(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163318
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】トイレットペーパーロールの製造方法
(51)【国際特許分類】
A47K 10/16 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
A47K10/16 B
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074149
(22)【出願日】2022-04-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-18
(71)【出願人】
【識別番号】000190080
【氏名又は名称】コアレックス信栄株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】黒崎 暁
【テーマコード(参考)】
2D135
【Fターム(参考)】
2D135AA10
2D135AB02
2D135AB13
2D135AC03
2D135AD04
2D135AD08
2D135AD13
2D135AD19
2D135BA10
(57)【要約】
【課題】4プライのトイレットペーパーが切り離されたとき、当該ペーパーの各層が剥がれることを防いで美観を良好にするトイレットペーパーロールの製造方法を提供する。
【解決手段】原紙10aと原紙11aとを接着させて積層紙101を形成させる工程と、原紙13aと原紙12aとを接着させ積層紙102を形成させる工程と、積層紙101および積層紙102に接着用液体を噴霧し、押圧ローラ23cが積層紙101と積層紙102とを重ね合わせて押圧を加え、4プライトイレットペーパー200を形成させる工程とを有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の原紙ロールからそれぞれ原紙を引き出す第1工程と、
複数の前記原紙を積層部に導入し、前記複数の原紙を積層させて4プライトイレットペーパーを形成させる第2工程と、
前記4プライトイレットペーパーを乾燥させる第3工程と、
前記4プライトイレットペーパーを巻取って、4プライトイレットペーパーロールを製造する第4工程と、
を有し、
前記第2工程は、
前記積層部に導入された前記複数の原紙を複数の1プライの原紙に分離する第5工程と、
第1噴霧器が、前記複数の1プライの原紙のうち、第1原紙と第2原紙との間に接着用液体を噴霧し、前記第1原紙と前記第2原紙とによる第1積層紙を形成させる第6工程と、
第2噴霧器が、前記複数の1プライの原紙のうち、第3原紙と第4原紙との間に前記接着用液体を噴霧し、前記第3原紙と前記第4原紙とによる第2積層紙を形成させる第7工程と、
第3噴霧器が、前記第1積層紙と前記第2積層紙との間に前記接着用液体を噴霧し、第1押圧ローラが、前記第1積層紙と前記第2積層紙とを重ね合わせて押圧を加え、前記4プライトイレットペーパーを形成させる第8工程と、
を有し、前記第6工程と前記第7工程とを同時に行うことを特徴とするトイレットペーパーロールの製造方法。
【請求項2】
前記第6工程は、前記第1原紙および前記第2原紙に前記接着用液体を付着させた後、第2押圧ローラを用いて前記第1原紙と前記第2原紙とを重ね合わせて押圧を加え、
前記第7工程は、前記第3原紙および前記第4原紙に前記接着用液体を付着させた後、第3押圧ローラを用いて前記第3原紙と前記第4原紙とを重ね合わせて押圧を加える、
ことを特徴とする請求項1に記載のトイレットペーパーロールの製造方法。
【請求項3】
前記第8工程は、
前記接着用液体が浸透することによって前記第1積層紙の繊維の間および前記第2積層紙の繊維の間が広がる量の前記接着用液体を前記第2噴霧器が噴霧し、
前記第1押圧ローラが、前記第1積層紙の繊維間および前記第2積層紙の繊維間から前記接着用液体の水分が排出される押圧を加える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトイレットペーパーロールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、4枚のペーパーを積層させて巻取った4プライのトイレットペーパーロールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、1枚のペーパーを巻取った(1プライ)のトイレットペーパーロール、および、2枚の原紙を積層させて巻取った2プライのトイレットペーパーロールが製造され、一般的に販売されている。
