IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フジテック株式会社の特許一覧

特開2023-162683エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置
<>
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図1
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図2
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図3
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図4
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図5
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図6
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図7
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図8
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図9
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図10
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図11
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図12
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図13
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図14
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図15
  • 特開-エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162683
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 3/00 20060101AFI20231101BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20231101BHJP
【FI】
B66B3/00 G
G06T19/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073210
(22)【出願日】2022-04-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年4月27日、https://configurator.fujitec.co.jp 令和3年4月27日、https://youtu.be/QPQa7e_6kso 令和3年6月15日、https://youtu.be/QPQa7e_6kso
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼沢 啓太
【テーマコード(参考)】
3F303
5B050
【Fターム(参考)】
3F303CA07
3F303CA16
3F303DB11
3F303DC00
5B050AA03
5B050BA08
5B050BA09
5B050BA18
5B050BA20
5B050CA01
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA12
5B050FA13
(57)【要約】
【課題】 主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にするエレベータの設計支援システムを提供する。
【解決手段】 エレベータの設計支援システムにおいては、処理部は、作成したシミュレーションデータに基づいて、表示部に、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像の少なくとも一つを表示させ、仕様選択部は、停止階数を連続した複数の数字から選択可能な停止階数選択部を備え、かごシミュレーション画像は、停止階数選択部で選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤を有する画像となる。
【選択図】 図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを表示する表示部と、
前記表示部に、複数のエレベータ仕様を複数の候補からそれぞれ選択可能な仕様選択部を表示させる処理部と、を備え、
前記処理部は、前記仕様選択部で選択されたデータに基づいて、かご及び乗場の3次元空間におけるシミュレーションデータを作成し、
