(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163351
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】医療情報入力装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
A61B8/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074201
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 治
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601EE11
4C601KK31
4C601KK42
(57)【要約】
【課題】ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐ。
【解決手段】医療情報入力装置は、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面(患者登録画面)が表示部に表示された状態で、操作部を介して一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄43とソフトキーボード41を含む第2画面(キーボード入力画面40A)を表示部に表示させ、当該ソフトキーボード41において、操作部を介して入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける。
【選択図】
図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部に表示された状態で、操作部を介して前記一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄とソフトキーボードを含む第2画面を前記表示部に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、前記操作部を介して前記入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける制御部を備える医療情報入力装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2画面上に、さらに、前記一又は複数の項目を含む入力項目一覧を表示させ、前記操作部を介して前記入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、前記入力対象項目を前記入力項目一覧から選択された項目に切り替える請求項1に記載の医療情報入力装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態に応じた表示態様で表示させる請求項2に記載の医療情報入力装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2画面において、前記操作部を介して前記ソフトキーボードの移動が指示された場合に、前記第2画面内の移動後の前記ソフトキーボード以外の領域に、前記入力内容表示欄を表示させる請求項1に記載の医療情報入力装置。
【請求項5】
前記一又は複数の項目のうち、前記入力項目一覧に表示される項目を予め設定する設定部を備え、
前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に、前記設定された項目のみを表示させる請求項2又は3に記載の医療情報入力装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記設定された全ての項目について、前記操作部を介した前記ソフトキーボードからの入力が完了した場合に、前記第2画面を自動で閉じ、次の操作待ちとする請求項5に記載の医療情報入力装置。
【請求項7】
コンピューターを、
医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部に表示された状態で、操作部を介して前記一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄とソフトキーボードを含む第2画面を前記表示部に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、前記操作部を介して前記入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
前記制御部は、前記第2画面上に、さらに、前記一又は複数の項目を含む入力項目一覧を表示させ、前記操作部を介して前記入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、前記入力対象項目を前記入力項目一覧から選択された項目に切り替える請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態に応じた表示態様で表示させる請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記制御部は、前記第2画面において、前記操作部を介して前記ソフトキーボードの移動が指示された場合に、前記第2画面内の移動後の前記ソフトキーボード以外の領域に、前記入力内容表示欄を表示させる請求項7に記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピューターを、
前記一又は複数の項目のうち、前記入力項目一覧に表示される項目を予め設定する設定部として機能させ、
前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に、前記設定された項目のみを表示させる請求項8又は9に記載のプログラム。
【請求項12】
前記制御部は、前記設定された全ての項目について、前記操作部を介した前記ソフトキーボードからの入力が完了した場合に、前記第2画面を自動で閉じ、次の操作待ちとする請求項11に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療情報入力装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療情報を扱う装置においては、物理的なキーボードを備えず、モニター画面上に表示されたソフトキーボードをタッチすることで、医療情報を入力可能なものがある。
【0003】
図15に、患者に関する患者情報を登録する際の患者登録画面110の例を示す。患者登録画面110には、患者ID入力欄111、名前(漢字)入力欄112、名前(ローマ字)入力欄113、生年月日入力欄114等が設けられている。患者登録画面110において、いずれかの入力欄を選択して入力対象とする項目を選択すると、選択された項目の入力欄にカーソルが表示されるとともに、ソフトキーボード115が表示される。ソフトキーボード115をタッチ操作することで、選択された項目の入力欄に対して文字が入力される。通常は、
図15に示すように、各入力欄111~114と重ならないようにソフトキーボード115が表示されるため、ユーザーは、入力欄に表示される入力内容を確認しながら、入力が可能である。
【0004】
ソフトキーボードを使用する装置として、例えば、超音波画像が表示される表示画面内に、透明表示可能なバーチャルキーボードを表示する超音波診断装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、画像キーボード映像(ソフトキーボード)に、ユーザーによって入力された文字と関連した単語のボタンを表示する領域が含まれる超音波システムが提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第6017612号公報
【特許文献2】特許第4915437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ソフトキーボードは、人が操作(タッチ操作、マウスのクリック等)して各キーを選択するものであるため、ある程度の大きさが必要である。画面に表示されるソフトキーボードが小さすぎると、人による操作が困難になるため、サイズが小さいモニターを使用する場合でも、ソフトキーボードを小さくするのには限度がある。
【0008】
一方、スマートフォンタイプのソフトキーボードのように、一つのキーに複数の文字を割り当てたり、一度に表示されるキーの数を制限したりすると、入力アクション数(タッチ数)が多くなるため、フルキーボードタイプが望ましい。
そのため、小型のモニターにソフトキーボードを表示すると、ソフトキーボード自体が画面の大半を占め、入力項目に重なってしまうという問題があった。
【0009】
図16Aに、小型のモニターに表示された患者登録画面120Aの例を示す。患者登録画面120Aには、患者ID入力欄121、名前(漢字)入力欄122、名前(ローマ字)入力欄123、生年月日入力欄124等が設けられている。患者登録画面120Aにおいて、いずれかの入力欄を選択して入力対象とする項目を選択すると、
図16Bに示す患者登録画面120Bのように、ソフトキーボード125が表示されるが、ソフトキーボード125により、いくつかの入力項目が隠れた状態になっている。ソフトキーボード125と重なった項目は、ソフトキーボード125から入力しながら入力内容を確認することができないため、項目によっては、ソフトキーボード125の位置を移動しながら入力する必要があり、ユーザーにとって手間がかかる作業となっていた。これに対して、ソフトキーボード125と重ならない領域に全ての入力項目が表示されるように、各入力欄を小さくすると、入力内容の視認性が悪くなってしまう。
