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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163434
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】パネル装置
(51)【国際特許分類】
   E04B 9/00 20060101AFI20231102BHJP
   E04B 9/20 20060101ALI20231102BHJP
   F21V 21/34 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
E04B9/00 K
E04B9/20 D
F21V21/34 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074355
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金子 司
(72)【発明者】
【氏名】田村 剛一
(72)【発明者】
【氏名】田中 恒也
(72)【発明者】
【氏名】上本 哲司
(72)【発明者】
【氏名】大野 宗一郎
(72)【発明者】
【氏名】松崎 大樹
(57)【要約】
【課題】機器の取り付けが可能でありながらも、第1方向に隣接して配されるパネル同士の段差を軽減し得るパネル装置を提供する。
【解決手段】パネル装置1は、第1方向に長尺で第1方向に直交する第2方向に間隔を空けた位置に配される一対の天井下地10,10と、これら一対の天井下地に第2方向の各端部22,22が保持され、第1方向に互いに隣接して配される複数枚のパネル20,20と、これらパネルの隣接側となる第1方向の端部21,21に跨るように配され、これら第1方向の端部同士を接続する接続部材30と、を備えており、前記パネルには、室内側に向けて開口し第1方向に延びる機器取付溝29を区画するように天井裏側に向けて突出し第1方向に延びる突部25が設けられ、前記接続部材には、前記突部が嵌め合わされる嵌合凹部31が設けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に長尺で第1方向に直交する第2方向に間隔を空けた位置に配される一対の天井下地と、これら一対の天井下地に第2方向の各端部が保持され、第1方向に互いに隣接して配される複数枚のパネルと、これらパネルの隣接側となる第1方向の端部に跨るように配され、これら第1方向の端部同士を接続する接続部材と、を備えており、
前記パネルには、室内側に向けて開口し第1方向に延びる機器取付溝を区画するように天井裏側に向けて突出し第1方向に延びる突部が設けられ、前記接続部材には、前記突部が嵌め合わされる嵌合凹部が設けられていることを特徴とするパネル装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記機器取付溝には、当該機器取付溝の第1方向の両端部に第1方向の両端部が位置するように配線ダクトが差し込まれて取り付けられることを特徴とするパネル装置。
【請求項3】
請求項2において、
前記接続部材には、前記パネルの前記突部に設けられた配線挿通部を介して室内側と天井裏側とを連通させる開口部が設けられていることを特徴とするパネル装置。
【請求項4】
請求項3において、
第1方向に隣接して配される2枚のパネルの第1方向の端部のうちの一方のパネルの第1方向の端部のみに、かつ他方のパネルの第1方向の端部に向けて開口するように前記配線挿通部が設けられていることを特徴とするパネル装置。
【請求項5】
請求項3または4において、
前記接続部材の前記開口部の第1方向両側には、第1方向に隣接して配される2枚のパネルの第1方向の各端部のそれぞれに固定される固定部が設けられ、これら第1方向両側の固定部の第1方向に沿う寸法が互いに同寸法とされていることを特徴とするパネル装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記一対の天井下地に架け渡されるように配され、これら一対の天井下地における前記パネルの第2方向の各端部を保持するパネル保持部よりも上方側部位に第2方向の各端部が固定される間隔保持部材を備えていることを特徴とするパネル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、パネル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、天井には、照明機器や火災感知器、音響機器等の種々の機器が設置される。
例えば、下記特許文献1には、隣接する両天井バー間に、光源が装着された照明機器の照明カバーやスピーカを組込んだ設備プレートを架設して設備ラインを設けた天井システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-10439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のように照明カバーや設備プレートを組み合わせて配設した構成に代えて、それぞれに機器が取り付けられる取付部を有したパネルを隣接させて配設することも考えられる。この場合、パネルには、機器の荷重が掛かることから隣接して配されるパネル間に段差が形成される懸念がある。
