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特開2023-163640気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム
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  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図1A
  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図1B
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  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図4
  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図5A
  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図5B
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  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図6B
  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図7A
  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図7B
  • 特開-気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163640
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】気体圧縮機、補助貯蔵ユニット及び気体圧縮システム
(51)【国際特許分類】
   F04B 41/02 20060101AFI20231102BHJP
   F04B 39/14 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
F04B41/02 A
F04B39/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074675
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000006301
【氏名又は名称】マックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大澤 拓也
(72)【発明者】
【氏名】植田 勇貴
【テーマコード(参考)】
3H003
3H076
【Fターム(参考)】
3H003AA02
3H003AC02
3H003AD03
3H003CD01
3H003CE01
3H076AA03
3H076AA12
3H076AA35
3H076BB40
3H076BB50
3H076CC07
3H076CC47
(57)【要約】
【課題】補助貯蔵ユニットを空気圧縮機に着脱自在とし、かつ、補助貯蔵ユニットと空気圧縮機の機械的な接続を安定させることができるようにした空気圧縮機、補助貯蔵ユニット及び空気圧縮システムを提供する。
【解決手段】設置場所に対して空気圧縮機1Aを支持する接地用緩衝部90と、補助貯蔵ユニット10の支持部12に支持される連結用緩衝部91を有した脚部9を備え、補助貯蔵ユニット10の支持部12に空気圧縮機1Aの脚部9が載せられると、脚部9の連結用緩衝部91が支持部12の連結用支持部12bと接し、連結用緩衝部91が、押しつぶされる方向に弾性変形することで、連結用緩衝部91の反力により連結用緩衝部91が連結用支持部12bに押し付けられ、補助貯蔵ユニット10に対する空気圧縮機1Aの位置が常時安定する。
【選択図】図6B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体を圧縮する圧縮部と、
前記圧縮部を駆動する駆動部と、
前記圧縮部で圧縮される気体を貯蔵する貯蔵部と、
前記圧縮部、前記駆動部及び前記貯蔵部を有した本体部と、
設置場所に対して前記本体部を支持すると共に、前記圧縮部で圧縮された気体を貯蔵する補助貯蔵部を有し、前記補助貯蔵部に貯蔵した気体を前記貯蔵部に供給する補助貯蔵ユニットに設けられた支持部に支持される脚部と、
前記補助貯蔵ユニットと前記本体部を着脱自在に締結する締結部と
を備え、
前記脚部は、前記支持部に接する弾性を有した連結用緩衝部を備え、
前記締結部は、前記連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて前記補助貯蔵ユニットを締結する
気体圧縮機。
【請求項2】
前記脚部は、設置場所に接する弾性を有した接地用緩衝部を備えた
請求項1に記載の気体圧縮機。
【請求項3】
前記脚部は、前記支持部に支持されると、前記連結用緩衝部が前記支持部に接する
