(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162799
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステム
(51)【国際特許分類】
G01S 15/42 20060101AFI20231101BHJP
B25J 13/08 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
G01S15/42
B25J13/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073444
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】鮫田 芳富
(72)【発明者】
【氏名】小川 純平
(72)【発明者】
【氏名】西川 浩行
【テーマコード(参考)】
3C707
5J083
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707BS09
3C707KS07
3C707KS36
3C707KT01
3C707KT06
3C707KV18
3C707KX19
3C707LV14
5J083AA02
5J083AB12
5J083AC29
5J083AD01
5J083AD04
5J083AD13
5J083AF01
5J083AG05
5J083BA01
5J083BA02
5J083BB12
5J083BE18
5J083BE53
5J083CA03
5J083CA10
5J083CA13
(57)【要約】
【課題】物品との距離及び物品の形状を適切に認識することができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、情報処理装置は、センサインターフェースと、プロセッサと、を備える。センサインターフェースは、物品に超音波を照射する超音波送信素子と前記物品からの反射波を受信する超音波受信素子とに接続する。プロセッサは、前記センサインターフェースを介して、前記超音波送信素子から第1の周波数を有する超音波及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する超音波を照射し、前記超音波受信素子が受信する前記第1の周波数を有する超音波の第1の反射波及び前記第2の周波数を有する超音波の第2の反射波の強度を取得し、取得した前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて前記物品の形状を示す形状情報を生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品に超音波を照射する超音波送信素子と前記物品からの反射波を受信する超音波受信素子とに接続するセンサインターフェースと、
前記センサインターフェースを介して、前記超音波送信素子から第1の周波数を有する超音波及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する超音波を照射し、前記超音波受信素子が受信する前記第1の周波数を有する超音波の第1の反射波及び前記第2の周波数を有する超音波の第2の反射波の強度を取得し、
取得した前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて前記物品の形状を示す形状情報を生成する、
プロセッサと、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記第1の反射波又は前記第2の反射波に基づいて前記物品との距離を示す超音波距離情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて、前記物品の形状が平面、凸面、凹面又は段状の何れかを示す形状情報を生成する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記超音波距離情報及び前記形状情報に基づいて前記物品の全体の形状を認識する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記物品との距離を光学的に測定するカメラに接続するカメラインターフェースを備え、
前記プロセッサは、
前記カメラを用いて前記物品との距離を示す光学距離情報を取得し、
前記光学距離情報にさらに基づいて前記物品を認識する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記光学距離情報においてデータが適切に得られなかった領域を、
前記超音波距離情報及び前記形状情報に基づいて、前記物品を認識する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記物品を把持して移動する移動装置に接続する移動装置インターフェースを備え、
前記プロセッサは、
前記超音波距離情報及び前記形状情報に基づいて、前記移動装置が前記物品を移動する動作計画を生成する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の前記超音波送信素子を備え、
前記超音波送信素子は、前記物品の上面及び側面に前記超音波を照射するよう設置され、
