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特開2023-163749情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163749
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06T 11/60 20060101AFI20231102BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
G06T11/60 300
G06T1/00 200E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074863
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮部 航太朗
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050BA11
5B050BA15
5B050BA17
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA04
5B050EA07
5B050EA19
5B050FA05
(57)【要約】
【課題】複数の地点を含む地図に画像を重畳して表示する画像表示システムにおいて、各地点の表示画像を当該地点又は撮影対象地点の指定日時の天気に近い天気で撮影された画像とすることが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得する指定情報取得部と、複数の指定地点又は当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、指定日時における指定地点又は撮影対象地点の天気の予測情報を取得する予測天気取得部と、複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、指定地点又は撮影対象地点の天気が天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、
前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得する指定情報取得部と、
前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得する予測天気取得部と、
前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の撮影画像の各々には撮影日時の情報が付されており、
前記表示画像取得部は、前記撮影日時の前記指定地点または前記撮影対象地点の天気を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示画像取得部は、撮影時の空模様及び風雨の強さのうちの少なくとも一つが前記天気の予測情報と共通する撮影画像を前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
通信ネットワークに接続され、情報の送受信を行う通信部を備え、
前記予測天気取得部は、前記通信部を介して前記通信ネットワークから前記天気の予測情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、
前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得するステップと、
前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得するステップと、
前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項6】
情報処理装置に、
複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、
前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得するステップと、
前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得するステップと、
前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
情報処理装置に、
複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、
前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得するステップと、
前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得するステップと、
前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得するステップと、
