(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162450
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20231031BHJP
G06Q 10/087 20230101ALI20231031BHJP
【FI】
G06Q30/0601
G06Q10/087
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023146816
(22)【出願日】2023-09-11
(62)【分割の表示】P 2022559405の分割
【原出願日】2022-03-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】520506361
【氏名又は名称】株式会社shizai
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 暢之
(57)【要約】
【課題】本情報処理システム等により、特に発注情報などに基づき、各種情報を生成することが可能となり、これによって各処理での手作業を削減することが可能となる。
【解決手段】本情報処理システムは、発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成する入庫情報生成部を備える。また、発注情報は、複数の入庫先に関する入庫先情報を含み、前記入庫情報生成部は、前記入庫先情報に基づき、前記発注情報から入庫先ごとに複数の入庫情報を生成する。また、前記発注情報は、複数の物品に関する情報を含み、前記入庫情報生成部は、複数の発注物識別情報が関連付けられた発注物グループ情報を参照して、前記発注物グループ情報ごとに入庫情報を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成する入庫情報生成部を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
発注情報は、複数の入庫先に関する入庫先情報を含み、
前記入庫情報生成部は、前記入庫先情報に基づき、前記発注情報から入庫先ごとに複数の入庫情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記発注情報は、複数の物品に関する情報を含み、
前記入庫情報生成部は、複数の発注物識別情報が関連付けられた発注物グループ情報を参照して、前記発注物グループ情報ごとに入庫情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記発注物グループ情報は、発注物の種類ごとに設定される、
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記発注物グループ情報は、発注部署ごとに設定される、
ことを特徴とする請求項3または4のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項6】
さらに、ユーザ操作により連携される外部システムへ前記入庫情報を送信する情報管理部を備える、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記外部システムは、倉庫管理システムである、
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記外部システムは、メッセージシステムである、
ことを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項9】
さらに、発注情報を入力した第1ユーザとは異なる第2ユーザからの入庫情報送信要求に応じて、前記入庫情報を送信する情報管理部を備える、
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項10】
さらに、ユーザ操作に応じて発注情報または入庫情報、物品の納品に関する納品情報の少なくともいずれかの情報に対して納品確認の状態を示す納品確認情報を関連付ける納品確認部を備える、
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項11】
さらに前記発注情報に基づき会計情報を生成する会計情報生成部を備える、
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記会計情報は、前記発注に対応する支払予定に関する情報を示す支払予定情報である、
ことを特徴とする請求項11に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記会計情報生成部は、前記発注情報の希望納期情報または入庫予定時期情報の少なくともいずれかに基づき納品時期を推定または確定し、当該納品時期に基づく支払予定時期情報と、前記発注情報に基づく発注金額情報に対応した支払予定金額情報と、を前記支払予定情報として生成する、
ことを特徴とする請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記会計情報生成部は、支払期日に関する会計規則を示す会計規則情報をさらに参照して前記支払予定時期情報を生成する、
ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記会計情報生成部は、ユーザ操作に応じて前記支払予定情報から支払確定情報に変更する、
ことを特徴とする請求項12ないし14のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記会計情報生成部は、連携する会計システムまたは会計機能へ前記支払確定情報を反映する、
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記会計情報生成部は、発注情報に基づき、発注金額または発注個数に関する集計がされた会計集計情報を生成する、
ことを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記会計集計情報は、少なくとも所定期間ごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記会計集計情報は、少なくとも発注先ユーザごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記会計集計情報は、少なくとも発注部署ごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理システム。
【請求項21】
前記会計集計情報は、少なくとも発注物の種類ごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の情報処理システム。
【請求項22】
前記会計情報生成部は、少なくとも発注情報または入庫情報、納品情報、会計情報のいずれかに基づき、在庫数の算出または在庫仕入単価の取得の少なくともいずれかを実行し、在庫数情報及び在庫仕入単価情報から在庫資産情報を算出する
