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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162835
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】配達管理装置、および配達管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20230101AFI20231101BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073504
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】生越 大輔
(72)【発明者】
【氏名】小暮 一輝
(72)【発明者】
【氏名】門馬 悠生
(72)【発明者】
【氏名】箱嶋 修二
(72)【発明者】
【氏名】小村田 美玖
(72)【発明者】
【氏名】岩間 茂彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】配達先に適切に荷物を配達すること。
【解決手段】配達管理装置は、配達経路を設定する配達経路設定部と、住人の在宅の有無の検出結果を確認するためのセンサ情報を取得するセンサ情報取得部と、配達先の住人が所有する移動手段の保管場所を撮影する撮像装置が撮像した映像データを取得する映像データ取得部と、在宅実績情報を記憶し、センサ情報と、映像データを在宅補助情報に含めて記憶する記憶部と、配達先に荷物を配達する前の時点において、配達先の住人の在宅状況を判定する在宅状況判定部と、センサ情報および映像データの信頼性を示す信頼性情報を生成する在宅状況評価部と、配達先の各々の在宅実績情報、在宅補助情報、および信頼性情報に基づいて、曜日および時間ごとの在宅率を算出する在宅率算出部と、を備える。配達経路設定部は、在宅率に基づいて、荷物の配達順序および配達経路を変更する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の荷物を配達先に配達するための配達経路を設定する配達経路設定部と、
前記配達先の住人が在宅しているか否かを確認するためのセンサから、前記住人の在宅の有無の検出結果を確認するためのセンサ情報を取得するセンサ情報取得部と、
前記配達先の住人が所有する移動手段の有無を判定するために前記移動手段の保管場所を撮影する撮像装置が撮像した映像データを取得する映像データ取得部と、
荷物の配達時点の曜日および時間と、その際の在宅状況とを示す在宅実績情報を記憶し、前記センサ情報取得部により取得される前記センサ情報と、前記映像データ取得部により取得される前記映像データを在宅補助情報に含めて記憶する記憶部と、
前記配達先に荷物を配達する前の時点において、前記記憶部に記憶された前記在宅補助情報に含まれる前記センサ情報および前記映像データに基づいて、前記配達先の住人の在宅状況を判定する在宅状況判定部と、
前記配達先に前記荷物を配達するために訪問した際に、前記在宅状況判定部の判定結果が正しかったか誤りであったかを評価し、前記センサ情報および前記映像データの信頼性を示す信頼性情報を生成する在宅状況評価部と、
前記配達経路に含まれる配達先の各々の前記在宅実績情報、前記在宅補助情報、および前記信頼性情報に基づいて、曜日および時間ごとの在宅率を算出する在宅率算出部と、 を備え、
前記配達経路設定部は、前記在宅率算出部が算出した在宅率に基づいて、前記荷物の配達順序および前記配達経路を変更する、
配達管理装置。
【請求項2】
前記記憶部に記憶された前記映像データは、前記荷物の配達前および配達する時点において撮影されており、
前記在宅率算出部は、前記記憶部に記憶された映像データに基づいて、前記移動手段の有無を検出して、前記在宅率の算出に含める、
請求項1に記載の配達管理装置。
【請求項3】
前記在宅補助情報は、在宅時と不在時それぞれの、前記配達先の住人が所有している前記移動手段の入出庫に関する入出庫情報を含み、
前記在宅率算出部は、前記入出庫情報を前記在宅率の算出に含める、
請求項1または2に記載の配達管理装置。
【請求項4】
複数の荷物を配達先に配達するための配達経路を設定するステップと、
前記配達先の住人が在宅しているか否かを確認するためのセンサから、前記住人の在宅の有無の検出結果を確認するためのセンサ情報を取得するステップと、
前記配達先の住人が所有する移動手段の有無を判定するために前記移動手段の保管場所を撮影する撮像装置が撮像した映像データを取得するステップと、
荷物の配達時点の曜日および時間と、その際の在宅状況とを示す在宅実績情報を記憶し、前記センサ情報と前記映像データを在宅補助情報に含めて記憶するステップと、
前記配達先に荷物を配達する前の時点において、記憶部に記憶された前記在宅補助情報に含まれる前記センサ情報および前記映像データに基づいて、前記配達先の住人の在宅状況を判定するステップと、
前記配達先に前記荷物を配達するために訪問した際に、前記在宅状況の判定結果が正しかったか誤りであったかを評価し、前記センサ情報および前記映像データの信頼性を示す信頼性情報を生成するステップと、
前記配達経路に含まれる配達先の各々の前記在宅実績情報、前記在宅補助情報、および前記信頼性情報に基づいて、曜日および時間ごとの在宅率を算出するステップと、
算出された在宅率に基づいて、前記荷物の配達順序および前記配達経路を変更するステップと、
を含む、配達管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配達管理装置、および配達管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
