(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163521
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1335 20060101AFI20231102BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20231102BHJP
G02F 1/1343 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
G02F1/1335 520
G02F1/1368
G02F1/1343
G02F1/1335 505
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074479
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101683
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100155000
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 修市
(74)【代理人】
【識別番号】100139930
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮司
(74)【代理人】
【識別番号】100184985
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 悠
(74)【代理人】
【識別番号】100202197
【弁理士】
【氏名又は名称】村瀬 成康
(74)【代理人】
【識別番号】100202142
【弁理士】
【氏名又は名称】北 倫子
(72)【発明者】
【氏名】箱井 博之
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 孝
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
2H291
【Fターム(参考)】
2H092GA13
2H092HA04
2H092JA24
2H092JB54
2H092PA07
2H092PA08
2H092PA11
2H092PA13
2H092QA09
2H192AA24
2H192BA02
2H192BC32
2H192BC64
2H192BC72
2H192BC82
2H192CC73
2H192EA04
2H192EA13
2H192EA43
2H192JA13
2H291FA02Y
2H291FA15Y
2H291FA22X
2H291FA22Z
2H291FA24Z
2H291FA30X
2H291FA30Z
2H291FA31Z
2H291FA81Z
2H291FD12
2H291FD16
2H291FD22
2H291GA19
2H291HA08
2H291HA11
2H291KA04
2H291LA27
2H291NA05
2H291NA12
2H291NA13
2H291NA29
2H291NA34
2H291NA37
2H291PA44
2H291PA65
(57)【要約】
【課題】2段電極構造およびマルチギャップ構造を有し、液晶層のツイスト角が0°である半透過型液晶表示装置において、反射白色度の黄色シフトおよび/またはセルギャップの変動に伴う反射色度の変化を抑制する。
【解決手段】液晶表示装置は、第1基板と、第2基板と、液晶層とを備える。各画素は、反射領域と透過領域とを含む。第1基板は、反射層と、反射層を覆うように設けられた第1絶縁層と、第1絶縁層上に設けられた画素電極とを有する。透過領域における液晶層の厚さは、反射領域における液晶層の厚さよりも大きく、液晶層のツイスト角は、実質的に0°である。第1基板の液晶層側の表面は、上段部と、下段部と、上段部と下段部とを結ぶ傾斜部とを含む段差を有する。表示面法線方向から見たとき、傾斜部の反射領域に含まれる部分の長さL1と、下段部の反射領域に含まれる部分の長さL2とが、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板に対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
を備え、
マトリクス状に配列された複数の画素を有する液晶表示装置であって、
前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域と、透過モードで表示を行う透過領域とを含み、
前記第1基板は、各画素の前記反射領域に位置する部分を含む反射層と、前記反射層を覆うように設けられた第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に設けられ、各画素に配置された画素電極と、を有し、
前記透過領域における前記液晶層の厚さは、前記反射領域における前記液晶層の厚さよりも大きく、
前記液晶層のツイスト角は、実質的に0°であり、
前記第1基板の前記液晶層側の表面は、少なくとも前記反射領域内に位置する上段部と、少なくとも前記透過領域内に位置する下段部と、前記上段部と前記下段部とを結ぶ傾斜部と、を含む段差を有し、
表示面法線方向から見たとき、前記傾斜部の前記反射領域に含まれる部分の長さL1と、前記下段部の前記反射領域に含まれる部分の長さL2とが、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足する、液晶表示装置。
【請求項2】
前記反射領域に、前記傾斜部および前記下段部が含まれていない、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記反射領域に、前記傾斜部が少なくとも部分的に含まれており、前記下段部が含まれていない、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記反射領域に、前記傾斜部の全体と前記下段部の一部とが含まれている、請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記複数の画素は、赤を表示する赤画素、緑を表示する緑画素および青を表示する青画素を含み、
前記青画素の前記反射領域における前記液晶層の厚さは、前記赤画素の前記反射領域における前記液晶層の厚さおよび前記緑画素の前記反射領域における前記液晶層の厚さのそれぞれよりも小さい、請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第2基板は、カラーフィルタ層を有し、
前記カラーフィルタ層は、前記赤画素に配置された赤カラーフィルタ、前記緑画素に配置された緑カラーフィルタおよび前記青画素に配置された青カラーフィルタを含み、
前記青カラーフィルタの厚さは、前記赤カラーフィルタの厚さおよび前記緑カラーフィルタの厚さのそれぞれよりも大きい、請求項5に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第1基板は、前記画素電極に電気的に接続されたバックプレーン回路と、前記バックプレーン回路を覆うように設けられた第2絶縁層とを有し、
前記反射層は、前記第2絶縁層上に設けられており、
前記第1基板は、前記第1絶縁層に形成された第1コンタクトホールおよび前記第2絶縁層に形成された第2コンタクトホールにおいて前記画素電極と前記バックプレーン回路とを電気的に接続するコンタクト部をさらに有する、請求項1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記コンタクト部は、
透明導電材料から形成された透明コンタクト電極であって、前記第2コンタクトホール内に位置する部分を含む透明コンタクト電極と、
前記透明コンタクト電極に接するように前記反射層と同層に形成された反射コンタクト電極であって、前記第1コンタクトホールに重なる部分を含む反射コンタクト電極と、
