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特開2023-163163アクティブエンジンマウントの機能診断方法および装置
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  • 特開-アクティブエンジンマウントの機能診断方法および装置 図1
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  • 特開-アクティブエンジンマウントの機能診断方法および装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163163
(43)【公開日】2023-11-09
(54)【発明の名称】アクティブエンジンマウントの機能診断方法および装置
(51)【国際特許分類】
   G01H 17/00 20060101AFI20231101BHJP
   G01M 99/00 20110101ALI20231101BHJP
【FI】
G01H17/00 Z
G01M99/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023072003
(22)【出願日】2023-04-26
(31)【優先権主張番号】10 2022 204 073.2
(32)【優先日】2022-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】アヒム・ヒルヒェンハイン
(72)【発明者】
【氏名】グイド・ポルテン
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヘン・ホーフシュテッター
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・ゴットリープ
【テーマコード(参考)】
2G024
2G064
【Fターム(参考)】
2G024AD01
2G024BA27
2G024CA13
2G024FA06
2G024FA15
2G064AA15
2G064AB01
2G064AB02
2G064AB22
2G064BA02
2G064BD02
2G064CC02
2G064CC41
2G064DD02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】原動機用のアクティブマウントシステムの機能性を検査するための方法を提供する。
【解決手段】原動機(1)用のアクティブマウントシステムの機能性を検査するための方法であって、-エンジンシステムの作動による振動の発生を除去または低減するように構成されたアクティブマウントシステムを備えた、エンジンシステムを作動させるステップと、
-前記原動機(1)の回転数表示を提供するステップ(S2)と、
-少なくとも1つの通過周波数領域(FB)内で、前記回転数表示の波形をバンドパスフィルタでフィルタリングするステップ(S4)と、
-前記少なくとも1つの通過周波数領域(FB)内で、前記回転数表示の波形を分析して、振動エネルギーまたは最大振幅を決定するステップ(S5)と、
-前記振動エネルギーまたは前記最大振幅に応じてエラーを判定するステップ(S6、S7、S8)と、を含む方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原動機(1)用のアクティブマウントシステムの機能性を検査するための方法であって、
-エンジンシステムの作動による振動の発生を除去または低減するように構成されたアクティブマウントシステムを備えた、エンジンシステムを作動させるステップと、
-前記原動機(1)の回転数表示を提供するステップ(S2)と、
-少なくとも1つの通過周波数領域(FB)内で、前記回転数表示の波形をバンドパスフィルタでフィルタリングするステップ(S4)と、
-前記少なくとも1つの通過周波数領域(FB)内で、前記回転数表示の波形を分析して、振動エネルギーまたは最大振幅を決定するステップ(S5)と、
-前記振動エネルギーまたは前記最大振幅に応じてエラーを判定するステップ(S6、S7、S8)と、
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの通過周波数領域(FB)は、特に負荷および/または回転数によって定義される前記原動機(1)の作動点に応じて、特に所定の特性マップを用いて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの通過周波数領域(FB)のそれぞれに対するバンドパスフィルタのゲインおよび/またはエッジ勾配は、特に負荷および/または回転数によって定義される前記原動機の作動点に応じて、特に特性マップを用いて決定される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記特性マップは、前記原動機(1)の作動によりそこで発生する励振が前記アクティブマウントシステムの振動抑制機能によって減衰するように、前記少なくとも1つの通過周波数領域(FB)が表示されるように構成されている、請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
閾値に基づいて前記振動エネルギーまたは前記最大振幅との閾値比較を行うことで、前記エラーが判定される、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記閾値は、前記原動機(1)の作動点に応じて選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