請求項2に記載の気体圧縮機。
【請求項4】
前記脚部は、前記支持部に支持されると、前記連結用緩衝部のみが前記支持部に接する
請求項2に記載の気体圧縮機。
【請求項5】
前記脚部は、前記支持部に支持されると、前記連結用緩衝部と前記接地用緩衝部が前記支持部に接し、かつ、前記連結用緩衝部が弾性変形する変形量が、前記接地用緩衝部が弾性変形する変形量より大きくなる
請求項2に記載の気体圧縮機。
【請求項6】
前記脚部は、前記接地用緩衝部が前記支持部に形成された逃げ部に入ると、前記連結用緩衝部が前記支持部に接する
請求項2に記載の気体圧縮機。
【請求項7】
気体圧縮機が圧縮した気体を貯蔵する補助貯蔵部と、
気体圧縮機に設けられた脚部を支持する支持部と、
前記脚部が前記支持部に支持された前記気体圧縮機を着脱自在に締結する締結部と
を備え、
前記支持部は、前記脚部に設けた弾性を有した連結用緩衝部が接し、
前記締結部は、前記連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて前記気体圧縮機を締結する
補助貯蔵ユニット。
【請求項8】
前記締結部は、前記気体圧縮機に前記補助貯蔵ユニットが取り付けられた状態での締結及び締結の解除を行う操作部を備えた
請求項7に記載の補助貯蔵ユニット。
【請求項9】
気体圧縮機と、
前記気体圧縮機が圧縮した気体を貯蔵する補助貯蔵部を有し、前記気体圧縮機に着脱可能に取り付けられる補助貯蔵ユニットと、
前記気体圧縮機に前記補助貯蔵ユニットが取り付けられた状態での締結及び締結の解除を行う操作部を有し、前記気体圧縮機と前記補助貯蔵ユニットを着脱自在に締結する締結部と
を備え、
前記気体圧縮機は、
気体を圧縮する圧縮部と、
前記圧縮部を駆動する駆動部と、
前記圧縮部で圧縮される気体を貯蔵する貯蔵部と、
前記圧縮部、前記駆動部及び前記貯蔵部を有した本体部と、
設置場所に対して前記本体部を支持すると共に、前記補助貯蔵ユニットに設けられた支持部に支持される脚部とを備え、
前記脚部と前記支持部の少なくとも一方に、弾性を有する連結用緩衝部を備え、
前記締結部は、前記連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて前記補助貯蔵ユニットを締結する
気体圧縮システム。
【請求項10】
前記脚部は、設置場所に接する弾性を有した接地用緩衝部を備えた
請求項9に記載の気体圧縮システム。
【請求項11】
前記脚部は、前記支持部に支持されると、前記連結用緩衝部が前記支持部に接する
請求項10に記載の気体圧縮システム。
【請求項12】
前記脚部は、前記支持部に支持されると、前記連結用緩衝部のみが前記支持部に接する
請求項10に記載の気体圧縮システム。
【請求項13】
前記脚部は、前記支持部に支持されると、前記連結用緩衝部と前記接地用緩衝部が前記支持部に接し、かつ、前記連結用緩衝部が弾性変形する変形量が、前記接地用緩衝部が弾性変形する変形量より大きくなる
請求項10に記載の気体圧縮システム。
【請求項14】
前記支持部は、前記接地用緩衝部が入る逃げ部を備え、
前記脚部は、前記接地用緩衝部が前記逃げ部に入ると、前記連結用緩衝部が前記支持部に接する
請求項10に記載の気体圧縮システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体を圧縮して貯蔵する気体圧縮機、気体圧縮機に接続される補助貯蔵ユニット及び気体圧縮機と補助貯蔵ユニットが接続された気体圧縮システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアコンプレッサと称す気体圧縮機において、エア消費量が多い作業を行う場合、エアコンプレッサに設けられたタンクの容量のみでは貯蔵できるエア量(空気量)が不足する場合がある。そこで、エアコンプレッサに可撓性を有した配管(ホース)で補助タンクを接続することでタンク容量を増やし、貯蔵できるエア量の不足を解消している。
【0003】
このような補助タンクに対し、持ち運びの容易性や省スペース化の理由で補助タンクをエアコンプレッサと一体化したいという要望があり、エアコンプレッサと補助タンクを一体化したエアコンプレッサが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、補助タンクがネジの結合で一体化されたエアコンプレッサが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-189897号公報
【特許文献2】特開2018-071507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
