(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163622
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】物品支持台、供給装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 1/18 20060101AFI20231102BHJP
B65H 1/04 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
B65H1/18 A
B65H1/18 310
B65H1/04 320C
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074640
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】武智 太郎
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA02
3F343FA17
3F343FB01
3F343FC04
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA12
3F343HA17
3F343HA18
3F343HD09
3F343HD16
3F343HD18
3F343KB03
3F343KB17
3F343LA14
3F343LA15
3F343LC27
3F343LD04
3F343LD10
3F343MA09
3F343MA32
3F343MB09
3F343MC03
(57)【要約】
【課題】 部分的に厚さが異なる薄板状物品が複数積層された物品束を好適に支持することが可能な物品支持台を提供する。
【解決手段】 物品支持台5は、部分的に厚さが異なる薄板状物品が複数枚積層された物品束の中から、最上部の前記薄板状物品を給送部によってエアーで吸着して給送する供給装置において、最上部の前記薄板状物品と前記給送部との間に隙間を空けた状態で前記物品束を支持するものであって、薄板状物品の薄い部位を支持する第一の支持部40と、薄板状物品の厚い部位を支持する上下動可能な第二の支持部50と、物品束の最上部の薄板状物品が鉛直方向において所定範囲内となるように、第二の支持部50の高さを調節する調節部60と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部分的に厚さが異なる薄板状物品が複数枚積層された物品束の中から、最上部の前記薄板状物品を給送部によってエアーで吸着して給送する供給装置において、最上部の前記薄板状物品と前記給送部との間に隙間を空けた状態で前記物品束を支持する物品支持台であって、
前記薄板状物品の薄い部位を支持する第一の支持部と、
前記薄板状物品の厚い部位を支持する上下動可能な第二の支持部と、
前記物品束の最上部の前記薄板状物品が鉛直方向において所定範囲内となるように、前記第二の支持部の高さを調節する調節部と、
を備える物品支持台。
【請求項2】
前記調節部は、前記第二の支持部を上方に付勢する付勢部を備える、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項3】
前記第二の支持部は、前記第一の支持部に対して回動可能に軸支されている、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項4】
前記第二の支持部は、前記薄板状物品の有無を検知するセンサを保持可能なセンサ保持部を備える、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項5】
前記第一の支持部は、当該第一の支持部の上部に嵩上げ部を装着可能である、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項6】
前記物品束を支持していない状態の前記第二の支持部よりも低い位置において、前記物品束の前記第二の支持部側となる端部の位置を規制する位置規制部を備える、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項7】
前記位置規制部において前記物品束と対向する面には、上下方向に延びるリブが形成されている、
請求項6に記載の物品支持台。
【請求項8】
前記第二の支持部における前記第一の支持部とは反対側に、前記物品束を支持する第三の支持部を備える、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項9】
前記第一の支持部、前記第二の支持部及び前記調節部の組み合わせを一対備え、
一対の前記組み合わせは、前記物品束の幅方向に配列されている、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項10】
一対の前記第二の支持部において前記物品束を支持する部位同士の間隔は、一対の前記第一の支持部において前記物品束を支持する部位同士の間隔よりも小さい、
請求項9に記載の物品支持台。
【請求項11】
一対の前記組み合わせを連結する連結部を備え、
前記連結部には、取手部が形成されている、
請求項9に記載の物品支持台。
【請求項12】
前記薄板状物品は、封筒である、
請求項1に記載の物品支持台。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の物品支持台と、
