(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163698
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】電圧検出装置及び電池モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/569 20210101AFI20231102BHJP
H01M 50/209 20210101ALI20231102BHJP
H01M 50/296 20210101ALI20231102BHJP
【FI】
H01M50/569
H01M50/209
H01M50/296
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074766
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】507357232
【氏名又は名称】株式会社AESCジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】岡住 綾馬
(72)【発明者】
【氏名】井澤 貴美
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA03
5H040AT02
5H040AY06
5H040DD05
5H040DD26
5H043AA20
5H043CA04
5H043CA13
5H043FA32
5H043JA02D
5H043JA03F
(57)【要約】
【課題】電池モジュールを組み立てるための作業性を向上させる。
【解決手段】前方電圧検出装置30は、保持体310、複数の電圧検出線320及びソケット330を備えている。複数の電圧検出線320は、複数の電池セル100に電気的に接続されている。複数の電圧検出線320は、保持体310に保持されている。ソケット330は、複数の電圧検出線320に電気的に接続されている。ソケット330は、保持体310に設けられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持体と、
複数の電池セルに電気的に接続され、前記保持体に保持された複数の電圧検出線と、
前記複数の電圧検出線に電気的に接続され、前記保持体に設けられたコネクタと、
を備える電圧検出装置。
【請求項2】
外部端子の少なくとも一部分が挿通される端子孔が前記コネクタに設けられている、請求項1に記載の電圧検出装置。
【請求項3】
前記コネクタに接続される外部コネクタの少なくとも一部分が挿通される隙間が設けられている、請求項1又は2に記載の電圧検出装置。
【請求項4】
前記保持体と前記コネクタとを互いに取り付ける取付構造をさらに備える、請求項1又は2に記載の電圧検出装置。
【請求項5】
前記複数の電池セルと、
請求項1又は2に記載の電圧検出装置と、
を備える電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧検出装置及び電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に記載されているように、電池モジュールは、複数の電池セル、ハウジング、ワイヤハーネス及びコネクタを備えている。ハウジングは、複数の電池セルを収容している。コネクタは、ワイヤハーネスを介して複数の電池セルに電気的に接続されている。特許文献1に記載の電圧検出装置では、コネクタがハウジングに取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば特許文献1に記載されているように、コネクタがハウジングに取り付けられている場合、複数の電池セル及びワイヤハーネスをハウジングに収容した後にコネクタが収容体に取り付けられる。しかしながら、この場合、例えば、ワイヤハーネスをハウジングの外側まで引き出すためのワイヤハーネスの余長が必要になる等して、電池モジュールを組み立てるための作業性が低下することがある。
【0005】
本発明の目的の一例は、電池モジュールを組み立てるための作業性を向上させることにある。本発明の他の目的は、本明細書の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、以下のとおりである。
[1]
保持体と、
複数の電池セルに電気的に接続され、前記保持体に保持された複数の電圧検出線と、
前記複数の電圧検出線に電気的に接続され、前記保持体に設けられたコネクタと、
を備える電圧検出装置。
[2]
外部端子の少なくとも一部分が挿通される端子孔が前記コネクタに設けられている、[1]に記載の電圧検出装置。
[3]
前記コネクタに接続される外部コネクタの少なくとも一部分が挿通される隙間が設けられている、[1]又は[2]に記載の電圧検出装置。
[4]
前記保持体と前記コネクタとを互いに取り付ける取付構造をさらに備える、[1]~[3]のいずれか一つに記載の電圧検出装置。
