IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッドの特許一覧

特開2023-162427誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ
<>
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図1
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図2
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図3
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図4
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図5
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図6
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図7
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図8
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図9
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図10
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図11
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図12
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図13
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図14
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図15
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図16
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図17
  • 特開-誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162427
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】誘導ベースのエアロゾル送達デバイスのための準共振フライバックコンバータ
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20231031BHJP
【FI】
A24F40/465
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023145009
(22)【出願日】2023-09-07
(62)【分割の表示】P 2020530974の分割
【原出願日】2018-11-27
(31)【優先権主張番号】15/836,086
(32)【優先日】2017-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ・サー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エアロゾル前駆体組成物と、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させるように構成された準共振フライバックコンバータとを含むエアロゾル送達デバイスが提供される。
【解決手段】準共振フライバックコンバータ1700は、誘導送信機L1および誘導受信機L2を含む変圧器1702と、誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサCとを含む。準共振フライバックコンバータは、誘導送信機に振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたとき誘導受信機内に交流電圧を誘導し、交流電圧が誘導受信機に熱を生成させ、それによりエアロゾル前駆体組成物の成分を気化させるようにサイクル中でスイッチ可能なトランジスタQ1も含む。
【選択図】図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル前駆体組成物と、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させるように構成された準共振フライバックコンバータとを具備するエアロゾル送達デバイスであって、準共振フライバックコンバータは、
誘導送信機および誘導受信機を含む変圧器と、
誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと、
トランジスタとを備え、
トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたとき誘導受信機内に交流電圧を誘導させるように、サイクル中でスイッチ可能であり、交流電圧が、誘導受信機に熱を生成させて、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させ、
サイクルの各々は、オンインターバルおよびオフインターバルを含んでおり、オンインターバルでは、トランジスタがスイッチオンであって、電流が誘導送信機を通って流れることを可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させ、オフインターバルでは、トランジスタがスイッチオフであって、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こし、磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサを充電して、トランジスタのドレインで電圧波形を生じさせ、
準共振フライバックコンバータは、2つの入力端子が、コンデンサとトランジスタのドレインとの間で、コンデンサの両側に結合されたコンパレータをさらに備え、コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中の電圧波形のトラフを検出し、それに応じて出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
エアロゾル前駆体組成物は、固体タバコ材料、半固体タバコ材料、または液体エアロゾル前駆体組成物を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合されている第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されるパルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
コプロセッサは、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタを実現するようにさらに構成されており、グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除いて、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、請求項4に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化される、請求項4に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化される、請求項7に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
コンパレータは、コプロセッサによって実現されており、コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化され、パルス幅変調(PWM)コントローラと、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタとを実現するようにも構成されており、グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除いて、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
コンパレータは、個別の電子部品、またはディスクリート電子部品で構成された回路によって実現される、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
トランジスタは、トランジスタのスイッチング時間に反比例し、交流電圧が誘導受信機内に誘導されて、熱が生成される時間に正比例するドレイン-ソース間オン抵抗(RDS(on))を有する、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
変圧器を含む電気負荷に接続された電源をさらに備え、電源は負荷に電流を供給するように構成されており、誘導受信機が生成させられる熱の量は、電源によって供給される電流の強度に正比例する、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
電源は、並列に組み合わせた再充電可能なプライマリ電池と、再充電可能なセカンダリ電池とを含む、請求項12に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項14】
誘導受信機はコイルを含み、誘導受信機が生成させられる熱の量は、コイルの長さに正比例する、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項15】
エアロゾル送達デバイスのための制御本体であって、制御本体は、
ハウジングと、ハウジング内に、準共振フライバックコンバータとを具備し、
ハウジングはその一端に規定された開口部を有し、開口部は、加熱端とマウスエンドとを規定し、かつ、エアロゾル前駆体組成物を含むエアロゾル供給源部材を受け入れるように構成されており、
準共振フライバックコンバータは、
誘導送信機および誘導受信機を含む変圧器と、
誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと、
トランジスタとを備え、
トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたとき誘導受信機内に交流電圧を誘導させるように、サイクル中でスイッチ可能であり、交流電圧が、誘導受信機に熱を生成させ、エアロゾル供給源部材がハウジングに挿入されたとき、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させ、
サイクルの各々は、オンインターバルとオフインターバルとを含んでおり、オンインターバルでは、トランジスタがスイッチオンであって、電流が誘導送信機を通って流れることを可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させ、オフインターバルでは、トランジスタがスイッチオフであって、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こし、磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサを充電して、トランジスタのドレインで電圧波形を生じさせ、
準共振フライバックコンバータは、2つの入力端子が、コンデンサとトランジスタのドレインとの間で、コンデンサの両側に結合されたコンパレータをさらに備え、コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中の電圧波形のトラフを検出し、それに応じて出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、エアロゾル送達デバイスのための制御本体。
【請求項16】
準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合される第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、請求項15に記載の制御本体。
【請求項17】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されたパルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、請求項15に記載の制御本体。
【請求項18】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、請求項15に記載の制御本体。
【請求項19】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化され、パルス幅変調(PWM)コントローラと、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタとを実現するようにも構成されており、
グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除いて、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、請求項15に記載の制御本体。
【請求項20】
コンパレータは、個別の電子部品、またはディスクリート電子部品で構成される回路によって実現される、請求項15に記載の制御本体。
【請求項21】
エアロゾル送達デバイスのための制御本体であって、制御本体は、
ハウジングと、ハウジング内に、準共振フライバックコンバータとを備え、
ハウジングは、誘導受信機を備え付け、かつ、エアロゾル前駆体組成物を収容するカートリッジと結合されているか、または結合可能であり、
準共振フライバックコンバータは、
誘導受信機と共に変圧器を形成する誘導送信機と、
誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと、
トランジスタとを備え、
トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、ハウジングがカートリッジに結合され、誘導受信機が振動磁場に曝されたとき、誘導受信機内に交流電圧を誘導させるように、サイクル中でスイッチ可能であり、交流電圧が、誘導受信機に、熱を生成させて、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させ、
サイクルの各々は、オンインターバルとオフインターバルとを含んでおり、オンインターバルでは、トランジスタがスイッチオンであって、電流が誘導送信機を通って流れることを可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させ、オフインターバルでは、トランジスタがスイッチオフであって、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こし、磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサを充電して、トランジスタのドレインで電圧波形を生じさせ、
準共振フライバックコンバータは、2つの入力端子が、コンデンサとトランジスタのドレインとの間で、コンデンサの両側に結合されたコンパレータをさらに備え、コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中の電圧波形のトラフを検出し、それに応じて出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、エアロゾル送達デバイスのための制御本体。
【請求項22】
準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合される第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、請求項21に記載の制御本体。
【請求項23】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されるパルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、請求項21に記載の制御本体。
【請求項24】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、請求項21に記載の制御本体。
【請求項25】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化され、パルス幅変調(PWM)コントローラと、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタとを実現するようにも構成されており、
グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除き、それにより、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、請求項21に記載の制御本体。
【請求項26】
コンパレータは、個別の電子部品、またはディスクリート電子部品で構成される回路によって実現される、請求項21に記載の制御本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子タバコおよび非燃焼加熱式タバコなどのエアロゾル送達デバイスに関し、より詳細には、誘導ベースのエアロゾル送達デバイスに関する。エアロゾル送達デバイスは、タバコから作成された、またはタバコから抽出された、あるいはそれ以外の方法でタバコを組み込むエアロゾル前駆体組成物を加熱して、人間が消費するための吸入可能な物質を形成するように構成されてよい。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼させることに基づく喫煙物品の改良品または代替品として、長年にわたって多くの喫煙物品が提案されてきた。例示的な代替品は、固体燃料または液体燃料が燃焼させられてタバコに熱を伝達するか、またはそのような熱源を提供するために化学反応が使用されるデバイスを含む。例は、Worm等に対する米国特許第9,078,473号明細書に記載される喫煙物品を含み、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
喫煙物品に対する改良品または代替品のポイントは典型的には、かなりの量の不完全燃焼生成物および熱分解生成物を送達することなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連付けられる感覚を提供することである。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化させる、または加熱する、あるいはタバコをかなりの度合いまで燃焼させることなく紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ喫煙の感覚を提供しようと試みる多数の喫煙製品、香味生成剤および薬用吸入器が提案されてきた。例えば、Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書;Griffith Jr.等に対する米国特許出願公開第2013/0255702号明細書;およびSears等に対する米国特許出願公開第2014/0096781号明細書に記載されている様々な代替の喫煙物品、エアロゾル送達デバイスおよび発熱源を参照されたく、これらの特許は、参照により本明細書に組み込まれる。また、例えば、Bless等に対する米国特許出願公開第2015/0220232号明細書においてブランド名およびブランド提供者によって参照される様々なタイプの喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および電動発熱源も参照されたく、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。ブランド名およびブランド提供者によって参照される追加のタイプの喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、および電動発熱源は、DePiano等に対する米国特許出願公開第2015/0245659号明細書に列挙されており、この特許もまた参照により本明細書に組み込まれる。説明されており、一部の例では市販されている他の代表的な紙巻きタバコまたは喫煙物品は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書;Brooks等に対する米国特許第4,922,901号明細書、4,947,874号明細書、および4,947,875号明細書;Counts等に対する米国特許第5,060,671号明細書;Morgan等に対する米国特許第5,249,586号明細書;Counts等に対する米国特許第5,388,594号明細書;Higgins等に対する米国特許第5,666,977号明細書;Adams等に対する米国特許第6,053,176号明細書;Whiteに対する米国特許第6,164,287号明細書;Vogesに対する米国特許第6,196,218号明細書;Felter等に対する米国特許第6,810,883号明細書;Nicholsに対する米国特許第6,854,461号明細書;Honに対する米国特許第7,832,410号明細書;Kobayashiに対する米国特許第7,513,253号明細書;Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書;Hamanoに対する米国特許第7,896,006号明細書;Shayanに対する米国特許第6,772,756号明細書;Honに対する米国特許公開第2009/0095311号明細書;Honに対する米国特許公開第2006/0196518号明細書、第2009/0126745号明細書、および第2009/0188490号明細書;Thorens等に対する米国特許公開第2009/0272379号明細書;Monsees等に対する米国特許公開第2009/0260641号明細書および第2009/0260642号明細書;Oglesby等に対する米国特許公開第2008/0149118号明細書および第2010/0024834号明細書;Wangに対する米国特許公開第2010/0307518号明細書;およびHonに対する国際公開第2010/091593号パンフレットに記載されるものを含み、これらの特許は参照により本明細書に組み込まれる。
【0004】
従来のタイプの紙巻きタバコ、葉巻またはパイプの属性の多くに似ている代表的な製品は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R)、InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM4(TM);White Cloud CigarettesによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM);Lorillard Technologies社によるBLU(TM);EPUFFER(R)International社によるCOHITA(TM);COLIBRI(TM);ELITE CLASSIC(TM);MAGNUM(TM);PHANTOM(TM)およびSENSE(TM);Electronic Cigarettes社によるDUOPRO(TM);STORM(TM)およびVAPORKING(R);Egar AustraliaによるEGAR(TM);JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM);Elusion UK LtdによるELUSION(TM);Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R);FIN Branding Group、LLCによるFIN(TM);米国のGreen Smoke社によるSMOKE(R);Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM);Smoke Stik(R)によるHALLIGAN(TM);HENDU(TM);JET(TM);MAXXQ(TM);PINK(TM)およびPITBULL(TM);Philip Morris International社によるHEATBAR(TM);Crown7からのHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM);LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM);Luciano Smokes社によるLUCI(R);Nicotek、LLCによるMETRO(R);Sottera社によるNJOY(R)およびONEJOY(TM);SS Choice LLCによるNO.7(TM);PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM);Ruyan America社によるRAPP E-MYSTICK(TM);Red Dragon Products、LLCによるRED DRAGON(TM);Ruyan Group(Holdings)LtdによるRUYAN(R);Smoker Friendly International、LLCによるSF(R);Smart Smoking Electronic Cigarette Company LtdによるGREEN SMARTSMOKER(R);Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R);Smoking Everywhere社によるSMOKING EVERYWHERE(R);VMR Products LLCによるV2CIGS(TM);VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM);VAPOR 4 LIFE社によるVAPOR4LIFE(R);E-CigaretteDirect、LLCによるVEPPO(TM);R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R);Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品;およびCN Creative LtdによるVype製品として販売されている。さらに他の電動式エアロゾル送達デバイス、特にいわゆる電子タバコとして特徴付けられているそのようなデバイスは、COOLER VISIONS(TM);DIRECT E-CIG(TM);DRAGONFLY(TM);EMIST(TM);EVERSMOKE(TM);GAMUCCI(R);HYBRID FLAME(TM);KNIGHT STICKS(TM);ROYAL BLUES(TM);SMOKETIP(R);SOUTH BEACH SMOKE(TM)の商品名で販売されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9,078,473号明細書
【特許文献2】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2015/0220232号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0245659号明細書
【特許文献7】米国特許第4,735,217号明細書
【特許文献8】米国特許第4,922,901号明細書
【特許文献9】米国特許第4,947,874号明細書
【特許文献10】米国特許第4,947,875号明細書
【特許文献11】米国特許第5,060,671号明細書
【特許文献12】米国特許第5,249,586号明細書
【特許文献13】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献14】米国特許第5,666,977号明細書
【特許文献15】米国特許第6,053,176号明細書
【特許文献16】米国特許第6,164,287号明細書
【特許文献17】米国特許第6,196,218号明細書
【特許文献18】米国特許第6,810,883号明細書
【特許文献19】米国特許第6,854,461号明細書
【特許文献20】米国特許第7,832,410号明細書
【特許文献21】米国特許第7,513,253号明細書
【特許文献22】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献23】米国特許第7,896,006号明細書
【特許文献24】米国特許第6,772,756号明細書
【特許文献25】米国特許出願公開第2009/0095311号明細書
【特許文献26】米国特許出願公開第2006/0196518号明細書
【特許文献27】米国特許出願公開第2009/0126745号明細書
【特許文献28】米国特許出願公開第2009/0188490号明細書
【特許文献29】米国特許出願公開第2009/0272379号明細書
【特許文献30】米国特許出願公開第2009/0260641号明細書
【特許文献31】米国特許出願公開第2009/0260642号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2008/0149118号明細書
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0024834号明細書
【特許文献34】米国特許出願公開第2010/0307518号明細書
【特許文献35】国際公開第2010/091593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
タバコまたはタバコ由来の材料を電気加熱することによって喫煙の味および感覚を生み出す製品は、性能特性が一貫していないことに悩まされてきた。電気加熱式喫煙デバイスは、多くの場合、大きなバッテリ機能を必要とすることによりさらに制限されてきた。したがって、実質的な燃焼なしに、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供することができ、また誘導加熱によってそのようにする喫煙物品を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、エアロゾルを生成するように構成されたエアロゾル送達デバイスに関し、エアロゾル送達デバイスは、いくつかの実施形態では、電子タバコ、または非燃焼加熱式タバコと呼ばれてもよい。以下に説明されるように、エアロゾル送達デバイスは、誘導送信機と、誘導受信機とを含む変圧器を伴う準共振フライバックコンバータを含む。誘導送信機は、交流電流がそれを通して向けられたときに振動磁場(例えば、時間と共にサイクル中で変化する磁場)を作り出すように構成されたコイルを含んでもよい。誘導受信機は、誘導送信機内に少なくとも部分的に受け入れられてよく、また導電性材料を含んでもよい。これにより、誘導送信機を通して交流電流を向けることによって、誘導を介して渦電流が誘導受信機内に生成され得る。誘導受信機を規定する材料の抵抗を通って流れる渦電流が、ジュール加熱によって誘導受信機を加熱してよい。それにより、アトマイザーを規定し得る誘導受信機は、無線で加熱されて、誘導受信機に近接して位置決めされたエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを形成することができる。本明細書で使用される無線加熱は、(電気的)パワー源に物理的に電気的に接続されていないアトマイザーを介して起きる加熱を指す。
【0008】
本開示は、限定することなく、以下の例示的な実施形態の例を含む。
【0009】
例示的な実施形態1:エアロゾル前駆体組成物と、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させるように構成された準共振フライバックコンバータとを具備するエアロゾル送達デバイスであって、準共振フライバックコンバータは、誘導送信機および誘導受信機を含む変圧器と;誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと;トランジスタとを備え、トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたとき誘導受信機内に交流電圧を誘導させるように、スイッチ可能であり、交流電圧が、誘導受信機に熱を生成させて、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させ、サイクルの各々は、オンインターバルおよびオフインターバルを含んでおり、オンインターバルでは、トランジスタがスイッチオンであって、電流が誘導送信機を通って流れることを可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させ、オフインターバルでは、トランジスタがスイッチオフであって、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こし、磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサを充電して、トランジスタのドレインで電圧波形を生じさせ、準共振フライバックコンバータは、2つの入力端子が、コンデンサとトランジスタのドレインとの間で、コンデンサの両側に結合されたコンパレータをさらに備え、コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中の電圧波形のトラフを検出し、それに応じて出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、エアロゾル送達デバイス。
【0010】
例示的な実施形態2:エアロゾル前駆体組成物は、固体タバコ材料、半固体タバコ材料または液体エアロゾル前駆体組成物を含む、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0011】
