(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162673
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】画像形成装置の調整方法、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20231101BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20231101BHJP
G03G 21/14 20060101ALI20231101BHJP
G03G 15/06 20060101ALI20231101BHJP
G03G 15/08 20060101ALI20231101BHJP
G03G 15/02 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
G03G21/00 510
G03G15/00 303
G03G21/14
G03G15/06 101
G03G15/08 235
G03G15/02 102
G03G21/00 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073176
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(72)【発明者】
【氏名】西村 慶也
(72)【発明者】
【氏名】中江 貞敬
【テーマコード(参考)】
2H073
2H077
2H134
2H200
2H270
【Fターム(参考)】
2H073AA03
2H073BA01
2H073BA13
2H073BA28
2H073BA41
2H073CA03
2H073CA22
2H077AD02
2H077AD06
2H077AD35
2H077BA03
2H077BA07
2H077DA04
2H077DA81
2H077DB12
2H077DB14
2H077EA03
2H077GA04
2H134GA01
2H134GA06
2H134HA01
2H134HA12
2H134HD01
2H134KA16
2H134KA17
2H134KB02
2H134KC01
2H134KC02
2H134KG01
2H134KG03
2H134KG07
2H134KG08
2H134KH16
2H200FA08
2H200GA12
2H200GA23
2H200GA30
2H200GA45
2H200GA47
2H200GA49
2H200GA56
2H200GB15
2H200HA02
2H200HA29
2H200HB12
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2H200JA02
2H200JA29
2H200JC03
2H200JC19
2H200JC20
2H200LA24
2H200PA02
2H200PA10
2H200PA19
2H200PB17
2H200PB18
2H270LA15
2H270LA18
2H270LA62
2H270LA99
2H270LD03
2H270LD09
2H270LD14
2H270MA01
2H270MA14
2H270MA28
2H270MA40
2H270MB12
2H270MB17
2H270MB25
2H270MB32
2H270MB33
2H270MB40
2H270MB41
2H270MB43
2H270MB55
2H270MC78
2H270MH06
2H270MH12
2H270RA10
2H270RA11
2H270RA14
2H270RB04
2H270RB07
2H270RB09
2H270RC02
2H270RC03
2H270RC10
2H270RC11
2H270RC14
2H270RC18
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】画像かぶりの原因に応じた調整処理を実行すること。
【解決手段】プロセッサー81、第1特定転写領域について主濃度検出部5aにより検出される第1対象濃度を取得する(S2)。前記プロセッサー81は、第2特定転写領域について前記主濃度検出部5aにより検出される第2対象濃度を取得する(S7)。前記プロセッサー81は、前記第1対象濃度と前記第2対象濃度とに応じて、複数の調整処理の候補から実行する処理を選択する(S11,S12)。第1特定現像領域は、現像部43が作動状態であるときに現像位置を通過した無画像の領域である。前記第1特定転写領域は、転写領域における前記第1特定現像領域に対応する領域である。第2特定現像領域は、前記現像部43が非作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域である。前記第2特定転写領域は、前記転写領域における、前記第2特定現像領域に対応する領域である。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の調整方法であって、
前記画像形成装置が、
回転する感光体と、
前記感光体の表面を帯電させる帯電部と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を書き込む露光部と、
前記感光体の外周の現像位置において、前記感光体の表面の現像領域にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する現像部と、
前記感光体の外周の転写位置において、前記感光体の表面に形成された前記トナー像をシートの表面または中間転写体の表面の転写領域へ転写する転写部と、
前記感光体の表面における前記転写位置を通過した部分から残トナーを除去するクリーニング部と、
前記感光体の前記現像領域または前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能な主濃度検出部と、を備え、
前記現像部が、制御指令に従って、前記感光体の表面に前記トナーを供給可能な作動状態と前記感光体の表面に前記トナーを供給できない非作動状態との一方から他方へ切り替わることが可能である場合に、
前記調整方法は、
プロセッサーが、前記制御指令を出力することにより前記現像部を前記作動状態に制御することと、
前記プロセッサーが、前記現像領域の第1特定現像領域、または、前記転写領域の第1特定転写領域について前記主濃度検出部により検出される第1対象濃度を前記主濃度検出部から取得することと、
前記プロセッサーが、前記制御指令を出力することにより前記現像部を前記非作動状態に制御することと、
前記プロセッサーが、前記現像領域の第2特定現像領域、または、前記転写領域の第2特定転写領域について前記主濃度検出部により検出される第2対象濃度を前記主濃度検出部から取得することと、
前記プロセッサーが、前記第1対象濃度と前記第2対象濃度とに応じて、複数の調整処理の候補から実行する処理を選択することと、を含み、
前記第1特定現像領域は、前記現像領域における、前記現像部が前記作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域であり、
前記第1特定転写領域は、前記転写領域における、前記第1特定現像領域に対応する領域であり、
前記第2特定現像領域は、前記現像領域における、前記現像部が前記非作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域であり、
前記第2特定転写領域は、前記転写領域における、前記第2特定現像領域に対応する領域である、画像形成装置の調整方法。
【請求項2】
前記画像形成装置が、前記中間転写体の表面における前記転写領域以外の非転写領域のトナー濃度を検出可能な参照濃度検出部をさらに備え、
前記主濃度検出部が、前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能である場合に、
