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特開2023-163659文字情報表示装置、文字情報表示方法、及び文字情報表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163659
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】文字情報表示装置、文字情報表示方法、及び文字情報表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20130101AFI20231102BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20231102BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20231102BHJP
   G09G 5/32 20060101ALI20231102BHJP
   G09G 5/22 20060101ALI20231102BHJP
   G09G 5/34 20060101ALI20231102BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20231102BHJP
【FI】
G06F3/048
G09G5/00 550C
G09G5/38 A
G09G5/32 640Z
G09G5/22 670Z
G09G5/34 C
G06F3/04845
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074704
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(72)【発明者】
【氏名】浅井 浩
【テーマコード(参考)】
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB03
5C182AB08
5C182AC02
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA46
5C182BC03
5C182BC25
5C182CB42
5C182CC16
5C182FA71
5E555AA63
5E555BA05
5E555BA29
5E555BA64
5E555BB05
5E555BB29
5E555BC08
5E555CA42
5E555CA44
5E555CB21
5E555CC26
5E555CC27
5E555DB41
5E555DC19
5E555DC21
5E555DC24
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】説明者が視線をカメラに向けながら、表示パネルに表示されている文章を読むことができる文字情報表示装置を提供する。
【解決手段】表示パネル16は筐体の第1の面に配置されている。カメラ11は、第1の面における表示パネル16の側方であって、第1の一対の辺のうちの一方の辺側または第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されている。センサ18は、筐体の姿勢が、第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかを検出する。表示制御部14は、センサ18が検出した筐体の姿勢が、第1の姿勢であるか第2の姿勢であるかに応じて、カメラ11が配置されている側の一対の辺と直交する方向の表示パネル16の全ての表示領域のうち、カメラ11側に寄せた制限された領域に、表示パネル16に文字情報を表示する表示範囲を設定して文字情報を表示するよう制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体と、
前記筐体の一方の面である第1の面に配置されている表示パネルと、
前記筐体の前記第1の面における前記表示パネルの側方であって、前記第1の一対の辺のうちの一方の辺側または前記第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されているカメラと、
前記筐体の姿勢が、前記第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、前記第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかを検出するセンサと、
前記センサが検出した前記筐体の姿勢が、前記第1の姿勢であるか前記第2の姿勢であるかに応じて、前記カメラが配置されている側の一対の辺と直交する方向の前記表示パネルの全ての表示領域のうち、前記カメラ側に寄せた制限された領域に、前記表示パネルに文字情報を表示する表示範囲を設定して前記文字情報を表示するよう制御する表示制御部と、
を備える文字情報表示装置。
【請求項2】
互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体の一方の面である第1の面に表示パネルが配置され、
前記筐体の前記第1の面における前記表示パネルの側方であって、前記第1の一対の辺のうちの一方の辺側または前記第2の一対の辺のうちの一方の辺側にカメラが配置され、
