(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162563
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】空気処理システム
(51)【国際特許分類】
F24F 7/007 20060101AFI20231101BHJP
F24F 11/33 20180101ALI20231101BHJP
F24F 11/77 20180101ALI20231101BHJP
F24F 11/74 20180101ALI20231101BHJP
F24F 11/48 20180101ALI20231101BHJP
F24F 110/70 20180101ALN20231101BHJP
F24F 120/14 20180101ALN20231101BHJP
【FI】
F24F7/007 B
F24F11/33
F24F11/77
F24F11/74
F24F11/48
F24F110:70
F24F120:14
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072968
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 渉
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
【Fターム(参考)】
3L056BD01
3L056BD07
3L056BF06
3L260AB15
3L260AB18
3L260BA12
3L260BA16
3L260BA64
3L260CA03
3L260CA17
3L260EA07
3L260FC01
3L260FC21
3L260HA01
(57)【要約】
【課題】室内の換気量を考慮した換気装置と空気処理装置との連動制御を実現する。
【解決手段】空気処理システムは、室内の換気を行う換気装置12と、室内の空気の清浄化を行う空気処理装置28,65と、換気装置12及び空気処理装置28,65を制御するコントローラ60,24,36,70と、を備え、コントローラ60,24,36,70は、換気装置12の換気量Q1と空気処理装置28,65の処理量Q2との合計が所定量Qとなるように、換気装置12及び空気処理装置28,65を制御する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内の換気を行う換気装置(12)と、
前記室内の空気の清浄化を行う空気処理装置(28,65)と、
前記換気装置(12)及び前記空気処理装置(28,65)を制御するコントローラ(60,24,36,70)と、を備え、
前記コントローラ(60,24,36,70)は、前記換気装置(12)の換気量(Q1)と前記空気処理装置(28,65)の処理量(Q2)との合計が所定量(Q)となるように、前記換気装置(12)及び前記空気処理装置(28,65)を制御する空気処理システム。
【請求項2】
前記換気装置(12)は、室内の二酸化炭素濃度を検出する濃度検出センサ(63)を有し、
前記コントローラ(60,24,36,70)は、室内の二酸化炭素濃度が所定の第1濃度以下になるように、前記換気装置(12)を制御する、請求項1に記載の空気処理システム。
【請求項3】
前記コントローラ(60,24,36,70)は、室内の二酸化炭素濃度が前記第1濃度よりも低い第2濃度以下であり、かつ、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合に、前記空気処理装置(28,65)の処理量(Q2)の割合を、前記換気装置(12)の換気量(Q1)の割合よりも大きくする、請求項2に記載の空気処理システム。
【請求項4】
前記コントローラ(60,24,36,70)は、室内の二酸化炭素濃度が前記第1濃度以下で前記第2濃度を超える場合に、前記換気装置(12)による換気量(Q1)を減らしながら前記空気処理装置(28,65)による処理量(Q2)を増加させる、請求項3に記載の空気処理システム。
【請求項5】
前記コントローラ(60,24,36,70)は、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合に、前記空気処理装置(28,65)の処理量(Q2)を、前記所定量(Q)を満たすための前記空気処理装置(28,65)の処理量よりも増加させる、請求項1~4のいずれか1項に記載の空気処理システム。
【請求項6】
前記室内の人を検知する人検知センサ(53)をさらに備え、
前記コントローラ(60,24,36,70)は、前記人検知センサ(53)の検知結果に基づき前記所定量(Q)を決定する、請求項1~4のいずれか1項に記載の空気処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、換気装置と、空気清浄装置と、これらを連動して制御する制御装置とを備えた換気空調システムが開示されている。この換気空調システムは、換気装置が室内に取り入れた空気によって室内が汚染されても、空気清浄装置が連動して運転することで、室内の汚染を抑制するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、ウイルスや細菌による感染症の予防の観点から、室内の換気量を高めることが推奨されている。特許文献1記載の技術では、室内の汚染の程度に着目して換気装置と空気清浄装置とを連動制御するだけであり、室内の換気量を考慮した連動制御は行われていない。
