(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163411
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】外構塀の設計支援装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 30/13 20200101AFI20231102BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20231102BHJP
E04B 1/35 20060101ALI20231102BHJP
E04B 2/84 20060101ALI20231102BHJP
E04H 17/14 20060101ALI20231102BHJP
G06F 113/10 20200101ALN20231102BHJP
【FI】
G06F30/13
G06F30/20
E04B1/35 K ESW
E04B2/84 Z
E04H17/14
G06F113:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074323
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001586
【氏名又は名称】弁理士法人アイミー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大谷 星輝
(72)【発明者】
【氏名】朴 宰弘
【テーマコード(参考)】
2E142
5B146
【Fターム(参考)】
2E142AA01
2E142AA03
2E142AA05
2E142AA10
2E142GG01
2E142NN01
5B146AA04
5B146DC01
5B146EA08
5B146EA12
5B146EC09
(57)【要約】
【課題】外構塀の造形方式を考慮して、外構塀を容易に設計することのできる外構塀の設計支援装置を提供する。
【解決手段】外構塀の設計支援装置(10)は、建物の外周部における対象領域の屋外側に設置する外構塀の設計を支援する設計支援装置であって、外構塀を構成する複数の仮想ブロックごとに、仮想ブロックを厚み方向に複数層に分割する層線を設定し、層線上の孔境界位置を変化させることにより、貫通孔の形状を表わす複数の孔形状パターンを計算するパターン計算手段(162)と、仮想ブロックごとに、複数の孔形状パターンの一つを確定パターンとして決定するパターン決定手段(165)とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外周部における対象領域の屋外側に設置する外構塀の設計を支援する設計支援装置であって、
前記外構塀を構成する複数の仮想ブロックごとに、前記仮想ブロックを厚み方向に複数層に分割する層線を設定し、前記層線上の孔境界位置を変化させることにより、貫通孔の形状を表わす複数の孔形状パターンを計算するパターン計算手段と、
前記仮想ブロックごとに、前記複数の孔形状パターンの一つを確定パターンとして決定するパターン決定手段とを備える、外構塀の設計支援装置。
【請求項2】
前記パターン計算手段は、上下方向において互いの位置が異なる2つの孔境界線の組み合わせと、横方向において互いの位置が異なる2つの孔境界線の組み合わせとを、それぞれ変更することにより、前記複数の孔形状パターンを計算する、請求項1に記載の外構塀の設計支援装置。
【請求項3】
前記仮想ブロック単位で、前記複数の孔形状パターンのうち、光透過率が目標基準を満たす候補パターンを抽出する抽出手段をさらに備え、
前記パターン決定手段は、ユーザからの選択指示に基づいて、前記抽出手段により抽出された前記候補パターンから前記確定パターンを決定する、請求項1または2に記載の外構塀の設計支援装置。
【請求項4】
前記確定パターンに基づいて、造形装置による前記外構塀の造形方式を、前記複数層を一括して造形する全層造形方式、または、前記複数層を層単位で造形する層分割造形方式として判定する方式判定手段をさらに備える、請求項1または2に記載の外構塀の設計支援装置。
【請求項5】
前記方式判定手段は、前記外構塀が前記造形装置による造形可能範囲内か否かを判定し、前記造形可能範囲外である場合には、少なくとも一つの前記仮想ブロックを含む領域単位または前記仮想ブロック単位で前記外構塀を造形する造形方式として判定する、請求項4に記載の外構塀の設計支援装置。
【請求項6】
建物の外周部における対象領域の屋外側に設置する外構塀の設計を支援する設計支援プログラムであって、
前記外構塀を構成する複数の仮想ブロックごとに、前記仮想ブロックを厚み方向に複数層に分割する層線を設定し、前記層線上の孔境界位置を変化させることにより、貫通孔の形状を表わす複数の孔形状パターンを計算するステップと、
