(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163738
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理システム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/60 20060101AFI20231102BHJP
【FI】
H04N1/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074837
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松下 浩一郎
【テーマコード(参考)】
5C079
【Fターム(参考)】
5C079LB01
5C079MA04
5C079NA03
5C079PA03
(57)【要約】
【課題】顧客の機密情報を保護しながら過去の印刷物と同じ色を容易に再現する。
【解決手段】画像処理装置40は、印刷物の読み取り画像から不可逆の第1画像特徴情報を抽出する画像特徴情報抽出部41と、過去に印刷された複数の印刷物の読み取り画像から画像特徴情報抽出部が抽出した複数の不可逆の第2画像特徴情報のうち、第1画像特徴情報に最も類似する第2画像特徴情報を選択し、第2画像特徴情報に紐づけられた印刷設定情報を比較結果として取得する画像特徴情報比較部42とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷物の読み取り画像から不可逆の第1画像特徴情報を抽出する画像特徴情報抽出部と、
過去に印刷された複数の印刷物の読み取り画像から前記画像特徴情報抽出部が抽出した複数の不可逆の第2画像特徴情報のうち、前記第1画像特徴情報に最も類似する第2画像特徴情報を選択し、前記第2画像特徴情報に紐づけられた印刷設定情報を比較結果として取得する画像特徴情報比較部と、を備える
画像処理装置。
【請求項2】
前記画像特徴情報比較部は、前記比較結果として取得した前記印刷設定情報を、前記印刷物を印刷する印刷機に出力する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記第1画像特徴情報と、前記印刷物の印刷時の印刷設定情報とを紐付けて記録する印刷設定情報記録部を備える
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像特徴情報比較部は、前記第1画像特徴情報に対する複数の前記第2画像特徴情報の類似度が最も高い前記第2画像特徴情報を選択する
請求項1~3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1画像特徴情及び前記第2画像特徴情報は、印刷物の読み取り画像の画素情報を含む
請求項1~3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記印刷設定情報は、印刷物が出力された印刷機の識別情報、前記印刷機の画像形成に関わる設定情報、当該印刷物が前記印刷機における印刷ジョブ情報を含む
請求項1~3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記印刷機の画像形成に関わる設定情報は、画像の濃度及び階調の設定情報を含む
請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記印刷ジョブ情報は、記録媒体の設定情報、カラープロファイルの設定情報、及び、描画に関わる設定情報を含む
請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項9】
印刷物の読み取り画像から不可逆の第1画像特徴情報を抽出する処理と、
過去に印刷された複数の印刷物の読み取り画像から抽出された複数の第2画像特徴情報のうち、前記第1画像特徴情報に最も類似する第2画像特徴情報を選択し、前記第2画像特徴情報に紐づけられた印刷設定情報を比較結果として取得する処理と、を画像処理装置に実装して実行させる
画像処理プログラム。
【請求項10】
画像を記録媒体に画像形成して印刷物を出力する印刷機と、画像処理装置と、を備える画像処理システムであって、
前記画像処理装置は、
印刷物の読み取り画像から不可逆の第1画像特徴情報を抽出する画像特徴情報抽出部と、
過去に印刷された複数の印刷物の読み取り画像から前記画像特徴情報抽出部が抽出した複数の第2画像特徴情報のうち、前記第1画像特徴情報に最も類似する第2画像特徴情報を選択し、前記第2画像特徴情報に紐づけられた印刷設定情報を比較結果として取得する画像特徴情報比較部とを有する
画像処理システム。
【請求項11】
前記印刷機は、前記画像特徴情報比較部により取得された比較結果である前記印刷設定情報にて前記印刷物を再出力し、
前記画像特徴情報比較部は、再出力された前記印刷物の前記画像特徴情報を抽出し、再出力された前記印刷物の前記画像特徴情報と、比較結果である前記印刷設定情報に紐付けられている記録済みの前記画像特徴情報とを比較して類似度を算出し、
