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特開2023-163724人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニット
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  • 特開-人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニット 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163724
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニット
(51)【国際特許分類】
   B62M 6/55 20100101AFI20231102BHJP
   B62M 11/14 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
B62M6/55
B62M11/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074813
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】白井 豊土
(57)【要約】
【課題】動力を好適に伝達できる人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットを提供する。
【解決手段】入力回転軸と、第1回転体と、第2回転体と、伝達体と、第2回転体から伝達される駆動力によって発電するように構成される電気モータと、第1切替機構と、を備え、第1切替機構は、駆動力の伝達状態を、第1伝達状態と、第2伝達状態との間において切り替え可能に構成され、第1伝達状態は、人力駆動車を第1方向に移動させるために第1回転体が第1回転方向に回転する場合、伝達体が第1移動方向に移動可能な状態であり、第2伝達状態は、人力駆動車を第1方向に移動させるために車輪が第1車輪回転方向に回転する場合、伝達体が第1移動方向とは反対の第2移動方向に移動可能な状態である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人力駆動車用のドライブユニットシステムであって、
人力駆動力が入力される入力回転軸と、
前記入力回転軸に接続される第1回転体と、
前記人力駆動車の車輪に接続される第2回転体と、
前記第1回転体および前記第2回転体のそれぞれに係合して、前記第1回転体と、前記第2回転体との間において駆動力を伝達するように構成される伝達体と、
前記人力駆動車における前記入力回転軸から前記車輪までの前記駆動力の伝達経路において、前記入力回転軸から前記第1回転体までの間に接続され、前記第2回転体から伝達される前記駆動力によって発電するように構成される電気モータと、
前記伝達経路において、前記車輪と、前記第2回転体との間に設けられる第1切替機構と、を備え、
前記第1切替機構は、前記駆動力の伝達状態を、第1伝達状態と、第2伝達状態との間において切り替え可能に構成され、
前記第1伝達状態は、前記人力駆動車を第1方向に移動させるために前記第1回転体が第1回転方向に回転する場合、前記伝達体が第1移動方向に移動可能な状態であり、
前記第2伝達状態は、前記人力駆動車を前記第1方向に移動させるために前記車輪が第1車輪回転方向に回転する場合、前記伝達体が前記第1移動方向とは反対の第2移動方向に移動可能な状態である、ドライブユニットシステム。
【請求項2】
前記第1切替機構は、前記伝達状態を、前記第1伝達状態と、前記第2伝達状態と、第3伝達状態との間において切り替え可能に構成され、
前記第3伝達状態は、前記人力駆動車を前記第1方向に移動させるために前記車輪が前記第1車輪回転方向に回転する場合、前記伝達体の移動が規制される状態である、請求項1に記載のドライブユニットシステム。
【請求項3】
前記第1切替機構は、前記伝達状態を切り替えるように構成される電動アクチュエータを含み、
前記電動アクチュエータを制御するように構成される制御部をさらに備える、請求項2に記載のドライブユニットシステム。
【請求項4】
前記制御部は、前記入力回転軸の回転状態に応じて、前記電動アクチュエータを制御するように構成される、請求項3に記載のドライブユニットシステム。
【請求項5】
前記第1切替機構は、
前記第2回転体と一体に回転する入力部と、
前記車輪と一体に回転する出力部と、
前記入力部および前記出力部が一体に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第1伝達部材と、
前記入力部および前記出力部が互いに反対方向に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第2伝達部材と、をさらに含み、
前記制御部は、前記電動アクチュエータによって、前記第1伝達部材および前記第2伝達部材の少なくとも1つを制御するように構成される、請求項4に記載のドライブユニットシステム。
【請求項6】
前記第1伝達部材は、ワンウェイクラッチを含み、
前記制御部は、前記電動アクチュエータによって、前記第2伝達部材を制御するように構成される、請求項5に記載のドライブユニットシステム。
【請求項7】
前記第1切替機構は、軸部材をさらに含み、
前記入力部は、前記軸部材に対して回転可能に前記軸部材まわりに設けられ、
前記出力部は、前記軸部材に対して回転可能に前記軸部材まわりに設けられ、
前記第2伝達部材は、遊星歯車機構を含み、
前記遊星歯車機構は、サンギア、リングギア、前記サンギアの外周部と、前記リングギアの内周部との間に配置される複数のプラネタリギア、および、前記複数のプラネタリギアを支持するキャリアを含み、
前記サンギアは、前記入力部と一体に回転するように構成され、
前記リングギアは、前記出力部と一体に回転するように構成され、
前記ワンウェイクラッチは、前記入力部と前記キャリアとを接続し、
前記第2伝達部材は、前記キャリアの回転状態を、前記軸部材に対して前記キャリアが回転可能な回転許容状態と、前記軸部材に対して前記キャリアの回転が規制される回転規制状態との間において切り替え可能に構成され、
前記キャリアの前記回転状態が前記回転許容状態の場合、前記第1切替機構の前記伝達状態は、前記第1伝達状態または前記第3伝達状態であり、
前記キャリアの前記回転状態が前記回転規制状態の場合、前記第1切替機構の前記伝達状態は、前記第2伝達状態である、請求項6に記載のドライブユニットシステム。
【請求項8】
前記入力部は、前記キャリアと対向する第1部分を含み、
前記ワンウェイクラッチは、前記キャリアと、前記第1部分との間に配置される、請求項7に記載のドライブユニットシステム。
【請求項9】
前記軸部材は、前記キャリアと対向する第2部分を含み、
前記第2伝達部材は、前記キャリアと、前記第2部分との間に配置される、請求項8に記載のドライブユニットシステム。
【請求項10】
前記車輪は、ハブを含み、
前記第1切替機構は、前記ハブに設けられる、請求項9に記載のドライブユニットシステム。
【請求項11】
前記入力回転軸と、前記第1回転体との間に設けられる第2切替機構をさらに備え、
前記第2切替機構は、
前記人力駆動車を前記第1方向に移動させるために前記入力回転軸が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、前記入力回転軸から前記第1回転体に回転力を伝達するように構成され、
前記伝達体が前記第2移動方向に移動する場合、前記第1回転体から前記入力回転軸への回転力の伝達を抑制するように構成される、請求項10に記載のドライブユニットシステム。
【請求項12】
バッテリをさらに備え、
前記バッテリは、前記電気モータが発電する電力によって、充電されるように構成される、請求項11に記載のドライブユニットシステム。
【請求項13】
前記電気モータは、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成される、請求項1から12のいずれか一項に記載のドライブユニットシステム。
【請求項14】
人力駆動車用のハブであって、
ハブシェルと、
入力部と、
前記ハブシェルと一体に回転する出力部と、
第1切替機構と、を備え、
前記第1切替機構は、
前記入力部および前記出力部が一体に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第1伝達部材と、
前記入力部および前記出力部が互いに反対方向に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第2伝達部材と、を含む、ハブ。
【請求項15】
前記第1切替機構は、電動アクチュエータをさらに含み、
前記第1伝達部材は、ワンウェイクラッチを含み、
前記電動アクチュエータは、前記第2伝達部材を操作するように構成される、請求項14に記載のハブ。
【請求項16】
ハブ軸をさらに備え、
前記入力部は、前記ハブ軸に対して回転可能に前記ハブ軸まわりに設けられ、
前記出力部は、前記ハブ軸に対して回転可能に前記ハブ軸まわりに設けられ、
前記第2伝達部材は、遊星歯車機構を含み、
前記遊星歯車機構は、サンギア、リングギア、前記サンギアの外周部と、前記リングギアの内周部との間に配置される複数のプラネタリギア、および、前記複数のプラネタリギアを支持するキャリアを含み、
前記サンギアは、前記入力部と一体に回転するように構成され、
前記リングギアは、前記出力部と一体に回転するように構成され、
前記ワンウェイクラッチは、前記入力部と前記キャリアとを接続し、
前記第2伝達部材は、前記キャリアの回転状態を、前記ハブ軸に対して前記キャリアが回転可能な回転許容状態と、前記ハブ軸に対して前記キャリアの回転が規制される回転規制状態との間において切り替え可能に構成される、請求項15に記載のハブ。
【請求項17】
前記入力部は、前記人力駆動車の入力回転軸に入力される人力駆動力が伝達可能に構成される、請求項14から16のいずれか一項に記載のハブ。
【請求項18】
人力駆動車用のドライブユニットであって、
人力駆動力が入力される入力回転軸と、
出力回転軸と、
前記入力回転軸と、前記出力回転軸との間に設けられる第2切替機構と、
前記入力回転軸から前記出力回転軸までの間の駆動力の伝達経路に接続され、前記出力回転軸から伝達される前記駆動力によって発電するように構成される電気モータと、を備え、
前記第2切替機構は、
前記人力駆動車を第1方向に移動させるために前記入力回転軸を回転させる場合、前記入力回転軸から前記出力回転軸に回転力を伝達し、前記出力回転軸が第1出力回転軸回転方向に回転するように構成され、
前記出力回転軸が前記第1出力回転軸回転方向とは反対の第2出力回転軸回転方向に回転する場合、前記出力回転軸から前記入力回転軸への回転力の伝達を抑制するように構成される、ドライブユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に開示される人力駆動車は、コースティング中に電気モータに発電させるために、車輪の回転力を車輪よりも動力の伝達経路における上流側の部材に伝達する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5202769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的の1つは、動力を好適に伝達できる人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1側面に従うドライブユニットシステムは、人力駆動車用のドライブユニットシステムであって、人力駆動力が入力される入力回転軸と、前記入力回転軸に接続される第1回転体と、前記人力駆動車の車輪に接続される第2回転体と、前記第1回転体および前記第2回転体のそれぞれに係合して、前記第1回転体と、前記第2回転体との間において駆動力を伝達するように構成される伝達体と、前記人力駆動車における前記入力回転軸から前記車輪までの前記駆動力の伝達経路において、前記入力回転軸から前記第1回転体までの間に接続され、前記第2回転体から伝達される前記駆動力によって発電するように構成される電気モータと、前記伝達経路において、前記車輪と、前記第2回転体との間に設けられる第1切替機構と、を備え、前記第1切替機構は、前記駆動力の伝達状態を、第1伝達状態と、第2伝達状態との間において切り替え可能に構成され、前記第1伝達状態は、前記人力駆動車を第1方向に移動させるために前記第1回転体が第1回転方向に回転する場合、前記伝達体が第1移動方向に移動可能な状態であり、前記第2伝達状態は、前記人力駆動車を前記第1方向に移動させるために前記車輪が第1車輪回転方向に回転する場合、前記伝達体が前記第1移動方向とは反対の第2移動方向に移動可能な状態である。
