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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023162893
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/17 20200101AFI20231101BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20231101BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20231101BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
H05B47/17
H05B47/105
H05B47/16
F21S9/02 200
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073601
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河野 誠
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 功
(72)【発明者】
【氏名】小野 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】新井 隆史
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA08
3K273QA33
3K273QA37
3K273RA12
3K273SA10
3K273SA32
3K273SA48
3K273TA15
3K273TA17
3K273TA40
3K273TA41
3K273TA49
3K273UA27
3K273UA29
(57)【要約】
【課題】非常用照明として機能しつつ、二次電池からの放電量の抑制を図る照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、光源11と二次電池12と回路10とスイッチ15とを備える。回路10は、通電期間に常用電源2から給電される常用電力で二次電池12を充電し、停電期間に二次電池12から放電される非常用電力で光源11を点灯させる。スイッチ15は、二次電池12を、オフ操作に応じてオフ状態となることにより回路10から切り離し、オン操作に応じてオン状態となることにより回路10に接続する。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
二次電池と、
常用電源の通電期間に前記常用電源から給電される常用電力で前記二次電池を充電し、前記常用電源の停電期間に前記二次電池から放電される非常用電力で前記光源を点灯させる回路と、
前記二次電池を、オフ操作に応じてオフ状態となることにより前記回路から切り離し、オン操作に応じてオン状態となることにより前記回路に接続するスイッチと、を備える、
照明装置。
【請求項2】
前記回路を含む装置本体と、
前記二次電池を含み、前記装置本体に対して交換可能に接続される電池ユニットと、を更に備える、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記スイッチは、前記電池ユニットに設けられる、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記スイッチは、前記回路に設けられる、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項5】
前記スイッチは、前記二次電池と前記回路との間に設けられる、
請求項2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記装置本体と前記電池ユニットとを収納する筐体を更に含み、
前記スイッチは、前記装置本体及び前記電池ユニットが前記筐体に収納された収納状態で、前記オフ操作及び前記オン操作の対象となる操作対象部分が前記筐体から露出している、
請求項2~5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記スイッチの状態が前記オフ状態及び前記オン状態のいずれであるかが、前記操作対象部分の態様の違いを基に識別可能である、
請求項6に記載の照明装置。
【請求項8】
前記スイッチの状態が前記オフ状態及び前記オン状態のいずれであるかを識別可能に表示する表示部、を更に備える、
請求項6に記載の照明装置。
【請求項9】
前記表示部は、前記通電期間において前記スイッチが前記オフ状態の場合に、前記オフ状態を示し、かつ前記オン操作を推奨する表示、を行う、
請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記表示部は、前記停電期間において、前記光源の点灯から予め決められた基準時間以上が経過しても前記スイッチが前記オン状態の場合に、前記オン状態を示し、かつ前記オフ操作を推奨する表示、を行う、
請求項8に記載の照明装置。
【請求項11】
前記スイッチは、第1スイッチであり、
前記回路は、
前記常用電力で前記二次電池を充電する充電回路と、
前記非常用電力で前記光源を点灯させる点灯回路と、
前記二次電池を前記充電回路及び前記点灯回路のいずれか一方に接続する第2スイッチと、
前記第2スイッチの状態を制御する制御部と、を備え、
前記第1スイッチは、前記二次電池と前記第2スイッチとの間に設けられ、
前記制御部は、
前記常用電源の停電に応じて、前記第2スイッチを、前記二次電池を前記充電回路に接続している充電可能状態から、前記二次電池を前記点灯回路に接続している点灯可能状態に変化させ、
前記常用電源の復電に応じて、前記第2スイッチを前記点灯可能状態から前記充電可能状態に変化させる、
請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明装置に関し、より詳細には、非常用照明として機能する照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の非常用照明装置では、商用電源の停電時に、二次電池と点灯回路との間のスイッチがオンされる。スイッチは、定常時(通電期間)はオフされており(オフ状態であり)、商用電源の停電が検出されている間(停電期間)に亘ってオンされる(オン状態となる)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-113877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の非常用照明装置では、停電期間が長くなると二次電池が過放電状態となる可能性があった。
