユーザに関する言及が存在しない。
- ウェブジョブコンポーネント222:このコンポーネントは、2つのウェブジョブを含み、C#コードを含む。一方のウェブジョブは、トランザクションデータベース218から匿名データベース220にデータをコピーするために使用される。他方のウェブジョブは、6か月毎又は他の既定の期間毎にトランザクションデータベース218からのデータパージを行うために実装される。
【0054】
バックエンドシステム204は、異なる層に構造化され、各層は、フロントエンドシステム202とバックエンドシステム204との間の通信において役立てるためのそれ自体の役割を有する。この手法は、消費のために、ユーザ又はクライアントアプリケーション(例えば、Android及びiOSを使用する)のためのサービスとしてコア機能のいくつかを露出し、システム全体への新しいAPI又は新しいビジネス論理の追加の影響を最小限に抑えるうえで役立つ。層は、ユーザモバイルアプリケーションに提供されるサービスにおいて、データベース論理、ビジネス論理、アプリケーションプログラムインタフェース(API)及び管理ツールを分離する。
【0055】
図6は、本発明の実施形態による、バックエンドシステム204(
図5に示される)において実装することができる階層化アプリケーション300の表現を示す。各層は、ユーザ又はクライアントとデータベース及びAPIとの通信において役立つ。
【0056】
層について、以下でより詳細に説明する。
- ウェブアプリ層302:ウェブアプリ層302(又はプレゼンテーション層)は、開発されたウェブアプリケーションであり、管理のためのプレゼンテーション層を実装する。このアプリケーションは、スケーラブルなセッションを維持し、また、EコマースAPI及びモバイルクライアント、iOS及びAndroid並びにバックエンドアプリケーションとクライアントとの間の呼び出しも維持する。
- API層304:この層は、APIを管理するように構築された分離されたプロジェクトであり、EコマースAPIとモバイルクライアント、iOS及びAndroidとの間の呼び出し並びにバックエンドアプリケーションとクライアントとの間の呼び出しを実現するためのステートレスアプリケーションである。この層は、ドメイン論理層からデータを送受信する。API層304は、バックエンドまでのルートを含み、ドメイン論理層306と通信する方法は、ドメイン論理モデル及びAPIバージョニングを使用する。
- ドメイン論理層306:ドメイン論理層306は、バックエンドアプリケーションの残りの部分からビジネス論理を分離するように構築される。この層は、汎用リポジトリ、ドメイン論理モデル及び依存オブジェクト注入を使用する。ドメイン論理層は、ビジネス層308及びデータモデル層310を含む。
- データアクセス層312:データアクセス層312は、データベースからデータを得る役割を有し、データベースからのテーブルに対するモデルを作成する。この層は、バックエンドアプリケーションがデータベースと通信するうえで役立ち、エンティティフレームワーク、データアクセス層モデル(コードファースト/データベースファースト)及びデータベースコンテキストを使用する。
- データベース層314:データベース層314は、トランザクションデータベース層316及び匿名データベース層318の2つの異なる層に分割される。両方とも、SQLに基づき得るプロジェクトであり、データベースからのデータの受信に必要なテーブル、機能及び格納手順の作成のために開発されたものである。匿名データベース層318は、異なる統計(例えば、吸入の数、タバコの使用頻度)を格納するために作成されるが、ユーザについての個人データは、このテーブルに格納されない。トランザクションデータベース層316は、行動、ファームウェアバージョン、ローカライゼーションバージョン及びアプリケーションについてなど(カプセル、デバイス、ユーザ及びユーザの蒸気吸入活動についてなど)、管理についてのデータを格納するためにテーブル、機能及び格納手順を作成する役割を有する。
【0057】
図7は、本発明の実施形態による、ネットワーク30(サーバ32を介する)と、スマートフォン2と、複数の電子タバコデバイスとの間の通信の概略表現を示す。スマートフォン2及び任意の接続された電子タバコデバイスは、フロントエンドシステム202(