【0005】
本開示は、室内の換気量を考慮した換気装置と空気処理装置との連動制御を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本開示の空気処理システムは、
室内の換気を行う換気装置と、前記室内の空気の清浄化を行う空気処理装置と、前記換気装置及び前記空気処理装置を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記換気装置の換気量と前記空気処理装置の処理量との合計が所定量となるように、前記換気装置及び前記空気処理装置を制御する。
【0007】
空気処理装置は、室内の空気の清浄化(室内の汚染物質の除去等)を行う点で、換気と同等の機能を有していると考えることができる。そのため、本開示では、換気装置による換気量に加えて、空気処理装置の処理量をも室内の換気量とみなし、これらの合計が所定量、例えば、法令、規則等によって推奨され若しくは義務付けられる室内の換気量となるように、換気装置及び空気処理装置を制御する。これにより、例えば、換気装置だけでは前記所定量が満たされない場合であっても、空気処理装置による処理量をも加味して前記所定量を満たすことが可能となる。
【0008】
(2) 上記(1)において、好ましくは、前記換気装置は、室内の二酸化炭素濃度を検出する濃度検出センサを有し、前記コントローラは、室内の二酸化炭素濃度が所定の第1濃度以下になるように、前記換気装置を制御する。
【0009】
上記構成によれば、室内の二酸化炭素濃度が所定の第1濃度、例えば、法令や規則などで規定された最大濃度(上限値)を超える場合には、室内の二酸化炭素濃度を低下させるように換気装置の換気量を制御することができる。
【0010】
(3) 上記(2)において、好ましくは、前記コントローラは、室内の二酸化炭素濃度が前記第1濃度よりも低い第2濃度以下であり、かつ、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合に、前記空気処理装置の処理量の割合を、前記換気装置の換気量の割合よりも大きくする。
【0011】
上記構成によれば、二酸化炭素濃度が第2濃度以下の場合は、それ以上二酸化炭素濃度を下げる必要性が小さいので、外気導入に伴う室内の負荷が大きければ空気処理装置の処理量を増加させ、当該負荷を低減させることができる。
【0012】
(4) 上記(3)において、好ましくは、前記コントローラは、室内の二酸化炭素濃度が前記第1濃度以下で前記第2濃度を超える場合に、前記換気装置による換気量を減らしながら前記空気処理装置による処理量を増加させる。
【0013】
上記構成によれば、室内の二酸化炭素濃度が第2濃度以下でなくても第1濃度以下となっている場合は、換気装置による換気量を減らしながら空気処理装置による処理量を増加させることで、当該処理量を含む室内の換気量を大きく変動させることなく、外気導入に伴う室内の負荷の増加に対応することができる。
【0014】
(5) 上記(1)~(4)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記コントローラは、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合に、前記空気処理装置の処理量を、前記所定量を満たすための前記空気処理装置の処理量よりも増加させる。
【0015】
上記構成によれば、換気装置の換気量と空気処理装置の処理量との合計が所定量(例えば推奨される室内の換気量)を満たしている場合であっても、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合は、空気処理装置の処理量をより増大させ、室内の負荷を迅速に低減させることができる。
【0016】
(6) 上記(1)~(5)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記室内の人を検知する人検知センサをさらに備え、前記コントローラは、前記人検知センサの検知結果に基づき前記所定量を決定する。
【0017】
上記構成によれば、室内における人の状況に応じて、前記所定量を適切に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示の第1の実施形態に係る空気処理システムの概略的な構成図である。
【
図2】空気処理システムの制御系のブロック図である。
【
図3】空気処理システムの連動運転の制御手順を示すフローチャートである。
【
図4】本開示の第2の実施形態に係る空気処理システムの概略的な構成図である。