前記プロセッサは、前記物品の上面及び側面の形状を示す前記形状情報を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
プロセッサによって実行される情報処理方法であって、
物品に超音波を照射する超音波送信素子から第1の周波数を有する超音波及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する超音波を照射し、超音波受信素子が受信する前記第1の周波数を有する超音波の第1の反射波及び前記第2の周波数を有する超音波の第2の反射波の強度を取得し、
取得した前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて前記物品の形状を示す形状情報を生成する、
情報処理方法。
【請求項10】
プロセッサによって実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
物品に超音波を照射する超音波送信素子から第1の周波数を有する超音波及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する超音波を照射し、超音波受信素子が受信する前記第1の周波数を有する超音波の第1の反射波及び前記第2の周波数を有する超音波の第2の反射波の強度を取得する機能と、
取得した前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて前記物品の形状を示す形状情報を生成する機能と、
を実現するプログラム。
【請求項11】
センサ装置と情報処理装置とから構成されるシステムであって、
前記センサ装置は、
物品に超音波を照射する超音波送信素子と、
前記物品からの反射波を受信する超音波受信素子と
を備え、
前記情報処理装置は、
前記超音波送信素子と前記超音波受信素子とに接続するセンサインターフェースと、
前記センサインターフェースを介して、前記超音波送信素子から第1の周波数を有する超音波及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する超音波を照射し、前記超音波受信素子が受信する前記第1の周波数を有する超音波の第1の反射波及び前記第2の周波数を有する超音波の第2の反射波の強度を取得し、
取得した前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて前記物品の形状を示す形状情報を生成する、
プロセッサと、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流センタなどにおいてロボットを用いて物品を移動するシステムが提供されている。そのようなシステムは、物品を撮影した画像に基づいて物品(たとえば、物品の種類、形状又は位置など)を認識して物品をピッキングする。
【0003】
従来、システムは、物品が黒い箱又は透明な箱である、又は、ラッピングシートなどの透明なフィルムでまとめられている場合、物品との距離及び物品の形状などを適切に認識することができないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の課題を解決するため、物品との距離及び物品の形状を適切に認識することができる情報処理装置、情報処理方法、プログラム及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、情報処理装置は、センサインターフェースと、プロセッサと、を備える。センサインターフェースは、物品に超音波を照射する超音波送信素子と前記物品からの反射波を受信する超音波受信素子とに接続する。プロセッサは、前記センサインターフェースを介して、前記超音波送信素子から第1の周波数を有する超音波及び前記第1の周波数と異なる第2の周波数を有する超音波を照射し、前記超音波受信素子が受信する前記第1の周波数を有する超音波の第1の反射波及び前記第2の周波数を有する超音波の第2の反射波の強度を取得し、取得した前記第1の反射波の強度と前記第2の反射波の強度とに基づいて前記物品の形状を示す形状情報を生成する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る荷役システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係るセンサ装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る荷役システムの制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係るセンサ装置の動作例を示す図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る受信強度と経過時間との関係を示すグラフである。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係るセンサ装置の動作例を示す図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係る受信強度と超音波の周波数との関係を示すグラフである。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る受信強度と形状との関係を示す図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係る形状情報の例を示す図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態に係る荷役システムの動作例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、第2の実施形態に係るセンサ装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