エラーが判定された場合、エラーメモリへのエラー入力、自動車の運転者へのサービス通知、フリート管理システムへのオンライン報告、妥当性検査のための測定の繰り返し、および/または緊急動作の実施を、特に前記原動機のエンジントルクを低下させて行う、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記アクティブマウントシステムは、打消しを行い、制御可能な可変ダンピングを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
原動機(1)と、前記原動機の作動による保持部に対する振動励振を低減するアクティブマウントシステムと、
-エンジンシステムの作動による振動の発生を除去または低減するように構成されたアクティブマウントシステムを備えた、エンジンシステムを作動させ、
-前記原動機(1)の回転数表示を提供し、
-少なくとも1つの通過周波数領域(FB)内で、前記回転数表示の波形をバンドパスフィルタでフィルタリングし、
-前記少なくとも1つの通過周波数領域(FB)内で、前記回転数表示の波形を分析して、振動エネルギーまたは最大振幅を決定し、
-前記振動エネルギーまたは前記最大振幅に応じてエラーを判定する、
ように構成されているマウント制御ユニット(6)と、を備えた装置。
【請求項10】
プログラムが少なくとも1つのデータ処理装置によって実行されたとき、前記データ処理装置に請求項1~9のいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【請求項11】
少なくとも1つのデータ処理装置によって実行されたとき、前記データ処理装置に請求項1~9のいずれか一項に記載の方法のステップを実行させる命令を含む、機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動の大きい原動機、特に内燃機関用のアクティブマウントシステムに関し、特にアクティブエンジンマウントの機能性を検知または診断するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば内燃機関などの原動機の振動が、例えば自動車の周辺システムを妨害することを低減するために、通常、アクティブエンジンマウントが使用される。アクティブエンジンマウントは、保持フレームと原動機との間に配置され、原動機による特定の周波数領域の励振を、適宜打ち消して補償することにより、原動機が保持されるフレームへの振動伝達が大幅に低減される。あるいは、アクティブエンジンマウントは、原動機の振動励振に応じて調整することができる制御可能な可変ダンピングを有していてもよい。
【0003】
法的要求の範囲内で、自動車における全ての排出関連機能および安全関連機能を監視することが必要である。特に、原動機による振動励振は、そこで測定される回転数信号とクロストークし、ひいては原動機としての内燃機関における排気ガス排出または排出低減機能に影響を与える可能性があるため、そのような励振を減衰するアクティブエンジンマウントの機能性を監視することが必要である。
【0004】
独国特許出願公開第102018107732号明細書は、エンジンの振動を車両のキャビンおよびシャーシから分離するように構成されたアクティブエンジンマウントが、所期のように機能しているかどうかを診断するための方法およびシステムを開示している。一例では、方法は、予め選択されたエンジンシリンダにおける燃焼事象の妨害を誘発し、複数のモードでアクティブエンジンマウントを作動させることによって、アクティブエンジンマウントの妨害を表示することを含み、表示は、各モード中の車両シャーシの振動量に応答している。誘発された燃焼事象の妨害に応じて、かつ、アクティブエンジンマウントが複数のモードで制御されることに応答して、シャーシの振動を監視することにより、アクティブエンジンマウントが所期のように機能しているかどうかを示すことができる。
【0005】
独国特許出願公開第102006044320号明細書は、駆動ユニットを車両の支持フレームに取り付けるためのアクティブマウントを開示しており、少なくとも1つの弾性パッシブマウント部材と、少なくとも1つのアクチュエータと、駆動ユニットの振動を測定するためのセンサと、センサからの測定信号を処理し、駆動ユニットから発生する振動がマウントシステム内でアクティブに減衰および/または周波数シフトされるようにアクチュエータを制御する、アクチュエータに対応付けられた制御装置と、を含む。マウントは、駆動ユニットの作動中に発生する振動をアクティブに打ち消すために使用できるだけでなく、アクティブマウントシステムに必要なセンサシステムを介して駆動装置に診断機能を提供し、部品の摩耗に起因する異常な振動を適時検知し、適切な対策を講じることにも適している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102018107732号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102006044320号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、請求項1に係る原動機をマウントするためのアクティブマウントの機能を監視する方法と、独立形式請求項に係る対応する装置とが企図されている。
改善形態は、引用形式請求項に記載されている。