を含む、請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記コンタクト部は、
透明導電材料から形成された透明コンタクト電極であって、前記第2コンタクトホール内に位置する部分および前記第1コンタクトホールに重なる部分を含む透明コンタクト電極を含み、
前記反射層と同層に形成された電極を含まない、請求項7に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
表示面法線方向から見たとき、前記第1コンタクトホールの中心と、前記第2コンタクトホールの中心とが実質的に重なっている、請求項7に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、各画素が反射領域および透過領域を含む半透過型液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートウォッチ用や屋外広告向けのデジタルサイネージ用の表示装置として、半透過型(「透過反射両用型」と呼ばれることもある)の液晶表示装置(LCD)が用いられている。半透過型LCDは、1つの画素内に、反射モードでの表示(反射表示)を行う反射領域と、透過モードでの表示(透過表示)を行う透過領域とを有している。そのため、外光を用いた反射表示によって太陽光下の屋外環境での高い視認性が得られるとともに、バックライトを用いた透過表示によって夜間の情報確認が可能である。
【0003】
本願出願人は、特許文献1に、反射表示および透過表示の明るさを改善できる半透過型LCDを提案している。特許文献1に開示されている半透過型LCDでは、反射電極(反射層)と透明電極(画素電極)とが絶縁層を介して隔てられた2段電極構造によって、反射率が向上する。また、特許文献1には、電圧無印加時に液晶分子が垂直配向し、電圧印加時に液晶分子がツイスト角0°で倒れるVA-ECBモードと、反射領域におけるセルギャップと透過領域におけるセルギャップとが異なるマルチギャップ構造とにも言及がなされており、これらを採用することによって、透過率が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような構成を有する特許文献1の半透過型LCDでは、反射モードで表示される白が黄色がかる(反射白色度の黄色シフト)という問題や、セルギャップの変動に対して反射表示の色度(反射色度)が大きく変化するという問題があることがわかった。
【0006】
反射白色度の黄色シフトは、表示に暗い印象を与えるため、好ましく思われない傾向にある。また、セルギャップの変動に伴う反射色度の変化は、製品の仕上りバラツキにつながるので、歩留まり低下の原因となる。
【0007】
本発明の実施形態は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、2段電極構造およびマルチギャップ構造を有し、液晶層のツイスト角が0°である半透過型液晶表示装置において、反射白色度の黄色シフトおよび/またはセルギャップの変動に伴う反射色度の変化を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書は、以下の項目に記載の液晶表示装置を開示している。
【0009】
[項目1]
第1基板と、
前記第1基板に対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
を備え、
マトリクス状に配列された複数の画素を有する液晶表示装置であって、
前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域と、透過モードで表示を行う透過領域とを含み、
前記第1基板は、各画素の前記反射領域に位置する部分を含む反射層と、前記反射層を覆うように設けられた第1絶縁層と、前記第1絶縁層上に設けられ、各画素に配置された画素電極と、を有し、
前記透過領域における前記液晶層の厚さは、前記反射領域における前記液晶層の厚さよりも大きく、
前記液晶層のツイスト角は、実質的に0°であり、
前記第1基板の前記液晶層側の表面は、少なくとも前記反射領域内に位置する上段部と、少なくとも前記透過領域内に位置する下段部と、前記上段部と前記下段部とを結ぶ傾斜部と、を含む段差を有し、
表示面法線方向から見たとき、前記傾斜部の前記反射領域に含まれる部分の長さL1と、前記下段部の前記反射領域に含まれる部分の長さL2とが、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足する、液晶表示装置。
【0010】
[項目2]
前記反射領域に、前記傾斜部および前記下段部が含まれていない、項目1に記載の液晶表示装置。
【0011】
[項目3]
前記反射領域に、前記傾斜部が少なくとも部分的に含まれており、前記下段部が含まれていない、項目1に記載の液晶表示装置。
【0012】
[項目4]
前記反射領域に、前記傾斜部の全体と前記下段部の一部とが含まれている、項目1に記載の液晶表示装置。
【0013】
[項目5]
前記複数の画素は、赤を表示する赤画素、緑を表示する緑画素および青を表示する青画素を含み、
前記青画素の前記反射領域における前記液晶層の厚さは、前記赤画素の前記反射領域における前記液晶層の厚さおよび前記緑画素の前記反射領域における前記液晶層の厚さのそれぞれよりも小さい、項目1から4のいずれかに記載の液晶表示装置。
【0014】
[項目6]
前記第2基板は、カラーフィルタ層を有し、
前記カラーフィルタ層は、前記赤画素に配置された赤カラーフィルタ、前記緑画素に配置された緑カラーフィルタおよび前記青画素に配置された青カラーフィルタを含み、
前記青カラーフィルタの厚さは、前記赤カラーフィルタの厚さおよび前記緑カラーフィルタの厚さのそれぞれよりも大きい、項目5に記載の液晶表示装置。
【0015】
[項目7]
前記第1基板は、前記画素電極に電気的に接続されたバックプレーン回路と、前記バックプレーン回路を覆うように設けられた第2絶縁層とを有し、
前記反射層は、前記第2絶縁層上に設けられており、
前記第1基板は、前記第1絶縁層に形成された第1コンタクトホールおよび前記第2絶縁層に形成された第2コンタクトホールにおいて前記画素電極と前記バックプレーン回路とを電気的に接続するコンタクト部をさらに有する、項目1から6のいずれかに記載の液晶表示装置。
【0016】
[項目8]
前記コンタクト部は、
透明導電材料から形成された透明コンタクト電極であって、前記第2コンタクトホール内に位置する部分を含む透明コンタクト電極と、
前記透明コンタクト電極に接するように前記反射層と同層に形成された反射コンタクト電極であって、前記第1コンタクトホールに重なる部分を含む反射コンタクト電極と、
を含む、項目7に記載の液晶表示装置。
【0017】
[項目9]
前記コンタクト部は、
透明導電材料から形成された透明コンタクト電極であって、前記第2コンタクトホール内に位置する部分および前記第1コンタクトホールに重なる部分を含む透明コンタクト電極を含み、
前記反射層と同層に形成された電極を含まない、項目7に記載の液晶表示装置。
【0018】
[項目10]
表示面法線方向から見たとき、前記第1コンタクトホールの中心と、前記第2コンタクトホールの中心とが実質的に重なっている、項目7または8に記載の液晶表示装置。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施形態によると、2段電極構造およびマルチギャップ構造を有し、液晶層のツイスト角が0°である半透過型液晶表示装置において、反射白色度の黄色シフトおよび/またはセルギャップの変動に伴う反射色度の変化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態による液晶表示装置100を模式的に示す平面図であり、液晶表示装置100の9つの画素Pに対応した領域を示している。