【0005】
本開示の目的は、非常用照明として機能しつつ、二次電池からの放電量の抑制を図ることができる照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明装置は、光源と、二次電池と、回路と、スイッチと、を備える。前記回路は、常用電源の通電期間に前記常用電源から給電される常用電力で前記二次電池を充電し、前記常用電源の停電期間に前記二次電池から放電される非常用電力で前記光源を点灯させる。前記スイッチは、前記二次電池を、オフ操作に応じてオフ状態となることにより前記回路から切り離し、オン操作に応じてオン状態となることにより前記回路に接続する。
【発明の効果】
【0007】
本開示の照明装置は、非常用照明として機能しつつ、二次電池からの放電量の抑制を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の実施形態に係る照明装置のブロック図である。
図2図2は、同上の照明装置を構成する回路の一部(制御部)の動作を説明するためのフローチャートである。
図3図3は、同上の照明装置を構成する回路の他の一部(表示部)の動作を説明するためのフローチャートである。
図4図4は、同上の照明装置の全体動作を説明するためのタイミングチャートである。
図5図5Aは、同上の照明装置の一例を示す外観図であり、図5Bは、同上の照明装置に用いられるスイッチの操作対象部分の変形例を示す外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1)概要
最初に、図1を参照して本開示の概要を説明する。本開示の実施形態に係る照明装置1は、非常用照明として機能する装置である。本実施形態でいう非常用照明とは、常用電源2の通電期間に常用電源2からの常用電力で二次電池12を充電し、常用電源2の停電時に二次電池12からの非常用電力で光源11を点灯させる照明である。
【0010】
非常用照明は、例えば、建築基準法で規定された非常灯であるが、消防法で規定された誘導灯でもよい。非常用照明は、停電から一定時間以上、点灯し続けることが求められる。停電後に点灯し続ける時間(以下では、単に「点灯時間」と記す場合がある)として、例えば、非常灯の場合は30分(又は60分)、誘導灯の場合は20分が規定されている(以下では、法で規定された点灯時間を「法定時間」と記す)。
【0011】
本実施形態では、常用電源2の通電期間に常用電源2からの常用電力で二次電池12を充電し、常用電源2の停電期間に二次電池12に蓄電されている非常用電力で光源11を点灯させる回路10、を備える照明装置1に対し、手動のスイッチ15を設ける。そして、ユーザがスイッチ15に対してオフ操作を行うと、スイッチ15は、オフ操作に応じたオフ状態への変化により二次電池12を回路10から切り離す。また、ユーザがスイッチ15に対してオン操作を行うと、オン操作に応じたオン状態への変化により二次電池12を回路10に接続する。
【0012】
好ましくは、照明装置1に対し、表示部18を更に設け、表示部18は、スイッチ15がオン状態かオフ状態かの識別が可能な表示(例えば、オン状態では赤表示、オフ状態では青表示)を行う。それによって、スイッチ15の操作対象部分151(例えば引き紐151a)の態様の違いからは状態の識別が困難な場合(図5A参照)でも、ユーザが的確なオン操作及びオフ操作を行えるように支援する。
【0013】
より好ましくは、表示部18は、光源11の点灯からの経過時間が基準時間(例えば、法定時間+所定時間)以上である場合に、オフ操作を推奨する表示(例えば、赤点滅表示)を行うことで、二次電池12が過放電状態となることの回避のためのオフ操作を支援する。
【0014】
また、表示部18は、通電期間においてスイッチ15がオフ状態の場合に、オン操作を推奨する表示(例えば、青点滅表示)を行うことで、通電期間に充電が行われていない状況を脱するためのオン操作を支援する。
【0015】
以上のようなスイッチ15の操作(特に、表示部18の支援下での操作)により、照明装置1は、非常用照明として機能しつつ、二次電池12からの放電量の抑制を図ることができる。
【0016】
(2)要部
次に、図1を参照して照明装置1の要部を説明する。照明装置1は、光源11と、二次電池12と、回路10と、スイッチ15と、を備える。なお、光源11は、照明装置1の構成要素に含めなくてもよい。
【0017】
(2-1)光源
光源11は、回路10(詳しくは、回路10を構成する点灯回路14)によって点灯される。本実施形態における光源11は、非常用光源であり、常用電源2の停電時に二次電池12からの非常用電力で点灯し、常用電源2の通電時に消灯する。
【0018】
(2-2)二次電池
二次電池12は、回路10(詳しくは、回路10を構成する充電回路13)によって充電され、回路10(詳しくは、点灯回路14)に放電する。本実施形態における二次電池12は、常用電力で充電され、非常用電力を放電する。常用電力とは、常用電源2から給電される電力であり、非常用電力とは、常用電源2の停電時に光源11を点灯させるための電力である。
【0019】
(2-3)回路
回路10は、常用電源2の通電期間に、常用電源2から給電される常用電力で二次電池12を充電する。また、回路10は、常用電源2の停電期間に、二次電池12から放電される非常用電力で光源11を点灯させる。
【0020】
(2-3-1)充電機能
回路10(充電回路13)は、二次電池12を充電する。本実施形態における回路10は、常用電源2の通電期間に常用電源2から給電される常用電力で二次電池12を充電する。
【0021】
(2-3-2)常用電源
常用電源2は、常用電力を供給(給電)する。本実施形態における常用電源2は、回路10(充電回路13)に常用電力を給電する。常用電源2は、具体的には、例えば、商用電源に接続されたブレーカ(分電盤の分岐ブレーカなど)である。
【0022】
ブレーカは、例えば、過電流等に応じて自動的にトリップ状態となる。また、(施工後の点検等のために)手動でオフ状態となる。ブレーカのトリップ状態(オフ状態)は、例えば、過電流等の停電原因への対処後、又は点検の終了後、通常、手動で解除される。
【0023】
(2-3-3)通電期間、通電状態、及び通電(復電)