前記物品支持台によって支持された前記物品束のうち、最上部の前記薄板状物品をエアーで吸着して給送する前記給送部と、
を備える供給装置。
【請求項14】
前記物品支持台によって支持された前記物品束のうち、最上部の前記薄板状物品を浮上させる浮上部を備え、
前記給送部は、浮上した前記薄板状物品を給送する、
請求項13に記載の供給装置。
【請求項15】
前記第二の支持部は、前記薄板状物品の給送方向において、前記第一の支持部よりも下流側に配置されている、
請求項13に記載の供給装置。
【請求項16】
上下方向に移動可能な昇降板部を備え、
前記物品支持台は、前記昇降板部上に設けられている、
請求項13に記載の供給装置。
【請求項17】
請求項13に記載の供給装置と、
前記供給装置から供給された前記薄板状物品に画像を形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄板状物品を支持する物品支持台、並びに、当該物品支持台を備える供給装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置に関して、画像形成対象となる封筒を収容するトレイにおいて封筒の後端部を検知する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる画像形成装置において、薄板状物品は、積層された状態の物品束としてトレイ内に収容される。そのため、薄板状物品が封筒等といった部分的に厚さが異なるものである場合には、物品束において最上部となる薄板状物品は、厚さの違いの積み重ねによって、傾斜した姿勢となってしまう。かかる傾斜した姿勢の薄板状物品は、トレイ外への供給に支障をきたすおそれがあるため、積層される枚数が少なく制限されてしまう。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、部分的に厚さが異なる薄板状物品が複数積層された物品束を好適に支持することが可能な物品支持台、供給装置及び画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明は、以下の構成を備える。
1.部分的に厚さが異なる薄板状物品が複数枚積層された物品束の中から、最上部の前記薄板状物品を給送部によってエアーで吸着して給送する供給装置において、最上部の前記薄板状物品と前記給送部との間に隙間を空けた状態で前記物品束を支持する物品支持台であって、前記薄板状物品の薄い部位を支持する第一の支持部と、前記薄板状物品の厚い部位を支持する上下動可能な第二の支持部と、前記物品束の最上部の前記薄板状物品が鉛直方向において所定範囲内となるように、前記第二の支持部の高さを調節する調節部と、を備える物品支持台。
2.前記調節部は、前記第二の支持部を上方に付勢する付勢部を備える、前記1に記載の物品支持台。
3.前記第二の支持部は、前記第一の支持部に対して回動可能に軸支されている、前記1に記載の物品支持台。
4.前記第二の支持部は、前記薄板状物品の有無を検知するセンサを保持可能なセンサ保持部を備える、前記1に記載の物品支持台。
5.前記第一の支持部は、当該第一の支持部の上部に嵩上げ部を装着可能である、前記1に記載の物品支持台。
6.前記物品束を支持していない状態の前記第二の支持部よりも低い位置において、前記物品束の前記第二の支持部側となる端部の位置を規制する位置規制部を備える、前記1に記載の物品支持台。
7.前記位置規制部において前記物品束と対向する面には、上下方向に延びるリブが形成されている、前記6に記載の物品支持台。
8.前記第二の支持部における前記第一の支持部とは反対側に、前記物品束を支持する第三の支持部を備える、前記1に記載の物品支持台。
9.前記第一の支持部、前記第二の支持部及び前記調節部の組み合わせを一対備え、一対の前記組み合わせは、前記物品束の幅方向に配列されている、前記1に記載の物品支持台。
10.一対の前記第二の支持部において前記物品束を支持する部位同士の間隔は、一対の前記第一の支持部において前記物品束を支持する部位同士の間隔よりも小さい、前記9に記載の物品支持台。
11.一対の前記組み合わせを連結する連結部を備え、前記連結部には、取手部が形成されている、前記9に記載の物品支持台。
12.前記薄板状物品は、封筒である、前記1に記載の物品支持台。
13.前記1から12のいずれかに記載の物品支持台と、前記物品支持台によって支持された前記物品束のうち、最上部の前記薄板状物品をエアーで吸着して給送する給送部と、を備える供給装置。
14.前記物品支持台によって支持された前記物品束のうち、最上部の前記薄板状物品を浮上させる浮上部を備え、前記給送部は、浮上した前記薄板状物品を給送する、前記13に記載の供給装置。
15.前記第二の支持部は、前記薄板状物品の給送方向において、前記第一の支持部よりも下流側に配置されている、前記13に記載の供給装置。
16.上下方向に移動可能な昇降板部を備え、前記物品支持台は、前記昇降板部上に設けられている、前記13に記載の供給装置。
17.前記13に記載の供給装置と、前記供給装置から供給された前記薄板状物品に画像を形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、部分的に厚さが異なる薄板状物品が複数積層された物品束を好適に支持することができ、積層枚数が多い場合でも、最上部の薄板状物品を好適な姿勢とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る供給装置を模式的に示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る供給装置を模式的に示す側面図(