前記プロセッサーが、前記第1対象濃度を取得するときに前記参照濃度検出部により検出される第1参照濃度を、前記参照濃度検出部から取得することと、
前記プロセッサーが、前記第2対象濃度を取得するときに前記参照濃度検出部により検出される第2参照濃度を、前記参照濃度検出部から取得することと、をさらに含み、
前記プロセッサーは、前記第1対象濃度および前記第1参照濃度の比もしくは差と、前記第2対象濃度および前記第2参照濃度の比もしくは差と、に応じて前記複数の調整処理の候補から実行する処理を選択する、請求項1に記載の画像形成装置の調整方法。
【請求項3】
前記複数の調整処理の候補は、
前記帯電部の帯電バイアス電圧を調整する処理と、
前記現像部の現像バイアス電圧を調整する処理と、
前記現像部のリフレッシュ処理と、
前記クリーニング部のクリーニングバイアス電圧を調整する処理と、
前記転写部の転写電圧を調整する処理と、のうちの一部または全部を含む、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置の調整方法。
【請求項4】
回転する感光体と、
前記感光体の表面を帯電させる帯電部と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を書き込む露光部と、
前記感光体の外周の現像位置において、前記感光体の表面の現像領域にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する現像部と、
前記感光体の外周の転写位置において、前記感光体の表面に形成された前記トナー像をシートの表面または中間転写体の表面の転写領域へ転写する転写部と、
前記感光体の表面における前記転写位置を通過した部分から残トナーを除去するクリーニング部と、
前記感光体の前記現像領域または前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能な主濃度検出部と、
請求項1または請求項2に記載の画像形成装置の調整方法を実現するプロセッサーと、を備え、
前記現像部は、制御指令に従って、前記感光体の表面に前記トナーを供給可能な作動状態と前記感光体の表面に前記トナーを供給できない非作動状態との一方から他方へ切り替わることが可能である、画像形成装置。
【請求項5】
前記現像部は、
前記感光体に対向して配置され、前記トナーを表面に担持しつつ回転する現像ローラーと、
前記制御指令に従って、前記現像ローラーを前記現像位置と前記現像位置よりも前記感光体から離れた退避位置との間で移動させるローラー移動機構と、を備え、
前記現像ローラーが前記現像位置に位置するときに前記現像部が前記作動状態であり、前記現像ローラーが前記退避位置に位置するときに前記現像部が前記非作動状態である、請求項4に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像かぶりの原因に応じた調整処理を実行するための画像形成装置の調整方法および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、感光体と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部と、クリーニング部と、を備える。
【0003】
前記帯電部は、回転する前記感光体の表面を帯電させる。前記露光部は、帯電した前記感光体の表面に静電潜像を書き込む。前記現像部は、前記感光体の表面にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する。
【0004】
前記転写部は、前記感光体の表面に形成された前記トナー像をシートの表面へ転写する。前記クリーニング部は、前記感光体の表面から残トナーを除去する。
【0005】
前記転写部は、中間転写体と、一次転写部と、二次転写部とを備える場合もある。前記一次転写部は、前記感光体の表面に形成された前記トナー像を前記中間転写体の表面へ転写する。前記二次転写部は、前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を前記シートへ転写する。
【0006】
前記感光体の表面において、画像かぶりが生じる場合がある。前記画像かぶりは、感光体の表面におけるトナー像が形成されるべきでない部分にトナーが付着する現象である。
【0007】
前記画像形成装置は、前記感光体または前記中間転写体の表面のトナー濃度を検出する濃度検出部を備える。前記濃度検出部は、前記画像かぶりを検出することができる。
【0008】
即ち、前記画像かぶりが発生する場合、前記濃度検出部は、前記感光体の表面における背景部、または、前記中間転写体の表面における前記背景部に対応する部分において、許容濃度を超えるトナー濃度を検出する。
【0009】
前記背景部は、前記感光体の表面の現像領域における前記トナー像が形成されない部分である。
【0010】
また、前記画像かぶりが前記濃度検出部によって検出された場合に、前記転写部における転写電流を調整することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、前記画像かぶりの原因は、前記現像部の状態の不良と、前記クリーニング部の状態の不良とが考えられる。従って、前記画像かぶりに対する適切な調整処理は、前記画像かぶりの原因に応じて異なる。
【0013】
本発明の目的は、画像かぶりの原因に応じた調整処理を実行可能な画像形成装置の調整方法および画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一の局面に係る画像形成装置の調整方法は、前記画像形成装置が、回転する感光体と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部と、クリーニング部と、主濃度検出部と、を備える場合に実現される。前記帯電部は、前記感光体の表面を帯電させる。前記露光部は、帯電した前記感光体の表面に静電潜像を書き込む。前記現像部は、前記感光体の外周の現像位置において、前記感光体の表面の現像領域にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する。前記転写部は、前記感光体の外周の転写位置において、前記感光体の表面に形成された前記トナー像をシートの表面または中間転写体の表面の転写領域へ転写する。前記クリーニング部は、前記感光体の表面における前記転写位置を通過した部分から残トナーを除去する。前記主濃度検出部は、前記感光体の前記現像領域または前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能である。前記現像部は、制御指令に従って、前記感光体の表面に前記トナーを供給可能な作動状態と前記感光体の表面に前記トナーを供給できない非作動状態との一方から他方へ切り替わることが可能である。前記調整方法は、プロセッサーが、前記制御指令を出力することにより前記現像部を前記作動状態に制御することを含む。さらに前記調整方法は、前記プロセッサーが、前記現像領域の第1特定現像領域、または、前記転写領域の第1特定転写領域について前記主濃度検出部により検出される第1対象濃度を前記主濃度検出部から取得することを含む。さらに前記調整方法は、前記プロセッサーが、前記制御指令を出力することにより前記現像部を前記非作動状態に制御することを含む。さらに前記調整方法は、前記プロセッサーが、前記現像領域の第2特定現像領域、または、前記転写領域の第2特定転写領域について前記主濃度検出部により検出される第2対象濃度を前記主濃度検出部から取得することを含む。さらに前記調整方法は、前記プロセッサーが、前記第1対象濃度と前記第2対象濃度とに応じて、複数の調整処理の候補から実行する処理を選択することとを含む。前記第1特定現像領域は、前記現像領域における、前記現像部が前記作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域である。前記第1特定転写領域は、前記転写領域における、前記第1特定現像領域に対応する領域である。前記第2特定現像領域は、前記現像領域における、前記現像部が前記非作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域である。前記第2特定転写領域は、前記転写領域における、前記第2特定現像領域に対応する領域である。
