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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163005
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】衛生マスク
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20231101BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20231101BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A41D13/11 D
A62B18/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073773
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】弁理士法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松田 優美
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA20
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】飛沫由来の汚れを簡便に検出できる衛生マスクを提供すること。
【解決手段】タンパク質と接触することにより変色するインジケータ5をマスク本体部3に有する衛生マスク1。前記衛生マスク1は、着用時に立体形状を有し、立体形状の該衛生マスク1と着用者の口元との間に空間が形成されるようになされており、前記インジケータ5は、前記衛生マスク1を着用したときに着用者の肌と接触しない位置に配されており、且つ着用者の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能になされていることが好ましい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンパク質と接触することにより変色するインジケータをマスク本体部に有する衛生マスク。
【請求項2】
前記衛生マスクは、着用時に立体形状を有し、立体形状の該衛生マスクと着用者の口元との間に空間が形成されるようになされており、
前記インジケータは、前記衛生マスクを着用したときに着用者の肌と接触しない位置に配されており、且つ着用者の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能になされている、請求項1に記載の衛生マスク。
【請求項3】
着用者の左側に配される左側シートと右側に配される右側シートとを有し、該左側シートと該右側シートとが、着用者の正中線に沿って配される中央シール部において接合されており、
前記左側シートと前記右側シートとを重ね合わせた二つ折り状態において、前記インジケータが存在する領域の少なくとも半分以上が、前記中央シール部の長手方向の両端を結ぶ仮想直線を五等分したときの中央の五分の三に位置する線分と該中央シール部における前記線分に対向する部分とで挟まれた第1領域に位置している、請求項1又は2に記載の衛生マスク。
【請求項4】
前記衛生マスクは、3枚以上のシートが積層された多層構造を有しており、
前記インジケータは、最も肌対向面側に位置するシート及び最も非肌対向面側に位置するシートの一方又は双方に配されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の衛生マスク。
【請求項5】
前記インジケータは、タンパク質の検出試薬を含む組成物が前記マスク本体部以外の部材に固定化され、該組成物が固定化された部材が前記マスク本体部に固定されているものであるか、又は
前記インジケータは、前記検出試薬を含む塗布組成物が、前記マスク本体部に塗布されているものである、請求項1~4のいずれか一項に記載の衛生マスク。
【請求項6】
前記インジケータは、タンパク質の検出試薬を含んでおり、
前記検出試薬は、呈色反応を示す指示薬と酸性成分とを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の衛生マスク。
【請求項7】
前記検出試薬は、ブロモフェノールブルー、テトラブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、ブロモクレゾールパープル、ブロモクレゾールブルー、ブラッドフォード試薬又はピロガロールレッドである、請求項5又は6に記載の衛生マスク。
【請求項8】