図1のII-II線断面図)である。
【
図3】本発明の実施形態に係る供給装置で用いられる物品支持台セットを模式的に示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る供給装置で用いられる物品支持台セットを模式的に示す側面図である。
【
図5】薄板状物品の一例としての角形和封筒を模式的に示す背面図である。
【
図6】薄板状物品の一例としての中貼の長形和封筒を模式的に示す背面図である。
【
図7】薄板状物品の一例としてのスミ貼の長形和封筒を模式的に示す背面図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る物品支持台セットによる、角形和封筒の支持状態の例を模式的に示す平面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る物品支持台セットによる、角形和封筒の支持状態の例を模式的に示す側面図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る物品支持台セットによる、角形和封筒の支持状態の例を模式的に示す側面図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る物品支持台による、中貼タイプの長形和封筒の支持状態の例を模式的に示す平面図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る物品支持台による、中貼タイプの長形和封筒の支持状態の例を模式的に示す側面図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る物品支持台による、スミ貼タイプの長形和封筒の支持状態の例を模式的に示す平面図である。
【
図14】本発明の実施形態に係る物品支持台による、スミ貼タイプの長形和封筒の支持状態の例を模式的に示す背面図である。
【
図15】本発明の実施形態に係る画像形成装置を模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、参照図面において、「前後」は、薄板状物品の給送方向(下流側が前、上流側が後)を示し、「左右」は、薄板状物品の幅方向(給送方向及び上下方向に直交する方向)をそれぞれ示している。
【0010】
<供給装置>
図1及び
図2に示すように、本発明の実施形態に係る供給装置1は、上下方向に複数枚積層された薄板状物品2に空気を吹き付けることによって薄板状物品2を浮上させて分離し、分離した薄板状物品2を搬送して外部に供給する空気分離方式のものである。供給装置1は、基本構成として、底壁部201と、前壁部202と、昇降板部203と、位置規制部204と、左右一対の浮上部205,205と、前方の浮上部206と、給送部207と、を備える。また、供給装置1は、センサ221,222と、制御部223と、を備える。
【0011】
≪底壁部≫
底壁部201は、水平方向(前後方向及び左右方向)に延在しており、供給装置1の床面を構成する。
【0012】
≪前壁部≫
前壁部202は、底壁部201の前端部から上方に延設されている。前壁部202は、昇降板部203上に設けられた薄板状物品2の前端部の位置(すなわち、薄板状物品2の前方への移動)を規制する位置規制部である。
【0013】
≪昇降板部≫
昇降板部203は、底壁部201の上側に設けられており、水平方向に延在し、上下方向に移動可能に構成されている板状の金属製部材である。昇降板部203には、位置規制部204及び浮上部205の移動を許容するための孔部、切欠部等が形成されている。
【0014】
≪位置規制部≫
位置規制部204は、底壁部201の上側において昇降板部203から上方に突出するように設けられており、昇降板部203上に設けられた薄板状物品2の後端部の位置(すなわち、薄板状物品2の後方への移動)を規制する。位置規制部204は、底壁部201に対して手動によって前後方向に移動可能に構成されており、様々なサイズの薄板状物品2に対応可能である。
【0015】
≪浮上部≫
浮上部205は、底壁部201の上側において昇降板部203から上方に突出するように設けられており、昇降板部203上に設けられた薄板状物品2のうち、最上部の薄板状物品2に側方から空気を吹き付け、薄板状物品2を浮上させるファンである。浮上部205は、底壁部201に対して手動によって左右方向に移動可能に構成されており、様々なサイズの薄板状物品2に対応可能である。一対の浮上部205においてファンが収容される筐体部は、昇降板部203上に設けられた薄板状物品2の幅方向端部の位置(すなわち、薄板状物品2の幅方向への移動)を規制する位置規制部としても機能する。
【0016】
≪浮上部≫
浮上部206は、昇降板部203上に設けられた薄板状物品2のうち、最上部の薄板状物品2に前方から空気を吹き付け、薄板状物品2を浮上させるファンである。
【0017】
≪給送部≫
給送部210は、前壁部202の上方に設けられており、浮上部206によって浮上した薄板状物品2をエアーで吸着した状態で搬送して供給装置1の外部(前方)に給送する。給送部210は、駆動ローラ211及び従動ローラ212と、駆動ローラ211及び従動ローラ212に巻回される、複数の孔部を有する無端ベルトである吸引ベルト213と、吸引ベルト213の内周部に設けられている吸引部214と、を備える。
【0018】
≪センサ≫
