(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163750
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 11/60 20060101AFI20231102BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
G06T11/60 300
G06T1/00 200E
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074864
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮部 航太朗
【テーマコード(参考)】
5B050
【Fターム(参考)】
5B050BA11
5B050BA15
5B050BA17
5B050CA07
5B050DA04
5B050EA19
5B050FA05
(57)【要約】
【課題】 訪問スポットに到着した時刻に、どのような風景が見えるかをユーザに提示できる情報処理装置を提供する。
【解決手段】 情報処理装置は、複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得する画像取得部と、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得する訪問スポット情報取得部と、前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得する到着予想情報取得部と、前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得する画像取得部と、
ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得する訪問スポット情報取得部と、
前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得する到着予想情報取得部と、
前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記到着予想時刻における前記訪問スポットの各々ごとの天気の予測情報を取得する予測天気取得部を有し、
前記表示画像取得部は、前記複数の撮影画像の中から、前記到着予想時刻における前記訪問スポットの各々ごとの前記予測情報に基づいて定まる天気の下で撮影された画像を、前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記到着予想情報取得部は、前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想日を示す情報を取得し、
前記表示画像取得部は、前記複数の撮影画像の中から、前記到着予想時刻、及び前記到着予想日に対応する過去の年における日時に撮影された画像を、前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記1以上の訪問スポットの各々での滞在予想時間を特定する滞在予想時間特定部を備え、
前記到着予想情報取得部は、前記訪問スポットの各々の滞在予想時間に応じた前記到着予想時刻を取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示画像取得部は、前記複数のスポットごとに複数の撮影画像が存在する場合、解像度、撮影位置及び撮影方向がそれぞれ所定基準を満たす画像を優先して、前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示画像取得部は、前記複数の撮影画像の中から、撮影日時が最近である画像を優先して、前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記到着予想情報取得部は、前記到着予想時刻を、前記経路において予想される渋滞状況に基づき各スポットごとに算出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記経路設定条件は、前記ユーザが指定する、出発予定時刻、前記訪問スポットの各々での滞在予定時間、又は最終目的地への到着希望時刻の少なくともいずれかを示す指定情報を含み、
前記到着予想情報取得部は、前記ユーザが前記指定情報に応じた前記訪問スポットの各々への前記到着予想時刻を取得することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記到着予想情報取得部は、前記ユーザが前記指定情報を変更する度に、前記訪問スポットの各々への前記到着予想時刻を新たに取得し、
前記表示画像取得部は、前記複数の撮影画像の中から、前記到着予想情報取得部により新たに取得された前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記表示用画像として取得することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、
ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得するステップと、
