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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163068
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20231101BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022073879
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100150430
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 元
(74)【代理人】
【識別番号】100217191
【弁理士】
【氏名又は名称】林 信吾
(72)【発明者】
【氏名】橋本 貴晶
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333CA26
2C333CA49
2C333CA77
2C333EA04
2C333EA10
(57)【要約】
【課題】予告演出の趣向性を高めることができる遊技機を提供すること。
【解決手段】保留領域Eの外部には雷雲画像Crが表示される。この雷雲画像Crは保留領域E内の雲画像Cを遊技者に示唆するものであり、大当りに結び付く何かが起こることに対する遊技者の期待感を高める。しかも、保留領域Eの外部に雷雲画像Crを表示する場合には雲画像Cとは異なる態様の女性画像Wを雲画像Cに換えて保留領域E内に表示したので、遊技者の目線が保留領域Eの外部の雷雲画像Crに集中する。従って、保留絵柄の色彩を変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて保留予告演出の趣向性を高めることが可能となる。
【選択図】図24
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示されるものであって、当該図柄遊技の画像で遊技者に報知されていない判定結果が存在することを遊技者に報知する保留絵柄が表示される保留領域を有する表示器と、
前記保留領域内に前記保留絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、
前記絵柄表示手段は、
前記保留絵柄とは異なる態様の演出絵柄を前記保留領域内に前記保留絵柄に換えて表示することが可能なものであって、
前記保留領域内に前記演出絵柄を表示する場合には前記保留領域内に表示されていた前記保留絵柄を示唆する態様の示唆絵柄を前記保留領域の外部に表示することを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記絵柄表示手段は、前記図柄遊技の画像で当りの判定結果が報知される確度を遊技者に示唆する複数の態様のいずれかで前記示唆絵柄を表示することが可能なものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記保留領域は、前記保留絵柄に対応する前記図柄遊技の画像が表示開始されることに応じて前記保留絵柄が移動表示される保留表示部を有するものであり、
前記絵柄表示手段は、前記演出絵柄を前記保留表示部内の前記保留絵柄に換えて前記保留表示部内に表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項4】
前記表示器には、前記図柄遊技の画像として複数の図柄要素をスクロール状態からスクロール停止状態とするものが表示され、
前記絵柄表示手段は、前記示唆絵柄および前記演出絵柄を前記複数の図柄要素のスクロール方向に並べて表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項5】
前記絵柄表示手段は、前記演出絵柄として前記示唆絵柄に向けて延びる絵柄を表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記遊技機には遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定し、図柄遊技の画像で当否の判定結果を遊技者に報知する構成のものがある。この遊技機の場合には図柄遊技の画像の表示状態で遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に保留絵柄を表示し、次回の図柄遊技の画像が表示開始されることを待つ保留状態にあることを遊技者に保留絵柄によって報知している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-139473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記遊技機の場合には保留絵柄の色彩を通常色から非通常色に変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆することが行われている。この従来の遊技機の場合には遊技者に信頼度を示唆する予告演出の内容が単調であり、予告演出の趣向性の点で改善の余地が残されていた。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、予告演出の趣向性を高めることが可能な遊技機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の遊技機は、遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示されるものであって当該図柄遊技の画像で遊技者に報知されていない判定結果が存在することを遊技者に報知する保留絵柄が表示される保留領域を有する表示器と、前記保留領域内に前記保留絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、前記絵柄表示手段は前記保留絵柄とは異なる態様の演出絵柄を前記保留領域内に前記保留絵柄に換えて表示することが可能なものであって前記保留領域内に前記演出絵柄を表示する場合には前記保留領域内に表示されていた前記保留絵柄を示唆する態様の示唆絵柄を前記保留領域の外部に表示するところに特徴を有する。
上記手段によれば、表示器のうち保留領域の外部に示唆絵柄が表示される。この示唆絵柄は保留領域内の保留絵柄を遊技者に示唆するものであり、大当りに結び付く何かが起こることに対する遊技者の期待感を高める。しかも、保留領域の外部に示唆絵柄が表示される場合には保留絵柄とは異なる態様の演出絵柄が保留絵柄に換えて保留領域内に表示されるので、何かが起こることに対する遊技者の期待感が一層高まる。従って、保留絵柄の色彩を変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて予告演出の趣向性を高めることが可能となる。
【0007】
請求項2に記載の遊技機は、前記絵柄表示手段は前記図柄遊技の画像で当りの判定結果が報知される確度を遊技者に示唆する複数の態様のいずれかで前記示唆絵柄を表示するところに特徴を有する。
上記手段によれば、示唆絵柄を保留領域内の保留絵柄に比べて大きなサイズで表示することが可能になる。このため、遊技者の目線で示唆絵柄を見易くなるので、大当りの信頼度を容易に把握することが可能となる。
【0008】
請求項3に記載の遊技機は、前記保留領域は前記保留絵柄に対応する前記図柄遊技の画像が表示開始されることに応じて前記保留絵柄が移動表示される保留表示部を有するものであり、前記絵柄表示手段は前記演出絵柄を前記保留表示部内の前記保留絵柄に換えて前記保留表示部内に表示するところに特徴を有する。
上記手段によれば、図柄遊技の画像が表示開始された場合には保留絵柄が保留表示部内に移動表示される。この状態で保留領域の外部に示唆絵柄が表示され、保留表示部内に保留絵柄に換えて演出絵柄が表示されるので、一連の演出が現在進行中の図柄遊技を対象としていることを遊技者が容易に把握することが可能となる。
【0009】
請求項4に記載の遊技機は、前記表示器には前記図柄遊技の画像として複数の図柄要素をスクロール状態からスクロール停止状態とするものが表示され、前記絵柄表示手段は前記示唆絵柄および前記演出絵柄を前記複数の図柄要素のスクロール方向に並べて表示するところに特徴を有する。
上記手段によれば、示唆絵柄および演出絵柄が複数の図柄要素のスクロール方向に並べて表示されるので、遊技者がスクロール中の図柄要素を目で追いながら示唆絵柄および演出絵柄の双方を同時に目で捉え易くなる。
【0010】
請求項5に記載の遊技機は、前記絵柄表示手段は前記演出絵柄として前記示唆絵柄に向けて延びる絵柄を表示するところに特徴を有する。
上記手段によれば、遊技者が保留領域内の演出図柄を目で追うことで示唆絵柄を捉えることができるので、示唆絵柄を見逃し難くなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、予告演出の趣向性を高めることができる遊技機を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例1を示す図(パチンコ遊技機の外観を示す斜視図)
図2】遊技盤の前面図
図3】電気的構成を示すブロック図
図4】電気的構成を示すブロック図
図5】(a)は乱数カウンタの一覧を示す図、(b)は特図大当り判定テーブルを示す図、(c)は特図変動パターンテーブルを示す図、(d)は特図領域を示す図
図6】主制御回路のメイン処理を示すフローチャート
図7】主制御回路のタイマ割込み処理を示すフローチャート
図8】主制御回路の特図処理を示すフローチャート
図9】スクロール演出の一覧を示す図
図10】スクロール演出の画像を示す図
図11】スクロール演出の画像を示す図(リーチ演出)
図12】スクロール演出の画像を示す図(疑似連演出)
図13】(a)は背景演出の一覧を示す図、(b)はスクロール演出と背景演出の関係を示す図、(c)(d)は通常背景画像を示す図
図14】バトル背景画像を示す図
図15】保留演出の画像を示す図
図16】色彩演出1を説明するための図
図17】吹出し演出を説明するための図
図18】稲妻演出を説明するための図
図19】色彩演出2を説明するための図
図20】(a)は今回の演出図柄遊技での保留予告演出のタイミングを説明する図、(b)は次回の演出図柄遊技での保留予告演出のタイミングを説明する図
図21】遮蔽演出を説明するための図
図22】組合せ演出を説明するための図
図23】(a)~(c)組合せ演出を説明するための図、(d)は保留予告演出パターンを示す図
図24】復活演出を説明するための図
図25】サブ制御回路のメイン処理を示すフローチャート
図26】サブ制御回路のタイマ割込み処理を示すフローチャート
図27】サブ制御回路の受信コマンド解析処理を示すフローチャート
図28】(a)はサブ制御回路の図柄遊技演出開始処理を示すフローチャート、(b)は図柄遊技演出停止処理を示すフローチャート、(c)は大当り遊技演出開始処理を示すフローチャート、(d)は大当り遊技演出停止処理を示すフローチャート
図29】(a)はサブ制御回路の特図保留コマンド処理を示すフローチャート、(b)はサブ制御回路の特図先読み領域を示す図
図30】サブ制御回路の保留予告演出処理を示すフローチャート
図31】(a)は保留予告演出コマンドテーブルを示す図、(b)(c)は傘画像コマンドテーブルを示す図
図32】保留予告演出コマンドテーブルを示す図
図33】保留予告演出の流れを説明するための図
図34】実施例2を示す図(組合せ画像が変化する様子を示す図)
図35】実施例4を示す図(復活演出の画像を示す図)
図36】実施例5を示す図(保留予告演出を説明するための図)
図37】保留予告演出を説明するための図
図38】(a)は保留予告演出処理を示すフローチャート、(b)は大当り用の予告演出コマンドテーブルを示す図、(c)は外れ用の予告演出コマンドテーブルを示す図
図39】実施例6を示す図(保留予告演出を説明するための図)
図40図38相当図
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施例1]
1.遊技機の構造
図1の外枠1はパチンコホールの台島に設置されるものである。この外枠1は前面および後面が開口する四角筒状をなすものであり、外枠1には本体枠2が装着されている。この本体枠2は額縁状をなすものであり、図2に示すように、本体枠2には遊技盤3が支持されている。
【0014】
外枠1には、図1に示すように、前面枠4が装着されている。この前面枠4は外枠1の前面を前から覆う閉鎖状態および開放する開放状態間で回動可能にされたものであり、前面枠4には透明な窓板5が固定されている。この窓板5は前面枠4の閉鎖状態で遊技盤3に前から隙間を介して対向するものであり、遊技盤3は前面枠4の閉鎖状態で窓板5を通して視認可能にされている。この前面枠4には上皿6および下皿7が上下2段に固定されている。上皿6は遊技球を貯留するものであり、下皿7は上皿6が貯留不能な遊技球を貯留するものである。
【0015】
前面枠4には発射装置(図示せず)が装着されている。この発射装置は遊技球を叩く打球槌および打球槌を操作する発射モータを有するものであり、打球槌には上皿6から遊技球が1個毎に供給される。この発射装置は打球槌が1個の遊技球を叩く毎に打球槌に新たな1個の遊技球を供給するものであり、発射装置には発射ハンドル8が連結されている。この発射ハンドル8は、図1に示すように、前面枠4の右下隅部に前後方向へ指向する軸を中心に回動操作可能に装着されたものであり、打球槌が遊技球を叩く打力は発射ハンドル8の時計回り方向への操作量(回転角度)に応じて調整される。
【0016】
遊技盤3の前面には、図2に示すように、外レール9および内レール10が固定されている。これら外レール9および内レール10間には円弧状の発射通路11が形成されており、打球槌が叩いた遊技球は発射通路11内を下から上へ上昇する。これら外レール9および内レール10は遊技盤3の前面に遊技領域12を区画形成するものである。この遊技領域12は発射通路11の上端の出口に接続された円形状の領域であり、発射通路11内を上昇する遊技球は発射通路11の出口から遊技領域12内に放出される。この遊技領域12内には複数の遊技釘(図示せず)が打込まれており、遊技領域12内に放出された遊技球は複数の遊技釘に衝突しながら遊技領域12内を落下する。
【0017】
遊技領域12内には、図2に示すように、始動口15および大入賞口18が固定されている。始動口15は上面が開口するポケット状をなすものであり、遊技球が上面から入球可能にされている。この始動口15は所定の入球領域に相当する。大入賞口18は前面が開口する横長な箱状をなすものであり、開閉部材19を備えている。この開閉部材19は鉛直な閉鎖状態および水平な開放状態間で下端部の水平な軸を中心に回動可能にされたものであり、大入賞口18の前面の入口は開閉部材19の閉鎖状態で遊技球が入球不能に閉鎖され、開閉部材19の開放状態では遊技球が入球可能に開放される。
【0018】
遊技盤3には、図2に示すように、LED表示器31が固定されており、LED表示器31には当否の判定結果が表示される。遊技盤3には演出図柄表示器32が固定されている。この演出図柄表示器32はカラー液晶画面を有するものであり、液晶画面には演出図柄遊技の画像および大当り遊技演出の画像が表示される。この演出図柄表示器32は所定の表示器に相当する。遊技盤3には装飾枠33が固定されており、装飾枠33には開口部34が形成されている。この装飾枠33は前から見て演出図柄表示器32の液晶画面を取り囲む枠状をなすものであり、演出図柄表示器32の液晶画面は遊技者から前面枠4の窓板5と装飾枠33の開口部34を通して視認可能にされている。
【0019】
2.遊技機の電気的構成
図3の主制御基板50は主制御回路51が搭載されたものである。この主制御回路51はマイクロコンピュータを主体とするものであり、ROMとRAMとCPUを有している。この主制御回路51は特図抽選と特図可変表示と大当り遊技等の遊技利益に関する制御を行うものであり、主制御回路51のROMにはメイン処理用のプログラムとタイマ割り込み処理用のプログラムと特図大当り判定テーブルと特図変動パターンテーブルと大当り遊技パターンテーブル等が格納され、主制御回路51のRAMには特図領域等が設定されている。この主制御回路51は判定手段および先読み手段に相当する。