センサ221は、昇降板部203に設けられており、当該センサ221の上方に設けられた薄板状物品2(の有無)を検知し、検知結果を制御部223へ出力する。センサ222は、前壁部202の上部に設けられており、当該センサ222と同じ高さに存在する薄板状物品2(の有無)を検知し、検知結果を制御部223へ出力する。
【0019】
≪制御部≫
制御部223は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力回路等によって構成されている。制御部223は、センサ221によって薄板状物品2が検知された場合に、図示しない機構(モータ等)を制御することによって、昇降板部203を上昇させる。ここで、制御部223は、センサ222によって薄板状物品2が検知された場合に、図示しない機構を停止することによって、昇降板部203(すなわち、最上部の薄板状物品2)を所望の高さに設定する。ここで、最上部の薄板状物品2と給送部210(吸引ベルト213の下面)との隙間Cは、所定の値に設定される。かかる状態において、浮上部205,206は、最上部の薄板状物品2に対して空気を吹付可能に構成されている。また、吸引ベルト213は、最上部の薄板状物品2から所定高さだけ上方に位置する。
【0020】
続いて、制御部223は、浮上部205,206を制御することによって、最上部の薄板状物品2を浮上させる。また、制御部223は、吸引部214を制御することによって、浮上した薄板状物品2を吸引して吸引ベルト213に吸着させる(エアーによる吸着)とともに、駆動ローラ211を回転させるためのモータ等を制御することによって、吸引ベルト213に吸着された薄板状物品2を搬送して供給装置1の外部に供給する。
【0021】
<物品支持台セット>
図3及び
図4に示すように、本発明の実施形態に係る物品支持台セット4は、封筒等の部分的に厚さが異なる薄板状物品2を供給装置1によって供給する場合に、昇降板部203上に設けられ、複数の薄板状物品2の積層体である物品束3を支持するために用いられる。物品支持台セット4は、物品支持台5と、一対の補助用物品支持台6,6と、を備える。
【0022】
<物品支持台>
物品支持台5は、一対の基部10,10と、位置規制部20と、連結部30と、を備える。また、物品支持台5は、基部10ごとに、第一の支持部40と、第二の支持部50と、調節部60と、嵩上げ部70と、前後一対の第三の支持部80,80と、を備える。
【0023】
<基部>
基部10は、薄板状物品2の給送方向すなわち前後方向に延びる長板状の金属製部材である。基部10は、磁力によって昇降板部203に固定可能である。一対の基部10,10は、幅方向に所定の間隔を空けて互いに平行に設けられている。本実施形態において、一対の基部10,10は、矩形枠形状を呈する金属製部材の互いに対向する2辺である。すなわち、一対の基部10,10の前端部同士は、幅方向に延びる前辺部11によって一体に繋がっており、一対の基部10,10の後端部同士は、幅方向に延びる後辺部12によって一体に繋がっている。
【0024】
<位置規制部>
位置規制部20は、一対の基部10,10の前端部同士を互いに連結するとともに、当該物品支持台5によって支持された複数の薄板状物品2の積層体である物品束3の前端部の位置を規制する樹脂製部材である。位置規制部20は、底壁部21と、底壁部21の前端部から上方に延設される前壁部22と、前壁部22の上端部における幅方向中間部から上方に延設される延出壁部23と、を一体に備える。底壁部21の後端部は、一対の基部10,10の前端部及び前辺部11に対して固定されている。前壁部22及び延出壁部23の後面は、側面視で回動軸A1,A2を中心とする円弧形状を呈する。
【0025】
また、位置規制部20は、前壁部22及び延出壁部23の後面から後方に立設される複数のリブ24を備える。リブ24は、上下方向に延びており、複数のリブ24は、幅方向に等間隔に配置されている。リブ24の先端部(後端面)は、側面視で回動軸A1,A2を中心とする円弧形状を呈する。
【0026】
<連結部>
連結部30は、一対の基部10,10の後端部同士を互いに連結する樹脂製部材である。連結部30は、底壁部31と、底壁部31の後端部から上方に延設される後壁部32と、を一体に備える。底壁部31の前端部は、一対の基部10,10の後端部及び後辺部12に対して固定されている。後壁部32の上部には、取手部33が形成されている。取手部33は、後壁部32を前後方向に貫通する孔部を有し、利用者によって把持可能に構成されている。
【0027】
連結部30は、底壁部31から下方に延設される下突部を備える。下突部は、昇降板部203の幅方向中央部において前後方向に延びる溝部に内嵌されることによって、連結部30の幅方向の移動を規制し、物品支持台5の幅方向における位置決めを行う。
【0028】
<第一の支持部>
第一の支持部40は、底壁部41と、底壁部41の幅方向両端部から上方に延設される一対の側壁部42,42と、を一体に備える樹脂製部材である。底壁部41は、基部10と略同一の幅寸法に形成されており、基部10の長手方向中間部に取り付けられている。第一の支持部40は、側壁部42の上面において、物品束3のうち、薄板状物品2の薄い部位2Xが重ねられた部分を支持する(
図8参照)。
【0029】
側壁部42は、前後方向に幅広の下部42aと、下部42aの上端部から上方に延設されており、上方に行くにつれて後方へ幅狭となる傾斜部42bと、傾斜部42bから上方に延設されており、下部42aよりも前後方向に幅狭の上部42cと、を一体に備える。傾斜部42bは、後記する第二の支持部50の中間部52との干渉を避けるための部位であり、上部42cは、後記する嵩上げ部70が装着される部位である。