ことを特徴とする請求項11ないし16のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項23】
前記在庫数情報は、第1ユーザ端末装置200または第2ユーザ端末装置300のより入力される、
ことを特徴とする請求項22に記載の情報処理システム。
【請求項24】
前記在庫数情報は、連携する倉庫管理システムから取得する、
ことを特徴とする請求項22に記載の情報処理システム。
【請求項25】
前記在庫数情報は、少なくとも発注情報または入庫情報、納品情報、会計情報のいずれかに基づく入庫数に対して取得した消費数から差し引いた数として算出する、
ことを特徴とする請求項22に記載の情報処理システム。
【請求項26】
前記在庫仕入単価情報は、ユーザによる選択操作に基づき設定される、
ことを特徴とする請求項22ないし25のいずれかにに記載の情報処理システム。
【請求項27】
前記在庫仕入単価情報は、前記在庫数から最新の発注量から順に切り出し、対応する単価情報を設定する、
ことを特徴とする請求項22ないし25のいずれかにに記載の情報処理システム。
【請求項28】
入庫情報生成部により、発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成するステップを含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項29】
入庫情報生成機能により、発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成するステップをコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、物品の販売や提供を行う事業においては、物品の発注業務、発注した物品の入庫業務、入庫後の会計業務など種々の業務を行っていることが知られているが、いずれも手作業での業務が多く、業務効率が高いとはいえない。
【0003】
このような状況に対して、例えば、特許文献1では、欠品による販売機会の損失や不要在庫を極小化するために的確に発注点の算出を可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に示される技術は発注のための技術であるから、物品の発注後(特に発注書を作成・送付後)の種々の業務に対する技術については開示されておらず、さらなる既存業務の業務効率化が望まれる。
【0006】
そこで、本開示では、特に発注情報などに基づき、各種情報を生成することが可能となり、これによって各処理での手作業を削減することが可能となる情報処理システム、情報処理方法及びプログラムについて説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様における情報処理システムは、発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成する入庫情報生成部を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、特に発注情報などに基づき、各種情報を生成することが可能となり、これによって各処理での手作業を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ100のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】
図2の記憶部120および制御部130の機能を例示したブロック図である。
【
図4】発注情報を第1ユーザ端末装置200にて入力する際の入力画面例である。
【
図5】メールとして送信された発注情報の表示例である。
【
図7】
図6における発注先ユーザ単位の会計集計情報の詳細情報の表示例である。
【
図8】会計情報に基づく請求書情報の表示例を示す。
【
図9】
図1のユーザ端末装置200(300)のハードウェア構成を示す図である。
【
図10】
図9の制御部230の機能を例示したブロック図である。
【
図11】
図1の情報処理システム1の処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施の形態による情報処理システム等は、以下のような構成を備える。
【0011】
[項目1]
発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成する入庫情報生成部を備える、
ことを特徴とする情報処理システム。
[項目2]
発注情報は、複数の入庫先に関する入庫先情報を含み、
前記入庫情報生成部は、前記入庫先情報に基づき、前記発注情報から入庫先ごとに複数の入庫情報を生成する、
ことを特徴とする項目1に記載の情報処理システム。
[項目3]
前記発注情報は、複数の物品に関する情報を含み、
前記入庫情報生成部は、複数の発注物識別情報が関連付けられた発注物グループ情報を参照して、前記発注物グループ情報ごとに入庫情報を生成する、
ことを特徴とする項目1または2のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目4]
前記発注物グループ情報は、発注物の種類ごとに設定される、
ことを特徴とする項目3に記載の情報処理システム。
[項目5]
前記発注物グループ情報は、発注部署ごとに設定される、
ことを特徴とする項目3または4のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目6]
さらに、ユーザ操作により連携される外部システムへ前記入庫情報を送信する情報管理部を備える、
ことを特徴とする項目1ないし5のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目7]
前記外部システムは、倉庫管理システムである、
ことを特徴とする項目6に記載の情報処理システム。
[項目8]
前記外部システムは、メッセージシステムである、
ことを特徴とする項目6または7のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目9]
さらに、発注情報を入力した第1ユーザとは異なる第2ユーザからの入庫情報送信要求に応じて、前記入庫情報を送信する情報管理部を備える、
ことを特徴とする項目1ないし8のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目10]
さらに、ユーザ操作に応じて発注情報または入庫情報、物品の納品に関する納品情報の少なくともいずれかの情報に対して納品確認の状態を示す納品確認情報を関連付ける納品確認部を備える、
ことを特徴とする項目1ないし9のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目11]
さらに前記発注情報に基づき会計情報を生成する会計情報生成部を備える、