【
図5】空気処理システムの制御系のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
図1は、本開示の第1の実施形態に係る空気処理システムの概略的な構成図である。
図1に示すように、空気処理システム10は、空気調和機11と、換気装置12とを備えている。空気調和機11は、室外機21と室内機22とを備えている。室内機22と換気装置12とは、屋内(建物内)に設置されている。具体的に、室内機22と換気装置12とは、部屋Rの天井裏の空間S3に設置されている。ただし、室内機22及び換気装置12は、部屋Rの壁、床の上、天井の下等に設置されていてもよい。室外機21は、屋外(建物外)に設定されている。
【0020】
(空気調和機の構成)
空気調和機11は、冷媒が循環する冷媒回路により蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、部屋Rの内部である室内空間(空調対象空間)S1の空気の温度を調整する。室外機21と室内機22とは冷媒回路を構成する冷媒配管23で接続されている。
【0021】
室内機22は、ファン26と、熱交換器27とを備えている。ファン26は、室内空間S1の空気を取り込み、熱交換器27は、取り込んだ空気と冷媒との間で熱交換を行い、当該空気の温度調整を行う。ファン26は、温度調整された空気を再び室内空間S1に吹き出すことによって、室内空間S1の温度を所望に調整する。
【0022】
本実施形態の室内機22は、空気清浄ユニット(空気清浄装置)28を備えている。空気清浄ユニット28は、室内の空気を清浄化処理する空気処理装置を構成している。この空気清浄ユニット28は、埃、菌、ウイルス、臭気等の汚染物質を除去するフィルタ29と、フィルタ29に吸着した汚染物質を不活化したり分解したりする清浄化装置30とを備えている。フィルタ29は、埃等を帯電させて収集する電気集塵フィルタ、光の照射によって臭気等の有機物質を分解する光触媒フィルタ等が採用される。清浄化装置30は、プラズマ放電を発生させ酸化分解力の高い活性種を生成するものや、光触媒フィルタに紫外線を照射するもの等が採用される。ただし、本開示の空気清浄ユニット28は、少なくとも埃を除去できるフィルタ29を備えていればよい。
【0023】
図2は、空気処理システムの制御系のブロック図である。
図1及び
図2に示すように、空気調和機11(室内機22)は、コントローラ24と、リモートコントローラ25(
図1)とを備えている。コントローラ24(以下、「空調コントローラ」ともいう)は、室内機22に収容されたファン26等の動作を制御する。空調コントローラ24は、例えば、CPU等の制御部24a、RAM、ROM等の記憶部24bを備えたマイクロコンピュータにより構成される。空調コントローラ24は、記憶部24bにインストールされたプログラムを制御部24aが実行することによって、所定の機能を発揮する。室内コントローラ24は、FPGAやASIC等の集積回路を備えたものであってもよい。
【0024】
空調コントローラ24は、後述する換気装置12の換気コントローラ36と、連動コントローラ60とに有線又は無線で通信可能に接続されている。なお、空調コントローラ24は、室外機21に設けられていてもよいし、室外機21及び室内機22の双方に設けられていてもよい。
【0025】
図1に示すように、リモートコントローラ25は、空気調和機11の運転開始/運転停止の操作や、室内の温度、送風の強弱等の設定を行うために用いられる。リモートコントローラ25は、室内機22の空調コントローラ24に有線又は無線で通信可能に接続されている。ユーザは、リモートコントローラ25を使用することによって、遠隔で空気調和機11を操作することができる。本実施形態のリモートコントローラ25は、空気調和機11と換気装置12との連動運転のオンオフ操作が可能となっている。
【0026】
図2に示すように、室内機22には、種々のセンサが設けられている。具体的に、室内機22には、温度センサ51、湿度センサ52、人検知センサ53が設けられている。室内機22の空気清浄ユニット28には、埃センサ54、においセンサ55が設けられている。温度センサ51は、室内の温度を検出する。湿度センサ52は室内の湿度を検出する。人検知センサ53は、室内の人を検知する。埃センサ54は、室内の埃の量又は濃度を検出する。においセンサ55は、室内の臭気成分の濃度を検出する。
【0027】
空気調和機11は、温度センサ51及び湿度センサ52により検出された温度及び湿度に基づいて冷房運転及び暖房運転の制御(冷媒の蒸発温度、風量等の制御)を実行する。また、空気調和機11は、人検知センサ53により検出された室内の人の有無や人数に基づいて、風向、風量等の制御を実行する。空気調和機11は、においセンサ55により検出された臭気成分の濃度に基づいて、清浄化装置30の制御や風量制御等を実行する。空気調和機11は、埃センサ54により検出された埃の量又は濃度に基づいて、清浄化装置30の制御や風量制御等を実行する。
【0028】