前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得するステップと、
前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
情報処理装置に、
複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、
ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得するステップと、
前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得するステップと、
前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
情報処理装置に、
複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、
ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得するステップと、
前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得するステップと、
前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得するステップと、
を実行させるプログラムを記録することを特徴とする記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像等の情報を処理する情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報処理装置を利用した、特許文献1に記載されているように、ユーザが観光スポットやグルメスポット等の訪問スポットを訪問するための訪問プランの作成を支援する訪問プラン作成システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の情報処理装置では、目的地または経由地への到着予想時刻を反映した画像が表示されるわけではないので、出発時刻を変えたり、訪問スポットを増やす等のドライブプランの見直しの動機付けとなり難いという課題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題としては、作成したドライブプランを表示する際に、例えば、各訪問スポットに到着する時刻に、どのような風景が見えるかをユーザに提示することで、ユーザがドライブプランを見直す際の参考情報を提供できる情報処理装置を提供することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、情報処理装置であって、複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得する画像取得部と、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得する訪問スポット情報取得部と、前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得する到着予想情報取得部と、前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項10に記載の発明は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得するステップと、前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得するステップと、前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得するステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
請求項11に記載の発明は、プログラムであって、情報処理装置に、複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得するステップと、前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得するステップと、前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得するステップと、を実行させることを特徴とする。
【0009】
請求項12に記載の発明は、記録媒体であって、情報処理装置に、複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得するステップと、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得するステップと、前記経路における前記訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得するステップと、前記複数の撮影画像の中から、前記訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ前記到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、前記経路における前記訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得するステップと、を実行させるプログラムを記録することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施例にかかる情報処理システムの構成例の一例を説明する概略説明図である。