を実行させるプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体に関し、例えば、撮影画像を地図に重畳して表示するための情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗やランドマーク等のスポットを表す画像を地図上に表示することが行われている。例えば、ソーシャルネットワーキングサービスに投稿された投稿情報を解析して、店舗等の地点についての画像を含むスポット情報を生成し、ナビゲーションシステムで表示される地図上に重畳して表示させる情報処理システムが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-7576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一態様が解決しようとする課題としては、上記従来技術のような情報処理システムでは、スポット情報として表示する画像について、その画像が撮影された際の撮影位置や撮影方向等の所謂構図の情報が考慮されていないため、表示される画像が必ずしもそのスポットを代表する景観を撮影したものではなく、スポットの魅力が伝わる写真ではない場合があるという問題が一例として挙げられる。また、本発明の一態様が解決しようとする課題としては、上記従来技術のような情報処理システムでは、スポット情報として表示する画像について、その画像が撮影された際の状況が考慮されていないため、表示される画像が必ずしもそのスポットの現在の状況と一致するものではない場合があるという問題が一例として挙げられる。また、本発明の一態様が解決しようとする課題としては、上記従来技術のような情報処理システムでは、スポット情報として表示する画像について、その画像が撮影された際の天気が考慮されていないため、表示される画像が必ずしもそのスポットの現在の天気と一致するものではない場合があるという問題が一例として挙げられる。
【0005】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではなく、本発明の一態様は、上述する課題のうち少なくとも一つの課題を解決するものである。更に、明細書、図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【0006】
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、複数の地点を含む地図に当該複数の地点の画像を重畳して表示する画像表示システムにおいて、各地点についての表示画像を当該地点又は撮影対象地点の指定日時における天気に近い天気で撮影された画像とすることが可能な情報処理装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、情報処理装置であって、複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得する撮影画像取得部と、前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得する指定情報取得部と、前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得する予測天気取得部と、前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得するステップと、前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得するステップと、前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得するステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
請求項6に記載の発明は、プログラムであって、情報処理装置に、複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得するステップと、前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得するステップと、前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得するステップと、を実行させることを特徴とする。
【0010】
請求項7に記載の発明は、記録媒体であって、情報処理装置に、複数の地点の各々で撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、前記複数の地点のうちの複数の指定地点、および当該指定地点の各々に対応する指定日時を示す指定情報を取得するステップと、前記複数の指定地点の各々、または当該指定地点に予め関連付けられた撮影対象地点の各々について、前記指定日時における前記指定地点、または前記撮影対象地点の天気の予測情報を取得するステップと、前記複数の指定地点の各々で撮影された複数の撮影画像のうち、前記指定地点又は前記撮影対象地点の天気が前記天気の予測情報に基づいて定まる天気である撮影画像を、当該複数の指定地点を含む地図に重畳して表示させる表示用画像として取得するステップと、を実行させるプログラムを記録することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1の画像表示システムの全体構成を示すブロック図である。
図2A】撮影画像取得部が取得する画像の例を示す図である。
図2B図2Aの画像とは構図が異なる画像の例を示す図である。
図3】実施例1の画像表示処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
図4】画像が地図に重畳して表示される例を示す図である。
図5】実施例1の画像表示システムの全体構成を示すブロック図である。
図6A】撮影された時間帯が昼間である表示画像の例を示す図である。
図6B】撮影された時間帯が夜間である表示画像の例を示す図である。