第1側面のドライブユニットシステムによれば、第1切替機構が第1伝達状態の場合であり、かつ、第1回転体から第2回転体に駆動力が伝達されて、人力駆動車を第1方向に移動させる場合における、第1回転体と伝達体との係合部位は、第1切替機構が第2伝達状態の場合であり、かつ、人力駆動車が第1方向に移動して、第2回転体から第1回転体に駆動力が伝達される場合における、第1回転体と伝達体との伝達部位と、実質的に等しい。第1側面のドライブユニットシステムによれば、第1切替機構が第1伝達状態の場合であり、かつ、第1回転体から第2回転体に駆動力が伝達されて人力駆動車を第1方向に移動させる場合における、第2回転体と伝達体との係合部位は、第1切替機構が第2伝達状態の場合であり、かつ、人力駆動車が第1方向に移動して、第2回転体から第1回転体に駆動力が伝達される場合における、第2回転体と伝達体との伝達部位と、実質的に等しい。したがって、第1回転体と第2回転体との間において、伝達体によって駆動力を好適に伝達できる。第1側面のドライブシステムによれば、動力を好適に伝達できるため、好適に発電できる。
【0006】
本開示の第1側面に従う第2側面のドライブユニットシステムにおいて、前記第1切替機構は、前記伝達状態を、前記第1伝達状態と、前記第2伝達状態と、第3伝達状態との間において切り替え可能に構成され、前記第3伝達状態は、前記人力駆動車を前記第1方向に移動させるために前記車輪が前記第1車輪回転方向に回転する場合、前記伝達体の移動が規制される状態である。
第2側面のドライブユニットシステムによれば、第1切替機構は、第1伝達状態と、第2伝達状態と、人力駆動車を第1方向に移動させるために車輪が第1車輪回転方向に回転する場合、伝達体の移動が規制される第3伝達状態との間において切り替えられる。したがって、第1切替機構によって、人力駆動車を第1方向に移動させる場合の、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態が、好適な伝達状態に切り替えられる。
【0007】
本開示の第2側面に従う第3側面のドライブユニットシステムにおいて、前記第1切替機構は、前記伝達状態を切り替えるように構成される電動アクチュエータを含み、前記電動アクチュエータを制御するように構成される制御部をさらに備える。
第3側面のドライブユニットシステムによれば、制御部が、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態を切り替えるように電動アクチュエータを制御する。したがって、第1切替機構によって、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態が、電動アクチュエータによって、好適に切り替えられる。
【0008】
本開示の第3側面に従う第4側面のドライブユニットシステムにおいて、前記制御部は、前記入力回転軸の回転状態に応じて、前記電動アクチュエータを制御するように構成される。
第4側面のドライブユニットシステムによれば、制御部が入力回転軸の回転状態に応じて、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態を、電動アクチュエータによって、好適に切り替えできる。
【0009】
本開示の第3または第4側面に従う第5側面のドライブユニットシステムにおいて、前記第1切替機構は、前記第2回転体と一体に回転する入力部と、前記車輪と一体に回転する出力部と、前記入力部および前記出力部が一体に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第1伝達部材と、前記入力部および前記出力部が互いに反対方向に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第2伝達部材と、をさらに含み、前記制御部は、前記電動アクチュエータによって、前記第1伝達部材および前記第2伝達部材の少なくとも1つを制御するように構成される。
第5側面のドライブユニットシステムによれば、制御部が電動アクチュエータによって、第1伝達部材および第2伝達部材の少なくとも1つを制御することによって、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態を、好適に切り替えできる。
【0010】
本開示の第5側面に従う第6側面のドライブユニットシステムにおいて、前記第1伝達部材は、ワンウェイクラッチを含み、前記制御部は、前記電動アクチュエータによって、前記第2伝達部材を制御するように構成される。
第6側面のドライブユニットシステムによれば、ワンウェイクラッチを含む第1伝達部材と、制御部によって制御される第2伝達部材とによって、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態が、好適に切り替えられる。
【0011】
本開示の第6側面に従う第7側面のドライブユニットシステムにおいて、前記第1切替機構は、軸部材をさらに含み、前記入力部は、前記軸部材に対して回転可能に前記軸部材まわりに設けられ、前記出力部は、前記軸部材に対して回転可能に前記軸部材まわりに設けられ、前記第2伝達部材は、遊星歯車機構を含み、前記遊星歯車機構は、サンギア、リングギア、前記サンギアの外周部と、前記リングギアの内周部との間に配置される複数のプラネタリギア、および、前記複数のプラネタリギアを支持するキャリアを含み、前記サンギアは、前記入力部と一体に回転するように構成され、前記リングギアは、前記出力部と一体に回転するように構成され、前記ワンウェイクラッチは、前記入力部と前記キャリアとを接続し、前記第2伝達部材は、前記キャリアの回転状態を、前記軸部材に対して前記キャリアが回転可能な回転許容状態と、前記軸部材に対して前記キャリアの回転が規制される回転規制状態との間において切り替え可能に構成され、前記キャリアの前記回転状態が前記回転許容状態の場合、前記第1切替機構の前記伝達状態は、前記第1伝達状態または前記第3伝達状態であり、前記キャリアの前記回転状態が前記回転規制状態の場合、前記第1切替機構の前記伝達状態は、前記第2伝達状態である。
第7側面のドライブユニットシステムによれば、第2伝達部材がキャリアの回転状態を、回転規制状態と、回転許容状態との間において切り替えることによって、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態が、好適に切り替えられる。
【0012】
本開示の第7側面に従う第8側面のドライブユニットシステムにおいて、前記入力部は、前記キャリアと対向する第1部分を含み、前記ワンウェイクラッチは、前記キャリアと、前記第1部分との間に配置される。
第8側面のドライブユニットシステムによれば、ワンウェイクラッチがキャリアと入力部の第1部分との間に配置されるため、ワンウェイクラッチによって、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態が、好適に切り替えられる。
【0013】
本開示の第7または第8側面に従う第9側面のドライブユニットシステムにおいて、前記軸部材は、前記キャリアと対向する第2部分を含み、前記第2伝達部材は、前記キャリアと、前記第2部分との間に配置される。
第9側面のドライブユニットシステムによれば、第2伝達部材がキャリアと、軸部材の第2部分との間に配置されるため、第2伝達部材によって、キャリアの回転状態が、好適に切り替えられる。
【0014】
本開示の第1から第9側面のいずれか1つに従う第10側面のドライブユニットシステムにおいて、前記車輪は、ハブを含み、前記第1切替機構は、前記ハブに設けられる。
第10側面のドライブユニットシステムによれば、ハブに設けられる第1切替機構によって、車輪と、第2回転体との間の駆動力の伝達状態が、好適に切り替えられる。
【0015】
本開示の第1から第10側面のいずれか1つに従う第11側面のドライブユニットシステムにおいて、前記入力回転軸と、前記第1回転体との間に設けられる第2切替機構をさらに備え、前記第2切替機構は、前記人力駆動車を前記第1方向に移動させるために前記入力回転軸が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、前記入力回転軸から前記第1回転体に回転力を伝達するように構成され、前記伝達体が前記第2移動方向に移動する場合、前記第1回転体から前記入力回転軸への回転力の伝達を抑制するように構成される。
第11側面のドライブユニットシステムによれば、第2切替機構が、人力駆動車を第1方向に移動させるために入力回転軸が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、入力回転軸から第1回転体に回転力を伝達し、伝達体が第2移動方向に移動する場合、第1回転体から入力回転軸への回転力の伝達を抑制する。したがって、伝達体が第2移動方向に移動する場合、ユーザが入力回転軸の回転によって違和感を覚えにくい。
【0016】
本開示の第1から第11側面のいずれか1つに従う第12側面のドライブユニットシステムにおいて、バッテリをさらに備え、前記バッテリは、前記電気モータが発電する電力によって、充電されるように構成される。
第12側面のドライブユニットシステムによれば、電気モータが発電する電力によって、バッテリが充電されるため、バッテリの使用時間が長くなる。
【0017】
本開示の第1から第12側面のいずれか1つに従う第13側面のドライブユニットシステムにおいて、前記電気モータは、前記人力駆動車に推進力を付与するように構成される。
第13側面のドライブユニットシステムによれば、電気モータは、人力駆動車に推進力を付与し、かつ、発電できる。
【0018】
本開示の第14側面に従うハブは、人力駆動車用のハブであって、ハブシェルと、入力部と、前記ハブシェルと一体に回転する出力部と、第1切替機構と、を備え、前記第1切替機構は、前記入力部および前記出力部が一体に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第1伝達部材と、前記入力部および前記出力部が互いに反対方向に回転するように前記入力部および前記出力部を接続可能に構成される第2伝達部材と、を含む。
第14側面のハブによれば、第1切替機構は、入力部および出力部が一体に回転するように入力部および出力部を接続可能に構成される第1伝達部材と、入力部および出力部が互いに反対方向に回転するように入力部および出力部を接続可能に構成される第2伝達部材と、を含む。したがって、ハブは、第1切替機構によって、入力部に対する出力部の回転方向を切り替えられるため、動力を好適に伝達できる。第14側面のハブによれば、発電可能な人力駆動車用のドライブユニットシステムに好適に利用できる。
【0019】
本開示の第14側面に従う第15側面のハブにおいて、前記第1切替機構は、電動アクチュエータをさらに含み、前記第1伝達部材は、ワンウェイクラッチを含み、前記電動アクチュエータは、前記第2伝達部材を操作するように構成される。
第15側面のハブによれば、ワンウェイクラッチを含む第1伝達部材と、電動アクチュエータによって操作される第2伝達部材とによって、入力部に対する出力部の回転方向が、好適に切り替えられる。
【0020】
本開示の第15側面に従う第16側面のハブにおいて、ハブ軸をさらに備え、前記入力部は、前記ハブ軸に対して回転可能に前記ハブ軸まわりに設けられ、前記出力部は、前記ハブ軸に対して回転可能に前記ハブ軸まわりに設けられ、前記第2伝達部材は、遊星歯車機構を含み、前記遊星歯車機構は、サンギア、リングギア、前記サンギアの外周部と、前記リングギアの内周部との間に配置される複数のプラネタリギア、および、前記複数のプラネタリギアを支持するキャリアを含み、前記サンギアは、前記入力部と一体に回転するように構成され、前記リングギアは、前記出力部と一体に回転するように構成され、前記ワンウェイクラッチは、前記入力部と前記キャリアとを接続し、前記第2伝達部材は、前記キャリアの回転状態を、前記ハブ軸に対して前記キャリアが回転可能な回転許容状態と、前記ハブ軸に対して前記キャリアの回転が規制される回転規制状態との間において切り替え可能に構成される。
