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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163656
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】メーター読取り装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20231102BHJP
   G08C 19/36 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
G06T7/00 300F
G08C19/36
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074701
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】520235128
【氏名又は名称】アシオット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100171572
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100213425
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100221707
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100224915
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 茉友
(72)【発明者】
【氏名】三上 楊平
(72)【発明者】
【氏名】武 海栄
【テーマコード(参考)】
2F073
5L096
【Fターム(参考)】
2F073AA01
2F073AB08
2F073BB01
2F073BB04
2F073BB07
2F073BC01
2F073BC02
2F073CC02
2F073CC03
2F073CD01
2F073CD11
2F073DD05
2F073FF01
2F073FG01
2F073FG02
2F073FG11
2F073GG01
2F073GG08
5L096EA18
5L096FA67
5L096FA69
(57)【要約】      (修正有)
【課題】指示値の正確な値を算出するメーター読取り装置を提供する。
【解決手段】メーター読取り装置は、メータ400の目盛り盤401において最小値を表している目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最小値の位置である最小値位置を特定する最小値位置特定手段と、目盛り盤において最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、最大値の位置である最大値位置を特定する最大値位置特定手段と、メーター400の指針402の回動中心である中心位置と、最小値位置と、最大値位置とに基づいて、最小値位置から最大値位置までの中心角である全体角度を算出する全体角度算出手段と、アナログメーターの指針位置と、中心位置と、最小値位置及び最大値位置のうち選択された少なくとも一方とに基づいて、指針位置から選択された最小値位置又は最大値位置までの中心角である指針角度を算出する指針角度算出手段と、を含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アナログメーターの目盛り盤及び指針を含む画像情報と、前記画像情報と紐づいた前記アナログメーターの最小値及び最大値を含む値情報とに基づいて、アナログメーターの指示値を算出するメーター読取り装置であって、
前記目盛り盤において最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最小値の位置である最小値位置を特定する最小値位置特定手段と、
前記目盛り盤において最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最大値の位置である最大値位置を特定する最大値位置特定手段と、
前記アナログメーターの指針の回動中心である中心位置と、前記最小値位置と、前記最大値位置とに基づいて、前記最小値位置から前記最大値位置までの中心角である全体角度を算出する全体角度算出手段と、
前記アナログメーターの指針位置と、前記中心位置と、前記最小値位置及び前記最大値位置のうち選択された少なくとも一方とに基づいて、前記指針位置から選択された前記最小値位置又は前記最大値位置までの中心角である指針角度を算出する指針角度算出手段と、を含む
ことを特徴とするメーター読取り装置。
【請求項2】
前記最小値位置特定手段は、最小値を表している目盛り上の外縁部と内縁部の点に基づいて、前記最小値位置を特定し、
前記最大値位置特定手段は、最大値を表している目盛り上の外縁部と内縁部の点に基づいて、前記最大値位置を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載のメーター読取り装置。
【請求項3】
前記最小値位置特定手段は、最小値を表している目盛り上の外縁部の点と内縁部の点との中間部を前記最小値位置と特定し、
前記最大値位置特定手段は、最大値を表している目盛り上の外縁部の点と内縁部の点との中間部を前記最大値位置と特定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のメーター読取り装置。
【請求項4】
前記画像情報に含まれるアナログメーターのスケールの数に応じて異なる処理を行う請求項3に記載のメーター読取り装置であって、
スケールの数が2つの場合には、
前記最小値位置特定手段は、第一のスケールの前記最小値位置及び第二のスケールの前記最小値位置を特定し、
前記最大値位置特定手段は、第一のスケールの前記最大値位置及び第二のスケールの前記最大値位置を特定し、