例示的な実施形態3:準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合されている第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0012】
例示的な実施形態4:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されるパルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0013】
例示的な実施形態5:コプロセッサは、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタを実現するようにさらに構成されており、グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除いて、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0014】
例示的な実施形態6:コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0015】
例示的な実施形態7:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0016】
例示的な実施形態8:コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0017】
例示的な実施形態9:コンパレータは、コプロセッサによって実現されており、コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化され、パルス幅変調(PWM)コントローラと、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタとを実現するようにも構成されており、グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除いて、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0018】
例示的な実施形態10:コンパレータは、個別の電子部品、またはディスクリート電子部品で構成される回路によって実現される、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0019】
例示的な実施形態11:トランジスタは、トランジスタのスイッチング時間に反比例し、交流電圧が誘導受信機内に誘導されて、熱が生成される時間に正比例するドレイン-ソース間オン抵抗(RDS(on))を有する、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0020】
例示的な実施形態12:エアロゾル送達デバイスは、変圧器を含む電気負荷に接続された電源をさらに備え、電源は、負荷に電流を供給するように構成されており、誘導受信機が生成させられる熱の量は、電源によって供給される電流の強度に正比例する、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0021】
例示的な実施形態13:電源は、並列に組み合わせた再充電可能なプライマリ電池と、再充電可能なセカンダリ電池とを含む、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0022】
例示的な実施形態14:誘導受信機はコイルを含み、誘導受信機が生成させられる熱の量はコイルの長さに正比例する、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによるエアロゾル送達デバイス。
【0023】
例示的な実施形態15:エアロゾル送達デバイスのための制御本体であって、制御本体は、ハウジングと;ハウジング内に、準共振フライバックコンバータとを具備し、ハウジングはその一端に規定された開口部を有し、開口部は、加熱端とマウスエンドとを規定し、かつ、エアロゾル前駆体組成物を含むエアロゾル供給源部材を受け入れるように構成されており、準共振フライバックコンバータは:誘導送信機および誘導受信機を含む変圧器と;誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと;トランジスタとを備え、トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたとき誘導受信機内に交流電圧を誘導させるように、サイクル中でスイッチ可能であり、交流電圧が、誘導受信機に熱を生成させ、エアロゾル供給源部材がハウジングに挿入されたとき、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させ、サイクルの各々は、オンインターバルとオフインターバルとを含んでおり、オンインターバルでは、トランジスタがスイッチオンであって、電流が誘導送信機を通って流れることを可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させ、オフインターバルでは、トランジスタがスイッチオフであって、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こし、磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサを充電して、トランジスタのドレインで電圧波形を生じさせ、準共振フライバックコンバータは、2つの入力端子が、コンデンサとトランジスタのドレインとの間で、コンデンサの両側に結合されたコンパレータをさらに備え、コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中の電圧波形のトラフを検出し、それに応じて出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、エアロゾル送達デバイスのための制御本体。
【0024】
例示的な実施形態16:準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合されている第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0025】
例示的な実施形態17:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されたパルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0026】
例示的な実施形態18:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0027】
例示的な実施形態19:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化され、パルス幅変調(PWM)コントローラと、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタとを実現するようにも構成されており、グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除いて、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0028】
例示的な実施形態20:コンパレータは、個別の電子部品、またはディスクリート電子部品で構成される回路によって実現される、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0029】
例示的な実施形態21:エアロゾル送達デバイスのための制御本体であって、制御本体は、ハウジングと、ハウジング内に、準共振フライバックコンバータとを備え、ハウジングは、誘導受信機を備え付け、かつ、エアロゾル前駆体組成物を収容するカートリッジと結合されているか、または結合可能であり、準共振フライバックコンバータは:誘導受信機と共に変圧器を形成する誘導送信機と;誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと;トランジスタとを備え、トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、ハウジングがカートリッジに結合され、誘導受信機が振動磁場に曝されたとき、誘導受信機内に交流電圧を誘導させるように、サイクル中でスイッチ可能であり、交流電圧が、誘導受信機に、熱を生成させて、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成させ、サイクルの各々は、オンインターバルとオフインターバルとを含んでおり、オンインターバルでは、トランジスタがスイッチオンであって、電流が誘導送信機を通って流れることを可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させ、オフインターバルでは、トランジスタがスイッチオフであって、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こし、磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサを充電して、トランジスタのドレインで電圧波形を生じさせ、準共振フライバックコンバータは、2つの入力端子が、コンデンサとトランジスタのドレインとの間で、コンデンサの両側に結合されたコンパレータをさらに備え、コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中の電圧波形のトラフを検出し、それに応じて出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、エアロゾル送達デバイスのための制御本体。
【0030】
例示的な実施形態22:準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合されている第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0031】
例示的な実施形態23:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されるパルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0032】
例示的な実施形態24:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0033】
例示的な実施形態25:コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、プログラム可能なシステムオンチップ(PSoC)として具現化され、パルス幅変調(PWM)コントローラと、コンパレータとPWMコントローラとへ、およびコンパレータとPWMコントローラとの間にあるグリッチフィルタとを実現するようにも構成されており、
グリッチフィルタは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除き、それにより、フィルタ処理された出力を生成するように構成されており、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成されている、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0034】
例示的な実施形態26:コンパレータは、個別の電子部品、またはディスクリート電子部品で構成される回路によって実現される、任意の前述の例示的実施形態の、または任意の前述の例示的実施形態の任意の組み合わせによる制御本体。
【0035】
本開示のこれらのおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明される添付の図面と共に、以下の詳細な説明を読むことから明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書で説明される特定の例示的な実施形態において明示的に組み合わされるかどうか、そうでなければ列挙されるかどうかにかかわらず、本開示に記載される2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組み合わせを含む。本開示は、その開示の文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれにおいても、本開示の任意の分離できる特徴または要素が組み合わせ可能であるとみなされるように全体的に読まれることが意図されている。
【0036】
したがって、この簡単な概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するためにいくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためだけに提供されていることを理解されよう。したがって、上記の例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めるように解釈されるべきではないことが理解されよう。他の例示的な実施形態、態様、および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0037】
上述の一般的な用語において本開示をこのように説明してきたが、次に添付の図面を参照されたく、これらは必ずしも一定の縮尺で描かれている訳ではない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本開示の例示的な実施形態による、互いに結合されたカートリッジと、制御本体とを備えるエアロゾル送達デバイスの斜視図である。
図2】本開示の例示的な実施形態による、互いから切り離されたカートリッジと、制御本体とを備えるエアロゾル送達デバイスの斜視図である
図3】例示的な実施形態による、誘導送信機が管状の構成を規定する図1の制御本体の分解組立図である。
図4】例示的な実施形態による、誘導送信機が管状の構成を規定する図1の制御本体の断面図である。
図5】例示的な実施形態による、誘導送信機がコイル状の構成を規定する、図1の制御本体の断面図である。
図6】例示的な実施形態による、基材が、容器によって規定される内部区画へと延びる、図1のカートリッジの分解組立図である。
図7】例示的な実施形態による、基材が、容器によって規定される内部区画へと延びる、図1のカートリッジの断面図である。
図8】例示的な実施形態による、図3の制御本体と、図6のカートリッジとを含む、図1のエアロゾル送達デバイスの断面図である。
図9】本開示の別の例示的な実施形態による、互いに結合された制御本体と、エアロゾル供給源部材とを備えるエアロゾル送達デバイスの斜視図である。
図10】本開示の別の例示的な実施形態による、互いに切り離された制御本体と、エアロゾル供給源部材とを備えるエアロゾル送達デバイスの斜視図である。
図11】例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの正面図である。
図12】例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの断面図である。
図13】別の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの正面図である。
図14】別の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイスの断面図である。
図15】例示的な実施形態による支持シリンダの正面図である。
図16】例示的な実施形態による支持シリンダの断面図である。
図17】いくつかの例示的な実施形態による準共振フライバックコンバータを示す図である。
図18】いくつかの例示的な実施形態による準共振フライバックコンバータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本開示は、その例示的な実施形態を参照して、以下でより十分に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように記載される。実際、本開示は多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、この開示が適用可能な法的要件を満たすために提供されている。明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a(一つの)」、「an(一つの)」、「the(その)」などは、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。また、本明細書では定量的尺度、値、幾何学的関係などを参照することがあるが、そうでないことを明記しない限り、これらのすべてではないにしても、これらのいずれか1つ以上は絶対値である場合、または技術的な公差などのために生じ得る許容可能な変動を説明するための近似値である場合もある。