【0005】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、機器の取り付けが可能でありながらも、第1方向に隣接して配されるパネル同士の段差を軽減し得るパネル装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示に係るパネル装置は、第1方向に長尺で第1方向に直交する第2方向に間隔を空けた位置に配される一対の天井下地と、これら一対の天井下地に第2方向の各端部が保持され、第1方向に互いに隣接して配される複数枚のパネルと、これらパネルの隣接側となる第1方向の端部に跨るように配され、これら第1方向の端部同士を接続する接続部材と、を備えており、前記パネルには、室内側に向けて開口し第1方向に延びる機器取付溝を区画するように天井裏側に向けて突出し第1方向に延びる突部が設けられ、前記接続部材には、前記突部が嵌め合わされる嵌合凹部が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係るパネル装置は、上述のような構成としたことで、機器の取り付けが可能でありながらも、第1方向に隣接して配されるパネル同士の段差を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態に係るパネル装置の一例を模式的に示す一部破断概略斜視図である。
図2】同パネル装置の一部破断概略斜視図である。
図3】(a)は、同パネル装置の一部を省略した一部破断概略分解斜視図、(b)は、同パネル装置の一部を省略した一部破断概略斜視図である。
図4】同パネル装置の一部を省略した一部破断概略分解平面図である。
図5】同パネル装置の一部破断概略分解縦断面図である。
図6】(a)~(c)は、一部破断概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に本開示の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
以下の実施形態では、本実施形態に係るパネル装置の一例を施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
図1図6は、本実施形態に係るパネル装置の一例及び同パネル装置を用いたパネル設置構造の一例を模式的に示す図である。
【0010】
本実施形態に係るパネル装置1は、図1に示すように、第1方向に長尺で第1方向に直交する第2方向に間隔を空けた位置に配される一対の天井下地を構成するフレーム10,10を備えている。パネル装置1は、これら一対のフレーム10,10に第2方向の各端部22,22(図6(a)参照)が保持され、第1方向に互いに隣接して配される複数枚のパネルを構成する機器取付用パネル20,20を備えている。機器取付用パネル20には、図5に示すように、室内側に向けて開口し第1方向に延びる機器取付溝29を区画するように天井裏側に向けて突出し第1方向に延びる突部25が設けられている。このような構成とすれば、各機器取付用パネル20の室内側の機器取付溝29に機器を取り付けることができる。
【0011】
パネル装置1は、図3に示すように、第1方向に互いに隣接して配される機器取付用パネル20,20の隣接側となる第1方向の端部21,21に跨るように配され、これら第1方向の端部21,21同士を接続する接続部材30を備えている。このような構成とすれば、この接続部材30によって第1方向に隣接して配される機器取付用パネル20,20同士の段差を軽減することができる。この接続部材30には、機器取付用パネル20,20の突部25,25が嵌め合わされる嵌合凹部31が設けられている。従って、第1方向に隣接して配される機器取付用パネル20,20の第1方向の各端部21,21の突部25,25を接続部材30の嵌合凹部31に嵌め合わせることで、接続部材30の位置合わせを容易に行うことができ、また、第1方向に隣接して配される機器取付用パネル20,20同士の第2方向への位置ずれを抑制することもできる。つまり、機器取付用パネル20,20の突部25,25は、機器取付溝29,29を区画する機能と接続部材30が嵌め合わされる機能とを兼ね備えている。
【0012】
パネル装置1は、図5及び図6に示すように、一対のフレーム10,10に架け渡されるように配される間隔保持部材40を備えている。この間隔保持部材40は、一対のフレーム10,10における機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22を保持するパネル保持部15,15よりも上方側(天井裏)部位に第2方向の各端部(被固定片部)41,41が固定される。このような構成とすれば、一対のフレーム10,10同士の第2方向に沿う間隔を間隔保持部材40によって維持することができる。これにより、機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22を両側のフレーム10,10に固定すれば、機器取付用パネル20と間隔保持部材40とによって各フレーム10,10が長手方向に沿う軸回りに回転するようなことを抑制することができる。機器取付用パネル20、接続部材30及び間隔保持部材40の具体的構成の一例については後述する。
【0013】
このパネル装置1は、住居やオフィス等の比較的に小型の建物の天井として施工されてもよく、体育館やホール、ショッピングモール、工場、学校等の比較的に大型の各種の建物の天井として施工されてもよい。
図例では、機器取付用パネル20,20の第2方向両側に天井パネル8,8を配設した例を示している。
