(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162417
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 7/36 20060101AFI20231031BHJP
E06B 3/26 20060101ALI20231031BHJP
E06B 3/16 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
E06B7/36 F
E06B3/26
E06B3/16
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023144229
(22)【出願日】2023-09-06
(62)【分割の表示】P 2022034796の分割
【原出願日】2018-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100160794
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 寛明
(72)【発明者】
【氏名】本橋 成哲
(57)【要約】
【課題】一方の障子の突合せ框が他方の障子の突合せ框の外側を覆って呑み込むような框形状を有していても、開閉操作時に指を挟むおそれのない建具を提供すること。
【解決手段】同一レール221上を移動する第1の障子5と第2の障子4を有し、第1の障子5と第2の障子4との突合せ框53、43同士が突き合わされて閉じられるように構成される建具1であって、第1の障子5の突合せ框53は、見込み方向の屋内側に張り出すと共に、第1の障子5と第2の障子4が閉じられたときに第2の障子4の突合せ框43の屋内側の見付け面43bを覆うように配置される框被覆部533を有し、第1の障子5の突合せ框53の框被覆部533と、第2の障子4の突合せ框43の屋内側の見付け面43bとが対向する部位に、第1の障子5の突合せ框53の戸先端面533aに露出するように、緩衝部材9が配置されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一レール上を移動する第1の障子と第2の障子を有し、前記第1の障子と前記第2の障子との突合せ框同士が突き合わされて閉じられるように構成される建具であって、
前記第1の障子の前記突合せ框は、見込み方向の屋内側に張り出すと共に、前記第1の障子と前記第2の障子が閉じられたときに前記第2の障子の前記突合せ框の屋内側の見付け面を覆うように配置される框被覆部を有し、
前記第1の障子の前記突合せ框の前記框被覆部と、前記第2の障子の前記突合せ框の屋内側の前記見付け面とが対向する部位に、前記第1の障子の前記突合せ框の戸先端面に露出するように、緩衝部材が配置されている、建具。
【請求項2】
前記緩衝部材は、前記第1の障子の前記突合せ框側に取り付けられている、請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記緩衝部材は、中空部を有する、請求項1又は2に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に関する。詳しくは、同一レール上を移動する2枚の障子の突合せ框同士が突き合わされて閉じられるように構成される建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、同一レール上を移動する2枚の障子の突合せ框同士が突き合わされて閉じられるように構成される建具が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の建具は、一方の障子の突合せ框が他方の障子の突合せ框の外側を覆って呑み込むような形状を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の建具のように、一方の障子の突合せ框が他方の障子の突合せ框の外側を覆って呑み込むような框形状を有している場合、その突合せ框を手で掴んで開閉操作した際に、突合せ框の間に指を挟むおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、一方の障子の突合せ框が他方の障子の突合せ框の外側を覆って呑み込むような框形状を有していても、開閉操作時に指を挟むおそれのない建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明に係る建具は、同一レール(例えば、後述の221)上を移動する第1の障子(例えば、後述の障子5)と第2の障子(例えば、後述の障子4)を有し、前記第1の障子と前記第2の障子との突合せ框(例えば、後述の突合せ框53、43)同士が突き合わされて閉じられるように構成される建具(例えば、後述の建具1)であって、前記第1の障子の前記突合せ框は、見込み方向の屋内側に張り出すと共に、前記第1の障子と前記第2の障子が閉じられたときに前記第2の障子の前記突合せ框の屋内側の見付け面(例えば、後述の見付け面43b)を覆うように配置される框被覆部(例えば、後述の框被覆部533)を有し、前記第1の障子の前記突合せ框の前記框被覆部と、前記第2の障子の前記突合せ框の屋内側の前記見付け面とが対向する部位に、前記第1の障子の前記突合せ框の戸先端面(例えば、後述の戸先端面533a)に露出するように、緩衝部材(例えば、後述の緩衝部材9)が配置されている。