【0040】
以下に記載するように、本開示の例示的な実施形態はエアロゾル送達デバイスに関する。本開示によるエアロゾル送達デバイスは、電気エネルギーを使用して材料を加熱して(好ましくは、材料を顕著な程度まで燃焼させることなく)吸入可能物質を形成する;またそのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式デバイスとみなすのに十分にコンパクトである物品の形態を有する。すなわち、好ましいエアロゾル送達デバイスの構成要素の使用は、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味においては煙の生成をもたらすのではなく、むしろこれらの好ましいシステムの使用は、その中に組み込まれる特定の成分の揮発または気化から生じる蒸気の生成をもたらす。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達デバイスの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてよく、これらの電子タバコは最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来の成分を組み込んでおり、したがってタバコ由来成分をエアロゾル形態で送達する。
【0041】
特定の好ましいエアロゾル送達デバイスのエアロゾル生成品は、その任意の成分の何らかの相当な度合いの燃焼を生じることなく、タバコの点火および燃焼(したがってタバコの煙を吸入すること)によって使用される紙巻きタバコ、葉巻またはパイプを喫煙する感覚の多く(例えば、吸入および呼気行為、味または風味のタイプ、感覚的効果、身体的感覚、利用行為、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的合図)を提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成品のユーザは、喫煙者が伝統的なタイプの喫煙物品を使用するようにその要素を保持して使用することができ、その要素によって生じるエアロゾルの吸入のためにその要素の一端を吸い、選択した時間間隔で吹かしできる。
【0042】
このシステムは、本明細書では、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達デバイスに関連する実施形態に関して概ね説明されているが、機構、構成要素、特徴および方法は多くの異なる形態で具現化されてもよく、様々な物品に関連付けられる可能性があることを理解されたい。例えば、本明細書で提供される説明は、伝統的な喫煙物品(例えば、紙巻きタバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱式紙巻きタバコ、および本明細書で開示される製品のうちのいずれかについての関連するパッケージの実施形態と併せて使用されてもよい。したがって、本明細書に開示される機構、構成要素、特徴および方法の説明は、単なる例としてエアロゾル送達デバイスに関する実施形態の点で議論されており、様々な他の製品および方法において具現化され、使用され得ることを理解されたい。
【0043】
本開示のエアロゾル送達デバイスはまた、蒸気生成物品または薬剤送達物品として特徴付けられてもよい。したがって、そのような物品またはデバイスは、吸入可能な形態または状態の1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合されることができる。例えば、吸入可能な物質は実質的に蒸気の形態(すなわち、臨界点より低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質はエアロゾルの形態(すなわち、ガス中の微細な固体粒子または液滴の懸濁)である場合もある。簡単にするために、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、人間の吸入に適した形態またはタイプの、目に見えるかどうかにかかわらず、および煙に似ているとみなすことができる形態であるかにもかかわらず、蒸気、ガスおよびエアロゾルを含むことを意味する。
【0044】
使用中、本開示のエアロゾル送達デバイスは、伝統的なタイプの喫煙物品(例えば、タバコに点火する、およびタバコを吸入することによって利用される紙巻きタバコ、葉巻またはパイプ)を使用する際に個人が取る多くの物理的アクションを受ける可能性がある。例えば、本開示のエアロゾル送達デバイスのユーザは、伝統的なタイプの喫煙物品に大いに似たその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルの吸入のためにその物品の一端を吸い、選択された時間間隔で吹かしたりできる。
【0045】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、一般に、外側本体またはシェル内に設けられたいくつかの構成要素を含み、これらはハウジングと呼ばれる場合もある。外側本体またはシェルの全体の設計は様々であってよく、エアロゾル送達デバイスの全体のサイズおよび形状を規定し得る外側本体の様式または構成は異なる場合がある。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長い本体を単一の一体成形のハウジングから形成することができる、または細長いハウジングは2つ以上の分離可能な本体で形成される場合もある。例えば、エアロゾル送達デバイスは、実質的に管状の形状であり得、細長いシェルまたは本体を備えることができ、それゆえ、従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に類似し得る。一例では、エアロゾル送達デバイスのすべての構成要素は1つのハウジング内に収容されている。あるいは、エアロゾル送達デバイスは、接合される、および分離可能である、2つ以上のハウジングを備える場合もある。例えば、エアロゾル送達デバイスは、一端に、1つ以上の再利用可能な構成要素(例えば再充電可能なバッテリおよび/または再充電可能なスーパーキャパシタなどのアキュムレータ、ならびにその物品の作動を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを備える制御本体を有し、他端には、そこに取り外し可能に連結可能である使い捨て部分(例えば風味を含有する使い捨てカートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを有することができる。単一のハウジングタイプのユニット内または複数部品からなる分離可能なハウジングタイプのユニット内の構成要素のより具体的な様式、構成および配置は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして明白であろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮すると、様々なエアロゾル送達デバイスの設計および構成要素の配置が理解されることができる。
【0046】
本開示のエアロゾル送達デバイスは最も好ましくは、電源(すなわち、電気的なパワー源)と、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源からエアロゾル送達デバイスの他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、熱を生成させるための電力を作動させる、制御する、調整するおよび停止するための手段)と、加熱器(例えば電気抵抗加熱器または誘導加熱器、あるいは「アトマイザー」の一部と一般に呼ばれる構成要素(複数可))と、エアロゾル前駆体組成物(例えば、固体タバコ材料、半固体タバコ材料または液体エアロゾル前駆体組成物)と、エアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸い込むことを可能にするマウスエンド領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルを吸い込み時にそこから引き出すことができるように、物品内を通るように規定された空気流路)の任意の組み合わせを備える。
【0047】
本開示のエアロゾル送達デバイス内の構成要素の位置合わせは変更可能であり得る。特定の実施形態において、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザへのエアロゾル送達を最大にするために、ユーザの口に近接して位置決めされるように構成され得るエアロゾル送達デバイスの端部近くに配置されてよい。しかしながら、他の構成が排除される訳ではない。一般に、加熱器は、加熱器からの熱がエアロゾル前駆体(ならびにユーザへの送達のために同様に提供され得る1つ以上の香味料、薬剤など)を揮発させることができ、ユーザに送達するためのエアロゾルを形成することができるように、エアロゾル前駆体組成物の十分近くに位置決めされてよい。加熱器がエアロゾル前駆体組成物を加熱するとき、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成される、放出される、または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出した(released)に関する言及が、形成する、または生成する(form or generate)、形成している、または生成している(forming or generating)、形成する、または生成する、および形成した、または生成した(formed or generated)を含むように相互に入れ替え可能であることを意味することに留意されたい。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気またはエアロゾルあるいはそれらの混合物の形態で放出され、そのような用語はまた、他に特定されない限り、本明細書では入れ替え可能に使用される。
【0048】
上述のように、エアロゾル送達デバイスは、加熱器の電力供給、制御システムの電力供給、インディケータの電力供給など、様々な機能性をエアロゾル送達デバイスに提供するのに十分な電流を供給するためにバッテリまたは他の電源を組み込んでもよい。電源は様々な実施形態を採ることができる。好ましくは、電源は、加熱器を迅速にアクティブ化させてエアロゾルの形成を提供するため、また所望の持続時間の使用を通してエアロゾル送達デバイスに電力を供給するのに十分な電力を送達することが可能である。電源は、エアロゾル送達デバイスが容易に取り扱われることができるように、エアロゾル送達デバイスの中に都合よく適合するような大きさであることが好ましい。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分に軽量である。
【0049】
本開示のエアロゾル送達デバイス内の構成要素のより具体的な形態、構成、および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかであろう。さらに、様々なエアロゾル送達デバイスの構成要素の選択は、市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮すると理解されることができる。さらに、エアロゾル送達デバイス内の構成要素の配置もまた、市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮すると理解されることができる。
【0050】
以下に説明されるように、本開示は、エアロゾル送達デバイスに関する。エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を加熱してエアロゾルを生成するように構成されてよい。エアロゾル前駆体組成物は、固体タバコ材料、半固体タバコ材料、および液体エアロゾル前駆体組成物のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、流体エアロゾル前駆体組成物(例えば、液体エアロゾル前駆体組成物)を加熱し、そこからエアロゾルを生成するように構成されてよい。そのようなエアロゾル送達デバイスは、いわゆる電子タバコを含み得る。
【0051】
代表的なタイプの液体エアロゾル前駆体成分および製剤は、Robinson等に対する米国特許第7,726,320号明細書;Chong等に対する米国特許第9,254,002号明細書;およびZheng等に対する米国特許出願公開第2013/0008457号明細書;Lipowicz等に対する米国特許出願公開第2015/0020823号明細書;およびKollerに対する米国特許出願公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowen等に対する国際公開第2014/182736号パンフレット;およびCollett等に対する米国特許第8,881,737号明細書に記載され、そこで特徴付けられており、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。使用され得る他のエアロゾル前駆体は、上記で特定されたいくつかの代表的な製品のいずれかに組み込まれるエアロゾル前駆体を含む。また、Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコのためのいわゆる「スモークジュース」も望ましいものである。発泡性材料の実施形態が、エアロゾル前駆体と共に使用される場合があり、また例として、Hunt等に対する米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に説明されており、この特許は、参照により本発明に組み込まれる。さらに、発泡性材料の使用は、例えばNiazi等に対する米国特許第4,639,368号明細書;Wehling等に対する米国特許第5,178,878号明細書;Wehling等に対する米国特許第5,223,264号明細書;Pather等に対する米国特許第6,974,590号明細書;Bergquist等に対する米国特許第7,381,667号明細書;Crawford等に対する米国特許第8,424,541号明細書;Strickland等に対する米国特許第8,627,828号明細書;およびSun等に対する米国特許第9,307,787号明細書、ならびにBrinkley等に対する米国特許出願公開第2010/0018539号明細書;およびJohnson等に対する国際特許出願公開第97/06786号パンフレットに説明されており、これらの特許のすべては参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
他の実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、固体エアロゾル前駆体組成物(例えば、押し出し成形されたタバコロッド)または半固体エアロゾル前駆体組成物(例えば、グリセリン配合のタバコペースト)を加熱するように構成された非燃焼加熱式デバイスを備える場合もある。固体および半固体のエアロゾル前駆体組成物および製剤の代表的なタイプは、Thomas等に対する米国特許第8,424,538号明細書;Sebastian等に対する米国特許第8,464,726号明細書;Conner等に対する米国特許出願公開第2015/0083150号明細書;Ademe等に対する米国特許出願公開第2015/0157052号明細書;およびNordskog等に対す米国特許出願公開第2017/0000188号明細書に開示されており、これらの特許はすべて参照により本明細書に組み込まれる。
【0053】
加熱されるエアロゾル前駆体組成物のタイプに関係なく、エアロゾル送達デバイスは、エアロゾル前駆体組成物を加熱するように構成された加熱器を含んでよい。いくつかの実施形態では、加熱器は誘導加熱器である。そのような加熱器はしばしば誘導送信機と、誘導受信機とを備える。誘導送信機は、交流電流がその中に流されたときに振動磁場(例えば、時間と共にサイクル中で変化する磁場)を作り出すように構成されたコイルを含んでもよい。誘導受信機は、誘導送信機内に少なくとも部分的に受け入れられてよく、また導電性材料を含んでもよい。誘導送信機を通して交流電流を流すことにより、誘導を介して渦電流が誘導受信機内に生成し得る。誘導受信機を規定する材料の抵抗を通って流れる渦電流が、ジュール加熱によって(つまり、ジュール効果によって)それを加熱してよい。誘導受信機は、アトマイザーを規定してもよく、無線で加熱されて、誘導受信機に近接して配置されたエアロゾル前駆体組成物からエアロゾルを形成してよい。
【0054】
誘導受信機によって生成させられる熱の量は、電流の二乗×誘導受信機の材料の電気抵抗に比例してよい。強磁性材料を含む誘導受信機の実施形態では、熱は、磁気ヒステリシス損失によっても生成されてよい。いくつかの要因が、誘導受信機の温度上昇に寄与しており、誘導送信機に近接していること、磁場の分布、誘導受信機の材料の電気抵抗率、材料の、飽和磁束密度、表皮効果または深さ、ヒステリシス損失、磁化率、透磁率、双極子モーメントなどを含むが、これらに限定されない。
【0055】