前記印刷機は、前記類似度が所定閾値未満の場合、再出力する前記印刷物の前記画像特徴情報が前記比較結果である前記印刷設定情報に紐付けられている記録済みの前記画像特徴情報と一致するように前記印刷設定情報を自動的に補正する
請求項10に記載の画像処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷業界では、顧客が過去に納品された印刷物の一部を色見本として保管し、再発注時に色見本と同じ色での出力が求められるケースが存在する。一方、顧客情報保護の観点から、過去に受注した印刷画像データ及び印刷時の印刷設定情報を一定時間後(例えば、2、3日後)に破棄することが求められているため、過去の印刷物の印刷設定情報を保持し続けることは困難である。それゆえ、過去の印刷物を再印刷する際、色見本との色合わせ処理が必要となる。
【0003】
そこで、色見本をスキャンした画像と、原稿画像データとを比較し、色見本をスキャンした画像と同等の画像が出力できる色変換テーブル(カラープロファイル)を生成することで色見本との色合わせを行う技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、スキャナによる色見本の読み取り時や、色見本をスキャンした画像と同等の画像が出力できる色変換テーブル(カラープロファイル)の生成時などには、色の誤差が生じるため、高精度に色合わせることができない問題がある。また、印刷物を出力した印刷装置、印刷装置の固有設定、印刷ジョブにおける印刷設定等により、出力された印刷物の色は変動する。このため、過去の印刷物の印刷時に使用される印刷装置、又は、その印刷装置と同じ機種の印刷装置を使っても、過去の印刷設定情報を保持していないので、過去の印刷物と同じ色を容易に再現することはできない。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、顧客の機密情報を保護しながら、過去の印刷物と同じ色を容易に再現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、印刷物の読み取り画像から不可逆の第1画像特徴情報を抽出する画像特徴情報抽出部と、過去に印刷された複数の印刷物の読み取り画像から画像特徴情報抽出部が抽出した複数の第2画像特徴情報のうち、第1画像特徴情報に最も類似する第2画像特徴情報を選択し、第2画像特徴情報に紐づけられた印刷設定情報を比較結果として取得する画像特徴情報比較部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
上記構成の本発明によれば、顧客の機密情報を保護しながら過去の印刷物と同じ色を容易に再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る画像処理装置における画像特徴情報のヒストグラム化された3次元形状のイメージを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る画像処理装置において抽出される画像特徴情報のデータ構成例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る画像処理装置において記録される印刷設定情報のデータ構成例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る画像処理システムにおける画像特徴情報及び印刷設定情報の記録処理の手順を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の一実施形態に係る画像処理システムにおける印刷物の再出力時の色合わせ処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
<画像処理システムの構成例>
図1は、本実施形態に係る画像処理システムの構成例を示す図である。画像処理システム1は、
図1に示すように、クライアント端末10と、複数の印刷機(画像形成装置)20と、スキャナ30と、画像処理装置40とを備える。クライアント端末10、複数の印刷機20及び画像処理装置40は、通信回線50を介して互いに情報データの送受信ができるように接続される。スキャナ30は、画像処理装置40に接続される。
【0012】
クライアント端末10は、オペレーターが使用する情報処理装置の一例であり、オペレーターの操作により、通信回線50を介して印刷機20に発注する印刷画像を送信する。
【0013】
印刷機(画像形成装置)20は、例えば、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能、ネットワーク機能、BOX機能、後処理機能等の複数の機能が搭載された複合機(MFP:Multi-Function Peripheral)で構成される。印刷機20は、本実施形態に係る構成部である、
図1に示す印刷部21及びインラインスキャナ22、並びに、後述の