[5]
前記複数の電池セルと、
[1]~「4」のいずれか一つに記載の電圧検出装置と、
を備える電池モジュール。
【発明の効果】
【0007】
本発明の上記態様によれば、電池モジュールを組み立てるための作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る電池モジュールの前方斜視図である。
【
図3】実施形態に係る前方電圧検出装置の一部分の拡大斜視図である。
【
図4】
図3から2つのソケット及びプラグを取り除いた図である。
【
図5】実施形態に係るソケットの後方斜視図である。
【
図6】変形例1に係る前方電圧検出装置の前方部分の拡大斜視図である。
【
図7】変形例2に係る前方電圧検出装置の前方部分の拡大斜視図である。
【
図8】変形例3に係る前方電圧検出装置の一部分の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0010】
図1は、実施形態に係る電池モジュール1の前方斜視図である。
図2は、
図1から収容体20を取り除いた図である。
【0011】
各図では、説明のため、X方向、Y方向及びZ方向を示す矢印が示されている。X方向は、電池モジュール1の前後方向を示している。以下、特に断りがない限り、X方向を示す矢印の先端側を電池モジュール1の後側とする。以下、特に断りがない限り、X方向を示す矢印の基端側を電池モジュール1の前側とする。Y方向は、X方向に直交している。Y方向は、電池モジュール1の左右方向を示している。以下、特に断りがない限り、Y方向を示す矢印の先端側を電池モジュール1の左側とする。以下、特に断りがない限り、Y方向を示す矢印の基端側を電池モジュール1の右側とする。Z方向は、X方向及びY方向の双方に直交している。Z方向は、電池モジュール1の上下方向を示している。以下、特に断りがない限り、Z方向を示す矢印の先端側を電池モジュール1の上側とする。以下、特に断りがない限り、Z方向を示す矢印の基端側を電池モジュール1の下側とする。ただし、X方向、Y方向及びZ方向と、電池モジュール1の前後方向、左右方向及び上下方向との関係は上述した例に限定されない。これらの関係は、電池モジュール1の実際の配置に応じて異なる。
【0012】
電池モジュール1は、セル積層体10、収容体20、前方電圧検出装置30及び後方電圧検出装置30´を備えている。セル積層体10は、複数のセル群100Gを有している。各セル群100Gは、複数の電池セル100を含んでいる。収容体20は、前方カバー210、後方カバー220、右方カバー230、左方カバー240、下方カバー250及び上方カバー260を有している。前方電圧検出装置30は、保持体310、複数の電圧検出線320、2つのソケット330及びターミナル340を有している。複数の電圧検出線320の後述するタブ群110側の一端には、複数の電圧検出先端部322が設けられている。
【0013】
複数の電池セル100は、Y方向に積層されている。Y方向から見て、各電池セル100は、略長方形形状となっている。各電池セル100の長手方向は、X方向に略平行となっている。各電池セル100の短手方向は、Z方向に略平行となっている。各電池セル100の厚み方向は、Y方向に略平行となっている。ただし、各電池セル100の構造は、この例に限定されない。
【0014】
各電池セル100は、不図示の電池要素、外装材102、正極タブ112及び負極タブ114を有している。外装材102は、電池要素及び不図示の電解液を封止している。電池要素は、Y方向に交互に積層された不図示の複数の正極及び複数の負極と、Y方向に隣り合う正極及び負極の間に位置する不図示のセパレータと、を含んでいる。正極タブ112及び負極タブ114は、外装材102のX方向の互いに反対側の辺から引き出されている。正極タブ112は、上述の複数の正極に電気的に接続されている。正極タブ112は、例えば、アルミニウムからなっている。負極タブ114は、上述の複数の負極に電気的に接続されている。負極タブ114は、例えば、銅からなっている。
【0015】
各セル群100Gは、並列に接続された2つの電池セル100を含んでいる。各セル群100Gに含まれる2つの電池セル100から引き出された正極タブ112はX方向の同じ側に向けられている。各セル群100Gに含まれる2つの電池セル100から引き出された負極タブ114はX方向の同じ側に向けられている。Y方向に隣り合うセル群100Gの一方から引き出された正極タブ112及び負極タブ114と、Y方向に隣り合うセル群100Gの他方から引き出された正極タブ112及び負極タブ114と、はX方向において互いに反対側に向けられている。
【0016】