【
図2】本実施例の情報処理システムにおける情報処理装置の一例の構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施例の情報処理装置による通信端末の操作部であるタッチパネルを示す正面図である。
【
図4】本実施例の情報処理装置の処理動作を示すフローチャートである。
【
図5A】本実施例の情報処理装置により通信端末に表示される地図上の位置に対応付けて表示される表示用画像(晴天昼間撮影画像)の例を示す概略線図である。
【
図5B】本実施例の情報処理装置により通信端末に表示される地図上の位置に対応付けて表示される表示用画像(夕方撮影画像)の例を示す概略線図である。
【
図5C】本実施例の情報処理装置により通信端末に表示される地図上の位置に対応付けて表示される表示用画像(夜間撮影画像)の例を示す概略線図である。
【
図5D】本実施例の情報処理装置により通信端末に表示される地図上の位置に対応付けて表示される表示用画像(昼間小雨天撮影画像)の例を示す概略線図である。
【
図6】本実施例の情報処理装置による通信端末上の地図画像表示を示す正面図である。
【
図7】本実施例の情報処理装置による通信端末上の他の地図画像表示を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明による実施形態に係る情報処理装置10を含む情報処理システム100について説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システム100の構成例の一例を示す概略ブロック図である。
【0012】
情報処理システム100は、ネットワークNWを介してインターネットで互いに通信可能な情報処理装置10と通信端末101とを含んで構成される。情報処理システム100は、ユーザが通信端末101に経路設定条件を入力すると、経路設定条件に対応する経路を設定し、設定された経路に含まれる1以上の訪問スポットの各々への到着予想時刻に対応する時刻において当該訪問スポットで他のユーザが撮影した画像を、当該訪問スポットの各々と対応付けて通信端末101の画面上に提示する。
【0013】
情報処理装置10は、地図情報等を提供する運用サーバ装置として機能するコンピュータ装置である。情報処理装置10は、複数の通信端末101と互いに通信可能に接続され、複数の通信端末101の各々に固有に設けられた識別情報に基づいてそれぞれの端末を識別し、通信端末101ごとに対応する各種サービスを提供する。以下の説明では、簡単のため、複数の通信端末101を代表する一の端末を単に通信端末101と称して、その構成及び動作を説明する。
【0014】
通信端末101は、情報処理装置10とインターネットで無線又は有線で通信して情報処理装置10のユーザインターフェイス装置として機能するコンピュータ装置である。通信端末101としては、インターネット通信可能なスマートフォンや、図示しないがPC(Personal Computer)や、スマートフォンと同等の機能を有したタブレットPC等が挙げられる。
【0015】
更に、通信端末101としては例えば、四輪車の他、二輪車等の車両VEに搭載されるナビゲーション装置又はドライブレコーダ等の移動体通信機器(図示せず)も挙げられる。なお、移動体通信機器のナビゲーション装置又はドライブレコーダは、タブレットPC、ノートPC、スマートフォン等であって、インストールされた所定のナビゲーション又はドライブレコーダのアプリケーションを実行することで、移動体通信機器として機能させるものでもよい。
【0016】
情報処理装置10のユーザインターフェイス装置である通信端末101はタッチパネル又はディスプレイ及び操作部を備えている。通信端末101においては、情報処理装置10や他の通信端末と連携するためのコンパニオンアプリケーションがインストールされ、これにより、URL(Uniform Resource Locator)やアクセスポイントACの設定や、暗号化キーの設定等の通信設定がなされる。すなわち、ユーザは情報処理装置10のタッチパネル又はディスプレイ及び操作部を介して、情報処理装置10への各種情報の入力と情報処理装置10からの情報取得(例えば、地図と画像の重畳表示の情報取得等)とを行うことができる。
【0017】
[情報処理装置]
情報処理装置10は、
図2に示すように、内部バス(図示せず)で互いに接続された、CPU(Central Processing Unit)11と、記憶装置12と、ユーザからの処理要求や情報の入力及び処理結果をユーザに返答するためのインターフェイスである入力部13及び出力部14と、通信部15と、を有する。入力部13や通信部15を介して、入力される様々な情報等が情報処理装置10に取得される。
【0018】