【0008】
第1の態様によれば、原動機用のアクティブマウントシステムの機能性を検査するための方法であって、
-エンジンシステムの作動による振動の発生を除去または低減するように構成されたアクティブマウントシステムを備えた、エンジンシステムを作動させるステップと、
-原動機の回転数表示を提供するステップと、
-少なくとも1つの通過周波数領域内で、回転数表示の波形をバンドパスフィルタでフィルタリングするステップと、
-少なくとも1つの通過周波数領域内で、回転数表示の波形を分析して、振動エネルギーまたは最大振幅を決定するステップと、
-振動エネルギーまたは最大振幅に応じてエラーを判定するステップと、
を含む方法が企図されている。
【0009】
自動車用の原動機、特に内燃機関において、原動機からの、および原動機に及ぼされる振動は、1つまたは複数のアクティブマウントを有するアクティブマウントシステムによって減衰される。ここで、原動機の振動の振動振幅が測定され、1つまたは複数のアクティブマウントのアクティブ制御によって振動が減衰される。
【0010】
原動機の振動は、回転数の波形に影響を与える。他のエンジン機能の制御のために、原動機では通常、既に回転信号が検出され、原動機の振動を検知するために適宜評価することができる。
【0011】
加えて、上記の方法は、回転数信号が特定の時間範囲で検出され、周波数分析を用いて、1つまたは複数の所定の周波数領域に関して評価されることが企図されている。ここで、1つまたは複数の周波数領域は、原動機の作動により、例えば共振により、励振が生じる既知の周波数領域として選択されている。
【0012】
さらに、少なくとも1つの通過周波数領域は、特に負荷および/または回転数によって定義される原動機の作動点に応じて、特に特性マップを用いて決定することができる。さらに、少なくとも1つの各通過周波数領域に対するバンドパスフィルタのゲインおよび/またはエッジ勾配は、特に負荷および/または回転数によって定義される原動機の作動点に応じて、特に特性マップを用いて決定することができる。
【0013】
特性マップは、原動機の作動によりそこで発生する励振がアクティブエンジンマウントの振動抑制機能によって減衰するように、少なくとも1つの通過周波数領域が表示されるように構成することができる。
【0014】
回転数信号は、バンドパスフィルタを用いてフィルタリングすることができ、バンドパスフィルタの1つまたは複数の所定の周波数領域(通過周波数領域)は、そこで発生する励振が、アクティブエンジンマウントの機能によって減衰されるように選択されている。ここで、通過周波数領域は、アクティブマウントシステムによって補償または減衰される励振が、結果として得られる信号において特に顕著となるように選択されている。特に、通過周波数領域は、エンジンシステムの1つまたは複数の共振周波数を含んでよい。
【0015】
閾値に基づいて振動エネルギーまたは最大振幅との閾値比較を行うことで、エラー判定することを企図することができる。特に、閾値は、原動機の作動点に応じて選択することができる。
【0016】
フィルタリングされた回転数信号は、1つまたは複数の周波数領域のそれぞれの振動エネルギーまたは最大振幅を、所定の、固定または可変の閾値と比較することで評価される。特定された振動エネルギーまたは最大振幅が、1つまたは複数の周波数領域の少なくとも1つにおいて閾値を超えると、エラー応答を実行することができる。
【0017】
バンドパスフィルタの特性や、振動エネルギーの閾値比較に用いられる閾値は、特性マップなどを用いて、作動点に応じて設定することができる。加えて、原動機の作動点は、例えば、負荷と回転数によって決定することができる。
【0018】
エラー応答は、例えば、エラーメモリへのエラー入力、自動車の運転者へのサービス通知、フリート管理システムへのオンライン報告、妥当性検査のための測定の繰り返し、および/または緊急動作の実施を、特に原動機のエンジントルクを低下させて行うことができる。
【0019】
さらなる態様によれば、原動機と、原動機の作動による保持部に対する振動励振を低減するアクティブマウントシステムと、
-エンジンシステムの作動による振動の発生を除去または低減するように構成されたアクティブマウントシステムを備えた、エンジンシステムを作動させ、
-原動機の回転数表示を提供し、
-少なくとも1つの通過周波数領域内で、回転数表示の波形をバンドパスフィルタでフィルタリングし、
-少なくとも1つの通過周波数領域内で、回転数表示の波形を分析して、振動エネルギーまたは最大振幅を決定し、
-振動エネルギーまたは最大振幅に応じてエラーを判定する、
ように構成されているマウント制御ユニットと、を備えた装置が企図されている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
実施形態を、添付の図面を参照して以下に詳述する。
図1】アクティブマウントシステムによって自動車のフレームに垂設されている、自動車用の原動機の概略図である。
図2】アクティブマウントシステムの機能性を検査するための方法を説明するフローチャートである。
図3】原動機のある作動点における異なる周波数帯域の振動エネルギーレベルに関する、周波数と振動エネルギーの図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、自動車のフレーム2に垂設された原動機1を備えた自動車のエンジンシステムの一部を概略的に示す。原動機1は、自動車を駆動するために機能し、内燃機関等として構成することができ、特に、作動時に作動点に応じて異なる振動を及ぼす可能性のある原動機として構成することができる。
