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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016330
(43)【公開日】2023-02-02
(54)【発明の名称】洗浄用具
(51)【国際特許分類】
   A47L 17/00 20060101AFI20230126BHJP
【FI】
A47L17/00 Z
A47L17/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021120578
(22)【出願日】2021-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002473
【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】中島 健
(57)【要約】
【課題】洗剤を十分に泡立たせることができ、かつ、洗浄時における洗浄体の位置ずれを抑制することができる洗浄用具を提供する。
【解決手段】この洗浄用具1は、挿入孔を有するスポンジと、挿入部22を有する柄20を有する。挿入部22は、スポンジの挿入孔に挿入される。挿入部22は、第一位置ずれ防止部221Aと、第二位置ずれ防止部221Bとを含む位置ずれ防止部221を有する。また、挿入部22は、第一位置ずれ防止部221Aと第二位置ずれ防止部221Bとの間に、位置ずれ防止部221のうち、少なくとも一つより外周が小さいくびれ部222を有する。このため、くびれ部222とスポンジ内面との間に空隙が生じ、スポンジに含浸させた洗剤を十分に泡立たせることができる。また、位置ずれ防止部221がスポンジをスポンジ内面から支持することで、洗浄時におけるスポンジの位置ずれを抑制することができる。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スポンジと、長手方向に延びる棒状の柄と、を有する洗浄用具であって、
前記スポンジは、前記長手方向に沿って形成された挿入孔を有し、
前記柄は、 前記挿入孔に挿入される挿入部を有し、
前記挿入部は、
前記長手方向に対して交差する方向に突出する第一位置ずれ防止部と、前記長手方向に対して交差する方向に突出する第二位置ずれ防止部とを含む位置ずれ防止部と、
前記第一位置ずれ防止部と、前記第二位置ずれ防止部との間に位置し、前記位置ずれ防止部のうち、少なくとも一つより外周が小さいくびれ部と、を有する、
洗浄用具。
【請求項2】
請求項1に記載の洗浄用具であって、
前記位置ずれ防止部のうち少なくとも一つは平板状である、洗浄用具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の洗浄用具であって、
前記位置ずれ防止部のうち少なくとも一つは突起部を有する、洗浄用具。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の洗浄用具であって、
前記第一位置ずれ防止部は、前記挿入部の先端に位置する、洗浄用具。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の洗浄用具であって、
前記第一位置ずれ防止部において、幅方向の寸法が最大となる部分を最大幅部とし、
前記スポンジにおいて、前記最大幅部と接触する部分を接触部とした場合、
前記最大幅部の幅方向の寸法より、前記スポンジと前記柄とを接続していない状態における前記接触部の幅方向の寸法が小さい、洗浄用具。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の洗浄用具であって、
前記第一位置ずれ防止部の外形は曲面形状である、洗浄用具。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の洗浄用具であって、
前記第一位置ずれ防止部は、先端側が基端側より幅方向の寸法が小さい、洗浄用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器を洗浄する洗浄用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水筒等の飲料を貯留する容器を洗浄するための洗浄用具が知られている。従来の洗浄用具については、例えば、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-10422
