(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163448
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報提供システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231102BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074377
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 優司
(72)【発明者】
【氏名】飯村 尚之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、ユーザが置かれている状況に適した消費材の配合情報を効率よく探し出し、配合情報をユーザに提供することができる情報提供システムを提供することである。
【解決手段】本発明に係る情報提供システム1は、記憶部120と、情報処理部110と、を備え、前記記憶部は、状況を示す状況情報に対して少なくとも2種類の消費材についての配合情報を関連付けたデータテーブル情報を記憶し、前記情報処理部は、前記状況情報の入力を受け付けて前記データテーブル情報に照合し、前記状況情報に対応する前記配合情報を出力する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と、
情報処理部と、を備え、
前記記憶部は、状況を示す状況情報に対して少なくとも2種類の消費材についての配合情報を関連付けたデータテーブル情報を記憶し、
前記情報処理部は、前記状況情報の入力を受け付けて前記データテーブル情報に照合し、前記状況情報に対応する前記配合情報を出力する
情報提供システム。
【請求項2】
前記配合情報は、前記少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報と、前記配合比情報および前記少なくとも2種類の消費材の特性を示す特性情報に基づいて導出される配合特性情報とである
請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記情報処理部は、前記配合比情報が変更されると、変更された前記配合比情報に基づいて前記配合特性情報を変更し、
前記情報処理部は、前記配合特性情報が変更されると、変更された前記配合特性情報に基づいて前記配合比情報を変更する
請求項2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
サーバと、
少なくとも1つの情報端末と、を備え、
前記サーバは、状況を示す状況情報に対して少なくとも2種類の消費材についての配合情報を関連付けたデータテーブル情報を記憶し、
前記少なくとも1つの情報端末は、前記状況情報の入力を受け付け、入力された前記状況情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記状況情報を前記データテーブル情報に照合し、前記状況情報に対応する前記配合情報を、前記状況情報を送信した前記少なくとも1つの情報端末に出力する
情報提供システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記情報端末において前記配合情報が変更された場合、変更後の前記配合情報で前記データテーブル情報を更新する
請求項4に記載の情報提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
過去に「複数の飲料原料と前記複数の飲料原料の配合割合とを示す配合情報を受信する通信部と、前記飲料原料の成分の科学的指標値と前記配合割合とに基づいて、前記複数の飲料原料を前記配合割合で配合した配合飲料の成分の科学的指標値を算出する成分算出部と、前記配合飲料の成分の科学的指標値と、成分の科学的指標値の基準値との類似度に基づき、評価値を算出する評価部と、を備える、配合評価装置」が提案されている(例えば、特開2018-094076号公報等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザの嗜好の多様化に伴い、ユーザは、少なくとも2種類の消費材(例えば、X産のコーヒー豆、Y産のコーヒー豆など)を配合することがある。かかる場合、ユーザは、自身が置かれている状況(例えば、配合した消費材と共にお菓子を食べる状況、朝食の時間である状況など)にできるだけ適するように、消費材を配合しようとする。しかし、ユーザは、配合した消費材がその状況に適しているかどうかを確かめるためには、莫大な数の実証実験を繰り返さざるを得ない。このように莫大の数の実証実験を繰り返すには費用のみならず時間もかかってしまい現実的ではない。このため、ユーザが置かれている状況に適した消費材の配合情報(例えば、少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報や、配合して得られる消費材の特性を示す配合特性情報などの情報)を効率よく探し出し、配合情報をユーザに提供することができる手法の開発が期待されている。
【0005】
本発明の課題は、ユーザが置かれている状況に適した消費材の配合情報を効率よく探し出し、配合情報をユーザに提供することができる情報提供システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報提供システムは、
記憶部と、
情報処理部と、を備え、
前記記憶部は、状況を示す状況情報に対して少なくとも2種類の消費材についての配合情報を関連付けたデータテーブル情報を記憶し、
前記情報処理部は、前記状況情報の入力を受け付けて前記データテーブル情報に照合し、前記状況情報に対応する前記配合情報を出力する。
【0007】
上記構成によれば、ユーザは、自身が置かれている状況を示す状況情報を入力することができる。そして、情報処理部が、その状況情報に対応する配合情報を出力する。なお、ここで、配合情報は、例えば、少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報や、この配合比情報および少なくとも2種類の消費材の特性(例えば、苦味、甘味など)を示す特性情報に基づいて導出される配合特性情報などの情報である。このため、この情報提供システムでは、ユーザが置かれている状況に適した消費材の配合情報を効率よく探し出し、配合情報をユーザに提供することができる。
【0008】
本発明に係る情報提供システムでは、
前記配合情報は、前記少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報と、前記配合比情報および前記少なくとも2種類の消費材の特性を示す特性情報に基づいて導出される配合特性情報とであると好適である。
【0009】
上記構成によれば、消費材の配合比と、それらの消費材を配合して得られる消費材の特性をユーザに対して提示することができる。