補助タンクがネジの結合でエアコンプレッサと一体化される構成では、ネジを所定量締め込むことで、補助タンクとエアコンプレッサの機械的な接続が安定する。しかし、ネジの締結にドライバが必要である。これに対し、ドライバなどの工具を使用せずに補助タンクをエアコンプレッサに取り付けられる構成とした場合、補助タンクとエアコンプレッサの接続を安定させることが難しい。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、補助貯蔵ユニットを気体圧縮機に着脱自在とし、かつ、補助貯蔵ユニットと気体圧縮機の機械的な接続を安定させることができるようにした気体圧縮機、気体圧縮機に接続される補助貯蔵ユニット及び気体圧縮機と補助貯蔵ユニットが接続された気体圧縮システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、本発明は、気体を圧縮する圧縮部と、圧縮部を駆動する駆動部と、圧縮部で圧縮される気体を貯蔵する貯蔵部と、圧縮部、駆動部及び貯蔵部を有した本体部と、設置場所に対して本体部を支持すると共に、圧縮部で圧縮された気体を貯蔵する補助貯蔵部を有し、補助貯蔵部に貯蔵した気体を貯蔵部に供給する補助貯蔵ユニットに設けられた支持部に支持される脚部と、補助貯蔵ユニットと本体部を着脱自在に締結する締結部とを備え、脚部は、支持部に接する弾性を有した連結用緩衝部を備え、締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて補助貯蔵ユニットを締結する気体圧縮機である。
【0008】
本発明では、気体圧縮機に補助貯蔵ユニットが締結部で着脱自在に締結される。締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて補助貯蔵ユニットを締結することで、連結用緩衝部の反力で、補助貯蔵ユニットに対する気体圧縮機の位置を安定させる。
【0009】
また、本発明は、気体圧縮機が圧縮した気体を貯蔵する補助貯蔵部と、気体圧縮機に設けられた脚部を支持する支持部と、脚部が支持部に支持された気体圧縮機を着脱自在に締結する締結部とを備え、支持部は、脚部に設けた弾性を有した連結用緩衝部が接し、締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて気体圧縮機を締結する補助貯蔵ユニットである。
【0010】
本発明では、補助貯蔵ユニットに気体圧縮機が締結部で着脱自在に締結される。締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて気体圧縮機を締結することで、連結用緩衝部の反力で、補助貯蔵ユニットに対する気体圧縮機の位置を安定させる。
【0011】
更に、本発明は、気体圧縮機と、気体圧縮機が圧縮した気体を貯蔵する補助貯蔵部を有し、気体圧縮機に着脱可能に取り付けられる補助貯蔵ユニットと、気体圧縮機に補助貯蔵ユニットが取り付けられた状態での締結及び締結の解除を行う操作部を有し、気体圧縮機と補助貯蔵ユニットを着脱自在に締結する締結部とを備え、気体圧縮機は、気体を圧縮する圧縮部と、圧縮部を駆動する駆動部と、圧縮部で圧縮される気体を貯蔵する貯蔵部と、圧縮部、駆動部及び貯蔵部を有した本体部と、設置場所に対して本体部を支持すると共に、補助貯蔵ユニットに設けられた支持部に支持される脚部とを備え、脚部と支持部の少なくとも一方に、弾性を有する連結用緩衝部を備え、締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて補助貯蔵ユニットを締結する気体圧縮システムである。
【0012】
本発明では、気体圧縮機に補助貯蔵ユニットが締結部で着脱自在に締結される。締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて補助貯蔵ユニットを締結することで、連結用緩衝部の反力で、補助貯蔵ユニットに対する気体圧縮機の位置を安定させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、気体圧縮機と補助貯蔵ユニットが締結部で着脱自在に締結されるので、必要に応じた補助貯蔵ユニットの着脱を容易に行うことができる。また、締結部は、連結用緩衝部が弾性変形する方向に力を加えて気体圧縮機と補助貯蔵ユニットを締結することで、連結用緩衝部の反力で、補助貯蔵ユニットに対する気体圧縮機の位置を安定させることができ、補助貯蔵ユニットと気体圧縮機の機械的な接続を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1A】本実施の形態の空気圧縮システムの一例を示す正面図である。
図1B】本実施の形態の空気圧縮システムの一例を示す斜視図である。
図2】本実施の形態の空気圧縮機の一例を示す斜視図である。
図3】本実施の形態の空気圧縮機の一例を示すカバー部を外した斜視図である。
図4】本実施の形態の補助貯蔵ユニットの一例を示す斜視図である。
図5A】本実施の形態の脚部の一例を示す斜視図である。
図5B】本実施の形態の脚部の一例を示す側断面図である。
図6A】本実施の形態の支持部の一例を示す斜視図である。
図6B】本実施の形態の支持部の一例を示す側断面図である。
図7A】本実施の形態の締結部の一例を示す斜視図である。
図7B】本実施の形態の締結部の一例を示す斜視図である。