前記仮想ブロックごとに、前記複数の孔形状パターンの一つを確定パターンとして決定するステップとをコンピュータに実行させる、外構塀の設計支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外構塀の設計支援装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
外部からの視線を遮ることを目的として、建物の外周部に外構塀が設けられることがある。外構塀は、建物の窓、庭、テラスなど、目隠し対象となる領域(対象領域)の屋外側に配置される。
【0003】
外構塀を通常のブロック塀とすると、採光性および通風性を確保できなくなるため、複数の桟を一定間隔で配置したルーバー型の外構塀が従来から存在する。また、特許第5151491号公報(特許文献1)に開示されているように、目隠し用縦材の取り付け位置を可変とすることで、開口率を容易に変更できるようにした外構塀も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5151491号(特開2009-167623号)公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
今般の3Dプリンティング技術の向上に伴い、外構塀の設計の自由度が高まっている。一方で、外構塀の造形方式を考慮して、外構塀を設計することは容易ではない。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、外構塀の造形方式を考慮して、外構塀を容易に設計することのできる外構塀の設計支援装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明のある局面に従う外構塀の設計支援装置は、建物の外周部における対象領域の屋外側に設置する外構塀の設計を支援する設計支援装置であって、外構塀を構成する複数の仮想ブロックごとに、仮想ブロックを厚み方向に複数層に分割する層線を設定し、層線上の孔境界位置を変化させることにより、貫通孔の形状を表わす複数の孔形状パターンを計算するパターン計算手段と、仮想ブロックごとに、複数の孔形状パターンの一つを確定パターンとして決定するパターン決定手段とを備える。
【0008】
好ましくは、パターン計算手段は、上下方向において互いの位置が異なる2つの孔境界線の組み合わせと、横方向において互いの位置が異なる2つの孔境界線の組み合わせとを、それぞれ変更することにより、複数の孔形状パターンを計算する。
【0009】
好ましくは、外構塀の設計支援装置は、仮想ブロック単位で、複数の孔形状パターンのうち、光透過率が目標基準を満たす候補パターンを抽出する抽出手段をさらに備える。この場合、パターン決定手段は、ユーザからの選択指示に基づいて、抽出手段により抽出された候補パターンから確定パターンを決定することが望ましい。
【0010】
好ましくは、外構塀の設計支援装置は、確定パターンに基づいて、造形装置による外構塀の造形方式を、複数層を一括して造形する全層造形方式、または、複数層を層単位で造形する層分割造形方式として判定する方式判定手段をさらに備える。
【0011】
さらに好ましくは、方式判定手段は、外構塀が造形装置による造形可能範囲内か否かを判定し、造形可能範囲外である場合には、少なくとも一つの仮想ブロックを含む領域単位または仮想ブロック単位で外構塀を造形する造形方式として判定する。
【0012】
この発明の他の曲面に従う外構塀の設計支援プログラムは、建物の外周部における対象領域の屋外側に設置する外構塀の設計を支援する設計支援プログラムであって、外構塀を構成する複数の仮想ブロックごとに、仮想ブロックを厚み方向に複数層に分割する層線を設定し、層線上の孔境界位置を変化させることにより、貫通孔の形状を表わす複数の孔形状パターンを計算するステップと、仮想ブロックごとに、複数の孔形状パターンの一つを確定パターンとして決定するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、外構塀の造形方式を考慮して、外構塀を容易に設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施の形態に係る外構塀造形システムの概要を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る設計支援装置のハードウェア構成および機能構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施の形態において視線環境条件に基づいて設定される視線ベクトルを模式的に示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における仮想ブロックの形状例を模式的に示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態に係る設計支援装置が実行する形状設計処理を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施の形態における孔形状の計算方法を模式的に示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態において、視線ベクトルの向きに応じて候補パターンとして抽出され得る孔形状パターンの例を模式的に示す図である。