この点に関して、誘導送信機と誘導受信機の両方が導電性材料を含む場合もある。例として、誘導送信機および/または誘導受信機は、銅およびアルミニウムなどの金属、導電性材料の合金(例えば、反磁性、常磁性、または強磁性材料)、あるいは1つ以上の導電性材料が埋め込まれたセラミックまたはガラスなどの他の材料を含めた種々の導電性材料を含んでもよい。別の実施形態では、誘導受信機は導電性粒子を含む場合もある。いくつかの実施形態では、誘導受信機は、熱伝導パッシベーション層(例えば、ガラスの薄層)でコーティングされるか、そうでなければそれを含む場合もある。
【0056】
いくつかの例では、誘導送信機および誘導受信機は、電気変圧器を形成し得る。いくつかの例では、PWMインバータを含む変圧器および関連回路は、Wireless Power Consortium(WPC)によって開発されたQiインターフェース規格、Power Matters Alliance(PMA)によって開発されたPower Matters Alliance(PMA)インターフェース規格、Alliance for Wireless Power(A4WP)によって開発されたRezenceインターフェース規格などの好適な無線電力伝送規格に従って動作するように構成されてよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、いわゆる電子タバコの場合には制御本体と、カートリッジとを含んでよい、または非燃焼加熱式デバイスの場合には制御本体と、エアロゾル供給源部材とを含んでよい。電子タバコまたは非熱燃加熱式デバイスのいずれか場合も、制御本体は再利用可能であってもよいが、カートリッジ/エアロゾル供給源部材は、限られた回数の使用のために構成される場合もあり、および/または使い捨てに構成される場合もある。カートリッジ/エアロゾル供給源部材は、エアロゾル前駆体組成物を含んでよい。エアロゾル前駆体組成物を加熱するために、加熱器は、エアロゾル前駆体組成物に近接して、例えば、制御本体およびカートリッジを横断するように、またはエアロゾル供給源部材が位置決めされ得る制御本体の中に位置決めされてもよい。制御本体は、再充電可能または交換可能であり得る電源を含んでもよく、それにより、制御本体は、多数のカートリッジ/エアロゾル供給源部材と共に再利用されてよい。制御本体はまた、ユーザがカートリッジ/エアロゾル供給源部材を吸い込むときを検出するための流量センサをも含み得る。
【0058】
より特定的な実施形態では、制御本体およびカートリッジ/エアロゾル供給源部材の一方または両方は、使い捨てである、または再利用可能であると呼ばれてよい。例えば、制御本体は、交換式バッテリまたは再充電可能なバッテリ、固体電池、薄膜固体電池、再充電可能なスーパーキャパシタなどの電源を有することができ、したがって、壁の充電器への接続、車の充電器への接続(つまり、タバコライターのレセプタクル)、およびユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルやコネクタ(USB 2.0、3.0、3.1、USB Type-C)などを通したコンピュータへの接続、太陽電池(ソーラーセルと呼ばれることもある)またはソーラーセルのソーラーパネルへの接続、あるいはワイヤレス無線周波数(RF)ベースの充電器を含めた任意のタイプの再充電技術と組み合わされてもよい。さらに、電子タバコの場合のいくつかの実施形態では、カートリッジは、Chang等に対する米国特許第8,910,639号明細書に開示されるように1回使用のカートリッジを含む場合もあり、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
電源の例は、Peckerar等に対する米国特許第9,484,155号明細書および2015年10月21日に出願された、Sur等に対する米国特許出願公開第2017/0112191号明細書に説明されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。流量センサに関して、代表的な電流調整構成要素、およびエアロゾル送達デバイスのための様々なマイクロコントローラ、センサ、およびスイッチを含む他の電流制御構成要素は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書、全てがBrooks等に対する米国特許第4,922,901号明細書、第4,947,874号明細書および第4,947,875号明細書、McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書、Nguyen等に対する米国特許第7,040,314号明細書およびPanに対する米国特許第8,205,622号明細書に記載されており、これらのすべては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。また、Ampolini等に対する米国特許第9,423,152号明細書に説明されている制御方式も参照されたく、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0060】
さらに別の構成要素が本開示のエアロゾル送達デバイスに利用されることもできる。例えば、Sprinkel等に対する米国特許第5,154,192号明細書は喫煙物品のインディケータを開示しており;Sprinkel、Jr.に対する米国特許第5,261,424号明細書は、吸い込みをすることに関連付けられる使用者の唇の動作を検出し、次いで加熱デバイスの加熱をトリガする、デバイスの吸い口に関連付けられる圧電センサを開示しており;McCafferty等に対する米国特許第5,372,148号明細書は、マウスピースを通る圧力降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギーの流れを制御するための吹かしセンサを開示しており;Harris等に対する米国特許第5,967,148号明細書は、喫煙デバイス内のレセプタクルを開示しており、それらは、挿入された構成要素の赤外線透過率の不均一性を検出する識別子と、構成要素がレセプタクルに挿入されたときに検出ルーチンを実行するコントローラとを含み;Fleischhauer等に対する米国特許第6,040,560号明細書は、複数の差動フェーズを備えた規定された実行可能な電力サイクルを説明しており;Watkins等に対する米国特許第5,934,289号明細書は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示しており;Counts等に対する米国特許第5,954,979号明細書は、喫煙デバイス全体を通しての吸い込み抵抗を変えるための手段を開示しており;Blake等に対する米国特許第6,803,545号明細書は、喫煙デバイスで使用するための特定のバッテリ構成を開示しており;Griffen等に対する米国特許第7,293,565号明細書は、喫煙デバイスと共に使用するための様々な充電システムを開示しており;Fernando等に対する米国特許第8,402,976号明細書は、充電を容易にし、デバイスのコンピュータ制御を可能にするための喫煙デバイスのためのコンピュータインターフェース手段を開示しており;Fernando等に対する米国特許第8,689,804号明細書は、喫煙デバイスのための識別システムを開示しており;Flickによる国際公開第2010/003480号パンフレットは、エアロゾル生成システム内の吹かしを示す流体流れ感知システムを開示しており;前述の開示のすべては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
電子エアロゾル送達物品に関し、本明細書で使用され得る材料または構成要素を開示するさらなる構成要素の例は、Gerth等に対する米国特許第4,735,217号明細書;Morgan等に対する米国特許第5,249,586号明細書;Higgins等に対する米国特許第5,666,977号明細書;Adams等に対する米国特許第6,053,176号明細書;Whiteに対する米国特許第6,164,287号明細書;Vogesに対する米国特許第6,196,218号明細書;Felter等に対する米国特許第6,810,883号明細書;Nicholsに対する米国特許第6,854,461号明細書;Honに対する米国特許第7,832,410号明細書;Kobayashiに対する米国特許第7,513,253号明細書;Hamanoに対する米国特許第7,896,006号明細書;Shayanに対する米国特許第6,772,756号明細書;Honに対する米国特許第8,156,944号明細書および同第8,375,957号明細書;Thorens等に対する米国特許第8,794,231号明細書;Oglesby等に対する米国特許第8,851,083号明細書;Monsees等に対する米国特許第8,915,254号明細書および同第8,925,555号明細書;DePiano等に対する米国特許第9,220,302号明細書;Honに対する米国特許出願公開第2006/0196518号明細書および同第2009/0188490号明細書;Oglesby等に対する米国特許出願公開第2010/0024834号明細書;Wangに対する米国特許出願公開第2010/0307518号明細書;Honに対する国際特許出願公開第2010/091593号パンフレット;Fooに対する国際特許出願公開第2013/089551号パンフレットを含み、これらの特許のそれぞれは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。さらに、Worm等に対する米国特許出願公開第2017/0099877号明細書は、エアロゾル送達デバイスに含められてよいカプセル、およびエアロゾル送達デバイスのためのフォブ形状構成を開示しており、この特許は参照により本明細書に組み込まれる。前述の文献によって開示されている様々な材料が多様な実施形態において本デバイスに組み込まれることができ、前述の開示のすべてはそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
図1から図8は、電子タバコの場合、制御本体と、カートリッジとを含むエアロゾル送達デバイスの実施形態を図示する。より具体的には、図1は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス100を示す。示されるように、エアロゾル送達デバイスは、制御本体102およびカートリッジ104を含み得る。制御本体およびカートリッジは、機能的な関係で、恒久的にまたは取り外し可能に整列されることができる。これに関して、図1は、結合された構成のエアロゾル送達デバイスを示し、一方、図2は、切り離された構成のエアロゾル送達デバイスを示す。様々な機構がカートリッジを制御本体に接続することで、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらすことになり得る。エアロゾル送達デバイスは、カートリッジと制御本体が組み立てられた構成にあるとき、いくつかの実施形態では、実質的にロッド状、実質的に管形状または実質的に円筒形状であり得る。
【0063】
図3は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス100の制御本体102の分解組立図を示す。図示のように、制御本体は、誘導送信機302、外側本体304、流量センサ306(例えば、吹かしセンサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素308(例えば、個別にまたはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むプリント回路板(PCB)など)、スペーサ310、電源312(例えば、再充電可能であり得るバッテリ、および/または再充電可能なスーパーキャパシタ)、インディケータ(例えば、発光ダイオード(LED))を伴う回路基板314、コネクタ回路316、およびエンドキャップ318を備えてよい。
【0064】
一実施形態では、インディケータ314は、1つ以上のLED、量子ドットベースのLEDなどを備えることができる。インディケータは、コネクタ回路316を通して制御構成要素308と通信することができ、流量センサ306によって検出されたとき、例えばユーザが制御本体102に結合されたカートリッジ(例えば、図2のカートリッジ104)で吸い込む間、点灯されることができる。エンドキャップ318は、インディケータによってその下に提供される照明を見えるようにするように適合されてよい。したがって、インディケータは、喫煙物品の点火端を模倣するためにエアロゾル送達デバイス100の使用中に点灯されてよい。しかしながら、他の実施形態では、インディケータは様々な数で提供されることができ、異なる形状を採る場合もあり、また、外側本体の開口部である場合(そのようなインディケータが存在するときに音を放出するためなど)すらある。
【0065】
制御本体102の構成要素のそれぞれは、少なくとも部分的に外側本体304内に受け入れられてよい。外側本体は、係合端304’から外側端304’’まで延び得る。エンドキャップ318は、外側本体の外側端に位置決めされ、これと係合されてよい。それによって、半透明または透明であり得るエンドキャップは、喫煙物品の点火端を模倣するため、または上記のような他の機能を行うために、インディケータ314によって照らされてよい。外側本体の反対側の係合端は、カートリッジ104と係合するように構成され得る。
【0066】
図4は、外側本体304の係合端304’に近接する制御本体102の部分断面図を概略的に示す。図示のように、誘導送信機302は、外側本体の係合端の近くに延びてよい。一実施形態では、図3および図4に示されるように、誘導送信機は管状の構成を規定してもよい。図4に示されるように、誘導送信機は、コイル支持体402と、コイル404とを含み得る。コイル支持体は、管状の構成を規定してよく、コイルが移動して誘導受信機または他の構造物と接触し、それによってそれらと短絡しないように、コイルを支持するように構成されてよい。コイル支持体は、非導電性材料を含んでよく、これは、コイルによって生成させられる振動磁場に対して実質的に透明であってよい。コイルは、コイル支持体に埋め込まれるか、そうでなければコイル支持体に結合されてもよい。図示の実施形態では、振動磁場を誘導受信機に伝送することに関連するあらゆる損失を低減するように、コイルはコイル支持体の内面と係合されている。しかしながら、他の実施形態では、コイルは、コイル支持体の外面に位置決めされるか、またはコイル支持体に完全に埋め込まれる場合もある。さらに、いくつかの実施形態では、コイルは、コイル支持体上に印刷された、またはそうでなければ結合された電気トレースまたはワイヤを含む場合もある。いずれの実施形態においても、コイルはらせん状の構成を規定することができる。
【0067】
代替の実施形態では、図5に示すように、誘導送信機302は、コイル支持体402なしのコイル404を含んでもよい。各実施形態において、誘導送信機は、誘導送信機が延びる内部チャンバ406を規定してよい。
【0068】
図3から図5にさらに示されるように、いくつかの実施形態では、誘導送信機302は、支持部材320に結合されてよい。支持部材は、誘導送信機に係合し、外側本体304内で誘導送信機を支持するように構成されてよい。例えば、誘導送信機は、誘導送信機が外側本体内に固定して位置決めされるように、支持部材に埋め込まれるか、さもなければ結合されてもよい。別の例として、誘導送信機は、支持部材の中に射出成形されてもよい。
【0069】
支持部材320は、外側本体に対する支持部材の位置合わせを提供するために外側本体304の内面と係合し得る。これにより、支持部材と誘導送信機302との間の固定された結合の結果として、誘導送信機の長手方向軸は、外側本体の長手方向軸に実質的に平行に延びることができる。したがって、誘導送信機は、誘導送信機から外側本体への電流の伝送を回避するように、外側本体と接触しないように位置決めされ得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、図5に示すように、任意選択の絶縁体502が、誘導送信機302と外側本体304との間に位置決めされ、それらの間の接触を防止する場合もある。理解され得るように、絶縁体および支持部材は、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、および磁器などの任意の非導電性材料を含んでもよい。あるいは、誘導送信機は、外側本体がプラスチック、ガラス、ゴム、または磁器などの非導電性材料から形成される実施形態では、外側本体に接触する場合もある。
【0070】
以下で詳細に説明されるように、誘導送信機302は、電源312から電流を受け取り、カートリッジ104(例えば、図2を参照)を無線で加熱するように構成されてよい。したがって、図4および図5に示すように、誘導送信機は、そこに電流を供給するように構成された電気コネクタ408を含むことができる。例えば、電気コネクタは、誘導送信機を制御構成要素に接続してよい。それにより、電源からの電流は、制御構成要素によって制御されると、誘導送信機に選択的に向けられてよい。例えば、制御構成要素312は、流量センサ306によってエアロゾル送達デバイス100での吸い込みが検出されたとき、電源(例えば、図3を参照のこと)から誘導送信機に電流を向けることができる。電気コネクタは、例として、コネクタの端子、ワイヤ、または任意の他の実施形態を含んでよく、それらは、それらを通して電流を伝送するように構成される。さらに、電気コネクタは、負の電気コネクタと、正の電気コネクタとを含むことができる。