宅配業者が複数の配達先に荷物を配達するために、荷物の配達経路を設定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、荷物の受取人の在宅状況に応じて荷物の配達経路を提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-184261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
配達経路に含まれる配達先の住人が在宅している曜日および時間は、住人ごとに異なることが多いと想定される。各住人が在宅している確率の高い曜日および時間を把握し、適切に荷物を配達することが望まれている。
【0005】
本発明は、配達先に適切に荷物を配達することのできる配達管理装置、および配達管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る配達管理装置は、複数の荷物を配達先に配達するための配達経路を設定する配達経路設定部と、配達先の住人が在宅しているか否かを確認するためのセンサから、住人の在宅の有無の検出結果を確認するためのセンサ情報を取得するセンサ情報取得部と、配達先の住人が所有する移動手段の有無を判定するために移動手段の保管場所を撮影する撮像装置が撮像した映像データを取得する映像データ取得部と、荷物の配達時点の曜日および時間と、その際の在宅状況とを示す在宅実績情報を記憶し、センサ情報取得部により取得されるセンサ情報と、映像データ取得部により取得される映像データを在宅補助情報に含めて記憶する記憶部と、配達先に荷物を配達する前の時点において、記憶部に記憶された在宅補助情報に含まれるセンサ情報および映像データに基づいて、配達先の住人の在宅状況を判定する在宅状況判定部と、配達先に荷物を配達するために訪問した際に、在宅状況判定部の判定結果が正しかったか誤りであったかを評価し、センサ情報および映像データの信頼性を示す信頼性情報を生成する在宅状況評価部と、配達経路に含まれる配達先の各々の在宅実績情報、在宅補助情報、および信頼性情報に基づいて、曜日および時間ごとの在宅率を算出する在宅率算出部と、を備え、配達経路設定部は、在宅率算出部が算出した在宅率に基づいて、荷物の配達順序および配達経路を変更する。
【0007】
本発明に係る配達管理方法は、複数の荷物を配達先に配達するための配達経路を設定するステップと、前記配達先の住人が在宅しているか否かを確認するためのセンサから、前記住人の在宅の有無の検出結果を確認するためのセンサ情報を取得するステップと、前記配達先の住人が所有する移動手段の有無を判定するために前記移動手段の保管場所を撮影する撮像装置が撮像した映像データを取得するステップと、荷物の配達時点の曜日および時間と、その際の在宅状況とを示す在宅実績情報を記憶し、前記センサ情報と前記映像データを在宅補助情報に含めて記憶するステップと、前記配達先に荷物を配達する前の時点において、記憶部に記憶された前記在宅補助情報に含まれる前記センサ情報および前記映像データに基づいて、前記配達先の住人の在宅状況を判定するステップと、前記配達先に前記荷物を配達するために訪問した際に、前記在宅状況の判定結果が正しかったか誤りであったかを評価し、前記センサ情報および前記映像データの信頼性を示す信頼性情報を生成するステップと、前記配達経路に含まれる配達先の各々の前記在宅実績情報、前記在宅補助情報、および前記信頼性情報に基づいて、曜日および時間ごとの在宅率を算出するステップと、算出された在宅率に基づいて、前記荷物の配達順序および前記配達経路を変更するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、配達先に適切に荷物を配達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、第1実施形態に係る配達管理システムの構成例を示すブロック図である。
図2図2は、第1実施形態に係る配達管理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、第1実施形態に係る住所情報の一例を示す図である。
図4図4は、第1実施形態に係る在宅実績情報の一例を示す図である。
図5図5は、第1実施形態に係る車載装置の構成例を示すブロック図である。
図6図6は、第1実施形態に係る配達管理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図7図7は、第2実施形態に係る配達管理システムの構成例を示すブロック図である。
図8図8は、第2実施形態に係る配達管理装置の構成例を示すブロック図である。
図9図9は、第2実施形態に係る信頼性情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
図10図10は、第2実施形態に係る配達経路変更処理の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、第3実施形態に係る配達管理システムの構成例を示すブロック図である。
図12図12は、第3実施形態に係る外部装置が撮影した映像データの一例を示す図である。
図13図13は、第3実施形態に係る外部装置が撮像した映像データの一例を示す図である。
図14図14は、第3実施形態に係る配達経路変更処理の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、第4実施形態に係る配達経路変更処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
(配達管理システム)