【0020】
主制御回路51には、図3に示すように、始動口センサ52および大入賞口センサ55が接続されており、始動口センサ52は始動口15に入球した遊技球を検知し、大入賞口センサ55は大入賞口18に入球した遊技球を検知する。これら各センサは遊技球を検知した場合にその検知内容に応じた信号を主制御回路51に出力する。この主制御回路51には大入賞口ソレノイド58が接続されており、大入賞口ソレノイド58は大入賞口18の開閉部材19を開閉操作する。この主制御回路51にはLED表示器31が接続されており、主制御回路51はLED表示器31の表示内容を制御することに応じて特図の可変表示を行う。
【0021】
図3の払出制御基板70はマイクロコンピュータを主体とする払出制御回路71が搭載されたものであり、主制御回路51は始動口センサ52および大入賞口センサ55からのそれぞれの信号を検出した場合に払出制御回路71に払出コマンドを送信する。この払出制御回路71には賞球払出装置72が接続されており、払出制御回路71は主制御回路51からの払出コマンドを検出した場合に賞球払出装置72を駆動することに応じて上皿6に単位個数の遊技球を賞球として払出す。
【0022】
図4のサブ制御基板80はマイクロコンピュータを主体とするサブ制御回路81が搭載されたものであり、主制御回路51はサブ制御回路81に遊技の進行状況に応じたコマンドを送信する。このサブ制御回路81はROMとRAMとCPUとRTCを有するものであり、ROMにはメイン処理用と受信割り込み処理用とタイマ割り込み処理用のプログラムが格納されている。RAMはワークメモリとして機能するものであり、CPUはROMの複数のプログラムを主制御回路51からのコマンドに応じて実行する。
【0023】
図4の画像制御基板90はマイクロコンピュータを主体とする画像制御回路91が搭載されたものであり、サブ制御回路81は主制御回路51からのコマンドに応じて演出図柄表示器32の表示内容を設定し、画像制御回路91に表示内容の設定結果を送信する。この画像制御回路91はROMとRAMとCPUとCGROMとCGRAMとVDPを備えている。ROMは画像データを指定するための画像制御用のプログラムが格納されたものであり、RAMはワークメモリとして機能するものであり、CPUはROMのプログラムを実行するものである。CGROMは演出図柄表示器32に画像を表示するための画像データが格納されたものであり、VDPはCPUからの指令に応じてCGROMから画像データを読出す。このVDPは画像データの読出し結果をCGRAMに展開し、画像データの展開結果を合成してCGRAMのフレームバッファに描画し、画像の描画結果をRGB信号として演出図柄表示器32に出力するものであり、演出図柄表示器32の液晶画面にはVDPからのRGB信号に応じて画像がカラーで表示される。この画像制御回路91は絵柄表示手段と図柄遊技手段に相当する。
【0024】
図4のランプ制御基板100には複数の枠ランプ39と複数の盤面ランプ37が接続されている。複数の枠ランプ39は前面枠4を電飾するものであり、複数の盤面ランプ37は装飾枠33を電飾するものであり、ランプ制御基板100はサブ制御回路81からのコマンドに応じて複数の枠ランプ39と複数の盤面ランプ37を駆動制御する。音制御基板110は複数のスピーカ40を駆動制御することに応じて複数のスピーカ40から音声と楽曲と効果音を遊技者に向けて出力するものである。
【0025】
3.遊技機能
3-1.特図遊技
3-1-1.特図遊技データの取得
遊技球が始動口15に有効に入球した場合には図5(a)の特別図柄当否判定用乱数の値および変動パターン乱数の値が取得され、特別図柄当否判定用乱数の値の取得結果および変動パターン乱数の値の取得結果が1組の特図1遊技データとしてRAMに格納される。このRAMには、図5(d)に示すように、特図保留領域1~4が設定されており、特図遊技データは取得された順に「特図保留領域4」「特図保留領域3」「特図保留領域2」「特図保留領域1」の順序で格納される。即ち、特図保留領域1~4の全てに特図遊技データが格納されている場合には「特図保留領域4」の特図遊技データが最も古く、「特図保留領域1」の特図遊技データが最も新しい。これら特図保留領域1~4の全てに特図遊技データが格納されている状態を特図保留数が「4」であると称し、特図保留領域2~4の3つに特図遊技データが格納されている状態を特図保留数が「3」であると称し、特図保留領域3~4の2つに特図遊技データが格納されている状態を特図保留数が「2」であると称し、特図保留領域4の1つに特図1遊技データが格納されている状態を特図保留数が「1」であると称し、特図保留領域1~4のいずれにも特図遊技データが格納されていない状態を特図保留数が「0」であると称す。
【0026】
3-1―2.特図抽選
「特図保留領域4」に特図遊技データが格納されている場合には現在が遊技停止状態にあることを条件に特図抽選が行われる。この遊技停止状態は特図遊技と大当り遊技が停止している状態を称するものであり、遊技停止状態で「特図保留領域4」に特図遊技データが格納されている場合には「特図保留領域4」から特別図柄当否判定用乱数の値の格納結果が検出され、図5(b)の特図大当り判定テーブルから特別図柄当否判定用乱数の値の検出結果に応じて「大当り」「外れ」のいずれかの判定結果が取得される。この当否の判定結果が取得された場合には「特図保留領域4」から変動パターン乱数の値の格納結果が検出され、図5(c)の特図変動パターンテーブルから変動パターン乱数の値の検出結果に応じた特図変動パターンおよび特図変動表示時間が選択される。
【0027】
3-1―3.特図変動表示
特図変動パターンおよび特図変動表示時間が選択された場合には特図変動表示が開始される。この特図変動表示はLED表示器31の複数のLEDを所定のパターンで点滅開始させた後に点滅停止させるものであり、複数のLEDは外れと判定されている場合に「外れ」の態様で点滅停止され、大当りと判定されている場合には「大当り」の態様で点滅停止される。この点滅開始から点滅停止までは特図変動表示時間の選択結果に応じた時間で行われる。
【0028】
3-1―4.大当り遊技
LED表示器31の複数のLEDが「大当り」の態様で点滅停止された場合には大当り遊技が開始される。この大当り遊技は大入賞口18を開閉することに応じて遊技球が大入賞口18に入球することを許容するものであり、大当り遊技パターンで行われる。この大当り遊技パターンは15回のラウンドのそれぞれで大入賞口18を開放するものであり、各回のラウンドには大入賞口18に遊技球が入球可能な限度時間(30秒)が設定されている。
【0029】
3-1-5.特図先読み
遊技球が始動口15に入球したことに応じて特図遊技データの取得結果が特図保留領域1~4のいずれかに格納された場合には特図遊技データの取得結果に応じて当否の事前判定と変動パターンの事前判定が行われる。これら当否の事前判定および変動パターンの事前判定は上述の手順で行われるものであり、当否の事前判定および変動パターンの事前判定が行われた場合には両事前判定結果が1組の特図先読みデータとしてRAMに格納される。このRAMには、図5(d)に示すように、特図先読み領域1~4が設定されており、「特図保留領域4」の特図遊技データに応じた特図先読みデータは「特図先読み領域4」に格納され、「特図保留領域3」の特図1遊技データに応じた特図先読みデータは「特図先読み領域3」に格納され、「特図保留領域2」の特図遊技データに応じた特図先読みデータは「特図先読み領域2」に格納され、「特図保留領域1」の特図遊技データに応じた特図先読みデータは「特図先読み領域1」に格納される。
【0030】
4.主制御回路51の処理機能
4-1.メイン処理
主制御回路51は電源が投入されることに応じてROMから図6のメイン処理用のプログラムを検出し、S1の電源投入時処理でRAMへのアクセス許可とCPUとSIOとPIOとCTCとRTC等の設定を行う。そして、S2で割込み禁止を設定し、S3で図5(a)の各乱数の値を更新し、S4で割込み許可を設定する。これら各乱数の値は現在値に「1」が加算されるものであり、上限値に加算された場合には「0」に戻して再び加算される。
【0031】
4-2.タイマ割込み処理
主制御回路51はS3で割込み許可を設定すると、S5のタイマ割込み処理の起動を許容する。このタイマ割込み処理は一定周期で実行されるものであり、今回のタイマ割込み処理が終了してから次回のタイマ割込み処理が開始されるまでの待機時間にはS3の乱数更新処理が繰返される。
【0032】
図7は主制御回路51のタイマ割込み処理を示すフローチャートであり、主制御回路51は前回のタイマ割込み処理でRAMの出力バッファにセットしたコマンド等を今回のタイマ割込み処理のS11の出力処理でサブ制御回路81に送信する。そして、S12の乱数更新処理で図5(a)の各乱数の値を更新し、S13のセンサ検出処理で始動口センサ52と大入賞口センサ55からの信号を検出する。
【0033】
主制御回路51はS13のセンサ検出処理を終えると、S14で始動口センサ52からの信号をS13のセンサ検出処理で検出しているか否かを判断する。ここで始動口センサ52からの信号を検出していないと判断した場合にはS16へ移行し、始動口センサ52からの信号を検出していると判断した場合には特図保留数を「4」と比較する。ここで特図保留数が「4」であると判断した場合にはS16へ移行し、特図保留数が「4」未満であると判断した場合にはS15で特図遊技データを取得する。ここで特図遊技データの取得結果を格納順序に従って特図保留領域1~4のいずれかに格納し、出力バッファに特図保留コマンド1~4のいずれかをセットし、S16へ移行する。特図保留コマンド1は特図保留数「1」を通知するものであり、特図保留コマンド2は特図保留数「2」を通知するものであり、特図保留コマンド3は特図保留数「3」を通知するものであり、特図保留コマンド4は特図保留数「4」を通知するものであり、出力バッファの特図保留コマンド次回のタイマ割込み処理でサブ制御回路81に送信される。
【0034】
主制御回路51はS16で特図遊技データの取得結果を格納すると、当否の事前判定と変動パターンの事前判定を特図遊技データの取得結果に対して行い、両事前判定結果を特図先読み領域1~4のうち格納順序に応じた1つに特図先読みデータとして格納する。次に特図先読みデータの格納結果を次回のタイマ割込み処理でサブ制御回路81に送信すべくRAMの出力バッファにセットし、S16へ移行する。
【0035】
4-3.特図処理
図8はS16の特図処理であり、主制御回路51は特図処理でS31の特図抽選処理とS32の特図変動停止処理とS33の大当り遊技開始処理とS34の大当り遊技中処理とS35の大当り遊技停止処理をRAMのポインタPの値の設定結果に応じて択一的に実行する。このポインタPの値は電源投入時に「1」に初期設定されるものである。
【0036】
4-3-1.特図抽選処理
主制御回路51はポインタPの値が「1」に設定されている場合にS31の特図抽選処理へ移行する。このポインタPの値は特図遊技と大当り遊技がいずれも停止した遊技停止状態で「1」に設定されるものであり、主制御回路51はS31の特図抽選処理で「特図保留領域4」に特図遊技データが格納されているか否かを判断する。ここで「特図保留領域4」に特図遊技データが格納されていないと判断した場合には特図抽選処理を終え、「特図保留領域4」に特図遊技データが格納されていると判断した場合には「特図保留領域4」の特図遊技データに基づいて当否の判定と変動パターンの判定を行う。そして、当否の判定結果と変動パターンの判定結果をサブ制御回路81に特図遊技データとして送信すべくRAMの出力バッファにセッし、ポインタPの値に「2」を設定する。
【0037】
主制御回路51はS31でポインタPの値を設定した場合には特図変動表示を開始し、「特図保留領域1」~「特図保留領域4」を整理する。この処理は「特図保留領域4」から特図遊技データを消去するものであり、「特図保留領域3」に特図遊技データが格納されている場合には当該特図遊技データが「特図保留領域4」にシフトされ、「特図保留領域2」に特図遊技データが格納されている場合には当該特図遊技データが「特図保留領域3」にシフトされ、「特図保留領域1」に特図遊技データが格納されている場合には当該特図遊技データが「特図保留領域2」にシフトされる。この主制御回路51は「特図保留領域1~4」を整理した場合には同様の手順で「特図先読み領域1」~「特図先読み領域4」を整理する。
【0038】
4-3-2.特図変動停止処理
主制御回路51はポインタPの値が「2」に設定されている場合にS32の特図変動停止処理へ移行する。ここでタイマの値を加算し、タイマの値の加算結果を特図変動表示時間の判定結果と比較する。ここでタイマの値の加算結果が特図変動表示時間の判定結果に到達していない場合には特図変動停止処理を終え、タイマの値の加算結果が特図変動表示時間の判定結果に到達している場合には特図変動表示を当否の判定結果に応じた態様で停止し、サブ制御回路81に変動停止コマンドを送信すべく出力バッファにセットする。そして、当否の判定結果が「外れ」である場合にはポインタPの値を「1」に初期設定し、当否の判定結果が「大当り」である場合にはポインタPの値を「3」に設定する。
【0039】
4-3-3.大当り遊技開始処理
主制御回路51はポインタPの値が「3」に設定されている場合にはS33の大当り遊技開始処理へ移行する。ここで大当り遊技を開始し、ポインタPの値に「4」を設定する。
4-3-4.大当り遊技中処理
主制御回路51はポインタPの値に「4」がセットされている場合にはS34の大当り遊技中処理へ移行し、大当り遊技パターンの設定結果で大当り遊技を進行させる。この主制御回路51は大当り遊技でラウンドを開始する毎にラウンド開始コマンドを出力バッファにセットし、サブ制御回路81に送信する。この主制御回路51は大当り遊技でラウンドを停止する毎にラウンド停止コマンドを出力バッファにセットし、サブ制御回路81に送信する。この主制御回路51は大当り遊技を大当り遊技パターンの最後まで進行させた場合には大当り遊技を終え、サブ制御回路81に大当り遊技終了コマンドを送信すべく出力バッファにセットし、ポインタPの値に「5」を設定する。
4-3-5.大当り遊技停止処理
主制御回路51はポインタPの値が「5」が設定されている場合にはS35の大当り遊技停止処理へ移行し、ポインタPの値を「1」に初期設定する。
【0040】
5.遊技演出
遊技演出は演出モードに応じた演出内容で行われるものであり、演出モードには「客待ち演出モード」「図柄遊技演出モード」「大当り遊技演出モード」が設定されている。 「客待ち演出モード」は特図遊技と大当り遊技の全ての遊技停止状態で設定される演出モードであり、客待ち演出モード中には演出図柄表示器32に客待ち用の演出画像が表示され、盤面ランプ37および枠ランプ39が客待ち用の演出パターンで点滅し、スピーカ40から客待ち用の楽曲が出力される。
【0041】
5-1.大当り遊技演出モード
大当り遊技演出モードは大当り遊技が開始されることに応じて設定されるものであり、大当り遊技が終了することに応じて解除される。この大当り遊技演出モードでは演出図柄表示器32に大当り遊技演出用の画像が表示され、盤面ランプ37および枠ランプ39が大当り遊技用の演出パターンで点滅し、スピーカ40から大当り遊技演出用の楽曲が出力され、大当り遊技が映像と音と光で演出される。
【0042】
5-2.図柄遊技演出モード
図柄遊技演出モードは特図遊技が開始される場合に設定されるものであり、特図遊技の終了後に遊技停止状態が一定時間継続した場合には図柄遊技演出モードが解除されることに応じて客待ち演出モードが設定される。この図柄遊技演出モードでは演出図柄表示器32の液晶画面に演出図柄遊技の画像が表示される。この演出図柄遊技は特図変動表示の開始に時間的に同期して開始されるものであり、特図変動表示の終了に時間的に同期して終了する。この演出図柄遊技の画像はスクロール演出の画像および背景演出の画像から構成されたものであり、スクロール演出の画像および背景演出の画像のそれぞれは特図変動パターンの判定結果に応じて演出内容および表示時間が設定される。この演出図柄遊技の画像は図柄遊技の画像に相当し、3列の演出図柄は識別図柄に相当する。