【0010】
本発明に係る情報提供システムでは、
前記情報処理部は、前記配合比情報が変更されると、変更された前記配合比情報に基づいて前記配合特性情報を変更し、
前記情報処理部は、前記配合特性情報が変更されると、変更された前記配合特性情報に基づいて前記配合比情報を変更すると好適である。
【0011】
上記構成によれば、データテーブル情報における配合情報を臨機応変に更新することができる。このため、この情報提供システムでは、ユーザが置かれている状況により適した配合情報を提案することができる。
【0012】
本発明に係る情報提供システムは、
サーバと、
少なくとも1つの情報端末と、を備え、
前記サーバは、状況を示す状況情報に対して少なくとも2種類の消費材についての配合情報を関連付けたデータテーブル情報を記憶し、
前記少なくとも1つの情報端末は、前記状況情報の入力を受け付け、入力された前記状況情報を前記サーバに送信し、
前記サーバは、受信した前記状況情報を前記データテーブル情報に照合し、前記状況情報に対応する前記配合情報を、前記状況情報を送信した前記少なくとも1つの情報端末に出力する。
【0013】
上記構成によれば、ユーザは、自身が置かれている状況を示す状況情報を、情報端末を介して入力することができる。そして、サーバが、その状況情報に対応する配合情報を情報端末に出力する。なお、ここで、配合情報は、例えば、少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報や、この配合比情報および少なくとも2種類の消費材の特性(例えば、苦味、甘味など)を示す特性情報に基づいて導出される配合特性情報などの情報である。このため、この情報提供システムでは、ユーザが置かれている状況に適した消費材の配合情報を効率よく探し出し、配合情報をユーザに提供することができる。
【0014】
本発明に係る情報提供システムでは、
前記サーバは、前記情報端末において前記配合情報が変更された場合、変更後の前記配合情報で前記データテーブル情報を更新すると好適である。
【0015】
上記構成によれば、データテーブル情報における配合情報を臨機応変に更新することができる。このため、この情報提供システムでは、ユーザが置かれている状況により適した配合情報を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報提供システムの全体構成を示すイメージ図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るサーバおよび消費者端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る消費材配合装置の構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る消費材配合装置の消費材配合部の簡略図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る状況別配合テーブルを示すイメージ図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る消費材特性テーブルを示すイメージ図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る配合用ページを示すイメージ図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る配合用ページにおける配合比情報バー変更時の画面推移を示すイメージ図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る配合用ページにおける配合特性情報変更時の画面推移を示すイメージ図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る評価テーブルを示すイメージ図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るサーバにおける変更後の配合特性情報から配合比情報を導出する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<本発明の実施形態に係る情報提供システムの構成>
本発明の実施形態に係る情報提供システム1の構成について説明する。本発明の実施形態に係る情報提供システム1は、
図1に示されるように、主に、サーバ100、消費材配合装置200および情報端末300などから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。なお、これらの構成要素は、
図1に示されるように、通信ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されている。通信ネットワーク50は、どのような通信網(例えば、インターネット、キャリア網など)で構成されてもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0018】
1.サーバ
まず、サーバ100の構成について説明する。サーバ100は、状況別配合テーブル121(
図5参照)、消費材特性テーブル122(
図6参照)および評価テーブル123(
図10参照)を記憶、更新したり、配合用ページ131を生成したりする。サーバ100は、
図2に示されるように、主に、CPU(Central Processing Unit)110、メモリ120、表示部130、操作部140および通信インターフェイス150などから構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0019】
(1)CPU
CPU110は、メモリ120に記憶されているプログラムを実行することによって、サーバ100の各部を制御したり、メモリ120から必要なデータを取得して演算処理(例えば、算術演算処理や論理演算処理など)を行ったりする。例えば、CPU110は、メモリ120に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0020】
(2)メモリ
メモリ120は、各種のRAM(Random Access Memory)、各種のROM(Read Only Memory)などであり、サーバ100に内包されているものであってもよいし、サーバ100の各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、サーバ100からアクセス可能な他の装置(例えば、図示しないデータ管理サーバなど)の記憶媒体であってもよい。メモリ120は、CPU110によって実行されるプログラムや、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、操作部140を介して入力されたデータ、通信ネットワーク50を介して消費材配合装置200や情報端末300などから受信したデータ、状況別配合テーブル121、消費材特性テーブル122、評価テーブル123、配合用ページ131などを記憶する。