【
図8】(A)は、本発明の実施の形態に係る造形装置が造形する外構塀の貫通孔の形状および寸法設定の例を示す図であり、(B)は、本発明の実施の形態に係る造形装置が造形する外構塀の全体形状を模式的に示す図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係る設計支援装置が実行する方式判定処理を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施の形態に係る造形装置による造形可能範囲および造形可能形状を模式的に示す図である。
【
図11】本発明の実施の形態に係る造形装置による外構塀の造形方式の種類を模式的に示す図である。
【
図12】本発明の実施の形態に係る外構塀造形システムにより造形される外構塀を、従来の外構塀と比較して示す模式図である。
【
図13】本発明の実施の形態の変形例に係る設計支援装置が実行する孔形状計算処理を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施の形態の変形例において、太陽高度に応じた採光ベクトルと孔形状パターンの違いによる光透過率との関係性をグラフ化して示す図である。
【
図15】本発明の実施の形態の変形例における採光係数の設定方法を模式的に示す図である。
【
図16】本発明の実施の形態の変形例における最終候補パターンの抽出方法を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0016】
<外構塀造形システムの概要>
図1を参照して、本実施の形態に係る外構塀造形システム1の概要について説明する。
図1(A)は、外構塀造形システム1の概略構成を示す図であり、(B)は、外構塀造形システム1により造形される外構塀9を模式的に示す図である。
【0017】
外構塀造形システム1は、設計支援装置10と、造形装置30とを備えている。造形装置30は公知の3Dプリンタであり、造形装置30によって外構塀9が造形される。外構塀9は、たとえば、住宅などの建物の外周部における対象領域を目隠しするために、対象領域の屋外側(前方)に配置される。対象領域は、建物自体の開口部(窓、玄関、など)、建物に隣接して設けられた庭、テラスなど、建物の外周部に位置する所定の部位または空間である。
【0018】
本実施の形態の外構塀9は、外部から対象領域への視線を遮断しつつ、対象領域側への採光を確保できるようにするために、様々な形状および大きさの貫通孔90を有している。設計支援装置10は、このような外構塀9の設計を支援する装置であり、対象領域の周辺の環境条件(少なくとも視線環境条件を含む)に基づいて最適な貫通孔90の孔形状パターンを計算して外構塀9の全体形状を設計する機能と、計算した孔形状パターンに応じて造形装置30による外構塀9の造形方式を判定する機能とを有している。
【0019】
<設計支援装置の構成>
設計支援装置10は、典型的には、BIM(Building Information Modeling)データなどの立体モデルの設計データを生成する情報処理装置である。
【0020】
図2は、設計支援装置10のハードウェア構成および機能構成を示すブロック図である。設計支援装置10は、ハードウェア構成として、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ11と、各種データおよびプログラムを記憶する記憶部12と、ユーザからの指示を受け付ける操作部13と、各種情報を表示する表示部14と、ネットワークを介して他の情報処理装置と通信する通信I/F(インターフェイス)15とを備えている。記憶部12は、たとえばRAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリおよびROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリを含む。操作部13は、たとえばキーボードまたはマウスを含む。表示部14は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイを含む。
【0021】
設計支援装置10は、機能構成として、設定処理部161と、パターン計算部162と、パターン抽出部163と、出力処理部164と、パターン決定部165と、方式判定部166とを含む。これらの機能部161~166は、典型的にはプロセッサ11がソフトウェアを実行することにより実現される。なお、これらの機能部161~166のうちの少なくとも1つはハードウェアにより実現されてもよい。
【0022】
設定処理部161は、対象領域周辺の視線環境条件に基づいて、外構塀9を構成する複数の仮想ブロックのうちの少なくとも一部を視線遮断範囲として設定する。視線環境条件については