前記衛生マスクにおける着用者の口元を覆う部分の通気抵抗が、1kPa・s/m以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の衛生マスク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は顔に装着する衛生マスクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、使用者の口や鼻を覆うマスクが知られている。例えば、特許文献1には、水酸化カルシウムなどのアルカリ性物質からなる粒状物質あるいは多孔性成形体で構成されるシートが、マスク内部に配合、あるいは挟み込まれ、該粒状物質がその粒径によって指定される孔径を有したフィルターで被われていることを特徴とする空気浄化マスクが記載されている。同文献には、前記シートに、pHによって色を変化させる指示薬を染み込ませ、シートのpHの変化に応じてシート自体の色を変化させ、マスクの機能性の変化を可視化することが記載されている。
【0003】
また特許文献2には、口許および鼻孔を覆う本体部と、この本体部の左右両側に設けられた耳に係止する耳掛け部を備えるマスクが記載されている。同文献には、マスクの最外面の中央部位にpH指示薬が含浸、印刷又は捺印により付与されており、該pH指示薬がその色調の変化によりpHを表示することが記載されている。
【0004】
また特許文献3には、マスク本体の乳幼児の鼻部と対向する位置に、水分との接触によって変色(呈色)するインジケータが配置されていることが記載されている。同文献によれば、インジケータは、水分に接触したときに呈色する材料から形成されていて、例えば、マスク本体の非肌対向面を形成する外面シートと、肌対向面側に位置する内面シートとの間に配置された指示薬(pH指示薬等)を含むホットメルト接着剤から形成することができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010-274022号公報
【特許文献2】特開2011-167226号公報
【特許文献3】特開2021-188153号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、衛生マスクは飛沫に含まれるウイルスや菌の捕集を目的として使用されるところ、その効果を目で確認することは困難である。また衛生マスクを長時間着用したときには飛沫由来の汚れが該マスクに蓄積していると推測されるが、その汚れ度合いを確認することは困難である。
公衆衛生の観点から、飛沫に含まれるウイルスや菌の捕集効果や、飛沫由来の汚れによるマスクの汚れ度合いを視覚的に認識できる衛生マスクが望まれている。
しかしながら、特許文献1~3のマスクはいずれも、捕集効果や汚れ度合いを視覚的に認識できるものではない。
本発明の課題は、飛沫由来の汚れを簡便に検出できる衛生マスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、タンパク質と接触することにより変色するインジケータをマスク本体部に有する衛生マスクを提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、飛沫由来の汚れを簡便に検出できる衛生マスクが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1(a)は、本発明のマスクの好ましい一実施形態を、非肌対向面側から見た状態を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)に示すマスクを、肌対向面側からみた状態を模式的に示す斜視図である。
図2図2は、図1に示すマスクの二つ折り状態を示す平面図である。
図3図3は、図1に示すマスクの厚み方向の断面を模式的に示す断面図である。
図4図4は、本発明のマスクの別の好ましい一実施形態を模式的に示す図であり、図4(a)は、図1(a)相当図であり、図4(b)は、図1(b)相当図である。
図5図5は、本発明のマスクの別の好ましい一実施形態を模式的に示す図であり、図5(a)は、図1(a)相当図であり、図5(b)は、図1(b)相当図である。
図6図6は、本発明のマスクの別の好ましい一実施形態を模式的に示す図であり、図6(a)は、図1(a)相当図であり、図6(b)は、図1(b)相当図であり、図6(c)は、図6(a)に示すマスクを非肌対向面側から見た状態を模式的に示す斜視図であり、図6(d)は、図6(a)に示すマスクを着用した状態を模式的に示す斜視図である。
図7図7は、図1に示すマスクの変形例を示す図であり、図2相当図である。
図8図8(a)~(c)は、図1に示すマスクの変形例を示す図であり、図2相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。図1図3には、本発明の好ましい一実施形態のマスク1が示されている。マスク1は、着用時に、着用者の左側に配される左側シート10Lと右側に配される右側シート10Rとを有し、左側シート10Lと右側シート10Rとが、着用者の正中線に沿って配される中央シール部4において接合されている。マスク1は、中央シール部4を中心として左右対称に形成されている。マスク1は、着用時における着用者の上下方向に沿う第1方向Xと、第1方向Xに直交する第2方向Yとを有する。中央シール部4は、第1方向Xに沿って延びている。