【0015】
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記感光体と、前記帯電部と、前記露光部と、前記現像部と、前記転写部と、前記クリーニング部と、前記主濃度検出部と、前記調整方法を実現する前記プロセッサーと、を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、画像かぶりの原因に応じた調整処理を実行可能な画像形成装置の調整方法および画像形成装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る画像形成装置における制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る画像形成装置における中間転写ベルトおよび2つの濃度センサーを示す平面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る画像形成装置における画質調整処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第2実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0019】
[第1実施形態]
第1実施形態に係る画像形成装置10は、電子写真方式でプリント処理を実行する装置である。前記プリント処理は、シート9に画像を形成する処理である。シート9は、用紙またはシート状の樹脂部材などの画像形成媒体である。
【0020】
[画像形成装置10の構成]
図1に示されるように、画像形成装置10は、シート収容部2と、シート搬送路30と、シート搬送装置3と、プリント装置4とを備える。さらに、画像形成装置10は、操作装置801、表示装置802および制御装置8も備える。
【0021】
シート搬送路30、シート搬送装置3、プリント装置4および制御装置8は、筐体1内に収容されている。
【0022】
シート収容部2は、シート9を収容する。シート搬送装置3は、シート9をシート収容部2からシート搬送路30へ送り出し、さらにシート9をシート搬送路30に沿って搬送する。
【0023】
シート搬送装置3は、シート給送機構31および複数組の搬送ローラー対32を備える。
【0024】
シート給送機構31は、シート収容部2内のシート9をシート搬送路30へ送り出す。複数組の搬送ローラー対32は、シート9をシート搬送路30に沿って搬送する。さらに、複数組の搬送ローラー対32のうちの1組は、シート9をシート搬送路30から排出トレイ101上へ排出する。
【0025】
プリント装置4は、シート搬送路30に沿って搬送されるシート9に対して前記プリント処理を実行する。本実施形態において、プリント装置4は、タンデム式のカラープリント装置である。
【0026】
プリント装置4は、前記プリント処理において、シート9にトナー像を形成する。前記トナー像は、トナーを現像剤とする画像である。前記トナーは粒状の前記現像剤の一例である。
【0027】
プリント装置4は、複数の単色画像形成部4xと、光走査装置40と、転写装置44と、定着装置46とを備える。本実施形態において、プリント装置4は、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの4色に対応した4つの単色画像形成部4xを備える。
【0028】
なお、プリント装置4における単色画像形成部4xの数は、使用される前記トナーの色の数である。
【0029】
単色画像形成部4x各々は、ドラム状の感光体41、帯電装置42、現像装置43および第1クリーニング装置45などを含む。即ち、プリント装置4は、4つの感光体41と、4つの帯電装置42と、4つの現像装置43と、4つの第1クリーニング装置45とを含む。
【0030】
単色画像形成部4x各々において、感光体41が回転し、帯電装置42が帯電処理を実行する。前記帯電処理は、感光体41の表面を帯電させる処理である。
【0031】
さらに、光走査装置40が、レーザー光を走査することによって、感光体41の帯電した表面に静電潜像を形成する。光走査装置40は、露光部の一例である。
【0032】
光走査装置40は、帯電した感光体41の表面に前記静電潜像を形成する潜像形成部の一例である。
【0033】
さらに、現像装置43が、感光体41の表面に前記トナーを供給することにより、前記静電潜像を前記トナー像へ現像する。現像装置43は、感光体41の外周の現像位置において、感光体41へ前記トナーを供給する。現像装置43は現像部の一例である。
【0034】
帯電装置42は、帯電部材421および帯電電圧出力装置422を備える。帯電部材421は、感光体41の外周の帯電位置において、感光体41に対向して配置されている。帯電電圧出力装置422は、帯電部材421に対して帯電バイアス電圧を印加する。前記帯電バイアス電圧は、前記帯電処理において適用されるバイアス電圧である。
【0035】
前記帯電バイアス電圧は、帯電電圧出力装置422から帯電部材421を通じて感光体41に印加される。これにより、感光体41の表面が帯電する。帯電装置42は、帯電部の一例である。
【0036】
現像装置43は、現像ローラー431および現像電圧出力装置432を備える。現像ローラー431は、前記現像位置において感光体41に対向して配置されている。現像ローラー431は、表面にトナーを担持しつつ回転する。
【0037】
現像電圧出力装置432は、現像ローラー431に現像バイアス電圧を印加する。本実施形態において、前記現像バイアス電圧は、直流電圧に交流電圧が重畳された電圧である。
【0038】
現像ローラー431は、トナーを担持して回転し、前記現像位置において前記トナーを感光体41の表面に供給する。現像ローラー431は、現像体の一例である。現像電圧出力装置432は、現像電圧出力部の一例である。
【0039】
現像ローラー431に担持されたトナーは、現像ローラー431と感光体41との間に生じる電界により、感光体41の表面における前記静電潜像の部分へ移行する。
【0040】
前記現像位置において、前記トナーが現像ローラー431から感光体41の表面における前記静電潜像の部分へ移行する。これにより、前記静電潜像が前記トナー像へ現像される。感光体41各々は、前記トナー像を担持する像担持体の一例である。
【0041】
以上に示されるように、光走査装置40および4つの単色画像形成部4x各々は、感光体41の表面に前記トナー像を形成することが可能である。光走査装置40および4つの単色画像形成部4xは、画像形成部の一例である。
【0042】
本実施形態において、現像装置43は、二成分現像方式で現像を行う。即ち、現像装置43は、前記トナーおよび磁性キャリアを含む二成分現像剤を撹拌することによって前記トナーを帯電させる。
【0043】
現像ローラー431の表面には、前記トナーを担持する前記磁性キャリアによって磁気ブラシが形成される。現像ローラー431は、帯電した前記トナーを前記磁気ブラシによって感光体41の表面に供給する。
【0044】
前記磁性キャリアは、磁性を有する粒状物である。例えば、前記磁性キャリアは、表面がコーティングされた粒状の磁性体である。前記コーティングは、例えばエポキシ樹脂などの合成樹脂で構成されている。
【0045】
本実施形態において、現像装置43各々は、ローラー移動機構433をさらに備える。ローラー移動機構433は、制御装置8から受ける制御指令に従って、現像ローラー431を前記現像位置と退避位置との間で移動させる(
図1参照)。
【0046】
前記現像位置は、現像ローラー431から感光体41へのトナー供給が可能な位置である。前記退避位置は、前記現像位置よりも感光体41から離れた位置である。現像ローラー431は、前記退避位置に存在するときに、感光体41へトナーを供給できない。