図3を参照して説明する。目隠し対象となる対象領域が、
図3(A)に示す建物の開口部Bであるとすると、対面する建物の開口部Aの位置などが、視線環境条件に含まれる。
【0023】
外構塀9を構成する仮想ブロックは、正面視において、三角形、四角形、六角形などの多角形形状を有している。仮想ブロックの形状は、予め定められていてもよいし、複数種類の形状から選択できてもよい。
図4(A)には、三角形の仮想ブロックBR、および、四角形(正方形)の仮想ブロックBRが例示されている。仮想ブロックBRは、縦方向および横方向に沿って整列するように設けられる。仮想ブロックBRは、外構塀9の厚み方向に沿って筒状に延びている。
【0024】
図3(A)に示すように、視線遮断範囲91は、開口部Aから開口部Bに入射する視線ベクトルの通過位置に設定される。視線ベクトルは、開口部Aから開口部Bに至る有向線分である。
【0025】
パターン計算部162は、視線遮断範囲91に含まれる仮想ブロックBRごとに、貫通孔90の形状を表わす複数の孔形状パターンを計算する。孔形状パターンの計算は、各仮想ブロックBRを厚み方向に複数層に分割し、各層の孔形状を変化させることにより行われる。つまり、パターン計算部162は、
図4(B)に示されるように、仮想ブロックBRを厚み方向に複数層に分割する層線(中間層線)rmを設定し、層線rm上の孔境界位置を変化させることにより、複数の孔形状パターンを計算する。
【0026】
図4(B)の左図は、仮想ブロックBRを二層に分割した例であり、始端層線rsと終端層線reとの間に1本の中間層線rm1が設定されている。
図4(B)の右図は、仮想ブロックBRを三層に分割した例であり、始端層線rsと終端層線reとの間に2本の中間層線rm1,rm2が設定されている。中間層線の本数は、1本であってもよいが、複数本であることが望ましい。中間層線の本数は、予め定められていてもよいし、ユーザにより設定可能であってもよい。孔形状パターンの具体的な計算方法については後述する。
【0027】
パターン抽出部163は、仮想ブロックBR単位で、複数の孔形状パターンのうち、対象領域への視線を抑制できる候補パターンを抽出する。具体的には、貫通孔90への視線ベクトルの入射量よりも貫通孔90からの出射量が少なくなる孔形状パターンを、候補パターンとして抽出する。パターン抽出部163による候補パターンの抽出条件には、貫通孔90以外の遮蔽部93の体積が含まれてもよい。
【0028】
出力処理部164は、パターン抽出部163により抽出された候補パターンを表示部14に表示する処理(出力処理)を実行する。表示部14は、候補出力手段として機能し、貫通孔90の形状候補を表示する。
【0029】
パターン決定部165は、操作部13を介したユーザからの選択指示により、仮想ブロックBRごとに、複数の候補パターンから貫通孔90の形状として採用するパターン(以下「確定パターン」という)を決定する。パターン決定部165により決定した確定パターンを含むパターン情報が、設計情報記憶部18に記憶される。なお、設計情報記憶部18には、外構塀9全体の大きさなどの基本情報も格納される。
【0030】
設計情報記憶部18に記憶されるパターン情報は、外構塀9を構成する全ての仮想ブロックBRについての孔形状パターン(確定パターン)の情報を含む。具体的には、各仮想ブロックBRの識別IDに対応付けて、孔形状パターン(確定パターン)を特定する形状データが記憶される。なお、設計情報記憶部18は、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置であってもよいし、クラウドサーバにより実現されてもよい。
【0031】
方式判定部166は、パターン決定部165が決定した確定パターンに基づいて、造形装置30による外構塀9の造形方式を判定する。具体的には、設計情報記憶部18に記憶された基本情報およびパターン情報に基づいて、造形方式を判定する。造形方式は、複数層を一括して造形する全層造形方式、および、複数層を層単位で造形する層分割造形方式を含む。
【0032】
なお、造形装置30の機種および使用材料の少なくとも一方を選択可能である場合には、方式判定部166は、外構塀9の基本情報に基づいて、外構塀9が造形装置30による造形可能範囲内か否かを判定し、上述の造形方式を細分化してもよい。造形可能範囲については後述する。
【0033】
<設計支援装置の動作>
(形状設計処理)
図5を参照して、本実施の形態に係る設計支援装置10が実行する形状設計処理について説明する。
図5(A)は、形状設計処理のメインルーチンのフローチャートである。
図5(A)に示す処理は、プロセッサ11が記憶部12に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0034】
はじめに、操作部13からの操作信号に基づいて、目隠し対象となる対象領域(たとえば、
図3(A)に示す建物の開口部B)の周辺環境条件が設定される(ステップS1)。具体的には、