ことを特徴とする項目1ないし10のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目12]
前記会計情報は、前記発注に対応する支払予定に関する情報を示す支払予定情報である、
ことを特徴とする項目11に記載の情報処理システム。
[項目13]
前記会計情報生成部は、前記発注情報の希望納期情報または入庫予定時期情報の少なくともいずれかに基づき納品時期を推定または確定し、当該納品時期に基づく支払予定時期情報と、前記発注情報に基づく発注金額情報に対応した支払予定金額情報と、を前記支払予定情報として生成する、
ことを特徴とする項目12に記載の情報処理システム。
[項目14]
前記会計情報生成部は、支払期日に関する会計規則を示す会計規則情報をさらに参照して前記支払予定時期情報を生成する、
ことを特徴とする項目13に記載の情報処理システム。
[項目15]
前記会計情報生成部は、ユーザ操作に応じて前記支払予定情報から支払確定情報に変更する、
ことを特徴とする項目12ないし14のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目16]
前記会計情報生成部は、連携する会計システムまたは会計機能へ前記支払確定情報を反映する、
ことを特徴とする項目15に記載の情報処理システム。
[項目17]
前記会計情報生成部は、発注情報に基づき、発注金額または発注個数に関する集計がされた会計集計情報を生成する、
ことを特徴とする項目11ないし16のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目18]
前記会計集計情報は、少なくとも所定期間ごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする項目17に記載の情報処理システム。
[項目19]
前記会計集計情報は、少なくとも発注先ユーザごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする項目17に記載の情報処理システム。
[項目20]
前記会計集計情報は、少なくとも発注部署ごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする項目17に記載の情報処理システム。
[項目21]
前記会計集計情報は、少なくとも発注物の種類ごとに集計した集計情報を含む、
ことを特徴とする項目17に記載の情報処理システム。
[項目22]
前記会計情報生成部は、少なくとも発注情報または入庫情報、納品情報、会計情報のいずれかに基づき、在庫数の算出または在庫仕入単価の取得の少なくともいずれかを実行し、在庫数情報及び在庫仕入単価情報から在庫資産情報を算出する
ことを特徴とする項目11ないし16のいずれかに記載の情報処理システム。
[項目23]
前記在庫数情報は、第1ユーザ端末装置200または第2ユーザ端末装置300のより入力される、
ことを特徴とする項目22に記載の情報処理システム。
[項目24]
前記在庫数情報は、連携する倉庫管理システムから取得する、
ことを特徴とする項目22に記載の情報処理システム。
[項目25]
前記在庫数情報は、少なくとも発注情報または入庫情報、納品情報、会計情報のいずれかに基づく入庫数に対して取得した消費数から差し引いた数として算出する、
ことを特徴とする項目22に記載の情報処理システム。
[項目26]
前記在庫仕入単価情報は、ユーザによる選択操作に基づき設定される、
ことを特徴とする項目22ないし25のいずれかにに記載の情報処理システム。
[項目27]
前記在庫仕入単価情報は、前記在庫数から最新の発注量から順に切り出し、対応する単価情報を設定する、
ことを特徴とする項目22ないし25のいずれかにに記載の情報処理システム。
[項目28]
入庫情報生成部により、発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成するステップを含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
[項目29]
入庫情報生成機能により、発注先へ物品を発注するための発注情報から一部の情報を抽出し、前記発注に関連した入庫に関する入庫情報を生成するステップをコンピュータに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。
【0012】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各実施形態で示される特徴は、互いに矛盾しない限り他の実施形態にも適用可能である。
【0013】
<構成>
図1は、本開示の実施形態1に係る情報処理システム1を示すブロック構成図である。この情報処理システム1は、例えば、ネットワークNWを介して、第1ユーザ端末装置200及び第2ユーザ端末装置300、第3ユーザ端末装置400がサーバ100と接続されている。本情報処理システム1は、サーバ100において、例えば第1ユーザ端末装置200からの入力情報に基づき第1ユーザが仕入先へ物品を発注するための発注情報を生成し(または、第1ユーザ端末装置200から発注情報を受信し、もしくは、入力情報に基づき連携するデータベースから発注情報を取得し)、当該発注情報及び入庫先情報に基づいて第1ユーザが発注した物品の入庫に関する入庫情報を生成する。生成された入庫情報は、第1ユーザ端末装置200(例えば、発注ユーザが利用する発注端末)か第2ユーザ端末装置300(例えば、入庫先ユーザが利用する入庫先端末)の少なくとも何れかに送信されて適宜参照される。発注先のユーザが操作する第3ユーザ端末装置400は、自らの発注先識別情報に関連付けられる発注情報等の各情報を読み出し可能に構成されていてもよい。
【0014】
なお、例示として3つのユーザ端末装置を示しているが、これに限らず、第1ユーザ端末装置200(例えば発注端末)と第2ユーザ端末装置300(例えば入庫先端末)が共通のユーザ端末であってもよいし、4つ以上のユーザ端末装置を含む情報システムであってもよい。また、例示として3つのユーザ端末装置のアイコンを異ならせているが、これに限らず、少なくとも一部のユーザ端末が同じ種別のデバイスであってもよい。
【0015】
ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、ブロックチェーンネットワーク、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、BLE(Bluetooth Low Energy)等により構成される。
【0016】
サーバ100は、例えば、ネットワークNWを介して第1ユーザ端末装置200及び第2ユーザ端末装置300、第3ユーザ端末装置400にネットワークサービスを提供するサーバ装置である。詳細については後述する。
【0017】
第1ユーザ端末装置200及び第2ユーザ端末装置300、第3ユーザ端末装置400は、各ユーザが所持する、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA等の情報処理装置である。