【0030】
<第二の支持部>
第二の支持部50は、前後方向に延びており、後方から順に、基端部51と、中間部52と、先端部53と、を一体に備える樹脂製部材である。基端部51は、一対の側壁部42,42間に収容されており、一対の側壁部42,42に対して回動軸A1周りに回動可能に軸支されている。基端部51は、物品束3の未支持状態において、側面視で前方に行くにつれて上方に向かうように傾斜している。中間部52は、物品束3の未支持状態において、側面視で前方に行くにつれて上方に向かうように傾斜している。また、中間部62は、平面視で前方に行くにつれて幅方向内側に向かうように傾斜している。先端部53は、物品束3の未支持状態において、側面視で略水平方向に延びている。第二の支持部50は、先端部53の上面において、物品束3のうち、薄板状物品2の厚い部位2Yが重ねられた部分を支持する(
図8参照)。また、第一の支持部40及び/又は第二の支持部50には、物品束3の未支持状態において、先端部53が水平よりも上方に移動するような第二の支持部50の回動を規制する回動規制部が設けられている。
【0031】
先端部53は、センサ221を保持可能な凹部であるセンサ保持部53aと、センサ保持部53aの底面に形成された貫通孔部53bと、を備える。センサ221は、昇降板部203及び先端部53のセンサ保持部53aのそれぞれに対して着脱可能である。センサ保持部53aに収容されて保持されたセンサ221は、貫通孔部53bを通る配線によって制御部223と接続される。
【0032】
<調節部>
調節部60は、物品束3の最上部の薄板状物品2が鉛直方向において所定範囲R(
図9参照)内となるように、第二の支持部50の先端部53の高さを調節する。すなわち、最上部の薄板状物品2は、その面内の各位置の高さの差が所定範囲R以下であり、略水平な姿勢となる。一方、最下部の薄板状物品2は、高さが異なる第一の支持部40(嵩上げ部70)及び第二の支持部50によって支持されているため、その面内の各位置の高さの差が所定範囲Rを超えており、傾斜した姿勢となる。本実施形態において、調節部60は、第二の支持部50を上方へ弾性的に付勢する付勢部であり、例えば、第二の支持部50の回動軸A1に設けられた巻きバネである。
【0033】
所定範囲Rは、対象となる薄板状物品2の厚さ、当該薄板状物品2の供給先の通路の上下方向の寸法等に基づいて予め設定された値である。物品支持台5において、調節部60の付勢力、第一の支持部40の側壁部42及び第二の支持部50の先端部53の距離等は、最上部の薄板状物品2が所定範囲R内となるように適宜設定されている。
【0034】
かかる調節部60は、物品束3における最上部の薄板状物品2の薄い部位2Xと厚い部位2Yの高さの差が、物品束3における最下部の薄板状物品2の薄い部位2Xと厚い部位2Yの高さの差よりも小さくなるように、第二の支持部50の先端部53の高さを調節する。
【0035】
<嵩上げ部>
嵩上げ部70は、第一の支持部40の一対の側壁部42,42の上端部に着脱可能な樹脂製部材である。嵩上げ部70は、上壁部71と、上壁部71の前端部から下方に延設される前壁部72と、上壁部71の後端部から下方に延設される後壁部73と、を一体に備える。嵩上げ部70は、側壁部42,42に対して前後方向に移動不能に嵌合される。
【0036】
<第三の支持部>
第三の支持部80は、底壁部81と、底壁部81の幅方向両端部から上方に延設される一対の側壁部82,82と、を一体に備える樹脂製部材である。底壁部81は、基部10と略同一の幅寸法に形成されており、基部10の長手方向後部に対して着脱可能に取り付けられている。第三の支持部80は、第一の支持部40の後方に設けられており、側壁部82の上面において、物品束3のうち、薄板状物品2の薄い部位2Xが重ねられた部分を支持する(
図8参照)。
【0037】
<補助用物品支持台>
補助用物品支持台6は、物品支持台5の幅方向外側に設けられており、基部110と、支持部120と、調節部130と、を備える。
【0038】
<基部>
基部110は、前後方向に延びる長板状の底壁部111と、底壁部111の前後方向中間部において幅方向両端部から上方に延設される一対の側壁部112,112と、底壁部111の後部において上方に延設される取手部113と、を一体に備える樹脂製部材である。底壁部111の下面には、昇降板部203に対して磁力によって固定可能な金属片等が取り付けられていてもよい。
【0039】
<支持部>
支持部120は、前後方向に延びており、後方から順に、基部121と、先端部122と、を一体に備える。基部121の後端部は、一対の側壁部112,112間に収容されており、一対の側壁部112,112に対して回動軸A2周りに回動可能に軸支されている。基部121は、物品束3の未支持状態において、第二の支持部50の基端部51及び中間部52と同様に、側面視で前方に行くにつれて上方に向かうように傾斜している。先端部122は、物品束3の未支持状態において、第二の支持部50の先端部53と同様に、側面視で略水平方向に延びている。支持部120は、先端部122の上面において、物品束3のうち、薄板状物品2の厚い部位2Yが重ねられた部分を支持する(
図8参照)。また、基部110及び/又は支持部120には、物品束3の未支持状態において、先端部122が水平よりも上方に移動するような支持部120の回動を規制する回動規制部が設けられている。
【0040】
<調節部>
調節部130は、物品束3の最上部の薄板状物品2が鉛直方向において所定範囲R(