図7】実施例2の画像表示処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
図8】実施例3の画像表示システムの全体構成を示すブロック図である。
図9A】撮影時の天気が晴である表示画像の例を示す図である。
図9B】撮影時の天気が雨である表示画像の例を示す図である。
図9C】撮影時の天気が雪である表示画像の例を示す図である。
図10】実施例3の画像表示処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下の各実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
【実施例0013】
図1は、本実施例の画像表示システム100の構成を示すブロック図である。画像表示システム100は、サーバ装置10及び複数の端末装置20-1~20-n(nは2以上の整数)から構成されている。なお、端末装置20-1~20-nはそれぞれ共通の構成を有するため、以下の説明では、端末装置20-1~20-nのうちの1つを「端末装置20」と称して、その構成及び動作を説明する。
【0014】
サーバ装置10は、通信部11、撮影画像取得部12、撮影条件設定部13、候補画像取得部14、地点設定部15及び表示用画像特定部16を有する。
【0015】
通信部11は、通信ネットワークを介してデータの送受信を行う通信装置であり、例えばNIC(Network Interface Card)等のネットワークアダプタから構成されている。
【0016】
撮影画像取得部12は、通信部11を介して通信ネットワークにアクセスし、SNS(Social Networking Service)に投稿された撮影画像を取得する。本実施例では、撮影画像取得部12は、SNSに投稿された複数の投稿画像のうち、建造物や街並み等の風景を撮影した画像であって、且つ撮影位置及び撮影方向(換言すると、撮影角度)の情報が付された撮影画像を取得する。
【0017】
撮影条件設定部13は、本実施例の画像表示システム100で表示する画像についての撮影位置及び撮影方向の条件を設定する。以下の説明では、撮影位置及び撮影方向を総称して「構図」と称する。なお、「構図」は、撮影位置及び撮影方向以外の要素、例えば撮影時におけるカメラのズームによる画角補正の情報等を含むものであってもよい。
【0018】
本実施例では、撮影条件設定部13は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像に基づいて、各々の撮影画像が撮影された地点毎に構図の条件を設定する。
【0019】
例えば、撮影条件設定部13は、ある地点及びその周辺を撮影位置とする複数の撮影画像のうちで、最も頻繁に撮影されている構図をその地点における撮影画像の代表的な構図として特定し、特定した代表的な構図に基づいて、当該地点における撮影画像の構図の条件を設定する。具体的には、撮影条件設定部13は、複数の撮影画像の撮影位置及び撮影方向の分布のうちの中央値付近のものを代表的な構図として特定し、その中央値を含む所定範囲の値を撮影位置及び撮影方向の条件、すなわち構図の条件として設定する。
【0020】
なお、本実施例において「地点」とは、例えば交差点や店舗等の施設、ランドマーク等を含む所定範囲の領域を指す。例えば、コンビニエンスストアが「地点」として指定された場合、店舗及び駐車場を含む数メートル四方の領域が当該コンビニエンスストアの「地点」に含まれる。
【0021】
図2A及び図2Bは、同じ地点である「K寺」で撮影され、且つ構図が異なる撮影画像の例を示す図である。図2Aは、K寺を正面から撮影した撮影画像、図2Bは、K寺を斜め前方から撮影した撮影画像を示している。
【0022】
例えば、SNSの投稿画像において、K寺を斜め前方から撮影した構図の画像の方がK寺を正面から撮影した構図の画像よりも多い場合、撮影条件設定部13は図2Bのような構図を代表的な構図の1つとして特定し、その撮影位置及び撮影方向に基づいて、K寺における撮影画像の構図の条件を設定する。
【0023】
なお、撮影条件設定部13は、地点毎ではなく撮影対象の属性毎に、撮影画像の撮影条件を設定してもよい。すなわち、ある地点における撮影画像について、その撮影位置に鑑みて撮影対象が特定の属性の建造物、例えば神社仏閣であることが想定される場合、他の神社仏閣を撮影した複数の撮影画像に共通する構図の条件を抽出し、それを当該地点における撮影画像の構図の条件として設定してもよい。
【0024】
候補画像取得部14は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像の中から、撮影条件設定部13が設定した構図についての条件を満たす撮影画像を候補画像として取得する。
【0025】
地点設定部15は、画像表示の対象となる地点(すなわち、地図上で画像を重畳して表示する対象の地点)である「画像表示地点」を指定する指定信号を端末装置20から通信部11を介して受信し、受信した指定信号に基づいて、画像表示地点を設定する。
【0026】
端末装置20における画像表示地点の指定は、ユーザによる端末装置20を用いた入力操作によって行われる。本実施例では、端末装置20のディスプレイに表示される地図上の複数の地点(換言すると、同一の地図上に表示される少なくとも2以上の地点)が、ユーザによるタッチパネルディスプレイの操作によって指定される。サーバ装置10の地点設定部15は、端末装置20からの指定信号に基づいて、複数の地点を画像表示地点として設定する。
【0027】
