(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162491
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】操作ボックス用ロックシステム
(51)【国際特許分類】
H01H 9/02 20060101AFI20231101BHJP
E06B 9/68 20060101ALI20231101BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20231101BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
H01H9/02 N
E06B9/68 Z
E05B49/00 J
E05B65/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072829
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】長田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】板井 亮祐
(72)【発明者】
【氏名】藤野 弘仁
【テーマコード(参考)】
2E042
2E250
5G052
【Fターム(参考)】
2E042AA01
2E042CA01
2E250AA01
2E250BB08
2E250DD02
2E250FF36
5G052AA28
5G052HA24
5G052HC08
5G052LA01
5G052LA08
5G052LB04
(57)【要約】
【課題】操作ボックスのセキュリティ性を確保しながら、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を効率的に行うことが可能となる、操作ボックス用ロックシステムを提供すること。
【解決手段】ロックシステム90は、建物の開口部3を開閉するための開閉装置10の周辺に設けられる操作ボックス66の蓋部66bを施錠又は/及び解錠するためのロックシステムであって、操作ボックス66の蓋部66bを機械的に施錠及び解錠するための錠部100と、錠部100の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替部と、通信装置80から送信される指示信号を受信するためのロック側受信部と、ロック側受信部によって受信された指示信号に基づいて、切替部の切り替え制御を行うための切替制御部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の開口部を開閉するための開閉装置の周辺に設けられる操作ボックスであり、前記開閉装置に関する操作を受け付けるための操作パネルを収納する操作ボックスの蓋部を施錠又は/及び解錠するためのロックシステムであって、
前記操作ボックスの前記蓋部を機械的に施錠及び解錠するための錠手段と、
前記錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替手段と、
特定の外部装置から送信される指示信号であり、前記錠手段の状態を前記施錠状態又は前記解錠状態に切り替えることを指示する指示信号を受信するための受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記指示信号に基づいて、前記切替手段の切り替え制御を行うための切替制御手段と、
を備える操作ボックス用ロックシステム。
【請求項2】
前記錠手段は、
前記操作ボックスの前記蓋部に設けられる第1係止手段であり、当該第1係止手段に対する手動操作によって、当該第1係止手段の姿勢を施錠姿勢及び解錠姿勢に切り替え可能な第1係止手段と、
前記操作ボックスの収納部の内部に設けられる第2係止手段であり、前記第1係止手段に係止可能な第2係止手段と、を備え、
前記切替手段は、
前記第2係止手段の位置を前記施錠状態に対応する施錠位置及び前記解錠状態に対応する解錠位置に変位させることが可能な変位手段と、
前記第2係止手段の位置が前記施錠位置から前記解錠位置に変位するように、前記変位手段を駆動する駆動手段と、を備え、
前記切替制御手段は、前記受信手段によって受信された前記指示信号が前記錠手段の状態を前記解錠状態に切り替えることを指示する解錠指示信号である場合に、前記駆動手段によって前記変位手段を駆動させることで前記切替手段の切り替え制御を行う、
請求項1に記載の操作ボックス用ロックシステム。
【請求項3】
前記第1係止手段の姿勢が前記施錠姿勢である際に、正面視において前記第1係止手段の先端部が前記操作ボックスの開口であって前記蓋部によって閉塞される開口内に収まるように、前記第1係止手段を構成した、
請求項2に記載の操作ボックス用ロックシステム。
【請求項4】
前記第2係止手段が前記施錠位置に位置する際に、正面視において前記操作ボックスの前記開口内に前記第2係止手段が位置するように、前記変位手段を構成した、
請求項3に記載の操作ボックス用ロックシステム。
【請求項5】
前記切替手段は、前記第2係止手段の位置が前記解錠位置から前記施錠位置に戻るように、前記変位手段を付勢するための付勢手段を備える、
請求項4に記載の操作ボックス用ロックシステム。
【請求項6】
前記操作パネルを、前記操作ボックスの前記収納部内において前記操作ボックスの前記蓋部と対向可能な位置に設け、
前記駆動手段を、前記操作ボックスの前記収納部内において前記操作パネルよりも前記収納部の背面側に設けた、
請求項2から5のいずれか一項に記載の操作ボックス用ロックシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作ボックス用ロックシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、建物の開口部に設けられるシャッター装置に関する点検作業が行われる際に、シャッター装置の操作部が鍵付きのスイッチボックスに収納されている場合には、作業者によってスイッチボックスの蓋部が鍵で解錠されることで、シャッター装置の操作部が操作可能な状態になることにより、作業者が点検作業を行うことが可能になることが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、スイッチボックスの鍵の管理方法については、例えば、点検作業前に、作業現場で管理者が鍵を作業者に対して直接引き渡すと共に、点検作業後に、作業現場で作業者が鍵を管理者に対して直接返却することにより、管理している(すなわち、管理者と作業者とが作業現場において対面で鍵の受け渡しすることにより、管理している)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記従来の技術においては、上述したように、上記点検作業の際に、管理者と作業者とが作業現場において対面でスイッチボックスの鍵の受け渡しを行うので、管理者が作業現場に来るまで作業者が作業現場で待機しなければならず、上記点検作業の開始時間及び終了時間が鍵の受け渡し時間に左右されるおそれがあることから、スイッチボックスの如き操作ボックスのセキュリティ性を確保しながら、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を効率的に行う観点からは改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上記従来技術における課題を解決するためのものであって、操作ボックスのセキュリティ性を確保しながら、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を効率的に行うことが可能となる、操作ボックス用ロックシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の操作ボックス用ロックシステムは、建物の開口部を開閉するための開閉装置の周辺に設けられる操作ボックスであり、前記開閉装置に関する操作を受け付けるための操作パネルを収納する操作ボックスの蓋部を施錠又は/及び解錠するためのロックシステムであって、前記操作ボックスの前記蓋部を機械的に施錠及び解錠するための錠手段と、前記錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替手段と、特定の外部装置から送信される指示信号であり、前記錠手段の状態を前記施錠状態又は前記解錠状態に切り替えることを指示する指示信号を受信するための受信手段と、前記受信手段によって受信された前記指示信号に基づいて、前記切替手段の切り替え制御を行うための切替制御手段と、を備える。
【0007】
請求項2に記載の操作ボックス用ロックシステムは、請求項1に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記錠手段は、前記操作ボックスの前記蓋部に設けられる第1係止手段であり、当該第1係止手段に対する手動操作によって、当該第1係止手段の姿勢を施錠姿勢及び解錠姿勢に切り替え可能な第1係止手段と、前記操作ボックスの収納部の内部に設けられる第2係止手段であり、前記第1係止手段に係止可能な第2係止手段と、を備え、前記切替手段は、前記第2係止手段の位置を前記施錠状態に対応する施錠位置及び前記解錠状態に対応する解錠位置に変位させることが可能な変位手段と、前記第2係止手段の位置が前記施錠位置から前記解錠位置に変位するように、前記変位手段を駆動する駆動手段と、を備え、前記切替制御手段は、前記受信手段によって受信された前記指示信号が前記錠手段の状態を前記解錠状態に切り替えることを指示する解錠指示信号である場合に、前記駆動手段によって前記変位手段を駆動させることで前記切替手段の切り替え制御を行う。
【0008】
請求項3に記載の操作ボックス用ロックシステムは、請求項2に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記第1係止手段の姿勢が前記施錠姿勢である際に、正面視において前記第1係止手段の先端部が前記操作ボックスの開口であって前記蓋部によって閉塞される開口内に収まるように、前記第1係止手段を構成した。
【0009】
請求項4に記載の操作ボックス用ロックシステムは、請求項3に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記第2係止手段が前記施錠位置に位置する際に、正面視において前記操作ボックスの前記開口内に前記第2係止手段が位置するように、前記変位手段を構成した。
【0010】
請求項5に記載の操作ボックス用ロックシステムは、請求項4に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記切替手段は、前記第2係止手段の位置が前記解錠位置から前記施錠位置に戻るように、前記変位手段を付勢するための付勢手段を備える。
【0011】
請求項6に記載の操作ボックス用ロックシステムは、請求項2から5のいずれか一項に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記操作パネルを、前記操作ボックスの前記収納部内において前記操作ボックスの前記蓋部と対向可能な位置に設け、前記駆動手段を、前記操作ボックスの前記収納部内において前記操作パネルよりも前記収納部の背面側に設けた。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、操作ボックスの蓋部を機械的に施錠及び解錠するための錠手段と、錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替手段と、特定の外部装置から送信される指示信号を受信するための受信手段と、受信手段によって受信された指示信号に基づいて、切替手段の切り替え制御を行うための切替制御手段と、を備えるので、特定の外部装置から受信された指示信号に基づいて錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態に切り替えることができる。よって、従来技術(スイッチボックスを機械錠で施錠する技術)に比べて、管理者と作業省とが作業現場で鍵の受け渡しを対面で行うことなく、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を行うことができ、操作ボックスのセキュリティ性を確保しながら、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を効率的に行うことができる。
【0013】
請求項2に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、切替手段は、第2係止手段の位置を施錠位置及び解錠位置に変位させることが可能な変位手段と、第2係止手段の位置が施錠位置から解錠位置に変位するように、変位手段を駆動する駆動手段と、を備え、切替制御手段は、受信手段によって受信された指示信号が解錠指示信号である場合に、駆動手段によって変位手段を駆動させることで切替手段の切り替え制御を行うので、切替手段を比較的簡易に構成でき、且つ切替手段の切り替え制御を比較的簡易に行うことができ、切替手段の製造性及び切替制御手段の制御性を高めることができる。
【0014】