図9参照)内となるように、支持部120の先端部122の高さを調節する。本実施形態において、調節部130は、支持部120を上方へ弾性的に付勢する付勢部であり、例えば、支持部120の回動軸A2に設けられた巻きバネである。
【0041】
<支持部の位置及び高さの関係>
物品束3の未支持状態において、第一の支持部40の側壁部42に外嵌めされた嵩上げ部70の上壁部71の上面、第二の支持部50の先端部53の上面、第三の支持部80の側壁部82の上面、支持部120の先端部122の上面、及び、延出壁部43の上縁部は、同じ高さに設定されている。また、第二の支持部50の先端部53及び支持部120の先端部122は、前後方向において同じ位置に存在し、幅方向に配列されている。一対の第二の支持部50の先端部53の間隔は、一対の第一の支持部40の内側の側壁部42,42の間隔、及び、一対の第三の支持部80の内側の側壁部82,82の間隔よりも狭い。換言すると、一対の第一の支持部40の間隔、及び、一対の第三の支持部80の間隔は、位置規制部204が配置可能な寸法に設定されている。
【0042】
<角形の和封筒>
図5に示すように、薄板状物品2の一例としての角形の和封筒2Aは、幅方向に直交する方向において、重ね代によって閉部が形成されている底部が厚い部位2Yとなり、底部以外の部位が薄い部位2Xとなる。
【0043】
<中貼タイプの長形の和封筒>
図6に示すように、薄板状物品2の一例としての中貼タイプの長形の和封筒2Bは、幅方向に直交する方向において、重ね代によって閉部が形成されている底部が厚い部位2Yとなり、底部以外の部位が薄い部位2Xとなる。また、中貼タイプの長形の和封筒2Bは、幅方向において、重ね代によって閉部が形成されている幅方向中央部が厚い部位2Yとなり、その他の部位が薄い部位2Xとなる。
【0044】
<スミ貼タイプの長形の和封筒>
図7に示すように、薄板状物品2の一例としてのスミ貼タイプの長形の和封筒2Cは、幅方向に直交する方向において、重ね代によって閉部が形成されている底部が厚い部位2Yとなり、底部以外の部位が薄い部位2Xとなる。また、スミ貼タイプの長形の和封筒2Cは、幅方向において、重ね代によって閉部が形成されている幅方向一端部が厚い部位2Yとなり、その他の部位が薄い部位2Xとなる。
【0045】
<和封筒(角形)の支持手法>
図8及び
図9に示すように、角形の和封筒2Aが積層された物品束3は、物品支持台セット4によって支持されるとともに、第一の支持部40、並びに、和封筒2Aのサイズに応じて位置が調整された位置規制部204及び浮上部205,205によって位置決めされる。角形の和封筒2Aが積層された物品束3において、薄い部位2Xが重ねられた部分は、第一の支持部40上に設けられた嵩上げ部70の上壁部71及び第三の支持部80の側壁部82,82上に載置されて支持される。また、角形の和封筒2Aが積層された物品束3において、厚い部位2Yが重ねられた部分は、第二の支持部50の先端部53上及び支持部120の先端部122上に載置されて支持される。ここで、第二の支持部50は、厚い部位2Yの重みによって、調節部60の付勢力に抗しながら先端部53が下がるように回動軸A1周りに回動する。また、支持部120は、厚い部位2Yの重みによって、調節部130の付勢力に抗しながら先端部122が下がるように回動軸A2周りに回動する。かかる状態において、先端部53,122(の上面)は、側面視で前方に行くにつれて下方に向かうように傾斜した姿勢で、物品束3のうち厚い部位2Yが重ねられた部分を支持する。
【0046】
かかる状態では、物品束3の最下部の和封筒2Aにおいて、厚い部位2Yは、薄い部位2Xよりも低い位置となる。また、物品束3の最上部の和封筒2Aにおいて、厚い部位2Yは、薄い部位2Xと略同じ高さとなる。すなわち、最上部の和封筒2Aにおいて、薄い部位2X及び厚い部位2Yは、鉛直方向における位置が所定の範囲R内(略水平)に収まる。すなわち、物品支持台セット4によって支持された状態で、物品束3の最上部の和封筒2Aの薄い部位2Xと厚い部位2Yの高さの差は、物品束3の最下部の和封筒2Aの薄い部位2Xと厚い部位2Yの高さの差よりも小さくなる。また、物品束3の最上部の和封筒2Aと給送部210との間の隙間Cは、所定の値に設定されている。
【0047】
また、
図10に示すように、物品束3の上部の和封筒2Aが外部に供給されて物品束3が薄くなった場合には、制御部223(
図1参照)は、昇降板部203を上昇させる。また、第二の支持部50(
図8参照)は、物品束3が軽くなったことによって、先端部53が上がるように回動軸A1周りに回動する。同様に、支持部120は、物品束3が軽くなったことによって、先端部122が上がるように回動軸A2周りに回動する。この際に、和封筒2Aの前端部は、リブ44に対して摺動する。これにより、物品束3の最上部の和封筒2Aと給送部210との間の隙間Cは、所定の値に維持される。
【0048】
また、物品束3の積層枚数が少ない場合には、左右の嵩上げ部70を取り外してもよい。この場合には、物品束3のうち薄い部位2Xが重ねられた部分は、第一の支持部40の側壁部42,42上に載置されて支持される。
【0049】
なお、物品束3の和封筒2Aが全て外部に供給された場合には、制御部223は、センサ222が延出壁部43を検知することによって、昇降板部203の上昇を停止することができる。
【0050】
<和封筒(長形・中貼)の支持手法>
続いて、中貼タイプの長形の和封筒2Bを支持する手法について、角形の和封筒2Aを支持する場合との相違点を中心に説明する。なお、以下の説明において参照する図面では、浮上部205,206、給送部210は、適宜省略されている。