前記第一のスケールにおける前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第一のスケールにおける指示値を算出し、
前記第二のスケールにおける前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第二のスケールにおける指示値を算出する
ことを特徴とするメーター読取り装置。
【請求項5】
前記画像情報において前記目盛り上の外縁部が第一のスケールを表し、前記目盛り上の内縁部が第二のスケールを表す請求項3に記載のメーター読取り装置であって、
前記最小値位置特定手段は、
最小値を表している目盛り上の外縁部の点を第一のスケールの前記最小値位置と特定し、
且つ、最小値を表している目盛り上の内縁部の点を第二のスケールの前記最小値位置と特定し、
前記最大値位置特定手段は、
最大値を表している目盛り上の外縁部の点を第一のスケールの前記最大値位置と特定し、且つ、最大値を表している目盛り上の内縁部の点を第二のスケールの前記最大値位置と特定し、
特定された第一のスケールの前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第一のスケールにおける指示値を算出し、
特定された第二のスケールの前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第二のスケールにおける指示値を算出する
ことを特徴とするメーター読取り装置。
【請求項6】
前記中心位置を共通にする2つのスケールを有し、第一のスケールに基づいて第一の指示値を示し、第二のスケールに基づいて第二の指示値を示し、アナログメーターのそれぞれの指示値を算出する、請求項3に記載のメーター読取り装置であって、
前記最小値位置特定手段は、
前記目盛り盤において前記第一のスケールの最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第一のスケールの最小値の位置である第一の最小値位置を特定する第一の最小値位置特定手段と、
前記目盛り盤において前記第二のスケールの最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第二のスケールの最小値の位置である第二の最小値位置を特定する第二の最小値位置特定手段と、
前記最大値位置特定手段は、
前記目盛り盤において前記第一のスケールの最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第一のスケールの最大値の位置である第一の最大値位置を特定する第一の最大値位置特定手段と、
前記目盛り盤において前記第二のスケールの最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第二のスケールの最大値の位置である第二の最大値位置を特定する第二の最大値位置特定手段と、を含む
ことを特徴とするメーター読取り装置。
【請求項7】
前記画像情報に含まれる前記アナログメーターが正面視となるように前記画像情報を補正する補正手段を備える
ことを特徴とする請求項3に記載のメーター読取り装置。
【請求項8】
請求項7に記載のメーター読取り装置を用いたメーター読取り方法であって、
メーターの正面に対して傾斜して撮影された前記画像情報に対して、前記補正手段を適用して前記指示値を算出する補正算出ステップと、
前記画像情報に対して、前記補正手段を適用することなく前記指示値を算出する非補正算出ステップと、
前記補正指示値が前記非補正指示値よりも実測値に近い値である場合に前記補正手段を適用し、前記補正指示値が前記非補正指示値よりも実測値から遠い値である場合に前記補正手段を適用しないで前記指示値を算出するように読取り方法を設定する設定ステップと、を含む
ことを特徴とするメーター読取り方法。
【請求項9】
アナログメーターの目盛り盤及び指針を含む画像情報と、前記画像情報と紐づいた前記アナログメーターの最小値及び最大値を含む値情報とに基づいて、アナログメーターの指示値を算出するプログラムであって、
コンピュータに、
前記目盛り盤において最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最小値の位置である最小値位置を特定する最小値位置特定処理と、
前記目盛り盤において最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最大値の位置である最大値位置を特定する最大値位置特定処理と、
前記アナログメーターの指針の回動中心である中心位置と、前記最小値位置と、前記最大値位置とに基づいて、前記最小値位置から前記最大値位置までの中心角である全体角度を算出する全体角度算出処理と、
前記アナログメーターの指針位置と、前記中心位置と、前記最小値位置及び前記最大値位置のうち選択された少なくとも一方とに基づいて、前記指針位置から選択された前記最小値位置又は前記最大値位置までの中心角である指針角度を算出する指針角度算出処理と、を実行させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メーター読取り技術に関し、特に、アナログメーターの画像情報等に基づいて、アナログメーターの指針の示す指示値を算出するメーター読取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メーター読取り技術に関して、いくつかの提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、「メータが示す測定値を読み取るメータ読取システムであって、