図3(A)に示したように、対象領域の周辺に位置する他の建物の開口部Aの位置が、周辺環境条件として設定される。
【0035】
周辺環境条件が設定されると、プロセッサ11の設定処理部161は、開口部Aからの視線ベクトルを遮断できる箇所に外構塀9の設置を計画する(ステップS3)。視線ベクトルの設定方法については、
図3(B)を参照して説明する。
図3(B)に示すように、開口部Bおよび開口部Aのそれぞれを格子状領域に分割し、開口部Aの各領域の中心点から開口部Bの全ての領域の中心点に向かって放射状に延びる有向線分を、視線ベクトルとして設定する。
図3(C)に示されるように、視線ベクトルは、開口部Bの正面の開口部Aだけでなく、周辺の複数の建物の開口部を視点位置として設定してもよい。
【0036】
設定処理部161は、
図3(C)のような視線ベクトルの入力イメージとともに、外構塀9のイメージ画像を表示部14に表示してもよい。これにより、設計者は、操作部13を介して、外構塀9の最適な配置位置および大きさを設定することができる。
【0037】
続いて、設定処理部161は、外構塀9を構成する複数(多数)の仮想ブロックBRのうち、視線ベクトルが通過する仮想ブロックBRを、視線遮断範囲91として決定する(ステップS5)。
【0038】
視線遮断範囲91が設定されると、パターン計算部162は、視線遮断範囲91に含まれる仮想ブロックBRの貫通孔90の形状、すなわち孔形状パターンを、計算により求める(ステップS7)。孔形状パターンの計算方法については、
図5(B)および
図6(A)を参照して説明する。
【0039】
図5(B)は、孔形状計算処理を示すフローチャートである。
図6(A)は、一つの仮想ブロックBRを拡大して示す縦断面図であり、貫通孔90の最大形状が示されている。
図6(A)に示す例では、仮想ブロックBRを表裏方向において三層に分割している。そのため、始端層線rsと終端層線reとの間に2本の中間層線rm1,rm2が設定されている。また、仮想ブロックBRの各層線上の孔境界高さを、たとえば4箇所設定している。その場合、始端層線rs上の4点Pa1~Pa4、一つ目の中間層線rm1上の4点Pb1~Pb4、二つ目の中間層線rm2上の4点Pc1~Pc4、終端層線re上の4点Pd1~Pd4が設定される。上端高さと下端高さとを含む孔境界高さは、典型的には等間隔に設定される。孔境界高さは、予め定められていてもよいし、ユーザにより設定可能であってもよい。
【0040】
最大形状の貫通孔90の孔形状パターンは、
図6(A)に示すように、上側の孔境界線L1は、上端点Pa1,・・・,Pd1を真っ直ぐ通る線で表わされ、下側の孔境界線L2は、下端点Pa4,・・・,Pd4を真っ直ぐ通る線で表わされる。この場合、貫通孔90を取り囲む部分、すなわち遮蔽部93の形状は四角枠状となる。各層線上の孔境界高さは、上端点および下端点を除いて複数点設けられることが望ましいものの、1点のみであってもよい。
【0041】
視線遮断範囲91に含まれる仮想ブロックBRの場合、パターン計算部162が、孔境界線L1,L2が通過する層線上の点位置(孔境界位置)を変化させることにより、複数の孔形状パターンを計算する(ステップS21)。
図6(B)に示されるように、孔境界線L1,L2が互いに交わらないように、複数の孔形状パターンを計算する。各孔境界線L1,L2は、隣り合う層線上の点間を直線(線分)で結んで形成されている。孔境界線L1,L2の組み合わせパターンを変えることにより、貫通孔90の形状、および、遮蔽部93の形状が変化する。
【0042】
パターン抽出部163は、全ての孔形状パターンのうち、視線ベクトルの入射量よりも出射量が少なくなるような孔形状パターンを、視線シミュレーションにより計算する(ステップS23)。
【0043】
図6(B)の孔境界線L1,L2の場合、視線ベクトルV1は孔境界線L1に交差するため、視線ベクトルV1を遮断できる。一方、視線ベクトルV2はどちらの孔境界線L1,L2にも交差しないため、視線ベクトルV2は遮断できずに通り抜ける。なお、
図6(B)では、仮想ブロックBRの各層線上の孔境界高さを、5箇所(上端点および下端点を除いて3点)設定した例が示されている。
【0044】
パターン抽出部163は、各仮想ブロックBRにおいて出射量が最低値となる孔形状パターンを、そのまま、候補パターンとして抽出してもよいし、仮想ブロックBRの遮蔽部93の体積を考慮して決定してもよい。
図7(A)~(C)には、視線ベクトルを遮断できる孔形状パターンの例(暫定候補パターンの例)が示されている。
【0045】
仮想ブロックBRの遮蔽部93の体積を考慮して決定する場合、パターン抽出部163は、たとえば、孔形状パターンを計算する度に、遮蔽部93の体積を計算し(ステップS25)、視線ベクトルの出射量および遮蔽部93の体積の両方について目標値が得られたか否かを判断してもよい(ステップS27)。遮蔽部の体積の目標値は、たとえば最小レベルである。その場合、目標値が得られるまで(ステップS27にてNO)、パターン計算部162による孔形状パターンの計算と、パターン抽出部163による視線シミュレーションおよび体積計算とが、繰り返し行われる。
