(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163006
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】動画生成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/91 20060101AFI20231101BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20231101BHJP
H04N 21/854 20110101ALI20231101BHJP
【FI】
H04N5/91
H04N5/232 290
H04N21/854
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073787
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】592006040
【氏名又は名称】東亜無線電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087538
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 和久
(74)【代理人】
【識別番号】100085213
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 洋
(72)【発明者】
【氏名】江見 佳之
(72)【発明者】
【氏名】中捨 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】千原 章宏
(72)【発明者】
【氏名】徳重 大貴
【テーマコード(参考)】
5C053
5C122
5C164
【Fターム(参考)】
5C053FA14
5C053LA01
5C053LA11
5C053LA14
5C122DA20
5C122EA61
5C122FA18
5C122FL05
5C122GA21
5C122GA24
5C122HA75
5C122HB01
5C164FA07
5C164FA29
5C164MC04P
5C164SA25S
5C164SC11S
5C164YA12
(57)【要約】
【課題】 複雑なシステムを必要とせず、訪問者はアトラクションに参加するだけで、アトラクションに対応する動画を得ることができる動画生成装置を提供する。
【解決手段】 スライダの入口部分を撮影する入口カメラ2と、スライダの出口部分を撮影する出口カメラ3と、入口部分と出口部分範囲との間の範囲を表す仮想動画データと、第1カメラ2で撮影した第1動画データと出口カメラ3で撮像した第2動画データを時間情報と共に記録するサーバ4と、録画開始ボタンと、出口部分に配置された人感センサ7と、サーバ4から第1動画データと、第2動画データと、仮想動画データを読み出し、第1動画データと第2動画データとの間に、仮想動画データ挟み込んで、第1動画データと仮想動画データと第2動画データを合成して合成動画データを作成する制御装置5と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の撮影範囲を撮影する第1撮像手段と、第2の撮影範囲を撮影する第2撮像手段と、第1の撮影範囲と第2の撮影範囲との間の範囲を表す仮想動画データと、第1撮像手段で撮影した第1動画データと第2撮像手段で撮像した第2動画データを時間情報と共に記録する記録手段と、ユーザが第1の撮影範囲の位置に存在することを通知する第1通知手段と、ユーザが第2の撮影範囲の位置に存在することを通知する第2通知手段と、前記記憶手段から前記第1動画データと、前記第2動画データと、前記仮想動画データを読み出し、前記第1動画データと第2動画データとの間に、前記仮想動画データ挟み込んで、前記第1動画データと前記仮想動画データと前記第2動画データを合成して合成動画データを作成する動画データ編集手段と、を備える動画作成装置。
【請求項2】
前記第1の撮影範囲は、スライダの入口部分であり、前記第2の撮影範囲はスライダの出口部分であり、前記仮想動画データは前記入口部分と前記出口部分との間の中間部分をユーザが滑降する状態をイメージした動画データである、請求項1に記載の動画作成装置。
【請求項3】
前記第1通知手段は、録画開始ボタン、前記第2通知手段は、前記出口部分に設置された人感センサであり、録画開始ボタンを押下により、前記第1撮像手段と前記第2撮像手段の撮影が開始され、前記人感センサによりユーザを検出後、処置時間経過後に前記第1撮像手段と前記第2撮像手段の撮影を終了する、請求項2に記載の動画作成装置。
【請求項4】