図2に示す通信部23を有する。なお、印刷機20の他の構成部の図示及び説明は省略する。
【0014】
印刷機20の印刷部21は、例えば、電子写真方式によって記録媒体に画像を形成する画像形成装置の一例である。印刷部21は、画像形成に必要な構成要素で構成され、印刷画像を印刷ジョブに指定された記録媒体に印刷する。具体的には、帯電装置により帯電された感光体ドラムに露光装置から画像に応じた光を照射して静電潜像を形成し、現像装置で帯電したトナーを付着させて現像し、そのトナー像を転写ベルトに1次転写し、転写ベルトから記録媒体に2次転写し、更に定着装置で記録媒体上のトナー像を定着させる処理を行う。
【0015】
印刷機20のインラインスキャナ22は、印刷機20の内部に配置され、イメージセンサー等からなる画像読取装置の一例である。インラインスキャナ22は、印刷部21側から搬送された印刷物を自動的にスキャンし、スキャンした印刷物の読み取り画像を通信回線50を介して画像処理装置40に送信する。
【0016】
スキャナ30は、イメージセンサー等からなる画像読取装置の一例であり、印刷機20のインラインスキャナ22と同じ機種が採用される。スキャナ30は、例えば、過去に印刷した印刷物の色見本をスキャンし、スキャンした色見本の読み取り画像を画像処理装置40に出力する。
【0017】
通信部23は、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種情報データを装置間で送受信することが可能である。通信部23は、クライアント端末10及び画像処理装置40との間の各種情報データの送受信を行う。
【0018】
画像処理装置40は、情報処理装置の一例であり、
図2に示すように、画像特徴情報抽出部41と、画像特徴情報比較部42と、印刷設定情報記録部43と、記憶部44と、通信部45とを有する。通信部45、画像特徴情報抽出部41及び印刷設定情報記録部43はこの順で接続される。また。通信部45、画像特徴情報比較部42及び印刷設定情報記録部43はこの順で接続される。また、画像特徴情報抽出部41は、画像特徴情報比較部42に対して、画像特徴情報を出力可能に接続される。また、印刷設定情報記録部43は、情報データ(例えば、印刷設定情報)を書き込みできるように記憶部44に接続され、画像特徴情報比較部42は、情報データ(例えば、画像特徴情報)を読み取りできるように記憶部44に接続される。また、通信部45は、外部の印刷機20に接続され、印刷機20のインラインスキャナ22により読み取られた印刷物の読み取り画像を印刷機20の通信部23から受信する。また、通信部45は、スキャナ30に接続され、スキャナ30により読み取られた色見本(過去の印刷物)の読み取り画像をスキャナ30から入力する。
【0019】
画像特徴情報抽出部41は、通信部45により入力された印刷物の読み取り画像から、画像の描画内容が視認できない不可逆の画像特徴情報(第1画像特徴情報)の抽出処理を行う。画像特徴情報の抽出処理において、画像特徴情報抽出部41は、印刷機20のインラインスキャナ22によりスキャンした印刷物の読み取り画像の画像特徴情報(以下、印刷物の画像特徴情報と略称する)、及び、スキャナ30によりスキャンした色見本の読み取り画像の画像特徴情報(以下、色見本の画像特徴情報と略称する)を抽出する。また、画像特徴情報抽出部41は、抽出した印刷物の画像特徴情報及び当該印刷物の印刷時の印刷設定情報(以下、印刷物の印刷設定情報と略称する)を印刷設定情報記録部43に出力する。なお、画像特徴情報のデータについては、後述の
図5で詳述する。
【0020】
画像特徴情報比較部42は、印刷物の画像特徴情報と、記憶部44中の各記録済みの画像特徴情報との比較処理を行う。画像特徴情報の比較処理において、画像特徴情報比較部42は、記憶部44に記憶される、過去に印刷された複数の印刷物の読み取り画像から画像特徴情報抽出部41が抽出した複数の画像特徴情報(第2画像特徴情報)のうち、色見本となる印刷物の読み取り画像から画像特徴情報抽出部41が抽出する画像特徴情報(第1画像特徴情報)に最も類似する記録済みの画像特徴情報(第2画像特徴情報)を選択し、当該選択された記録済みの画像特徴情報(第2画像特徴情報)に紐づけられた印刷設定情報を比較結果として取得する。また、画像特徴情報比較部42は、比較結果である印刷設定情報を当該印刷設定情報の後述の「印刷機No」(後述の
図6参照)の番号を有する印刷機20に送信する。
【0021】
具体的には、画像特徴情報の比較処理において、画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報及び各記録済みの画像特徴情報の後述の「画像サイズ」、「印字率」及び「総画素数」(後述の
図5参照)のそれぞれを比較して類似度が第1閾値を超える記録済みの画像特徴情報を選定する。なお、第1閾値は、「画像サイズ」、「印字率」及び「総画素数」の類似度に対して適宜設定されるものである。
【0022】