【0018】
<サーバ100>
図2は、サーバ100のハードウェア構成を示す図である。
図3は、記憶部120および制御部130の機能を例示したブロック図である。サーバ100は、例えばパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0019】
サーバ100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、入出力部140とを備える。これらの機能部は、サーバ100用の所定のプログラムを実行することにより実現される。
【0020】
通信部110は、第1ユーザ端末装置200及び第2ユーザ端末装置300、第3ユーザ端末装置400と通信を行うための通信インタフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0021】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、
図3に示されるように、記憶部120は、ネットワークサービスを利用するにあたり事前に登録されたユーザ情報をユーザ識別情報に関連付けて記憶するユーザ情報記憶部121と、各ユーザ識別情報に関連付けられた発注先に関する発注先情報を発注先識別情報に関連付けて記憶する発注先情報記憶部122と、各ユーザ識別情報に関連付けられた入庫先に関する入庫先情報を入庫先識別情報に関連付けて記憶する入庫先情報記憶部123、各ユーザ識別情報に関連付けられた発注に関する情報を記憶する発注情報記憶部124、各ユーザ識別情報に関連付けられた入庫に関する情報を記憶する入庫情報記憶部125を含む。さらに、記憶部120は、第1ユーザ端末装置200及び第2ユーザ端末装置300、第3ユーザ端末装置400と通信を行ったデータを一時的に記憶する。
【0022】
ユーザ情報は、例えば、ユーザ識別情報、ユーザ名情報(例えば会社名)、連絡先情報(例えばメールアドレス、住所、電話番号等)、会計情報(売上情報、支出情報等)、ユーザ会計規則情報(支払時期規則情報等)などを含んでもよいし、例えば、ユーザによって登録された当該ユーザに関連する他のユーザ(例えば、親会社、子会社、関連会社、グループ会社など)の識別情報(「関連ユーザ識別情報」ともいう)を含んでいてもよいし、これに限定されない。また、ユーザ情報は、階層化されていてもよく、上位層では会社等の組織ごとのユーザ識別情報が付与されて管理されていて、下位層ではユーザ識別情報に紐づけて個人ユーザ情報(例えば、個人ユーザ識別情報、個人ユーザ名情報、所属部署、連絡先情報など)を管理するようにしてもよい。個人ユーザは、例えば第1ユーザ端末装置200を有する発注ユーザや、第2ユーザ端末装置300を有する入庫作業ユーザ、第3ユーザ端末装置400を有する発注先ユーザなどを含んでもよい。
【0023】
発注先情報は、例えば、発注先識別情報、発注先名情報(例えば会社名)、連絡先情報(例えばメールアドレス、住所、電話番号等)、商品(物品)情報(物品ID、物品名、物品に関する説明、物品画像、価格情報等)、発注先会計規則情報(支払時期規則情報等)などを含んでもよいが、これに限定されない。なお、上述のとおり、発注先情報はユーザ識別情報ごとに登録されるなどして管理されてもよいが、事前に登録済みの共通データベースを備えてユーザの選択に応じてユーザ識別情報と発注先情報が参照または関連付けされるように管理されていてもよい。
【0024】
入庫先情報は、例えば、入庫先識別情報、入庫先名情報(例えば倉庫名、入庫空間名、地域名等)、連絡先情報(例えばメールアドレス、住所、電話番号等)、入庫先会計規則情報(支払時期規則情報等)などを含んでもよいが、これに限定されない。
【0025】
発注情報は、例えば、発注先識別情報、発注物識別情報、発注時期(例えば、発注日など)、発注物名、発注物種類情報(商品の種類や、商品・資材などのカテゴリを示す情報であって、ユーザが任意に設定してもよい)、発注物量情報(例えば、発注物の個数や重さ、長さなどの情報)、発注物単価情報、税区分情報、発注金額情報、納期情報(例えば、納品日など)、支払条件情報(例えば締日規則情報(月末締め、10日締め・20日締め等の所定日締めなど)、支払時期規則情報(翌月末支払、翌月初支払、翌々月末支払、前払いなど)、入庫先識別情報などを含んでもよく、さらに発注先識別情報に基づき発注先情報記憶部122から読み出した発注先情報の少なくとも一部を含んでいてもよいが、これに限定されない。なお、発注先情報の少なくとも一部を予め発注情報として発注情報記憶部124に記憶しておいてもよい。そして、発注情報は、上述のとおり、例えば第1ユーザ端末装置200からの入力情報に基づき制御部130の発注情報生成部(不図示)により生成されてもよいし、または、第1ユーザ端末装置200の発注情報生成部(不図示)で作成された後に受信してもよいし、もしくは、ユーザ端末装置からの取得操作に基づき連携するデータベースから取得してもよい。発注情報は、いわゆる発注書としてのフォーマットに適用されて外部出力(例えば、発注先への送付や、紙媒体としての出力など)が可能であってもよい。さらに、自らの発注先識別情報に関連する発注情報に限り、第3ユーザ端末装置(発注先端末)から発注情報の少なくとも一部(例えば、発注物量情報や発注物単価情報、発注金額情報、納期情報など)の変更(修正)を行うことを可能としてもよい。その場合、第1ユーザ端末装置(発注元端末)へ承認確認を送信し、承認確認への応答(例えば、「承認」ボタン、「非承認」ボタンが表示され、いずれかを選択するなど)が承認を示す場合に限り、上述の第3ユーザ端末装置からの変更(修正)を発注情報に反映するようにしてもよい。
【0026】
図4には発注情報を第1ユーザ端末装置200にて入力する際の入力画面の例を示す。ユーザは、例えば、発注先情報(仕入先情報)、入庫先情報(納品先情報)、発注日情報、納品日情報、支払期限情報、発注物名情報、発注物量情報(ロット数情報)、発注物単価情報、税区分情報、発注金額情報などが含まれていてもよい。さらに、発注書としてのフォーマットを適用する際には、件名情報も含まれていてもよい。
図5には発注先情報に含まれるメールアドレスに基づき送信された発注情報の表示例を示す。ユーザが入力した発注情報に基づき、発注書の概要情報(例えば、納品日情報、発注物名情報、発注物量情報(ロット数情報)、発注物単価情報、発注金額情報など)をメールにて送信してもよい。さらに、メールには、発注書としてのフォーマットが適用されたデータをダウンロード可能なように発注書出力ボタンを備えていてもよいし、メールに添付されていてもよい。
【0027】
入庫情報は、例えば、入庫先識別情報、入庫物識別情報、入庫時期(例えば、入庫日(入庫予定日を含む)など)、入庫物名、入庫物量情報(例えば、入庫物の個数や重さ、長さなどの情報)、入庫物単価情報、入庫物総額情報などを含んでもよく、さらに入庫先識別情報に基づき入庫先情報記憶部123から読み出した入庫先情報の少なくとも一部を含んでいてもよいが、これに限定されない。なお、入庫先情報の少なくとも一部を予め入庫情報として入庫情報記憶部125に記憶しておいてもよい。
