(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163522
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】ステータ及び回転機
(51)【国際特許分類】
H02K 1/16 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
H02K1/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074484
(22)【出願日】2022-04-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100116001
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊秀
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(72)【発明者】
【氏名】上野 駿
【テーマコード(参考)】
5H601
【Fターム(参考)】
5H601AA02
5H601AA22
5H601AA26
5H601CC01
5H601DD01
5H601DD11
5H601EE35
5H601FF17
5H601GA02
5H601GB05
5H601GB12
5H601GB22
5H601GB29
5H601GB33
5H601GC12
(57)【要約】
【課題】ティースの形状について改善したステータを提供することである。
【解決手段】ステータは、中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータの径方向外側にエアギャップを介して配置される回転機のステータであって、積層鋼板から成るステータコアを有し、前記ステータコアは、径方向外側から径方向内側に延び、径方向内側端を先端とする複数のティースを有し、前記複数のティースのうちの少なくとも一つは、径方向外側から径方向内側に延びる基部と、該基部の径方向内側で該基部よりも周方向両側に拡がるツバ部を有し、前記ツバ部は、径方向内側端に径方向外側に凹む溝部を有し、前記ツバ部の立ち上がり角度をθ1、前記溝部の立ち上がり角度をθ2、前記ティースの幅をt1、前記ツバ部の幅をt2、前記溝部の端同士の距離をwとしたとき、t2>w>t1、且つθ1>θ2、の関係を満たす。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータの径方向外側にエアギャップを介して配置される回転機のステータであって、
積層鋼板から成るステータコアを有し、
前記ステータコアは、径方向外側から径方向内側に延び、径方向内側端を先端とする複数のティースを有し、
前記複数のティースのうちの少なくとも一つは、径方向外側から径方向内側に延びる基部と、該基部の径方向内側で該基部よりも周方向両側に拡がるツバ部を有し、
前記ツバ部は、径方向内側端に径方向外側に凹む溝部を有し、
前記ツバ部の立ち上がり角度をθ1、前記溝部の立ち上がり角度をθ2、前記ティースの幅をt1、前記ツバ部の幅をt2、前記溝部の端同士の距離をwとしたとき、
t2>w>t1、且つ
θ1>θ2、
の関係を満たす、
ステータ。
【請求項2】
前記溝部の立ち上がりが曲線であり、
前記溝部の立ち上がり角度は、前記溝部の立ち上がりに内接する円の接線と、前記基部の周方向中央を通り径方向と平行な直線である基準線と直交する直線とがなす角度である、
請求項1に記載のステータ。
【請求項3】
前記ツバ部の立ち上がりが曲線であり、
前記ツバ部の立ち上がり角度は、前記ツバ部の立ち上がりに内接する円の接線と、前記基部の周方向中央を通り径方向と平行な直線である基準線と直交する直線とがなす角度である、
請求項1に記載のステータ。
【請求項4】
前記溝部は、第1溝部であり、
前記ツバ部は、前記基部の周方向中央を通り径方向と平行な直線である基準線を対称軸として、前記第1溝部と線対称な第2溝部を有する、
請求項1に記載のステータ。
【請求項5】
前記溝部は、第1溝部であり、
前記ツバ部は、前記第1溝部と非対称な第2溝部を有する、
請求項1に記載のステータ。
【請求項6】
前記溝部は、基準線よりも周方向一方側に配置された溝の底と基準線よりも周方向他方側に配置された溝の底とが連通した一つの溝部である、
請求項1に記載のステータ。
【請求項7】
前記ツバ部は、径方向内側から径方向外側に凹む複数の溝を有する、
請求項1に記載のステータ。
【請求項8】
θ2/θ1≦0.6
の関係を満たす、
請求項1に記載のステータ。
【請求項9】
請求項1から6のいずれか1項に記載の前記ステータと、
前記ロータと、
を有する、