また、吸水性を高めるため、3枚以上のペーパーを積層させて巻取ったトイレットペーパーロールも製造ならびに販売が行われている。
なお、上記のように3枚以上のペーパーを積層させた場合、この積層ペーパーの厚みが相当に厚くなるため、ペーパーロールから引き出した部分を切り離すことが難しくなる。
3枚以上のペーパーを積層させたペーパーロールには、一定の間隔をあけてミシン目を設け、ペーパーロールから引き出された積層ペーパーを切り離し易く構成したものがある。
【0003】
例えば、3プライのトイレットペーパーロールを製造する場合、表面側の1プライと少なくとも中間層の1プライとを糊を用いて接着し、裏面側の2プライにマイクロエンボスを形成して、これらを積層することにより、各プライが剥がれにくいようにしたものがある。また、4プライのトイレットペーパーロールを製造する場合、表面側の2プライにデコレーションエンボスを形成させ、裏面側の2プライにマイクロエンボスを形成させる。少なくとも表面側の2プライのうちの裏面側の1プライと、少なくとも裏面側の2プライのうちの表面側の1プライとを糊を用いて接着したものがある(特許文献1)。
【0004】
上記の4プライのトイレットペーパーロールは、4プライのうちの中間層になる2つの層を糊で接着している。また、4プライのうちで外側に配置される2つの層に、大きなデコレーションエンボスを形成させ、糊で接着された2つの層(中間層)に形成させたマイクロエンボスを、上記のデコレーションエンボスに強く当接させて剥がれ難いように積層させている。
また、上記の4プライのトイレットペーパーロールは、表面側の1プライにデコレーションエンボスを形成させ、裏面側の3プライにマイクロエンボスを形成させて、表面側の1プライと表面側から2プライ目の1プライとを糊で接着させたものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように複数のペーパーを積層させて製造された4プライのトイレットペーパーロールは、水、糊等の接着用液体を使用することなく、例えば、大きさの異なるエンボスを強く当接させて積層させた部分がある。そのため、トイレットペーパーホルダーに装着した状態において、所望の長さに切り離した場合に、切り離し端部から積層された各ペーパーが剥がれてしまうことがある。このように積層されていたペーパーが剥がれた状態で、トイレットペーパーホルダーからはみ出していると美観が悪くなる。
【0007】
本開示は、上記のような問題点に鑑み行われたもので、4プライのトイレットペーパーロールから引き出されたペーパーが切り離されたとき、当該ペーパーの各層が剥がれることを防いで美観を良好にするトイレットペーパーロールの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係るトイレットペーパーロールの製造方法は、複数の原紙ロールからそれぞれ原紙を引き出す第1工程と、複数の前記原紙を積層部に導入し、前記複数の原紙を積層させて4プライトイレットペーパーを形成させる第2工程と、前記4プライトイレットペーパーを乾燥させる第3工程と、前記4プライトイレットペーパーを巻取って、4プライトイレットペーパーロールを製造する第4工程と、を有し、前記第2工程は、前記積層部に導入された前記複数の原紙を複数の1プライの原紙に分離する第5工程と、第1噴霧器が、前記複数の1プライの原紙のうち、第1原紙と第2原紙との間に接着用液体を噴霧し、前記第1原紙と前記第2原紙とによる第1積層紙を形成させる第6工程と、第2噴霧器が、前記複数の1プライの原紙のうち、第3原紙と第4原紙との間に前記接着用液体を噴霧し、前記第3原紙と前記第4原紙とによる第2積層紙を形成させる第7工程と、第3噴霧器が、前記第1積層紙と前記第2積層紙との間に前記接着用液体を噴霧し、第1押圧ローラが、前記第1積層紙と前記第2積層紙とを重ね合わせて押圧を加え、前記4プライトイレットペーパーを形成させる第8工程と、を有し、前記第6工程と前記第7工程とを同時に行うことを特徴とする。
【0009】