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の洗浄用具は、洗浄体を保持する洗浄保持部に、二股状に分かれた一対の保持体を有する。この洗浄用具は、両保持体に洗浄体を外装する際、両保持体の先端部が洗浄体内で突っ張り状態となることで、洗浄時における洗浄体のずれを抑制している(特許文献1の段落0017参照)。しかしながら、両保持体の先端での外側面間の幅寸法は、洗浄体の幅方向の内寸法よりも大に構成されており(特許文献1の段落0016参照)、洗浄体を圧縮できる領域が小さい。そのため、洗浄体に含浸させた洗剤を十分に泡立たせることが難しいという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、洗剤を十分に泡立たせることができ、かつ、洗浄時における洗浄体の位置ずれを抑制することができる洗浄用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の洗浄用具は、スポンジと、長手方向に延びる棒状の柄と、を有する。前記スポンジは、前記長手方向に沿って形成された挿入孔を有し、前記柄は、前記挿入孔に挿入される挿入部を有する。前記挿入部は、前記長手方向に対して交差する方向に突出する第一位置ずれ防止部と、前記長手方向に対して交差する方向に突出する第二位置ずれ防止部とを含む位置ずれ防止部と、前記第一位置ずれ防止部と、前記第二位置ずれ防止部との間に位置し、前記位置ずれ防止部のうち、少なくとも一つより外周が小さいくびれ部と、を有する。
【0007】
本発明によれば、くびれ部とスポンジ内面との間に空隙が生じることで、スポンジを手で握って圧縮させた際にスポンジが取り込む空気の量が増加する。そのため、スポンジに含浸させた洗剤を十分に泡立たせることができる。また、本発明によれば、洗浄用具の柄の外周が均一に形成されている場合と比較して、スポンジの圧縮量が増大する。そのため、スポンジをより容易に絞ることができ、スポンジ内部の水気を減らすことができる。したがって、洗浄用具の保管時における雑菌の繁殖を抑制できるほか、スポンジの耐久性を向上させることができる。また、位置ずれ防止部がスポンジをスポンジ内面から支持することで、洗浄時におけるスポンジの位置ずれを抑制することができる。
【0008】
また、前記位置ずれ防止部のうち少なくとも一つは平板状であることが好ましい。これにより、洗浄時において、スポンジに対して柄が回転することを抑制することができる。
【0009】
また、前記位置ずれ防止部のうち少なくとも一つは複数の突起部を有することが好ましい。これにより、スポンジ内面と位置ずれ防止部との間に生じる摩擦力が向上し、洗浄時におけるスポンジの位置ずれを一層抑制することができる。
【0010】
また、前記第一位置ずれ防止部は、前記挿入部の先端に位置することが好ましい。これにより、スポンジの先端部の内面を、第一位置ずれ防止部で支持することができる。その結果、洗浄時に、スポンジの先端部が変形することを抑制できる。
【0011】
また、前記第一位置ずれ防止部において、幅方向の寸法が最大となる部分を最大幅部とし、前記スポンジにおいて、前記最大幅部と接触する部分を接触部とした場合、前記最大幅部の幅方向の寸法より、前記スポンジと前記柄とを接続していない状態における前記接触部の幅方向の寸法が小さいことが好ましい。これにより、洗浄時におけるスポンジの位置ずれを効果的に抑制することができる。
【0012】
また、前記第一位置ずれ防止部の外形は曲面形状であることが好ましい。これにより、飲料容器の洗浄時にスポンジにかかる圧力を低減させることで、スポンジの破損を抑制することができる。
【0013】
また、前記第一位置ずれ防止部は、先端側が基端側より幅方向の寸法が小さいことが好ましい。これにより、柄の挿入部をスポンジの挿入孔に挿入し易くなる一方、一旦挿入した挿入部がスポンジの挿入孔から抜けることを抑制できる。また、洗浄用具を飲料容器の内底の丸みに沿わせることができ、洗浄性が向上する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、くびれ部とスポンジ内面との間に空隙が生じることで、スポンジを手で握って圧縮させた際にスポンジが取り込む空気の量が増加する。そのため、スポンジに含浸させた洗剤を十分に泡立たせることができる。また、本発明によれば、洗浄用具の柄の外周が均一に形成されている場合と比較して、スポンジの圧縮量が増大する。そのため、スポンジをより容易に絞ることができ、スポンジ内部の水気を減らすことができる。したがって、洗浄用具の保管時における雑菌の繁殖を抑制できるほか、スポンジの耐久性を向上させることができる。また、位置ずれ防止部がスポンジをスポンジ内面から支持することで、洗浄時におけるスポンジの位置ずれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】洗浄用具の正面図である。
図2】柄の正面図である。
図3】柄の側面図である。
図4】第一変形例に係る柄の正面図である。
図5】第二変形例に係る柄の正面図である。
図6】第三変形例に係る柄の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0017】
<1.洗浄用具の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る洗浄用具1の正面図である。この洗浄用具1は、水筒等の飲料を貯留する容器(以下「飲料容器」と称する)を洗浄するための、柄付きスポンジである。図1に示すように、洗浄用具1は、スポンジ10と、柄20とを有する。柄20は、スポンジ10に挿入される挿入部22を有する。図1では、柄20の当該挿入部22を、破線で示している。洗浄用具1の使用者は、柄20を持ち、有底筒状の飲料容器の内側にスポンジ10を挿入して、飲料容器の内面を洗浄する。
【0018】