前記筐体の姿勢が、前記第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、前記第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかをセンサによって検出し、
前記センサが検出した前記筐体の姿勢が、前記第1の姿勢であるか前記第2の姿勢であるかに応じて、前記カメラが配置されている側の一対の辺と直交する方向の前記表示パネルの全ての表示領域のうち、前記カメラ側に寄せた制限された領域に、前記表示パネルに文字情報を表示する表示範囲を設定して前記文字情報を表示する
文字情報表示方法。
【請求項3】
互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体と、
前記筐体の一方の面である第1の面に配置されている表示パネルと、
前記筐体の前記第1の面における前記表示パネルの側方であって、前記第1の一対の辺のうちの一方の辺側または前記第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されているカメラと、
前記筐体の姿勢が、前記第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、前記第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかを検出するセンサと、
を備えるタブレット端末に搭載されているコンピュータに、
前記センサが検出した前記筐体の姿勢が、前記第1の姿勢であるか前記第2の姿勢であるかを取得するステップと、
取得した前記筐体の姿勢に応じて、前記カメラが配置されている側の一対の辺と直交する方向の前記表示パネルの全ての表示領域のうち、前記カメラ側に寄せた制限された領域に、前記表示パネルに文字情報を表示する表示範囲を設定するステップと、
設定された前記表示範囲に前記文字情報を表示するステップと、
を実行させる文字情報表示プログラム。
【請求項4】
前記表示範囲に表示する前記文字情報を、取得した前記筐体の姿勢に応じた速度で移動させるステップをさらに実行させる請求項3に記載の文字情報表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字情報表示装置、文字情報表示方法、及び文字情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
出席者に所定の情報を伝えるプレゼンテーションにおいて、説明者が出席者に説明しようとする文章をプロンプタと称される機器に表示することがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3179119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プレゼンテーション専用のプロンプタを用いるのではなく、汎用のタブレット端末に説明者が説明しようとする文章を表示すれば、タブレット端末をプロンプタの代用とすることができる。このとき、タブレット端末の文章を表示する表示パネル側に設けられているカメラで説明者を撮影して、撮影した説明者の画像をプロジェクタ等の表示装置でスクリーンに表示することが考えられる。
【0005】
このような場合、表示パネル上のカメラから離れた位置に表示されている文章を読む説明者の視線はカメラから離れて、いわゆるカメラ目線とはならない。すると、スクリーンに表示される説明者の視線は出席者を向かず、出席者が違和感を覚えてしまうことがある。
【0006】
本発明は、説明者が視線をカメラに向けながら、表示パネルに表示されている文章を読むことができる文字情報表示装置、文字情報表示方法、及び文字情報表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体と、前記筐体の一方の面である第1の面に配置されている表示パネルと、前記筐体の前記第1の面における前記表示パネルの側方であって、前記第1の一対の辺のうちの一方の辺側または前記第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されているカメラと、前記筐体の姿勢が、前記第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、前記第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかを検出するセンサと、前記センサが検出した前記筐体の姿勢が、前記第1の姿勢であるか前記第2の姿勢であるかに応じて、前記カメラが配置されている側の一対の辺と直交する方向の前記表示パネルの全ての表示領域のうち、前記カメラ側に寄せた制限された領域に、前記表示パネルに文字情報を表示する表示範囲を設定して前記文字情報を表示するよう制御する表示制御部とを備える文字情報表示装置を提供する。
【0008】
本発明は、互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体の一方の面である第1の面に表示パネルが配置され、前記筐体の前記第1の面における前記表示パネルの側方であって、前記第1の一対の辺のうちの一方の辺側または前記第2の一対の辺のうちの一方の辺側にカメラが配置され、前記筐体の姿勢が、前記第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、前記第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかをセンサによって検出し、前記センサが検出した前記筐体の姿勢が、前記第1の姿勢であるか前記第2の姿勢であるかに応じて、前記カメラが配置されている側の一対の辺と直交する方向の前記表示パネルの全ての表示領域のうち、前記カメラ側に寄せた制限された領域に、前記表示パネルに文字情報を表示する表示範囲を設定して前記文字情報を表示する文字情報表示方法を提供する。
