IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フリー株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図1
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図2
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図3
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図4
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図5
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図6
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図7
  • 特開-プログラム、情報処理装置及び方法 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163384
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20231102BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074268
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】孝橋 麻衣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行い、その結果を分析することを容易にする技術を提供する。
【解決手段】アクセス分析システム1のサーバ20は、その機能として、分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップと、ユーザに対して、複数のアクセス手段情報のうちのいずれか1つのアクセス手段情報を提示するステップと、ユーザによるアクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップと、アクセス先へアクセスしたユーザによる、アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップと、アクセス情報と、アクション情報とに基づく分析を行い、条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力するステップと、を実行させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザがアクセスしたアクセス先におけるアクションの情報を分析するためのプログラムであって、
前記メモリは、前記アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報を記憶し、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップと、
前記ユーザに対して、複数の前記アクセス手段情報のうちのいずれか1つの前記アクセス手段情報を提示するステップと、
前記ユーザによる前記アクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップと、
前記アクセス先へアクセスした前記ユーザによる、前記アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップと、
前記アクセス情報と、前記アクション情報とに基づく分析を行い、前記条件情報に基づく前記分析の結果を示す分析情報を出力するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、さらに、
前記条件情報に基づき、前記分析を行うために必要なサンプル数を算出するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記条件情報は、前記ユーザが所定のアクションを起こしたことを示すコンバージョンに関する情報を含み、
前記サンプル数を算出するステップにおいて、前記コンバージョンに関する情報に基づき前記サンプル数を算出する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記分析情報を出力するステップにおいて、前記ユーザによるアクセス数が前記サンプル数に達した場合、前記アクセス数が前記サンプル数に達したことの通知を出力する、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記分析情報は、前記分析の結果の有意差を示すp値、前記分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間、のいずれかまたは両方を含み、
前記分析情報を出力するステップにおいて、前記p値、前記信頼区間、のいずれかまたは両方を算出して出力する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プログラムは、さらに、
前記分析を行う分析者の操作により、1の前記アクセス先の情報に基づき、1または複数の他の前記アクセス先の情報を生成するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記アクセス先の情報を生成するステップにおいて、1の前記アクセス先における表示情報を前記分析者へ提示し、前記分析者から1の前記アクセス先における表示情報の一部または全部を変更する操作を受け付け、他の前記アクセス先の情報を生成する、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
制御部と、記憶部とを備え、ユーザがアクセスしたアクセス先におけるアクションの情報を分析する情報処理装置であって、
前記記憶部は、前記アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報を記憶し、
前記制御部は、
前記分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップと、
前記ユーザに対して、複数の前記アクセス手段情報のうちのいずれか1つの前記アクセス手段情報を提示するステップと、
前記ユーザによる前記アクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップと、
前記アクセス先へアクセスした前記ユーザによる、前記アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップと、
前記アクセス情報と、前記アクション情報とに基づく分析を行い、前記条件情報に基づく前記分析の結果を示す分析情報を出力するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項9】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行され、ユーザがアクセスしたアクセス先におけるアクションの情報を分析するための方法であって、