実施形態に係る荷役システムは、ロボットなどの荷役装置を用いて物品を移動する。荷役システムは、所定の領域に配置されている物品を認識する。荷役システムは、ロボットを用いて、認識された物品を把持して、コンベアなどに積載する。たとえば、荷役システムは、物流センタ又は倉庫などで用いられる。
【0009】
図1は、実施形態に係る荷役システム1の構成例を概略的に示す。
図1に示すように、荷役システム1は、荷役装置10と、センサ装置20と、カメラ30と、フレーム40と、を備える。また、荷役装置10は、移動装置50と、制御装置60と、を備える。制御装置60と、カメラ30、センサ装置20及び移動装置50とは、たとえば、シリアルケーブル又はLAN(Local Area Network)等を介して接続される。以下の説明において、上下方向は、荷役システム1の上下方向である。
【0010】
フレーム40は、四角枠状の下枠部材41と、四角枠状の上枠部材42と、四つ(複数)の柱部材43と、を有する。下枠部材41は、床面Gに固定されている。上枠部材42は、下枠部材41の上方に設けられている。四つの柱部材43は、下枠部材41の四つの角部と上枠部材42の四つの角部とを接続している。下枠部材41内の床面Gにパレット2が配置されている。即ち、パレット2は、フレーム40内に配置されている。床面Gは、水平方向に広がっている。
【0011】
パレット2は、フレーム40を基準として規定の位置に位置されている。当該規定の位置に位置されたパレット2の上面の領域は、物品W1の載置領域R1である。なお、載置領域R1は、これに限定されない。載置領域R1は、例えば、床面G等に設けられていてもよい。載置領域R1には、複数の物品W1が載置されうる。物品W1は、例えば、ペットボトルや箱等である。本実施形態においては、1以上の物品W1を含む複数の荷物を指す場合に、物品群Wという。パレット2は、フォークリフト等により、移動されるものであってもよい。
【0012】
荷役装置10は、パレット2の載置領域R1上に載置された物品W1を把持して所定の位置(移動先)に移動するための装置である。たとえば、荷役装置10は、物品W1を移動先としてのコンベアなどに積載する。
【0013】
前述の通り、荷役装置10は、移動装置50と制御装置60とを備える。移動装置50は、パレット2及び移動先の周囲に配置されている。
【0014】
移動装置50は、制御装置60の制御に従って物品W1を移動する。移動装置50は、基台111と、基台111に支持されたアーム部112と、アーム部112の先端に設けられた把持部113と、を備える。
【0015】
基台111は、床面Gに固定された筐体である。
アーム部112は、一例として多関節ロボットアームである。アーム部112は、把持部113によって保持された物品W1を上下方向に移動する動作及び水平方向に移動する動作を実行可能に構成されている。
【0016】
例えば、アーム部112は、1軸または2軸回りに回動可能な複数の関節により連結された3つの可動部で構成される。
【0017】
アーム部112の先端には、把持部113が取り付けられている。把持部113は、1つの物品W1を挟み込んで把持する。把持部113は、一対の爪部を備えるものであってもよい。なお、物品W1の把持は、挟持による把持方法に限定されない。例えば、把持部113は、負圧によって物品W1を吸着把持してもよい。また、把持部113は、2つの物品W1を一度に把持してもよい。
【0018】
制御装置60(情報処理装置)は、センサ装置20、カメラ30及び移動装置50を制御する装置である。すなわち、制御装置60は、荷役システム1全体を制御する装置である。制御装置60は、カメラ30の撮像結果及びセンサ装置20のセンシング結果に基づき、移動装置50の動作を制御する。制御装置60は、移動装置50と一体的に設けられてもよいし、移動装置50と別体として設けられてもよい。制御装置60については、後に詳述する。
【0019】
なお、本実施形態では、移動装置50と制御装置60とを荷役装置としたが、これに限らず、制御装置60を荷役装置としてもよい。
【0020】
カメラ30は、パレット2の上方に設けられている。具体的には、カメラ30は、フレーム40の上枠部材42に取り付け部材などを介して固定されている。
図1が示す例では、カメラ30は、上枠部材42の枠内の中央部又は端に配置されている。カメラ30は、一例として3Dカメラである。たとえば、カメラ30は、ステレオカメラ又はレーザなどによって対象部との距離を光学的に測定する距離センサである。カメラ30は、撮像装置の一例である。
【0021】
カメラ30は、パレット2の載置領域R1に載置された物品群Wを上方から撮像する。カメラ30は、各点における距離を示す光学距離情報を生成する。カメラ30は、生成された光学距離情報を制御装置60に出力する。カメラ30の撮像範囲は、少なくとも物品群Wを含むように設定されている。
【0022】