【0009】
本発明は、互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体と、前記筐体の一方の面である第1の面に配置されている表示パネルと、前記筐体の前記第1の面における前記表示パネルの側方であって、前記第1の一対の辺のうちの一方の辺側または前記第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されているカメラと、前記筐体の姿勢が、前記第1の一対の辺が上下に配置されている第1の姿勢であるか、前記第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかを検出するセンサとを備えるタブレット端末に搭載されているコンピュータに、前記センサが検出した前記筐体の姿勢が、前記第1の姿勢であるか前記第2の姿勢であるかを取得するステップと、取得した前記筐体の姿勢に応じて、前記カメラが配置されている側の一対の辺と直交する方向の前記表示パネルの全ての表示領域のうち、前記カメラ側に寄せた制限された領域に、前記表示パネルに文字情報を表示する表示範囲を設定するステップと、設定された前記表示範囲に前記文字情報を表示するステップとを実行させる文字情報表示プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の文字情報表示装置、文字情報表示方法、及び文字情報表示プログラムによれば、説明者が視線をカメラに向けながら、表示パネルに表示されている文章を読むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態の文字情報表示装置を示すブロック図である。
図2】一実施形態の文字情報表示装置を用いてプレゼンテーションを行う場合の全体的な構成例を示す図である。
図3】カメラが筐体の長手方向に配置されている場合の一実施形態の文字情報表示装置が第1の姿勢であるときに表示パネルに設定されている文字情報の表示範囲の一例を示す図である。
図4】カメラが筐体の長手方向に配置されている場合の一実施形態の文字情報表示装置が第2の姿勢であるときに表示パネルに設定されている文字情報の表示範囲の一例を示す図である。
図5】カメラが筐体の短手方向に配置されている場合の一実施形態の文字情報表示装置が第1の姿勢であるときに表示パネルに設定されている文字情報の表示範囲の一例を示す図である。
図6】カメラが筐体の短手方向に配置されている場合の一実施形態の文字情報表示装置が第2の姿勢であるときに表示パネルに設定されている文字情報の表示範囲の一例を示す図である。
図7】一実施形態の文字情報表示プログラムを実行するコンピュータの構成例を示すブロック図である。
図8】一実施形態の文字情報表示プログラムがコンピュータに実行させる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、一実施形態の文字情報表示装置、文字情報表示方法、及び文字情報表示プログラムについて、添付図面を参照して説明する。
【0013】
図1に示す文字情報表示装置100は一例としてタブレット端末である。文字情報表示装置100は、中央制御装置10、カメラ11、画像処理部12、画像送信部13、表示制御部14、文字情報記憶部15、表示パネル16、操作部17、センサ18を備える。中央制御装置10は、文字情報表示装置100の全体を制御する。画像処理部12は、カメラ11によって撮影した画像をA/D変換して符号化する。画像送信部13は、画像処理部12によって処理された画像を例えば無線によって送信する。カメラ11はいわゆるインカメラである。
【0014】
表示制御部14は、文字情報記憶部15に記憶されている文字情報を表示パネル16に表示するよう制御する。文字情報記憶部15は例えば半導体メモリである。表示パネル16は液晶パネルまたは有機ELパネルである。操作部17は、一例として表示パネル16の表面に装着されているタッチパネルである。センサ18は少なくとも3次元加速度センサを含み、文字情報表示装置100の後述する筐体101の姿勢を検出する。
【0015】
中央制御装置10と表示制御部14とが一体化されていてもよい。中央制御装置10及び表示制御部14はマイクロプロセッサで構成することができる。1つのマイクロプロセッサが中央制御装置10と表示制御部14との双方として機能してもよい。
【0016】
図2に示すように、文字情報表示装置100は、互いに対向する長手方向の第1の一対の辺と互いに対向する短手方向の第2の一対の辺とを有する筐体101を備える。表示パネル16及び操作部17は、筐体101の一方の面である第1の面に配置されている。カメラ11は、筐体101の第1の面における表示パネル16の側方であって、第1の一対の辺のうちの一方の辺側または第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されている。第1の面には、カメラ11のレンズ11Lが見えている。
