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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162555
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】血圧計
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/022 20060101AFI20231101BHJP
【FI】
A61B5/022 G
A61B5/022 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072950
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507351883
【氏名又は名称】シチズン・システムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松井 優和
(72)【発明者】
【氏名】山本 博邦
【テーマコード(参考)】
4C017
【Fターム(参考)】
4C017AA08
4C017AB01
4C017AD18
4C017EE01
4C017FF08
(57)【要約】
【課題】傾きが抑えられた安定した姿勢状態で持ち運べる血圧計を提供すること。
【解決手段】背面側にカフ2を収納するカフ収納空間Sが形成される本体部10と、本体部10における底部に電池72を収納する電池収納部70と、本体部10を把持するための把持部80と、を有する血圧計1において、把持部80は、本体部10の背面側の上部位置であって、且つ、本体部10の底部に収納される電池72とは上下方向に重なる位置に設けられている。本体部10は、カフ収納空間Sが形成される背面側の反対の正面側に血圧測定に関わる情報を表示する表示パネル部30を有する。表示パネル部30は、下方側から上方側に向かうにつれて電池72との上下方向の重なり幅が増すように傾斜配置されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背面側にカフを収納するカフ収納空間が形成される本体部と、
前記本体部における底部に電池を収納する電池収納部と、
前記本体部を把持するための把持部と、
を有する血圧計において、
前記把持部は、前記本体部の背面側の上部位置であって、且つ、前記本体部の底部に収納される前記電池とは上下方向に重なる位置に設けられている
ことを特徴とする血圧計。
【請求項2】
前記本体部は、前記カフ収納空間が形成される背面側の反対の正面側に血圧測定に関わる情報を表示する表示パネル部を有し、
前記表示パネル部は、下方側から上方側に向かうにつれて前記電池との上下方向の重なり幅が増すように傾斜配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
【請求項3】
前記本体部は、前記カフを加圧するためのポンプを内部に有し、
前記ポンプは、前記表示パネル部と前記カフ収納空間との間であって、前記電池と上下方向に重なる位置に配置されている
ことを特徴とする請求項2に記載の血圧計。
【請求項4】
前記本体部は、外気温度を測定する温度センサを内部に有し、
前記把持部は、前記本体部の背面から陥没させた凹形状部を有し、前記凹形状部に気温測定用の通気孔が設けられている
ことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の血圧計。
【請求項5】
前記把持部は、前記カフ収納空間に前記カフが収納されているとき、前記カフの上端位置よりも上部の位置に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血圧計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子血圧計としては、表示部を有する測定体の後方位置にカフ収納体を付加し、カフ収納体の後壁に取手穴(把持部)を開けたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-200401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、電子血圧計における重心は、電池やポンプ等の重量物が配置される測定体寄りの前方下部位置にある。