請求項3に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、第1係止手段の姿勢が施錠姿勢である際に、正面視において第1係止手段の先端部が操作ボックスの開口であって蓋部によって閉塞される開口内に収まるように、第1係止手段を構成したので、正面視において第1係止手段の先端部が操作ボックスの開口内に収まらない場合に比べて、操作ボックスの蓋部の施錠し忘れを抑制でき、操作ボックスのセキュリティ性を確保しやすくなる。
【0015】
請求項4に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、第2係止手段が施錠位置に位置する際に、正面視において操作ボックスの開口内に第2係止手段が位置するように、変位手段を構成したので、第2係止手段を第1係止手段に確実に係止でき、操作ボックスの蓋部の施錠を確実に行うことができる。
【0016】
請求項5に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、切替手段は、第2係止手段の位置が解錠位置から施錠位置に戻るように、変位手段を付勢するための付勢手段を備えるので、第2係止手段の位置を解錠位置から施錠位置に戻すことでき、操作ボックス用ロックシステムの使用性を高めることができる。また、例えば、操作ボックスの蓋部が開いた状態で第2係止手段の位置を解錠位置から施錠位置に戻した後に、第1係止手段の姿勢が施錠姿勢のまま蓋部を閉じる際に、付勢手段の変形によって第1係止手段と第2係止手段とがスムーズに係止でき、施錠指示信号を受けることなく、操作ボックスの蓋部を施錠することが可能となる。
【0017】
請求項6に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、操作パネルを、操作ボックスの収納部内において操作ボックスの蓋部と対向可能な位置に設け、駆動手段を、操作ボックスの収納部内において操作パネルよりも収納部の背面側に設けたので、操作パネルの操作性を確保しながら、操作パネル及び駆動手段の収納空間を確保しやすくなることから、操作パネル及び駆動手段の収納性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態に係る管理システムを概念的に示す図である。
【
図2】開閉装置の開閉側制御ユニットの電気的構成を示したブロック図である。
【
図3】通信装置の電気的構成を示したブロック図である。
【
図4】ロック側制御ユニットの電気的構成を示したブロック図である。
【
図5】操作ボックスを示す図であり(一部図示省略且つ一部想像線で示す)、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図6】操作ボックスの状態を示す正面図であり、(a)は、蓋部を閉じた状態を示す図、(b)は、蓋部を開いた状態を示す図(一部図示省略)である。
【
図7】錠部及び切替部を示す図(一部想像線で示す)であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図8】変位移動部及び付勢部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図9】変位支持部を示す図であり(一部図示省略)、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。
【
図10】実施の形態に係るロック処理のフローチャートである。
【
図11】錠部の状態を示す平面図であり(一部図示省略)、(a)は施錠状態を示す図、(b)は解錠状態を示す図である。
【
図12】錠部の姿勢が施錠姿勢である場合に操作ボックスの蓋部を閉じる際の状況を示す平面図であり(一部図示省略)、(a)は、第2係止部の位置が解錠位置であり、蓋部を開いた状態を示す図、(b)は、第2係止部の位置が施錠位置であり、蓋部を閉じようとしている状態を示す図、(c)は、第2係止部の位置が解錠位置と施錠位置との間の位置であり、蓋部を閉じようとしている状態を示す図、(d)は、第2係止部の位置が施錠位置であり、蓋部を閉じた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る操作ボックス用ロックシステムの実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕実施の形態の基本的概念を説明した後、〔II〕実施の形態の具体的内容について説明し、最後に、〔III〕実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0020】
〔I〕実施の形態の基本的概念
まず、実施の形態の基本的概念について説明する。実施の形態は、概略的に、建物の開口部を開閉するための開閉装置の周辺に設けられる操作ボックスであり、開閉装置に関する操作を受け付けるための操作パネルを収納する操作ボックスの蓋部を施錠又は/及び解錠するための操作ボックス用ロックシステムに関するものである。
【0021】
ここで、「建物」の具体的な構造や種類は任意であるが、例えば、公共施設、商業施設、オフィスビル、アパートやマンションの如き集合住宅等を含む概念である。
【0022】
また、「建物の開口部」とは、建物の躯体の一部分(例えば、壁、床、天井等)において出入口や窓を設置するために形成された開口部である。
【0023】
また、「開閉装置」は、防犯や防火のために、建物の開口部に取り付けられる装置であり、例えば、電動駆動可能な全ての形式のシャッター装置、又は/及び扉装置(一例として、防熱扉)等を含む概念である。
【0024】
以下、実施の形態では、開閉装置が、公共施設の如き建物の入出口に設けられた上下開閉式の電動シャッターである場合について説明する。
【0025】
〔II〕実施の形態の具体的内容
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
【0026】
(構成)
最初に、実施の形態に係る操作ボックス用ロックシステムが適用される管理システムの構成について説明する。
【0027】
以下の説明では、
図1のX方向を管理システムの左右方向(-X方向を管理システムの左方向、+X方向を管理システムの右方向)、
図5のY方向を管理システムの前後方向(+Y方向を管理システムの前方向、-Y方向を管理システムの後方向)、
図1のZ方向を管理システムの上下方向(+Z方向を管理システムの上方向、-Z方向を管理システムの下方向)と称する。
【0028】
管理システム1は、開閉装置10を管理するためのシステムであり、概略的に、
図1に示すように、開閉装置10、通信装置80、及びロックシステム90を備えている。
【0029】
(構成-開閉装置)
まず、開閉装置10の構成について説明する。
【0030】
開閉装置10は、建物の躯体2(例えば、建物の外壁等)に設けられた開口部3であって、建物に後述の作業者Mが出入りするための開口部3を開閉するための装置である。この開閉装置10は、開口部3に設置されており、
図1に示すように、収納部20、ガイドレール30、開閉体40、開閉機50、巻取軸(図示省略)、及び制御システム60を備えている。
【0031】
なお、開閉装置10に関する特記しない構成については、公知のシャッター装置と同様であるものとして説明を省略する。
【0032】
また、この開閉装置10を構成する各構成要素の接続形態については、以下に示す通りに設定している。
【0033】
すなわち、後述する制御システム60の開閉側制御ユニット70は、開閉機50、後述する制御システム60の操作パネル61、上限検知部62、下限検知部63、及び座板スイッチ64の各々と配線4を介して電気的に接続されている。これにより、後述する開閉側制御ユニット70と、開閉機50、後述する操作パネル61、後述する上限検知部62、後述する下限検知部63、及び後述する座板スイッチ64の各々との相互間で通信又は/及び電力供給を直接的又は間接的に行うことができる。
【0034】
(構成-開閉装置-収納部)
収納部20は、開閉装置10の各部を収納するための中空体である。
図1に示すように、この収納部20は、開口部3の上端部よりも上方に設置されている。また、この収納部20の内部には、開閉機50、巻取軸、並びに、後述する制御システム60の上限検知部62、下限検知部63、コードリール65、及び開閉側制御ユニット70が収容されていると共に、巻取軸にて開閉体40が巻上げられた状態では、開閉体40の少なくとも一部も、収納部20の内部に収容される。
【0035】
(構成-開閉装置-ガイドレール)
ガイドレール30は、開閉体40を開口部3の開閉方向(上下方向)に沿って移動するように案内するものである。このガイドレール30は、横断面形状が略コ字状となるように形成された長尺体であり、開閉装置10の左右の各端部において、上下方向に略沿う方向で配置されており、建物の壁に対して直接的に固定されており、又は下地材(図示省略)を介して間接的に固定されている。
【0036】
(構成-開閉装置-開閉体)
開閉体40は、巻取軸によって閉鎖移動又は開放移動されることで、開閉体40の開閉状態を切り替える遮蔽手段である。
【0037】
ここで、「開閉体40の開閉状態」とは、開閉体40によって開口部3を全閉した全閉状態と、開閉体40によって開口部3を全開した全開状態と、開閉体40によって開口部3を半開した半開状態とを含む概念である。なお、「開閉体40の開閉状態」の特定方法については、実施の形態では、上限検知部62及び下限検知部63の検知結果に基づいて特定する。
【0038】
この開閉体40は、
図1に示すように、複数のスラット41を備えて構成されており、各スラット41の上下の両端部に形成された嵌合部(図示省略)を介して複数のスラット41が相互に嵌合接続されている。また、この開閉体40の左右方向の両端部の各々は、ガイドレール30のコ字状の開放端部を介してガイドレール30の内部に挿入されており、上下方向においてはガイドレール30の内部をスライド移動可能であり、かつ、前後方向においてはガイドレール30の外部に脱落しないように規制されている。
【0039】
また、この開閉体40の閉鎖側端部(具体的には、開閉体40の下端部)には、座板42が接続されている。この座板42は、全閉状態において建物の床面と近接し、又は接触するように配置されたものであり、開閉体40の閉鎖側端部の左右方向全長にわたって形成されている。
【0040】
(構成-開閉装置-開閉機)
開閉機50は、巻取軸の回転を制御することによって開閉体40を電動で開閉移動させるものである。この開閉機50は、例えば公知の開閉機等によって構成されており、
図1に示すように、収納部20の内部において、巻取軸の近傍位置に設けられている。
【0041】
(構成-開閉装置-巻取軸)
巻取軸は、開閉体40を閉鎖移動又は開放移動させるための回動軸である。この巻取軸は、例えば公知の巻取軸等を用いて構成されており、左右方向に沿って設置されている。
【0042】
また、この巻取軸には開閉体40の上端に連結された連結スラット(図示省略)が接続されており、この巻取軸を回転させることで、連結スラットを介して開閉体40を閉鎖移動又は開放移動させることができる。
【0043】
また、この巻取軸の左端部(又は右端部)がチェーン(図示省略)を介して開閉機50の出力軸に連結されているので、開閉機50の出力軸の回転に伴って巻取軸を回転させることができる。
【0044】
(構成-開閉装置-制御システム)
次に、制御システム60の構成について説明する。
【0045】
制御システム60は、開閉装置10を制御するためのものであり、
図1に示すように、操作パネル61、上限検知部62、下限検知部63、座板スイッチ64、コードリール65、及び開閉側制御ユニット70を備えている。
【0046】
(構成-開閉装置-制御システム-操作パネル)
操作パネル61は、開閉装置10の開閉体40に関する操作(例えば、開放操作、閉鎖操作、停止操作)を受け付けるためのものである。この操作パネル61は、例えば公知のシャッター装置用の操作手段(例えば、有線式又は無線式の操作装置等)を用いて構成されている。具体的には、
図6(b)に示すように、開閉体40を電動で開放移動させることを指示する開放ボタン61a、電動で閉鎖移動させることを指示する閉鎖ボタン61b、及び電動による閉鎖移動又は開放移動を停止させることを指示する停止ボタン61cを備えている。
【0047】
また、
図1に示すように、操作パネル61は、開口部3の近傍に設けられている。具体的には、
図5に示すように、開閉装置10の周辺に設けられる操作ボックス66(詳細には、後述の収納部66a)に収納され、操作パネル61に取り付けられた第1パネル側取付部材61dと、後述の収納部66aに設けられた第2パネル側取付部材61eとを介して後述の収納部66aに対して固定具等によって接続されている。
【0048】
(構成-開閉装置-制御システム-操作ボックス)
また、操作ボックス66は、操作パネル61を収納するためのものである。この操作ボックス66は、例えば公知の操作ボックス(一例として、鋼製(一例として、スチール製、ステンレス製等)の操作ボックス)を用いて構成されている。具体的には、
図5、
図6に示すように、略箱状の収納部66aと、収納部66aの前面部に設けられる蓋部66bと、収納部66aの前面部に設けられる開口66cであって、蓋部66bによって閉塞される開口66cと、を備えている。
【0049】
また、この操作ボックス66は、躯体2の屋外側表面に配置され、躯体2に対して固定具等によって固定されている。
【0050】