【0021】
状況別配合テーブル121では、
図5に示されるように、状況情報に対して、少なくとも2種類の消費材についての配合情報と助言情報とが関連付けられている。なお、ここで、状況情報は、ユーザが置かれている状況(例えば、ある料理を食べる状況、ある菓子を食べる状況、ある雰囲気が漂っている場所に居る状況、ある時間帯である状況など)を示す情報である。配合情報は、少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報(例えば、消費材A:消費材B:消費材C=8:1:1などの情報)と、配合比情報および少なくとも2種類の消費材の特性情報(
図6参照)に基づいて導出される配合特性情報(例えば、苦味、コク、香り、甘味、酸味などの特性を、数値またはその数値に対応する星評価で示す情報)とである。消費材は、例えば、コーヒー豆、お米、食材、飲料、調味料などである。助言情報は、入力された状況情報に対応する助言(アドバイス)や豆知識などを示す情報である。
【0022】
消費材特性テーブル122では、
図6に示されるように、消費材情報に対して特性情報が関連付けられている。消費材情報は、消費材の種類を示す情報である。例えば、
図6において、消費材AはX産のコーヒー豆、消費材BはY産のコーヒー豆、消費材CはZ産のコーヒー豆を示している。特性情報は、例えば、苦味、コク、香り、甘味、酸味などの特性を数値で示す情報である。
【0023】
なお、状況別配合テーブル121における配合特性情報は、状況別配合テーブル121における配合比情報および消費材特性テーブル122における特性情報から導出される。ここで、状況別配合テーブル121における配合特性情報の導出方法について、
図5に示されるように、配合比情報が消費材A:消費材B:消費材C=8:1:1であり、
図6に示されるように、消費材Aの特性情報が苦味:5、コク:4、香り:1、甘味:1、酸味:1であり、消費材Bの特性情報が苦味:2、コク:1、香り:4、甘味:3、酸味:5であり、消費材Cの特性情報が苦味:2、コク:2、香り:3、甘味:3、酸味:3である場合を例として具体的に説明する。まず、消費材Aの各特性値×消費材Aの配合比率、消費材Bの各特性値×消費材Bの配合比率、消費材Cの各特性値×消費材Cの配合比率が計算される。計算結果は、消費材Aにおいて苦味:4(=5×0.8)、コク:3.2(=4×0.8)、香り:0.8(=1×0.8)、甘味:0.8(=1×0.8)、酸味:0.8(=1×0.8)となり、消費材Bにおいて苦味:0.2(=2×0.1)、コク:0.1(=1×0.1)、香り:0.4(=4×0.1)、甘味:0.3(=3×0.1)、酸味:0.5(=5×0.1)となり、消費材Cにおいて苦味:0.2(=2×0.1)、コク:0.2(=2×0.1)、香り:0.3(=3×0.1)、甘味:0.3(=3×0.1)、酸味:0.3(=3×0.1)となる。そして、これらの数値が特性項目毎に足し合わされ、苦味:4.4(=4+0.2+0.2)、コク:3.5(=4+0.2+0.2)、香り:1.5(=1+0.2+0.2)、甘味:1.4(=1+0.2+0.2)、酸味:1.6(=1+0.2+0.2)となる配合特性情報が算出される。
【0024】
評価テーブル123では、
図10に示されるように、特性値範囲情報に対して評価情報が関連付けられている。特性値範囲情報は、特性値の範囲を示す情報である。評価情報は、特性値の範囲内に収まっている特性値を強、中、弱などの3段階評価で示す情報である。評価テーブル123により、例えば苦味の特性値が4.4である場合は苦味が強いことを意味していることが分かる。
【0025】
配合用ページ131は、
図7に示されるように、状況入力窓131a、助言情報131b、配合比情報バー131c、配合特性情報131dおよび配合決定ボタン131eなどを含んでいる。状況入力窓131aは、ユーザが置かれている状況を示す状況情報を入力するためのものである。なお、状況入力窓131aに対する入力は、状況情報の一覧を提示してその中から状況情報を選択する形式などの形式をとる。なお、状況情報の一覧は、状況別配合テーブル121における状況情報に対応している。助言情報131bは、入力された状況情報に関連付けられた助言情報である。配合比情報バー131cは、入力された状況情報に関連付けられた配合比情報を示すものである。配合特性情報131dは、入力された状況情報に関連付けられた配合特性情報である。配合決定ボタン131eは、配合比情報バー131cに示される配合比で配合して得られる消費材が配合特性情報131dに示される特性を有することをユーザが承認した場合に押される。CPU110は、配合決定ボタン131eが押されたことを認識すると、通信ネットワーク50を介して消費材配合装置200に配合比情報を送信する(後述)。
【0026】
(3)表示部
表示部130は、CPU110からの信号に基づいて、テキスト、画像、映像などを表示する。表示部130は、例えば、状況別配合テーブル121(
図5参照)、消費材特性テーブル122(
図6参照)、評価テーブル123(
図10参照)、配合用ページ131などを表示する。なお、表示部130は、タッチパネル機能を有していてもよい。
【0027】
(4)操作部
操作部140は、マウス、キーボード、ボタン、タッチパネルなどであり、ユーザからの各種命令をCPU110に入力する。
【0028】
(5)通信インターフェイス
通信インターフェイス150は、通信ネットワーク50を介して消費材配合装置200や情報端末300などの他の装置にCPU110からのデータを送信する。情報端末300に送信するデータの一例として、配合用ページ131などが挙げられる。消費材配合装置200に送信するデータの一例として、ユーザが入力した状況情報に対応する配合比情報などが挙げられる。逆に、通信インターフェイス150は、通信ネットワーク50を介して消費材配合装置200や情報端末300からのデータを受信してCPU110に受け渡す。情報端末300から受信するデータの一例として、配合用ページ131の状況入力窓131aに入力された状況情報、配合用ページ131における配合比情報バー131cの変更情報、配合用ページ131における配合特性情報131dの変更情報、配合用ページ131において配合決定ボタン131eが押されたことを示す情報などが挙げられる。
【0029】
2.消費材配合装置
次に、消費材配合装置200の構成について説明する。消費材配合装置200は、少なくとも2種類の消費材を配合するための装置である。消費材配合装置200は、
図3に示されるように、主に、CPU210、メモリ220、表示部230、操作部240、通信インターフェイス250および消費材配合部260などから構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0030】
(1)CPU