このため、特許文献1に記載されている電子血圧計は、カフ収納体の後壁に開けた取手穴よりも前方に電池やポンプ等の重量物が配置されるため、取手穴に指を挿し入れて電子血圧計を持ち上げると、持ち上げ位置(取手穴の位置)の真下に重心が位置するように電子血圧計が前方に傾いて、取手穴から指が外れそうな不安定な状態になる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、傾きが抑えられた安定した姿勢状態で持ち運べる血圧計を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の血圧計は、背面側にカフを収納するカフ収納空間が形成される本体部と、前記本体部における底部に電池を収納する電池収納部と、前記本体部を把持するための把持部と、を有する血圧計において、前記把持部は、前記本体部の背面側の上部位置であって、且つ、前記本体部の底部に収納される前記電池とは上下方向に重なる位置に設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の血圧計によれば、傾きが抑えられた安定した姿勢状態で持ち運ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1の上腕式電子血圧計により測定している様子を示す模式図である。
図2】実施例1の血圧計を示す正面図である。
図3】実施例1の血圧計を示す図2のA-A線縦断面図である。
図4】実施例1の血圧計の全体構成を示す分解斜視図である。
図5】実施例1の血圧計を背面側から視たときの把持部を示す斜視図である。
図6】実施例1の血圧計の把持部を示す図3のB部詳細図である。
図7】フロントカバーへの部品の組付けを示す分解斜視図(a)と組付け斜視図(b)である。
図8】リアカバーへの部品の組付けを示す分解斜視図(a)と組付け斜視図(b)である。
図9】メイン基板部の基板を透明表示とし、リアカバーの表示パネル部の下部位置に組付けられる血圧測定用部品を示す全体斜視図(a)とメイン基板部斜視図(b)である。
図10】リアカバーの底部に組付けられる電池ホルダ部品を示す分解斜視図(a)と組付け斜視図(b)とC部拡大図(c)である。
図11】比較例の血圧計を示す正面図(a)とD-D線縦断面図(b)とE部詳細図(c)である。
図12】比較例の血圧計における第1課題を示す第1課題説明図である。
図13】実施例1の血圧計における第1課題解決作用を示すカフ無し持ち上げ作用説明図(a)とカフ有り持ち上げ作用説明図(b)である。
図14】比較例の血圧計における第2課題を示す後方拡大課題説明図(a)と上方拡大課題説明図(b)である。
図15】実施例1の血圧計における第2課題解決作用を示すカフ収納容積確保作用説明図(a)とハードカフ収納作用説明図(b)である。
図16】実施例2の血圧計の構成を示す正面図(a)と背面斜視図(b)とF-F線縦断面図(c)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の血圧計を実施するための形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
【実施例0010】
実施例1における血圧計1は、カフを被検体の上腕部に装着して巻き付け、最高血圧・最低血圧・心拍数等を計測する上腕式電子血圧計(「カフ式電子血圧計」ともいう。)に適用される。以下の説明において、各図に記すように、血圧計1を正面から視たときの左右方向をX軸とし、上下方向をY軸とし、前後方向をZ軸とする。
【0011】
まず、図1を参照して上腕式電子血圧計の概要を説明する。図1は実施例1の上腕式電子血圧計により測定している様子を示す模式図である。
【0012】
実施例1の上腕式電子血圧計は、図1に示すように、血圧計1と、カフ2と、カフチューブ3と、カフプラグ4と、を血圧測定セットとして備えている。
【0013】
血圧計1は、背面側にカフ2を収納するカフ収納空間Sが形成される本体部10と、本体部10の背面側に設けられてカフ収納空間Sの一部を構成するカフ収納空間構成部品20と、を有する。本体部10の正面位置には、血圧測定に関わる情報(最高血圧、最低血圧、脈拍、時間、気温等)を表示する表示パネル部30と、表示パネル部30の下部位置に、血圧測定時、過去に測定して記憶した血圧測定値の確認時、時計設定時等に操作する操作ボタン部60が配置されている。
【0014】
カフ2は、被検者の腕Uに巻き付けられるカバーと、カバーの内部に収容される図外の空気袋と、腕Uへの巻き付け状態にて巻き付け固定する図外の雌雄面ファスナーと、を有して構成されている。ここで、カフ2としては、図外のコア(芯材)がカバーの内部に挿入配置されるコア付きカフ(以下、「ハードカフ」という。)と、コアを有しないカフ(以下、「ソフトカフ」という。)がある。なお、コアは、腕Uへの巻き付け作業を容易にするため、例えばポリプロピレン(PP)製の弾性を有する板材で形成されている。
【0015】
カフチューブ3は、一端がカフ2の内部に収容されている空気袋に接続され、他端にカフプラグ4が接続される。カフプラグ4は、血圧計1の本体部10に設けられたカフプラグ接続部16(図5を参照)に対して着脱可能に設けられる。なお、カフプラグ接続部16は、コネクタリング13とエアーコネクタ56(図9(a)を参照)とによって構成され、エアーコネクタ56の内部に挿着されているOリングによってカフプラグ4は接続時にシールされる。