前記メモリは、前記アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報を記憶し、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップと、
前記ユーザに対して、複数の前記アクセス手段情報のうちのいずれか1つの前記アクセス手段情報を提示するステップと、
前記ユーザによる前記アクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップと、
前記アクセス先へアクセスした前記ユーザによる、前記アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップと、
前記アクセス情報と、前記アクション情報とに基づく分析を行い、前記条件情報に基づく前記分析の結果を示す分析情報を出力するステップと、を実行する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、Webサイトをアクセスしたユーザがどのような行動をしたのかを把握し、ユーザに対してWebサイトによる情報提供や営業活動に資するためのWebマーケティングを行うためのWebマーケティングツールが提案されている。
【0003】
例えば、Webマーケティングでは、あるWebサイトの表示形式について複数(通常は2つ)のパターンのWebページを作成し、それぞれのWebページにおけるユーザのアクションを分析するA/Bテストを行っている。上記のようなWebマーケティングツールは、このようなA/Bテストを支援するための各種機能を提供している。
【0004】
A/Bテストを支援する技術として、特許文献1には、Webサイト内の部分コンテンツを変更することを容易にすることで、A/Bテストを支援する装置についての技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-025369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、このようなA/Bテストの結果を検証するためには、例えば統計学的な手法によりA/Bテストの結果を分析する必要がある。統計学的な手法とは、具体的にはA/Bテストの結果を有意なものとするために必要なサンプル数の算出、p値や信頼区間の算出等である。このような統計学的な手法を利用するためには、専門的な知識が必要であり、A/Bテストの結果を分析するのは容易ではない。
【0007】
そこで、本開示では、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行い、その結果を分析することを容易にする技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザがアクセスしたアクセス先におけるアクションの情報を分析するためのプログラムが提供される。メモリは、アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報を記憶する。プログラムは、プロセッサに、分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップと、ユーザに対して、複数のアクセス手段情報のうちのいずれか1つのアクセス手段情報を提示するステップと、ユーザによるアクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップと、アクセス先へアクセスしたユーザによる、アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップと、アクセス情報と、アクション情報とに基づく分析を行い、条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行い、その結果を分析することを容易にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1のアクセス分析システム1の全体の構成を示す図である。
図2】実施の形態1のアクセス分析システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1のアクセス分析システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】実施の形態1のアクセス分析システム1を構成するサーバ20が記憶するWebページデータベース2021のデータ構造の例を示す図である。
図5】実施の形態1のアクセス分析システム1を構成するサーバ20が記憶するテスト条件データベース2022、分析結果データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
図6】実施の形態1のアクセス分析システム1によるテスト条件設定処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図7】実施の形態1のアクセス分析システム1によるテスト処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
図8】実施の形態1のアクセス分析システム1による比較対象生成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
<概要>
以下、本開示に係るアクセス分析システムについて説明する。本開示に係るアクセス分析システムは、例えばWebマーケティングを行うため、所定のアクセス先(Webページ)についての分析手法である、A/Bテストを支援するためのシステムである。このアクセス分析システムでは、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行えるようにするための構成を備えたものである。本開示に係るアクセス分析システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムであり、このアクセス分析システムのサービスを利用するユーザが、所定の認証によりアクセス可能に構成されている。
【0013】
このアクセス分析システムでは、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行えるようにするため、テスト結果の分析を行うための条件を受け付ける。テスト結果の分析を行うための条件とは、例えば、ユーザが所定のアクションを起こしたことを示すコンバージョンに関する情報、具体的にはコンバージョン数やコンバージョン率である。また、この条件に基づき、分析を行うために必要なサンプル数、分析の結果の有意差を示すp値、分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間を算出する。これらの値により、A/Bテストを正しく行えたか、有意なテスト結果が出たかを検証することが可能になる。
【0014】
また、本開示に係るアクセス分析システムは、分析対象であるWebページの情報に基づき、A/Bテストにおける比較対象のWebページの作成を支援する。具体的には、分析対象であるWebページの情報をコピーして同一のWebページを生成し、分析を行う者(分析者)からの操作により、Webページのコンポーネントの一部を変更して新たなWebページを生成する。または、比較対象のWebページを自動で生成するように構成してもよい。