センサ装置20は、物品群Wに超音波を照射して反射した超音波(反射波)を受信する。センサ装置20は、パレット2に載置された物品群Wの上方から物品群Wを含む範囲に超音波を照射する。センサ装置20は、反射波の強度を示すセンシング結果を制御装置60に出力する。カメラ30の撮像範囲とセンサ装置20が超音波を照射する範囲とは、同一の範囲でもよいし、いずれか一方が他方よりも広い範囲でもよい。
【0023】
図2は、センサ装置20の構成例を示す。
図2は、センサ装置20を下方から見た図である。
図2に示すように、センサ装置20は、ハウジング22と、複数の超音波送信素子23と、複数の超音波受信素子24と、を有する。ハウジング22は、上下方向に扁平かつ平面視(底面視)で四角形状に形成されている。
【0024】
超音波送信素子23は、一例として、ハウジング22の中央および四隅に一つずつ配置されている。超音波送信素子23は、載置領域R1に載置された物品群Wの上方から載置領域R1に向けて、即ち下方に向けて送信波として超音波を送信する。つまり、超音波送信素子23は、載置領域R1に載置された物品群Wに向けて超音波を送信する。超音波送信素子23は、オーディオ用のスピーカでもよい。超音波送信素子23は、アンテナ素子によって構成されてもよい。
【0025】
近年のオーディオ用のスピーカ及びマイクは、数十kHzまでの周波数特性を持つものがある。これらを用いると、人の耳で感じにくい10kHz以上、数mまで届く周波数の40kHz以下が測定用の超音波周波数としてちょうどよいと考えられる。
【0026】
ここでは、超音波送信素子23は、制御装置60の制御に従って、10から40kHzの超音波を送信する。
【0027】
超音波受信素子24は、超音波送信素子23から送信された超音波の反射波を受信する。具体的には、超音波受信素子24は、載置領域R1に載置された物品群Wの上方で、超音波送信素子23から送信され物品群Wで反射した超音波(反射波)を受信する。即ち、超音波受信素子24は、下方からの超音波(反射波)を受信可能である。超音波送信素子23は、オーディオ用のマイクでもよい。超音波受信素子24は、アンテナ素子によって構成されてもよい。
【0028】
超音波受信素子24の数は、超音波送信素子23の数よりも多い。複数の超音波送信素子23及び複数の超音波受信素子24は、載置領域R1の広さと略同じ広さの平面領域に不規則または2つ以上の異なる間隔による等間隔(例えば11mm等間隔と14mm等間隔との混合)に分散配置されている。これにより、虚像が低減される。
【0029】
次に、制御装置60及びセンサ装置20の制御系について説明する。
図3は、制御装置60及びセンサ装置20の制御系の例を示すブロック図である。
図3に示すように、制御装置60は、プロセッサ121、表示部122、操作部123、カメラコントローラ124、移動装置コントローラ125、センサコントローラ126、通信部127及び記憶部128を備える。プロセッサ121、表示部122、操作部123、カメラコントローラ124、移動装置コントローラ125、センサコントローラ126、通信部127及び記憶部128は、データバスなどを介して互いに接続する。
【0030】
プロセッサ121は、制御装置60全体の動作を制御する機能を有する。プロセッサ121は、内部キャッシュ及び各種のインターフェースなどを備えてもよい。プロセッサ121は、内部メモリ又は記憶部128が予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
【0031】
なお、プロセッサ121がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウェア回路により実現されるものであってもよい。この場合、プロセッサ121は、ハードウェア回路により実行される機能を制御する。
【0032】
たとえば、プロセッサ121は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の制御装置である。
【0033】
表示部122は、プロセッサ121からの画像データを表示する。たとえば、表示部122は、液晶モニタから構成される。なお、操作部123がタッチパネルから構成される場合、表示部122は、操作部123としてのタッチパネルと一体的に形成されるものであってもよい。
【0034】
操作部123は、オペレータから種々の操作の入力を受け付ける。操作部123は、入力された操作を示す信号をプロセッサ121へ送信する。たとえば、操作部123は、マウス、キーボード又はタッチパネルなどから構成される。
【0035】
カメラコントローラ124(カメラインターフェース)は、カメラ30に接続される。カメラコントローラ124は、プロセッサ121の制御に従ってカメラ30の動作を制御する。たとえば、カメラコントローラ124は、カメラ30に画像を撮影させる。また、カメラコントローラ124は、カメラ30から光学距離情報を取得しプロセッサ121に送信する。
【0036】
移動装置コントローラ125(移動装置インターフェース)は、移動装置50に接続される。移動装置コントローラ125は、プロセッサ121の制御に従って、移動装置50の動作を制御する。移動装置コントローラ125は、アーム部112及び把持部113の動作を制御する。
【0037】