【0010】
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐことを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部に表示された状態で、操作部を介して前記一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄とソフトキーボードを含む第2画面を前記表示部に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、前記操作部を介して前記入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける制御部を備える医療情報入力装置である。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医療情報入力装置において、前記制御部は、前記第2画面上に、さらに、前記一又は複数の項目を含む入力項目一覧を表示させ、前記操作部を介して前記入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、前記入力対象項目を前記入力項目一覧から選択された項目に切り替える。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の医療情報入力装置において、前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態に応じた表示態様で表示させる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の医療情報入力装置において、前記制御部は、前記第2画面において、前記操作部を介して前記ソフトキーボードの移動が指示された場合に、前記第2画面内の移動後の前記ソフトキーボード以外の領域に、前記入力内容表示欄を表示させる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項2又は3に記載の医療情報入力装置において、前記一又は複数の項目のうち、前記入力項目一覧に表示される項目を予め設定する設定部を備え、前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に、前記設定された項目のみを表示させる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の医療情報入力装置において、前記制御部は、前記設定された全ての項目について、前記操作部を介した前記ソフトキーボードからの入力が完了した場合に、前記第2画面を自動で閉じ、次の操作待ちとする。
【0017】
請求項7に記載の発明は、コンピューターを、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部に表示された状態で、操作部を介して前記一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄とソフトキーボードを含む第2画面を前記表示部に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、前記操作部を介して前記入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける制御部として機能させるためのプログラムである。
【0018】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のプログラムにおいて、前記制御部は、前記第2画面上に、さらに、前記一又は複数の項目を含む入力項目一覧を表示させ、前記操作部を介して前記入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、前記入力対象項目を前記入力項目一覧から選択された項目に切り替える。
【0019】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のプログラムにおいて、前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態に応じた表示態様で表示させる。
【0020】
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載のプログラムにおいて、前記制御部は、前記第2画面において、前記操作部を介して前記ソフトキーボードの移動が指示された場合に、前記第2画面内の移動後の前記ソフトキーボード以外の領域に、前記入力内容表示欄を表示させる。
【0021】
請求項11に記載の発明は、請求項8又は9に記載のプログラムにおいて、前記コンピューターを、前記一又は複数の項目のうち、前記入力項目一覧に表示される項目を予め設定する設定部として機能させ、前記制御部は、前記第2画面上の前記入力項目一覧に、前記設定された項目のみを表示させる。
【0022】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、前記制御部は、前記設定された全ての項目について、前記操作部を介した前記ソフトキーボードからの入力が完了した場合に、前記第2画面を自動で閉じ、次の操作待ちとする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1の実施の形態における超音波診断装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施の形態の超音波診断装置により実行される第1の患者登録処理を示すフローチャートである。
【
図3B】入力対象項目として「患者ID」が選択された場合のキーボード入力画面の例である。
【
図3C】プルダウンリストが表示された状態のキーボード入力画面の例である。
【
図3D】入力対象項目として「名前(ローマ字)」が選択された場合のキーボード入力画面の例である。
【
図4A】入力項目欄の押下時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図4B】入力完了時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図5A】第2の実施の形態の超音波診断装置により実行される第2の患者登録処理を示すフローチャートである。
【
図5B】第2の実施の形態の超音波診断装置により実行される第2の患者登録処理を示すフローチャートである。
【
図6A】入力対象項目として「患者ID」が選択された場合のキーボード入力画面の例である。
【
図6B】入力対象項目として「名前(ローマ字)」が選択された場合のキーボード入力画面の例である。
【
図7A】入力項目一覧で入力対象項目が切り替えられた時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図7B】入力項目一覧で入力対象項目が切り替えられた時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図7C】入力項目一覧で入力対象項目が切り替えられた時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図7D】入力完了時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図8】第3の実施の形態の超音波診断装置により実行されるキーボード位置変更処理を示すフローチャートである。
【
図9B】ソフトキーボードの表示位置が変更された後のキーボード入力画面の例である。
【
図9C】プルダウンリストが表示された状態のキーボード入力画面の例である。
【
図10】第4の実施の形態の超音波診断装置により実行される入力項目設定処理を示すフローチャートである。
【
図11】患者登録時の入力項目についての設定画面の例である。
【
図12A】第4の実施の形態の超音波診断装置により実行される第4の患者登録処理を示すフローチャートである。
【
図12B】第4の実施の形態の超音波診断装置により実行される第4の患者登録処理を示すフローチャートである。
【
図13B】入力対象項目として「患者ID」が選択された場合のキーボード入力画面の例である。
【
図13C】入力対象項目として「名前(漢字)」が選択された場合のキーボード入力画面の例である。
【
図13D】設定された全ての項目が「入力済み」の状態となった後に表示される患者登録画面の例である。
【
図14A】入力項目一覧で入力対象項目が切り替えられた時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図14B】入力完了時に記憶部に保存される保存内容の例を示す図である。
【
図16A】従来の小型のモニターに表示された患者登録画面の例である。
【
図16B】従来の患者登録画面上にソフトキーボードが表示された場合の例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明に係る医療情報入力装置の実施の形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0026】