【0015】
上記のような構成により、A/Bテストを簡便に行うことを可能にしている。また、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行い、その結果を分析することを容易にしている。
【0016】
<第1の実施の形態>
以下、アクセス分析システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0017】
<1 アクセス分析システム1の全体構成>
図1は、実施の形態1のアクセス分析システム1の全体の構成を示す図である。図1に示すように、アクセス分析システム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20と、Webサーバ30とを含む。端末装置10とサーバ20とWebサーバ30とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態では、サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)であり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。また、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0018】
端末装置10は、各ユーザ(分析者)が操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用して、分析対象であるWebページ(アクセス先)の情報を入力してA/Bテストを行う者であり、例えば、事業者である企業の従業員等である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0019】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0020】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0021】
サーバ20は、例えばWebマーケティングを行うため、所定のアクセス先(Webページ)についての分析手法である、A/Bテストを支援する装置である。サーバ20は、分析者から、分析を行うための(A/Bテストの)条件情報の入力を受け付ける。サーバ20は、所定のアクセス先にアクセスするユーザに対して、複数のアクセス手段情報(リンク先)のうちのいずれか1つを提示し、ユーザによるアクセス情報と、ユーザによるアクセス先に対するアクション情報を取得する。また、サーバ20は、取得した各情報に基づく分析を行い、分析結果(分析情報)を出力する。
【0022】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0023】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0024】
Webサーバ30は、分析対象であるWebページ(アクセス先)を提供するサーバ装置である。Webサーバ30が提供するWebページには、例えば所定のコンバージョンタグが埋め込まれ、ユーザが当該Webページにアクセスすると、そのアクセス情報とユーザによるアクセス先に対するアクション情報とを、サーバ20へ送信する。Webサーバ30は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。
【0025】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のアクセス分析システム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。図2に示す端末装置10は、移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末として説明するが、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。
【0026】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0027】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0028】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
【0029】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0030】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部170へ出力する。
【0031】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部170へ出力する。
【0032】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0033】
ディスプレイ150は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0034】
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15及び記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
【0035】
ユーザ情報161は、端末装置10を使用して、アクセス分析システム1の機能であるWebページ(アクセス先)の情報を入力してA/Bテストを行うユーザ(分析者)の情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの氏名、事業者における所属情報等が含まれる。
【0036】
制御部170は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10の記憶部160に格納され、インストールされているアプリケーションである図示しないプログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、データ処理部173と、通知制御部174としての機能を発揮する。
【0037】
入力操作受付部171は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0038】
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0039】
データ処理部173は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0040】
通知制御部174は、ユーザ(分析者)に対し情報を提示する処理を行う。通知制御部174は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0041】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、実施の形態1のアクセス分析システム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0042】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0043】