通電期間とは、常用電源2が通電状態にある期間である。通電状態とは、常用電源2が通電している状態である。通電とは、停電状態から通電状態への変化である。通電は、例えば、停電後の復電である。復電とは、停電状態から通電状態への復帰である。ただし、通電は、例えば、施工後の最初の通電でもよい。
【0024】
(2-3-4)点灯機能
回路10(点灯回路14)は、常用電源2の停電期間に二次電池12から放電される非常用電力で光源11を点灯させる。
【0025】
(2-3-5)停電期間、停電状態、及び停電
停電期間とは、常用電源2が停電状態にある期間である。停電状態とは、常用電源が停電している状態である。停電とは、通電状態から停電状態への変化である。
【0026】
(2-4)スイッチ
スイッチ15は、手動でオン状態とオフ状態とが切り替わるスイッチである。
【0027】
スイッチ15は、オフ操作に応じてオフ状態となることにより、二次電池12を回路10から切り離す。また、スイッチ15は、オン操作に応じてオン状態となることにより、二次電池12を回路10に接続する。
【0028】
スイッチ15は、詳しくは、二次電池12と回路10との間の電路に介挿され、オンオフ操作に応じて当該電路を開閉する。
【0029】
(2-4-1)オン状態及びオフ状態
スイッチ15は、オン状態及びオフ状態の間で変化する。スイッチ15が介挿されている電路は、スイッチ15がオン状態となることで開き、スイッチ15がオフ状態となることで閉じる。スイッチ15は、操作対象部分151(例えば、図5Aに示す引き紐151a、図5Bに示すレバー151bなど)をユーザが動かすこと(オンオフ操作)で、電路を開閉させるメカニカルスイッチである。
【0030】
(2-5)表示部
照明装置1は、表示部18を更に備える。なお、表示部18は、通電期間は常用電力で、停電期間は非常用電力で動作する。
【0031】
表示部18は、スイッチ15の状態がオフ状態及びオン状態のいずれであるかを識別可能に表示する。
【0032】
(2-5-1)接続状態と切離状態
接続状態は、スイッチ15がオンの状態(オン状態)と対応し、切離状態は、スイッチ15がオフの状態(オフ状態)と対応する。
【0033】
表示部18は、二次電池12が回路10に接続された接続状態か、二次電池12が回路10から切り離された切離状態か、をモニタや表示ランプ等の表示デバイスを介して識別可能に表示する。
【0034】
(2-5-2)接続状態と切離状態とを識別可能な表示
接続状態か切離状態かを識別可能に表示すること(識別可能な表示)は、例えば、電池ユニット200(後述)を示唆する所定の図柄(アイコン等)を、異なる色でモニタに表示することであり、具体的には、接続状態(オン状態)では赤色で表示(以下「赤表示」)を行い、切離状態(オフ状態)では青色で表示(以下「青表示」)を行うことであってもよい。
【0035】
ただし、識別可能な表示は、例えば、単色の表示ランプの、異なる輝度での表示、連続表示と間欠表示、異なる点滅速度での表示、などでもよい。
【0036】
また、識別可能な表示は、例えば、接続状態か切離状態かを示す状態情報(例えば“ON”や“OFF”等の文字列)のモニタへの表示でもよい。状態情報の表示は、通常、単色での表示であるが、接続状態か切離状態かで、状態情報の表示色を変えてもよい。
【0037】
こうして接続状態か切離状態(オン状態かオフ状態か)かを識別可能に表示することで、スイッチ15がオン状態かオフ状態かが、操作対象部分151(例えば、引き紐151a:図5A参照)の態様の違いからは識別困難な場合でも、スイッチ15の状態を、ユーザに容易に認識させることができる。これにより、ユーザによる的確なオン操作及びオフ操作を支援できる。
【0038】
(2-5-3)オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示
表示部18は、通電期間においてスイッチ15がオフ状態の場合に、オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示、を行う。
【0039】
(2-5-3a)オフ状態を示す表示
本実施形態において、オフ状態を示す表示とは、例えば、表示デバイスがモニタの場合は赤表示、表示デバイスが表示ランプの場合は赤点灯である。
【0040】
(2-5-3b)操作を推奨する表示
操作を推奨する表示とは、表示デバイスがモニタの場合は、点滅表示又は高輝度表示である。操作とは、オフ操作、又はオン操作である。
【0041】
点滅表示は、高速点滅が好ましい。高速点滅とは、閾値を超える速さでの点滅であり、高輝度とは、閾値を超える輝度での表示である。なお、通電期間においてスイッチ15がオン状態の場合は、通常の表示(通常輝度での連続表示)が行われる。
【0042】
操作を推奨する表示は、例えば、充電可能にもかかわらずスイッチ15がオフ状態であるために充電が行われていない旨、を警告する警告情報の表示でもよい。
【0043】
オン操作を推奨する表示は、表示デバイスが表示ランプの場合、点滅、高輝度点灯などである。なお、通電期間においてスイッチ15がオン状態の場合は、通常輝度での連続点灯が行われる。
【0044】
(2-5-3c)オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示、の具体例
オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示は、表示デバイスがモニタの場合、青点滅表示、青高輝度表示などである。なお、通電期間においてスイッチ15がオン状態の場合は、通常の赤表示(通常輝度での青連続表示)が行われる。
【0045】
オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示は、表示デバイスが表示ランプの場合は、例えば、青点滅、青高輝度点灯などである。
【0046】
なお、通電期間においてスイッチ15がオン状態の場合は、通常の青点灯(通常輝度での青連続点灯)が行われてもよい。
【0047】
(2-5-3d)オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示、の利点
通電期間においてスイッチ15がオフ状態の場合に、オフ状態を示し、かつオン操作を推奨する表示(例えば、青点滅表示)、を表示部18が行うことで、充電可能にもかかわらずスイッチ15がオフ状態であるために充電が行われていない状況、から脱するためのユーザによるオン操作を支援できる。
【0048】
(2-5-4)オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示
