(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162474
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】ショーケースコントローラ及び制御方法
(51)【国際特許分類】
F25D 11/00 20060101AFI20231101BHJP
【FI】
F25D11/00 101E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072802
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】591036457
【氏名又は名称】三菱電機エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松野 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】橋本 英卓
(72)【発明者】
【氏名】平見 芳和
【テーマコード(参考)】
3L045
【Fターム(参考)】
3L045AA02
3L045BA01
3L045CA02
3L045DA02
3L045EA01
3L045LA06
3L045LA12
3L045MA11
3L045NA01
3L045NA16
3L045PA02
3L045PA03
3L045PA04
(57)【要約】
【課題】従来に対し、より適切に冷凍機におけるキャリア周波数を制御可能とする。
【解決手段】ショーケース1に設けられた機器であって時間帯に応じて状態が切替わる機器の状態を示す情報を取得する状態情報取得部1081と、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、機器の状態を判定する状態判定部1082と、状態判定部1082による判定結果に基づいて、ショーケース1に接続された冷凍機2におけるキャリア周波数を切替えるキャリア周波数制御部1083とを備えた。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショーケースに設けられた機器であって時間帯に応じて状態が切替わる機器の状態を示す情報を取得する状態情報取得部と、
前記状態情報取得部により取得された情報に基づいて、前記機器の状態を判定する状態判定部と、
前記状態判定部による判定結果に基づいて、前記ショーケースに接続された冷凍機におけるキャリア周波数を切替えるキャリア周波数制御部と
を備えたショーケースコントローラ。
【請求項2】
前記キャリア周波数制御部は、前記状態判定部により前記機器の状態が前記ショーケースが設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合には、前記冷凍機におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とし、前記状態判定部により前記機器の状態が前記ショーケースが設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定された場合には、前記冷凍機におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする
ことを特徴とする請求項1記載のショーケースコントローラ。
【請求項3】
前記機器は、前記ショーケースに設けられた庫内灯である
ことを特徴とする請求項1記載のショーケースコントローラ。
【請求項4】
前記キャリア周波数制御部は、前記状態判定部により前記庫内灯の状態が消灯状態であると判定された場合には、前記冷凍機におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とし、前記状態判定部により前記庫内灯の状態が点灯状態であると判定された場合には、前記冷凍機におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする
ことを特徴とする請求項3記載のショーケースコントローラ。
【請求項5】
前記冷凍機におけるキャリア周波数の切替え内容を設定する切替え内容設定部を備え、
前記キャリア周波数制御部は、前記状態判定部による判定結果及び前記切替え内容設定部による設定に基づいて、前記冷凍機におけるキャリア周波数を切替える
ことを特徴とする請求項1記載のショーケースコントローラ。
【請求項6】
前記ショーケースが設置された施設内での人数に関連する数値を示す情報を取得する数値情報取得部と、
前記数値情報取得部により取得された情報に基づいて、当該情報が示す数値が閾値以上であるか否かを判定する閾値判定部とを備え、
前記キャリア周波数制御部は、前記状態判定部による判定結果及び前記閾値判定部による判定結果に基づいて、前記冷凍機におけるキャリア周波数を切替える
ことを特徴とする請求項1記載のショーケースコントローラ。
【請求項7】
前記数値情報取得部は、前記施設に設置されたレジの稼働率を示す情報を取得し、
前記閾値判定部は、前記数値情報取得部により取得された情報に基づいて、前記レジの稼働率が閾値以上であるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項6記載のショーケースコントローラ。
【請求項8】
前記キャリア周波数制御部は、前記状態判定部により前記機器の状態が前記ショーケースが設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合、又は、前記閾値判定部により前記レジの稼働率が閾値以上であると判定された場合には、前記冷凍機におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とし、前記状態判定部により前記機器の状態が前記ショーケースが設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定され且つ前記閾値判定部により前記レジの稼動率が閾値未満であると判定された場合には、前記冷凍機におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする
ことを特徴とする請求項7記載のショーケースコントローラ。