記憶部202は、例えばメモリ25、ストレージ26から構成され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、Webページデータベース2021と、テスト条件データベース2022と、分析結果データベース2023等を記憶する。
【0044】
Webページデータベース2021は、アクセス分析システム1による分析対象である、Webページ(アクセス先)の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0045】
テスト条件データベース2022は、アクセス分析システム1による分析を行うためのA/Bテストの条件の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0046】
分析結果データベース2023は、アクセス分析システム1による分析を行うためのA/Bテストのテスト結果及び分析結果の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、テスト比較対象生成モジュール2033、テスト条件受付決定モジュール2034、アクセス情報提示モジュール2035、アクセス情報取得モジュール2036、アクション情報取得モジュール2037、及び分析結果出力モジュール2038に示す機能を発揮する。
【0048】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0049】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0050】
テスト比較対象生成モジュール2033は、端末装置10を使用して所定のWebページ(アクセス先)のA/Bテストを行い、分析を行うユーザ(分析者)の操作により、1のWebページ(アクセス先)の情報に基づき、1または複数の他のWebページ(アクセス先)の情報を生成する処理を制御する。テスト比較対象生成モジュール2033は、例えば、もとになるWebページの情報をコピーし、同一のWebページを生成する。このコピーした同一のWebページに対して、ユーザ(分析者)が編集操作を行うことで当該Webページの各種コンポーネントについて、一部または全部を変更することで他のWebページを生成するようにしてもよい。また、テスト比較対象生成モジュール2033は、所定の条件に基づいて他のWebページを自動生成するようにしてもよい。
【0051】
テスト比較対象生成モジュール2033は、もとになるWebページの情報、具体的にはHTML、CSS、JavaScript(登録商標)、Java(登録商標)等のスクリプト言語やプログラム言語により生成されたWebページの情報から、当該Webページのアクセス先のURLとは異なる別のアクセス先に、コピーした同一のWebページまたは他のWebページを生成してもよい。
【0052】
テスト比較対象生成モジュール2033は、例えば、生成した他のWebページの情報を、Webページデータベース2021に登録して記憶させる。
【0053】
テスト条件受付決定モジュール2034は、ユーザ(分析者)から、A/Bテストを行い、分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付ける処理を制御する。分析を行うための条件情報には、例えば、分析を行うために必要なサンプル数(アクセス数)であり、A/Bテストのテスト結果が有意であるために必要なサンプル数が含まれる。また、分析を行うための条件情報には、例えば、分析対象であるWebページにアクセスしたユーザが所定のアクション(例えば、後続のサービスを参照したこと、等)を起こしたことを示すコンバージョンに関する情報、具体的にはコンバージョン数やコンバージョン率が含まれる。テスト条件受付決定モジュール2034は、コンバージョンに関する情報(コンバージョン数、コンバージョン率)の入力を受け付け、この値から必要なサンプル数を算出してもよい。
【0054】
また、分析を行うための条件情報には、例えば、必要なサンプル数(アクセス数)に達するために必要なテスト期間が含まれる。テスト条件受付決定モジュール2034は、入力を受け付けたサンプル数、算出したサンプル数、またはコンバージョンに関する情報(コンバージョン数、コンバージョン率の目標値)から、必要なテスト期間を算出してもよい。さらに、分析を行うための条件情報とは、例えば、分析の結果(A/Bテストのテスト結果)の有意差を示すp値の目標値、または分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間の目標値である。なお、テスト条件受付決定モジュール2034は、分析を行うための条件情報と共に、例えば、もとになるWebページのURLを取得してもよい。
【0055】
テスト条件受付決定モジュール2034は、例えば、もとになるWebページの情報を、Webページデータベース2021に登録して記憶させる。また、テスト条件受付決定モジュール2034は、例えば、分析を行うための条件情報(もとになるWebページの情報以外)を、テスト条件データベース2022に登録して記憶させる。
【0056】
アクセス情報提示モジュール2035は、Webページにアクセスするユーザに対して、複数のアクセス手段情報(例えば、分析対象であるWebページへのリンク先)のうちのいずれか1つのアクセス手段情報を提示する処理を制御する。アクセス情報提示モジュール2035は、当該Webページへのアクセス先として、もとになるWebページのURL、比較対象である他のWebページのURLを、ランダムにユーザに提示してもよい。また、アクセス情報提示モジュール2035は、ユーザに同一のURLを提示し、ユーザがそのURLにアクセスしたら、もとになるWebページ、または比較対象である他のWebページにリダイレクト(自動転送)するように制御してもよい。
【0057】
アクセス情報取得モジュール2036は、ユーザによるWebページ(アクセス先)へのアクセスを示すアクセス情報を取得する処理を制御する。アクセス情報取得モジュール2036は、例えば、Webページに埋め込まれている所定のコンバージョンタグによりWebサーバ30が当該Webページへのユーザのアクセスを検出すると、そのアクセス情報をサーバ20へ送信するので、それを受け付ける。アクセス情報取得モジュール2036が取得するアクセス情報は、具体的には、当該Webページへのアクセス日時、アクセス元(流入元)URL、ユーザの識別情報を含む。アクセス情報取得モジュール2036は、ユーザの識別情報から、ユーザの年齢、性別、嗜好等を示す属性情報を(アクセス分析システム1または他のWebサービスへの会員登録情報等から)取得してもよい。
【0058】
アクション情報取得モジュール2037は、Webページ(アクセス先)へアクセスしたユーザによる、Webページに対するアクションを示すアクション情報を取得する処理を制御する。アクション情報取得モジュール2037は、例えば、Webページに埋め込まれている所定のコンバージョンタグによりWebサーバ30が当該Webページにおけるユーザのアクションを検出すると、そのアクション情報をサーバ20へ送信するので、それを受け付ける。アクション情報取得モジュール2037は、例えば、当該Webページを参照しているユーザが所定のアクション(例えば、後続のサービスを参照するためにリンクをクリックしたこと、他のWebページに遷移したこと、等)を起こした場合、そのアクションの情報を取得してもよい。