第16側面のハブによれば、第2伝達部材によって、キャリアの回転状態が好適に切り替えられる。
【0021】
本開示の第14から第16側面に従う第17側面のハブにおいて、前記入力部は、前記人力駆動車の入力回転軸に入力される人力駆動力が伝達可能に構成される。
第17側面のハブによれば、第1切替機構によって、入力部から伝達される人力駆動力を好適に出力部に伝達できる。
【0022】
本開示の第18側面に従うドライブユニットは、人力駆動車用のドライブユニットであって、人力駆動力が入力される入力回転軸と、出力回転軸と、前記入力回転軸と、前記出力回転軸との間に設けられる第2切替機構と、前記入力回転軸から前記出力回転軸までの間の駆動力の伝達経路に接続され、前記出力回転軸から伝達される前記駆動力によって発電するように構成される電気モータと、を備え、前記第2切替機構は、前記人力駆動車を第1方向に移動させるために前記入力回転軸を回転させる場合、前記入力回転軸から前記出力回転軸に回転力を伝達し、前記出力回転軸が第1出力回転軸回転方向に回転するように構成され、前記出力回転軸が前記第1出力回転軸回転方向とは反対の第2出力回転軸回転方向に回転する場合、前記出力回転軸から前記入力回転軸への回転力の伝達を抑制するように構成される。
第18側面のドライブユニットによれば、第2切替機構は、人力駆動車を第1方向に移動させるために入力回転軸を回転させる場合、入力回転軸から出力回転軸に回転力を伝達し、出力回転軸を第1出力回転軸回転方向に回転させ、出力回転軸が第1出力回転軸回転方向とは反対の第2出力回転軸回転方向に回転する場合、出力回転軸から入力回転軸への回転力の伝達を抑制する。したがって、ドライブユニットは、動力を好適に伝達できる。第18側面のドライブユニットによれば、発電可能な人力駆動車用のドライブユニットシステムに好適に利用できる。
【発明の効果】
【0023】
本開示の人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットは、動力を好適に伝達できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】実施形態の人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットを含む人力駆動車の側面図である。
図2図1の人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットを含む人力駆動車の電気的な構成を示すブロック図である。
図3図1の人力駆動車用のドライブユニットの斜視図である。
図4図1の人力駆動車用のドライブユニットの第1側面図である。
図5図1の人力駆動車用のドライブユニットの第2側面図である。
図6図4のD6-D6線に沿う断面図である。
図7図6の人力駆動車用のドライブユニットの第2切替機構およびその周辺を示す断面図である。
図8図1の人力駆動車用のハブのキャリアの回転状態が回転規制状態の場合の、人力駆動車用のハブの部分断面図である。
図9図1の人力駆動車用のハブのキャリアの回転状態が回転許容状態の場合の、人力駆動車用のハブの部分断面図である。
図10図2の制御部が実行する処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<実施形態>
図1から図10を参照して、人力駆動車用のドライブユニットシステム50、人力駆動車用のハブ68、および、人力駆動車用のドライブユニット66が説明される。人力駆動車は、少なくとも1つの車輪を有し、少なくとも人力駆動力によって駆動できる乗り物である。人力駆動車は、例えばマウンテンバイク、ロードバイク、シティバイク、カーゴバイク、ハンドバイク、および、リカンベントなど種々の種類の自転車を含む。人力駆動車が有する車輪の数は限定されない。人力駆動車は、例えば1輪車および2輪以上の車輪を有する乗り物も含む。人力駆動車は、人力駆動力のみによって駆動できる乗り物に限定されない。人力駆動車は、人力駆動力だけではなく、電気モータの駆動力を推進に利用するE-bikeを含む。E-bikeは、電気モータによって推進が補助される電動アシスト自転車を含む。以下、実施形態において、人力駆動車は、電動アシスト自転車として説明される。
【0026】
人力駆動車10は、車輪12と、車体14と、を含む。車輪12は、前輪12F、および、後輪12Rを含む。例えば、車輪12は、ハブ68を含む。車体14は、フレーム16を含む。人力駆動車10は、クランク軸18をさらに含む。クランク軸18は、フレーム16に対して回転可能に構成される。クランク20は、クランク軸18と、クランクアーム22A,22Bとを含む。クランクアーム22A,22Bは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、クランク軸18の端部にそれぞれ設けられる。クランクアーム22A,22Bには、ペダル24A,24Bが連結される。
【0027】
フレーム16には、フロントフォーク26が接続される。フロントフォーク26には、前輪12Fが取り付けられる。フロントフォーク26には、ハンドルバー28がステム30を介して連結される。後輪12Rは、フレーム16に支持される。本実施形態では、クランク20は、駆動機構32によって後輪12Rと連結される。例えば、後輪12Rは、クランク軸18が回転することによって駆動される。前輪12Fおよび後輪12Rの少なくとも1つが、駆動機構32によってクランク20に連結されてもよい。例えば、駆動機構32は、第1回転体54、第2回転体56、および、伝達体58を含む。
【0028】
人力駆動車用のドライブユニットシステム50は、入力回転軸52と、第1回転体54と、第2回転体56と、伝達体58と、電気モータ60と、第1切替機構62と、を備える。例えば、ドライブユニットシステム50は、第2切替機構64をさらに備える。例えば、ドライブユニットシステム50は、ドライブユニット66と、ハブ68とを含む。
【0029】
入力回転軸52には、人力駆動力が入力される。第1回転体54は、入力回転軸52に接続される。例えば、第1回転体54は、フロントスプロケットを含む。第1回転体54は、プーリ、または、ベベルギアを含んでいてもよい。例えば、第1回転体54は、入力回転軸52の回転にともなって回転するように構成される。
【0030】
第2回転体56は、人力駆動車10の車輪12に接続される。例えば、第2回転体56は、リアスプロケットを含む。第2回転体56は、プーリ、または、ベベルギアを含んでもよい。例えば、第2回転体56は、後輪12Rに連結される。例えば、後輪12Rは、第2回転体56の回転にともなって回転するように構成される。
【0031】
伝達体58は、第1回転体54および第2回転体56のそれぞれに係合して、第1回転体54と、第2回転体56との間において駆動力を伝達するように構成される。例えば、伝達体58は、チェーンを含む。伝達体58は、ベルト、または、シャフトを含んでいてもよい。例えば、チェーンは、フロントスプロケットおよびリアスプロケットに巻き掛けられる。
【0032】
例えば、ドライブユニットシステム50は、バッテリ70をさらに備える。例えば、バッテリ70は、1または複数のバッテリ素子を含む。例えば、バッテリ素子は、充電池を含む。例えば、バッテリ70は、外部電源からの電力によって充電されるように構成される。例えば、バッテリ70は、電気モータ60が発電する電力によって、充電されるように構成される。
【0033】
例えば、バッテリ70は、制御部50Aおよび電気モータ60に電力を供給するように構成される。例えば、バッテリ70は、制御部50Aと、有線または無線によって通信可能に接続される。例えば、バッテリ70は、電力線通信(PLC;Power Line Communication)、CAN(Controller Area Network)、または、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)によって、制御部50Aと通信可能に構成される。
【0034】
人力駆動車用のドライブユニット66は、入力回転軸52と、出力回転軸72と、第2切替機構64と、電気モータ60と、を備える。例えば、ドライブユニット66は、減速機74およびワンウェイクラッチ76をさらに備える。
【0035】
本実施形態の電気モータ60は、ドライブユニット66に設けられる。例えば、電気モータ60は、人力駆動車10に推進力を付与するように構成される。例えば、電気モータ60は、ブラシレスモータである。電気モータ60は、人力駆動車10における入力回転軸52から車輪12までの駆動力の伝達経路において、入力回転軸52から第1回転体54までの間に接続される。電気モータ60は、入力回転軸52から出力回転軸72までの間の駆動力の伝達経路に接続される。
【0036】
例えば、電気モータ60は、人力駆動車10における入力回転軸52から車輪12までの駆動力の伝達経路において、駆動力を伝達するように構成される。例えば、電気モータ60は、第1回転体54を介して伝達体58を駆動する。例えば、電気モータ60は、供給される電力が増加するほど、出力する駆動力を増加させる。電気モータ60は、第2回転体56から伝達される駆動力によって発電するように構成される。電気モータ60は、出力回転軸72から伝達される駆動力によって発電するように構成される。
【0037】
例えば、ドライブユニット66は、ハウジング66Aを含む。例えば、ハウジング66Aは、ドライブユニット66をフレーム16に取り付けるための少なくとも1つのフレーム取付部66Bを有する。例えば、少なくとも1つのフレーム取付部66Bは、ハウジング66Aの外周部に設けられる。例えば、少なくとも1つのフレーム取付部66Bは、孔66Cおよび雌ねじ部66Dの少なくとも1つを有する。例えば、孔66Cおよび雌ねじ部66Dの少なくとも1つと、フレーム16とにボルトが係合することによって、ハウジング66Aがフレーム16に取り付けられる。
【0038】
例えば、入力回転軸52は、ハウジング66Aに設けられる。例えば、ハウジング66Aは、入力回転軸52を回転可能に支持する。例えば、入力回転軸52は、ハウジング66Aに対して相対回転可能である。例えば、入力回転軸52は、第1回転中心軸心C1を有する。例えば、入力回転軸52は、第1回転中心軸心C1まわりに回転可能に構成される。例えば、入力回転軸52は、クランク軸アセンブリ52Aを含む。例えば、クランク軸アセンブリ52Aは、クランク軸18および第1動力伝達部材52Bを含む。例えば、ハウジング66Aおよびクランク軸アセンブリ52Aは、金属材料によって形成される。
【0039】
例えば、ハウジング66Aは、第1ハウジング66E、第2ハウジング66F、および、カバー部材66Gを含む。例えば、第1ハウジング66Eおよび第2ハウジング66Fは、ボルトによって相互に取り付けられる。例えば、第1ハウジング66Eは、ハウジング66Aの外部空間SAに面する第1側面部66Hを含む。例えば、第2ハウジング66Fは、ハウジング66Aの外部空間SAに面する第2側面部66Kを含む。例えば、ハウジング66Aは、第1ハウジング66Eおよび第2ハウジング66Fによって、内部空間SBを形成する。
【0040】
例えば、内部空間SBには、電気モータ60の少なくとも一部、クランク軸アセンブリ52Aの少なくとも一部、減速機74、出力回転軸72の少なくとも一部などが配置される。例えば、第2ハウジング66Fは、電気モータ60のケースとして機能する。例えば、カバー部材66Gは、第2ハウジング66Fに設けられ、第2ハウジング66Fと共に、モータ配置空間を形成する。例えば、カバー部材66Gは、ボルトによって第2ハウジング66Fに取り付けられる。
【0041】
例えば、ハウジング66Aは、クランク軸18が挿入される第1孔66Lおよび第2孔66Mを含む。第1孔66Lおよび第2孔66Mは、外部空間SAと、内部空間SBとを連通する。第1孔66Lは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、ハウジング66Aの第1側面部66Hに形成される。第2孔66Mは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、ハウジング66Aの第2側面部66Kに形成される。
【0042】