センサコントローラ126(センサインターフェース)は、センサ装置20に接続される。センサコントローラ126は、プロセッサ121の制御に従って、センサ装置20の動作を制御する。たとえば、センサコントローラ126は、超音波送信素子23に超音波を送信させる。また、センサコントローラ126は、受信波の強度を示す反射波信号(センシング結果)を超音波受信素子24から受信しプロセッサ121に送信する。
【0038】
通信部127は、外部装置とデータを送受信するためのインターフェースである。通信部127は、ネットワークなどを介して外部装置に接続する。たとえば、通信部127は、有線又は無線のLAN接続をサポートする。
【0039】
記憶部128は、データを一時的又は非一時的に格納する。記憶部128は、例えば、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、及び、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子又はハードディスク等の補助記憶装置によって実現される。記憶部128は、荷役装置10の動作に係るプログラム又は設定情報等を記憶する。また、記憶部128は、移動装置50の上下方向及び水平方向の移動限界位置、アーム部112の可動範囲、及び、把持部113の把持可能な物品W1の寸法の上限及び下限等を示した限界情報を記憶する。また、記憶部128は、物品W1のサイズ(寸法)又は形状等を示した荷物情報を記憶してもよい。
【0040】
次に、センサ装置20について説明する。
図3に示すように、センサ装置20は、超音波送信素子23、超音波受信素子24、送信制御部301、オペアンプ302、オペアンプ305及びフィルタ306などを備える。送信制御部301は、センサコントローラ126、オペアンプ302及びフィルタ306に接続する。オペアンプ302は、超音波送信素子23に接続する。フィルタ306は、センサコントローラ126及びオペアンプ305に接続する。オペアンプ305は、超音波受信素子24に接続する。
【0041】
送信制御部301は、センサコントローラ126からの制御に従って、送信する超音波の周波数に応じた周波数信号を生成する。送信制御部301は、オペアンプ302を介して、生成された周波数信号を超音波送信素子23に送信する。即ち、送信制御部301で生成された周波数信号は、オペアンプ302を介して増幅された後、超音波送信素子23に入力される。より具体的には、送信制御部301は、バースト信号又はチャープ信号を複数の超音波送信素子23に順番に送信する。これにより、超音波送信素子23から送信される超音波は、バースト波又はチャープ波となる。より詳細には、送信制御部301は、複数の超音波送信素子23を、一定周期で順番に、1個または複数個まとめて駆動する。
【0042】
超音波送信素子23は、周波数信号に応じた超音波を送信する。
超音波受信素子24は、超音波送信素子23が送信した超音波の反射波を受信する。超音波受信素子24は、オペアンプ305を介して、受信された反射波の強度に応じた反射波信号をフィルタ306に送信する。即ち、超音波受信素子24からの反射波信号は、オペアンプ305を介して増幅された後、フィルタ306に入力される。
【0043】
なお、
図3では、超音波送信素子23及び超音波受信素子24が、それぞれ一つずつ示されているが、超音波送信素子23及び超音波受信素子24は、それぞれ複数設けられている。また、オペアンプ302及びオペアンプ305も、超音波送信素子23及び超音波受信素子24に対応して複数設けられている。
【0044】
フィルタ306は、入力された周波数信号及び反射波信号の両信号に対してフィルタ演算を行い、それら信号のフィルタ後の値を示す信号をセンサコントローラ126に出力する。
【0045】
次に、制御装置60が実現する機能について説明する。制御装置60が実現する機能は、プロセッサ121が内部メモリ又は記憶部128などに格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0046】
まず、プロセッサ121は、カメラ30を用いて物品群Wを撮影して得られた光学距離情報を取得する機能を有する。
たとえば、プロセッサ121は、通信部127などを通じて、載置領域R1に物品群Wが積載されたことを示す信号を受信する。当該信号を受信すると、プロセッサ121は、カメラコントローラ124を通じて、カメラ30に撮像させる。プロセッサ121は、カメラコントローラ124を通じて、光学距離情報をカメラ30から取得する。
【0047】
なお、プロセッサ121は、操作部123を通じて所定の操作を入力した場合に光学距離情報を取得するものであってもよい。また、プロセッサ121は、他のセンサなどを通じて、載置領域R1に物品群Wが積載されたことを検知するものであってもよい。
【0048】
また、プロセッサ121は、センサ装置20を用いて物品群Wの各点までの距離を測定する機能を有する。
【0049】
まず、プロセッサ121は、超音波送信素子23の1つを用いて第1の周波数(たとえば、30kHz)を有する超音波を照射する。超音波を照射すると、プロセッサ121は、各超音波受信素子24から反射波(第1の反射波)の反射波信号を受信する。プロセッサ121は、各超音波送信素子23を用いて同様に第1の周波数を有する超音波を照射し、各超音波受信素子24から反射波信号を受信する。
【0050】