記憶装置12としては、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、やフラッシュメモリ等があり、記憶装置12は各種プログラムやデータを記憶するとともにCPU11の作業エリアを提供し、CPU11が実行するプログラム等や、情報処理用の画像DB(データベース)や条件DBや地
図DB等を記憶する。
【0019】
入力部13としては、データ等を予め入力するためのキーボード、マウス、タッチパネル等がある。出力部14としては、入力したデータ等の状態表示のためのディスプレイ等がある。入力部13及び出力部14としては外部装置、例えば記録媒体を接続するためのUSB(Universal Serial Bus)も含まれてもよい。
【0020】
CPU11は、記憶装置12にインストールされたオペレーティングシステム(OS)ソフトウェアのプログラムに従い情報処理装置10の全体動作を制御する。CPU11は記憶装置12に保持される各種アプリケーションソフトウェア(通信端末101や他の移動体通信機器と連携するための連携アプリケーション等)にしたがって、例えば、経路検索用のアプリケーションソフトウェアにしたがって、情報処理を実行する。
【0021】
通信部15は、ネットワークNWを介して通信端末101とインターネット通信し、データ等を送受信する。例えば、通信部15は、ユーザが通信端末101のタッチパネル又は操作部を操作して指定した経路検索用の条件、すなわち経路設定条件をネットワークNWを介して取得し、経路設定条件に基づいて情報処理装置10により設定された経路および当該経路に付随する情報を通信端末101に送信する。また、通信部15は、ネットワークNWを介して他のサーバ装置にアクセスし、各種情報を受信する。
【0022】
記憶装置12の地
図DBは、経路検索に用いられ地図を表示するための、日本全土、又は例えば関東地方等の所定の地域に関する地図情報を格納する。地
図DBは、地理上の地形や道路等を画像化した表示地図データや地球上の位置を特定するための緯度経度データ、経路検索用道路データ等を格納する。経路検索用道路データは、例えば、交差点間毎の道路を示す道路属性データと、交差点を示す交差点データとを有する。道路属性データには、その道路の距離データとともに、その道路の移動時間データが含まれている。なお、道路属性データには、例えば季節や時間帯等における車通行量の増減、渋滞等に応じた複数の移動時間データが含まれていてもよい。
【0023】
記憶装置12の条件DBは、通信部15により取得された経路設定条件を格納する。経路設定条件と経路検索用道路データは出発から到達までの予測時刻を算出するために用いられる。経路設定条件には、ユーザにより指定された出発地、および目的地が含まれる。経路設定条件には、出発地を出発してから最終的な目的地に到着する間にユーザが訪問を希望する一または複数の訪問スポット(経由地又は立ち寄り地)が含まれえる。さらに、経路設定条件には、ユーザが希望する、出発予定時刻、訪問スポットの各々での滞在予定時間、又は最終的な目的地への到着希望時刻の少なくともいずれかが含まれていてもよい。また、経路設定条件には、ユーザが経路の探索条件として、移動料金、移動時間、移動距離、道幅などのうちのいずれを優先するかを指定する情報が含まれていてもよい。
【0024】
なお、記憶装置12には、ユーザが気になるスポットとして登録したスポットのブックマークリストBMLが格納されていてもよい。ブックマークしたスポットの画像はリストに紐付けられて画像DBに格納され、ユーザは、通信端末101を操作してドライブプランを作成する際に、ブックマークしたスポットの画像を参照することができる。更に、記憶装置12には、ブックマークしたスポット以外に、ユーザの嗜好に応じて自動的に推奨される推奨スポットのリストである推奨スポットリストRSLが記憶されていてもよい。推奨スポットの画像はリストに紐付けられて画像DBに格納され、通信端末101は、ユーザが移動中において所定距離内に存在する推奨スポットを当該推奨スポットの画像と伴にユーザに対して提示することができる。または、通信端末101は、ユーザがドライブプランを作成した際に、当該ドライブプランの経路の周辺に存在する推奨スポットを当該推奨スポットの画像と伴にユーザに対して提示することができる。
【0025】
また、記憶装置12の画像DBは、経路に付随する情報として地図画像に重畳表示される文字列や写真画像(例えば後述する撮影画像)を格納してもよい。
【0026】
CPU11は、記憶装置12に保持されるアプリケーションソフトウェアを実行することで、以下の機能部、
(1)撮影画像取得部PSP、
(2)経路設定部RGU、
(3)算出部ETU、
(4)表示画像取得部HISP、
(5)天気取得部WSP、として機能する。
【0027】
(1) 撮影画像取得部PSPは、通信部15を介してネットワークNWにアクセスし、例えばSNS(Social Networking Service)サイト等に投稿された画像であって、撮影位置、撮影方向及び撮影日時等の情報が付された複数の撮影画像を取得して記憶装置12の画像DBに格納する。
【0028】