【請求項9】
前記冷凍機におけるキャリア周波数の切替え内容を設定する切替え内容設定部を備え、
前記キャリア周波数制御部は、前記状態判定部による判定結果、前記閾値判定部による判定結果及び前記切替え内容設定部による設定に基づいて、前記冷凍機におけるキャリア周波数を切替える
ことを特徴とする請求項6記載のショーケースコントローラ。
【請求項10】
状態情報取得部が、ショーケースに設けられた機器であって時間帯に応じて状態が切替わる機器の状態を示す情報を取得するステップと、
状態判定部が、前記状態情報取得部により取得された情報に基づいて、前記機器の状態を判定するステップと、
キャリア周波数制御部が、前記状態判定部による判定結果に基づいて、前記ショーケースに接続された冷凍機におけるキャリア周波数を切替えるステップと
を有する制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷凍機におけるキャリア周波数を制御するショーケースコントローラ及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、冷凍機を備えたショーケースが知られている。この冷凍機は、キャリア周波数が制御されることによって動作が制御される。一方、このような冷凍機において、キャリア周波数に起因するキャリア音による騒音の低減が求められている。
【0003】
ここで、例えば、冷凍機におけるキャリア周波数を上げることで、上記騒音を低減することは可能である。しかしながら、この場合、冷凍機に設けられたインバータのスイッチングロスが増加するため、冷凍機の運転効率が低下してしまう。
また、例えば、冷凍機に対して防音材を追加することで、上記騒音を低減することは可能である。しかしながら、この場合、防音材を別途用意する必要があるため、コストが増加してしまう。
【0004】
一方、キャリア周波数に起因するキャリア音による騒音の低減に関して、例えば特許文献1に開示された技術が知られている。この特許文献1に開示された技術では、モータの回転速度に応じてキャリア周波数の制御を行っている。
より具体的には、この技術では、モータの回転速度を検出し、その回転速度が所定の回転速度以上であるか否かを判定する。そして、この技術では、モータの回転速度が所定の回転速度以上となる高速回転の場合にはキャリア周波数可変制御が適用されてキャリア周波数が低くされ、回転速度が所定の回転速度未満である低速回転の場合にはキャリア周波数固定制御が適用される。このように、この技術では、高速回転の場合にのみキャリア周波数を低く変更することにより、全ての制御周期間においてキャリア周波数が一定の時と比較して、スイッチングロスを低減できるとともに、キャリア周波数を低くしたことに起因する騒音が気にならないようにすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示された技術を冷凍機に適用したとしても、当該冷凍機での騒音が問題となるタイミングと、冷凍機におけるモータの回転速度が低くなるタイミングとが必ずしも一致するわけではないため、適切な制御とは言えない。
【0007】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来に対し、より適切に冷凍機におけるキャリア周波数を制御可能となるショーケースコントローラを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るショーケースコントローラは、ショーケースに設けられた機器であって時間帯に応じて状態が切替わる機器の状態を示す情報を取得する状態情報取得部と、状態情報取得部により取得された情報に基づいて、機器の状態を判定する状態判定部と、状態判定部による判定結果に基づいて、ショーケースに接続された冷凍機におけるキャリア周波数を切替えるキャリア周波数制御部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、上記のように構成したので、従来に対し、より適切に冷凍機におけるキャリア周波数を制御可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態1に係るショーケースの構成例を示す図である。
【
図2】実施の形態1に係るショーケースコントローラの構成例を示す図である。
【
図3】実施の形態1に係るショーケースコントローラの動作例を示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態2に係るショーケースコントローラの構成例を示す図である。
【
図5】実施の形態2に係るショーケースコントローラの動作例を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態3に係るショーケースコントローラの構成例を示す図である。
【
図7】実施の形態3に係るショーケースコントローラの動作例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8A、
図8Bは、実施の形態1-3に係るショーケースコントローラのハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係るショーケース1の構成例を示す図である。
ショーケース1は、陳列された商品に対して冷蔵又は冷凍を行う設備である。
図1では、ショーケース1として、オープン型のショーケースを示している。オープン型のショーケースは、エアカーテンを形成することで、商品が陳列される陳列棚101を外気と遮断するショーケースである。
【0012】
なお、ショーケース1としては、
図1に示すようなオープン型のショーケースに限らず、その他のショーケースであってもよい。例えば、ショーケース1として、扉を有するクローズド型のショーケースが用いられていてもよい。
【0013】
図1に示すショーケース1には、底面、背面及び天面に沿って通風路102が形成されている。通風路102の一端には吹き出し口103が形成され、通風路102の他端には吸い込み口104が形成されている。
図1に示すショーケース1では、吹き出し口103と吸い込み口104との間に冷気を流すことで、エアカーテンが形成される。