表示部18は、停電期間において、光源11の点灯から予め決められた基準時間以上が経過してもスイッチ15がオン状態の場合に、オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示、を行う。
【0049】
(2-5-4a)経過時間の計時
表示部18は、制御部17が第2スイッチ16を介して二次電池12を点灯回路14に接続したこと(つまり、光源11の点灯)に応じて、経過時間の計時を開始する。
【0050】
なお、計時の開始のトリガは、本実施形態では、光源11の点灯であるが、常用電源の停電でもよいし、制御部17の制御下にある第2スイッチ16による二次電池12の点灯回路14への接続でもよい。
【0051】
そして、表示部18は、停電期間において、光源11の点灯から予め決められた基準時間以上が経過してもスイッチ15がオン状態の場合に、オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示、を行う。
【0052】
(2-5-4b)基準時間
基準時間は、例えば、法定時間Tに所定時間ΔTを加算した時間“T+ΔT”であるが、法定時間Tに所定係数k(ただし、k>1)を乗算した時間“T×k”でも、“(T+ΔT)×k”でもよい。
【0053】
法定時間Tは、例えば、照明装置1が非常灯である場合は“30分”、誘導灯である場合は“20分”などである。所定時間ΔTは、例えば、許容誤差に相当する時間(“7分”や“10分”等)であってもよい。所定係数kは、例えば、照明装置1の設置場所に応じた値(“2”や“1.5”や“1”等)であってもよい。
【0054】
照明装置1が非常灯である場合の基準時間は、例えば、T=30分、ΔT=7分、k=2として“(30+7)×2=74分”などのように決定されてもよい。また、照明装置1が誘導灯である場合の基準時間は、例えば、T=20分、ΔT=5分として“(20+5=25分”のように決定されてもよい。
【0055】
(2-5-4c)オン状態を示す表示
オン状態を示す表示は、例えば、表示デバイスがモニタの場合は赤表示、表示デバイスが表示ランプの場合は赤点灯である。
【0056】
(2-5-4d)オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示
オン状態を示す表示は、表示デバイスがモニタの場合、点滅表示(好ましくは高速点滅表示)、高輝度表示などである。なお、通電期間においてスイッチ15がオン状態の場合は、通常表示(通常輝度での連続表示を行う)。
【0057】
オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示は、例えば、点灯から基準時間以上が経過したにもかかわらずスイッチ15がオン状態であるために二次電池12が過放電状態となる可能性がある点、を警告する警告情報の表示でもよい。
【0058】
オン状態を示す表示は、表示デバイスが表示ランプの場合、点滅、高輝度点灯などである。通電期間においてスイッチ15がオン状態の場合は、通常輝度での連続点灯が行われる。
【0059】
(2-5-4e)オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示、の具体例
停電期間において、光源11の点灯から予め決められた基準時間以上が経過してもスイッチ15がオン状態の場合に、オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示を行う。
【0060】
(2-5-4f)オン状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示、の利点
これよって、点灯から基準時間以上が経過したにもかかわらずスイッチ15がオン状態であるために二次電池12が過放電状態となる可能性がある状況、から脱するためのユーザによるオフ操作を支援できる。
【0061】
(3)詳細
次に、図1図5を参照して照明装置1の詳細を説明する。なお、「要部」で説明済みの事項は省略する。また、前述したスイッチ15は、以下の説明では、第1スイッチ15である。
【0062】
(3-1)回路の詳細
回路10は、充電回路13と、点灯回路14と、第2スイッチ16と、制御部17と、を備える。
【0063】
(3-1-1)充電回路
充電回路13は、常用電源2からの常用電力で二次電池12を充電する。
【0064】
(3-1-2)点灯回路
点灯回路14は、二次電池12からの非常用電力で光源11を点灯させる。
【0065】
(3-1-3)第2スイッチ
第2スイッチ16は、充電回路13と点灯回路14との間に設けられる。
【0066】
詳しくは、第2スイッチ16は、充電回路13と点灯回路14の間の電路に介挿され、制御部17の制御に応じて、二次電池12を、充電回路13及び点灯回路14のいずれか一方に接続する。なお、第2スイッチ16は、具体的には、例えば、半導体スイッチ(MOSFET)、電磁リレーなどである。
【0067】
(3-1-4)制御部:第2スイッチの状態制御
制御部17は、第2スイッチ16の状態を制御する。第2スイッチ16の状態には、充電可能状態及び点灯可能状態の2種類がある。
【0068】
詳しくは、制御部17は、第2スイッチ16の状態を、充電可能状態と点灯可能状態との間で制御する。
【0069】
(3-1-4a)充電可能状態と点灯可能状態
充電可能状態とは、二次電池12を充電回路13に接続している状態である。点灯可能状態とは、二次電池12を点灯回路14に接続している状態である。
【0070】
(3-1-4b)停電及び復電に応じた状態制御
制御部17は、常用電源2の停電に応じて、第2スイッチ16を充電可能状態から点灯可能状態に変化させる。
【0071】
なお、第2スイッチ16、例えば、当初(照明装置1の出荷時点で)充電可能状態であってもよい。または、第2スイッチ16は、当初は点灯可能状態であり、商用電力の通電に応じて、制御部17によって充電可能状態に変化してもよい。
【0072】
また、制御部17は、常用電源2の復電に応じて、第2スイッチ16を点灯可能状態から充電可能状態に変化させる。
【0073】
(3-1-4c)制御部の利点
こうして、制御部17が、停電に応じて二次電池12を点灯回路14に接続し、復電に応じて二次電池12を充電回路13に接続すること(第2スイッチ16の自動制御)で、照明装置1は、非常用照明として機能する。
【0074】
(3-1-5)実現手段:処理ユニット
制御部17の機能は、プロセッサ及びメモリを含む処理ユニット100で実現され得る。メモリにはプログラム等が格納され、プロセッサがプログラム等に基づいて動作することにより、制御部17の第2スイッチ16に対する制御機能が実現される。