プロセッサ121は、反射波信号に基づいて各点の方向に応じた遅延加算処理を行い、第1の周波数において反射波信号の強度が所定の閾値以上になるタイミングを算出する。プロセッサ121は、算出されたタイミングに基づいて、各点における距離を算出する。プロセッサ121は、各点の位置(たとえば、座標)と距離とを対応付けて示す超音波距離情報を生成する。
【0051】
また、プロセッサ121は、各超音波送信素子23を用いて、第1の周波数と異なる第2の周波数(たとえば、15kHz)を有する超音波を照射し同様に各点における反射波(第2の反射波)の反射波信号を取得する。
【0052】
物品群Wの上面の形状によって、反射波信号が示す強度は、異なる。
図4は、物品群Wの表面の形状を示す。
【0053】
図4が示すように、ここでは、物品群Wの形状は、平面、凸面、凹面又は段状である。
【0054】
図5は、形状と反射波信号の強度(受信強度)との関係を示すグラフである。ここでは、超音波の周波数は、所定の値(たとえば、30kHz)であるものとする。また、
図5は、センサ装置20と物品群Wとが所定の距離離れている場合における反射波信号の強度を示す。
図5では、横軸は、時間を示す。また、縦軸は、反射波信号の強度を示す。
【0055】
図5は、グラフ71乃至74を示す。
グラフ71は、平面からの反射波信号の強度を示す。
グラフ72は、凸面からの反射波信号の強度を示す。
グラフ73は、凹面からの反射波信号の強度を示す。
グラフ74は、段からの反射波信号の強度を示す。
【0056】
なお、プロセッサ121は、第2の周波数における反射波に基づいて超音波距離情報を生成してもよい。
【0057】
また、プロセッサ121は、第1の周波数における反射波信号の強度と第2の周波数における反射波信号の強度とに基づいて物品群Wの各点における形状を推定する機能を有する。
【0058】
ここで、超音波の周波数と物品の形状との関係について説明する。
反射波は、以下の式で示される。
【0059】
【0060】
ここで、R(t)は、反射波を示す。W(r)は、形状に依存する超音波の反射を表す関数である。P(t)は、送信波を示す。また、
図6に示すように、r0及びr1は、超音波送信素子23から物品群Wの表面(上面)までの距離を示す。上記の通り、R(t)は、r0からr1までの畳み込み積分によって得られる。
【0061】
W(r)、P(t)、R(t)のフーリエ変換をW(ω)、P(ω)、R(ω)とすると、以下の式が成り立つ。
【0062】
【0063】
図7は、R(ω)の例を示すグラフである。
図7では、横軸は、超音波の周波数を示す。縦軸は、R(ω)の値を示す。
【0064】
図7は、グラフ81乃至84を示す。
グラフ81は、平面におけるR(ω)を示す。
グラフ82は、凸面におけるR(ω)を示す。
グラフ83は、凹面におけるR(ω)を示す。
グラフ84は、段におけるR(ω)を示す。
【0065】
図8は、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度とを示す。
グラフ81が示すように、物品群Wの形状が平面である場合、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度とは、共に大きい。
【0066】
また、グラフ82が示すように、物品群Wの形状が凸面である場合、第1の周波数における受信強度は、中程度であり、第2の周波数における受信強度は、大きい。
【0067】
また、グラフ83が示すように、物品群Wの形状が凹面である場合、第1の周波数における受信強度は、小さく、第2の周波数における受信強度は、大きい。
【0068】
また、グラフ84が示すように、物品群Wの形状が段状である場合、第1の周波数における受信強度は、大きく、第2の周波数における受信強度は、小さい。
【0069】
プロセッサ121は、上記の特性に基づいて、物品群Wの上面における各点の形状を推定する。
【0070】
たとえば、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度とが共に所定の閾値以上である場合に、形状が平面であると推定する。また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度との差が所定の閾値以下である場合に、形状が平面であると推定してもよい。
【0071】
また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度が所定の範囲であり第2の周波数における受信強度と所定の閾値以上である場合に、形状が凸面であると推定する。また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度との差が所定の範囲である場合に、形状が凸面であると推定してもよい。
【0072】
また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度が所定の閾値以下であり第2の周波数における受信強度と所定の閾値以上である場合に、形状が凹面であると推定する。また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度が第2の周波数における受信強度よりも小さく両者の差が所定の閾値以上である場合に、形状が凹面であると推定してもよい。
【0073】