天井パネル8は、機器取付用パネル20の第2方向両側において第1方向に間隔を空けて、かつ第2方向に延びるように配される野縁7に保持されてもよい。この野縁7は、フレーム10と平行状に配される野縁受6に保持されてもよい。これら野縁受6、野縁7及び天井パネル8は、パネル装置1が備えていてもよい。
図例では、機器取付用パネル20の第2方向両側の天井パネル8,8が、フレーム10と平行状に配された野縁受6に支持されて天井下地を構成し第2方向に延びる野縁7に保持されている。つまり、天井パネル8を吊下げる野縁7及び野縁受6と機器取付用パネル20を吊下げるフレーム10とは、相互に依存することなく、言わば別吊りで設置された例を示している。
【0014】
野縁受6及びフレーム10は、第1方向及び第2方向に間隔を空けて複数箇所に配される吊部材2に保持されてもよい。このような構成とすれば、野縁受6を保持する一般的な吊部材2によって機器取付用パネル20を保持するフレーム10を保持させることができる。つまりは、天井パネル8を保持する吊部材2と機器取付用パネル20を保持する吊部材2とを共通部品とすることができる。この吊部材2は、パネル装置1が備えていてもよい。
吊部材2は、吊元となる上層のスラブや鉄骨等の躯体に第1方向及び第2方向に間隔を空けて複数箇所に設けられたインサート等の雌ねじ部材にねじ合わされ、第1方向及び第2方向に直交する上下方向に延びるように配される吊ボルト3を備えている。吊部材2は、この吊ボルト3に対して上下位置調整可能に保持されるハンガー4を備えている。
【0015】
ハンガー4は、図5に示すように、吊ボルト3が挿通される挿通孔が設けられた被保持片部と、この被保持片部から垂れ下がるように設けられた垂下片部と、を備えている。ハンガー4は、この垂下片部の下端部に設けられた底片部から上方側に向けて屈曲するように設けられた引掛片4aを備えている。このハンガー4は、第1方向に見て、上向き開口の略U字状(略コ字状)とされている。図例では、引掛片4aの上端側部位には、開口を狭めるように屈曲された部位が設けられ、その内側に抜止突起が設けられている。引掛片4aの上端部は、開口を拡開させる傾斜形状とされている。このハンガー4は、被保持片部の上下に設けられ、吊ボルト3にねじ合わされたナットによって挟み込まれるようにして吊ボルト3に対して固定される。図1及び図6(a)に示すように、複数のハンガー4のうちのいくつかには、図示省略のブレースの下端が取り付けられるブレース取付具5が取り付けられている。
このハンガー4を含む吊部材2としては、上記のような構成に限られず、吊天井の天井下地の吊部材として用いられる公知の吊部材でもよく、その他、種々の構成とされていてもよい。
【0016】
野縁受6は、第1方向に長尺で第2方向に間隔を空けて複数箇所に配され、鋼製天井下地(軽天下地)を構成する。この野縁受6は、横向きに開口する溝形鋼状(チャンネル状)とされていてもよい。この野縁受6は、引掛片4aの弾性変形を伴ってハンガー4の上方開口を介して差し込まれるようにしてハンガー4に取り付けられ、ねじ等の固着具によって固定されてもよい。上記したハンガー4の底片部から抜止突起までの上下方向に沿う寸法は、野縁受6の同方向に沿う寸法と略同寸法とされている。ハンガー4の垂下片部と引掛片4aの下端側部位との間の第2方向に沿う寸法は、野縁受6の同方向に沿う寸法と略同寸法とされている。鋼製天井下地は、第1方向に隣接する野縁受6,6同士を接合する野縁受ジョイントを備えていてもよい。
【0017】
野縁7は、第2方向に長尺で第1方向に間隔を空けて複数箇所に配され、鋼製天井下地(軽天下地)を構成する。野縁7は、機器取付用パネル20が施工される箇所を囲むように、機器取付用パネル20が施工される箇所の第2方向両側及び必要に応じて第1方向両側のうちの少なくとも一方側に配される。換言すれば、機器取付用パネル20は、野縁7が配されない箇所に、野縁7に代えて配されるフレーム10に保持される。この野縁7は、上向きに開口する溝形鋼状(チャンネル状)とされていてもよく、また、両側壁上端に折り返されるように形成されたリップ部を設けた構成とされていてもよい。この野縁7は、適宜、公知のクリップを介して野縁受6に保持されてもよい。鋼製天井下地は、第2方向に隣接する野縁7,7同士を接合する野縁ジョイントを備えていてもよい。天井パネル8を保持する天井下地としては、このような野縁7に代えて、下端に天井パネル8の端部が載置される鍔部を有したいわゆるTバーでもよい。
【0018】
天井パネル8は、平面視して(厚さ方向に見て)、略方形状とされている。図例では、天井パネル8は、第1方向がパネル幅方向とされ、第2方向がパネル長手方向とされている。
この天井パネル8は、第1方向の各端部が第1方向に間隔を空けて設けられた野縁7,7に保持される。天井パネル8は、第1方向の各端部が直接的に野縁7,7に対してねじ等の固着具によって固定されてもよく、第1方向の各端部に取り付けられた固定部材や引掛部材等を介して野縁7,7に固定されてもよい。この天井パネル8の第1方向に沿う寸法、つまり、幅寸法は、野縁7,7のピッチに応じた寸法であってもよく、例えば、300mm~1200mm程度であってもよい。この天井パネル8の第2方向に沿う寸法、つまり、長さ寸法は、600mm~2000mm程度であってもよい。天井パネル8の厚さ寸法は、例えば、3.0mm~20.0mm程度であってもよい。
【0019】