図8】本実施の形態の保持部の一例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の気体圧縮機としての空気圧縮機、空気圧縮機に着脱自在に取り付けられる補助貯蔵ユニット、空気圧縮機に補助貯蔵ユニットが取り付けられた気体圧縮システムとしての空気圧縮システムの実施の形態について説明する。
【0016】
<本実施の形態の空気圧縮機、補助貯蔵ユニット及び空気圧縮システムの構成例>
図1Aは、本実施の形態の空気圧縮システムの一例を示す正面図、図1Bは、本実施の形態の空気圧縮システムの一例を示す斜視図である。また、図2は、本実施の形態の空気圧縮機の一例を示す斜視図、図3は、本実施の形態の空気圧縮機の一例を示すカバー部を外した斜視図、図4は、本実施の形態の補助貯蔵ユニットの一例を示す斜視図である。
【0017】
空気圧縮システム100は、空気圧縮機1Aと、空気圧縮機1Aに着脱自在に取り付けられる補助貯蔵ユニット10を備える。なお、空気圧縮機1A、空気圧縮機1Aに補助貯蔵ユニット10が取り付けられた空気圧縮システム100は、地面や建物の床等の設置場所に設置される使用形態を考慮して、上下方向が決められる。
【0018】
空気圧縮機1Aは、気体の一例として空気を圧縮する圧縮部2と、圧縮部2を駆動する駆動部3と、駆動部3に駆動され、圧縮部2及び駆動部3を冷却する空気の流れを生成する送風部4と、圧縮部2で圧縮される空気(圧縮空気)を貯蔵する貯蔵部5を備える。
【0019】
また、空気圧縮機1Aは、圧縮部2、駆動部3、送風部4及び貯蔵部5を有した本体部6と、本体部6の少なくとも一部を覆うカバー部7と、人が手で持つことが可能なハンドル部8を備える。
【0020】
圧縮部2は、一次シリンダ20aと二次シリンダ20bを備える。一次シリンダ20aと二次シリンダ20bは、それぞれ図示しないピストンを備える。圧縮部2は、一次シリンダ20aと二次シリンダ20bの各ピストンが、クランクケース21に回転可能に支持される図示しないクランクシャフトに連結される。圧縮部2は、クランクシャフトが回転することで各ピストンが往復移動し、各ピストンの往復移動で圧縮空気を生成する。圧縮部2は、一次シリンダ20aで圧縮された空気を二次シリンダ20bでさらに圧縮することで、より高圧の圧縮空気を生成する。
【0021】
駆動部3は、電気で駆動されるモータ(電動機)である。駆動部3は、回転する軸30の図示しない一方の側が圧縮部2のクランクシャフトと連結される。
【0022】
送風部4は、軸流ファンで構成され、駆動部3の軸30の他方の側に取り付けられる。送風部4は、駆動部3に駆動されて回転することで、送風部4から駆動部3、圧縮部2に向かう空気の流れを生成する。
【0023】
貯蔵部5は、圧縮空気を貯蔵する複数のタンク50を備える。タンク50は、円筒形状の径方向が短手方向となり、径方向(短手方向)と直交する方向が長手方向となる。貯蔵部5は、本例では2本のタンク50を備え、各タンク50の長手方向が互いに平行となる向きで、2本のタンク50が径方向に並んで配置される。
【0024】
本体部6は、駆動部3の軸30の一方の側に、圧縮部2の図示しないクランクシャフトが連結され、また、駆動部3の軸30の他方の側に送風部4が取り付けられる。これにより、本体部6は、駆動部3の軸30の延伸する方向が送風部4の回転軸方向40となり、圧縮部2、駆動部3及び送風部4が、送風部4の回転軸方向40に沿って同軸上に配置される。
【0025】
本体部6は、送風部4が駆動部3に駆動されて回転することで、図3に破線で示す送風部4の回転軸方向40に沿って、送風部4から駆動部3、圧縮部2に向かう空気の流れが生成される。
【0026】
本体部6は、貯蔵部5でタンク50に貯蔵された圧縮空気を図示しない工具に供給する圧縮空気取出口60を備える。圧縮空気取出口60は、タンク50と配管61で接続される。空気圧縮機1Aは、本例では、2つの圧縮空気取出口60が設けられ、高圧の圧縮空気を供給するための圧縮空気取出口60aと、相対的に低圧の圧縮空気を供給するための圧縮空気取出口60bとを備える。圧縮空気取出口60aと圧縮空気取出口60bは、所望の圧力に減圧された圧縮空気を工具に供給するため減圧弁62と、圧力を調整するダイヤル63がそれぞれ設けられる。
【0027】
空気圧縮機1Aは、補助貯蔵ユニット10の配管と着脱可能に接続され、圧縮部2で圧縮された圧縮空気を補助貯蔵ユニット10に供給すると共に、補助貯蔵ユニット10に貯蔵された圧縮空気の供給を受ける図示しない連結配管を備える。連結配管は、可撓性を有する構成で、補助貯蔵ユニット10の図示しない配管と工具を用いることなく着脱可能に接続される。
【0028】
カバー部7は、圧縮部2、駆動部3及び送風部4の全体と、貯蔵部5の上部を覆う形状を有する。カバー部7は、貯蔵部5のタンク50の周面に設けた取り付け部52aにネジ74で固定される。
【0029】
カバー部7は、送風部4が駆動されることで発生する空気の流れに沿って、送風部4の回転軸方向40に対向する両側に通気口73を備える。
【0030】