また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度が所定の閾値以上であり第2の周波数における受信強度と所定の閾値以下である場合に、形状が段状であると推定する。また、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度が第2の周波数における受信強度よりも大きく両者の差が所定の閾値以上である場合に、形状が段状であると推定してもよい。
【0074】
プロセッサ121は、物品群Wの上面の各点において同様に形状を推定する。プロセッサ121は、各点の位置(たとえば、座標)と形状とを対応付けて示す形状情報を生成する。
【0075】
図9は、形状情報の例を示す。
図9では、載置領域R1を上方から視た場合における各点の形状を示す。
図9が示す例では、凸面が連続して斜めに並んでいる。
【0076】
また、プロセッサ121は、光学距離情報、超音波距離情報及び形状情報に基づいて物品W1を認識する機能を有する。
【0077】
ここでは、超音波距離情報及び形状情報の解像度は、光学距離情報の解像度よりも低いものとする。
【0078】
たとえば、プロセッサ121は、光学距離情報と超音波距離情報とに基づいて、各点における距離を示す距離情報を生成する。
カメラ30は、透明、反射又は黒色の物品を撮影すると、測距用のレーザ光等が反射しない領域のデータを適切に得られないことがある。そのような場合、プロセッサ121は、カメラ30でデータが適切に得られなかった領域に、超音波距離情報が示す距離及び形状情報が示す形状を当てはめて、距離情報を生成する。即ち、プロセッサ121は、超音波距離情報及び形状情報に基づいて、光学距離情報においてデータが適切に得られなかった領域を補完する。
【0079】
距離情報を生成すると、プロセッサ121は、距離情報に基づいて各物品W1を認識する。たとえば、プロセッサ121は、物品W1の全体の形状を認識する。たとえば、プロセッサ121は、全体の形状として
図9のように凸面が連続して並んでいる形状を認識した場合、パイプ状の物品を認識する。
【0080】
また、プロセッサ121は、超音波距離情報及び形状情報に基づく物品群Wの高さが、光学距離情報が示す物品群Wの高さより高い場合、物品群Wがフィルムなどに覆われているものと判定してもよい。たとえば、プロセッサ121は、物品群Wが複数の物品をフィルムでまとめた物品であるものと判定する。
【0081】
なお、プロセッサ121が物品を認識する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0082】
また、プロセッサ121は、距離情報に基づいて物品の位置、外寸、形状又は向きなどを認識するものであってもよい。
【0083】
また、プロセッサ121は、認識された物品W1を把持する動作計画を生成する機能を有する。
【0084】
たとえば、プロセッサ121は、認識結果に基づいて、把持部113を現在の位置から物品W1を把持可能な位置及び移動先まで移動するルート及び把持部113の移動速度を設定する。プロセッサ121は、ルート及び移動速度などを示す動作計画を生成する。
【0085】
また、プロセッサ121は、超音波距離情報及び形状情報などに基づいて動作計画を生成してもよい。たとえば、プロセッサ121は、超音波距離情報に基づいて光学距離情報においては何も存在しない領域に超音波を反射する反射物があると判定した場合、当該領域を避けてルートを生成する。また、プロセッサ121は、超音波距離情報に基づいて物品W1がフィルムなどに覆われていると判定した場合、把持部113の移動速度を低下させてもよい。
【0086】
なお、プロセッサ121が動作計画を生成する方法は、特定の方法に限定されるものではない。
【0087】
また、プロセッサ121は、動作計画に従って、物品W1を把持する機能を有する。
プロセッサ121は、移動装置コントローラ125を通じて、動作計画に従って把持部113を、物品W1を把持可能な位置まで移動する。把持部113を移動すると、プロセッサ121は、把持部113を用いて物品W1を把持する。物品W1を把持すると、プロセッサ121は、把持部113を移動先まで移動する。把持部113を移動先まで移動すると、プロセッサ121は、把持部113を用いて物品W1を開放する。
【0088】
次に、制御装置60の動作例について説明する。
図10は、制御装置60の動作例について説明するためのフローチャートである。
まず、制御装置60のプロセッサ121は、カメラ30を用いて光学距離情報を取得する(S11)。光学距離情報を取得すると、プロセッサ121は、超音波送信素子23を用いて第1の周波数を有する超音波を照射する(S12)。超音波を照射すると、プロセッサ121は、超音波受信素子24を用いて第1の周波数における受信強度を取得する(S13)。
【0089】
第1の周波数における受信強度を取得すると、プロセッサ121は、超音波送信素子23を用いて第2の周波数を有する超音波を照射する(S14)。超音波を照射すると、プロセッサ121は、超音波受信素子24を用いて第2の周波数における受信強度を取得する(S15)。
【0090】
第2の周波数における受信強度を取得すると、プロセッサ121は、第1の周波数(又は第2の周波数)における反射波に基づいて超音波の照射範囲の各点における距離を示す超音波距離情報を生成する(S16)。
【0091】
超音波距離情報を算出すると、プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度とに基づいて各点における形状を示す形状情報を生成する(S17)。