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係る第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態における医療情報入力装置としての超音波診断装置100の機能構成を示すブロック図である。超音波診断装置100は、医療施設の診察室等に移動可能に設置されており、医師、技師等の医療従事者によって操作される。
【0027】
図1に示すように、超音波診断装置100は、超音波診断装置本体1と、超音波探触子2と、を備える。超音波診断装置本体1は、超音波探触子2に接続されている。超音波探触子2は、患者の生体等の被検体内に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体内で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。
【0028】
超音波診断装置本体1は、超音波探触子2に電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子2に被検体に対して送信超音波を送信させるとともに、超音波探触子2にて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子2で生成された電気信号である受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像データとして画像化する。
【0029】
超音波探触子2は、先端側に振動子21を備える。振動子21は、超音波を送受信する圧電体であり、例えば、方位方向(走査方向)に一次元アレイ状に複数配列されている。また、振動子21の個数は、任意に設定することができる。
【0030】
超音波診断装置本体1は、操作部11と、送信部12と、受信部13と、画像生成部14と、画像処理部15と、DSC(Digital Scan Converter)16と、表示部17と、制御部18と、記憶部19と、を備える。
【0031】
操作部11は、表示部17に積層されたタッチパネルにより構成され、表示画面に対するユーザーの入力を受け付け、タッチ操作の位置に応じた操作信号を制御部18に出力する。また、操作部11は、各種スイッチ、マウス、トラックボール等の操作要素を有し、各操作要素を介してユーザーからの各種操作入力を受け付け、その操作信号を制御部18に出力することとしてもよい。
【0032】
送信部12は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2に電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子2に送信超音波を発生させる回路である。また、送信部12は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備える。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、振動子21ごとに対応した個別経路ごとに遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させ、送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。このように構成された送信部12は、例えば、超音波探触子2に配列された複数の振動子21のうちの連続する一部を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部12は、送信超音波を発生させるごとに駆動する振動子21を方位方向(走査方向)にずらすことで走査(スキャン)を行う。
【0033】
受信部13は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2から電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備える。増幅器は、受信信号を、振動子21ごとに対応した個別経路ごとに、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をアナログ-デジタル変換(A/D変換)するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子21ごとに対応した個別経路ごとに遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0034】
画像生成部14は、制御部18の制御に従って、受信部13からの音線データに対して包絡線検波処理や対数圧縮等を実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、受信エネルギーとしての輝度値を有する画素からなるB(Brightness)モード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部14は、Bモード画像データの他、A(Amplitude)モード、M(Motion)モード、ドプラ法による画像モード(カラードプラモード等)等、他の画像モードの超音波画像データを生成するものであってもよい。
【0035】
画像処理部15は、制御部18の制御に従って、設定中の各種画像パラメーターに応じて、画像生成部14から出力されたBモード画像データに画像処理を施す。また、画像処理部15は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリーによって構成された画像メモリー部151を備える。画像処理部15は、制御部18の制御に従って、画像処理を施したBモード画像データをフレーム単位で画像メモリー部151に記憶する。画像処理部15は、制御部18の制御に従って、このようにして生成された画像データを順にDSC16に出力する。
【0036】
DSC16は、画像処理部15から受信した超音波画像データに座標変換等の処理を施して画像信号に変換し、表示部17に出力する。
【0037】
表示部17は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイ等の表示パネルを有し、当該表示パネルの表示画面上に各種表示情報を表示する。表示部17は、制御部18の制御に従って、DSC16から出力された画像信号に基づいて、表示パネルの表示画面上に超音波画像の表示を行い、また各種表示情報の表示を行う。
【0038】
制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、ROMに記憶されているシステムプログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波診断装置100の各部の動作を制御する。ROMは、超音波診断装置100に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
【0039】
記憶部19は、各種データを書き込み及び読み出し可能に記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶部である。
【0040】
超音波診断装置100が備える各部について、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能は、集積回路等のハードウェア回路として実現することができる。また、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能をソフトウェアにより実行するようにしてもよい。この場合、このソフトウェアは一つ又はそれ以上のROM等の記憶媒体、光ディスク、又はハードディスク等に記憶されており、このソフトウェアが演算処理器により実行される。
【0041】
制御部18は、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部17に表示された状態で、操作部11を介して一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄とソフトキーボードを含む第2画面を表示部17に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、操作部11を介して入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける。
【0042】
医療情報は、医療に関する情報である。医療情報として、例えば、患者に関する患者情報、検査結果等を含む検査情報、患者の病状や患者に対する処置等を含むカルテ情報等が挙げられる。
【0043】
表示部17において、第2画面は、第1画面の上に重ねられて表示されてもよいし、第1画面と置き換えられて表示されてもよい。ただし、第2画面内のソフトキーボードは、ユーザーが操作しやすい程度に十分な大きさであることが望ましく、第2画面内の入力内容表示欄は、ユーザーが見やすい程度に十分な大きさであることが望ましい。
【0044】
制御部18は、第2画面上に、さらに、一又は複数の項目を含む入力項目一覧を表示させる。具体的には、操作部11からの操作により、第2画面上において、入力対象項目の項目名が表示されている入力項目欄がタッチされると、制御部18は、プルダウンリストとして入力項目一覧を表示させる。
制御部18は、操作部11を介して入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、入力対象項目を入力項目一覧から選択された項目に切り替える。