CPU210は、メモリ220に記憶されているプログラムを実行することによって、消費材配合装置200の各部を制御したり、メモリ220から必要なデータを取得して演算処理(例えば、算術演算処理や論理演算処理など)を行ったりする。例えば、CPU210は、メモリ220に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0031】
(2)メモリ
メモリ220は、各種のRAMや、各種のROMなどである。メモリ220は、CPU210によって実行されるプログラムや、CPU210によるプログラムの実行により生成されたデータ、操作部240を介して入力されたデータ、通信ネットワーク50を介してサーバ100や情報端末300などから受信したデータなどを記憶する。
【0032】
(3)表示部
表示部230は、CPU210からの信号に基づいて、テキスト、画像、映像などを表示する。なお、表示部230は、タッチパネル機能を有していてもよい。
【0033】
(4)操作部
操作部240は、マウス、キーボード、ボタン、タッチパネルなどであり、ユーザからの各種命令をCPU210に入力する。
【0034】
(5)通信インターフェイス
通信インターフェイス250は、通信ネットワーク50を介してサーバ100や情報端末300などの他の装置にCPU210からのデータを送信する。逆に、通信インターフェイス250は、通信ネットワーク50を介してサーバ100や情報端末300などの他の装置からのデータを受信してCPU210に受け渡す。サーバ100から受信するデータの一例として、ユーザが入力した状況情報に対応する配合比情報などが挙げられる。この配合比情報は、配合用ページ131において配合決定ボタン131eが押されたことをサーバ100が認識した場合に、サーバ100から送信される。
【0035】
(6)消費材配合部
消費材配合部260は、
図4に示されるように、主に、第1貯蔵部261、第2貯蔵部262、第3貯蔵部263、第1計量部WM1、第2計量部WM2、第3計量部WM3および配合部MIなどから構成される。第1貯蔵部261、第2貯蔵部262、第3貯蔵部263にはそれぞれ異なる種類の消費材が貯蔵される。例えば、第1貯蔵部261にはX産のコーヒー豆が貯蔵され、第2貯蔵部262にはY産のコーヒー豆が貯蔵され、第3貯蔵部263にはZ産のコーヒー豆が貯蔵される。第1計量部WM1、第2計量部WM2および第3計量部WM3はそれぞれ、上側シャッタおよび下側シャッタなどを備えている。下側シャッタが閉じられた状態で上側シャッタが開かれると、第1貯蔵部261、第2貯蔵部262および第3貯蔵部263からそれぞれ第1計量部WM1の下側シャッタ上、第2計量部WM2の下側シャッタ上および第3計量部WM3の下側シャッタ上に消費材が送られる。下側シャッタは、送られた消費材の量を測定することができる。そして、各下側シャッタが測定した消費材の量の比が、CPU210が通信ネットワーク50を介してサーバ100から受信した配合比情報に示される配合比になると、上側シャッタが閉じられると共に下側シャッタが開かれ、配合部MIに消費材が送られる。配合部MIは、第1計量部WM1、第2計量部WM2および第3計量部WM3から送られる消費材を配合するためのものである。
【0036】
3.情報端末
次に、情報端末300の構成について説明する。情報端末300は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末やスマートフォンなどによって実現される。情報端末300は、通信ネットワーク50を介してサーバ100から受信した配合用ページ131などを表示部330に表示することができる。情報端末300は、
図2に示されるように、主に、CPU310、メモリ320、表示部330、操作部340および通信インターフェイス350などから構成される。以下、これらの構成要素について詳述する。
【0037】
(1)CPU
CPU310は、メモリ320に記憶されているプログラムを実行することによって、情報端末300の各部を制御したり、メモリ320から必要なデータを取得して演算処理(例えば、算術演算処理や論理演算処理など)を行ったりする。例えば、CPU310は、メモリ320に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0038】
(2)メモリ
メモリ320は、各種のRAMや、各種のROMなどである。メモリ320は、CPU310によって実行されるプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、操作部340を介して入力されたデータ、通信ネットワーク50を介してサーバ100や消費材配合装置200などから受信したデータ(例えば、配合用ページ131など)などを記憶する。
【0039】
(3)表示部
表示部330は、CPU310からの信号に基づいて、テキスト、画像、映像などを表示する。例えば、表示部330は、CPU310からの信号に基づいて、配合用ページ131などを表示する。なお、表示部330は、タッチパネル機能を有していてもよい。
【0040】
(4)操作部
操作部340は、マウス、キーボード、ボタン、タッチパネルなどであり、ユーザからの各種命令をCPU310に入力する。
【0041】
(5)通信インターフェイス
通信インターフェイス350は、通信ネットワーク50を介してサーバ100や消費材配合装置200などの他の装置にCPU310からのデータを送信する。サーバ100に送信するデータの一例として、配合用ページ131の状況入力窓131aに入力された状況情報、配合用ページ131における配合比情報バー131cの変更情報、配合用ページ131における配合特性情報131dの変更情報、配合用ページ131において配合決定ボタン131eが押されたことを示す情報などが挙げられる。逆に、通信インターフェイス350は、通信ネットワーク50を介してサーバ100や消費材配合装置200などの他の装置からのデータを受信してCPU310に受け渡す。サーバ100から受信するデータの一例として、配合用ページ131などが挙げられる。
【0042】
<本発明の実施形態に係る情報提供システムの利用方法および情報処理概要>
この情報提供システム1では、ユーザは、自身が置かれている状況を示す状況情報を情報端末300により入力することで、その状況に適した消費材の配合情報を知ることができる。そして、ユーザは、その配合情報に従って、消費材配合装置200に消費材を配合させることができる。以下、本発明の実施形態に係る情報提供システム1の利用方法および情報処理概要について説明する。
【0043】
まず、ユーザは、情報端末300を用いて、消費材配合装置200の消費材配合部260の第1貯蔵部261、第2貯蔵部262、第3貯蔵部263それぞれに貯蔵される消費材の種類および量をあらかじめ登録しておく。この登録情報は、通信ネットワーク50を介してサーバ100に送信され、サーバ100のメモリ120に記憶される。次に、サーバ100のCPU110は、通信ネットワーク50を介して配合用ページ131を情報端末300に送信する。なお、この時点では、配合用ページ131において、助言情報131b、配合比情報バー131c、配合特性情報131dおよび配合決定ボタン131eは含まれない。