【0016】
次に、図2図4を参照して実施例1の血圧計1の全体構成を説明する。図2は実施例1の血圧計1を示す正面図である。図3図2のA-A線縦断面図である。図4は実施例1の血圧計1の全体構成を示す分解斜視図である。
【0017】
血圧計1の本体部10は、本体外形になるカバー部材として、フロントカバー11とリアカバー12とを備え、両カバー11,12の組み付けにより各種部品を配置する内部空間が形成される。カバー部材に取り付けられる部品としては、図3に示すように、表示パネル部30と、メイン基板部40と、血圧測定用部品50と、操作ボタン部60と、電池収納部70と、を備える。
【0018】
フロントカバー11は、図4に示すように、表示パネル部30が設けられる表示開口部11aと、表示開口部11aの下方位置に操作ボタン部60が設けられる操作ボタンパネル凹部11bと、を有する。
【0019】
リアカバー12は、図4に示すように、上方から斜め下方に向かって順に、上方平面カバー部12aと、傾斜連結面カバー部12bと、突出平面カバー部12cと、傾斜底面カバー部12dと、を連続して有する。
【0020】
血圧計1のカフ収納空間構成部品20は、図4に示すように、正面側の前端部がリアカバー12に2個のビス21により固定され、底面部がリアカバー12に4個のビス29により固定されている。カフ収納空間構成部品20は、右側面部22と左側面部23と後端傾斜面部24と底面部25を有する。右側面部22と左側面部23には、それぞれサイド穴26,27が形成され、このサイド穴26,27は、製品イメージとして軽いイメージを与える効果があると共に、把持部としても利用することが可能である。
【0021】
本体部10とカフ収納空間構成部品20を組み合わせたときの血圧計1の奥行き寸法は、図3に示すように、コンパクト性が確保される奥行き寸法Lに設定される。本体部10の外面とカフ収納空間構成部品20の内面により、上方が開口した有底箱型のカフ収納空間Sが形成され、カフ収納空間Sにカフ2(ハードカフ)が収納される。なお、カフ2は、血圧計1からカフプラグ4を外し、カフチューブ3をカフ2に巻き付けた状態でも、カフ収納空間Sに収納できる。
【0022】
ここで、カフ収納空間Sを形成する本体部10の外面は、突出平面カバー部12cと傾斜底面カバー部12dによる外面である。つまり、カフ収納空間Sの前面になる突出平面カバー部12cの背面側突出量は、後述するポンプ52の外径より少し大きな突出量とされる。また、カフ収納空間Sの底面は、カフ収納空間構成部品20の底面部25ではなく、リアカバー12の傾斜底面カバー部12dとされる。そして、カフ収納空間構成部品20の後端傾斜面部24の後方傾斜角度は、リアカバー12の背面側に下がる傾斜角度による傾斜底面カバー部12dに対してほぼ直角になる角度に設定されている。
【0023】
表示パネル部30は、図4に示すように、フロントカバー11の表示開口部11aの外周位置に4枚の両面テープ31により固定される風防板32と、リアカバー12等に位置決め固定される平板状の液晶ディスプレイ33と、を有する。
【0024】
メイン基板部40は、リアカバー12に固定される基板41と、基板41に実装されるCPU42(「Central Processing Unit」の略)、圧力兼温度センサ43、水晶振動子44、近距離通信モジュール45等を有して構成される(図9を参照)。基板41は、図3に示すように、板裏面が平板状の液晶ディスプレイ33の裏面に対して微小隙間を介して近接する平行配置状態でリアカバー12に固定される。そして、基板41に実装されるCPU42等の電子部品は、本体部10の背面側(血圧測定用部品50側)に向かって突出配置される。
【0025】
血圧測定用部品50は、血圧測定時に空気圧を作り出すポンプ52と、血圧測定時に減圧させる電磁スローリーク53等、を有する。血圧測定用部品50は、図3及び図4に示すように、リアカバー12に組付けられる。ポンプ52はポンプホルダ51を介してリアカバー12に組付けられる。電磁スローリーク53は図外のスポンジ付き両面テープでリアカバー12に貼り付けられる。ここで、ポンプ52は、操作ボタンパネル凹部11bの上側位置であって、操作ボタン部60とは上下方向に重なる位置に配置されている。
【0026】
操作ボタン部60は、図3に示すように、フロントカバー11に形成された操作ボタンパネル凹部11bの位置に配置される。操作ボタン部60は、フロントカバー11に取り付けられる複数のボタン61と、ボタン61を保持するボタンホルダ62と、リアカバー12に固定されてボタン操作により作動するスイッチ回路によるスイッチ基板63と、を有する。
【0027】