本実施例では、撮影画像取得部PSPは、例えば複数のユーザがそれぞれの訪問先で撮影し、SNS等に投稿した複数の撮影画像(投稿画像とも呼ぶ)から、撮影日時、撮影位置、撮影方向、解像度、天候、季節等の撮影情報が付与された投稿画像を取得し、必要な画像が当該撮影情報に基づいて検索可能となるように記憶装置12の画像DBに記憶させておく。そのために、撮影画像取得部PSPは、投稿画像の撮影情報のうちの少なくとも撮影位置に基づいて、あるスポットに関連して撮影された、すなわち、撮影位置が当該スポットの位置付近である投稿画像を、当該スポットに関連付けて記憶装置12の画像DBに記憶させる。なお、本実施例において「スポット」とは、交差点や観光地や外食施設等の地点だけでなく、ユーザが訪問又は経由する例えば店舗等の施設、ランドマーク等又はそれを眺められる所定の広がりを有する領域を意味する。
【0029】
または、撮影画像取得部PSPは、投稿画像の撮影情報のうちの撮影位置、及び撮影方向に基づいて、あるスポットに関連して撮影された投稿画像を特定して、当該スポットに関連付けて記憶装置12の画像DBに記憶させるようにしてもよい。すなわち、撮影画像取得部PSPは、スポット毎に対応する撮影位置と撮影方向の許容範囲を予め記憶して置き、当該許容範囲と投稿画像の撮影情報のうちの撮影位置、及び撮影方向とを比較することで、スポット毎に関連付けて記憶させる投稿画像を選別するようにしてもよい。スポット毎に条件を満たす撮影画像のみを選別することで、各スポットにおける代表的な構図の画像のみを記憶装置12の画像DBに記憶させることができる。
【0030】
さらに、撮影画像取得部PSPは、投稿画像の撮影情報のうちの撮影日時に基づいて、必要な画像を検索できるように投稿画像と撮影日時を対応付けて記憶装置12の画像DBに記憶させる。例えば、撮影画像取得部PSPは、投稿画像の撮影日時ごとに期間を区切って投稿画像を画像DBに記憶させるようにしてもよい。この時、投稿画像が撮影した年が識別できるように分類して記憶させるようにしてもよい。また、撮影画像取得部PSPは、撮影日から所定の期間(例えば3年)が経過した投稿画像を画像DBから消去するようにしてもよい。撮影画像取得部PSPは、複数のスポットのそれぞれについて、当該スポットに関係して撮影された複数の撮影画像を取得する画像取得部の一例として機能する。
【0031】
(2) 経路設定部RGUは、記憶装置12の地
図DB(経路検索用道路データ)及びユーザにより指定された経路設定条件に基づいて、1以上の訪問スポットを含む経路を地図上に設定し、設定した経路を含む地図画像表示データを生成する。ここで、経路設定条件は、少なくとも出発地、および目的地を含み、さらに、出発地を出発してから最終的な目的地に到着する間にユーザが訪問を希望する一または複数の訪問スポット、ユーザが希望する出発予定時刻、訪問スポットの各々での滞在予定時間、又は最終的な目的地への到着希望時刻の少なくともいずれかを含んでもよい。
【0032】
経路設定部RGUは、複数の経路を候補経路として探索し、候補経路を含む地図画像表示データを生成して、通信端末101に表示させ、候補経路の中から、ユーザに選択された経路を取得してもよい。
経路設定部RGUは、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報を取得する訪問スポット情報取得部の一例として機能する。
【0033】
(3) 算出部ETUは、経路設定条件に基づき経路における訪問スポットの各々への到着予想時刻を算出する。算出部ETUは、通信部15を介してインターネットでVICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)情報を利用できるように構成されてもよく、これにより渋滞予報を含む道路情報を取得できる。
【0034】
算出部ETUにおいて、到着予想時刻は、経路における時間帯に対応する渋滞状況すなわち所定の統計情報に基づき予測される移動の所要時間を考慮して、各スポットごとに算出される。なお、ユーザにより指定された経路設定条件に、訪問スポットの各々での滞在予定時間が含まれていない場合、経路設定部RGUは、複数の訪問スポットのそれぞれの滞在時間を、所定の方法により取得した当該スポットごとの平均的な滞在時間に基づいて決定する。算出部ETUは、経路における訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得する到着予想情報取得部、及び1以上の訪問スポットの各々での滞在予想時間を特定する滞在予想時間特定部の一例として機能する。
【0035】
(4) 表示画像取得部HISPは、記憶装置12の画像DBに格納された複数の撮影画像(投稿画像)の中から、算出された到着予想時刻に対応する時刻に訪問スポットが撮影された画像を、経路における訪問スポットと対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得し、ユーザの通信端末101へ送信して、これに当該表示用画像を表示させる。
【0036】
表示画像取得部HISPは、訪問スポットへの到着予想時刻に近い時間帯に撮影されたことを撮影日時の条件として、表示用画像を取得する。例えば、訪問スポットへの到着予想時刻が今日の午後8時として取得された場合、時間帯の異なる同日の午前9時に撮影された画像ではなく、過去の所定の期間内(例えば1週間以内)において、午後8時を含む時間帯(例えば午後7時半から午後8時半)に撮影された画像のうちの最近に撮影された撮影画像を表示用画像として取得する。