【0047】
例えば、ローラー移動機構433は、モーターと、前記モーターにより駆動されるカム機構とを含む。前記カム機構は、前記モーターによって駆動されることにより、4つの現像ローラー431各々を前記現像位置および前記退避位置の一方から他方へ移動させる。
【0048】
前記トナー像の現像が行われるときに、ローラー移動機構433は、4つの現像ローラー431を前記現像位置に保持する。
【0049】
現像装置43各々において、現像ローラー431が前記現像位置に保持される状態は、前記トナーを感光体41の表面へ供給可能な作動状態である。一方、現像装置43各々において、現像ローラー431が前記退避位置に保持される状態は、前記トナーを感光体41の表面へ供給できない非作動状態である。
【0050】
即ち、現像装置43各々は、前記制御指令に従って、前記作動状態および前記非作動状態の一方から他方へ切り替わることが可能である。
【0051】
転写装置44は、中間転写ベルト441と、4つの単色画像形成部4xに対応する4つの一次転写装置442と、二次転写装置443と、第2クリーニング装置444とを備える。
【0052】
中間転写ベルト441は、複数の支持ローラー440によって支持されている。複数の支持ローラー440の1つは、不図示のモーターから受ける動力により回転する。これにより、中間転写ベルト441は、4つの感光体41の表面に接触しつつ回転する。
【0053】
感光体41各々は、中間転写ベルト441の表面に沿う4つの一次転写位置P1各々において、中間転写ベルト441と接している。一次転写位置P1各々は、感光体41各々の外周の位置である。
【0054】
一次転写装置442各々は、一次転写位置P1各々において一次転写処理を実行可能である。前記一次転写処理は、感光体41の表面上の前記トナー像を中間転写ベルト441の表面へ転写する処理である。
【0055】
4つの一次転写装置442が前記一次転写処理を実行することにより、4色の前記トナー像が中間転写ベルト441の表面に形成される。
【0056】
一次転写装置442各々は、一次転写体4421および一次電圧出力装置4422を備える。一次転写体4421は、中間転写ベルト441を介して感光体41に対向して配置されている。
【0057】
一次電圧出力装置4422は、一次転写体4421に一次転写バイアス電圧を印加する。感光体41の表面に形成された前記トナー像は、感光体41と一次転写体4421との間に生じる電界により、中間転写ベルト441の表面へ転写される。前記一次転写バイアス電圧の極性は、前記トナーの帯電極性の逆の極性である。
【0058】
例えば、一次転写装置442各々において、一次転写体4421は、中間転写ベルト441の内側面に接触しつつ回転するローラーである。4つの一次転写装置442は、複数の一次転写部の一例である。一次電圧出力装置4422は一次電圧出力部の一例である。
【0059】
二次転写装置443は、二次転写処理を実行可能である。前記二次転写処理は、シート搬送路30の二次転写位置において、中間転写ベルト441に形成された前記トナー像をシート9に転写する処理である。
【0060】
二次転写装置443は、二次転写体4431および二次電圧出力装置4432を備える。二次転写体4431は、中間転写ベルト441に接触しつつ回転するローラーである。二次転写装置443は、二次転写部の一例である。
【0061】
二次転写体4431は、前記二次転写位置において中間転写ベルト441と接している。シート9は、中間転写ベルト441と二次転写体4431との間を通過する。なお、前記二次転写位置は、二次転写体4431の位置である。
【0062】
二次電圧出力装置4432は、二次転写体4431に二次転写バイアス電圧を印加する。前記二次転写バイアス電圧の極性は、前記トナーの帯電極性の逆の極性である。中間転写ベルト441の表面に形成された前記トナー像は、中間転写ベルト441と二次転写体4431との間に生じる電界によってシート9へ転写される。
【0063】
なお、中間転写ベルト441は、中間転写体の一例である。転写装置44は、前記一次転写処理および前記二次転写処理を実行可能な転写部の一例である。
【0064】
第1クリーニング装置45各々は、トナー回収処理を実行する。前記トナー回収処理は、感光体41各々の表面における一次転写位置P1各々を通過した部分に存在するトナーを回収する処理である。
【0065】
第1クリーニング装置45各々は、感光体41各々の表面における一次転写位置P1を通過した部分から残トナーを除去するクリーニング部の一例である。
【0066】
第1クリーニング装置45各々は、回収部材451および回収電圧出力装置452を備える。回収部材451各々は、前記トナーを保持可能な部材である。例えば、回収部材451各々は、スポンジなどの多孔性部材である。
【0067】
回収部材451各々は、感光体41各々の表面に接触しつつ回転する。回収部材451各々は、感光体41各々の外周の回収位置において感光体41各々の表面に接している。前記回収位置は、感光体41各々の外周における一次転写位置P1各々と前記帯電位置との間の位置である。
【0068】
回収電圧出力装置452は、回収部材451に回収バイアス電圧を印加することが可能である。前記回収バイアス電圧は、前記トナーの帯電極性と異なる極性の電圧である。
【0069】
回収電圧出力装置452は、前記トナー回収処理において前記回収バイアス電圧を回収部材451に印加する。これにより、感光体41の表面のトナーは、電気的に回収部材451に引き付けられ、回収部材451に保持される。回収部材451に回収されたトナーは、回収部材451の表面に形成された複数の孔の中に蓄積される。
【0070】
第2クリーニング装置444は、中間転写ベルト441における前記二次転写位置を通過した部分からトナーを除去する。例えば、第2クリーニング装置444は、クリーニングブレードによって中間転写ベルト441の表面のトナーを擦り取る。
【0071】
定着装置46は、シート9上の前記トナー像を加熱しつつ加圧する。これにより、定着装置46は、前記トナー像をシート9に定着させる。
【0072】
操作装置801は、人の操作を受け付ける装置である。例えば、操作装置801は、操作ボタンおよびタッチパネルを含む。
【0073】
表示装置802は、情報を表示する装置である。例えば、表示装置802は、液晶表示ユニットなどのパネル表示装置を含む。
【0074】
画像形成装置10は、2つの濃度センサー5a,5bをさらに備える(
図1,3参照)。2つの濃度センサー5a,5bは、中間転写ベルト441の表面における前記二次転写位置を通過した部分のトナー濃度を検出する。
【0075】
2つの濃度センサー5a,5bは、中間転写ベルト441の外周における前記二次転写位置と第2クリーニング装置444の位置との間に配置されている。
【0076】
2つの濃度センサー5a,5b各々は、発光部と光電変換素子とを備える。前記発光部は、中間転写ベルト441の表面に光を照射する。前記光電変換素子は、中間転写ベルト441で乱反射する光を受光し、受光量を表す検出信号を出力する。前記検出信号のレベルは、前記トナー濃度を表す。
【0077】
[制御装置8の構成]
図2に示されるように、制御装置8は、CPU(Central Processing Unit)81、RAM(Random Access Memory)82、二次記憶装置83、信号インターフェイス84および通信装置85などを備える。
【0078】
二次記憶装置83は、コンピューター読み取り可能な不揮発性の記憶装置である。二次記憶装置83は、コンピュータープログラムおよび各種のデータの記憶および更新が可能である。例えば、フラッシュメモリーまたはハードディスクドライブの一方または両方が、二次記憶装置83として採用される。
【0079】