【0059】
分析結果出力モジュール2038は、アクセス情報取得モジュール2036が取得したアクセス情報と、アクション情報取得モジュール2037が取得したアクション情報とに基づく分析を行い、テスト条件受付決定モジュール2034が受け付けた条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力する処理を制御する。分析結果出力モジュール2038は、分析の結果(A/Bテストのテスト結果)として、複数のWebページを参照したユーザによるコンバージョンに関する情報(コンバージョン数、コンバージョン率の実測値)、どちらのWebページが当該Webページによる案内の目的をより多く達成しているか、等の情報を出力する。
【0060】
また、分析結果出力モジュール2038は、分析の結果(A/Bテストのテスト結果)として、例えば、分析の結果の有意差を示すp値、または分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間、等の情報を出力する。p値とは、実際にデータから計算された統計量よりも極端な統計量を検出する確率を示す値であり、例えば分析の結果(A/Bテストのテスト結果)について、そのような結果と異なる結果が出る可能性を示したもの、ともいえる。信頼区間とは、実際にデータから計算された統計量の誤差の幅を示す値であり、例えば分析の結果(A/Bテストのテスト結果)について、ユーザ全員に対して調査した場合と比較した標本誤差の幅を示したもの、ともいえる。
【0061】
さらに、分析結果出力モジュール2038は、アクセス情報によるアクセス数が必要なサンプル数に達した場合に、ユーザ(分析者)に対してその旨を通知する出力を行ってもよい。
【0062】
分析結果出力モジュール2038は、例えば、A/Bテスト結果(分析の結果)を示す分析情報を、分析結果データベース2023に登録して記憶させる。
【0063】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するWebページデータベース2021のデータ構造の例を示す図である。また、図5は、サーバ20が記憶するテスト条件データベース2022、分析結果データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
【0064】
図4に示すように、Webページデータベース2021のレコードのそれぞれは、項目「WebページID」と、項目「Webページ名」と、項目「担当者ID」と、項目「テスト対象Webページ情報」等を含む。
【0065】
項目「WebページID」は、アクセス分析システム1による分析対象である、Webページ(アクセス先)それぞれを識別する情報である。
【0066】
項目「Webページ名」は、アクセス分析システム1による分析対象である、Webページ(アクセス先)の名称である。
【0067】
項目「担当者ID」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを行い、分析を行うユーザ(分析者)それぞれを識別する情報である。
【0068】
項目「テスト対象Webページ情報」は、アクセス分析システム1による分析対象である、Webページ(アクセス先)の情報であり、例えば、もとになるWebページの情報と、比較対象となる他のWebページの情報とが格納されている。項目「テスト対象Webページ情報」は、具体的には、項目「アドレス」と、項目「変更箇所」と、項目「作成日時情報」等を含む。
【0069】
項目「アドレス」は、もとになるWebページのURL、及び比較対象となる他のWebページのURLを示す情報である。
【0070】
項目「変更箇所」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを行うための比較対象(変更箇所)となる、Webページの各種コンポーネントを示す情報である。
【0071】
項目「作成日時情報」は、もとになるWebページの作成日時、及び比較対象となる他のWebページの作成日時を示す情報である。
【0072】
サーバ20のテスト比較対象生成モジュール2033は、他のWebページを生成することに伴って、Webページデータベース2021の項目「テスト対象Webページ情報」のレコードを追加する。
【0073】
図5に示すように、テスト条件データベース2022のレコードのそれぞれは、項目「WebページID」と、項目「テスト条件情報」等を含む。
【0074】
項目「WebページID」は、アクセス分析システム1による分析対象である、Webページ(アクセス先)それぞれを識別する情報であり、Webページデータベース2021の項目「WebページID」に対応している。
【0075】
項目「テスト条件情報」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを行うための条件を示す条件情報であり、具体的には、項目「目標サンプル数」と、項目「実サンプル数」と、項目「テスト開始日時」と、項目「テスト終了日時」と、項目「P値」と、項目「信頼区間」等を含む。
【0076】
項目「目標サンプル数」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを行い、分析を行うために必要なサンプル数であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた値、またはテスト条件受付決定モジュール2034が算出した値が格納されている。
【0077】
項目「実サンプル数」は、アクセス分析システム1によりA/Bテストを実施中のWebページ(アクセス先)へのユーザのアクセス数であり、例えば、アクセス情報取得モジュール2036が取得したアクセス情報からカウントした値が格納されている。
【0078】
項目「テスト開始日時」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを開始した日時の情報であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた日時が格納されている。
【0079】
項目「テスト終了日時」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを終了予定の日時、または終了した日時の情報であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた日時が格納されている。項目「テスト終了日時」は、テスト条件受付決定モジュール2034が算出したテスト期間に基づいて算出された日時が格納されてもよい。
【0080】
項目「P値」は、アクセス分析システム1によるWebページ(アクセス先)のA/Bテスト結果(分析の結果)の有意差を示す値の情報であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた目標値が格納されている。
【0081】