【0037】
表示画像取得部HISPは、到着予想時刻に対応する時刻帯に訪問スポットが撮影された画像が記憶装置12の画像DBに複数存在する場合は、その中から撮影方向が当該訪問スポットに対応する所定基準を満たす投稿画像を優先して候補を絞るようにしてもよく、または解像度が高い投稿画像を優先して候補を絞るようにしてもよい。あるいは、撮影方向と解像度を組合わせて、候補を絞るようにしてもよい。
【0038】
表示画像取得部HISPは、複数の撮影画像の中から、訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、経路における訪問スポットの各々と対応付けて画面上に表示させる表示用画像として取得する表示画像取得部の一例として機能する。
【0039】
(5)情報処理装置10の天気取得部WSPは、例えば通信部15を介してインターネットで天気予報を利用できるように構成されている場合、当該天気予報を訪問スポットとなるスポット周辺の到着予想時刻の天気情報として取得してもよい。天気取得部WSPは、到着予想時刻における訪問スポットの各々ごとの天気の予測情報を取得する予測天気取得部の一例として機能する。
【0040】
また、この場合、天気取得部WSPは、投稿画像の撮影位置と撮影日時に基づいて、過去の天気情報を参照し、複数のスポットについて投稿画像が撮影された際の当該スポット周辺の天気情報を取得し、投稿画像と関連付けて記憶する。このように、情報処理装置10が、到着予想時刻における訪問スポットごとの予測される天気、及び訪問スポットの投稿画像が撮影された際の訪問スポットの天気を取得することが可能な天気取得部WSPを備える場合、表示画像取得部HISPは、複数の表示用画像候補の中から、到着予想時刻における訪問スポット周辺の天気予報に対応する天気と同様の天気の下で撮影された当該訪問スポットの画像を、表示用画像として取得し、ユーザの通信端末101へ送信して、これに当該表示用画像を表示させることができる。なお、ここで「天気」は、「晴れ」「雨」「雪」等のいわゆる空模様の情報と、風の強さや降水量等の情報を含む。「同様の天気」とは、空模様及び風雨の強さのうちの少なくとも一つが同様の状態であることを示すものとする。「同様の天気」は、降水量や風速等が厳密に一致することではなく、同程度の数値範囲に含まれることを指す。例えば、降水量であれば1時間あたり5mm未満、5mm~20mm、20mmを超える、といったように区分されたうちの同じ範囲に含まれることを同様の天気と称する。
【0041】
ここまで、情報処理システム100の動作説明として、ユーザが通信端末101に経路設定条件を入力した際に、情報処理装置10が、訪問スポットに関係して撮影された画像であって、且つ到着予想時刻に対応する表示用画像を取得して、通信端末101の画面上に提示させる動作を中心に説明してきたが、本情報処理システム100によれば、ユーザは、経路の設定後に、通信端末101に表示される訪問スポットの到着予想時刻に対応する表示用画像を確認しながら、経路設定条件を変更する(すなわちドライブプランを変更する)ことも可能である。この点を含めて、
図3~
図7を用いて詳細に説明する。
【0042】
図3は、情報処理装置10からの送信により地図と表示用画像を表示させる通信端末101の操作部及び表示部であるタッチパネルを示す正面図である。
【0043】
情報処理装置10からの送信データに基づいて、通信端末101は、そのタッチパネルの表示画面GMの中央に地図を表示する地図画像表示部MPを、その上部UPにドライププランの変更操作の項目(○出発時刻、○スポット滞在時間、○目的地到着時刻)を表示する項目部UPを、地図画像表示部MPの下にユーザにより選択された変更項目を示す文字列領域CHを含む変更項目に関わる量的変更手段(時間や時刻の変更)のスライダSLをドラッグできるタイムバーTBを表示する選択変更部DWを、それぞれタッチパネルに表示する。
【0044】
情報処理装置10の表示画像取得部HISPは、ドライブプランの変更項目として、出発時刻、各訪問スポットで滞在を予定する時間、最終目的地への到着希望時刻の各項目を選択可能であり、ユーザが変更項目を選択したのち、スライダを移動させることで選択した項目の時間を変更できるタイムバーTBを提示し、ユーザにより変更項目の時間が変更された際に、算出部ETUに対して、各訪問スポットへの到着予想時刻を再計算させ、新たな到着予想時刻に対応する時刻に撮影された画像を、表示用画像として取得し、ユーザの通信端末101へ送信して、これに当該表示用画像を表示させる。
【0045】
[情報処理装置10の動作の具体例]
次に、本実施例の情報処理システムにおける情報処理装置10の処理動作の一例について説明する。
【0046】
図4は、本実施例の情報処理装置10の表示用画像取得処理を示すフローチャートである。なお、情報処理装置10は、利用するために予め登録認証されたユーザのために表示用画像取得処理を実行するものとする。
【0047】
情報処理装置10(地図運用サーバ)は、複数のSNSから、少なくとも撮影日時、撮影位置を含む撮影情報が付与された複数の投稿画像を取得し、スポット毎に撮影時間に関して分類して記憶装置12の画像DBに格納しておく(ステップS1)。
【0048】