【0022】
原動機1は、出力軸3を介して、自動車の駆動系統に接続されている。出力軸3には、高い時間分解能で回転数信号を検出することができる回転数センサ4が配置されている。
原動機1は、1つまたは複数のアクティブマウント5を備えたアクティブマウントシステムを介してフレームに垂設されている。アクティブマウントシステムは、マウント制御信号Lに応じて、減衰を段階的または可変的に調整し、および/または1つまたは複数の特定の周波数での打消しを可変的に適用することを企図する。マウント制御信号Lは、マウント制御ユニット6によって提供される。
【0023】
マウント制御ユニット6は、マイクロコントローラによって実施することができ、原動機1の作動点に応じた特性マップに基づいて、または原動機1の実際に発生した振動の測定に基づいて、アクティブマウントの制御を実行するように構成することができる。原動機1の実際に発生した振動は、センサやその他の方法で検出することができる。
【0024】
アクティブマウント5の機能性を検査するために、マウント制御ユニット6またはさらなる制御ユニットにおいて、アクティブマウントシステムの適切な機能を監視するために使用される機能が設けられている。
【0025】
本方法は、マウント制御ユニット6においてハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施することができ、図2のフローチャートを参照して詳述される。
ステップS1において、原動機1が適切な特性マップ点で作動しているかどうかが検査される。特性マップ点は、例えば、瞬時負荷や瞬時回転数だけでなく、他のスイッチング条件によっても特徴付けることができる作動点によって決定される。
【0026】
原動機が適切な特性マップ点の集合に属する作動点にあると判定された場合(選択肢:はい)、方法はステップS2に続き、そうでない場合(選択肢:いいえ)、ステップS1に戻る。適切な特性マップ点は、アクティブマウントシステムがない場合に原動機1の振動につながり得る、励振が発生する作動点であると見なされる。これらの特性マップ点は、システム知識によって、または実験的に決定され、適宜設定することができる。
【0027】
ステップS2において、所定の評価時間窓にわたって高周波サンプリングされた回転数センサ4の回転数信号が提供される。サンプリング周波数は、十分に正確な周波数解析を実行できるようにするために、好ましくは5kHz以上、好ましくは10kHz以上である。回転数信号は、通常、エンジンシステムに存在し、後述する機能のみに対するアクティブマウント5の機能性を監視するための評価のために提供される必要がある。
【0028】
ステップS3において、通常、サンプリングされた、すなわちデジタル化された信号時系列として存在する回転数信号が、ノイズ補正される。例えば、異常値が除去され、および/または回転数信号が平滑化される。
【0029】
ステップS4において、サンプリングされた信号時系列は、1つまたは複数の通過周波数領域を有するバンドパスフィルタでフィルタリングされる。フィルタパラメータとしてのバンドパスフィルタのゲイン、エッジ勾配および通過周波数領域(通過領域)は、所定の特性マップに従った作動状態に応じて選択することができる。特性マップは、例えば、クラッチの開閉、変速装置の摩擦結合の有無をさらに考慮することができる。
【0030】
バンドパスフィルタの通過周波数領域は、アクティブマウント5によって補償される励振が、結果として得られる信号において特に顕著となるように選択される。
ステップS5において、周波数解析を用いて、フィルタリングされた信号時系列の各通過周波数領域に関する振動エネルギーまたは最大振幅が決定される。
【0031】
ステップS6において、振動エネルギーもしくは最大振幅、またはそれに相当する量が、周波数領域のそれぞれに関して、それぞれ所定の閾値に基づく閾値比較によって評価される。
【0032】
ステップS7における検査で、通過周波数領域において、結果として得られるフィルタリングされた信号時系列の振動エネルギーが閾値を超えたと判定された場合(選択肢:はい)、アクティブマウント5の機能性にエラーが生じたと判定される。
【0033】
閾値は、特にバンドパスフィルタのゲイン、エッジ勾配および通過フィルタ周波数に関して、固定または可変とすることができる。閾値は、フィルタパラメータに従って、作動点にも応じて選択してもよい。あるいは、閾値は、異なるフィルタリングを施した第2の信号の振動エネルギーまたは最大振幅を示すことによって設定してもよい。
【0034】
エラーが生じたと判定された場合(選択肢:はい)、ステップS8においてアクティブ応答が要求され、および/または、アクティブマウントにエラーがあるかどうかの評価を繰り返すことができる。さらに、対応するエラー入力、運転者へのサービス通知、またはフリート管理へのオンライン報告をトリガすることができる。そうでない場合(選択肢:いいえ)、ステップS1に戻る。
【0035】
例えば、図3の周波数線図には、エラーがない場合のアクティブマウントシステムを用いた振動エネルギーEの曲線FL、エラーがある場合のアクティブマウントシステムを用いた振動エネルギーEの曲線FF、および閾値Sのレベルが示されている。バンドパスフィルタの通過周波数帯域はFBと記載されている。
【0036】
本方法を周期的に繰り返すことで、アクティブマウントシステムの機能性の継続的な監視を確実に行うことができる。
図1
図2
図3
【外国語明細書】