本実施形態のマスク1は、着用時に立体形状を有し、立体形状の該マスク1と着用者の口元との間に空間が形成されるようになされている。マスク1は、少なくとも着用者の口元を覆うマスク本体部(以下、単に「本体部」ともいう。)3と、本体部3の左右方向の両端に設けられた耳掛け部2とを有する。本実施形態において、本体部3の左右方向は第2方向Yと一致している。
【0011】
マスク1は、タンパク質と接触することにより変色するインジケータ5を本体部3に有している。本明細書において「変色」には、ある色から他の色に変わる態様のみならず、無色状態から有色状態となるいわゆる「発色」、発色状態から無色状態となるいわゆる「消色」が含まれる。
インジケータ5は、典型的には、飛沫に含まれるタンパク質を検出することにより変色するようになされている。飛沫に含まれるタンパク質としては、例えば、ウイルスの外殻、口腔由来の菌や酵素、細胞、組織、鼻腔由来の菌や酵素、細胞、組織、肺由来の菌や酵素、細胞、組織、食物に由来するタンパク質等が挙げられる。
【0012】
本実施形態のマスク1は、インジケータ5を本体部3に有することにより、タンパク質を含む飛沫による汚れを視覚的に検出することができる。本実施形態のマスク1においては、タンパク質を含む飛沫として、人の口腔から放出される飛沫由来の汚れを簡便に検出できるようになっている。具体的には、着用者自身又は着用者以外の人の口腔から飛散した飛沫がマスク1、特に本体部3に接触したときに、該飛沫に含まれるタンパク質によって、該マスク1の本体部3が有するインジケータ5が変色する。マスク1の着用者は、インジケータ5が変色したことを認識することによって、該マスク1に、飛沫由来のタンパク質が付着したことを認識することができる。マスク1に、飛沫由来のタンパク質が付着したことを認識することによって、マスク1がウイルスや菌を捕集したことや、マスク1が汚れたことを認識することができる。したがって、マスク1は、ウイルス等の捕集性能が可視化されている。またマスク1は、インジケータ5の呈色の程度によってマスク1の汚れ具合を認識することができるので、インジケータ5の呈色の程度を、マスク1の交換時期の目安とすることもできる。
このように、本実施形態のマスク1によれば、飛沫由来の汚れを簡便に検出することができる。
【0013】
インジケータ5は、マスク1を着用したときに着用者の肌と接触しない位置に配されていることが好ましい。こうすることにより、インジケータ5が着用者の肌由来のタンパク質と接触して変色することを防ぐことができるので、インジケータ5が、着用者自身又は着用者以外の人の口腔から飛散した飛沫のみを検出しやすくなり、インジケータ5による飛沫の検出精度を向上させることができる。
【0014】
本実施形態のマスク1においては、図2に示すように、左側シート10Lと右側シート10Rとを重ね合わせた二つ折り状態において、中央シール部4の長手方向の両端4a,4bを結ぶ仮想直線(以下「第1仮想直線」ともいう。)L1を五等分したときの中央の五分の三に位置する線分と該中央シール部における前記線分に対向する部分とで挟まれた領域(以下「第1領域」ともいう。)R1が、本発明における「マスクを着用したときに着用者の肌と接触しない領域」となっている。
中央シール部4の長手方向の両端4a,4bは、マスクの上縁部側に位置する一端4a及びマスクの下縁部側に位置する他端4bである。マスクの上縁部は、マスクにおける、着用したときに顔の上側に配される縁部であり、マスクの下縁部は、マスクにおける、着用したときに顔の下側に配される縁部である。
【0015】
マスクの上縁部側に位置する一端4aは、マスクの上縁部を耳掛け部2側から中央シール部4側に向かって見たときに、耳掛け部2側のシールされていない領域から、シールされている領域に変化する境界の位置であり、マスクの下縁部側に位置する他端4bは、マスクの下縁部を耳掛け部2側から中央シール部4側に向かって見たときに、耳掛け部2側のシールされていない領域から、シールされている領域に変化する境界の位置である。
図2及び図7に示す実施形態において、中央シール部4の長手方向の両端4a,4bは、第1方向Xにおいて中央シール部4の上端及び下端に位置しているが、図8(a)~(c)に示す変形例のように、それらに限られない。
第1仮想直線L1の長さは、中央シール部4の長手方向の一端4aから他端4bまでの距離である。
着用者自身又は着用者以外の人の口腔から飛散した飛沫のみを検出しやすくなり、インジケータ5による飛沫の検出精度が向上する観点から、本実施形態において、インジケータ5は、該インジケータ5が存在する領域の半分以上が、第1領域R1に位置することが好ましく、該インジケータ5が存在する領域の三分の二以上が、第1領域R1に位置することがより好ましく、該インジケータ5が存在する領域の四分の三以上が、第1領域R1に位置することが更に好ましく、インジケータ5が存在する領域の全部が、第1領域R1に位置していることが更に好ましい。