ユーザは通信端末101を操作して、例えば自身がブックマークしたスポットの画像が対応する位置に重畳された地図から、今回訪問したいスポットを選択することで、経路設定条件を指定する。情報処理装置10は、経路設定条件を通信部15を介して通信端末101から取得し、経路設定条件に応じて出発地から最終目的地までの経路を設定し、経路を示す経路画像を生成する。(ステップS2)。ここで、各スポットの滞在時間は、経路設定条件において指定された訪問スポットごとの滞在予定時間、または当該スポットごとの平均滞在時間(統計値)に基づいて決定され、時間帯に対応する渋滞状況(統計情報)を踏まえて各スポットへの到着予想時刻が算出される。すなわちステップS2において、情報処理装置10は、ユーザにより指定された経路設定条件に基づき設定された経路に含まれる、1以上の訪問スポットの各々を示す情報、および、当該訪問スポットの各々への到着予想時刻を示す情報を取得する。
【0049】
情報処理装置10は、訪問スポットのそれぞれに対応する投稿画像から、到着予想時刻帯に撮影された画像を到着予想時刻における各訪問スポットの状況を示す表示用画像として取得し、ユーザの通信端末101の表示部において、地図上の各訪問スポットの位置に対応付けて表示させるべく、表示用画像を含む表示画像データを通信端末101に送信する(ステップS3)。
【0050】
ステップS3において情報処理装置10から通信端末101に送信された表示画像データによれば、ドライブプランの変更項目として(言い換えれば、経路設定条件の変更項目として)、出発時刻、各訪問スポットで滞在を予定する時間、最終目的地への到着希望時刻の各項目を通信端末101において選択可能とされている。
【0051】
ここでユーザにより、変更選択が行われずに所定時間が経過するか、他の操作が行われた場合、情報処理装置10は、表示用画像取得処理を終了する(ステップS4;N)。
【0052】
ユーザによる変更選択がある場合の一例として、
図6に示すように、ユーザによる出発時刻変更を選択した操作を受信した場合、(ステップS4;Y)、情報処理装置10は、地図画面GM下にタイムバーTBを表示させた表示画像データを通信端末101に送信し、(ステップS5)、ユーザに出発時刻の変更を促す。ユーザによりタイムバーTBのスライダSLが移動(ドラッグ)されると、情報処理装置10は、タイムバーTBでの指定に基づいて、出発時刻を変更(更新)する(ステップS6)。情報処理装置10は、各スポットへの到着予想時刻を再計算し(ステップS7)、新たな到着予想時刻における各訪問スポットの状況を示す表示用画像を新たに取得し、通信端末101の表示部において、地図上の各訪問スポットの位置に対応付けて表示させるべく、表示用画像を含む表示画像データを通信端末101に送信する(ステップS8)。その後、ステップS4に戻り、引き続き変更選択が行われる場合は、ステップS5に進み、変更選択が行われない場合は表示用画像取得処理を終了する。
【0053】
このように、ユーザによるタイムバーTBの操作によって、出発予定時刻、各訪問スポットの滞在予定時間、目的地到着希望時刻を変更できる。これに連動して、表示用画像も変更された各訪問スポットへの到着予想時刻に応じて変化する。
【0054】
図5A~
図5Dは、情報処理装置10により通信端末101の表示部において地図上の各訪問スポットの位置に対応付けて表示させる表示用画像の数例を示す概略線図である。撮影画像取得部PSPは、複数のスポットのそれぞれが撮影された撮影画像であって、撮影日時、撮影位置、撮影方向、解像度、天候、季節等の情報が付与された様々な投稿画像を取得済みであるが、
図5A~
図5Dは、同じスポットである「Bタワー」が異なる日付または時刻に撮影された撮影画像の例を示す。
図5Aは晴天昼間に撮影された明るい撮影画像、
図5Bは夕方に撮影されたやや暗い撮影画像、
図5Cは夜間に撮影された暗い撮影画像、
図5Dは昼間の小雨雨天時に撮影されたやや暗い撮影画像を示している。
【0055】
例えば、当初設定したドライブプランでは、「Bタワー」への到着予想時刻は、夕刻であったとすると、
図5Bのように夕方に撮影されたやや暗い撮影画像が、「Bタワー」の到着予想時刻における状況を示す表示用画像として通信端末101の表示部に表示される。
【0056】
ここで、「Bタワー」の撮影画像を確認したユーザが、よりイルミネーションの映える時刻に「Bタワー」に到着したいと考え、出発時刻を1時間遅らせる変更を行ったとする。この場合、情報処理装置10により各訪問スポットへの到着予想時刻が再取得され、「Bタワー」への新たな到着予想時刻に対応する表示用画像として、
図5Cのように夜間に撮影された暗い撮影画像が通信端末101の表示部に表示される。あるいは、ユーザが「Bタワー」の次に訪問する最終目的地への到着時刻を夕刻にしたいと考え、最終目的地への到着希望時刻を2時間前倒しする変更を行ったとする。この結果、情報処理装置10は、ユーザが指定した到着希望時刻に最終目的地へ到着するために、経路の全行程の時刻が再計算され、出発時刻と各訪問スポットへの到着予想時刻が2時間程度早まることになったとする。この場合、「Bタワー」への新たな到着予想時刻に対応する表示用画像として、
図5Aのように昼間に撮影された明るい撮影画像が通信端末101の表示部に表示される。または、「Bタワー」への新たな到着予想時刻における「Bタワー」周辺の天気が雨である場合には、
