(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163092
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】正台形図法による世界地図
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20231101BHJP
【FI】
G09B29/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022082619
(22)【出願日】2022-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】592040284
【氏名又は名称】川合 宣雄
(72)【発明者】
【氏名】川合 宣雄
【テーマコード(参考)】
2C032
【Fターム(参考)】
2C032HA00
(57)【要約】
【課題】地球上の陸地の形状と面積を正しく表し、経度と緯度の座標上での当該地点を正確に配し、ひずみのない世界地図を平面上に描写する。
【解決手段】世界地図を描くときは、緯度と経度を基準にするが、その線で小さく囲まれた部分が必ず正台形になるのは、緯度経度共に長大なために、地球の丸みを無視して直線と考えても問題はないからであって、だとすればその最大の形も正台形の集合体となりうる。正台形図法による世界地図は、3次元球体(地球)を2次元に落とし込むための図法であり、球体を描く際の歪みを赤道と85度線を開くことによって吸収し、陸地の面積と形状を正しく描写できるようにしたものである。当図では大陸や大きな島を本来のグループ内に納めるために日付変更線などを参考にして数カ所の経度線に変化をつけているし、緯度85度線もグリーンランドを見映え良く地図内に納めるためであるから、赤道とは違って必ずしも85度線でなければならないわけではない。正台形図法による世界地図を眺めたとき、あたかも地球儀の裏表を同時に観察しているようであり、地球の陸地の形状を感覚的に正しく認識することができる。各座標上にはあるべき地点があり、陸地の面積と形状が正しく表示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
正台形を基本に、赤道と85度線を開くことによって球体のひずみを取り、すべての座標において陸地の面積と形状が正しい世界地図
【請求項2】
上記の世界地図の輪郭線を切り抜き、裏側をへこませて組み合わせることによって完成する地球儀
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陸地の面積と形状を正しく表すことのできる世界地図の図法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、世界地図の図法は数多く発表されてきた。
【0003】
しかしながら、いずれにも陸地の面積と形状が実際とかけ離れていたり、正面に対して側面がゆがんだりの欠点がある。
【0004】
台形世界地図というものがあるが、球体を平面上に書く際に発生するひずみの問題が解決されていないので不正確である。
【0005】
3次元形状(地球)を2次元で表示させる場合には、歪みが生じ、面積、角度、距離等を同時に正しく表示できないことが一般的である、と信じられてきたゆえに、世界地図には歪みやゆがみがあって当然との風潮がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
世界地図に求められる要素としては、各陸地の面積と形状が正しいこと、本来の緯度経度上に当該の場所があること、地図の周縁部にあってもひずみやゆがみがないこと、などがあげられるが、従来の図法ではこれらの要素を平面図で描写することができなかった。本発明は、これらの課題を克服した、平明で正確な世界地図の図法である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
地球を西経10度、東経170度で縦割りし、右に西半球、左に東半球が配されるように横方向に並べる。
【0008】
地球上に定められた緯度と経度とで囲まれる小さな範囲は必ず正台形となり、形の違いは極に近づくにしたがって上辺と底辺が短くなることだけである。
【0009】
すべてが正台形から成り立っているので、その最大の形も正台形の集合体になる。
【0010】
問題は地球の丸みであって、赤道と85度線を開くことによって丸みを吸収、歪みもゆがみもない四半球図を平面上に書くことができる。
【0011】
緯度経度の座標上にそれぞれの地点を置いていけば、陸地の面積も形状も正しい世界地図が完成する。
【発明の効果】
【0012】
正台形図法で描かれた世界地図によって、あたかも地球儀の裏表を同時に見ているような感覚があり、周縁を切り抜いて裏側をへこませることで地球儀が完成する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【発明を実施するための形態】
【0014】
[
図1]によって説明すると、縦に経度線、横に緯度線が記され、右に西半球、左に東半球が配された世界地図である。
【0015】
赤道が上下に開いているが、これによって地球の丸みを吸収して、球体を平面図として書くことができる。
【0016】
基本構成を正台形にするために、85度でも緯度線が開き、上辺と底辺並びに垂線を直線としている。
【0017】
85度線の両極側は半円となっているが、これも基本的には台形の集合体であり、極でのみ三角錐の形となる。
【0018】
西経170度線が日付変更線を参考にして屈曲しているのはロシアとニュージーランドを納めるためであり、アフリカ西端も同様に救済している。