フレーム10は、吊部材2に吊下保持される。フレーム10は、吊部材2の引掛片4aが挿通される挿通孔14(図1参照)が第1方向に間隔を空けて複数箇所に設けられた被吊下部11を備えている。フレーム10は、図5及び図6(a)に示すように、この被吊下部11に連なるように設けられ、機器取付用パネル20の第2方向の端部22を保持するパネル保持部15を備えている。一対のフレーム10,10は、互いに同様の構成であるので、以下では、具体的構成の一例について、一方のフレーム10を例にとって説明する。
フレーム10は、第2方向に互いに間隔を空けて対向するように配される野縁7,7の間に位置するように、かつ長手方向が野縁7の長手方向に直交するように配される。このフレーム10は、全長に亘って概ね一様な形状とされている。このフレーム10の長さ寸法は、機器取付用パネル20の長さ寸法の整数倍とされていてもよい。例えば、フレーム10の長さ寸法と機器取付用パネル20の長さ寸法とを略同寸法としてもよい。
【0020】
フレーム10の挿通孔14は、引掛片4aの引掛位置を第1方向に調整可能なように第1方向に延びる長孔である。この挿通孔14の第2方向に沿う短径は、第2方向が厚さ方向となる引掛片4aの厚さ寸法に応じた寸法とされている。この挿通孔14の短径は、引掛片4aに設けられた抜止突起の部分の挿通が可能なように適宜の寸法とされている。
フレーム10の被吊下部11には、挿通孔14が設けられた被引掛片部13が設けられている。被引掛片部13は、厚さ方向が上下方向となるように配される略帯板状とされている。挿通孔14は、被引掛片部13を厚さ方向に貫通して形成されている。この被引掛片部13の第2方向に沿う幅寸法は、挿通孔14の形成が可能なように、また、軽量化を図る観点等から適宜の寸法としてもよい。
【0021】
被吊下部11には、被引掛片部13の第2方向外側縁部から立ち上がるように設けられ、ハンガー4に固定される固定片部12が設けられている。この固定片部12は、厚さ方向が第2方向となるように配される略帯板状とされている。この固定片部12の上端部には、第2方向対向側(機器取付用パネル20の第2方向中心側、第2方向内側)に向けて突出する上端片部が設けられている。この上端片部は、厚さ方向が上下方向となるように配される略帯板状とされている。
これら上端片部、固定片部12及び被引掛片部13を備えた被吊下部11は、横向きに開口する溝形鋼状(チャンネル状)とされている。この被吊下部11の上下方向に沿う寸法は、野縁受6の上下方向に沿う寸法と略同寸法とされている。被引掛片部13の固定片部12から挿通孔14までの第2方向に沿う寸法及び上端片部の同方向に沿う寸法は、野縁受6の下端片部及び上端片部の同方向に沿う寸法と略同寸法とされている。つまりは、野縁受6と共通の吊部材2によって吊下可能なように、被吊下部11の上端片部、固定片部12及び被引掛片部13の挿通孔14までの部位は、野縁受6と略同寸同形状とされている。
【0022】
フレーム10のパネル保持部15は、図5及び図6(a)に示すように、機器取付用パネル20の第2方向の端部22が載置される載置部を構成する載置片部17を備えている。この載置片部17は、厚さ方向が上下方向となるように配される略帯板状とされている。この載置片部17の第2方向に沿う幅寸法は、機器取付用パネル20の第2方向の端部22の載置が可能なように適宜の寸法としてもよい。
パネル保持部15は、載置片部17から立ち上がるように設けられ、機器取付用パネル20の第2方向の端部22に対向するように配される立上片部16を備えている。この立上片部16は、機器取付用パネル20の第2方向の端部22に対向し機器取付用パネル20を固定する固着具が貫通する固定片部を構成する。このような構成とすれば、機器取付用パネル20を、固着具を介してフレーム10に固定することができる。上記した被引掛片部13は、この立上片部16の上端部から第2方向外側に延出するように設けられている。
【0023】
立上片部16は、載置片部17の第2方向外側(機器取付用パネル20の第2方向外側)縁部から立ち上がるように設けられ、厚さ方向が第2方向となるように配される略帯板状とされている。換言すれば、第2方向に間隔を空けて配される一対のフレーム10,10の各立上片部16,16の下端縁部から互いに向き合う方向に向けて突出するように載置片部17,17が設けられている。
この立上片部16の上下方向に沿う幅寸法は、機器取付用パネル20を固定する固着具の貫通が可能なように適宜の寸法としてもよく、機器取付用パネル20の厚さ寸法(外郭形状の厚さ寸法)よりも大としてもよい。
フレーム10には、図6(a)に示すように、室内側に延出し、第2方向両側の天井パネル8の端面8aに対向する延出片19が設けられている。このような構成とすれば、機器取付用パネル20の第2方向両側に配される天井パネル8,8の端面8a,8aを各フレーム10,10の延出片19,19によって目立ち難くすることができる。
【0024】
この延出片19は、載置片部17の第2方向対向側縁部から垂れ下がるように設けられ、厚さ方向が第2方向となるように配される略帯板状とされている。天井パネル8の延出片19側の端部は、載置片部17の下方側(室内側)に位置するように配される。
この延出片19の厚さ寸法は、強度上の観点や軽量化を図る観点等から適宜の寸法としてもよく、載置片部17と同厚さでもよい。この延出片19の上下方向に沿う幅寸法は、対向する天井パネル8の端面8aが目立ち難くなるように、また、軽量化を図る観点等から適宜の寸法としてもよい。この延出片19の上下方向に沿う幅寸法は、延出片19の下端が天井パネル8の下面(室内側面)と略同高さまたはそれよりも下方側に位置するように適宜の寸法としてもよい。この延出片19は、載置片部17の全長に亘って設けられている。