表示用画像特定部16は、候補画像取得部14が取得した候補画像のうち、地点設定部15により設定された画像表示地点に対応する候補画像を表示用画像として特定する。
【0028】
端末装置20は、例えばスマートフォンやタブレット端末等、通信機能及び撮影機能を有する携帯可能な小型の端末装置である。
【0029】
端末装置20は、通信部21、撮像部22、表示制御部23、記憶部24、表示部25及び操作受付部26を有する。
【0030】
通信部21は、通信ネットワークを介してデータの送受信を行う。例えば、通信部21は、撮像部22によって撮影された画像をSNSにアップロードする。また、通信部21は、サーバ装置10から送信された表示用画像を受信する。
【0031】
撮像部22は、端末装置20に内蔵されたカメラである。ユーザは、撮像部22を操作して風景等を撮影し、例えばSNSに投稿するための撮影画像を生成する。
【0032】
表示制御部23は、表示部25の表示制御を行う回路ブロックである。本実施例では、表示制御部23は、サーバ装置10から送信された画像を表示するように表示部25の表示制御を行う。
【0033】
記憶部24は、ハードディスク等からなる記憶装置である。本実施例では、記憶部24には、表示部25に表示するための地図が記憶されている。
【0034】
表示部25は、液晶表示パネル等のディスプレイから構成されている。表示部25は、表示制御部23の制御に応じて、種々の情報を表示する。本実施例では、表示部25には、記憶部24から読み出された地図が表示される。また、当該地図には、複数の画像が重畳して表示される。
【0035】
また、表示部25は、タッチパネルディスプレイとしての機能を有する。すなわち、ユーザは表示部25に接触して操作することにより、各種情報の入力を行う。
【0036】
操作受付部26は、ユーザが表示部25のタッチパネルディスプレイを用いて行った操作入力を受け付け、当該操作入力の内容に対応する信号を、通信部21を介してサーバ装置10に送信する。
【0037】
本実施例では、表示部25が画面上に地図を表示させ、当該地図上においてユーザから画像表示地点の指定を受ける。なお、本実施例では、同一の地図上に表示される複数の地点が画像表示地点として指定される。操作受付部26は、表示部25のタッチパネルディスプレイを用いた操作により指定された画像表示地点の情報を、通信部21を介してサーバ装置10に送信する。
【0038】
次に、本実施例の画像表示処理におけるサーバ装置10の処理動作について説明する。
【0039】
図3は、本実施例の画像表示処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0040】
まず、撮影画像取得部12は、通信部11を介して通信ネットワークにアクセスし、撮影位置及び撮影方向の情報が付された複数の撮影画像をSNS等の投稿画像から取得する(STEP101)。
【0041】
撮影条件設定部13は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像に基づいて、各々の撮影画像が撮影された地点毎又は撮影対象の属性毎に構図の条件を設定する(STEP102)。
【0042】
候補画像取得部14は、STEP101で取得された複数の撮影画像の中から、STEP102で設定された構図の条件を満たす撮影画像を候補画像として抽出(取得)する(STEP103)。
【0043】
地点設定部15は、通信部11を介して、画像表示地点の設定を受け付ける(STEP104)。
【0044】
具体的には、ユーザは、端末装置20の表示部25のタッチパネルディスプレイを操作し、表示部25に表示された地図上で所望の地点を選択する。本実施例では、同一の地図上に表示される複数の地点が選択される。端末装置20の通信部21は、当該選択の内容を示す画像表示地点の指定情報をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10の地点設定部15は、端末装置20から送信された画像表示地点の指定情報を、通信部11を介して取得する。
【0045】
地点設定部15は、通信部11を介して取得した指定情報に基づいて、画像表示地点を設定する(STEP105)。
【0046】
表示用画像特定部16は、STEP103で取得された候補画像のうち、STEP105で設定された画像表示地点に対応する候補画像を表示用画像として特定する(STEP106)。
【0047】
通信部11は、STEP106で特定された表示用画像を端末装置20に送信する(STEP107)。
【0048】
以上のような処理ルーチンを経て、サーバ装置10から端末装置20に表示用画像が送信され、端末装置20の表示部25に表示される。
【0049】
図4は、本実施例の画像表示システム100において、端末装置20の表示部25に表示される表示画面の例を示す図である。ここでは、画像表示地点として「K寺」及び「R寺」が設定されている場合を示している。
【0050】
地図上のK寺の位置には、SNS等の投稿画像から取得されたK寺の撮影画像のうち、撮影条件設定部13により設定された構図の条件を満たす1の画像が表示される。同様に、地図上のR寺の位置には、SNS等の投稿画像から取得されたR寺の撮影画像のうち、撮影条件設定部13により設定された構図の条件を満たす1の画像が表示される。
【0051】
以上のように、本実施例の画像表示システム100では、サーバ装置10の撮影条件設定部13が、複数の地点について、当該地点で撮影された撮影画像についての構図(すなわち、撮影位置及び撮影方向)の条件を設定する。表示用画像特定部16は、地点設定部15により設定された複数の画像表示地点の各々で撮影された撮影画像のうち、撮影条件設定部13により設定された構図の条件を満たす撮影画像を、複数の画像表示地点の各々に対応する表示用画像として取得する。