【0045】
次に、超音波診断装置100における動作について説明する。
図2は、超音波診断装置100により実行される第1の患者登録処理を示すフローチャートである。第1の患者登録処理は、医療情報として、患者情報を登録する処理であり、超音波検査に先立って行われる。第1の患者登録処理は、制御部18のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0046】
まず、制御部18は、患者登録画面(第1画面)を表示部17に表示させる(ステップS1)。
図3Aに、表示部17に表示される患者登録画面30の例を示す。患者登録画面30には、患者ID入力欄31、名前(漢字)入力欄32、名前(ローマ字)入力欄33、生年月日入力欄34、性別選択ボタン35,36、検査開始ボタン37が含まれる。
患者ID入力欄31は、患者IDを入力する際に選択(タッチ操作)される領域であり、患者IDが入力された後は、患者IDが表示される。
名前(漢字)入力欄32は、名前(漢字)を入力する際に選択される領域であり、名前(漢字)が入力された後は、名前(漢字)が表示される。
名前(ローマ字)入力欄33は、名前(ローマ字)を入力する際に選択される領域であり、名前(ローマ字)が入力された後は、名前(ローマ字)が表示される。
生年月日入力欄34は、生年月日を入力する際に選択される領域であり、生年月日が入力された後は、生年月日が表示される。
性別選択ボタン35,36は、性別を選択するためのボタンである。
検査開始ボタン37は、検査の開始を指示するためのボタンである。
【0047】
次に、制御部18は、患者登録画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、ソフトキーボードを用いて入力する入力対象項目(患者ID、名前(漢字)、名前(ローマ字)、生年月日)の選択操作があったか否かを判断する(ステップS2)。例えば、制御部18は、患者登録画面30(
図3A参照)の患者ID入力欄31、名前(漢字)入力欄32、名前(ローマ字)入力欄33、生年月日入力欄34のうち、いずれかの入力欄が選択(タッチ)されたか否かを判断する。
入力対象項目の選択操作がない場合には(ステップS2;NO)、ステップS2に戻る。
【0048】
ステップS2において、入力対象項目の選択操作があった場合には(ステップS2;YES)、制御部18は、ソフトキーボードを表示部17に表示させる(ステップS3)。
また、制御部18は、入力項目欄を表示部17に表示させ、選択された入力対象項目の項目名を入力項目欄内に表示させる(ステップS4)。
また、制御部18は、入力対象項目の入力内容表示欄を表示部17に表示させる(ステップS5)。
すなわち、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄及び入力内容表示欄を含むキーボード入力画面(第2画面)を表示部17に表示させる。
【0049】
図3Bに、表示部17に表示されるキーボード入力画面40Aの例を示す。キーボード入力画面40Aには、ソフトキーボード41、入力項目欄42、入力内容表示欄43が含まれる。
ソフトキーボード41は、表示部17の画面上にソフトウェアで実現されたキーボードであり、操作部11(タッチパネル)からのタッチ操作により、キー入力を行う。ソフトキーボード41には、文字キー、数字キー、各種機能キー等が含まれる。
入力項目欄42には、選択された入力対象項目の項目名が表示される。
入力内容表示欄43には、カーソルCが点滅表示され、選択された入力対象項目について情報が入力されると、入力された内容が表示される。
【0050】
例えば、
図3Aに示す患者登録画面30において、患者ID入力欄31(操作位置U1)が選択されると、
図3Bに示すように、ソフトキーボード41と、「患者ID」という項目が表示された入力項目欄42と、ソフトキーボード41から入力される「患者ID」が表示される入力内容表示欄43と、を含むキーボード入力画面40Aに遷移する。ユーザーは、ソフトキーボード41(操作位置U2)から「患者ID」を入力する。
【0051】
次に、制御部18は、キーボード入力画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、ソフトキーボードを用いた入力があったか否かを判断する(ステップS6)。
ソフトキーボードを用いた入力があった場合には(ステップS6;YES)、制御部18は、ソフトキーボードから入力された内容を、キーボード入力画面の入力内容表示欄に表示させる(ステップS7)。
【0052】
例えば、
図3Bに示すキーボード入力画面40Aの入力内容表示欄43には、「患者ID」について、ソフトキーボード41から入力された「12345678」という内容が表示されている。
ステップS7の後、ステップS6に戻り、再びソフトキーボードからの入力を待機する。
【0053】
ステップS6において、ソフトキーボードを用いた入力がない場合には(ステップS6;NO)、制御部18は、キーボード入力画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、入力項目欄の押下操作があったか否かを判断する(ステップS8)。
入力項目欄の押下操作があった場合には(ステップS8;YES)、制御部18は、入力内容表示欄に入力された内容を、項目名と対応付けて記憶部19に保存する(ステップS9)。
【0054】
図4Aに、入力項目欄の押下時に記憶部19に保存される保存内容の例を示す。例えば、
図3Bに示すキーボード入力画面40Aにおける入力内容として、項目名「患者ID」と入力内容「12345678」とが対応付けられて保存される。
【0055】
次に、制御部18は、キーボード入力画面において、入力項目一覧をプルダウンリストとして表示させる(ステップS10)。
【0056】
図3Cに、表示部17に表示されるキーボード入力画面40Bの例を示す。キーボード入力画面40Bに含まれるソフトキーボード41、入力項目欄42、入力内容表示欄43については、キーボード入力画面40A(
図3B参照)と同様である。
キーボード入力画面40Bにおいて、入力項目欄42(操作位置U3)が押下されると、プルダウンリスト44が表示される。プルダウンリスト44には、ソフトキーボード41から入力される項目のうち、入力項目欄42に表示中の項目以外の項目(入力対象項目の切り替え候補)が表示される。
【0057】
次に、制御部18は、キーボード入力画面のプルダウンリストにおいて、ユーザーによる操作部11からの操作により、入力対象項目の選択操作があったか否かを判断する(ステップS11)。
プルダウンリスト上で入力対象項目の選択操作がない場合には(ステップS11;NO)、ステップS11に戻る。
【0058】
ステップS11において、プルダウンリスト上で入力対象項目の選択操作があった場合には(ステップS11;YES)、制御部18は、選択された入力対象項目の項目名を入力項目欄内に表示させる(ステップS12)。
そして、ステップS5に戻り、処理が繰り返される。
【0059】
例えば、
図3Cに示すキーボード入力画面40Bにおいて、プルダウンリスト44から「名前(ローマ字)」(操作位置U4)が選択されると、
図3Dに示すキーボード入力画面40Cに遷移する。キーボード入力画面40Cでは、入力項目欄42に「名前(ローマ字)」という項目が表示され、入力内容表示欄43には、カーソルCが点滅表示され、ソフトキーボード41から「名前(ローマ字)」の入力待ちとなる。ユーザーは、ソフトキーボード41(操作位置U5)から「名前(ローマ字)」を入力する。
【0060】
ステップS8において、入力項目欄の押下操作がない場合には(ステップS8;NO)、制御部18は、キーボード入力画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、入力完了操作があったか否かを判断する(ステップS13)。例えば、制御部18は、キーボード入力画面40C(
図3D参照)に含まれるソフトキーボード41の閉じるボタン45が押下された場合に、入力完了操作があったと判断する。
入力完了操作がない場合には(ステップS13;NO)、ステップS6に戻る。
【0061】
ステップS13において、入力完了操作があった場合には(ステップS13;YES)、制御部18は、入力内容表示欄に入力された内容を、項目名と対応付けて記憶部19に保存する(ステップS14)。
【0062】
図4Bに、入力完了時に記憶部19に保存される保存内容の例を示す。
図4Aに示す状態から、さらに、「名前(ローマ字)」が入力された後、入力完了操作があった場合には、
図4Bに示すように、項目名「名前(ローマ字)」と入力内容「HINO TARO」とが対応付けられて保存される。
【0063】
次に、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄、入力内容表示欄を含む表示画面(キーボード入力画面)を閉じる(ステップS15)。
以上で、第1の患者登録処理が終了する。
【0064】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、患者登録画面(第1画面)において入力対象項目が選択された場合に、キーボード入力画面(第2画面)にソフトキーボードを表示させるとともに、ソフトキーボード以外の領域に入力対象項目の入力内容表示欄を表示させるので、キーボード入力画面だけで、患者情報(医療情報)の入力操作を受け付ける機能と、入力内容を表示する機能を実現することができる。これにより、表示部17のモニターのサイズが小さい場合にも、ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐことができる。