図1を用いて、第1実施形態に係る配達管理システム構成例について説明する。図1は、第1実施形態に係る配達管理システムの構成例を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、配達管理システム1は、配達管理装置10と、車載装置12と、を含む。配達管理装置10と、車載装置12とは、ネットワークNを介して、通信可能に接続されている。ネットワークNは、例えば、インターネット網であるが、これに限定されない。
【0013】
配達管理装置10は、例えば、配達業者の事業者に配置されている。配達管理装置10は、複数の配達先に荷物を配達するための配達経路を設定する。配達管理装置10は、設定した配達経路に含まれる配達対象の配達先の住人の在宅率に基づいて、予め設定した配達経路を変更する。配達管理装置10は、例えば、PC(Personal Computer)などの情報処理装置で実現することができる。配達管理装置10は、配達経路を変更する場合、配達経路を変更する旨の情報を、ネットワークNを介して、車載装置12に送信する。
【0014】
車載装置12は、例えば、荷物を配達する際に利用される車両に搭載されている。車載装置12は、例えば、ナビゲーション装置であるが、これに限定されない。車載装置12は、例えば、配達管理装置10が設定した配達経路に関する情報を表示する。車載装置12は、例えば、配達管理装置10から配達経路を変更した場合、配達経路の変更後の配達経路を表示する。
【0015】
[配達管理装置]
図2を用いて、第1実施形態に係る配達管理装置の構成例について説明する。図2は、第1実施形態に係る配達管理装置の構成例を示すブロック図である。
【0016】
図1に示すように、配達管理装置10は、入力部20と、表示部22と、記憶部24と、通信部26と、制御部28と、を備える。
【0017】
配達管理装置10は、例えば、配達業者の事業者に配置されている。配達管理装置10は、複数の配達先に荷物を配達するための配達経路を設定する。配達管理装置10は、設定した配達経路に含まれる配達先の住人の在宅率に基づいて、予め設定した配達経路を変更する。
【0018】
入力部20は、配達管理装置10に対する各種の入力操作を受け付ける。入力部20は、受け付けた入力操作に応じた操作信号を制御部28に出力する。入力部20は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル、ボタン、スイッチ、マイクなどを含む。入力部20としてタッチパネルが用いられる場合には、入力部20は、表示部22上に配置される。
【0019】
表示部22は、各種の映像を表示する。表示部22は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)などを含むディスプレイである。
【0020】
記憶部24は、各種の情報を記憶している。記憶部24は、制御部28の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部24は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。本実施形態では、記憶部24は、配達先の住所情報および在宅実績情報を、記憶している。
【0021】
図3は、第1実施形態に係る住所情報の一例を示す図である。図3に示すように、住所情報24aは、「住所」、「住人」、「自家用車」、および「自家用車の色」といった項目を含む。記憶部24は、配達先ごとに住所情報24aを記憶している。
【0022】
「住所」は、配達先の住所を示す。図3に示す例では、「A1」と概念的に示しているか、実際には具体的な住所が示される。
【0023】
「住人」は、住んでいる住人を示す。図3に示す例では、「B1」、「B2」、および「B3」と概念的に示しているが、実際には具体的な氏名が示される。
【0024】
「自家用車」は、自家用車の有無を示す。自家用車が在る場合には「在り」、自家用車が無い場合には「無し」が示される。なお、「自家用車」には、四輪の自動車に限定されず、バイク、自転車などの各種の移動手段であってもよい。
【0025】
「自家用車の色」は、自家用車が有る場合に、自家用車の車体の色を示す。図3に示す例では、「黒」と示されている。
【0026】
図4は、第1実施形態に係る在宅実績情報の一例を示す図である。在宅実績情報24bは、曜日および時間ごとの在宅および不在の実績に関する情報を含む。記憶部24は、配達先ごとに在宅実績情報24bを記憶している。
【0027】
在宅実績情報24bにおいて、「月」は月曜日、「火」は火曜日、「水」は水曜日、「木」は木曜日、「金」は金曜日、「土」は土曜日、「日」は日曜日を示す。「在宅率(%)」は、配達業者が荷物を届けた際の在宅率を示す。「自家用車の駐車率(%)」は、配達業者が荷物を届けた際の自家用車の駐車率を示す。
【0028】
「時間帯」において、「7」は7時台、「9」は9時台、「11」は11時台、「13」は13時台、「15」は15時台、「17」は17時台、「19」は19時台、「21」は21時台を示す。図4に示す例では、「時間帯」は、2時間刻みで示されているが、本発明はこれに限定されない。
【0029】
在宅実績情報24bに示すように、例えば、月曜日、火曜日、木曜日、および金曜日の7時台から15時台は住人も不在であり、自家用車も駐車されていないことを示す。例えば、月曜日の17時台は、自家用車は駐車されていないが住人の在宅率は50%であることを示す。例えば、水曜日の11時台から15時台は、駐車率が70%と比較的高いが、在宅率は30%と比較的低いことが示されている。在宅実績情報24bを用いることで、各配達先の住人が在宅している可能性が高い時間帯を曜日ごとに、把握することができる。
【0030】
通信部26は、配達管理装置10と、外部装置との間の通信を実行する。通信部26は、例えば、配達管理装置10と、車載装置12との間の通信を実行する。