前記処理部は、作成した前記シミュレーションデータに基づいて、前記表示部に、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像の少なくとも一つを表示させる、エレベータの設計支援システムであって、
前記仕様選択部は、停止階数を連続した複数の数字から選択可能な停止階数選択部を備え、
前記かごシミュレーション画像は、前記停止階数選択部で選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤を有する画像となる、エレベータの設計支援システム。
【請求項2】
前記仕様選択部は、副操作盤を有する副操作盤仕様を選択可能な副操作盤仕様選択部を備え、
前記かごシミュレーション画像は、前記副操作盤仕様選択部で副操作盤仕様が選択された場合に、主操作盤及び副操作盤を有する画像となり、
主操作盤及び副操作盤を有する前記かごシミュレーション画像は、前記停止階数選択部で選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤及び副操作盤を有する画像となる、請求項1に記載のエレベータの設計支援システム。
【請求項3】
少なくとも一つのボタンに対して、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲は、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲と、異なる、請求項2に記載のエレベータの設計支援システム。
【請求項4】
前記仕様選択部は、主操作盤のボタンを複数の候補から選択可能なボタン選択部を備え、
前記かごシミュレーション画像は、前記ボタン選択部で選択されたボタンに基づいてボタン配列された主操作盤を有する画像となり、
前記停止階数選択部は、前記表示部に、前記ボタン選択部で選択されたボタンに対して選択可能な停止階数のみを表示する、請求項1~3の何れか1項に記載のエレベータの設計支援システム。
【請求項5】
請求項1~3の何れか1項に記載のエレベータの設計支援システムによって実行される、エレベータの設計支援方法。
【請求項6】
請求項5に記載のエレベータの設計支援方法を、少なくとも一つのプロセッサに実行させる、プログラム。
【請求項7】
請求項6に記載のプログラムを記憶する、サーバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、エレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、エレベータの設計支援システムは、複数のエレベータ仕様を複数の候補からそれぞれ選択可能であり、選択された仕様データに基づいて、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像を表示している(例えば、特許文献1)。ところで、かごの内部に配置される主操作盤のデザイン性が重要視され易いため、主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行いたいという要望が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-232480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、課題は、主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にするエレベータの設計支援システム、エレベータの設計支援方法、プログラム、及びサーバ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
エレベータの設計支援システムは、データを表示する表示部と、前記表示部に、複数のエレベータ仕様を複数の候補からそれぞれ選択可能な仕様選択部を表示させる処理部と、を備え、前記処理部は、前記仕様選択部で選択されたデータに基づいて、かご及び乗場の3次元空間におけるシミュレーションデータを作成し、前記処理部は、作成した前記シミュレーションデータに基づいて、前記表示部に、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像の少なくとも一つを表示させる、エレベータの設計支援システムであって、前記仕様選択部は、停止階数を連続した複数の数字から選択可能な停止階数選択部を備え、前記かごシミュレーション画像は、前記停止階数選択部で選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤を有する画像となる。
【0006】
エレベータの設計支援方法は、前記のエレベータの設計支援システムによって実行される。
【0007】
プログラムは、前記のエレベータの設計支援方法を、少なくとも一つのプロセッサに実行させる。
【0008】
サーバ装置は、前記のプログラムを記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に係るエレベータの設計支援システムの制御ブロック図
図2】同実施形態に係る処理装置の制御ブロック図
図3】同実施形態に係る処理部の制御ブロック図
図4】かごシミュレーション画像を表示させた画面の図
図5】乗場シミュレーション画像を表示させた画面の図