【0016】
本明細書において「マスクを着用したときに着用者の肌と接触しない」とは、標準的な装着の仕方をした場合に、接触しないという意味である。
本実施形態において、中央シール部4は、マスク1の二つ折り状態において、前方に向かって凸に膨らんだ形状を有しており、マスク1を立体形状として通常の装着方法で装着した場合においては、立体形状のマスク1と口元との間に空間が形成されて、マスク1における第1領域R1は、着用者の肌に接触しにくい領域となるため、第1領域R1は、「マスクを着用したときに着用者の肌に接触しない領域」とみなす。換言すれば、特定の寸法に設計したマスクを、そのマスクの着用者として想定している標準的な顔の大きさよりも顔の大きい人が、マスクを左右に限界まで引き延ばして装着したような場合に、着用者の肌に接触する可能性がある領域を第1領域R1が含んでいてもよい。第1領域R1には、右側シート10R及び左側シート10Lの両方が含まれ、インジケータ5は、右側シート10R及び左側シート10Lの一方のみ又は双方に配されていてもよい。
【0017】
中央シール部4は、着用時に正中線に沿って配され、相互に離間した鼻シール41と顎シール42とを有するもの(図7参照)と、鼻から顎にかけて連続するシール部となっているものとの両者が含まれる。
図7に示す中央シール部4は、正中線に沿う方向に相互に離間した鼻シール41と顎シール42とを有し、鼻シール41と顎シール42との間に、左側シート10Lと右側シート10Rとが折り部を介して直接連続している中央連設部43とを含んでいる。
図2に示す中央シール部4は、眉間から顎部にかけて連続するシール部となっている。 図7に示す中央シール部4は、正中線に沿う方向に相互に離間した鼻シール41と顎シール42とを有し、鼻シール41と顎シール42との間に、左側シート10Lと右側シート10Rとが折り部を介して直接連続している中央連設部43とを含んでいる。鼻シール41は、着用時に着用者の眉間から鼻先にかけて配され、顎シール42は、着用時に着用者の顎部に配される。図2に示す中央シール部4は、鼻シールと顎シールとその間のシール部を介して連続しているとも言える。
【0018】
中央シール部4は、前方に向かって凸に膨らんだ形状を有している。
中央シール部4は、前方に向けて凸の円弧状をなしていてもよく、直線状のシール部と円弧状のシール部との組み合わせ、直線状又は円弧状のシール部と直線状又は円弧状の中央連設部との組み合わせ等からなるものであってもよい。
【0019】
インジケータ5が存在する領域が、第1領域R1から延出している場合、着用者自身又は着用者以外の人の口腔から飛散した飛沫のみを検出しやすし、インジケータ5による飛沫の検出精度を向上させる観点から、インジケータ5が存在する領域における第1領域R1から延出している領域の全部が、第2領域R2に位置していることが好ましい。第2領域R2は、第1仮想直線L1と、第1仮想直線L1を五等分したときの上端4aから五分の一の位置を通り且つ第1仮想直線L1と直交する第2仮想直線L2と、第1仮想直線L1を五等分したときの下端4bから五分の一の位置を通り且つ第1仮想直線L1と直交する第3仮想直線L3と、第1仮想直線L1と平行であり且つ第1仮想直線L1から中央シール部4とは反対側に15mm離間した第4仮想直線L4とで囲まれた領域である。第1仮想直線L1と第4仮想直線L4との離間距離を、図2中、符号Wで示す。
【0020】
第1仮想直線L1と、インジケータ5が存在する領域における第1領域R1から延出している領域の第2方向Yの端部との間の距離は、好ましくは1mm以上、より好ましくは3mm以上、更に好ましくは5mm以上であり、また好ましくは25mm以下、より好ましくは23mm以下、更に好ましくは20mm以下であり、また好ましくは1mm以上25mm以下、より好ましくは3mm以上23mm以下、更に好ましくは5mm以上20mm以下である。なお、前述したとおり、インジケータ5が存在する領域の全部が第1領域R1内に存在し、第2領域R2内に延出している領域を有しなくてもよい。
【0021】
本実施形態では、インジケータ5は、着用者の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能になされていてもよいし、着用者以外の人の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能になされていてもよい。例えば、マスク1の厚み方向におけるインジケータ5の配置位置を変更することによって、着用者又は着用者以外の人の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能とすることができる。
【0022】
本発明のマスクは、単層構造を有していてもよいし、多層構造を有していてもよいところ、本実施形態のマスク1は、3枚以上のシートが積層された多層構造を有している。具体的にはマスク1は、図3に示すように、最も肌対向面側に位置するシート(以下「最内層シート」ともいう)21、最も非肌対向面側に位置するシート(以下「最外層シート」ともいう)22及び両シートの間に位置する中間シート23とを含んでいる。中間シート23は、典型的には、フィルター性能を有する。