前記メータは、円周に沿って配置された目盛りと、所定の回転中心を中心に回転して前記目盛り上の測定位置を指し示す回転式の指針と、を備えたアナログ式メータであり、前記メータにおける前記目盛りの始点及び終点と、前記始点及び前記終点における各測定値とを予め設定させる設定手段と、設定された前記始点及び前記終点間の前記回転中心を基準とした角度及び前記各測定値に基づいて、前記メータにおける単位角度あたりの単位測定値を算出する基準値算出手段と、前記メータを撮像したメータ画像を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した前記メータ画像における前記指針の前記始点からの角度と、前記単位測定値と、に基づいて前記メータが示す測定値を算出する読取手段と、を備えることを特徴とするメータ読取システム。」という発明が記載されている。
【0004】
上記特許文献1記載の発明によれば、メーターの値を人による目視に頼ることなく正確に読み取ることを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-181464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来技術では、目盛り盤における最小値の位置を示す最小値位置、最大値の位置を示す最大値位置、指針位置の3点に基づいて、アナログメーターの指針によって示される指示値を算出するため、メーターの読取り環境や角度によっては、指示値の正確な値を算出することが出来ない場合があった。
【0007】
また、目盛り盤やスケールを複数備えるアナログメーターにあっては、メーター読取り装置が、アナログメーターの指針によって示される指示値を正確に算出することが出来ない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、上記課題を解決する手段として本発明に係るメーター読取り装置は、アナログメーターの目盛り盤及び指針を含む画像情報と、前記画像情報と紐づいた前記アナログメーターの最小値及び最大値を含む値情報とに基づいて、アナログメーターの指示値を算出するメーター読取り装置であって、前記目盛り盤において最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最小値の位置である最小値位置を特定する最小値位置特定手段と、前記目盛り盤において最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最大値の位置である最大値位置を特定する最大値位置特定手段と、前記アナログメーターの指針の回動中心である中心位置と、前記最小値位置と、前記最大値位置とに基づいて、前記最小値位置から前記最大値位置までの中心角である全体角度を算出する全体角度算出手段と、前記アナログメーターの指針位置と、前記中心位置と、前記最小値位置及び前記最大値位置のうち選択された少なくとも一方とに基づいて、前記指針位置から選択された前記最小値位置又は前記最大値位置までの中心角である指針角度を算出する指針角度算出手段と、を含むことを特徴とする。
【0009】
また、前記最小値位置特定手段は、最小値を表している目盛り上の外縁部と内縁部の点に基づいて、前記最小値位置を特定し、前記最大値位置特定手段は、最大値を表している目盛り上の外縁部と内縁部の点に基づいて、前記最大値位置を特定することとしてもよい。
【0010】
さらに、前記最小値位置特定手段は、最小値を表している目盛り上の外縁部の点と内縁部の点との中間部を前記最小値位置と特定し、前記最大値位置特定手段は、最大値を表している目盛り上の外縁部の点と内縁部の点との中間部を前記最大値位置と特定することとしてもよい。
【0011】
なお、「外縁部の点と内縁部の点との中間部」とは、外縁部の点と内縁部の点を結ぶ線分の中心をいう。
【0012】
また、前記画像情報に含まれるアナログメーターのスケールの数に応じて異なる処理を行う前記メーター読取り装置であって、スケールの数が2つの場合には、前記最小値位置特定手段は、第一のスケールの前記最小値位置及び第二のスケールの前記最小値位置を特定し、前記最大値位置特定手段は、第一のスケールの前記最大値位置及び第二のスケールの前記最大値位置を特定し、前記第一のスケールにおける前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第一のスケールにおける指示値を算出し、前記第二のスケールにおける前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第二のスケールにおける指示値を算出することを特徴とする。
【0013】
また、前記画像情報において前記目盛り上の外縁部が第一のスケールを表し、前記目盛り上の内縁部が第二のスケールを表す前記メーター読取り装置であって、前記最小値位置特定手段は、最小値を表している目盛り上の外縁部の点を第一のスケールの前記最小値位置と特定し、且つ、最小値を表している目盛り上の内縁部の点を第二のスケールの前記最小値位置と特定し、前記最大値位置特定手段は、最大値を表している目盛り上の外縁部の点を第一のスケールの前記最大値位置と特定し、且つ、最大値を表している目盛り上の内縁部の点を第二のスケールの前記最大値位置と特定し、特定された第一のスケールの前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第一のスケールにおける指示値を算出し、特定された第二のスケールの前記最小値位置及び前記最大値位置を用いて、第二のスケールにおける指示値を算出することを特徴とする。
【0014】