【0014】
また、
図1に示すショーケース1には、後述する冷却器105に、冷媒を介して冷凍機2が接続されている。
図1では、ショーケース1と冷凍機2とが別体に構成された場合を示しているが、冷凍機2が内蔵されたショーケース1を用いてもよい。
【0015】
図1に示すショーケース1は、冷却器105、空気循環用ファン106、庫内灯107、及び、ショーケースコントローラ108を備えている。
【0016】
冷却器105は、通風路102内に設けられ、通風路102内の空気を冷却する。冷却器105は、蒸発器(不図示)を有し、蒸発器により冷凍機2からの冷媒を気化することで、その際の気化熱により吸熱を行う。
【0017】
空気循環用ファン106は、通風路102内に設けられ、冷却器105により冷却された空気を循環させるように送風を行う。
【0018】
庫内灯107は、ショーケース1の庫内を照らす。
図1では、庫内灯107は吹き出し口103付近に設けられている。しかしながら、これに限らず、庫内灯107は、ショーケース1の庫内を照らすことが可能な箇所に配置されていればよい。
【0019】
ショーケースコントローラ108は、冷凍機2を制御することで、ショーケース1に対する冷却制御を行う。以下では、ショーケースコントローラ108が有する機能のうち、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御に関する機能についてのみ説明を行う。
このショーケースコントローラ108の詳細については後述する。
【0020】
また、冷凍機2は、冷却器105との間で冷媒の循環を行う。
冷凍機2は、
図1に示すように、圧縮機201、ファン202、圧縮機用インバータ203、及び、ファン用インバータ204を備えている。
【0021】
圧縮機201は、冷却器105により気化された冷媒を圧縮する。
ファン202は、圧縮機201により圧縮された冷媒に対して送風を行う。
その後、冷媒は、凝縮器(不図示)により放熱されて液化され、膨張弁(不図示)により減圧された後、冷却器105に送られる。
【0022】
圧縮機用インバータ203は、圧縮機201の出力を制御する。圧縮機用インバータ203は、ショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御に基づいて、圧縮機201の出力を制御する。
ファン用インバータ204は、ファン202の出力を制御する。ファン用インバータ204は、ショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御に基づいて、ファン202の出力を制御する。
【0023】
なお、上記では、冷凍機2に設けられた圧縮機201及びファン202の両方がキャリア周波数の制御によって動作が制御される場合について示した。しかしながら、これに限らず、冷凍機2に設けられた圧縮機201及びファン202のうちの少なくとも一方がキャリア周波数の制御によって動作が制御される構成であればよい。
【0024】
次に、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108の構成例について、
図2を参照しながら説明する。
実施の形態1に係るショーケースコントローラ108は、
図2に示すように、状態情報取得部1081、状態判定部1082、及び、キャリア周波数制御部1083を備えている。
【0025】
状態情報取得部1081は、機器の状態を示す情報を取得する。なお、上記機器は、ショーケース1に設けられた機器であって、時間帯に応じて状態が切替わる機器である。上記機器は、ショーケース1に一般的に設けられている機器を想定している。上記機器としては、例えば、庫内灯107が挙げられる。この庫内灯107は、ショーケース1が設置された施設の営業時間外には消灯し、当該施設の営業時間内には点灯することが想定される。
【0026】
例えば上記機器が庫内灯107である場合、状態情報取得部1081は、庫内灯107の状態を示す情報を取得する。庫内灯107の状態としては、消灯状態と点灯状態が存在する。
【0027】
状態判定部1082は、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、上記機器の状態を判定する。
【0028】
例えば上記機器が庫内灯107である場合、状態判定部1082は、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、庫内灯107の状態を判定する。すなわち、この場合、状態判定部1082は、庫内灯107の状態が消灯状態であるか又は点灯状態であるかを判定する。
【0029】
キャリア周波数制御部1083は、状態判定部1082による判定結果に基づいて、ショーケース1に接続された冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える。
ここで、キャリア周波数制御部1083は、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする。なお、この際、キャリア周波数制御部1083は、冷凍機2の運転効率を重視可能な程度にキャリア周波数を低い状態とすればよく、そのキャリア周波数の値は適宜設定される。
一方、キャリア周波数制御部1083は、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする。なお、この際、キャリア周波数制御部1083は、冷凍機2の騒音対策を重視可能な程度にキャリア周波数を高い状態とすればよく、そのキャリア周波数の値は適宜設定される。
【0030】
例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083は、状態判定部1082により庫内灯107の状態が消灯状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする。
一方、例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083は、状態判定部1082により庫内灯107の状態が点灯状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする。
