(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162630
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 29/77 20150101AFI20231101BHJP
F21S 8/04 20060101ALI20231101BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20231101BHJP
【FI】
F21V29/77
F21S8/04 110
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073099
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】辻 裕也
(72)【発明者】
【氏名】衛藤 信行
(57)【要約】
【課題】照明器具の放熱性能を高める。
【解決手段】本実施形態に係る照明器具は、光源ユニット1と、光源ユニット1が設けられた取付板42と、取付板42の中心部421から径方向に間隔を空けて放射状に配置された複数の放熱フィン31とを備え、複数の放熱フィン31は、間隔が第1間隔d1である第1放熱フィン31aと、間隔が第1間隔d1とは異なる第2間隔d2である第2放熱フィン31bとを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、
前記光源ユニットが設けられた取付板と、
前記取付板の中心部から径方向に間隔を空けて放射状に配置された複数の放熱フィンとを備え、
前記複数の放熱フィンは、
前記間隔が第1間隔である第1放熱フィンと、
前記間隔が前記第1間隔とは異なる第2間隔である第2放熱フィンとを含む照明器具。
【請求項2】
前記放熱フィンは、一枚の板状材を折り曲げて形成される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記放熱フィンは、対向する一対の放熱板を有する、請求項1に記載の照明器具。
【請求項4】
前記一対の放熱板のうち少なくとも一方が、前記取付板に対して傾斜を有するにように形成されている請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記一対の放熱板は、互いに平行である請求項3に記載の照明器具。
【請求項6】
前記一対の放熱板は、前記径方向における一方の長さと他方の長さとが異なる、請求項3に記載の照明器具。
【請求項7】
前記一対の放熱板は、一方の高さと他方の高さとが異なる、請求項3に記載の照明器具。
【請求項8】
前記複数の放熱フィンは、すべて同一形状である請求項1に記載の照明器具。
【請求項9】
前記複数の放熱フィンは、前記第1放熱フィンと前記第2放熱フィンとが周方向に交互に配置されている請求項1から7のいずれか1つに記載の照明器具。
【請求項10】
前記複数の放熱フィンが、
前記取付板の外周部を基準に配置された第3放熱フィンをさらに含む、請求項1に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、体育館やホールなどの天井の高い建物に設置され、照明空間を上方から照明する、いわゆる高天井用の照明器具が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1の照明器具では、ベースの下面にはLEDが設けられている。また、ベースの上面にはLEDが発光した際に発する熱を放熱するための複数の放熱フィンが放射状に配列されている。特許文献1では、各放熱フィンは、ベースに固定される底面部と、底面部を挟んで対向する一対のフィン(第1フィンおよび第2フィン)とを備える。一対のフィンのうち第1フィンには、ベースの中心側に切り欠き部が形成されている。特許文献1では、第1フィンに切り欠き部を形成することによって、ベースの中心側における第1フィンと第2フィンとの干渉を抑制し、照明器具の放熱性能を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の照明器具では、第1フィンには切り欠き部が形成されているため、第1フィンは、第2フィンよりも、ベースの中心からの径方向の長さが短くなっている。このため、第1フィンの表面積が第2フィンの表面積よりも小さくなる。したがって、第1フィンと第2フィンとの表面積が同じである放熱フィンを配置した場合に比べ、照明器具の放熱性能が低くなる。
【0006】
そこで、本開示は、放熱性能を高めた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本開示の一実施形態に係る照明器具は、光源ユニットと、前記光源ユニットが設けられた取付板と、前記取付板の中心部から径方向に間隔を空けて放射状に配置された複数の放熱フィンとを備え、前記複数の放熱フィンは、前記間隔が第1間隔である第1放熱フィンと、前記間隔が前記第1間隔とは異なる第2間隔である第2放熱フィンとを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によると、照明器具の放熱性能が高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態1に係る照明器具を上方から見た斜視図。