【0046】
あるいは、パターン抽出部163は、全ての孔形状パターンから、視線ベクトルの入射量よりも出射量が少なくなるような孔形状パターンを暫定候補パターンとして抽出し、暫定候補パターンから、遮蔽部93の体積が目標値以下のパターンを、最終候補パターンとして抽出してもよい。すなわち、パターン抽出部163は、複数の孔形状パターンのうち、視線ベクトルの入射量よりも出射量が少なく、かつ、遮蔽部93の体積が目標値以下のパターンを、(最終)候補パターンとして抽出すればよい。
【0047】
このように、候補パターンの抽出条件に、遮蔽部93の体積が目標値以下であるという条件を加えることにより、外部からの視線を遮断または抑制しつつ、貫通孔90を大きくできるので、対象領域が暗くなることを防止できる。また、造形装置30による外構塀9の造形材料を少なくできるので、外構塀9の製造コストを抑えることができる。また、外構塀9を軽量化することもできる。
【0048】
再び
図5を参照して、パターン抽出部163により候補パターンが抽出されると、出力処理部164が候補パターンを出力する(ステップS9)。具体的には、たとえば表示部14に、仮想ブロックBRごとに少なくとも1つの候補パターンを表示する。
【0049】
その後、パターン決定部165が、操作部13を介したユーザからの指示に応じて、仮想ブロックBRごとに確定パターンを決定する。これにより、外構塀9の全体形状が決定され、仮想ブロックBRごとの確定パターンの情報(パターン情報)が設計情報記憶部18に格納される(ステップS11)。以上で外構塀9の形状設計処理は終了する。
【0050】
なお、
図6および
図7では仮想ブロックBRの縦断面を示し、各層線上の孔境界高さを複数個所設定した例を示したが、仮想ブロックBRは、横方向においても、各層線上の孔境界位置を複数個所設定するものとする。つまり、パターン計算部162は、上下方向において互いの位置が異なる2つの孔境界線L1,L2の組み合わせと、横方向において互いの位置が異なる2つの孔境界線(図示せず)の組み合わせとを、それぞれ変更することにより、複数の孔形状パターンを計算する。これにより、外構塀9の孔形状は、
図8(A)の上図に示すような複雑な立体形状となる。
【0051】
そのため、設計情報記憶部18に記憶されるパターン情報には、仮想ブロックBRごとの寸法情報として、各層線上の貫通孔90の高さ寸法および幅寸法と、各層線上の遮蔽部93の高さ寸法および幅寸法とが、含まれる。また、パターン情報または基本情報に、各層の厚み寸法が含まれてもよい。
図8(A)の上図に示した貫通孔90に対して設定される寸法情報のイメージを、
図8(A)の下図に示す。
【0052】
図8(B)には、様々な形状の貫通孔90が設けられた外構塀9が模式的に示されている。なお、視線遮断範囲91以外の部分については、
図6(A)に示したような最大形状の孔形状パターンが設定されてもよい。あるいは、任意の孔形状パターンが設定されてもよい。これにより、外部からの視線を遮断しつつ採光を確保することのできる外構塀9を容易に設計することができる。
【0053】
(方式判定計処理)
図9は、本実施の形態に係る設計支援装置10が実行する方式判定処理を示すフローチャートである。この処理は、
図5に示した形状設計処理に引き続いて実行されてもよいし、形状設計処理とは独立して実行されてもよい。
【0054】
プロセッサ11の方式判定部166は、はじめに、操作部13を介して造形装置30の機種(使用する機器)の選択を受け付ける(ステップ31)。また、外構塀9の造形に使用する材料の選択を受け付ける(ステップS33)。造形装置30の機種は、たとえばガントリー式、クレーン式、ロボットアーム式を含む複数種類から選択可能である。材料は、たとえばモルタル、樹脂、鉄、木材などを含む複数種類から選択可能である。なお、造形装置30の機種および材料は予め定められていてもよい。
【0055】
このようにして造形装置30の機種および使用材料が設定されると、方式判定部166は、造形可能範囲判定を実行する(ステップS35)。具体的には、方式判定部166は、ステップS31で設定した造形装置30の機種と、外構塀9の基本情報(全体の大きさなど)とに基づいて、外構塀9が造形装置30による一度の造形可能範囲内か否かを判定する。造形装置30により物理的に一度に外構塀9全体を造形可能と判定された場合、ステップS37に進む。一方、造形装置30により物理的に一度に外構塀9全体を造形不可と判定された場合、ステップS43に進む。
図10(A)には、造形可能範囲判定のイメージ図が示されている。
【0056】
ステップS37およびS43では、方式判定部166は、造形可能形状判定を実行する。具体的には、方式判定部166は、ステップS33で設定した使用材料の種類と、外構塀9の各仮想ブロックBRのパターン情報とに基づいて、造形装置30が厚み方向において一度に各仮想ブロックBRを造形可能な形状かを判定する。たとえば