【0065】
また、キーボード入力画面に含まれる入力項目欄が押下された場合に、入力対象項目を切り替えるための入力項目一覧をプルダウンリストとして表示させるので、キーボード入力画面を維持したまま、入力対象項目のみを切り替え、各項目を連続して入力することができる。これにより、入力項目ごとに、患者登録画面で入力対象項目を選択し、入力対象項目についてキーボード入力画面から患者情報を入力し、キーボード入力画面を閉じる(又は、キーボード入力画面の位置を移動させる)、といった工程を繰り返す必要がなくなる。
【0066】
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における超音波診断装置は、第1の実施の形態に示した超音波診断装置100と同様の構成であるため、
図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
【0067】
第1の実施の形態では、第2画面(キーボード入力画面)に含まれる入力項目欄が押下された際に、入力項目一覧(プルダウンリスト)が表示されたが、第2の実施の形態では、第2画面(キーボード入力画面)が表示された時から入力項目一覧が含まれている。
【0068】
超音波診断装置100の制御部18は、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部17に表示された状態で、操作部11を介して一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄、ソフトキーボード、入力項目一覧を含む第2画面を表示部17に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、操作部11を介して入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける。入力項目一覧には、一又は複数の項目が含まれる。
【0069】
制御部18は、第2画面上の入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態(入力中、入力済み、未入力等)に応じた表示態様で表示させる。「項目の入力状態に応じた表示態様で表示させる」とは、例えば、項目の入力状態ごとに、項目の文字の色・フォントや、背景色を変更することである。
制御部18は、操作部11を介して入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、入力対象項目を入力項目一覧から選択された項目に切り替える。
【0070】
次に、第2の実施の形態における動作について説明する。
図5A及び
図5Bは、第2の実施の形態の超音波診断装置100により実行される第2の患者登録処理を示すフローチャートである。第2の患者登録処理は、制御部18のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0071】
ステップS21~ステップS24の処理は、第1の患者登録処理(
図2参照)のステップS1~ステップS4の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0072】
制御部18は、入力対象項目の入力内容表示欄、入力項目一覧を表示部17に表示させる(ステップS25)。
また、制御部18は、入力項目一覧中の、ステップS22で選択された入力対象項目を「入力中」の状態で表示させる(ステップS26)。
すなわち、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄、入力内容表示欄及び入力項目一覧(入力状態の区別あり)を含むキーボード入力画面(第2画面)を表示部17に表示させる。
【0073】
ステップS21において表示部17に表示される患者登録画面30は、
図3Aの患者登録画面30と同様の構成であるため、説明を省略する。
例えば、患者登録画面30(
図3A参照)において、患者ID入力欄31(操作位置U1)が選択されると、
図6Aに示すキーボード入力画面50Aに遷移する。キーボード入力画面50Aには、ソフトキーボード51、入力項目欄52、入力内容表示欄53、入力項目一覧54が含まれる。
【0074】
ソフトキーボード51、入力項目欄52、入力内容表示欄53については、
図3Bに示すキーボード入力画面40Aに含まれるソフトキーボード41、入力項目欄42、入力内容表示欄43と同様である。キーボード入力画面50Aでは、入力項目欄52に「患者ID」という項目が表示され、入力内容表示欄53には、ソフトキーボード51から入力される「患者ID」が表示される。ユーザーは、ソフトキーボード51(操作位置U11)から「患者ID」を入力する。
【0075】
入力項目一覧54には、ソフトキーボード51から入力される項目の一覧が表示される。ここでは、入力項目一覧54に、項目ボタン55~58が含まれる。項目ボタン55~58は、それぞれ、患者ID、名前(漢字)、名前(ローマ字)、生年月日という項目に対応している。項目ボタン55~58は、各項目の入力状態(入力中、入力済み、未入力)に応じた表示態様で表示される。例えば、「入力中」の項目(入力項目欄52に表示されている項目)については項目ボタンが「青色」で表示され、「入力済み」の項目については項目ボタンが「灰色」で表示され、「未入力」の項目については項目ボタンが「黄色」で表示される。キーボード入力画面50Aの入力項目一覧54においては、「患者ID」に対応する項目ボタン55が「入力中」の状態で表示され、その他の項目ボタン56~58が「未入力」の状態で表示されている。
【0076】
ステップS26の後、
図5Bに移行し、制御部18は、キーボード入力画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、ソフトキーボードを用いた入力があったか否かを判断する(ステップS27)。
ソフトキーボードを用いた入力があった場合には(ステップS27;YES)、制御部18は、ソフトキーボードから入力された内容を、キーボード入力画面の入力内容表示欄に表示させる(ステップS28)。
【0077】
例えば、
図6Aに示すキーボード入力画面50Aの入力内容表示欄53には、「患者ID」について、ソフトキーボード51から入力された「12345678」という内容が表示されている。
ステップS28の後、ステップS27に戻り、再びソフトキーボードからの入力を待機する。
【0078】
ステップS27において、ソフトキーボードを用いた入力がない場合には(ステップS27;NO)、制御部18は、キーボード入力画面の入力項目一覧において、ユーザーによる操作部11からの操作により、いずれかの項目に対する選択操作があったか否かを判断する(ステップS29)。
【0079】
例えば、
図6Aに示すキーボード入力画面50Aの入力項目一覧54において、項目ボタン56~58に対応する項目(名前(漢字)、名前(ローマ字)、生年月日)が、入力対象項目の切り替え候補となる。
【0080】
入力項目一覧のいずれかの項目に対する選択操作があった場合には(ステップS29;YES)、制御部18は、入力項目一覧中の、直前まで入力していた項目を「入力済み」の状態で表示させる(ステップS30)。
また、制御部18は、入力内容表示欄に直前まで入力していた内容を、項目名と対応付けて記憶部19に保存する(ステップS31)。
また、制御部18は、入力項目一覧中の、直近のステップS29で選択された入力対象項目を「入力中」の状態で表示させる(ステップS32)。
そして、ステップS27に戻り、処理が繰り返される。
【0081】
例えば、
図6Aに示すキーボード入力画面50Aの入力項目一覧54において、「名前(ローマ字)」に対応する項目ボタン57(操作位置U12)が選択されると、
図6Bに示すキーボード入力画面50Bに遷移する。キーボード入力画面50Bでは、入力項目欄52に「名前(ローマ字)」という項目が表示され、入力内容表示欄53は、ソフトキーボード51から「名前(ローマ字)」の入力待ちとなる。
キーボード入力画面50Bの入力項目一覧54においては、「患者ID」に対応する項目ボタン55が「入力済み」の状態で表示され、「名前(ローマ字)」に対応する項目ボタン57が「入力中」の状態で表示される。「名前(漢字)」に対応する項目ボタン56及び「生年月日」に対応する項目ボタン58については、「未入力」の状態のままである。
ユーザーは、ソフトキーボード51(操作位置U13)から「名前(ローマ字)」を入力する。
【0082】
図7A、
図7B及び
図7Cに、ステップS31において、記憶部19に保存される保存内容の例を示す。
まず、「患者ID」が入力された後、入力対象項目が「名前(ローマ字)」に切り替えられた際には、
図7Aに示すように、項目名「患者ID」と入力内容「12345678」とが対応付けられて保存され、「患者ID」に対する入力状態が「入力済み」に変更される。ここでは、「名前(ローマ字)」、「名前(漢字)」、「生年月日」に対する入力状態は「未入力」である。
【0083】
さらに、「名前(ローマ字)」が入力された後、入力対象項目が「名前(漢字)」に切り替えられた際には、
図7Bに示すように、項目名「名前(ローマ字)」と入力内容「HINO TARO」とが対応付けられて保存され、「名前(ローマ字)」に対する入力状態が「入力済み」に変更される。