【0043】
5-2―1.スクロール演出
スクロール演出の画像は「1」~「9」の数字からなる演出図柄を左列と中列と右列の横3列にスクロール状態およびスクロール停止状態で順に表示するものである。これら各列の演出図柄は図柄要素に相当するものであり、各列のスクロール表示は「1」→「2」・・・「9」の昇順で行われた後に「9」から「1」に戻して繰返される。これら各列のスクロール表示は「1」~「9」のうちのいずれか1つで停止されるものであり、3列のスクロール表示の停止状態での組合せには「大当りの組合せ」「外れリーチの組合せ」「完全外れの組合せ」「再変動の組合せ」の4種類が設定されている。
【0044】
大当りの組合せは3列が相互に同一な組合せであり、主制御回路51が大当り用の特図変動パターン(PO01~PO06)を判定した場合に設定される。外れリーチの組合せは左列および右列が相互に同一で中列が相違する組合せであり、主制御回路51が外れ用の特図変動パターン(PH01~PH06)を判定した場合に設定される。完全外れの組合せは左列および右列が相違する組合せであり、主制御回路51が外れ用の特図変動パターン(PH07)を判定した場合に設定される。再変動の組合せは主制御回路51が疑似連演出用の特図変動パターン(PO06,PH06)を判定した場合に設定されるものである。この再変動の組合せは外れリーチの組合せに属するものであり、「474」等、中列の演出図柄が特定の数字「7」である外れリーチの組合せである。
【0045】
図9はスクロール演出の一覧であり、スクロール演出には「ノーマル演出」「リーチ演出」「疑似連演出」の3種類が設定されている。ノーマル演出は「3列のスクロール表示の開始」で始められるものであり、「スクロール表示の停止」が「左列」「右列」「中列」の順序に設定されている。このノーマル演出は外れ用の特図変動パターンPH07の判定時に設定されるものであり、図10(a)(b)(c)(d)に示すように、外れ用の特図変動パターンPH07の判定時には3列のスクロール表示が「左列」「右列」「中列」の順序で停止することに応じて「完全外れの組合せ」が完成する。
【0046】
リーチ演出は、図9に示すように、「3列のスクロール表示の開始」で始められるものであり、「中列」に対して「スクロール表示の停止」の前に「スクロール速度の低下」が設定されたものである。このリーチ演出は外れ用の特図変動パターンPH01~PH05および大当り用の特図変動パターンPO01~PO05の判定時に設定されるものであり、図11(a)(b)(c)に示すように、「リーチ演出」では「スクロール表示の停止」が「左列」「右列」の順序で行われた時点で「左列」および「右列」が相互に同一なリーチ状態が発生し、「中列」のスクロール表示がリーチ状態で通常速度から低速度に切換えられる。
【0047】
「中列」のスクロール表示は外れ用の「リーチ演出」では「左列」「右列」と異なる「7」以外の演出図柄で停止されるものである。この外れ用の「リーチ演出」は外れ用の特図変動パターンPH01~PH05の判定時に行われるものであり、外れ用の「リーチ演出」では、図11(e)に示すように、最終の「中列」のスクロール表示が停止されることに応じて外れリーチの組合せが完成する。この「中列」のスクロール表示は大当り用の「リーチ演出」では「左列」「右列」と同一の演出図柄で停止されるものである。この大当り用の「リーチ演出」は大当り用の特図変動パターンPO01~PO05の判定時に行われるものであり、大当り用の「リーチ演出」では、図11(d)に示すように、最終の「中列」のスクロール表示が停止することに応じて大当りの組合せが完成する。
【0048】
疑似連演出は、図9に示すように、「3列のスクロール表示の開始」で始められるものであり、スクロール表示の停止が「左列」「右列」「中列」の順序で行われる。この疑似連演出は外れ用の特図変動パターンPH06および大当り用の特図変動パターンPO06の判定時に設定されるものであり、当否の判定結果に拘わらず3列の演出図柄の組合せとして「再変動の1回目の仮の組合せ」が設定され、図12(a)(b)(c)(d)に示すように、3列の演出図柄の1回目のスクロール表示が仮停止することに応じて「再変動の1回目の仮の組合せ」が完成する。この3列のスクロール表示の開始から仮停止までを1回目の単位図柄遊技と称する。
【0049】
1回目の単位図柄遊技の終了後には、図9に示すように、「3列のスクロール表示の再開」が行われる。このスクロール表示の再開は「左列」「右列」の順序で停止されるものであり、「右列」のスクロール表示が停止された後には「中列」のスクロール表示が通常速度から低速度に切換えられ、「中列」が低速スクロール状態からスクロール停止状態となる。これら3列の演出図柄は外れ用の特図変動パターンPH06の判定時には「外れリーチの組合せ」に設定されるものであり、外れ用の特図変動パターンPH06の判定時には、図12(e)(f)(g)(h)に示すように、3列の演出図柄の2回目のスクロール表示が停止することに応じて「外れリーチの組合せ」が完成する。これら3列の演出図柄は大当り用の特図変動パターンPO06の判定時には「大当りの組合せ」に設定されるものであり、大当り用の特図変動パターンPO06の判定時には、図12(e)(f)(g)(i)に示すように、3列の演出図柄の2回目のスクロール表示が停止することに応じて「大当りの組合せ」が完成する。この3列のスクロール表示の再開から停止までを2回目の単位図柄遊技と称する。
【0050】
5-2―2.背景演出
背景演出はスクロール演出の背景として演出図柄表示器32に表示される画像による演出を称するものであり、背景演出には通常背景画像およびバトル背景画像が設定されている。通常背景画像は静的な景色の画像からなるものであり、図13に示すように、スクロール演出としてノーマル演出と疑似連演出と通常のリーチ演出が行われる場合のそれぞれには3列の演出図柄のスクロール表示の開始から停止に至る全行程が「現代の街並み」の通常背景画像の前に重ねて表示される。この通常のリーチ演出は特図変動パターンPO05およびPH05の判定時に行われるリーチ演出である。
【0051】
バトル背景画像は女性のシルエットの画像を主体とした物語調の動的な画像であり、スクロール演出として特殊なリーチ演出が行われる場合には、図13(b)に示すように、3列の演出図柄のスクロール表示の開始から右列の演出図柄のスクロール表示が停止するまでの前半部が通常背景画像の前に重ねて表示され、右列の演出図柄のスクロール表示が停止してから所定時間が経過する前までの中盤部が「太古の陸地」の通常背景画像の前に重ねて表示され、所定時間が経過した後から中列の演出図柄のスクロール表示が停止するまでの後半部がバトル背景画像の前に重ねて表示される。この特殊なリーチ演出は特図変動パターンPO01~PO04およびPH01~PH04の判定時に行われるリーチ演出である。
【0052】
バトル背景画像には、図13(a)に示すように、バトル背景画像BL1~BL4の4種類が設定されている。これらバトル背景画像BL1~BL4のそれぞれは中列の演出図柄のスクロール速度が低速度に切換えられたリーチ状態で「太古の陸地」の通常背景画像に換えて表示開始されるものであり、バトル背景画像BL1~BL4が表示開始された場合には3列の演出図柄がリーチ状態で消去される。これらバトル背景画像BL1~BL4のそれぞれは女性のシルエットが敵の陸棲恐竜と格闘する内容に設定されたものである。
【0053】
バトル背景画像BL1は、図14(a)に示すように、敵が「陸棲恐竜1」に設定されたものであり、大当り用の「特図変動パターンPO01」が選択された場合および外れリーチ用の「特図変動パターンPH01」が選択された場合のそれぞれに表示される。バトル背景画像BL2は、図14(b)に示すように、敵が「陸棲恐竜2」に設定されたものであり、大当り用の「特図変動パターンPO02」が選択された場合および外れリーチ用の「特図変動パターンPH02」が選択された場合のそれぞれに表示される。バトル背景画像BL3は、図14(c)に示すように、敵が「陸棲恐竜3」に設定されたものであり、大当り用の「特図変動パターンPO03」が選択された場合および外れリーチ用の「特図変動パターンPH03」が選択された場合のそれぞれに表示される。バトル背景画像BL4は、図14(d)に示すように、敵が「陸棲恐竜4」に設定されたものであり、大当り用の「特図変動パターンPO04」が選択された場合および外れリーチ用の「特図変動パターンPH04」が選択された場合のそれぞれに表示される。これらバトル背景画像BL1~BL4の大当りの信頼度は「バトル背景画像BL4」「バトル背景画像BL3」「バトル背景画像BL2」「バトル背景画像BL1」の順に高く設定されている(図5参照)。
【0054】
バトル背景画像BL1~BL4のそれぞれには勝利の結末および敗北の結末の2種類が設定されている。勝利の結末は、図14(e)に示すように、主人公が勝利したことを示唆するものであり、大当り用の「特図変動パターンPO01~PO04」の選択時に表示される。即ち、大当り用のバトル背景画像BL1~BL4のそれぞれでは主人公が敵との格闘に勝利した後に勝利の結末を経て3列の演出図柄が大当りの組合せで表示される。敗北の結末は、図14(f)に示すように、主人公が敗北したことを示唆するものであり、外れリーチ用の「特図変動パターンPH01~PH04」の選択時に表示される。即ち、外れ用のバトル背景画像L1~BL4のそれぞれでは主人公が敵との格闘に敗北した後に敗北の結末を経て3列の演出図柄が外れリーチの組合せで表示される。
【0055】
5-2-3.保留演出
保留演出は図柄遊技演出モードで行われるものであり、図柄遊技演出モードでは、図15に示すように、演出図柄表示器32の液晶画面の下端部に横長な保留領域Eが設定される。この保留領域Eは保留表示部E0~E4の5つに区画されたものであり、保留表示部E0~E4のそれぞれには雲画像Cが表示される。保留表示部E0内の雲画像Cは演出図柄遊技が現在進行中で且つ進行中の現在の演出図柄遊技で3列の演出図柄の組合せが確定していないことを遊技者に報知するものであり、進行中の演出図柄遊技で3列の演出図柄の組合せが確定した演出図柄遊技の終了時に消去される。この保留表示部E0は第1の表示領域の内部の所定領域に相当する。保留表示部E1内の雲画像C~保留表示部E4内の雲画像Cのそれぞれは演出図柄遊技の画像が表示開始されることを待つ保留状態にあると遊技者に報知するものであり、保留表示部E1~E4には雲画像Cの表示の優先度が設定されている。この雲画像Cは保留絵柄に相当し、保留領域Eは第1の表示領域に相当する。
【0056】
保留表示部E1は優先度が1番目に設定されたものであり、図15(a)(b)に示すように、遊技停止状態で遊技球が始動口15に入球した場合には優先度が1番目の左端の保留表示部E1内に雲画像Cが表示される。この保留表示部E1内の雲画像Cは、図15(c)に示すように、演出図柄遊技の画像が表示開始された場合に左隣の保留表示部E0内に移動表示されるものであり、保留表示部E0内のみに雲画像Cが表示された演出図柄遊技中に1個の遊技球が始動口15に入球した場合には、図15(d)に示すように、保留表示部E1内に雲画像Cが表示されることに応じて特図保留数「1回」が遊技者に報知される。
【0057】
保留表示部E2は優先度が2番目に設定されたものであり、図15(e)に示すように、保留表示部E0内およびE1内に雲画像Cが表示された演出図柄遊技中に1個の遊技球が始動口15に入球した場合には保留表示部E2内に雲画像Cが表示されることに応じて特図保留数「2回」が遊技者に報知され、保留表示部E0~E2内に雲画像Cが表示された状態で演出図柄遊技の画像が表示開始された場合には、図15(d)に示すように、保留表示部E1内の雲画像Cが保留表示部E0内に移動表示され、保留表示部E2内の雲画像Cが保留表示部E1内に移動表示される。
【0058】
保留表示部E3は優先度が3番目に設定されたものであり、図15(f)に示すように、保留表示部E0内~E2内に雲画像Cが表示された演出図柄遊技中に1個の遊技球が始動口15に入球した場合には保留表示部E3内に雲画像Cが表示されることに応じて特図保留数「3回」が遊技者に報知され、保留表示部E0~E3内に雲画像Cが表示された状態で演出図柄遊技の画像が表示開始された場合には、図15(e)に示すように、保留表示部E1内の雲画像Cが保留表示部E0内に移動表示され、保留表示部E2内の雲画像Cが保留表示部E1内に移動表示され、保留表示部E3内の雲画像Cが保留表示部E2内に移動表示される。
【0059】
保留表示部E4は優先度が4番目に設定されたものであり、図15(g)に示すように、保留表示部E0内~E3内に雲画像Cが表示された演出図柄遊技中に1個の遊技球が始動口15に入球した場合には保留表示部E4内に雲画像Cが表示されることに応じて特図保留数「4回」が遊技者に報知され、保留表示部E0~E4内に雲画像Cが表示された状態で演出図柄遊技の画像が表示開始された場合には、図15(f)に示すように、保留表示部E1内の雲画像Cが保留表示部E0内に移動表示され、保留表示部E2内の雲画像Cが保留表示部E1内に移動表示され、保留表示部E3内の雲画像Cが保留表示部E2内に移動表示され、保留表示部E4内の雲画像Cが保留表示部E3内に移動表示される。
【0060】
5-2-4.保留予告演出
保留予告演出は演出図柄遊技の画像で3列の演出図柄が大当りの組合せとなる確度を遊技者に示唆するものであり、保留予告演出には色彩演出1と吹出し演出と稲妻演出と色彩演出2と遮蔽演出と組合せ演出と復活演出の7工程が設定されている。
【0061】
5-2-4―1.色彩演出1
色彩演出1は雲画像Cの色彩を3列の演出図柄のスクロール状態で通常色「白色」から「白色」とは異なる色彩に変化させるものであり、図16(a)に示すように、色彩演出1には演出パターン11~12が設定されている。演出パターン11は雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」に変化させるものであり、演出パターン12は雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」を経て「金色」に変化させるものである。
【0062】
図16(b)~(f)は色彩演出1で雲画像Cの色彩が変化する様子を示すものであり、図16(b)~(d)に示すように、演出パターン11では雲画像Cの色彩が保留表示部E1内で「白色」から「赤色」に変化し、雲画像Cが「赤色」の色彩のままで保留表示部E1内から保留表示部E0内に移動表示される。演出パターン12では、図16(b)(c)(e)(f)に示すように、雲画像Cの色彩が保留表示部E1内で「白色」から「赤色」に変化した後に「赤色」から「金色」に変化し、雲画像Cが「金色」の色彩のまま保留表示部E1内から保留表示部E0内に移動表示される。
【0063】
5-2-4―2.吹出し演出
吹出し演出は雲画像Cに「!」の吹出し画像Hを3列の演出図柄のスクロール状態で重ねるものであり、図17(a)に示すように、吹出し演出には演出パターン31~32が設定されている。演出パターン31は雲画像Cに1つの吹出し画像Hを重ねるものであり、演出パターン32は雲画像Cに2つの吹出し画像Hを重ねるものである。この吹出し画像Hは目印画像に相当するものであり、保留絵柄および合成絵柄間が合成されることを遊技者に示唆するものである。
【0064】
図17(b)~(f)は吹出し演出で雲画像Cに吹出し画像Hが重ねられる様子を示すものであり、図17(b)~(d)に示すように、演出パターン31では保留表示部E1内で雲画像Cに1つの吹出し画像Hが重ねられ、雲画像Cが1つの吹出し画像Hの添付状態で保留表示部E1内から保留表示部E0内に移動表示される。演出パターン32では、図17(b)(c)(e)(f)に示すように、保留表示部E1内で雲画像Cに1つの吹出し画像Hが重ねられた後に更に1つの吹出し画像Hが重ねられ、雲画像Cが2つの吹出し画像Hの添付状態で保留表示部E1内から保留表示部E0内に移動表示される。
【0065】
5-2-4―3.稲妻演出