図10(B)に示すように、造形物の傾きが大き過ぎる場合に、造形物が潰れることがあるため、NGと判定される。
【0057】
造形可能範囲の判定結果と、造形可能形状の判定結果との組み合わせに応じて、
図11(A)に示すように外構塀9全体を(平面方向および厚み方向に分割することなく)一度に出力する「全層造形方式」、
図11(B)に示すように外構塀9全体を複数の層に分割して出力する「層分割造形方式」、
図11(C)の左図に示すように外構塀9全体を平面的に複数領域に分割して(厚み方向には分割せず)出力する「領域単位の全層造形方式」、外構塀9全体を平面的に複数領域に分割し、かつ、複数の層に分割して出力する「領域単位の層分割造形方式」のいずれかが判定される。
【0058】
具体的には、造形可能範囲および造形可能形状の両方がOKの場合に、「全層造形方式」と判定され(ステップS39)、造形可能範囲がOKで造形可能形状がNGの場合に、「層分割造形方式」と判定される(ステップS41)。また、造形可能範囲がNGで造形可能形状がOKの場合に、「領域単位の全層造形方式」と判定され(ステップS45)、造形可能範囲および造形可能形状の両方がNGの場合に、「領域単位の層分割造形方式」と判定される(ステップS47)。
【0059】
また、
図11(C)の左図に示したような領域単位の造形方式と判定された場合、意匠性判定を行い(ステップS49,S53)、意匠的に許容範囲でなければ、
図11(C)の右図に示すように、仮想ブロックBRに対応するブロック単位での造形方式と判定してもよい(ステップS51,S55)。
【0060】
以上で、方式判定処理は終了する。方式判定部166は、判定した造形方式を特定するための造形方式情報を、設計情報記憶部18に記憶する。
【0061】
造形装置30は、設計情報記憶部18に記憶されたパターン情報および造形方式情報に基づいて、外構塀9を造形する。設計情報記憶部18に記憶された各種情報は、たとえば通信I/F15を介して、造形装置30の制御装置(図示せず)に送信されてもよい。なお、造形方式が「層分割造形方式」である場合には、隣接する層同士を結合させることにより、外構塀9が造形される。その際、層同士の結合力を高めるために、
図11(B)の部分拡大図に示すように、隣接する層の結合面に凸部81または凹部82を設け、凸部81および凹部82を嵌合させて層同士を結合させてもよい。
【0062】
以上説明した外構塀造形システム1によれば、
図12(A),(B)に示すような従来のルーバー型フェンス901またはブロック塀902を建物の開口部(対象領域)の前方に配置する場合に比べて、
図12(C)に示すように、外構塀9によって建物の開口部だけを効果的に目隠しすることができる。つまり、外構塀9によれば、採光性および通風性を確保しつつ、外部から対象領域への視線を遮断することができる。また、ルーバー型フェンス901またはブロック塀902よりも意匠性を向上させることができる。
【0063】
<変形例>
本実施の形態では、設計支援装置10が、外構塀9の視線遮断範囲91に含まれる仮想ブロックBRの孔形状の候補パターンを、視線環境条件(視線ベクトル)に応じて計算および抽出する例について説明したが、たとえば視線遮断範囲91以外の箇所については、採光条件に応じて仮想ブロックBRの孔形状の候補パターンを計算および抽出してもよい。つまり、外構塀9の仮想ブロックBRの孔形状は、視線環境条件と採光条件との双方を考慮して設定されてもよい。
【0064】
採光条件に基づく孔形状計算処理を、
図13に示す。本変形例では、
図5のステップS21と同様にパターン計算部162により複数の孔形状パターンが計算された後(ステップS21A)、パターン抽出部163が、たとえば太陽高度に応じて各孔形状パターンの採光シミュレーションを実行する(ステップS23A)。太陽高度の設定は、設定処理部161による周辺環境条件の設定処理において実行される(
図5のステップS1)。
【0065】
採光シミュレーションは太陽高度に応じて計算される採光ベクトルを用いる。採光ベクトルは、太陽高度を傾斜角度とした有向線分である。パターン抽出部163は、採光ベクトルの通過量(光透過率)が目標基準を満たす孔形状パターンを、候補パターン(暫定候補パターン)として抽出する。
図14には、太陽高度に応じた採光ベクトルと孔形状パターンの違いによる光透過率との関係性が図示されている。なお、光透過率の目標基準は、仮想ブロックBRの位置に応じて異なっていてもよい。光透過率の目標基準は、たとえば、事前に採光係数を設定することにより定めることができる。
【0066】
採光係数について、
図15を参照して説明する。
図15(A)に模式的に示されるように、一日における太陽高度および日射量の変化に応じて、外構塀9には、全時間帯において日陰の箇所や時間帯によって日が当たる箇所などが存在する。そのため、設定処理部161により、たとえば気象データから得られる太陽高度および日射量に基づいて、仮想ブロックBRごとに採光係数を設定することが考えられる。採光係数は、採光を必要とする度合に応じて、たとえば0.1~0.9の範囲で定められる。