【0028】
制御部130は、サーバ100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)等から構成される。また、
図3に示されるように、制御部130は、情報送受信部131、情報管理部132、入庫情報生成部133、といった機能部を含む。
【0029】
情報送受信部131は、各ユーザ端末装置から各種情報や要求を受け付け、各ユーザ端末装置へ各種情報や要求を送信する。各種情報とは、特にユーザ端末装置からの入力情報やユーザ端末装置への送信情報、後述の入庫情報を含むが、これらに限定されるものではなく、例えば各ユーザ端末装置のユーザを特定するためのユーザ識別情報(例えば、利用登録により発行されるユーザアカウント等)や、各情報に関連付けられた時間情報(例えば各種情報を生成または記憶した際の時間情報(適宜日付情報も含む)等)、各ユーザ端末装置のユーザ操作に基づき連携するデータベースから送られる連携情報などを受け付けてもよい。
【0030】
情報管理部132は、受け付けた情報を適切な記憶部において記憶したり、受け付けた要求に応じて記憶部から情報を読み出したりする。
【0031】
入庫情報生成部133は、発注情報に基づいて第1ユーザが発注した物品の入庫に関する入庫情報を生成する。すなわち、入庫情報生成部133は、例えば、発注情報に含まれる情報(例えば、発注先識別情報、発注先情報(発注先名、連絡先など)、発注物識別情報、発注物名、発注物個数情報、発注物単価情報、入庫先識別情報など)の一部または全部を抽出し、特に発注情報の一部を抽出する場合に、納品などの入庫先への入庫時に必要な情報(例えば、発注先名、発注物識別情報、発注物名、発注物個数情報など)だけを抽出し、発注先からの納品物を確認する際に必要な情報を入庫情報として生成する。そして、各ユーザ端末装置にて参照可能なように入庫情報記憶部125において記憶・管理される。入庫情報として発注情報から抽出する情報は、システムにおいて共通に事前に設定されていてもよいが、各ユーザがユーザ識別情報に紐づけて抽出する情報の一部または全部を選択してユーザごとに設定可能となっていてもよい。これにより、従来在庫管理時の入荷ズレをなくすために入庫情報(入庫予定情報)を事前に手作業で作成しておく必要があったが、本発明では発注時の発注情報から自動的にこの入庫情報を作成できるため、在庫管理者の負荷軽減でき、さらに入庫時の作業者に見せる必要がない単価情報などの金額情報や連絡先情報などを抽出しないなどして納品物と入庫予定物の突合せなどのための入庫情報を生成することが可能となる。
【0032】
さらに、生成された入庫情報は、例えば、入庫先識別情報に紐づくユーザ識別情報(または個人ユーザ識別情報)が示すユーザのユーザ端末装置から確認可能となるように管理されてもよい。より具体的な例としては、例えばユーザが本システム外の倉庫管理システム(いわゆるWMS)などの外部システムにより入庫を管理している場合には、本システムと外部システムを連携するなどして本システムから外部システムへ入庫情報を任意のタイミングで送信し、ユーザが外部システム上にて確認可能となるようにしてもよい。もしくは、外部システム(特に倉庫管理システム)にて読み込み可能な形式(例えばCSV形式など)にて外部出力し、ユーザ操作などに基づいて外部出力された入庫情報を読み込ませることで、ユーザが外部システム上にて確認可能としてもよい。さらには、本システムと連携する外部システムとしてメッセージシステム(例えばメールシステムやチャットシステムなど)を利用している場合には、ユーザに対して任意のタイミングで、対応する入庫先の第2ユーザ端末装置300や第1ユーザ端末装置200などへそれぞれ送信するなどして参照可能にしてもよい。任意のタイミングは、例えばユーザにより送信タイミング情報が一律または発注情報別で入庫予定日や当該入庫予定日の所定期間前などに事前に設定されるものであってもよいし、入庫先情報に入庫リードタイム情報を含み、入庫リードタイム情報と発注時期情報から算出される入庫予測時期情報(より簡易には、発注時期が示す発注日から入庫リードタイムが示すリードタイム日数を経過した日を示す情報など)に基づいて設定されてもよい。その他、第1ユーザ端末装置200または第2ユーザ端末装置300からの要求に応じて、本システム上、または、連携している外部システムへ送信して外部システム上で確認可能としてもよい。
【0033】
さらに、一例として、発注情報は、複数の入庫先識別情報を含んでいてもよく、発注情報として各入庫先識別情報と発注情報内の各情報(例えば、発注物識別情報、発注物名、発注物個数情報、発注物単価情報など)が対応付けされて発注情報記憶部124に記憶・管理されていてもよい。すなわち、第1ユーザ端末装置200による一度の発注作業において、同じユーザが管理している複数の入庫先(例えば倉庫など)に対する発注を行う場合や、ユーザに関連付けられた他のユーザ(例えば親会社、子会社、関連会社、グループ会社など)の入庫先も含めた複数の入庫先に発注を行う場合などである。その場合、入庫情報生成部133は、発注情報に含まれる入庫先識別情報を用いて、入庫先ごとに入庫情報を生成する。
【0034】
これにより、まとめて発注を行った場合であっても、入庫作業時において作業員(個人ユーザ)が実際の納品物と入庫情報を対応付ける際などにおいて不要な情報が除かれた形で参照可能であると共に、そのような入庫情報を参照可能とするための手作業が不要となる。
【0035】
他の例として、発注情報は、複数の物品(商品)に関する情報(特に発注物識別情報)を含んでいてもよい。そして、入庫情報生成部133は、例えば、発注物識別情報ごとに入庫情報を生成してもよいし、特に、複数の発注物識別情報が関連付けられた発注物グループ情報を参照して、発注物グループ情報ごとに入庫情報を生成してもよい。発注グループ情報は、例えば、発注物の種類ごと(例えば、商品グループ、商品を個包装する個装資材グループ、個装した商品を発送のために梱包する梱包資材グループのカテゴリであったり、所定の長さ範囲や重さ範囲ごとのカテゴリなど)に分けたグループであってもよいし、発注物の管理区域ごと(すなわち、倉庫内のAエリアにて管理される物品グループ、Bエリアにて管理される物品グループなどであったり、管理フロアごとのグループなど)に分けたグループであったり、発注物の担当部署ごとに分けたグループであったり、これらを併用したりなどした所定のグループを示す識別情報であってよい。そして、各発注物グループ情報には、個人ユーザ識別情報、個人ユーザグループ情報(個人ユーザ識別情報を任意にグループ化した情報)などが紐づけてられていてもよい。また、発注物グループ情報に対応する発注物識別情報(物品識別情報)を紐づける方法としては、ユーザが発注物を登録する際に、発注物グループ情報に発注物情報を登録してもよいし、ユーザが発注時(入庫までの発注後も含む)に発注に含まれる発注物から選択的に発注物グループに登録するようにしてもよい(特に、例えば倉庫内の管理区域情報や個人ユーザ識別情報、個人ユーザグループ情報などに紐づけて選択してもよい)。