【0084】
さらに、「名前(漢字)」が入力された後、入力対象項目が「生年月日」に切り替えられた際には、
図7Cに示すように、項目名「名前(漢字)」と入力内容「日野太郎」とが対応付けられて保存され、「名前(漢字)」に対する入力状態が「入力済み」に変更される。
【0085】
ステップS29において、入力項目一覧のいずれの項目に対しても選択操作がない場合には(ステップS29;NO)、制御部18は、キーボード入力画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、入力完了操作があったか否かを判断する(ステップS33)。例えば、制御部18は、キーボード入力画面50B(
図6B参照)に含まれるソフトキーボード51のリターンキー59が押下された場合に、入力完了操作があったと判断する。
入力完了操作がない場合には(ステップS33;NO)、ステップS27に戻る。
【0086】
ステップS33において、入力完了操作があった場合には(ステップS33;YES)、制御部18は、入力項目一覧中の、直前まで入力していた項目を「入力済み」の状態で表示させる(ステップS34)。
また、制御部18は、入力内容表示欄に直前まで入力していた内容を、項目名と対応付けて記憶部19に保存する(ステップS35)。
【0087】
図7Dに、入力完了時に記憶部19に保存される保存内容の例を示す。
図7Cに示す状態から、さらに、「生年月日」が入力された後、入力完了操作があった場合には、
図7Dに示すように、項目名「生年月日」と入力内容「20001210」とが対応付けられて保存され、「生年月日」に対する入力状態が「入力済み」に変更される。
【0088】
次に、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄、入力内容表示欄、入力項目一覧を含む表示画面(キーボード入力画面)を閉じる(ステップS36)。
以上で、第2の患者登録処理が終了する。
【0089】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様、ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐことができる。
【0090】
また、患者登録画面(第1画面)において入力対象項目が選択された場合に、キーボード入力画面(第2画面)にソフトキーボードや入力内容表示欄とともに入力項目一覧を表示させるので、キーボード入力画面を維持したまま、入力対象項目のみを切り替え、各項目を連続して入力することができる。
【0091】
また、キーボード入力画面上の入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態に応じた表示態様で表示させるので、患者登録画面内の各項目がキーボード入力画面に隠れた状態でも、キーボード入力画面を閉じる(又は、キーボード入力画面の位置を移動させる)ことなく、入力中、入力済み、未入力等の入力状態を確認することができる。
【0092】
[第3の実施の形態]
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における超音波診断装置は、第1の実施の形態に示した超音波診断装置100と同様の構成であるため、
図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
【0093】
表示部17に表示されるソフトキーボードは、ユーザーによって、モニターの上側/下側等、操作しやすい位置が異なる。第3の実施の形態では、キーボード入力画面(第2画面)を構成する各要素の配置を変更可能とする。
【0094】
超音波診断装置100の制御部18は、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部17に表示された状態で、操作部11を介して一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄とソフトキーボードを含む第2画面を表示部17に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、操作部11を介して入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける。
【0095】
制御部18は、第2画面において、操作部11を介してソフトキーボードの移動が指示された場合に、第2画面内の移動後のソフトキーボード以外の領域に、入力内容表示欄を表示させる。
【0096】
次に、第3の実施の形態における動作について説明する。
第3の実施の形態の超音波診断装置100により実行される第3の患者登録処理については、第1の患者登録処理(
図2参照)と同様である。
ただし、第3の実施の形態では、表示部17に表示されたソフトキーボードの位置を、ユーザーの好みの位置に変更することができる。
【0097】
図8は、第3の実施の形態の超音波診断装置100により実行されるキーボード位置変更処理を示すフローチャートである。キーボード位置変更処理は、表示部17にキーボード入力画面(第2画面)が表示されているところから開始される。キーボード位置変更処理は、制御部18のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0098】
制御部18は、キーボード入力画面内のソフトキーボードに対して、ユーザーによる操作部11からの操作により、選択操作があったか否かを判断する(ステップS41)。具体的には、制御部18は、キーボード入力画面内のソフトキーボードにタッチ操作があったか否かを判断する。
ソフトキーボードに対して選択操作がない場合には(ステップS41;NO)、ステップS41に戻る。
【0099】
ステップS41において、ソフトキーボードに対して選択操作があった場合には(ステップS41;YES)、制御部18は、ユーザーによる操作部11からの操作により、ソフトキーボードに対するドラッグ操作があったか否かを判断する(ステップS42)。具体的には、制御部18は、キーボード入力画面内のソフトキーボードにユーザーの指が接触した状態で、タッチパネル上の接触位置が移動したか否かを判断する。
【0100】
図9Aに、表示部17に表示されるキーボード入力画面60Aの例を示す。キーボード入力画面60Aには、ソフトキーボード61、入力項目欄62、入力内容表示欄63が含まれる。ソフトキーボード61、入力項目欄62、入力内容表示欄63については、
図3Bに示すキーボード入力画面40Aに含まれるソフトキーボード41、入力項目欄42、入力内容表示欄43と同様である。
例えば、キーボード入力画面60Aにおいて、ユーザーがソフトキーボード61の右枠部分(操作位置U21)をタッチし、
図9Aに示す矢印Xのように、上方に向かってドラッグ操作をする。
【0101】
ステップS42において、ソフトキーボードに対するドラッグ操作がない場合には(ステップS42;NO)、ステップS42に戻る。
ステップS42において、ソフトキーボードに対するドラッグ操作があった場合には(ステップS42;YES)、制御部18は、ユーザーのタッチパネル上の接触位置に応じて、ソフトキーボードの表示位置を移動させる(ステップS43)。
【0102】
次に、制御部18は、ソフトキーボードの移動によって生じた画面の空き領域を算出する(ステップS44)。具体的には、制御部18は、キーボード入力画面内でソフトキーボードを移動したことで、ソフトキーボードを移動した向きと反対側に生じた隙間の領域を求める。
【0103】
次に、制御部18は、画面の空き領域に入力項目欄と入力内容表示欄を表示可能であるか否かを判断する(ステップS45)。例えば、制御部18は、空き領域のサイズと、入力項目欄と入力内容表示欄を表示するために必要な領域のサイズと、を比較し、空き領域に、入力項目欄と入力内容表示欄が収まるか否かを判断する。
【0104】
画面の空き領域に入力項目欄と入力内容表示欄を表示可能である場合には(ステップS45;YES)、制御部18は、キーボード入力画面の移動後のソフトキーボード以外の領域に、入力項目欄と入力内容表示欄の表示位置を移動させる(ステップS46)。
【0105】
図9Aに示すキーボード入力画面60Aの状態から、ユーザーがソフトキーボード61を上方に移動する操作を行うと、
図9Bに示すキーボード入力画面60Bのように、入力項目欄62及び入力内容表示欄63が空き領域(画面内の下部領域)に移動される。
【0106】
なお、ステップS45において、画面の空き領域に入力項目欄と入力内容表示欄を表示可能でない場合には(ステップS45;NO)、入力項目欄と入力内容表示欄(現状位置)の一部にソフトキーボードが重なった状態で表示されることになる。
【0107】
ステップS46の後、又は、ステップS45において、画面の空き領域に入力項目欄と入力内容表示欄を表示可能でない場合には(ステップS45;NO)、制御部18は、ユーザーによる操作部11からの操作により、ソフトキーボードのドロップ操作があったか否かを判断する(ステップS47)。具体的には、制御部18は、キーボード入力画面内のソフトキーボードを移動した先で、ユーザーがタッチパネルから指を離したか否かを判断する。
ソフトキーボードのドロップ操作がない場合には(ステップS47;NO)、ステップS42に戻る。
【0108】