各センサ51~55の検出信号は、空調コントローラ24に入力される。各センサ51~55は、室内機22の筐体に設けられているが、筐体外に設けられていてもよい。例えば、各センサ51~55は、室内機22に接続されたリモートコントローラ25に設けられていてもよい。
【0029】
空気調和機11の室内機22は、冷房運転及び暖房運転を行うことなく、空気清浄ユニット28による空気清浄運転のみを単独で行うことができる。この場合、空気清浄運転は、冷媒回路における冷媒の流れを止めた状態で、ファン26のみを駆動する。
【0030】
(換気装置12の構成)
換気装置12は、室内空間S1の換気を行う。具体的に、本実施形態の換気装置12は、一種換気を行う装置であり、室内空気の排出と室外空気の供給とを同時に行う。換気装置12は、空気調和機11と連動して、あるいは、単独で運転される。
【0031】
図1に示すように、換気装置12は、ダクト45a~45dを介して室外空間S2及び室内空間S1と接続されている。換気装置12は、略直方体の箱形状を有するケーシングを有する。ケーシング内には、熱交換器32と、排気ファン33と、給気ファン34とが収容されている。ケーシング31には、還気取入口44、排気吹出口42、外気取入口43、及び、給気吹出口41設けられている。
【0032】
還気取入口44は、室内空間S1からの空気(還気)RAをケーシング31内に取り入れるために用いられる。排気吹出口42は、ケーシング31内に取り入れられた還気RAを、排気EAとして室外空間S2に排出するために用いられる。外気取入口43は、室外空間S2からの空気(外気)OAをケーシング31内に取り入れるために用いられる。給気吹出口41は、ケーシング31内に取り入れられた外気OAを、給気SAとして室内空間S1に供給するために用いられる。
【0033】
外気取入口43と排気吹出口42とは、それぞれダクト45a,45bを介して室外空間S2に繋がっている。還気取入口44と給気吹出口41とは、ダクト45d,45cを介して室内空間S1に繋がっている。
【0034】
ケーシング31の内部において、還気取入口44から取り入れられた還気RAは熱交換器32を通過し、排気EAとして排気吹出口42から室外空間S2へ排出される。外気取入口43から取り入れられた外気OAは熱交換器32を通過し、給気SAとして給気吹出口41から室内空間S1へ供給される。
【0035】
熱交換器32は、直交型の全熱交換器である。熱交換器32は、還気取入口44から排気吹出口42へ流れる空気と、外気取入口43から給気吹出口41へ流れる空気との間で、顕熱及び潜熱の交換(全熱交換)を行う。これにより、室外から熱交換器32を通過して室内に供給される空気による室内の温度及び湿度の変動を抑制することができる。
【0036】
排気ファン33は、排気吹出口42の近傍に配置されている。この排気ファン33が駆動されることによって、還気取入口44から排気吹出口42へ流れる空気の流れが生成される。給気ファン34は、給気吹出口41の近傍に配置されている。この給気ファン34が駆動されることによって、外気取入口43から給気吹出口41へ流れる空気の流れが生成される。
【0037】
図2に示すように、換気装置12は、コントローラ36(以下、換気コントローラともいう)を備える。換気コントローラ36は、排気ファン33及び給気ファン34の動作を制御する。換気コントローラ36は、CPU等の制御部36a、RAM、ROM等の記憶部36bを備えたマイクロコンピュータ等からなる。換気コントローラ36は、記憶部36bにインストールされたプログラムを制御部36aが実行することによって、所定の機能を発揮する。換気コントローラ36は、FPGAやASIC等の集積回路を備えたものであってもよい。
【0038】
換気装置12には、温度センサ61、湿度センサ62、CO2センサ(二酸化炭素濃度検出センサ)63、風量センサ64が設けられている。温度センサ61及び湿度センサ62は、それぞれ室内における温度と湿度とを検出する。CO2センサ63は、室内におけるCO2(二酸化炭素)の濃度を検出する。風量センサ64は、排気ファン33及び給気ファン34から吹き出される空気の風量を検出する。各センサ61~64の検出値は、換気コントローラ36に入力される。なお、排気ファン33及び吸気ファン34の風量は、各ファン33,34のモータを流れる電流値と、ダクト45a~45dの通風抵抗とから求めてもよい。
【0039】
換気コントローラ36は、室内のCO2濃度が設定値以下となるように、排気ファン33及び給気ファン34の動作を制御する。室内のCO2濃度の上限は、建築物環境衛生管理基準等の所定の基準や規格、法令等によって定められており、換気コントローラ36は、これらの基準を満たすことができる設定値(後述する第1濃度)を記憶部36bに保持している。室内の必要換気量についても、建築基準法等の法令や規則等によって定められており、例えば、一人当たりの必要換気量と室内に居る人数とを用いて求められる。換気コントローラ36は、室内の定員(最大人数)と一人当たりの必要換気量とを用いて求めることができる必要換気量を記憶部36bに保持している。