図6】副操作盤仕様(車椅子仕様)の選択を説明する画面の図
図7】副操作盤仕様(車椅子仕様)であるかごシミュレーション画像の図
図8図7の拡大図
図9】副操作盤仕様の選択を説明する画面の図
図10】停止階数の選択を説明する画面の図
図11】停止階数が6階に変更されたかごシミュレーション画像の図
図12】停止階数の選択を説明する画面の図
図13】停止階数が12階に変更されたかごシミュレーション画像の図
図14】操作盤のボタンの選択を説明する画面の図
図15】操作盤のボタンが変更されたかごシミュレーション画像の図
図16】操作盤のボタンの選択を説明する画面の図
【発明を実施するための形態】
【0010】
各図面において、構成要素の寸法は、例えば、理解を容易にするために、実際の寸法に対して拡大、縮小して示す場合があり、また、各図面の間での寸法比は、一致していない場合がある。なお、各図面において、例えば、理解を容易にするために、構成要素の一部を省略して示す場合がある。
【0011】
第1、第2等の序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、構成要素は、この用語によって特に限定されるものではない。なお、序数を含む構成要素の個数は、特に限定されず、例えば、一つでもよい場合がある。また、以下の明細書及び図面で用いられる序数は、特許請求の範囲に記載された序数と異なる場合がある。
【0012】
以下、エレベータの設計支援システム、サーバ装置及びプログラムにおける一実施形態について、図1図16を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、エレベータの設計支援システム、サーバ装置及びプログラムの構成等の理解を助けるために例示するものであり、エレベータの設計支援システム、サーバ装置及びプログラムの構成を限定するものではない。
【0013】
図1に示すように、エレベータの設計支援システム(以下、単に「設計支援システム」ともいう)1は、サーバ装置2と、端末装置3と、入力装置4と、出力装置5とを備えていてもよい。そして、各装置2~5は、通信手段6によって、互いに通信可能となっていてもよい。なお、通信手段6は、例えば、インターネット、Wi-Fi、ブルートゥース、無線LAN等の無線通信手段でもよく、また、例えば、有線LAN、通信ケーブル等の有線通信手段でもよい。
【0014】
端末装置3は、特に限定されないが、例えば、パソコン、タブレットコンピュータ等としてもよい。入力装置4は、特に限定されないが、例えば、マウス、キーボード、コントローラ等としてもよい。出力装置5は、特に限定されないが、例えば、VR表示器、プロジェクター、モニター等としてもよい。
【0015】
設計支援システム1は、例えば、本実施形態のように、データ(情報)が入力される入力部7と、データを取得する取得部8と、データを記憶する記憶部9と、データを処理する処理部10と、データを出力する出力部11と、データを表示する表示部12とを備えていてもよい。
【0016】
サーバ装置2は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、取得部8、記憶部9及び処理部10を備えていてもよい。端末装置3は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、入力部7、取得部8、記憶部9、処理部10、出力部11、及び表示部12を備えていてもよい。入力装置4は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、入力部7を備えていてもよい。出力装置5は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、表示部12を備えていてもよい。
【0017】
なお、サーバ装置2及び端末装置3は、処理部10を備える処理装置2,3ともいう。図2に示すように、処理装置2,3は、例えば、プロセッサ13、メモリ14及び各種インターフェイス15等を備えるコンピュータである。そして、例えば、メモリ14がプログラム14a及びデータベース14bを記憶し、プロセッサ13が当該プログラム14aを実行し、ソフトウェア及びハードウェアが協働することによって、処理装置2,3の各部が実現されている。
【0018】
プロセッサ13は、コンピュータ実行可能命令の実行を可能に構成されている。プロセッサ13は、特に限定されないが、例えば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ(MPU)等としてもよい。
【0019】
メモリ14は、コンピュータデータを記憶可能に構成されている。メモリ14は、プロセッサ13が処理を実行するときにデータを一時的に記憶するメモリだけでなく、データを永続的に記憶するストレージも含む。メモリ14は、特に限定されないが、例えば、半導体メモリ(各種ROM、各種RAM等)、光ディスク(CD、DVD等)、磁気ディスク(ハードディスク、MO等)、磁気テープ、フレッシュメモリを用いた記憶媒体(SDカード、USBメモリ等)等としてもよい。
【0020】