【0023】
最内層シート21、最外層シート22及び中間シート23は、いずれも伸縮性を有していてもよいし、有していなくてもよい。また最内層シート21、最外層シート22及び中間シート23はいずれも、肌対向面及び非肌対向面の両方が平坦なフラットなシートであってもよいし、肌対向面及び非肌対向面の両方に襞等の凹凸構造を有するシートであってもよいし、肌対向面及び非肌対向面のいずれか一方が平坦であり、他方が襞等の凹凸構造を有するシートであってもよい。
【0024】
最内層シート21としては、例えば、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等を用いることができる。最外層シート22としては、例えば、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、ミカルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等を用いることができる。中間シート23としては、例えば、メルトブローン法、エレクトロスピニング法、湿式法等で作製したフィルター性能を有する不織布等を用いることができる。
【0025】
着用者の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能する観点からは、インジケータ5は、最内層シート21に配されていることが好ましい。インジケータ5は、最内層シート21の肌対向面及び非肌対向面のいずれに配されていてもよい(図3(a)及び(b)参照)が、インジケータ5が着用者の肌と接触することを防ぐ観点からは、非肌対向面に配されていることが好ましい。
【0026】
着用者以外の人の口から排出される飛沫中のタンパク質を検出可能する観点からは、インジケータ5は、最外層シート22に配されていることが好ましい。インジケータ5は、最外層シート22の肌対向面及び非肌対向面のいずれに配されていてもよい(図3(c)及び(d)参照)が、例えば、着用者が誤ってインジケータ5に触れてしまうこと等を防ぎ、インジケータ5が、着用者以外の人の口から排出される飛沫中のタンパク質のみを検出しやすくする観点からは、肌対向面に配されていることが好ましい。
【0027】
本実施形態では、インジケータ5は、タンパク質の検出試薬を含む組成物が本体部3以外の部材に固定化され、該組成物が固定化された部材(以下「吸収部材」ともいう。)が本体部3に固定されているものである。具体的には、吸収部材には前記検出試薬が含浸されており、該吸収部材がマスク1の本体部3に固定されている。吸収部材をマスク1の本体部3に固定する方法は特に制限されず、例えば、接着剤、両面テープ、ステープラー、ホットメルト等、公知の固定手段を用いることができる。また、吸収部材を、熱、超音波等によりマスク1に融着させてもよい。また、マスク1に、吸収部材を収容可能なポケットを形成し、該ポケット内に吸収部材を収容してもよい。吸収部材としては、例えば、ろ紙、パルプ、吸水性ポリマー、スポンジ等が挙げられる。
【0028】
またインジケータ5は、前記検出試薬が含浸された吸収部材が本体部3に固定されているものに代えて、タンパク質の検出試薬を含む塗布組成物が、本体部3に塗布されているものであってもよい。塗布組成物は、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)等の水溶性ポリマーや、ゲル、ホットメルト接着剤等に、前記検出試薬を分散させることで作成することができる。塗布組成物は、印刷、塗工等によりマスク1における所望の位置に配することができる。
【0029】
インジケータ5に含まれるタンパク質の検出試薬は、タンパク誤差反応を利用してタンパク質を検出するものであることが好ましい。こうすることにより、飛沫由来のタンパク質の検出を一層簡便で精度よく行うことができる。
タンパク質の検出試薬は、呈色反応を示す指示薬を含んでいる。指示薬としては、例えば、ブロモフェノールブルー(BPB)、テトラブロモフェノールブルー(TBPB)、ブロモクレゾールグリーン(BCG)、ブロモクレゾールパープル(BCP)、クマジーブリリアントブルー(CBBG)、ブロモチモールブルー(BTB)等が挙げられ、これらの中でも、飛沫由来タンパク質の検出感度や視覚的に認識しやすくする観点から、テトラブロモフェノールブルー(TBPB)及びブロモフェノールブルー(BPB)が好ましく、より好ましくはテトラブロモフェノールブルー(TBPB)が好ましい。
【0030】