電池収納部70は、図3及び図4に示すように、リアカバー12に固定された電池ホルダ71と、電池ホルダ71に4本装着される電池72と、カフ収納空間構成部品20に開口された電池装着穴28を塞ぐ電池蓋73と、を有する。4本の電池72は、円柱軸を左右方向(X軸方向)に向けている。
【0028】
図3に基づいて、表示パネル部30、メイン基板部40、血圧測定用部品50、操作ボタン部60、電池収納部70の位置関係を説明する。まず、背面側に傾けた後方傾斜配置の表示パネル部30を基準にすると、表示パネル部30の背面側下部から底部に向かって上から順に、メイン基板部40及び血圧測定用部品50と、操作ボタン部60とが縦列に配置されている。そして、操作ボタン部60の背面側に近接する位置であって、本体部10における底部の位置に電池収納部70が配置されている。即ち、フロントカバー11とリアカバー12とカフ収納空間構成部品20とにより形成される交差空間に、メイン基板部40、血圧測定用部品50、操作ボタン部60、電池収納部70が集中配置されている。ここで、「交差空間」とは、フロントカバー11とリアカバー12とカフ収納空間構成部品20との対向面間であって、リアカバー12の傾斜連結面カバー部12bと突出平面カバー部12cと傾斜底面カバー部12dの内面に沿って形成される屈曲空間をいう。
【0029】
次に、図3図5図6を参照して実施例1の血圧計1の把持部80の詳細構成を説明する。図5は実施例1の血圧計1を背面側から視たときの把持部80を示す斜視図である。図6図3のB部詳細図である。
【0030】
実施例1の血圧計1の把持部80は、図3に示すように、本体部10の背面側の上部位置であって、且つ、本体部10の底部に収納される4本の電池72とは上下方向(図3の破線矢印方向)に重なる位置に設けられている。本体部10は、カフ収納空間Sが形成される背面側の反対の正面側に表示パネル部30を有する。表示パネル部30は、図3に示すように、下方側から上方側に向かうにつれて4本の電池72との上下方向の重なり幅が増すように、上下方向(Y軸方向)からの傾斜角度θにより背面側に傾けて傾斜配置されている。なお、傾斜角度θは、テーブル等の上に血圧計1を置いて血圧を測定するとき、被検者の視点から表示パネル部30に表示された内容を視認しやすい角度に設定される。
【0031】
本体部10は、図3に示すように、カフ2の空気袋を加圧するためのポンプ52を内部に有する。そして、ポンプ52は、表示パネル部30とカフ収納空間Sとの間であって、電池72と上下方向に重なる位置に配置されている。
【0032】
把持部80は、図5及び図6に示すように、リアカバー12のカバー面から横長の長方形状に陥没させた凹形状部による構成であり、リアカバー12に一体形成されている。把持部80は、カバー面から垂直方向に陥没させた指掛け面81と、指掛け面81に上下方向にて対向する傾斜面82と、指掛け面81と傾斜面82の陥没端部を縦に繋ぐ底面83と、指掛け面81と傾斜面82と底面83による左右両端部を塞ぐ一対の側面84,84と、を有する。そして、傾斜面82には、気温測定用の複数個の通気孔85が設けられている。通気孔85は、図6に示すように、孔軸が傾斜面82に直交して穴の外側から内側に向かって下向きの孔ではなく、孔軸Hを水平軸からの仰角αを持たせて穴の外側から内側に向かって上向きの孔としている。なお、通気孔85の裏側には、黒色のPETシート86が空気の流れを妨げないように貼り付けられ、外部から通気孔85を通して内部が見えないようにしている。なお、PETシート86の裏側と液晶ディスプレイ33の裏面との間に形成される隙間空間には、液晶ディスプレイ33とメイン基板部40とを電気的に接続するヒートシール14が配置されている。
【0033】
次に、図7を参照して実施例1の血圧計1のフロントカバー11に組付けられる部品の説明をする。図7はフロントカバー11への部品の組付けを示す分解斜視図(a)と組付け斜視図(b)である。
【0034】
フロントカバー11の操作ボタンパネル凹部11bに開けられた2個のボタン穴11cと1個の2連ボタン穴11c’に、2個のボタン61,61と1個の2連ボタン61’が取り付けられる。そして、3個のボタン61,61,61’の裏面にボタンホルダ62が取り付けられ、ボタンホルダ62がビス64により、操作ボタンパネル凹部11bに固定される。なお、ボタン61,61,61’へのボタン操作により作動するスイッチ基板63は、フロントカバー11ではなく、リアカバー12のボタン61,61,61’に符合する位置に固定されている(図8を参照)。また、フロントカバー11の側壁には、コネクタリング取付け穴11dが開口され、コネクタリング取付け穴11dにコネクタリング13が取り付けられる。
【0035】