図1及び図2に示すように、設計支援システム1は、例えば、本実施形態のように、互いに通信可能な複数の装置2~5で構成されていてもよく、また、例えば、一つの装置(例えば、端末装置3のみ)で構成されていてもよい。具体的には、設計支援システム1の記憶部9及び処理部10のそれぞれは、例えば、本実施形態のように、互いに通信可能な複数の装置2,3に分散して備えられていてもよく、また、例えば、一つの装置(例えば、端末装置3のみ)に備えられていてもよい。
【0021】
これにより、設計支援システム1の処理部10は、例えば、本実施形態のように、複数の装置(例えば、サーバ装置2及び端末装置3)のコンピュータにおけるプロセッサ13(即ち、複数のプロセッサ13)が分散して処理を実行することによって、実現されている、という構成でもよく、また、例えば、一つの装置(例えば、端末装置3)のコンピュータにおけるプロセッサ13(即ち、一つのプロセッサ13)が処理を実行することによって、実現されている、という構成でもよい。
【0022】
設計支援システム1の処理部10がサーバ装置2及び端末装置3からなる構成として、例えば、端末装置3の入力部7にデータが入力されることによって、必要に応じて、サーバ装置2の処理部10が、端末装置3へ必要なデータ(例えば、プログラム14aの一部)を送信し、端末装置3の記憶部9が当該データを一時的に記憶し、その後、端末装置3の入力部7にデータが入力されることによって、端末装置3の処理部10がデータを処理し、端末装置3の表示部12がデータを表示する、という構成でもよい。
【0023】
また、設計支援システム1の処理部10がサーバ装置2及び端末装置3からなる構成として、例えば、端末装置3の入力部7にデータが入力されるたびに、サーバ装置2の処理部10が、端末装置3へデータを送信し、そして、端末装置3の処理部10が、データに必要な処理を行い、端末装置3の表示部12が、データを表示する、という構成でもよい。
【0024】
また、設計支援システム1の処理部10が端末装置3のみからなる構成として、例えば、サーバ装置2が必要な全てのデータを端末装置3に送信することによって、端末装置3の記憶部9が必要な全てのデータを記憶しており(ダウンロードしており)、そして、端末装置3の入力部7にデータが入力されることによって、端末装置3の処理部10がデータを処理し、端末装置3の表示部12がデータを表示する、という構成でもよい。
【0025】
図3に示すように、処理部10は、例えば、データを演算する演算部10aと、設計支援システム1の各部を制御する制御部10bとを備えていてもよい。演算部10aは、例えば、本実施形態のように、データを作成するデータ作成部10cを備えていてもよい。制御部10bは、例えば、本実施形態のように、表示部12を制御する表示制御部10dを備えていてもよい。
【0026】
記憶部9は、例えば、エレベータの仕様等に関するデータを記憶していてもよい。そして、表示制御部10dは、図4及び図5に示すように、例えば、基本選択部16、表示選択部17、仕様選択部18、及び画像表示部19を、表示部12に表示させる、という構成でもよい。なお、取得部8は、例えば、各選択部16,17,18で選択されたデータを取得してもよい。
【0027】
データ作成部10cは、例えば、各選択部16,17,18で選択されて取得部8で取得されたデータと、記憶部9に記憶されているデータとに基づいて、かご及び乗場の3次元空間におけるシミュレーションデータを作成してもよい。特に限定されないが、データ作成部10cは、例えば、複数の部品データを合成することによって、かご及び乗場の3次元空間におけるシミュレーションデータを作成してもよい。
【0028】
そして、表示制御部10dは、データ作成部10cで作成されたシミュレーションデータに基づいて、画像表示部19に、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像の少なくとも一つを表示させてもよい。なお、かごシミュレーション画像は、データ作成部10cで作成されたかごのシミュレーションデータに基づいた画像であり、乗場シミュレーション画像は、データ作成部10cで作成された乗場のシミュレーションに基づいた画像である。
【0029】
また、画像表示部19は、例えば、本実施形態のように、一つのシミュレーション画像(かごシミュレーション画像(図4参照)又は乗場シミュレーション画像(図5参照))のみを表示させてもよく、また、例えば、複数のシミュレーション画像(例えば、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像の両方)を同時に表示させてもよい。
【0030】
各選択部16,17,18は、例えば、本実施形態のように、入力されるデータの種類を表示する表示機能と、操作されることによってデータが入力される入力機能とを有していてもよく、特に限定されないが、例えば、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)としてもよい。そして、例えば、マウス、タッチパネル等の入力部7によって、各選択部16,17,18でデータが選択されることによって、指示データが入力され、取得部8が当該指示データを取得する、という構成でもよい。
【0031】