稲妻演出は、図18(b)に示すように、演出図柄表示器32の演出領域Eo内に3列の演出図柄のスクロール状態で示唆画像Iを表示することで始められる。この演出領域Eoは演出図柄表示器32の液晶画面のうち保留領域Eを除いた残余の領域であり、示唆画像Iは演出領域Eo内の上端部に表示される。この演出領域Eoは識別図柄が可変表示される領域であり、第2の表示領域に相当する。示唆画像Iは保留領域E内の雲画像Cと同種の形状を有するものであり、色彩演出1が行われる前の雲画像Cと同種の初期態様の白色の色彩で表示される。この示唆画像Iは保留表示部E1内の雲画像Cに対して色彩演出1および吹出し演出が行われた状態で表示されるものであり、保留表示部E1内の雲画像Cに応じた演出図柄遊技を対象とするものである。この稲妻演出には下記の[21]演出パターン21(b~d参照)および[22]演出パターン22(b~f参照)が設定されている。
【0066】
[21]示唆画像Iから「黄色」の稲妻画像Lが下向きに放出される演出画像を表示した後に示唆画像Iを消去し、演出領域Eo内の左上隅部に「黄色」の1つの稲妻画像Lを静止表示する。この1つの稲妻画像Lは次回の演出図柄遊技が開始された後にも継続して同位置に静止表示される。
[22]示唆画像Iから「黄色」の稲妻画像Lが下向きに放出される演出画像を表示した後に示唆画像Iを消去し、演出領域Eo内の左上隅部に「黄色」の1つの稲妻画像Lを静止表示する。次に、示唆画像Iを再び表示し、示唆画像Iから「黄色」の稲妻画像Lが下向きに放出される演出画像を表示した後に示唆画像Iを消去し、演出領域Eo内の右上隅部に「黄色」の1つの稲妻画像Lを静止表示する。これら2つの稲妻画像Lは、図18(g)に示すように、次回の演出図柄遊技が開始された後にも継続して同位置に静止表示される。この稲妻画像Lは合成絵柄に相当する。
【0067】
5-2-4―4.色彩演出2

色彩演出2は静止状態の稲妻画像Lの色彩を3列の演出図柄のスクロール状態で通常色「黄色」から異なる色彩に変化させるものであり、図19(a)に示すように、色彩演出2には演出パターン41~42が設定されている。演出パターン41は稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」に変化させるものである。この演出パターン41は、図19(b)(c)に示すように、稲妻演出が演出パターン21で行われた場合に左上隅部の1つの稲妻画像Lに対して行われるものであり、図19(e)(f)に示すように、稲妻演出が演出パターン22で行われた場合には左右上隅部のそれぞれの稲妻画像Lに対して行われる。
【0068】
演出パターン42は、図19(a)に示すように、稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」を経て「金色」に変化させるものである。この演出パターン42は、図19(b)(c)(d)に示すように、稲妻演出が演出パターン21で行われた場合に左上隅部の1つの稲妻画像Lに対して行われるものであり、図19(e)(f)(g)に示すように、稲妻演出が演出パターン22で行われた場合には左右上隅部のそれぞれの稲妻画像Lに対して行われる。
【0069】
図20(a)は色彩演出1と吹出し演出と稲妻演出と色彩演出2のそれぞれの開始タイミングであり、色彩演出1の開始タイミングTa~色彩演出2の開始タイミングTdはいずれも雲画像Cが保留表示部E2からE1内に移動表示されることに応じて開始された今回の演出図柄遊技の画像で右列の演出図柄のスクロール表示が停止される前までの3列のスクロール表示中に設定されている。色彩演出1の開始タイミングTaは開始タイミングTa~ Tdのうちで最も早く、吹出し演出の開始タイミングTbは2番目に早く、稲妻演出の開始タイミングTcは3番目に早く、色彩演出2の開始タイミングTdは最も遅くに設定されている。
【0070】
5-2-4―5.遮蔽演出
遮蔽演出は、図21(a)(d)に示すように、雲画像Cが保留表示部E1内からE0内に移動表示されることに応じて開始される次回の演出図柄遊技で3列の演出図柄がスクロール表示されている状態で行われるものであり、遮蔽演出の開始時には稲妻画像Lが今回の演出図柄遊技の終了時と同一の数および同一の色彩で演出領域Eo内の同一の位置に表示され、雲画像Cが保留表示部E1内と同一の色彩および同一の吹出し画像Hの添付数で保留表示部E0内に表示されている。
【0071】
遮蔽演出が開始された場合には、図21(b)(e)に示すように、演出図柄表示器32の左下隅部にグレネード画像Gが表示される。このグレネード画像Gは手榴弾を模したものであり、遮蔽演出の開始を遊技者に示唆するものである。このグレネード画像Gは一部が保留表示部E0内の雲画像Cに重ねて表示されるものであり、グレネード画像Gが表示された場合には爆発演出の画像が表示される。この爆発演出の画像は手榴弾が爆発する内容のものであり、グレネード画像Gは爆発演出の画像の表示が終了すると同時に消去され、グレネード画像Gが消去された場合には煙幕画像Sが表示される。この煙幕画像Sは、図21(c)(f)に示すように、煙が1点から拡がる内容のものであり、保留表示部E0内の雲画像Cの前に重ねて表示される。この煙幕画像Sは保留表示部E0内の雲画像Cを視認不能な遮蔽状態とするものであり、稲妻画像Lは遮蔽演出の開始前と同一の色彩で同一の位置に継続的に表示される。この煙幕画像Sは遮蔽絵柄に相当する。
【0072】
5-2-4―6.組合せ演出
組合せ演出は、図22(a)(b)に示すように、1つの稲妻画像Lの表示状態では1つの稲妻画像Lが煙幕画像Sの中央部に向けて移動する画像で始められ、図22(e)(f)に示すように、2つの稲妻画像Lの表示状態では2つの稲妻画像Lのそれぞれが煙幕画像Sの中央部に向けて移動する画像で始められる。この稲妻画像Lは煙幕画像Sに接近することに応じて縮小表示されるものであり、図22(c)(g)に示すように、煙幕画像Sに到達した以後は煙幕画像Sの後方に重ねて表示される。この稲妻画像Lは煙幕画像Sの後方での移動が進行することに応じて煙幕画像Sに対する重なり代が大きくなった後に消去されるものであり、図22(d)に示すように、遊技者の目線では稲妻が煙幕内に飛込むことに応じて徐々に見えなくなる画像となる。
【0073】
組合せ演出には成功の結末と失敗の結末と復活の結末が設定されている。失敗の結末は、図23(a)に示すように、稲妻画像Lの消去後に煙幕画像Sを消去し、煙幕画像Sの消去後に雲画像Cを吹出し画像Hが添付されていない通常色「白色」の初期態様で保留表示部E0内に表示するものである。この失敗の結末は稲妻画像Lが雲画像Cに組合されることに失敗した印象を遊技者に与えるものであり、現在進行中の今回の演出図柄遊技での大当りの信頼度を遊技者に示唆しないものである。この失敗の結末の組合せ演出は第2の演出パターンに相当する。
【0074】
成功の結末は、図23(b)(c)に示すように、稲妻画像Lの消去後に煙幕画像Sを消去し、煙幕画像Sの消去後に雲画像Cを煙幕画像Sが遮蔽する直前の色彩および吹出し画像Hの添付数で保留表示部E0内に表示するものであり、組合せ演出の開始時に1つの稲妻画像Lが表示されていた場合には保留表示部E0内の雲画像Cに1つの稲妻画像Lが直前の色彩で添付され、組合せ演出の開始時に2つの稲妻画像Lが表示されていた場合には保留表示部E0内の雲画像Cに2つの稲妻画像Lが直前の色彩で添付される。この成功の結末画像は稲妻画像Lが雲画像Cに組合されることに成功した印象を遊技者に与えるものであり、現在進行中の今回の演出図柄遊技での大当りの信頼度を遊技者に示唆するものである。この雲画像Cおよび稲妻画像L間が保留表示部E0内で組合された絵柄は新たな保留絵柄に相当する。この成功の結末の組合せ演出は第1の演出パターンに相当する。
【0075】
図23(d)の保留予告演出パターンP1~P5は保留予告演出パターンのうち組合せ演出が成功の結末に設定されたものである。保留予告演出パターンP1は色彩演出1で雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」を経て「金色」に変化させ、吹出し演出で1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ねた後に更に1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ね、稲妻演出で「黄色」の1つの稲妻画像Lを表示した後に「黄色」の1つの稲妻画像Lを追加表示し、色彩演出2で2つの稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」を経て「金色」に変化させるものであり、組合せ演出として成功の結末を表示することで2つの吹出し画像Hが重ねられた金色の雲画像Cに2つの金色の稲妻画像Lを組合せるものである。この保留予告演出パターンP1は信頼度が「最高」に設定されている。
【0076】
保留予告演出パターンP2は色彩演出1で雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」を経て「金色」に変化させ、吹出し演出で1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ねた後に更に1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ね、稲妻演出で「黄色」の1つの稲妻画像Lを表示した後に「黄色」の1つの稲妻画像Lを追加表示し、色彩演出2で2つの稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」に変化させるものであり、組合せ演出として成功の結末を表示することで2つの吹出し画像Hが重ねられた金色の雲画像Cに2つの赤色の稲妻画像Lを組合せるものである。この保留予告演出パターンP2は信頼度が「高」に設定されている。
【0077】
保留予告演出パターンP3は色彩演出1で雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」を経て「金色」に変化させ、吹出し演出で1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ねた後に更に1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ね、稲妻演出で「黄色」の1つの稲妻画像Lを表示し、色彩演出2で1つの稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」に変化させるものであり、組合せ演出として成功の結末を表示することで2つの吹出し画像Hが重ねられた金色の雲画像Cに1つの赤色の稲妻画像Lを組合せるものである。この保留予告演出パターンP3は信頼度が「中」に設定されている。
【0078】
保留予告演出パターンP4は色彩演出1で雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」を経て「金色」に変化させ、吹出し演出で1つの吹出し画像Hを金色の雲画像Cに重ね、稲妻演出で「黄色」の1つの稲妻画像Lを表示し、色彩演出2で1つの稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」に変化させるものであり、組合せ演出として成功の結末を表示することで1つの吹出し画像Hが重ねられた金色の雲画像Cに1つの赤色の稲妻画像Lを組合せるものである。この保留予告演出パターンP4は信頼度が「低」に設定されている。
【0079】
予告演出パターンP5は色彩演出1で雲画像Cの色彩を「白色」から「赤色」に変化させ、吹出し演出で1つの吹出し画像Hを赤色の雲画像Cに重ね、稲妻演出で「黄色」の1つの稲妻画像Lを表示し、色彩演出2で1つの稲妻画像Lの色彩を「黄色」から「赤色」に変化させるものであり、組合せ演出として成功の結末を表示することで1つの吹出し画像Hが重ねられた赤色の雲画像Cに1つの赤色の稲妻画像Lを組合せるものである。この保留予告演出パターンP5は信頼度が「最低」に設定されている。
【0080】
5-2-4―7.復活演出
復活演出は予告演出に相当するものであり、組合せ演出で演出図柄表示器32に復活の結末画像が表示されることで始められる。図24(a)(b)は復活の結末画像であり、復活の結末画像は煙幕画像Sの消去後に女性画像Wを保留表示部E0内に表示するものである。この女性画像Wは「傘をさして座る女性」を模したものであり、雲画像Cと異なる見た目を有している。この女性画像Wは特図保留数を遊技者に示唆する機能を備えておらず、バトルリーチ背景画像BL1~BL4での主人公の女性を遊技者に示唆するものである。この復活の結末画像は3列の演出図柄のスクロール状態で表示されるものであり、図24(c)に示すように、復活の結末画像が表示された場合には雷雲画像Crが表示される。この雷雲画像Crは保留表示部E0内に表示されていた雲画像Cと同じ輪郭形状を有するものであり、同雲画像Cに比べて大きなサイズを有している。この雷雲画像Crは3列の演出図柄のスクロール状態で表示されるものであり、雷雲画像Crの表示位置は女性画像Wの真上に設定されている。この雷雲画像Crの色彩には、図24(e)に示すように、「白色」「赤色」「金色」の3種類が設定されている。「白色」の雷雲画像Crは現在進行中の今回の演出図柄遊技で3列の演出図柄が大当りの組合せとなる大当りの信頼度「低」を遊技者に示唆するものであり、「赤色」の雷雲画像Crは大当りの信頼度「中」を遊技者に示唆するものであり、「金色」の雷雲画像Crは大当りの信頼度「高」を遊技者に示唆するものである。この雷雲画像Crは雲画像Cに類似するものであり、遊技者に雲画像Cを示唆する示唆絵柄に相当する。
【0081】
演出図柄表示器32に雷雲画像Crが表示された場合には、図24(c)に示すように、雷雲画像Crが雨を降らせる降雨画像が表示される。この降雨画像は女性画像Wに向けて雨が落下する演出内容のものであり、図24(d)に示すように、降雨画像が表示された場合には女性が座った状態から立上った後に傘をさす演出画像が表示される。この演出画像は保留表示部E0内に表示されるものであり、傘画像Uを有している。この傘画像Uは演出領域E0内を起点に雷雲画像Crに向けて延びるものであり、遊技者の目線を雷雲画像Crに向けさせる機能を有している。この傘画像Uの色彩には、図24(e)に示すように、「白色」「赤色」「金色」の3種類が設定されている。
【0082】
傘画像Uの色彩は現在進行中の今回の演出図柄遊技で3列の演出図柄が大当りの組合せとなる信頼度を遊技者に示唆するものであり、傘画像Uの色彩の信頼度は「白色」「赤色」「金色」の順に高く設定されている。図20(b)は遮蔽演出と組合せ演出と復活演出の開始タイミングである。これら遮蔽演出~復活演出は保留表示部E1内の雲画像Cが保留表示部E0内に移動表示された次回の演出図柄遊技で右列の演出図柄がスクロール停止する前の3列のスクロール中に表示開始されるものであり、遮蔽演出の開始タイミングTeが遮蔽演出~復活演出のうちで最も早く、組合せ演出の開始タイミングTfが2番目に早く、復活演出の開始タイミングTgが最も遅く設定されている。
【0083】
6.サブ制御回路81の処理機能
6-1.メイン処理
サブ制御回路81は電源が投入されることに応じてROMから図25のメイン処理用のプログラムを検出し、S101でRAMへのアクセス許可を設定し、S102で割込み禁止を設定する。そして、S103の乱数更新処理でRAMの複数の乱数の値を更新し、S104で割込みを許可した後にS102~S104をループする。この割込み許可中にはS105の受信割り込み処理およびS106のタイマ割込み処理の起動を許容する。
【0084】
6-2.受信割込み処理
サブ制御回路81は主制御回路51からのSTB信号がINT端子に入力される毎にS105の受信割込み処理を起動する。この受信割込み処理はS106のタイマ割込み処理に優先して実行されるものであり、サブ制御回路81は主制御回路51が図7のS11の出力処理で送信したコマンド等を受信割込み処理でRAMの受信バッファに格納する。
【0085】
6-3.タイマ割込み処理