また、前記第6工程は、前記第1原紙および前記第2原紙に前記接着用液体を付着させた後、第2押圧ローラを用いて前記第1原紙と前記第2原紙とを重ね合わせて押圧を加え、前記第7工程は、前記第3原紙および前記第4原紙に前記接着用液体を付着させた後、第3押圧ローラを用いて前記第3原紙と前記第4原紙とを重ね合わせて押圧を加えることを特徴とする。
【0010】
また、前記第8工程は、前記接着用液体が浸透することによって前記第1積層紙の繊維の間および前記第2積層紙の繊維の間が広がる量の前記接着用液体を前記第2噴霧器が噴霧し、前記第1押圧ローラが、前記第1積層紙の繊維間および前記第2積層紙の繊維間から前記接着用液体の水分が排出される押圧を加えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、4プライのトイレットペーパーロールから引き出されたペーパーが切り離されたとき、当該ペーパーの各層の剥がれを防いで美観を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施の形態によるトイレットペーパーロールの製造方法を用いるペーパーロール製造装置の概略構成を示す説明図である。
【
図2】
図1のトイレットペーパーロール製造装置に備えられる積層部の概略構成を示す説明図である。
【
図3】
図1のトイレットペーパーロール製造装置の他の構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
(実施の形態)
図1は、本開示の実施の形態によるトイレットペーパーロールの製造方法を用いるトイレットペーパーロール製造装置1の概略構成を示す説明図である。
トイレットペーパーロール製造装置1は、4プライトイレットペーパーロール300を製造するように構成されている。
【0014】
トイレットペーパーロール製造装置1は、例えば、原紙ロール10、原紙ロール11、原紙ロール12、原紙ロール13から各々引き出された原紙10a、原紙11a、原紙12a、原紙13aを積層部20に移動させるガイドローラ2、上記の原紙10a、原紙11a、原紙12a、原紙13aを重ね合わせて4プライトイレットペーパー200を形成させる積層部20を備えている。
また、トイレットペーパーロール製造装置1は、4プライトイレットペーパー200を乾燥させる乾燥部30、乾燥させた4プライトイレットペーパー200を巻き取って4プライトイレットペーパーロール300を形成させる巻取部40を備えている。
【0015】
なお、ここで例示する原紙10a、原紙11a、原紙12a、原紙13aは、全て1プライの原紙である。
図1に例示したトイレットペーパーロール製造装置1は、それぞれ1プライの原紙10a、原紙11a、原紙12a、原紙13aを用いて4プライトイレットペーパーロール300を製造するように構成されている。
図1のトイレットペーパーロール製造装置1は、例えば、原紙ロール10から引き出された原紙10aと、原紙ロール11から引き出された原紙11aとを重ね合わせて積層部20へ導入するように、また、原紙ロール12から引き出された原紙12aと、原紙ロール13から引き出された原紙13aとを重ね合わせて積層部20へ導入するように、複数のガイドローラ2が設置されている。
【0016】
図2は、
図1のトイレットペーパーロール製造装置1に備えられる積層部20の概略構成を示す説明図である。
積層部20は、原紙10aと原紙11aとが重ね合わせられた部分に水、香料成分や消臭成分を含む水溶液等の接着用液体を噴霧する噴霧器22a、原紙12aと原紙13aとが重ね合わせられた部分に接着用液体を噴霧する噴霧器22bを備えている。なお、上記噴霧器22a,22bのいずれか一方から水、他方から例えば香料成分を含む水溶液を噴霧するように構成することで、前記水溶液の濃度をコントロールすることが可能になる。
【0017】
積層部20は、当該積層部20に導入されるときに重ね合わせられている原紙10aと原紙11aとを分離して、重ね合わせられていた状態において接触していた原紙10aの面と原紙11aの面とを、噴霧器22aが接着用液体を噴霧する空間位置に向けて、原紙10aおよび原紙11aを移動させるように複数のガイドローラ21を備えている。
また、積層部20は、当該積層部20に導入されるときに重ね合わせられている原紙12aと原紙13aとを分離して、重ね合わせられていた状態において接触していた原紙12aの面と原紙13aの面とを、噴霧器22bが接着用液体を噴霧する空間位置に向けて、原紙10aおよび原紙11aを移動させるように複数のガイドローラ21を備えている。