基本選択部16は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、住居用、乗用、ベッド用、展望用等のエレベータの用途を選択可能なかごタイプ選択部16aと、かごの乗車定員数を選択可能な定員選択部16bと、乗車シミュレーション(人・物等の乗車物の乗車状況のシミュレーションを行うこと)を選択可能な乗車シミュレーション選択部16cとを備えていてもよい。
【0032】
また、基本選択部16は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、「仕様閲覧」(例えば、現在のエレベータ仕様を閲覧すること)、「印刷」(現在のエレベータ仕様を印刷すること)、「保存」(現在のエレベータ仕様を保存すること)、「設定」(サウンドの有無等)等も、選択可能であってもよい。
【0033】
なお、かごシミュレーション画像が画像表示部19に表示されている場合(図4参照)と、乗場シミュレーション画像が画像表示部19に表示されている場合(図5参照)とにおいて、基本選択部16で選択可能な項目は、例えば、本実施形態のように、同じであってもよく、また、例えば、異なっていてもよい。
【0034】
表示選択部17は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、画像表示部19に表示する画像を選択可能な表示場所選択部17aと、乗場を追加することを選択可能な乗場追加選択部17bとを備えていてもよい。そして、例えば、表示場所選択部17aで「かご」が選択された場合には、画像表示部19にかごシミュレーション画像が表示されてもよく、また、例えば、表示選択部17aで「乗場」が選択された場合には、画像表示部19に乗場シミュレーション画像が表示されてもよい。
【0035】
また、表示選択部17は、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、「表示アングル」及び「アングル操作」等も、選択可能であってもよい。「表示アングル」とは、例えば、画像表示部19に表示されるシミュレーション画像のアングル(既定のアングル)のことであり、「アングル操作」とは、例えば、画像表示部19に表示されるシミュレーション画像のアングルを入力部7で変更するときの操作方法のことである。
【0036】
なお、かごシミュレーション画像が画像表示部19に表示されている場合(図4参照)と、乗場シミュレーション画像が画像表示部19に表示されている場合(図5参照)とにおいて、表示選択部17で選択可能な項目は、例えば、本実施形態のように、異なっていてもよく、また、例えば、同じでもよい。
【0037】
仕様選択部18は、例えば、本実施形態のように、かごシミュレーション画像が画像表示部19に表示されている場合(図4参照)に、表示部12に表示されるかご仕様選択部18xと、乗場シミュレーション画像が画像表示部19に表示されている(図5参照)場合に、表示部12に表示される乗場仕様選択部18yとを備えていてもよい。
【0038】
かご仕様選択部18xは、例えば、本実施形態のように、防犯窓を有する防犯窓仕様を選択可能な第1防犯窓仕様選択部18aと、停止階数を選択可能な停止階数選択部18bと、操作盤のボタンを選択可能なボタン選択部18cと、車椅子仕様(車椅子仕様であること)を選択可能な第1車椅子仕様選択部18dと、副操作盤を有する副操作盤仕様を選択可能な副操作盤仕様選択部18eとを備えていてもよい。
【0039】
また、かご仕様選択部18xは、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、「色」(かご側壁、かご扉、かご床の色等)、「天井」(かご天井の種類等)、「出入口タイプ」(出入口高さ等)、「扉勝手」(扉の開放方向等)等も選択可能であってもよい。
【0040】
乗場仕様選択部18yは、例えば、本実施形態のように、防犯窓を有する防犯窓仕様を選択可能な第2防犯窓仕様選択部18fと、車椅子仕様(車椅子仕様であること)を選択可能な第2車椅子仕様選択部18gとを備えていてもよい。
【0041】
また、乗場仕様選択部18yは、特に限定されないが、例えば、本実施形態のように、「三方枠」(三方枠の種類)、「色」(乗場扉、三方枠等の色等)、「建物(建物の壁・床の種類等)」、「扉勝手」(扉の開放方向等)、「出入口タイプ」(出入口高さ等)、「表示器(乗場操作盤のボタンの種類・液晶モニターの種類等)」等も選択可能であってもよい。
【0042】
このように、仕様選択部18は、複数のエレベータ仕様に対して、複数の候補からそれぞれ選択可能に構成されている。なお、本実施形態においては、かご仕様選択部18xは、かごの仕様を選択可能であり、且つ、乗場仕様選択部18yは、乗場の仕様を選択可能である、という構成であるが、例えば、かご仕様選択部18x及び乗場仕様選択部18yは、同じ選択項目を選択可能である、即ち、それぞれかご及び乗場の両方の仕様を選択可能である、という構成でもよい。
【0043】
次に、本実施形態に係るエレベータの設計支援方法の一例について、図6図16を参照しながら説明する。なお、エレベータの設計支援方法は、以下の方法に限定されない。また、特に限定されないが、図6図9図10図12図14、及び図16において、選択部16,17,18での選択方法は、マウスポインタ(矢印で図示している)を用いて図示している。
【0044】