【0075】
(3-1-5a)表示デバイス
本実施形態における処理ユニット100は、表示デバイスを更に含む。ここでの表示デバイスは、スイッチ(第1スイッチ)15がオン状態かオフ状態か、ひいては、二次電池12が回路10に接続された状態(以下、「接続状態」と記す)か、回路10から切り離された状態(以下「切離状態」)か、を識別可能に表示するためのデバイスである。表示デバイスは、例えば、モニタや表示ランプ等である。
【0076】
前述した表示部18の機能(表示制御)は、プロセッサ及びメモリ並びに表示デバイスで実現される。なお、計時機能は、プロセッサの内蔵時計を用いて実現できるが、専用のタイマを用いてもよい。
【0077】
ただし、表示制御を行わない場合、表示デバイスはなくてよい。
【0078】
(3-1-6)動作電力
本実施形態における処理ユニット100(制御部17及び表示部18)は、二次電池12から放電される非常用電力で動作する。ただし、処理ユニット100は、常用電源2の停電期間のみ、二次電池12からの非常用電力で動作し、常用電源2の通電期間は、常用電力(例えば、充電回路13から二次電池12への電力の一部)で動作してもよい。または、処理ユニット100は、二次電池12とは別の二次電池又は一次電池(いずれも図示しない)で動作しても構わない。
【0079】
(3-1-7)回路の利点
このように、充電回路13、点灯回路14、第2スイッチ16及び制御部17を備える回路10によって、照明装置1の非常用照明としての機能が実現される。すなわち、制御部17の制御下にある第2スイッチ16が、停電に応じて二次電池12を点灯回路14に接続し、復電に応じて二次電池12を充電回路13に接続すること(自動制御)で、照明装置1は、非常用照明として機能する。
【0080】
(3-1-8)第1スイッチと回路の構成要素との関係
第1スイッチ15は、図1に示したように、回路10の構成要素(充電回路13、点灯回路14、第2スイッチ16、及び制御部17)のうち、二次電池12及び第2スイッチ16、の間に設けられる。
【0081】
二次電池12と第2スイッチ16との間に設けられた第1スイッチ15の操作(手動)によって、非常用照明としての機能を維持しつつ、二次電池12からの放電量の抑制を図ることができる。つまり、停電期間に行われるスイッチ15のオフ操作により、自然放電の抑制を図ることができる。また、通電期間に行われるスイッチ15のオン操作により、通電期間に充電を行える。充電によって、非常用照明としての機能の維持を図ることができる。
【0082】
(3-2)動作
(3-2-1)制御部の動作
照明装置1を構成する制御部17は、図2に示すフローチャートに従って動作する。なお、図2のフローチャートの処理は、例えば、最初の通電に応じて開始される。
【0083】
処理が開始されると、制御部17は、常用電源2が停電したか否かを、充電回路13への常用電力の入力の有無を基に判断する(ステップS1)。常用電源2が停電していないと判断された場合、処理はステップS3に進む。
【0084】
ステップS1で常用電源2が停電したと判断した場合、制御部17は、第2スイッチ16を点灯可能状態とすることにより、二次電池12を点灯回路14に接続する(ステップS2)。その後、処理はステップS1に戻る。
【0085】
ステップS1で常用電源2は停電していないと判断した場合、制御部17は、常用電源2が復電したか否かを判断する(ステップS3)。常用電源2が復電していないと判断された場合、処理はステップS1に戻る。
【0086】
ステップS3で常用電源2が復電したと判断した場合、制御部17は、第2スイッチ16を充電可能状態とすることにより、二次電池12を充電回路13に接続する(ステップS4)。その後、処理はステップS1に戻る。
【0087】
(3-2-2)表示部の動作
表示部18は、図3に示すフローチャートに従って動作する。なお、図3のフローチャートの処理は、例えば、最初の通電に応じて開始される。
【0088】
処理が開始されると、表示部18は、第1スイッチ15がオン状態か否かを判断する(ステップS11)。第1スイッチ15がオン状態でない(つまりオフ状態)と判断された場合、処理はステップS16(後述)に進む。
【0089】
第1スイッチ15がオン状態と判断した場合、表示部18は、充電回路13への常用電力の入力の有無を基に、通電期間か否かを判断する(ステップS12)。通電期間と判断された場合、処理はステップS14(後述)に進む。
【0090】
ステップS12で通電期間でないと判断された場合、表示部18は、光源11の点灯からの経過時間は基準時間以上か否かを判断する(ステップS13)。
【0091】
ステップS12で通電期間と判断した場合、又はステップS13で経過時間が基準時間以上でない(つまり、基準時間未満)と判断した場合、表示部18は、接続状態(オン状態)を示す表示(例えば、赤表示)を行う(ステップS14)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0092】
ステップS13で経過時間が基準時間以上と判断した場合、表示部18は、接続状態を示し、かつOFF操作を推奨する表示(例えば、赤点滅表示)を行う(ステップS15)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0093】
ステップS11で第1スイッチ15がオン状態でない(つまり、オフ状態)と判断した場合、表示部18は、通電期間か否かを判断する(ステップS16)。
【0094】
ステップS16で通電期間でないと判断した場合、表示部18は、切離状態(オフ状態)を示す表示(例えば、青表示)を行う(ステップS17)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0095】
ステップS16で通電期間と判断された場合、表示部18は、切離状態を示し、かつオフ操作を推奨する表示(例えば、青点滅表示)を行う(ステップS18)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0096】
(3-3)照明装置の動作例
照明装置1を構成する各部の状態は、例えば、図4に示すタイミングチャートのように変化する。
【0097】
なお、以下は例示に過ぎず、適宜変更され得る。例えば、本例では、表示部18による表示態様の制御(図3のフローチャートで説明したような、第1スイッチ15がオン状態か否か、通電期間か否か、及び点灯からの経過時間、に応じた表示態様の制御)は行われない。ただし、後述する「動作例の変形例」のように、表示態様の制御が行われてもよい。