ハンドル部8は、カバー部7の上面部70に固定される上端部80aと、本体部6を構成する貯蔵部5に固定される下端部80bと、上端部80aと下端部80bをつなぎ、通気口に臨む2本の保護部80cと、手で持つことが可能な把持部80dを備える。保護部80cは、通気口73の上部に臨む上面保護部80fと、通気口73と対向する側面保護部80gを備える。
【0031】
ハンドル部8は、上端部80aが、カバー部7の上面部70の一方の端部側にネジ82により固定される。また、ハンドル部8は、下端部80bが、貯蔵部5においてタンク50の長手方向の一方の端部側に設けた取り付け部52bに、図示しないネジで固定される。なお、ハンドル部8は、下端部80bが、取り付け部52bにカバー部7と共に図示しないネジで固定される構成でも良い。
【0032】
ハンドル部8は、カバー部7及び本体部6(貯蔵部5)に取り付けられると、2本の保護部80cと、把持部80dが、送風部4の回転軸方向40に沿った通気口73の正面側の一部を覆う。保護部80cは、上面保護部80fが通気口73の上部に臨み、側面保護部80gが通気口73と対向する。これにより、ハンドル部8は、通気口73の側面及び上面から何等かの物体が当たることなどを抑制して、通気口73を保護する。
【0033】
また、ハンドル部8は、上端部80aがカバー部7の上面部70を介してつながる。これにより、送風部4の回転軸方向40に対向して設けられる一対のハンドル部8の強度を確保できる。更に、カバー部7の上面部70にハンドル部8が固定されることで、カバー部7の剛性が高められ、カバー部7の変形による損傷を抑制できる。
【0034】
図5Aは、空気圧縮機に備えた本実施の形態の脚部の一例を示す斜視図、図5Bは、本実施の形態の脚部の一例を示す側断面図である。
【0035】
空気圧縮機1Aは、地面や建物の床等の設置場所に接して空気圧縮機1Aを支持する機能と、空気圧縮機1Aを補助貯蔵ユニット10に対して支持する機能を持つ脚部9を備える。
【0036】
脚部9は、2本のタンク50の下面に設けられる。本例では、脚部9は、各タンク50の長手方向の両端側に設けられる。これにより、空気圧縮機1Aは、下側の面の計4か所に脚部9が設けられる。
【0037】
脚部9は、接地用緩衝部90と、連結用緩衝部91を備える。接地用緩衝部90はゴム等の弾性体で構成され、脚部9の下側の面(底面)に突出する形態で設けられる。接地用緩衝部90は、例えば所定の直径を有した円筒形状である。空気圧縮機1Aを設置場所200に置くと、各脚部9の接地用緩衝部90は、円筒形状の軸方向の端面が設置場所200に接する。
【0038】
連結用緩衝部91は弾性体で構成され、接地用緩衝部90の周囲に設けられる。連結用緩衝部91は、例えば接地用緩衝部90が内側に入る4辺である。連結用緩衝部91は、接地用緩衝部90が内側に入る3辺以下の辺、5辺以上の辺でも良いし、接地用緩衝部90の周囲に柱状の突起を設けても良い。また、連結用緩衝部91は、接地用緩衝部90と一体の構成でも良いし、別体の構成でも良い。連結用緩衝部91は、脚部9の底面からの突出高さが接地用緩衝部90より低く構成され、空気圧縮機1Aを設置場所200に置いたとき、設置場所200に接しない。
【0039】
次に、空気圧縮機1Aに着脱自在に取り付けられる補助貯蔵ユニット10について説明する。補助貯蔵ユニット10は、圧縮空気を貯蔵する複数のタンク11を備える。タンク11は補助貯蔵部の一例で、円筒形状の径方向が短手方向となり、径方向(短手方向)と直交する方向が長手方向となる。補助貯蔵ユニット10は、本例では3本のタンク11を備え、各タンク11の長手方向が互いに平行となる向きで、3本のタンク11が径方向に並んで配置される。
【0040】
図6Aは、補助貯蔵ユニットに備えた本実施の形態の支持部の一例を示す斜視図、図6Bは、本実施の形態の支持部の一例を示す側断面図である。
【0041】
補助貯蔵ユニット10は、空気圧縮機1Aの脚部9を支持する支持部12を備える。支持部12は、並列する3本のタンク11の中で、外側に位置する2本のタンク11の上面に、空気圧縮機1Aの脚部9の配置に合わせて設けられる。支持部12は、空気圧縮機1Aの脚部9に設けた接地用緩衝部90が入る逃げ部12aと、連結用緩衝部91が接する連結用支持部12bを備える。
【0042】
支持部12は、平面をなす連結用支持部12bの一部に接地用緩衝部90が入る大きさの穴を開けて逃げ部12aが形成される。補助貯蔵ユニット10に空気圧縮機1Aが載せられ、支持部12に脚部9が載せられると、連結用緩衝部91が連結用支持部12bに接するとともに、逃げ部12aに接地用緩衝部90が入り、接地用緩衝部90が連結用支持部12bに接しない。これにより、脚部9が支持部12に支持されると、連結用緩衝部91のみが連結用支持部12bに接する。なお、支持部12に連結用緩衝部91を備える構成としても良い。また、脚部9が支持部12に支持されると、連結用緩衝部91と接地用緩衝部90が支持部12に接する構成とし、かつ、連結用緩衝部91が重力方向に弾性変形する変形量が、接地用緩衝部90が重力方向に弾性変形する変形量より大きくなるように構成して、主に連結用緩衝部91の弾性変形で、空気圧縮機1Aが補助貯蔵ユニット10に支持される構成としても良い。
【0043】