例えば、図6に示すように、かご仕様選択部18xの第1車椅子仕様選択部18dで、車椅子仕様が選択された場合に、画像表示部19に表示されるかごシミュレーション画像は、図7及び図8に示すように、主操作盤だけでなく、副操作盤を有する画像となる。なお、例えば、図7及び図8に示すように、主操作盤は、縦長であり、かごの正面の端部に配置されており、副操作盤は、横長であり、かごの側面の中央に配置されている、という構成でもよい。
【0045】
なお、例えば、乗場仕様選択部18yの第2車椅子仕様選択部18gが選択された場合にも、画像表示部19に表示されるかごシミュレーション画像は、主操作盤及び副操作盤を有する画像となる。即ち、車椅子仕様選択部18d,18gは、副操作盤仕様選択部ともいえる。また、例えば、図9に示すように、かご仕様選択部18xの副操作盤仕様選択部18eで、副操作盤仕様が選択された場合にも、画像表示部19に表示されるかごシミュレーション画像は、主操作盤及び副操作盤を有する画像となる。
【0046】
そして、例えば、図8に示すように、画像表示部19にかごシミュレーション画像が表示されているときに、図10に示すように、かご仕様選択部18xの停止階数選択部18bで、停止階数が選択されてもよい。なお、例えば、停止階数選択部18bにおいては、停止階数を連続した複数の数字から選択が可能となっていてもよい。
【0047】
特に限定されないが、例えば、図10(b)に示すように、停止階数選択部18bは、停止階数を1階ずつ増加又は減少させることによって、停止階数を連続した複数の数字から選択可能となっていてもよい。また、例えば、停止階数選択部18bは、表示される連続した複数の数字から選択させることによって、停止階数を連続した複数の数字から選択可能となっていてもよい。
【0048】
そして、例えば、図10(b)に示すように、停止階数選択部18bで、停止階数を5階から1階増加させて6階が選択された場合に、図11に示すように、かごシミュレーション画像は、停止階数選択部18bで選択された停止階数である6階に基づいてそれぞれボタン配列された主操作盤及び副操作盤を表示する。
【0049】
このとき、図8及び図11に示すように、主操作盤のボタン配列と、副操作盤のボタン配列とは、異なっている。具体的には、図8に示すように、停止階数が5階である場合には、主操作盤のボタン配列が1列であり(ボタンが縦に並んでおり)、副操作盤のボタン配列が1行である(ボタンが横に並んでいる)ことに対して、図11に示すように、停止階数が6階である場合には、主操作盤のボタン配列が2列となり、副操作盤のボタン配列が1行のままである。
【0050】
このように、主操作盤のボタン配列と副操作盤のボタン配列とが互いに独立しているため、主操作盤だけでなく、副操作盤の現実性のあるシミュレーションも行うことができる。しかも、停止階数選択部18bで選択された停止階数によって、主操作盤だけでなく、副操作盤も連動してボタン配列がされるため、例えば、シミュレーションの操作性を向上させることもできる。
【0051】
そして、例えば、図12(a)に示すように、停止階数選択部18bで、停止階数を6階から徐々に増加させて、図12(b)に示すように、例えば、現在のボタンで選択可能な最大階数の12階が選択された場合に、階数の増加が選択不能となる。即ち、停止階数選択部18bは、例えば、本実施形態のように、選択されたボタンに対して選択可能な停止階数のみを表示している、という構成でもよい。
【0052】
これにより、選択されたボタンに対して実現できないシミュレーション画像を表示することを抑制することができる。なお、「選択可能な停止階数のみを表示」とは、例えば、選択不能な停止階数の表示を停止する構成だけでなく、例えば、選択不能なことを認識させるために、選択可能な階数の表示に対して、選択不能な階数の表示を異なる表示(例えば、暗くする、小さくする等)にする構成も含む。
【0053】
そして、停止階数が12階である場合には、例えば、図13に示すように、主操作盤のボタン配列が2列であり、副操作盤のボタン配列が2行となっていてもよい。例えば、図8図11及び図13で選択されるボタンに対して、主操作盤においては、2階~5階が1列のボタン配列であり、6階~12階が2列のボタン配列であり、副操作盤においては、2階~8階が1行のボタン配列であり、9階~12階が2行のボタン配列である。
【0054】
このように、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲(6階~12階)が、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲(9階~12階)と、異なっている。したがって、主操作盤及び副操作盤のさらなる現実性のあるシミュレーションを行うことができている。
【0055】
また、例えば、図14に示すように、かご仕様選択部18xのボタン選択部18cで、主操作盤のボタンが複数の候補から選択されてもよい。なお、例えば、ボタン選択部18cで選択されたボタンに基づいて、副操作盤のボタンは、選択された主操作盤のボタンに対応したボタン(例えば、同じ形状のボタン、相似のボタン等)が選択されてもよい。
【0056】