回転機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータ及び回転機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回転機のステータとしては、ステータコアにおいてコアバックから径方向内側に延びる複数のティースを有する構造が知られている。特許文献1では、車両用回転電機の作動時に発生するノイズがドライバに目立ち難くすることを目的とし、ティースの径方向内側端のロータと対向する部分に溝を設け、隣接するティース同士で溝の個数を異ならせる構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のようにティースの径方向内側端に溝を形成することで、鉄損やNV性能が改善することが知られている。NVは、Noise・Vibrationの略称であって、トルクリプル、ラジアル力等に起因する。
【0005】
ティースの径方向内側端の溝を深くするほどNV性能に影響するトルクリプルやラジアル力が改善するが、溝を深くしすぎると例えばティースの周方向端部から溝までの距離が短くなり剛性や強度が低下するおそれがあった。
【0006】
ステータコアは、電磁鋼板を所望の形状に打ち抜いて、これを積層する積層鋼板で形成されるが、剛性が低下すると打ち抜きや製造時の機械的ストレスにより変形してしまう可能性がある。ティースの径方向内側端の形状は鉄損やNV性能に対する感度が高いため、わずかな変形でも特性への影響が大きく、ばらつきの増加や、工程能力の悪化が懸念される。このため、従来、ティースの形状について改善の余地があった。
【0007】
本発明は、ティースの形状について改善したステータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るステータは、中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータの径方向外側にエアギャップを介して配置される回転機のステータであって、積層鋼板から成るステータコアを有し、前記ステータコアは、径方向外側から径方向内側に延び、径方向内側端を先端とする複数のティースを有し、前記複数のティースのうちの少なくとも一つは、径方向外側から径方向内側に延びる基部と、該基部の径方向内側で該基部よりも周方向両側に拡がるツバ部を有し、前記ツバ部は、径方向内側端に径方向外側に凹む溝部を有し、前記ツバ部の立ち上がり角度をθ1、前記溝部の立ち上がり角度をθ2、前記ティースの幅をt1、前記ツバ部の幅をt2、前記溝部の端同士の距離をwとしたとき、t2>w>t1、且つθ1>θ2、の関係を満たす。
【0009】
上記の一態様のステータにおいて、前記溝部の立ち上がりが曲線であり、前記溝部の立ち上がり角度は、前記溝部の立ち上がりに内接する円の接線と、前記基部の周方向中央を通り径方向と平行な直線である基準線と直交する直線とがなす角度である。
【0010】
上記の一態様のステータにおいて、前記ツバ部の立ち上がりが曲線であり、前記ツバ部の立ち上がり角度は、前記ツバ部の立ち上がりに内接する円の接線と、前記基部の周方向中央を通り径方向と平行な直線である基準線と直交する直線とがなす角度である。
【0011】
上記の一態様のステータにおいて、前記溝部は、第1溝部であり、前記ツバ部は、前記基部の周方向中央を通り径方向と平行な直線である基準線を対称軸として、前記第1溝部と線対称な第2溝部を有する。
【0012】
上記の一態様のステータにおいて、前記溝部は、第1溝部であり、前記ツバ部は、前記第1溝部と非対称な第2溝部を有する。
【0013】
上記の一態様のステータにおいて、前記溝部は、基準線よりも周方向一方側に配置された溝の底と基準線よりも周方向他方側に配置された溝の底とが連通した一つの溝部である。
【0014】
上記の一態様のステータにおいて、前記ツバ部は、径方向内側から径方向外側に凹む複数の溝を有する。
【0015】
上記の一態様のステータにおいて、
θ2/θ1≦0.6
の関係を満たす。
【0016】
本発明の一態様に係る回転機は、前記ステータと、前記ロータと、を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一態様によれば、ティースの形状について改善したステータを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るステータコアを軸方向一方側から見た側面図である。
【
図2】本発明の実施例1に係るティースを示す図であって、
図1に示したティース122を拡大して示す側面図である。
【
図3】θ2/θ1<1の範囲条件でθ2を変えた場合の損失の変化を示すグラフである。
【
図4】θ2/θ1<1の範囲条件でθ2を変えた場合の電磁力(ラジアル力)の変化を示すグラフである。
【
図5】本発明の実施例2に係るティースを示す図であって、
図1に示したティース122に相当するティース1122を拡大して示す側面図である。
【
図6】本発明の実施例3に係るティースを示す図であって、
図1に示したティース122に相当するティース2122を拡大して示す側面図である。
【
図7】本発明の実施例4に係るティースを示す図であって、