【0031】
制御部28は、配達管理装置10の各部を制御する。制御部28は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの情報処理装置と、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などの記憶装置とを有する。制御部28は、本発明に係る配達管理装置10の動作を制御するプログラムを実行する。制御部28は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部28は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0032】
制御部28は、在宅実績情報生成部30、配達経路設定部32、在宅率算出部34、および配達判定部36、を備える。
【0033】
在宅実績情報生成部30は、配達業者が荷物を届けた際に、住人が在宅していたか不在であったかの実績に関する在宅実績情報を生成する。在宅実績情報生成部30は、配達先ごとに在宅実績情報を生成する。在宅実績情報生成部30は、住人が在宅していたが不在であったかの実績に関する情報を、例えば、実際に荷物の配達を行った配達者が車載装置12に入力した情報に基づいて、取得することができる。
【0034】
配達経路設定部32は、複数の配達先に荷物を届けるための配達経路を設定する。配達経路設定部32は、複数の配達先の住所に基づいて、配達経路を設定する。
【0035】
在宅率算出部34は、荷物の配達先の住人の在宅率を算出する。在宅率算出部34は、記憶部24に記憶された宅配便の配達時点における配達先の曜日および時間ごとの在宅および不在の実績を示す在宅実績情報に基づいて、配達時点での曜日および時間における、配達経路に含まれる現在配達対象となっている荷物の配達先の在宅率を算出する。
【0036】
配達判定部36は、配達時点での曜日および時間における、配達経路に含まれる他の荷物の配達先の住人の在宅率と比較して、現在配達対象となっている荷物を優先して配達するか否かを判定する。配達判定部36は、例えば、次の配達先の住人の在宅率が所定以上である場合には、優先的に荷物を配達すると判定する。
【0037】
[車載装置]
図5を用いて、第1実施形態に係る車載装置の構成例について説明する。図5は、第1実施形態に係る車載装置の構成例を示すブロック図である。
【0038】
図5に示すように、車載装置12は、撮像部50と、入力部52と、表示部54と、音声出力部56と、記憶部58と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部60と、通信部62と、制御部64と、を備える。
【0039】
撮像部50は、車両の周辺を撮影するカメラである。撮像部50は、例えば、車両の前方を向いて配置され、車両の前方を中心とした周辺を撮影する。撮像部50は、1つのカメラで構成されてもよいし、複数のカメラで構成されてもよい。
【0040】
入力部52は、車載装置12に対する各種の入力操作を受け付ける。入力部52は、受け付けた入力操作に応じた操作信号を制御部64に出力する。入力部52は、例えば、タッチパネル、ボタン、スイッチ、マイクなどを含む。入力部52としてタッチパネルが用いられる場合には、入力部52は、表示部54上に配置される。
【0041】
表示部54は、各種の映像を表示する。表示部54は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELなどを含むディスプレイである。
【0042】
音声出力部56は、各種の音声を出力するスピーカである。音声出力部56は、経路案内に関する案内音声を出力する。
【0043】
記憶部58は、各種の情報を記憶している。記憶部58は、制御部64の演算内容、およびプログラム等の情報を記憶する。記憶部58は、例えば、RAMと、ROMのような主記憶装置、HDD等の外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0044】
GNSS受信部60は、GNSS衛星からのGNSS信号を受信するGNSS受信機などで構成される。GNSS受信部60は、受信したGNSS信号を制御部64へ出力する。
【0045】
通信部62は、車載装置12と、外部装置との通信を実行する。通信部62は、車載装置12と、配達管理装置10との通信を実行する。
【0046】
制御部64は、車載装置12の各部を制御する。制御部64は、例えば、CPUやMPUなどの情報処理装置と、RAM又はROMなどの記憶装置とを有する。制御部64は、本発明に係る車載装置の動作を制御するプログラムを実行する。制御部64は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。制御部64は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0047】
[処理内容]
図6を用いて、第1実施形態に係る配達管理装置の処理内容について説明する。図6は、第1実施形態に係る配達管理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
配達経路設定部32は、配達経路を設定する(ステップS10)。具体的には、配達経路設定部32は、複数の配達先に荷物を届けるための配達経路を、各配達先の住所に基づいて決定する。配達経路設定部32は、例えば、住所が比較的に近い配達先については、同じ時間帯に荷物を配達できるように配達経路を設定する。そして、ステップS12に進む。
【0049】