【0036】
これにより、複数種類の物品の発注をまとめて行った場合であっても、入庫作業時において作業員(個人ユーザ)が実際の納品物と入庫情報を対応付ける際などにおいて不要な情報が除かれた形で参照可能であると共に、そのような入庫情報を参照可能とするための手作業が不要となる。
【0037】
納品確認部134は、第1ユーザ端末装置200または第2ユーザ端末装置300にユーザ操作に応じて、発注情報または入庫情報もしくは納品元(発注先)が作成した納品情報に対して納品確認(例えば検品など)の状態を示す納品確認情報(例えば、納品確認完了、未確認、納品不備有などを示す情報)を関連付ける確認処理を実行する。この納品確認情報は、何れのユーザ端末装置から確認可能であってもよく、特に第1ユーザ端末装置200においては管理のために確認可能であることが好ましく、第3ユーザ端末装置400においては納品完了や納品不備というその後の対応のために確認可能であることが好ましい。そこで、発注情報と同様に、本システム上で、または、連携する外部システム(例えば、倉庫管理システムやメッセージシステムなど)上で確認可能であってもよい。納品情報に含まれる情報は、例えば、納品元識別情報(発注先識別情報であってもよい)、納品元情報(発注先情報であってもよい)、納品物識別情報、納品物名、納品物個数情報、納品物単価情報、納品先識別情報(入庫先識別情報であってもよい)、納品金額情報(例えば、税込または税抜の合計金額など)などであり得る。納品情報は、納品元から受け取った納品書を参照してユーザが必要な情報を登録してもよいし、納品書データを取り込み記入項目を読み込むことで一部または全部を登録してもよいし、納品元が本システムを利用している場合には納品先ユーザが第3ユーザ端末装置400により作成・登録した納品情報を記憶部120の納品情報記憶部(不図示)から発注元ユーザが取得可能とするようにしてもよい。
【0038】
これにより、入庫時に納品物を確認(検品)する際に、納品確認状況が容易に生成可能であり、管理等のための作業を省力化することが可能となる。
【0039】
会計情報生成部135は、発注情報に基づき、会計情報を生成する。会計情報とは、例えば支払予定情報を含む。その場合、会計情報生成部135は、発注情報の希望納期情報または上述の入庫予定時期情報の少なくともいずれかに基づき納品時期を推定し、当該納品時期に基づく支払予定時期情報と、発注情報に基づく発注金額情報に対応した支払予定金額情報と、を支払予定情報として生成、記憶、管理する。そして、納品時期まで所定の期間前の通知期限に達した場合、第1ユーザ端末装置200(発注端末)、第2ユーザ端末装置300(入庫先端末)、第3ユーザ端末装置400(発注先端末)の少なくともいずれかに発注または入庫に関連する通知を送信するようにしてもよい。なお、当該通知は、本システム上で、または、連携する外部システム(例えば、倉庫管理システムやメッセージシステムなど)上で確認可能であってもよい。これは、それぞれの立場において、発注者においては発注管理のために通知が有用であり、入庫先においては入庫管理のために通知が有用であり、発注先においては納品管理のために通知が有用である。
【0040】
また、上述のとおり、支払予定情報は推定された情報であるので、会計情報生成部135は、例えばユーザ操作に応じて支払確定情報に変更してもよく(例えばそのまま確定情報としたり、ユーザの設定操作により支払時期を変更して確定情報としたりするなど)、その際に本システムと連携する会計システムへ支払確定情報を送信してもよいし、本システム上に構築される会計機能に支払確定情報を反映するようにしてもよい。
【0041】
さらに、会計情報生成部135は、希望納期情報、入庫予定時期情報の参照に加えて、ユーザ情報または発注先情報、入庫先情報の少なくともいずれかに含まれる会計規則情報(特に支払時期規則情報)を参照することで、支払予定情報に含まれる支払予定時期情報を生成してもよい。すなわち、ユーザごとまたは発注先ごと、入庫先ごとに応じて、納品して請求書が発行される際に、翌月末支払、翌月初支払、翌々月末支払などの会計規則が異なるので、このような支払期日に関する会計規則を示す会計規則情報をユーザごとまたは発注先ごとに予め設定しておき、これを参照することで、支払予定情報をより正確にすることが可能となる。
【0042】
また、会計情報生成部135は、発注情報に代えて、納品情報(特に納品時期情報及び納品金額情報)を参照して支払予定情報を生成するようにしてもよい。
【0043】
また、会計情報生成部135は、発注情報または納品情報の少なくともいずれかに紐づく入庫先識別情報を参照して、入庫先ごとの支払予定情報を生成するようにしてもよい。
【0044】
また、会計情報生成部135が生成する会計情報には会計集計情報が含まれていてもよい。すなわち、会計情報生成部135は、発注情報から生成される上述の支払予定情報または支払確定情報の少なくともいずれかに基づいて、発注個数や発注金額などの発注に関する集計がされた会計集計情報を生成してもよい。より具体的には、会計集計情報は、例えば、月単位(請求月単位、発注月単位など)や年単位、年度単位、季節単位などの所定期間ごとで発注金額や発注個数などを集計した集計情報であってもよいし、これに代えて、または、加えて、発注先ユーザごとの集計や発注部署ごとの集計、発注物種類ごとの集計、発注グループごとの集計などの集計情報であってもよい。
【0045】
図6には、請求月単位の会計集計情報であって、各請求月内で発注先ユーザ単位での会計集計情報がまとめられている表示例を示す。また、
図7には、
図6における発注先ユーザ単位の会計集計情報の詳細情報の表示例を示す。詳細情報では、特定の発注先に対して当該請求月に必要な支払いの内訳として、対象となる個々の発注に関する、ステータス、発注日、納品日、仕入れ先、納品先、合計金額、補足情報などが表示される。さらに、
図8には、会計情報に基づく請求書情報の表示例を示す。請求書情報としては、例えば、請求対象となる商品の品名、ロット、単価、合計金額など表示される。
【0046】
これにより、例えば、月単位で発注先ごとでの発注金額や発注個数を集計することで、発注先への発注状況を確認することが可能になるし、季節単位で発注物種類ごとでの発注金額や発注個数を集計することで、季節ごとの物品のニーズを発注ベースで確認することが可能になるなど、種々の集計情報を確認することが可能となる。
【0047】
また、会計情報生成部135が生成する会計情報には在庫資産情報が含まれていてもよい。すなわち、会計情報生成部135は、少なくとも発注情報(または入庫情報、納品情報、会計情報のいずれか。以下「発注情報等」という。)に基づき、在庫数の算出または在庫仕入単価の取得の少なくともいずれかを実行し、在庫数情報及び在庫仕入単価情報から在庫資産情報を算出する。在庫資産情報は、例えば在庫数に対して対応する在庫を仕入れた際の在庫仕入単価を乗じることで算出されてもよい。