(構成-開閉装置-制御システム-上限検知部)
図1に戻り、上限検知部62は、開閉体40の閉鎖側端部が全開状態における開閉体40の位置(以下、「全開位置」と称する)に到達しているか否かを検出する上限検知手段である。この上限検知部62は、例えば公知の検知センサ(一例として、開閉機50の出力軸の回転数を検出するカウンター式のリミットスイッチ等)を用いて構成されており、
図1に示すように、収納部20内において開閉機50の近傍位置に設置されている。
【0051】
(構成-開閉装置-制御システム-下限検知部)
下限検知部63は、開閉体40の閉鎖側端部が全閉状態における開閉体40の位置(以下、「全閉位置」と称する)に到達しているか否かを検出する下限検知手段である。この下限検知部63は、例えば公知の検知センサ(一例として、開閉機50の出力軸の回転数を検出するカウンター式のリミットスイッチ等)を用いて構成されており、
図1に示すように、収納部20内において開閉機50の近傍位置に設置されている。
【0052】
(構成-開閉装置-制御システム-座板スイッチ)
座板スイッチ64は、障害物を検知する障害物検知手段であり、公知の有線式の座板スイッチ(一例として、マイクロスイッチ等)を用いて構成されており、
図1に示すように、座板42に取り付けられている。
【0053】
なお、「障害物」とは、開閉体40の開閉移動(具体的には閉鎖移動)の妨げになるものを意味し、例えば、人、動物、物等が該当する。
【0054】
(構成-開閉装置-制御システム-コードリール)
コードリール65は、開閉装置10の開閉移動に伴って座板スイッチ64が当該開閉移動方向に向けて移動しても、座板スイッチ64と開閉側制御ユニット70とを有線通信可能に接続する配線5(以下、「座板側配線5」と称する)の巻出し長さが常に適切な長さに維持されるように、座板側配線5の巻上げ又は巻出しを行うものである。このコードリール65は、例えば公知のコードリール等を用いて構成されており、
図1に示すように、開口部3の近傍に設けられている。
【0055】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット)
開閉側制御ユニット70は、開閉装置10の各部を相互に連動させる装置であり、
図2に示すように、開閉側通信部71、開閉側電源部72、開閉側制御部73、及び開閉側記憶部74を備えている。
【0056】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側通信部)
開閉側通信部71は、開閉機50、操作パネル61、上限検知部62、下限検知部63、及び座板スイッチ64の各々と開閉側制御ユニット70との相互間で通信を行うための通信手段であり、例えば公知の通信手段(一例として、有線通信網を用いて通信を行う通信手段)を用いて構成されている。
【0057】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側電源部)
開閉側電源部72は、図示しない商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、開閉側制御ユニット70の各部に供給すると共に、操作パネル61、上限検知部62、下限検知部63、又は/及び座板スイッチ64等にも供給する開閉側電源手段である。
【0058】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側制御部)
開閉側制御部73は、開閉側制御ユニット70の各部を制御する開閉側制御手段である。具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである(なお、後述する通信装置80の通信側制御部85の構成、及び後述するロックシステム90のロック側制御部204の構成についても同様とする)。
【0059】
(構成-開閉装置-制御システム-開閉側制御ユニット-開閉側記憶部)
開閉側記憶部74は、開閉側制御ユニット70の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記憶する開閉側記憶手段であり、書き換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる(なお、後述する通信装置80の通信側記憶部86の構成、及び後述するロックシステム90のロック側記憶部205の構成についても同様とする)。
【0060】
(構成-通信装置)
次に、通信装置80の構成について説明する。
【0061】
通信装置80は、各種の情報を後述のロックシステム90のロック側制御ユニット200と直接又は間接に通信するための装置(具体的には、後述の特定の外部装置)である。この通信装置80は、開閉装置10に関する管理作業を行う作業者Mによって所持されており、後述のロックシステム90のロック側制御ユニット200と直接又は間接に通信可能に接続され、
図3に示すように、通信側通信部81、通信側操作部82、通信側出力部83、通信側電源部84、通信側制御部85、及び通信側記憶部86を備えている。
【0062】
ここで、「開閉装置10に関する管理作業」とは、例えば、開閉装置10又は/及び他の設備(一例として、電気設備、ガス設備、消火設備、又は/及び防火設備等)に関する点検作業、修繕作業、又は/及び補修作業等を含む概念である。
【0063】
なお、通信装置80に関する特記しない構成については、スマートフォンの如き公知の通信端末と同様であるものとして説明を省略する。
【0064】
(構成-通信装置-通信側通信部)
通信側通信部81は、後述のロックシステム90のロック側制御ユニット200と通信装置80との相互間で通信を行うための通信側通信手段であり、例えば、無線通信網を用いて近距離無線通信及び遠距離無線通信を行う公知の通信手段(一例として、ブルートゥース(登録商標)の如き近距離無線通信規格及び4G、5G、又はLTE(登録商標)の如き遠距離無線通信規格を用いた通信手段等)を用いて構成されている。
【0065】
(構成-通信装置-通信側操作部)
通信側操作部82は、通信装置80に対する操作入力を受け付ける通信側操作手段であり、各種のスイッチやタッチパッド等の公知の操作手段を用いて構成されている。
【0066】
(構成-通信装置-通信側出力部)
通信側出力部83は、通信側制御部85の制御に基づいて各種の情報を出力する通信側出力手段であり、例えば公知の表示手段(一例として、ディスプレイ)又は音声出力手段(一例として、スピーカ)を用いて構成されている。
【0067】
(構成-通信装置-通信側制御部-通信側電源部)
通信側電源部84は、通信装置80の各部に電力供給する通信側電源手段である。
【0068】
(構成-通信装置-通信側制御部)
通信側制御部85は、通信装置80を制御する通信側制御手段である。
【0069】
(構成-通信装置-通信側記憶部)
通信側記憶部86は、通信装置80の動作に必要なプログラム(例えば、後述の指示信号の送信を可能にするアプリケーションプログラム)及び各種のデータを記録する通信側記憶手段である。
【0070】
(構成-ロックシステム)
図1に戻り、次に、ロックシステム90の構成について説明する。
【0071】
ロックシステム90は、操作ボックス66の蓋部66bを施錠又は/及び解錠するための操作ボックス用ロックシステムであり、
図1、
図5、
図7に示すように、錠部100、切替部110、及びロック側制御ユニット200を備えている。
【0072】
(構成-ロックシステム-錠部)
錠部100は、操作ボックス66の蓋部66bを機械的に施錠及び解錠するための錠手段である。この錠部100は、例えば公知の機械錠を用いて構成されており、
図5から
図7に示すように、錠部本体101、第1係止部102、及び第2係止部103を備えている。
【0073】
(構成-ロックシステム-錠部-錠部本体)
図5に戻り、錠部本体101は、錠部100の基本構造体である。この錠部本体101は、例えば鍵を介して第1係止部102の手動操作が可能となる公知の錠機構を用いて構成されており、
図5に示すように、操作ボックス66の蓋部66bに設けられ、蓋部66bに対して固定具等によって接続されている。
【0074】
(構成-ロックシステム-錠部-第1係止部)
第1係止部102は、錠部本体101を介して行われる当該第1係止部102に対する手動操作によって、当該第1係止部102の姿勢を施錠姿勢及び解錠姿勢に切り替え可能な第1係止手段である。この第1係止部102は、例えば公知の係止部材(一例として、略板状の係止片)を用いて構成されており、操作ボックス66の蓋部66bに設けられている。具体的には、
図5に示すように、蓋部66bの背面側に配置され、錠部本体101の操作軸部に対して固定具等によって接続されている。
【0075】
ここで、「施錠姿勢」とは、実施の形態では、第1係止部102が第2係止部103に対して係止可能となる姿勢を意味し、具体的には、
図5に示すように、第1係止部102の先端部が第1係止部102の基端部よりも左方側に位置する姿勢が該当する。
【0076】
また、「解錠姿勢」とは、実施の形態では、第1係止部102が第2係止部103に対して係止不能となる姿勢を意味し、具体的には、第1係止部102の先端部が第1係止部102の基端部よりも上方側(又は下方側)に位置する姿勢が該当する。
【0077】
(構成-ロックシステム-錠部-第2係止部)
第2係止部103は、第1係止部102に係止可能な第2係止手段である。この第2係止部103は、例えば係止孔(一例として、第1係止部102の縦断面形状よりも大きな矩形状の係止孔)を用いて構成されており、操作ボックス66の収納部66aの内部に設けられている。具体的には、
図5に示すように、後述の切替部110の変位移動部本体131において、第1係止部102と係止可能となる位置に配置されている。
【0078】
(構成-ロックシステム-錠部-その他の構成)
また、錠部100の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、
図7に示すように、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢である際に、正面視において第1係止部102の先端部が操作ボックス66の開口66c内に収まるように、第1係止部102は構成されている。
【0079】
具体的には、第1係止部102は、操作ボックス66の蓋部66bの戸先側の位置であり、且つ蓋部66bの上下方向の略中央位置に設けられている。また、第1係止部102における先端部から基端部までの長さが、第1係止部102の基端部から操作ボックス66の開口66cの戸先側端部(
図7では、左端部)までの長さよりも短く設定されている。
【0080】
このような構成により、正面視において第1係止部102の先端部が操作ボックス66の開口66c内に収まらない場合に比べて、操作ボックス66の蓋部66bの施錠し忘れを抑制でき、操作ボックス66のセキュリティ性を確保しやすくなる。
【0081】
(構成-ロックシステム-切替部)
図5に戻り、切替部110は、錠部100の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替手段であり、
図5に示すように、操作ボックス66の収納部66aの内部に設けられている。
【0082】
ここで、「施錠状態」とは、実施の形態では、
図11(a)に示すように、第1係止部102が第2係止部103に対して係止された状態を意味する。
【0083】
また、「解錠状態」とは、実施の形態では、
図11(b)に示すように、第1係止部102が第2係止部103に対して係止されていない状態を意味する。
【0084】
なお、切替部110の構成の詳細については後述する。
【0085】
(構成-ロックシステム-ロック側制御ユニット)
図4に戻り、ロック側制御ユニット200は、ロックシステム90の各構成要素を制御するユニットである。このロック側制御ユニット200は、操作ボックス66の収納部66aの近傍に設けられており、
図4に示すように、ロック側受信部201、ロック側送信部202、ロック側電源部203、ロック側制御部204、及びロック側記憶部205を備えている。
【0086】
(構成-ロックシステム-ロック側制御ユニット-ロック側受信部)
ロック側受信部201は、特定の外部装置から送信される指示信号を受信するための受信手段であり、例えば無線通信網を用いて近距離無線通信及び遠距離無線通信を行う公知の通信手段を用いて構成されている。
【0087】
ここで、「特定の外部装置」とは、指示信号を送信可能な装置を意味し、実施の形態では、通信装置80の如き、指示信号の送信を可能にするアプリケーションプログラムがインストールされた装置が該当する。
【0088】
また、「指示信号」とは、錠部100の状態を施錠状態又は解錠状態に切り替えることを指示する信号であり、実施の形態では、錠部100の状態を施錠状態に切り替えることを指示する施錠指示信号、及び錠部100の状態を解錠状態に切り替えることを指示する解錠指示信号等が該当する。
【0089】
(構成-ロックシステム-ロック側制御ユニット-ロック側送信部)
ロック側送信部202は、後述する駆動部150に所定の制御信号を送信するための送信手段であり、例えば公知の通信手段(一例として、有線通信網を用いて通信を行う通信手段)を用いて構成されている。
【0090】
(構成-ロックシステム-ロック側制御ユニット-ロック側電源部)