【0040】
(連動制御の説明)
本実施形態の空気処理システム10では、室内機22に設けられた空気清浄ユニット28と、換気装置12とを連動して運転することができる。この連動運転は、次の理由に基づいて行われる。
【0041】
上述したように、室内の必要換気量は、法令や規則によって定められているが、近年、ウイルスや細菌による感染症を予防する観点から、必要換気量を高めることが推奨されている。そのため、既存の換気装置では、推奨される必要換気量(以下、「推奨換気量」ともいう)を満たすことができない場合がある。一方、換気装置による換気量が推奨換気量を満たしていたとしても、換気装置を常に最大風量で運転しなければならない状況が継続すると、エネルギー消費量が大きくなり運転コストが多大となる。
【0042】
空気清浄ユニット28は、室内に存在する汚染物質を低減、除去するという点において、換気と同等の機能を有していると考えられる。そのため、本実施形態の空気処理システム10は、空気清浄ユニット28の処理量を室内の換気量とみなし、換気装置12では賄えない推奨換気量を空気清浄ユニット28の処理量で補ったり、換気装置12のエネルギー消費を低減したりするために、換気装置12と連動して空気清浄ユニット28を運転する。
【0043】
以下、換気装置12と空気清浄ユニット28との連動運転の制御について詳細に説明する。
図1及び
図2に示すように、空気処理システム10は、換気装置12と空気清浄ユニット28との連動運転の制御を行うコントローラ60(以下、「連動コントローラ」ともいう)を備えている。連動コントローラ60は、CPU等の制御部60a、RAM、ROM等の記憶部60bを備えたマイクロコンピュータ等からなる。連動コントローラ60は、記憶部60bにインストールされたプログラムを制御部60aが実行することによって、所定の機能を発揮する。連動コントローラ60は、FPGAやASIC等の集積回路を備えたものであってもよい。連動コントローラ60は、空調コントローラ24及び換気コントローラ36に有線又は無線で通信可能に接続されている。
【0044】
上述したように、空気清浄ユニット28による空気の清浄化を換気とみなすためには、空気清浄ユニット28が清浄化した空気量を室内の換気量に換算する必要がある。そのため、連動コントローラ60は、室内の換気量に相当する空気処理システム10の処理量(相当換気量;みなし換気量)を演算により求める。本実施形態では、空気清浄ユニット28の風量(ファン26の風量)に所定の補正係数を掛けることによって、換気量に換算された空気清浄ユニット28の処理量を求める。この補正係数としては、例えば空気清浄ユニット28による埃の集塵効率を採用することができる。連動コントローラ60は、換気装置12による換気量と空気清浄ユニット28の処理量との合計が推奨換気量となるように、換気装置12及び空気清浄ユニット28を連動して制御する。言い換えると、連動コントローラ60は、次の式(1)、(2)が満たされるように、換気装置12及び空気清浄ユニット28を連動して制御する。
【0045】
Q=Q1+Q2 … (1)
Q2=α×Q3 … (2)
ただし、Qは推奨換気量、Q1は換気装置12の換気量(風量)、Q2は空気清浄ユニット28による空気の処理量(相当換気量)、Q3は空気清浄ユニット28の風量、αは補正係数である。
【0046】
連動コントローラ60は、室内のCO2濃度や負荷(温度、湿度、汚染物質の量(濃度)等)に応じて複数の運転モードを切り替えて実行することができる。具体的に、本実施形態の連動コントローラ60は、換気を優先した「換気優先モード」と、換気と空気清浄とのバランスに配慮した「バランスモード」と、換気よりも空気清浄を優先した「清浄優先モード」とを実行可能である。
【0047】
室内のCO2濃度が所定の設定値(上限値)よりも大きい場合、迅速にCO2濃度を下げる必要がある。このような場合、連動コントローラ60は、換気優先モードを実行し、室内の換気を促進してCO2濃度を低下させる。具体的に、連動コントローラ60は、室内のCO2濃度が設定値以下となるまで、換気装置12を最大換気量(風量)で運転するよう換気コントローラ36に指示を与え、短時間で室内のCO2濃度を設定値以下に下げる。
【0048】
換気優先モードの実行中、空気清浄ユニット28は、室内の必要換気量(推奨換気量)を満たしているか否かの観点で運転される。具体的に、換気装置12だけでは推奨換気量Qが満たされない場合には、空気清浄ユニット28は、不足分の換気量に相当する処理量(相当換気量)Q2で運転される。逆に、換気装置12だけで推奨換気量Qが満たされる場合には、連動制御による空気清浄ユニット28の運転は行われない。この場合、室内空気の汚染の程度、例えば埃センサ54やにおいセンサ55の検出値に応じて空調コントローラ24により空気清浄ユニット28が運転される。
【0049】