在宅率算出部34は、配達経路設定部32が設定した配達経路に含まれる配達先の住所の住人の在宅率を算出する(ステップS12)。具体的には、在宅率算出部34は、記憶部24に記憶された宅配便の配達時点における在宅実績情報に基づいて、配達時点での曜日および時間における、配達先の住人の在宅率を算出する。より具体的には、在宅率算出部34は、次に荷物を配達する予定の配達先の住人の在宅率を算出する。そして、ステップS14に進む。
【0050】
配達判定部36は、次に配達する予定の配達先に優先的に配達する必要があるか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、配達判定部36は、在宅率が所定の割合以上の場合に優先的に配達すると判定する。所定の割合は、例えば、80%以上であるが、これに限定されない。優先的に配達する必要があると判定された場合(ステップS14;Yes)、ステップS16に進む。優先的に配達する必要があると判定されない場合(ステップS14;No)、ステップS18に進む。
【0051】
ステップS14でYesと判定された場合、配達経路設定部32は、ステップS10で配達された配達経路を維持する(ステップS16)。そして、ステップS20に進む。
【0052】
ステップS14でNoと判定された場合、配達経路設定部32は、配達経路を変更する(ステップS18)。具体的には、配達経路設定部32は、例えば、配達車両の現在位置から所定距離以内に有り、在宅率が所定の割合以上の配達先を次の配達先とする配達経路を設定する。そして、ステップS20に進む。
【0053】
制御部28は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS20)。制御部28は、例えば、ステップS10で設定した配達経路に含まれる配達先への荷物が完了した場合に、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS20;Yes)、図6の処理を終了する。処理を終了しないと判定された場合(ステップS20;No)、ステップS12に進む。
【0054】
上述のとおり、第1実施形態は、予め設定された配達経路に含まれる配達先に荷物を届ける際に、配達先の住人の在宅率を算出し、在宅率に基づいて荷物を届けるか、配達経路を変更するかを判定する。これにより、第1実施形態は、配達先の住人が在宅している可能性が高い時間帯に、荷物を届けることができる。
【0055】
[第2実施形態]
(配達管理システム)
図7を用いて、第2実施形態に係る配達管理システムの構成例を説明する。図7は、第2実施形態に係る配達管理システムの構成例を示すブロック図である。
【0056】
図7に示すように、配達管理システム1Aは、配達管理装置10Aと、車載装置12と、撮像装置14と、センサ16と、を備える。配達管理システム1Aは、撮像装置14と、センサ16とを備える点で、図1に示す配達管理システム1とは異なる。
【0057】
撮像装置14は、配達先の住人が在宅しているか否かを判定するために、配達先の住人が所有する移動手段の保管場所を撮像して映像データを生成する。撮像装置14は、例えば、配達先の住人が所有する自家用車を駐車する駐車場を撮影する。撮像装置14は、例えば、配達先の住人が所有する自動二輪車または自転車を駐輪する駐輪場を撮影する。撮像装置14は、例えば、配達先が戸建てある場合には、移動手段の保管場所を撮像できるように、配達先の敷地内に配置されている。撮像装置14は、例えば、配達先が集合住宅である場合には、移動手段の保管場所の入口などに配置されている。撮像装置14は、例えば、配達先の近傍の路上に配置されていてもよい。撮像装置14は、例えば、住宅の前を走行する車両に搭載された車載装置12の撮像部50であってもよい。以下では、移動手段は自家用車、保管場所は駐車場であるものとして説明するが、本発明は、これに限定されない。
【0058】
センサ16は、配達先の住人が在宅しているか否かを判定するため情報を検出するためのセンサである。センサ16は、検出結果をセンサデータとして生成する。センサ16は、例えば、配達先の住宅内に配置された人を検知する人感センサである。センサ16は、例えば、配達先の住宅の電力の使用量を検出する電力センサである。センサ16は、これらに限定されず、その他のセンサであってもよい。
【0059】
(配達管理装置)
図8を用いて、第2実施形態に係る配達管理装置の構成例について説明する。図8は、第2実施形態に係る配達管理装置の構成例を示すブロック図である。
【0060】
図8に示すように、配達管理装置10Aは、映像データ取得部38と、センサデータ取得部40と、在宅状況判定部42と、在宅状況評価部44と、を備える点で、図2に示す配達管理装置10とは異なる。
【0061】
映像データ取得部38は、撮像装置14から映像データを取得する。映像データ取得部38は、撮像装置14から映像データを取得し、その映像データが生成された曜日および時間に関する情報を対応付けて、在宅補助情報を生成する。映像データ取得部38は、生成した在宅補助情報を記憶部24に記憶させる。
【0062】
映像データ取得部38は、例えば、各配達車両に搭載されている車載装置12の撮像部50が撮像した映像データに基づいて、在宅補助情報を生成してもよい。例えば、車載装置12は、配達車両を運転する配達人の集配業務時に撮像部50が撮像した映像データに位置情報および時刻情報を対応付けて、配達管理装置10に送信する。この場合、映像データ取得部38は、位置情報および時刻情報が対応付けられた映像データに基づいて、在宅補助情報を生成する。
【0063】
センサデータ取得部40は、センサ16からセンサデータを取得する。センサデータ取得部40は、センサ16からセンサデータを取得し、そのセンサデータが生成された曜日および時間に関する情報を対応付けて、在宅補助情報を生成する。センサデータ取得部40は、生成した在宅補助情報を記憶部24に記憶させる。
【0064】