例えば、図14(b)に示すように、ボタン選択部18cで、大きい四角ボタンが選択された場合には、選択可能な最大階数が現在選択されている12階よりも小さいため、例えば、図15に示すように、かごシミュレーション画像は、選択可能な最大階数(例えば、4階)に基づいてそれぞれボタン配列された主操作盤及び副操作盤を表示する。
【0057】
そして、図16に示すように、停止階数選択部18bで、5階以上を選択しようとしても、図16(b)に示すように、停止階数選択部18bは、選択されたボタンに対して選択可能な停止階数のみを表示している。これにより、選択されたボタンに対して実現できないシミュレーション画像を表示することを抑制することができている。
【0058】
[1]
以上より、エレベータの設計支援システム1は、本実施形態のように、データを表示する表示部12と、前記表示部12に、複数のエレベータ仕様を複数の候補からそれぞれ選択可能な仕様選択部18を表示させる処理部10と、を備え、前記処理部10は、前記仕様選択部18で選択されたデータに基づいて、かご及び乗場の3次元空間におけるシミュレーションデータを作成し、前記処理部10は、作成した前記シミュレーションデータに基づいて、前記表示部12に、かごシミュレーション画像及び乗場シミュレーション画像の少なくとも一つを表示させる、エレベータの設計支援システム1であって、前記仕様選択部18は、停止階数を連続した複数の数字から選択可能な停止階数選択部18bを備え、前記かごシミュレーション画像は、前記停止階数選択部18bで選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤を有する画像となる、という構成が好ましい。
【0059】
斯かる構成によれば、停止階数選択部18bで、停止階数を連続した複数の数字から選択することができるため、かごシミュレーション画像は、停止階数選択部18bで選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤を表示する。これにより、主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にする。
【0060】
[2]
また、上記[1]のエレベータの設計支援システム1においては、本実施形態のように、前記仕様選択部18は、副操作盤を有する副操作盤仕様を選択可能な副操作盤仕様選択部18d,18e,18gを備え、前記かごシミュレーション画像は、前記副操作盤仕様選択部18d,18e,18gで副操作盤仕様が選択された場合に、主操作盤及び副操作盤を有する画像となり、主操作盤及び副操作盤を有する前記かごシミュレーション画像は、前記停止階数選択部18bで選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤及び副操作盤を有する画像となる、という構成が好ましい。
【0061】
斯かる構成によれば、副操作盤仕様選択部18d,18e,18gで、副操作盤仕様が選択された場合に、副操作盤を有するかごシミュレーション画像が、表示される。そして、かごシミュレーション画像は、選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤及び副操作盤を表示する。これにより、主操作盤だけでなく、副操作盤の現実性のあるシミュレーションも行うことを可能にする。
【0062】
[3]
また、上記[2]のエレベータの設計支援システム1においては、本実施形態のように、少なくとも一つのボタンに対して、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲は、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲と、異なる、という構成が好ましい。
【0063】
斯かる構成によれば、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲が、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲と、異なっているため、主操作盤及び副操作盤のさらなる現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にする。
【0064】
[4]
また、上記[1]~[3]の何れか1つのエレベータの設計支援システム1においては、本実施形態のように、前記仕様選択部18は、主操作盤のボタンを複数の候補から選択可能なボタン選択部18cを備え、前記かごシミュレーション画像は、前記ボタン選択部18cで選択されたボタンに基づいてボタン配列された主操作盤を有する画像となり、前記停止階数選択部18bは、前記表示部12に、前記ボタン選択部18cで選択されたボタンに対して選択可能な停止階数のみを表示する、という構成が好ましい。
【0065】
斯かる構成によれば、ボタン選択部18cで、主操作盤のボタンが複数の候補から選択された場合に、かごシミュレーション画像は、選択されたボタンに基づいてボタン配列された主操作盤を表示する。そして、停止階数選択部18bが、選択されたボタンに対して選択可能な停止階数のみを表示するため、実現できないシミュレーション画像を表示することを抑制することができる。
【0066】
[5]