ロック側電源部203は、図示しない商用電源又は電池(例えば、バッテリ等)から供給された電力を、ロック側制御ユニット200の各部に供給するロック側電源手段である。
【0091】
(構成-ロックシステム-ロック側制御ユニット-ロック側制御部)
ロック側制御部204は、ロック側制御ユニット200の各部を制御するロック側制御手段であり、
図4に示すように、機能概念的に、切替制御部204aを備えている。
【0092】
切替制御部204aは、ロック側受信部201によって受信された指示信号に基づいて、切替部110の切り替え制御を行うための切替制御手段である。
【0093】
なお、このロック側制御部204によって実行される処理の詳細については後述する。
【0094】
(構成-ロックシステム-ロック側制御ユニット-ロック側記憶部)
ロック側記憶部205は、ロック側制御ユニット200の各部の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録するロック側記憶手段である。
【0095】
このようなロックシステム90により、例えば、建物の管理者(以下、単に「管理者」と称する)が鍵を介して第1係止部102の手動操作を行うことで、操作ボックス66の蓋部66bを施錠及び解錠することができると共に、後述するロック処理において、作業者が通信装置80を介して操作ボックス66の蓋部66bを施錠及び解錠することができる。
【0096】
(構成-切替部の構成の詳細)
次に、切替部110の構成の詳細について説明する。なお、切替部110は、特記する場合を除いて、任意の形状、方法、及び材質で製造することができる。
【0097】
実施の形態では、切替部110は、
図5から
図7に示すように、変位部120、駆動部150、及び付勢部160を備えている。
【0098】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部)
変位部120は、第2係止部103の位置を施錠位置及び解錠位置に変位させることが可能な変位手段であり、
図7に示すように、変位移動部130及び変位支持部140を備えている。
【0099】
ここで、「第2係止部103の施錠位置」とは、施錠状態に対応する位置を意味し、実施の形態では、
図7、
図11(a)に示すように、正面視において操作ボックス66の開口66c内に第2係止部103が位置すると共に、施錠姿勢の第1係止部102と係止可能な位置が該当する。
【0100】
また、「第2係止部103の解錠位置」とは、解錠状態に対応する位置を意味し、実施の形態では、
図11(b)に示すように、正面視において操作ボックス66の開口66c外に第2係止部103が位置すると共に、施錠姿勢の第1係止部102と係止不能な位置が該当する。
【0101】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位移動部)
図8に戻り、変位移動部130は、第2係止部103を施錠位置及び解錠位置に移動させるためのものであり、
図8に示すように、変位移動部本体131、移動側接続部132、受け部133、及び接触部135を備えている。
【0102】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位移動部-変位移動部本体)
変位移動部本体131は、変位移動部130の基本構造体である。この変位移動部本体131は、例えば鋼製の略板状体にて形成されており、
図8に示すように、操作ボックス66の収納部66aの内部において、変位移動部本体131の主面(変位移動部本体131の面のうち、面積が最も大きな面)が上下方向に略沿うように配置されている。
【0103】
また、変位移動部本体131の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0104】
すなわち、変位移動部本体131の幅(
図8では、前後方向の長さ)については、変位移動部本体131の先端側部分131a(
図8では、前側部分)に設けられる第2係止部103が第1係止部102と係止させることが可能な長さに設定しており、具体的には、操作ボックス66の収納部66aの前後方向の長さよりも若干短く設定している。
【0105】
また、変位移動部本体131の上下方向の長さについては、上記第2係止部103が第1係止部102と係止させることが可能な長さに設定している。具体的には、第2係止部103の上下方向の長さよりも長く、且つ操作ボックス66の収納部66aの上下方向の長さよりも短く設定しており、一例として、収納部66aの上下方向の長さの半分程度に設定してもよい。
【0106】
また、変位移動部本体131の厚さ(板厚)については、操作ボックス66の収納部66aの板厚と略同一に設定している。
【0107】
また、
図8に示すように、変位移動部本体131には、制止部134が設けられている。
【0108】
制止部134は、付勢部160によって変位部120(具体的には、変位移動部130)が付勢されることで変位移動部130が回動した際に、変位移動部130を操作パネル61に当接することで当該回動を制止するためのものである。この制止部134は、変位移動部本体131の一部を凹状(
図8では、左方向側に向けて窪んだ凹状)にすることで構成されており、変位移動部本体131の先端側部分131aと基端側部分131b(
図8では、後側部分)との相互間に設けられている。
【0109】
なお、実施の形態では、制止部134によって変位移動部130の回動が制止される際の第2係止部103の位置は、施錠位置と一致するものとする。
【0110】
また、変位移動部本体131の形成方法については任意であるが、実施の形態では、折り曲げ成形された複数の鋼製の板状体を固定具又は/及び溶接等によって相互に接続することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、1枚の鋼製の板状体を折り曲げ成形することにより、形成してもよい。
【0111】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位移動部-移動側接続部)
移動側接続部132は、後述する回動軸部142を介して変位移動部130と変位支持部140とを接続するためのものである。この移動側接続部132は、例えば鋼製の略板状体にて形成されており、
図8に示すように、変位移動部本体131の基端側部分131bの上端部及び下端部の各々から操作ボックス66の開口66cの内側(
図8では、右方向側)に向けて突出するように設けられている(すなわち、2つの移動側接続部132が設けられている)。
【0112】
なお、以下では、必要に応じて、2つの移動側接続部132のうち、変位移動部本体131の基端側部分131bの上端部に設けられる移動側接続部132aを「上方移動側接続部132a」と称し、変位移動部本体131の基端側部分131bの下端部に設けられる移動側接続部132bを「下方移動側接続部132b」と称する。
【0113】
また、移動側接続部132の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0114】
すなわち、移動側接続部132の幅(
図8では、前後方向の長さ)については、変位移動部本体131の前後方向の長さよりも短く設定しており、一例として、変位移動部本体131の基端側部分131bの前後方向の長さの半分未満に設定してもよい。
【0115】
また、移動側接続部132の突出長さ(
図8では、左右方向の長さ)については、移動側接続部132の幅以上(又はそれ以下に)に設定している。
【0116】
また、移動側接続部132の厚さ(板厚)については、変位移動部本体131の厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0117】
また、移動側接続部132の形成方法については任意であるが、実施の形態では、変位移動部本体131の基端側部分131bを折り曲げ成形することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、変位移動部本体131とは別体に形成された鋼製の板状体を、変位移動部本体131に対して溶接等によって接続することにより、形成してもよい。
【0118】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位移動部-受け部)
受け部133は、駆動部150からの駆動力を受けるためのものである。この受け部133は、例えば、正面形状が略Z字状となるように形成された鋼製の板状体にて形成されている。
【0119】
具体的には、
図8に示すように、変位移動部本体131よりも上方に位置する第1受け片133aと、第1受け片133aよりも下方に位置し、且つ変位移動部本体131よりも左方側に位置する第2受け片133bと、第1受け片133aと第2受け片133bとを接続する第3受け片133cとを備えている。
【0120】
また、この受け部133は、駆動部150からの駆動力を受けられるように設けられている。具体的には、
図7に示すように、第1受け片133aが後述の駆動部150のピストン部151aと当接可能となるように配置され、第2受け片133bが変位移動部本体131の基端側部分131bに対して固定具又は溶接等によって接続されている。
【0121】
また、受け部133の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0122】
すなわち、受け部133の幅(
図8では、前後方向の長さ)については、後述の駆動部150のピストン部151aの外径よりも長く、且つ変位移動部本体131の基端側部分131bの幅よりも短く設定している。
【0123】
また、受け部133の上下方向の長さについては、変位移動部本体131の上下方向の長さと略同一に設定している。より詳細には、受け部133の第1受け片133aの上下方向の長さについては、第2受け片133bの上下方向の長さと略同一であり、変位移動部本体131の上下方向の長さの略半分程度に設定している。
【0124】
また、受け部133の厚さ(板厚)については、変位移動部本体131の厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0125】
また、受け部133の形成方法については任意であるが、実施の形態では、変位移動部本体131とは別体に形成された鋼製の板状体を折り曲げ成形することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、変位移動部本体131と一体に形成されてもよい。
【0126】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位移動部-接触部)
接触部135は、第2係止部103の位置が施錠位置である場合に、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢のまま操作ボックス66の蓋部66bを閉じようとした際に、第1係止部102と接触するものである。この接触部135は、変位移動部本体131の先端部(
図8の前端部)に設けられており、例えば鋼製の板状体にて形成されている。
【0127】
具体的には、
図8(b)に示すように、平面形状が接触部135の先端に向かうにつれて左方側に湾曲する略湾曲状の板状体にて形成されている。これにより、第2係止部103の位置が施錠位置である場合に、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢のまま操作ボックス66の蓋部66bを閉じようとした際に、接触部135によって蓋部66bを閉じることが阻害されることを抑制しやすくなる。
【0128】
また、この接触部135の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0129】
すなわち、接触部135の幅(
図8では、左右方向の長さ)については、変位移動部本体131の制止部134の左右方向の長さよりも若干短く設定している。
【0130】
また、接触部135の上下方向の長さについては、変位移動部本体131の上下方向の長さと略同一に設定している。
【0131】
また、接触部135の厚さ(板厚)については、変位移動部本体131の厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0132】
また、接触部135の形成方法については任意であるが、実施の形態では、変位移動部本体131の先端側部分131aを折り曲げ成形することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、変位移動部本体131とは別体に形成され、且つ折り曲げ成形された鋼製の板状体を、変位移動部本体131に対して溶接等によって接続することにより、形成してもよい。
【0133】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位支持部)
変位支持部140は、移動部を移動可能に支持するためのものであり、
図7、
図9に示すように、変位支持部本体141、回動軸部142、支持側接続部143、収納側接続部145、及び駆動側接続部146を備えている。
【0134】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位支持部-変位支持部本体)