そして、画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報及び選定された記録済みの画像特徴情報の後述の画素情報(後述の
図5中の各RGB値)をヒストグラム化して3次元形状を生成する。
図3は、本実施形態に係る画像処理装置40における画像特徴情報のヒストグラム化された3次元形状のイメージを示す図である。
図3(A)は、色見本の画像特徴情報のヒストグラム化された3次元形状のイメージを示す図である。
図3(B)は、記録済みの画像特徴情報のヒストグラム化された3次元形状の例1を示す図である。
図3(C)は、記録済みの画像特徴情報のヒストグラム化された3次元形状の例2を示す図である。
【0023】
画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報の3次元形状(
図3(A))と選定された記録済みの画像特徴情報の3次元形状(例えば、
図3(B)及び
図3(C))のそれぞれとを比較して類似度が第2閾値(所定閾値)を超える記録済みの画像特徴情報を更に選定する。画像特徴情報比較部42は、最終選定された記録済みの画像特徴情報の中で色見本の画像特徴情報との類似度が最も高い、すなわち、差異が最も小さい記録済みの画像特徴情報(例えば、
図3(B))に紐付けられている印刷設定情報を比較結果として取得し、当該印刷設定情報の後述の「印刷機No」(後述の
図6参照)の番号を有する印刷機20に送信する。なお、第2閾値(所定閾値)は、画像特徴情報のヒストグラム化された3次元形状の類似度に対して適宜設定されるものである。また、類似度の高低は、3次元形状により疑似的に表される。例えば、3次元形状が似ている
図3(A)と
図3(B)のイメージは類似度が高く、3次元形状が似ていない
図3(A)と
図3(C)のイメージは類似度が低いと言える。
【0024】
一方、画像特徴情報比較部42から画像特徴情報の比較結果である印刷設定情報を受信した印刷機20において、受信した印刷設定情報にて、自動的色見本の原稿画像の再印刷を行う。そして、印刷機20のインラインスキャナ22は、再印刷された印刷物を自動的にスキャンして、再印刷した印刷物の読み取り画像を画像処理装置40に送信する。
【0025】
なお、画像処理装置40において、画像特徴情報比較部42は、再出力された印刷物の画像特徴情報を抽出し、再出力された印刷物の画像特徴情報(第1画像特徴情報)と、比較結果である印刷設定情報に紐付けられている記録済みの画像特徴情報(第2画像特徴情報)とを比較して類似度を算する。算出された類似度が第2閾値(所定閾値)を超える場合、再出力された印刷物と色見本との色合わせが終了する。一方、算出された類似度が第2閾値(所定閾値)未満の場合、画像特徴情報比較部42は印刷設定情報の補正が必要であることを示す情報が印刷機20に送信される。次に、印刷機20は、再出力する印刷物の画像特徴情報が比較結果である印刷設定情報に紐付けられている記録済みの画像特徴情報と一致するように、印刷設定情報を自動的に補正する。次に、印刷機20において、印刷設定情報の自動補正が行われた場合、補正後の印刷設定情報が画像特徴情報比較部42に送信される。そして、画像特徴情報比較部42は、補正後の印刷設定情報を印刷設定情報記録部43に出力する。
【0026】
印刷設定情報記録部43は、画像特徴情報比較部42から入力された印刷物の画像特徴情報と当該印刷物の印刷設定情報とを紐付けて記憶部44に出力して記録する。また、印刷設定情報記録部43は、画像特徴情報比較部42から補正後の印刷設定情報が入力した場合、補正後の印刷設定情報を補正前の印刷設定情報に上書きで記録する。
【0027】
記憶部44は、印刷設定情報記録部43から入力された画像特徴情報(後述の
図5参照)及び印刷設定情報(後述の
図6参照)を記憶する。
【0028】
通信部45は、外部の印刷機20及びスキャナ30のそれぞれとの間の情報データの送受信を行う。例えば、通信部45は、印刷機20から印刷物の読み取り画像を受信し、スキャナ30から色見本の読み取り画像を受信する。また、通信部45は、画像特徴情報比較部42における画像特徴情報の比較処理の比較結果(印刷設定情報)を印刷機20に送信する。また、通信部45は、印刷機20から自動補正された印刷設定情報を受信する。
【0029】
<画像処理装置のハードウェア構成>
次に、画像処理装置40のハードウェア構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る画像処理装置40のハードウェア構成を示すブロック図である。画像処理装置40は、CPU(Central Processing Unit)40aと、ROM(Read Only Memory)40bと、RAM(Random Access Memory)40cと、記憶装置40dと、通信装置40eとを有し、マイクロプロセッサ等の演算処理装置で構成される。CPU40a、ROM40b、RAM40c、記憶装置40d及び通信装置40eは、バス40fを介して互いに接続される。
【0030】