信号インターフェイス84は、各種のセンサーが出力する信号をデジタルデータへ変換し、変換後のデジタルデータをCPU81へ伝送する。さらに、信号インターフェイス84は、CPU81が出力する制御指令を制御信号へ変換し、前記制御信号を制御対象の機器へ伝送する。
【0080】
通信装置85は、不図示のホスト装置などの他装置との通信を実行する。CPU81は、通信装置85を通じて前記他装置と通信する。
【0081】
CPU81は、前記コンピュータープログラムを実行することにより、各種のデータ処理および制御を実行するプロセッサーである。CPU81を含む制御装置8は、シート搬送装置3、プリント装置4、表示装置802および通信装置85などを制御する。
【0082】
RAM82は、コンピューター読み取り可能な揮発性の記憶装置である。RAM82は、CPU81が実行する前記コンピュータープログラムおよびCPU81が各種の処理を実行する過程で出力および参照するデータを一次記憶する。
【0083】
CPU81は、前記コンピュータープログラムを実行することにより実現される複数の処理モジュールを含む。前記複数の処理モジュールは、主処理部8a、ジョブ制御部8bおよび調整制御部8cなどを含む。
【0084】
主処理部8aは、操作装置801に対する操作に応じて各種の処理を開始させる処理、および、表示装置802の制御などを実行する。
【0085】
ジョブ制御部8bは、シート搬送装置3を制御する。これにより、ジョブ制御部8bは、シート収容部2からのシート9の送り出し、および、シート搬送路30におけるシート9の搬送を制御する。
【0086】
さらに、ジョブ制御部8bは、プリント装置4を制御する。ジョブ制御部8bは、シート搬送装置3によるシート9の搬送に同期して、プリント装置4に前記プリント処理を実行させる。
【0087】
調整制御部8cは、前記プリント処理が実行されていないときに後述する画質調整処理を実行する(
図4参照)。
【0088】
調整制御部8cは、前記画質調整処理において、感光体41各々の表面における画像かぶりの発生状況を判定する。さらに調整制御部8cは、前記画像かぶりが発生していると判定する場合に、単色画像形成部4x各々を調整する。
【0089】
ところで、前記画像かぶりの原因は、現像装置43の状態の不良と、第1クリーニング装置45の状態の不良とが考えられる。従って、前記画像かぶりに対する適切な調整処理は、前記画像かぶりの原因に応じて異なる。
【0090】
調整制御部8cは、例えば
図4に示される手順で前記画質調整処理を実行する。これにより、前記画像かぶりの原因に応じた調整処理を実行することが可能である。
【0091】
[画質調整処理]
調整制御部8cは、予め定められた調整開始条件が成立したときに前記画質調整処理を開始する。例えば、前記調整開始条件は、画像形成装置10が起動したという条件を含む。
【0092】
また、前記調整開始条件は、前記プリント処理のジョブが終了したときに累積プリント枚数が基準枚数に達しているという条件を含む。前記累積プリント枚数のカウント値は、前記画質調整処理が実行されるごとにリセットされる。
【0093】
なお、その他の条件が、前記調整開始条件に含まれてもよい。
【0094】
以下、
図4に示されるフローチャートを参照しつつ、前記画質調整処理の手順の一例について説明する。調整制御部8cは、単色画像形成部4x各々について前記画質調整処理を実行する。
【0095】
なお、前記画質調整処理は、画像形成装置10の調整方法を実現する処理の一例である。CPU81は、画像形成装置10の調整方法を実現するプロセッサーの一例である。
【0096】
以下の説明において、S1,S2,…は、前記画質調整処理における複数の工程の識別符号を表す。前記画質調整処理において、まず、工程S1の処理が実行される。
【0097】
<工程S1>
工程S1において、調整制御部8cは、第1非プリント制御を実行する。
【0098】
前記第1非プリント制御は、帯電装置42、現像装置43、一次転写装置442および第1クリーニング装置45に通常処理を実行させる制御を含む。さらに前記第1非プリント制御は、二次転写装置443に非転写処理を実行させる制御を含む。
【0099】
前記通常処理は、前記プリント処理が実行されるときの帯電装置42、現像装置43、一次転写装置442および第1クリーニング装置45の処理と同じ処理である。
【0100】
即ち、帯電装置42の前記通常処理は、前記帯電バイアス電圧の出力により感光体41の表面を帯電させる処理である。また、現像装置43の前記通常処理は、現像ローラー431を前記現像位置に保持しつつ、現像ローラー431に前記現像バイアス電圧を印加する処理である。
【0101】
調整制御部8cは、ローラー移動機構433へ前記制御指令を出力することにより、現像ローラー431を前記現像位置に保持させる。これにより、現像装置43が前記作動状態に制御される。現像装置43は、前記作動状態において、感光体41の表面に前記トナーを供給可能である。
【0102】
一次転写装置442の前記通常処理は、一次転写体4421に前記一次転写バイアス電圧を印加する処理である。第1クリーニング装置45の前記通常処理は、回収部材451に前記回収バイアス電圧を印加する処理である。
【0103】
以下の説明において、現像装置43が前記画像かぶりを引き起こすような不良状態であることを現像不良状態と称する。また、第1クリーニング装置45が、前記画像かぶりを引き起こすような不良状態であることをクリーニング不良状態と称する。
【0104】
前記現像不良状態が生じている場合、工程S1の処理が実行されることにより、感光体41の表面に、前記現像不良状態に起因するノイズトナーが付着する。
【0105】
同様に、前記クリーニング不良状態が生じている場合、工程S1の処理が実行されることにより、感光体41の表面に、前記クリーニング不良状態に起因するノイズトナーが付着する。
【0106】
前記ノイズトナーは、感光体41の表面の現像領域A1に付着する(
図3参照)。現像領域A1は、主走査方向において現像装置43がトナーを供給可能な領域である。
【0107】
本実施形態において、現像領域A1は、感光体41の表面における現像ローラー431上の前記磁気ブラシが接触する領域である。
【0108】
また、前記ノイズトナーは、工程S1の処理が実行されているときに、感光体41の表面の現像領域A1から中間転写ベルト441の表面の転写領域A2へ転写される(
図3参照)。転写領域A2は、現像領域A1に対応する前記主走査方向の領域である。
【0109】
一方、前記非転写処理は、二次転写体4431に逆転写バイアス電圧を印加する処理である。前記逆転写バイアス電圧の極性は、前記トナーの帯電極性と同じ極性である。
【0110】
前記非転写処理が実行されることにより、中間転写ベルト441の表面の転写領域A2へ転写された前記ノイズトナーは、前記二次転写位置を通過した後、第2クリーニング装置444によって除去される。
【0111】
図3に示されるように、2つの濃度センサー5a,5bは、第1濃度センサー5aおよび第2濃度センサー5bを含む。
【0112】
第1濃度センサー5aは、中間転写ベルト441の表面の転写領域A2のトナー濃度を検出可能な位置に配置されている。従って、第1濃度センサー5aは、前記現像不良状態または前記クリーニング不良状態に起因する前記ノイズトナーの濃度を検出可能である。
【0113】
一方、第2濃度センサー5bは、中間転写ベルト441の表面の非転写領域A3のトナー濃度を検出可能な位置に配置されている。非転写領域A3は、中間転写ベルト441の表面における転写領域A2以外の領域である。
【0114】
第2濃度センサー5bは、前記画像かぶりとは関係のない要因によって変動し得る中間転写ベルト441の表面の光の反射状態を反映した検出信号を出力する。例えば、第2濃度センサー5bの検出信号は、中間転写ベルト441の表面の材質および表面粗さなどの状態を表す。
【0115】
なお、第1濃度センサー5aは、主濃度検出部の一例である。第2濃度センサー5bは、参照濃度検出部の一例である。
【0116】
調整制御部8cは、工程S1の処理を実行した後、処理を工程S2へ移行させる。