在宅状況判定部42は、配達先の住人の在宅状況を判定する。在宅状況判定部42は、荷物の配達前の時点において、記憶部24に記憶された在宅補助情報に含まれる、撮像データおよびセンサデータに基づいて、荷物の配達予定時間における配達先の住人の在宅状況を判定する。言い換えれば、在宅状況判定部42は、荷物の配達予定時間に配達先の住人が在宅であるか不在であるかを判定する。
【0065】
在宅状況評価部44は、在宅状況判定部42が判定した配達先の住人の在宅状況の判定結果を評価する。在宅状況評価部44は、実際に配達人が配達先に荷物を配達するために訪問した際に、在宅状況判定部42の判定結果が正しかったか誤りであったかを評価する。在宅状況評価部44は、在宅状況判定部42の判定結果の評価に基づいて、センサデータおよび映像データの有効性を示す信頼性情報を生成する。在宅状況評価部44は、在宅実績情報に信頼性情報を付加する。
【0066】
(信頼性情報生成処理)
図9を用いて、第2実施形態に係る信頼性情報生成処理について説明する。図9は、第2実施形態に係る信頼性情報生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0067】
映像データ取得部38は、撮像装置14から配達先の住人の保管場所を撮像した映像データを取得する(ステップS30)。そして、ステップS32に進む。
【0068】
センサデータ取得部40は、センサ16から配達先の住人の在宅の有無を検出したセンサデータを取得する(ステップS32)。そして、ステップS34に進む。
【0069】
制御部28Aは、映像データ取得部38が取得した映像データと、センサデータ取得部40が取得した映像データとに基づいて、在宅補助情報を生成する(ステップS34)。
【0070】
例えば、映像データ取得部38は、取得した映像データに処理に対して画像認識処理を実行し、配達先の住人の自家用車が駐車されているか否かを判定する。映像データ取得部38は、例えば、記憶部24に記憶された住所情報24aと、取得した映像データとを比較して、配達先の住人の自家用車が駐車されているか否かを判定する。映像データ取得部38は、配達先の住人の自家用車が駐車されているか否かを示す情報を曜日および時間ごとに映像データに関連付けて在宅補助情報を生成する。映像データ取得部38は、生成した在宅補助情報を記憶部24に記憶させる。
【0071】
例えば、センサデータ取得部40は、センサデータに基づいて、配達先の住人が在宅しているか否かを判定する。センサデータ取得部40は、例えば、センサ16が住宅内に設置された人感センサである場合、センサ16が人を検知した場合に住人が在宅していると判定する。センサデータ取得部40は、例えば、センサ16が電力センサである場合、センサ16が検出した単位時間当たりの使用電力が所定以上である場合に、住人が在宅していると判定する。センサデータ取得部40は、配達先の住人が在宅しているか否かを示す情報を曜日および時間ごとにセンサデータに関連付けて在宅補助情報を生成する。センサデータ取得部40は、生成した在宅補助情報を記憶部24に記憶させる。
【0072】
在宅状況判定部42は、配達前の時点の配達先の住人の在宅状況を判定する(ステップS36)。具体的には、在宅状況判定部42は、配達前の時点において、配達予定時間における配達先の住人の状況を記憶部24に記憶されている在宅補助情報に含まれる映像データおよびセンサデータに基づいて、在宅状況を判定する。在宅状況判定部42は、例えば、配達先の住人の在宅率を判定する。そして、ステップS38に進む。
【0073】
在宅状況評価部44は、在宅状況判定部42による配達先の住人の在宅状況の判定結果は正しいか否かを評価する(ステップS38)。具体的には、在宅状況評価部44は、例えば、実際に配達人が配達先に荷物を届けるために訪問した際の住人の在宅の有無を示す情報を車載装置12などから取得することで、在宅状況判定部42による判定結果が正しいか否かを判定する。配達先の住人の在宅状況の判定結果が正しいと評価された場合(ステップS38;Yes)、ステップS40に進む。配達先の住人の在宅状況の判定結果が正しいと評価されない場合(ステップS38;No)、ステップS42に進む。
【0074】
ステップS38でYesと判定された場合、在宅状況評価部44は、有効性が高い信頼性情報を生成する(ステップS40)。具体的には、在宅状況評価部44は、在宅補助情報に含まれる映像データおよびセンサデータが住人の在宅状況を判定するためのデータとして有効性が高いことを示す信頼性情報を生成する。そして、ステップS44に進む。
【0075】
ステップS38でNoと判定された場合、在宅状況評価部44は、有効性が低い信頼性情報を生成する(ステップS42)。具体的には、在宅状況評価部44は、在宅補助情報に含まれる映像データおよびセンサデータが住人の在宅状況を判定するためのデータとして有効性が低いことを示す信頼性情報を生成する。そして、ステップS44に進む。
【0076】
制御部28Aは、処理を終了するか否かを判定する(ステップS44)。具体的には、制御部28Aは、配達人が配達経路に含まれる全て配達先への訪問が終了した場合に、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS44;Yes)、図9の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS44;No)、ステップS38に進む。
【0077】
(配達経路変更処理)
図10を用いて、第2実施形態に係る配達経路変更処理について説明する。図10は、第2実施形態に係る配達経路変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0078】