項目「信頼区間」は、アクセス分析システム1によるWebページ(アクセス先)のA/Bテスト結果(分析の結果)が確信できる数値範囲を示す値の情報であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた目標値が格納されている。
【0082】
サーバ20のテスト条件受付決定モジュール2034は、もとになるWebページの情報を受け付けることに伴って、テスト条件データベース2022のレコードを追加する。
【0083】
分析結果データベース2023のレコードのそれぞれは、項目「WebページID」と、項目「分析結果情報」等を含む。
【0084】
項目「WebページID」は、アクセス分析システム1による分析対象である、Webページ(アクセス先)それぞれを識別する情報であり、Webページデータベース2021の項目「WebページID」に対応している。
【0085】
項目「分析結果情報」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを行った結果を示す分析結果情報であり、具体的には、項目「実サンプル数」と、項目「コンバージョン数」と、項目「テスト開始日時」と、項目「テスト終了日時」と、項目「P値」と、項目「信頼区間」等を含む。
【0086】
項目「実サンプル数」は、アクセス分析システム1によりA/Bテストを実施したWebページ(アクセス先)へのユーザのアクセス数であり、例えば、アクセス情報取得モジュール2036が取得したアクセス情報からカウントした値が格納されている。
【0087】
項目「コンバージョン数」は、アクセス分析システム1によりA/Bテストを実施したWebページ(アクセス先)へアクセスしたユーザが所定のアクション(例えば、後続のサービスを参照するためにリンクをクリックしたこと、他のWebページに遷移したこと、等)を起こした場合のアクション数であり、例えば、アクション情報取得モジュール2037が取得したアクション情報からカウントした値が格納されている。
【0088】
項目「テスト開始日時」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを開始した日時の情報であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた日時が格納されている。
【0089】
項目「テスト終了日時」は、アクセス分析システム1によりWebページ(アクセス先)のA/Bテストを終了した日時の情報であり、例えば、テスト条件受付決定モジュール2034がユーザ(分析者)から受け付けた日時が格納されている。項目「テスト終了日時」は、テスト条件受付決定モジュール2034が算出したテスト期間に基づいて算出された日時が格納されてもよい。
【0090】
項目「P値」は、アクセス分析システム1によるWebページ(アクセス先)のA/Bテスト結果(分析の結果)の有意差を示す値の情報であり、例えば、分析結果出力モジュール2038による分析結果の値が格納されている。
【0091】
項目「信頼区間」は、アクセス分析システム1によるWebページ(アクセス先)のA/Bテスト結果(分析の結果)が確信できる数値範囲を示す値の情報であり、例えば、分析結果出力モジュール2038による分析結果の値が格納されている。
【0092】
サーバ20の分析結果出力モジュール2038は、A/Bテスト結果(分析の結果)を示す分析情報を出力することに伴って、分析結果データベース2023にレコードを追加する。
【0093】
<3 動作>
以下、図6ないし図8を参照しながら、第1の実施の形態におけるアクセス分析システム1によるテスト条件設定処理、テスト処理及び比較対象生成処理について説明する。
【0094】
図6は、実施の形態1のアクセス分析システム1によるテスト条件設定処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0095】
ステップS111において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザ(分析者)から、アクセス分析システム1のサービスを利用するために必要な認証を行うためのユーザID及びパスワードを入力する操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けたユーザID及びパスワード、及びユーザ情報をサーバ20へ送信する。端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された認証完了の情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた認証完了の情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0096】
ステップS121において、サーバ20は、ユーザID及びパスワードを、通信部201を介して受け付けて当該ユーザのユーザID及びパスワードが正当であることを確認し、所定の認証を行う。正当である場合、サーバ20は、認証完了の情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0097】
ステップS112において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザ(分析者)の入力により、A/Bテストを行い、分析を行うための条件を示す条件情報と、Webページ(アクセス先)のリンク(URL)の情報とを受け付ける。送受信部172は、受け付けた条件情報とリンクの情報とを、サーバ20へ送信する。
【0098】
ステップS122において、サーバ20のテスト条件受付決定モジュール2034は、端末装置10から送信された条件情報とリンクの情報とを、通信部201を介して受け付ける。テスト条件受付決定モジュール2034は、受け付けた条件情報及びリンクの情報を、それぞれテスト条件データベース2022及びWebページデータベース2021に登録する。
【0099】
ステップS123において、サーバ20のテスト条件受付決定モジュール2034は、ステップS122で受け付けた条件情報、例えばコンバージョン数やコンバージョン率から、A/Bテストのテスト結果が有意であるために必要なサンプル数を算出する。テスト条件受付決定モジュール2034は、算出したサンプル数の情報を、テスト条件データベース2022に登録する。
【0100】
以上のように、アクセス分析システム1では、ユーザ(分析者)から、A/Bテストを行い、分析を行うための条件を示す条件情報を受け付ける。また、A/Bテストのテスト結果が有意であるために必要なサンプル数を算出する。これにより、A/Bテストのテスト結果が有意であるために必要なサンプル数の設定が可能になるため、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行うことが可能になる。
【0101】
図7は、実施の形態1のアクセス分析システム1によるテスト処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0102】