例えば、第1動力伝達部材52Bは、クランク軸18と一体に回転するように構成される。例えば、第1動力伝達部材52Bは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、第1端部52Cと、第2端部52Dとを有する。例えば、第1動力伝達部材52Bの第1端部52Cには、クランク軸18が接続される。例えば、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dは、第2切替機構64の一部を構成する。例えば、第1端部52Cは、第2端部52Dよりも第1孔66L側に配置される。例えば、第1端部52Cは、第2端部52Dよりも第1孔66L側に配置される。例えば、第2端部52Dは、第1端部52Cよりも第2孔66M側に配置される。
【0043】
例えば、第1動力伝達部材52Bは、実質的に円筒形状を有する。例えば、第1動力伝達部材52Bは、第1回転中心軸心C1まわりにおいて、クランク軸18の外周部を囲むようにクランク軸18に設けられる。例えば、第1動力伝達部材52Bは、クランク軸18に入力される回転力を、出力回転軸72に伝達するように構成される。
【0044】
例えば、出力回転軸72はドライブユニット66に配置される。例えば、出力回転軸72の中心軸心は、第1回転中心軸心C1と一致する。例えば、出力回転軸72は、第1回転中心軸心C1まわりにおいて、クランク軸18の外周部に設けられる。例えば、出力回転軸72は、クランク軸18の回転力が伝達されるように構成される。
【0045】
例えば、出力回転軸72は、第1部材72Aと、第2部材72Bとを含む。例えば、第1部材72Aは、実質的に円筒形状を有する。例えば、第2部材72Bは、第1回転中心軸心C1まわりにおいて、第1部材72Aの外周部に設けられる。例えば、第2部材72Bは、第1部材72Aと一体に形成される。例えば、第2部材72Bは、第1部材72Aと別体に形成され、第1部材72Aに相対回転不能に取り付けられてもよい。
【0046】
例えば、第1部材72Aは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、第3端部72Cと、第4端部72Dとを有する。例えば、第1部材72Aの第3端部72Cは、第2切替機構64の一部を構成する。例えば、第1部材72Aの第4端部72Dには、第1回転体54が接続される。例えば、第1部材72Aの第4端部72Dの外周部には、第1回転体54を連結する連結部が設けられる。例えば、連結部は、クランク軸18の軸方向Xに沿って延びる1または複数のスプラインを有する。
【0047】
例えば、出力回転軸72は、第1回転体54を介して、伝達体58に接続されるように構成される。例えば、出力回転軸72は、第1回転体54を構成するスプロケット、プーリ、または、ベベルギアを介して、伝達体58に接続されるように構成される。例えば、出力回転軸72は、伝達体58を介して、人力駆動車10の後輪12Rに接続されるように構成される。
【0048】
例えば、クランク軸18は、クランク軸18の軸方向Xにおいて、第7端部18Aおよび第8端部18Bを有する。例えば、クランク軸18の第7端部18Aは、第1孔66Lからハウジング66Aの外部に突出する。例えば、クランク軸18の第8端部18Bは、第2孔66Mからハウジング66Aの外部に突出する。例えば、第1孔66Lには、第1軸受78Aが配置される。例えば、クランク軸18は、第1軸受78Aによって、ハウジング66Aに対して回転可能にハウジング66Aに支持される。例えば、第1軸受78Aは、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0049】
例えば、第2孔66Mには、第2軸受78Bが配置される。例えば、出力回転軸72は、第2軸受78Bによってハウジング66Aに対して回転可能にハウジング66Aに設けられる。例えば、出力回転軸72の第1部材72Aは、第2軸受78Bによってハウジング66Aに対して回転可能にハウジング66Aに設けられる。例えば、第2軸受78Bは、出力回転軸72の外周部に設けられる。例えば、第2軸受78Bは、出力回転軸72の第1部材72Aの外周部に設けられる。第2軸受78Bは、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0050】
例えば、第1動力伝達部材52Bの内周部および出力回転軸72の内周部と、クランク軸18の外周部との間には、第3軸受78Cが設けられる。例えば、出力回転軸72は、第3軸受78Cを介して、クランク軸18および第1動力伝達部材52Bを回転可能に支持する。例えば、出力回転軸72の内周部と、クランク軸18の外周部との間には、第4軸受78Dが設けられる。例えば、出力回転軸72は、第4軸受78Dを介してクランク軸18を回転可能に支持する。
【0051】
例えば、第3軸受78Cおよび第4軸受78Dは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、並んで配置される。例えば、第3軸受78Cは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、第4軸受78Dよりも第1孔66L側に配置される。例えば、第4軸受78Dは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、第3軸受78Cよりも第2孔66M側に配置される。例えば、第3軸受78Cおよび第4軸受78Dは、ニードルベアリング、または、スリーブを含む。
【0052】
本実施形態の第2切替機構64は、ドライブユニット66に設けられる。例えば、第2切替機構64は、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、入力回転軸52から第1回転体54に回転力を伝達するように構成される。例えば、第2切替機構64は、入力回転軸52を、第1入力回転軸回転方向とは反対の第2入力回転軸回転方向に回転する場合、入力回転軸52から第1回転体54に回転力を伝達するように構成される。例えば、第1方向Yは、人力駆動車10が前進する方向である。
【0053】
第2切替機構64は、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために入力回転軸52を回転させる場合、入力回転軸52から出力回転軸72に回転力を伝達し、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向に回転するように構成される。例えば、第2切替機構64は、第2入力回転軸回転方向に、入力回転軸52を回転させる場合、入力回転軸52から出力回転軸72に回転力を伝達し、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向とは反対の第2出力回転軸回転方向に回転するように構成される。
【0054】
例えば、伝達体58は、第1移動方向Z1および第1移動方向Z1とは反対の第2移動方向Z2に移動可能に構成される。例えば、第2切替機構64は、伝達体58が第1移動方向Z1に移動する場合、第1回転体54から入力回転軸52への回転力の伝達を抑制するように構成される。例えば、第2切替機構64は、伝達体58が第2移動方向Z2に移動する場合、第1回転体54から入力回転軸52への回転力の伝達を抑制するように構成される。例えば、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、伝達体58は、第1移動方向Z1に移動する。
【0055】
例えば、第2切替機構64は、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向に回転する場合、出力回転軸72から入力回転軸52への回転力の伝達を抑制するように構成される。第2切替機構64は、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向とは反対の第2出力回転軸回転方向に回転する場合、出力回転軸72から入力回転軸52への回転力の伝達を抑制するように構成される。例えば、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向に回転する場合、人力駆動車10は前進する。
【0056】
例えば、第2切替機構64は、入力回転軸52と、第1回転体54との間に設けられる。第2切替機構64は、入力回転軸52と、出力回転軸72との間に設けられる。例えば、第2切替機構64は、入力回転軸52から第1回転体54までの駆動力の伝達経路において、クランク軸18と、第2部材72Bとの間に設けられる。
【0057】
例えば、第1回転中心軸心C1に垂直な方向において、第3軸受78Cの少なくとも一部は、第2切替機構64の少なくとも一部に重なるように配置される。例えば、第1回転中心軸心C1に垂直な方向において、第4軸受78Dの少なくとも一部は、第2軸受78Bの少なくとも一部に重なるように配置される。
【0058】
例えば、第2切替機構64は、逆入力遮断クラッチを含む。例えば、逆入力遮断クラッチは、トルクダイオード(登録商標)を含む。例えば、トルクダイオードは、フリー型のトルクダイオードを含む。例えば、第2切替機構64は、「コンパクトフリー型トルクダイオード」,NTN TECHNICAL REVIEW No.77(2009)のP83からP86に開示されるクラッチと同様の構成を有する。
【0059】
第2切替機構64は、日本特許第3914778号公報に開示されるクラッチ、日本特許第4283167号公報に開示されるクラッチ、日本特開2006-200606号公報に開示されるクラッチ、日本特開2015-98916号公報に開示されるクラッチ、または、日本特開2017-3104号公報に開示されるクラッチと同様の構成を有していてもよい。第2切替機構64は、逆入力遮断クラッチに代えて、電磁クラッチまたはツーウェイクラッチを含んでいてもよい。
【0060】
例えば、第2切替機構64は、クランク軸18の軸方向Xにおいて、移動不能である。例えば、第2切替機構64は、入力回転部64Aと、出力回転部64Bと、中間伝達体64Cとを含む。例えば、入力回転部64Aと、出力回転部64Bと、中間伝達体64Cとは、クランク軸18の軸方向Xにおいて、移動不能である。例えば、入力回転部64Aは、第1動力伝達部材52Bを含み、出力回転部64Bは、出力回転軸72を含む。
【0061】
例えば、第2切替機構64は、付勢部材64D、保持器64E、転動体64F、クラッチハウジング64G、および、第2動力伝達部材64Hをさらに含む。例えば、中間伝達体64Cは、転動体64Fを含む。例えば、クラッチハウジング64Gは、ハウジング66Aに対して相対移動不能に、ハウジング66Aに設けられる。例えば、クラッチハウジング64Gは、ボルト等によってハウジング66Aに取り付けられる。クラッチハウジング64Gは、ハウジング66Aと一体に形成されてもよい。
【0062】
例えば、入力回転軸52の少なくとも一部は、クラッチハウジング64Gの内部空間に配置される。例えば、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dは、クラッチハウジング64Gの内部空間に配置される。例えば、出力回転軸72の少なくとも一部は、クラッチハウジング64Gの内部空間に配置される。例えば、第1部材72Aの第3端部72Cは、クラッチハウジング64Gの内部空間に配置される。
【0063】
例えば、入力回転部64Aは、第2動力伝達部材64Hをさらに含む。例えば、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dは、第2動力伝達部材64Hに接続される。例えば、第2動力伝達部材64Hは、第1動力伝達部材52Bと別体に形成され、第1動力伝達部材52Bと相対回転不能に取り付けられる。第2動力伝達部材64Hは、第1動力伝達部材52Bと一体に形成されてもよい。例えば、第2動力伝達部材64Hは、クラッチハウジング64Gの内部空間に収容される。
【0064】
例えば、第2動力伝達部材64Hは、円筒形状を有する。例えば、第2動力伝達部材64Hは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、第5端部64Kと、第6端部64Lとを有する。例えば、第5端部64Kは、第6端部64Lよりも第1動力伝達部材52B側に設けられる。例えば、第1動力伝達部材52Bの最大外径R1は、第2動力伝達部材64Hの最大内径R2以下である。例えば、第1動力伝達部材52Bの最大外径R1と、第2動力伝達部材64Hの最大内径R2とは実質的に同じ大きさである。