【
図2】実施形態1に係る照明器具を下方から見た斜視図。
【
図3】実施形態1に係る放熱部を上方から見た平面図。
【
図4】実施形態1に係る放熱フィンを外周側から見た斜視図。
【
図6】実施形態2に係る放熱部を上方から見た平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0011】
<実施形態1>
実施形態1に係る照明器具は、いわゆる高天井用の照明器具であることを例にして説明する。なお、実施形態1の照明器具は、高天井用の照明器具に限定されず、例えば、道路灯または街路灯などの照明器具でもよい。
【0012】
また、以下の説明において、照明器具の上下、左右、前後の方向を、
図1に図示されている上下、左右、前後の矢印を用いて規定して説明する。
【0013】
図1に示すように、実施形態1に係る照明器具は、光源ユニット1と、電源ユニット2と、放熱部3と、保持部4と、アーム6とを備えている。
【0014】
電源ユニット2は、光源ユニット1に給電する。
【0015】
放熱部3は、光源ユニット1の放熱を行う。
【0016】
保持部4は、光源ユニット1を保持する。保持部4は、天板41と、取付板42と、一対の第1支持部43と、一対の第2支持部44とを有する。一対の第1支持部43および一対の第2支持部44は、取付板42の上面を、天板41の下面に対向させた状態で、天板41および取付板42を支持する。
【0017】
電源ユニット2は、天板41の上面に取り付けられる。放熱部3は、取付板42の上面に取り付けられる。光源ユニット1は、取付板42の下面に取り付けられる。
【0018】
(光源ユニット)
図2に示すように、光源ユニット1は、光源に相当するLED(Light Emitting Diode)モジュールと、カバー10と、パッキン11とを有する。
【0019】
LEDモジュールは、例えば、複数個のLEDと、実装基板12とを有する。各LEDは、例えば、従来周知であるパッケージ型の白色LEDなどである。実装基板12は、矩形平板状の樹脂基板で構成されている。実装基板12は、取付板42の下面に、例えば、ねじ止めにより固定されている。
【0020】
複数個のLEDは、実装基板12の下面に、縦横に並べて実装される。また、実装基板12の下面にレセプタクルコネクタが実装される。レセプタクルコネクタは、実装基板12の下面に形成される配線用の導体を介して、各LEDの電極(カソードおよびアノード)と電気的に接続される。
【0021】
カバー10は、LEDモジュールを覆い隠すように保持部4に取り付けられる。カバー10は、ポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂材料により形成されている。
【0022】
カバー10は、本体部101と、フランジ部102とを有する。本体部101は、上面に開口(図示省略)を有した扁平な矩形の箱状に形成されている。フランジ部102は、本体部101の上記開口の周縁から外方に突出するように、本体部101と一体に形成されている。すなわち、カバー10を上方から見たときに、フランジ部102は、矩形枠状に形成されている。このフランジ部102が、取付板42に対して、ねじ止めされることにより、カバー10は、保持部4に取り付けられている。
【0023】
パッキン11は、フランジ部102と略同形で、上方から見たときに矩形枠状である。パッキン11は、例えばゴム材料または樹脂材料により形成されている。パッキン11は、カバー10のフランジ部102と保持部4の取付板42との間に介在する。パッキン11は、塵または水滴などがカバー10内に侵入することを防止する。
【0024】
(電源ユニット)
図1に示すように、電源ユニット2は、電源ブロックと、電源ブロックを内部に収容するケース20とを有する。
【0025】
電源ブロックは、外部電源から供給される電力(例えば、商用電源から供給される交流電力)を光源ユニット1に必要とされる電力(直流電力)に変換する電力変換回路を有する。電力変換回路は、例えば、全波整流器、力率改善回路(昇圧チョッパ回路)、およびDC/DCコンバータ(降圧チョッパ回路)などを有する。電源ブロックは、例えば、プリント配線板の表面に、電力変換回路を構成する多数の回路部品が実装されて構成される。また、電源ブロックは、先端にプラグコネクタが設けられた出力ケーブルを有する。
【0026】