【
図2】液晶表示装置100を模式的に示す断面図であり、
図1中の2A-2A’線に沿った断面構造を示している。
【
図3】実施例1の液晶表示装置100Aを模式的に示す断面図である。
【
図4】実施例2の液晶表示装置100Bを模式的に示す断面図である。
【
図5】実施例3の液晶表示装置100Cを模式的に示す断面図である。
【
図6】比較例1の液晶表示装置900Aを模式的に示す断面図である。
【
図7】反射領域Rfの凹み長さCLの大きさによって、反射率および透過率と、反射白色差および透過白色差がどのように変化するかをシミュレーション計算した結果を示すグラフである。
【
図8】厚さ1.5μmの有機絶縁層に溝を形成した際の実際の傾斜部形状を示すグラフである。
【
図9】本発明の実施形態による他の液晶表示装置200を模式的に示す平面図であり、液晶表示装置200の9つの画素Pに対応した領域を示している。
【
図10】液晶表示装置200を模式的に示す断面図であり、
図9中の10A-10A’線に沿った断面構造を示している。
【
図11】本発明の実施形態によるさらに他の液晶表示装置300を模式的に示す平面図であり、液晶表示装置300の9つの画素Pに対応した領域を示している。
【
図12】液晶表示装置300を模式的に示す断面図であり、
図11中の12A-12A’線に沿った断面構造を示している。
【
図13】本発明の実施形態によるさらに他の液晶表示装置400Aを模式的に示す断面図であり、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bに対応した領域を示している。
【
図14】本発明の実施形態によるさらに他の液晶表示装置400Bを模式的に示す断面図であり、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bに対応した領域を示している。
【
図15】本発明の実施形態によるさらに他の液晶表示装置400Cを模式的に示す断面図であり、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bに対応した領域を示している。
【
図16】本発明の実施形態によるさらに他の液晶表示装置400Dを模式的に示す断面図であり、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bに対応した領域を示している。
【
図17】本発明の実施形態によるさらに他の液晶表示装置400Eを模式的に示す断面図であり、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bに対応した領域を示している。
【
図18】実施例9の液晶表示装置400D(dr
R=dr
G=dr
B)について、セルギャップの変動に対する、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bの反射率変化をシミュレーション計算した結果を示すグラフである。
【
図19】実施例6~10の液晶表示装置400A~400Eについて、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bのそれぞれの反射セルギャップdrが平均値にある場合と、平均値に対して±0.15μmのセルギャップ変動があった場合の反射率の変化をシミュレーション計算した結果を示すグラフである。
【
図20】実施例6~10の液晶表示装置400A~400Eについて、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bのそれぞれの反射セルギャップdrが平均値にある場合と、平均値に対して±0.15μmのセルギャップ変動があった場合の反射白色度の変化をシミュレーション計算した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0022】
(実施形態1)
図1および
図2を参照しながら、本実施形態における液晶表示装置100を説明する。本実施形態の液晶表示装置100は、半透過型(透過反射両用型)の液晶表示装置である。
図1は、液晶表示装置100を模式的に示す平面図であり、液晶表示装置100の9つの画素Pに対応した領域を示している。
図2は、液晶表示装置100を模式的に示す断面図であり、
図1中の2A-2A’線に沿った断面構造を示している。
【0023】
液晶表示装置100は、
図1に示すように、複数の画素Pを有する。複数の画素Pは、複数の行および複数の列を含むマトリクス状に配列されている。複数の画素Pは、典型的には、赤を表示する赤画素、緑を表示する緑画素および青を表示する青画素を含む。
【0024】
また、液晶表示装置100は、
図2に示すように、液晶表示パネルLPと、液晶表示パネルLPの背面側(観察者側とは反対側)に配置されたバックライト(照明装置)BLとを備える。液晶表示パネルLPは、TFT基板(第1基板)10と、TFT基板10に対向する対向基板(第2基板)20と、TFT基板10と対向基板20との間に設けられた垂直配向型の液晶層30とを有する。各画素Pは、反射モードで表示を行う反射領域Rfと、透過モードで表示を行う透過領域Trとを含んでいる。
【0025】
透過領域Trにおける液晶層30の厚さ(透過セルギャップ)dtと、反射領域Rfにおける液晶層30の厚さ(反射セルギャップ)drとは異なっている。具体的には、透過セルギャップdtは、反射セルギャップdrよりも大きい(つまりdt>dr)。このように、液晶表示装置100は、マルチギャップ構造を有する。
【0026】
画素P内に占める透過領域Trの面積の割合は、用途等に応じて適宜設定され得るが、例えば10%以上90%以下である。また、画素P内における透過領域Trの位置や形状も用途等に応じて適宜設定され得る。なお、本願明細書では、画素P内で反射表示にも透過表示にも寄与しない領域Ivを「無効領域」と呼ぶことがある。
【0027】
TFT基板10は、各画素Pに配置された画素電極11と、画素電極11に対して液晶層30とは反対側(つまり画素電極11よりも背面側)に位置する反射層12とを有する。TFT基板10は、さらに、第1絶縁層13、第2絶縁層14、コンタクト部CPおよび第1配向膜15を有する。
【0028】
TFT基板10の構成要素(上述した画素電極11等)は、透明基板10aによって支持されている。透明基板10aの材料としては、例えば無アルカリガラスやプラスチックを用いることができる。
【0029】
透明基板10a上には、画素Pを駆動するための回路(バックプレーン回路)が形成されている(不図示)。バックプレーン回路は、特に限定されない。例えば、バックプレーン回路は、複数の画素Pのそれぞれに接続されたメモリ回路(例えばSRAM)を含んでもよい。画素Pごとにメモリ回路が設けられた液晶表示装置は、「メモリ液晶」と呼ばれることもある。メモリ液晶の具体的な構成は、例えば、特許第5036864号公報(米国特許第8692758号明細書に対応)に開示されている。特許第5036864号公報および米国特許第8692758号明細書のすべての開示内容を参考のために本明細書に援用する。あるいは、バックプレーン回路BPは、一般的なアクティブマトリクス基板のように、画素電極11に接続された薄膜トランジスタ(TFT)を含んでいてもよい。TFTは、例えば、活性層として、アモルファスシリコン層、ポリシリコン層、またはIn-Ga-Zn-O系半導体を含む酸化物半導体層を有するTFT(特開2014-007399号公報参照)である。特開2014-007399号公報を参考のために本明細書に援用する。バックプレーン回路は、メモリ回路やTFTの他に、ゲート配線、ソース配線などの各種配線も含み得る。
【0030】
第2絶縁層14は、バックプレーン回路を覆うように設けられている。第2絶縁層14は、透明絶縁層であり、例えば透明な有機絶縁材料から形成されている。第2絶縁層14の表面は、凹凸形状を有する。つまり、第2絶縁層14は、凹凸表面構造を有する。凹凸表面構造を有する第2絶縁層14は、例えば、特許第3394926号公報に記載されているように感光性樹脂を用いて形成され得る。