室内のCO2濃度が設定値以下の場合、少なくともその状態を維持すれば足りため、換気装置12の換気量Q1を小さくすることが可能となる。そのため、連動コントローラ60は、換気優先モードからバランスモードに運転を切り替える。バランスモードは、換気装置12の換気量Q1と空気清浄ユニット28の処理量Q2とのバランスを取りながら推奨換気量を維持するモードである。このバランスモードでは、換気優先モードから換気装置12による換気量Q1を減少させ、この減少によって推奨換気量Qに足りなくなった分を空気清浄ユニット28の処理量Q2によって補う運転を行う。言い換えると、CO2濃度が設定値以下の場合は、換気装置12による換気量Q1を下げながら空気清浄ユニット28の処理量Q2を増大させる運転を行う。
【0050】
換気装置12による換気量Q1と空気清浄ユニット28の処理量Q2とが同一である場合、換気装置12の方が空気清浄ユニット28よりも消費エネルギーが大きくなる。そのため、バランスモードでは、推奨換気量Qを満たしながら換気優先モードよりも消費エネルギーを低減させることができる。この点において、バランスモードは、消費エネルギーを低減させる「省エネモード」ともいうことができる。
【0051】
室内を換気することによって、室外から流入した空気により室内の温度、湿度、汚染物質の濃度が高まることがある。言い換えると、室内を換気することによって室内の負荷が高まることがある。これらの負荷が大きくなりすぎると、室内に居る人に不快感を与える可能性がある。本実施形態の空気処理システム10は、連動運転中、室内の負荷が所定値を超えた場合には、バランスモードから清浄優先モードに切り替える。この清浄優先モードでは、換気装置12による換気量Q1よりも空気清浄ユニット28による処理量Q2を大きくし、室内の負荷を積極的に低減させる。
【0052】
以下、空気処理システム10の連動運転の制御手順について説明する。
図3は、空気処理システムの連動運転の制御手順を示すフローチャートである。
連動コントローラ60は、リモートコントローラ25等を介して連動運転の指示の入力が受け付けられると、
図3のステップS11において、人検知センサ53から人検知の信号を受けたか否かを判断する。人検知センサ53の検知信号は、空調コントローラ24から連動コントローラ60に送信される。
【0053】
連動コントローラ60は、室内の人が検知されたと判断すると、ステップS12において、室内の必要換気量を設定する。人検知センサ53が室内の人の有無のみを検知する場合、連動コントローラ60は、室内に定員まで人がいると想定して最大の必要換気量を設定する。人検知センサ53によって人の数まで検知可能である場合、連動コントローラ60は、一人当たりの必要換気量と人数とから室内の必要換気量を求め、設定する。なお、人検知センサ53によって検出された人数が定員を超えている場合、連動コントローラ60は、例えばリモートコントローラ25の表示部を介して、定員オーバーである旨と、部屋Rの窓を開けての換気を促す旨とを報知してもよい。
【0054】
連動コントローラ60は、ステップS13において、換気優先モードで空気処理システム10を運転する。換気優先モードは、前述したように換気装置12を最大風量で運転するモードである。連動コントローラ60は、ステップS14において、室内のCO2濃度が所定の第1濃度以下であるかを判断する。この第1濃度は、法令や規則等により規定された室内のCO2濃度の上限であり、換気コントローラ36の記憶部36bにCO2濃度の設定値として保持されている。第1濃度の値は、換気コントローラ36から連動コントローラ60に送信される。
【0055】
連動コントローラ60は、ステップS14の判断が肯定的(Yes)である場合には処理をステップS15に進め、否定的(No)である場合には、同じ処理を繰り返す。連動コントローラ60は、ステップS15において、換気優先モードからバランスモードに切り替えて換気装置12及び空気清浄ユニット28を運転する。上述したように、バランスモードは、換気優先モードから換気装置12による換気量を減少させ、空気清浄ユニット28を運転することによって空気を清浄化し、その処理量によって推奨換気量の不足分を補う。ただし、このバランスモードでは、空気清浄ユニット28の処理量が換気装置12の換気量を超えることはなく、換気優位な運転となり、室内のCO2濃度をさらに低下させることができる。また、バランスモードでは、徐々に換気装置12の換気量を減らしながら、徐々に空気清浄ユニット28の処理量を増加させてもよいし、換気優先モードからバランスモードに切り替わった時点で、換気装置12の換気量を一定量減らし、空気清浄ユニット28の処理量を一定量増やし、その状態を継続してもよい。
【0056】
次いで、連動コントローラ60は、ステップS16において、室内のCO2濃度が所定の第2濃度以下であるか否かを判断する。この第2濃度は、第1濃度よりも低い濃度である。連動コントローラ60は、ステップS16の判断が肯定的(Yes)である場合には、処理をステップS17に進める。
【0057】