【0065】
例えば、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dの外周部と、第2動力伝達部材64Hの第5端部64Kの内周部とは、互いに連結する。例えば、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dの外周部と、第2動力伝達部材64Hの第5端部64Kの内周部とは、互いにスプラインまたはセレーション嵌合によって連結される。
【0066】
例えば、第2切替機構64は、複数のボール64Mをさらに含む。例えば、複数のボール64Mは、第2動力伝達部材64Hの第6端部64Lと、クラッチハウジング64Gとの間に設けられる。例えば、複数のボール64Mは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、第2動力伝達部材64Hの第6端部64Lと、クラッチハウジング64Gとの間に設けられる。複数のボール64Mは、第2動力伝達部材64Hの第6端部64Lをクラッチハウジング64Gに対して回転可能に支持する。
【0067】
例えば、付勢部材64Dは、第2動力伝達部材64Hの第5端部64Kと、クラッチハウジング64Gとの間に設けられる。例えば、付勢部材64Dは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、第2動力伝達部材64Hの第5端部64Kと、クラッチハウジング64Gとの間に設けられる。例えば、付勢部材64Dは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dおよび第2動力伝達部材64Hの第5端部64Kの連結部と、クラッチハウジング64Gとの間に設けられる。例えば、第2動力伝達部材64Hは、第1回転中心軸心C1と平行な方向において、付勢部材64Dと複数のボール64Mとの間に配置される。付勢部材64Dは、第2動力伝達部材64Hを複数のボール64Mに向かって付勢する。
【0068】
例えば、第1部材72Aの少なくとも一部は、第2動力伝達部材64Hの内周部に配置される。例えば、第1部材72Aの第3端部72Cは、第1動力伝達部材52Bの第2端部52Dの内周部に配置される。例えば、転動体64Fは、第2動力伝達部材64Hの内周部と、第1部材72Aの外周部との間に配置される。例えば、転動体64Fは、ローラである。転動体64Fは、ボールであってもよい。例えば、第2切替機構64は、複数の転動体64Fを含む。複数の転動体64Fは、第2動力伝達部材64Hの内周部と、第1部材72Aの外周部との間において、第1回転中心軸心C1の周方向に並んで配置される。
【0069】
例えば、保持器64Eは、複数の転動体64Fを保持するように構成される。例えば、保持器64Eは、複数のボール64Mを支持するボール支持部を含む。例えば、ボール支持部は、転動体64Fを支持する部分とは異なる部分に設けられる。例えば、保持器64Eは、複数のボール64Mを回転可能に支持する。例えば、複数のボール64Mおよび付勢部材64Dは、保持器64Eおよび複数の転動体64Fに、第1回転中心軸心C1の周方向において、入力回転部64Aに対する回転抵抗を付与するように構成される。
【0070】
例えば、入力回転部64Aの回転力は、第2動力伝達部材64H、保持器64E、および、複数の転動体64Fを介して、出力回転部64Bに伝達される。例えば、出力回転部64Bの回転力は、第2動力伝達部材64H、保持器64E、複数の転動体64F、および、入力回転部64Aに伝達されない。
【0071】
例えば、電気モータ60は、モータ出力軸60Aを含む。例えば、クランク軸18とモータ出力軸60Aとは、実質的に平行に配置される。例えば、ハウジング66Aは、電気モータ60のケースとして機能する。電気モータ60は、ハウジング66Aとは別体に形成されるケースを有していてもよい。電気モータ60がケースを有する場合、電気モータ60のケースをハウジング66Aに固定してもよい。電気モータ60のケースは、ハウジング66Aの外周部に取り付けられてもよい。
【0072】
例えば、減速機74は、少なくとも1つの減速部分を含む。例えば、少なくとも1つの減速部分は、第1減速部分74Aと、第2減速部分74Bと、第3減速部分74Cとを含む。減速機74は、1つ、2つ、または、4つ以上の減速部分を含んでいてもよい。
【0073】
例えば、第1減速部分74Aは、第1歯車74D、第2歯車74E、および、第1回転軸74Fを含む。例えば、第1歯車74Dの直径は、第2歯車74Eの直径よりも大きい。例えば、第1歯車74Dは、出力回転軸72と一体に形成される。例えば、第1歯車74Dは、出力回転軸72の第2部材72Bと一体に形成される。例えば、第1歯車74Dは、出力回転軸72の外周部に設けられる。例えば、第1歯車74Dは、出力回転軸72の第2部材72Bの外周部に設けられる。第1歯車74Dは、出力回転軸72と別体に形成され、出力回転軸72に相対回転不能に取り付けられてもよい。
【0074】
例えば、第2歯車74Eは、第1回転軸74Fに設けられる。例えば、第2歯車74Eは、環状に形成され、第1回転軸74Fの外周部に配置される。例えば、第2歯車74Eは、第1歯車74Dに接続される。第1減速部分74Aは、第1歯車74Dおよび第2歯車74Eに代えて、ベルトおよびプーリによって、間接的に接続されてもよい。第1減速部分74Aは、第1歯車74Dおよび第2歯車74Eに代えて、スプロケットおよびチェーンの少なくとも1つによって、間接的に接続されてもよい。
【0075】
例えば、第1回転軸74Fは、第1回転中心軸心C1とは異なる第2回転中心軸心C2を有する。例えば、第2回転中心軸心C2は、第1回転中心軸心C1と実質的に平行である。例えば、第1回転軸74Fは、第2歯車74Eを支持する。例えば、第1回転軸74Fの中心軸心と、第2歯車74Eの中心軸心とは、一致する。
【0076】
例えば、第1回転軸74Fは、第5軸受78Eおよび第6軸受78Fを介してハウジング66Aに対して回転可能にハウジング66Aに支持される。例えば、第5軸受78Eは、第1ハウジング66Eに設けられる。例えば、第6軸受78Fは、第2ハウジング66Fに設けられる。例えば、第5軸受78Eは、第1回転軸74Fの軸方向における、第1回転軸74Fの端部を支持する。例えば、第6軸受78Fは、第1回転軸74Fの軸方向における、第1回転軸74Fの他の端部を支持する。例えば、第5軸受78Eおよび第6軸受78Fは、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0077】
例えば、第2減速部分74Bは、電気モータ60から出力回転軸72の駆動力の伝達経路において、電気モータ60と、第1減速部分74Aとの間に設けられる。例えば、第2減速部分74Bは、第3歯車74G、第4歯車74H、および、第2回転軸74Kを含む。例えば、第3歯車74Gの直径は、第4歯車74Hの直径よりも大きい。
【0078】
例えば、第3歯車74Gは、第1回転軸74Fに設けられる。例えば、第3歯車74Gは、第1回転軸74Fのうちの、第2歯車74Eよりも第5軸受78E側に設けられる。例えば、第3歯車74Gは、第1回転軸74Fと一体に回転するように構成される。例えば、第3歯車74Gの直径は、第2歯車74Eの直径よりも大きい。例えば、第3歯車74Gは、第1回転軸74Fと別体に形成され、第1回転軸74Fに相対回転不能に取り付けられる。第3歯車74Gと、第1回転軸74Fとは、一体に形成されてもよい。
【0079】
例えば、第2歯車74Eおよび第3歯車74Gは、第1回転軸74Fの軸方向において第5軸受78Eと、第6軸受78Fとの間に配置される。例えば、第2歯車74Eは、第6軸受78Fに隣接して配置される。例えば、第3歯車74Gは、第5軸受78Eに隣接して配置される。
【0080】
例えば、第4歯車74Hは、第2回転軸74Kと一体に回転するように構成される。例えば、第4歯車74Hは、第3歯車74Gに接続される。例えば、第4歯車74Hは、第2回転軸74Kと一体に形成される。第4歯車74Hは、第2回転軸74Kと別体に形成され、第2回転軸74Kに相対回転不能に取り付けられてもよい。
【0081】
例えば、第2回転軸74Kは、第1回転中心軸心C1および第2回転中心軸心C2とは異なる第3回転中心軸心C3を有する。例えば、第3回転中心軸心C3は、第1回転中心軸心C1および第2回転中心軸心C2と実質的に平行である。第2減速部分74Bは、第3歯車74Gおよび第4歯車74Hに代えて、ベルトおよびプーリによって、間接的に接続されてもよい。第2減速部分74Bは、第3歯車74Gおよび第4歯車74Hに代えてスプロケットおよびチェーンによって、間接的に接続されてもよい。
【0082】
例えば、第2回転軸74Kは、第7軸受78Gおよび第8軸受78Hを介してハウジング66Aに対して回転可能にハウジング66Aに支持される。例えば、第7軸受78Gは、第1ハウジング66Eに設けられる。例えば、第8軸受78Hは、カバー部材66Gに設けられる。例えば、第7軸受78Gは、第2回転軸74Kの軸方向における、第2回転軸74Kの端部を支持する。例えば、第8軸受78Hは、第2回転軸74Kの軸方向における、第2回転軸74Kの他の端部を支持する。第7軸受78Gおよび第8軸受78Hは、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0083】
例えば、第3減速部分74Cは、第5歯車74Lおよび第6歯車74Mを含む。例えば、第5歯車74Lの直径は、第6歯車74Mの直径よりも大きい。例えば、第5歯車74Lは、第2回転軸74Kの軸方向において、第4歯車74Hよりもカバー部材66G側に配置される。
【0084】
例えば、第5歯車74Lは、第2回転軸74Kと一体に回転するように構成される。例えば、第5歯車74Lは、第2回転軸74Kと別体に形成され、第2回転軸74Kに相対回転不能に取り付けられる。第5歯車74Lは、第2回転軸74Kと一体に形成されていてもよい。
【0085】
例えば、第4歯車74Hおよび第5歯車74Lは、第2回転軸74Kの軸方向において第7軸受78Gと、第8軸受78Hとの間に配置される。例えば、第4歯車74Hは、第7軸受78Gに隣接して配置される。例えば、第5歯車74Lは、第8軸受78Hに隣接して配置される。
【0086】
例えば、第6歯車74Mは、モータ出力軸60Aと一体に回転するように構成される。例えば、第6歯車74Mは、モータ出力軸60Aと一体に形成される。例えば、第6歯車74Mは、モータ出力軸60Aと別体に形成され、モータ出力軸60Aに相対回転不能に取り付けられてもよい。
【0087】
第3減速部分74Cは、第5歯車74Lおよび第6歯車74Mに代えて、ベルトおよびプーリによって、間接的に接続されてもよい。第3減速部分74Cは、第5歯車74Lおよび第6歯車74Mに代えて、スプロケットおよびチェーンによって、間接的に接続されてもよい。
【0088】
例えば、モータ出力軸60Aは、第4回転中心軸心C4を有する。例えば、第4回転中心軸心C4は、第1回転中心軸心C1、第2回転中心軸心C2、および、第3回転中心軸心C3とは異なる。例えば、第4回転中心軸心C4は、第1回転中心軸心C1、第2回転中心軸心C2、および、第3回転中心軸心C3と実質的に平行である。
【0089】
例えば、モータ出力軸60Aは、第9軸受78Kおよび第10軸受78Lを介してハウジング66Aに対して回転可能にハウジング66Aに支持される。例えば、第9軸受78Kは、カバー部材66Gに設けられる。例えば、第10軸受78Lは、第2ハウジング66Fに設けられる。例えば、第9軸受78Kは、モータ出力軸60Aの軸方向における両端部の間の中間部を支持する。例えば、第10軸受78Lは、モータ出力軸60Aのうちの、第6歯車74Mとは反対側の端部を支持する。第9軸受78Kおよび第10軸受78Lは、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0090】
例えば、ワンウェイクラッチ76は、減速機74に設けられる。例えば、ワンウェイクラッチ76は、第1減速部分74Aに設けられる。ワンウェイクラッチ76は、第2減速部分74Bに設けられてもよく、第3減速部分74Cに設けられてもよい。例えば、ワンウェイクラッチ76は、第1回転軸74Fの外周部と、第2歯車74Eの内周部との間に設けられる。
【0091】