タンパク質の検出試薬は、呈色反応を示す指示薬に加えて、酸性成分を含むことが好ましい。前記検出試薬が、指示薬に加えて酸性成分を含むことにより、検出試薬のpHを、該指示薬の変色域よりも低いpHとすることができるので、タンパク質を含まない水分や飛沫などが飛散してきた時の誤反応を抑制することができ、タンパク誤差反応によって生じた呈色を、視覚的に認識しやすくすることができる。検出試薬のpHは視覚的に認識しやすくする観点から、0.5以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは2.0以上、さらに好ましくは2.5以上、さらに好ましくは3.0以上、更に好ましくは3.2以上が好ましく、また6.5以下、好ましくは5.0以下、さらに好ましくは4.5以下、更に好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.7以下が好ましい。
酸性成分としては、例えば、クエン酸、リン酸、酒石酸、塩酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グルコン酸、リンゴ酸、アジピン酸等が挙げられる。
【0031】
またタンパク質の検出試薬は、前記指示薬及び酸性成分に加えて、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール等の有機溶剤、塩、防腐剤、安定剤、界面活性剤、及び粘度調整剤等が挙げられる。
前記検出試薬は、前記指示薬の溶解性や分散性を向上させる観点から、有機溶剤を含むことが好ましい。インジケータ5が塗布組成物の場合には前記検出試薬は、塗布時の物性や前記指示薬の反応性調整の観点から、粘度調整剤を含むことが好ましい。
【0032】
インジケータ5は、タンパク誤差反応以外の方法によりタンパク質を検出するものであってもよい。例えば、インジケータ5は、Bradford法、Lowry法、BCA法、ピロガロールレッド法などによりタンパク質を検出するものであってもよい。つまり、インジケータ5に含まれるタンパク質の検出試薬に用いる指示薬は、ブラッドフォード試薬、ピロガロールレッド試薬、ビウレット試薬、フォーリン・チオカルト試薬等であってもよく、検出精度の観点からブラッドフォード試薬、ピロガロールレッド試薬が好ましく、ブラッドフォード試薬がより好ましい。
【0033】
マスク1は、着用者の口元を覆う部分の通気性が、好ましくは1kPa・s/m以下、より好ましくは0.7kPa・s/m以下、更に好ましくは0.5kPa・s/m以下である。マスク1における着用者の口元を覆う部分の通気性を上述の範囲とすることにより、着用者の呼気がインジケータ5に接触しやすくすることができ、インジケータ5によるタンパク質の検出を一層高精度に行うことができる。
【0034】
通気性は、以下の方法により測定することができる。
<通気性の測定方法>
通気性は、通気性試験機(カトーテック社製KES-F8)によって測定した。20℃、65%RHの環境下で、マスク1の着用者の口元を覆う部分のうちインジケータ5がない部分を、最外層シート22が上に来るように通気性試験機の通気穴に固定した後に、通気穴面積が2πcm、ピストン速度が2cm/sの条件で通気抵抗値を測定した。5枚のマスクで測定を行い、5枚の値の平均を通気抵抗値として算出した。
【0035】
本発明のマスクの形状は、図1及び図2に示す形状に限られない。本発明のマスクの別の実施形態について、図4図6を参照しながら説明する。
図4に示すマスク1Bは、本体部3Bが、3つの部分からなる。マスク1Bにおいて、本体部3Cは、口元を覆う口元被覆部3aと、鼻を覆う鼻被覆部3bと、顎を覆う顎被覆部3cとからなる。マスク1Bにおいては、インジケータ5は、口元被覆部3aに配されていることが好ましく、口元被覆部3aの中央部又はその近傍に配されていることがより好ましい。
【0036】
図5に示すマスク1Cは、使用時にくちばし形状の立体形状を有するものである。具体的には、マスク1Cは、使用時にくちばし形状を有する本体部3Cと、該本体部3Cに連設された固定用部材6とを有する。マスク1Cは、固定用部材6を着用者の後頭部に引っ掛けることにより、本体部3Cを着用者の口元に固定することができるようになっている。マスク1Cにおいては、インジケータ5は、本体部3Cの先端部又はその近傍に配されていることが好ましい。
【0037】
図6に示すマスク1Dは、使用前から立体形状を有している。具体的には、マスク1Dは、使用前からカップ形状を有する本体部3Dと、本体部3Dに連設して設けられた固定用部材6とを有する。マスク1Dは、固定用部材6を着用者の後頭部に引っ掛けることにより、本体部3Dを着用者の口元に固定することができるようになっている。マスク1Dにおいては、インジケータ5は、本体部3Dにおける左右方向の中央部又はその近傍に配されていることが好ましい。
【0038】
上述のように、本発明のマスクは、使用前から立体形状を有するもの、例えば使用前からカップ形状を有するもの等であってもよいが、使用する際に、使用前の平らな状態から立体形状に変形させて使用する変形タイプのマスクであることが、製造が容易である観点、コンパクトな包装形態とすることができる観点、商品形態又は積層形態等の観点等から好ましい。