ケース20は、例えば、亜鉛鋼板などの金属板に折り曲げ加工を施すことで、下面が開口した矩形の箱状に形成されている。電源ブロックの多数の回路部品が実装されたプリント配線板は、ケース20の上板の裏側にねじ止め固定されている。電源ブロックの出力ケーブルは、ケース20の開口した下面から、保持部4の天板41の中央に設けられた貫通孔、および、保持部4の取付板42の中央に設けられた貫通孔を通して、光源ユニット1内に引き込まれている。すなわち、電源ブロックの出力ケーブルは、ケース20の開口した下面から、光源ユニット1に向かってほぼ真っ直ぐ下方に延びている。そして、電源ブロックの出力ケーブルは、光源ユニット1のレセプタクルコネクタと直接、若しくは別の電線ケーブルを介して、電気的に接続される。
【0027】
(放熱部)
図1~
図3に示すように、放熱部3は、複数の放熱フィン31から構成されている。複数の放熱フィン31は、取付板42の上面に固定されている。
【0028】
各放熱フィン31は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの熱伝導性に優れた材料から形成されている。放熱フィン31は、矩形板状の1枚のアルミ板に折り曲げ加工を施すことにより、略U字状に形成されている。具体的に、各放熱フィン31は、矩形板状のベース部311と、一対の放熱板312(312a,312b)とを有する。一対の放熱板312は、ベース部311の短手方向における両端縁から上方に延びるように形成されている。すなわち、一対の放熱板312は、互いに対向するように配置されている。また、複数の放熱フィン31は、それぞれ、略同一の形状に形成されている。
【0029】
図3に示すように、ベース部311は、略矩形板状となるように形成されている。また、ベース部311には、厚み方向に貫通する複数のボス孔(図示省略)が打ち抜き加工により設けられている。複数のボス孔は、ベース部311の長手方向に沿って設けられている。また、保持部4の取付板42は、ベース部311の複数のボス孔にそれぞれ対応するように、複数のボスを有する。そして、各放熱フィン31は、取付板42の複数のボスがベース部311の複数のボス孔に挿入された状態で、取付板42のボスをかしめることにより、取付板42に固定されている。
【0030】
このように、放熱部3は、各放熱フィン31が折り曲げて加工および打ち抜き加工により形成され、また取付板42に対してかしめにより固定されている。そのため、例えば放熱部3全体がアルミダイカストによって一体に形成される場合に比べて、放熱部3の小型化および軽量化を図ることができる。
【0031】
図3に示すように、取付板42には、複数(ここでは、12枚)の放熱フィン31が配置されている。複数の放熱フィン31は、取付板42の中心部421から径方向に間隔を空けて放射状に並んで配置されている。複数の放熱フィン31は、放熱フィン31a(第1放熱フィン)と放熱フィン31b(第2放熱フィン)とを含む。
【0032】
ここで、放熱フィン31aは、取付板42の中心部421との間隔が第1間隔d1となるように配置されている。放熱フィン31bは、取付板42の中心部421との間隔が第2間隔d2となるように配置されている。第1間隔d1は第2間隔d2よりも小さい。すなわち、放熱フィン31aは、放熱フィン31bよりも取付板42の中心部421に近接して配置されている。
【0033】
また、放熱フィン31aと放熱フィン31bとは、周方向に交互に配置されている。このため、取付板42の中心部421に近接して配置された放熱フィン31a同士の間に、取付板42の中心部421から離間して配置された放熱フィン31bが配置されることとなる。これにより、取付板42の中心部421の周辺に放熱フィン31(放熱フィン31a)を配置させつつ、取付板42により多くの放熱フィン31を配置することができる。
図4に示すように、放熱板312aはベース部311とのなす角度が角度θ
1に、放熱板312bはベース部311とのなす角度が角度θ
2になるように設けられている。本実施形態では角度θ
1,θ
2は鋭角に設定され、放熱板312aは図面左側に、放熱板312bは図面右側に向けて傾斜している。なお、角度θ
1,θ
2は、例えば、85°程度である。
【0034】
図5は実施形態1に係る放熱フィンの側面図である。
図5では、図面右側が、取付板42の中心部421側に相当し、図面左側が取付板42の外周側に相当する。
図5に示すように、放熱フィン31の中心部421側(図面右側)には、所定の角度で傾斜する傾斜部313が形成されている。
【0035】
(保持部)
保持部4は、上述したように、天板41と、取付板42と、第1支持部43、一対の第2支持部44とを有する(
図1および
図2参照)。
【0036】
天板41は、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの金属板により、略矩形板状に形成されている。
【0037】
底板42は、それぞれ、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの熱伝導性に優れた金属板により、略矩形板状に形成されている。
【0038】