例えば、ワンウェイクラッチ76は、モータ出力軸60Aが第1モータ出力軸回転方向に回転する場合に、モータ出力軸60Aの回転を出力回転軸72に伝達するように構成される。例えば、ワンウェイクラッチ76は、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向に回転する場合に、出力回転軸72とモータ出力軸60Aとの相対回転を許容するように構成される。例えば、ワンウェイクラッチ76は、ローラ式クラッチ、スプラグ式クラッチ、または、ラチェット式クラッチを含む。
【0092】
例えば、ドライブユニットシステム50は、制御部50Aをさらに含む。例えば、制御部50Aは、ドライブユニット66に設けられる。例えば、制御部50Aの少なくとも一部は、ハウジング66Aの内部空間SBに配置される。制御部50Aの少なくとも一部は、ドライブユニット66以外の人力駆動車用のコンポーネントに設けられてもよい。
【0093】
例えば、制御部50Aは、電気モータ60と有線または無線によって接続される。制御部50Aは、予め定める制御プログラムを実行する演算処理装置を含む。例えば、演算処理装置は、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)を含む。
【0094】
例えば、演算処理装置は、相互に離れた複数の場所に設けられてもよい。例えば、演算処理装置の一部は、人力駆動車10に設けられ、演算処理装置の他の一部は、インターネットに接続されるサーバに設けられてもよい。演算処理装置が、相互に離れた複数の場所に設けられる場合、演算処理装置の各部分は、無線通信装置を介して相互に通信可能に接続される。
【0095】
例えば、人力駆動車10は、記憶部50Bをさらに備える。例えば、記憶部50Bは、制御部50Aと有線または無線によって通信可能に接続される。例えば、記憶部50Bには、制御プログラムおよび制御処理に用いられる情報が記憶される。
【0096】
例えば、記憶部50Bは、不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。例えば、不揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、および、フラッシュメモリの少なくとも1つを含む。例えば、揮発性メモリは、RAM(Random Access Memory)を含む。
【0097】
例えば、人力駆動車10は、電気モータ60の駆動回路をさらに含む。例えば、電気モータ60の駆動回路は、ドライブユニット66に設けられる。例えば、電気モータ60の駆動回路は、ハウジング66Aの内部空間SBに配置される。例えば、電気モータ60の駆動回路は、制御部50Aと有線または無線によって通信可能に接続される。例えば、電気モータ60の駆動回路は、制御部50Aからの制御信号に応じて電気モータ60を駆動させる。
【0098】
例えば、電気モータ60の駆動回路は、電気モータ60に電気的に接続される。例えば、電気モータ60の駆動回路は、バッテリ70から電気モータ60への電力の供給を制御する。例えば、電気モータ60の駆動回路は、インバータ回路を含む。例えば、インバータ回路は、複数のトランジスタを含む。例えば、インバータ回路は、直列に接続される一対のトランジスタからなる複数のインバータ部が並列に接続される構成を含む。インバータ回路は、インバータ回路に流れる電流を検出する電流センサを有してもよい。例えば、電流センサは、制御部50Aと有線または無線によって通信可能に接続される。
【0099】
例えば、人力駆動車10は、人力駆動力検出部34をさらに含む。例えば、人力駆動力検出部34は、ドライブユニット66に設けられる。例えば、人力駆動力検出部34は、ハウジング66Aの内部空間SBに配置される。
【0100】
例えば、人力駆動力検出部34は、制御部50Aと有線または無線によって通信可能に接続される。例えば、人力駆動力検出部34は、入力回転軸52に、人力駆動力によって与えられるトルクに応じた信号を出力するように構成される。例えば、入力回転軸52に、人力駆動力によって与えられるトルクに応じた信号は、クランク20に入力される人力駆動力に関する情報を含む。
【0101】
例えば、人力駆動力検出部34は、人力駆動力の伝達経路、または、人力駆動力の伝達経路に含まれる部材の近傍に配置される部材に設けられる。例えば、人力駆動力の伝達経路に含まれる部材は、クランク軸18、および、クランク軸18と第1回転体54との間において人力駆動力を伝達する部材を含む。例えば、人力駆動力検出部34は、第1動力伝達部材52Bの外周部に設けられる。
【0102】
人力駆動力検出部34は、歪センサ、磁歪センサ、または、圧力センサなどを含む。歪センサは、歪ゲージを含む。人力駆動力検出部34は、人力駆動力に関する情報を取得できればどのような構成であってもよい。
【0103】
人力駆動力検出部34は、ドライブユニット66以外に設けられてもよい。人力駆動力検出部34がドライブユニット66以外に設けられる場合、人力駆動力検出部34は、クランクアーム22A,22B、または、ペダル24A,24Bに設けられてもよい。例えば、人力駆動力検出部34がペダル24A,24Bに設けられる場合、人力駆動力検出部34は、ペダル24A,24Bに与えられる圧力を検出するセンサを含んでいてもよい。例えば、人力駆動力検出部34がチェーンに設けられる場合、人力駆動力検出部34は、チェーンの張力を検出するセンサを含んでいてもよい。
【0104】
例えば、人力駆動車10は、クランク回転状態検出部36をさらに含む。例えば、クランク回転状態検出部36は、ドライブユニット66に設けられる。例えば、クランク回転状態検出部36は、ハウジング66Aの内部空間SBに配置される。クランク回転状態検出部36は、クランク軸18の回転速度に応じた情報を検出するように構成される。クランク軸18の回転速度に応じた情報は、クランク軸18の角加速度を含む。例えば、クランク軸18の角加速度は、人力駆動車10の加速度である。
【0105】
例えば、クランク回転状態検出部36は、磁界の強度に応じた信号を出力する磁気センサを含む。磁気センサは、周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石を含む。周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石は、クランク軸18、クランク軸18に連動して回転する部材、または、クランク軸18から第1回転体54までの人力駆動力の伝達経路の間に設けられる。例えば、周方向に磁界の強度が変化する環状の磁石は、第1動力伝達部材52Bに設けられる。例えば、クランク回転状態検出部36は、クランク軸18の回転速度に応じた信号を出力する。クランク回転状態検出部36は、磁気センサに代えて光学センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、または、トルクセンサなどを含んでいてもよい。
【0106】
例えば、クランク回転状態検出部36は、クランク軸18が1回転する間において、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。予め定める回数は、例えば、2以上である。好ましくは、予め定める回数は、4以上である。予め定める回数は、好ましくは4の倍数である。好ましくは、予め定める回数は、8、12、または、16である。
【0107】
クランク回転状態検出部36は、ドライブユニット66以外に設けられてもよい。例えば、クランク回転状態検出部36は、フレーム16に設けられる。例えば、クランク回転状態検出部36がドライブユニット66以外に設けられる場合、クランク回転状態検出部36は、車速センサを含んで構成されていてもよい。例えば、クランク回転状態検出部36が車速センサを含む場合、制御部50Aは、車速センサによって検出される車速と、変速比とに応じてクランク軸18の回転速度を算出するように構成される。
【0108】
例えば、人力駆動車10は、車速検出部38をさらに含む。例えば、車速検出部38は、フレーム16に設けられる。例えば、車速検出部38は、人力駆動車10の車速に関する情報を検出するように構成される。例えば、車速検出部38は、人力駆動車10の車輪12の回転速度に関する情報を検出するように構成される。例えば、車速検出部38は、前輪12Fおよび後輪12Rの少なくとも1つに設けられる磁石を検出するように構成される。
【0109】
例えば、車速検出部38は、車輪12が1回転する間に、予め定める回数の検出信号を出力するように構成される。例えば、予め定める回数は、1である。例えば、車速検出部38は、車輪12の回転速度に応じた信号を出力する。例えば、制御部50Aは、車輪12の回転速度に応じた信号と、車輪12の周長に関する情報とに基づいて人力駆動車10の車速を算出できる。例えば、記憶部50Bには車輪12の周長に関する情報が記憶される。
【0110】
例えば、制御部50Aは、電気モータ60を制御する。例えば、制御部50Aは、人力駆動車10の状態に応じて電気モータ60を制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、人力駆動車10に入力される人力駆動力に応じて、人力駆動車10に付与する推進力を変更するように、電気モータ60を制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、人力駆動力検出部34によって検出される人力駆動力に応じて電気モータ60を制御するように構成される。
【0111】
例えば、制御部50Aは、クランク回転状態検出部36によって検出されるクランク軸18の回転速度に応じて電気モータ60を制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、車速検出部38によって検出される車輪12の回転速度に応じて電気モータ60を制御するように構成されてもよい。制御部50Aは、ドライブユニット66の外部から送信される情報に応じて電気モータ60を制御するように構成されてもよい。ドライブユニット66の外部から送信される情報は、ドライブユニット66の操作装置の操作信号を含んでいてもよい。
【0112】
例えば、制御部50Aは、第1切替機構62を制御可能に構成される。例えば、第1切替機構62は、電動アクチュエータ80を含む。例えば、第1切替機構62は、制御部50Aをさらに備える。
【0113】
第1切替機構62は、駆動力の伝達状態を、第1伝達状態と、第2伝達状態との間において切り替え可能に構成される。第1伝達状態は、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために第1回転体54が第1回転方向に回転する場合、伝達体58が第1移動方向Z1に移動可能な状態である。第2伝達状態は、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために車輪12が第1車輪回転方向に回転する場合、伝達体58が第1移動方向Z1とは反対の第2移動方向Z2に移動可能な状態である。
【0114】
例えば、第1切替機構62は、伝達状態を、第1伝達状態と、第2伝達状態と、第3伝達状態との間において切り替え可能に構成される。第3伝達状態は、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために車輪12が第1車輪回転方向に回転する場合、伝達体58の移動が規制される状態である。
【0115】
第1切替機構62は、人力駆動車10における入力回転軸52から車輪12までの駆動力の伝達経路において、車輪12と、第2回転体56との間に設けられる。本実施形態の第1切替機構62は、ハブ68に設けられる。
【0116】
人力駆動車用のハブ68は、ハブシェル68Aと、入力部62Aと、出力部62Bと、第1切替機構62と、を備える。例えば、ハブ68は、ハブ軸68Bをさらに備える。例えば、ハブ軸68Bは、実質的に円筒形状を有する。本実施形態では、軸部材86は、ハブ軸68Bを含む。
【0117】
例えば、入力部62Aは、第11軸受84Nを介して、軸部材86に対して回転可能に軸部材86に支持される。例えば、出力部62Bは、第12軸受84Pを介して、軸部材86に対して回転可能に軸部材86に支持される。第11軸受84Nおよび第12軸受84Pは、玉軸受であってもよく、ころ軸受であってもよく、すべり軸受であってもよい。
【0118】
例えば、ハブシェル68Aは、車輪12と一体に回転するように構成される。例えば、ハブシェル68Aは、実質的に円筒形状を有する。例えば、ハブシェル68Aは、ハブシェル68Aの外周部に車輪12のスポークと連結するためのフランジ68Cを有する。