フレーム10は、野縁7や野縁受6と同様、種々の金属系材料から形成された鋼製であってもよい。フレーム10に、固定片部12、被引掛片部13、立上片部16、載置片部17及び延出片19を設けた例を示しているが、これらのうちのいずれかを設けていない構成としてもよい。
【0025】
機器取付用パネル20の機器取付溝29には、図3(a)、図4及び図5に示すように、当該機器取付溝29の第1方向の両端部に第1方向の両端部が位置するように配線ダクト34が差し込まれて取り付けられる。このような構成とすれば、機器取付溝29に取り付けられる配線ダクト34に対して第1方向の任意の位置に照明機器等の種々の機器を取り付けることができる。また、1枚の機器取付用パネル20の機器取付溝29に1本の配線ダクト34が取り付けられることとなるので、複数枚の機器取付用パネル20に亘って1本の配線ダクト34が取り付けられる構成と比べて、メンテナンス性を向上させることができる。また、機器取付用パネル20と配線ダクト34との位置合わせや配線ダクト34の仮保持機能を機器取付用パネル20に設けることも容易に可能となり、施工時における作業性を向上させることができる。また、1本の配線ダクト34に取り付けられる複数の機器の総消費電力が過大となるようなことを抑える効果も期待できる。
【0026】
接続部材30には、機器取付用パネル20の突部25に設けられた配線挿通部28を介して室内側と天井裏側とを連通させる開口部33が設けられている。このような構成とすれば、天井裏側の電源コードやアース線、通信線等の種々のコードを開口部33及び配線挿通部28を介して配線ダクト34に接続することができる。また、機器取付用パネル20に設けられた配線挿通部28の周囲を接続部材30によって補強することもできる。
第1方向に隣接して配される2枚の機器取付用パネル20,20の第1方向の端部21,21のうちの一方の機器取付用パネル20の端部21のみに、かつ他方の機器取付用パネル20の端部21に向けて開口するように配線挿通部28が設けられている。つまり、第1方向に隣接される端部21,21のうちの一方の端部(第1端部)21Aのみに配線挿通部28が設けられ、他方の端部(第2端部)21Bには、配線挿通部が設けられていない。このような構成とすれば、2枚の機器取付用パネル20,20の隣接される第1端部21A及び第2端部21Bの両方に配線挿通部を設けた構成と比べて、第2端部21Bに配線挿通部を設ける必要がないので加工性を向上させることができる。また、第1端部21Aに配線挿通部28が切欠状に設けられることとなるが、その周囲を接続部材30によって補強することができる。
【0027】
具体的には、機器取付用パネル20は、第1方向に長尺な略方形平板状とされている。この機器取付用パネル20の第1方向に沿う長さ寸法は、例えば、600mm~2000mm程度であってもよい。図例では、機器取付用パネル20の第1方向に沿う長さ寸法は、天井パネル8の第1方向に沿う幅寸法の約2倍の寸法とされている(図1及び図2参照)。この機器取付用パネル20の第2方向に沿う幅寸法は、例えば、150mm~600mm程度であってもよい。図例では、第1方向に隣接される複数枚の機器取付用パネル20の第1方向一方側に、機器取付用パネル20と略同幅で、突部25等を有さない他のパネル材9を設けた例を示しているが、このような例に限られない。
【0028】
この機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22及び上記したフレーム10,10の載置片部17,17のうちの一方には、他方に設けられた係合突部18,18が差し込まれる係合凹部23,23が設けられている。このような構成とすれば、係合凹部23に係合突部18を差し込むことで、それぞれに吊部材2,2に吊下保持された一対のフレーム10,10の離間する方向への移動を機器取付用パネル20によって抑制することができる。このように移動が抑制された状態で、後記するように機器取付用パネル20を一対のフレーム10,10に固定することができるので、作業性を向上させることができる。また、載置片部17,17に載置して仮保持させた機器取付用パネル20が意図せずに落下するようなことを抑制することができる。
【0029】
図例では、機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22に、厚さ方向に貫通するように係合凹部23,23が設けられ、載置片部17,17に係合突部18,18が設けられている。載置片部17の係合突部18は、図5に示すように、載置片部17の第2方向途中部位の上面から上方側に向けて突出するように設けられている。この係合突部18は、フレーム10の長手方向に間隔を空けて複数箇所に設けられている。この係合突部18は、厚さ方向が第2方向となるように配される略平板状とされ、フレーム10の長手方向となる第1方向に延びるように設けられている。この係合突部18は、載置片部17に切り起こし状に設けられていてもよい。
【0030】
係合凹部23は、図4に示すように、第1方向に長尺な長孔状とされている。この係合凹部23は、フレーム10の係合突部18に応じた位置となるように第1方向に間隔を空けて複数箇所に設けられている。図例では、第1方向の各端部21,21に、第1方向外側に向けて開口するように、かつ隣接して配される機器取付用パネル20に同様に設けられた凹部とによって係合凹部23を構成する凹部が設けられた例を示している。フレーム10の載置片部17に係合突部18を設け、機器取付用パネル20に係合凹部23を設けた例に代えて、これらを逆側に設けた構成としてもよい。つまり、フレーム10の載置片部17に係合凹部を設け、機器取付用パネル20に係合突部を設けた構成としてもよい。さらには、このような係合突部や係合凹部を設けていない構成としてもよい。