【0117】
以下の説明において、感光体41の表面の現像領域A1における無画像の領域のことを一次無画像領域A10と称する(
図3参照)。
【0118】
また、中間転写ベルト441の表面の転写領域A2における一次無画像領域A10に対応する領域のことを二次無画像領域A20と称する(
図3参照)。二次無画像領域A20は、一次無画像領域A10と同時に一次転写位置P1を通過する。
【0119】
一次無画像領域A10および二次無画像領域A20は、トナー像G1が形成されない領域である。一次無画像領域A10に存在する前記ノイズトナーは、二次無画像領域A20に転写される。
【0120】
<工程S2>
工程S2において、調整制御部8cは、第1濃度センサー5aから第1対象濃度を取得する。前記第1対象濃度は、中間転写ベルト441の表面の第1特定転写領域について第1濃度センサー5aによって検出されるトナー濃度である。
【0121】
ここで、現像装置43が前記作動状態であるときに前記現像位置を通過した一次無画像領域A10のことを第1特定現像領域と称する。前記第1特定転写領域は、転写領域A2における、前記第1特定現像領域に対応する二次無画像領域A20である。
【0122】
即ち、現像装置43が前記作動状態であるときに前記現像位置を通過した一次無画像領域A10に対応する二次無画像領域A20が第1濃度センサー5aの位置に到達したときに、調整制御部8cは、第1濃度センサー5aの検出値を取得する。
【0123】
調整制御部8cは、工程S2の処理を実行した後、処理を工程S3へ移行させる。
【0124】
<工程S3>
工程S3において、調整制御部8cは、第2濃度センサー5bから第1参照濃度を取得する。
【0125】
前記第1参照濃度は、調整制御部8cが前記第1対象濃度を取得するときに第2濃度センサー5bによって検出されるトナー濃度である。
【0126】
なお、工程S2および工程S3の処理は、
図4に示される順番とは逆の順番で実行されてもよい。また、程S2および工程S3の処理が同時に実行されてもよい。
【0127】
調整制御部8cは、工程S2,S3の処理を実行した後、処理を工程S4へ移行させる。
【0128】
<工程S4>
工程S4において、調整制御部8cは、前記第1対象濃度と前記第1参照濃度とを比較した結果を表す第1比較値を導出する。前記第1比較値は、前記第1参照濃度を基準にした前記第1対象濃度の大きさを表す。
【0129】
例えば、前記第1比較値は、前記第1対象濃度と前記第1参照濃度との差である。また、前記第1比較値が、前記第1参照濃度に対する前記第1対象濃度の比であってもよい。
【0130】
調整制御部8cは、工程S4の処理を実行した後、処理を工程S5へ移行させる。
【0131】
<工程S5>
工程S5において、調整制御部8cは、前記第1比較値のレベルを判定し、判定結果に応じて処理の移行先を選択する。
【0132】
具体的には、調整制御部8cは、前記第1比較値が予め定められた許容範囲内である場合に、前記画質調整処理を終了する。本実施形態において、前記許容範囲は、予め定められた基準上限値以下の範囲である。
【0133】
一方、調整制御部8cは、前記第1比較値が前記許容範囲を超える場合に、処理を工程S6へ移行させる。前記第1比較値が前記許容範囲を超える状態は、前記ノイズトナーが感光体41の表面に付着していると考えられる状態である。
【0134】
<工程S6>
工程S6において、調整制御部8cは、第2非プリント制御を実行する。
【0135】
前記第2非プリント制御は、帯電装置42、一次転写装置442および第1クリーニング装置45に前記通常処理を実行させる制御を含む。
【0136】
さらに前記第2非プリント制御は、現像装置43を前記非作動状態に制御することを含む。さらに前記第1非プリント制御は、二次転写装置443に前記非転写処理を実行させる制御を含む。
【0137】
調整制御部8cは、ローラー移動機構433へ前記制御指令を出力することにより、現像ローラー431を前記退避位置に保持させる。これにより、現像装置43が前記非作動状態に制御される。現像装置43は、前記非作動状態において、感光体41の表面に前記トナーを供給できない。
【0138】
調整制御部8cは、工程S6の処理を実行した後、処理を工程S7へ移行させる。
【0139】
<工程S7>
工程S7において、調整制御部8cは、第1濃度センサー5aから第2対象濃度を取得する。前記第2対象濃度は、中間転写ベルト441の表面の第2特定転写領域について第1濃度センサー5aによって検出されるトナー濃度である。
【0140】
ここで、現像装置43が前記非作動状態であるときに前記現像位置を通過した一次無画像領域A10のことを第2特定現像領域と称する。前記第2特定転写領域は、転写領域A2における、前記第2特定現像領域に対応する二次無画像領域A20である。
【0141】
即ち、現像装置43が前記非作動状態であるときに前記現像位置を通過した一次無画像領域A10に対応する二次無画像領域A20が第1濃度センサー5aの位置に到達したときに、調整制御部8cは、第1濃度センサー5aの検出値を取得する。
【0142】
調整制御部8cは、工程S7の処理を実行した後、処理を工程S8へ移行させる。
【0143】
<工程S8>
工程S8において、調整制御部8cは、第2濃度センサー5bから第2参照濃度を取得する。
【0144】
前記第2参照濃度は、調整制御部8cが前記第2対象濃度を取得するときに第2濃度センサー5bによって検出されるトナー濃度である。
【0145】
なお、工程S7および工程S8の処理は、
図4に示される順番とは逆の順番で実行されてもよい。また、工程S7および工程S8の処理が同時に実行されてもよい。
【0146】
調整制御部8cは、工程S7,S8の処理を実行した後、処理を工程S9へ移行させる。
【0147】
<工程S9>
工程S9において、調整制御部8cは、前記第2対象濃度と前記第2参照濃度とを比較した結果を表す第2比較値を導出する。前記第2比較値は、前記第2参照濃度を基準にした前記第2対象濃度の大きさを表す。
【0148】
例えば、前記第2比較値は、前記第2対象濃度と前記第2参照濃度との差である。また、前記第2比較値が、前記第2参照濃度に対する前記第2対象濃度の比であってもよい。
【0149】
調整制御部8cは、工程S9の処理を実行した後、処理を工程S10へ移行させる。
【0150】
<工程S10>
工程S10において、調整制御部8cは、前記第2比較値のレベルを判定し、判定結果に応じて処理の移行先を選択する。
【0151】
具体的には、調整制御部8cは、前記第2比較値が前記許容範囲内である場合に、処理を工程S11へ移行させる。
【0152】
工程S11において前記第2比較値が前記許容範囲内であることは、前記ノイズトナーが、現像装置43が前記作動状態であるときに発生し、現像装置43が前記非作動状態であるときに発生しないことを示す。
【0153】
従って、工程S11において前記第2比較値が前記許容範囲内であることは、前記現像不良状態が発生していることを示す。
【0154】
一方、調整制御部8cは、前記第2比較値が前記許容範囲を超える場合に、処理を工程S12へ移行させる。
【0155】
工程S11において前記第2比較値が前記許容範囲を超えていることは、前記ノイズトナーが、現像装置43が前記作動状態および前記非作動状態のいずれであるかに関わらす発生することを示す。
【0156】
従って、工程S11において前記第2比較値が前記許容範囲を超えていることは、前記クリーニング不良状態が発生していることを示す。
【0157】
<工程S11>
工程S11において、調整制御部8cは、予め定められた第1調整処理および第2調整処理のうち、前記第1調整処理を実行する。
【0158】
前記第1調整処理および前記第2調整処理は、前記画像かぶりの改善のための単色画像形成部4xの調整処理の複数の候補を含む。例えば、前記複数の候補は、帯電バイアス調整処理、現像バイアス調整処理、現像リフレッシュ処理、クリーニングバイアス調整処理および転写バイアス調整処理のうちの一部または全部を含む。