図11及び
図12に示すように、中貼タイプの長形の和封筒2Bが積層された物品束3は、物品支持台5によって支持されるとともに、位置規制部20、並びに、和封筒2Bのサイズに応じて位置が調整された位置規制部204及び浮上部205,205によって位置決めされる。中貼タイプの長形の和封筒2Bにおいて、幅方向中央部の厚い部位2Yは、幅方向一対の先端部53,53の間に位置するため、最上部の和封筒2Bの姿勢に与える影響は少ない。なお、
図11に示す例では、右側の前後一対の第三の支持部80が取り外されているが、右側の前後一対の第三の支持部80は、基部10上に設けられていてもよい。
【0051】
<和封筒(長形・スミ貼)の支持手法>
続いて、スミ貼タイプの長形の和封筒2Cを支持する手法について、中貼タイプの長形の和封筒2Bを支持する場合との相違点を中心に説明する。
図13及び
図14に示すように、スミ貼タイプの長形の和封筒2Cが積層された物品束3は、物品支持台5によって支持されるとともに、位置規制部20、並びに、和封筒2Cのサイズに応じて位置が調整された位置規制部204及び浮上部205,205によって位置決めされる。また、物品支持台5において、和封筒2Cの幅方向一端部の厚い部位2Yに対応する側の嵩上げ部70及び第三の支持部80は、取り外されている。かかる構成により、物品支持台5は、給送方向における和封筒2Cの厚さの違いだけでなく、幅方向における和封筒2Cの厚さにも対応し、最上部の和封筒2Cの姿勢を略水平とすることができる。
【0052】
<画像形成装置>
前記した供給装置1は、画像形成装置へ薄板状物品2を供給する装置として好適に用いられる。このような画像形成装置として、複写機、プリンタ装置、ファクシミリ装置、印刷機、複合機等を例示することができる。以下に、供給装置1を備える画像形成装置を複写機に適用した場合を例にとって説明する。
【0053】
図15に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置301は、画像形成装置本体310、画像読取装置320、自動原稿送り装置330及び供給装置1を備える。
【0054】
画像形成装置本体310は、例えば、収容部311、供給部312、画像形成部313及び排出部314を備える。収容部311は、複数枚の薄板状物品2が積層された物品束を収容する。供給部312は、収容部311に収容された薄板状物品2を、収容部311から取り出して画像形成部313に搬送する。
【0055】
画像形成部313は、画像読取装置320から送信された画像信号に基づいて、供給部312から搬送された薄板状物品2に画像を形成する部分である。この画像形成部313における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式、インクジェット方式等が採用可能である。一例として、画像形成部313が電子写真方式である場合には、画像形成部313は、トナー画像形成ユニット、中間転写ベルト、定着部等を備え、薄板状物品2の一主面上にトナー画像を形成する。また、画像形成部313がインクジェット方式である場合には、画像形成部313は、インクジェットヘッドを備え、薄板状物品2の一主面上にインク画像を形成する。
【0056】
排出部314は、画像形成部313において画像が形成された薄板状物品2を、画像形成装置本体310の外部へ排出する。
【0057】
画像読取装置320は、自動原稿送り装置330から搬送された原稿から、光学的に画像を読み取り、読み取った画像信号を処理して画像形成部313に送信する。
【0058】
自動原稿送り装置330は、原稿台を備え、原稿台上に載置された原稿を画像読取装置320に搬送する。
【0059】
供給装置1は、画像形成装置本体310に接続されて、画像形成装置本体310に薄板状物品2を供給する。本実施形態において、画像形成装置301は、複数の供給装置1を備えており、各供給装置1は、画像形成装置本体310の供給部312に、薄板状物品2を1枚ずつ分離して供給する。
【0060】
物品支持台セット4又は物品支持台5によって支持された薄板状物品2は、厚い部位2Yが前となる姿勢で、供給部312に供給される。厚い部位2Yが前となる姿勢での薄板状物品2の供給は、供給部312におけるローラでの搬送、センサでの検知等に好適である。
【0061】
本発明の実施形態に係る物品支持台5は、部分的に厚さが異なる薄板状物品2が複数枚積層された物品束3を支持するものであって、前記薄板状物品2の薄い部位2Xを支持する第一の支持部40と、前記薄板状物品2の厚い部位2Yを支持する上下動可能な第二の支持部50と、前記物品束3の最上部の前記薄板状物品2が鉛直方向において所定範囲R内となるように、前記第二の支持部50の高さを調節する調節部60と、を備える。
したがって、物品支持台5は、部分的に厚さが異なる薄板状物品2が複数積層された物品束3を好適に支持することができ、積層枚数が多い場合でも、最上部の薄板状物品2を好適な姿勢とすることができる。
【0062】
物品支持台5において、前記調節部60は、前記第二の支持部50を上方に付勢する付勢部を備える。
したがって、物品支持台5は、物品束3の重みによって第二の支持部50を下方に下げ、最上部の薄板状物品2を好適な姿勢とすることができる。
【0063】
物品支持台5において、前記第二の支持部50は、前記第一の支持部40に対して回動可能に軸支されている。
したがって、物品支持台5は、第二の支持部50において物品束3を支持する面の角度を好適に設定することができる。
