(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163823
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/906 20190101AFI20231102BHJP
G16H 10/00 20180101ALI20231102BHJP
【FI】
G06F16/906
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022074989
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【弁理士】
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】藤井 進
【テーマコード(参考)】
5B175
5L099
【Fターム(参考)】
5B175FA03
5L099AA22
(57)【要約】
【課題】膨大な量のスナップショット情報に基づいて構造化情報を生成することにより、構造化情報の精度を向上させる。
【解決手段】情報処理システムは、対象者の状態を示す情報を意味のある単位に分割した単位意味情報と、当該単位意味情報が示す前記状態の生じたタイミングを示すタイミング情報と前記対象者を識別する識別情報とを少なくとも含むシチュエーション情報と、を互いに対応付けたスナップショット情報を取得するスナップショット情報取得部と、前記スナップショット情報を、前記対象者ごとに、前記タイミング情報に基づき時系列に並べたプロセス情報を生成するプロセス情報生成部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の状態を示す情報を意味のある単位に分割した単位意味情報と、当該単位意味情報が示す前記状態の生じたタイミングを示すタイミング情報と前記対象者を識別する識別情報とを少なくとも含むシチュエーション情報と、を互いに対応付けたスナップショット情報を取得するスナップショット情報取得部と、
前記スナップショット情報を、前記対象者ごとに、前記タイミング情報に基づき時系列に並べたプロセス情報を生成するプロセス情報生成部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセス情報生成部が生成する前記プロセス情報と、所定の基準を示す基準情報とに基づいて、前記プロセス情報の特異性を判定する特異性判定部と、
前記特異性判定部が判定した特異性のグループごとに前記プロセス情報を分類することにより、前記グループごとの状態情報を生成する状態情報生成部と、
生成された前記状態情報のうち、前記グループが互いに異なる前記状態情報どうしを組み合わせることにより、構造化情報を生成する構造化情報生成部と、
を備える請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記構造化情報が示す前記状態に、意味を与える意味付与部
を備える請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
利用者どうしのコミュニケーションの内容を示すコミュニケーション情報を取得するコミュニケーション情報取得部と、
取得された前記コミュニケーション情報と、前記構造化情報とに基づいて、前記コミュニケーションの時系列において、前記構造化情報に基づいて補完すべき情報を補完情報として抽出する抽出部と、
抽出された前記補完情報を前記利用者に提示する提示部と、
を備える請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記提示部が提示する前記補完情報が提示された結果得られる対象者の状態を示す情報を、前記スナップショット情報取得部に与える情報供給部
を備える請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
対象者の状態を示す情報を意味のある単位に分割した単位意味情報と、当該単位意味情報が示す前記状態の生じたタイミングを示すタイミング情報と前記対象者を識別する識別情報とを少なくとも含むシチュエーション情報と、を互いに対応付けたスナップショット情報を、前記対象者ごとに、前記タイミング情報に基づき時系列に並べたプロセス情報を取得するプロセス情報取得部と、
取得された前記プロセス情報と、所定の基準を示す基準情報とに基づいて、前記プロセス情報の特異性を判定する特異性判定部と、
前記特異性判定部が判定した特異性のグループごとに前記プロセス情報を分類することにより、前記グループごとの状態情報を生成する状態情報生成部と、
生成された前記状態情報のうち、前記グループが互いに異なる前記状態情報どうしを組み合わせることにより、構造化情報を生成する構造化情報生成部と、
を備える情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報の意味についての人間の認知による定義に基づいて、作業支援用のデータベースを生成する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来技術においては、人間の認知による定義に基づいてデータベースを生成する場合、情報に対して人間の認知を付与する作業が必要となり、膨大な作業工数が必要になるという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、膨大な量のスナップショット情報に基づいて構造化情報を生成することにより、構造化情報の精度を向上させることができる情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、対象者の状態を示す情報を意味のある単位に分割した単位意味情報と、当該単位意味情報が示す前記状態の生じたタイミングを示すタイミング情報と前記対象者を識別する識別情報とを少なくとも含むシチュエーション情報と、を互いに対応付けたスナップショット情報を取得するスナップショット情報取得部と、前記スナップショット情報を、前記対象者ごとに、前記タイミング情報に基づき時系列に並べたプロセス情報を生成するプロセス情報生成部と、を備える情報処理システムである。