【0007】
(2) (1)に記載の建具において、前記緩衝部材は、前記第1の障子の前記突合せ框側に取り付けられていることが好ましい。
【0008】
(3) (1)又は(2)に記載の建具において、前記緩衝部材は、中空部(例えば、後述の中空部93)を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、一方の障子の突合せ框が他方の障子の突合せ框の外側を覆って呑み込むような框形状を有していても、開閉操作時に指を挟むおそれのない建具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る建具の一実施形態を示す正面図である。
【
図2】
図1に示す建具の開閉操作を説明する模式図である。
【
図3】
図1に示す建具における第1の障子と第2の障子の突合せ部の拡大横断面図である。
【
図4】
図1に示す建具における第1の障子の開閉操作時の様子を示す突合せ部の拡大横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る建具の一実施形態を示す正面図であり、建具を屋内側から見た状態を示している。この建具1は、上横枠21と下横枠22と左右一対の縦枠23、23とで矩形に形成された枠体2の内側に、4枚の障子3~6を備えている。
図1は、これら4枚の障子3~6が全て閉じられた状態を示している。建具1は、このように4枚の障子3~6が閉じられることにより、屋内側と屋外側とを隔てるように構成される。
【0012】
4枚の障子3~6のうち、中央に配置される2枚の障子4、5は、上横枠21及び下横枠22に形成された同一のレール(図示せず)上を左右にスライド移動するように枠体2に取り付けられている。また、両端に配置される2枚の障子3、6は、上横枠21及び下横枠22に、中央の障子4、5がスライド移動するレールの屋外側に平行に配置された同一のレール(図示せず)上を左右にスライド移動するように枠体2に取り付けられている。
【0013】
この建具1は、両端の障子3、6がそれぞれ縦枠23、23に突き当てられると共に、これらの障子3、6の屋内側に配置される障子4、5が、建具1の中央部で突き合わされることにより閉じられる。閉じられた状態において、建具1の中央部に、障子4と障子5との突合せ部10が構成される。この建具1において、中央に配置される2枚の障子4、5のうちの一方(
図1における右側)の障子5が、本発明の第1の障子に対応し、他方(
図1における左側)の障子4が、本発明の第2の障子に対応する。
【0014】
障子4は、それぞれ横方向に延びる上框41と下框42と、障子4の戸先側(
図1における右側)に縦方向に延びる縦框である突合せ框43と、障子4の戸尻側(
図1における左側)に縦方向に延びる縦框44とで矩形に枠組みされた内側に、ガラスGが収容されている。また、障子5は、それぞれ横方向に延びる上框51と下框52と、障子5の戸先側(
図1における左側)に縦方向に延びる縦框である突合せ框53と、障子5の戸尻側(
図1における右側)に縦方向に延びる縦框54とで矩形に枠組みされた内側に、ガラスGが収容されている。なお、
図1における障子4の突合せ框43は、詳細には後述するが、障子5の突合せ框53に隠れて見えていない。中央の障子4と障子5とは、それぞれの突合せ框43、53同士が突き合わされることにより閉じられ、中央部で突き合わされた突合せ框43、53により、突合せ部10が構成される。
【0015】
障子3、6は、それぞれ横方向に延びる上框31、61と下框32、62と、それぞれ縦方向に延びる縦框33、34、63、64とで矩形に枠組みされた内側に、ガラスGが収容されている。
図1において、障子3の戸先側(
図1における右側)に配置される縦框33は、障子4の縦框44に隠れて見えていない。また、障子6の戸先側(
図1における左側)に配置される縦框63は、障子5の縦框54に隠れて見えていない。障子3、6のそれぞれ縦框34、64の屋内側及び屋外側には、開閉操作のための手掛け部35、65が、縦框34、64の延び方向(
図1における上下方向)に沿って凹設されている。
【0016】
建具1の縦方向の中ほどには、障子3と障子4とに亘り、及び障子5と障子6とに亘り、それぞれ両者を施錠するクレセント錠7、7が取り付けられている。また、障子3、6の下框32、62には、それぞれ障子4及び障子5を施錠する補助ロック機構8、8が取り付けられている。
【0017】
次に、
図2を用いて、障子4、5の概略形状及び障子5の開閉操作について説明する。
図2は、建具1の開閉操作を説明する模式図であり、平面視した障子3~6を示している。
図2において、障子3~6がスライド移動する2本のレールの図示は省略した。