【0052】
したがって、本実施例の画像表示システム100によれば、サーバ装置10が撮影画像の構図についての条件を地点毎又は撮影対象の属性毎に予め設定し、その条件を満たす画像のみを表示用画像とすることにより、端末装置20において地図に重畳して表示する画像を、各地点における代表的な構図の画像とすることができる。また、これによりユーザに対して各地点への訪問の動機づけを図ることが可能となる。
【実施例0053】
次に、本発明の実施例2について説明する。
【0054】
図5は、本実施例の画像表示システム200の構成を示すブロック図である。画像表示システム200は、サーバ装置30及び複数の端末装置20-1~20-nから構成されている。
【0055】
サーバ装置30は、通信部11、撮影画像取得部12、指定情報取得部31、地点日時設定部32、撮影情報取得部33及び表示用画像取得部34を有する。
【0056】
指定情報取得部31は、画像表示地点及び「日時」を指定する指定信号を端末装置20から通信部11を介して受信し、指定地点及び指定日時の情報(以下、指定情報と称する)を取得する。端末装置20における地点及び日時の指定は、ユーザによる端末装置20を用いた入力操作により行われる。
【0057】
本実施例では、指定地点で撮影された複数の撮影画像のうち、指定日時に基づいて定まる撮影日時の条件で撮影された撮影画像が表示用画像として取得される。本実施例では、指定日時の「日付」、「時間帯」、及び当該指定日時に行われる「イベント」の情報に基づいて、表示用画像として選択する撮影画像の撮影日時の条件が決定される。
【0058】
本実施例では、ユーザによる端末装置20の操作に応じて、「日付」、「時間帯」及び「イベント」の何を優先して表示用画像の撮影日時の条件を決定するか(換言すると、何を優先して表示用画像を選択するか)が指定される。すなわち、本実施例では、指定情報取得部31が端末装置20から取得する指定情報に、「日付」、「時間帯」及び「イベント」のいずれを優先して表示画像の撮影日時の条件を決定するかを指定する情報が含まれる。
【0059】
地点日時設定部32は、指定情報に含まれる指定地点の情報に基づいて、画像表示地点を設定する。また、地点日時設定部32は、指定情報に含まれる指定日時の情報に基づいて、画像表示の対象日時を設定する。
【0060】
なお、本実施例の画像表示システム200においても、ユーザは端末装置20を用いた入力操作により、複数の地点(すなわち、同一の地図上に表示される少なくとも2以上の地点)を指定する。これにより、複数の地点を指定する指定情報が端末装置20からサーバ装置30に送信され、地点日時設定部32は、当該複数の地点を画像表示地点として設定する。
【0061】
また、本実施例では、ユーザによる「日時」の指定は、指定された画像表示地点毎に行うことが可能に構成されている。例えば、ユーザは、上記複数の地点の各々を訪問する訪問予定日時を、各地点についての画像表示の「日時」として指定する。また、ユーザは上記複数の地点について同じ日時(例えば、現在日時)を指定してもよい。
【0062】
また、地点日時設定部32は、設定した対象日時に画像表示地点で開催されることが予定されているイベント(例えば、祭りや式典等)の情報を取得する。例えば、地点日時設定部32は、通信部11を介してネットワーク上の図示せぬイベント情報データベースにアクセスすることにより、開催予定のイベントの情報を取得する。
【0063】
撮影情報取得部33は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像の各々について、撮影日時の情報を取得する。また、撮影情報取得部33は、各撮影画像の撮影時にその地点で行われていたイベントの情報を取得する。撮影情報取得部33は、例えば通信部11を介してネットワーク上の図示せぬイベント情報データベースにアクセスすることにより、各撮影画像の撮影時に行われていたイベントの情報を取得する。
【0064】
表示用画像取得部34は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像の中から、地点日時設定部32により設定された画像表示地点、画像表示の対象日時の情報、当該対象日時におけるイベントの開催情報、及び撮影情報取得部33が取得した撮影情報(すなわち、撮影日時及びイベントの情報)に基づいて、表示用画像を取得する。本実施例では、表示用画像取得部34は、「日付」「時間帯」「イベント」の何を優先して表示画像の選択を行うかを指定する指定情報に基づいて、表示用画像として用いる撮影画像の撮影日時の条件を決定し、当該撮影日時の条件を満たす撮影画像を表示用画像として取得する。
【0065】
具体的には、「日付」を優先して表示画像の選択を行う場合、表示用画像取得部34は、指定日時に近い日付であることを撮影日時の条件として、その条件を満たす撮影画像を表示用画像として取得する。例えば、ユーザにより現在の日時が指定され、画像表示の対象日時として設定された場合、表示用画像取得部34は、直近の日付で撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。また、例えば過去2週間以内に撮影された画像がない等、直近の日付で撮影された画像が存在しない場合、表示用画像取得部34は、所定期間内(例えば直近の3年以内)の同時期に撮影された画像のうちの最近に撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。