【0017】
図2に示す例では、カメラ11は長手方向である第1の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されている。後述のように、カメラ11が、短手方向である第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されていてもよい。
【0018】
図2において、画像送信部13は、カメラ11によって第1の面側に位置してプレゼンテーションを行う図示していない説明者を撮影した画像をプロジェクタ200に送信する。画像送信部13は、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線を用いて画像をプロジェクタ200に送信するのがよい。プロジェクタ200は、受信した画像をスクリーン300に投射する。図示していない出席者はスクリーン300に表示されている画像を見ながら、説明者によるプレゼンテーションを聞く。
【0019】
詳細には、センサ18は、筐体101の姿勢が、第1の一対の辺が上下に配置されている図2に示す第1の姿勢であるか、第2の一対の辺が上下に配置されている第2の姿勢であるかを検出する。
【0020】
表示制御部14は、センサ18が検出した筐体101の姿勢が、第1の姿勢であるか第2の姿勢であるかに応じて、表示パネル16に文字情報を表示する表示範囲を設定して文字情報を表示するよう制御する。
【0021】
図3及び図4を用いて、カメラ11が長手方向である第1の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されている場合の表示制御部14による制御動作を説明する。
【0022】
図3に示すように、筐体101の姿勢が第1の姿勢であるとき、表示制御部14は、カメラ11が配置されている側の一対の辺と直交する方向(ここでは短手方向)の表示パネル16の全ての表示領域のうち、カメラ11側に寄せた制限された領域に表示範囲161を設定する。図3において、表示パネル16の短手方向の全ての表示領域は長さD1で示す範囲である。図3ではカメラ11が上方に位置するように筐体101が配置されているため、表示制御部14は、長さD1の中央よりも上方に表示範囲161を設定するのがよい。表示範囲161における左右方向の大きさは適宜の大きさに設定されていればよい。
【0023】
図4に示すように、筐体101の姿勢が第2の姿勢であるとき、表示制御部14は、カメラ11が配置されている側の一対の辺と直交する方向(ここでは短手方向)の表示パネル16の全ての表示領域のうち、カメラ11側に寄せた制限された領域に表示範囲162を設定する。図4においても、表示パネル16の短手方向の全ての表示領域は長さD1で示す範囲である。図4ではカメラ11が右方に位置するように筐体101が配置されているため、表示制御部14は、長さD1の中央よりも右方に表示範囲162を設定するのがよい。表示範囲162における上下方向の大きさは適宜の大きさに設定されていればよい。
【0024】
図5及び図6を用いて、カメラ11が短手方向である第2の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されている場合の表示制御部14による制御動作を説明する。
【0025】
図5に示すように、筐体101の姿勢が第1の姿勢であるとき、表示制御部14は、カメラ11が配置されている側の一対の辺と直交する方向(ここでは長手方向)の表示パネル16の全ての表示領域のうち、カメラ11側に寄せた制限された領域に表示範囲163を設定する。図5において、表示パネル16の短手方向の全ての表示領域は長さD2で示す範囲である。図5ではカメラ11が左方に位置するように筐体101が配置されているため、表示制御部14は、長さD2の中央よりも左方に表示範囲163を設定するのがよい。表示範囲163における上下方向の大きさは適宜の大きさに設定されていればよい。
【0026】
図6に示すように、筐体101の姿勢が第2の姿勢であるとき、表示制御部14は、カメラ11が配置されている側の一対の辺と直交する方向(ここでは長手方向)の表示パネル16の全ての表示領域のうち、カメラ11側に寄せた制限された領域に表示範囲164を設定する。図6においても、表示パネル16の長手方向の全ての表示領域は長さD2で示す範囲である。図6ではカメラ11が上方に位置するように筐体101が配置されているため、表示制御部14は、長さD2の中央よりも上方に表示範囲164を設定するのがよい。表示範囲164における左右方向の大きさは適宜の大きさに設定されていればよい。
【0027】
図3図6において、表示制御部14は、表示範囲161~164に表示する文字情報を移動させて、表示範囲161~164内の文字情報を更新してもよい。表示制御部14は、文字が左側に流れるように文字情報を移動させ、表示範囲161~164から外れる文字を順に消去し、2行目以降で左端部に位置する文字を1つ上の行の右端部に移動させながら、文字情報を更新する。
【0028】
このとき、表示制御部14は、筐体101の姿勢が第1の姿勢であるか第2の姿勢であるかに応じて文字を移動させる速度を異ならせてもよい。図3図4とを比較すれば、表示制御部14は、図3のときの文字を移動させる速度を第1の速度とすると、図4のときの文字を移動させる速度を第1の速度よりも遅い第2の速度としてよい。これは、表示範囲161の方が横幅に広いため、文字を移動させる速度を多少早くしても説明者は文字情報を読むことができるからである。