第1支持部43および第2支持部44は、例えば、亜鉛鋼板などの1枚の金属板に折り曲げ加工を施すことにより形成されている。
【0039】
一対の第1支持部43は、前後方向において互いに対向するように配置されている。第1支持部43は、ねじなどにより、上端部が天板41と連結される。第1支持部43は、ねじなどにより、下端部が底板42と連結される。
【0040】
一対の第2支持部44は、左右方向において互いに対向するように配置されている。第2支持部44は、上下方向における略中央部に、貫通孔が形成されている。第2支持部44は、ねじ51により、貫通孔を介して、天板41と連結されている。第2支持部44は、ねじなどにより、下端部が底板42と連結される。
【0041】
この一対の第1支持部43および一対の第2支持部44により、天板41および底板42が固定されている。
【0042】
(アーム)
図1に示すように、アーム6は、亜鉛鋼板などの長尺の金属板が長手方向における両端で同一方向に略直角に曲げられてU字状に形成されている。
【0043】
アーム6は、長手方向の両端部が、一対の第2支持部44に取り付けられている。具体的には、アーム6の長手方向の両端部には、貫通孔61およびスリット62が形成されている。また、一対の第2支持部44は、貫通孔61およびスリット62に対応する位置に、ねじ穴(図示省略)が形成されている。この貫通孔61およびスリット62を介して、第2支持部44に形成された各ねじ穴に、ねじ52,53をそれぞれ締結することにより、アーム6と第2支持部44とを固定することができる。
【0044】
また、アーム6は、ねじ53を外した状態において、ねじ52を中心に、スリット62に沿って、前後方向に回動可能となっている。具体的には、ねじ52を貫通孔61に締結した状態で、本照明器具の照射方向を調整し、本照明器具の照射方向が定まった後に、スリット62を介してねじ53を締結することで、アーム6と第2支持部44とを固定することができる。
【0045】
上述したように、アーム6は、ねじ52,53によって、第2支持部44に連結される。第1支持部43は、天板41の前側中央および後側中央に連結され、底板42の前側中央および後側中央に連結される。第2支持部44は、天板41の左側中央および右側中央に連結され、底板42の左側中央および右側中央に連結される。この構成により、本照明器具の荷重のバランスが安定する。
【0046】
本実施形態の照明器具は、アーム6のボルト挿通孔63に挿通される一対の吊りボルトにナットが締め付けられることで建物の天井に設置される。ただし、本実施形態の照明器具は、アーム6が吊りボルトから外れたとしても照明器具が落下しないように、ワイヤなどでさらに支持されていることが好ましい。
【0047】
以上説明したように、本実施形態に係る照明器具は、光源ユニット1と、光源ユニット1が設けられた取付板42と、取付板42の中心部421から径方向に間隔を空けて放射状に配置された複数の放熱フィン31とを備え、複数の放熱フィン31は、間隔が第1間隔d1である放熱フィン31a(第1放熱フィン)と、間隔が第1間隔d1とは異なる第2間隔d2である放熱フィン31b(第2放熱フィン)とを含む。
【0048】
この構成によると、放熱フィン31は、中心部421との間隔が第1間隔d1に設定された放熱フィン31aと間隔が第2間隔d2に設定された放熱フィン31bとを有している。そして、第1間隔d1と第2間隔d2とは、間隔が異なる。特許文献1では、第1フィンと第2フィンとの干渉を抑制するために、第1フィンには切り欠き部が形成されている。しかし、切り欠き部が形成されることによって、第1フィンのベースの中心からの径方向の長さが短くなる。これにより、第1フィンの表面積が小さくなり、照明器具の放熱性能が低下する。
【0049】
一方で、本実施形態では、中心部421からの間隔が第1間隔d1である放熱フィン31aと第2間隔d2である放熱フィン31bとが配置されている。このため、放熱フィン31aを取付板42の中心部421に近接して配置させつつ、放熱フィン31bを放熱フィン31aに干渉しないように配置することができる。したがって、各放熱フィン31(31a,31b)の径方向における長さを短くする必要がなくなり、照明器具の放熱性能を高めることができる。
【0050】
また、放熱フィン31は、一枚の板状材を折り曲げて形成される。これにより、放熱フィン31の作成が容易になる。
【0051】
また、放熱フィン31は、対向する一対の放熱板312(312a,312b)を有する。これにより、各放熱フィン31が有する放熱板312の表面積が増加するため、放熱フィン31の放熱性能を高めることができる。
【0052】
また、一対の放熱板312aおよび312bは、取付板42に対して傾斜を有するにように形成されている。このようにすれば、放熱板312aおよび312bの上側端部を、取付板42に対向して配置されている天板41に設けられた電源ユニット2から遠ざけることができる。これにより、電源ユニット2の発する熱が放熱板312aおよび放熱板312bに伝わりにくくなるため、放熱フィン31の放熱性能を高めることができる。