ステップS50の処理は、図6に示すステップS10の処理と同一なので、説明を省略する。
【0079】
在宅率算出部34Aは、配達経路に含まれる全ての配達先について、在宅実績情報および在宅補助情報に基づいて、在宅率を算出する(ステップS52)。具体的には、在宅率算出部34Aは、在宅実績情報、在宅補助情報に含まれる映像データおよびセンサデータの信頼性情報の有効性に基づいて、曜日および時間ごとの在宅率を算出する。ここで算出される在宅率は、信頼性情報の有効性が高いほど正しい確率が高く、信頼性情報の有効性が低いほど正しい確率が低くなる。そして、ステップS54に進む。
【0080】
配達経路設定部32Aは、配達経路を変更する必要があるか否かを判定する(ステップS54)。具体的には、配達経路設定部32Aは、ステップS50で設定した配達経路と、ステップS52で算出した在宅率とを参照し、配達先の住人の在宅率が低い時間帯に配達する予定となっている場合には、配達経路を変更すると判定する。配達経路を変更する必要があると判定された場合(ステップS54;Yes)、ステップS56に進む。配達経路を変更する必要があると判定されない場合(ステップS54;No)、図10の処理を終了する。
【0081】
ステップS54でYesと判定された場合、配達経路設定部32Aは、在宅率算出部34Aが算出した在宅率に基づいて、配達経路を変更する(ステップS56)。具体的には、配達経路設定部32Aは、在宅率算出部34Aが算出した在宅率に基づいて、配達予定時間が配達先の住人の在宅率が高い時間帯となるように、配達経路を変更する。そして、図10の処理を終了する。
【0082】
上述のとおり、第2実施形態は、在宅実績情報と在宅補助情報に含まれる映像データとおよびセンサデータの信頼性情報に基づいて在宅率を算出し、算出された在宅率に基づいて予め設定していた配達経路を変更する。これにより、第2実施形態は、より適切に配達先の住人が在宅している時間帯に荷物を配達することができる。
【0083】
[第3実施形態]
図11は、第3実施形態に係る配達管理システムの構成例について説明する。図11は、第3実施形態に係る配達管理システムの構成例を示すブロック図である。
【0084】
図11に示すように、配達管理システム1Bは、配達管理装置10Aと、車載装置12と、撮像装置14と、センサ16と、外部装置18と、を備える。配達管理システム1Bは、外部装置18を備える点で、図7に示す配達管理システム1Aと異なる。
【0085】
第3実施形態では、外部装置18は、配達先に含まれる配達先の住人ごとの住所情報と、移動手段の保管場所に位置情報とを対応付けて記憶している。例えば、外部装置18は、自家用車を駐車するための駐車場の位置情報を記憶している。
【0086】
外部装置18は、配達先の住人が在宅しているか否かを判定するために、配達先の住人が所有する自家用車の駐車場を、撮像装置14よりも遠方から撮像して映像データを生成する。第3実施形態は、達前および配達時点の少なくとも一方の時点で外部装置18が撮像した配達先の住人が所有する自家用車の駐車場の映像データを加味して、配達先の住人の在宅率を算出する。
【0087】
外部装置18は、例えば、カメラが搭載されたドローンである。外部装置18がドローンである場合、上空から自家用車の駐車を撮影する。外部装置18は、上空から撮影した駐車場などの映像に関する映像データを配達管理装置10Aに出力する。
【0088】
外部装置18は、例えば、カメラが搭載された人工衛星である。外部装置18が人工衛星である場合、自家用車の駐車場を上空から見た衛星写真を撮影する。この場合、映像データ取得部38は、人工衛星が撮影した映像データを取得する。外部装置18は、撮影した衛星写真に関する映像データを配達管理装置10Aに出力する。
【0089】
図12は、第3実施形態に係る外部装置が撮影した映像データの一例を示す図である。図12は、配達先の住宅100と、住宅100の住人の駐車場110と、住宅100の住人の自家用車120と、が含まれている。
【0090】
在宅率算出部34Aは、住宅100の在宅実績情報24b(図5参照)が示す在宅率と、自家用車の駐車率が近い場合には、自家用車120が駐車していれば、住人が在宅している確率が高いと判定することができる。この場合、在宅率算出部34Aは、住人の在宅率を高く算出する。
【0091】
在宅率算出部34Aは、住宅100の在宅実績情報24b(図5参照)が示す在宅率と、自家用車の駐車率が近い場合には、自家用車120が駐車していなければ、住人が在宅している確率が低いと判定することができる。この場合、在宅率算出部34Aは、住人の在宅率を低く算出する。
【0092】
図13は、第3実施形態に係る外部装置が撮像した映像データの一例を示す図である。図13は、自家用車120と、車庫130と、を含む。
【0093】
図13に示すように、自家用車120が車庫130などに駐車されている場合には、外部装置18は、上空から自家用車120の駐車の有無を確認できる映像データを撮影することができない。この場合、外部装置18としてはドローンを用いて、自家用車120の遠方から、自家用車120の正面の映像データを撮影する。ここで、外部装置18は、自家用車120のナンバープレートを認識可能に撮影してもよい。
【0094】
(配達経路変更処理)
図14を用いて、第3実施形態に係る配達経路変更処理について説明する。図14は、第3実施形態に係る配達経路変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0095】
ステップS60の処理は、図10に示すステップS50の処理と同一なので、説明を省略する。
【0096】
映像データ取得部38は、外部装置18から映像データを取得する(ステップS62)。具体的には、映像データ取得部38は、撮像装置14よりも遠方の位置する外部装置18が撮影した自家用車の駐車場の映像データを取得する。そして、ステップS64に進む。