変位支持部本体141は、変位支持部140の基本構造体である。この変位支持部本体141は、例えば鋼製の板状体にて形成されている。具体的には、
図9に示すように、上方に位置し、且つ側面形状が略L字状である上方支持片141aと、下方に位置し、且つ側面形状が略逆L字状である下方支持片141bと、上方支持片141aと下方支持片141bとを接続し、且つ正面形状が略長方形状である接続支持片141cとを備えている。
【0135】
また、
図9に示すように、変位支持部本体141は、操作ボックス66の収納部66aの内部において、上方支持片141aと下方支持片141bとの相互間に変位移動部本体131が位置するように配置されており、接続支持片141cが収納部66aの前面部(具体的には、当該前面部のうち、蓋部66b以外の部分であって戸先側部分)に対して溶接又は固定具等によって接続されている。
【0136】
また、変位支持部本体141の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0137】
すなわち、変位支持部本体141の幅(
図9では、前後方向の長さ)については、変位移動部本体131の幅よりも若干長く(又は略同一)に設定している。
【0138】
また、変位支持部本体141の上下方向の長さについては、操作ボックス66の開口66cの上下方向の長さよりも長く設定している。
【0139】
より詳細には、上方支持片141aの上下方向の長さについては、下方支持片141bの上下方向の長さと略同一であり、且つ変位移動部本体131の上下方向の長さの半分程度に設定している。また、接続支持片141cの上下方向の長さについては、変位移動部本体131の上下方向の長さよりも長く、且つ操作ボックス66の開口66cの上下方向の長さよりも短く設定している。
【0140】
また、変位支持部本体141の厚さ(板厚)については、変位移動部本体131の厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0141】
また、変位支持部本体141の形成方法については任意であるが、実施の形態では、1枚の鋼製の板状体を折り曲げ成形することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、複数の鋼製の板状体を固定具又は/及び溶接等によって相互に接続することにより、形成してもよい。
【0142】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位支持部-回動軸部)
回動軸部142は、変位移動部130を変位支持部140に対して回動自在とするためのものである。この回動軸部142は、例えば公知の鋼製の軸材等を用いて構成されており、具体的には、
図7に示すように、ネジ加工された長尺な軸体142aと、軸体142aの長手方向の一方の端部に設けられたヘッド部142bと、軸体142aに対して着脱自在に取り付け可能なナット部142cとを備えている。
【0143】
また、
図7に示すように、回動軸部142は、変位支持部本体141の上方支持片141aと下方支持片141bとの相互間において、回動軸部142の長手方向が上下方向に沿うように設けられている。
【0144】
また、この回動軸部142の接続方法については任意であるが、実施の形態では、
図7に示すように、後述の上方支持側接続部143a、上方移動側接続部132a、下方移動側接続部132b、及び後述の下方支持側接続部143bに形成された挿通孔140aを介して軸体142aを挿通して、軸体142aのうち下方支持片141bよりも下方に突出した部分にナット部142cを取り付けることにより、接続している。
【0145】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位支持部-支持側接続部)
支持側接続部143は、回動軸部142を介して変位移動部130と変位支持部140とを接続するためのものである。この支持側接続部143は、例えば鋼製の略板状体にて形成されており、
図9に示すように、変位支持部本体141の上方支持片141a及び下方支持片141bの各々から操作ボックス66の開口66cの内側(
図9では、右方向側)に向けて突出するように設けられている(すなわち、2つの支持側接続部143が設けられている)。
【0146】
なお、以下では、必要に応じて、2つの支持側接続部143のうち、上方支持片141aに設けられる支持側接続部143aを「上方支持側接続部143a」と称し、下方支持片141bに設けられる支持側接続部143bを「下方支持側接続部143b」と称する。
【0147】
また、支持側接続部143の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0148】
すなわち、支持側接続部143の幅(
図9では、前後方向の長さ)については、移動側接続部132の前後方向の長さ以上に設定している。
【0149】
また、支持側接続部143の突出長さ(
図9では、左右方向の長さ)については、移動側接続部132の突出長さよりも長く設定している。
【0150】
また、支持側接続部143の厚さ(板厚)については、移動側接続部132の厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0151】
また、支持側接続部143の形成方法については任意であるが、実施の形態では、変位支持部本体141の上方支持片141a及び下方支持片141bの各々を折り曲げ成形することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、変位支持部本体141とは別体に形成された鋼製の板状体を、上方支持片141a及び下方支持片141bの各々に対して溶接等によって接続することにより、形成してもよい。
【0152】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位支持部-収納側接続部)
収納側接続部145は、変位支持部140を操作ボックス66の収納部66aに対して接続するためのものである。この収納側接続部145は、例えば、側面形状が略U字状である鋼製の板状体にて形成されており、具体的には、
図9に示すように、前方側に位置する第1収納側接続片145cと、第1収納側接続片145cよりも後方側に位置する第2収納側接続片145dと、第1収納側接続片145cと第2収納側接続片145dとを接続する第3収納側接続片145eと、を備えている。
【0153】
また、
図9に示すように、変位支持部本体141の上方支持片141a及び下方支持片141bの各々の近傍に設けられている(すなわち、2つの収納側接続部145が設けられている)。
【0154】
具体的には、上方支持片141a側に設けられる収納側接続部145については、第1収納側接続片145cが収納部66aの前面部(より具体的には、当該前面部のうち蓋部66b以外の部分であって、上方側部分)と当接するように設けられ、第1収納側接続片145cが前面部に対して溶接等によって接続され、且つ第3収納側接続片145eが上方支持片141aに対して接続されている。
【0155】
また、下方支持片141b側に設けられる収納側接続部145については、第1収納側接続片145cが収納部66aの前面部(より具体的には、当該前面部のうち蓋部66b以外の部分であって、下方側部分)と当接するように設けられ、第1収納側接続片145cが前面部に対して溶接等によって接続され、且つ第3収納側接続片145eが下方支持片141bに対して接続されている。
【0156】
なお、以下では、必要に応じて、2つの収納側接続部145のうち、上方支持片141a側に位置する収納側接続部145aを「上方収納側接続部145a」と称し、下方支持片141b側に位置する収納側接続部145bを「下方収納側接続部145b」と称する。
【0157】
また、収納側接続部145の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0158】
すなわち、収納側接続部145の第1収納側接続片145c及び第3収納側接続片145eの左右方向の長さについては、操作ボックス66の開口66cの左右方向の長さと略同一に設定している。また、収納側接続部145の第2収納側接続片145dの左右方向の長さについては、第1収納側接続片145cの左右方向の長さよりも短く設定している。
【0159】
また、収納側接続部145(具体的には、第3収納側接続片145e)の前後方向の長さについては、操作パネル61が変位移動部本体131の制止部134と当接可能に配置されている状態において、第2収納側接続片145dと第1パネル側取付部材61dとが当接可能な長さに設定している。
【0160】
また、収納側接続部145の第1収納側接続片145cの上下方向の長さについては、収納部66aの前面部に対して接続(具体的には、溶接)することが可能な長さに設定している。また、収納側接続部145の第2収納側接続片145dの上下方向の長さについては、操作パネル61が変位移動部本体131の制止部134と当接可能に配置されている状態において、第2収納側接続片145dと第1パネル側取付部材61dとが当接可能な長さに設定している。
【0161】
また、収納側接続部145の厚さ(板厚)については、支持側接続部143の厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0162】
また、
図9に示すように、収納側接続部145には、取付孔145f及び切欠部145gが設けられている。
【0163】
このうち、取付孔145fは、操作パネル61の蓋部66bを回動自在に軸支するヒンジ部66dを収納側接続部145に対して取り付けるための貫通孔であり、
図7、
図9に示すように、収納側接続部145の第3収納側接続片145eの戸尻側部分に設けられている。
【0164】
また、切欠部145gは、収納側接続部145の第1収納側接続片145cによって操作パネル61の蓋部66bの回動が阻害されることを回避するためのものであり、
図7、
図9に示すように、収納側接続部145の第1収納側接続片145cの戸尻側部分に設けられている。
【0165】
また、収納側接続部145の形成方法については任意であるが、実施の形態では、変位支持部本体141の上方支持片141aを折り曲げ成形することにより、上方収納側接続部145aを形成していると共に、変位支持部本体141の下方支持片141bを折り曲げ成形することにより、下方収納側接続部145bを形成している。ただし、これに限らず、例えば、変位支持部本体141とは別体に形成され、且つ折り曲げ成形された鋼製の板状体を、上方支持片141a及び下方支持片141bの各々に対して溶接等によって接続することにより、上方収納側接続部145a及び下方収納側接続部145bを形成してもよい。
【0166】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-変位支持部-駆動側接続部)
駆動側接続部146は、駆動部150と変位支持部140とを接続するためのものである。この駆動側接続部146は、例えば略平坦な鋼製の板状体にて形成されており、
図7、
図9に示すように、上方収納側接続部145aの第2収納側接続片145dの下端部から後方に向けて突出するように設けられ、第2収納側接続片145dに対して接続されている。
【0167】
また、駆動側接続部146の具体的な大きさについては任意であるが、実施の形態では以下の通りに設定している。
【0168】
すなわち、駆動側接続部146の左右方向の長さについては、上方収納側接続部145aの第2収納側接続片145dの左右方向の長さよりも短く設定しており、一例として、第2収納側接続片145dの左右方向の長さの半分程度に設定してもよい。
【0169】
また、駆動側接続部146の前後方向の長さについては、駆動側接続部146が駆動部150と接続可能な長さに設定しており、一例として、駆動部150の前後方向の長さの2倍程度に設定してもよい。
【0170】
また、駆動側接続部146の厚さ(板厚)については、上方収納側接続部145aの厚さ(板厚)と略同一に設定している。
【0171】
また、駆動側接続部146の形成方法については任意であるが、実施の形態では、上方収納側接続部145aの第2収納側接続片145dを折り曲げ成形することにより、形成している。ただし、これに限らず、例えば、上方収納側接続部145aとは別体に形成された鋼製の板状体を上方収納側接続部145aの第2収納側接続片145dに対して溶接等によって接続することにより、形成してもよい。
【0172】
(構成-切替部の構成の詳細-変位部-その他の構成)
また、変位部120の具体的な構成については任意であるが、実施の形態では、
図7に示すように、第2係止部103が施錠位置に位置する際に、正面視において操作ボックス66の開口66c内に第2係止部103が位置するように、変位部120は構成されている。
【0173】
具体的には、第2係止部103の位置が解錠位置から施錠位置に変位した際に、正面視において操作ボックス66の開口66c内に第2係止部103を含む変位移動部本体131の全体が位置するように、変位移動部130は回動軸部142を介して変位支持部140に対して回動可能に接続されている。
【0174】
このような構成により、第2係止部103を第1係止部102に確実に係止でき、操作ボックス66の蓋部66bの施錠を確実に行うことができる。
【0175】