【0031】
次に、
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御動作例について、
図3を参照しながら説明する。以下では、上記機器が庫内灯107である場合を例に説明を行う。
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御動作例では、
図3に示すように、まず、状態情報取得部1081は、庫内灯107の状態を示す情報を取得する(ステップST301)。
【0032】
次いで、状態判定部1082は、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、庫内灯107の状態が消灯状態であるか否かを判定する(ステップST302)。
【0033】
このステップST302において、状態判定部1082が庫内灯107の状態が消灯状態であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083は、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする(ステップST303)。すなわち、ショーケース1の庫内灯107が消灯状態である場合には、当該ショーケース1が設けられた施設は営業時間外であると考えられるため、ショーケースコントローラ108は、冷凍機2の運転効率を重視するようにキャリア周波数を制御する。
【0034】
一方、ステップST302において、状態判定部1082は、庫内灯107の状態が消灯状態ではないと判定した場合、すなわち庫内灯107の状態が点灯状態であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083は、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする(ステップST304)。すなわち、ショーケース1の庫内灯107が点灯状態である場合には、当該ショーケース1が設けられた施設は営業時間内であると考えられるため、ショーケースコントローラ108は、冷凍機2の騒音対策を重視するようにキャリア周波数を制御する。
【0035】
このように、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、ショーケース1に搭載された上記機器(例えば庫内灯107)の状態に応じて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える。
例えば、一般的に、夜間のようにショーケース1が設置された施設の営業時間外にはショーケース1の庫内灯107が消灯され、ショーケース1が設置された施設の営業時間内にはショーケース1の庫内灯107は点灯される。そこで、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、庫内灯107が消灯状態である場合には冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とすることで、ショーケース1が設置された施設の営業時間外には冷凍機2の運転効率を重視することが可能となる。一方、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、庫内灯107が点灯状態である場合には冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とすることで、ショーケース1が設置された施設の営業時間内には冷凍機2の騒音対策を重視することが可能となる。
このように、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、時間帯に応じて冷凍機2におけるキャリア周波数を切替えることで、冷凍機2の運転効率及び騒音対策のうちのどちらをより重視するかを時間帯に応じて切替えることが可能となる。
【0036】
なお、上記では、ショーケース1に設けられた機器であって時間帯に応じて状態が切替わる機器として、庫内灯107を用いた場合を示した。しかしながら、これに限らず、上記機器は庫内灯107以外の機器であってもよい。
【0037】
例えば、ショーケース1に、外気温を測定可能な温度センサが設けられている場合、上記機器としてこの温度センサを用いてもよい。なお、この温度センサは、例えば夏場では、ショーケース1が設置された施設の営業時間内には、当該施設内の空調が動作することで低い温度を測定し、当該施設の営業時間外には、当該施設内の空調が停止していることで高い温度を測定することが想定される。
【0038】
また、例えば、ショーケース1に、シャッター又はカーテン、並びに、当該シャッター又はカーテンの開閉を検知可能なセンサが設けられている場合、上記機器としてこのセンサを用いてもよい。なお、このセンサは、ショーケース1が設置された施設の営業時間外にはシャッター又はカーテンが閉状態であることを検知し、当該施設の営業時間内にはシャッター又はカーテンが開状態であることを検知することが想定される。
【0039】
以上のように、この実施の形態1によれば、ショーケース1に設けられた機器であって時間帯に応じて状態が切替わる機器の状態を示す情報を取得する状態情報取得部1081と、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、機器の状態を判定する状態判定部1082と、状態判定部1082による判定結果に基づいて、ショーケース1に接続された冷凍機2におけるキャリア周波数を切替えるキャリア周波数制御部1083とを備えた。これにより、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108は、従来に対し、より適切に冷凍機2におけるキャリア周波数を制御可能となる。すなわち、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、ショーケース1が設置された施設の営業時間内にキャリア周波数を上げることで騒音を低減でき、当該施設の営業時間外にキャリア周波数を下げることで運転効率を上げることができる。
【0040】
実施の形態2.