【0031】
反射層12は、第2絶縁層12上に設けられている。反射層12は、反射率の高い金属材料から形成されている。反射層12を形成するための金属材料としては、例えば、アルミニウムや銀、銀合金などを用いることができる。
【0032】
反射層12の表面は、第2絶縁層14の凹凸表面構造が反映された凹凸形状を有する。つまり、反射層12も凹凸表面構造を有する。反射層12の凹凸表面構造は、MRS(Micro Reflective Structure)と呼ばれることもあり、周囲光を拡散反射してペーパーホワイトに近い表示を実現するために設けられている。凹凸表面構造は、例えば、隣り合う凸部pの中心間隔が5μm以上50μm以下、好ましくは10μm以上20μm以下となるようにランダムに配置された複数の凸部pで構成され得る。表示面法線方向からみたとき、凸部pの形状は略円形または略多角形である。画素Pに占める凸部pの面積は、例えば約20%から40%である。凸部pの高さは、例えば1μm以上5μm以下である。
【0033】
反射層12は、各画素Pの反射領域Rfに位置する第1部分12aと、互いに隣接する任意の2つの画素P間に位置する第2部分12bとを含んでいる。反射層12の凹凸表面構造は、第1部分12aおよび第2部分12bのそれぞれに形成されている。つまり、第1部分12aだけでなく第2部分12bも凹凸表面構造を有している。
【0034】
なお、反射層12は、凹凸表面構造を有していなくても(つまり平坦な鏡面状であっても)よい。反射層12が凹凸表面構造を有していない場合には、反射層12と光散乱層とを組み合わせて用いることによって、ペーパーホワイトに近い表示を実現することができる。
【0035】
第1絶縁層13は、反射層12を覆うように設けられている。第1絶縁層13は、透明絶縁層であり、例えば透明な有機絶縁材料から形成されている。第1絶縁層13には、フォトリソグラフィプロセスによって、透過セルギャップdtを反射セルギャップdrよりも大きくするための凹部(透過開口溝)が形成されている。
【0036】
画素電極11は、第1絶縁層13上に設けられている。つまり、画素電極11は、第1絶縁層13を介して反射層12上に設けられている。画素電極11は、透明導電材料から形成されている。透明導電材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO(登録商標))、またはこれらの混合物を用いることができる。画素電極11は、バックプレーン回路に電気的に接続されている。
【0037】
コンタクト部CPは、第1絶縁層13に形成された第1コンタクトホールCH1および第2絶縁層14に形成された第2コンタクトホールCH2において、画素電極11とバックプレーン回路とを電気的に接続する。第1コンタクトホールCH1および第2コンタクトホールCH2は、例えばフォトリソグラフィプロセスにより形成される。図示している例では、コンタクト部CPは、第1コンタクト電極ce1、第2コンタクト電極ce2および第3コンタクト電極ce3から構成されている。
【0038】
第1コンタクト電極ce1は、第2コンタクトホールCH2内に露出した電極(または配線の一部)である。第1コンタクト電極ce1は、例えば、バックプレーン回路のソース配線と同じ導電膜(アルミニウムや銅などの金属膜)から形成されている。
【0039】
第2コンタクト電極ce2は、透明導電材料(例えばインジウム錫酸化物やインジウム亜鉛酸化物)から形成された透明コンタクト電極である。第2コンタクト電極ce2は、第2コンタクトホールCH2内に位置する部分を含んでおり、第2コンタクトホールCH2内で第1コンタクト電極ce1に接している。
【0040】
第3コンタクト電極ce3は、第2コンタクト電極(透明コンタクト電極)ce2に接するように反射層12と同層に(つまり反射層12と同じ反射膜から)形成された反射コンタクト電極である。第3コンタクト電極ce3は、第1コンタクトホールCH1に重なる部分を含んでいる。画素電極11は、第1コンタクトホールCH1内で第3コンタクト電極ce3と接しており、コンタクト部CPを介して、バックプレーン回路に電気的に接続されている。
【0041】
コンタクト部CPが反射コンタクト電極ce3を含んでいると、反射コンタクト電極ce3がバックライトBLからの光に対する遮光層として機能するので、第1コンタクトホールCH1近傍において配向欠陥が発生した場合に、透過表示の品位への配向欠陥による悪影響を防止することができる。
【0042】
なお、図示している例では、第2コンタクト電極ce2と同じ導電膜から(つまり第2コンタクト電極ce2と同層に)形成された透明導電層19が、反射層12と第2絶縁層14との間に介在している。透明導電層19は、省略されてもよい。
【0043】
対向基板20は、対向電極21、カラーフィルタ層22および第2配向膜25を有する。また、対向基板20は、複数の柱状スペーサ(不図示)をさらに有する。対向基板20の構成要素(上述した対向電極21等)は、透明基板20aによって支持されている。透明基板20aの材料としては、例えば無アルカリガラスやプラスチックを用いることができる。なお、対向基板20は、互いに隣接する任意の2つの画素P間にはブラックマトリクス(遮光層)を有しない。
【0044】
対向電極21は、画素電極11に対向するように設けられている。対向電極21は、透明導電材料から形成されている。対向電極21を形成するための透明導電材料としては、画素電極11と同様の材料を用いることができる。反射層12には、例えば、対向電極21に与えられる電位(共通電位)と同じ電位が与えられる。
【0045】
カラーフィルタ層22は、典型的には、赤画素に配置された赤カラーフィルタ、緑画素に配置された緑カラーフィルタ、および、青画素に配置された青カラーフィルタを含む。カラーフィルタ層の、異なる色の画素P間に対応する領域は、例えば、異なる色のカラーフィルタで略等分されている。カラーフィルタ層22を覆うように、オーバーコート層が形成されていてもよい。
【0046】
柱状スペーサは、液晶層30の厚さ(セルギャップ)を規定する。柱状スペーサは、感光性樹脂から形成することができる。
【0047】
液晶層30は、誘電異方性が負の(つまりネガ型の)ネマチック液晶材料を含み、カイラル剤を含んでいない。液晶層30は、例えば滴下法により形成することができる。
【0048】
第1配向膜15および第2配向膜25は、それぞれ液晶層30に接するように設けられている。ここでは、第1配向膜15および第2配向膜25のそれぞれは、垂直配向膜である。本明細書において、「垂直配向膜」は、配向膜近傍の液晶分子を、配向膜表面に対して実質的に垂直に配向させるものであればよく、例えば、液晶分子に86.0°以上のプレチルト角を付与する配向膜であり得る。垂直配向膜の主成分は、例えば、ポリイミド、ポリアミック酸、ポリマレイミドまたはポリシロキサンであることが好ましい。これらは、配向膜として効果的に利用することができるポリマー群である。
【0049】
第1配向膜15および第2配向膜25の少なくとも一方は、配向処理を施されており、プレチルト方位を規定する。配向処理としては、ラビング処理や光配向処理を用いることができる。光配向処理(光照射/露光)によって液晶分子に対する配向規制力の強さや方向が変化する配向膜は、「光配向膜」と呼ばれる。光配向膜は、光反応性官能基として、シンナメート基、アゾベンゼン基、カルコン基、スチルベン基およびクマリン基のうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい。これにより、液晶層30中に光分解物を溶出させるおそれが少なくなるので信頼性を向上させることができ、また、比較的低い照射エネルギーで光配向処理を行うことが可能となる。
【0050】