ステップS17において、連動コントローラ60は、換気装置12による外気導入に伴う室内の負荷が所定以上であるか否かを判断する。この負荷としては、例えば、埃センサ54によって検出される埃の量(濃度)を採用することができる。また、これに加えて又は代えて、室内の負荷として、室内の温度又は湿度を採用することもできる。連動コントローラ60は、ステップS17の判断が肯定的(Yes)である場合には、ステップS18に処理を進め、否定的(No)である場合には、処理をステップS16に戻す。
【0058】
ステップS18において、連動コントローラ60は、バランスモードから清浄優先モードに切り替えて換気装置12及び空気清浄ユニット28を運転する。具体的に、連動コントローラ60は、換気装置12による換気量Q1をさらに減少させ、空気清浄ユニット28の処理量Q2をさらに増加させることによって、換気量Q1よりも処理量Q2を大きくする。これにより、室内の負荷を積極的に取り除きながら、連動運転におけるエネルギー消費をより低減することができる。なお、室内の負荷が所定の閾値を超える場合には、空気清浄ユニット28の処理量Q2をさらに増加させることによって、換気量Q1と処理量Q2との合計が、推奨換気量Qを上回るようにしてもよい。言い換えると、空気清浄ユニット28の処理量Q2を、推奨換気量Qを満たすための処理量よりも大きくしてもよい。これにより、室内の負荷を急速に低減することができる。
【0059】
ステップS19において、連動コントローラ60は、清浄優先モードを実行してから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間が経過した場合には、処理をステップS13に戻し、換気優先モードに切り替えて実行する。このような切替を行うのは、換気量Q2の少ない清浄優先モードを長時間行うと、室内のCO2濃度が高まる可能性が高くなるからである。連動コントローラ60は、連動運転の停止の指示を受けるまで、上記の制御手順を繰り返し実行する。
【0060】
[第2の実施形態]
図4は、本開示の第2の実施形態に係る空気処理システムの概略的な構成図である。
図5は、空気処理システムの制御系のブロック図である。
上記第1の実施形態に係る空気処理システム10は、空気清浄装置が、空気調和機11に組み込まれた空気清浄ユニット28により構成されていたが、本実施形態に係る空気処理システム10は、空気清浄専用の空気清浄装置65を備えている。この空気清浄装置65は、ファン66と、フィルタ67と、清浄化装置68と、これらを収容するケーシング69とを備えている。清浄化装置68は、フィルタ67に付着した埃、菌、ウイルス、臭気成分等を分解、除去する。空気清浄装置65は、室内の床や壁等に設置される。ただし、第1の実施形態と同様に、空気清浄装置65は天井裏の空間S3に設置されていてもよい。空気清浄装置65は、少なくとも埃を除去できるフィルタ67を備えていればよい。
【0061】
図5に示すように、空気清浄装置65は、さらにコントローラ70(以下、「空気清浄コントローラ」ともいう)、埃センサ71、及びにおいセンサ72を備えている。空気清浄コントローラ70は、上述した空調コントローラ24と同様に、例えば、CPU等の制御部70a、RAM、ROM等の記憶部70bを備えたマイクロコンピュータにより構成される。空気清浄コントローラ70は、記憶部70bにインストールされたプログラムを制御部70aが実行することによって、所定の機能を発揮する。空気清浄コントローラ70は、FPGAやASIC等の集積回路を備えたものであってもよい。空気清浄コントローラ70は、換気装置12のコントローラ36及び連動コントローラ60に通信可能に接続されている。
【0062】
本実施形態の空気処理システム10は、第1の実施形態の空気処理システム10と同様に、
図3に示す制御手順で換気装置12と空気清浄装置65との連動運転を行う。本実施形態の空気清浄装置65は、人検知センサ53を備えていないため、
図3におけるステップS11は行わず、ステップS12~S19の処理を実行する。この場合、ステップS12において、連動コントローラ60は、室内に定員まで人がいると想定して最大の必要換気量を設定する。その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0063】
[他の実施形態]
空気処理システム10は、上記第1、第2の実施形態で説明したものに限定されず、適宜変更することができる。例えば、上記実施形態では、空気清浄装置28,65が埃センサ54、においセンサ55を備えていたが、少なくとも埃センサ54を備えていればよい。空気処理システム10は、必ずしも連動コントローラ60を備えていなくてもよく、上記実施形態の連動コントローラ60が行っていた連動運転の処理を、換気装置12のコントローラ24又は空気清浄装置28,65のコントローラ24,70が実行してもよい。換気装置12は、熱交換器32として、全熱交換器に代えて冷媒との間で空気の熱交換を行うものを備えてもよい。換気装置12は、熱交換器32を備えていなくてもよい。上記実施形態の換気装置12は、ファンによって室内への給気と室外への排気との双方を行う第一種換気装置であるが、換気装置12は、ファンによって室内への給気を行い、室外への排気を自然に委ねる第二種換気装置、又は、ファンによって室外への排気を行い、室内への給気を自然に委ねる第三種換気装置であってもよい。上記実施形態では、外気導入に伴って増加する室内の負荷、例えば、室内の温度、湿度、埃の量等は、換気装置12や空気清浄装置28,60に設けられたセンサで検出されているが、屋外やダクト45a~45d等に設けられたセンサを用いて検出されてもよい。