【0098】
本例において、照明装置1は非常灯、常用電源2はブレーカである。
【0099】
通電は、施工(照明装置1を住戸等に設置する作業)の後の最初の通電(施工者によるブレーカのオン操作)であり、停電は、照明装置1の点検のための停電(施工者によるブレーカのオフ操作)である。復電は、竣工後の通電(点検者又は住人等によるブレーカのオン操作)である。
【0100】
常用電源2は、通電(時刻0)から停電(時刻t1)迄の間、通電状態であり、停電から復電迄(時刻t2)の間、停電状態であり、そして、復電の後、再び通電状態となる。すなわち、通電から停電迄の期間(時刻0~時刻t1)、及び復電から図示しない次の停電迄の期間(時刻t2~)、が通電期間であり、停電から復電までの期間(時刻t1~時刻t2)が停電期間である。
【0101】
通電から停電迄の最初の通電期間(時刻0~時刻t1)は、例えば、数秒程度であり、停電から復電迄の停電期間(時刻t1~時刻t2)は、例えば、数日程度である。なお、復電後の通電期間(時刻t2~)は、例えば、再検査や、過電流等に応じたブレーカの動作による停電などが生じる迄の、適宜な長さの期間となる。
【0102】
(3-3-1)通電時の状態変化と、通電期間における動作
通電時、第1スイッチ15はオン状態であったとする。第1スイッチ15がオン状態であるため、表示部18は青表示状態である。なお、第1スイッチ15のオン状態、及び表示部18の青表示状態は、第1スイッチ15のオフ操作が行わるまで維持される。
【0103】
通電に応じて、第2スイッチ16は充電可能状態となる。第2スイッチ16が充電可能状態となったため、二次電池12は充電状態、光源11は消灯状態となる。すなわち、第2スイッチ16が充電可能状態となったことに応じて、充電回路13による二次電池12への充電が開始される。そして、通電から停電迄の通電期間に渡って、第1スイッチ15のオン状態、第2スイッチ16の充電可能状態、光源11の消灯状態、表示部18の青表示状態、及び二次電池12の充電状態が維持され、二次電池12への充電が行われる。
【0104】
(3-3-2)停電時の状態変化と、停電期間における動作
停電に応じて、第2スイッチ16は点灯可能状態となる。第2スイッチ16が点灯可能状態となったことに応じて、光源11は点灯状態となり、二次電池12は放電状態となる。すなわち、第2スイッチ16が点灯可能状態となったことに応じて、二次電池12への充電は停止され、光源11が点灯する。
【0105】
停電から復電迄の停電期間に渡って、第2スイッチ16の点灯可能状態は維持され、基本的には(つまり、第1スイッチ)15のオフ操作がなければ)二次電池12の非常用電力がなくなるまで、光源11の点灯状態が維持される。
【0106】
(3-3-2A)第1スイッチのオフ操作に応じた状態変化
例えば、停電期間内の時刻txに、第1スイッチ15のオフ操作が行われたとする。このオフ操作に応じて、第1スイッチ15がオフ状態となる。
【0107】
第1スイッチ15がオフ状態となったことに応じて、光源11は消灯状態、表示部18は青表示状態、二次電池12は切離状態となる。第1スイッチ15のオフ状態、表示部18の青表示状態、及び二次電池12の切離状態は、第1スイッチ15のオン操作が行われるまで維持される。
【0108】
(3-3-3)復電時の状態変化と、通電期間における動作
復電に応じて、第2スイッチ16は充電可能状態となる。第2スイッチ16が充電可能状態となっても、第1スイッチ15がオフ状態であるため、二次電池12は切離状態のままであり、二次電池12への充電は行われない。
【0109】
(3-3-3A)第1スイッチのオン操作に応じた状態変化
例えば、復電後の通電期間内の時刻tyに、第1スイッチ15のオン操作が行われたとする。このオン操作に応じて、第1スイッチ15がオン状態となる。
【0110】
第1スイッチ15がオン状態となったことに応じて、表示部18は赤表示状態、二次電池12は充電状態となり、二次電池12への充電が再開される。
【0111】
(3-3-4)動作例の利点
このように、本例の照明装置1は、停電に応じた第2スイッチ16の点灯可能状態への変化(自動制御)により二次電池12を点灯回路14に接続し、第1スイッチ15のオフ操作に応じた第1スイッチ15のオフ(手動)により二次電池12を点灯回路14から切り離すことで、非常灯として機能しつつ、二次電池12からの放電量の抑制を図ることができる。
【0112】
また、通電(復電)に応じた第2スイッチ16の充電可能状態への変化、及び第1スイッチ15のオン操作に応じた第1スイッチ15のオン(手動)により、二次電池12を充電回路13に接続し、通電期間に二次電池12の充電を行うことによって、非常灯としての機能の維持が図られる。
【0113】
また、第1スイッチ15のオフ状態に対応した表示部18の青表示(例えば、表示ランプ181の青点灯)、及び第1スイッチのオン状態に対応した表示部18の赤表示(例えば、表示ランプ181の赤点灯)によって、スイッチ15の状態が操作対象部分151(例えば、引き紐151a)の態様の違いからは識別困難な場合(図5A参照)でも、スイッチ15の状態(ひいては、二次電池12が点灯回路14に接続されている接続状態か、点灯回路14から切り離されている切離状態か)を、ユーザに容易に認識させることができる。
【0114】
(3-3-4A)従来の非常灯に対する利点
なお、従来の非常灯であれば、施工時の点検の後、光源11が点灯したままになることを回避するために、照明装置1の装置本体1Aから電池ユニット200(後述)を取り外しておき、竣工時の復電の前に、電池ユニット200を装置本体1Aに装着する必要があった。
【0115】
これに対して、本例の照明装置1では、第1スイッチ15のオフ操作によって二次電池12が回路10から切り離され、第1スイッチ15のオン操作によって二次電池12が回路10に接続されるので、電池ユニット200の着脱の手間が省かれる。具体的には、例えば、施工時の点検後に、第1スイッチ15のオフ操作を行い、竣工時等の通電の前後に第1スイッチ15のオン操作を行えばよく、従来のように、点検後に電池ユニット200を取り外し、竣工時等に電池ユニット200を装着する必要がなくなる。
【0116】
(3-3-5)動作例の変形例
本変形例では、図3のフローチャートで説明したような表示制御が行われる。すなわち、表示部18は、第1スイッチ15がオン状態か否か、通電期間か否か、及び点灯からの経過時間、に応じて、表示態様を変化させる。
【0117】