サブ制御回路81は一定周期でタイマ割込み信号が入力される毎にS106のタイマ割込み処理を起動する。図26はタイマ割込み処理であり、サブ制御回路81はS111の受信コマンド解析処理で図柄遊技演出開始処理フラグ(S112)と図柄遊技演出停止処理フラグ(S114)と大当り遊技演出開始処理フラグ(S116)と大当り遊技演出停止処理フラグ(S118)と特図保留コマンド処理フラグ(S120)のそれぞれをオンオフし、図柄遊技演出開始処理フラグのオン状態ではS113の図柄遊技演出開始処理を実行し、図柄遊技演出停止処理フラグのオン状態ではS115の図柄遊技演出停止処理を実行し、大当り遊技演出開始処理フラグのオン状態ではS117の大当り遊技演出開始処理を実行し、大当り遊技演出停止処理フラグのオン状態ではS119の大当り遊技演出停止処理を実行し、特図保留コマンド処理フラグのオン状態ではS121の特図保留コマンド処理を実行する。
【0086】
6-3―1.受信コマンド解析処理
図27はS111の受信コマンド解析処理であり、サブ制御回路81はS131で主制御回路51からの変動開始コマンドが受信バッファに格納されているか否かを判断し、変動開始コマンドが格納されていると判断した場合にはS132で図柄遊技演出開始処理フラグをオンする。この図柄遊技演出開始処理フラグのオン状態ではタイマ割込み処理でS112からS113へ移行し、図柄遊技演出開始処理を実行する。
【0087】
サブ制御回路81は図27の受信コマンド解析処理のS133で主制御回路51からの変動停止コマンドが受信バッファに格納されているか否かを判断し、変動停止コマンドが格納されていると判断した場合にはS134で図柄遊技演出停止処理フラグをオンする。この図柄遊技演出停止処理フラグのオン状態ではタイマ割込み処理でS114からS115へ移行し、図柄遊技演出停止処理を実行する。
【0088】
サブ制御回路81は図27の受信コマンド解析処理のS135で主制御回路51からの特図保留コマンドが受信バッファに格納されているか否かを判断し、特図保留コマンドが格納されていると判断した場合にはS136で特図保留コマンド処理フラグをオンする。この特図保留コマンド処理フラグのオン状態ではタイマ割込み処理でS120からS121へ移行し、特図保留コマンド処理を実行する。
【0089】
サブ制御回路81は図27の受信コマンド解析処理のS137で主制御回路51からの大当り遊技開始コマンドが受信バッファに格納されているか否かを判断し、大当り遊技開始コマンドが格納されていると判断した場合にはS138で大当り遊技演出開始処理フラグをオンする。この大当り遊技演出開始処理フラグのオン状態ではタイマ割込み処理でS116からS117へ移行し、大当り遊技演出開始処理を実行する。
【0090】
サブ制御回路81は図27の受信コマンド解析処理のS139で主制御回路51からの大当り遊技停止コマンドが受信バッファに格納されているか否かを判断し、大当り遊技停止コマンドが格納されていると判断した場合にはS140で大当り遊技演出停止処理フラグをオンする。この大当り遊技演出停止処理フラグのオン状態ではタイマ割込み処理でS118からS119へ移行し、大当り遊技演出停止処理を実行する。
【0091】
6-3―2.図柄遊技演出開始処理
図28(a)はS113の図柄遊技演出開始処理であり、サブ制御回路81はS141で特図遊技データの受信結果を受信バッファから検出し、S142で3列の演出図柄の組合せを設定する。この3列の演出図柄は特図遊技データのうち当否の検出結果が大当り用の「PO01~PO06」である場合に「大当りの組合せ」に設定されるものであり、特図遊技データのうち特図変動パターンの検出結果が外れ用の「PH01~PH06」である場合には「外れリーチの組合せ」に設定され、特図変動パターンの検出結果が外れ用の「PH07」である場合には「完全外れの組合せ」に設定される。このサブ制御回路81は特図変動パターンの検出結果が疑似連演出用の「PO06,PH06」である場合に3列の演出図柄の仮の組合せとして「再変動の組合せ」を設定するものであり、3列の演出図柄の組合せおよび仮の組合せを設定した場合には画像制御回路91に組合せの設定結果および仮の組合せの設定結果を送信する。
【0092】
サブ制御回路81はS142で3列の演出図柄の組合せ等を設定すると、S143で特図変動パターンの検出結果に応じてビデオデータ指定コマンドを設定し、ビデオデータ指定コマンドの設定結果を画像制御回路91に送信する。このビデオデータ指定コマンドは特図変動パターンの検出結果に応じたスクロール演出の画像および背景演出の画像を表示することを指令するものであり、サブ制御回路81はS143でビデオデータ指定コマンドの設定結果を送信した場合にはS144の保留予告演出処理を経てS145で図柄遊技演出開始処理フラグをオフする。画像制御回路91はサブ制御回路81からのビデオデータ指定コマンドを受信することに応じてCGROMからビデオデータ指定コマンドに応じたビデオデータを検出し、ビデオデータの検出結果を再生することに応じて演出図柄表示器32に演出図柄遊技の画像を表示開始する。
【0093】
6-3―3.図柄遊技演出停止処理
図28(b)はS115の図柄遊技演出停止処理であり、サブ制御回路81はS151で画像制御回路91に変動停止コマンドを送信し、S152で図柄遊技演出停止処理フラグをオフする。この画像制御回路91は変動停止コマンドを受信した場合には3列の演出図柄をサブ制御回路81からの組合せの設定結果で確定表示する。
【0094】
6-3―4.大当り遊技演出開始処理
図28(c)はS117の大当り遊技演出開始処理であり、サブ制御回路81はS201で画像制御回路91に大当り遊技演出開始コマンドを送信し、S202で大当り遊技演出開始処理フラグをオフする。この画像制御回路91はサブ制御回路81からの大当り遊技演出開始コマンドを受信した場合には大当り遊技演出開始コマンドの受信結果に応じたビデオデータをCGROMから検出し、ビデオデータの検出結果を再生することに応じて演出図柄表示器32に大当り遊技演出の画像を表示開始する。
【0095】
6-3―5.大当り遊技演出停止処理
図28(d)はS119の大当り遊技演出停止処理であり、サブ制御回路81はS211で画像制御回路91に大当り遊技演出停止コマンドを送信し、S212で大当り遊技演出停止処理フラグをオフする。この画像制御回路91はサブ制御回路81からの大当り遊技停止コマンドを受信した場合には大当り遊技演出の画像を表示停止する。
【0096】
6-3―6.特図保留コマンド処理
図29(a)はS121の特図保留コマンド処理であり、サブ制御回路81はS221で受信コマンドバッファから特図先読みデータの受信結果を検出し、特図先読みデータの検出結果をRAMに格納する。このサブ制御回路81のRAMには、図29(b)に示すように、特図先読み領域1~4が設定されており、下記[1]~[4]に示すように、サブ制御回路81は特図先読みデータの受信結果を特図保留コマンドの受信結果に応じた特図先読み領域に格納する。即ち、サブ制御回路81のRAMには主制御回路51と同一の特図先読みデータが同一の態様で格納される。
[1]特図保留コマンド1を受信している場合には特図先読みデータの受信結果を特図先読み領域4に格納する。
[2]特図保留コマンド2を受信している場合には特図先読みデータの受信結果を特図先読み領域3に格納する。
[3]特図保留コマンド3を受信している場合には特図先読みデータの受信結果を特図先読み領域2に格納する。
[4]特図保留コマンド4を受信している場合には特図先読みデータの受信結果を特図先読み領域1に格納する。
【0097】
サブ制御回路81はS221で特図先読みデータの検出結果を格納すると、S222の保留演出処理で演出図柄表示器38に1つの雲画像Cを表示し、S223で特図保留コマンド処理フラグをオフする。この雲画像Cは特図保留コマンド1の受信時には保留表示部E1内に表示されるものであり、特図保留コマンド2の受信時には保留表示部E2内に表示され、特図保留コマンド3の受信時には保留表示部E3内に表示され、特図保留コマンド4の受信時には保留表示部E4内に表示される。即ち、遊技球が始動口15内に有効に入球する毎に雲画像Cが「保留表示部E1」→「保留表示部E2」→「保留表示部E3」→「保留表示部E4」の順序で追加表示される。
【0098】
6-3―7.保留予告演出処理
図30図28のS144の保留予告演出処理であり、サブ制御回路81はS231で特図先読み領域1~4の特図先読みデータを整理する。この処理は「特図先読み領域4」から特図先読みデータを消去するものであり、「特図先読み領域3」に特図先読みデータが格納されている場合には当該特図先読みデータが「特図先読み領域4」にシフトされ、「特図先読み領域2」に特図先読みデータが格納されている場合には当該特図先読みデータが「特図先読み領域3」にシフトされ、「特図先読み領域1」に特図先読みデータが格納されている場合には当該特図先読みデータが「特図先読み領域2」にシフトされる。
【0099】
サブ制御回路81はS231で特図先読み領域1~4を整理すると、S232で画像制御回路91に保留絵柄シフトコマンドを送信する。この画像制御回路91は保留絵柄シフトコマンドを受信した場合には保留表示部E0内から雲画像Cを消去し、保留表示部E1内に雲画像Cを表示している場合には保留表示部E1内の雲画像Cを保留表示部E0内に移動表示し、保留表示部E2内に雲画像Cを表示している場合には保留表示部E2内の雲画像Cを保留表示部E1内に移動表示し、保留表示部E3内に雲画像Cを表示している場合には保留表示部E3内の雲画像Cを保留表示部E2内に移動表示し、保留表示部E4内に雲画像Cを表示している場合には保留表示部E4内の雲画像Cを保留表示部E3内に移動表示する。即ち、保留表示部E0内の雲画像Cは次回の演出図柄遊技の画像が表示開始されるときに消去されるものであり、残りの雲画像Cは左隣の保留表示部内に移動表示される。
【0100】
サブ制御回路81はS232で保留絵柄シフトコマンドを送信すると、S233で特図先読み領域4に特図先読みデータが格納されているか否かを判断する。この特図先読みデータは保留表示部E1内の雲画像Cに対応する次回の演出図柄遊技を対象とするものであり、サブ制御回路81はS233で特図先読み領域4に特図先読みデータが格納されていないと判断した場合には保留予告演出処理を終え、S233で特図先読み領域4に特図先読みデータが格納されていると判断した場合にはS234で保留予告演出を行うか否かを判断する。このサブ制御回路81はカウンタの値を保留予告値と比較することに応じて保留予告演出を行うか否かを判断するものであり、S234で保留予告演出を行うと判断される確率は「5%」に設定されている。このカウンタの値はタイマ割込み処理の起動毎に「1」だけ加算されるものであり、上限値に加算された場合には下限値に戻して加算される。
【0101】
サブ制御回路81はS234で保留予告演出を行うと判断すると、S235で復活演出を行うか否かを判断する。このサブ制御回路81はカウンタの値を保留予告値とは異なる復活値と比較することに応じて復活演出を行うか否かを判断するものであり、S235で復活演出を行うと判断される確率は「20%」に設定されている。このサブ制御回路81はS235で復活演出を行うと判断した場合にはS236へ移行し、復活演出を行わないと判断した場合にはS244へ移行する。
【0102】
サブ制御回路81のROMには、図31(a)に示すように、保留予告演出コマンドテーブル1が格納されている。この保留予告演出コマンドテーブル1は保留予告演出コマンド1R~5Rのうちから1つを選択するためのものであり、保留予告演出コマンド1R~5Rのそれぞれは色彩演出1の演出内容と吹出し演出の演出内容と稲妻演出の演出内容と色彩演出2の演出内容と組合せ演出の演出内容を画像制御回路91に指令するためのものである。これら保留予告演出コマンド1R~5Rのそれぞれには組合せ演出の演出内容として「復活の結末」が割付けられており、サブ制御回路81は図30のS236へ移行した場合にはROMから保留予告演出コマンドテーブル1を検出する。
【0103】
サブ制御回路81はS236で保留予告演出コマンドテーブル1を検出すると、S237で保留予告演出コマンドテーブル1から保留予告演出コマンド1R~5Rのいずれかを選択し、S238で保留予告演出コマンドの選択結果を画像制御回路91に送信し、S239へ移行する。このサブ制御回路81は保留予告演出コマンド1R~5Rの選択処理をカウンタの値に応じて行うものであり、図31(a)に示すように、保留予告演出コマンド1R~5Rのそれぞれの選択確率は互いに等しく設定されている。
【0104】
サブ制御回路81はS239へ移行すると、特図先読み領域4の特図先読みデータから当否の事前判定結果を検出する。この当否の事前判定結果は保留表示部E1内の雲画像Cに応じた次回の演出図柄遊技の画像で遊技者に報知されるものであり、サブ制御回路81はS239で当否の検出結果が大当りであるか否かを判断する。ここで当否の検出結果が大当りであると判断した場合にはS240へ移行し、当否の検出結果が外れであると判断した場合にはS241へ移行する。
【0105】
サブ制御回路81のROMには色彩コマンドテーブル1および2が格納されている。これら傘画像コマンドテーブル1および2のそれぞれは、図31(b)(c)に示すように、色彩コマンドG~Wのうちからカウンタの値に応じた1つを選択するためのものである。色彩コマンドGは画像制御回路91に復活演出の画像で傘画像Uおよび雷雲画像Crを「金色」の色彩で表示することを指令するものであり、色彩コマンドRは傘画像Uおよび雷雲画像Crを「赤色」の色彩で表示することを指令するものであり、色彩コマンドWは傘画像Uおよび雷雲画像Grを「白色」の色彩で表示することを指令するものであり、色彩コマンドテーブル1および2は「金色」の信頼度が最も高く、「赤色」の信頼度が2番目に高く、「白色」の信頼度が最も低くなるように色彩コマンドG~Wの選択確率が設定されている。
【0106】
サブ制御回路81はS240へ移行した場合にはROMから色彩コマンドテーブル1を検出し、S241へ移行した場合にはROMから色彩コマンドテーブル2を検出し、いずれの場合にもS242で色彩コマンドテーブルの検出結果からカウンタの値に応じた色彩コマンドを選択し、S243で画像制御回路91に色彩コマンドの選択結果を送信する。
【0107】
サブ制御回路81はS244へ移行すると、ROMから図32(a)の保留予告演出コマンドテーブル2または図32(b)の保留予告演出コマンドテーブル3を検出する。保留予告演出コマンドテーブル2は保留予告演出コマンド1F~5Fのうちから1つを選択するためのものであり、保留予告演出コマンド1F~5Fのそれぞれは色彩演出1の演出内容~組合せ演出の演出内容を画像制御回路91に指令するためのものである。これら保留予告演出コマンド1F~5Fのそれぞれには組合せ演出の演出内容として「失敗の結末」が割付けられている。この保留予告演出コマンドテーブル2はサブ制御回路81がS244で特図先読み領域4の特図先読みデータから当否の事前判定結果を検出し、当否の検出結果が外れであると判断した場合にカウンタの値に応じて高確率(70%)で検出し、当否の検出結果が当りであると判断した場合にカウンタの値に応じて低確率(30%)で検出するものである。
【0108】
保留予告演出コマンドテーブル3は保留予告演出コマンド1S~5Sのうちから1つを選択するためのものであり、保留予告演出コマンド1S~5Sのそれぞれは色彩演出1の演出内容~組合せ演出の演出内容を画像制御回路91に指令するためのものである。これら保留予告演出コマンド1S~5Sのそれぞれには組合せ演出の演出内容として「成功の結末」が割付けられている。この保留予告演出コマンドテーブル3はサブ制御回路81がS244で特図先読み領域4の特図先読みデータから当否の事前判定結果を検出し、当否の検出結果が外れであると判断した場合にカウンタの値に応じて低確率(30%)で検出し、当否の検出結果が当りであると判断した場合にカウンタの値に応じて高確率(70%)で検出するものである。即ち、組合せ演出が成功の結末で終了した場合には失敗の結末で終了した場合に比べて大当りの信頼度が高くなる。
【0109】