【0044】
情報端末300のCPU310は、配合用ページ131を受信すると、配合用ページ131を表示部330に表示させる。そして、ユーザは、情報端末300の操作部340を介して、状況情報を状況入力窓131aに入力する。状況入力窓131aに対する状況情報の入力は、上述のように、状況情報の一覧から操作部340を介して状況情報を選択する形式などの形式をとる。状況情報が入力されると、情報端末300のCPU310は、通信ネットワーク50を介して状況情報をサーバ100に送信する。
【0045】
サーバ100のCPU110は、状況情報を受信すると、この状況情報を状況別配合テーブル121に照合する。そして、サーバ100のCPU110は、照合に成功すると、この状況情報に対応する助言情報131b、配合比情報および配合特性情報131dと、配合決定ボタン131eとを配合用ページ131に含ませる(
図7参照)。なお、配合比情報は、配合用ページ131において配合比情報バー131cとして示される。そして、サーバ100のCPU110は、通信ネットワーク50を介してこの配合用ページ131を情報端末300に送信する。
【0046】
情報端末300のCPU310は、助言情報131b、配合比情報バー131c、配合特性情報131dおよび配合決定ボタン131eが含まれた配合用ページ131を受信すると、この配合用ページ131を表示部330に表示させる。そして、ユーザは、配合比情報バー131cに示される配合比で消費材を配合すること、または、その配合比で配合する消費材の特性が配合特性情報131dに示されるようになることを承認する場合、情報端末300の操作部340を介して、配合決定ボタン131eを押す。配合決定ボタン131eが押されると、情報端末300のCPU310は、通信ネットワーク50を介して、配合決定ボタン131eが押されたことを示す情報をサーバ100に送信する。
【0047】
サーバ100のCPU110は、配合決定ボタン131eが押されたことを示す情報を受信すると、通信ネットワーク50を介して配合比情報を消費材配合装置200に送信する。
【0048】
消費材配合装置200のCPU210は、配合比情報を受信すると、あらかじめ閉じられていた第1計量部WM1の上側シャッタ、第2計量部WM2の上側シャッタおよび第3計量部WM3の上側シャッタを開かせる。そして、消費材配合装置200のCPU210は、第1貯蔵部261、第2貯蔵部262および第3貯蔵部263からそれぞれ第1計量部WM1の下側シャッタ上、第2計量部WM2の下側シャッタ上および第3計量部WM3の下側シャッタ上に消費材を送らせる。なお、各下側シャッタは、あらかじめ閉じられている。そして、消費材配合装置200のCPU210は、各下側シャッタに消費材の量を測定させる。そして、各下側シャッタが測定した消費材の量の比が、受信した配合比情報に示される配合比になると、消費材配合装置200のCPU210は、各上側シャッタを閉じさせると共に各下側シャッタを開かせ、配合部MIに消費材を送らせる。そして、消費材配合装置200のCPU210は、各計量部から送られた消費材を配合部MIに配合させる。
【0049】
最終的に、ユーザは、配合された消費材を味わったり、配合された消費材を消費材加工装置(図示せず)によって加工したりする(例えば、配合されたコーヒー豆をコーヒーメーカーで挽いてコーヒーを作ったりする。)。
【0050】
なお、ユーザは、配合比情報バー131cに示される配合比で消費材を配合することを承認しない場合、配合比情報バー131cに示される配合比を変更することができる。より詳細には、
図8に示されるように、ユーザは、情報端末300の操作部340を介して、配合比情報バー131cを操作する。これにより、配合比情報バー131cに示される配合比が変更される。そして、情報端末300のCPU310は、変更後配合比を示す配合比情報を、通信ネットワーク50を介してサーバ100に送信する。サーバ100のCPU110は、変更後配合比を示す配合比情報を受信すると、その配合比情報および消費材特性テーブル122の特性情報から、配合特性情報を導出し直す。なお、配合特性情報の導出方法については上述の通りである。そして、サーバ100のCPU110は、導出し直した配合特性情報131dを含む配合用ページ131を、通信ネットワーク50を介して情報端末300に送信する。そして、情報端末300のCPU310は、この配合用ページ131を受信すると、
図8に示されるように、この配合用ページ131を表示部330に表示させる。なお、サーバ100のCPU110は、配合特性情報を導出し直した時、状況別配合テーブル121において、元の配合比情報を、変更後配合比を示す配合比情報に変更(更新)すると共に、元の配合特性情報を、導出し直した配合特性情報に変更(更新)する。そして、サーバ100のCPU110は、配合比情報および配合特性情報を変更する前の状況別配合テーブル121(以下、「基準状況別配合テーブル121」ということがある。)とは別に、配合比情報および配合特性情報を変更した状況別配合テーブル121(以下、「x用変更後状況別配合テーブル121」ということがある。)をメモリ120に記憶させる。このx用変更後状況別配合テーブル121は、配合比情報バー131cに示される配合比を変更したユーザそれぞれに対応するように、ユーザ識別情報(例えば、IDなど)が関連付けられて記憶される。例えば、a用変更後状況別配合テーブル121は、配合比情報バー131cに示される配合比を変更したユーザaに対応するように、ユーザaの識別情報が関連付けられて記憶され、b用変更後状況別配合テーブル121は、配合比情報バー131cに示される配合比を変更したユーザbに対応するように、ユーザbの識別情報が関連付けられて記憶される。以降、ユーザaが状況情報を状況入力窓131aに入力した場合、サーバ100のCPU110は、基準状況別配合テーブル121ではなくa用変更後状況別配合テーブル121に状況情報を照合するようになり、ユーザbが状況情報を状況入力窓131aに入力した場合、サーバ100のCPU110は、基準状況別配合テーブル121ではなくb用変更後状況別配合テーブル121に状況情報を照合するようになる。なお、情報端末300のCPU310が、入力された状況情報をサーバ100に送信する際にユーザ識別情報もサーバ100に送信するようにすることで、サーバ100のCPU110が、x用変更後状況別配合テーブル121にユーザ識別情報を照合することができる。
【0051】
また、ユーザは、配合比情報バー131cに示される配合比で配合する消費材の特性が配合特性情報131dに示されるようになることを承認しない場合、配合特性情報131dを変更することができる。より詳細には、