複数のセル群100Gは、直列に接続されている。Y方向に隣り合うセル群100Gは、当該セル群100Gの前方又は後方に位置するタブ群110を有している。タブ群110は、Y方向に隣り合うセル群100Gの一方から引き出された2つの正極タブ112と、Y方向に隣り合うセル群100Gの他方から引き出された2つの負極タブ114と、を含んでいる。タブ群110において、当該2つの正極タブ112及び当該2つの負極タブ114は、例えばレーザ溶接によって互いに接合されている。セル積層体10の前方に位置する複数のタブ群110と、セル積層体10の後方に位置する複数のタブ群110と、はY方向において互い違いになっている。したがって、例えば
図2に示す例において、最も左側に位置するセル群100Gと、左から2番目に位置するセル群100Gと、はこれらのセル群100Gの前方に位置するタブ群110を有している。また、左から2番目に位置するセル群100Gと、左から3番目に位置するセル群100Gと、はこれらのセル群100Gの後方に位置するタブ群110を有している。
【0017】
なお、セル積層体10の構造は、上述した例に限定されない。例えば、各セル群100Gは、3つ以上の電池セル100を含んでいてもよい。また、複数の単一の電池セル100が直列に接続されていてもよい。
【0018】
収容体20は、セル積層体10、前方電圧検出装置30及び後方電圧検出装置30´を備えている。前方カバー210は、セル積層体10及び前方電圧検出装置30の前方を覆っている。後方カバー220は、セル積層体10及び後方電圧検出装置30´の後方を覆っている。右方カバー230は、セル積層体10の右方を覆っている。左方カバー240は、セル積層体10の左方を覆っている。下方カバー250は、セル積層体10の下方を覆っている。上方カバー260は、セル積層体10の上方を覆っている。
【0019】
保持体310は、セル積層体10の前方に設けられている。保持体310は、例えば樹脂によって形成されている。保持体310は、複数の電圧検出線320、複数の電圧検出先端部322及び2つのソケット330を一体的に保持している。したがって、保持体310をセル積層体10に対して位置決めすることで、複数の電圧検出線320及び複数の電圧検出先端部322を位置決めすることができる。例えば、保持体310を収容体20に取り付けることで、保持体310はセル積層体10に対して位置決めされる。保持体310が位置決めされている場合、複数の電圧検出先端部322の各々は、セル積層体10の前方に位置する複数のタブ群110の各々の前方に位置している。
【0020】
複数の電圧検出線320は、例えば、ワイヤハーネスである。複数の電圧検出線320の各々は、複数のタブ群110の各々とソケット330とを電気的に接続している。具体的には、複数の電圧検出線320の各々の一端は、複数の電圧検出先端部322の各々を介して、セル積層体10の前方に位置する複数のタブ群110の各々に電気的に接続されている。各電圧検出先端部322は、例えば金属板等の導体板である。各電圧検出先端部322は、例えばレーザ溶接によって各タブ群110の前面に接合されている。複数の電圧検出線320の各々の他端は、ソケット330に電気的に接続されている。
【0021】
ターミナル340は、最も右側に配置された電池セル100から前方に引き出された正極タブ112に電気的に接続されている。セル積層体10は、ターミナル340を介して外部機器に電気的に接続可能になっている。
【0022】
後方電圧検出装置30´は、前方電圧検出装置30と同様にして、不図示の保持体、複数の電圧検出線、コネクタ及びターミナルを備えている。後方電圧検出装置30´のターミナルは、最も左側に配置された電池セル100から後方に引き出された負極タブ114に電気的に接続されている。
【0023】
図3は、実施形態に係る前方電圧検出装置30の一部分の拡大斜視図である。
図4は、
図3から2つのソケット330及びプラグ430を取り除いた図である。
図5は、実施形態に係るソケット330の後方斜視図である。
【0024】
図3を参照して、2つのソケット330及びプラグ430について説明する。
【0025】
図3に示すように、上方カバー260の前端には段差262が設けられている。段差262によって、上方カバー260の前端部は、上方カバー260の前端部の後方部よりも、Z方向において低い位置に位置している。
図3に示す2つのソケット330は、段差262によって形成されるスペースに配置されている。このため、電池モジュール1の体積効率を向上させることができる。
【0026】
図3に示すプラグ430は、
図3に示す左側のソケット330に接続可能になっている。プラグ430は、不図示の複数の端子及びプラグカバー434を有している。プラグ430の当該複数の端子は、右方に向けて突出している。プラグ430の右方から見て、プラグカバー434は、プラグ430の当該複数の端子を囲んでいる。したがって、プラグ430の当該複数の端子がプラグカバー434によって囲まれていない場合と比較して、作業者の指や埃等の異物がプラグ430の当該複数の端子に接触しにくくすることができる。
【0027】
図3に示す左側のソケット330は、ボディ332及びソケットカバー334を有している。
図3に示す左側のソケット330には、複数の電圧検出線320のうちの一部の電圧検出線320が電気的に接続されている。