【0066】
また、ユーザにより将来の日時が指定され、画像表示の対象日時として設定された場合、表示用画像取得部34は、当該将来の日時と同じ季節に撮影された撮影画像であることを撮影日の条件として、表示用画像として取得する。例えば、ユーザによりある地点を指定地点として今日から2か月先の日付が指定され、当該日付が画像表示の対象日時として設定された場合、過去の所定の期間内(例えば3年以内)において、対象日時の前後数日間以内(例えば、前後各10日間以内)に撮影された画像のうちの最近に撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。また、例えば半年前に撮影された撮影画像と一年前に撮影された撮影画像とが存在する場合、表示用画像取得部34は、季節が異なる半年前の撮影画像ではなく、一年前の同時期に撮影された画像を表示用画像として取得する。
【0067】
また、「時間帯」を優先して表示用画像の選択を行う場合、表示用画像取得部34は、指定日時の時間帯に近い時間帯に撮影されたことを撮影日時の条件として、表示用画像を取得する。例えば、ユーザにより今日の午後8時が指定され、画像表示の対象日時として設定された場合、時間帯の異なる同日の午前9時に撮影された画像ではなく、過去の所定の期間内(例えば1週間以内)において、午後8時を含む時間帯(例えば午後7時半から午後8時半)に撮影された画像のうちの最近に撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。
【0068】
図6A及び図6Bは、同じ地点である「K寺」で撮影され、且つ撮影された時間帯が異なる撮影画像の例を示す図である。図6Aは、昼間に撮影された撮影画像、図6Bは、夜間に撮影された撮影画像を示している。例えば、指定日時が日没以降であった場合、表示用画像取得部34は、図6Aではなく図6Bの撮影画像を表示用画像として取得する。
【0069】
また、「イベント」を優先して表示画像の選択を行う場合、表示用画像取得部34は、指定地点において指定日時に行われることが予定されているイベントと同様のイベントが当該指定地点で過去に行われたときに撮影されたことを撮影日時の条件として、表示用画像を取得する。例えば、夏祭り等、そのイベントが一年に一度、同じ時期に行われるイベントである場合、表示用画像取得部34は、一年前の同時期に同様のイベントが行われた際に撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。また、例えば定期市等、そのイベントが毎月決まった日にちに行われるようなイベントである場合、表示用画像取得部34は、例えば一か月前のイベント開催時に撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。
【0070】
本実施例では、ユーザは、端末装置20の操作により、画像表示地点及び日時の指定に加えて、「日付」、「時間帯」及び「イベント」の何を表示画像選択のための撮影日時の条件とするかについて指定する。操作受付部26は、これらの内容を含む指定情報を、通信部21を介してサーバ装置30に送信する。
【0071】
次に、本実施例の画像表示処理におけるサーバ装置30の処理動作について説明する。
【0072】
図7は、本実施例の画像表示処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0073】
サーバ装置30の通信部11は、端末装置20から送信された指定情報を受信する。指定情報取得部31は、受信した当該指定情報を取得する(STEP201)。
【0074】
地点日時設定部32は、STEP201で受信した指定情報に含まれる指定地点の情報に基づいて、画像表示地点を設定する。また、地点日時設定部32は、当該指定情報に含まれる指定日時の情報に基づいて、画像表示の対象日時を設定する(STEP202)。
【0075】
撮影情報取得部33は、STEP202で設定された画像表示地点で撮影された撮影画像について、撮影日時の情報及び撮影時にその地点で行われていたイベントの情報を取得する(STEP203)。
【0076】
表示用画像取得部34は、STEP202で設定された画像表示地点及び画像表示の対象日時の情報と、STEP201で取得した指定情報に含まれる、日付、時間帯、イベントのいずれを表示画像の撮影日時の条件とするかについての情報に基づいて、各画像表示地点の各々に対応する表示用画像を取得する(STEP204)。
【0077】
通信部11は、STEP204で取得された表示用画像を端末装置20に送信する(STEP205)。
【0078】
以上のような処理ルーチンを経て、サーバ装置30から端末装置20に表示用画像が送信され、端末装置20の表示部25に表示される。
【0079】
本実施例の画像表示システム200では、端末装置20においてユーザの操作に応じて複数の地点及び各々の地点に対応する日時が指定され、指定情報としてサーバ装置30に送信される。サーバ装置30の表示用画像取得部34は、指定地点の各々において撮影された撮影画像のうち、指定日時に基づいて定まる撮影日時の条件(例えば、日付が近い、時間帯が同じである、同様のイベントが開催された際に撮影された)を満たす撮影画像を表示用画像として取得する。
【0080】
本実施例の画像表示システム200によれば、各地点の現在の状況又はユーザが所望する将来の日時における状況に近い画像を端末装置20の表示部25に表示することができる。