図7A及び図7Bは、空気圧縮機と補助貯蔵ユニットを締結する本実施の形態の締結部の一例を示す斜視図である。
【0044】
空気圧縮機1Aと補助貯蔵ユニット10は、互いを締結する締結部13を備える。締結部13は、スナップ錠と称される構成で、軸14aを支点に回転するレバー部14と、レバー部14に対して軸15aを支点に回転可能に取り付けられる係合部15を補助貯蔵ユニット10に備える。また、締結部13は、レバー部14に取り付けられた係合部15が係合される被係合部16を空気圧縮機1Aに備える。なお、レバー部14及び係合部15を空気圧縮機1Aに備え、被係合部16を補助貯蔵ユニット10に備える構成でも良い。
【0045】
締結部13は、補助貯蔵ユニット10において並列する3本のタンク11の中で、中央に位置するタンク11の上面で、かつ、タンク11が延伸する方向の両端側に、レバー部14が取り付けられる。
【0046】
レバー部14は、補助貯蔵ユニット10の所定のタンク11の上面に設けた取付部11aに、一方の端部側が軸14aを支点として回転可能に支持される。レバー部14は、軸14aが補助貯蔵ユニット10に対して回転可能に支持される構成でも良いし、軸14aに対して回転可能に支持される構成でも良い。また、レバー部14は、人の操作を受ける操作部14bを他方の端部側に備える。レバー部14は、操作部14bの操作で軸14aを支点に回転する。
【0047】
係合部15は、レバー部14の軸14aと操作部14bの間に、軸15aを支点として回転可能に支持される。係合部15は、軸15aがレバー部14に対して回転可能に支持される構成でも良いし、軸15aに対して回転可能に支持される構成でも良い。また、レバー部14の軸14aと係合部15の軸15aは、互いに平行である。
【0048】
係合部15は、レバー部14に支持された軸15aの移動経路が、レバー部14の軸14aを中心とする円弧に沿った軌跡となり、上下方向に移動する。これにより、レバー部14は、軸14aを支点に回転すると、係合部15を上下方向に移動させる。
【0049】
締結部13は、貯蔵部5の2本のタンク50の間で、かつ、タンク50が延伸する方向に沿った両端側に被係合部16が取り付けられる。
【0050】
被係合部16は、上側が開口して係合部15を係合することが可能な形状に構成される。被係合部16は、補助貯蔵ユニット10の上に空気圧縮機1Aを載せ、補助貯蔵ユニット10の支持部12と、空気圧縮機1Aの脚部9の位置を合わせたときに、係合部15が係合可能な位置に設けられる。
【0051】
レバー部14は、図7Aに示すように、係合部15が被係合部16に係合され、空気圧縮機1Aと補助貯蔵ユニット10を連結した連結位置では、係合部15の軸15aがレバー部14の軸14aより下側に位置し、かつ、軸14aと軸15aが鉛直方向に並ぶ。これに対し、レバー部14は、図7Bに示すように、空気圧縮機1Aと補助貯蔵ユニット10の連結が解除された解放位置では、軸14aを支点としたレバー部14の回転動作で、係合部15の軸15aが上方へ移動し、係合部15が被係合部16から外れる。
【0052】
図8は、締結部を連結位置で保持する本実施の形態の保持部の一例を示す平面図である。締結部13は、レバー部14を連結位置で保持する保持部17を備える。
【0053】
保持部17は、補助貯蔵ユニット10の所定のタンク11の上面に設けた取付部11aに、軸17aを支点として回転可能に支持される。保持部17は、軸17aを挟んで一方の端部側に機能凸部17bを備えるとともに、他方の端部側に操作を受ける操作部17cを備える。
【0054】
保持部17は、軸17aを支点とした回転動作で、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出し、レバー部14の移動を規制可能な規制位置と、機能凸部17bがレバー部14の移動経路外に退避し、レバー部14を移動可能とする退避位置との間を移動する。
【0055】
機能凸部17bは、保持部17が規制位置に移動した状態で、連結位置に移動したレバー部14と対向する面に規制部17dが形成される。規制部17dは、連結位置から解放位置に移動しようとするレバー部14が接したときに、保持部17を規制位置から退避位置へ移動させる方向の力の発生を抑制する所定の形状の面を設けて構成される。
【0056】
また、機能凸部17bは、保持部17が規制位置に移動した状態で、解放位置に移動したレバー部14と対向する面に誘導部17eが形成される。誘導部17eは、解放位置から連結位置に移動しようとするレバー部14が接したときに、保持部17を規制位置から退避位置へ移動させる方向の力を発生させる所定の形状の斜面などを設けて構成される。
【0057】
保持部17は、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出する規制位置へ、軸17aを支点に回転する方向に、捩じりコイルバネなどの付勢部材17fで付勢される
【0058】