【0031】
機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22には、図3図5及び図6(a)に示すように、両側のフレーム10,10に固定される固定片部24,24が機器取付用パネル20の全長に亘って設けられている。これら固定片部24,24は、機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22の端縁から上方側に向けて突出するように設けられ、厚さ方向が第2方向となるように配される略平板状とされている。これら固定片部24,24は、フレーム10,10の立上片部16,16の第2方向内側に沿うように配される。この機器取付用パネル20は、これら固定片部24,24に立上片部16,16の第2方向外側からこれらを貫通させた固着具が止着されてフレーム10,10に固定される。つまり、機器取付用パネル20が一対のフレーム10,10に固定されることで、一対のフレーム10,10が機器取付用パネル20によって連結される。
これら固定片部24,24の突出寸法(上下方向に沿う寸法)は、立上片部16,16の上下方向に沿う寸法よりも小とされている。
【0032】
突部25は、機器取付用パネル20の第2方向中央部において全長に亘って設けられている。つまり、機器取付溝29も機器取付用パネル20の第2方向中央部において全長に亘って設けられている。機器取付溝29は、溝長手方向に見て方形溝状とされている。
機器取付用パネル20の突部25の第2方向両側には、厚さ方向が上下方向となるように配される平板状部が設けられている。突部25は、第2方向両側の平板状部の第2方向内側縁部から上方側に向けて突出するように設けられ機器取付溝29の溝幅方向両側を区画する両側片部と、これら両側片部を接続するように設けられ機器取付溝29の溝底を区画する溝底片部と、を備えている。この突部25の上面は、固定片部24,24の上端面と略同一平面状とされている。この突部25の長手方向途中部位(例えば、長手方向略中央部)には、配線ダクト34を仮保持する仮保持部26が設けられている。図例では、仮保持部26は、突部25の上面側に設けられたナット状の雌ねじ部にねじ合わされるボルトとされている。
この突部25の両側片部及び溝底片部並びに第2方向両側の平板状部及び固定片部24,24は、同厚さの薄板状とされている。機器取付用パネル20の各部の厚さ寸法は、軽量化を図る観点や強度上の観点等から適宜の寸法としてもよく、例えば、0.5mm~3.0mm程度でもよい。この機器取付用パネル20の係合凹部23,23や固定片部24,24、突部25は、適宜の折り曲げやプレス加工、打ち抜き等によって形成されていてもよい。
【0033】
配線挿通部28は、図3(a)及び図4に示すように、第1端部21Aにおいて上下方向に貫通し、かつ第1方向外側に向けて開口するように設けられている。この配線挿通部28は、上下方向に見て略方形状とされている。この配線挿通部28の第1方向外側の開口縁部は、この配線挿通部28が設けられた機器取付用パネル20に隣接して配される機器取付用パネル20の第2端部21Bによって構成される。
図例では、第1端部21Aの突部25の溝底片部及び両側片部の溝底側部位(上側部位)を切り欠くようにして配線挿通部28を設けた例を示している。機器取付用パネル20の第1方向一方側の端部21となる第1端部21Aのみに配線挿通部28が設けられ、第1方向他方側の端部21となる第2端部21Bには、配線挿通部が設けられていない。
この配線挿通部28の第1方向に沿う寸法及び第2方向に沿う寸法は、配線ダクト34に接続されるコードの挿通が可能なように適宜の寸法としてもよい。
【0034】
接続部材30の嵌合凹部31は、下方側に向けて開口するように、かつ接続部材30の第1方向の全長に亘って溝状に設けられている。この接続部材30は、突部25の溝底片部に当接され嵌合凹部31の溝底を区画する溝底片部と、突部25の両側片部に当接され嵌合凹部31の溝幅方向両側を区画する両側片部と、を備えている。この接続部材30の溝底片部及び両側片部の厚さ寸法は、軽量化を図る観点や強度上の観点等から適宜の寸法としてもよく、例えば、0.5mm~3.0mm程度でもよい。
接続部材30の開口部33の第1方向両側には、第1方向に隣接して配される2枚の機器取付用パネル20,20の第1方向の各端部21,21のそれぞれに固定される固定部32,32が設けられている。これら第1方向両側の固定部32,32の第1方向に沿う寸法が互いに同寸法とされている。つまり、当該接続部材30の第1方向一方側の外側縁部から開口部33の第1方向一方側縁部までの寸法と当該接続部材30の第1方向他方側の外側縁部から開口部33の第1方向他方側縁部までの寸法とが同寸法とされている。このような構成とすれば、第1方向に隣接して配される2枚の機器取付用パネル20,20の第1方向の各端部21,21のいずれ側にも接続部材30の各固定部32,32を固定することができ、接続部材30の取付性を向上させることができる。
【0035】