また、エレベータの設計支援方法は、本実施形態のように、上記[1]~[4]の何れか1つのエレベータの設計支援システム1によって実行される、という方法が好ましい。
【0067】
斯かる方法によれば、主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にする。
【0068】
[6]
また、プログラム14aは、本実施形態のように、上記[5]のエレベータの設計支援方法を、少なくとも一つのプロセッサ13に実行させる、という構成が好ましい。
【0069】
斯かる構成によれば、主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にする。
【0070】
[7]
また、サーバ装置2は、本実施形態のように、上記[6]のプログラム14aを記憶する、という構成が好ましい。
【0071】
斯かる構成によれば、主操作盤の現実性のあるシミュレーションを行うことを可能にする。
【0072】
なお、設計支援システム1、サーバ装置2、プログラム14a、及び設計支援方法は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、設計支援システム1、サーバ装置2、プログラム14a、及び設計支援方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0073】
(A)上記実施形態に係る設計支援システム1においては、主操作盤及び副操作盤を有するかごシミュレーション画像は、停止階数選択部18bで選択された停止階数に基づいてボタン配列された主操作盤及び副操作盤を有する画像となる、という構成である。しかしながら、設計支援システム1は、斯かる構成に限られない。
【0074】
例えば、主操作盤及び副操作盤を有するかごシミュレーション画像において、主操作盤は、停止階数選択部18bで選択された停止階数に基づいてボタン配列される一方で、副操作盤は、停止階数選択部18bで選択された停止階数に基づいてボタン配列されない(例えば、ボタンの数が変化しない)、という構成でもよい。
【0075】
(B)また、上記実施形態に係る設計支援システム1においては、複数のボタンのうち一部のボタンに対して、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲は、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲と、異なる、という構成である。しかしながら、設計支援システム1は、斯かる構成に限られない。
【0076】
例えば、複数のボタンの全てに対して、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲は、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲と、異なる、という構成でもよい。また、例えば、複数のボタンの全てに対して、主操作盤のボタンが2列となる停止階数の範囲は、副操作盤のボタンが2行となる停止階数の範囲と、同じである、という構成でもよい。
【0077】
(C)また、上記実施形態に係る設計支援システム1においては、停止階数選択部18bは、表示部12に、ボタン選択部18cで選択されたボタンに対して選択可能な停止階数のみを表示する、という構成である。しかしながら、設計支援システム1は、斯かる構成に限られない。例えば、停止階数選択部18bは、表示部12に、ボタン選択部18cで選択されたボタンに対して、選択可能な停止階数を表示するだけでなく、選択不能な停止階数も同じように表示する、という構成でもよい。
【0078】
(D)なお、例えば、特許請求の範囲、明細書及び図面において示したシステム、方法、プログラム、及び装置における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いるものでない限り、任意の順序で実現できる。例えば、便宜上、「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実行することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0079】
1…設計支援システム、2…サーバ装置(処理装置)、3…端末装置(処理装置)、4…入力装置、5…出力装置、6…通信手段、7…入力部、8…取得部、9…記憶部、10…処理部、10a…演算部、10b…制御部、10c…データ作成部、10d…表示制御部、11…出力部、12…表示部、13…プロセッサ、14…メモリ、14a…プログラム、14b…データベース、15…インターフェイス、16…基本選択部、16a…かごタイプ選択部、16b…定員選択部、16c…乗車シミュレーション選択部、17…表示選択部、17a…表示場所選択部、17b…乗場追加選択部、18…仕様選択部、18a…第1防犯窓仕様選択部、18b…停止階数選択部、18c…ボタン選択部、18d…第1車椅子仕様選択部、18e…副操作盤仕様選択部、18f…第2防犯窓仕様選択部、18g…第2車椅子仕様選択部、18x…かご仕様選択部、18y…乗場仕様選択部、19…画像表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16