【0018】
積層部20は、噴霧器22aが接着用液体を噴霧する空間位置(もしくはその近傍)には、原紙10aと原紙11aとを重ね合わせて押圧する押圧ローラ23aを備え、噴霧器22bが接着用液体を噴霧する位置(もしくはその近傍)には、原紙12aと原紙13aとを重ね合わせて押圧する押圧ローラ23bを備えている。
また、積層部20は、押圧ローラ23aによって形成された積層紙101、および、押圧ローラ23bによって形成された積層紙102が重ね合わせられたとき、当接するそれぞれの面に、接着用液体を噴霧する噴霧器22cを備えている。
また、積層部20は、積層紙101と積層紙102とを、噴霧器22cが接着用液体を噴霧する空間位置に移動させる複数のガイドローラ21を備え、噴霧器22cが接着用液体を噴霧する空間位置(もしくはその近傍)には、積層紙101と積層紙102とを重ね合わせて押圧する押圧ローラ23cを備えている。
【0019】
次にトイレットペーパーロール製造装置1の動作について説明する。
図1のトイレットペーパーロール製造装置1は、例えば、4個のシングルプライの原紙ロール10,11,12、13から、それぞれ長尺状の原紙10a,11a,12a,13aが引き出され、複数のガイドローラ2を用いて積層部20に移送する。
積層部20は、各ガイドローラ2によって導入された原紙10a,11a,12a,13aに、後述するように接着用液体を付着させて積層し、長尺状の4プライトイレットペーパー200を形成させる。
積層部20が形成した4プライトイレットペーパー200は、積層部20から乾燥部30に導入される。
【0020】
乾燥部30は、例えば、内部に複数のシリンダを備え、乾燥部30に導入された4プライトイレットペーパー200を上記の各シリンダに通すことによって熱を加え、当該4プライトイレットペーパー200を乾燥させる。
乾燥部30が乾燥させた4プライトイレットペーパー200は、巻取部40に導入される。
巻取部40は、巻取り押圧ローラ42と複数の巻取りローラ43とを用いて、当該巻取部40に導入された4プライトイレットペーパー200を巻取って、4プライトイレットペーパーロール300を製造する。
【0021】
また、巻取部40は、カッター41を備えており、所定長さの4プライトイレットペーパー200を、上記の巻取り押圧ローラ42、巻取りローラ43によって巻取った後、上記のカッター41を用いて、巻取部40に導入されてくる4プライトイレットペーパー200を切断する。
巻取部40は、順次、導入されてくる4プライトイレットペーパー200を巻取り、また、上記のようにカッター41を用いて4プライトイレットペーパー200を切断することを繰り返し、4プライトイレットペーパーロール300を製造する。
なお、巻取部40に、例えば、4プライトイレットペーパー200の幅方向にミシン目を形成させるカッター(図示省略)を備え、ミシン目を所定の間隔を空けて4プライトイレットペーパー200に形成し、当該ミシン目を有する4プライトイレットペーパーロール300を製造することも可能である。
【0022】
図2は、
図1のトイレットペーパーロール製造装置1に備えられる積層部20の概略構成を示す説明図である。
トイレットペーパーロール製造装置1は、例えば、前述の各ガイドローラ2によって原紙10aと原紙11aとを重ね合わせて積層部20に導入し、また、各ガイドローラ2によって原紙12aと原紙13aとを重ね合わせて積層部20に導入するように構成されている。
【0023】
積層部20は、複数のガイドローラ21を備え、前述の接着用液体を噴霧する噴霧器22a,22b,22cを備えている。
また、積層部20は、後述するように、重ね合わせられた原紙10aおよび原紙11aに押圧を加える押圧ローラ23a、重ね合わせられた原紙12aおよび原紙13aに押圧を加える押圧ローラ23b、重ね合わせられた積層紙101および積層紙102に押圧を加える押圧ローラ23cを備えている。
【0024】
積層部20は、前述のようにガイドローラ2によって重ね合わせられた原紙10a,11aが導入されると、複数のガイドローラ21を用いて、原紙10aと原紙11aとを分離してそれぞれ噴霧器22aの近傍に移送する。