【0048】
在庫数情報は、第1ユーザ端末装置200または第2ユーザ端末装置300のより入力されてもよいし、本システムが連携する倉庫管理システムから取得してもよいし、発注情報(または入庫情報、もしくは、納品情報)に基づく入庫数に対してユーザ入力等により取得された消費数から差し引いた数として算出されてもよい。より具体的には、倉庫管理システムから在庫数を取得できる場合はその値は在庫数情報とし、在庫数が直接取得できない場合には一定期間の間に発注情報等から把握される入庫された商品の数とその期間に出荷された商品の数を差し引きすることで在庫数の変化を算出して在庫数情報を取得することができる。
【0049】
在庫仕入単価情報は、例えば、過去の発注情報等をユーザ端末装置に提示し、ユーザによる選択操作に基づき設定されてもよい。その際に、複数の在庫仕入単価が含まれる場合には、どの在庫仕入単価に対して在庫数がいくつであるかをユーザが入力するようにしてもよいし、もしくは、在庫数から最新の発注情報等における発注量から順に切り出し、対応する発注情報等に含まれる単価情報を設定するようにしてもよい(すなわち、在庫数が1000個だとした場合に、最新の発注量が800個で単価40円、次に新しい発注量が8500個で単価50円だった場合、在庫数のうち800個を単価40円、200個を単価50円に設定するなど)。
【0050】
これにより、期末などの決算などで必要となる在庫資産情報を算出することが容易となる。
【0051】
このように、発注情報や納品情報などに基づき会計情報を生成することで会計処理での手作業を削減することが可能となる。
【0052】
入出力部140は、キーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。なお、クラウドサーバーにより構築されている場合にはこの限りではない。
【0053】
<ユーザ端末装置200(300、400)>
図9は、ユーザ端末装置200(300、400)のハードウェア構成を示す図である。
図10は、制御部230の機能を例示したブロック図である。ユーザ端末装置200(300、400)の主なハードウェア構成については、例えば通信部210と、記憶部220と、制御部230と、入出力部240とを備え、サーバ100と同様の部分については説明を省略する。これらの機能部は、ユーザ端末装置200(300、400)用の所定のプログラムやアプリケーションを実行することにより実現される。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。
【0054】
ユーザ端末装置200(300、400)は、例えばパーソナルコンピュータやタブレット端末、スマートフォン、携帯電話、PHS、PDA等の情報処理装置であってもよく、入出力部240は、例えばユーザ端末装置200(300、400)がパーソナルコンピュータで構成されている場合は情報出力機器(例えばディスプレイ)と情報入力機器(例えばキーボードやマウス)により構成され、スマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等の情報入出力機器により構成されている。
【0055】
制御部230は、ユーザ端末装置200(300、400)の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)等から構成される。また、
図7に示されるように、制御部230は、情報送受信部231、リクエスト生成部232、表示生成部233といった機能部を含む。
【0056】
情報送受信部231は、サーバ100から各種情報や要求を受け付け、サーバ100へ生成された各種情報や要求を送信する。
【0057】
リクエスト生成部232は、ユーザ端末装置200(300、400)から送信する種々のリクエスト(要求)を生成する。
【0058】
表示生成部233は、ユーザ端末装置200(300、400)の記憶部220に記憶された所定の画面表示規則情報(例えばレイアウト情報等)に基づき、サーバ100から受信した入庫情報をユーザ端末装置200(300、400)の入出力部240の表示装置に表示される表示領域における表示を生成する。なお、表示生成部233は、ユーザ端末装置200(300、400)の機能部ではなく、サーバ100の機能部として構成され、各情報はユーザ端末装置200(300、400)において受信せず、サーバ100内で生成された表示画像を受け取るようにしてもよい。
【0059】
<処理の流れ>
図11の例示を参照しながら、情報処理システム1が実行する情報処理方法の処理の流れについて説明する。
図11は、
図1の情報処理システム1の処理の例を示すフローチャートである。
【0060】
ステップS101の処理として、サーバ100は、ユーザ端末装置200からのユーザの入力操作に応じた発注情報の入力を受け付ける。
【0061】
ステップS102の処理として、サーバ100は、入庫情報生成部133により、発注情報に含まれる情報から、特に納品などの入庫先への入庫時に必要な情報だけを抽出し、発注先からの納品物を確認する際に必要な情報を入庫情報として生成する。
【0062】
ステップS103の処理として、サーバ100は、ユーザ端末装置300からのユーザ操作に応じた入庫情報要求を受け付ける。
【0063】
ステップS104の処理として、サーバ100は、入庫情報要求に応じて、対応する入庫先の入庫情報を送信する。
【0064】
ステップS105の処理として、ユーザ端末装置300の出力部において入庫情報を表示する。
【0065】
このように、発注情報から必要な情報を抽出して入庫情報を作成することが可能となるので、特に入庫時の作業者に見せる必要がない単価情報などを抽出しないなどして納品物と入庫予定物の突合せなどのための入庫情報を生成することが可能となる。
【0066】
また、ステップS106の処理として、サーバ100は、ユーザ端末装置200からユーザ操作に応じた比較結果情報要求を受け付ける。
【0067】
ステップS107の処理として、サーバ100は、納品確認部134により、納品情報のうちの少なくともいずれかの情報と、対応する発注情報または入庫情報とを比較し、例えば、納品物名の異同や、納品物個数の異同などを確認して、両情報の異同の比較結果を比較結果情報として生成する。
【0068】
ステップS108の処理として、サーバ100は、ユーザ端末装置200へ比較結果情報を送信する。
【0069】
ステップS109の処理として、ユーザ端末装置200の出力部において比較結果情報を表示する。
【0070】
なお、ステップS106からステップS109の処理は、