さらに、前記中心位置を共通にする2つのスケールを有し、第一のスケールに基づいて第一の指示値を示し、第二のスケールに基づいて第二の指示値を示し、アナログメーターのそれぞれの指示値を算出する、前記メーター読取り装置であって、前記最小値位置特定手段は、前記目盛り盤において前記第一のスケールの最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第一のスケールの最小値の位置である第一の最小値位置を特定する第一の最小値位置特定手段と、前記目盛り盤において前記第二のスケールの最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第二のスケールの最小値の位置である第二の最小値位置を特定する第二の最小値位置特定手段と、前記最大値位置特定手段は、前記目盛り盤において前記第一のスケールの最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第一のスケールの最大値の位置である第一の最大値位置を特定する第一の最大値位置特定手段と、前記目盛り盤において前記第二のスケールの最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記第二のスケールの最大値の位置である第二の最大値位置を特定する第二の最大値位置特定手段と、を含むことを特徴とする。
【0015】
さらにまた、前記画像情報に含まれる前記アナログメーターが正面視となるように前記画像情報を補正する補正手段を備えることとしてもよい。
【0016】
なお、「正面視」とは、目盛り盤表面に対して垂直方向となるような見方をいう。
【0017】
また、本発明に係るメーター読取り方法は、前記メーター読取り装置を用いたメーター読取り方法であって、メーターの正面に対して傾斜して撮影された前記画像情報に対して、前記補正手段を適用して前記指示値を算出する補正算出ステップと、前記画像情報に対して、前記補正手段を適用することなく前記指示値を算出する非補正算出ステップと、前記補正指示値が前記非補正指示値よりも実測値に近い値である場合に前記補正手段を適用し、前記補正指示値が前記非補正指示値よりも実測値から遠い値である場合に前記補正手段を適用しないで前記指示値を算出するように読取り方法を設定する設定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0018】
なお、「実測値」とは、アナログメーターによって実際に測定された値をいう。
【0019】
また、本発明に係るプログラムは、アナログメーターの目盛り盤及び指針を含む画像情報と、前記画像情報と紐づいた前記アナログメーターの最小値及び最大値を含む値情報とに基づいて、アナログメーターの指示値を算出するプログラムであって、コンピュータに、前記目盛り盤において最小値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最小値の位置である最小値位置を特定する最小値位置特定処理と、前記目盛り盤において最大値を表している目盛り上の異なる複数の点に基づいて、前記最大値の位置である最大値位置を特定する最大値位置特定処理と、前記アナログメーターの指針の回動中心である中心位置と、前記最小値位置と、前記最大値位置とに基づいて、前記最小値位置から前記最大値位置までの中心角である全体角度を算出する全体角度算出処理と、前記アナログメーターの指針位置と、前記中心位置と、前記最小値位置及び前記最大値位置のうち選択された少なくとも一方とに基づいて、前記指針位置から選択された前記最小値位置又は前記最大値位置までの中心角である指針角度を算出する指針角度算出処理と、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、メーターの指針によって示される指示値を正確に算出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】サーバー装置100、メーター読取り装置200、及び情報電子端末300との関係を示すシステム概念図である。
図2】サーバー装置100のハードウェア構成図である。
図3】メーター読取り装置200のハードウェア構成図である。
図4】情報電子端末300のハードウェア構成図である。
図5】実施例1に係るメーター400の外観図である。
図6】実施例1に係るメーター読取り装置200の処理の流れを示すフロー図である。
図7】本実施形態におけるメーター400の他の例を示す図である。
図8】実施例2に係るメーター読取り装置200の他の実施例の流れを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る実施の形態を、図を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下で記載した内容及び図面の内容はすべて本発明を実施するための一例を表したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0023】
図1に示すように、サーバー装置100、メーター読取り装置200、及び情報電子端末300は、通信ネットワークNを介して接続されてなる。サーバー装置100に対しては、一のメーター読取り装置200及び一の情報電子端末300が通信ネットワークNを介して接続されてもよく、複数のメーター読取り装置200及び複数の情報電子端末300が通信ネットワークNを介して接続されてもよい。また、サーバー装置100に対して複数のメーター読取り装置200及び複数の情報電子端末300が接続される場合にあっては、それぞれのメーター読取り装置200及びそれぞれの情報電子端末300は互いに同一の構成を備えるものであってもよく、それぞれのメーター読取り装置200及びそれぞれの情報電子端末300が互いに異なる構成を備えるものであってもよい。なお、メーター読取り装置200及び情報電子端末300のそれぞれは、直接にサーバー装置100に対して接続されることを要するものではなく、例えば、メーター読取り装置200が情報電子端末300を介してサーバー装置100と接続されてもよく、情報電子端末300がメーター読取り装置200を介してサーバー装置100と接続されてもよい。
【0024】
通信ネットワークNは、公衆網、及びキャリアネットワークを含む。公衆網はいわゆるインターネットである。キャリアネットワークは、次世代又は次々世代高速携帯通信規格等の規格に基づく無線通信を実現する通信キャリアが提供するネットワークである。公衆網はアクセスポイントを含み、キャリアネットワークは基地局を含む。
【0025】