以上のような変位部120により、変位移動部130を変位支持部140に対して回動させることにより、第2係止部103の位置を施錠位置又は解錠位置のいずれか一方から他方に変位させることが可能となる。
【0176】
(構成-切替部の構成の詳細-駆動部)
図7に戻り、駆動部150は、第2係止部103の位置が施錠位置から解錠位置に変位するように、変位部120を駆動する駆動手段であり、
図7に示すように、駆動部本体151及び駆動側取付部152を備えている。
【0177】
(構成-切替部の構成の詳細-駆動部-駆動部本体)
駆動部本体151は、駆動部150の基本構造体である。この駆動部本体151は、例えば、ピストン部151aを有する公知の駆動機(一例として、ソレノイド、モータ等)を用いて構成されており、受け部133及び駆動側接続部146の近傍に設けられている。
【0178】
具体的には、
図7に示すように、駆動側接続部146の下方位置において、駆動部本体151のピストン部151aが受け部133と当接可能な位置に配置されており、配線4を介してロック側制御ユニット200のロック側送信部202と電気的に接続されている。
【0179】
(構成-切替部の構成の詳細-駆動部-駆動側取付部)
駆動側取付部152は、駆動部本体151を駆動側接続部146に対して取り付けるためのものである。この駆動側取付部152は、例えば前端部及び後端部が開放された中空状体にて形成されている。具体的には、
図7に示すように、左方側に位置する左方駆動側取付片152aと、右方側に位置する右方駆動側取付片152bと、上方側に位置する上方駆動側取付片152cと、下方側に位置する下方駆動側取付片152dとを備えている。
【0180】
また、この駆動側取付部152は、駆動側接続部146の近傍に設けられている。具体的には、
図7に示すように、駆動側取付部152の上方駆動側取付片152cが駆動側接続部146と当接するように配置され、上方駆動側取付片152cが駆動側接続部146に対して固定具等によって接続されている。
【0181】
また、駆動部本体151を駆動側取付部152に取り付ける方法については任意であるが、実施の形態では、
図7(a)に示すように、左方駆動側取付片152a、右方駆動側取付片152b、上方駆動側取付片152c、及び下方駆動側取付片152dによって囲繞された空間内に駆動部本体151を収容して、左方駆動側取付片152a及び右方駆動側取付片152bに形成された挿通孔(図示省略)に駆動部本体151のピストン部151aを挿通することにより、取り付けている。
【0182】
また、駆動側取付部152の形成方法については任意であるが、実施の形態では、折り曲げ成形された複数の鋼製の板状体を固定具又は/及び溶接等によって相互に接続することにより、形成している。
【0183】
(構成-切替部の構成の詳細-駆動部-その他の構成)
また、駆動部150の設置方法については任意であるが、実施の形態では、
図5(c)に示すように、操作パネル61を、操作ボックス66の収納部66a内において操作ボックス66の蓋部66bと対向可能な位置に設けると共に、駆動部150を収納部66a内において操作パネル61よりも収納部66aの背面側に設けている。
【0184】
具体的には、第1パネル側取付部材61dを変位支持部本体141の上方支持片141a及び下方支持片141bと当接させ、且つ第1パネル側取付部材61dを上方収納側接続部145a及び下方収納側接続部145bの各々の第2収納側接続片145dと当接させることで(つまり、これら当接によって操作パネル61の位置合わせが行われることで)、操作パネル61の前面部が前後方向に直交するように、操作パネル61を配置している。そして、駆動部150が操作パネル61の上端部と駆動側接続部146との相互間に位置するように、駆動部150を配置している。
【0185】
これにより、操作パネル61の操作性を確保しながら、操作パネル61及び駆動部150の収納空間を確保しやすくなることから、操作パネル61及び駆動部150の収納性を高めることができる。
【0186】
(構成-切替部の構成の詳細-付勢部)
付勢部160は、第2係止部103の位置が解錠位置から施錠位置に戻るように、変位部120を付勢するための付勢手段である。この付勢部160は、例えば公知の付勢部材(一例として、弾性的に伸縮変形可能なバネ材、ゴム材等)を用いて構成されており、変位移動部130の受け部133と変位支持部140の上方支持片141aとの相互間に設けられている。
【0187】
具体的には、
図7、
図8に示すように、付勢部160の伸縮方向が駆動部150のピストン部151aの往復方向と略一致するように(
図8では、付勢部160の伸縮方向が左右方向に略沿うように)、付勢部160が配置され、付勢部160の伸縮方向の端部のいずれか一方が受け部133又は上方支持片141aに対して溶接又は接着剤等によって接続されている(より具体的には、付勢部160の右端部が受け部133に対して溶接又は接着剤等によって接続されている)。
【0188】
このような付勢部160により、第2係止部103の位置を解錠位置から施錠位置に戻すことでき、ロックシステム90の使用性を高めることができる。また、例えば、
図12に示すように、操作ボックス66の蓋部66bが開いた状態で第2係止部103の位置を解錠位置から施錠位置に戻した後に、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢のまま蓋部66bを閉じる際に、付勢部160の変形によって第1係止部102と第2係止部103とがスムーズに係止でき、施錠指示信号を受けることなく、蓋部66bを施錠することが可能となる。
【0189】
また、以上のような切替部110により、切替部110を比較的簡易に構成でき、且つ切替部110の切り替え制御を比較的簡易に行うことができ、切替部110の製造性及び切替制御部204aの制御性を高めることができる。
【0190】
(ロック処理)
図10に戻り、次に、ロック側制御ユニット200のロック側制御部204によって実行されるロック処理について説明する。以下の説明では、
図10に示す各処理の説明ではステップを「S」と略記する。
【0191】
ロック処理は、操作ボックス66の蓋部66bを施錠又は/及び解錠するための処理である。
【0192】
このロック処理を実行するタイミングは任意であるが、実施の形態では、管理システム1の各装置の電源が投入された後に起動されるものとして説明する。
【0193】
ロック処理が起動されると、
図10に示すように、SA1においてロック側制御部204は、ロック側受信部201によって通信装置80から解錠指示信号が受信されたか否かを判定する。
【0194】
ここで、解錠指示信号を受信したか否かの判定方法については任意であるが、例えば、管理者によって操作ボックス66の蓋部66bを施錠又は/及び解錠することを許諾された作業者のみが所定時間帯だけ蓋部66bの解錠を実行できるように、判定してもよい。
【0195】
一例として、ロック側記憶部205には、作業者を識別する作業者識別情報と、作業時間帯を示す作業時間帯情報とを相互に関連付けて格納する判定テーブル(図示省略)があらかじめ設けられている。(なお、作業者識別情報及び作業時間帯情報は、管理者等によって登録されるものとする)。そして、ロック側制御部204が、この判定テーブルに格納されている作業者識別情報の中に、通信装置80からの解錠指示信号に含まれる作業者識別情報と一致する作業者識別情報が存在し、且つ解錠指示信号を受信した時間が当該作業者識別情報に対応する作業時間帯情報の時間帯内であるか否かに基づいて判定してもよい。ここで、上記一致する作業者識別情報が存在し、且つ解錠指示信号を受信した時間が当該作業者識別情報に対応する作業時間帯情報の時間帯内である場合には、解錠指示信号を受信したと判定し、上記一致する作業者識別情報が存在せず、又は解錠指示信号を受信した時間が当該作業者識別情報に対応する作業時間帯情報の時間帯内でない場合には、解錠指示信号を受信していないと判定してもよい。
【0196】
そして、ロック側制御部204は、解錠指示信号が受信されたと判定された場合(SA1、Yes)にはSA2に移行し、解錠指示信号が受信されていないと判定された場合(SA1、No)にはSA4に移行する。
【0197】
SA2において切替制御部204aは、SA1にて受信された解錠指示信号に基づいて、切替部110の切り替え制御(以下、「第1切り替え制御」と称する)を実行する。
【0198】
この第1切り替え制御の具体的な制御内容については任意であるが、実施の形態では、駆動部150によって変位部120を駆動させることで、第1切り替え制御を実行する。
【0199】
具体的には、駆動部150のピストン部151aによって変位移動部130の受け部133を押圧するように当該ピストン部151aを受け部133側(具体的には、左方側)に向けて移動させることにより、変位移動部130を回動させる。
【0200】
これにより、例えば、
図11(b)に示すように、第2係止部103の位置を施錠位置から解錠位置に変位させることができ、錠部100の状態を解錠状態にすることができる。よって、
図12(a)に示すように、第1係止部102の姿勢の種別に関わらず、操作ボックス66の蓋部66bを開くことが可能となる。
【0201】
なお、上記ピストン部151aを受け部133側に向けて移動させることに伴って、付勢部160が収縮変形することで付勢部160に付勢力が生じることになる。
【0202】
また、SA2の処理時に第2係止部103の位置が解錠位置である場合には、切替制御部204aは、駆動部150のピストン部151aによって変位移動部130の受け部133を継続して押圧することで、第2係止部103の位置を解錠位置に維持させる。
【0203】
さらに、第1切り替え制御が実行されることで、操作パネル61の操作が可能となる。よって、例えば、開閉側制御ユニット70の開閉側制御部73は、操作パネル61を介して受け付けられた操作に基づいて、開閉体40を開閉移動させたり、又は開閉体40の開閉移動を停止させることができる。
【0204】
一例として、操作パネル61を介して閉鎖操作又は開放操作が受け付けられた場合には、開閉側制御部73は、当該閉鎖操作又は当該開放操作に対応する制御信号を開閉機50に出力することにより、開閉機50の駆動部を駆動させることで、開閉体40を電動で閉鎖移動又は開放移動させることができる。
【0205】
また、開閉体40が閉鎖移動又は開放移動している場合に操作パネル61を介して停止操作が受け付けられた場合には、開閉側制御部73は、当該停止操作に対応する制御信号を開閉機50に出力することにより、開閉機50の駆動部の駆動を停止させることで、開閉体40の電動による閉鎖移動又は開放移動を停止させることができる。
【0206】
このような開閉側制御部73による開閉体40の開閉制御により、開閉装置10に関する管理作業を確実に行うことができる。
【0207】
SA3においてロック側制御部204は、SA2の処理が終了してから所定時間(例えば、60分程度等)が経過したか否か、又はロック側受信部201によって通信装置80から施錠指示信号が受信されたか否かを判定する。
【0208】
ここで、施錠指示信号を受信したか否かの判定方法については任意であるが、例えば、SA1の処理と略同様に、管理者によって操作ボックス66の蓋部66bを施錠又は/及び解錠することを許諾された作業者のみが所定時間帯だけ蓋部66bの施錠を実行できるように、判定してもよい(なお、SA4の処理についても略同様とする)。
【0209】
そして、ロック側制御部204は、所定時間が経過したと判定された場合又は施錠指示信号が受信されたと判定された場合(SA3、Yes)にはSA5に移行する。また、所定時間が経過していないと判定された場合及び施錠指示信号が受信されていないと判定された場合(SA3、No)にはSA2に移行し、SA2にて所定時間が経過したと判定された場合又は施錠指示信号が受信されたと判定されるまで、SA2及びSA3の処理を繰り返す。
【0210】
SA4においてロック側制御部204は、ロック側受信部201によって通信装置80から施錠指示信号が受信されたか否かを判定する。
【0211】
そして、ロック側制御部204は、施錠指示信号が受信されたと判定された場合(SA4、Yes)にはSA5に移行する。また、施錠指示信号が受信されていないと判定された場合(SA4、No)にはSA1に移行する。
【0212】
SA5において切替制御部204aは、SA3又はSA4にて受信された施錠指示信号に基づいて、切替部110の切り替え制御(以下、「第2切り替え制御」と称する)を実行する(ただし、SA3にて所定時間が経過したと判定された場合には、施錠指示信号が受信されたものとみなして、第2切り替え制御を実行する)。そして、ロック側制御部204は、SA1に移行して、以降同様にSA1からSA5の処理を繰り返す。
【0213】
この第2切り替え制御の具体的な制御内容については任意であるが、実施の形態では、付勢部160によって変位部120を付勢させることで、第2切り替え制御を実行する。また、この第2切り替え制御は、SA5の処理が終了してからSA1又はSA4にて指示信号が受信されるまで継続して実行されるものとする。
【0214】
具体的には、駆動部150のピストン部151aを変位移動部130の受け部133側とは反対側(具体的には、右方側)に向けて移動させて、SA2にて生じた付勢部160の付勢力によって受け部133を上記受け部133側とは反対側に向けて移動させることにより、変位移動部130を回動させる。なお、上記変位移動部130の回動後には、付勢部160の変形状態はSA2の処理前の状態に戻るものとする。