【0007】
また、本発明の一実施形態は、上述の情報処理システムにおいて、前記プロセス情報生成部が生成する前記プロセス情報と、所定の基準を示す基準情報とに基づいて、前記プロセス情報の[時系列の一部分の]特異性を判定する特異性判定部と、前記特異性判定部が判定した特異性のグループごとに前記プロセス情報を分類することにより、前記グループごとの状態情報を生成する状態情報生成部と、生成された前記状態情報のうち、前記グループが互いに異なる前記状態情報どうしを組み合わせることにより、構造化情報を生成する構造化情報生成部と、を備える。
【0008】
また、本発明の一実施形態は、上述の情報処理システムにおいて、前記構造化情報が示す前記状態に、意味を与える意味付与部を備える。
【0009】
また、本発明の一実施形態は、上述の情報処理システムにおいて、利用者どうしのコミュニケーションの内容を示すコミュニケーション情報を取得するコミュニケーション情報取得部と、取得された前記コミュニケーション情報と、前記構造化情報とに基づいて、前記コミュニケーションの時系列において、前記構造化情報に基づいて補完すべき情報を補完情報として抽出する抽出部と、抽出された前記補完情報を前記利用者に提示する提示部と、を備える。
【0010】
また、本発明の一実施形態は、上述の情報処理システムにおいて、前記提示部が提示する前記補完情報が提示された結果得られる対象者の状態を示す情報を、前記スナップショット情報取得部に与える情報供給部を備える。
【0011】
また、本発明の一実施形態は、対象者の状態を示す情報を意味のある単位に分割した単位意味情報と、当該単位意味情報が示す前記状態の生じたタイミングを示すタイミング情報と前記対象者を識別する識別情報とを少なくとも含むシチュエーション情報と、を互いに対応付けたスナップショット情報を、前記対象者ごとに、前記タイミング情報に基づき時系列に並べたプロセス情報を取得するプロセス情報取得部と、取得された前記プロセス情報と、所定の基準を示す基準情報とに基づいて、前記プロセス情報の特異性を判定する特異性判定部と、前記特異性判定部が判定した特異性のグループごとに前記プロセス情報を分類することにより、前記グループごとの状態情報を生成する状態情報生成部と、生成された前記状態情報のうち、前記グループが互いに異なる前記状態情報どうしを組み合わせることにより、構造化情報を生成する構造化情報生成部と、を備える情報処理システムである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、膨大な量のスナップショット情報に基づいて構造化情報を生成することにより、構造化情報の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態の情報処理システムの認知モードの処理の流れの一例を示す図である。
【
図3】本実施形態のスナップショット情報の構造の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態のプロセス情報の構造の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態の状態情報の構造の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態の構造化情報の構造の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態の意味マッチング構造化情報の構造の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態の当てはめモードでの情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態の当てはめモードでの処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[情報処理システム1の概要]
本実施形態の情報処理システム1は、人間の思考をコンピュータが認識可能な形式にデータ化し、思考過程(プロセス)を分類してデータベースに蓄積する。情報処理システム1は、データベースに蓄積した情報によって人間の思考過程を補完することにより、人間の思考を支援する。
情報処理システム1は、様々な分野に利用可能である。本実施形態では、情報処理システム1は、一例として医師による患者の診察の際の診察ナビゲーションシステムとして利用される場合について説明する。この一例の場合、情報処理システム1の利用者には、医師と患者とが含まれる。
以下、情報処理システム1のコンピュータが認知する過程(認知モード)と、コンピュータが認知結果に当てはめる過程(当てはめモード)とに分けて説明する。まず、認知モードでの情報処理システム1の構成について、
図1を参照して説明する。
なお、認知モードのことを、データベースに情報を蓄積する段階(学習段階)と称してもよい。また、当てはめモードのことを、データベースに蓄積された情報を利用する段階(利用段階)と称してもよい。
【0015】
[認知モードでの情報処理システム1の構成]
図1は、本実施形態の情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、スナップショット情報生成装置10と、プロセス情報生成装置30と、構造化情報生成装置50とを備える。
【0016】