障子4の戸先側に配置される突合せ框43は、見込み方向(屋内外方向であり、
図2における上下方向)の屋外側に向けて張り出す形状に形成されている。具体的には、突合せ框43は、屋外側に向けて略垂直方向に突出して張り出していると共に、その張り出した部位が、障子5の突合せ框53の屋外側の見付け面53b(
図3参照)を覆うように、障子5側に変位した形状に形成されている。
【0018】
障子4の戸尻側の縦框44は、見込み方向の屋内側に向けて張り出す形状に形成されている。具体的には、縦框44は、突合せ框43とは逆に、屋内側に向けて略垂直方向に突出して張り出している。この縦框44は、障子3の縦框33とオーバーラップする位置に配置されることにより、障子3の縦框33を屋内側から覆い隠すように配置されている。
【0019】
一方、障子5の戸先側に配置される突合せ框53は、障子4の突合せ框43とは逆に、見込み方向の屋内側に向けて張り出す形状に形成されている。具体的には、突合せ框53は、屋内側に向けて略垂直方向に突出するように張り出していると共に、その張り出した部位が、障子4の突合せ框43の屋内側の見付け面43b(
図3参照)を覆うように、障子4側に変位した形状に形成されている。
【0020】
障子5の戸尻側の縦框54も、突合せ框53と同様に、見込み方向の屋内側に向けて張り出す形状に形成されている。具体的には、縦框54は、突合せ框53と同様に、屋内側に向けて略垂直方向に突出するように張り出している。この障子5の縦框54は、障子6の縦框63とオーバーラップする位置に配置されることにより、障子6の縦框63を屋内側から覆い隠すように配置されている。
【0021】
障子5を屋内側から開閉操作する場合は、屋内側に張り出している障子5の突合せ框53を手で掴んで、白抜き矢印の方向にスライド移動させる。即ち、障子5のスライド移動は、突合せ框53を手で掴むことによって行われる。
【0022】
次に、この障子4、5の突合せ框43、53の更に具体的な構成について
図3を用いて説明する。
図3は、
図1に示す建具1における障子4と障子5との突合せ部10の拡大横断面図である。
図3において、障子4と障子5は、同一のレール221上をスライド移動可能に配置されている。
【0023】
障子4の突合せ框43は、アルミ等の金属材により押出し成形され、スペーサSによって間隔を空けて配置された3枚のガラスGを、ガスケット4aを介して収容している。突合せ框43の突合せ面(障子5と突き合わされる面)43aには、障子5に向けて略垂直に立ち上がる立壁部431を一体に有している。突合せ框43の屋内側の見付け面43bは、樹脂製カバー432によって覆われている。これにより、障子4は断熱性に優れる。
【0024】
突合せ框43は、屋外側に向けて突出して張り出した框被覆部433を一体に有している。框被覆部433は、突合せ框43の延び方向(
図1における上下方向)に沿って形成されている。框被覆部433は、障子4のガラスGの面(ガラスGの屋外側の面)に対して略垂直方向に立ち上がる第1壁部433aと、この第1壁部433aの屋外側の端部から障子5側に向けて屈曲し、障子4のガラスGの面と略平行に延びる第2壁部433bと、この第2壁部433bの端部から障子5側に向けて屈曲し、第1壁部433aと略平行に延びる第3壁部433cと、この第3壁部433cの端部から突合せ面43aに向けて延びる第4壁部433dと、を一体に有し、横断面が略矩形状に形成されている。
【0025】
第2壁部433bの表面は、突合せ框43及び框被覆部433の屋外側の見付け面を形成する。この第2壁部433bは、突合せ框43の突合せ面43aよりも障子5側に突出している。第2壁部433bは、突合せ面43aよりも障子5側に向けて大きく延び、障子5の突合せ框53の屋外側の見付け面53bの全体を実質的に覆い隠している。これにより、突合せ框43の屋外側は、障子5側に変位した形状とされる。このため、建具1を屋外側から観察した場合、突合せ部10の幅は、実質的に障子4の突合せ框43の見付け面の幅(第2壁部433bの幅)だけの細幅状となり、建具1の意匠性向上が図られる。
【0026】
一方、障子5の突合せ框53も、スペーサSによって間隔を空けて配置された3枚のガラスGを、ガスケット5aを介して収容している。突合せ框53の屋外側の見付け面53bは、突合せ面53aよりも障子4側に向けて延長され、障子4の突合せ框43の突合せ面53aに形成された立壁部431とオーバーラップしている。延長された見付け面53bの先端には、第1気密材531が取り付けられ、立壁部431との間を封止している。
【0027】
また、突合せ框53は、突合せ面53aの屋内側の端部に、断熱のためのブリッジ部532を介して、屋内側に向けて突出して張り出した框被覆部533を有している。框被覆部533は、ブリッジ部532と接続され、アルミ等の金属材により一体に押出し成形された框被覆部本体534と、この框被覆部本体534の外側を覆う樹脂製カバー535とで構成される。
【0028】