CPU40aは、画像処理装置40において、各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM40bから読み出して実行する。CPU40aは、例えば、
図2に示す画像特徴情報抽出部41における画像特徴情報の抽出処理、画像特徴情報比較部42における画像特徴情報の比較処理、及び印刷設定情報記録部43における画像特徴情報及び印刷設定情報を記録する処理等を制御する。
【0031】
ROM40bは、例えば、不揮発性メモリ等の記憶媒体で構成され、CPU40aが実行及び参照するプログラムやデータ等を記憶する。
【0032】
RAM40cは、例えば、揮発性メモリ等の記憶媒体で構成され、CPU40aが行う各処理に必要な情報データを一時的に記憶する。
【0033】
記憶装置40dは、CPU40aによって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記録媒体で構成され、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。記憶装置40dは、CPU40aが各部を制御するためのプログラム、OS(Operating System)、コントローラー等のプログラム、データを記憶する。また、記憶装置 40dは、
図2に示す記憶部44に記憶される画像特徴情報及び印刷設定情報を記憶する。なお、記憶装置40dに記憶されるプログラム、データの一部は、ROM40bに記憶されてもよい。また、CPU40aによって実行されるプログラムを格納したコンピューター読取可能な非一過性の記録媒体は、HDDに限定されず、例えば、SSD(Solid State Drive)、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0034】
通信装置40eは、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、NICの端子に接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種情報データを装置間で送受信することが可能である。通信装置40eは、
図2に示す通信部45における各種情報データの送受信を行う。
【0035】
<画像特徴情報のデータ構成例>
図5は、本実施形態に係る画像処理装置40において抽出される画像特徴情報のデータ構成例を示す図である。画像特徴情報は、
図5に示すように、「画像No」、「画像サイズ」、「印字率」、「総画素数」及び「画素情報」の欄を含む。
【0036】
「画像No」のデータとしては、印刷物の読み取り画像の1枚毎に付けられ、読み取り画像の識別情報(例えば、「1」、「2」、・・・「N」等)である。
【0037】
「画像サイズ」のデータとしては、印刷物の読み取り画像のサイズを表す情報データ(例えば、長さ×幅)である。
図4では、例えば、「210×297」、「297×420」、「148×210」等の「画像サイズ」のデータが例示されている。なお、長さ及び幅の単位はmmである。
【0038】
「印字率」のデータとしては、記録媒体の面積に対する、印字領域(文字、図形、画像等)の積算面積の比率(例えば、「50%」、「70%」、「60%」等)である。
【0039】
「総画素数」のデータとしては、記録媒体上の印刷画像の総画素数である。「総画素数」は、「画素情報」に含まれる後述の各「画素数」の合計となる。
【0040】
「画素情報」のデータとしては、読み取り画像の画像データに基づいて抽出される、画像の描画内容が視認できない不可逆の情報データである。「画素情報」の欄には、複数の画素情報が含まれ、各画素情報には、番号(例えば、「1」、「2」、・・・「N」等)が付けられている。各画素情報のデータとしては、
図5に示すように、「画素数」、「R」、「G」及び「B」の情報セットである。「R」、「G」及び「B」は、赤、緑及び青のそれぞれの輝度を示す三つの8ビット符号無しの整数(例えば、「0」,「125」,「255」等)である。「画素数」は、読み取り画像の中、所定のRGB値(すなわち、「R」、「G」及び「B」の所定の組合せ)を有する画素の数である。例えば、「画像No」が「1」である読み取り画像中の「1」番目の「画素情報」のRGB値が「0,0,0」であり、このRGB値を有する画素の数、すなわち、「画素数」は「8000」である。「画素情報」には、読み取り画像中の全てのRGB値及びそのRGB値を有する画素の数が含まれる。
【0041】
<印刷設定情報のデータ構成例>
図6は、本実施形態に係る画像処理装置40において記録される印刷設定情報のデータ構成例を示す図である。印刷設定情報は、
図6に示すように、「画像No」、「印刷機情報」及び「印刷ジョブ情報」の欄を含む。
【0042】
「画像No」のデータとしては、
図5に示す「画像No」と同じであり、読み取り画像の識別情報である。「画像No」により印刷設定情報は
図5に示す画像特徴情報と紐付けられる。
【0043】
「印刷機情報」の欄には、