前記第1動画データの録画開始後所定時間経過後までの動画データを合成用第1動画データとして切り取り、前記第2動画データの撮影終了時間から所定時間溯った時間までの動画データを合成用第2動画データとして切り取り、合成用第1動画データ、仮想動画データ、合成用動画データを作成する、請求項3に記載の動画作成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊園地、テーマパーク等の施設において、被写体である訪問者(ユーザ)の撮影動画を提供する動画生成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊園地、テーマパーク等の施設において、ジェットコースターなどのアトラクションに乗車した訪問者(ユーザ)を自動的に撮影し、降車後、その撮影画像を印刷して販売するサービスを行っている。
【0003】
従来のアトラクションに乗車した訪問者(ユーザ)を撮影するサービスは、静止画である写真を販売するサービスである。
【0004】
昨今のデジタルカメラ、スマートフォンにおいては、静止画だけではなく動画も撮像でき、ユーザは動画を利用することが多くなっている。ユーザが乗車するアトラクション動画の要望もある。
【0005】
遊園地等の施設を訪問した訪問者に対して動画像を提供する動画撮影システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示された動画撮影システムは、施設内を撮影する複数のカメラ、前記複数のカメラで撮影される動画データを撮影時刻とともに記録するサーバと、施設内の各所に設置された複数のゲートアンテナと、訪問者が搭乗するカートに取り付けられ、前記ゲートアンテナが発信する信号を受信し、受信した信号に基づいて、訪問者が携行する記録カードに対し、訪問者の位置とその時刻とを関連付けた移動履歴情報を記録する受信記録装置と、移動履歴情報に基づいて動画データを編集して編集動画データを作成するサーバとを備える。
【0006】
この動画撮影システムは、記録カードに訪問者の位置と、訪問者が各位置に存在した時刻とを関連づけた移動履歴情報を記録する。この記録カードに記録された移動履歴情報に基づいて、サーバに格納された動画データから対応する訪問者の動画データを読み出し、編集することにより、所望する編集動画データが作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1の動画撮影システムによれば、遊園地等のアトラクションに乗車した訪問者(ユーザ)の動画データを編集して作成することができる。
【0009】
しかしながら、上記動画撮影システムにおいては、移動履歴情報を記録するための記録カード、記録カードへ訪問者の位置情報を与えるためゲートアンテナ、このゲートアンテナからの信号を受信する受信記録装置を必要とし、システムが複雑になる。さらに、訪問者が携行する記録カードを必要とし、コストが嵩むとともに、訪問者に記録カード渡し、携行してもらうなどの手数が必要となるなどの難点がある。
【0010】
この発明は、複雑なシステムを必要とせず、訪問者(ユーザ)はアトラクションに参加するだけで、アトラクションに対応する動画を得ることができる動画生成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の動画作成装置は、第1の撮影範囲を撮影する第1撮像手段と、第2の撮影範囲を撮影する第2撮像手段と、第1の撮影範囲と第2の撮影範囲との間の範囲を表す仮想動画データと、第1撮像手段で撮影した第1動画データと第2撮像手段で撮像した第2動画データを時間情報と共に記録する記録手段と、ユーザが第1の撮影範囲の位置に存在することを通知する第1通知手段と、ユーザが第2の撮影範囲の位置に存在することを通知する第2通知手段と、前記記憶手段から前記第1動画データと、前記第2動画データと、前記仮想動画データを読み出し、前記第1動画データと第2動画データとの間に、前記仮想動画データを挟み込んで、前記第1動画データと前記仮想動画データと前記第2動画データを合成して合成動画データを作成する動画データ編集手段と、を備える。
【0012】
上記のように構成することにより、複雑なシステムを必要とせず、ユーザには記録カードなどの装着の必要が無く、アトラクションに対応する動画を得ることができる。
【0013】
また、この発明は、前記第1の撮影範囲は、スライダの入口部分であり、前記第2の撮影範囲はスライダの出口部分であり、前記仮想動画データは前記入口部分と前記出口部分との間の中間部分をユーザが滑降する状態をイメージした動画データであるように構成できる。
【0014】