次に、図8図10を参照して実施例1の血圧計1のリアカバー12に組付けられる部品の説明をする。図8はリアカバー12への部品の組付けを示す分解斜視図(a)と組付け斜視図(b)である。図9はメイン基板部40の基板41を透明表示とし、リアカバー12の表示パネル部30の下部位置に組付けられる血圧測定用部品50を示す全体斜視図(a)とメイン基板部斜視図(b)である。図10はリアカバー12の底部に組付けられる電池収納部70を示す分解斜視図(a)と組付け斜視図(b)とC部拡大図(c)である。
【0036】
リアカバー12のうち上方平面カバー部12aと傾斜連結面カバー部12bと突出平面カバー部12cには、図8に示すように、液晶ディスプレイ33と、メイン基板部40と、血圧測定用部品50と、スイッチ基板63とが取り付けられる。
【0037】
液晶ディスプレイ33は、図8に示すように、リアカバー12のうち上方平面カバー部12aの裏面(図3における正面側)に形成された4つのディスプレイ支持部12eに対して4枚のスポンジ付き両面テープ34により位置決め状態で固定される。液晶ディスプレイ33の位置決めは、上方平面カバー部12aの裏面から突出する複数箇所の位置決め突起により、液晶ディスプレイ33の上端と左右側端が位置決めされる。加えて、ポンプホルダ51に設けられた位置決め突起51aにより、液晶ディスプレイ33の下端が位置決めされる。なお、液晶ディスプレイ33を取り付ける前に、外部から通気孔85を通して内部が見えないように通気孔85を隠すPETシート86が上方平面カバー部12aの裏面に貼り付けられる。
【0038】
メイン基板部40は、図8に示すように、リアカバー12のうち突出平面カバー部12cの裏面から突出して形成した3つの基板固定脚12fに対して3個のビス47により液晶ディスプレイ33と平行に固定される。メイン基板部40は、図9(b)に示すように、基板41と、基板41に実装されたCPU42、圧力兼温度センサ43、水晶振動子44、近距離通信モジュール45等を有して構成される。CPU42は、ポンプ作動制御処理や圧力検出値に基づく血圧値算出処理等を行う。圧力兼温度センサ43は、圧力と温度を検出する。水晶振動子44は、CPU42の基準信号や計時信号として用いられるクロック信号の信号源となる。また、基板41には、電磁スローリーク53の上部位置に電磁スローリーク用排気穴46が開けられている。この電磁スローリーク用排気穴46は、電磁スローリーク53に開けられている排気口を塞がないようにするためである。
【0039】
血圧測定用部品50は、図8に示すように、メイン基板部40と前後方向(Z軸方向)に重なる位置であって、リアカバー12のうち突出平面カバー部12cの裏面の位置に固定される。血圧測定用部品50は、メイン基板部40が透明表示された図9(a)に示すように、ポンプホルダ51を介して固定されるポンプ52と、電磁スローリーク53と、突出平面カバー部12cの裏面から突出して形成されたコネクタ支持部55に取り付けられるエアーコネクタ56等、を有する。メイン基板部40の圧力兼温度センサ43とポンプ52と電磁スローリーク53とエアーコネクタ56等とは、互いに複数本の配管チューブ57により連結されている。
【0040】
ポンプホルダ51には、2つの位置決め突起51aと、2つの位置決め突起51aに挟まれた位置に配置され、液晶ディスプレイ33を支持する2個のスポンジ51bと、配管チューブ57をガイドする配管チューブガイド部51cと、を有する。配管チューブガイド部51cは、水晶振動子44に配管チューブ57が触れると、水晶振動子44の精度に影響が出るため、水晶振動子44に触れない位置に配管チューブ57を案内配置する。ポンプ52は、血圧測定時にカフ2のカバー内部に収容される空気袋内の圧力をある圧力値まで上昇させるエアーポンプである。電磁スローリーク53は、血圧測定時に血圧値を決定するのに必要な減圧を作り出す減圧弁である。
【0041】
電池ホルダ71は、図10に示すように、リアカバー12のうち傾斜底面カバー部12dの裏面から突出して形成した2つのホルダ固定脚12gに対して2個のビス74により固定される。また、リアカバー12のうち傾斜底面カバー部12dの側面には、DCジャック取付け穴12hが開口され、DCジャック取付け穴12hにDCジャック15が取り付けられる。なお、電池ホルダ71には、図10(c)に示すように、DCジャック押え部71aが左右方向(X軸方向)に突出して形成され、カフ収納空間構成部品20の組付け時にDCジャック15がリアカバー12から外れるのを防止している。
【0042】
次に、図11を参照して比較例の血圧計の構成を説明する。図11は比較例の血圧計を示す正面図(a)とD-D線縦断面図(b)とE部詳細図(c)である。
【0043】