【0081】
これにより、ユーザは、実際にその地点を訪問した場合に予想される情景を視覚的に感知することができる。また、ユーザに対して各地点への訪問の動機づけを図ることが可能となる。
【実施例0082】
次に、本発明の実施例3について説明する。
【0083】
図8は、本実施例の画像表示システム300の構成を示すブロック図である。画像表示システム300は、サーバ装置40及び複数の端末装置20-1~20-nから構成されている。
【0084】
サーバ装置40は、通信部11、撮影画像取得部12、指定情報取得部41、地点日時設定部42、天気情報取得部43及び表示用画像取得部44を有する。
【0085】
指定情報取得部41は、画像表示地点及び画像表示の対象日時を指定する指定信号を端末装置20から通信部11を介して受信し、指定地点及び指定日時を含む指定情報を取得する。
【0086】
地点日時設定部42は、指定情報に含まれる指定地点の情報に基づいて、画像表示地点を設定する。また、地点日時設定部42は、指定情報に含まれる指定日時の情報に基づいて、画像表示の対象日時を設定する。
【0087】
なお、本実施例の画像表示システム300においても、ユーザの端末装置20を用いた入力操作によって複数の地点が指定され、地点日時設定部32は、これに応じて当該複数の地点を画像表示地点として設定する。
【0088】
天気情報取得部43は、対象日時における画像表示地点の天気の状態を表す天気情報を取得する。例えば、対象日時が将来の日時である場合、天気情報取得部43は、通信部11を介してネットワーク上の図示せぬ天気予報データベースにアクセスし、対象日時における画像表示地点の予想される天気の情報を天気情報として取得する。
【0089】
ここで、「天気」は、「晴れ」「雨」「雪」等のいわゆる空模様の情報と、風の強さや降水量(以下、風雨の強さと称する)等の情報を含む。以下の説明では、空模様及び風雨の強さのうちの少なくとも一つが同様の状態であることを、同じ天気であると称する。なお、「同じ天気」と降水量や風速等が厳密に一致することではなく、同程度の数値範囲に含まれることを指す。例えば、風の強さであれば風速10m以下、風速10~20m、風速20m以上のように区分されたうちの同じ範囲に含まれることを同じ天気と称する。
【0090】
なお、天気情報取得部43は、画像の撮影が行われる地点としての画像表示地点の予想される天気の情報とは別に、撮影対象(すなわち、被写体)の地点について予想される天気の情報を取得してもよい。例えば、画像表示地点が所謂絶景スポットであり、特定の山や湖等が一望できる場所であるような場合、天気情報取得部43は、当該画像表示地点(絶景スポット)における撮影対象の地点である被写体地点として、当該画像表示地点に予め対応付けられた特定の山や湖等の予想される天気を天気情報として取得する。
【0091】
また、天気情報取得部43は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像のうち地点日時設定部42によって設定された画像表示地点で撮影された撮影画像について、撮影日時における撮影地点の天気の情報を取得する。例えば、天気情報取得部43は、通信部11を介してネットワーク上の図示せぬ天気情報データベースにアクセスすることにより、撮影画像の撮影時における天気の情報を天気情報として取得する。
【0092】
表示用画像取得部44は、撮影画像取得部12が取得した複数の撮影画像の中から、地点日時設定部42により設定された画像表示地点、画像表示の対象日時の情報、及び天気情報取得部43が取得した天気情報に基づいて、表示用画像を取得する。
【0093】
具体的には、表示用画像取得部44は、天気情報取得部43が取得した天気情報に基づいて、地点日時設定部42により設定された画像表示地点で撮影された撮影画像のうち、撮影日時における天気が画像表示の対象日時において予測される天気と同じ天気の下で撮影された撮影画像を、表示用画像として取得する。
【0094】
図9A、9B及び9Cは、同じ地点である「K寺」で撮影され、且つ撮影日時における天気が異なる撮影画像の例を示す図である。図9Aは晴天時、図9Bは雨天時、図9Cは降雪時にそれぞれ撮影された撮影画像を示している。
【0095】
例えば、画像表示地点としてK寺が設定され、且つ画像表示の対象日時の予想天気が雨である場合、表示用画像取得部34は、雨天時に撮影された画像である図9Bの撮影画像を表示用画像として取得する。
【0096】
なお、上記の通り、表示用画像取得部44は、撮影地点が所謂絶景スポットであって、山や湖等が一望できる場所であるような場合、当該撮影地点(絶景スポット)に予め対応付けられた被写体地点(例えば、特定の山等)の撮影日時における天気が、画像表示の対象日時において予測される被写体地点の天気と同じ天気の下で撮影された撮影画像を、表示用画像として取得する。または、このような場合、表示用画像取得部44は、撮影地点(絶景スポット)に予め対応付けられた被写体地点(例えば、特定の山等)の撮影日時における天気、及び撮影地点(絶景スポット)の撮影日時における天気の組合せが、画像表示の対象日時において予測される被写体地点の天気、及び予測される撮影地点の天気の組合せと同じである撮影画像を、表示用画像として取得してもよい。
【0097】
次に、本実施例の画像表示処理におけるサーバ装置40の処理動作について説明する。
【0098】
図10は、本実施例の画像表示処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0099】