液晶層30の液晶分子は、液晶層30に電圧が印加されていない状態では垂直配向し、液晶層30に所定の電圧が印加された状態では水平配向する。本実施形態では、液晶層30のツイスト角は実質的に0°であり、VA-ECB(Vertical Aligned Electrically Controlled Birefringence)モードで表示が行われる。なお、「ツイスト角が実質的に0°である」とは、ツイスト角が製造誤差の範囲内で0°に近い場合も含意している。
【0051】
液晶層30として、誘電異方性が正の(つまりポジ型の)ネマチック液晶材料を含むものを用いてもよい。その場合、第1配向膜15および第2配向膜25として水平配向膜が用いられ、表示モードとしてECBモードが採用される。
【0052】
液晶表示装置100は、さらに、一対の円偏光板40Aおよび40Bを備える。一対の円偏光板40Aおよび40Bの一方(第1円偏光板)40Aは、液晶表示パネルLPの背面側に配置されており、他方(第2円偏光板)40Bは、液晶表示パネルLPの観察者側に配置されている。第1円偏光板(裏円偏光板)40Aは、第1直線偏光板41Aと、第1直線偏光板41Aと液晶表示パネルLPの間に位置する第1位相差板42Aとを含む。第2円偏光板(表円偏光板)40Bは、第2直線偏光板41Bと、第2直線偏光板41Bと液晶表示パネルLPの間に位置する第2位相差板42Bとを含む。
【0053】
第2直線偏光板(表直線偏光板)41Bは、吸収型の直線偏光板である。吸収型直線偏光板として、ポリビニルアルコール(PVA)を染色して延伸させたフィルム偏光子とトリアセチルセルロース(TAC)保護層とから構成された直線偏光板や、染料系偏光板、塗布型偏光板などを用いることができる。吸収型直線偏光板は、透過軸と、透過軸に直交する吸収軸とを有している。
【0054】
第1直線偏光板(裏直線偏光板)41Aとしては、表直線偏光板41Bと同様に吸収型直線偏光板を用いることができる。また、反射型の直線偏光板や、吸収型直線偏光板と反射型直線偏光板との積層体を用いてもよい。反射型直線偏光板として、スリーエム ジャパン社製の多層反射型偏光板(商品名:DBEF)や、コレステリック液晶フィルムとλ/4板とを組み合わせたものが挙げられる。反射型直線偏光板は、吸収型直線偏光板と異なり、透過軸と直交する方向に反射軸を有している。そのため、バックライトBLからの光の一部は、反射型直線偏光板で反射され、バックライトBLに含まれる反射板53で更に反射されることでリサイクルされる。なお、反射型直線偏光板が、裏直線偏光板41Aではなく、バックライトBLに含まれてもよい。
【0055】
第1位相差板42Aおよび第2位相差板42Bのそれぞれは、1枚のλ/4板であってもよいし、1枚のλ/4板と1枚または2枚のλ/2板との組み合わせや、1枚のλ/4板と1枚のネガティブCプレートとの組み合わせであってもよい。
【0056】
裏直線偏光板41Aおよび表直線偏光板41Bの吸収軸の方位や、第1位相差板42Aおよび第2位相差板42Bの遅相軸の方位は、ノーマリブラックモードで表示が行われるように設定されている。液晶層30の液晶分子は、黒表示状態において垂直配向し、白表示状態(および中間調表示状態)においてツイスト角0°で倒れる。
【0057】
バックライトBLは、裏円偏光板40Aの背面側に配置されている。バックライトBLは、光を発する光源(例えばLED)51、光源51からの光を液晶パネル側に導く導光板52および導光板52の背面側に配置された反射板53を有する。また、バックライトBLは、導光板52の前面側(または背面側)に配置されたプリズムシートおよび拡散シートをさらに有してもよい。
【0058】
本実施形態では、TFT基板10の液晶層30側の表面は、上段部P1、下段部P2および傾斜部P3を含む段差を有している。上段部P1は、少なくとも反射領域Rf内に位置しており、実質的に平坦である。下段部P2は、少なくとも透過領域Tr内に位置しており、実質的に平坦である。傾斜部P3は、上段部P1と下段部P2とを結ぶ部分であり、透明基板10aの基板面に対して傾斜している。
【0059】
上述したように、本実施形態の液晶表示装置100は、反射層(反射電極)12と画素電極11とが第1絶縁層13を介して隔てられた2段電極構造を有する。そのため、反射層12は、画素P内に位置する第1部分12aだけでなく、隣接する2つの画素P間に位置する第2部分12bを含み得る。従って、画素P間の領域も反射表示に寄与させることができるので、反射開口率(表示領域内で反射モードの表示に寄与する領域が占める割合)が向上し、反射率のいっそうの向上を図ることができる。そのため、反射モードでいっそう明るい表示を行うことができる。また、反射層12の凹凸表面構造は、画素電極11の下に形成される第1絶縁層13によって平坦化されるので、反射層12の凹凸表面構造に起因する配向乱れは発生せず、面内均一性の高い配向が得られる。
【0060】
なお、本実施形態の液晶表示装置100では、画素P間の領域を反射モードの表示に寄与させるので、対向基板20は、複数の画素Pのうちの互いに隣接する任意の2つの画素P間にブラックマトリクスを有しないことが好ましい。
【0061】
また、本実施形態の液晶表示装置100では、透過セルギャップdtは、反射セルギャップdrよりも大きい。つまり、液晶表示装置100はマルチギャップ構造を有する。
【0062】
透過モードの表示に用いられる光が液晶層30を1回だけ通過するのに対し、反射モードの表示に用いられる光は液晶層30を2回通過する。そのため、本実施形態のように、透過領域Trのセルギャップdtを反射領域Rfのセルギャップdrよりも大きくすることで、透過モードの表示に用いられる光に対する液晶層30のリタデーションを大きくすることができ、透過領域Trにとって好ましい(より明るい表示を実現できる)電圧-輝度特性が得られる。
【0063】
本願発明者の検討によれば、2段電極構造およびマルチギャップ構造を有する半透過型液晶表示装置において、反射白色度の黄色シフトが発生することがわかった。これに対し、本実施形態の液晶表示装置100は、以下の構成を有することにより、反射白色度の黄色シフトが抑制される。
【0064】
本実施形態では、表示面法線方向から見たとき、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1と、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2とが、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足している。ここで、長さL1および長さL2は、上段部P1、傾斜部P3および下段部P2が並ぶ方向において規定される。上記の関係が満足されることにより、反射白色度の黄色シフトが抑制される。以下、この点を
図3、
図4および
図5に示す実施例1、2および3の液晶表示装置100A、100Bおよび100Cと、
図6に示す比較例1の液晶表示装置900Aを例としてより具体的に説明する。
図3、
図4、
図5および
図6は、液晶表示装置100A、100B、100Cおよび900Aを模式的に示す断面図である。なお、
図3、
図4、
図5および
図6では、一部の構成要素を省略している。
【0065】
図3に示す実施例1の液晶表示装置100Aでは、反射領域Rfには、傾斜部P3および下段部P2が含まれていない。傾斜部P3は、透過領域Trにのみ存在しており、下段部P2は、透過領域Trおよび無効領域Ivに存在している。そのため、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1、および、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2はともにゼロであり、L1+L2≦1.81・L1の関係が満足されている。
【0066】
実施例1の液晶表示装置100Aの仕様は、以下の通りである。
反射層12、第3コンタクト電極ce3:銀合金層
透明導電層19、画素電極11、第2コンタクト電極ce2:ITO層