【0119】
例えば、入力部62Aは、軸部材86に対して回転可能に軸部材86まわりに設けられる。例えば、入力部62Aは、ハブ軸68Bに対して回転可能にハブ軸68Bまわりに設けられる。例えば、入力部62Aは、人力駆動車10の入力回転軸52に入力される人力駆動力が伝達可能に構成される。例えば、入力部62Aは、第2回転体56と一体に回転する。
【0120】
例えば、入力部62Aは、実質的に円筒形状を有する。例えば、入力部62Aは、伝達体58を介して、駆動力が伝達可能に構成される。例えば、入力部62Aの外周部には、第2回転体56が接続される。例えば、入力部62Aの外周部は、軸部材86の軸方向に沿って延びる1または複数のスプラインを有する。
【0121】
例えば、出力部62Bは、軸部材86に対して回転可能に軸部材86まわりに設けられる。例えば、出力部62Bは、ハブ軸68Bに対して回転可能にハブ軸68Bまわりに設けられる。例えば、ハブシェル68Aは、軸部材86に回転可能に設けられる。例えば、軸部材86は、第5回転中心軸心C5を有する。例えば、ハブシェル68Aの中心軸心は、第5回転中心軸心C5と一致する。
【0122】
例えば、出力部62Bは、車輪12と一体に回転する。出力部62Bは、ハブシェル68Aと一体に回転する。例えば、出力部62Bは、ハブシェル68Aと一体に形成される。例えば、出力部62Bは、ハブシェル68Aの内周部に設けられる。出力部62Bは、ハブシェル68Aと別体に形成され、相対回転不能に取り付けられてもよい。
【0123】
例えば、第1切替機構62は、入力部62Aと、出力部62Bと、第1伝達部材82と、第2伝達部材84と、をさらに含む。例えば、第1切替機構62は、軸部材86をさらに含む。例えば、軸部材86は、実質的に円筒形状を有する。
【0124】
例えば、第1伝達部材82は、入力部62Aおよび出力部62Bが一体に回転するように入力部62Aおよび出力部62Bを接続可能に構成される。例えば、第1伝達部材82は、ワンウェイクラッチ82Aを含む。
【0125】
例えば、第2伝達部材84は、入力部62Aおよび出力部62Bが互いに反対方向に回転するように入力部62Aおよび出力部62Bを接続可能に構成される。例えば、第2伝達部材84は、遊星歯車機構84Aを含む。遊星歯車機構84Aは、サンギア84B、リングギア84C、複数のプラネタリギア84D、および、キャリア84Eを含む。例えば、第2伝達部材84は、軸部材86の軸方向において、第11軸受84Nと、第12軸受84Pとの間に配置される。
【0126】
例えば、サンギア84Bは、入力部62Aと一体に回転するように構成される。例えば、サンギア84Bは、軸部材86に対して回転可能に軸部材86に設けられる。例えば、サンギア84Bは、入力部62Aと別体に形成され、入力部62Aに相対回転不能に設けられる。サンギア84Bは、入力部62Aと一体に形成されてもよい。例えば、サンギア84Bは、軸部材86の軸方向に沿って延びるギア部84Fと、軸部材86の外周部から入力部62Aの内周部に向かって延びる結合部84Gとを有する。ギア部84Fの外周部には、歯車が設けられる。結合部84Gは、入力部62Aの内周部と結合される。
【0127】
例えば、リングギア84Cは、出力部62Bと一体に回転するように構成される。例えば、リングギア84Cは、出力部62Bと一体に、ハブシェル68Aに設けられる。例えば、リングギア84Cは、出力部62Bの内周部に設けられる。リングギア84Cは、出力部62Bと別体に設けられてもよい。例えば、リングギア84Cが出力部62Bと別体に設けられる場合、リングギア84Cは、出力部62Bと相対回転不能に出力部62Bに設けられる。
【0128】
例えば、複数のプラネタリギア84Dは、サンギア84Bの外周部と、リングギア84Cの内周部との間に配置される。複数のプラネタリギア84Dは、サンギア84Bとリングギア84Cと噛み合うように、サンギア84Bの外周部と、リングギア84Cの内周部との間に配置される。例えば、複数のプラネタリギア84Dは、サンギア84Bの外周部と、リングギア84Cの内周部との間において、第5回転中心軸心C5のまわりに間隔をあけて周方向に並んで配置される。
【0129】
例えば、キャリア84Eは、複数のプラネタリギア84Dを支持する。キャリア84Eは、複数のプラネタリギア84Dが一体にサンギア84Bまわりに公転するように複数のプラネタリギア84Dを支持する。例えば、キャリア84Eは、軸部材86の軸方向に沿って延びる第1キャリア部84Lと、ハブシェル68Aの内周部から軸部材86の外周部に向かって延びる第2キャリア部84Mとを有する。
【0130】
例えば、第1キャリア部84Lの少なくとも一部は、ギア部84Fの少なくとも一部と、第5回転中心軸心C5に垂直な方向において、対向する。例えば、結合部84Gは、第11軸受84Nに隣接して配置される。例えば、第2キャリア部84Mは、第12軸受84Pに隣接して配置される。
【0131】
例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、入力部62Aとキャリア84Eとを接続する。例えば、入力部62Aは、キャリア84Eと対向する第1部分68Dを含む。ワンウェイクラッチ82Aは、キャリア84Eと、第1部分68Dとの間に配置される。例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、第5回転中心軸心C5に垂直な方向において、第1キャリア部84Lの少なくとも一部と、第1部分68Dとの間に配置される。
【0132】
例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、入力部62Aが第1入力部回転方向に回転する場合に、入力部62Aの回転をキャリア84Eに伝達するように構成される。例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、入力部62Aが第1入力部回転方向とは反対の第2入力部回転方向に回転する場合に、入力部62Aと、キャリア84Eとの相対回転を許容するように構成される。
【0133】
例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、出力部62Bが第1出力部回転方向に回転する場合、キャリア84Eの回転を入力部62Aに伝達するように構成される。例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、出力部62Bが第1出力部回転方向とは反対の第2出力部回転方向に回転する場合、キャリア84Eと、入力部62Aとの相対回転を許容するように構成される。
【0134】
例えば、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために第1回転体54が第1回転方向に回転する場合、入力部62Aは、第1入力部回転方向に回転する。例えば、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために車輪12が第1車輪回転方向に回転する場合、出力部62Bは、第1入力部回転方向に回転する。例えば、ワンウェイクラッチ82Aは、ローラ式クラッチ、スプラグ式クラッチ、または、ラチェット式クラッチを含む。
【0135】
例えば、軸部材86は、キャリア84Eと対向する第2部分86Aを含む。第2伝達部材84は、キャリア84Eと、第2部分86Aとの間に配置される。例えば、第2伝達部材84は、第2キャリア部84Mと、第2部分86Aとの間に配置される。例えば、第2部分86Aは孔を含む。例えば、第2部分86Aは、軸部材86のうちの、第11軸受84Nと、第12軸受84Pとの間の部分を含む。
【0136】
例えば、第2伝達部材84は、キャリア84Eの回転状態を、軸部材86に対してキャリア84Eが回転可能な回転許容状態と、軸部材86に対してキャリア84Eの回転が規制される回転規制状態との間において切り替え可能に構成される。例えば、キャリア84Eの回転状態が回転許容状態の場合、第1切替機構62の伝達状態は、第1伝達状態または第3伝達状態である。例えば、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態の場合、第1切替機構62の伝達状態は、第2伝達状態である。例えば、第2伝達部材84は、キャリア84Eの回転状態を、ハブ軸68Bに対してキャリア84Eが回転可能な回転許容状態と、ハブ軸68Bに対してキャリア84Eの回転が規制される回転規制状態との間において切り替え可能に構成される。
【0137】
例えば、第2伝達部材84は可動部材84Rをさらに含む。例えば、可動部材84Rは、第2キャリア部84Mと、軸部材86との間に配置される。例えば、可動部材84Rは、軸部材86に対して回転不能に軸部材86に設けられる。例えば、可動部材84Rは、第2キャリア部84Mに係合可能に構成される。例えば、可動部材84Rは、第2部分86Aの孔を通って、第2キャリア部84Mと係合可能に構成される。例えば、第2キャリア部84Mの内周部には、可動部材84Rと係合可能な凹部が形成される。
【0138】
例えば、可動部材84Rと、第2キャリア部84Mとの係合状態が変更されることによって、キャリア84Eの回転状態が切り替わる。例えば、可動部材84Rが第2キャリア部84Mに係合する場合、キャリア84Eの回転状態は、回転規制状態である。例えば、可動部材84Rの第2キャリア部84Mへの係合が解除される場合、キャリア84Eの回転状態は、回転許容状態である。
【0139】
例えば、可動部材84Rは、軸部材86とキャリア84Eとを係合することによって、キャリア84Eの回転状態を回転許容状態から回転規制状態に切り替える。例えば、可動部材84Rは、軸部材86とキャリア84Eとの係合を解除することによって、キャリア84Eの回転状態を回転規制状態から回転許容状態に切り替える。
【0140】
例えば、電動アクチュエータ80は、車輪12と、第2回転体56との間の駆動力の伝達状態を切り替えるように構成される。例えば、電動アクチュエータ80は、第2伝達部材84を操作するように構成される。例えば、電動アクチュエータ80は、電気モータ、または、ソレノイドを含む。例えば、電動アクチュエータ80は、軸部材86に取り付けられる。例えば、電動アクチュエータ80は、軸部材86の中空部に配置される。
【0141】
例えば、可動部材84Rは、電動アクチュエータ80によって操作されるように、電動アクチュエータ80に取り付けられる。例えば、可動部材84Rは、電動アクチュエータ80の駆動力によって操作される。例えば、電動アクチュエータ80は、可動部材84Rを操作することによって、キャリア84Eの回転状態を回転許容状態と、回転規制状態との間において切り替える。例えば、電動アクチュエータ80は、可動部材84Rを操作することによって、可動部材84Rの第2キャリア部84Mへの係合状態を変更する。
【0142】
例えば、制御部50Aは、電動アクチュエータ80を制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、電動アクチュエータ80によって、第1伝達部材82および第2伝達部材84の少なくとも1つを制御するように構成される。
【0143】
本実施形態の制御部50Aは、電動アクチュエータ80によって、第2伝達部材84を制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、電動アクチュエータ80によって、第2伝達部材84の可動部材84Rを制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、入力回転軸52の回転状態に応じて、電動アクチュエータ80を制御するように構成される。例えば、制御部50Aは、入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、電動アクチュエータ80を制御することによって、可動部材84Rの第2キャリア部84Mへの接続を解除する。
【0144】
例えば、電動アクチュエータ80がキャリア84Eの回転状態を回転許容状態と、回転規制状態との間において切り替えることによって、第1切替機構62の伝達状態が切り替えられる。
【0145】