サーバ装置30の通信部11は、端末装置20から送信された指定情報を受信する。指定情報取得部41は、受信した当該指定情報を取得する(STEP301)。
【0100】
地点日時設定部42は、STEP301で受信した指定情報に含まれる指定地点の情報に基づいて、画像表示地点を設定する。また、地点日時設定部42は、当該指定情報に含まれる指定日時の情報に基づいて、画像表示の対象日時を設定する(STEP302)。
【0101】
天気情報取得部43は、通信部11を介してネットワーク上の天気予報情報にアクセスし、STEP302で設定された画像表示地点の対象日時において予想される天気の情報を取得する(STEP303)。
【0102】
天気情報取得部43は、STEP302で設定された画像表示地点で撮影された撮影画像について、撮影時の天気の情報を取得する(STEP304)。
【0103】
表示用画像取得部44は、STEP302で設定された画像表示地点で撮影された撮影画像のうち、撮影時の天気がSTEP303で取得した予想される天気と同じ天気である撮影画像を、表示用画像として取得する(STEP305)。
【0104】
通信部11は、STEP305で取得された表示用画像を端末装置20に送信する(STEP306)。
【0105】
以上のような処理ルーチンを経て、サーバ装置40から端末装置20に表示用画像が送信され、端末装置20の表示部25に表示される。
【0106】
本実施例の画像表示システム300では、端末装置20においてユーザの操作に応じて複数の地点及び各々の地点に対応する日時が指定され、指定情報としてサーバ装置40に送信される。サーバ装置40の天気情報取得部43は、指定日時における指定地点又は被写体地点の予想される天気の情報を取得する。表示用画像取得部44は、指定地点で撮影された撮影画像のうち撮影時の天気が指定日時の予想される天気と一致する画像、又は撮影時における被写体地点の天気が指定日時において予想される被写体地点の天気と一致する撮影画像を、表示用画像として取得する。
【0107】
本実施例の画像表示システム200によれば、各地点又は被写体地点の現在の天気又はユーザが所望する将来の日時における天気に近い天気状態で撮影された画像を端末装置20の表示部25に表示することが可能となる。これにより、ユーザは、実際にその地点を訪問した場合に予想される情景を視覚的に感知することができる。
【0108】
したがって、本実施例の画像表示システム200によれば、ユーザに対して各地点への訪問の動機づけを図ることが可能となる。
【0109】
なお、本発明は上記実施例で示したものに限られない。例えば、上記各実施例では、端末装置20(20-1~20-n)がスマートフォンやタブレット端末等の携帯可能な小型の端末装置である場合を例として説明した。しかし、端末装置20の種類はこれに限られず、例えば自動車等の車両に搭載されたナビゲーション装置であってもよい。
【0110】
また、上記実施例1では、撮影条件設定部13が、複数の撮影画像の中から代表的な構図を地点毎に特定し、当該地点における撮影画像の構図の条件として設定する場合を例として説明した。しかし、構図の条件の設定方法はこれに限られない。例えば、ユーザが希望する構図の指定を端末装置20との通信を介して受け付け、端末装置20がこれに基づいて構図の条件を設定してもよい。または、複数の地点の各々について、予め代表的な構図の条件を、当該地点毎に対応付けて記憶させておいてもよい。
【0111】
また、上記実施例2では、指定日時に基づいて定まる日付、時間帯及びイベントを撮影日時の条件として、表示用画像を取得する場合を例として説明した。しかし、撮影日時の条件を決めるための要素はこれに限られない。例えば、上記実施例2では、「日付」を優先して表示画像を選択する場合に、撮影日が指定日時に近い画像を表示用画像として取得する場合を例として説明したが、単純に日付が近いか遠いかではなく、平日か休日かに応じて表示用画像を選択するようにしてもよい。すなわち、行楽地等では一般的に休日と平日とでは混雑度合いが異なることが想定されるため、画像表示の指定日時が休日である場合には休日に撮影された撮影画像、指定日時が平日である場合には平日に撮影された撮影画像を、それぞれ表示用画像とするようにしてもよい。
【0112】
また、上記各実施例の構成は適宜組み合わせて用いることが可能である。例えば、実施例1のように構図に関する条件を設定し、当該条件を満たす撮影画像の中から更に撮影時の状況や天気の状態が指定日時の状況や天気の状態と一致する撮影画像を表示用画像とするようにしてもよい。また、実施例2及び実施例3を組み合わせ、撮影時の状況及び天気の両方が指定日時の状況及び天気と同じである撮影画像を表示用画像としてもよい。また、ユーザがこれらに優先順位を付け、当該優先順位に従って表示用画像を取得するように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0113】
100 画像表示システム
10 サーバ装置
11 通信部
12 撮影画像取得部
13 撮影条件設定部
14 候補画像取得部
15 地点設定部
16 表示用画像特定部
20 端末装置
21 通信部
22 撮像部
23 表示制御部
24 記憶部
25 表示部
26 操作受付部
31 指定情報取得部
32 地点日時設定部
33 撮影情報取得部
34 表示用画像特定部
41 指定情報取得部
42 地点日時設定部
43 天気情報取得部
44 表示用画像取得部

図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10