図9に示されるように、ユーザは、情報端末300の操作部340を介して、配合特性情報131dを変更する。なお、配合特性情報131dは、数値を直接入力する方法、または、星評価をタップ(またはクリックなど)する方法などによって変更される。そして、情報端末300のCPU310は、変更後の配合特性情報を、通信ネットワーク50を介してサーバ100に送信する。サーバ100のCPU110は、変更後の配合特性情報を受信すると、変更後の配合特性情報から配合比情報を導出する。なお、変更後の配合特性情報から配合比情報を導出する時のサーバ100における処理SAについては後述する。そして、サーバ100のCPU110は、導出した配合比情報を示す配合比情報バー131cを配合用ページ131に含ませ、通信ネットワーク50を介してこの配合用ページ131を情報端末300に送信する。そして、情報端末300のCPU310は、この配合用ページ131を受信すると、
図9に示されるように、この配合用ページ131を表示部330に表示させる。なお、サーバ100のCPU110は、配合比情報を導出した時、状況別配合テーブル121において、元の配合比情報を、導出した配合比を示す配合比情報に変更すると共に、元の配合特性情報を、変更後の配合特性情報に変更する。そして、サーバ100のCPU110は、上述のように、基準状況別配合テーブル121とは別に、x用変更後状況別配合テーブル121をメモリ120に記憶させる。このx用変更後状況別配合テーブル121は、配合特性情報131dを変更したユーザそれぞれに対応するように、ユーザ識別情報(例えば、IDなど)が関連付けられて記憶される。なお、情報端末300のCPU310が、入力された状況情報をサーバ100に送信する際にユーザ識別情報もサーバ100に送信するようにすることで、サーバ100のCPU110が、x用変更後状況別配合テーブル121にユーザ識別情報を照合することができる。
【0052】
なお、サーバ100のCPU110は、少なくとも1つのx用変更後状況別配合テーブル121をメモリ120に記憶している場合、少なくとも1つのx用変更後状況別配合テーブル121に基づいて基準状況別配合テーブル121を変更(更新)することができる。例えば、1つのx用変更後状況別配合テーブル121がメモリ120に記憶されている場合、サーバ100のCPU110は、基準状況別配合テーブル121における配合情報を、1つのx用変更後状況別配合テーブル121における配合情報で置き換えることができる。また、例えば、2つ以上のx用変更後状況別配合テーブル121がメモリ120に記憶されている場合、サーバ100のCPU110は、基準状況別配合テーブル121における配合情報を、2つ以上のx用変更後状況別配合テーブル121における配合情報の平均値情報や中央値情報などで置き換えることができる。
【0053】
なお、サーバ100のCPU110は、消費材情報と特性情報とのデータセットの追加登録要求を情報端末300から受信し、そのデータセットを消費材特性テーブル122に新たに登録することができる。例えば、消費材特性テーブル122に消費材Zが登録されていない場合、情報端末300のCPU310は、「消費材情報:消費材Z、特性情報:苦味2、コク1、香り4、甘味3、酸味5」のデータセットを、通信ネットワーク50を介してサーバ100に送信する。そして、サーバ100のCPU110は、そのデータセットを承認すれば(すなわち、消費材情報または特性情報に不都合が無ければ)、そのデータセットを消費材特性テーブル122に新たに登録する。
【0054】
ここで、ユーザによって変更された配合特性情報から配合比情報を導出する時のサーバ100における処理SAについて、
図11を参照して説明する。
図11では、変更後の配合特性情報から、消費材A,B,C(3種類の消費材)の配合比を示す配合比情報が導出することが目的とされている。なお、サーバ100のCPU110は、処理SAを実行する前に評価テーブル123(
図10参照)を参照して、変更後の配合特性情報に対応する評価情報を特性項目毎に取得しておく。例えば、変更後の配合特性情報が
図9に示されるように苦味:3.8、コク:3、香り:2、甘味:1.8、酸味:2.2である場合、サーバ100のCPU110は、評価情報が苦味:中、コク:中、香り:弱、甘味:弱、酸味:弱であることを取得しておく。
【0055】
(ステップSa1)
まず、サーバ100のCPU110は、消費材A:消費材B:消費材C=0:0:0となる仮配合比を設定する。
【0056】
(ステップSa3)
サーバ100のCPU110は、消費材Aの仮配合比に対して0.5をプラスする。例えば、消費材Aの仮配合比が0であった場合、0.5がプラスされて消費材Aの仮配合比は0.5になる。
【0057】
(ステップSa5)
サーバ100のCPU110は、消費材Aの仮配合比が10になったか否かを判定する。
【0058】
-ステップSa5にてNOである場合-
サーバ100のCPU110は、消費材Aの仮配合比が10になっていないと判定した場合、ステップSa7からの処理を実行する。
【0059】
-ステップSa5にてYESである場合-
サーバ100のCPU110は、消費材Aの仮配合比が10になったと判定した場合、ステップSa19からの処理を実行する。
【0060】
(ステップSa7)
サーバ100のCPU110は、消費材Bの仮配合比を0に設定する。なお、消費材Bの仮配合比が既に0である場合も、サーバ100のCPU110は、消費材Bの仮配合比を改めて0に設定する。
【0061】
(ステップSa9)
サーバ100のCPU110は、消費材Bの仮配合比に対して0.5をプラスする。例えば、消費材Bの仮配合比が0であった場合、0.5がプラスされて消費材Bの仮配合比は0.5になる。
【0062】
(ステップSa11)
サーバ100のCPU110は、消費材A,Bの仮配合比から消費材Cの仮配合比を導出する。例えば、消費材Aの仮配合比が0.5で消費材Bの仮配合比が0.5である場合、サーバ100のCPU110は、消費材Cの仮配合比9(10-消費材Aの仮配合比0.5-消費材Bの仮配合比0.5)を導出する。これにより、消費材A,B,Cの仮配合比が決定される。
【0063】
(ステップSa13)
サーバ100のCPU110は、消費材A,B,Cの仮配合比および消費材特性テーブル122における特性情報から、仮配合特性情報を導出する。仮配合特性情報を導出する方法については上述の通りである。例えば、消費材A,B,Cの仮配合比が消費材A:B:C=0.5:0.5:9である場合、苦味:2.15(=0.25+0.1+1.8)、コク:2.05(=0.2+0.05+1.8)、香り:2.95(=0.05+0.2+2.7)、甘味:2.9(=0.05+0.15+2.7)、酸味:3(=0.05+0.25+2.7)となる仮配合特性情報が導出される。そして、サーバ100のCPU110は、評価テーブル123を参照して、仮配合特性情報に対応する評価情報を特性項目毎に取得する。例えば、仮配合特性情報が苦味:2.15、コク:2.05、香り:2.95、甘味:2.9、酸味:3である場合、サーバ100のCPU110は、評価情報が苦味:弱、コク:弱、香り:弱、甘味:弱、酸味:中であることを取得する。