図1に示したツバ部1131に相当するツバ部3131を拡大して示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るステータについて説明する。なお、以下の図面においては、各構成をわかり易くするために、実際の構造と各構造における縮尺及び数等を異ならせる場合がある。
【0020】
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、
図1に示す中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。Y軸方向は、中心軸Jに対する径方向のうち
図1の上下方向とする。X軸方向は、Z軸方向及びY軸方向の両方と直交する方向とする。X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向のいずれにおいても、図中に示す矢印が指す側を+側、反対側を-側とする。
【0021】
また、以下の説明においては、Z軸方向の正の側(+Z側)を「一方側」と呼び、Z軸方向の負の側(-Z側)を「他方側」と呼ぶ。なお、一方側及び他方側とは、単に説明のために用いられる名称であって、実際の位置関係及び方向を限定しない。また、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(Z軸方向)を単に「軸方向」と呼び、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周りを単に「周方向」と呼ぶ。径方向において中心軸Jに近づく側を「径方向内側」と呼び、中心軸Jから遠ざかる側を「径方向外側」と呼ぶ。周方向において、図中に示す矢印が指す側を+θ側、反対側を-θ側とする。
【0022】
なお、本明細書において、「軸方向に延びる」とは、厳密に軸方向(Z軸方向)に延びる場合に加えて、軸方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、「径方向に延びる」とは、厳密に径方向、すなわち、軸方向(Z軸方向)に対して垂直な方向に延びる場合に加えて、径方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また「平行」とは、厳密に平行な場合に加えて、互いに成す角が45°未満の範囲で傾いた場合も含む。
【0023】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るステータコアを軸方向一方側から見た側面図である。ステータコア100は、モータのステータで用いられる。モータは回転機の一例である。モータは、中心軸Jに沿って延びるシャフトを有するロータと、シャフトをロータよりも軸方向一方側で軸支する第1軸受と、シャフトをロータよりも軸方向他方側で軸支する第2軸受と、ロータの径方向外側にエアギャップを介して配置されるステータと、を備える。ステータは、ステータコア100及びステータコイルを有する。
【0024】
ステータコア100は、
図1に示す形状に打ち抜いた複数の電磁鋼板を軸方向に積層して形成される。ステータコア100は、径方向外側で周方向全周に亘るコアバック110と、コアバック110の内周側から径方向内側に延びる複数のティース120と、を有する。複数のティース120のそれぞれと、隣接するティース120との間にはスロットが形成される。スロットは、ステータコイルを収容する。ティース121、ティース122及びティース123のそれぞれは、複数のティース120のうちの一つである。
【実施例0025】
図2は、本発明の実施例1に係るティースを示す図であって、
図1に示したティース122を拡大して示す側面図である。以下の説明では、ティース122の形状について説明するが、本実施形態では複数のティース120のすべてがティース122と同じ形状である。なお、複数のティース120のうちの少なくとも一つが、以下に説明するティース122の形状であってもよい。
【0026】
ティース122は、コアバック110の内周側から径方向内側に延びる基部140を有する。ティース122は、基部140の径方向内側に、基部131よりも周方向両側に拡がるツバ部131を有する。
図2において、基準線Kは、基部140の周方向中央を通り、径方向と平行な直線である。ティース122は、基準線Kを対称軸とした線対称な形状である。ティース122が線対称であることから、以下の説明では、ティース122の形状について基準線Kよりも-θ側について主に説明する。
【0027】
基部140の-θ側の縁は直線141で形成される。直線141の径方向外側端は、コアバック110の内周に繋がる。直線141は、径方向外側端から径方向内側に延びる。直線141は、径方向外側よりも径方向内側の方が基準線Kに近い。基部140の径方向内側端の-θ側縁と+θ側縁とを結ぶ直線は、基準線Kと直交する。基部140の径方向内側端の-θ側縁と+θ側縁とを結ぶ直線の長さ(以下「ティースの幅」ともいう)はt1である。
【0028】