例えば、電動アクチュエータ80によって、可動部材84Rが第2キャリア部84Mに係合するように可動部材84Rが動作することによって、キャリア84Eの回転状態が図8に示される回転規制状態に切り替わる。可動部材84Rが第2キャリア部84Mに係合された状態においては、サンギア84B、および、リングギア84Cの軸部材86に対する回転が許容され、かつ、キャリア84Eの軸部材86に対する回転が規制される。したがって、リングギア84Cから出力部62Bに入力された回転力は、遊星歯車機構84Aによってサンギア84Bおよびリングギア84Cの歯数比に応じて増速または減速されて、入力部62Aからサンギア84Bに逆転して出力される。したがって、サンギア84Bおよびリングギア84Cは、互いに反対方向に回転する。
【0146】
例えば、電動アクチュエータ80によって、可動部材84Rの第2キャリア部84Mへの係合が解除されるように可動部材84Rが動作することによって、キャリア84Eの回転状態が図9に示される回転許容状態に切り替わる。可動部材84Rの第2キャリア部84Mへの係合が解除された状態においては、サンギア84B、リングギア84C、および、キャリア84Eのいずれも軸部材86に対する回転が許容される。したがって、入力部62Aからサンギア84Bに入力された回転力は、遊星歯車機構84Aによって増速および減速されず、リングギア84Cから出力部62Bに出力されるため、サンギア84Bおよびリングギア84Cは、等速かつ同一方向に回転する。
【0147】
図10を参照して、制御部50Aが第2伝達部材84を制御して、キャリア84Eの回転状態を回転許容状態と、回転規制状態との間において切り替える処理が説明される。例えば、制御部50Aは、制御部50Aに電力が供給されると処理を開始して、図10に示すフローチャートのステップS11に移行する。例えば、制御部50Aは、図10のフローチャートが終了すると、電力の供給が停止されるまでは、予め定める周期後にステップS11からの処理を繰り返す。
【0148】
制御部50Aは、ステップS11において、入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転するか否かを判定する。制御部50Aは、ステップS11において、入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転する場合、ステップS12に移行する。
【0149】
制御部50Aは、ステップS12において、キャリア84Eの回転状態が回転許容状態であるか否かを判定する。制御部50Aは、ステップS12において、キャリア84Eの回転状態が回転許容状態である場合、ステップS13に移行する。制御部50Aは、ステップS13において、キャリア84Eの回転状態を回転許容状態のまま維持するように、第2伝達部材84を制御して処理を終了する。制御部50Aは、ステップS12において、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態である場合、ステップS14に移行する。制御部50Aは、ステップS14において、キャリア84Eの回転状態が回転許容状態になるように、第2伝達部材84を制御して処理を終了する。
【0150】
制御部50Aは、ステップS11において、入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転しない場合、ステップS15に移行する。例えば、入力回転軸52が第1入力回転軸回転方向に回転しない場合は、入力回転軸52が第2入力回転軸回転方向に回転する場合、および、入力回転軸52が停止している場合を含む。
【0151】
制御部50Aは、ステップS15において、車輪12が第1車輪回転方向に回転するか否かを判定する。制御部50Aは、ステップS15において、車輪12が第1車輪回転方向に回転する場合、ステップS16に移行する。制御部50Aは、ステップS15において、車輪12が第1車輪回転方向に回転しない場合、処理を終了する。例えば、車輪12が第1車輪回転方向に回転しない場合は、車輪12が停止している場合、および、車輪12が第2車輪回転方向に回転する場合を含む。
【0152】
制御部50Aは、ステップS16において、電気モータ60に発電させるか否かを判定する。例えば、電気モータ60に発電させるか否かは、ユーザによって任意に設定される。例えば、制御部50Aは、ユーザが操作装置によって電気モータ60に発電させるための設定の操作を行った場合、電気モータ60に発電させると判定する。電気モータ60に発電させるか否かは、人力駆動車10の走行状態および人力駆動車10の走行環境に応じて、制御部50Aによって決定されてもよい。制御部50Aは、ステップS16において、電気モータ60に発電させる場合、ステップS17に移行する。制御部50Aは、ステップS16において、電気モータ60に発電させない場合、ステップS12に移行する。
【0153】
制御部50Aは、ステップS17において、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態であるか否かを判定する。制御部50Aは、ステップS17において、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態である場合、ステップS18に移行する。制御部50Aは、ステップS18において、キャリア84Eの回転状態を回転規制状態のまま維持するように、第2伝達部材84を制御して処理を終了する。制御部50Aは、ステップS17において、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態である場合、ステップS19に移行する。制御部50Aは、ステップS19において、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態になるように、第2伝達部材84を制御して処理を終了する。
【0154】
本実施形態のドライブユニットシステム50は、車輪12が第1車輪回転方向に回転して、第2回転体56から第1回転体54に駆動力を伝達させる場合に、伝達体58を第2移動方向Z2に移動させるので、例えば、人力駆動車10がディレーラを備える場合であっても、伝達体58の張力を好適な張力に維持しやすい。
【0155】
<変更例>
実施形態に関する説明は、本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。例えば、本開示に従う人力駆動車用のドライブユニットシステム、人力駆動車用のハブ、および、人力駆動車用のドライブユニットは、以下に示される実施形態の変更例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変更例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変更例において、実施形態と共通する部分については、実施形態と同一の符号を付してその説明が省略される。
【0156】
・キャリア84Eの回転状態が回転規制状態の場合において、入力部62Aが第1入力部回転方向に回転する場合、可動部材84Rは、キャリア84Eの軸部材86に対する回転を許容し、かつ、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態の場合において、入力部62Aが第2入力部回転方向に回転する場合、可動部材84Rは、キャリア84Eの軸部材86に対する回転を規制するように構成されてもよい。キャリア84Eの回転状態が回転規制状態の場合において、出力部62Bが第1出力部回転方向に回転する場合、可動部材84Rは、キャリア84Eの軸部材86に対する回転を規制し、かつ、キャリア84Eの回転状態が回転規制状態の場合において、出力部62Bが第2出力部回転方向に回転する場合、可動部材84Rは、キャリア84Eの軸部材86に対する回転を許容するように構成されてもよい。
【0157】
・第2伝達部材84は、可動部材84Rに代えて、摩擦部材を含んでいてもよい。例えば、摩擦部材は、摩擦力によって軸部材86とキャリア84Eとを係合する。例えば、摩擦部材の摩擦力によって軸部材86とキャリア84Eとの相対回転が規制される状態において、キャリア84Eが予め定める回転力以上の回転力によって回転する場合、軸部材86とキャリア84Eとの相対回転が許容されるように構成されてもよい。
【0158】
・第1切替機構62は、第1伝達状態を形成する第1動力伝達経路と、第2伝達状態を形成する第2動力伝達経路とを切り替えるように構成されてもよい。例えば、第1動力伝達経路と、第2動力伝達経路とは、それぞれ異なる数の歯車によって構成される。第1動力伝達経路および第2動力伝達経路を構成する歯車は、例えば、平歯車およびかさ歯車の少なくとも1つを含む。要するに、第1切替機構62は、駆動力の伝達状態を、第1伝達状態と、第2伝達状態との間において切り替え可能に構成されれば、第1切替機構62の構成は適宜変更できる。
【0159】
・電動アクチュエータ80は、ドライブユニットシステム50から省略されてもよい。電動アクチュエータ80がドライブユニットシステム50から省略される場合、可動部材84Rをユーザが操作可能な操作部が設けられてもよい。電動アクチュエータ80がドライブユニットシステム50から省略される場合、制御部50Aはドライブユニットシステム50から省略されてもよい。
【0160】
・電気モータ60は、ハブ68に設けられてもよい。電気モータ60がハブ68に設けられる場合、出力部62Bは、電気モータ60に接続されてもよい。
【0161】
・ハブ68は、ドライブユニットシステム50以外にも適用できる。ハブ68は、ハブシェル68Aと、入力部62Aと、ハブシェル68Aと一体に回転する出力部62Bと、第1切替機構62と、を備え、第1切替機構62は、入力部62Aおよび出力部62Bが一体に回転するように入力部62Aおよび出力部62Bを接続可能に構成される第1伝達部材82と、入力部62Aおよび出力部62Bが互いに反対方向に回転するように入力部62Aおよび出力部62Bを接続可能に構成される第2伝達部材84と、を含んでいれば、他の構成は省略されてもよい。
【0162】
・ドライブユニット66は、ドライブユニットシステム50以外にも適用できる。ドライブユニット66は、人力駆動力が入力される入力回転軸52と、出力回転軸72と、入力回転軸52と、出力回転軸72との間に設けられる第2切替機構64と、入力回転軸52から出力回転軸72までの間の駆動力の伝達経路に接続され、出力回転軸72から伝達される駆動力によって発電するように構成される電気モータ60と、を備え、第2切替機構64は、人力駆動車10を第1方向Yに移動させるために入力回転軸52を回転させる場合、入力回転軸52から出力回転軸72に回転力を伝達し、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向に回転するように構成され、出力回転軸72が第1出力回転軸回転方向とは反対の第2出力回転軸回転方向に回転する場合、出力回転軸72から入力回転軸52への回転力の伝達を抑制するように構成されていれば、他の構成は省略されてもよい。
【0163】
本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、所望の選択肢の「1つ以上」を意味する。一例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が2つであれば「1つの選択肢のみ」または「2つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本明細書において使用される「少なくとも1つ」という表現は、選択肢の数が3つ以上であれば「1つの選択肢のみ」または「2つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。
【符号の説明】
【0164】
10…人力駆動車、12…車輪、50…ドライブユニットシステム、50A…制御部、52…入力回転軸、54…第1回転体、56…第2回転体、58…伝達体、60…電気モータ、62…第1切替機構、62A…入力部、62B…出力部、64…第2切替機構、66…ドライブユニット、68…ハブ、68A…ハブシェル、68B…ハブ軸、68D…第1部分、70…バッテリ、72…出力回転軸、76…ワンウェイクラッチ、80…電動アクチュエータ、82…第1伝達部材、82A…ワンウェイクラッチ、84…第2伝達部材、84A…遊星歯車機構、84B…サンギア、84C…リングギア、84D…プラネタリギア、84E…キャリア、86…軸部材、86A…第2部分。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10