実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、ショーケース1に搭載された上記機器の状態の遷移に応じて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える場合を示した。これに対し、実施の形態2に係るショーケースコントローラ108では、上記動作に加え、ショーケース1と同じ施設に設置されたレジの稼働率等に応じて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える場合について示す。
【0041】
図4は実施の形態2に係るショーケースコントローラ108の構成例を示す図である。この
図4に示す実施の形態2に係るショーケースコントローラ108では、
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108に対し、数値情報取得部1084及び閾値判定部1085が追加され、キャリア周波数制御部1083がキャリア周波数制御部1083bに変更されている。
図4に示す実施の形態2に係るショーケースコントローラ108のその他の構成例については、
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108の構成例と同様であり、その説明を省略する。
【0042】
数値情報取得部1084は、レジの稼働率を示す情報を取得する。なお、上記レジは、ショーケース1と同じ施設に設置されたレジである。
【0043】
閾値判定部1085は、数値情報取得部1084により取得された情報に基づいて、レジの稼働率が閾値以上であるか否かを判定する。
なお、閾値判定部1085が用いる閾値は、レジの稼働率の高低を判定可能な値に適宜設定されている。
【0044】
キャリア周波数制御部1083bは、状態判定部1082による判定結果及び閾値判定部1085による判定結果に基づいて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える。
ここで、キャリア周波数制御部1083bは、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする。なお、この際、キャリア周波数制御部1083bは、冷凍機2の運転効率を重視可能な程度にキャリア周波数を低い状態とすればよく、そのキャリア周波数の値は適宜設定される。
また、キャリア周波数制御部1083bは、閾値判定部1085によりレジの稼働率が閾値以上であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする。なお、この際、キャリア周波数制御部1083bは、冷凍機2の運転効率を重視可能な程度にキャリア周波数を低い状態とすればよく、そのキャリア周波数の値は適宜設定される。
一方、キャリア周波数制御部1083bは、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定され且つ閾値判定部1085によりレジの稼動率が閾値未満であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする。なお、この際、キャリア周波数制御部1083bは、冷凍機2の騒音対策を重視可能な程度にキャリア周波数を高い状態とすればよく、そのキャリア周波数の値は適宜設定される。
【0045】
例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083bは、状態判定部1082により庫内灯107の状態が消灯状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする。
また、例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083bは、閾値判定部1085によりレジの稼働率が閾値以上であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする。
一方、例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083bは、状態判定部1082により庫内灯107の状態が点灯状態であると判定され且つ閾値判定部1085によりレジの稼動率が閾値未満であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする。
【0046】
次に、
図4に示す実施の形態2に係るショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御動作例について、
図5を参照しながら説明する。以下では、上記機器が庫内灯107である場合を例に説明を行う。
図4に示す実施の形態2に係るショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御動作例では、
図5に示すように、まず、状態情報取得部1081は、庫内灯107の状態を示す情報を取得する(ステップST501)。
【0047】
次いで、状態判定部1082は、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、庫内灯107の状態が消灯状態であるか否かを判定する(ステップST502)。
【0048】