【0092】
形状情報を生成すると、プロセッサ121は、光学距離情報、超音波距離情報及び形状情報に基づいて物品W1を認識する(S18)。物品W1を認識すると、プロセッサ121は、動作計画を生成する(S19)。
【0093】
動作計画を生成すると、プロセッサ121は、移動装置50を用いて動作計画に従って物品W1を把持して移動先に開放する(S20)。物品W1を把持して移動先に開放すると、プロセッサ121は、動作を終了する。
【0094】
なお、プロセッサ121は、S12及びS13とS14及びS15とを所定の回数繰り返してもよい。また、プロセッサ121は、複数の物品を認識した場合、各物品についてS19及びS20を実行してもよい。
【0095】
また、プロセッサ121は、光学距離情報に基づかずに、超音波距離情報及び形状情報に基づいて物品を認識するものであってもよい。
【0096】
また、プロセッサ121は、荷物情報を参照して、認識された物品W1の外寸又は形状などを取得するものであってもよい。
【0097】
また、プロセッサ121は、3つ以上の異なる周波数を有する超音波を物品W1に照射してもよい。この場合、プロセッサ121は、各超音波の受信強度に基づいて物品W1の上面の形状を推定する。
【0098】
以上のように構成された荷役システムは、超音波を照射して物品との距離を測定する。その結果、荷役システムは、物品が透明又は黒色などであるためレーザ又は画像などの光学的情報を用いて距離を測定できない場合であっても、物品との距離を測定することができる。
【0099】
また、荷役システムは、複数の周波数で超音波を物品に照射して各超音波の受信強度を測定する。荷役システムは、各超音波の受信強度に基づいて物品の形状を推定する。その結果、荷役システムは、効果的に物品の形状を認識することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る荷役システムは、複数の方向から物品へ超音波を照射する点で第1の実施形態に係るそれと異なる。従って、その他の点については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0100】
図1は、第2の実施形態に係る荷役システム1’の構成例を概略的に示す。
図1に示すように、荷役システム1’は、センサ装置20の代わりにセンサ装置20’を備える。制御装置60とセンサ装置20’とは、たとえば、シリアルケーブル又はLAN等を介して接続される。
【0101】
図11は、センサ装置20’の構成例を示す。
図11が示すように、センサ装置20’は、複数の超音波送信素子23及び複数の超音波受信素子24を備える。
【0102】
1つの超音波送信素子23は、物品W1に対して所定の方向から超音波を照射する。当該超音波送信素子23は、物品W1の上方から角度を付けて超音波を照射する。また、他の超音波送信素子23は、物品W1に対して他の方向から超音波を照射する。
【0103】
たとえば、いくつかの超音波送信素子23は、物品W1の上面に超音波を照射する。また、いくつかの超音波送信素子23は、物品W1の側面に超音波を照射する。
【0104】
また、プロセッサ121は、第1の実施形態と同様に、超音波送信素子23を用いて、第1の周波数及び第2の周波数を有する超音波を物品W1に照射する。プロセッサ121は、超音波受信素子24を用いて第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度を取得する。
【0105】
プロセッサ121は、第1の周波数における受信強度と第2の周波数における受信強度とに基づいて、物品W1の上面の形状及び側面の形状を推定する。プロセッサ121は、推定された上面の形状及び側面の形状を示す形状情報を生成する。
また、プロセッサ121は、生成された形状情報などに基づいて物品W1を認識する。
また、プロセッサ121は、生成された形状情報などに基づいて動作計画を生成してもよい。
【0106】
なお、超音波受信素子24は、超音波送信素子23が超音波を送信する角度に応じて傾いて設置されるものであってもよい。
【0107】
以上のように構成された荷役システムは、物品の側面にも複数の周波数で超音波を照射する。そのため、荷役システムは、物品の側面の形状も推定することができる。その結果、荷役システムは、物品の形状を効果的に認識することができる。
【0108】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0109】
1…荷役システム、1’…荷役システム、2…パレット、10…荷役装置、20…センサ装置、20’…センサ装置、22…ハウジング、23…超音波送信素子、24…超音波受信素子、30…カメラ、40…フレーム、41…下枠部材、42…上枠部材、43…柱部材、50…移動装置、60…制御装置、71…グラフ、72…グラフ、73…グラフ、74…グラフ、81…グラフ、82…グラフ、83…グラフ、84…グラフ、111…基台、112…アーム部、113…把持部、121…プロセッサ、122…表示部、123…操作部、124…カメラコントローラ、125…移動装置コントローラ、126…センサコントローラ、127…通信部、128…記憶部、301…送信制御部、302…オペアンプ、305…オペアンプ、306…フィルタ、G…床面、R1…載置領域、W…物品群、W1…物品。