ステップS47において、ソフトキーボードのドロップ操作があった場合には(ステップS47;YES)、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄及び入力内容表示欄の位置を確定させ、キーボード位置変更処理が終了する。
【0109】
キーボード入力画面内のソフトキーボードの位置を変更した後も、第1の実施の形態と同様、キーボード入力画面を閉じることなく、入力対象項目を切り替えることが可能となっている。
具体的には、
図9Cに示すキーボード入力画面60Cにおいて、ユーザーによる操作部11からの操作により、入力項目欄62(操作位置U22)が押下されると、プルダウンリスト64(入力項目一覧)が表示される。プルダウンリスト64の中からいずれかの項目を選択することで、入力対象項目を切り替えることができる。
【0110】
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様、ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐことができる。
【0111】
また、キーボード入力画面(第2画面)において、ソフトキーボードの移動が指示された場合に、移動後のソフトキーボード以外の領域に、入力内容表示欄を表示させるので、ユーザーの好みに応じてキーボード入力画面の配置を変更することができる。
【0112】
[第4の実施の形態]
次に、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態における超音波診断装置は、第1の実施の形態に示した超音波診断装置100と同様の構成であるため、
図1を援用し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第4の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
【0113】
患者登録画面には入力項目が多数あるが、実際に入力される項目は、医療施設、診療科、好み、状況等によって異なる。例えば、患者ID、名前、生年月日、性別、身長、体重、検査者等の入力欄が存在しても、実際には、患者ID、名前だけを入力する場合等がある。
第4の実施の形態では、必要な入力項目(必須項目)を予め設定可能とする。
【0114】
超音波診断装置100の制御部18は、医療情報に関する一又は複数の項目のうち、入力項目一覧に表示される項目を予め設定する。すなわち、制御部18は、設定部として機能する。「入力項目一覧に表示される項目」は、操作部11からの操作により設定されてもよいし、外部装置から取得(受信)されたデータに基づいて設定されてもよい。
【0115】
制御部18は、医療情報に関する一又は複数の項目を含む第1画面が表示部17に表示された状態で、操作部11を介して一又は複数の項目の中から入力対象項目が選択された場合に、当該入力対象項目の入力内容表示欄、ソフトキーボード、入力項目一覧を含む第2画面を表示部17に表示させ、当該ソフトキーボードにおいて、操作部11を介して入力対象項目に係る医療情報の入力を受け付ける。
制御部18は、第2画面上の入力項目一覧に、設定された項目のみを表示させる。
【0116】
制御部18は、第2画面上の入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態(入力中、入力済み、未入力等)に応じた表示態様で表示させる。
制御部18は、操作部11を介して入力項目一覧からいずれかの項目が選択された場合に、入力対象項目を入力項目一覧から選択された項目に切り替える。
【0117】
制御部18は、設定された全ての項目について、操作部11を介したソフトキーボードからの入力が完了した場合に、第2画面(ソフトキーボード)を自動で閉じ、次の操作待ちとする。
【0118】
次に、第4の実施の形態における動作について説明する。
図10は、第4の実施の形態の超音波診断装置100により実行される入力項目設定処理を示すフローチャートである。入力項目設定処理は、制御部18のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0119】
まず、表示部17に表示されている操作画面において、操作部11からの操作により、患者登録時の入力項目についての設定画面を起動するための操作ボタンが押下されると、制御部18は、設定画面を表示部17に表示させる(ステップS51)。
【0120】
図11に、表示部17に表示される設定画面70の例を示す。設定画面70には、チェックボックス71~74、保存&終了ボタン75、キャンセルボタン76が含まれる。
チェックボックス71~74は、それぞれ、患者登録時の入力項目として、患者ID、名前(漢字)、名前(ローマ字)、生年月日を設定する際に選択される。
図11では、「患者ID」と「名前(漢字)」がチェックされた状態となっている。
保存&終了ボタン75は、設定画面70において設定された内容を保存し、入力項目設定処理を終了するためのボタンである。
キャンセルボタン76は、設定画面70において設定された内容をキャンセルし、設定された内容を保存せずに、入力項目設定処理を終了するためのボタンである。
【0121】
ステップS51の後、制御部18は、設定画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、入力項目の設定操作があったか否かを判断する(ステップS52)。具体的には、制御部18は、
図11に示す設定画面70において、チェックボックス71~74のいずれかにタッチ操作があったか否かを判断する。
【0122】
入力項目の設定操作があった場合には(ステップS52;YES)、制御部18は、設定画面の設定操作があった入力項目に対して、チェックボックスの表示を更新する(ステップS53)。例えば、
図11に示す設定画面70のチェックボックス71~74に対して、「チェックなし」状態のチェックボックスがタッチされた場合には、当該チェックボックスにチェックマークを表示させ、「チェックあり」状態のチェックボックスがタッチされた場合には、当該チェックボックスに表示されていたチェックマークを非表示とする。
【0123】
ステップS53の後、又は、ステップS52において、入力項目の設定操作がない場合には(ステップS52;NO)、制御部18は、設定画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、保存&終了ボタン(例えば、
図11に示す保存&終了ボタン75)の操作があったか否かを判断する(ステップS54)。
保存&終了ボタンの操作があった場合には(ステップS54;YES)、制御部18は、設定画面において設定された内容を記憶部19に保存する(ステップS55)。具体的には、制御部18は、設定画面で設定された項目(「チェックあり」状態の項目)を入力項目一覧情報として記憶部19に記憶させる。
【0124】
ステップS54において、保存&終了ボタンの操作がない場合には(ステップS54;NO)、制御部18は、設定画面において、ユーザーによる操作部11からの操作により、キャンセルボタン(例えば、
図11に示すキャンセルボタン76)の操作があったか否かを判断する(ステップS56)。
キャンセルボタンの操作がない場合には(ステップS56;NO)、ステップS52に戻り、処理が繰り返される。
【0125】
ステップS55の後、又は、ステップS56において、キャンセルボタンの操作があった場合には(ステップS56;YES)、制御部18は、設定画面を閉じる(ステップS57)。
以上で、入力項目設定処理が終了する。
【0126】
図12A及び
図12Bは、第4の実施の形態の超音波診断装置100により実行される第4の患者登録処理を示すフローチャートである。第4の患者登録処理は、制御部18のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0127】
ステップS61~ステップS63の処理は、第1の患者登録処理(
図2参照)のステップS1~ステップS3の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0128】
制御部18は、設定画面で設定された入力項目一覧情報を記憶部19から取得し、入力項目一覧を表示部17に表示させる(ステップS64)。
また、制御部18は、入力対象項目の入力内容表示欄を表示部17に表示させる(ステップS65)。
また、制御部18は、入力項目欄を表示部17に表示させ、ステップS62で選択された入力対象項目の項目名を入力項目欄内に表示させる(ステップS66)。
また、制御部18は、入力項目一覧中の、ステップS62で選択された入力対象項目を「入力中」の状態で表示させる(ステップS67)。
すなわち、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄、入力内容表示欄及び入力項目一覧(設定された項目のみ・入力状態の区別あり)を含むキーボード入力画面(第2画面)を表示部17に表示させる。
【0129】
なお、ステップS62で選択された項目が入力項目一覧情報に含まれない場合、設定画面で設定された項目の中の任意の項目を入力項目欄内に表示させることとしてもよい。
【0130】
図13Aに、ステップS61において表示部17に表示される患者登録画面30Aの例を示す。患者登録画面30Aは、
図3Aに示す患者登録画面30と同様の構成である。患者登録画面30Aにおいては、必須項目(設定画面で設定された項目)が未入力であるため、検査開始ボタン37が操作不可の状態となっている。
【0131】
患者登録画面30Aにおいて、患者ID入力欄31(操作位置U31)が選択されると、