ステップS221において、サーバ20のアクセス情報提示モジュール2035は、A/Bテスト対象のWebページにアクセスするユーザに対して、複数のアクセス手段情報(例えば、Webページへのリンク先)のうちのいずれか1つを提示する。アクセス情報提示モジュール2035は、もとになるWebページのURL、比較対象である他のWebページのURLを、ランダムにユーザに提示してもよく、ユーザに同一のURLを提示し、ユーザがそのURLにアクセスしたら、もとになるWebページ、または比較対象である他のWebページにリダイレクト(自動転送)するように制御してもよい。
【0103】
ステップS222において、サーバ20のアクセス情報取得モジュール2036は、ユーザによるWebページ(アクセス先)へのアクセスを示すアクセス情報を取得する。アクセス情報取得モジュール2036が取得するアクセス情報は、具体的には、当該Webページへのアクセス日時、アクセス元(流入元)URL、ユーザの識別情報を含む。
【0104】
ステップS223において、サーバ20のアクション情報取得モジュール2037は、Webページ(アクセス先)へアクセスしたユーザによる、Webページに対するアクションを示すアクション情報を取得する。アクション情報取得モジュール2037が取得するアクション情報は、例えば、当該Webページを参照しているユーザが所定のアクション(例えば、後続のサービスを参照するためにリンクをクリックしたこと、他のWebページに遷移したこと、等)を起こした場合における、そのアクションの情報である。
【0105】
ステップS224において、サーバ20の分析結果出力モジュール2038は、ステップS222で取得したアクセス情報と、ステップS223で取得したアクション情報とに基づく分析を行い、ステップS122で受け付けた条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力する。分析結果出力モジュール2038は、分析の結果(A/Bテストのテスト結果)として、例えば、分析の結果の有意差を示すp値、または分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間の情報を出力する。分析結果出力モジュール2038は、分析の結果を端末装置10へ、通信部201を介して送信する。また、分析結果出力モジュール2038は、例えば、A/Bテスト結果(分析の結果)を示す分析情報を、分析結果データベース2023に登録する。
【0106】
ステップS214において、ユーザ(分析者)が使用する端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された分析情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた分析情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0107】
以上のように、アクセス分析システム1では、A/Bテスト対象のWebページにアクセスするユーザに対して、複数のアクセス手段情報(例えば、Webページへのリンク先)のうちのいずれか1つを提示する。ユーザがWebページにアクセスすると、アクセス情報とアクション情報とを取得して分析を行い、分析の結果(A/Bテストのテスト結果)を出力する。このとき、分析の結果の有意差を示すp値、または分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間の情報を出力する。これにより、A/Bテストのテスト結果が有意であることを検証することが可能になるため、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行うことが可能になる。
【0108】
図8は、実施の形態1のアクセス分析システム1による比較対象生成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0109】
ステップS311において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザ(分析者)から、アクセス分析システム1のサービスを利用するために必要な認証を行うためのユーザID及びパスワードを入力する操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けたユーザID及びパスワード、及びユーザ情報をサーバ20へ送信する。端末装置10の送受信部172は、サーバ20から送信された認証完了の情報を受け付ける。通知制御部174は、受け付けた認証完了の情報を、ディスプレイ150に表示させる。
【0110】
ステップS321において、サーバ20は、ユーザID及びパスワードを、通信部201を介して受け付けて当該ユーザのユーザID及びパスワードが正当であることを確認し、所定の認証を行う。正当である場合、サーバ20は、認証完了の情報を、端末装置10へ通信部201を介して送信する。
【0111】
ステップS312において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザ(分析者)の入力により、1のWebページ(アクセス先)である、もとになるWebページの情報を受け付ける。送受信部172は、受け付けたもとになるWebページの情報を、サーバ20へ送信する。
【0112】
ステップS322において、サーバ20のテスト比較対象生成モジュール2033は、端末装置10から送信されたもとになるWebページの情報を、通信部201を介して受け付ける。テスト比較対象生成モジュール2033は、1のWebページ(アクセス先)の情報に基づき、1または複数の他のWebページ(アクセス先)の情報を生成する。テスト比較対象生成モジュール2033は、受け付けたもとになるWebページの情報を、Webページデータベース2021に登録する。
【0113】
ステップS313において、端末装置10の入力操作受付部171は、ユーザ(分析者)の入力により、他のWebページ(アクセス先)への編集操作を受け付ける。送受信部172は、受け付けた編集操作の情報を、サーバ20へ送信する。
【0114】
ステップS323において、サーバ20のテスト比較対象生成モジュール2033は、ステップS313で受け付けた編集操作の情報を、他のWebページの各種コンポーネントについて、一部または全部を変更する。
【0115】
以上のように、アクセス分析システム1では、1のWebページ(アクセス先)の情報に基づき、1または複数の他のWebページ(アクセス先)の情報を生成する。これにより、A/Bテストを簡便に行うことが可能になる。
【0116】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、A/Bテスト対象のWebページにアクセスするユーザに対して、複数のアクセス手段情報(例えば、Webページへのリンク先)のうちのいずれか1つを提示する。ユーザがWebページにアクセスすると、アクセス情報とアクション情報とを取得して分析を行い、分析の結果(A/Bテストのテスト結果)を出力する。これにより、A/Bテストのテスト結果が有意であることを検証することが可能になるため、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行うことが可能になる。
【0117】