第1コンタクト電極ce1:金属層
第1絶縁層13、第2絶縁層14:有機絶縁層
無効領域Iv(コンタクトホール領域):9μm角の正方形状、第3コンタクト電極ce3(銀合金層)で遮光されている
透過領域Tr:18μm角の正方形状の領域から無効領域Ivを除いた領域
反射領域Rf:41μm角の正方形状の領域から透過領域Trおよび無効領域Ivを除いた領域
液晶層30:ネガ型液晶材料、カイラル剤非含有
表示モード:VA-ECBモード、ツイスト角0°
反射セルギャップdr:2.0μm
透過セルギャップdt:2.0~3.5μmの間で変化
対向電極21:ITO層
透明基板10a、20a:無アルカリガラス基板
裏表偏光板:直線偏光板と位相差板とを組み合わせた円偏光板
バックライトBL:LEDバックライト
【0067】
図4に示す実施例2の液晶表示装置100Bでは、反射領域Rfには、傾斜部P3が少なくとも部分的に含まれており、下段部P2が含まれていない。図示している例では、傾斜部P3は、反射領域Rfにのみ存在しており、下段部P2は、透過領域Trおよび無効領域Ivに存在している。そのため、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2はゼロであり、L1+L2≦1.81・L1の関係が満足されている。
【0068】
実施例2の液晶表示装置100Bの仕様は、反射セルギャップdrが2.0~3.5μmの間で変化し、透過セルギャップdtが3.5μmである点以外は、実施例1の液晶表示装置100Aと同じである。
【0069】
図5に示す液晶表示装置100Cでは、反射領域Rfには、傾斜部P3の全体と下段部P2の一部とが含まれている。傾斜部P3は、反射領域Rfにのみ存在しており、下段部P2は、反射領域Rf、透過領域Trおよび無効領域Ivに存在している。下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2は、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1よりも小さく、より具体的には、長さL1の0.81倍以下である。そのため、L1+L2≦1.81・L1の関係が満足されている。
【0070】
実施例3の液晶表示装置100Cの仕様は、反射セルギャップdrが2.0~3.5μmの間で変化し、透過セルギャップdtが3.5μmである点以外は、実施例1の液晶表示装置100Aと同じである。
【0071】
図6に示す比較例1の液晶表示装置900Aにおいても、TFT基板10の液晶層30側の表面は、上段部P1、下段部P2および傾斜部P3を含む段差を有しており、反射領域Rfには、傾斜部P3の全体と下段部P2の一部とが含まれている。ただし、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2は、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1よりも大きい。そのため、L1+L2≦1.81・L1の関係は満足されていない。
【0072】
比較例1の液晶表示装置900Aの仕様は、反射セルギャップdrが2.0~3.5μmの間で変化し、透過セルギャップdtが3.5μmである点以外は、実施例1の液晶表示装置100Aと同じである。
【0073】
本願発明者は、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1と、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2との合計(反射領域Rfにおいて凹んでいる領域の長さであるので以下では反射領域Rfの「凹み長さ」と称することがある)CLが、反射白色度に与える影響に着目した。
【0074】
図7および表1は、反射領域Rfの凹み長さCLの大きさによって、反射率および透過率と、反射白色差および透過白色差とがどのように変化するかをシミュレーション計算した結果を示している。シミュレーション計算は、反射領域Rfと透過領域Trの実測面積比率(反射領域Rf:76.5%、透過領域Tr:14.3%)と、
図8に示している、厚さ1.5μmの有機絶縁層に溝(透過開口溝に対応)を形成した際の実際の傾斜部形状とを用いて、液晶シミュレーター(シンテック社製LCD master)で行った。
【0075】
【0076】
図7において、反射領域Rfの凹み長さCLが0.0μmの場合が実施例1、3.15μmの場合が実施例2、4.0μmの場合が実施例3、7.0μmの場合が比較例1に対応している。凹み長さCLが0.0μmの場合、反射セルギャップdrは、反射領域Rf全体にわたって2.0μmである。凹み長さCLが増加するにつれて、反射セルギャップdrが部分的に、
図8に示した有機絶縁層の傾斜部の厚さ変化に従って、2.0μmから3.5μmへと変化する。
【0077】
図7では、反射率および透過率として、凹み長さCLが0.0μmの場合(実施例1)の値で規格化した規格化反射率および規格化透過率を示している。また、反射白色差および透過白色差は、実施例1の反射表示および透過表示による白に対する色差を示している。 色差としては、具体的には、L
*a
*b
*表色系における色差ΔE
*abを求めた。色差ΔE
*abは、L
*a
*b
*色空間(CIE 1976)における2つの試料の座標L
*、a
*、b
*の差であるΔL
*、Δa
*、Δb
*によって定義される色差である。色差ΔE
*abは、下記式で表される。各色度座標の具体的な算出方法については、当業者によく知られているので、ここではその説明を省略する。
【0078】
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2
ΔL*=L1
*-L2
*
Δa*=a1
*-a2
*
Δb*=b1
*-b2
*
色差ΔE*abの許容範囲(許容色差)については、表2に示すような、JIS規格や各種工業界で一般的に使用されている許容色差の分類で判定を行った。
【0079】
【0080】
図7に示されているように、凹み長さCLが3.15μm(傾斜部P3全体が反射領域Rfに含まれている実施例2)を超えて増加していくと、反射率が緩やかに減少していく。また、反射白色差は、凹み長さCLが1.5μmを超えると、徐々に増加し、凹み長さCLが大きくなるにしたがってその増加率も大きくなる。また、表1に示されているように、反射白色差が大きくなると、反射白色度は黄色側にシフトする。また、透過率および透過白色差は、凹み長さCLが大きくなるにつれて増加するが、凹み長さCLが3.15μmを超えると、それ以降は透過セルギャップdtに変化がなくなるので、一定の値となる。
【0081】
本発明の実施形態では、反射白色差の許容色差は、表2の許容色差分類における「色差の大きさ5.0(経時比較した場合に、ほぼ同一と認めることが出来る)」を許容上限値とした。従って、
図7に示した例では、凹み長さCLは5.7μm以下であればよい。凹み長さCLが5.7μmの場合、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1は3.15μmであり、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2は2.55μmである。このとき、長さL2は、長さL1の0.81倍である。そのため、凹み長さCL(傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1と、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2との合計)を、長さL1の1.81倍以下にする(つまりL1+L2≦1.81・L1の関係が満足される)ことにより、反射領域Rfに傾斜部P3や下段部P2が含まれること(つまり反射セルギャップdrが部分的に大きくなりすぎること)に起因する反射白色度の黄色シフトを抑制することができる。また、それとともに、