また、前記第1通知手段は、録画開始ボタン、前記第2通知手段は、前記出口部分に設置された人感センサであり、録画開始ボタンの押下により、前記第1撮像手段と前記第2撮像手段の撮影が開始され、前記人感センサによりユーザを検出後、処置時間経過後に前記第1撮像手段と前記第2撮像手段の撮影を終了するように構成することができる。
【0015】
また、この発明は、前記第1動画データの録画開始後所定時間経過後までの動画データを合成用第1動画データとして切り取り、前記第2動画データの撮影終了時間から所定時間溯った時間までの動画データを合成用第2動画データとして切り取り、合成用第1動画データ、仮想動画データ、合成用第2動画データを作成するように構成できる。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、複雑なシステムを必要とせず、訪問者はアトラクションに参加するだけで、アトラクションに対応する動画を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】この発明の実施形態の動画作成装置の全体構成を示す説明図である。
【
図2】この発明の実施形態の動画作成装置を示すブロック図である。
【
図3】この発明の実施形態の動画作成装置のサーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】この発明の実施形態の動画作成装置の動画の作成を示す説明図である。
【
図5】この発明の実施形態の動画作成装置の制御動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
【0019】
図1は、この発明の実施形態の動画作成装置の全体構成を示す説明図、
図2は、この発明の実施形態の動画作成装置を示すブロック図、
図3は、この発明の実施形態の動画作成装置のサーバの構成を示すブロック図、
図4は、この発明の実施形態の動画作成装置の動画の作成を示す説明図である。
図1~
図4に従って、この発明の実施形態の動画作成装置について説明する。
【0020】
この発明の動画作成装置1は、遊園地、テーマパーク等の施設において、被写体である訪問者(ユーザ)を撮影し、撮影した動画を提供する。
【0021】
図1は、テーマパーク等のアトラクションにこの発明を適用した例を示している。
図1に示すアトラクションは、スパイラル状に30m程度のスロープを10秒程度で滑り落ちるスライダ100であり、スロープ部分の天井に透明のポリカーボネイト板を設け、上空など外部を見ながらユーザが滑降できるように構成されている。
【0022】
この実施形態の動画作成装置1は、スライダ100を滑降する訪問者(ユーザ)の動画を訪問者(ユーザ)に提供する。提供する動画は、スライダ100の入口部分100aの動画と、出口部分100bの動画と、入口部分100aと出口部分100bとの間の滑降状態を示す仮想動画とを合成した動画である。
【0023】
動画作成装置1は、スライダ100の入口部分100aの撮影範囲を撮影する入口カメラ2とスライダ100の出口部分100bの撮影範囲を撮影する出口カメラ3とを備える。入口カメラ2、出口カメラ3によりそれぞれ撮影した動画データは、記録手段としてのサーバ4に格納される。
【0024】
ここで、第1の撮影範囲は、この実施形態においてはスライダ100の入口部分100a、第2の撮影範囲は、この実施形態においてはスライダ100の出口部分100bである。第1撮影手段は、この実施形態においては、入口カメラ2、第2撮影手段は、この実施形態においては、出口カメラ3である。
【0025】
サーバ4には、入口部分100aと出口部分100bとの間の中間部分をユーザが滑降する状態をイメージした仮想動画データが格納されている。この仮想動画データは、予め滑降状態のユーザが見る上空、外部など景色を元にして作成され、滑降時間に対応した時間の動画データである。
【0026】
図3に示すように、サーバ4は、入口カメラ2で撮影した動画データが格納される入口カメラ動画ファイル領域41と、出口カメラ3で撮像した動画データが格納される出口カメラ動画ファイル領域42と、仮想動画が格納される仮想動画ファイル領域43を有する。さらに、サーバ4は、入口部分100aの入口動画データと出口部分100bの出口動画データとの間に仮想動画データを嵌め込んで合成した編集動画データであるダウンロード用合成動画データが格納されるダウンロード用合成動画ファイル領域44を有する。
【0027】
図2に示すように、入口カメラ2、出口カメラ3は、制御装置5に接続され、制御装置5により、撮影動作が制御される。制御装置5は、例えば、パーソナルコンピュータにより構成される。
【0028】