図15(B)のイメージ図では、採光係数が0.1の仮想ブロック(採光を少なくしてよい箇所)を「A」で示し、採光係数が0.8の仮想ブロック(採光を多くする箇所)を「H」で示している。
【0067】
再び
図13を参照して、パターン抽出部163は、光透過率に加え、遮蔽部93の体積および間接光の少なくとも一方をさらに考慮して、最終候補パターンを抽出してもよい(ステップS25A)。たとえば
図16(A)に示すように、仮想ブロックBRごとに、体積の大きさと間接光の多さとを目的関数として最適解を探索する。
図16(B)に示すように、光透過率を一定(たとえば0.2)とした場合に、体積が最小レベルであり、かつ、間接光が最小(たとえば0本)の孔形状パターンを、候補パターンとして抽出することが考えられる(ステップS27A)。
【0068】
本変形例のように、視線遮断範囲91以外については、採光条件を考慮して孔形状の候補パターンを抽出することにより、外構塀9の貫通孔90の形状を最適化することができる。なお、視線遮断範囲91内においても、採光条件を考慮して孔形状の候補パターンを抽出してもよい。つまり、候補パターンの抽出条件に、視線透過率と光透過率との双方が含まれてもよい。その場合、視線遮断範囲91内の仮想ブロックBRにおいては、視線透過率を優先させた上で光透過率による選別を行うことが望ましい。
【0069】
<他の変形例>
本実施の形態では、外構塀9の全体形状はフラットな板状であることとしたが、このような例に限定されず、縦方向または横方向に湾曲した曲面形状であってもよい。また、外構塀9の厚みDが一定であることとしたが、このような例に限定されず、部分的に厚みが異なっていてもよい。
【0070】
また、貫通孔90の孔境界線L1,L2を、折れ線状としたが、滑らかな曲線状としてもよい。つまり、貫通孔90の立体形状は、角の無い、変形した筒形状であってもよい。これにより、遮蔽部93の内周面が曲面となるため、メンテナンス性および通風性の向上が見込まれる。また、仮想ブロックBRの形状自体も、多角形形状に限定されず、たとえば円形状や、角が取れた多角形形状であってもよい。
【0071】
また、本実施の形態では、パターン抽出部163が、視線環境条件および採光条件の少なくとも一方を含む周辺環境条件に基づいて、パターン計算部162が計算した複数の孔形状パターンから候補パターンを抽出することとしたが、このような例に限定されない。たとえば、太陽高度等の採光条件(周辺環境)を考慮せず、光透過率の目標基準を任意に設定し、パターン抽出部163が、複数の孔形状パターンのうち、光透過率が目標基準を満たす候補パターンを抽出することとしてもよい。あるいは、パターン抽出部163の処理を介することなく、パターン決定部165において、操作部13を介したユーザからの選択指示により、仮想ブロックBRごとに一つを確定パターンとして決定してもよい。
【0072】
つまり、周辺環境条件とは関係なく、たとえば外構塀9のデザイン性を向上させるために、任意の確定パターンを選択してもよい。本実施の形態のパターン計算部162は、造形装置30による造形方式を考慮して孔形状パターンを計算するため、この場合でも、造形方式に適した外構塀9を容易に設計でき、また、外構塀9の意匠性を向上させることができる。
【0073】
また、本実施の形態では、設計支援装置10を構成する1つの情報処理装置が、形状設計処理および方式判定処理の両方を実行することとしたが、両処理は異なる情報処理装置によって実行されてもよい。
【0074】
本実施の形態に係る外構塀9の設計支援装置10により実行される設計支援方法(形状設計処理および方式判定処理)を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、CD-ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどのコンピュータ読取り可能な一時的でない(non-transitory)記録媒体にて記録させて提供することができる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0075】
本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0076】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0077】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0078】
1 外構塀造形システム、9 外構塀、10 設計支援装置、30 造形装置、91 視線遮断範囲、93 遮蔽部、161 設定処理部、162 パターン計算部、163 パターン抽出部、164 出力処理部、165 パターン決定部、166 方式判定部、BR 仮想ブロック、L1,L2 孔境界線。