次に、図2~4を参照しながら、サーバー装置100、メーター読取り装置200、及び情報電子端末300が備える各機能部について説明する。
【0026】
図2に示すように、サーバー装置100は、制御部101、通信部102、表示部103、入力部104、及び記憶部105を含む。
【0027】
制御部101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphical Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等を用いたプロセッサであり、内蔵するキャッシュ等の揮発性メモリ等を含む。制御部101は、サーバー装置100の制御を行うとともに、後述する各種機能部の実行を可能とする。
【0028】
通信部102は、例えば、通信モジュール、通信アンテナ、又は通信回路等の各種通信装置又はこれらの組み合わせにより構成することができる。通信部102は、制御部101と協働して、通信ネットワークNを介したメーター読取り装置200、及び情報電子端末300との間の情報の送受信を可能とする。また、通信部102は、ネットワークインターフェースカード(Network Interface Card)を用いて有線により通信ネットワークNを介した通信を行ってもよい。
【0029】
表示部103は、例えば、液晶パネル又は有機ELディスプレイ等の各種ディスプレイ、その他の表示手段又はこれらの組み合わせにより構成することができる。表示部103は、制御部101と協働して、サーバー装置100の操作等に供する画面の表示を可能とする。
【0030】
入力部104は、例えば、キーボード等の入力装置又はこれらの組み合わせにより構成することができる。入力部104は、制御部101と協働して、サーバー装置100の操作を可能とする。また、表示部103をタッチパネルにより構成することで、表示部103と入力部104を一体として構成してもよい。
【0031】
記憶部105は、例えば、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶手段又はこれらの組み合わせにより構成することができる。記憶部105は、制御部101と協働して、制御部101により読み出されるOS(Operating System)、その他のソフトウェア、及び各種処理に使用される情報を記憶することを可能とする。
【0032】
サーバー装置100は、例えば、ネットワークNを介して、メーター読取り装置200によって読み取られたメーターの値をメーター読取り装置200から受信して、メーターの値を記憶する。
サーバー装置100は、例えば、ネットワークNを介して、メーターの値を情報電子端末300に送信することで、メーターの値を情報電子端末300により確認できるようにしてもよい。
【0033】
図3に示すように、メーター読取り装置200は、制御部201、通信部202、画像取得部203、記憶部204、学習部205、及び推論部206を含む。なお、メーター読取り装置200に含まれる学習部205は、サーバー装置100に含ませることとしてもよい。
【0034】
制御部201は、例えば、CPU、GPU、又はMPU等を用いたプロセッサであり、内蔵するキャッシュ等の揮発性メモリ等を含む。制御部201は、メーター読取り装置200の制御を行うとともに、後述する各種機能部の実行を可能とする。また、制御部201は、プロセッサ、メモリ、通信部202、画像取得部203、記憶部204、学習部205、及び推論部206を集積した1つのハードウェア(SoC:System on a Chip)として構成されていてもよい。
【0035】
通信部202は、例えば、通信モジュール、又は通信回路等の各種通信装置又はこれらの組み合わせにより構成することができる。通信部202は、制御部201と協働して、通信ネットワークNを介したサーバー装置100、及び情報電子端末300との間の情報の送受信を可能とする。また、通信部202が通信モジュールで構成される場合にあっては、通信規格として、LPWA(Low Power Wide Area)規格を用いることが好ましい。LPWA規格に基づいて情報の送受信を行うことで、メーター読取り装置200の動作を低消費電力化することができ、メーター読取り装置200本体のバッテリーの長寿命化を図ることができる。
【0036】
画像取得部203は、例えば、メーター読取り装置200自体が備えるカメラ等の撮影部又はこれらの組み合わせにより構成することができる。画像取得部203は、可視光又は赤外光の撮影素子を含み、制御部201の制御信号に応じて撮影の実行を可能とする。画像取得部203は、メーター読取り装置200が設置された環境下における画像情報、特に、メーター400の画像情報を取得する。この画像情報は、推論部206における推論処理の入力情報となる。
【0037】
記憶部204は、例えば、RAM、HDD又はSSD等の記憶手段又はこれらの組み合わせにより構成することができる。記憶部204は、制御部201と協働して、制御部201により読み出されるOS、その他のソフトウェア、及び各種処理に使用される情報を記憶することを可能とする。特に、記憶部204は、画像取得部203により取得された画像情報、学習部205における学習に使用される学習用プログラムP、及び推論部206における推論処理に使用される学習済みモデルMを記憶することが好ましい。
【0038】
学習部205は、制御部201及び記憶部204に記憶された学習用プログラムPにより構成することができる。学習部205は、あらかじめ収集された大量のメーター画像に対してディープラーニング(Deep Learning)による学習を行い、学習済みモデルMを生成する処理を行う。
【0039】
推論部206は、制御部201及び記憶部204に記憶された学習済みモデルMにより構成することができる。画像取得部203で取得したメーター400の画像情報を、学習済みモデルMに入力することで、メーター400の画像情報に対して推論を行うことで、メーターの値を読み取る事ができる。
【0040】