図5に示される)に位置し得、ネットワーク30は、フロントエンドシステム202とバックエンドシステム204(
図5に示される)との間の通信を可能にする。ネットワーク30は、ネットワークとの通信のために電子タバコデバイスのスキャンを実行することができる。コマンドは、スマートフォン2上のモバイルアプリケーションに送信され、次いでユーザが利用可能なすべての利用可能なタバコデバイス4A、4B、4Cがスキャンされる。電子タバコデバイス4A、4B、4Cは、Bluetooth(登録商標)を介してスマートフォン2に接続される。モバイルアプリケーションは、リストからデバイスを選択するためにユーザが利用可能なデバイスのリストを表示し、アプリケーションは、選択されたデバイスに関連する情報をネットワーク30に送信する。
【0058】
接続が確立された後、ネットワーク30は、スマートフォン2のモバイルアプリケーションを通じて電子タバコデバイス4Bと通信することができる。モバイルアプリケーションは、タバコデバイス4Bからデータを読み取ることも、タバコデバイス4Bにデータを書き込むこともでき、ネットワークは、変化が起こった際(例えば、カプセルの変更/交換を必要とする際又はデバイスの電池の残量が少なくなった際)、モバイルアプリケーションに通知することができる。
【0059】
追加の機能又はサービスは、次の通りである。
- 認証:このステップは、デバイスの情報(デバイスID、デバイスMACアドレス、カプセル情報)を得るため及びデバイスと通信するために必要である。プロセスは、読み取り、書き込み及び通知の特性を使用して行われる。
- カプセル情報:このサービスは、カプセル情報(吸入残量、ニコチン残量など)を読み取るために使用される。PWAアプリは、カプセル情報を読み取り、カプセルが変化した際に電子タバコデバイスによる通知を受けることができる。
- デバイス情報:このサービスは、読み取り特性を使用してデバイスについての情報を読み取るために使用される。
- デバイス設定:このサービスは、デバイス設定(スリープ時間、最大吸入持続時間)を変更するために使用され、また書き込み特性を使用して、デバイスの発見、デバイスのリブート、デバイスのリセットなどのような機能を使用するためにも使用される。
- 事象情報:このサービスは、機能障害(ソフトウェア温度過昇、乾燥蒸気、ハードウェア温度過昇)が起こった際、デバイスからネットワークへの通知を受信するために使用される。
- 無線:このサービスは、ネットワークから、書き込み及び通知特性に基づいて電子タバコデバイスのファームウェアを更新するために使用される。
- 蒸気吸入:このサービスは、ユーザが蒸気吸入する際にその情報を得るために使用される。従って、ネットワークは、通知及び書き込み機能/特性を使用して、ユーザが喫煙している際に通知を受け、持続時間、温度、液体についての情報を得る。
【0060】
インターネット接続が失われた場合、モバイルアプリケーションとデバイス4Bとの間の通信は、同じ方法で機能し、デバイス4Bについての情報は、スマートフォン2のデータ記憶装置に保存される。ローカルストレージは、モバイルアプリケーションがモバイルアプリケーションからスマートフォン2のデータ記憶装置28にアクセスできるようにする読み取り専用特性である。ウェブストレージは、1つのオリジンあたり(1つのドメインあたり及び1つのプロトコルあたり)のものである。クッキー及びセッションストレージと異なり、ローカルストレージは、有効期限を有さない(データは、削除されるまで格納しておくことができる)。例として、インターネット接続がないという理由で吸入又は事象を送信することができない場合、情報又はデータは、スマートフォンのデータ記憶装置に保存され、次いでインターネット接続が確立されるときにネットワーク又はバックエンドシステムに送信される。デバイス情報(ID、MACアドレス、シリアルコード、名前、Bluetooth(登録商標)バージョン、温度、カプセル情報)に対しても同じ手法が行われ、後にバックエンドシステムに送信すべき一時的な値が保存される。