図1に示すように、スポンジ10は、長手方向に沿って延びる略円筒状の外形を有する。スポンジ10は、挿入孔11を有する。挿入孔11は、柄20の長手方向に沿って形成されている。挿入孔11は、スポンジ10の長手方向の両端のうち、一端のみに開口する。すなわち、スポンジ10は、一端が開口した袋状体である。スポンジ10は、伸縮可能な多孔質材料からなる。スポンジ10の材料には、例えば、ポリウレタンが用いられる。
【0019】
スポンジ10は、二枚のスポンジシートにより形成される。スポンジ10の製造時には、二枚のスポンジシートを重ね合わせ、その一端のみが開口状態となるように、二枚のスポンジシートの周縁同士を高周波溶着する。そうすると、当該二枚のスポンジシートの溶着部分である溶着部12を介して二枚のスポンジシートが一体となる。これにより、袋状のスポンジ10が形成される。スポンジ10の開口部分は、柄20の挿入部22が挿入される挿入孔11となる。
【0020】
図2および図3は、柄20の正面図および側面図である。
【0021】
柄20は、長手方向に延びる棒状体である。柄20の材料には、例えば、ポリプロピレン樹脂が用いられる。柄20は、把持部21と、挿入部22とを有する。把持部21は、ユーザにより把持される部分である。把持部21は、挿入部22側へ向かうにつれて幅方向の寸法が小さくなる。
【0022】
挿入部22は、挿入孔11に挿入されることで、スポンジ10と柄20とを接続する。図2に示すように、挿入部22は、第一位置ずれ防止部221Aと第二位置ずれ防止部221Bとを含む位置ずれ防止部221を有する。また、挿入部22は、第一位置ずれ防止部221Aと第二位置ずれ防止部221Bとの間に、くびれ部222を有する。第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bは、その表面に複数の突起部223を有する。
【0023】
第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bは、長手方向と交差する方向(以下「幅方向」とする)に突出する略五角形の平板状体である。両位置ずれ防止部221は、それぞれ柄20の先端方向に向かうにつれて幅方向の寸法が小さくなる。これにより、柄20の挿入部22をスポンジ10の挿入孔11に挿入し易くなる一方、一旦挿入した挿入部22がスポンジ10の挿入孔11から抜けることを抑制できる。また、洗浄用具1を飲料容器の内底の丸みに沿わせることができ、洗浄性が向上する。
【0024】
第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bは、柄20を軸としてそれぞれ幅方向の両側に対称的に突出する。第一位置ずれ防止部221Aと第二位置ずれ防止部221Bとは、長手方向に所定の間隔をあけて設けられている。
【0025】
第一位置ずれ防止部221Aは、挿入部22の先端に位置する。第一位置ずれ防止部221Aは、スポンジ10の先端部付近の内面に接触する。これにより、スポンジ10の先端部の内面を、第一位置ずれ防止部221Aで支持することができる。その結果、洗浄時に、スポンジ10の先端部が変形することを抑制できる。
【0026】
第一位置ずれ防止部221Aにおいて、幅方向の寸法が最大となる部分を最大幅部224とし、スポンジ10において、最大幅部224と接触する部分を接触部14とした場合に、最大幅部224の幅方向の寸法より、スポンジ10と柄20とを接続していない状態(スポンジ10が伸びていない状態)における接触部14の幅方向の寸法が小さいことが望ましい。これにより、洗浄時におけるスポンジの位置ずれを効果的に抑制することができる。
【0027】
第一位置ずれ防止部221Aの先端は曲面形状である。具体的には、第一位置ずれ防止部221Aの先端部における幅方向の両端部が、角のない曲面形状となっている。これにより、スポンジ10の挿入孔11に第一位置ずれ防止部221Aを挿入し易くなる。また、飲料容器の洗浄時にスポンジ10の先端部にかかる圧力を低減させることで、スポンジ10の破損を抑制することができる。一方で、飲料容器の内底と内側面との角部を洗い残すことなく洗浄することが可能になる。
【0028】
また、第一位置ずれ防止部221Aの両側縁は角のない曲面形状である。これにより、飲料容器の洗浄時にスポンジ10の側縁にかかる圧力を低減させることで、スポンジ10の破損を抑制することができる。
【0029】
第二位置ずれ防止部221Bは、挿入部22の基端に位置する。第二位置ずれ防止部221Bは、スポンジ10の基端部付近の内面に接触する。図2では、第二位置ずれ防止部221Bの基端部(長手方向において最も把持部21に近い端縁)が、柄20の長手方向に対して略垂直に突出している。ただし、第二位置ずれ防止部221Bの基端部は、把持部21側へ屈曲していてもよい。これにより、飲料容器の洗浄時に、スポンジ10に対して挿入部22が抜ける方向に移動することを、より抑制することができる。
【0030】