接続部材30の開口部33は、接続部材30の第1方向中央部を上下方向に貫通するように設けられている。この開口部33は、上下方向に見て略方形状とされている。図例では、開口部33は、接続部材30の第1方向中央部の溝底片部及び両側片部の溝底側部位(上側部位)を切り欠くようにして形成された例を示している。
この開口部33の第1方向に沿う寸法は、配線挿通部28の第1方向に沿う寸法と同寸法とされている。このような構成とすれば、接続部材30の開口部33の第1方向両側縁部のうちの一方を、配線挿通部28の第1方向両側縁部のうちの一方に一致させることで機器取付用パネル20,20に対する接続部材30の位置決めを容易に行うことができる。
【0036】
この開口部33の第1方向両側の固定部32,32には、第1方向に隣接される機器取付用パネル20,20に当該接続部材30を室内側から固定するねじ等の固着具が止着される。第1方向に隣接される機器取付用パネル20,20の第1端部21A及び第2端部21Bには、接続部材30の固定部32,32がそれぞれに固定される被固定部27,27が設けられている。各被固定部27,27には、固着具の軸部が挿通される挿通孔が設けられている。図例では、突部25,25の溝底片部を貫通するように、かつ第1方向に間隔を空けて複数(図例では、2つ)の挿通孔を第1端部21A及び第2端部21Bのそれぞれに設けた例を示している。
固定部32,32には、これら挿通孔に応じた位置となるように固着具の止着部が設けられている。この止着部としては、雌ねじ部でもよく、下穴等であってもよい。
これら固定部32,32の第1方向に沿う寸法は、これらを機器取付用パネル20,20に対して固着具によって固定可能なように、また、接続部材30自体の強度上の観点等から適宜の寸法としてもよい。接続部材30及び機器取付用パネル20は、種々の金属系材料から形成されていてもよい。
【0037】
配線ダクト34は、第1方向に長尺状とされ、レール状とされている。この配線ダクト34には、図5に示すように、照明器具等の種々の機器のプラグを受け入れ、長手方向の任意の位置において保持する受入溝35が設けられている。この受入溝35は、下方側に向けて開口するように、かつ当該配線ダクト34の全長に亘って設けられている。この受入溝35の溝幅方向両側には、外部電源に接続され、機器に給電する一対の電極部37,37が長手方向に延びるように設けられている。
この配線ダクト34の長手方向途中部位には、図4に示すように、上記した仮保持部26に仮保持される被仮保持部36が設けられている。図例では、被仮保持部36は、ボルト状とされた仮保持部26の頭部の挿通が可能な大径部と仮保持部26の軸部の挿通が可能な小径部とが配線ダクト34の長手方向に連なるように形成されたダルマ孔とされている。配線ダクト34には、長手方向に間隔を空けて複数箇所に固着具が挿通される挿通孔が設けられている。
【0038】
この配線ダクト34の長手方向一方側の第1端部には、配線ダクト34の電極部37,37に給電する配線ダクト接続部材(フィードインキャップ)38が取り付けられる。この配線ダクト接続部材38には、配線ダクト34の受入溝35に挿入され、電極部37,37に電気的に接続される端子等を有した挿入部や、配線ダクト34の外郭形状と同様の外郭形状とされたカバー等が設けられている。配線挿通部28及び開口部33を介して天井裏側に露出する配線ダクト接続部材38の部分に、図示を省略しているが、コードの接続部が設けられている。
この配線ダクト34の長手方向他方側の第2端部には、エンドキャップ39が取り付けられる。
【0039】
配線ダクト34の両端に配線ダクト接続部材38及びエンドキャップ39が取り付けられたダクト体の長さ寸法と機器取付用パネル20の第1方向に沿う長さ寸法とが略同寸法とされている。つまり、ダクト体が機器取付用パネル20の機器取付溝29に取り付けられた状態では、ダクト体の長手方向の各端面と機器取付用パネル20の長手方向の各端面とが略同一平面状となる。上記したダルマ孔状の被仮保持部36は、その小径部に仮保持部26の軸部が位置した状態で、ダクト体の長手方向の各端面と機器取付用パネル20の長手方向の各端面とが略同一平面状となるように設けられている。このダクト体を構成する配線ダクト34、配線ダクト接続部材38及びエンドキャップ39の全てまたは少なくともいずれか一つは、パネル装置1が備えていてもよい。機器取付用パネル20の機器取付溝29に取り付けられる配線ダクト34としては、機器取付用パネル20の長さと略同長さとされて一対一で対応する構成に限られない。例えば、一枚の機器取付用パネル20に対して複数本の配線ダクト34が取り付けられたり、また、複数枚の機器取付用パネル20に亘って1本の配線ダクト34が取り付けられたりしてもよい。機器取付用パネル20の機器取付溝29に取り付けられる機器としては、このようなダクト体(配線ダクト34)に限られず、その他、種々の機器でもよい。
【0040】
間隔保持部材40は、図1に示すように、第1方向に隣接して配される機器取付用パネル20,20の隣接側となる第1方向の端部21,21の上方側に位置するように配される。この間隔保持部材40は、第2方向に長尺状とされている。
この間隔保持部材40における平面視して略方形平板状とされた本体部の第2方向両端側部位の下面が各フレーム10,10の被吊下部11,11の上端片部の上面に当接される(図6も参照)。
この間隔保持部材40の第2方向の各端部には、図5及び図6に示すように、各フレーム10,10の固定片部12,12の第2方向外側において垂れ下がるように配される被固定片部41,41が設けられている。これら被固定片部41,41は、厚さ方向が第2方向となるように配される略平板状とされている。