【0039】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば図1に示す実施形態においては、耳掛け部2と本体部3とは一体として形成されているが、これに代えて、耳掛け部2と本体部3とは別体であってもよい。また本体部3と耳掛け部2とは、同じ素材により構成されていてもよいし、別の素材により構成されていてもよい。本体部3は、単層構造を有するシートであってもよいし、3枚以上のシートが積層された多層構造を有する積層シートであってもよい。耳掛け部2は、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)であってもよいし、エラストマーや糸ゴム等を含む伸縮性不織布であってもよい。
また図1に示すマスク1は、耳掛け部2を有していたが、本発明の衛生マスクは、図5及び図6に示すように、これに代えて、固定用部材6を有していてもよい。固定用部材6は、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)であってもよいし、エラストマーや糸ゴム等を含む伸縮性不織布であってもよい。
【0040】
また本体部3は、該本体部3の中央シール部4の上端4a近傍に、ノーズフィッターを有していてもよい。ノーズフィッターは、マスク1を装着した場合に、本体部3の中央シール部4の上端4a近傍が鼻の凹凸形状に沿うようにするために用いられる。この観点から、ノーズフィッターは塑性変形可能な材料からなることが好ましい。ノーズフィッターは、例えば金属製の薄板からなる。
【0041】
インジケータ5が、着用者自身又は着用者以外の人の口腔から飛散した飛沫のみを検出しやすくなり、インジケータ5による飛沫の検出精度が向上する観点から、本発明において、インジケータ5は、該インジケータ5が存在する領域の少なくとも一部が、第1領域R1に位置することが好ましく、インジケータ5が存在する領域の面積の三分の一以上が、第1領域R1に位置していることがより好ましく、インジケータ5が存在する領域の面積の五分の二以上が、第1領域R1に位置していることが更に好ましく、インジケータ5が存在する領域の面積の五分の二以上が、第1領域R1に位置していることが更に好ましい。
【実施例0042】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
【0043】
〔実施例1〕
以下のようにして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造した。
<吸収部材の製造>
まず、0.2gのTBPB(富士フイルム和光純薬社製)を秤量し、19.8gのエタノールに溶解させ、1%TBPBエタノール溶液を作成した。また、0.2Mリン酸水素二ナトリウム水溶液4.1mLと0.1Mクエン酸水溶液15.9mLを混合し、pH3のマッキルベイン緩衝液を調整した。1%TBPBエタノール溶液5gと、pH3のマッキルベイン緩衝液(0.2Mリン酸―0.1Mクエン酸緩衝液)15gとを混合し、混合液を得た。
そして、得られた混合液に、1cm角にカットしたろ紙(ADVANTEC社製吸水性ろ紙、型番No.26-WA)を10分浸漬させたのち、常温にて一晩乾燥させた。
このようにして、タンパク質の検出試薬が含浸された吸収部材を得た。
<マスク1の製造>
スパンボンド不織布を最内層シート21及び最外層シート22として用いて、メルトブローン不織布を中間シート23として用いた。中間シート23を、最内層シート21と最外層シート22とで挟むように重ね、これら3枚のシート21,23,22を超音波シールによって固定し多層構造のシートを作成した。作成した多層構造のシート2枚を、最内層シート21が内側になるように重ね、超音波シーラーによって中央シール部4を作成した後に図2の形状にカットし、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造した。
<吸収部材のマスク1への固定>
乾燥させたろ紙の一方の面に粘着剤を塗布し、該ろ紙を、マスク1の左側シート10Lにおける最内層シート21の肌対向面に固定した。ろ紙の固定は、該ろ紙の中心が、第1仮想直線L1上の中央(第1仮想直線L1及び第2仮想直線L2の交点と、第1仮想直線L1及び第3仮想直線L3の交点との中点)と重なり且つ、正方形の2辺が第1仮想直線L1と平行となるようにした。
このようにして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造した。
【0044】
〔評価〕
実施例1のマスクについて、成人7名が7時間装着した後に、装着前後のマスク1のインジケータ5の色の変化を目視で比較確認した。
【0045】
〔結果〕
実施例1のマスクは、使用前後でインジケータ5の色が黄色から青色に変化していたことにより、飛沫由来のタンパク質の捕集性能が可視化できた。また、インジケータ5の呈色の程度によってマスク1の汚れ具合を認識することができた。
【0046】
〔変形例1〕
以下のようにして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造する。