サブ制御回路81は図30のS244で保留予告演出コマンドテーブル2または3を検出すると、S245で保留予告演出コマンドテーブルの検出結果からカウンタの値に応じた保留予告演出コマンドを選択し、S246で画像制御回路91に保留予告演出コマンドの選択結果を送信する。これら保留予告演出コマンドテーブル3および保留予告演出コマンドテーブル2は色彩演出1~色彩演出2の各段階での進行が進むに連れて大当りの信頼度が高くなるように保留予告演出コマンドの選択確率が設定されたものであり(ステップアップ予告)、雲画像Cの色彩は「白色」「赤色」「金色」の順に信頼度が高く、吹出し画像Hの添付数は「0」「1」「2」の順に信頼度が高く、稲妻画像Lの数は「0」「1」「2」の順に信頼度が高く、稲妻画像Lの色彩は「白色」「赤色」「金色」の順に信頼度が高く設定されている。
【0110】
画像制御回路91はサブ制御回路81からの保留予告演出コマンドを受信すると、図33(a)(b)に示すように、保留表示部E1内の雲画像Cの色彩を開始タイミングTaで変化させる。この雲画像Cの色彩の変化は保留予告演出コマンドの受信結果のうち色彩演出1で指定された態様で行われるものであり、画像制御回路91は保留表示部E1内の雲画像Cの色彩を変化させた場合には、図33(c)(d)に示すように、保留表示部E1内の雲画像Cに開始タイミングTbで吹出し画像Hを添付する。この吹出し画像Hの添付は保留予告演出コマンドの受信結果のうち吹出し演出で指定された態様で行われるものであり、画像制御回路91は保留表示部E1内の雲画像Cに吹出し画像Hを添付した場合には、図33(e)(f)に示すように、開始タイミングTcで稲妻演出の画像を表示する。この稲妻演出の画像は保留予告演出コマンドの受信結果のうち稲妻演出で指定された態様で行われるものであり、画像制御回路91は稲妻演出の画像を表示した場合には、図33(g)(h)に示すように、開始タイミングTdで稲妻画像Lの色彩を変化させる。この稲妻画像Lの色彩の変化は保留予告演出コマンドの受信結果のうち色彩演出2で指定された態様で行われるものである。
【0111】
画像制御回路91は次回の演出図柄遊技の画像を表示開始した場合には保留表示部E1内の雲画像Cを保留表示部E0内に移動表示し、図21および図22に示すように、保留表示部E0内の雲画像Cに対して開始タイミングTeで遮蔽演出の画像を表示し、図23に示すように、開始タイミングTfで組合せ演出の画像を表示する。この組合せ演出は保留予告演出コマンドの受信結果のうち組合せ演出で指定された結末で行われるものであり、画像制御回路91は組合せ演出の結末が「失敗」および「成功」のいずれかである場合には一連の保留予告演出を終え、図24に示すように、組合せ演出の結末が「復活」である場合には開始タイミングTfで組合せ演出に続けて復活演出の画像を表示する。この復活演出の画像で保留表示部E0内の女性画像Wを表示し、演出領域Eo内に雷雲画像Grを色彩コマンドの受信結果に応じた色彩で表示し、女性画像Wが立ち上がる演出画像を表示した後に傘画像Uを色彩コマンドの受信結果に応じた色彩で表示する。
【0112】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
雲画像Cおよび稲妻画像L間を視覚的に合成することに応じて新たな態様の保留絵柄を保留表示部E0内に表示した。このため、雲画像Cの視覚的な態様を変える画像の趣向性が高まるので、雲画像Cの視覚的な態様の変化で遊技者に大当りの信頼度を示唆する保留予告演出の趣向性が高まる。しかも、演出図柄表示器32の保留領域E内の雲画像Cおよび保留領域E外の演出領域Eo内の稲妻画像L間を合成した。このため、遊技者の目線で稲妻画像Lが予測外の機能を果たすことになるので、保留予告演出の趣向性が一層高まる。
演出図柄遊技の画像で当否の判定結果が遊技者に報知される前の演出図柄遊技中に演出図柄表示器32に表示されていた背景画像の一部である稲妻画像Lを雲画像Cと合成することに応じて新たな態様の保留絵柄を表示した。このため、遊技者の目線で背景画像の一部が切取られて雲画像Cと合成された印象となるので、保留予告演出の趣向性が高まる。
雲画像Cおよび稲妻画像L間を合成する前に吹出し画像Hを雲画像Cに添付した。このため、何かが起こることに対する遊技者の期待感が雲画像Cの態様の変化によって高められるので、保留予告演出の趣向性が一層高まる。しかも、複数の雲画像Cの何れに稲妻画像Lが合成されるかを遊技者に事前に報知することが可能となる。
【0113】
雲画像Cの色彩および吹出し画像Hの添付数のそれぞれを時間の経過に伴って変化させ、稲妻画像Lの色彩および表示数のそれぞれを時間の経過に伴って変化させたので、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。しかも、雲画像Cおよび稲妻画像L間を態様の変化後に合成することに応じて新たな保留絵柄を表示したので、遊技者の大当りに対する期待感を一層大きく高めることができる。
演出図柄表示器32の保留表示部E0内に雲画像Cを表示している状態では保留表示部E0内の雲画像Cに対応する演出図柄遊技の画像を表示し、雲画像Cおよび稲妻画像L間を保留表示部E0内で合成することに応じて保留表示部E0内に新たな保留絵柄を表示した。このため、遊技者の目線で保留表示部E0内の新たな保留絵柄が現在進行中の演出図柄遊技を対象としていることが明確になるので、新たな保留絵柄の態様で大当りの信頼度を遊技者に示唆する場合に当該信頼度が現在進行中の演出図柄遊技を対象としていることも明確になる。
【0114】
遮蔽演出で保留表示部E0内の雲画像Cを煙幕画像Sによって視認不能に遮蔽し、組合せ演出の成功の結末では煙幕画像Sの消去後に雲画像Cおよび稲妻画像L間が合成された新たな態様の保留絵柄を保留表示部E0内に表示し、組合せ演出の失敗の結末では煙幕画像Sの消去後に雲画像Cを稲妻画像Lが組合されていない態様で保留表示部E0内に表示したので、遊技者の目線では雲画像Cが煙幕画像Sによって遮蔽される毎に新たな態様に変化することを期待することができる。このため、遊技者にとって期待感が高まる頻度が増えるので、遊技の趣向性が向上する。
組合せ演出の失敗の結末では煙幕画像Sの消去後に雲画像Cを通常色および吹出し画像Hの未添付状態で保留表示部E0内に表示したので、保留表示部E0内の雲画像Cが大当りの信頼度を示唆していないことが明確になる。
【0115】
演出図柄表示器32のうち保留領域Eの外部に雷雲画像Crを表示した。この雷雲画像Crは保留領域E内の雲画像Cを遊技者に示唆するものであり、大当りに結び付く何かが起こることに対する遊技者の期待感を高める。しかも、保留領域Eの外部に雷雲画像Crを表示する場合には雲画像Cとは異なる態様の女性画像Wを雲画像Cに換えて保留領域E内に表示したので、遊技者の目線が保留領域Eの外部の雷雲画像Crに集中する。従って、保留絵柄の色彩を変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて保留予告演出の趣向性を高めることが可能となる。
保留表示部E0内の女性画像Wおよび演出領域Eo内の雷雲画像Crの双方を用いて女性画像Wの態様を変える動的な復活演出の画像を表示し、雷雲画像Crおよび女性画像Wのそれぞれの態様によって遊技者に大当りの信頼度を示唆した。このため、遊技者が女性画像Wの態様の変化を見逃し難くなるので、大当りの信頼度を容易に把握することが可能になる。
【0116】
演出図柄遊技の画像が表示開始された場合には雲画像Cを保留表示部E1内から保留表示部E0内に移動表示し、保留領域Eの外部に雷雲画像Crを表示すると共に保留表示部E0内に雲画像Cに換えて女性画像Wを表示したので、一連の保留予告演出が現在進行中の演出図柄遊技を対象としていることを遊技者が容易に把握することが可能となる。
雷雲画像Crおよび女性画像Wを3列の演出図柄のスクロール方向に並べて表示したので、遊技者が演出図柄遊技の画像でスクロール中の演出図柄を目で追いながら雷雲画像Crおよび女性画像Wの双方を目で同時に捉え易くなる。
女性画像Wとして雷雲画像Crに向けて傘をさす絵柄を表示した。このため、遊技者が女性画像Wを目で追うことで雷雲画像Crを捉えることができるので、雷雲画像Crを見逃し難くなる。
【0117】
雲画像Cを複数種の態様のいずれか1つから別の1つに変える場合に雲画像Cを1つの態様で視認不能に遮蔽し、別の1つの態様で視認可能な状態とした。このため、遊技者の目線で雲画像Cが視認不能な状態から視認可能な状態となることに応じて別の1つの態様で出現するので、保留予告演出の趣向性が向上する。
保留領域E内に複数の雲画像Cが表示されている状態で複数の雲画像Cのうちの1つの態様を変える場合には1つの雲画像Cに吹出し画像Hを添付したので、遊技者にいずれの雲画像Cの態様が変化するかを示唆することが可能となる。
雲画像Cに稲妻画像Lを合成することに応じて雲画像Cの態様を変えた。このため、雲画像Cの見え方に稲妻画像Lの合成の前後で大きな違いが付くので、保留予告演出の視覚的な趣向性を高めることが可能になる。
雲画像Cが視認不能な状態から視認可能な状態を経て別の態様で現れる演出パターンおよび以前の態様で現れる演出パターンを設定したので、雲画像Cの態様が変わるか否かに対するドキドキ感を遊技者に与えることが可能になる。
演出図柄表示器32のうち保留領域Eの外部に復活演出の画像が表示される場合には保留表示部E0内から雲画像Cを消去し、保留表示部E0内から復活演出の雷雲画像Crに向けて傘をさす女性画像Wを表示したので、保留予告演出の趣向性を高めることが可能となる。しかも、遊技者が女性画像Wを目で追うことに応じて復活演出の画像を捉えることができるので、復活演出の画像を見逃し難くなる。
【0118】
[実施例2]
組合せ演出が成功の結末で終了した場合には雲画像Cおよび稲妻画像L間の組合せ画像が保留表示部E0内で発展画像に変化する演出内容の画像が表示される。この発展画像は、図34(a)に示すように、雲画像Cに一つの稲妻画像Lが組合されている場合には通常サイズの鬼が雲に乗っている鬼画像G1であり、図34(b)に示すように、雲画像Cに2つの稲妻画像Lが組合されている場合には大きなサイズの鬼が雲に乗っている鬼画像G2であり、いずれも保留表示部E0内に表示される。
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
雲画像Cおよび稲妻画像L間の組合せ画像を鬼画像G1または鬼画像G2に発展させたので、保留予告演出の趣向性が一層高まる。
【0119】
[実施例3]
復活演出の画像では傘画像Uが遊技者に大当りの信頼度を示唆しない通常色とは異なる「ピンク色」の色彩で表示され、雷雲画像Crが「白色」「赤色」「金色」のいずれかの色彩で表示される。この雷雲画像Crの色彩は現在進行中の演出図柄遊技の画像で3列の演出図柄が大当りの組合せとなる信頼度を遊技者に示唆するものであり、信頼度は「白色」「赤色」「金色」の順に高く設定されている。
上記実施例3によれば次の効果を奏する。
傘画像Uを大当りの信頼度を示唆しない通常とは異なる態様で表示したので、遊技者の目線を雲画像Cに類似する雲画像Cより大きな雷雲画像Crに確実に向けさせることが可能になる。
【0120】
[実施例4]
図35は復活演出の画像であり、復活演出の画像は演出図柄遊技の画像で左列および右列の演出図柄が相互に同一の数字でスクロール停止したリーチ状態で表示される。この復活演出の画像では電柱画像Pが表示される。この電柱画像Pは保留表示部E0内を起点とするものであり、女性画像Wおよび雷雲画像Cr間を絵的に繋いでいる。この電柱画像Pは案内絵柄に相当する。
上記実施例4によれば次の効果を奏する。
雷雲画像Crおよび女性画像Wをリーチ状態で中列の演出図柄のスクロール方向に並べて表示したので、遊技者がスクロール中の中列の演出図柄を目で追いながら雷雲画像Crおよび女性画像Wの双方を目で同時に捉え易くなる。
演出図柄表示器32のうち保留領域Eの外部に復活演出の画像が表示される場合には保留表示部E0内から雲画像Cを消去し、保留表示部E0内から復活演出の雷雲画像Crに向けて延びる電柱画像Pを表示したので、保留予告演出の趣向性を高めることが可能となる。しかも、遊技者が電柱画像Pを目で追うことに応じて復活演出の画像を捉えることができるので、復活演出の画像を見逃し難くなる。
女性画像Wとして雷雲画像Crに電柱画像Pを介して絵的に繋げられた絵柄を表示した。このため、遊技者が保留表示部E0内の女性画像Wから電柱画像Pを目で追うことに応じて雷雲画像Crを捉えることができるので、雷雲画像Crを見逃し難くなる。
【0121】
上記実施例1ないし4においては、雲画像Cおよび稲妻画像L間を組合せる前に一方の態様のみを変化させても良い。
上記実施例1ないし4においては、雲画像Cおよび稲妻画像L間を保留表示部E1~E4等の保留表示E0以外の領域で組合せても良い。
上記実施例1ないし4においては、現在進行中の演出図柄遊技に応じた雲画像Cを保留領域Eの外部の所定領域内に表示しても良い。この場合には雲画像Cおよび稲妻画像L間を当該所定領域内で合成することが好ましい。
上記実施例1ないし4においては、組合せ演出の失敗の結末では煙幕画像Sの消去後に雲画像Cを煙幕画像Sによって遮蔽される直前の態様で保留表示部E0内に表示し、雲画像Cの色彩および吹出し画像Hの添付数によって遊技者に大当りの信頼度を示唆しても良い。
上記実施例1ないし4においては、演出図柄遊技で3列の演出図柄の組合せが確定する前に保留領域Eの外部に表示されている通常背景画像またはバトル背景画像の一部である所定絵柄を雲画像Cに合成することに応じて新たな態様の保留絵柄を表示しても良い。
上記実施例1ないし4においては、雷雲画像Crに換えて横長な楕円形状の示唆絵柄を表示しても良く、要は遊技者に雲画像Cを想起させる輪郭形状や色彩を有する示唆絵柄を表示すれば良い。
上記実施例1ないし4においては、遮蔽演出で煙幕画像Sを半透明な色彩とする等、雲画像Cの視認性を初期態様に比べて低下させても良く、要は雲画像Cを視認困難な状態から当該視認困難な状態に比べて視認容易な状態とすれば良い。
【0122】
[実施例5]
保留予告演出は演出図柄遊技の画像で3列の演出図柄が大当りの組合せとなる確度を遊技者に示唆するものである。この保留予告演出は雲画像Cが先読み結果を示唆しない通常色「白色」で保留表示部E0~E4内の全てに表示されている状態で開始されるものであり、保留表示部E1内の雲画像Cを対象に実行される。この「白色」の雲画像Cは初期態様の保留絵柄に相当する。
【0123】
保留予告演出には目印演出および遮蔽演出の2工程が設定されている。目印演出は、図36(a)(b)に示すように、保留表示部E1内の雲画像Cに女性画像Wを添付するものである。この女性画像Wは保留予告演出の対象となる雲画像Cを遊技者に示唆するものであり、目印絵柄に相当する。遮蔽演出は、図36(c)(d)に示すように、保留領域Eの外部にグレネード画像Gを表示し、グレネード画像Gが保留領域Eの外部から保留表示部E1内に飛込む画像を表示するものである。このグレネード画像Gは保留表示部E1内の雲画像Cの前に重ねて雲画像Cに添付されるものであり、女性画像Wはグレネード画像Gが雲画像Cに添付されることに応じて消去される。このグレネード画像Gは目印絵柄に相当する。
【0124】
グレネード画像Gが保留表示部E1内の雲画像Cに添付された場合には爆発演出の画像が表示され、図36(e)に示すように、グレネード画像Gに換えて煙幕画像Sが表示される。この煙幕画像Sは保留表示部E1内の雲画像Cの前に重ねて表示されるものである。この煙幕画像Sは保留表示部E1内の雲画像Cを視認不能な遮蔽状態とするものであり、表示開始から一定時間が経過した場合に消去される。
【0125】
遮蔽演出は保留絵柄を初期態様で遊技者から視認困難な状態とした後に予告態様で視認容易な状態とする演出内容の画像に相当するものであり、遮蔽演出には失敗の結末と成功の結末と復活の結末の3種類が設定されている。失敗の結末は、図37(a)に示すように、煙幕画像Sの消去後に保留表示部E1内に雲画像Cを「白色」の通常色で表示するものである。成功の結末は煙幕画像Sの消去後に保留表示部E1内に雲画像Cを通常色とは異なる色彩で表示するものであり、図37(b)(c)に示すように、成功の結末の雲画像Cの色彩には「赤色(R)」「金色(G)」の2種類が設定されている。復活の結末は、図37(d)に示すように、煙幕画像Sの消去後に保留表示部E1内に女性画像Wを雲画像Cに換えて表示するものである。この女性画像Wは座った状態で表示されるものであり、女性画像Wの真上には雨を降らせる雷雲画像Crが表示される。この女性画像Wは、図37(e)に示すように、保留表示部E1内で座った状態から立上った後に傘を雷雲画像Crに向けて掲げる状態とされるものであり、傘画像Uを有している。この傘画像Uの色彩には「白色」「赤色」「金色」の3種類が設定されている。これら「赤色」の雲画像Cおよび「金色」の雲画像Cのそれぞれは予告態様の保留絵柄に相当する。