このステップST502において、状態判定部1082が庫内灯107の状態が消灯状態であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083bは、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする(ステップST503)。すなわち、ショーケース1の庫内灯107が消灯状態である場合には、当該ショーケース1が設けられた施設は営業時間外であると考えられるため、ショーケースコントローラ108は、冷凍機2の運転効率を重視するようにキャリア周波数を制御する。
【0049】
一方、ステップST502において、状態判定部1082が庫内灯107の状態が消灯状態ではないと判定した場合、すなわち、状態判定部1082が庫内灯107の状態が点灯状態であると判定した場合には、数値情報取得部1084は、レジの稼働率を示す情報を取得する(ステップST504)。
【0050】
次いで、閾値判定部1085は、レジの稼働率が閾値以上であるか否かを判定する(ステップST505)。
【0051】
このステップST505において、閾値判定部1085がレジの稼働率が閾値以上であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083bは、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする(ステップST506)。すなわち、ショーケース1の庫内灯107が点灯状態であっても、ショーケース1と同じ施設に設置されたレジの稼働率が高い場合には、当該施設に来店しているお客さんが多く周囲の環境音により少々の騒音は気にならないと考えられるため、ショーケースコントローラ108は、冷凍機2の運転効率を重視するようにキャリア周波数を制御する。
【0052】
一方、ステップST505において、閾値判定部1085がレジの稼働率が閾値以上ではないと判定した場合、すなわちレジの稼働率が閾値未満であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083bは、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする(ステップST507)。すなわち、ショーケース1の庫内灯107が点灯状態であり且つ当該ショーケース1と同じ施設に設置されたレジの稼働率が低い場合には、当該施設に来店しているお客さんが少なく騒音が気になると考えられるため、ショーケースコントローラ108は、冷凍機2の騒音対策を重視するようにキャリア周波数を制御する。
【0053】
なお、上記では、ショーケースコントローラ108が、お客さんが多い時間帯には冷凍機2のキャリア周波数を下げて運転効率化を図り、お客さんが少ない時間帯には冷凍機2におけるキャリア周波数を上げて騒音対策を図る場合を示した。一方、これとは逆に、ショーケースコントローラ108が、お客さんが少ない時間帯には冷凍機2のキャリア周波数を下げて運転効率化を図り、お客さんが多い時間帯には冷凍機2におけるキャリア周波数を上げて騒音対策を図るように構成されていてもよい。
【0054】
また、上記では、数値情報取得部1084がレジの稼働率を示す情報を取得し、閾値判定部1085が数値情報取得部1084により取得された情報に基づいて、レジの稼働率が閾値以上であるか否かを判定する場合を示した。しかしながら、これに限らず、数値情報取得部1084は、ショーケース1が設置された施設内での人数に関連する数値を示す情報を取得し、閾値判定部1085は、数値情報取得部1084により取得された情報に基づいて、当該情報が示す数値が閾値以上であるか否かを判定するように構成されていればよい。
【0055】
例えば、数値情報取得部1084は、ショーケース1が設置された施設に設けられ、人を検知可能な人感センサによる検知回数又は検知率を示す情報を取得してもよい。この人感センサとしては、例えば、上記施設の出入り口に設けられた人感センサ、又は、空調機等の機器に設けられた人感センサ等が挙げられる。
また、例えば、数値情報取得部1084は、ショーケース1が設置された施設に設けられ、ドアの開閉を検知可能なセンサによる検知回数又は検知率を示す情報を取得してもよい。
また、例えば、数値情報取得部1084は、ショーケース1が設置された施設内での混雑状況(混雑率)を示す情報を取得してもよい。
【0056】
また、上記では、ショーケースコントローラ108が、ショーケース1に搭載された庫内灯107の状態の遷移に応じて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える場合を例に説明を行った。一方、上記機器が庫内灯107以外の機器である場合についても、上記と同様であり、その説明を省略する。
【0057】
このように、実施の形態2に係るショーケースコントローラ108では、ショーケース1が設置された施設内での人数に関連する数値を示す情報を取得する数値情報取得部1084と、数値情報取得部1084により取得された情報に基づいて、当該情報が示す数値が閾値以上であるか否かを判定する閾値判定部1085とを備え、キャリア周波数制御部1083bは、状態判定部1082による判定結果及び閾値判定部1085による判定結果に基づいて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える。これにより、実施の形態2に係るショーケースコントローラ108では、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108に対して、より柔軟にキャリア周波数の制御が可能になる。
【0058】
実施の形態3.