図3に示す例において、当該一部の電圧検出線320は、ソケット330に取り付けられたチューブ324内を通過してソケット330に接続されている。
【0028】
ボディ332には、複数の端子孔332aが設けられている。複数の端子孔332aの内部には、端子が埋め込まれている。したがって、実施形態に係るソケット330では、ソケット330の端子が外部に突出している場合と比較して、作業者の指や埃等の異物に当該端子が接触しにくくすることができる。複数の端子孔332aの各々には、プラグ430の上述の複数の端子の各々がY方向に挿通される。プラグ430の当該複数の端子を複数の端子孔332aの各々にY方向に挿通することで、ソケット330及びプラグ430は電気的に接続される。
【0029】
ソケットカバー334は、隙間336を介してボディ332の少なくとも一部分を囲んでいる。プラグカバー434の少なくとも一部分を隙間336にY方向に挿通することで、ソケット330及びプラグ430は互いに接続される。したがって、隙間336及びプラグカバー434が設けられていない場合と比較して、ソケット330及びプラグ430の機械的接続を強固にすることができる。ただし、隙間336及びプラグカバー434は設けられていなくてもよい。この場合においても、プラグ430の上述の複数の端子の各々を複数の端子孔332aの各々にY方向に挿通することで、ソケット330及びプラグ430を互いに機械的に接続することができる。
【0030】
図3に示す右側のソケット330は、
図3に示す左側のソケット330と同様の構成を有している。2つのソケット330が設けられている場合、一部の電圧検出線320を一方のソケット330に電気的に接続し、他の一部の電圧検出線320を他方のソケット330に電気的に接続することができる。このため、単一のソケット330にすべての複数の電圧検出線320が電気的に接続されている場合と比較して、各ソケット330の端子孔332aの数を少なくすることができる。例えば、各ソケット330の少なくとも一部の端子孔332aがZ方向に配列されている場合、各ソケット330のZ方向の幅を小さくすることができる。このため、各ソケット330の上面が上方カバー260の上面より上方に突出させなくすることができる。ただし、前方電圧検出装置30は、1つのみのソケット330を有していてもよいし、又は3つ以上のソケット330を有していてもよい。
【0031】
図3に示す右側のソケット330は、
図3に示す左側のソケット330より前方に配置されている。すなわち、
図3に示す2つのソケット330は、X方向において互いにずれている。したがって、
図3に示す左側のソケット330の後方には、
図3に示す右側のソケット330に接続される複数の電圧検出線320を通すための空間を確保することができる。したがって、
図3に示す2つのソケット330をX方向において揃える場合と比較して、
図3に示す2つのソケット330を配置するためのY方向のスペースを小さくすることができる。ただし、ソケット330のレイアウトはこの例に限定されない。例えば、
図3に示す2つのソケット330は、X方向において揃っていてもよい。
【0032】
図4及び
図5を用いて、
図3に示す左側のソケット330を保持体310に取り付ける方法について説明する。
【0033】
図4に示すように、保持体310の前面には、一対の係止溝352が設けられている。一対の係止溝352は、Y方向に略平行に延在している。
図5に示すように、ソケットカバー334の後面には、一対の係止部354が設けられている。一対の係止部354は、Y方向に略平行に延在している。一対の係止部354は、一対の係止溝352の左方から一対の係止溝352にY方向に挿通可能になっている。一対の係止部354を一対の係止溝352の左方から一対の係止溝352にY方向に挿通することで、ソケット330が保持体310に取り付けられる。すなわち、一対の係止溝352及び一対の係止部354は、保持体310と、
図3に示す左側のソケット330と、を互いに取り付ける取付構造となっている。ただし、当該取付構造は、一対の係止溝352及び一対の係止部354の例に限定されない。
図3に示す右側のソケット330も、
図3に示す左側のソケット330の取付構造と同様の取付構造によって保持体310に取り付けられている。
【0034】
上述のように、
図4及び
図5に示す例では、上述の取付構造、すなわち、一対の係止溝352及び一対の係止部354がソケット330の後面側に位置している。したがって、プラグカバー434を隙間336にY方向に挿通する場合において、当該取付構造がプラグカバー434に干渉しない。したがって、当該取付構造の干渉を回避するための切欠きをプラグカバー434に設ける必要がない。したがって、当該切欠きによるプラグカバー434の強度の低下を抑制することができる。ただし、必要に応じて、プラグカバー434には切欠きが設けられていてもよい。
【0035】