【0126】
図38(a)の保留予告演出処理はサブ制御回路81が主制御回路51からの特図保留コマンド4を検出した場合に図26のS121の特図保留コマンド処理で実行するものであり、図36(a)に示すように、保留表示部E0~E4内の全てに雲画像Cが大当りの信頼度を示唆しない通常色で表示された演出図柄遊技の画像の表示状態で開始される。
【0127】
サブ制御回路81は図38の保留予告演出処理のS251で保留予告演出を行うか否かを判定する。この処理はカウンタの値の更新結果を予告値と比較することで行われるものであり、サブ制御回路81は「1/30」の設定確率で保留予告演出を行うと判断し、S252で特図先読み領域4から特図先読みデータの格納結果を検出する。この特図先読みデータは保留表示部E1内の雲画像Cに対応するものであり、サブ制御回路81はS252で特図先読みデータの検出結果から当否の事前判定結果を検出する。
【0128】
サブ制御回路81はS252で当否の事前判定結果を検出すると、当否の事前判定結果が大当りであるか否かを判断する。ここで当否の事前判定結果が大当りであると判断した場合にはROMから図38(b)の予告演出コマンドテーブルを検出し、当否の事前判定結果が外れであると判断した場合にはROMから図38(c)の予告演出コマンドテーブルを検出し、いずれの場合にも予告演出コマンドテーブルの検出結果から予告演出コマンド1~6のいずれかを選択し、S253で予告演出コマンドの選択結果を画像制御回路91に送信する。この予告演出コマンドの選択処理はカウンタの値の更新結果に応じて行われるものであり、予告演出コマンド1~6のそれぞれは図38(b)(c)の選択確率の欄に記載された確率で選択される。
【0129】
画像制御回路91は予告演出コマンドを受信した場合にはCGROMから予告演出コマンドの受信結果に応じた画像データを検出し、画像データの検出結果に基づいて下記[1]~[6]の保留予告演出の画像を表示する。
[1]画像制御回路91は予告演出コマンド1を受信した場合には保留表示部E1内の「白色」の雲画像Cに対して目印演出および成功の結末(G)の遮蔽演出の画像を表示し、保留表示部E1内の雲画像Cの色彩を遮蔽演出を経て「金色」の色彩に変更する。
[2]画像制御回路91は予告演出コマンド2を受信した場合には保留表示部E1内の「白色」の雲画像Cに対して目印演出および成功の結末(R)の遮蔽演出の画像を表示し、保留表示部E1内の雲画像Cの色彩を遮蔽演出を経て「赤色」の色彩に変更する。
[3]画像制御回路91は予告演出コマンド3を受信した場合には保留表示部E1内の「白色」の雲画像Cに対して目印演出および失敗の結末の遮蔽演出の画像を表示し、保留表示部E1内の雲画像Cの色彩を遮蔽演出を経て「白色」の色彩に止める。
[4]画像制御回路91は予告演出コマンド4を受信した場合には保留表示部E1内の「白色」の雲画像Cに対して目印演出および復活の結末(G)の遮蔽演出の画像を表示し、保留表示部E1内に「白色」に雲画像Cに換えて「金色」の傘画像Uを持つ女性画像Wを表示する。
[5]画像制御回路91は予告演出コマンド5を受信した場合には保留表示部E1内の「白色」の雲画像Cに対して目印演出および復活の結末(R)の遮蔽演出の画像を表示し、保留表示部E1内に「白色」に雲画像Cに換えて「赤色」の傘画像Uを持つ女性画像Wを表示する。
[6]画像制御回路91は予告演出コマンド6を受信した場合には保留表示部E1内の「白色」の雲画像Cに対して目印演出および復活の結末(W)の遮蔽演出の画像を表示し、保留表示部E1内に「白色」に雲画像Cに換えて「白色」の傘画像Uを持つ女性画像Wを表示する。
【0130】
上記実施例5によれば次の効果を奏する。
雲画像Cを「白色」の通常色から「赤色」「金色」のいずれかに変える場合には「白色」の雲画像Cに煙幕画像Sを重ねることに応じて雲画像Cを視認不能な状態とした後に「赤色」「金色」のいずれかで視認可能な状態とした。このため、遊技者の目線で雲画像Cが視認不能な状態から視認可能な状態となることに応じて「赤色」「金色」のいずれかで出現するので、保留絵柄の色彩を変えることのみで大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて保留予告演出の趣向性が向上する。
「白色」の複数の雲画像Cのうちの1つに女性画像Wおよびグレネード画像Gを添付した後に両画像が添付された雲画像Cを視認不能な状態を経て「赤色」または「金色」の色彩に変えたので、遊技者にいずれの雲画像Cの色彩が変化するかを示唆することが可能となる。
グレネード画像Gが保留領域Eの外部から内部に飛込んで1つの雲画像Cに添付される画像を表示した。このため、グレネード画像Gが複数の雲画像Cのうちの1つに添付されるまで何れの雲画像Cに添付されるかが遊技者の目線で分からなくなるので、遊技者が望む所望の雲画像Cにグレネード画像Gが添付されることを遊技者に期待させることが可能になる。
「白色」の雲画像Cが視認不能な状態を経て「赤色」または「金色」の色彩で現れる第1の演出パターンおよび「白色」の色彩で現れる第2の演出パターンを設定したので、雲画像Cの色彩が変わるか否かに対するドキドキ感を遊技者に与えることが可能になる。
【0131】
上記実施例5においては、サブ制御回路81が保留表示部E0内の雲画像C~保留表示部E4内の雲画像Cの何れを対象に保留予告演出を実行するかを選択し、画像制御回路91が保留表示部E0~保留表示部E4内の雲画像Cのうちの選択結果に対して保留予告演出を実行する構成としても良い。この構成の場合には「白色」の複数の雲画像Cのうちの1つにグレネード画像Gが添付された後に当該1つの雲画像Cが視認困難な状態を経て「赤色」または「金色」の色彩に変化する。このため、グレネード画像Gが複数の雲画像Cのうちの1つに添付されるまで何れの雲画像Cに添付されるかが遊技者の目線で全く分からなくなるので、所望の雲画像Cにグレネード画像Gが添付されることを遊技者に期待させることが可能になる。
【0132】
[実施例6]
図39は保留予告演出の画像であり、図39(a)に示すように、保留予告演出は保留領域E内に複数の雲画像Cが「白色」の初期態様で表示された状態で開始される。この保留予告演出が開始された場合には、図39(b)に示すように、保留領域E内の全ての雲画像Cが「白色」のまま液晶画面の下端部に縮小状態で移動表示され、液晶画面の右端部の始点に翼竜画像Dが表示される。この翼竜画像Dは、図39(c)に示すように、口から炎を吐きながら右から左へ複数の雲画像Cに沿って直線的に移動表示されるものであり、複数の雲画像Cは翼竜画像Dの右から左への移動が進行することに応じて右から左へ1個毎に消去される。これら複数の雲画像Cは、図39(d)に示すように、翼竜画像Dが液晶画面の左端部の終点に到達することに応じて全て消去されるものであり、翼竜画像Dは複数の雲画像Cの全てが消去されることに応じて消去される。
【0133】
全ての雲画像Cが翼竜画像Dと共に消去された場合には、図39(e)に示すように、保留予告演出の開始前と同数の雲画像Cが保留予告演出の開始前と同一の通常位置に保留予告演出の開始前と同一の通常サイズおよび同一の「白色」の色彩で表示される。この保留予告演出の結末には失敗の結末と成功の結末1と成功の結末2の3種類が設定されている。成功の結末2は、図39(g)に示すように、保留予告演出の対象となる雲画像Cを2つの炎画像Fが添付された状態で表示するものである。この炎画像Fは翼竜画像Dが口から吐いていた炎を模したものであり、成功の結末1では、図39(f)に示すように、保留予告演出の対象となる雲画像Cが1つの炎画像Fの添付状態で表示され、失敗の結末では、図39(e)に示すように、保留予告演出の対象となる雲画像Cが炎画像Fの未添付状態で表示される。この炎画像Fが添付されていない雲画像Cは初期態様の保留絵柄に相当し、炎画像Fは合成絵柄に相当する。
【0134】
図40の保留予告演出処理はサブ制御回路81が主制御回路51からの特図保留コマンド4を検出する毎に図26のS121の特図保留コマンド処理で実行するものであり、サブ制御回路81はS261で演出図柄表示器32の保留領域E内に複数の雲画像Cが表示されているか否かを判断する。ここで複数の雲画像Cが表示されていると判断した場合にはS262へ移行し、保留予告演出を行うか否かを設定確率「1/30」」で判定する。ここで保留予告演出を行うと判定した場合にはS263へ移行し、保留予告演出の対象となる雲画像Cとして直前のS222の保留演出処理で保留領域E内に追加表示した雲画像Cを選択する。即ち、保留表示部E0内に雲画像Cが表示されている状態で保留表示部E1に雲画像Cが追加表示された場合には保留表示部E1の雲画像Cが保留予告演出の対象として選択され、保留表示部E0~E1内に雲画像Cが表示されている状態で保留表示部E2に雲画像Cが追加表示された場合には保留表示部E2の雲画像Cが保留予告演出の対象として選択され、保留表示部E0~E2内に雲画像Cが表示されている状態で保留表示部E3に雲画像Cが追加表示された場合には保留表示部E3の雲画像Cが保留予告演出の対象として選択され、保留表示部E0~E3内に雲画像Cが表示されている状態で保留表示部E4に雲画像Cが追加表示された場合には保留表示部E4の雲画像Cが保留予告演出の対象として選択される。
【0135】
サブ制御回路81はS263で保留予告演出の対象となる雲画像Cを選択すると、S264で絵柄指定コマンドを選択し、画像制御回路91に絵柄指定コマンドの選択結果を送信する。この絵柄指定コマンドは画像制御回路91にS263での雲画像Cの選択結果を通知するものであり、サブ制御回路81はS264で絵柄指定コマンドを送信した場合にはS265で当否の事前判定結果を検出する。この当否の事前判定結果は保留表示部E1の雲画像Cを保留予告演出の対象として選択した場合には特図先読み領域4から検出され、保留表示部E2の雲画像Cを保留予告演出の対象として選択した場合には特図先読み領域3から検出され、保留表示部E3の雲画像Cを保留予告演出の対象として選択した場合には特図先読み領域2から検出され、保留表示部E1の雲画像Cを保留予告演出の対象として選択した場合には特図先読み領域1から検出される。
【0136】
サブ制御回路81はS265で当否の事前判定結果が大当りである場合には図40(b)の予告演出コマンドテーブルから予告演出コマンドを選択し、当否の事前判定結果が外れである場合には図40(c)の予告演出コマンドテーブルから予告演出コマンドを選択する。この予告演出コマンドは予告演出コマンドテーブルの選択確率の欄に記載された確率で選択されるものであり、サブ制御回路81はS266で画像制御回路91に予告演出コマンドの選択結果を送信する。この画像制御回路91は予告演出コマンドを受信すると、CGROMから予告演出コマンドの受信結果に応じた画像データを検出し、画像データの検出結果を再生することで演出図柄表示器32に保留予告演出の画像を表示する。
【0137】
予告演出コマンド11は成功の結末2の保留予告演出の画像を表示するものであり、予告演出コマンド12は成功の結末1の保留予告演出の画像を表示するものであり、予告演出コマンド13は失敗の結末の保留予告演出の画像を表示するものであり、予告演出コマンド11~13の選択確率は「失敗の結末」→「成功の結末1」→「成功の結末2」の順序で大当りの信頼度が高くなるように設定されている。
上記実施例6によれば次の効果を奏する。
保留領域E内に複数の雲画像Cが炎画像Fの未添付状態で表示されている状態で複数の雲画像Cのうちの1つに炎画像Fを添付する場合に全ての雲画像Cを視認不能な状態とした後に視認可能な状態とした。このため、遊技者の目線で複数の雲画像Cの全てが視認不能な状態から視認可能な状態となるときに1つの雲画像Cだけが炎画像Fの添付状態で現れるので、保留予告演出の視覚的な趣向性を高めることが可能になる。
予告態様の雲画像Cとして初期態様の雲画像Cに炎画像Fが合成されたものを表示した。このため、雲画像Cの見え方に大きな差異が付くので、保留予告演出の視覚的な趣向性を高めることが可能になる。
上記実施例5および6においては、煙幕画像Sを半透明な色彩とする等、雲画像Cの視認性を直前に比べて低下させても良く、要は雲画像Cを視認困難な状態から当該視認困難な状態に比べて視認容易な状態とすれば良い。
【0138】
上記実施例1ないし6においては、本発明を1種または2種または3種のパチンコ遊技機に適用しても良い。
本発明は上記実施例1ないし6に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することが可能である。
【0139】
上記実施例1ないし6には特許請求の範囲に記載された発明に加えて次の[参考発明1-1]~[1-5][2-1][3-1]~[3-5][4-1][5-1] ~[5-7][6-1]が記載されている。
遊技機には遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定し、図柄遊技の画像で当否の判定結果を遊技者に報知する構成のものがある。この遊技機の場合には図柄遊技の画像の表示状態で遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に保留絵柄を表示し、次回の図柄遊技の画像が表示開始されることを待つ保留状態にあることを遊技者に保留絵柄によって報知している(特開2012-139473号公報参照)。この遊技機の場合には保留絵柄の色彩を通常色から非通常色に変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆することが行われている。この従来の遊技機の場合には遊技者に信頼度を示唆する予告演出の内容が単調であり、予告演出の趣向性の点で改善の余地が残されていた。 [参考発明1-1]~[参考発明6-1]は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、予告演出の趣向性を高めることが可能な遊技機を提供することにある。
【0140】
[参考発明1-1]
遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示されるものであって、遊技球が当該図柄遊技の画像の表示状態で前記入球領域に有効に入球した場合に保留絵柄が表示される第1の表示領域および所定の合成絵柄が表示される第2の表示領域を有する表示器と、
前記第1の表示領域内に前記保留絵柄を表示するものであって、前記第2の表示領域内に前記合成絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、
前記絵柄表示手段は、
前記保留絵柄および前記合成絵柄間を合成することに応じて新たな態様の保留絵柄を表示することが可能なものであることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、保留絵柄および合成絵柄間が合成されることに応じて新たな態様の保留絵柄が表示される。このため、保留絵柄の態様が変化する画像の視覚的な趣向性が高まるので、保留絵柄の態様の変化で遊技者に信頼度を示唆する予告演出の趣向性が高まる。しかも、第1の表示領域内の保留絵柄および第1の表示領域とは異なる第2の表示領域内の合成絵柄間が合成される。このため、遊技者の目線で合成絵柄が予測外の機能を果たすことになるので、予告演出の趣向性が一層高まる。
【0141】
[参考発明1-2]
前記絵柄表示手段は、前記保留絵柄および前記合成絵柄間を合成する前に両者間が合成されることを遊技者に示唆する目印絵柄を前記保留絵柄に添付することを特徴とする[参考発明1-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、保留絵柄および合成絵柄間の合成前に目印絵柄が保留絵柄に添付される。このため、何かが起こることに対する遊技者の期待感が保留絵柄の態様の変化によって高められるので、予告演出の趣向性が一層高まる。しかも、複数の保留絵柄の何れに合成絵柄が合成されるかを遊技者に事前に報知することが可能となる。