実施の形態1に係るショーケースコントローラ108では、キャリア周波数制御部1083が、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合に、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とし、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定された場合に、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする場合を示した。しかしながら、これに限らず、上記キャリア周波数の切替え内容をユーザが任意に設定可能としてもよい。
【0059】
図6は実施の形態3に係るショーケースコントローラ108の構成例を示す図である。この
図6に示す実施の形態3に係るショーケースコントローラ108では、
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108に対し、切替え内容設定部1086が追加され、キャリア周波数制御部1083がキャリア周波数制御部1083cに変更されている。
図6に示す実施の形態3に係るショーケースコントローラ108のその他の構成例については、
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108の構成例と同様であり、その説明を省略する。
【0060】
切替え内容設定部1086は、冷凍機2におけるキャリア周波数の切替え内容を設定する。すなわち、切替え内容設定部1086は、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御内容、及び、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御内容をそれぞれ設定する。この切替え内容設定部1086は、ユーザによる操作に応じて、上記切替え内容を設定する。
【0061】
キャリア周波数制御部1083cは、状態判定部1082による判定結果及び切替え内容設定部1086による設定に基づいて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える。
ここで、キャリア周波数制御部1083cは、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間外に対応する状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を、切替え内容設定部1086により当該状態に対して設定された切替え内容とする。
一方、キャリア周波数制御部1083cは、状態判定部1082により機器の状態がショーケース1が設置された施設の営業時間内に対応する状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を、切替え内容設定部1086により当該状態に対して設定された切替え内容とする。
【0062】
例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083cは、状態判定部1082により庫内灯107の状態が消灯状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を、切替え内容設定部1086により当該状態に対して設定された切替え内容とする。
一方、例えば上記機器が庫内灯107である場合、キャリア周波数制御部1083cは、状態判定部1082により庫内灯107の状態が点灯状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を、切替え内容設定部1086により当該状態に対して設定された切替え内容とする。
【0063】
次に、
図6に示す実施の形態3に係るショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御動作例について、
図7を参照しながら説明する。以下では、上記機器が庫内灯107である場合を例に説明を行う。
図6に示す実施の形態3に係るショーケースコントローラ108によるキャリア周波数の制御動作例では、
図7に示すように、まず、切替え内容設定部1086は、冷凍機2におけるキャリア周波数の切替え内容を設定する(ステップST701)。すなわち、切替え内容設定部1086は、状態判定部1082により庫内灯107が点灯状態であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御内容、及び、状態判定部1082により庫内灯107が消灯状態であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御内容をそれぞれ設定する。
ここでは、例えば、切替え内容設定部1086は、状態判定部1082により庫内灯107が点灯状態であると判定された場合には、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とし、状態判定部1082により庫内灯107が消灯状態であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とするよう設定するものとする。
【0064】
次いで、状態情報取得部1081は、庫内灯107の状態を示す情報を取得する(ステップST702)。
【0065】
次いで、状態判定部1082は、状態情報取得部1081により取得された情報に基づいて、庫内灯107の状態が消灯状態であるか否かを判定する(ステップST703)。
【0066】
このステップST703において、状態判定部1082が庫内灯107の状態が消灯状態であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083cは、切替え内容設定部1086による設定に基づいて、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より高い状態とする(ステップST704)。