<塗布組成物の製造>
まず、20gのPVA(富士フイルム和光純薬社製)を95℃に加熱した水80gに攪拌棒で攪拌しながら加え、95℃で10分間攪拌することで20%PVA溶液14gを実施例1で調整する。その後、調整した20%PVA溶液14gと、実施例1記載の1%TBPBエタノール溶液5gと、pH3のマッキルベイン緩衝液(0.2Mリン酸―0.1Mクエン酸緩衝液)1gとを均一になるまで混合し、混合液を得る。
そして、得られた混合液のpHを、0.01MHClによって3に調整する。
このようにして塗布組成物を得る。
<マスク1の製造>
スパンボンド不織布の一方の面に縦1cm×横1cmの穴をあけたPETフィルムを重ね穴の部分に塗布組成物を1g乗せ、アズワン社製バーコーターNo8.を用いて厚み200μm、縦1cm、横1cmで塗布した。塗布組成物を塗布したスパンボンド不織布を、常温常湿(20℃、50%RH)にて一晩乾燥させた。このようにして得られたスパンボンド不織布を、最内層シート21として用いて、塗布組成物を塗布していないスパンボンド不織布を最外層シート22として用いて、メルトブローン不織布を中間シート23として用いて、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造する。マスク1においては、最内層シート21における塗布組成物が塗布された面が非肌対向面となるようにする。
【0047】
〔変形例2〕
実施例2において、塗布組成物が塗布されたスパンボンド不織布を、最外層シートとして用いた以外は、実施例2と同様にして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造する。
【0048】
〔変形例3〕
変形例1の<塗布組成物の製造>において、混合液を、BCG溶液5gと、pH3のマッキルベイン緩衝液(0.2Mリン酸―0.1Mクエン酸緩衝液)1gと、20%PVA溶液14gとを均一になるまで混合することによって得た以外は、実施例2と同様にして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造する。なお、1%BCGエタノール溶液は、0.2gのBCG(富士フイルム和光純薬社製)を秤量し19.8gのエタノールに溶解させることで得られる。
【0049】
〔変形例4〕
変形例1の<塗布組成物の製造>において、混合液を、BPB溶液5gと、pH3のマッキルベイン緩衝液(0.2Mリン酸―0.1Mクエン酸緩衝液)1gと、20%PVA溶液14gとを均一になるまで混合することによって得た以外は、実施例2と同様にして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造する。なお、1%BPBエタノール溶液は、0.2gのBPB(富士フイルム和光純薬社製)を秤量し19.8gのエタノールに溶解させることで得られる。
【0050】
〔変形例5〕
変形例1の<塗布組成物の製造>において、以下の点を変更した以外は、実施例2と同様にして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造した。
・混合液を、Bradford試薬(富士フイルム社製、調整済みブラッドフォードアッセイ溶液)5gと、20%PVA溶液15gとを均一になるまで混合することによって得る。
・得られた混合液のpHを、0.1M塩酸水溶液によって1.0に調整した。
【0051】
〔変形例6〕
変形例1の<塗布組成物の製造>において、以下の点を変更した以外は、実施例2と同様にして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造する。
・混合液を、ピロガロールレッド試薬(富士フイルム和光純薬社製、調整済みピロガロールレッド5gと、pH3のマッキルベイン緩衝液(0.2Mリン酸―0.1Mクエン酸緩衝液)1gと、20%PVA溶液14gとを均一になるまで混合することによって得る。
・得られた混合液のpHを、0.1M塩酸水溶液によって4.0に調整した。
【0052】
〔変形例7〕
変形例1の<塗布組成物の製造>において、以下の点を変更した以外は、変形例と同様にして、図1に示す実施形態と同様の構成を有するマスク1を製造した。
・混合液を、1%TBPBエタノール溶液5gと、pH3のマッキルベイン緩衝液(0.2Mリン酸―0.1Mクエン酸緩衝液)1gと、20%PVP溶液14gとを均一になるまで混合することによって得た。
・得られた混合液のpHを、0.1M塩酸水溶液によって3.0に調整した。
【0053】
実施例1及び変形例1~7の諸元を表1に示す。
【0054】
【表1】
【符号の説明】
【0055】
1 マスク
2 耳掛け部
3 本体部
4 中央シール部
5 インジケータ
6 固定用部材
10L 左側シート
10R 右側シート
21 最内層シート
22 最外層シート
23 中間シート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8