【0071】
いくつかの実施形態では、電源312は、直流を供給することができるバッテリおよび/または再充電可能なスーパーキャパシタを備えてもよい。本明細書の他の箇所で説明されるように、エアロゾル送達デバイスの動作は、誘導受信機に渦電流を誘導させるために、誘導送信機302に交流電流を向けて振動磁場を生成することを必要とし得る。したがって、いくつかの実施形態では、制御本体102の制御構成要素308は、電源によって提供される直流を、誘導送信機に提供される交流電流に変換するように構成されたインバータまたはインバータ回路を含み得る。
【0072】
図6は、いくつかの例では図1のカートリッジ104に対応し得るカートリッジ600の分解組立図を示す。図示のように、カートリッジ600は、誘導受信機602、外側本体604、容器606、封止部材608、およびエアロゾル前駆体組成物を含み得る基材610を含み得る。外側本体604は、係合端604’と外側端604’’との間に延びてよい。カートリッジ600の残りの構成要素のいくつかまたはすべては、少なくとも部分的に外側本体604の内部に位置決めされてよい。
【0073】
カートリッジ600は、マウスピース612を追加で含んでもよい。マウスピース612は、外側本体604または容器606またはと一体か、あるいは別個の構成要素であり得る。マウスピース612は、外側本体604の外側端604’’に位置決めされ得る。
【0074】
図7は、組み立てられた構成のカートリッジ600の断面図を示す。図示されるように、容器606は、外側本体604内に受け入れられてよい。さらに、封止部材608は、容器606と係合されて、内部区画614を規定することができる。図7にさらに示されるように、いくつかの実施形態では、封止部材608は、追加として外側本体604に係合してもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、封止部材608は、ゴムまたはシリコーン材料などの弾性材料を含むことができる。これらの実施形態では、封止材料608は、圧迫することで、容器606および/または外側本体604との緊密なシールを形成することができる。封止部材608と容器606との間、および/または封止部材608と外側本体604との間の封止をさらに改善するために接着剤が使用されてもよい。別の実施形態では、封止部材608は、プラスチック材料または金属材料などの非弾性材料を含む場合もある。これらの実施形態では、封止部材608は、容器606および/または外側本体604に接着または溶接(例えば、超音波溶接を介して)されてもよい。したがって、これらの機構のうちの1つまたは複数を介して、封止部材608は、内部区画614を閉鎖して実質的に密封することができる。
【0076】
誘導受信機602は、封止部材608と係合されてよい。一実施形態では、誘導受信機602は、封止部材608に部分的に埋め込まれてもよい。例えば、誘導受信機602は、それらの間に緊密なシールおよび接続が形成されるように、封止部材608の中に射出成形されてもよい。したがって、封止部材608は、誘導受信機を所望の位置に保持することができる。例えば、誘導受信機602は、誘導受信機の長手方向軸が外側本体604の長手方向軸と実質的に同軸に延びるように位置決めされてよい。
【0077】
さらに、基材610が、封止部材608に係合してよい。一実施形態では、基材610は、封止部材608を通り抜けて延びることができる。これに関して、封止部材608は、その中を貫通して延びる開き口616を規定することができ、それを通して基材610が受け入れられる。それにより、基材610は、内部区画614の中へと延びることができる。例えば、図7に示されるように、基材610の端部は、容器606によって規定されたポケット618で受け入れられてもよい。したがって、容器606および封止部材608はそれぞれ、基材610と係合し、協働して基材を所望の位置に維持することができる。例えば、基材610の長手方向軸は、誘導受信機602の長手方向軸と実質的に同軸に位置決めされてよい。これにより、図示されるように、いくつかの実施形態では、基材610は、誘導受信機602に近接するが、接触しないように位置決めされてよい。基材610と誘導受信機602との間の直接の接触を回避することにより、誘導コイルは、使用による残留物の蓄積がほとんどない状態のままであり得、したがって、カートリッジは、任意選択で、エアロゾル前駆体組成物および/または新しい基材で再充填され得るか、あるいはそうでなければ再利用されてもよい。しかしながら、以下で議論されるように、基材と誘導受信機との間の直接の接触は、一部の実施形態では好ましい場合もある。
【0078】
エアロゾル前駆体組成物が液体または他の流体を含むカートリッジ104の実施形態では、基材610は、エアロゾル前駆体組成物をその中に保持し、上述の方法で誘導受信機602によって熱が加えられたとき、そこから蒸気を放出するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、基材610は、所望の長さを持続するのに十分な量のエアロゾル前駆体組成物を保持することができる。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物の容量が増加されたカートリッジ104を準備することが好ましい場合もある。基材が流体エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されている実施形態において基材610で使用され得る材料の例は、多孔質セラミック、炭素、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ガラス繊維、および多孔質焼結ガラスを含む。
【0079】
これに関して、図6および図7に例として示されているように、一実施形態では、容器606はリザーバを備える場合もあり、内部区画614は液体エアロゾル前駆体組成物を受け入れるように構成されてもよい。この実施形態において、基材610は、内部区画614からエアロゾル前駆体組成物を受け取り、エアロゾル前駆体組成物をそれに沿って輸送するように構成された液体輸送要素(例えば、芯(wick))を備えてもよい。したがって、エアロゾル前駆体組成物は、内部区画614から、誘導受信機602が周りに延びる基材610の長手方向の長さに沿った位置まで輸送され得る。
【0080】
理解され得るように、図7に示されるカートリッジ600の実施形態は、例示の目的のみのために提供されている。これに関して、カートリッジ104の様々な代替の実施形態が、本明細書で別の例として提供されている。カートリッジの実施形態は本明細書で別々に説明されているが、それぞれの構成要素およびその特徴の各々は、本明細書において別段の注記がない限り、任意の方法で組み合わせることができることに留意されたい。エアロゾル送達デバイス、制御本体、およびカートリッジの他の実施形態は、Davis等に対する米国特許出願公開第2017/0127722号明細書;Sur等に対する米国特許出願公開第2017/0202266号明細書;および2016年11月15日に出願されたSur等に対する米国特許出願第15/352,153号に説明されており、これらの特許はすべて参照により本明細書に組み込まれる。さらに、制御構成要素およびそれによって実行される機能の様々な例が、Sears等に対する米国特許出願公開第2014/0096782号明細書に説明されており、この特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0081】
上記のように、本開示のカートリッジ104の各々は、エアロゾルを生成するために制御本体102と併せて動作するように構成されている。例として、図8は、制御本体と係合したカートリッジ600を示す。図示のように、制御本体がカートリッジ600と係合されると、誘導送信機302は、誘導受信機602を少なくとも部分的に、好ましくは実質的に包囲し、より好ましくは完全に包囲する(例えば、その周囲に延びることによって)ことができる。さらに、誘導送信機302は、誘導受信機602の長手方向の長さの少なくとも一部に沿って延びてもよく、好ましくは誘導受信機の長手方向の長さの大部分に沿って延びてもよく、また最も好ましくは誘導受信機の長手方向の長さの実質的にすべてに沿って延びてもよい。
【0082】
したがって、誘導受信機602は、誘導送信機302が延びる内部チャンバ406の内部に位置決めされてよい。したがって、ユーザがカートリッジ600のマウスピース612を吸うとき、圧力センサ306がその吸い込みを検出することができる。それにより、制御構成要素308は、電源312(例えば、図3を参照)から誘導送信機302に電流を向けることができる。これにより、誘導送信機302は、振動磁場を生成することができる。誘導受信機602が内部チャンバ406に受け入れられる結果として、誘導受信機は、誘導送信機302によって生成される振動磁場に曝されてよい。
【0083】
例示的な実施形態によれば、制御構成要素308によって電源312(例えば、図3を参照)から誘導送信機302に向けられたときの誘導送信機302での電流の変化は、誘導受信機602を貫通する交流電磁場を生成し、これにより、上述のように、ジュール効果によって誘導受信機を加熱する渦電流を誘導受信機内に生成することができる。交流電磁場は、交流電流を誘導送信機302に向けることによって生成されてよい。上記で指摘したように、いくつかの実施形態では、制御構成要素308は、電源312によって提供される直流電流を誘導送信機302に提供される交流電流に変換するように構成されたインバータまたはインバータ回路を含み得る。
【0084】
したがって、誘導受信機602は加熱され得る。誘導受信機602によって生成された熱は、エアロゾル前駆体組成物を含む基材610を加熱することができ、その結果エアロゾル802が生成される。したがって、誘導受信機602は、アトマイザーを備えてもよい。誘導受信機602を基材610の周りにそこから実質的に均一な距離で位置決めすることにより(例えば、基材の長手方向軸と、誘導受信機の長手方向軸を整列させることにより)、基材およびエアロゾル前駆体組成物は実質的に均一に加熱されてよい。
【0085】
エアロゾル802は、誘導受信機602および誘導送信機302の周りで、またはそれらを通って移動してよい。例えば、図示のように、一実施形態では、誘導受信機602は、メッシュ、スクリーン、らせん、編組、または貫通して延びる複数の穴を規定する他の多孔性構造を含むことができる。他の実施形態では、誘導受信機は、基材に埋め込まれるか、またはそうでなければエアロゾル前駆体組成物と接触するロッド、基材に埋め込まれるか、またはそうでなければエアロゾル前駆体組成物と接触する複数のビーズまたは粒子、あるいは焼結構造を含む場合がある。これらの実施形態の各々において、エアロゾル802は、エアロゾルがマウスピースを通ってユーザまで通り抜けることを可能にするために、誘導受信機602および/または基材を自由に通過してよい。
【0086】
エアロゾル802は、入口410(例えば、図4を参照)を通って入ってくる空気804と混ざり合うことができ、この入り口は、制御本体102(例えば、外側本体304)内に規定されてよい。したがって、混合された空気とエアロゾル806が、ユーザに向けられてよい。例えば、混合された空気とエアロゾル806は、カートリッジ600の外側本体604に規定された1つ以上の貫通穴626を通してユーザに向けられてもよい。いくつかの実施形態では、封止部材608は、それを通って延びる貫通穴628をさらに含んでもよく、この貫通穴は、外側本体604を通るように規定された貫通穴626と整列してよい。しかしながら、理解され得るように、エアロゾル送達デバイス100を通る流れのパターンは、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な方法のいずれかで上記の特定の構成から変化する場合がある。
【0087】
図9から図16は、非燃焼加熱式器具の場合の制御本体と、エアロゾル供給源部材とを含むエアゾロゾル送達デバイスの実施形態を示す。より具体的には、図9は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス900を示す。エアロゾル送達デバイスは、制御本体902と、エアロゾル供給源部材904とを含んでよい。様々な実施形態において、エアロゾル供給源部材と、制御本体は、機能的関係で、恒久的にまたは取り外し可能に整列されることができる。これに関して、図9は、結合された構成のエアロゾル送達デバイスを示しており、一方、図10は、切り離された構成のエアロゾル送達デバイスを示している。様々な機構がエアロゾル供給源部材を制御本体に接続することで、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらすことになり得る。様々な実施形態において、エアロゾル送達デバイスの制御本体は、実質的にロッド状、実質的に管状、または実質的に円筒形状(例えば、図9から図14に示される本開示の実施形態など)であってよい。他の実施形態では、制御本体は、小さな箱形など、別の手持ち式の形を採る場合もある。
【0088】
本開示の様々な実施形態では、エアロゾル供給源部材904は、制御本体902に挿入されるように構成された加熱端1002と、エアロゾルを作り出すためにユーザがそれを吸い込むマウスエンド1004とを含んでよい。様々な実施形態では、加熱端の少なくとも一部は、エアロゾル前駆体組成物1006(時には、吸入可能物質媒体と呼ばれる)を含むことができる。エアロゾル前駆体組成物には、タバコ含有ビーズ、タバコ刻み、タバコ片、再構成タバコ材料、またはそれらの組み合わせ、および/または微粉砕タバコ、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物、または任意選択の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意選択の香味料、および実質的に固体または成形可能な(例えば、押し出し成形可能な)基材を形成するエアロゾル形成材料と混合された他のタバコ形態の混合物が含まれてよい。様々な実施形態では、エアロゾル供給源部材またはその一部は、エアロゾル供給源部材に追加の構造体および/または支持体を提供するのに有用な任意の材料で形成され得るオーバーラップ材料1008で包まれてもよい。様々な実施形態では、オーバーラップ材料は、熱の伝達に抵抗する材料を含むことができ、紙またはセルロース材料などの他の繊維材料を含み得る。オーバーラップ材料はまた、繊維状材料内に埋め込まれた、またはその中に分散された少なくとも1つのフィラー材料を含み得る。様々な実施形態において、フィラー材料は、水不溶性粒子の形態を有する場合がある。さらに、フィラー材料は無機成分を組み込むことができる。様々な実施形態では、オーバーラップは、下にあるバルク層などの複数の層と、紙巻きタバコにおける典型的な包装紙などの上にある層から形成されてもよい。このような材料には、例えば、亜麻、麻、サイザル麻、稲わら、および/またはエスパルトなどの軽量の「ぼろ繊維(rag fibers)」が含まれる。
【0089】
様々な実施形態では、エアロゾル供給源部材904のマウスエンドは、酢酸セルロースまたはポリプロピレン材料で作製することができるフィルタ1010を含むことができる。様々な実施形態では、フィルタは、エアロゾル供給源部材のマウスエンドの構造的な完全性を高め、および/または必要に応じて濾過能力を提供する、および/または吸い込みに対する抵抗を提供することができる。例えば、本発明による物品は、17.5cc/秒の空気流で約50から約250mmの水圧降下の圧力降下を呈することができる。別の実施形態では、圧力降下は、約60mmから約180mmまたは約70mmから約150mmであり得る。圧力降下値は、Filtrona InstrumentsおよびAutomation Ltdから入手可能なFiltronaフィルタテストステーション(CTSシリーズ)、またはCerulean Division of Molins,PLCから入手可能な品質テストモジュール(QTM)を使用して測定されてよい。エアロゾル供給部材のマウスエンドの長さに沿ったフィルタの厚さは、例えば、約2mmから約20mm、約5mmから約20mm、または約10mmから約15mmで変化してよい。いくつかの実施形態では、フィルタはオーバーラップから分離されてもよく、またフィルタはオーバーラップによって所定の位置に保持されてもよい。
【0090】