保持部17は、付勢部材17fに付勢されることにより、軸17aを支点とした回転動作で規制位置に移動することで、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出し、レバー部14を連結位置で保持する。また、保持部17は、操作部17cが操作されることにより、軸17aを支点とした回転動作で退避位置に移動することで、機能凸部17bがレバー部14の移動経路から退避し、レバー部14の連結位置からの移動を可能とする。更に、保持部17は、解放位置から連結位置に移動しようとするレバー部14が誘導部17eに接すると、保持部17を規制位置から退避位置へ移動させる方向の力が発生し、軸17aを支点とした回転動作で退避位置に移動することで、機能凸部17bがレバー部14の移動経路から退避し、レバー部14の解放位置から連結位置への移動を可能とする。
【0059】
<本実施の形態の空気圧縮機、補助貯蔵ユニット及び空気圧縮システムの使用形態例>
次に、空気圧縮機1A、補助貯蔵ユニット10及び空気圧縮システム100の使用形態例について説明する。
【0060】
空気圧縮機1Aに補助貯蔵ユニット10を取り付けず、空気圧縮機1Aを単体で使用する場合、空気圧縮機1Aは地面や建物の床等の設置場所200において使用される。空気圧縮機1Aを設置場所200に置くと、各脚部9の接地用緩衝部90は、円筒形状の軸方向の端面が設置場所200に接する。
【0061】
これに対し、各脚部9の連結用緩衝部91は、脚部9の底面からの突出高さが接地用緩衝部90より低く構成され、空気圧縮機1Aを設置場所200に置いたとき、設置場所200に接しない。これにより、空気圧縮機1Aを単体で設置場所200に置いたときに、空気圧縮機1Aの重量が接地用緩衝部90で支えられ、連結用緩衝部91には掛からない。したがって、補助貯蔵ユニット10の接続で使用される連結用緩衝部91の劣化が抑制される。
【0062】
次に、補助貯蔵ユニット10を空気圧縮機1Aに着脱する動作について説明する。補助貯蔵ユニット10を空気圧縮機1Aに取り付ける場合、補助貯蔵ユニット10に空気圧縮機1Aが載せられ、支持部12に脚部9が載せられる。
【0063】
補助貯蔵ユニット10の支持部12に空気圧縮機1Aの脚部9が載せられると、連結用緩衝部91が連結用支持部12bに接するとともに、逃げ部12aに接地用緩衝部90が入り、接地用緩衝部90が連結用支持部12bに接しない。これにより、接地用緩衝部90の劣化等により、脚部9の底面からの接地用緩衝部90の突出量が変化(減少)しても、空気圧縮機1Aに設けられる脚部9の連結用緩衝部91が、補助貯蔵ユニット10に設けられる支持部12の連結用支持部12bと確実に接する。
【0064】
また、補助貯蔵ユニット10の支持部12に空気圧縮機1Aの脚部9が載せられると、逃げ部12aに接地用緩衝部90が入ることで、補助貯蔵ユニット10に対する空気圧縮機1Aの位置合わせが行われる。
【0065】
空気圧縮機1Aと補助貯蔵ユニット10を締結部13で締結するため、レバー部14を解放位置として係合部15を上方に移動させ、係合部15の位置を被係合部16に合わせて係合部15を被係合部16に係合させる。
【0066】
係合部15を被係合部16に係合させ、操作部14bの操作でレバー部14を解放位置から連結位置へ移動する方向に回転させると、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出する規制位置に移動している保持部17の誘導部17eにレバー部14が接する。
【0067】
解放位置から連結位置へ移動しようとするレバー部14が誘導部17eに接すると、保持部17を規制位置から退避位置へ移動させる方向の力が発生する。これにより、付勢部材17fで規制位置方向に付勢された保持部17が、人手で直接操作されることなく、軸17aを支点とした回転動作で、付勢力に抗して退避位置に移動する。したがって、保持部17の機能凸部17bがレバー部14の移動経路から退避し、レバー部14が解放位置から機能凸部17bを超えて連結位置へ移動する。
【0068】
保持部17は、レバー部14が機能凸部17bを超えて連結位置へ移動すると、付勢部材17fに付勢されることにより、軸17aを支点とした回転動作で退避位置から規制位置に移動する。これにより、保持部17は、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出し、レバー部14を連結位置で保持する。したがって、ドライバなどの工具を使用することなく、レバー部14を解放位置から連結位置へ移動させ、係合部15を被係合部16に係合させることができると共に、レバー部14を連結位置で保持して、係合部15が被係合部16から不用意に外れることを抑制できる。
【0069】
そして、空気圧縮機1Aの連結配管64を補助貯蔵ユニット10の配管と接続することで、圧縮部2で圧縮された圧縮空気を補助貯蔵ユニット10で貯蔵すると共に、補助貯蔵ユニット10に貯蔵された圧縮空気を供給可能な空気圧縮システム100が構成される。
【0070】
レバー部14は、係合部15が空気圧縮機1Aの被係合部16に係合した状態で、連結位置に移動すると、係合部15を下方に移動させることで、被係合部16を介して空気圧縮機1Aを下方向に押し付ける力を加える。