上記の各ガイドローラ21は、例えば、原紙10aの裏面と原紙11aの表面とが、噴霧器22aが接着用液体を噴霧する空間位置において対向するように、原紙10aおよび原紙11aを移送する。換言すると、各ガイドローラ21は、原紙10aの裏面および原紙11aの表面が、噴霧器22aから接着用液体が噴霧される部位と向かい合うように、原紙10aおよび原紙11aを移送する。
【0025】
噴霧器22aは、噴霧した接着用液体を付着させることができる空間位置に移送されてきた原紙10aおよび原紙11aに対して、例えば、原紙10aの裏面および原紙11aの表面に向かって接着用液体を噴霧する(付着させる)。
このとき、噴霧器22aは、付着させた接着用液体が浸透することによって、原紙10aの裏面側の繊維間が広がり、また、原紙11aの表面側の繊維間が広がって、原紙10aと原紙11aとを重ね合わせたとき、これらの繊維が絡み合うことができる量の接着用液体を噴霧する。
【0026】
積層部20は、例えば、噴霧器22aが接着用液体を噴霧する空間位置(もしくはその近傍)に、押圧ローラ23aを備えている。押圧ローラ23aは、それぞれ接着用液体を付着させた原紙10aの裏面と原紙11aの表面とを当接させて(重ね合わせて)、当該原紙10aおよび原紙11aを挟み込み、例えば、原紙10aおよび原紙11aに浸透している接着用液体(水分)が外部に排出される押圧を加える。
換言すると、この押圧により、原紙10aの裏面側の繊維間を広げていた接着用液体(水分)、および、原紙11aの表面側の繊維間を広げていた接着用液体(水分)が、それぞれ繊維間から排出され、これらの繊維が絡み合い、原紙10aと原紙11aとが接着された、2プライの積層紙101が形成される。
【0027】
また、積層部20は、前述のようにガイドローラ2によって重ね合わせられた原紙12a,13aが導入されると、複数のガイドローラ21を用いて、原紙12aと原紙13aとを分離してそれぞれ噴霧器22bの近傍に移送する。
上記の各ガイドローラ21は、例えば、原紙13aの裏面と原紙12aの表面とが、噴霧器22bが接着用液体を噴霧する空間位置において対向するように、原紙13aおよび原紙12aを移送する。換言すると、これらの各ガイドローラ21は、原紙13aの裏面および原紙12aの表面が、噴霧器22bから接着用液体が噴霧される部位と向かい合うように、原紙13aおよび原紙12aを移送する。
【0028】
噴霧器22bは、噴霧した接着用液体を付着させることができる空間位置に移送されてきた原紙13aおよび原紙12aに対して、例えば、原紙13aの裏面および原紙12aの表面に向かって接着用液体を噴霧する(付着させる)。
このとき、噴霧器22bは、付着させた接着用液体が浸透することによって、原紙13aの裏面側の繊維間が広がり、また、原紙12aの表面側の繊維間が広がって、原紙13aと原紙12aとを重ね合わせたとき、これらの繊維が絡み合うことができる量の接着用液体を噴霧する。
【0029】
積層部20は、例えば、噴霧器22bが接着用液体を噴霧する空間位置(もしくはその近傍)に、押圧ローラ23bを備えている。押圧ローラ23bは、それぞれ接着用液体を付着させた原紙13aの裏面と原紙12aの表面とを当接させて(重ね合わせて)、当該原紙13aおよび原紙12aを挟み込み、例えば、原紙13aおよび原紙12aに浸透している接着用液体(水分)が外部に排出される押圧を加える。
換言すると、この押圧により、原紙13aの裏面側の繊維間を広げていた接着用液体(水分)、および、原紙12aの表面側の繊維間を広げていた接着用液体(水分)が、それぞれ繊維間から排出され、これらの繊維が絡み合い、原紙13aと原紙12aとが接着された、2プライの積層紙102が形成される。
【0030】
なお、積層部20は、例えば、噴霧器22a、押圧ローラ23a等を用いた積層紙101の形成工程と、噴霧器22b、押圧ローラ23b等を用いた積層紙102の形成工程とを同時に行うことが可能である。
【0031】
押圧ローラ23aによって形成された積層紙101、および、押圧ローラ23bによって形成された積層紙102は、複数のガイドローラ21によって、それぞれ噴霧器22cが接着用液体を噴霧する空間位置に移送される。これらのガイドローラ21は、例えば、積層紙101の裏面と積層紙102の表面とが、噴霧器22cが接着用液体を噴霧する空間位置において対向するように、積層紙101および積層紙102を移送する。換言すると、これらの各ガイドローラ21は、積層紙101の裏面および積層紙102の表面が、噴霧器22cから接着用液体が噴霧される部位と向かい合うように、積層紙101および積層紙102を移送する。