【0064】
物品支持台5において、前記第二の支持部50は、前記薄板状物品2の有無を検知するセンサ221を保持可能なセンサ保持部53aを備える。
したがって、物品支持台5は、当該物品支持台5によって支持される薄板状物品2の有無を好適に検知することを可能とする。
【0065】
物品支持台5において、前記第一の支持部40は、当該第一の支持部40の上部に嵩上げ部70を装着可能である。
したがって、物品支持台5は、物品束3の積層枚数に応じて薄い部位2Xの支持高さを変更することができる。
また、物品支持台5は、幅方向一対の第一の支持部40を備える場合には、例えばスミ貼タイプの長形の和封筒2C等の幅方向の厚さの違いを有する薄板状物品2にも好適に対応した支持を行うことができる。
【0066】
物品支持台5は、前記物品束3を支持していない状態の前記第二の支持部50よりも低い位置において、前記物品束3の前記第二の支持部50側となる端部の位置を規制する位置規制部20を備える。
したがって、物品支持台5は、物品束3の薄板状物品2が第二の支持部50から下流側へ位置ずれすることを好適に防止することができる。
【0067】
物品支持台5において、前記位置規制部20において前記物品束3と対向する面には、上下方向に延びるリブ24が形成されている。
したがって、物品支持台5は、物品束3と位置規制部20との間に発生する摩擦を低減し、物品束3の薄板状物品2の位置規制部20に対する摺動をスムーズ化することができる。
【0068】
物品支持台5は、前記第二の支持部50における前記第一の支持部40とは反対側に、前記物品束3を支持する第三の支持部80を備える。
したがって、物品支持台5は、給送方向の寸法が大きい薄板状物品2による物品束3を好適に支持することができる。
【0069】
物品支持台5は、前記第一の支持部40、前記第二の支持部50及び前記調節部60の組み合わせを一対備え、一対の前記組み合わせは、前記物品束3の幅方向に配列されている。
したがって、物品支持台5は、物品束3の第一の支持部40側端部の位置を規制する位置規制部204との干渉を防止しつつ、一対の第二の支持部50間における物品束3の撓みを防止し、物品束3を好適に支持することができる。
【0070】
物品支持台5において、一対の前記第二の支持部50において前記物品束3を支持する部位同士の間隔は、一対の前記第一の支持部40において前記物品束3を支持する部位同士の間隔よりも小さい。
したがって、物品支持台5は、位置規制部204の幅方向寸法を大きくし、物品束3の位置決めをより好適に行うことができる。
【0071】
物品支持台5は、一対の前記組み合わせを連結する連結部30を備え、前記連結部30には、取手部33が形成されている。
したがって、物品支持台5は、当該物品支持台5が適用される供給装置1への着脱を容易化することができる。
【0072】
物品支持台5において、前記薄板状物品2は、封筒である。
したがって、物品支持台5は、部分的に厚さが異なる封筒を好適に支持することができる。
【0073】
また、本発明の実施形態に係る供給装置1は、前記物品支持台5と、前記物品支持台5によって支持された前記物品束3のうち、最上部の前記薄板状物品2をエアーで吸着して給送する前記給送部210と、を備える。
したがって、物品支持台5は、給送対象である最上部の薄板状物品2が好適な姿勢で支持されているので、薄板状物品2を好適に供給することができる。
【0074】
供給装置1は、前記物品支持台5によって支持された前記物品束3のうち、最上部の前記薄板状物品2を浮上させる浮上部205,206を備え、前記給送部210は、浮上した前記薄板状物品2を給送する。
したがって、物品支持台5は、給送対象である最上部の薄板状物品2が好適な姿勢で支持されているので、薄板状物品2を好適に浮上させて供給することができる。
【0075】
供給装置1において、前記第二の支持部50は、前記薄板状物品2の給送方向において、前記第一の支持部40よりも下流側に配置されている。
したがって、供給装置1は、薄板状物品2を厚い部位2Yが前側となる姿勢で供給することができる。
【0076】
供給装置1は、上下方向に移動可能な昇降板部203を備え、前記物品支持台5は、前記昇降板部203上に設けられている。
したがって、供給装置1は、物品束3の積層枚数に応じて昇降板部203を移動させることによって、最上部の薄板状物品2を給送に適した位置に配置することができる。
【0077】
また、本発明の実施形態に係る画像形成装置301は、前記供給装置1と、前記供給装置1から供給された前記薄板状物品2に画像を形成する画像形成部313と、を備える。
したがって、画像形成装置301は、画像形成対象である最上部の薄板状物品2が好適な姿勢で支持されているので、薄板状物品2を好適に供給して当該薄板状物品2に好適に画像を形成することができる。
【0078】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 供給装置
2 薄板状物品
2A 和封筒(角形)
2B 和封筒(長形、中貼)
2C 和封筒(長形、スミ貼)
3 物品束
4 物品支持台セット
5 物品支持台
6 補助用物品支持台
20 位置規制部
24 リブ
30 連結部
33 取手部
40 第一の支持部
50 第二の支持部
60 調節部(付勢部)
70 嵩上げ部
80 第三の支持部
203 昇降板部
204 位置規制部
205 浮上部
206 浮上部
210 給送部
221 センサ
222 センサ
223 制御部
301 画像形成装置
313 画像形成部