制御装置5は、タイマー51を備え、タイマー51に基づいて、入口カメラ2、出口カメラ3で撮像したそれぞれの動画データを時間情報と共にサーバ4に格納する。この制御装置5は、図示しないメモリに格納されたプログラムに基づいて、動画作成装置1としての動作を行う。動画データを編集、合成する動作を行う場合には、制御装置5が動画データ編集手段として動作する。
【0029】
入口部分100aには、動画を撮影するユーザが存在することを制御装置5に通知するための第1通知手段としての操作装置6が設置されている。この操作装置6は、例えば、録画ボタンを備え、ユーザが入口で滑降の準備できた時に録画ボタンが押下されることにより、ユーザが入口部分100aに存在し、撮影を開始することを制御装置5に通知する。
【0030】
制御装置5は、操作装置6からの録画ボタンの押下による通知を受け取ると、入口カメラ2と出口カメラ3の撮影を開始し、撮影した動画データをサーバ4に送る。撮影されたそれぞれの動画データは、タイマー51による時間情報と共にサーバ4の入口カメラ動画ファイル領域41と、出口カメラ動画ファイル領域42にそれぞれ格納される。
【0031】
出口部分100bには、第2通知手段としての赤外線センサからなる人感センサ7が設けられ、ユーザが出口部分100bに存在するか否かを検出する。制御装置5は、人感センサ7のオン出力によりユーザが出口部分100bに存在、すなわち、ユーザがゴールに到達したことを検出する。制御装置5は、ユーザがゴールに到達したことを検出した後、所定時間経過後、例えば、5秒後に、入口カメラ2と出口カメラ3の撮影を終了し、録画を終了するように、入口カメラ2と出口カメラ3の動作を制御する。
【0032】
これにより、入口カメラ2で撮影された入口動画データ41a、出口カメラ3で撮影された出口動画データ42aがそれぞれ作成され、サーバ4の入口カメラ動画ファイル領域41、出口カメラ動画ファイル領域42にそれぞれ格納される。
【0033】
制御装置5には、表示装置8が接続され、上記したダウンロード用合成動画データ44aの表示と、この動画をダウンロードする際に用いるID、例えば、QRコード(登録商標)が表示される。
【0034】
動画作成装置1は、WiFi(登録商標)などのネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介して、サーバ4に格納されたダウンロード用合成動画データをスマートフォン10などの携帯端末装置にアップロードする。
【0035】
制御装置5の動画の編集合成は、人感センサ7の出力によりユーザがゴールに到達したことを検出した後行われる。上記したように、ユーザがゴールに到達した後、所定時間経過後、例えば、5秒後に、入口カメラ2と出口カメラ3の撮影を終了する。撮影が終了すると、制御装置5は、入口カメラ動画ファイル領域41に格納された入口動画データの録画開始から所定時間後、例えば、録画開始から10秒間の動画データを切り取り、合成用入口動画データ41bとする。制御装置5は、出口カメラ動画ファイル領域42に格納された出口動画データの撮影終了から所定時間、例えば、10秒間溯った終了から終了前の10秒間の出口動画データを切り取り、合成用出口動画データ42bとする。
【0036】
制御装置5は、合成用入口動画データ41bと合成用出口動画データ42bとの間に仮想動画ファイル領域43から読み出した仮想動画データ43aを嵌め込み、合成用入口動画データ、仮想動画データ、合成用出口動画データの順序で合成し、1本の動画をからなるダウンロード用合成動画データ44aを作成する。そして、作成したダウンロード用合成動画データ44aと、ダウンロード用合成動画データ44aを特定するためのQRコードとをダウンロード用合成動画ファイル領域44に格納する。
【0037】
制御装置5は、表示装置8に合成したダウンロード用合成動画データ44aとQRコードを表示させる。
【0038】
ユーザが合成動画の入手を希望する場合には、スマートフォン10を用いて表示装置8に表示されたQRコードを読み取る。QRコードを読み取ることにより、スマートフォン10は、ダウンロード用の画面となる。画面に従ってダウンロードを選択すると、ネットワーク9を介して制御装置5にダウンロード要求が送られる。ダウンロード要求は、QRコードに対応する動画を指定するコードが送られる。制御装置5は、ダウンロードの要求があると、表示されているQRコードに対応した動画データを指定コードに基づき、サーバ4のダウンロード用合成動画ファイル領域44から読み出し、ネットワーク9にアップロードする。これにより、スマートフォン10に動画データがダウンロードできる。
【0039】
このようにして、ユーザは、スライダ100を入口から滑り、中間であたかもユーザがスライダを滑っているような動画を経て出口に到達した動画を得ることができる。