図4に示すように、情報電子端末300は、制御部301、通信部302、表示部303、入力部304、及び記憶部305を含むことが好ましい。
【0041】
制御部301は、例えば、CPU、GPU、又はMPU等を用いたプロセッサであり、内蔵する揮発性メモリ、クロック等を含む。制御部301は、情報電子端末300の制御を行うとともに、後述する各種機能部の実行を可能とする。また、制御部301は、プロセッサ、通信部302、表示部303、入力部304、及び記憶部305を集積した1つのハードウェアとして構成されていてもよい。
【0042】
通信部302は、例えば、通信モジュール、通信アンテナ、又は通信回路等の各種通信装置又はこれらの組み合わせにより構成することができる。通信部302は、制御部301と協働して、通信ネットワークNを介したサーバー装置100、及びメーター読み取り装置200との間の情報の送受信を可能とする。
【0043】
表示部303は、例えば、液晶パネル又は有機ELディスプレイ等の各種ディスプレイ、その他の表示手段又はこれらの組み合わせにより構成することができる。表示部303は、制御部301と協働して、情報電子端末300の操作等に供する画面を表示する。
【0044】
入力部304は、例えば、キーボード等の入力装置又はこれらの組み合わせにより構成することができる。入力部304は、制御部301と協働して、情報電子端末300の操作を可能とする。また、表示部303をタッチパネルにより構成することで、表示部303と入力部304を一体として構成してもよい。
【0045】
記憶部305は、例えば、RAM、HDD、又はSSD等の記憶手段又はこれらの組み合わせにより構成することができる。記憶部305は、制御部301により読み出されるOS、その他のソフトウェア、及び各種処理に使用される情報を記憶することを可能とする。
【0046】
情報電子端末300は、ネットワークNを介して、サーバー装置100からメーターの値を受信することで、メーターの値を表示部303に表示し、情報電子端末300を使用するユーザーにメーターの値の確認を可能とすることとしてもよい。
【0047】
(実施例1)
以下に、図5及び図6を用いて本実施形態におけるメーター読取り装置200の処理の一例を説明する。
【0048】
図5は、本実施形態におけるメーター400の一例を示す図である。メーター400はアナログ形式で構成されている。メーター400の表示面には、メーター400の計測値を指し示す指針402が設けられている。メーター400の表示面には、半円状のラベル403によってスケールが表されている。スケールにおいて、所定の値を示す位置には、目盛り404が設けられている。
【0049】
なお、図5におけるメーター400は、一例として等間隔に値が10増加するごとに目盛り404が設けられている。図5におけるメーター400は、最小値が0であり、最大値が40である。図5におけるメーター400では、目盛り404が、0、10、20、30、及び40の値を示す位置に設けられている。
【0050】
次に、図5におけるメーター400を一例として用いて、図6に示す本実施形態におけるメーター読取り装置200の処理の流れを説明する。
【0051】
画像取得ステップでは、メーター読取り装置200は、画像取得部を用いてメーター400の目盛り盤401及び指針402を含む画像情報を取得する。このような画像情報を取得する構成としては、メーター読取り装置200が備えるカメラ等の要素によって、画像を取得する事ができる。
なお、このときには、メーター読取り装置200は、画像取得部がメーター400の目盛り盤401と対向するように配置されることが好ましい。しかしながら、画像取得部とメーター400の表示面との相対的位置の関係はこれに限定されるものではない。例えば、角度のキャリブレーション等を行う事によって、メーター400の表示面の画像が斜めから取得されたものであっても、適宜正面から取得された画像のように角度を変更することができる。
【0052】
最小値位置特定ステップでは、メーター読取り装置200が、メーター400の最小値を示す目盛り404の位置を特定する。
この際、メーター読取り装置200は、画像情報に含まれる目盛り盤401において最小値を表している目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最小値の位置である最小値位置を特定する。
この際、最小値位置を特定する手段として、目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最小値位置を特定することとすれば、より正確に最小値位置を特定することが可能となる。
【0053】
目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最小値位置を特定する構成としては、例えば、図5において拡大した位置に示すように、最小値を表している目盛り404上の外縁部と内縁部の点にもとづいて最小値位置を特定することが好ましい。具体的には、画像情報において最小値を表している目盛り404の外縁部及び内縁部にマーカーが付与された教師データをもとに学習された学習済みモデルを用いて推論を行うことで、画像情報における目盛り404上の外縁部及び内縁部の点を認識することができる。そして、外縁部の点と内縁部の点とが存在するそれぞれの平面座標を認識し、これらの平面座標における中間部の座標を最小値位置として特定することができる。
【0054】
次に、最大値位置特定ステップでは、最小値位置特定ステップと同様に、メーター読取り装置200が、メーター400の最大値を示す目盛り404の位置を特定する。
この際、メーター読取り装置200は、画像情報に含まれる目盛り盤401において最大値を表している目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最大値の位置である最大値位置を特定する。