【0067】
一方、ステップST703において、状態判定部1082は、庫内灯107の状態が消灯状態ではないと判定した場合、すなわち庫内灯107の状態が点灯状態であると判定した場合には、キャリア周波数制御部1083cは、切替え内容設定部1086による設定に基づいて、冷凍機2におけるキャリア周波数を基準値より低い状態とする(ステップST705)。
【0068】
このように、実施の形態3に係るショーケースコントローラ108では、キャリア周波数の切替内容をユーザが任意に設定可能とすることで、実施の形態1に係るショーケース1のコントローラに対し、より柔軟なキャリア周波数の制御が可能となる。例えば、実施の形態3に係るショーケースコントローラ108では、繁盛期等のように常に施設内の環境音がキャリア音を上回る場合には、逆にキャリア周波数を下げて運転し、効率化の頻度を上げる等、シーズンに合わせた自由度の高い制御も可能となる。
【0069】
なお、上記では、ショーケースコントローラ108が、ショーケース1に搭載された庫内灯107の状態に応じて、冷凍機2におけるキャリア周波数を切替える場合を例に説明を行った。一方、上記機器が庫内灯107以外の機器である場合についても、上記と同様であり、その説明を省略する。
【0070】
また、上記では、
図2に示す実施の形態1に係るショーケースコントローラ108に対し、切替え内容設定部1086を追加した場合を示した。しかしながら、これに限らず、
図4に示す実施の形態2に係るショーケースコントローラ108に対し、切替え内容設定部1086を追加してもよく、上記と同様の効果が得られる。
【0071】
また、この場合、切替え内容設定部1086は、閾値判定部1085により数値が閾値以上であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御内容、及び、閾値判定部1085により数値が閾値未満であると判定された場合での、冷凍機2におけるキャリア周波数の制御内容をそれぞれ設定してもよい。
【0072】
最後に、
図8を参照して、実施の形態1-3に係るショーケースコントローラ108のハードウェア構成例を説明する。以下では、実施の形態1に係るショーケースコントローラ108のハードウェア構成例について説明するが、実施の形態2,3に係るショーケースコントローラ108のハードウェア構成例についても同様である。
ショーケースコントローラ108における状態情報取得部1081、状態判定部1082及びキャリア周波数制御部1083の各機能は、処理回路51により実現される。処理回路51は、
図8Aに示すように、専用のハードウェアであってもよいし、
図8Bに示すように、メモリ53に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、又はDSP(Digital Signal Processor)ともいう)52であってもよい。
【0073】
処理回路51が専用のハードウェアである場合、処理回路51は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。状態情報取得部1081、状態判定部1082及びキャリア周波数制御部1083の各部の機能それぞれを処理回路51で実現してもよいし、各部の機能をまとめて処理回路51で実現してもよい。
【0074】
処理回路51がCPU52の場合、状態情報取得部1081、状態判定部1082及びキャリア周波数制御部1083の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ53に格納される。処理回路51は、メモリ53に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、ショーケースコントローラ108は、処理回路51により実行されるときに、例えば
図3に示した各ステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ53を備える。また、これらのプログラムは、状態情報取得部1081、状態判定部1082及びキャリア周波数制御部1083の手順及び方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリ53としては、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、又はDVD(Digital Versatile Disc)等が該当する。
【0075】
なお、状態情報取得部1081、状態判定部1082及びキャリア周波数制御部1083の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。例えば、状態情報取得部1081については専用のハードウェアとしての処理回路51でその機能を実現し、状態判定部1082及びキャリア周波数制御部1083については処理回路51がメモリ53に格納されたプログラムを読み出して実行することによってその機能を実現することが可能である。
【0076】
このように、処理回路51は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0077】
なお、各実施の形態の自由な組合わせ、或いは各実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【符号の説明】
【0078】
1 ショーケース、2 冷凍機、51 処理回路、52 CPU、53 メモリ、101 陳列棚、102 通風路、103 吹き出し口、104 吸い込み口、105 冷却器、106 空気循環用ファン、107 庫内灯、108 ショーケースコントローラ、201 圧縮機、202 ファン、203 圧縮機用インバータ、204 ファン用インバータ、1081 状態情報取得部、1082 状態判定部、1083,1083b,1083c キャリア周波数制御部、1084 数値情報取得部、1085 閾値判定部、1086 切替え内容設定部。