【0215】
これにより、例えば、第2係止部103の位置を解錠位置から施錠位置に変位させることができ、操作ボックス66の蓋部66bを閉じることで錠部100の状態を施錠状態にすることができる。
【0216】
より詳細には、例えば、第2切り替え制御の後に第1係止部102の姿勢を解錠姿勢にして蓋部66bを閉じる際には、蓋部66bを閉じた後、
図11(a)に示すように、第1係止部102の姿勢を施錠姿勢にすることで、錠部100の状態を施錠状態にすることができる。
【0217】
また、
図12(b)に示すように、第2切り替え制御の後に第1係止部102の姿勢を施錠姿勢にして蓋部66bを閉じる際には、
図12(c)に示すように、第1係止部102と第2係止部103とが係止されるまでは、第1係止部102と変位移動部130の接触部135とが接触することで付勢部160が収縮変形する。そして、
図12(d)に示すように、第1係止部102の位置が第2係止部103と係止可能な位置に達すると、第1係止部102と変位移動部130の接触部135とが接触されなくなることで、付勢部160の変形状態が収縮変形させる前の状態に戻ることにより、第1係止部102と第2係止部103とがスムーズに係止されるため、錠部100の状態を施錠状態にすることができる。
【0218】
なお、SA5の処理時に第2係止部103の位置が施錠位置である場合には、切替制御部204aは、駆動部150のピストン部151aを変位移動部130の受け部133側に向けて移動させないことで、第2係止部103の位置を施錠位置に維持させる。
【0219】
以上のようなロック処理により、通信装置80の如き特定の外部装置から受信された指示信号に基づいて錠部100の状態を施錠状態又は解錠状態に切り替えることができる。よって、従来技術(スイッチボックスを機械錠で施錠する技術)に比べて、管理者と作業省とが作業現場で鍵の受け渡しを対面で行うことなく、操作ボックス66の蓋部66bの施錠又は/及び解錠を行うことができ、操作ボックス66のセキュリティ性を確保しながら、蓋部66bの施錠又は/及び解錠を効率的に行うことができる。また、切替部110の切り替え制御を比較的簡易に行うことができ、切替制御部204aの制御性を高めることができる。
【0220】
(ロック処理-具体的な処理内容)
続いて、ロック処理が実行される具体的な状況及びその場合の処理内容について、以下で説明する。
【0221】
また、この具体的な処理内容の前提については、以下に示す通りとして説明する。
【0222】
すなわち、開閉体40の開閉状態は、全閉状態とする。また、操作ボックス66の蓋部66bは、閉じられているものとする。また、第1係止部102の姿勢は、施錠姿勢とし、第2係止部103の位置は、施錠位置とする。
【0223】
また、上記具体的な処理内容の詳細については、例えば、まず、作業者Mが開閉装置10の近傍に到着して、当該作業者Mによって通信装置80から解錠指示信号が送信されると、
図10のSA1において解錠指示信号が受信されたと判定されて、
図10のSA2において切替制御部204aによって第1切り替え制御が実行される。そして、この第1切り替え制御によって、
図11(b)に示すように、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢を維持したまま、第2係止部103の位置が解錠位置に変位することにより、錠部100の状態が解錠状態になる。
【0224】
これにより、操作ボックス66の蓋部66bを確実に解錠することができ、作業者Mによって蓋部66bが開けられることで操作パネル61の操作が可能となる。よって、操作パネル61を介して受け付けられた操作に基づいた開閉側制御部73による開閉体40の開閉制御が行われることで、作業者Mによって開閉装置10に関する管理作業が行われる。
【0225】
次に、
図10のSA3において所定時間が経過したと判定される前に、作業者Mが開閉装置10に関する管理作業を終えた場合において、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢のまま、作業者Mによって操作ボックス66の蓋部66bが閉じられた後に、当該作業者Mによって通信装置80から施錠指示信号が送信されると、
図10のSA3において施錠指示信号が受信されたと判定されて、
図10のSA5において切替制御部204aによって第2切り替え制御が実行される。そして、この第2切り替え制御によって、
図11(a)に示すように、第2係止部103の位置が施錠位置に変位することにより、錠部100の状態が施錠状態になる。
【0226】
あるいは、作業者Mが開閉装置10に関する管理作業を終える前に、
図10のSA3において所定時間が経過したと判定された場合において、
図10のSA5において切替制御部204aによって第2切り替え制御が実行されると、
図12(b)に示すように、第2係止部103の位置が施錠位置に変位する。その後、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢を維持したまま、作業者Mによって操作ボックス66の蓋部66bが閉じられる際には、
図12(c)、
図12(d)に示すように、付勢部160の変形によって第1係止部102と第2係止部103とがスムーズに係止されるため、作業者Mが通信装置80から施錠指示信号が送信する操作を行うことなく、錠部100の状態が施錠状態になる。
【0227】
これらのように、操作ボックス66の蓋部66bを確実に施錠することができ、開閉装置10に関する管理作業後における操作ボックス66のセキュリティ性を確保できる。
【0228】
また、このような制御内容により、操作ボックス66の鍵の受け渡しを対面で行うことなく、操作ボックス66のセキュリティ性を確保しながら、特定の作業者Mのみが開閉装置10に関する管理作業を行うことが可能になる。
【0229】
(実施の形態の効果)
このように実施の形態によれば、操作ボックス66の蓋部66bを機械的に施錠及び解錠するための錠部100と、錠部100の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替部110と、通信装置80から送信される指示信号を受信するためのロック側受信部201と、ロック側受信部201によって受信された指示信号に基づいて、切替部110の切り替え制御を行うための切替制御部204aと、を備えるので、通信装置80から受信された指示信号に基づいて錠部100の状態を施錠状態又は解錠状態に切り替えることができる。よって、従来技術(スイッチボックスを機械錠で施錠する技術)に比べて、管理者と作業省とが作業現場で鍵の受け渡しを対面で行うことなく、操作ボックス66の蓋部66bの施錠又は/及び解錠を行うことができ、操作ボックス66のセキュリティ性を確保しながら、操作ボックス66の蓋部66bの施錠又は/及び解錠を効率的に行うことができる。
【0230】
また、切替部110は、第2係止部103の位置を施錠位置及び解錠位置に変位させることが可能な変位部120と、第2係止部103の位置が施錠位置から解錠位置に変位するように、変位部120を駆動する駆動部150と、を備え、切替制御部204aは、ロック側受信部201によって受信された指示信号が解錠指示信号である場合に、駆動部150によって変位部120を駆動させることで切替部110の切り替え制御を行うので、切替部110を比較的簡易に構成でき、且つ切替部110の切り替え制御を比較的簡易に行うことができ、切替部110の製造性及び切替制御部204aの制御性を高めることができる。
【0231】
また、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢である際に、正面視において第1係止部102の先端部が操作ボックス66の開口66cであって蓋部66bによって閉塞される開口66c内に収まるように、第1係止部102を構成したので、正面視において第1係止部102の先端部が操作ボックス66の開口66c内に収まらない場合に比べて、操作ボックス66の蓋部66bの施錠し忘れを抑制でき、操作ボックス66のセキュリティ性を確保しやすくなる。
【0232】
また、第2係止部103が施錠位置に位置する際に、正面視において操作ボックス66の開口66c内に第2係止部103が位置するように、変位部120を構成したので、第2係止部103を第1係止部102に確実に係止でき、操作ボックス66の蓋部66bの施錠を確実に行うことができる。
【0233】
また、切替部110は、第2係止部103の位置が解錠位置から施錠位置に戻るように、変位部120を付勢するための付勢部160を備えるので、第2係止部103の位置を解錠位置から施錠位置に戻すことでき、ロックシステム90の使用性を高めることができる。また、例えば、操作ボックス66の蓋部66bが開いた状態で第2係止部103の位置を解錠位置から施錠位置に戻した後に、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢のまま蓋部66bを閉じる際に、付勢部160の変形によって第1係止部102と第2係止部103とがスムーズに係止でき、施錠指示信号を受けることなく、操作ボックス66の蓋部66bを施錠することが可能となる。
【0234】
また、操作パネル61を、操作ボックス66の収納部66a内において操作ボックス66の蓋部66bと対向可能な位置に設け、駆動部150を、操作ボックス66の収納部66a内において操作パネル61よりも収納部66aの背面側に設けたので、操作パネル61の操作性を確保しながら、操作パネル61及び駆動部150の収納空間を確保しやすくなることから、操作パネル61及び駆動部150の収納性を高めることができる。
【0235】
〔III〕実施の形態に対する変形例
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0236】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0237】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、ロック側制御ユニット200を、相互に通信可能に構成された複数の装置に分散して構成し、これら複数の装置の一部にロック側制御部204を設けると共に、これら複数の装置の他の一部にロック側記憶部205を設けてもよい。
【0238】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0239】
(通信装置について)
上記実施の形態では、通信装置80が、通信端末で構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、建物の管理棟に設置された管理サーバ等で構成されてもよい。
【0240】
(ロックシステムについて)
上記実施の形態では、ロックシステム90が、通信装置80を介して操作ボックス66の蓋部66bを施錠及び解錠できるシステムとして説明したが、これに限らず、例えば、通信装置80を介して蓋部66bを解錠のみ、又は施錠のみできるシステムであってもよい。
【0241】
一例として、ロックシステム90が操作ボックス66の蓋部66bを解錠のみできるシステムである場合には、ロック処理において、切替制御部204aは、ロック側受信部201によって解錠指示信号が受信された場合には、第1切り替え制御を実行するものの、ロック側受信部201によって施錠指示信号が受信された場合には第2切り替え制御を実行しないようにしてもよい(なお、第1切り替え制御が実行されてから所定時間経過後に、第2切り替え制御を実行するようにしてもよい)。
【0242】
また、ロックシステム90が操作ボックス66の蓋部66bを施錠のみできるシステムである場合には、ロック処理において、切替制御部204aは、ロック側受信部201によって施錠指示信号が受信された場合には、第2切り替え制御を実行するものの、ロック側受信部201によって解錠指示信号が受信された場合には第1切り替え制御を実行しないようにしてもよい(なお、第2切り替え制御が実行されてから所定時間経過後に、第1切り替え制御を実行するようにしてもよい)。
【0243】
また、上記実施の形態では、ロック側制御ユニット200が、操作ボックス66の収納部66aの近傍に設けられていると説明したが、これに限らない。例えば、操作ボックス66の収納部66aの内部に設けられてもよい。あるいは、収納部20内に設けられてもよい。あるいは、開閉側制御ユニット70に組み込まれてもよい。
【0244】
また、上記実施の形態では、ロック側受信部201が、通信装置80から送信される指示信号を直接受信すると説明したが、これに限らない。例えば、開閉側制御ユニット70の開閉側通信部71が通信装置80から送信される指示信号を受信でき、ロック側制御ユニット200と通信可能である場合には、当該指示信号を開閉側制御ユニット70の開閉側通信部71を介して間接受信してもよい。
【0245】
(錠部について)
上記実施の形態では、第1係止部102が、略板状の係止片で構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、長尺な係止棒で構成されてもよい。
【0246】