図5Dのような昼間の小雨雨天時に撮影されたやや暗い撮影画像が通信端末101の表示部に表示されてもよい。なお、この時、他の訪問スポットについても、新たな到着予想時刻に対応する表示用画像が表示される。
【0057】
このように、本発明によれば、訪問スポットに到着した時刻に、どのような風景が見えるかをユーザに提示することが可能となり、ユーザは、訪問スポットへの到着予想時刻に対応する画像を確認しながら、ドライブプランを立てることが可能となる。
【0058】
また、ユーザの通信端末101の他の地図画像表示例として、
図7に示すようにユーザが訪問スポットでの滞在予定時間の変更を選択した場合には、通信端末101の当該地図画面GM下に、滞在予定時間を変更する訪問スポットをユーザに選択させるための文字列領域CHを含む選択手段と、選択された訪問スポットについての滞在予定時間を調整するためのタイムバーTBを表示するとともに、各訪問スポットへの到着予想時刻及び滞在予定時間を一覧表示させるようにしてもよい。このとき、各訪問スポットへの到着予想時刻に対応する撮影画像を各訪問スポット名と並べて表示させてもよい。
【0059】
本実施例によれば、各訪問スポットへの到着予想時刻に対応する画像、具体的には到着予想時刻における各訪問スポットの状況を示す画像を地図に対応付けて表示することができる。これにより、訪問スポットをユーザが選択すると、訪問スポットを巡る経路を探索し、スポットごとに滞在時間を自動的に設定した上で、表示画像に基づいてユーザが滞在時の体験を予想可能なドライブプランを提示することができる。
【0060】
従って、本実施例の情報処理装置10によれば、表示画像として、各訪問スポットにおける到達予想時刻に応じた画像を提供して、ユーザに対して各訪問スポットへの訪問の動機づけを図ることが可能となる。
【0061】
また、本実施例の情報処理装置10により生成されたドライブプランは、複数のユーザに対してインターネットを介して利用可能としてもよい。当該ドライブプランは、各訪問スポットにおける到達予想時刻に応じた画像が付与されていることにより、当該ドライブプランを作成したユーザ以外の他のユーザにとっても、ドライブプランの全貌が判りやすく、他のユーザに対して各訪問スポットへの訪問の動機づけを図ることが可能となる。
【0062】
また、情報処理装置10は、設定された経路の近くに他の推奨スポット(ユーザの嗜好に応じて自動的にレコメンドされるスポット)が存在する場合、経路が当該推奨スポット付近を通過する時刻帯に当該推奨スポットを撮影した撮影画像を通信端末101が表示する地図に対応付けて表示させ、ユーザから訪問スポットとして追加する操作を受付けるようにしてもよい。ユーザが訪問スポットとして追加した場合には、当該推奨スポットを含む経路を再探索して、表示させることができる。
【0063】
また、ユーザは通信端末101の操作により、数週間から数か月先の将来を出発日に指定してドライブプランを作成できるようにしてもよい。この場合、出発日が直近ではないことから、出発日においては現在と季節が変化している可能性があるため、訪問スポットの状況を示す画像として、直近に撮影された画像を表示するのは好ましくない場合がある。そのため、情報処理装置10は、出発日が所定期間より先である場合(例えば、出発日が2週間以上先である場合)、ユーザにより指定された訪問スポットの出発日における状況を示す画像として、出発日の一年前の同時期に撮影された画像を記憶装置12の画像DBから検索し、表示用画像として取得する。出発日の一年前の同時期に撮影された画像が画像DBに存在しない場合は、二年前の同時期に撮影された画像を表示用画像として取得してもよい。
【0064】
本実施例の情報処理システム100では、通信端末101の操作により情報処理装置10側で経路を探索するものとして説明したが、情報処理装置10側の機能の一部または全部を通信端末101が行ってもよい。この場合の一例として、通信端末101は地
図DBを備え、自装置内で経路を探索するものであってもよい。この場合、通信端末101は、自装置で設定された経路に含まれる訪問スポットの識別情報と、当該訪問スポットへの到着予想時刻に関する到着予想時刻情報を通信接続された情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、SNSサイト等に投稿された画像であって、撮影位置、撮影方向及び撮影日時等の情報が付された複数の撮影画像を取得して予め記憶しておき、通信端末101から、訪問スポットの識別情報及び到着予想時刻情報を受信した場合に、これらに対応する撮影画像を抽出して通信端末101に送信する。通信端末101は、情報処理装置10から取得した画像を表示部に表示するようにしてもよい。
【0065】
したがって、本実施例の情報処理システム100によれば、表示画像として、各訪問スポットにおける到達予想時刻に応じた画像を提供して、ユーザに対して各訪問スポットへの訪問の動機づけを図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0066】
10 情報処理装置
101 通信端末
PSP 撮影画像取得部
RGU 経路設定部
ETU 算出部
HISP 表示画像取得部
WSP 天気取得部