図5に示すように、「印刷機No」、「濃度」及び「階調」の情報が含まれる。「印刷機No」のデータとしては、「画像No」に紐付けられる画像が印刷された印刷機の識別情報(例えば、「1」、「2」、・・・「N」等)である。「濃度」及び「階調」のデータとしては、印刷機20の画像形成に関わる設定情報であり、「印刷機No」に当たる印刷機で画像が印刷される際の「濃度」の設定情報(例えば、「2」、「3」、「5」等の濃度レベルの設定値)、及び、「階調」の設定情報(例えば、「1」、「3」、「4」等の階調レベルの設定値)である。なお、本実施形態では、「濃度」及び「階調」のレベル範囲としては、「1」~「5」を想定する。
【0044】
「印刷ジョブ情報」の欄には、印刷物が印刷機20における印刷ジョブ情報が格納される。
図6に示すように、印刷ジョブ情報には、「用紙」、「カラープロファイル」、「描画」の欄が含まれる。
【0045】
「用紙」の欄には、印刷用紙(記録媒体)の設定情報である、「サイズ」(例えば、「A4」、「A3」等)、「紙種」(例えば、「コート」、「カラー」、「普通」等)及び「斤量」(例えば、「高」、「中」、「低」等)等の情報が含まれる。
【0046】
「カラープロファイル」の欄には、カラープロファイルの設定情報である、「ターゲット」、「プリンター」、「デバイスリンク」等の情報が含まれる。「ターゲット」のデータとしては、ターゲットプロファイルの設定を表す情報である。例えば、「‐」は、ターゲットプロファイルを設定しないことを表し、「1」、「2」等は、設定されたターゲットプロファイルの番号を表す。「プリンター」のデータとしては、プリンタープロファイルの設定を表す情報である。例えば、「‐」は、プリンタープロファイルを設定しないことを表し、「3」、「5」等は、設定されたプリンタープロファイルの番号を表す。「デバイスリンク」のデータとしては、デバイスリンクプロファイルの設定を表す情報である。例えば、「‐」は、デバイスリンクプロファイルを設定しないことを表し、「3」、「5」等は、設定されたデバイスリンクプロファイルの番号を表す。
【0047】
「描画」の欄には、描画に関わる設定情報である、「スクリーン」、「レンダリング」、「トーンカーブ」、「ベタ保持」、「にごり除去」、「オーバープリント」等の情報が含まれる。
【0048】
「スクリーン」のデータとしては、画像の1画素あたりの描画形状の設定情報(例えば、「Line_1」、「Line_2」、「Dot_1」、「Dot_2」等の描画形状の識別情報)である。
【0049】
「レンダリング」のデータとしては、画像の描画処理の設定情報(例えば、「知覚的」、「彩度優先」、「相対的」、「絶対的」等)である。「知覚的」は、階調再現及び画像全体のバランスを重視し、色域の広い(彩度の高い)画像を描画する処理を表す。「彩度優先」は、プレゼンテーションの表やグラフでよく使われ、彩度の高いカラーで描画する処理を表す。「相対的」は、入力と出力の白基準を合わせるように描画する処理を表す。「絶対的」は、入力と出力の白基準を合わせずに描画する処理を表す。
【0050】
「トーンカーブ」のデータとしては、画像の明るさの設定情報(例えば、「A」~「E」等の画像の明るさのレベルの設定値)である。
【0051】
「ベタ保持」のデータとしては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色ベタを100%に維持するか否かの設定情報である。例えば、「ON」は100%に維持することを表し、「OFF」は100%に維持しないことを表す。
【0052】
「にごり除去」のデータとしては、にごり除去を設定するか否かの情報である。例えば、「ON」はにごり除去を設定することを表し、「OFF」はにごり除去を設定しないことを表す。
【0053】
「オーバープリント」のデータとしては、あるカラーの上にカラーを重ねて印刷するか否かの設定情報である。例えば、「ON」はカラーを重ねて印刷することを表し、「OFF」はカラーを重ねて印刷しないことを表す。
【0054】
なお、印刷設定情報の構成は、
図6に示す構成に限定されず、必要に応じて、印刷設定情報に含まれる各種情報は適当変更可能である。
【0055】
<画像特徴情報及び印刷設定情報の記録処理の手順>
次に、画像処理システム1における画像特徴情報及び印刷設定情報の記録処理について説明する。
図7は、本実施形態に係る画像処理システム1における画像特徴情報及び印刷設定情報の記録処理の手順を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、印刷機20がクライアント端末10から印刷ジョブを受信すると開始される。また、以下に説明する処理は、後述の
図8のステップ204の処理がNo判定である場合に、ステップS205において呼び出されて開始される。
【0056】
まず、印刷機20の印刷部21は、受信した印刷ジョブに基づき、画像を印刷する(ステップS101)。また、この処理では、印刷部21は、画像が印刷された記録媒体(印刷結果)をインラインスキャナ22に出力する。
【0057】