【0159】
前記帯電バイアス調整処理は、帯電装置42の前記帯電バイアス電圧を調整する処理である。前記現像バイアス調整処理は、現像装置43の前記現像バイアス電圧を調整する処理である。
【0160】
前記現像リフレッシュ処理は、現像装置43の既存のトナーを放出し、現像装置43に新たなトナーを供給する処理である。前記転写バイアス調整処理は、一次転写装置442の前記一次転写バイアス電圧を調整する処理である。
【0161】
前記クリーニングバイアス調整処理は、第1クリーニング装置45の前記回収バイアス電圧を調整する処理である。前記回収バイアス電圧は、クリーニングバイアス電圧の一例である。
【0162】
例えば、前記第1調整処理は、前記帯電バイアス調整処理、前記現像バイアス調整処理および前記現像リフレッシュ処理のうちの1つまたは複数を含む。前記第1調整処理は、前記現像不良状態に起因する前記画像かぶりに対応する処理である。
【0163】
調整制御部8cは、工程S11の処理を実行した後、前記画質調整処理を終了させる。
【0164】
<工程S12>
工程S12において、調整制御部8cは、前記第1調整処理および前記第2調整処理のうち、前記第2調整処理を実行する。
【0165】
例えば、前記第2調整処理は、前記クリーニングバイアス調整処理および前記転写バイアス調整処理の一方または両方を含む。前記第2調整処理は、前記クリーニング不良状態に起因する前記画像かぶりに対応する処理である。
【0166】
調整制御部8cは、工程S12の処理を実行した後、前記画質調整処理を終了させる。
【0167】
以上に示されるように、調整制御部8cは、前記第1対象濃度と前記第2対象濃度とに応じて、複数の調整処理の候補から実行する処理を選択する(工程S5および工程S10~12参照)。
【0168】
より具体的には、調整制御部8cは、前記第1比較値と前記第2比較値とに応じて前記複数の調整処理の候補から実行する処理を選択する(工程S5および工程S10~12参照)。
【0169】
従って、調整制御部8cは、前記画像かぶりの原因に応じた調整処理を実行可能である。本実施形態において、前記画像かぶりの原因の候補は、前記現像不良状態および前記クリーニング不良状態である。
【0170】
[第1応用例]
以下、画像形成装置10の第1応用例について説明する。
【0171】
本応用例において、第2濃度センサー5bが省略される。従って、本応用例において、前記画質調整処理の工程S3,S4,S8,S9の処理は省略される(
図4参照)。
【0172】
<工程S5>
本応用例の調整制御部8cは、前記画質調整処理の工程S5において、前記第1対象濃度のレベルを判定し、判定結果に応じて処理の移行先を選択する。
【0173】
具体的には、調整制御部8cは、前記第1対象濃度が前記許容範囲内である場合に、前記画質調整処理を終了する。なお、前記許容範囲の上限値は、前記第1比較値が利用される場合とは異なる。
【0174】
一方、調整制御部8cは、前記第1対象濃度が前記許容範囲を超えている場合に、処理を工程S6へ移行させる。
【0175】
<工程S10>
本応用例の調整制御部8cは、前記画質調整処理の工程S10において、前記第2対象濃度のレベルを判定し、判定結果に応じて処理の移行先を選択する。
【0176】
具体的には、調整制御部8cは、前記第2対象濃度が前記許容範囲内である場合に、処理を工程S11へ移行させる。
【0177】
一方、調整制御部8cは、前記第2対象濃度が前記許容範囲を超えている場合に、処理を工程S12へ移行させる。
【0178】
本応用例が採用される場合も、第1実施形態が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0179】
[第2応用例]
次に、画像形成装置10の第2応用例について説明する。
【0180】
本応用例において、現像装置43は、インタラクティブタッチダウン現像方式またはジャンピング現像方式の装置である。本応用例において、現像装置43は、ローラー移動機構433を備えない。
【0181】
本応用例の現像装置43において、前記現像バイアス電圧が現像ローラー431に印加される状態が、現像装置43の前記作動状態である。一方、前記現像バイアス電圧が現像ローラー431に印加されない状態が、現像装置43の前記非作動状態である。
【0182】
即ち、本応用例の現像装置43は、前記現像バイアス電圧についての前記制御指令に従って、前記作動状態および前記非作動状態の一方から他方へ切り替わり可能である。
【0183】
<工程S1>
本応用例の調整制御部8cは、前記画質調整制御の工程S1において、現像電圧出力装置432に前記現像バイアス電圧を出力させる。これにより、現像装置43は、現像ローラー431から感光体41へ前記トナーを供給可能な状態に制御される。
【0184】
<工程S6>
一方、本応用例の調整制御部8cは、前記画質調整制御の工程S6において、現像電圧出力装置432に前記現像バイアス電圧の出力を停止させる。これにより、現像装置43は、現像ローラー431から感光体41へ前記トナーを供給できない状態に制御される。
【0185】
本応用例が採用される場合も、第1実施形態が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0186】
[第2実施形態]
次に、
図5を参照しつつ、第2実施形態に係る画像形成装置10Aについて説明する。
【0187】
図5において、
図1に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。以下、画像形成装置10Aにおける画像形成装置10と異なる点について説明する。
【0188】
画像形成装置10Aは、単色画像のみを形成可能なプリント装置4Aを備える。プリント装置4Aは、画像形成装置10のプリント装置4における4つの単色画像形成部4xおよび転写装置44が、1つの単色画像形成部4xおよび転写装置44Xに置き換えられた構成を備える。
【0189】
1つの単色画像形成部4xは、感光体41の表面において、前記静電潜像の形成および前記静電潜像から前記トナー像への現像を行う。
【0190】
転写装置44Xは、感光体41の表面に形成された前記トナー像をシート9へ転写する。転写装置44Xは、感光体41の外周における転写位置P0において、前記トナー像を感光体41からシート9へ転写する。
【0191】
転写装置44Xは、感光体41の表面に形成された前記トナー像をシート9の表面へ転写する転写部の一例である。転写位置P0は、画像形成装置10における一次転写位置P1および前記二次転写位置に対応している。
【0192】
画像形成装置10Aにおいて、第1濃度センサー5aは、感光体41の表面の現像領域A1のトナー濃度を検出する。なお、画像形成装置10Aにおいて、第2濃度センサー5bは省略されている。
【0193】
画像形成装置10Aにおいて、第1濃度センサー5aは、感光体41の外周における転写位置P0と第1クリーニング装置45の位置との間に配置されている。
【0194】
画像形成装置10Aの調整制御部8cも、前記画質調整処理を実行する。但し、本実施形態における前記画像調整処理は、前記第1応用例と同様に、
図4に示される手順から工程S3,S4,S8,S9が省略された手順で実行される。
【0195】
<工程S2>
本実施形態の調整制御部8cは、工程S2において、第1濃度センサー5aから前記第1対象濃度を取得する。
【0196】
本実施形態において、前記第1対象濃度は、前記第1特定領域についての第1濃度センサー5aの検出濃度である。前述したように、前記第1特定領域は、現像装置43が前記作動状態であるときに前記現像位置を通過した一次無画像領域A10である。
【0197】
<工程S5>
本実施形態の調整制御部8cは、工程S5において、前記第1対象濃度のレベルを判定し、判定結果に応じて処理の移行先を選択する。
【0198】