本開示においてオーバーラップに使用され得る、例示的なタイプのオーバーラップ材料、ラッピング材料成分、および処理されたラッピング材料は、White等に対する米国特許第5,105,838号明細書;Arzonico等に対する米国特許第5,271,419号明細書;Gentryに対する第5,220,930号明細書;Woodhead等に対する第6,908,874号明細書;Ashcraft等に対する第6,929,013号明細書;Hancock等に対する第7,195,019号明細書;Holmesに対する第7,276,120号明細書;Hancock等に対する第7,275,548号明細書;Fournier等に対する国際公開第01/08514号パンフレット;およびHajaligol等に対する国際公開第03/043450号パンフレットに記載されており、これらの特許は、参照により本明細書に組み込まれる。代表的な包装材料は、R.J.Reynolds Tobacco Companyのグレード119、170、419、453、454、456、465、466、490、525、535、557、652、664、672、676、680として、Schweitzer-Maudit Internationalから市販されている。包装材料の気孔率は変化する可能性があり、たびたび、約5CORESTAユニットから約30,000CORESTAユニット、しばしば、約10CORESTAユニットから約90CORESTAユニット、そしてたびたび約8CORESTAユニットから約80CORESTAユニットである。
【0091】
さもなければ、オーバーラップ1008を通る放射状(すなわち、外部)の空気の浸透によって希釈される可能性のある、エアロゾルおよび香味料の送達を最大限にするために、非多孔性の紙巻きタバコ紙の1つ以上の層が、エアロゾル供給源部材904を包むために使用されてよい(オーバーラップと共に、またはオーバーラップが存在せずに)。適切な非多孔性紙巻きタバコ紙の例は、Kimberly-Clark社からKC-63-5、P878-5、P878-16-2および780-63-5として市販されている。好ましくは、オーバーラップは、本発明の物品の使用中に形成される蒸気に対して実質的に不透過性の材料である。必要に応じて、オーバーラップは、弾力性のある板紙材料、ホイルで裏打ちされた板紙(foil-lined paperboard)、金属、ポリマー材料などを含むことができ、この材料は、紙巻きタバコ紙の包装紙によって周りを囲まれることができる。オーバーラップは、本明細書に別途記載されているように、構成要素の周りを囲むチッピング紙を含んでもよく、また任意選択で、フィルタ材料をエアロゾル供給源部材に取り付けるために使用されてもよい。
【0092】
様々な実施形態において、エアロゾル前駆体組成物1006とエアロゾル供給源部材904のマウスエンド1004との間に他の構成要素が存在してもよく、この場合、マウスエンドはフィルタを含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、エアロゾル前駆体組成物とマウスエンドとの間に以下の:空隙;冷却空気のための相変化材料;香味料放出媒体;選択的化学吸着が可能なイオン交換繊維;フィルタ媒体としてのエアロゲル粒子;および他の適切な材料のうちの1つまたは任意の組み合わせが位置決めされてもよい。
【0093】
本開示の様々な実施形態は、エアロゾル前駆体組成物1006を加熱するのに誘導加熱器を使用する。誘導加熱器は、誘導送信機と、誘導受信機とを備え得る変圧器を具備してよい。様々な実施形態において、誘導送信機および誘導受信機の一方またはその両方は、制御本体および/またはエアロゾル供給源部材の中に配置されてよい。一部の例では、エアロゾル前駆体組成物は、誘導受信機として働くか、またはその機能を促進することができる、エアロゾル前駆体組成物に埋め込まれた、またはそうでなければその一部である複数のビーズまたは粒子を含むことができる。
【0094】
図11は、本開示の例示的な実施形態によるエアロゾル送達デバイス900の正面図を示しており、図12は、図11のエアロゾル送達デバイスの断面図を示している。これらの図に示されているように、この例示的な実施形態のエアロゾル送達デバイスは、誘導送信機と、誘導受信機とを備える変圧器を含む。特に、図示された実施形態の制御本体902は、係合端に規定された開口部1104、流量センサ1106(例えば、吹かしセンサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素1108(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むPCBなど)、電源1110(例えば、再充電可能であり得るバッテリ、および/または再充電可能なスーパーキャパシタ)、およびインディケータ1112(例えば、LED)を含むエンドキャップを含むハウジング1102を備えてよい。
【0095】
一実施形態では、インディケータ1112は、1つ以上のLED、量子ドットベースのLEDなどを含むことができる。インディケータは、制御構成要素1108と通信しており、例えば、制御本体902に結合されたとき、ユーザがエアロゾル供給源部材904を吸い込むとき、流量センサ1106によって検出されると、点灯されてよい。
【0096】
図11および図12に示される実施形態の制御本体902は、一緒に変圧器を形成する誘導送信機と、誘導受信機とを含む。本開示の様々な実施形態の変圧器は、様々な形態を採る場合があり、誘導送信機および誘導受信機の一方または両方が、制御本体またはエアロゾル送達デバイス900内に配置される実施形態を含む。図11および図12に示される特定の実施形態では、誘導送信機は、支持部材1116(図示されるような支持シリンダ)を囲む箔材料1114を含むラミネート材料を備えており、描かれる実施形態の誘導受信機は、受信機ベース部材1120から延びる複数の受信機のプロング1118を備える。いくつかの実施形態では、箔材料は、その上に印刷された電気トレースを含んでもよく、例えば、いくつかの実施形態では、箔材料が誘導受信機の周りに位置決めされたときらせんパターンを形成し得る1つ以上の電気トレースを含んでもよい。様々な実施形態において、誘導受信機および誘導送信機は、1つ以上の導電性材料から構築されてもよく、別の実施形態では、誘導受信機は、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない強磁性材料から構築されてもよい。図示された実施形態では、箔材料は導電性材料で構築され、受信機のプロングは強磁性材料で構築されている。様々な実施形態において、受信機のベース部材は、非導電性および/または絶縁性材料で構築されてもよい。
【0097】
図示されるように、誘導送信機(箔材料1114)は、ハウジング1102の係合端の近接に延びてよく、エアロゾル前駆体組成物1006を含むエアロゾル供給源部材904の加熱端1002の一部を実質的に囲むように構成されてよい。このような方法で、例示された実施形態の誘導送信機は、管状の構成を規定してよい。図11および図12に示されるように、誘導送信機は、支持部材1116を取り囲んでもよい。支持シリンダはまた、管状の構成を規定してもよく、箔材料が誘導受信機のプロング1118と接触するように移動し、それによって短絡しないように、箔材料を支持するように構成されてよい。この方法において、支持シリンダは、非導電性材料を含む場合があり、これは、箔材料によって生成される振動磁場に対して実質的に透明であってよい。様々な実施形態において、箔材料は、支持シリンダに埋め込まれるか、さもなければ支持シリンダに結合されてもよい。図示される実施形態では、箔材料は、支持シリンダの外面と係合されているが、しかしながら、他の実施形態では、箔材料は、支持シリンダの内面に位置決めされるか、または支持シリンダに完全に埋め込まれてもよい。
【0098】
図示の実施形態では、支持シリンダ1116はまた、エアロゾル供給源部材がハウジング1102に挿入されるとき、エアロゾル供給源部材904の適切な位置決めを容易にするように働く場合がある。特に、支持シリンダは、ハウジングの開口部1104から受信機のベース部材1120まで延びてよい。図示された実施形態では、支持シリンダがエアロゾル供給源部材を制御本体902に対して適切な位置(例えば、横位置)になるように案内するように、支持シリンダの内径は、対応するエアロゾル供給源部材の外径よりわずかに大きいか、またはそれにほぼ等しい場合もある(例えば、滑り嵌めを作成するために)。図示の実施形態では、制御本体は、エアロゾル供給源部材が制御本体に挿入されるとき、受信機のプロング1118がエアロゾル供給源部材の加熱端1002のほぼ半径方向の中心に配置されるように構成されている。このような様式において、管構造を規定する押し出し成形のエアロゾル前駆体組成物と併せて利用される際、受信機のプロングは、押し出し成形された管構造の内面によって規定される空洞の内部に配置され、したがって押し出し成形された管構造の内面には接触しない。
【0099】
様々な実施形態では、送信機の支持部材1116は、ハウジング1102の内面と係合して、ハウジングに対する支持部材の位置合わせを提供する場合もある。それにより、支持部材と誘導送信機(箔材料1114)との間の固定された結合の結果として、誘導送信機の長手方向軸は、ハウジングの長手方向軸に実質的に平行に延びることができる。様々な実施形態において、誘導送信機は、送信機結合デバイスから外側本体への電流の伝送を回避するように、ハウジングと接触しないように位置決めされてよい。いくつかの実施形態では、誘導送信機とハウジングとの間に絶縁体が位置決めされ、それらの間の接触を防止する場合もある。理解され得るように、絶縁体および支持部材は、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、セラミック、および磁器などの任意の非導電性材料を含んでもよい。代替的に、誘導送信機は、ハウジングがプラスチック、ガラス、ゴム、セラミック、または磁器などの非導電性材料から形成される実施形態では、ハウジングと接触する場合もある。
【0100】
代替の実施形態が図13および図14に示されている。図11および図12に関して説明した実施形態と同様に、図13および図14に描かれる実施形態は、エアロゾル供給源部材1304を受け入れるように構成された制御本体1302を備えるエアロゾル送達デバイス1300を含む。上述のように、エアロゾル供給源部材は、制御本体に挿入されるように構成された加熱端と、ユーザがエアロゾルを作り出すために吸い込むマウスエンド1306とを備えることができる。加熱端の少なくとも一部は、エアロゾル前駆体組成物1308を含んでよく、これは、タバコ含有ビーズ、タバコ刻み、タバコ片、再構成タバコ材料、またはそれらの組み合わせ、および/または微粉砕タバコ、タバコ抽出物、噴霧乾燥タバコ抽出物の混合物、あるいは、任意選択の無機材料(炭酸カルシウムなど)、任意選択の香味料、および実質的に固体または成形可能な(例えば、押し出し成形可能な)基材を形成するためのエアロゾル形成材料と混合された他のタバコ形態の混合物を含んでもよい。様々な実施形態では、エアロゾル供給源部材またはその一部は、エアロゾル供給源部材に追加の構造および/または支持を提供するのに有用な任意の材料で形成され得るオーバーラップ材料1310で包まれてもよい。様々な実施形態では、オーバーラップ材料は、熱の伝達に抵抗する材料を含むことができ、紙またはセルロース材料などの他の繊維材料を含み得る。可能なオーバーラップ材料の様々な構成は、上記の図3および図4の例示的な実施形態に関して説明されている。
【0101】
様々な実施形態では、エアロゾル供給源部材1304のマウスエンド1306は、酢酸セルロースまたはポリプロピレン材料で作製することができるフィルタ1312を含むことができる。上記のように、様々な実施形態において、フィルタは、エアロゾル供給源部材のマウスエンドの構造的な完全性を高め、および/または必要に応じて濾過能力を提供する、および/または吸い込みに対する抵抗を提供することができる。いくつかの実施形態では、フィルタはオーバーラップから分離されていてもよく、フィルタはオーバーラップによってカートリッジの近くの所定の位置に保持されてもよい。可能なフィルタ特性の様々な構成が、上記の図3および図4の例示的な実施形態に関して説明されている。
【0102】
制御本体1302は、内部に規定された開口部1316、流量センサ1318(例えば、吹かしセンサまたは圧力スイッチ)、制御構成要素1320(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラを含むPCBなど)、電源1322(例えば、再充電可能であり得るバッテリ、および/または再充電可能なスーパーキャパシタ)、およびインディケータ1324(例えば、LED)を含むエンドキャップを含むハウジング1314を備えてよい。上記のように、一実施形態では、インディケータは、1つ以上のLED、量子ドットベースのLEDなどを備えることができる。インディケータは、制御構成要素と通信でき、例えば制御本体に結合されたとき、ユーザがエアロゾル供給源部材1304で吸い込むとき、流量センサによって検出されると、点灯されてよい。電源、センサ、および様々な他の可能な電気部品の例は、上記の図11および図12の例示的な実施形態に関して上記で説明されている。
【0103】
図13および図14に示される実施形態の制御本体1302は、一緒に変圧器を形成する誘導送信機と、誘導受信機とを含む。本開示の様々な実施形態の変圧器は、誘導送信機および誘導受信機の一方または両方が、制御本体および/またはエアロゾル送達デバイス内に配置される実施形態を含めた、様々な形態を採る場合がある。図13および図14に示される特定の実施形態では、示される実施形態の誘導送信機は、支持部材1328(図示されるような支持シリンダ)を取り囲むらせん形コイル1326を備える。様々な実施形態において、誘導受信機および誘導送信機は、1つ以上の導電性材料から構築されてもよく、別の実施形態では、誘導受信機は、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない強磁性材料から構築されてもよい。図示の実施形態では、らせん形コイルは導電性材料で構築される。別の実施形態では、らせん形コイルは、非導電性の絶縁カバー/ラップ材料を含む場合もある。
【0104】
図示された実施形態の誘導受信機は、受信機のベース部材1332から延びる単一の受信機のプロング1330を備える。様々な実施形態において、単一の受信機のプロングであろうと、複数の受信機のプロングの一部であろうと、受信機のプロングは、様々な異なる幾何学的構成を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、受信機のプロングは円筒形の断面を有してもよく、いくつかの実施形態では、中実構造を含む場合もあり、他の実施形態では、中空構造を含む場合もある。他の実施形態では、受信機のプロングは、正方形または長方形の断面を有してもよく、いくつかの実施形態では、中実構造を備える場合もあり、他の実施形態では、中空構造を備える場合もある。様々な実施形態において、受信機のプロングは、導電性材料で構築されてもよい。図示された実施形態では、受信機のプロングは、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない強磁性材料から構築される。様々な実施形態において、受信機のベース部材は、非導電性および/または絶縁性材料で構築されてもよい。
【0105】
図示されるように、誘導送信機(らせん形コイル1326)は、ハウジング1314の係合端の近接に延びてよく、エアロゾル前駆体組成物1310を含むエアロゾル供給源部材1304の加熱端の部分を実質的に取り囲むように構成されてよい。図13および図14に示すように、誘導送信機は、支持部材1328を取り囲んでもよい。管状の構成を規定し得る支持シリンダは、コイルが誘導受信機のプロング1330と接触するように移動し、それによって短絡しないように、らせん形コイルを支持するように構成されてよい。このような様式では、支持シリンダは、非導電性材料を含んでもよく、それは、らせん形コイルによって生成される振動磁場に対して実質的に透明であり得る。様々な実施形態において、らせん形コイルは、支持シリンダに埋め込まれるか、さもなければ支持シリンダに結合されてもよい。図示の実施形態では、らせん形コイルは、支持シリンダの外面と係合される;しかしながら、他の実施形態では、らせん形コイルは、支持シリンダの内面に位置決めされてもよい、または支持シリンダ内に完全に埋め込まれてもよい。
【0106】
図示の実施形態では、支持シリンダ1328はまた、エアロゾル供給源部材がハウジング1314に挿入されるとき、エアロゾル供給源部材1304の適切な位置決めを容易にするように働く場合もある。特に、支持シリンダは、ハウジングの開口部1319から受信機のベース部材1332まで延びてよい。図示された実施形態では、支持シリンダがエアロゾル供給源部材を制御本体1302に対して適切な位置(例えば、側方位置)に案内するように、送信機供給源シリンダの内径は、対応するエアロゾル供給源部材の外径よりわずかに大きいか、またはそれにほぼ等しくてもよい(例えば、滑り嵌めを作成するため)。図示の実施形態では、制御本体は、エアロゾル供給源部材が制御本体に挿入されると、受信機のプロング1330がエアロゾル供給源部材の加熱端のほぼ半径方向の中心に配置されるように構成されている。このような様式において、管構造を規定する押し出し成形のエアロゾル前駆体組成物と併せて使用される際、受信機のプロングは押し出し成形された管構造の内面によって規定される空洞の内側に配置され、したがって押し出し成形された管構造の内面には接触しない。