図13Bに示すキーボード入力画面80Aに遷移する。キーボード入力画面80Aには、ソフトキーボード81、入力項目欄82、入力内容表示欄83、入力項目一覧84が含まれる。
【0132】
ソフトキーボード81、入力項目欄82、入力内容表示欄83については、
図3Bに示すキーボード入力画面40Aに含まれるソフトキーボード41、入力項目欄42、入力内容表示欄43と同様である。キーボード入力画面80Aでは、入力項目欄82に「患者ID」という項目が表示され、入力内容表示欄83には、ソフトキーボード81から入力される「患者ID」が表示される。ユーザーは、ソフトキーボード81の操作位置U32から「患者ID」を入力する。
【0133】
入力項目一覧84には、設定画面において設定された項目の一覧が表示される。ここでは、入力項目一覧84には、項目ボタン85,86が含まれる。項目ボタン85,86は、それぞれ、患者ID、名前(漢字)という項目に対応している。項目ボタン85,86は、各項目の入力状態(入力中、入力済み、未入力)に応じた表示態様で表示される。キーボード入力画面80Aの入力項目一覧84においては、「患者ID」に対応する項目ボタン85が「入力中」の状態で表示され、「名前(漢字)」に対応する項目ボタン86が「未入力」の状態で表示されている。
【0134】
ステップS67の後、
図12Bに移行する。
ステップS68~ステップS76の処理は、第2の患者登録処理(
図5B参照)のステップS27~ステップS35の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0135】
例えば、
図13Bに示すキーボード入力画面80Aにおいて、患者IDが入力された後、入力項目一覧84において、「名前(漢字)」に対応する項目ボタン86(操作位置U33)が選択されると、
図13Cに示すキーボード入力画面80Bに遷移する。キーボード入力画面80Bでは、入力項目欄82に「名前(漢字)」という項目が表示され、入力内容表示欄83には、ソフトキーボード81から入力される「名前(漢字)」が表示される。キーボード入力画面80Bの入力項目一覧84においては、「患者ID」に対応する項目ボタン85が「入力済み」の状態で表示され、「名前(漢字)」に対応する項目ボタン86が「入力中」の状態で表示されている。
【0136】
また、例えば、キーボード入力画面80Bにおいて、ソフトキーボード81のリターンキー87(操作位置U34)を押下することが、ステップS74の入力完了操作に相当する。
【0137】
図14Aに、ステップS72において、記憶部19に保存される保存内容の例を示す。
「患者ID」が入力された後、入力対象項目が「名前(漢字)」に切り替えられた際には、
図14Aに示すように、項目名「患者ID」と入力内容「12345678」とが対応付けられて保存され、「患者ID」に対する入力状態が「入力済み」に変更される。ここでは、「名前(漢字)」に対する入力状態は「未入力」である。
【0138】
図14Bに、ステップS76において、入力完了時に記憶部19に保存される保存内容の例を示す。
図14Aに示す状態から、さらに、「名前(漢字)」が入力された後、入力完了操作があった場合には、
図14Bに示すように、項目名「名前(漢字)」と入力内容「日野太郎」とが対応付けられて保存され、「名前(漢字)」に対する入力状態が「入力済み」に変更される。
【0139】
ステップS76の後、制御部18は、入力項目一覧の全ての項目が「入力済み」の状態であるか否かを判断する(ステップS77)。
入力項目一覧の項目のうち、「入力済み」の状態でない項目が存在する場合には(ステップS77;NO)、制御部18は、キーボード入力画面の入力項目一覧中の「未入力」の状態の任意項目を自動的に選択し、選択した項目を「入力中」の状態で表示させる(ステップS78)。
そして、ステップS68に戻り、処理が繰り返される。
【0140】
ステップS77において、入力項目一覧の全ての項目が「入力済み」の状態である場合には(ステップS77;YES)、制御部18は、ソフトキーボード、入力項目欄、入力内容表示欄、入力項目一覧を含む表示画面(キーボード入力画面)を閉じ(ステップS79)、検査開始に対する操作待ちの状態とする(ステップS80)。
【0141】
例えば、
図13Cに示すキーボード入力画面80Bにおいて、ソフトキーボード81のリターンキー87が押下された場合に、直前まで入力していた項目が「入力済み」となることで、入力項目一覧84の全ての項目が「入力済み」の状態となったときには、キーボード入力画面80Bが閉じられ、
図13Dに示す患者登録画面30Bが表示される。患者登録画面30Bは、
図13Aに示す患者登録画面30Aと同様の構成であるが、患者登録画面30Bにおいては、全ての必須項目が入力済みであることから、検査開始ボタン37が押下可能な状態となっている。
以上で、第4の患者登録処理が終了する。
【0142】
患者登録画面30Bにおいて、ユーザーによる操作部11からの操作により、検査開始ボタン37(操作位置U35)が押下されることで、超音波検査が開始される。
【0143】
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様、ソフトキーボードからの入力操作性を維持しつつ、入力内容の視認性の悪化を防ぐことができる。
【0144】
また、入力項目一覧に表示される項目を予め設定可能であるため、医療施設や診療科等に応じて、必要な項目のみを入力項目一覧に表示させることができる。よって、ユーザーの入力操作が簡単になる。
【0145】
また、設定された全ての項目について、ソフトキーボードからの入力が完了した場合に、キーボード入力画面(第2画面)を自動で閉じ、次の操作待ち(上記の例では、検査開始ボタン37の押下待ち)とするので、操作アクションを低減させ、ユーザーを次の操作へと導くことができる。これにより、情報入力後の操作性を向上させることができる。具体的には、ユーザー自身が全ての必須項目を入力したか否かを目視で確認したり、キーボード入力画面を閉じる操作を行ったりすることが不要となる。
【0146】
また、患者登録画面(第1画面)において入力対象項目が選択された場合に、キーボード入力画面(第2画面)にソフトキーボードや入力内容表示欄とともに入力項目一覧を表示させるので、キーボード入力画面を維持したまま、入力対象項目のみを切り替え、各項目を連続して入力することができる。
【0147】
また、キーボード入力画面上の入力項目一覧に含まれる各項目を、当該項目の入力状態に応じた表示態様で表示させるので、患者登録画面内の各項目がキーボード入力画面に隠れた状態でも、キーボード入力画面を閉じる(又は、キーボード入力画面の位置を移動させる)ことなく、入力中、入力済み、未入力等の入力状態を確認することができる。
【0148】
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る医療情報入力装置の例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0149】
例えば、各実施の形態において特徴的な構成又は処理を組み合わせることとしてもよい。具体例としては、第2の実施の形態又は第4の実施の形態のように、入力項目一覧を含むキーボード入力画面(第2画面)において、第3の実施の形態のように、ソフトキーボードの移動が指示された場合に、第2画面内の移動後のソフトキーボード以外の領域に、入力内容表示欄及び入力項目一覧を表示させることとしてもよい。
【0150】
また、上記各実施の形態では、医療情報入力装置として、超音波診断装置を例にして説明したが、これに限定するものではない。また、入力される医療情報についても、患者情報に限らず、他の医療情報であってもよい。
【0151】
また、上記各実施の形態では、表示部17に表示されるソフトキーボードに対して、操作部11のタッチパネル上でタッチ操作を行う場合について説明したが、ソフトキーボードに対して、操作部11が備えるマウスやトラックボール等からクリック等の選択操作を行うことで、キーを選択してもよい。
【0152】
また、第2画面において、入力内容表示欄と入力項目一覧は、ソフトキーボードとは別に独立して表示されてもよいし、入力内容表示欄と入力項目一覧がソフトキーボードと一体に(ソフトキーボードの一部として)表示されてもよい。
【0153】
また、各処理を実行するためのプログラムは、可搬型記録媒体に格納されていてもよい。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【符号の説明】
【0154】
1 超音波診断装置本体
2 超音波探触子
11 操作部
17 表示部
18 制御部
19 記憶部
30 患者登録画面
30A,30B 患者登録画面
31 患者ID入力欄
32 名前(漢字)入力欄
33 名前(ローマ字)入力欄
34 生年月日入力欄
40A,40B,40C キーボード入力画面
41 ソフトキーボード
42 入力項目欄
43 入力内容表示欄
44 プルダウンリスト
50A,50B キーボード入力画面
51 ソフトキーボード
52 入力項目欄
53 入力内容表示欄
54 入力項目一覧
60A,60B,60C キーボード入力画面
61 ソフトキーボード
62 入力項目欄
63 入力内容表示欄
64 プルダウンリスト
70 設定画面
71~74 チェックボックス
80A,80B キーボード入力画面
81 ソフトキーボード
82 入力項目欄
83 入力内容表示欄
84 入力項目一覧
100 超音波診断装置