くびれ部222は、第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bと比較して外周が小さい。そのため、くびれ部222とスポンジ10の内面との間に空隙13が生じる。このように、くびれ部222とスポンジ10の内面との間に空隙13が存在することで、スポンジ10を手で握って圧縮させた際にスポンジ10が取り込む空気の量が増加する。そのため、スポンジ10に含浸させた洗剤を十分に泡立たせることができる。また、柄20の外周が均一に形成されている場合と比較して、スポンジ10の圧縮量が増大する。そのため、スポンジ10をより容易に絞ることができ、スポンジ10内部の水気を減らすことができる。したがって、洗浄用具1の保管時における雑菌の繁殖を抑制できるほか、スポンジ10の耐久性を向上させることができる。また、位置ずれ防止部221がスポンジ10をスポンジ10の内面から支持することで、洗浄時におけるスポンジ10の位置ずれを抑制することができる。さらにまた、柄20がポリプロピレン樹脂等の可撓性素材である場合、くびれ部222の可撓性により洗浄性を向上させることができる。
【0031】
図3に示すように、突起部223は、第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bの表面および裏面にそれぞれ複数個配置されている。
【0032】
また、図2に示すように、突起部223は、位置ずれ防止部221の表面から、長手方向および幅方向に対して直交する厚み(交差)方向に突出する。また、突起部223は、幅方向の寸法が、長手方向の寸法と比較して大きい略蒲鉾状体である。これにより、スポンジ10と突起部223との長手方向の移動に対する摩擦力が大きくなる。したがって、洗浄時のスポンジ10の長手方向への位置ずれを効果的に抑制することができる。
【0033】
すなわち、洗浄用具1は、これひとつで飲料容器のあらゆる部位を隅々まで洗うことが可能であり、優れた洗浄機能を発揮するものである。
【0034】
ただし、突起部223の形状は、蒲鉾状に限定されるものではなく、突起部223の数も、図に示した例に限定されるものではない。また、突起部223は、位置ずれ防止部221の表面のうち片面のみに設けられていてもよい。また、突起部223は、第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bのいずれか一方にのみに設けられていてもよい。
【0035】
<2.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0036】
<2-1.第一変形例>
図4は、第一変形例に係る柄20の正面図である。上記の実施形態では、第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bは、複数の突起部223を有していた。しかしながら、図4のように、第一位置ずれ防止部221Aおよび第二位置ずれ防止部221Bは、必ずしも突起部223を有さなくてもよい。
【0037】
<2-2.第二変形例>
図5は、第二変形例に係る柄20の正面図である。上記の実施形態では、第二位置ずれ防止部221Bは、平板状体であった。しかしながら、図5のように、第二位置ずれ防止部221Bは、腕部225を有していてもよい。図5に示すように、腕部225は、第二位置ずれ防止部221Bの左右両端から幅方向の外側へそれぞれ突出し、長手方向に沿って把持部21側へ延びる。そのため、腕部225は、幅方向内側へ弾性変形が可能である。また、図5のように、腕部225は、幅方向外側に突出する複数の突起部223をさらに備えていてもよい。
【0038】
第二変形例に係る柄20をスポンジ10と接続する場合、第二位置ずれ防止部221Bにおける幅方向の寸法が小さくなるように、腕部225に外力を与え、腕部225を弾性変形させる。そのまま、挿入孔11に挿入部22を挿入した後、腕部225へ与えた外力を解除する。すると、スポンジ10の内部で腕部225の形状が復元し、腕部225はスポンジ10の内面に圧接する。これにより、腕部225がスポンジ10を支持することで、洗浄時におけるスポンジ10の長手方向への位置ずれを効果的に抑制することができる。また、突起部223がスポンジ10の内面に食い込むことで、洗浄時におけるスポンジ10の長手方向への位置ずれをより一層抑制することができる。
【0039】
<2-3.第三変形例>
図6は、第三変形例に係る柄20の正面図である。上記の実施形態では、第二位置ずれ防止部221Bは平板状体であった。しかしながら、図6のように、第二位置ずれ防止部221Bは、挿入部22に対して螺旋状に巻き付くように形成された突起であってもよい。この場合であっても、洗浄時におけるスポンジ10の長手方向への位置ずれを抑制することができる。また、第二位置ずれ防止部221Bは螺旋状であるため、スポンジ10と柄20とを着脱させる際に柄20を回転させることで、スポンジ10内部の柄20を長手方向に動かすことができる。これにより、スポンジ10に対する柄20の着脱を容易に行うことができる。
【0040】
<2-4.その他>
洗浄用具の細部の形状については、本願の各図と相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0041】
1 洗浄用具
10 スポンジ
11 挿入孔
12 溶着部
13 空隙
14 接触部
20 柄
21 把持部
22 挿入部
221 位置ずれ防止部
221A 第一位置ずれ防止部
221B 第二位置ずれ防止部
222 くびれ部
223 突起部
224 最大幅部
225 腕部

図1
図2
図3
図4
図5
図6