【0064】
(ステップSa15)
サーバ100のCPU110は、変更後の配合特性情報に対応する評価情報(ステップSa1の前に取得したもの)と、仮配合特性情報に対応する評価情報(ステップSa13において取得したもの)とを特性項目毎に比較し、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致するか否かを判定する。例えば、変更後の配合特性情報に対応する評価情報が苦味:中、コク:中、香り:弱、甘味:弱、酸味:弱であり、仮配合特性情報に対応する評価情報が苦味:弱、コク:弱、香り:弱、甘味:弱、酸味:中である場合、サーバ100のCPU110は、特性項目毎の評価情報が2つ一致した(香り:弱、甘味:弱の2つが一致した)ため、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致していないと判定する。
【0065】
-ステップSa15にてNOである場合-
サーバ100のCPU110は、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致していないと判定した場合、ステップSa17からの処理を実行する。
【0066】
-ステップSa15にてYESである場合-
サーバ100のCPU110は、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致したと判定した場合、ステップSa23からの処理を実行する。
【0067】
(ステップSa17)
サーバ100のCPU110は、消費材Cの仮配合比が0になったか否かを判定する。
【0068】
-ステップSa17にてNOである場合-
サーバ100のCPU110は、消費材Cの仮配合比が0になっていないと判定した場合、ステップSa9からの処理を繰り返す。
【0069】
-ステップSa17にてYESである場合-
サーバ100のCPU110は、消費材Cの仮配合比が0になったと判定した場合、ステップSa3からの処理を繰り返す。
【0070】
(ステップSa19)
サーバ100のCPU110は、消費材A,B,Cの仮配合比および消費材特性テーブル122における特性情報から、仮配合特性情報を導出する。仮配合特性情報を導出する方法については上述の通りである。消費材A,B,Cの仮配合比が消費材A:B:C=10:0:0であるため、例えば苦味:5(=5+0+0)、コク:4(=4+0+0)、香り:1(=1+0+0)、甘味:1(=1+0+0)、酸味:1(=1+0+0)となる仮配合特性情報が導出される。そして、サーバ100のCPU110は、評価テーブル123を参照して、仮配合特性情報に対応する評価情報を特性項目毎に取得する。例えば、仮配合特性情報が苦味:5、コク:4、香り:1、甘味:1、酸味:1である場合、サーバ100のCPU110は、評価情報が苦味:強、コク:強、香り:弱、甘味:弱、酸味:弱であることを取得する。
【0071】
(ステップSa21)
サーバ100のCPU110は、変更後の配合特性情報に対応する評価情報(ステップSa1の前に取得したもの)と、仮配合特性情報に対応する評価情報(ステップSa19において取得したもの)とを特性項目毎に比較し、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致するか否かを判定する。
【0072】
-ステップSa21にてYESである場合-
サーバ100のCPU110は、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致したと判定した場合、ステップSa23からの処理を実行する。
【0073】
-ステップSa21にてNOである場合-
サーバ100のCPU110は、特性項目毎の評価情報が3つ以上一致していないと判定した場合、ステップSa25からの処理を実行する。
【0074】
(ステップSa23)
サーバ100のCPU110は、導出した消費材A,B,Cの仮配合比を消費材A,B,Cの配合比として決定する。これにより、変更後の配合特性情報から、消費材A,B,Cの配合比を示す配合比情報が導出される。そして、処理SAはここで終了される。
【0075】
(ステップSa25)
サーバ100のCPU110は、変更後の配合特性情報から、消費材A,B,Cの配合比を示す配合比情報を導出することが不可能であると判断する。そして、処理SAはここで終了される。なお、かかる場合、サーバ100のCPU110は、「お手持ちの消費材では変更後の配合特性情報を実現することができません。」などのメッセージ情報を配合用ページ131に含ませ、通信ネットワーク50を介してこの配合用ページ131を情報端末300に送信することになる。
【0076】
なお、
図11では、サーバ100は、変更後の配合特性情報から、消費材A,B,C(3種類の消費材)の配合比を示す配合比情報の導出を試みていた。しかし、サーバ100は、変更後の配合特性情報から、2種類の消費材または4種類上の消費材の配合比を示す配合比情報の導出を試みることもできる。かかる場合、サーバ100は、
図11のように各消費材の仮配合比の合計が10となるように各消費材の仮配合比を0.5の幅で変化させて各消費材の仮配合比を組み合わせることで、変更後の配合特性情報から配合比情報の導出を試みることになる。
【0077】
<本発明の実施形態に係る情報提供システムの特徴>
(1)
本発明の実施形態にかかる情報提供システム1では、サーバ100のメモリ120は、状況情報に対して少なくとも2種類の消費材についての配合情報を関連付けた状況別配合テーブル121を記憶している。そして、サーバ100のCPU110は、通信ネットワーク50を介して情報端末300から状況情報を受信すると、この状況情報を状況別配合テーブル121に照合する。そして、サーバ100のCPU110は、この状況情報に対応する配合情報を含んだ配合用ページ131を、通信ネットワーク50を介して情報端末300に送信する。このため、この情報提供システム1では、ユーザが置かれている状況に適した消費材の配合情報を効率よく探し出し、配合情報をユーザに提供することができる。
【0078】
(2)
本発明の実施形態にかかる情報提供システム1では、サーバ100のメモリ120が記憶している状況別配合テーブル121における配合情報は、少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報と、配合比情報および少なくとも2種類の消費材の特性情報に基づいて導出される配合特性情報とである。このため、この情報提供システム1では、消費材の配合比と、それらの消費材を配合して得られる消費材の特性をユーザに対して提示することができる。
【0079】
(3)