具体的には、調整制御部8cは、前記第1対象濃度が前記許容範囲内である場合に、前記画質調整処理を終了する。なお、前記許容範囲の上限値は、前記第1比較値が利用される場合とは異なる。
【0199】
一方、調整制御部8cは、前記第1対象濃度が前記許容範囲を超えている場合に、処理を工程S6へ移行させる。
【0200】
<工程S7>
本実施形態の調整制御部8cは、工程S7において、第1濃度センサー5aから前記第2対象濃度を取得する。
【0201】
本実施形態において、前記第2対象濃度は、前記第2特定領域についての第1濃度センサー5aの検出濃度である。前述したように、前記第2特定領域は、現像装置43が前記非作動状態であるときに前記現像位置を通過した一次無画像領域A10である。
【0202】
<工程S10>
本実施形態の調整制御部8cは、工程S10において、前記第2対象濃度のレベルを判定し、判定結果に応じて処理の移行先を選択する。
【0203】
具体的には、調整制御部8cは、前記第2対象濃度が前記許容範囲内である場合に、処理を工程S11へ移行させる。
【0204】
一方、調整制御部8cは、前記第2対象濃度が前記許容範囲を超えている場合に、処理を工程S12へ移行させる。
【0205】
本実施形態が採用される場合も、前記第1実施形態または前記応用例が採用される場合と同様の効果が得られる。
【0206】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成および各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0207】
<付記1>
画像形成装置の調整方法であって、
前記画像形成装置が、
回転する感光体と、
前記感光体の表面を帯電させる帯電部と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を書き込む露光部と、
前記感光体の外周の現像位置において、前記感光体の表面の現像領域にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する現像部と、
前記感光体の外周の転写位置において、前記感光体の表面に形成された前記トナー像をシートの表面または中間転写体の表面の転写領域へ転写する転写部と、
前記感光体の表面における前記転写位置を通過した部分から残トナーを除去するクリーニング部と、
前記感光体の前記現像領域または前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能な主濃度検出部と、を備え、
前記現像部が、制御指令に従って、前記感光体の表面に前記トナーを供給可能な作動状態と前記感光体の表面に前記トナーを供給できない非作動状態との一方から他方へ切り替わることが可能である場合に、
前記調整方法は、
プロセッサーが、前記制御指令を出力することにより前記現像部を前記作動状態に制御することと、
前記プロセッサーが、前記現像領域の第1特定現像領域、または、前記転写領域の第1特定転写領域について前記主濃度検出部により検出される第1対象濃度を前記主濃度検出部から取得することと、
前記プロセッサーが、前記制御指令を出力することにより前記現像部を前記非作動状態に制御することと、
前記プロセッサーが、前記現像領域の第2特定現像領域、または、前記転写領域の第2特定転写領域について前記主濃度検出部により検出される第2対象濃度を前記主濃度検出部から取得することと、
前記プロセッサーが、前記第1対象濃度と前記第2対象濃度とに応じて、複数の調整処理の候補から実行する処理を選択することと、を含み、
前記第1特定現像領域は、前記現像領域における、前記現像部が前記作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域であり、
前記第1特定転写領域は、前記転写領域における、前記第1特定現像領域に対応する領域であり、
前記第2特定現像領域は、前記現像領域における、前記現像部が前記非作動状態であるときに前記現像位置を通過した無画像の領域であり、
前記第2特定転写領域は、前記転写領域における、前記第2特定現像領域に対応する領域である、画像形成装置の調整方法。
【0208】
<付記2>
前記画像形成装置が、前記中間転写体の表面における前記転写領域以外の非転写領域におけるトナー濃度を検出可能な参照濃度検出部をさらに備え、
前記主濃度検出部が、前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能である場合に、
前記プロセッサーが、前記第1対象濃度を取得するときに前記参照濃度検出部により検出される第1参照濃度を、前記参照濃度検出部から取得することと、
前記プロセッサーが、前記第2対象濃度を取得するときに前記参照濃度検出部により検出される第2参照濃度を、前記参照濃度検出部から取得することと、をさらに含み、
前記プロセッサーは、前記第1対象濃度および前記第1参照濃度の比もしくは差と、前記第2対象濃度および前記第2参照濃度の比もしくは差と、に応じて前記複数の調整処理の候補から実行する処理を選択する、付記1に記載の画像形成装置の調整方法。
【0209】
<付記3>
前記複数の調整処理の候補は、
前記帯電部の帯電バイアス電圧を調整する処理と、
前記現像部の現像バイアス電圧を調整する処理と、
前記現像部のリフレッシュ処理と、
前記クリーニング部のクリーニングバイアス電圧を調整する処理と、
前記転写部の転写電圧を調整する処理と、のうちの一部または全部を含む、付記1または付記2に記載の画像形成装置の調整方法。
【0210】
<付記4>
回転する感光体と、
前記感光体の表面を帯電させる帯電部と、
帯電した前記感光体の表面に静電潜像を書き込む露光部と、
前記感光体の外周の現像位置において、前記感光体の表面の現像領域にトナーを供給することにより前記静電潜像をトナー像へ現像する現像部と、
前記感光体の外周の転写位置において、前記感光体の表面に形成された前記トナー像をシートの表面または中間転写体の表面の転写領域へ転写する転写部と、
前記感光体の表面における前記転写位置を通過した部分から残トナーを除去するクリーニング部と、
前記感光体の前記現像領域または前記中間転写体の前記転写領域におけるトナー濃度を検出可能な主濃度検出部と、
付記1から付記3のいずれかに記載の画像形成装置の調整方法を実現するプロセッサーと、を備え、
前記現像部は、制御指令に従って、前記感光体の表面に前記トナーを供給可能な作動状態と前記感光体の表面に前記トナーを供給できない非作動状態との一方から他方へ切り替わることが可能である、画像形成装置。
【0211】
<付記5>
前記現像部は、
前記感光体に対向して配置され、前記トナーを表面に担持しつつ回転する現像ローラーと、
前記制御指令に従って、前記現像ローラーを前記現像位置と前記現像位置よりも前記感光体から離れた退避位置との間で移動させるローラー移動機構と、を備え、
前記現像ローラーが前記現像位置に位置するときに前記現像部が前記作動状態であり、前記現像ローラーが前記退避位置に位置するときに前記現像部が前記非作動状態である、付記4に記載の画像形成装置。
【符号の説明】
【0212】
3 :シート搬送装置
4,4A :プリント装置
4x :単色画像形成部
5a :第1濃度センサー(主濃度検出部)
5b :第2濃度センサー(参照濃度検出部)
8 :制御装置
9 :シート
10 :画像形成装置
10A :画像形成装置
40 :光走査装置(露光部)
41 :感光体
42 :帯電装置
43 :現像装置
44,44X:転写装置
45 :第1クリーニング装置
46 :定着装置
81 :CPU(プロセッサー)
421 :帯電部材
422 :帯電電圧出力装置
431 :現像ローラー
432 :現像電圧出力装置
433 :ローラー移動機構
441 :中間転写ベルト(中間転写体)
442 :一次転写装置
443 :二次転写装置
444 :第2クリーニング装置
451 :回収部材
452 :回収電圧出力装置
4421 :一次転写体
4422 :一次電圧出力装置
4431 :二次転写体
4432 :二次電圧出力装置