この際、最大値位置を特定する手段として、目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最大値位置を特定することとすれば、より正確に最大値位置を特定することが可能となる。
【0055】
最大値位置の特定にあたっても、図5を用いて説明した最小値位置特定ステップと同様に、最大値を表している目盛り404上の外縁部と内縁部の点に基づいて最大値位置を特定することが好ましい。具体的には、画像情報において最大値を表している目盛り404上の外縁部及び内縁部にマーカーが付与された教師データをもとに学習された学習済みモデルを用いて推論を行うことで、画像情報における目盛り404上の外縁部及び内縁部の点を認識することができる。そして外縁部のテント内縁部の点とが存在するそれぞれの平面座標を認識し、これらの平面座標における中間部の座標を最大値位置として特定することができる。
【0056】
ここで、最小値位置特定ステップ及び最大値位置特定ステップにおける処理をより具体的に説明する。
例えば、最小値位置特定ステップ若しくは最大値位置特定ステップにおいて、目盛り404上の一点に基づいて、基づいて最小値位置若しくは最大値位置を特定するとする。例えば、メーター読取り装置200を設置する環境のいかんによっては、メーター読取り装置200の画像取得部がメーター400の目盛り盤401と対向する位置にメーター読取り装置200を設置することができない場合がある。この場合には、画像取得部によって取得される画像情報は、斜視から目盛り盤401を撮影したものとなる場合がある。このような場合に、最小値位置若しくは最大値位置を目盛り404上の一点のみによって特定することとした場合、画像の歪みに起因して正確に最小値位置若しくは最大値位置を特定することができず、正確にメーター400の指示値を正確に算出することができない。
【0057】
しかしながら、最小値位置及び最大値位置をそれぞれ目盛り404上の異なる複数の点に基づいて特定する場合には、より正確に最小値位置及び最大値位置を特定することができ、メーター400の指示値を正確に算出することができる。
以下、このことについて具体的に説明する。本来特定されるべき最小値若しくは最大値の位置Aを平面座標によってA(X,Y)として定義する。そして、メーター読取り装置200によって特定された一点a1をa1(x1,y1)とする。そして、メーター読取り装置200によって目盛り404上の既に特定された点a1とは異なる点a2をa2(x2,y2)とする。この場合、本来特定されるべき位置であるAと、メーター読取り装置200により特定される一点a1との座標におけるズレは、(X-x1,Y-y1)となる。
一方で、異なる点a1と異なる点a2とに基づいて、一例としてこの2点の中間の位置と本来特定されるべき位置Aとを比較した場合、(X-(x1+x2)/2,Y-(y1+y2)/2)となる。
このため、目盛り404上の異なる複数の点に基づいて、最小値位置若しくは最大値位置を特定することとした場合には、一点で最小値位置若しくは最大値位置を特定する場合と比較して、本来特定されるべき位置とメーター読取り装置200が特定することとなる位置とのズレを小さくすることができる。
【0058】
次に、全体角度算出ステップでは、最小値位置特定ステップにおいて特定された最小値位置と、最大値位置特定ステップにおいて特定された最大値位置とを用いて、指針402の回転軸を中心とした目盛り盤401の半円状のラベル403の全体角度を算出する。なお、図5に示すメーター400においては、全体角度がおおよそ180°となっているが、メーター読取り装置200を用いて指示値を算出することができるメーター400は、これに限定されるものではない。
【0059】
次に、指針角度算出ステップでは、最小値位置若しくは最大値位置の少なくともいずれか一方と、メーター400の指針402が指し示す方向とを用いて、最小値位置若しくは最大値位置から指針402の先端部までの、指針402の回動軸を中心とした角度である指針角度を算出する。
ここでは、例えば、最小値位置と、メーター400の指針402の先端部と、指針402の回転中心とのそれぞれの位置を用いることで、指針402の回転軸を中心とした最小値位置からメーター400の指針402の先端部までの指針角度を算出することができる。また同様に、最大値位置と、メーター400の指針402の先端部と、指針402の回転中心とのそれぞれの位置を用いることで、指針402の回転軸を中心とした最大値位置からメーター400の指針402の先端部までの指針角度を算出することとしてもよい。
【0060】
メーター読取り装置200は、以上の処理を行うことで、メーター400の指示値を算出する事ができる。すなわち、最小値位置における目盛り404の値から最大値位置の目盛り404の値までのボリュームを、全体角度算出ステップにより算出された全体角度で割ることで、1°あたりの指示値の値を算出することができ、メーター400のスケールを把握することができる。さらに、指針角度算出ステップにおいて、指針角度を算出することで、メーター400の指針402が指し示す値を算出することができる。
なお、最小値位置における目盛り404の値及び最大値位置の目盛り404の値は、メーター読取り装置200が取得した画像情報に対して画像認識を行うことで取得することとしてもよく、メーター読取り装置200を使用する前に、ユーザーが予め設定することとしてもよい。
【0061】
(実施例2)
次に、図7及び図8に基づいて、メーター読取り装置200の他の実施例について説明する。
【0062】
図7は、本実施形態におけるメーター400の他の例を示す図である。メーター400はアナログ形式で構成されている。メーター400の表示面には、メーター400の計測値を指し示す指針402が2つ設けられている。メーター400の表示面には、半円状のラベル403によってスケールが表されている。スケールにおいて、所定の値を示す位置には、目盛り404が設けられている。
【0063】