【0097】
在宅率算出部34Aは、配達経路に含まれる全ての配達先について、在宅実績情報、在宅補助情報、および外部装置18から取得した映像データに基づいて、在宅率を算出する(ステップS64)。具体的には、在宅率算出部34Aは、在宅実績情報、および在宅補助情報に基づいて算出された在宅率を、外部装置18から取得した映像データに基づいて補正する。在宅率算出部34Aは、外部装置18から取得した映像データに配達先の住人の自家用車が含まれている場合には、在宅率を高くする。在宅率算出部34Aは、外部装置18から取得した映像データに配達先の住人の自家用車が含まれていない場合には、在宅率を低くする。そして、ステップS66に進む。
【0098】
ステップS66およびステップS68の処理は、それぞれ、図10に図示のステップS54およびステップS56の処理と同一なので、説明を省略する。
【0099】
上述のとおり、第3実施形態は、配達前または配達時点の住人の移動手段の保管場所の映像データに基づいて、住人の在宅率を算出し、算出された在宅率に基づいて予め設定していた配達経路を変更する。これにより、第3実施形態は、より適切に配達先の住人が在宅している時間帯に荷物を配達することができる。
【0100】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態ついて説明する。第4実施形態に係る配達管理システムの構成は、図11に示す配達管理システム1Bと同一なので、説明を省略する。
【0101】
(配達経路変更処理)
図15を用いて、第4実施形態に係る配達経路変更処理について説明する。図15は、第4実施形態に係る配達経路変更処理の流れを示すフローチャートである。
【0102】
第4実施形態では、配達管理装置10Aの記憶部24は、住人が所有する自家用車および自動二輪車などの車両のナンバープレートに関するナンバープレート情報を記憶している。ナンバープレート情報は、例えば、記憶部24が記憶する住所情報(図3参照)に対応付けられている。ナンバープレート情報は、入出庫情報の一種である。
【0103】
第4実施形態では、外部装置18は、住人が所有する自家用車および自動二輪車のナンバープレートを撮影する。そのため、第4実施形態では、外部装置18は、ドローンなどであることが好ましい。
【0104】
ステップS80およびステップS82の処理は、それぞれ、図14に示すステップS60およびステップS62の処理と同一なので、説明を省略する。
【0105】
映像データ取得部38は、外部装置18から取得した映像データに対して画像認識処理を実行して、映像データに含まれるナンバープレートを認識する(ステップS84)。具体的には、映像データ取得部38は、ナンバープレートに記載されている情報を認識する。そして、ステップS86に進む。
【0106】
制御部28Aは、認識されたナンバープレートが取り付けられている車両は配達先の住人と関連があるか否かを判定する(ステップS86)。具体的には、制御部28Aは、認識されたナンバープレートに記載の情報と、記憶部24が記憶する住所情報(図3参照)に対応付けられているナンバープレート情報が一致している場合に、関連があると判定する。車両が配達先の住人と関連があると判定された場合(ステップS86;Yes)、ステップS88に進む。車両が配達先の住人と関連があると判定されない場合(ステップS86;No)、ステップS90に進む。
【0107】
ステップS86でYesと判定された場合、在宅率算出部34Aは、車両が住人と関連があると判定された、在宅実績情報、在宅補助情報、および外部装置18から取得した映像データに基づいて、その住人の在宅率を高く算出する(ステップS88)。そして、ステップS92に進む。
【0108】
ステップS86でNoと判定された場合、在宅率算出部34Aは、車両が住人と関連があると判定された、在宅実績情報、在宅補助情報、および外部装置18から取得した映像データに基づいて、その住人の在宅率を低く算出する(ステップS90)。そして、ステップS92に進む。
【0109】
ステップS92およびステップS94の処理は、それぞれ、図14に示すステップS66およびステップS68の処理と同一なので、説明を省略する。
【0110】
上述のとおり、第4実施形態は、配達前または配達時点において、住人が所有する自家用車などの駐車場に駐車されている車両のナンバープレートに記載の情報が、予め記憶されているナンバープレート情報と一致するか否かに応じて処理を変更する。第4実施形態は、住人が所有する自家用車などの駐車場に駐車されている車両のナンバープレートに記載の情報が、予め記憶されているナンバープレート情報と一致している場合には、在宅率を高く算出する。これにより、第4実施形態は、より適切に配達先の住人が在宅している時間帯に荷物を配達することができる。
【0111】
図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。なお、この分散・統合による構成は動的に行われてもよい。
【0112】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0113】
1,1A,1B 配達管理システム
10,10A 配達管理装置
12 車載装置
14 撮像装置
16 センサ
18 外部装置
20,52 入力部
22,54 表示部
24,58 記憶部
26,62 通信部
28,64 制御部
30 在宅実績情報生成部
32 配達経路設定部
34 在宅率算出部
36 配達判定部
50 撮像部
56 音声出力部
60 GNSS受信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15