実施形態では、ソケット330が保持体310に設けられている。したがって、前方電圧検出装置30をセル積層体10に取り付けた後、セル積層体10及び前方電圧検出装置30を収容体20に収容することができる。例えば、ソケット330が収容体20に設けられている場合、セル積層体10を収容体20に収容した後にソケット330が収容体20に取り付けられる。しかしながら、この場合、複数の電圧検出線320を収容体20の外側まで引き出すための複数の電圧検出線320の余長が必要になる。これに対して、実施形態では、複数の電圧検出線320の当該余長を考慮する必要がない。したがって、実施形態では、ソケット330が収容体20に設けられている場合と比較して、電池モジュール1を組み立てるための作業性を向上させることができる。
【0036】
実施形態では、ソケット330が前方電圧検出装置30に設けられたコネクタとなっており、プラグ430が前方電圧検出装置30の外部コネクタとなっている。しかしながら、前方電圧検出装置30に設けられたコネクタをプラグとし、前方電圧検出装置30の外部コネクタをソケットとしてもよい。この例においても、電池モジュール1の組み立てにおいて、複数の電圧検出線320の上述の余長を考慮する必要がない。したがって、実施形態では、上述のプラグが収容体20に設けられている場合と比較して、電池モジュール1を組み立てるための作業性を向上させることができる。
【0037】
図6は、変形例1に係る前方電圧検出装置30Aの前方部分の拡大斜視図である。変形例1に係る前方電圧検出装置30Aは、以下の点を除いて、実施形態に係る前方電圧検出装置30と同様である。
【0038】
ソケット330Aの少なくとも一部分は、保持体310Aの上面に設けられた凹部312Aに埋め込まれている。ソケット330Aの外側面と凹部312Aの内側面との間には、隙間336Aが設けられている。プラグ430Aは、ソケット330Aの上方からソケット330Aに接続可能になっている。プラグカバー434Aを隙間336AにZ方向に挿通することで、ソケット330A及びプラグ430Aが互いに機械的に接続される。したがって、変形例1においても、実施形態と同様にして、ソケット330A及びプラグ430Aの機械的接続を強固にすることができる。
【0039】
図7は、変形例2に係る前方電圧検出装置30Bの前方部分の拡大斜視図である。変形例2に係る前方電圧検出装置30Bは、以下の点を除いて、実施形態に係る前方電圧検出装置30と同様である。
【0040】
ソケット330Bの少なくとも一部分は、保持体310Bの前面に設けられた凹部312Bに埋め込まれている。ソケット330Bの外側面と凹部312Bの内側面との間には、隙間336Bが設けられている。プラグ430Bは、ソケット330Bの前方からソケット330Bに接続可能になっている。プラグカバー434Bを隙間336BにX方向に挿通することで、ソケット330B及びプラグ430Bが互いに機械的に接続される。したがって、変形例2においても、実施形態と同様にして、ソケット330B及びプラグ430Bの機械的接続を強固にすることができる。
【0041】
図8は、変形例3に係る前方電圧検出装置30Cの一部分の拡大斜視図である。変形例3に係る前方電圧検出装置30Cは、以下の点を除いて、実施形態に係る前方電圧検出装置30と同様である。
【0042】
変形例3に係る前方電圧検出装置30Cは、ソケットホルダ350Cを備えている。ソケットホルダ350Cは、不図示の保持体310に取り付けられている。ソケットホルダ350Cは、ソケット330Cを保持している。
図8に示す例において、ソケット330Cの左側面には、複数の端子孔332aCが設けられている。ソケットホルダ350Cは、ソケット330Cとソケットホルダ350Cのソケット330Cを囲む部分との間に隙間336Cが形成された状態で、ソケット330Cを保持している。実施形態と同様にして、不図示のプラグカバー434を隙間336CにY方向に挿通することで、ソケット330C及び不図示のプラグ430が互いに機械的に接続される。
【0043】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0044】
1 電池モジュール
10 セル積層体
20 収容体
30,30A,30B,30C 前方電圧検出装置
100 電池セル
100G セル群
102 外装材
110 タブ群
112 正極タブ
114 負極タブ
210 前方カバー
220 後方カバー
230 右方カバー
240 左方カバー
250 下方カバー
260 上方カバー
262 段差
310,310A,310B 保持体
312A,312B 凹部
320 電圧検出線
322 電圧検出先端部
324 チューブ
330,330A,330B,330C ソケット
332 ボディ
332a,332aC 端子孔
334 ソケットカバー
336,336A,336B,336C 隙間
340 ターミナル
350C ソケットホルダ
352 係止溝
354 係止部
430,430A,430B プラグ
434,434A,434B プラグカバー