【0040】
次に、この実施形態の動画作成装置1のダウンロード用合成動画の作成についての制御装置5の動作を中心として、
図5のフローチャートに基づき説明する。
【0041】
動作を開始すると、制御装置5は、操作装置6の録画ボタンが押下された否かを判断する(ステップS1)。制御装置5は、操作装置6の録画ボタン押下されるまでこの状態を維持する(ステップS1のNo)。
【0042】
操作装置6の録画ボタンが押下されると(ステップS1のYes)、制御装置5は、入口カメラ2と出口カメラ3の撮影を開始する(ステップS2)。撮影されたそれぞれの動画データは、タイマー51による時間情報と共にサーバ4の入口カメラ動画ファイル領域41と、出口カメラ動画ファイル領域42にそれぞれ格納される。
【0043】
続いて、制御装置5は、人感センサ7がオンになるか否かを判断する(ステップS3)、人感センサ7がオン(ステップS3のYes)、すなわち、ユーザがゴールに到達したことを検出すると、制御装置5は、ユーザがゴールに到達したことを検出し、ステップS4に進み、5秒経過するまで待機する。5秒経過すると、制御装置5は、入口カメラ2と出口カメラ3の撮影を終了するように、入口カメラ2と出口カメラ3の動作を制御する(ステップS5)。
【0044】
これにより、入口カメラ2で撮影された入口動画データ41a、出口カメラ3で撮影された出口動画データ42aがそれぞれ作成され、サーバ4の入口カメラ動画ファイル領域41、出口カメラ動画ファイル領域42にそれぞれ格納される。
【0045】
続いて、制御装置5は、入口カメラ動画ファイル領域41に格納された入口動画データの録画開始から10秒間の動画データを切り取り、合成用入口動画データ41bとする。制御装置5は、出口カメラ動画ファイル領域42に格納された出口動画データの撮影終了から10秒間溯った終了から終了前の10秒間の出口動画データを切り取り、合成用出口動画データ42bとする(ステップS6)。
【0046】
続いて、制御装置5は、合成用入口動画データ41bと出口動画データ42bとの間に仮想動画ファイル領域43から読み出した仮想動画データ43aを嵌め込み、合成用入口動画データ41b、仮想動画データ43a、合成用出口動画データ42bの順序で合成し、1本の動画をからなるダウンロード用合成動画データ44aを作成する。そして、作成したダウンロード用合成動画データ44aと、ダウンロード用合成動画データ44aを特定するためのQRコードとをダウンロード用合成動画ファイル領域44に格納する。制御装置5は、表示装置8に、合成したダウンロード用合成動画データ44aとQRコードを表示させる(ステップS7)。そして、動画編集合成動作が終了する。
【0047】
このようにして、スライダ100を入口から滑り、中間であたかもユーザがスライダを滑っているような動画を経て出口に到達した動画を得ることができる。
【0048】
上記した実施形態においては、この発明をスライダ100に適用した例につき説明したが、この発明は、種々のアトラクションなどに適用できる。例えば、ジェットコースター、ウォータスライダに適用しても同様の効果が得られる。
【0049】
また、上記した実施形態においては、第1通知手段を操作装置6の録画ボタンを用いているが、第2通知手段と同様に人感センサで構成してもよい。
【0050】
また、上記した実施形態においては、第1動画データと第2動画データをそれぞれ所定の時間で切り取り、合成用動画データを作成しているが、第1動画と第2動画をそのまま用いて合成動画データを作成してもよい。
【0051】
また、上記した実施形態においては、入口部分と出口部分とその中間範囲の仮想動画を合成する場合について説明したが、スライダの入口部分と出口部分には限らない。例えば、オートバイ、ゴーカードなどのカーブの入口とカーブの出口にカメラを設置し、カーブに入る時の動画と、カーブを出るときの動画と、カーブの途中は車体または体を倒した状態の路面近傍の仮想動画などを合成し、スリルのある動画を得ることができる。
【0052】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0053】
1 :動画作成装置
2 :入口カメラ
3 :出口カメラ
4 :サーバ
5 :制御装置
6 :操作装置
7 :人感センサ
8 :表示装置
9 :ネットワーク
10 :スマートフォン
41 :入口カメラ動画ファイル領域
41a :入口動画データ
42 :出口カメラ動画ファイル領域
42a :出口動画データ
43 :仮想動画ファイル領域
43a :仮想動画データ
44 :ダウンロード用合成動画ファイル領域
44a :ダウンロード用合成動画データ
100 :スライダ
100a :入口部分
100b :出口部分