図7および表1に示されているように、反射領域Rfに傾斜部P3および下段部P2が含まれない場合(実施例1)の90%以上の高い反射率を維持することができる。
【0082】
なお、実施例2および3のように、凹み長さCLが比較的大きい場合、透過白色差が比較的大きな値となるが、透過白色度についてはバックライトBLの調光によって色度の調節が可能であるので、反射白色度のように大きな問題とはならない。
【0083】
(実施形態2)
図9および
図10を参照しながら、本実施形態における液晶表示装置200を説明する。
図9は、液晶表示装置200を模式的に示す平面図であり、液晶表示装置200の9つの画素Pに対応した領域を示している。
図10は、液晶表示装置200を模式的に示す断面図であり、
図9中の10A-10A’線に沿った断面構造を示している。以下では、本実施形態の液晶表示装置200が、実施形態1における液晶表示装置100と異なる点を中心に説明を行う(以降の実施形態でも同様である)。
【0084】
図9および
図10に示す液晶表示装置200は、コンタクト部CPが反射層12と同層に形成された電極(反射コンタクト電極)を含まない点において、実施形態1の液晶表示装置100と異なっている。つまり、液晶表示装置200のコンタクト部CPは、第2コンタクトホールCH2内に位置する部分および第1コンタクトホールCH1に重なる部分を含む透明コンタクト電極(第2コンタクト電極)ce2を含んでいるが、反射層12と同層に形成された電極を含んでいない。コンタクト部CPの反射コンタクト電極が省略されていることにより、第1コンタクトホールCH1および第2コンタクトホールCH2が形成されている領域を遮光する遮光層の面積が小さくなるので、無効領域Ivが小さくなり、透過率が向上する。なお、
図10では、第1コンタクト電極ce1によって遮光される領域を無効領域Ivとして図示しているが、TFT基板10は、第1コンタクト電極ce1以外の遮光層として機能する部材(例えばゲート配線やソース配線)を含み得る。
【0085】
なお、本実施形態の液晶表示装置200においても、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1と、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2とが、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足しているので、反射白色度の黄色シフトが抑制される。図示している例では、液晶表示装置200の透過領域Trの外形(反射領域Rfとの境界の形状)は、実施形態1の液晶表示装置100の透過領域Trの外形と同じであるので、実施形態1について説明したシミュレーション計算による検証結果は、本実施形態の液晶表示装置200にも適用され得る。
【0086】
(実施形態3)
図11および
図12を参照しながら、本実施形態における液晶表示装置300を説明する。
図11は、液晶表示装置300を模式的に示す平面図であり、液晶表示装置300の9つの画素Pに対応した領域を示している。
図12は、液晶表示装置300を模式的に示す断面図であり、
図11中の12A-12A’線に沿った断面構造を示している。
【0087】
図11および
図12に示す液晶表示装置300は、表示面法線方向から見たとき、第1コンタクトホールCH1の中心と、第2コンタクトホールCH2の中心とが実質的に重なっている点において、実施例1の液晶表示装置100と異なっている。図示している例では、さらに、表示面法線方向から見たとき、第1コンタクトホールCH1および第2コンタクトホールCH2のそれぞれの中心と、第1コンタクト電極ce1、第2コンタクト電極ce2および第3コンタクト電極ce3のそれぞれの中心とが実質的に重なっている。
【0088】
本実施形態のように、第1コンタクトホールCH1の中心と第2コンタクトホールCH2の中心とが実質的に重なっていると、第1コンタクトホールCH1および第2コンタクトホールCH2が形成されている領域を遮光する遮光層(第3コンタクト電極ce3)の面積を小さくできるので、透過率が向上する。なお、実施形態2の液晶表示装置200について説明したのと同様に、TFT基板10は、第3コンタクト電極ce3以外の遮光層として機能する部材(例えばゲート配線やソース配線)を含み得る。
【0089】
なお、本実施形態の液晶表示装300においても、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1と、下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2とが、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足しているので、反射白色度の黄色シフトが抑制される。図示している例では、液晶表示装置300の透過領域Trの外形(反射領域Rfとの境界の形状)は、実施形態1の液晶表示装置100の透過領域Trの外形と同じであるので、実施形態1について説明したシミュレーション計算による検証結果は、本実施形態の液晶表示装置300にも適用され得る。
【0090】
(実施形態4)
図13、
図14および
図15を参照しながら、本実施形態における液晶表示装置400A、400Bおよび400Cを説明する。
図13、
図14および
図15は、それぞれ液晶表示装置400A、400Bおよび400Cを模式的に示す断面図であり、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bに対応した領域を示している。なお、
図13、
図14および
図15では、一部の構成要素の図示を省略しており、第1コンタクトホールCH1および第2コンタクトホールCH2が形成されている領域も図示していない。
【0091】
また、傾斜部P3も図示していないが、本実施形態の液晶表示装置400A、400Bおよび400Cにおいても、傾斜部P3の反射領域Rfに含まれる部分の長さL1および下段部P2の反射領域Rfに含まれる部分の長さL2は、L1+L2≦1.81・L1の関係を満足しており、そのことによって反射白色度の黄色シフトが抑制される。
【0092】
図13、
図14および
図15に示すように、液晶表示装置400A、400Bおよび400Cのカラーフィルタ層22は、赤画素P
Rに配置された赤カラーフィルタ22R、緑画素P
Gに配置された緑カラーフィルタ22Gおよび青画素P
Bに配置された青カラーフィルタ22Bを含む。青カラーフィルタ22Bの厚さt
Bは、赤カラーフィルタ22Rの厚さt
Rおよび緑カラーフィルタ22Gの厚さt
Gのそれぞれよりも大きい。そのため、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bは、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rおよび緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gのそれぞれよりも小さい。
【0093】
具体的には、
図13に示す液晶表示装置400Aでは、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rと緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gとが同じであり、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bはそれらよりも小さい(つまりdr
R=dr
G>dr
B)。また、
図14に示す液晶表示装置400Bでは、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rが緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gよりも小さく、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bが赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rよりも小さい(つまりdr