比較例の血圧計の取手部(把持部)の構成は、図11(b)に示すように、パネル部を有する本体部の背面位置にカフ収納部を付加し、カフ収納部の後壁に取手穴を開けた構成としている。そして、正面側下部のコーナー空間に、メイン基板部、血圧測定用部品、操作ボタン部、電池収納部が配置されている。ここで、「コーナー空間」とは、フロントカバーとリアカバーとの対向空間であって、リアカバーの水平面カバー部と垂直面カバー部の内面により形成される方形状空間をいう。部品の配置レイアウトは、上から底部に向かって順に、それぞれ分けて構成されたメイン基板部と、血圧測定用部品と、電池収納部と、が縦列に重なり合う積層配置とされ、血圧測定用部品と電池収納部の正面側位置に操作ボタン部が配置されている。4本の電池は、円柱軸を前後方向(Z軸方向)に向けている。
【0044】
次に、図12及び図13を参照して比較例の血圧計の第1課題と第1課題解決作用を説明する。図12は比較例の血圧計における第1課題を示す第1課題説明図である。図13は実施例1の血圧計1における第1課題解決作用を示すカフ無し持ち上げ作用説明図(a)とカフ有り持ち上げ作用説明図(b)である。
【0045】
比較例の血圧計における重心は、図12に示すように、電池収納部やポンプ等の血圧測定用部品による重量物が下部に配置される本体部寄りの前方位置にある。このため、カフ収納部の後壁に開けた取手穴に指を挿し入れて血圧計を持ち上げると、持ち上げ位置(取手穴の位置)の真下に重心が位置するように電子血圧計が前方に傾いて、取手穴から指が外れそうな不安定な状態になる。また、カフ収納部にカフが収納された状態では、取手穴がカフにより塞がれ指を奥まで挿し入れ難く、取手穴が使えないことがある。
【0046】
このような比較例の血圧計における第1課題に対し、実施例1の血圧計1では、図13に示すように、把持部80を、本体部10の背面側の上部位置であって、且つ、本体部10の底部に収納される電池72とは上下方向に重なる位置に設ける構成を採用した。
【0047】
よって、カフ2を収納していない状態での重心Gは、図13(a)に示すように、血圧測定用部品50や電池収納部70による重量物が配置される本体部10に寄った前方下部位置にある。しかし、把持部80が本体部10の背面側の上部位置に配置されているため、前後方向(Z軸方向)での重心Gとの位置関係は、把持部80の位置より重心Gが僅かに前方の位置になるだけである。このため、カフ2を収納していない状態で、把持部80に指を差し込んで血圧計1を持ち上げると、図13(a)に示すように、血圧計1が僅かに前方に傾くだけで、把持部80から指が外れることも無く安定した姿勢で持ち上がり、血圧計1を安定した姿勢状態のままで持ち運ぶことができる。
【0048】
また、カフ2が収納された状態での重心G’は、図13(b)に示すように、カフ2の重量が加わることで、カフ2を収納していない状態での重心Gから背面側に移動する。よって、前後方向(Z軸方向)での重心G’の位置は、本体部10の背面側の上部位置に配置されている把持部80の位置にほぼ一致する。このため、カフ2を収納している状態で、把持部80に指を差し込んで血圧計1を持ち上げると、図13(b)に示すように、血圧計1がほぼ水平状態を保つ安定した姿勢で持ち上がり、血圧計1を安定した姿勢状態のままで持ち運ぶことができる。
【0049】
さらに、比較例のように、カフ収納部の後壁に開けた取手穴を用いて血圧計を持ち上げる構成ではなく、本体部10の背面側の上部位置に配置されている把持部80を用いて血圧計1を持ち上げる構成としている。このため、把持部80とカフ2との間には、図13(b)に示すように、指の差し込み空間を形成しやすく、比較例のように、取手穴がカフにより塞がれて、指を差し入れ難くなったり使えなくなったりすることを防止できる。
【0050】
次に、図14及び図15を参照して比較例の血圧計の第2課題と第2課題解決作用を説明する。図14は比較例の血圧計における第2課題を示す後方拡大課題説明図(a)と上方拡大課題説明図(b)である。図15は実施例1の血圧計1における第2課題解決作用を示すカフ収納容積確保作用説明図(a)とハードカフ収納作用説明図(b)である。
【0051】
比較例の血圧計でのカフ収納空間は、図14に示すように、リアカバーの垂直面カバー部の外面と、カフ収納部の底面及び後面及び両側面の内面により形成される。カフ収納空間の前面になる垂直面カバー部の背面側突出量は、電池の円柱軸方向の長さより少し大きな突出量になる。垂直面カバー部の背面側突出によって、カフ収納空間の奥行き寸法が短くなり、折り畳みのみによるソフトカフ(図14(a)の実線)の収納には対応できるものの、収納形状が大型化するハードカフ(図14(a)の仮想線)の収納には対応できない。このため、図14(a)に示すように、カフ収納部の奥行き寸法を拡大してハードカフの収納に対応すると、製品としてのコンパクト性を損なう。一方、図14(b)に示すように、カフ収納部の奥行き寸法を拡大することなくハードカフの収納に対応しようとすると、リアカバーの水平面カバー部をカフ収納空間の底面にすることが考えられるが、その場合、ハードカフが表示パネル部の上方にはみ出してしまい、製品としてのコンパクト性を損なう。
【0052】