次いで、印刷機20のインラインスキャナ22は、印刷部21から入力した印刷結果をスキャンする(ステップS102)。また、この処理では、印刷機20は、スキャンした印刷結果の読み取り画像及び印刷時の印刷設定情報を画像処理装置40に送信する。
【0058】
次いで、画像処理装置40は、印刷機20から受信した印刷設定情報を記録するか否かを判定する(ステップS103)。この処理では、顧客が印刷結果を確認して満足する場合、画像処理装置40が印刷設定情報を記録すると判定する(ステップS103がYes判定となり)。一方、顧客が印刷結果を確認して満足しない場合、画像処理装置40が印刷設定情報を記録しないと判定する(ステップS103がNo判定となる)。なお、顧客が印刷結果に対して満足するか否かの情報は、例えば、オペレーターにより印刷機20の操作表示部から入力され、印刷機20を介して画像処理装置40に送信される。
【0059】
ステップS103の処理において、画像処理装置40が印刷設定情報を記録しないと判定した場合(No判定である場合)、印刷機20において、顧客が満足する印刷結果を出力できるように印刷設定が変更される(ステップS104)。ステップS104の処理後、本処理はステップS101に戻り、ステップS101~S103の処理が繰り返して実行される。
【0060】
一方、ステップS103の処理において、画像処理装置40が印刷設定情報を記録すると判定した場合(Yes判定である場合)、画像処理装置40の画像特徴情報比較部42は、印刷結果の読み取り画像から画像特徴情報を抽出する。そして、画像特徴情報比較部42は、抽出した印刷結果の画像特徴情報及び当該印刷結果の印刷設定情報を印刷設定情報記録部43に出力する(ステップS105)。
【0061】
次いで、画像処理装置40の印刷設定情報記録部43は、印刷結果の画像特徴情報(
図5参照)と当該印刷結果の印刷設定情報(
図6参照)とを紐付けて記憶部44に記録する(ステップS106)。
【0062】
ステップS106の処理後、画像特徴情報及び印刷設定情報の記録処理が終了する。
【0063】
<印刷物の再出力時の色合わせ処理の手順>
次に、画像処理システム1における印刷物の再出力時の色合わせ処理について説明する。
図8は、本実施形態に係る画像処理システム1における印刷物の再出力時の色合わせ処理の手順を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、オペレーターがスキャナ30を利用して色見本をスキャンすると開始する。
【0064】
まず、スキャナ30は、オペレーターにより入力された色見本をスキャンし、スキャンした色見本の読み取り画像を画像処理装置40に出力する(ステップS201)。
【0065】
次いで、画像処理装置40の画像特徴情報抽出部41は、スキャナ30から入力した色見本の読み取り画像から色見本の画像特徴情報を抽出し(ステップS202)、色見本の画像特徴情報を画像特徴情報比較部42に出力する。
【0066】
次いで、画像処理装置40の画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報と記憶部44中の各記録済みの画像特徴情報との比較処理を行う(ステップS203)。この処理では、画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報と各記録済みの画像特徴情報とを比較して類似度を算出する。
【0067】
次いで、画像処理装置40の画像特徴情報比較部42は、算出した類似度の中で、所定の閾値を超えるものがあるか否かを判定する(ステップS204)。この処理では、画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報及び各記録済みの画像特徴情報の「画像サイズ」、「印字率」及び「総画素数」(
図5参照)のそれぞれを比較して類似度が第1閾値以下の記録済みの画像特徴情報を選定する。そして、画像特徴情報比較部42は、色見本の画像特徴情報の3次元形状(
図3(A))と、上記選定された各記録済みの画像特徴情報の3次元形状(例えば、
図3(B)及び
図3(C))のそれぞれとを比較して類似度が第2閾値(所定閾値)以上の記録済みの画像特徴情報を更に選定する。
【0068】
ステップS204の処理において、画像特徴情報比較部42が所定閾値を超える類似度がないと判定した場合(No判定である場合)、ステップS205の処理、すなわち、
図7に示す画像特徴情報及び印刷設定情報の記録処理が呼び出されて実行される。
【0069】
一方、ステップS204の処理において、画像特徴情報比較部42が所定閾値を超える類似度があると判定した場合(Yes判定である場合)、画像特徴情報比較部42は、選定された記録済みの画像特徴情報の中、色見本の画像特徴情報との類似度が最も高い、すなわち、差異が最も小さい記録済みの画像特徴情報に紐付けられている印刷設定情報を比較結果として記憶部44から取得する(ステップS206)。また、この処理では、画像特徴情報比較部42は、取得した印刷設定情報を印刷機20に出力する。
【0070】