【0064】
[実施形態の作用効果]
(1) 上記実施形態の空気処理システム10は、室内の換気を行う換気装置12と、室内の空気の清浄化を行う空気処理装置(空気清浄装置)28,65と、換気装置12及び空気清浄装置28,65を制御するコントローラ(連動コントローラ60,空調コントローラ24,換気コントローラ36,又は空気清浄コントローラ70)と、を備え、コントローラ60,24,36,70は、換気装置12の換気量Q1と空気処理装置28,65の処理量Q2との合計が所定量(推奨換気量)Qとなるように、換気装置12及び空気処理装置28,65を制御する。空気処理装置28,65は、室内の空気の清浄化(室内の汚染物質の除去等)を行う点で、換気と同等の機能を有していると考えることができる。そのため、上記実施形態では、換気装置12による換気量Q1に加えて、空気清浄装置28,65の処理量Q2をも室内の換気量とみなし、これらの合計が所定量Q、例えば、法令、規則等によって推奨され若しくは義務付けられる室内の換気量となるように、換気装置12及び空気処理装置28,65を制御する。そのため、例えば、換気装置12だけでは所定量Qが満たされない場合であっても、空気処理装置28,65による処理量Q2をも加味して前記所定量Qを満たすことが可能となる。
【0065】
(2) 上記実施形態では、換気装置12が、室内の二酸化炭素濃度を検出する濃度検出センサ63を有し、コントローラ60,24,36,70は、室内の二酸化炭素濃度が所定の第1濃度以下になるように、前記換気装置12を制御する。これにより、室内の二酸化炭素濃度が所定の第1濃度、例えば、法令や規則などで規定された上限値を超える場合には、室内の二酸化炭素濃度を低下させるように換気装置12の換気量Q1を制御することができる。
【0066】
(3) 上記実施形態では、コントローラ60,24,36,70が、室内の二酸化炭素濃度が第1濃度よりも低い第2濃度以下であり、かつ、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合に、空気処理装置28,65の処理量Q2の割合を、換気装置12の換気量Q1の割合よりも大きくする。これにより、二酸化炭素濃度が第2濃度以下の場合は、それ以上、二酸化炭素濃度を下げる必要性が小さいので、外気導入に伴う室内の負荷が大きければ空気処理装置28,65の処理量Q2を増加させ、当該負荷を低減させることができる。
【0067】
(4) 上記実施形態では、コントローラ60,24,36,70が、室内の二酸化炭素濃度が第1濃度以下で第2濃度を超える場合に、換気装置12による換気量Q1を減らしながら空気処理装置28,65による処理量Q2を増加させる。
【0068】
上記構成によれば、室内の二酸化炭素濃度が第2濃度以下でなくても第1濃度以下となっている場合は、換気装置12による換気量Q1を減らしながら空気処理装置28,65による処理量Q2を増加させることで、当該処理量Q2を含む室内の換気量を大きく変動させることなく、外気導入に伴う室内の負荷の増加に対応することができる。
【0069】
(5) 上記実施形態では、コントローラ60,24,36,70が、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合に、空気処理装置28,65の処理量Q2を、前記所定量Qを満たすための空気処理装置28,65の処理量よりも増加させる。これにより、換気装置12の換気量Q1と空気処理装置28,65の処理量Q2との合計が所定量(推奨換気量)Qを満たしている場合であっても、外気導入に伴う室内の負荷が所定値よりも大きい場合は、空気処理装置28,65の処理量Q2をさらに増大させ、室内の負荷を迅速に低減させることができる。
【0070】
(6) 上記実施形態では、空気処理システム10が、室内の人を検知する人検知センサ53をさらに備え、コントローラ60,24,36,70は、人検知センサ53の検知結果に基づき所定量Qを決定する。これにより、室内における人の状況に応じて、前記所定量Qを適切に設定することができる。
【0071】
なお、本開示は、以上の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0072】
10 :空気処理システム
12 :換気装置
24 :空調コントローラ
28 :空気清浄ユニット(空気清浄装置;空気処理装置)
36 :換気コントローラ
53 :人検知センサ
60 :連動コントローラ
63 :CO2センサ(濃度検出センサ)
64 :センサ
65 :空気清浄装置(空気処理装置)
70 :空気清浄コントローラ
Q :推奨換気量(所定量)
Q1 :換気量
Q2 :処理量