【0071】
上述したように、補助貯蔵ユニット10の支持部12に空気圧縮機1Aの脚部9が載せられると、空気圧縮機1Aの脚部9の連結用緩衝部91が、補助貯蔵ユニット10の支持部12の連結用支持部12bと接する。これにより、レバー部14が連結位置に移動し、係合部15、被係合部16を介して空気圧縮機1Aを下方向に押し付ける力が加えられることで、弾性体である連結用緩衝部91が、押しつぶされる方向に弾性変形する。したがって、連結用緩衝部91の反力で、空気圧縮機1Aの被係合部16とレバー部14に支持される係合部15に、被係合部16と係合部15の係合が外れる方向と反対方向の力が加わり、被係合部16と係合部15の係合が外れることが抑制される。
【0072】
また、脚部9と支持部12は、それぞれ溶接でタンクに固定されており、取り付け位置に誤差が生じる場合があるが、脚部9と支持部12との間で連結用緩衝部91が押しつぶされる方向に弾性変形することで、連結用緩衝部91が支持部12の連結用支持部12bと確実に接し、脚部9と支持部12の取り付け位置の誤差を吸収できる。
【0073】
更に、連結用緩衝部91の反力で、連結用緩衝部91が連結用支持部12bに押し付けられ、空気圧縮機1Aと補助貯蔵ユニット10との間でガタが発生することが抑制され、補助貯蔵ユニット10に対する空気圧縮機1Aの位置が常時安定する。
【0074】
また、レバー部14が連結位置に移動すると、係合部15の軸15aとレバー部14の軸14aが鉛直方向に並ぶ。これにより、空気圧縮機1Aを持ち上げるなどにより、被係合部16を介して係合部15を上方に移動させようとする力が加わっても、レバー部14を連結位置から解放位置へ移動させる方向へ、軸14aを支点に回転させようとする力の発生が抑制される。
【0075】
更に、保持部17が規制位置に移動して、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出した状態で、連結位置に移動したレバー部14を解放位置へ移動させようとすると、機能凸部17bの規制部17dにレバー部14が接する。規制部17dは、連結位置から解放位置に移動しようとするレバー部14が接したときに、保持部17を規制位置から退避位置へ移動させる方向の力の発生を抑制する形状である。これにより、保持部17は、連結位置から解放位置に移動しようとするレバー部14が接したときに、規制位置から退避位置へ移動する方向へ、軸17aを支点として回転せず、機能凸部17bがレバー部14の移動経路に突出した状態が保持される。したがって、レバー部14が連結位置で保持される。よって、不用意にレバー部14が連結位置から解放位置へ移動して、係合部15が被係合部16から外れることを抑制できる。
【0076】
補助貯蔵ユニット10を空気圧縮機1Aから取り外す場合、空気圧縮機1Aの連結配管64を補助貯蔵ユニット10の配管から外す。また、操作部17cが操作されることにより、保持部17が軸17aを支点とした回転動作で退避位置に移動する。これにより、機能凸部17bがレバー部14の移動経路から退避し、レバー部14の連結位置から解放位置への移動が可能となる。
【0077】
レバー部14は、操作部14bの操作により、軸14aを支点とした回転動作で連結位置から解放位置へ移動する。レバー部14が解放位置へ移動すると、軸14aを支点としたレバー部14の回転動作で、係合部15の軸15aが上方へ移動し、係合部15が空気圧縮機1Aの被係合部16から外れる。これにより、ドライバなどの工具を使用することなく、レバー部14を連結位置から解放位置へ移動させ、係合部15を被係合部16から外すことができる。そして、空気圧縮機1Aを持ち上げて、補助貯蔵ユニット10から取り外すことができる。
【符号の説明】
【0078】
1A・・・空気圧縮機、2・・・圧縮部、20a・・・一次シリンダ、20b・・・二次シリンダ、21・・・クランクケース、3・・・駆動部、30・・・軸、4・・・送風部、5・・・貯蔵部、50・・・タンク、52a・・・取り付け部、6・・・本体部、60(60a、60b)・・・圧縮空気取出口、61・・・配管、62・・・減圧弁、63・・・ダイヤル、7・・・カバー部、70・・・上面部、73・・・通気口、8・・・ハンドル部、80a・・・上端部、80b・・・下端部、80c・・・保護部、80d・・・把持部、80f・・・上面保護部、80g・・・側面保護部、9・・・脚部、90・・・接地用緩衝部、91・・・連結用緩衝部、10・・・補助貯蔵ユニット、11・・・タンク(補助貯蔵部)、11a・・・取付部、12・・・支持部、12a・・・逃げ部、12b・・・連結用支持部、13・・・締結部、14・・・レバー部、14a・・・軸、14b・・・操作部、15・・・係合部、15a・・・軸、16・・・被係合部、17・・・保持部、17a・・・軸、17b・・・機能凸部、17c・・・操作部、17d・・・規制部、17e・・・誘導部、17f・・・付勢部材、100・・・空気圧縮システム
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図8