なお、図7におけるメーター400は、一例として、ラベル403の外側において等間隔に値が100増加するごとに目盛り404が設けられている。またメーター400は、ラベル403の内側において等間隔に値が10増加するごとに目盛り404が設けられている。図7におけるメーター400は、外側のスケールにおいて、最小値が0であり、最大値が300である。またメーター400は、内側のスケールにおいて、最小値が0であり、最大値が40である。図7におけるメーター400では、目盛り404が、ラベル403の外側において0、100、200、及び300の値を示す位置に設けられている。またさらに、目盛り404が、ラベル403の内側において、0、10、20、30、及び40の値を示す位置に設けられている。
【0064】
次に、図7におけるメーター400を一例として用いて、図8に示す本実施形態におけるメーター読取り装置200の処理の流れを説明する。なお、実施例1と共通する処理については、その旨を記載することのより、その説明を繰り返すことを省略する。
【0065】
スケール数判定ステップでは、メーター読取り装置200がメーター400のスケール数を判定することで、スケール数の判定後の処理を決定する。なお、スケール数判定ステップにおいて、スケール数が1と判定された場合には、既に説明した実施例と同様に、最小値及び最大値における目盛り404上の2点を認識して、最小値位置及び最大値位置を特定することで指針402角度を算出する。なお、スケール数の判定については、ユーザーによってメーター読取り装置200に対してスケール数が予め設定されることとしてもよく、また、画像認識等によってスケール数を認識することとしてもよい。
以下では、スケール数判定ステップにおいて、スケール数≠1の場合について具体的に説明することとする。
【0066】
次に、図8における画像取得ステップは、画像取得部を用いてメーター400の目盛り盤401及び指針402を含む画像情報を取得する。このような画像情報を取得する構成としては、メーター読取り装置200が備えるカメラ等の要素によって、画像を取得する事ができる。
【0067】
次に、最小値位置の内縁部点及び外縁部点特定ステップでは、最小値位置における目盛り404の内縁部の点及び外縁部の点を特定する。このような手段としては、例えば、画像認識による位置の特定を採用する事ができる。
【0068】
ここで、スケールが2の場合について特に説明する。スケールが2の場合の最小値位置の内縁部の点は、メーター400のラベル403の内縁によってあらわされる内側のスケールの最小値位置を表す。一方で、最小値位置の外縁部の点は、メーター400のラベル403の外縁によって表される外側のスケールの最小値位置を表す。このため、メーター400の最小値における内縁部の点及び外縁部の点の位置を特定する事によって、メーター読取り装置200は、複数のスケールにおける最小値の位置を特定することができる。
【0069】
同様に、最大値位置の内縁部点及び外縁部点特定ステップでは、最大値位置における目盛り404の内縁部の点及び外縁部の点を特定する。
ここで、スケールが2の場合について同様に特に説明する。スケールが2の場合の最大値位置の内縁部の点は、メーター400のラベル403の内縁によってあらわされる内側のスケールの最大値位置を表す。一方で、最大値位置の外縁部の点は、メーター400のラベル403の外縁によって表される外側のスケールの最大値位置を表す。このため、メーター400の最大値における内縁部の点及び外縁部の点の位置を特定する事によって、メーター読取り装置200は、複数のスケールにおける最大値の位置を特定する事ができる。
【0070】
次に、各スケールの全体角度算出ステップでは、最小値位置の内縁部の点及び最大値位置の外縁部の点を用いて、指針402の回転軸を中心とした目盛り盤401のラベル403の内側のスケールにおける全体角度を算出する。また同様に、各スケールの全体角度算出ステップでは、最小値位置の外縁部の点及び最大値位置の外縁部の点を用いて、指針402の回転軸を中心とした目盛り盤401のラベル403の外側のスケールにおける全体角度を算出する。
【0071】
次に、各スケールの指針402角度算出ステップでは、ラベル403の内側のスケールの最小値位置若しくは最大値位置の少なくともいずれか一方と、メーター400の指針402のうち短針が指し示す方向とを用いて、最小値位置若しくは最大値位置から指針402のうち短針の先端部までの、指針402の回転軸を中心とした角度である内側のスケールの指針402角度を算出する。
同様に、各スケールの指針402角度算出ステップでは、ラベル403の外側のスケールの最小値位置若しくは最大値位置の少なくともいずれか一方と、メーター400の指針402のうち長針が指し示す方向とを用いて、最小値位置若しくは最大値位置から指針402のうち長針の先端部までの、指針402の回転軸を中心とした角度である外側のスケールの指針402角度を算出する。
【0072】
メーター読取り装置200は、以上の処理を行うことで、読取りの対象となるメーター400のスケールの数に限定されることなく、メーター400の指示値を算出することができる。すなわち、各スケールにおける最小値位置における目盛り404の値から各スケールにおける最大値位置の目盛り404の値までのボリュームを、全体角度で割ることで、1°あたりの指示値の値を算出することができ、メーター400の指示値を算出可能であるとともに、メーター400のスケール数に限定されることなくメーター400の指示値を読み取ることができる。
【符号の説明】
【0073】
100 サーバー装置
101 制御部
102 通信部
103 表示部
104 入力部
105 記憶部
200 メーター読取り装置
201 制御部
202 通信部
203 画像取得部
204 記憶部
205 学習部
206 推論部
300 情報電子端末
301 制御部
302 通信部
303 表示部
304 入力部
305 記憶部
400 メーター
401 目盛り盤
402 指針
403 ラベル
404 目盛り
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8