本発明の実施形態にかかる情報提供システム1では、サーバ100のCPU110は、状況別配合テーブル121における配合比情報を変更すると、変更後の配合比情報および消費材特性テーブル122の特性情報から配合特性情報を導出し直す。また、サーバ100のCPU110は、状況別配合テーブル121における配合特性情報を変更すると、変更後の配合特性情報を導出することができる配合比情報を導出する。このため、この情報提供システム1では、状況別配合テーブル121における配合情報を臨機応変に更新することができる。このため、この情報提供システム1では、ユーザが置かれている状況により適した配合情報を提案することができる。
【0080】
<変形例>
(A)
先の実施形態に係る情報提供システム1では、状況別配合テーブル121における配合情報は、少なくとも2種類の消費材の配合比を示す配合比情報と、配合比情報および少なくとも2種類の消費材の特性情報に基づいて導出される配合特性情報とであった。しかし、配合情報は、配合比情報および配合特性情報以外の情報を含んでもよい。配合比情報および配合特性情報以外の情報は、例えば、ユーザの年齢別や地域別などの人気度情報またはお勧め度情報などの情報である。例えば、人気度情報は、「ある配合比情報および配合特性情報は20代のユーザに1番人気です。」などの情報であり、お勧め度情報は、「ある配合比情報および配合特性情報のお勧め度は、大阪在住のユーザに対して10段階中8である。」などの情報である。
【0081】
(B)
先の実施形態では言及しなかったが、情報提供システム1においてサーバ100および情報端末300を省いてもよい(すなわち、消費材配合装置200のみを残す。)。かかる場合、消費材配合装置200のメモリ220が、状況別配合テーブル121および消費材特性テーブル122を記憶し、消費材配合装置200の表示部230が、配合用ページ131を表示するとよい。そして、消費材配合装置200の操作部240を介して状況情報が入力されると、消費材配合装置200のCPU210が、この状況情報を状況別配合テーブル121に照合するとよい。そして、消費材配合装置200のCPU210は、照合に成功すると、この状況情報に対応する助言情報131b、配合比情報および配合特性情報131dと、配合決定ボタン131eとを含んだ配合用ページ131に含ませ、この配合用ページ131を表示部230に表示させるとよい。最終的に、消費材配合装置200の操作部240を介して、配合決定ボタン131eが押されるとよい。
【0082】
また、サーバ100を省いてもよい(すなわち、消費材配合装置200および情報端末300を残す。)。かかる場合、情報端末300のメモリ320が、状況別配合テーブル121および消費材特性テーブル122を記憶し、情報端末300の表示部330が、配合用ページ131を表示するとよい。そして、情報端末300の操作部340を介して状況情報が入力されると、情報端末300のCPU310が、この状況情報を状況別配合テーブル121に照合するとよい。そして、情報端末300のCPU310は、照合に成功すると、この状況情報に対応する助言情報131b、配合比情報および配合特性情報131dと、配合決定ボタン131eとを含んだ配合用ページ131に含ませ、この配合用ページ131を表示部330に表示させるとよい。最終的に、配合決定ボタン131eが押されると、情報端末300のCPU310が、通信ネットワーク50を介して配合比情報を消費材配合装置200に送信するとよい。
【0083】
また、情報端末300を省いてもよい(すなわち、サーバ100および消費材配合装置200を残す。)。かかる場合、サーバ100の表示部130が、配合用ページ131を表示するとよい。そして、状況情報が、サーバ100の操作部140を介して入力されるとよい。そして、サーバ100のCPU110は、照合に成功すると、この状況情報に対応する助言情報131b、配合比情報および配合特性情報131dと、配合決定ボタン131eとを含んだ配合用ページ131に含ませ、この配合用ページ131を表示部130に表示させるとよい。最終的に、サーバ100の操作部140を介して、配合決定ボタン131eが押されるとよい。
【0084】
また、消費材配合装置200を省いてもよい(すなわち、サーバ100および情報端末300を残す。)。かかる場合、ユーザは、配合用ページ131の配合比情報バー131cにより示される配合比を参照し、自身で各消費材の量を測って配合することになる。
【0085】
(C)
先の実施形態に係る情報提供システム1では、消費材配合部260は、3つの貯蔵部(第1貯蔵部261、第2貯蔵部262および第3貯蔵部263)を備えていた。しかし、貯蔵部の数は、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。
【0086】
(D)
先の実施形態に係る情報提供システム1では言及しなかったが、消費材配合装置200の配合部MIは、配合した消費材を加工する機能を有していてもよい。
【0087】
(E)
先の実施形態に係る情報提供システム1では言及しなかったが、状況別配合テーブル121において地域情報が含まれ、状況情報および地域情報に対して、少なくとも2種類の消費材についての配合情報と助言情報とが関連付けられてもよい。そして、ユーザは、状況情報を状況入力窓131aに入力する際に地域情報(今住んでいる地域情報や、昔住んでいた地域情報など)を同時に入力してもよい。かかる場合、サーバ100のCPU110は、入力された状況情報および地域情報を状況別配合テーブル121に照合することになる。このため、地域による嗜好の違いにできるだけ柔軟に対応することができる。
【0088】
(F)
先の実施形態に係る情報提供システム1では、ユーザは、配合比情報バー131cに示される配合比、または、配合特性情報131dを変更することができた(
図8および
図9参照)。しかし、配合比情報バー131cに示される配合比、または、配合特性情報131dのユーザによる変更が不可能であってもよい。
【0089】
(G)
先の実施形態に係る情報提供システム1では、評価テーブル123における評価情報は、特性値の範囲内に収まっている特性値を強、中、弱などの3段階評価で示す情報であった。しかし、評価情報は、2段階評価を示す情報であってもよいし、4以上の段階評価を示す情報であってもよい。かかる場合、段階数に応じて、評価テーブル123における特性値範囲情報が適宜設定されるとよい。例えば、段階数が2である場合(評価情報が2段階評価を示す情報である場合)、特性値範囲情報は2.5未満、2.5以上の2つとされるとよい。
【0090】
(H)
先の実施形態に係る情報提供システム1では、サーバ100は、各消費材の仮配合比の合計が10となるように各消費材の仮配合比を0.5の幅で変化させて各消費材の仮配合比を組み合わせることで、変更後の配合特性情報から配合比情報の導出を試みていた。しかし、サーバ100は、消費材の仮配合比の合計が10となるように各消費材の仮配合比を0.5以外の幅で変化させてもよい。
【0091】
なお、上記変形例は各例単独で適用されてもよいし、複数の例が組み合わされて適用されてもよい。
【符号の説明】
【0092】
1 情報提供システム
100 サーバ
110 CPU(情報処理部)
120 メモリ(記憶部)
300 情報端末