【0032】
噴霧器22cは、噴霧した接着用液体を付着させることができる空間位置に移送されてきた積層紙101および積層紙102に対して、例えば、積層紙101の裏面および積層紙102の表面に向かって接着用液体を噴霧する(付着させる)。
このとき、噴霧器22cは、付着させた接着用液体が浸透することによって、積層紙101の裏面側の繊維間が広がり、また、積層紙102の表面側の繊維間が広がって、積層紙101と積層紙102とを重ね合わせたとき、これらの繊維が絡み合うことができる量の接着用液体を噴霧する。
【0033】
積層部20は、例えば、噴霧器22cが接着用液体を噴霧する空間位置(もしくはその近傍)に、押圧ローラ23cを備えている。押圧ローラ23cは、それぞれ接着用液体を付着させた積層紙101の裏面と積層紙102の表面とを当接させて(重ね合わせて)、当該積層紙101および積層紙102を挟み込み、例えば、積層紙101および積層紙102に浸透している接着用液体(水分)が外部に排出される押圧を加える。
換言すると、この押圧により、積層紙101の裏面側の繊維間を広げていた接着用液体(水分)、および、積層紙102の表面側の繊維間を広げていた接着用液体(水分)が、それぞれ繊維間から排出され、これらの繊維が絡み合い、積層紙101と積層紙102とが接着された、4プライトイレットペーパー200が形成される。
【0034】
押圧ローラ23cによって形成された4プライトイレットペーパー200は、前述のように、乾燥部30によって乾燥され、さらに、巻取部40によって巻取られて4プライトイレットペーパーロール300が製造される。
【0035】
図3は、
図1のトイレットペーパーロール製造装置1の他の構成例を示す説明図である。この図は、トイレットペーパーロール製造装置1の他の構成例のうち、原紙ロール14,15から引き出された原紙14a,15aが積層部20に導入される部分を示したものである。
当該トイレットペーパーロール製造装置1の他の構成例は、積層部20、乾燥部30、巻取部40等については
図1、
図2に示されたものと同様に構成されている。
【0036】
原紙ロール14および原紙ロール15は、例えば、接着用液体等を用いて接着されていない2プライの原紙14a,15aがそれぞれ巻回されたものである。
図3に示した他の構成例では、原紙ロール14から引き出された2プライの原紙14aと、原紙ロール15から引き出された2プライの原紙15aとが、それぞれ複数のガイドローラ2によって導かれ、積層部20に導入されるように構成されている。
【0037】
図3の積層部20は、
図2に示した積層部20と同様に構成されており、例えば、原紙14aを、原紙10aに相当する第1の1プライ原紙(図示省略)と、原紙11aに相当する第2の1プライ原紙(図示省略)に分離して、それぞれ原紙10a,11aと同様な加工処理を施す。
また、
図3の積層部20は、原紙15aを、原紙13aに相当する第3の1プライ原紙(図示省略)と、原紙12aに相当する第4の1プライ原紙(図示省略)に分離して、それぞれ原紙13a,12aと同様な加工処理を施す。
図3の積層部20においても、前述のように、積層紙101,102が形成され、さらに4プライトイレットペーパー200が形成される。
【0038】
ここで説明したトイレットペーパーロール製造装置1は、積層部20に、原紙ロール10,11,12,13から、それぞれ1プライの原紙10a,11a,12a,13aを供給するように構成することができ、また、原紙ロール14,15から、それぞれ2プライの原紙14a,15aを供給するように構成することも可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 トイレットペーパーロール製造装置
2 ガイドローラ
10 原紙ロール
10a 原紙
11 原紙ロール
11a 原紙
12 原紙ロール
12a 原紙
13 原紙ロール
13a 原紙
14 原紙ロール
14a 原紙
15 原紙ロール
15a 原紙
20 積層部
21 ガイドローラ
22a,22b,22c 噴霧器
23a,23b,23c 押圧ローラ
30 乾燥部
40 巻取部
41 カッター
42 巻取り押圧ローラ
43 巻取りローラ
101,102 積層紙
200 4プライトイレットペーパー
300 4プライトイレットペーパーロール