次いで、印刷機20の印刷部21は、画像特徴情報比較部42から受信した印刷設定情報にて印刷物を再出力する(ステップS207)。
【0071】
次いで、印刷機20のインラインスキャナ22は、再出力された印刷物を自動的にスキャンする(ステップS208)。また、この処理では、印刷機20は、スキャンした印刷物の読み取り画像を画像処理装置40の画像特徴情報比較部42に送信する。
【0072】
次いで、画像処理装置40の画像特徴情報比較部42は、再印刷された印刷物の読み取り画像から画像特徴情報を抽出する(ステップS209)。また、この処理では、画像特徴情報比較部42は、再印刷された印刷物の画像特徴情報と、再印刷時の印刷設定情報(比較結果である印刷設定情報)に紐付けた記録済みの画像特徴情報との類似度を算出する。
【0073】
次いで、画像処理装置40の画像特徴情報比較部42は、再印刷された印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と類似するか否かを判定する(ステップS210)。この処理では、再印刷された印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報との類似度が第2閾値(所定閾値)を超える場合に、画像特徴情報比較部42は再印刷した印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と類似すると判定する(Yes判定となる)。一方、再印刷した印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報との類似度が第2閾値(所定閾値)未満の場合に、画像特徴情報比較部42は再印刷した印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と類似しないと判定する(No判定となる)。
【0074】
ステップS210の処理において、画像特徴情報比較部42が再印刷された印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と類似しないと判定した場合(No判定である場合)、印刷機20は、再印刷する印刷画像の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と一致するように、自動的に印刷設定情報を補正して印刷物を再出力する(ステップS211)。また、この処理では、印刷機20は、補正後の印刷設定情報を画像処理装置40の画像特徴情報比較部42に送信する。
【0075】
次いで、画像処理装置40の画像特徴情報比較部42は、印刷機20から受信した補正後の印刷設定情報を印刷設定情報記録部43に出力し、印刷設定情報記録部43は、補正後の印刷設定情報を記憶部44中の当該記録済みの画像特徴情報に紐付けている補正前の印刷設定情報に上書きで記録する(ステップS212)。
【0076】
一方、ステップS210の処理において、画像特徴情報比較部42が再印刷された印刷物の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と類似すると判定した場合(No判定の場合)、又は、ステップS212の処理後、印刷物の再出力時の色合わせ処理は終了する。
【0077】
[効果]
上述したように、本発明の画像処理システム1は、色見本の読み取り画像から画像の描画内容が視認できない不可逆の画像特徴情報を抽出し、画像特徴情報と印刷物の印刷時の印刷設定情報とを紐付けて記録する。このため、印刷機20は、再印刷時に、過去の印刷設定情報を利用することができ、顧客の機密情報保護しながら過去に出力した印刷物と同じ色を容易に再現することができる。また、画像処理システム1では、印刷機20は、再印刷する印刷画像の画像特徴情報が記録済みの画像特徴情報と一致するように、自動的に印刷設定情報を補正して印刷物を再出力するため、過去に出力した印刷物と同じ色を高精度に再現することもできる。
【0078】
<変形例>
以上、本発明の一実施形態に係る画像処理装置、画像処理システム、及び、画像処理システムにおける各種処理について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、その他種々の変形例の態様を取ることができる。
【0079】
上記実施形態の画像処理システム1では、画像処理装置40を独立の構成部としているが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像処理装置40を印刷機20の内部構成としてもよい。この場合、各印刷機20は、
図2に示す画像処理装置40の各構成部を備える。
【符号の説明】
【0080】
1…画像処理システム、10…クライアント端末、20…印刷機、21…印刷部、22…インラインスキャナ、30…スキャナ、40…画像処理装置、40a…CPU、40b…ROM、40c…RAM、44…記憶部、23,45…通信部、40d…記憶装置、40e…通信装置、40f…バス、41…画像特徴情報抽出部、42…画像特徴情報比較部、43…印刷設定情報記録部、50…通信回線