また、上記実施の形態では、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢である際に、正面視において第1係止部102の先端部が操作ボックス66の開口66c内に収まるように、第1係止部102が構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、第1係止部102の姿勢が施錠姿勢である際に、正面視において第1係止部102の先端部が操作ボックス66の開口66c内に収まらないように、第1係止部102が構成されてもよい。
【0247】
一例として、第1係止部102における先端部から基端部までの長さが、第1係止部102の基端部から操作ボックス66の開口66cの戸先側端部までの長さよりも長く設定されてもよい。この場合には、第2係止部103が施錠位置に位置する際に、正面視において操作ボックス66の開口66c外に第2係止部が位置するように、変位部120が構成されてもよい。
【0248】
また、上記実施の形態では、第2係止部103が係止孔で構成されていると説明したが、これに限らず、例えば、第1係止部102に着脱自在に係止可能な係止部材で構成されてもよい。
【0249】
(切替部について)
上記実施の形態では、切替部110が、変位部120、駆動部150、及び付勢部160を備えて構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、変位部120、駆動部150、及び付勢部160に代えて、第2係止部103が操作ボックス66の収納部66aの戸先側面部に設けられている場合には、第1係止部102を直接押し引きすることで、第1係止部102の姿勢を施錠姿勢及び解錠姿勢に切り替え可能とする駆動手段(一例として、ソレノイド等)のみを備えて構成されてもよい。
【0250】
また、上記実施の形態では、切替部110が、付勢部160を備えていると説明したが、これに限らない。例えば、付勢部160を省略してもよい。
【0251】
この場合には、例えば、駆動部150のピストン部151aを変位移動部130の受け部133に連結することで、ピストン部151aの往復運動により、第2係止部103の位置を施錠位置から解錠位置に変位できると共に、解錠位置から施錠位置に変位できるようにしてもよい。
【0252】
(変位部について)
上記実施の形態では、変位移動部130が回動軸部142を介して変位支持部140に対して回動可能に構成されていると説明したが、これに限らない。例えば、変位移動部130は、変位支持部140に対して左右方向に略沿ってスライド移動可能に構成されてもよい。
【0253】
この場合には、変位支持部140が、上記変位移動部130のスライド移動をガイドするためのガイド部を備えてもよい。
【0254】
(駆動部について)
上記実施の形態では、駆動部150が、操作ボックス66の収納部66a内において操作パネル61よりも操作ボックス66の収納部66aの背面側において、操作パネル61の上端部と駆動側接続部146との相互間に位置するように配置されていると説明したが、これに限らない。例えば、操作パネル61の下端部よりも下方に配置されてもよい。
【0255】
この場合には、駆動側接続部146が下方収納側接続部145bの第2収納側接続片145dに設けられ、受け部133の第1受け片133aが変位移動部本体131よりも下方に位置するように受け部133が変位移動部本体131に設けられ、付勢部160が、変位移動部130の受け部133と変位支持部140の下方支持片141bとの相互間に設けられてもよい。
【0256】
また、上記実施の形態では、駆動部150が操作パネル61よりも操作ボックス66の収納部66aの背面側に設けられていると説明したが、これに限らず、例えば、操作パネル61よりも収納部66aの正面側に設けられてもよい。
【0257】
(付記)
付記1の操作ボックス用ロックシステムは、建物の開口部を開閉するための開閉装置の周辺に設けられる操作ボックスであり、前記開閉装置に関する操作を受け付けるための操作パネルを収納する操作ボックスの蓋部を施錠又は/及び解錠するためのロックシステムであって、前記操作ボックスの前記蓋部を機械的に施錠及び解錠するための錠手段と、前記錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替手段と、特定の外部装置から送信される指示信号であり、前記錠手段の状態を前記施錠状態又は前記解錠状態に切り替えることを指示する指示信号を受信するための受信手段と、前記受信手段によって受信された前記指示信号に基づいて、前記切替手段の切り替え制御を行うための切替制御手段と、を備える。
【0258】
付記2の操作ボックス用ロックシステムは、付記1に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記錠手段は、前記操作ボックスの前記蓋部に設けられる第1係止手段であり、当該第1係止手段に対する手動操作によって、当該第1係止手段の姿勢を施錠姿勢及び解錠姿勢に切り替え可能な第1係止手段と、前記操作ボックスの収納部の内部に設けられる第2係止手段であり、前記第1係止手段に係止可能な第2係止手段と、を備え、前記切替手段は、前記第2係止手段の位置を前記施錠状態に対応する施錠位置及び前記解錠状態に対応する解錠位置に変位させることが可能な変位手段と、前記第2係止手段の位置が前記施錠位置から前記解錠位置に変位するように、前記変位手段を駆動する駆動手段と、を備え、前記切替制御手段は、前記受信手段によって受信された前記指示信号が前記錠手段の状態を前記解錠状態に切り替えることを指示する解錠指示信号である場合に、前記駆動手段によって前記変位手段を駆動させることで前記切替手段の切り替え制御を行う。
【0259】
付記3の操作ボックス用ロックシステムは、付記2に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記第1係止手段の姿勢が前記施錠姿勢である際に、正面視において前記第1係止手段の先端部が前記操作ボックスの開口であって前記蓋部によって閉塞される開口内に収まるように、前記第1係止手段を構成した。
【0260】
付記4の操作ボックス用ロックシステムは、付記3に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記第2係止手段が前記施錠位置に位置する際に、正面視において前記操作ボックスの前記開口内に前記第2係止手段が位置するように、前記変位手段を構成した。
【0261】
付記5の操作ボックス用ロックシステムは、付記4に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記切替手段は、前記第2係止手段の位置が前記解錠位置から前記施錠位置に戻るように、前記変位手段を付勢するための付勢手段を備える。
【0262】
付記6の操作ボックス用ロックシステムは、付記2から5のいずれか一項に記載の操作ボックス用ロックシステムにおいて、前記操作パネルを、前記操作ボックスの前記収納部内において前記操作ボックスの前記蓋部と対向可能な位置に設け、前記駆動手段を、前記操作ボックスの前記収納部内において前記操作パネルよりも前記収納部の背面側に設けた。
【0263】
(付記の効果)
付記1に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、操作ボックスの蓋部を機械的に施錠及び解錠するための錠手段と、錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態のいずれか一方からいずれか他方に切り替えるための切替手段と、特定の外部装置から送信される指示信号を受信するための受信手段と、受信手段によって受信された指示信号に基づいて、切替手段の切り替え制御を行うための切替制御手段と、を備えるので、特定の外部装置から受信された指示信号に基づいて錠手段の状態を施錠状態又は解錠状態に切り替えることができる。よって、従来技術(スイッチボックスを機械錠で施錠する技術)に比べて、管理者と作業省とが作業現場で鍵の受け渡しを対面で行うことなく、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を行うことができ、操作ボックスのセキュリティ性を確保しながら、操作ボックスの蓋部の施錠又は/及び解錠を効率的に行うことができる。
【0264】
付記2に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、切替手段は、第2係止手段の位置を施錠位置及び解錠位置に変位させることが可能な変位手段と、第2係止手段の位置が施錠位置から解錠位置に変位するように、変位手段を駆動する駆動手段と、を備え、切替制御手段は、受信手段によって受信された指示信号が解錠指示信号である場合に、駆動手段によって変位手段を駆動させることで切替手段の切り替え制御を行うので、切替手段を比較的簡易に構成でき、且つ切替手段の切り替え制御を比較的簡易に行うことができ、切替手段の製造性及び切替制御手段の制御性を高めることができる。
【0265】
付記3に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、第1係止手段の姿勢が施錠姿勢である際に、正面視において第1係止手段の先端部が操作ボックスの開口であって蓋部によって閉塞される開口内に収まるように、第1係止手段を構成したので、正面視において第1係止手段の先端部が操作ボックスの開口内に収まらない場合に比べて、操作ボックスの蓋部の施錠し忘れを抑制でき、操作ボックスのセキュリティ性を確保しやすくなる。
【0266】
付記4に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、第2係止手段が施錠位置に位置する際に、正面視において操作ボックスの開口内に第2係止手段が位置するように、変位手段を構成したので、第2係止手段を第1係止手段に確実に係止でき、操作ボックスの蓋部の施錠を確実に行うことができる。
【0267】
付記5に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、切替手段は、第2係止手段の位置が解錠位置から施錠位置に戻るように、変位手段を付勢するための付勢手段を備えるので、第2係止手段の位置を解錠位置から施錠位置に戻すことでき、操作ボックス用ロックシステムの使用性を高めることができる。また、例えば、操作ボックスの蓋部が開いた状態で第2係止手段の位置を解錠位置から施錠位置に戻した後に、第1係止手段の姿勢が施錠姿勢のまま蓋部を閉じる際に、付勢手段の変形によって第1係止手段と第2係止手段とがスムーズに係止でき、施錠指示信号を受けることなく、操作ボックスの蓋部を施錠することが可能となる。
【0268】
付記6に記載の操作ボックス用ロックシステムによれば、操作パネルを、操作ボックスの収納部内において操作ボックスの蓋部と対向可能な位置に設け、駆動手段を、操作ボックスの収納部内において操作パネルよりも収納部の背面側に設けたので、操作パネルの操作性を確保しながら、操作パネル及び駆動手段の収納空間を確保しやすくなることから、操作パネル及び駆動手段の収納性を高めることができる。
【符号の説明】
【0269】
1 管理システム
2 躯体
3 開口部
4 配線
5 座板側配線
10 開閉装置
20 収納部
30 ガイドレール
40 開閉体
41 スラット
42 座板
50 開閉機
60 制御システム
61 操作パネル
61a 開放ボタン
61b 閉鎖ボタン
61c 停止ボタン
61d 第1パネル側取付部材
61e 第2パネル側取付部材
62 上限検知部
63 下限検知部
64 座板スイッチ
65 コードリール
66 操作ボックス
66a 収納部
66b 蓋部
66c 開口
66d ヒンジ部
70 開閉側制御ユニット
71 開閉側通信部
72 開閉側電源部
73 開閉側制御部
74 開閉側記憶部
80 通信装置
81 通信側通信部
82 通信側操作部
83 通信側出力部
84 通信側電源部
85 通信側制御部
86 通信側記憶部
90 ロックシステム
100 錠部
101 錠部本体
102 第1係止部
103 第2係止部
110 切替部
120 変位部
130 変位移動部
131 変位移動部本体
131a 先端側部分
131b 基端側部分
132 移動側接続部
132a 上方移動側接続部
132b 下方移動側接続部
133 受け部
133a 第1受け片
133b 第2受け片
133c 第3受け片
134 制止部
135 接触部
140 変位支持部
140a 挿通孔
141 変位支持部本体
141a 上方支持片
141b 下方支持片
141c 接続支持片
142 回動軸部
142a 軸体
142b ヘッド部
142c ナット部
143 支持側接続部
143a 上方支持側接続部
143b 下方支持側接続部
145 収納側接続部
145a 上方収納側接続部
145b 下方収納側接続部
145c 第1収納側接続片
145d 第2収納側接続片
145e 第3収納側接続片
145f 取付孔
145g 切欠部
146 駆動側接続部
150 駆動部
151 駆動部本体
151a ピストン部
152 駆動側取付部
152a 左方駆動側取付片
152b 右方駆動側取付片
152c 上方駆動側取付片
152d 下方駆動側取付片
160 付勢部
200 ロック側制御ユニット
201 ロック側受信部
202 ロック側送信部
203 ロック側電源部
204 ロック側制御部
204a 切替制御部
205 ロック側記憶部
M 作業者