【0142】
[参考発明1-3]
前記表示器は、前記第1の表示領域の内部または外部に位置して保留表示部を有するものであり、
前記絵柄表示手段は、前記図柄遊技の画像が新たに表示開始されることに応じて前記第1の表示領域内の前記保留絵柄を前記保留表示部内に表示するものであって、前記保留絵柄および前記合成絵柄間を前記保留表示部内で合成することを特徴とする[参考発明1-1]または[1-2]に記載の遊技機。
上記手段によれば、表示器の保留表示部内に保留絵柄が表示されている状態では当該保留絵柄に対応する図柄遊技の画像が表示されており、保留絵柄および合成絵柄間が保留表示部内で合成されることに応じて新たな保留絵柄が保留表示部内に表示される。このため、遊技者の目線で保留表示部内の新たな保留絵柄が現在進行中の図柄遊技を対象としていることが明確になるので、新たな保留絵柄の態様で大当りの信頼度を遊技者に示唆する場合に当該信頼度が現在進行中の図柄遊技を対象としていることも明確になる。
【0143】
[参考発明1-4]
前記絵柄表示手段は、前記保留絵柄および前記合成絵柄の少なくとも一方の態様を時間の経過に伴って変化させた後に両者間を合成することを特徴とする[参考発明1-1]ないし[参考発明1-3]のいずれかに記載の遊技機。
上記手段によれば、保留絵柄および合成絵柄の少なくとも一方の態様が時間の経過に伴って変化するので、遊技者の大当りに対する期待感を高めることができる。しかも、保留絵柄および合成絵柄の少なくとも一方の態様が変化した後に両者間が合成されることに応じて新たな態様の保留絵柄が表示されるので、遊技者の大当りに対する期待感を一層大きく高めることができる。
【0144】
[参考発明1-5]
前記絵柄表示手段は、前記保留絵柄を遮蔽する遮蔽絵柄を表示することが可能なものであって、前記遮蔽絵柄の表示後に前記保留絵柄を前記合成絵柄が合成された態様で表示する第1の演出パターンおよび前記合成絵柄が合成されていない態様で表示する第2の演出パターンを有していることを特徴とする[参考発明1-1]ないし[参考発明1-4]のいずれかに記載の遊技機。
上記手段によれば、第1の演出パターンでは遮蔽絵柄の表示後に保留絵柄および合成絵柄間が合成された新たな態様の保留絵柄が表示され、第2の演出パターンでは遮蔽絵柄の表示後に合成絵柄が合成されていない古い態様の保留絵柄が表示されるので、遊技者の目線では保留絵柄が遮蔽絵柄によって遮蔽される毎に新たな態様に変化することを期待することができる。このため、遊技者にとって期待感が高まる頻度が増えるので、遊技の趣向性が向上する。
【0145】
[参考発明2-1]
遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像を所定の表示器に表示する図柄遊技手段と、
遊技球が前記図柄遊技の画像の表示状態で前記入球領域に有効に入球した場合に前記表示器に保留絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、
前記絵柄表示手段は、
前記図柄遊技の画像で前記判定手段の判定結果が遊技者に報知される前の図柄遊技中に前記表示器に表示されている背景画像の一部を前記保留絵柄と合成することに応じて新たな態様の保留絵柄を表示することを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、図柄遊技の背景画像の一部が保留絵柄と合成されることに応じて新たな態様の保留絵柄が表示される。このため、遊技者の目線で背景画像の一部が切取られて保留絵柄と合成された印象となるので、予告演出の趣向性が高まる。
【0146】
[参考発明3-1]
遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示されるものであって、当該図柄遊技の画像で遊技者に報知されていない判定結果が存在することを遊技者に報知する保留絵柄が表示される保留領域を有する表示器と、
前記保留領域内に前記保留絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、
前記絵柄表示手段は、前記保留絵柄とは異なる態様の演出絵柄を前記保留領域内に前記保留絵柄に換えて表示することが可能なものであって、前記保留領域内に前記演出絵柄を表示する場合には前記保留領域内に表示されていた前記保留絵柄を示唆する態様の示唆絵柄を前記保留領域の外部に表示することを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、表示器のうち保留領域の外部に示唆絵柄が表示される。この示唆絵柄は保留領域内の保留絵柄を遊技者に示唆するものであり、大当りに結び付く何かが起こることに対する遊技者の期待感を高める。しかも、保留領域の外部に示唆絵柄が表示される場合には保留絵柄とは異なる態様の演出絵柄が保留絵柄に換えて保留領域内に表示されるので、何かが起こることに対する遊技者の期待感が一層高まる。従って、保留絵柄の色彩を変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて予告演出の趣向性を高めることが可能となる。
【0147】
[参考発明3-2]
前記絵柄表示手段は、前記図柄遊技の画像で当りの判定結果が報知される確度を遊技者に示唆する複数の態様のいずれかで前記示唆絵柄を表示することを特徴とする[参考発明3-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、示唆絵柄を保留領域内の保留絵柄に比べて大きなサイズで表示することが可能になる。このため、遊技者の目線で示唆絵柄を見易くなるので、大当りの信頼度を容易に把握することが可能となる。
【0148】
[参考発明3-3]
前記保留領域は、前記保留絵柄に対応する前記図柄遊技の画像が表示開始されることに応じて前記保留絵柄が移動表示される保留表示部を有するものであり、
前記絵柄表示手段は、前記演出絵柄を前記保留表示部内の前記保留絵柄に換えて前記保留表示部内に表示することを特徴とする[参考発明3-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、図柄遊技の画像が表示開始された場合には保留絵柄が保留表示部内に移動表示される。この状態で保留領域の外部に示唆絵柄が表示され、保留表示部内に保留絵柄に換えて演出絵柄が表示されるので、一連の演出が現在進行中の図柄遊技を対象としていることを遊技者が容易に把握することが可能となる。
【0149】
[参考発明3-4]
前記表示器には、前記図柄遊技の画像として複数の図柄要素をスクロール状態からスクロール停止状態とするものが表示され、
前記絵柄表示手段は、前記示唆絵柄および前記演出絵柄を前記複数の図柄要素のスクロール方向に並べて表示することを特徴とする[参考発明3-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、示唆絵柄および演出絵柄が複数の図柄要素のスクロール方向に並べて表示されるので、遊技者がスクロール中の図柄要素を目で追いながら示唆絵柄および演出絵柄の双方を同時に目で捉え易くなる。
【0150】
[参考発明3-5]
前記絵柄表示手段は、前記演出絵柄として前記示唆絵柄に向けて延びる絵柄を表示することを特徴とする[参考発明3-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技者が保留領域内の演出図柄を目で追うことで示唆絵柄を捉えることができるので、示唆絵柄を見逃し難くなる。
【0151】
[参考発明4-1]
遊技球が所定の入球領域に有効に入球した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果を遊技者に報知する図柄遊技の画像が表示されるものであって、当該図柄遊技の画像で遊技者に報知されていない判定結果が存在することを遊技者に報知する保留絵柄が表示される保留領域を有する表示器と、
前記保留領域内に前記保留絵柄を表示する絵柄表示手段と、
前記図柄遊技の画像で当りの判定結果が報知されることを確定的または非確定的に遊技者に予告する予告演出の画像を前記表示器のうち前記保留領域の外部に表示する予告演出手段を備え、
前記絵柄表示手段は、
前記予告演出の画像が表示される場合に前記保留領域内から前記保留絵柄を消去するものであって、
前記保留領域内から前記保留絵柄を消去した場合には前記保留領域内から前記予告演出の画像に向けて延びる案内絵柄を表示することが可能なものであることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、表示器のうち保留領域の外部に予告演出の画像が表示される場合には保留領域内から保留絵柄が消去され、保留領域内から予告演出の画像に向けて延びる案内絵柄が表示されるので、保留絵柄の色彩を変えることに応じて大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて予告演出の趣向性を高めることが可能となる。しかも、遊技者が案内絵柄を目で追うことに応じて予告演出の画像を捉えることができるので、予告演出を見逃し難くなる。
【0152】
[参考発明5-1]
遊技球が所定の入球領域に所定条件の非成立状態で有効に入球する毎に当否の判定を保留するものであって、当該所定条件が成立した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段が当否の判定を保留する毎に所定の表示器の保留領域内に保留絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、
前記絵柄表示手段は、
前記保留絵柄を互いに異なる複数種の態様で表示することが可能なものであって、
前記保留絵柄を当該複数種の態様のいずれか1つから別の1つに変える場合には前記保留絵柄を当該1つの態様で遊技者から視認困難な状態とした後に当該別の1つの態様で遊技者から視認容易な状態とすることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技者の目線で保留絵柄が視認困難な状態から視認容易な状態となることに応じて視認困難な状態となる直前の態様とは別の態様で出現するので、保留絵柄の色彩を変えることのみで大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて予告演出の趣向性が向上する。
【0153】
[参考発明5-2]
前記判定手段が当否を判定するより前に当否を先読みする先読み手段を備え、
前記絵柄表示手段は、前記先読み手段の先読み結果を遊技者に示唆する予告態様で前記保留絵柄を表示することが可能なものであって、前記判定手段が当否の判定を保留する毎に前記保留領域内に前記保留絵柄を初期態様で表示し、前記保留絵柄を前記初期態様から前記予告態様に変える場合には前記保留絵柄を前記初期態様で遊技者から視認困難な状態とした後に前記予告態様で視認容易な状態とすることを特徴とする[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技者の目線で初期態様の保留絵柄が視認困難な状態から視認容易な状態となることに応じて予告態様の保留絵柄が出現するので、保留絵柄の色彩を変えることのみで大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて予告演出の趣向性が向上する。
【0154】
[参考発明5-3]
前記絵柄表示手段は、前記保留領域内に複数の保留絵柄を表示している状態で当該複数の保留絵柄のうちの1つの態様を変える場合には当該1つの保留絵柄に目印絵柄を添付することを特徴とする[参考発明5-1]または[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、複数の保留絵柄のうちの1つに目印絵柄が添付された後に当該1つの保留絵柄の態様が視認困難な状態を経て変化するので、遊技者にいずれの保留絵柄の態様が変化するかを示唆することが可能となる。
【0155】
[参考発明5-4]
前記絵柄表示手段は、前記目印絵柄が前記保留領域の外部から内部に飛込んで前記一つの保留絵柄に合成される画像を表示することを特徴とする[参考発明5-3]に記載の遊技機。
上記手段によれば、目印絵柄が複数の保留絵柄のうちの1つに添付されるまで何れの保留絵柄に添付されるかが遊技者の目線で分からなくなるので、遊技者が所望する保留絵柄に目印絵柄が添付されることを遊技者に期待させることが可能になる。
【0156】
[参考発明5-5]
前記絵柄表示手段は、前記保留領域内に複数の保留絵柄を表示している状態で当該複数の保留絵柄のうちの1つの態様を変える場合には当該複数の全ての保留絵柄を視認困難な状態とした後に視認容易な状態とする演出内容の画像を表示することを特徴とする[参考発明5-1]または[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、遊技者の目線で複数の保留絵柄の全てが視認困難な状態から視認容易な状態となるときに1つの保留絵柄だけが残りの保留絵柄とは異なる態様で現れるので、予告演出の視覚的な趣向性を高めることが可能になる。
【0157】
[参考発明5-6]
前記絵柄表示手段は、前記保留絵柄に前記保留絵柄とは異なる合成絵柄を合成することに応じて前記保留絵柄の態様を変えることを特徴とする[参考発明5-1]または[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、保留絵柄に合成絵柄が合成されることに応じて保留絵柄の態様が変化する。このため、保留絵柄の見え方に合成絵柄の合成の前後で大きな違いが付くので、予告演出の視覚的な趣向性を高めることが可能になる。
【0158】
[参考発明5-7]
前記絵柄表示手段は、前記保留絵柄を遊技者から視認困難な状態とした後に視認困難な状態とする直前の態様で視認容易な状態とする演出内容の画像を表示することが可能なものである特徴とする[参考発明5-1]または[参考発明5-1]に記載の遊技機。
上記手段によれば、保留絵柄が視認困難な状態から視認容易な状態を経て別の態様で現れる第1の演出パターンおよび以前の態様で現れる第2の演出パターンが生成されるので、保留絵柄の態様が変わるか否かに対するドキドキ感を遊技者に与えることが可能になる。
【0159】
[参考発明6-1]
遊技球が所定の入球領域に所定条件の非成立状態で有効に入球した場合に当否の判定を保留するものであって、当該所定条件が成立した場合に当否を判定する判定手段と、
前記判定手段が当否の判定を保留した場合に所定の表示器に保留絵柄を表示する絵柄表示手段を備え、
前記絵柄表示手段は、
大当りの信頼度を遊技者に示唆しない非示唆態様および示唆する示唆態様で前記保留絵柄を表示することが可能なものであって、
前記保留絵柄を非示唆態様から示唆態様に変える場合には前記保留絵柄を非示唆態様で遊技者から視認困難な状態とした後に示唆態様で視認容易な状態とすることを特徴とする遊技機。
上記手段によれば、遊技者の目線で保留絵柄が視認困難な状態から視認容易な状態となることに応じて非示唆態様から示唆態様に変化するので、保留絵柄の色彩を変えることのみで大当りの信頼度を遊技者に示唆していた従来に比べて予告演出の趣向性が向上する。
【符号の説明】
【0160】
15は始動口(所定の入球領域)、51は主制御回路(判定手段、先読み手段)、91は画像制御回路(絵柄表示手段,図柄遊技手段)、Cは雲画像(保留絵柄)、Crは雷雲画像(示唆絵柄)、Eは保留領域(第1の表示領域)、E0は保留表示部(所定領域)、Eoは演出領域(第2の表示領域)、Fは炎画像(合成絵柄)、Gはグレネード画像(目印絵柄)、Hは吹出し画像(目印画像)、Lは稲妻画像(合成絵柄)、Pは電柱画像(案内絵柄)、Sは煙幕画像(遮蔽絵柄)、Wは女性画像(目印絵柄)である。
図1
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