このような比較例の血圧計における第2課題に対し、実施例1の血圧計1でのカフ収納空間Sは、図15(a)に示すように、リアカバー12の突出平面カバー部12cと傾斜底面カバー部12dによる外面と、カフ収納空間構成部品20の右側面部22と左側面部23と後端傾斜面部24の内面と、によって形成される。ここで、突出平面カバー部12cは、メイン基板部40と血圧測定用部品50を液晶ディスプレイ33と平行にコンパクトな配置レイアウトにすることにより、突出量が小さく抑えられる。そして、カフ収納空間構成部品20の後端傾斜面部24の後方傾斜角度は、リアカバー12の背面側に下がる傾斜角度による傾斜底面カバー部12dに対してほぼ直角になる角度に設定する構成を採用した。
【0053】
よって、カフ収納空間Sの奥行き寸法が十分に長く確保でき、折り畳みによるソフトカフの収納に対応できるのは勿論のこと、図15(b)に示すように、収納形状が大型化するハードカフ2の収納にも対応できる。即ち、ハードカフ2を収納したとき、図3に示すように、ハードカフ2が表示パネル部30の上方にはみ出してしまうのを防止できる。このため、製品としてのコンパクト性を損なうことを防止しながら、ハードカフ2の収納に対応することができる。
【0054】
以上説明したように、実施例1の血圧計1にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
【0055】
(1)背面側にカフ2を収納するカフ収納空間Sが形成される本体部10と、本体部10における底部に電池72を収納する電池収納部70と、本体部10を把持するための把持部80と、を有する血圧計1において、把持部80は、本体部10の背面側の上部位置であって、且つ、本体部10の底部に収納される電池72とは上下方向に重なる位置に設けられている。このため、傾きが抑えられた安定した姿勢状態で持ち運べる血圧計1を提供することができる。
【0056】
(2)本体部10は、カフ収納空間Sが形成される背面側の反対の正面側に血圧測定に関わる情報を表示する表示パネル部30を有し、表示パネル部30は、下方側から上方側に向かうにつれて電池72との上下方向の重なり幅が増すように傾斜配置されている。このため、把持部80を持ち上げたとき、重心バランスが取れた状態での血圧計1の姿勢が安定し、表示パネル部30に表示される情報の見やすさを維持することができる。
【0057】
(3)本体部10は、カフ2を加圧するためのポンプ52を内部に有し、ポンプ52は、表示パネル部30とカフ収納空間Sとの間であって、電池72と上下方向に重なる位置に配置されている。このため、把持部80と上下方向に重なるか又は重ならない位置のいずれかから前面側にポンプ52が配置される。一方、把持部80よりも背面側に延在する比較的重い部品としてはカフ収納空間構成部品20やカフ2がある。このように、ポンプ52とカフ収納空間構成部品20やカフ2とが、本体部10の正面側と背面側とに分散して配置される。これにより、リアカバー12やフロントカバー11に組付けられる他の部品、すなわち、把持部80の上下方向付近に配置される他の部品も含めて、把持部80付近を、本体部10の正面側と背面側の方向における重心位置とすることが容易になる。
【0058】
(4)本体部10は、外気温度を測定する温度センサ(圧力兼温度センサ43)を内部に有し、把持部80は、本体部10の背面から陥没させた凹形状部を有し、凹形状部に気温測定用の通気孔85が設けられている。また通気孔85は、孔軸が傾斜面82に直交して穴の外側から内側に向かって下向きの孔ではなく、孔軸Hを水平軸からの仰角αを持たせて穴の外側から内側に向かって上向きの孔としている。これらのため、通気孔85から埃や水等の異物が本体部10内に入ることを軽減できる。
【0059】
(5)背面側にカフ2を収納するカフ収納空間Sが形成される本体部10と、カフ2を加圧するポンプ52を有する血圧測定用部品50と、本体部10における底部に電池72を収納する電池収納部70と、血圧測定時に操作する操作ボタン部60と、血圧の測定に関わる情報を表示する表示パネル部30と、を有する血圧計1において、操作ボタン部60は、表示パネル部30の下方に設けられ、ポンプ52は、表示パネル部30と操作ボタン部60との間であって、両者と重なり、且つ、カフ収納空間Sよりも表示パネル部30側の位置に設けられ、電池収納部70の上に重ねてカフ収納空間Sが形成されている。このため、カフ収納空間Sが広く確保されることで、製品としてのコンパクト性を損なわずにハードカフ2の収納に対応することができる。加えて、ボタン操作がしやすく、本体部10の背面側にカフ収納空間Sを形成するカフ収納空間構成部品20を設けても、奥行き寸法が短くコンパクト性を確保することができる。例えばボタンが、フロントカバー11の天面等の正面の上部にあると、ボタンを操作すると操作した腕や手で表示部が隠れやすく、血圧計を置く位置によってはボタンを上方から覗き込む必要もあるが、そのようなことなくボタン操作することができる。