図11のようにステップS101からステップS105の処理の後に実行されなくともよく、例えば、ステップS102、ステップS103などよりも事前に実行されてもよいし、両処理が併行して実行されてもよい。また、第1ユーザ端末装置200に限らず、ステップS106が第2ユーザ端末装置300からの要求であってもよいし、第1ユーザ端末装置200からの要求に応じて第2ユーザ端末装置300へ比較結果情報を送信する、または、第2ユーザ端末装置300からの要求に応じて第1ユーザ端末装置200へ比較結果情報を送信するといったように要求を送信するユーザ端末装置と比較結果情報を受け取るユーザ端末装置が異なっていてもよい。
【0071】
このように、納品物を確認する際に、システム上で発注情報または入庫情報と納品情報との比較を実行可能となるので、納品書等の納品情報を確認するための手作業が不要となる。
【0072】
また、ステップS110の処理として、サーバ100は、ユーザ端末装置200からユーザ操作に応じた会計情報要求を受け付ける。
【0073】
ステップS111の処理として、サーバ100は、会計情報生成部135により、発注情報の希望納期情報または上述の入庫予定時期情報の少なくともいずれかに基づき納品時期を推定し、当該納品時期に基づく支払予定時期情報と、発注情報に基づく発注金額情報に対応した支払予定金額情報とを支払予定情報(会計情報)として生成する。なお、会計情報の生成にあたっては、さらに、ユーザ情報または発注先情報、入庫先情報の少なくともいずれかに含まれる会計規則情報(特に支払時期規則情報)を参照してもよい。
【0074】
ステップS112の処理として、サーバ100は、ユーザ端末装置200へ会計情報を送信する。
【0075】
ステップS113の処理として、ユーザ端末装置200の出力部において会計情報を表示する。
【0076】
このように、発注情報などに基づき会計情報を生成することで会計処理での手作業を削減することが可能となる。
【0077】
<効果>
以上のように、本実施形態に係る情報処理システム等は、特に発注情報などに基づき、各種情報を生成することが可能となり、これによって各処理での手作業を削減することが可能となる。
【0078】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
1 情報処理システム
100 サーバ
200 第1ユーザ端末装置
300 第2ユーザ端末装置
400 第3ユーザ端末装置
NW ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2023-09-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置にネットワークサービスを提供するサーバを含む情報処理システムであって、
第1ユーザ識別情報に紐づく第1ユーザが発注先へ物品を発注するための発注情報を記憶する発注情報記憶部と、
前記発注情報から一部の情報を抽出し、当該抽出した情報を含む入庫情報を生成する入庫情報生成部と、
を備え、
前記発注情報は、前記サーバから前記発注先の端末に送信され、
前記入庫情報は、入庫先への入庫に関する情報であり、前記入庫先は、前記第1ユーザにより利用される入庫先であり、
前記入庫情報は、前記サーバから前記第1ユーザの前記端末装置に送信され、
前記入庫情報生成部は、前記発注情報に含まれる入庫先情報に基づき、前記第1ユーザにより利用される入庫先ごとに前記発注情報から抽出した情報を含む前記入庫情報を生成する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記発注情報に基づき、在庫仕入単価情報を生成する会計情報生成部を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記会計情報生成部は、前記発注情報と在庫数情報とに基づき、前記在庫仕入単価情報を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記会計情報生成部は、最新の発注情報に示される発注量から新しい順に、前記在庫数から発注量を順番に取り出し、取り出した数に対応する前記発注情報に含まれる単価情報を当該数に対応する前記在庫仕入単価情報としてそれぞれに設定される、ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記在庫仕入単価情報は、前記発注情報を第1ユーザの前記端末装置に提示し、前記第1ユーザの操作情報に基づいて設定される、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記会計情報生成部は、前記在庫仕入単価情報と前記在庫数情報とに基づき、在庫資産情報を算出することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記会計情報生成部は、前記在庫数情報を、前記端末装置からの入力から取得することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記会計情報生成部は、前記在庫数情報を、連携する倉庫管理システムから取得することを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理システム。
【請求項9】
端末装置にネットワークサービスを提供するサーバを含む情報処理システムによる情報処理方法であって、
発注情報記憶部により、第1ユーザ識別情報に紐づく第1ユーザが発注先へ物品を発注するための発注情報を記憶するステップと、
入庫情報生成部により、前記発注情報から一部の情報を抽出し、当該抽出した情報を含む入庫情報を生成するステップと、
を含み、
前記発注情報は、前記サーバから前記発注先の端末に送信され、
前記入庫情報は、入庫先への入庫に関する情報であり、前記入庫先は、前記第1ユーザにより利用される入庫先であり、
前記入庫情報は、前記サーバから前記第1ユーザの前記端末装置に送信され、
前記入庫情報生成部により、前記発注情報に含まれる入庫先情報に基づき、前記第1ユーザにより利用される入庫先ごとに前記発注情報から抽出した情報を含む前記入庫情報を生成するステップをさらに含む、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
端末装置にネットワークサービスを提供するサーバを含む情報処理システムを制御するプログラムであって、
発注情報記憶部により、第1ユーザ識別情報に紐づく第1ユーザが発注先へ物品を発注するための発注情報を記憶するステップと、
入庫情報生成部により、前記発注情報から一部の情報を抽出し、当該抽出した情報を含む入庫情報を生成するステップと、
を前記サーバに実行させ、
前記発注情報は、前記サーバから前記発注先の端末に送信され、
前記入庫情報は、入庫先への入庫に関する情報であり、前記入庫先は、前記第1ユーザにより利用される入庫先であり、
前記入庫情報は、前記サーバから前記第1ユーザの前記端末装置に送信され、
前記入庫情報生成部により、前記発注情報に含まれる入庫先情報に基づき、前記第1ユーザにより利用される入庫先ごとに前記発注情報から抽出した情報を含む前記入庫情報を生成するステップをさらに前記サーバに実行させる、
ことを特徴とするプログラム。