【0107】
いくつかの実施形態では、誘導受信機は、例えば、エアロゾル供給源部材のエアロゾル前駆体組成物の一部としてなど、エアロゾル供給源部材の一部であり得ることに留意されたい。そのような実施形態は、制御本体の一部である追加の誘導受信機を含む場合、または含まない場合もある。例えば、エアロゾル前駆体組成物は、押し出し成形の管に埋め込まれた編組ワイヤ構造を含み得る。編組ワイヤ構造は、任意の1つ以上の導電性材料から構築され得る一連の織り交ぜられた交差ワイヤを含んでもよく、さらに、これに限定するものではないがコバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含む、1つ以上の強磁性材料から構築されてもよい。様々な実施形態では、編組ワイヤ構造は、エアロゾル前駆体組成物の内面または外面に近接していてもよく、または押し出し成形の管構造内に配置されてもよい。
【0108】
様々な実施形態では、送信機支持シリンダは、ハウジングの内面と係合して、ハウジングに対する支持シリンダの位置合わせを提供する場合もある。これにより、支持シリンダと誘導送信機との間の固定された結合の結果として、誘導送信機の長手方向軸は、ハウジングの長手方向軸に実質的に平行に延びることができる。様々な実施形態において、誘導送信機は、送信機結合デバイスから外側本体への電流の伝送を回避するように、ハウジングと接触しないように位置決めされてよい。いくつかの実施形態では、誘導送信機とハウジングとの間に絶縁体が位置決めされ、それらの間の接触を防止する場合もある。理解され得るように、絶縁体および支持シリンダは、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、セラミック、および磁器などの任意の非導電性材料を含み得る。代替的に、誘導送信機は、ハウジングがプラスチック、ガラス、ゴム、セラミック、または磁器などの非導電性材料から形成される実施形態では、ハウジングと接触する場合もある。
【0109】
いくつかの実施形態では、支持シリンダと、受信機のベース部材は別個の構成要素を含み得るが、他の実施形態では、支持シリンダと、受信機のベース部材は一体式の構成要素である場合もある。例えば、図15は、本開示の例示的な実施形態による支持部材1500の正面図を示す。図16は、図15の支持シリンダ1500の断面図を示す。図面に描かれているように、支持シリンダは、例えば、らせん形コイルなどの誘導送信機を支持するように構成された管構成を備える。そのような方法では、支持シリンダの外面は、送信機コイルなどの誘導送信機を誘導する、収容する、またはそうでなければ支持するように構成され得る1つ以上のコイル溝1502を含み得る。図16に描かれているように、支持シリンダは、支持シリンダの一端に取り付けられ得る受信機のベース部材1504と一体化されてもよい。さらに、図示された実施形態の場合などの様々な実施形態において、単一の受信機のプロング1506が、受信機のベース部材によって収容され、そこから延びていてもよい。様々な実施形態では、支持シリンダおよび誘導受信機(図示の実施形態では、受信機のプロング)は、誘導送信機との短絡を作り出すことを回避するために、異なる材料で構築されてもよい。特に、支持シリンダは、絶縁ポリマー(例えば、プラスチックまたはセルロース)、ガラス、ゴム、セラミック、磁器、およびそれらの組み合わせなどの非導電性材料を含んでもよく、誘導受信機(図示の実施形態では、受信機のプロング)は導電性材料を含んでもよい。様々な実施形態では、誘導受信機(図示の実施形態では、受信機のプロング)は、コバルト、鉄、ニッケル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない強磁性材料から構築され得る。
【0110】
図示の実施形態では、支持シリンダは、らせん形コイルなどの誘導送信機が支持シリンダの外面と係合できるように構成されている;しかしながら、他の実施形態では、支持シリンダは、誘導送信機が送信機支持シリンダの内面に位置決めされるか、または支持シリンダに完全に埋め込まれるように構成されてもよい。
【0111】
エアロゾル送達デバイス、制御本体、およびエアロゾル供給源部材の他の実施形態は、2017年10月31日に出願された、Sebastian等に対する米国特許出願第15/799,365号に記載されており、この特許は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0112】
電子タバコまたは非燃焼加熱式器具のいずれでもいくつかの例では、誘導送信機および誘導受信機を含む変圧器は、準共振フライバックコンバータの一部であり得る。これに関して、図17は、いくつかの例示的な実施形態による準共振フライバックコンバータ1700を示している。示されるように、準共振フライバックコンバータは、誘導送信機(インダクタL1として示される)と、誘導受信機(インダクタL2として示される)とを含む変圧器1702を含む。誘導送信機は、誘導送信機302、箔1114、またはらせん形コイル1326を含む、上記の例示的な実施形態のいずれかの誘導送信機に対応し得る。同様に、誘導受信機は、誘導受信機602、受信機のプロング1118または受信機のプロング1330を含む、上記の例示的な実施形態のいずれかの誘導受信機に対応し得る。
【0113】
また示されるように、準共振フライバックコンバータ1700は、誘導送信機L1と共にタンク回路を形成するコンデンサC(または並列コンデンサ)を含む。準共振フライバックコンバータは、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などのトランジスタQ1も含む。トランジスタは、誘導送信機に、振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたときに誘導受信機L2内に交流電圧を誘導させるようにサイクル中でスイッチ可能である。この交流電圧は、誘導受信機に熱を生成させ、それにより、エアロゾル送達デバイス(例えば、器具100、900、1300)のエアロゾル前駆体組成物の成分を気化させる。
【0114】
例示的な実施形態によれば、各サイクルは、オンインターバルと、オフインターバルとを含む。オンインターバルでは、トランジスタQ1がスイッチオンであり、誘導送信機L1を通る電流を可能にし、誘導送信機に、誘導送信機がエネルギーを蓄積する磁場を生成させる。オフインターバルでは、トランジスタはスイッチオフであり、誘導送信機を通る電流をディセーブルし、磁場の崩壊を引き起こす。この磁場の崩壊が、誘導送信機から誘導受信機L2へのエネルギーの伝達を生じさせ、コンデンサCを充電し、これにより、トランジスタのドレインDで電圧波形を生じさせる(トランジスタはソースSと、ゲートGも含む)。
【0115】
準共振フライバックコンバータ1700はまた、コンデンサとトランジスタのドレインDとの間で、コンデンサCの両側に結合された2つの入力端子+、-を伴うコンパレータU1も含む。いくつかの例では、同じく示されるように、準共振フライバックコンバータ1700は、入力がコンデンサCの両側に結合されている第1の分圧器1704aおよび第2の分圧器1704bをさらに含む。これらの例では、コンパレータU1の2つの入力端子+、-は、第1および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている。コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中に電圧波形のトラフを検出するように構成されている。それに応じて、コンパレータは出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている。
【0116】
いくつかの例では、コンパレータU1は、プログラマブルシステムオンチップ(PSoC)などのコプロセッサ1706によって実現され、その適切な例には、Cypress SemiconductorのPSOC(R)アナログコプロセッサのCY8C4Axxファミリーが含まれる。他の例では、コンパレータU1は、個別の電子部品によって、またはディスクリート電子部品で構成される回路によって実装されている。これは、他の点では図17の準共振フライバックコンバータ1700と同様である準共振フライバックコンバータ1800について図18に示されている。
【0117】
図17に戻ると、コプロセッサ1706を含む例では、コプロセッサはまた、パルス幅変調(PWM)コントローラ1708および/またはグリッチフィルタ1710を実現するように構成されてもよい。PWMコントローラは、コンパレータU1からの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタQ1を駆動する。グリッチフィルタは、コンパレータとPWMコントローラとに結合され、およびそれらの間にあってよく、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除き、それにより、フィルタ処理された出力を生成するように構成されている。PWMコントローラとグリッチフィルタの両方を含む例では、PWMコントローラは、フィルタ処理された出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにようにトランジスタを駆動するように構成されてよい。
【0118】
いくつかの例では、トランジスタQ1は、トランジスタのスイッチング時間に反比例するドレイン-ソース間オン状態抵抗(RDS(on))を有する。これらの例において、オン状態抵抗はまた、交流電圧が誘導受信機L2に誘導され、それによって熱が生成される時間にも正比例する。
【0119】
いくつかの例では、エアロゾル送達デバイス100、900、1300は、電源312、1110、1322などの電源Vをさらに含む。これらの例では、電源は、変圧器1702を含む電気負荷に接続され、負荷に電流を供給するように構成されている。誘導受信機L2が生成させされる熱の量は、電源によって供給される電流の強度に正比例する。いくつかの別の例では、電源は、並列に組み合わせた再充電可能なプライマリ電池と、再充電可能なセカンダリ電池とを含む。
【0120】
いくつかの例では、誘導受信機L2はコイルを含む。これらの例では、誘導受信機が生成させられる熱の量は、コイルの長さに正比例する。
【0121】
本開示が関連する当業者には、前述の説明および関連する図面に提示された教示の恩恵を受けて、本開示の多くの修正形態および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、本明細書に開示された特定の実施形態に限定されるものではないこと、ならびに修正形態および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用されており、限定の目的では使用されていない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2023-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達デバイスであって、
中に開口部を規定するハウジングと、電源とを備える制御本体と、
エアロゾル前駆体組成物を含むカートリッジであって、制御本体ハウジングの開口部内に少なくとも部分的に受け入れられるように構成されたカートリッジと、
電源と通信する誘導変圧器であって、内部チャンバを規定する誘導送信機と、熱を生成させ、それによってエアロゾル前駆体組成物の成分を気化させるように構成された誘導受信機とを含む誘導変圧器と、
を備え、
誘導送信機は、制御本体内に配置され、
誘導受信機は、エアロゾル前駆体組成物に近接してカートリッジ内に配置され、制御本体およびカートリッジが結合された構成にあるとき、誘導送信機の内部チャンバ内に少なくとも部分的に受け入れられるように構成されている、エアロゾル送達デバイス。
【請求項2】
電源は、誘導送信機に電流を供給するように構成されており、誘導受信機が生成する熱の量は、電源によって供給される電流の強度に正比例する、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項3】
電源は、再充電可能なバッテリを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項4】
電源は、並列に組み合わせた再充電可能なプライマリ電池と、再充電可能なセカンダリ電池とを含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項5】
エアロゾル前駆体組成物は、固体タバコ材料、半固体タバコ材料、または液体エアロゾル前駆体組成物を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項6】
誘導送信機と制御本体ハウジングとの間に配置された絶縁体をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項7】
電源から誘導送信機に電流を向けるように構成された制御構成要素をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項8】
流量センサをさらに含み、制御構成要素は、エアロゾル送達デバイスへの吸い込みが流量センサによって検出されると、電源から誘導送信機に電流を向けるように構成されている、請求項7に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項9】
誘導送信機内に配置され、内部チャンバをさらに規定する支持体をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項10】
支持体は、周りに誘導送信機がコイル状に巻かれた管状構造を含む、請求項9に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項11】
制御本体は、さらに準共振フライバックコンバータを含み、
準共振フライバックコンバータは、
誘導送信機と共にタンク回路を形成するコンデンサと、
誘導送信機に振動磁場を生成させ、振動磁場に曝されたときに誘導受信機内に交流電圧を誘起させるようにサイクル中でスイッチ可能なトランジスタと
を含み、
交流電圧は、誘導受信機に熱を生成させ、誘導受信機が誘導送信機の内部チャンバ内に少なくとも部分的に受け入れられると、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させてエアロゾルを生成し、
サイクルの各々は、オンインターバルとオフインターバルとを含み、準共振フライバックコンバータはさらに、コンデンサとトランジスタのドレインとの間でコンデンサの両側に結合された2つの入力端子を有するコンパレータを含み、
コンパレータは、トランジスタがスイッチオフであるオフインターバル中にトランジスタのドレインにおける電圧波形のトラフを検出し、それに応じて、出力を生成して、オンインターバルの間、トランジスタをスイッチオンにさせるように構成されている、請求項1に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項12】
準共振フライバックコンバータは、入力がコンデンサの両側に結合されている第1の分圧器および第2の分圧器をさらに備え、コンパレータの2つの入力端子は、第1の分圧器および第2の分圧器のそれぞれの出力に結合されており、ひいてはコンデンサの両側に結合されている、請求項11に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項13】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサはまた、コンパレータからの出力を受け取り、それに応じて、オンインターバルの間、スイッチオンであるようにトランジスタを駆動するように構成された、パルス幅変調(PWM)コントローラを実現するようにも構成されている、請求項11に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項14】
コンパレータは、コプロセッサによって実現され、コプロセッサは、コンパレータの出力を受け取り、そこからグリッチパルスを取り除くように構成されたグリッチフィルタを実現するようにも構成されている、請求項11に記載のエアロゾル送達デバイス。
【請求項15】
エアロゾル送達デバイスのための制御本体であって、制御本体は、
開口部を規定するハウジングであって、誘導受信機を備えたカートリッジであって、エアロゾル前駆体組成物を含むカートリッジを少なくとも部分的に受け入れるように構成された、ハウジングと、ハウジング内に、
電源と、
誘導受信機とともに、電源と通信する誘導変圧器を形成している誘導送信機と、
を備え、
誘導送信機は、カートリッジが制御本体に結合されたときに、誘導受信機を中に少なくとも部分的に受け入れるように構成された内部チャンバを規定しており、
誘導受信機は、熱を生成し、それによってエアロゾル前駆体組成物の成分を気化させるように構成されている、制御本体。