また、本実施形態によると、ユーザ(分析者)から、A/Bテストを行い、分析を行うための条件を示す条件情報を受け付ける。これにより、A/Bテストのテスト結果が有意であるために必要な設定が可能になるため、専門的な知識がなくてもA/Bテストを正しく行うことが可能になる。
【0118】
さらに、本実施形態によると、1のWebページ(アクセス先)の情報に基づき、1または複数の他のWebページ(アクセス先)の情報を生成する。これにより、A/Bテストを簡便に行うことが可能になる。
【0119】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0120】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0121】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、ユーザがアクセスしたアクセス先におけるアクションの情報を分析するためのプログラムであって、メモリは、アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報(2021)を記憶し、プログラムは、プロセッサ29に、分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップ(S122)と、ユーザに対して、複数のアクセス手段情報のうちのいずれか1つのアクセス手段情報を提示するステップ(S221)と、ユーザによるアクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップ(S222)と、アクセス先へアクセスしたユーザによる、アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップ(S223)と、アクセス情報と、アクション情報とに基づく分析を行い、条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力するステップ(S224)と、を実行させる、プログラム。
【0122】
(付記2)プログラムは、さらに、条件情報に基づき、分析を行うために必要なサンプル数を算出するステップ(S221)を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0123】
(付記3)条件情報は、ユーザが所定のアクションを起こしたことを示すコンバージョンに関する情報を含み、サンプル数を算出するステップにおいて、コンバージョンに関する情報に基づきサンプル数を算出する、(付記2)に記載のプログラム。
【0124】
(付記4)分析情報を出力するステップにおいて、ユーザによるアクセス数がサンプル数に達した場合、アクセス数がサンプル数に達したことの通知を出力する、(付記3)に記載のプログラム。
【0125】
(付記5)分析情報は、分析の結果の有意差を示すp値、分析の結果が確信できる数値範囲を示す信頼区間、のいずれかまたは両方を含み、分析情報を出力するステップにおいて、p値、信頼区間、のいずれかまたは両方を算出して出力する、(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
【0126】
(付記6)プログラムは、さらに、分析を行う分析者の操作により、1のアクセス先の情報に基づき、1または複数の他のアクセス先の情報を生成するステップ(S321)を実行させる、(付記1)に記載のプログラム。
【0127】
(付記7)アクセス先の情報を生成するステップにおいて、1のアクセス先における表示情報を分析者へ提示し、分析者から1のアクセス先における表示情報の一部または全部を変更する操作を受け付け、他のアクセス先の情報を生成する、(付記6)に記載のプログラム。
【0128】
(付記8)制御部203と、記憶部202とを備え、ユーザがアクセスしたアクセス先におけるアクションの情報を分析する情報処理装置であって、記憶部202は、アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報を記憶し、制御部203は、分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップ(S122)と、ユーザに対して、複数のアクセス手段情報のうちのいずれか1つのアクセス手段情報を提示するステップ(S221)と、ユーザによるアクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップ(S222)と、アクセス先へアクセスしたユーザによる、アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップ(S223)と、アクセス情報と、アクション情報とに基づく分析を行い、条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力するステップ(S224)と、を実行する、情報処理装置。
【0129】
(付記9)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、メモリは、アクセス先へアクセスするためのアクセス手段情報(2021)を記憶し、方法は、プロセッサ29が、分析を行うための条件を示す条件情報の入力を受け付けるステップ(S122)と、ユーザに対して、複数のアクセス手段情報のうちのいずれか1つのアクセス手段情報を提示するステップ(S221)と、ユーザによるアクセス先へのアクセスを示すアクセス情報を取得するステップ(S222)と、アクセス先へアクセスしたユーザによる、アクセス先に対するアクションを示すアクション情報を取得するステップ(S223)と、アクセス情報と、アクション情報とに基づく分析を行い、条件情報に基づく分析の結果を示す分析情報を出力するステップ(S224)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0130】
1 :アクセス分析システム
10 :端末装置
10A :端末装置
10B :端末装置
13 :入力装置
14 :出力装置
15 :メモリ
16 :記憶部
19 :プロセッサ
20 :サーバ
25 :メモリ
26 :ストレージ
29 :プロセッサ
30 :外部サーバ
80 :ネットワーク
81 :無線基地局
82 :無線LANルータ
111 :アンテナ
112 :アンテナ
121 :第1無線通信部
122 :第2無線通信部
130 :操作受付部
131 :キーボード
132 :マウス
140 :音声処理部
141 :マイク
142 :スピーカ
150 :ディスプレイ
160 :記憶部
161 :ユーザ情報
170 :制御部
171 :入力操作受付部
172 :送受信部
173 :データ処理部
174 :通知制御部
201 :通信部
202 :記憶部
203 :制御部
2021 :Webページデータベース
2022 :テスト条件データベース
2023 :分析結果データベース
2031 :受信制御モジュール
2032 :送信制御モジュール
2033 :テスト比較対象生成モジュール
2034 :テスト条件受付決定モジュール
2035 :アクセス情報提示モジュール
2036 :アクセス情報取得モジュール
2037 :アクション情報取得モジュール
2038 :分析結果出力モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8