ツバ部131の-θ側の縁は直線132及び直線138で形成される。直線132の径方向外側端は、直線141の径方向内側端に繋がる。直線132は、径方向外側端から径方向内側に延びる。直線132は、径方向内側よりも径方向外側の方が基準線Kに近い。直線132が、基準線Kと直交する直線となす角の角度(以下「ツバ部の立ち上がり角度」ともいう)はθ1である。
【0029】
直線138の径方向外側端は、直線132の径方向内側端に繋がる。直線138は、径方向外側端から径方向内側に延びる。直線138は、基準線Kと平行である。
【0030】
ツバ部131の径方向内側の縁は直線139、直線133、直線134及び直線136で形成される。直線139の-θ側端は、直線138の径方向内側端に繋がる。直線139は、-θ側から+θ側に延びる。直線139は、基準線Kと平行である。
【0031】
直線133の-θ側端は、直線139の+θ側端に繋がる。直線133は、-θ側から+θ側に延びる。直線133は、-θ側よりも+θ側の方がコアバック110に近い。直線133が、基準線Kと直交する直線となす角の角度(以下「溝部の立ち上がり角度」ともいう)はθ2である。
【0032】
直線134の-θ側端は、直線133の+θ側端に繋がる。直線134は、-θ側から+θ側に延びる。直線134は、+θ側よりも-θ側の方がコアバック110に近い。
【0033】
直線136の-θ側端は、直線134の+θ側端に繋がる。直線136は、-θ側から+θ側に延びる。直線136は、基準線Kと直交する。
【0034】
ツバ部131は、直線133及び直線134によって形成され、直線139及び直線136の径方向位置よりも径方向外側に凹む溝部135を有する。ツバ部131は、基準線Kよりも+θ側に、溝部135に相当する溝部137を有する。
【0035】
溝部135の-θ側端と溝部137の+θ側端とを結ぶ直線は、基準線Kと直交する。溝部135の-θ側端と溝部137の+θ側端とを結ぶ直線の長さ(以下「溝部の端同士の距離」ともいう)はwである。
ツバ部131の径方向内側端における-θ側端と+θ側端とを結ぶ直線は、基準線Kと直交する。ツバ部131の径方向内側端における-θ側端と+θ側端とを結ぶ直線の長さ(以下「ツバ部の幅」ともいう)はt2である。
【0036】
本実施例では、θ1>θ2となるように、すなわちツバ部131が先細りになるように溝部135を設け、且つ、上述のt1、t2及びwの関係は、t2>w>t1である。本実施例では、基準線Kを対称軸として線対象となるように、溝部135及び溝部137を設けているが、溝部135と溝部137との間にさらに溝部を設けてもよい。また、本実施例では、基準線Kを対称軸として線対象としているが、θ1>θ2であれば非対称な形状であってもよい。また、溝部135及び溝部137は2本の直線で構成されるものに限らず、円形状、円弧形状、楕円形状などの曲線で形成されるものであってもよいし、3本以上の直線で形成されるものであってもよい。
【0037】
本実施例によれば、θ1>θ2としてツバ部131の根元を広くすることで、変形に対する十分な剛性を確保できる。この構成により、鉄損やNV性能を溝が無い場合よりも低減することができる。
【0038】
溝部135の深さは、深くするほど鉄損やNV性能が改善する傾向ではあるが、深くするほど実効ギャップ長が広がるためトルクが低下する。つまり、同じトルクを出す場合は電流を大きくする必要があり銅損が悪化する。このためNV性能だけではなくモータ効率も考える場合、両者のバランスをとって溝部135の深さを決定するのが望ましい。
【0039】
図3は、θ2/θ1<1の範囲条件でθ2を変えた場合の損失の変化を示すグラフである。
図3において、横軸はθ2/θ1であり、縦軸は損失である。
図4は、θ2/θ1<1の範囲条件でθ2を変えた場合の電磁力(ラジアル力)の変化を示すグラフである。
図4において、横軸はθ2/θ1であり、縦軸はラジアル力である。
図3及び
図4では、θ2/θ1=0、すなわち溝部135がない場合の損失及びラジアル力の変化を1として正規化している。
【0040】
図3を参照してわかるように、ステータ鉄損はθ2/θ1を大きく(溝部135を深く)するほど改善していくが、トルク低下により銅損が悪化するためモータの損失(銅損+鉄損)としては変化が小さい。鉄損をステータ鉄損とロータ鉄損に分離するとθ2/θ1≦0.6の範囲では、ロータ鉄損が、溝部135がない場合よりも改善していることが確認できる。回転体であるロータは冷却が難しいため、ロータ損失の改善は熱的に有利である。ラジアル力に関しては、θ2/θ1<1の範囲では溝部135を深くするほど改善していることが確認できる。以上から、θ1>θ2とすることで剛性を確保しつつNV性能を改善でき、より好ましくはθ2/θ1≦0.6と設定することでNV性能向上と効率、熱性能向上を両立できる。
実施例2では、ツバ部1131は、溝部1135と溝部1137との間に、溝部1136を有する。実施例2においても、θ1>θ2とすることで剛性を確保しつつNV性能を改善でき、より好ましくはθ2/θ1≦0.6と設定することでNV性能向上と効率、熱性能向上を両立できる。