G>dr
R>dr
B)。
図15に示す液晶表示装置400Cでは、緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gが赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rよりも小さく、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bが緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gよりも小さい(つまりdr
R>dr
G>dr
B)。
【0094】
上述したように、本実施形態の液晶表示装置400A、400Bおよび400Cでは、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bは、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rおよび緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gのそれぞれよりも小さく、そのことによって、セルギャップの変動に伴う反射色度の変化を抑制することができる。以下、このことを、
図16に示す液晶表示装置400Dおよび
図17に示す液晶表示装置400Eと比較して説明する。
【0095】
図16に示す液晶表示装置400Dでは、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
R、緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gおよび青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bは、同じである(つまりdr
R=dr
G=dr
B)。また、
図17に示す液晶表示装置400Eでは、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rおよび緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gが同じであり、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bはそれらよりも大きい(つまりdr
R=dr
G<dr
B)。
【0096】
図18に、VA-ECBモードで表示を行う液晶表示装置400D(dr
R=dr
G=dr
B)について、セルギャップの変動に対する、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bの反射率変化をシミュレーション計算した結果を示す。
図18では、反射率として、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bのそれぞれの最大反射率で規格化した規格化反射率を示している。
【0097】
図18から、反射率が最大となる反射セルギャップdrが、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bそれぞれで異なっていることがわかる。これは、VA-ECBモードがツイスト角0°の表示モードであるため、波長依存性(波長分散性)が高いことに起因している。そのため、反射セルギャップdrの仕上り値にばらつきがあると、反射色度が大きくばらつくおそれがある。
【0098】
図19および表3に、液晶表示装置400A、400B、400C、400Dおよび400E(以下ではそれぞれ実施例6、7、8、9および10と呼ぶ)について、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bのそれぞれの反射セルギャップdrが平均値にある場合と、平均値に対して±0.15μmのセルギャップ変動があった場合の反射率の変化をシミュレーション計算した結果を示す。なお、
図19および表3では、反射率として、実施例9で反射セルギャップdrが平均値であるときの反射率で規格化した規格化反射率を示している。また、
図20および表4に、実施例6~10について、赤画素P
R、緑画素P
Gおよび青画素P
Bのそれぞれの反射セルギャップdrが平均値にある場合と、平均値に対して±0.15μmのセルギャップ変動があった場合の反射白色度の変化をシミュレーション計算した結果を示す。
【0099】
【0100】
【0101】
実施例9(dr
R=dr
G=dr
B)と実施例10(dr
R=dr
G<dr
B)とを比較すると、実施例10は、
図19および表3に示されているように反射率は実施例9の90%以上を維持できているものの、
図20および表4に示されているように反射白色度のばらつきは実施例9と同程度である。これに対し、実施例6、7および8は、実施例9の90%以上の反射率を維持しながら、反射白色度のばらつきが大きく改善している。このように、青画素P
Bの反射セルギャップdr
Bを、赤画素P
Rの反射セルギャップdr
Rおよび緑画素P
Gの反射セルギャップdr
Gのそれぞれよりも小さくすることによって、セルギャップの変動に伴う反射色度の変化を抑制できることがわかった。
【0102】
また、実施例7および8では実施例6よりも高い反射率が得られている。このことから、実施例7および8のように、青画素PBの反射セルギャップdrBを小さくするだけでなく、赤画素PRの反射セルギャップdrRおよび緑画素PGの反射セルギャップdrGを調整することによって、反射色度の変化を抑制しながら、反射率を改善することができることがわかった。
【0103】
赤画素PR、緑画素PGおよび青画素PBの反射セルギャップdrR、drBおよびdrGは、それぞれ赤カラーフィルタ22R、緑カラーフィルタ22Gおよび青カラーフィルタ22Bの厚さtR、tGおよびtBを変更することにより調整することができる。各カラーフィルタの厚さを変更する際に、分光特性が変化しないように、顔料濃度等を調節してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明の実施形態によると、2段電極構造およびマルチギャップ構造を有し、液晶層のツイスト角が0°である半透過型液晶表示装置において、反射白色度の黄色シフトおよび/またはセルギャップの変動に伴う反射色度の変化を抑制することができる。本発明の実施形態による半透過型液晶表示装置は、スマートウォッチ用や屋外広告向けのデジタルサイネージ用の表示装置として好適に用いられる。
【符号の説明】
【0105】
10 TFT基板
10a、20a 透明基板
11 画素電極
12 反射層
12a 反射層の第1部分
12b 反射層の第2部分
13 第1絶縁層
14 第2絶縁層
15 第1配向膜
19 透明導電層
20 対向基板
21 対向電極
22 カラーフィルタ層
22R 赤カラーフィルタ
22G 緑カラーフィルタ
22B 青カラーフィルタ
25 第2配向膜
30 液晶層
40A 裏円偏光板
40B 表円偏光板
41A 裏直線偏光板
41B 表直線偏光板
42A 第1位相差板
42B 第2位相差板
51 光源
52 導光板
53 反射板
100、100A、100B、100C、200、300 液晶表示装置
400A、400B、400C、400D、400E 液晶表示装置
LP 液晶表示パネル
BL バックライト
P 画素
PR 赤画素
PG 緑画素
PB 青画素
Rf 反射領域
Tr 透過領域
CP コンタクト部
ce1 第1コンタクト電極
ce2 第2コンタクト電極
ce3 第3コンタクト電極
CH1 第1コンタクトホール
CH2 第2コンタクトホール
P1 上段部
P2 下段部
P3 傾斜部