【0029】
同様に、図5図6とを比較すれば、表示制御部14は、図4のときの文字を移動させる速度を第3の速度とすると、図6のときの文字を移動させる速度を第3の速度よりも速い第4の速度としてよい。
【0030】
文字情報表示装置100による図3図6に示す文字情報表示方法によれば、説明者はカメラ11の近傍に位置する表示範囲161~164内に表示されている文字情報を読めばよいので、説明者の視線はカメラ11からほとんど離れない。従って、スクリーン300に表示される説明者の視線は出席者を向くカメラ目線となるから、出席者が違和感を覚えてしまうことはほとんどない。
【0031】
以上のように、図1に示す文字情報表示装置100は、表示パネル16に表示範囲161~164を設定して、表示範囲161~164内に文字情報を表示する構成を備える。この構成は、文字情報表示装置100(タブレット端末)に搭載されているコンピュータの中央処理装置(CPU)が文字情報表示プログラムを実行することによって実現することができる。
【0032】
図7において、CPU50と、メインメモリ55と、記憶媒体60とがバスによって接続されている。記憶媒体60は、半導体メモリ等の非一時的な記憶媒体である。記憶媒体60には、文字情報表示プログラムが記憶されている。文字情報表示プログラムは、外部のサーバからインターネット等の通信回線を介して送信されて記憶媒体60に記憶されてもよい。
【0033】
CPU50は、記憶媒体60に記憶されている文字情報表示プログラムをメインメモリ55にロードする。CPU50は、メインメモリ55にロードされた文字情報表示プログラムに記述されている各命令を実行することによって、図8に示す処理を実行させる。図8は、カメラ11が長手方向である第1の一対の辺のうちの一方の辺側に配置されている文字情報表示装置100を例としたときの処理を示す。
【0034】
図8において、説明者が操作部17を操作して、CPU50が文字情報表示プログラムの実行を開始すると、CPU50は、ステップS1にて、センサ18からのセンサ出力を取得して筐体101は第1の姿勢であるか否かを判定する。ここでは、筐体101の姿勢は第1の姿勢と第2の姿勢とのいずれかのみであると簡略化する。
【0035】
ステップS1にて筐体101が第1の姿勢であれば(YES)、CPU50は、ステップS2にて、カメラ11が上方に位置するか否かを判定する。カメラ11が上方に位置すれば(YES)、CPU50は、ステップS3にて、表示パネル16の全表示領域内の上方位置に表示範囲(図3の表示範囲161)を設定して、処理をステップS8に移行させる。
【0036】
ステップS2にて、カメラ11が上方に位置していなければ(NO)、CPU50は、ステップS4にて、表示パネル16の全表示領域内の下方位置に表示範囲を設定して、処理をステップS8に移行させる。
【0037】
ステップS1にて筐体101が第1の姿勢でなければ(NO)、CPU50は、ステップS5にて、カメラ11が右方に位置するか否かを判定する。カメラ11が右方に位置すれば(YES)、CPU50は、ステップS6にて、表示パネル16の全表示領域内の右方位置に表示範囲(図4の表示範囲162)を設定して、処理をステップS8に移行させる。
【0038】
ステップS5にて、カメラ11が右方に位置していなければ(NO)、CPU50は、ステップS7にて、表示パネル16の全表示領域内の左方位置に表示範囲を設定して、処理をステップS8に移行させる。
【0039】
CPU50は、ステップS8にて、表示パネル16に文字情報を表示する操作がなされたか否かを判定する。表示パネル16に文字情報を表示する操作がなされれば(YES)、CPU50は、ステップS9にて、文字情報記憶部15に記憶されている文字情報を文字情報記憶部15より読み出して表示パネル16に供給するよう制御する。また、CPU50は、ステップS9にて、ステップS3、S4、S6、S7のいずれかで設定された表示範囲内に文字情報を表示するよう制御して、処理をステップS10に移行させる。表示パネル16に文字情報を表示する操作がなされなければ(NO)、CPU50は処理をステップS10に移行させる。
【0040】
CPU50は、ステップS10にて、説明者によって文字情報表示プログラムの実行を終了させる操作部17の操作がなされたか否かを判定する。文字情報表示プログラムの実行を終了させる操作がなされなければ(NO)、CPU50は処理をステップS1に戻し、ステップS1以降の処理を繰り返す。文字情報表示プログラムの実行を終了させる操作がなされれば(YES)、CPU50は、文字情報表示プログラムの実行を終了させる。
【0041】
本発明は以上説明した本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形可能である。
【符号の説明】
【0042】
10 中央制御装置
11 カメラ
11L レンズ
12 画像処理部
13 画像送信部
14 表示制御部
15 文字情報記憶部
16 表示パネル
17 操作部
18 センサ
50 中央処理装置
55 メインメモリ
60 記憶媒体
100 文字情報表示装置
101 筐体
200 プロジェクタ
300 スクリーン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8