框被覆部本体534は、障子5のガラスGの面(ガラスGの屋内側の面)に対して略垂直方向に立ち上がる第1壁部534aと、この第1壁部534aの屋外側の端部から障子4側に向けて屈曲し、障子5のガラスGの面と略平行に延びる第2壁部534bと、この第2壁部534bの障子4側の端部から屋外側に向けて屈曲し、第1壁部534aと略平行に延びる第3壁部534cと、この第3壁部534cの屋外側の端部から障子5側に向けて屈曲し、第2壁部534bと略平行に延びる第4壁部534dと、この第4壁部534dの障子5側の端部から屋外側に向けて屈曲し、ブリッジ部532と連結される第5壁部534eとを一体に有する。
【0029】
このうちの第2壁部534bは、突合せ框53の突合せ面53aよりも障子4側に突出している。第2壁部534bは、障子4側に向けてガラスGの面と平行に大きく延び、障子4の突合せ框43の屋外側の見付け面43bを構成する樹脂製カバー432のほぼ全体を実質的に覆い隠している。これにより、突合せ框53は、障子4側に変位した形状とされる。突合せ框53の樹脂製カバー535は、第1壁部534a、第2壁部534b及び第3壁部534cに亘って、これらの外側(屋内側)を覆っている。このため、建具1を屋内側から観察した場合、突合せ部10の幅は、
図1に示すように、実質的に障子5の突合せ框53の見付け面(樹脂製カバー535の屋内側の面)の幅だけの細幅状となり、建具1の意匠性向上が図られる。また、樹脂製カバー535を有することにより、障子5は断熱性に優れる。
【0030】
突合せ框53の突合せ面53aには、第2気密材536が収容され、突合せ框43、53の突合せ面43a、53a同士の間を封止している。
【0031】
第4壁部534dと障子4の突合せ框43の樹脂製カバー432との間には、大きなスペース100が空けられている。このスペース100は、障子5の突合せ框53の框被覆部533と、障子4の突合せ框43の屋内側の見付け面43bとが対向する部位に設けられている。具体的には、このスペース100は、障子5を開閉操作する際に框被覆部533を掴んだ際に、指が挿入し得る程度の大きさを有している。
【0032】
このスペース100に、ゴム等の弾性材料からなる緩衝部材9が設けられている。本実施形態の緩衝部材9は、框被覆部533の第4壁部534dにおける屋外側の面に、突合せ框43の屋内側の見付け面43bに向けて突出するように取り付けられている。緩衝部材9は、框被覆部533における障子4側に配置される戸先端面533aと略平行に延び、戸先端面533aと略面一状に配置される側面部91を有している。従って、緩衝部材9は、スペース100において、戸先端面533aに、障子4側(
図3における左側)に向けて露出するように配置されている。側面部91は、戸先端面533aと略面一状であるため、
図3に示すように、障子4、5が閉じられた状態では、スペース100を塞ぐように機能する。このため、突合せ部10の屋内側からの意匠性が損なわれるおそれはない。
【0033】
緩衝部材9は、
図3に示すように、障子4、5が閉じられた際に、突合せ框43の屋内側の見付け面43b(樹脂製カバー432)と当接する突片部92を一体に有している。これにより、緩衝部材9は、突合せ框43の屋内側の見付け面43bとの間を封止する第3気密材としても機能している。
【0034】
更に、緩衝部材9は、中空部93を有している。このため、緩衝部材9は、中空部93内の空気により形状保持性に優れ、意匠性を損なうことがないと共に、外部から力が加わった際に、中空部93(空気)が圧縮されることにより、適度な弾力性(クッション性)を有して変形可能である。
【0035】
図4に示すように、この緩衝部材9を有する障子5の突合せ框53を手で掴んで開閉操作する場合は、指先が緩衝部材9の側面部91と当接する。このとき、緩衝部材9は、指先が緩衝部材9の側面部91上に載っていること(指を挟んでしまう位置にはないこと)を、開閉操作者に対して容易に知覚させることができる。このため、突合せ框53を掴んだまま障子4、5を閉じ合せた際に、突合せ框53と障子4の屋内側の見付け面43bとの間に指を挟んでしまうことを防止することができる。また、開閉操作者の指が、障子4の屋内側の見付け面43bに近接し過ぎても、緩衝部材9が容易に弾性変形するため、指を痛めるおそれはなく、操作性が向上する。
【0036】
緩衝部材9は、障子4の屋内側の見付け面43bに取り付けられてもよいが、本実施形態に示すように、障子5の突合せ框53側に取り付けられる場合は、障子4又は障子5を開操作した際に、緩衝部材9が屋内側に露出することがなく、屋内側から直接目視されないため、建具1の意匠性を更に良好にすることができる。
【0037】
図1に示した建具1の両端に配置される障子3、6は、枠体2に移動不能に固定されていてもよい。また、本発明における建具1の障子は4枚に限定されず、少なくとも2枚の障子が突き合わされて閉じられるように構成されるものであればよい。
【符号の説明】
【0038】
1 建具
221 レール
4 障子(第2の障子)
5 障子(第1の障子)
43、53 突合せ框
43b 見付け面(第2の障子の突合せ框の屋内側の見付け面)
533 框被覆部
533a 戸先端面
9 緩衝部材
93 中空部