【0041】
これら被固定片部41,41は、各フレーム10,10の固定片部12,12の第2方向外側面に沿うように配される。これら被固定片部41,41を貫通させた固着具が各フレーム10,10の固定片部12,12に止着されて間隔保持部材40がフレーム10,10に固定される。上記したように、フレーム10は、ハンガー4に吊下げられる被吊下部11の第2方向対向側(機器取付用パネル20の第2方向中心側)に、パネル保持部15を設けた構成とされている。そのため、各フレーム10,10の自重によって両側のフレーム10,10の延出片19,19が第2方向外側に開き易くなる傾向がある。図6(b)に示すように、固着具を固定していない状態で、フレーム10の固定片部12と間隔保持部材40の被固定片部41との間に隙間が形成される構成としている。このような構成とすれば、図6(c)に示すように、間隔保持部材40の被固定片部41を介して固着具をフレーム10の固定片部12に止着することで固定片部12を被固定片部41側に引き寄せることができる。これにより、延出片19の第2方向外側への開きを抑制することができる。
【0042】
この間隔保持部材40は、その本体部の第1方向一方側縁部から垂れ下がるように設けられた垂下片部42を備えている。この垂下片部42は、その第2方向の各端部とその両側の被固定片部41,41との間に被吊下部11,11の上端部を受け入れる空間が形成されるように、本体部の第2方向の概ね全体に亘って設けられている。この垂下片部42の第2方向の各端部に各フレーム10,10の上端片部の先端面が近接される。この間隔保持部材40は、適宜の金属系材料から形成されていてもよい。このような間隔保持部材40を設けていない構成としてもよい。
パネル装置1は、図1及び図5に示すように、第1方向に隣接するフレーム10,10を仮接続する仮接続部材43を備えていてもよい。
この仮接続部材43は、第1方向に隣接するフレーム10,10の被吊下部11,11のそれぞれに係合するように取り付けられる。この仮接続部材43には、被吊下部11,11の固定片部12,12の第2方向内側に沿うように配される内側部と、固定片部12,12の第2方向外側に沿うように配される外側部と、が設けられていてもよい。さらには、このような仮接続部材43を設けていない構成としてもよい。
【0043】
上記構成とされたパネル装置1を施工する際には、機器取付用パネル20の施工箇所に設けられた吊部材2のハンガー4の引掛片4aをフレーム10の挿通孔14に挿通してフレーム10をハンガー4に取り付ける。そして、第2方向両側において第1方向に延びるように設けられた一対のフレーム10,10の高さを調整する。この際、機器取付用パネル20の施工箇所の周囲に施工される天井パネル8の天井下地となる野縁7を保持する野縁受6とフレーム10との高低差が適宜の寸法となるように、野縁受6の高さも調整するようにしてもよい。また、第1方向に隣接するフレーム10,10を仮接続部材43によって接続してもよい。
そして、機器取付用パネル20の第2方向の各端部22,22を、第2方向両側の各フレーム10,10の載置片部17,17に載置し、フレーム10,10の立上片部16,16に固定片部24,24を固定する。
【0044】
また、第1方向に隣接する機器取付用パネル20,20を、これらの被固定部27,27に固定部32,32を固定して接続部材30によって接続する。
また、第2方向両側のフレーム10,10間に架け渡すようにして間隔保持部材40を第2方向両側のフレーム10,10に固定するようにしてもよい。
また、最終高さ確認後、ハンガー4及びブレース取付具5をねじ等の固着具によってフレーム10に固定し、また、適宜、必要に応じてブレースを取り付けるようにしてもよい。また、所定枚数の機器取付用パネル20の周囲を囲むように天井パネル8やパネル材9を施工するようにしてもよい。また、適宜の配線ダクト34等の種々の機器を機器取付用パネル20に取り付けるようにしてもよい。上記したパネル装置1の施工手順は、一例に過ぎず、その他、種々の変形が可能である。
【0045】
上記した例では、接続部材30の両側の固定部32,32の第1方向に沿う寸法を互いに同寸法とした例を示しているが、異なる寸法としてもよい。
上記した例では、2枚の機器取付用パネル20,20の第1方向の端部21,21のうちの一方の機器取付用パネル20の端部21のみに配線挿通部28を設けた例を示しているが、両方の端部21,21に配線挿通部28を設けた構成としてもよい。
上記した例では、接続部材30に、機器取付用パネル20の配線挿通部28に応じた開口部33を設けた例を示しているが、このような開口部33を設けていない構成としてもよい。この場合は、機器取付用パネル20の配線挿通部28を、接続部材30によって覆われない他の部位に設けた構成としてもよい。
パネル装置1を構成する各部材としては、上記したような構成に限られず、その他、種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 パネル装置
10 フレーム(天井下地)
15 パネル保持部
20 機器取付用パネル(パネル)
21 第1方向の端部
22 第2方向の端部
25 突部
28 配線挿通部
29 機器取付溝
30 接続部材
31 嵌合凹部
32 固定部
33 開口部
34 配線ダクト
40 間隔保持部材
41 被固定片部(第2方向の端部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6