【0060】
(6)本体部10のフロントカバー11は、表示パネル部30の下方位置に操作ボタンパネル凹部11bを有し、操作ボタン部60は、フロントカバー11に形成された操作ボタンパネル凹部11bに配置され、ポンプ52は、操作ボタンパネル凹部11bの上側位置であって、操作ボタン部60とは上下方向に重なる位置に設けられている。このため、血圧測定用部品50に含まれるポンプ52を、フロントカバー11の下部位置にコンパクトに配置することができる。このポンプ52の配置レイアウトが、リアカバー12の背面側への突出量を小さく抑え、カフ収納空間Sを広く確保する大きな要因になる。
【実施例0061】
実施例2は、把持部80の位置を実施例1よりも高い位置に設定した実施例1の改良例である。
【0062】
図16を参照して実施例2の血圧計1’の構成を説明する。図16は実施例2の血圧計の構成を示す正面図(a)と背面斜視図(b)とF-F線縦断面図(c)である。
【0063】
実施例2の血圧計1’は、本体部10の外形となるフロントカバー11’の高さと、リアカバー12’の上方平面カバー部12a’の高さを、実施例1より高く設定している。そして、上方平面カバー部12a’の上部に形成される把持部80を、カフ収納空間Sにハードカフ2が収納されているとき、ハードカフ2の上端位置よりも上部の位置に配置する構成としている。これに伴い、図16(a)に示すように、フロントカバー11’も高さ寸法が長くなることで、表示パネル部30の表示画面も拡大できる。なお、他の構成につては実施例1の血圧計1と同様であるために説明を省略する。
【0064】
実施例2の血圧計1’の場合、ハードカフ2を収納した状態で血圧計1’を持ち上げるとき、実施例1のように、把持部80とハードカフ2との間の指の差し込み空間から指を差し込んで持ち上げるのではなく、そのまま把持部80に指を差し込んで持ち上げることができる。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0065】
実施例2の血圧計1’にあっては、実施例1の(1)~(6)の効果に加え、下記の効果が得られる。
【0066】
(7)把持部80は、カフ収納空間Sにカフ2が収納されているとき、カフ2の上端位置よりも上部の位置に配置されている。このため、カフ2を収納した状態で血圧計1’を持ち上げるとき、障害物無く指を把持部80に差し込むことができ、容易に血圧計1’を持ち上げて運ぶことができる。
【0067】
以上、本発明の血圧計を、実施例1及び実施例2に基づいて説明してきた。しかし、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0068】
実施例1,2では、把持部80として、リアカバー12のカバー面から横長の長方形状に陥没させた凹形状部による構成であり、リアカバー12に一体形成されている例を示した。しかし、把持部としては、実施例1,2に示す構成例に限られるものではない。例えば、リアカバーに一体で突出して把持部を形成する例としても良い。また、リアカバーとは別体の部品により把持部を設ける例としても良い。さらに、凸形状部と凹形状部を組み合わせて把持部を構成する例としても良い。
【0069】
実施例1,2では、把持部80に、気温測定用の複数個の通気孔85を設ける例を示した。しかし、実施例1,2に示す構成例に限られるものではない。例えば、把持部と気温測定用の複数個の通気孔をそれぞれ別の位置に設ける例としても勿論良い。
【0070】
実施例1,2では、カフ収納空間構成部品20として、カフ収納空間Sの一部(後面と左右両側面の3つの空間仕切り面を分担)を構成する例を示した。しかし、カフ収納空間構成部品としては、この例に限られるものではない。例えば、カフ収納空間の全部(前後面と左右両側面と底面の5つの空間仕切り面を分担)を構成する容器型のカフ収納空間構成部品の例としても良い。例えば、カフ収納空間の一部を構成する場合、本体部の背面との間でカフを挟持する壁部と、カフを下から支える支持部と、を有し、後面と底面の2つの空間仕切り面を分担する開放型のカフ収納空間構成部品の例としても良い。
【0071】
実施例1,2では、カフ収納空間Sの一部又は全部を構成するカフ収納空間構成部品20として、本体部10とは別体部品による例を示した。しかし、カフ収納空間の一部又は全部を構成するカフ収納空間構成部品としては、本体部に対して一体に設けられる一体部品による例としても良い。
【符号の説明】
【0072】
1 血圧計
10 本体部
20 カフ収納空間構成部品
30 表示パネル部
40 メイン基板部
50 血圧測定用部品
52 ポンプ
60 操作ボタン部
70 電池収納部
72 電池
80 把持部
S カフ収納空間
図1
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