詳しくは、図4のタイミングチャートの停電期間において、オフ操作の時点(時刻tx)で、光源11の点灯からの経過時間が基準時間を超えている(つまり、時刻tx>“時刻t1+基準時間”)場合、“時刻t1+基準時間”の時点から、時刻txの時点までの期間、表示部18は、赤点滅表示状態となる。これによって、停電期間において、光源11の点灯から基準時間以上が経過した後のオフ操作が推奨される。
【0118】
また、復電後の通電期間において、復電の時点(時刻t2)から、オン操作の時点(時刻tyまでの期間、表示部18は、青点滅表示状態となる。これによって、通電期間において、第1スイッチ15がオフ状態である場合に、第1スイッチ15のオン操作が推奨される。
【0119】
この変形例によれば、表示部18が、ユーザによる的確なオン操作及びオフ操作を支援することで、二次電池12からの放電量の更なる抑制を図ることができる。
【0120】
照明装置1は、図1に示すように、装置本体1Aと、電池ユニット200と、を更に備える。
【0121】
装置本体1Aは、回路10を含む。なお、照明装置1は、通常、装置本体1Aに設けられる基板(図示しない)を更に備え、この基板に回路10が実装される。
【0122】
電池ユニット200は、二次電池12を含み、装置本体1Aに対して交換可能に接続される。
【0123】
このように、装置本体1Aが回路10を含むことで、電池ユニット200が交換されても、照明装置1は、非常用照明としての機能を維持できる。
【0124】
(3-3-6)スイッチ配置
本実施形態におけるスイッチ15は、図1に示すように、電池ユニット200に設けられる。こうしてスイッチ15を電池ユニット200に設けることで、二次電池12と一緒に、スイッチ15も交換できる。
【0125】
ただし、スイッチ15は、例えば、スイッチ配置の2つの変形例1及び2で説明する位置に設けられてもよい。
【0126】
(3-3-6a)スイッチ配置の変形例1
この変形例におけるスイッチ15は、回路10に設けられる。これによって、電池ユニット200の構成の簡単化を図ることができる。
【0127】
(3-3-6b)スイッチ配置の変形例2
この変形例におけるスイッチ15は、二次電池12と回路10との間に設けられる。これによって、回路10及び電池ユニット200の構成の簡単化を図ることができる。
【0128】
(3-3-7)筐体
照明装置1は、図5Aに示すように、筐体1Bを更に含む。筐体1Bは、装置本体1Aと、電池ユニット200と、を収納する。
【0129】
(3-3-8)スイッチの露出
スイッチ15は、装置本体1A及び電池ユニット200が筐体1Bに収納された収納状態で、操作対象部分151:151a,151b)が筐体1Bから露出している。これによって、筐体1Bを取り外すことなく、スイッチ15を操作できる。
【0130】
(3-3-9)操作対象部分
操作対象部分151とは、スイッチ15の、オフ操作及びオン操作の対象となる部分である。スイッチ15の状態がオフ状態及びオン状態のいずれであるかは、例えば、操作対象部分151の態様の違いを基に識別可能である。
【0131】
態様とは、位置、形状などである。態様の違いとは、例えば、操作対象部分151がレバー151bの場合、オン状態とオフ状態とで、レバー151bの位置が異なることである。具体的には、例えば、レバー151bの位置が第1位置であれば、スイッチ15はオン状態にあると判断され、レバー151bの位置が第2位置であれば、スイッチ15はオフ状態と判断できる。
【0132】
(3-3-9a)操作対象部分の具体例:引き紐
本実施形態におけるスイッチ15は、操作対象部分151が、図5Aに示すような引き紐151aである。このようなスイッチ15に対するオン操作及びオフ操作は、引き紐151aを引く操作である。スイッチ15がオフ状態かオン状態かを、引き紐151aの態様を基に判断することは困難である。
【0133】
(3-3-9b)操作対象部分の変形例1:レバー
この変形例におけるスイッチ15は、操作対象部分151が、図5Bに示すようなレバー151bである。このスイッチ15では、オフ状態及びオン状態のいずれであるかが、操作対象部分151であるレバー151bの位置の違いを基に判別できる。
【0134】
すなわち、この変形例におけるスイッチ15は、オン状態とオフ状態とでレバー151bの位置が異なるため、オン状態かオフ状態かは、レバー151bの位置を基に判断できる。
【0135】
(3-3-9c)操作対象部分の変形例2:ボタン
スイッチ15がオン状態かオフ状態かは、操作対象部分151であるボタン(図示しない)の位置を基に判断できる。すなわち、オン状態とオフ状態とで、ボタンの高さが異なる(オンで低、オフで高)ため、オン状態かオフ状態かは、ボタンの高さを基に判断できる。
【0136】
(3-3-9d)操作対象部分の変形例の利点
操作対象部分の変形例1,2によれば、スイッチ15がオン状態かオフ状態かを、操作対象部分の態様の違い(例えば、レバー151bの位置の違い)を基に識別できるので、ユーザは、的確なオン操作及びオフ操作を行える。
【0137】
(4)その他の変形例
なお、照明装置1は、常用及び非常用の2つの光源(図示しない)を有していてもよい。常用光源は、常用電源2の通電時に常用電源2からの常用電力で点灯し、停電時には消灯する。非常用光源は、常用電源2の停電時に二次電池12からの非常用電力で点灯し、常用電源2の通電時には消灯する。
【0138】
または、照明装置1は、一の光源(図示しない)のみを有し、当該一の光源が、通電時には常用電力で、停電時には非常用電力で、それぞれ点灯してもよい。
【0139】
(5)まとめ
本開示の第1の態様に係る照明装置(1)は、光源(11)と、二次電池(12)と、回路(10)と、スイッチ(15)と、を備える。回路(10)は、常用電源(2)の通電期間に常用電源(2)から給電される常用電力で二次電池(12)を充電し、常用電源(2)の停電期間に二次電池(12)から放電される非常用電力で光源(11)を点灯させる。スイッチ(15)は、オフ操作に応じてオフ状態となることにより二次電池(12)を点灯回路(14)から切り離し、オン操作に応じてオン状態となることにより二次電池(12)を点灯回路(14)に接続する。
【0140】