【0053】
また、放熱フィン31はすべて同一形状である。これにより、放熱フィン31の作成が容易になる。
【0054】
また、放熱フィン31は、放熱フィン31aと放熱フィン31bとが周方向に交互に配置されている。これにより、取付板42の中心部421に近接して配置された放熱フィン31a同士の間に、取付板42の中心部421と離間して配置された放熱フィン31bが配置されるため、取付板42に配置される放熱フィン31の枚数を増やすことができる。したがって、照明器具の放熱性能を高めることができる。また、放熱フィン31aと放熱フィン31bとを交互に配置することにより、放熱フィン31a,31bを取付板42に均一に配置することができるため、照明器具の放熱を均一にすることができる。
【0055】
<実施形態2>
図6は、実施形態2に係る照明器具の放熱フィン31を示す。以下、前記実施形態と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。実施形態2は、実施形態1とは放熱フィン31の配置が異なるが、その他の構成は実施形態1と同一である。
【0056】
図6に示すように、複数の放熱フィン31は、放熱フィン31a,31bに加えて、放熱フィン32c(第3放熱フィン)を含む。放熱フィン32cは、取付板42の外周側からの間隔が第3間隔d3となるように配置されている。また、放熱フィン31cは、放熱フィン31aと放熱フィン31bとの間に配置されている。
【0057】
例えば、取付板42に対する放熱フィン31a,31b,31cの配置箇所は以下のように定められる。まず、放熱フィン31a,31bは、上述したように、中心部421を基準にして配置箇所が定められる。次に、放熱フィン31a,31bが配置されている領域以外に放熱フィン31cの配置箇所が定められる。このとき、放熱フィン31cの配置箇所は、放熱フィン31a,31bと異なり、取付板42の外周部から第3間隔d3を空けて放熱フィン31cが取り付けられる。すなわち、放熱フィン31cは、取付板42の外周部を基準として、配置される。
【0058】
以上説明したように、実施形態2に係る照明器具は、複数の放熱フィン31が、取付板42の外周部を基準に配置された放熱フィン31c(第3放熱フィン)をさらに含む。このように、取付板42の中心部421を基準に配置された放熱フィン31a,31bとは異なり、取付板42の外周部を基準として放熱フィン31cが配置されるため、放熱フィン31の総数を増やすことができる。したがって、照明器具の放熱性能を高めることができる。
【0059】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。
【0060】
放熱フィン31の一対の放熱板312(312a,312b)は、互いに平行であってもよい。この場合、角度θ1は180°-角度θ2となる。これにより、放熱フィン31同士を隣接して配置することができるため、照明器具の放熱性能を高めることができる。
【0061】
また、一対の放熱板312(312a,312b)は、中心部421からの径方向における放熱板312aの長さと放熱板312bの長さとが異なっていてもよい。さらに、一対の放熱板312(312a,312b)は、放熱板312aの高さ(上下方向の長さ)と放熱板312bの高さとが異なっていてもよい。放熱板312の長さおよび高さは、底板42の形状や等により、適宜選択することができる。
【0062】
また、上記実施形態では、取付板42には12枚の放熱フィン31が枚配置されているが、これに限られず、放熱フィン31は何枚配置されていてもよい。
【0063】
また 、上記実施形態では、天板41および底板42が、矩形状に形成されているが、これに限られず、多角形状や円形であってもよい。
【0064】
また、上記実施形態において、照明器具に、外部に配置された通信装置(図示省略)と、電波や赤外線を媒体として無線通信を行う無線通信部を備えてもよい。この場合、無線通信部は、通信装置から無線信号を受信する。そして、電源ユニット2の電力変換回路は、無線通信部が受信した通信信号に応じて、光源ユニットの点灯状態を制御する。例えば、通信信号には、光源ユニット1のON/OFFや調光レベルなどを示す情報が含まれており、電力変換回路は、通信信号に応じて、光源ユニット1の点灯状態を制御する。なお、この無線通信部は、第1支持部43や第2支持部44の外側に設けられてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本開示の照明器具は、体育館やホールなどの天井の高い建物に設置され、照明空間を上方から照明する、いわゆる高天井用の照明器具として用いることができる。
【符号の説明】
【0066】
1 光源ユニット
2 電源ユニット
3 放熱部
31(31a~31c) 放熱フィン(第1~第3放熱フィン)
311 ベース部
312(312a,312b) 放熱板
4 保持部
42 取付板
6 アーム