この態様によれば、回路(10)が、停電に応じて二次電池(12)を点灯回路(14)に接続し、復電に応じて二次電池(12)を充電回路(13)に接続すること(自動制御)で、非常用照明として機能する。また、停電に応じて光源(11)が点灯した後、適宜なタイミングで(例えば、復電までの停電期間に)オフ操作が行われ、スイッチ(15)が、オフ操作に応じてオフ状態となって二次電池(12)を回路(10)から切り離すこと(手動)で、二次電池(12)からの放電量の抑制を図ることができる。そして、オフ操作の後、適宜なタイミングで(例えば、復電の直前又は復電後の通電期間に)オン操作が行われ、スイッチ(15)が、オン操作に応じてオン状態となって二次電池(12)を回路(10)に接続すること(手動)で、通電期間に二次電池(12)が充電されないことの回避を図ることができる。このような半自動制御により、非常用照明としての機能を維持しつつ、二次電池(12)からの放電量の抑制を図ることができる。
【0141】
第2の態様に係る照明装置(1)は、第1の態様において、回路(10)を含む装置本体(1A)と、二次電池(12)を含み、装置本体(1A)に対して交換可能に接続される電池ユニット(200)と、を更に備える。
【0142】
この態様によれば、装置本体(1A)が回路(10)を含むことで、電池ユニット(200)が交換されても、非常用照明としての機能を維持できる。
【0143】
第3の態様に係る照明装置(1)では、第2の態様において、スイッチ(15)は、電池ユニット(200)に設けられる。
【0144】
この態様によれば、スイッチ(15)を電池ユニット(200)に設けることで、二次電池(12)と一緒に、スイッチ(15)も交換できる。
【0145】
第4の態様に係る照明装置(1)では、第2の態様において、スイッチ(15)は、回路(10)に設けられる。
【0146】
この態様によれば、電池ユニット(200)の構成の簡単化を図ることができる。
【0147】
第5の態様に係る照明装置(1)では、第2の態様において、スイッチ(15)は、二次電池(12)と回路(10)との間に設けられる。
【0148】
この態様によれば、回路(10)及び電池ユニット(200)の構成の簡単化を図ることができる。
【0149】
第6の態様に係る照明装置(1)で、第2~第5のいずれかの態様において、装置本体(1A)と電池ユニット(200)とを収納する筐体(1B)を更に含み、スイッチ(15)は、装置本体(1A)及び電池ユニット(200)が筐体(1B)に収納された収納状態で、前記オフ操作及び前記オン操作の対象となる操作対象部分(151:151a,151b)が筐体(1A)から露出している。
【0150】
この態様によれば、筐体(1B)を取り外すことなくスイッチ(15)を操作できる。
【0151】
第7の態様に係る照明装置(1)では、第6の態様において、スイッチ(15)の状態が前記オフ状態及び前記オン状態のいずれであるかが、操作対象部分(151b)の態様の違いを基に識別可能である。
【0152】
この態様によれば、スイッチ(15)がオン状態かオフ状態かを、操作対象部分(151b)の態様の違いを基に識別できるので、ユーザは、的確なオン操作及びオフ操作を行える。
【0153】
第8の態様に係る照明装置(1)では、第1~第6のいずれかの態様において、照明装置(1)は、表示部(18)を更に備える。表示部(18)は、スイッチ(15)の状態が前記オフ状態及び前記オン状態のいずれであるかを識別可能に表示する。
【0154】
この態様によれば、スイッチ(15)がオン状態かオフ状態かが、操作対象部分(151a)の態様の違いからは識別困難な場合でも、表示部(18)の表示(例えば、表示ランプ181の点灯状態)によって識別可能となるので、ユーザによる的確なオン操作及びオフ操作を支援できる。
【0155】
第9の態様に係る照明装置(1)では、第8の態様において、表示部(18)は、前記通電期間においてスイッチ(15)が前記オフ状態の場合に、前記オフ状態を示し、かつ前記オン操作を推奨する表示、を行う。
【0156】
この態様によれば、充電可能にもかかわらずスイッチ(15)がオフ状態であるために充電が行われていない状況、から脱するためのユーザによるオン操作を支援できる。
【0157】
第10の態様に係る照明装置(1)では、第8又は第9の態様において、表示部(18)は、前記停電期間において、光源(11)の点灯から予め決められた基準時間以上が経過してもスイッチ(15)が前記オン状態の場合に、前記オン状態を示し、かつ前記オフ操作を推奨する表示、を行う。
【0158】
この態様によれば、点灯から基準時間以上が経過したにもかかわらずスイッチがオン状態であるために二次電池(12)が過放電状態となる可能性がある状況、から脱するためのユーザによるオフ操作を支援できる。
【0159】
第11の態様に係る照明装置(1)では、第1~第10のいずれかの態様において、スイッチ(15)は、第1スイッチ(15)である。回路(10)は、充電回路(13)と、点灯回路(14)と、第2スイッチ(16)と、制御部(17)と、を備える。充電回路(13)は、前記常用電力で二次電池(12)を充電する。点灯回路(14)は、前記非常用電力で光源(11)を点灯させる。第2スイッチ(16)は、二次電池(12)を充電回路(13)及び点灯回路(14)のいずれか一方に接続する。制御部(17)は、第2スイッチ(16)の状態を制御する。第1スイッチ(15)は、二次電池(12)と第2スイッチ(16)との間に設けられる。制御部(17)は、常用電源(2)の停電に応じて、第2スイッチ(16)を充電可能状態から点灯可能状態に変化させる。前記充電可能状態は、二次電池(12)を充電回路(13)に接続している状態であり、前記点灯可能状態は、二次電池(12)を点灯回路(14)に接続している状態である。制御部(17)は、常用電源(2)の復電に応じて、第2スイッチ(16)を前記点灯可能状態から前記充電可能状態に変化させる。
【0160】
この態様によれば、充電回路(13)、点灯回路(14)、第2スイッチ(16)及び制御部(17)を備える回路(10)によって、非常用照明としての機能を実現できる。すなわち、制御部17の制御下にある第2スイッチ(16)が、停電に応じて二次電池(12)を点灯回路(14)に接続し、復電に応じて二次電池(12)を充電回路(13)に接続すること(自動制御)で、非常用照明として機能する。また、二次電池(12)と第2スイッチ(16)との間に設けられる第1スイッチ(15)によって、非常用照明としての機能を維持しつつ、二次電池(12)からの放電量の抑制を図ることができる。
【符号の説明】
【0161】
1 照明装置
1A 装置本体
1B 筐体
10 回路
11 光源
12 二次電池
13 充電回路
14 点灯回路
15 スイッチ(第1スイッチ)
151 操作対象部分
151a 引き紐
151b レバー
16 第2スイッチ
17 制御部
18 表示部
2 常用電源
100 処理ユニット
200 電池ユニット
図1
図2
図3
図4
図5