これら各装置は、いずれも中央演算処理装置(CPU)などの演算回路と記憶装置(いずれも不図示)を備えており、記憶装置に内蔵されたプログラム(あるいは外部から供給されるプログラム)によって動作する。これら各装置は、演算回路と記憶装置との協働によって各種の機能を提供する。これら各装置が提供する機能のうち、ソフトウエアの構成によって提供される機能部をソフトウエア機能部と記載し、ハードウエアの構成によって提供される機能部をハードウエア機能部ともいう。以下の説明においては、ソフトウエア機能部およびハードウエア機能部のことを、単に機能部とも記載する。
【0017】
なお、スナップショット情報生成装置10、プロセス情報生成装置30、および構造化情報生成装置50は、1台のコンピュータ装置に統合されて実装されていてもよいし、複数台のコンピュータ装置に分割して実装されていてもよい。また、スナップショット情報生成装置10、プロセス情報生成装置30、および構造化情報生成装置50は、例えばクラウドサーバなどの仮想装置に実装されていてもよい。
【0018】
また、情報処理システム1は、スナップショット情報記憶部20と、プロセス情報記憶部40と、基準情報記憶部60と、認知結果記憶部70と、構造化情報記憶部80とを備える。これらの各記憶部は、スナップショット情報生成装置10、プロセス情報生成装置30、または構造化情報生成装置50のいずれかが備える記憶装置に実装されていてもよい。また、これらの各記憶部は、例えばクラウドサーバなどの仮想装置に実装されていてもよい。
【0019】
[スナップショット情報生成装置10の機能構成]
スナップショット情報生成装置10は、情報収集部110と、状況判定部120と、意味分割部130と、スナップショット情報生成部140とを、機能部として備える。
【0020】
情報収集部110は、情報収集対象者の状態を示す情報を収集する。情報収集対象者(以下、単に対象者とも記載する。)の状態を示す情報には、対象者の会話、発言、SNS(Social Networking Service)上での投稿、電子メール、会議の議事録、ウエアラブル端末から得られた体調の情報、物品や食物の購買履歴、健康診断や医療的な検査の結果、対象者の位置情報、花粉などの微粒子や大気汚染物質の飛散状況、気温・湿度・気圧の状況など、対象者の状態に関する情報が広く含まれる。
情報収集部110は、音声情報を取得する収音部(マイク)を備えていてもよいし、紙媒体から文字情報を取得する光学的文字読取部(OCR)を備えていてもよいし、他のコンピュータ装置から文字や音声の情報を取得する通信部や記憶媒体読取部などを備えていてもよい。
情報収集部110は、収集した情報の内容(What)に加えて、発信元の個人を識別する情報(Who)、情報が発信された日時(When)、場所(Where)、状況(How)、および情報が発信された理由(Why)などを示す情報があれば、それらの情報(いわゆる、5W1H)を併せて収集する。
なお、5W1Hのうち、いずれかの情報が欠落していても(例えば、ある情報がNull値であっても)よい。例えば、収集対象の情報が対象者の周囲の気象条件である場合には、その情報(気象条件)が発生する理由(Why)はない。この一例の場合、情報収集部110は、5W1Hのうち、理由(Why)が欠落した気象条件に関する情報を収集する。
情報収集部110は、収集した情報を、状況判定部120と、意味分割部130とに出力する。
【0021】
状況判定部120は、情報収集部110が収集した情報について、この情報が発信された状況を判定する。状況判定部120は、情報収集部110が収集した情報に上述した5W1Hの情報が含まれていれば、この5W1Hの情報に基づいて状況を判定する。例えば、情報収集部110が収集した情報には、状態の生じたタイミングを示す情報(タイミング情報)と、対象者を識別する情報(識別情報)とが含まれる場合がある。この場合、状況判定部120は、情報収集部110が収集した情報が、タイミング情報が示すタイミングにおいて、識別情報が示す対象者が発した情報である、と判定する。
なお、以下の説明において、これらタイミング情報と識別情報とをあわせてシチュエーション情報ともいう。
状況判定部120は、判定結果であるシチュエーション情報を、スナップショット情報生成部140に出力する。
【0022】
意味分割部130は、情報収集部110が収集した情報を、内容的に意味のある単位に分割する。意味分割部130が分割した情報を単位意味情報ともいう。例えば、意味分割部130は、既知の自然言語処理と自動構造化技術とによって、単位意味情報に分割する。なお、以下の説明において、単位意味情報のことをatomともいう。単位意味情報(atom)は、自然言語として意味のある最小の単位に分割された情報であってもよい。
意味分割部130は、単位意味情報を、スナップショット情報生成部140に出力する。
【0023】
スナップショット情報生成部140は、状況判定部120が出力するシチュエーション情報と、意味分割部130が出力する単位意味情報とを互いに対応付けて、スナップショット情報SSDを生成する。
スナップショット情報生成部140は、生成したスナップショット情報SSDを、スナップショット情報記憶部20に記憶させる。
【0024】
[プロセス情報生成装置30の機能構成]
プロセス情報生成装置30は、スナップショット情報取得部310と、プロセス情報生成部320とを、その機能部として備える。
【0025】
スナップショット情報取得部310は、スナップショット情報記憶部20からスナップショット情報SSDを取得する。上述したように、スナップショット情報SSDは、タイミング情報と、シチュエーション情報とを互いに対応付けた情報である。
【0026】
すなわち、スナップショット情報取得部310は、対象者の状態を示す情報を意味のある単位に分割した単位意味情報と、当該単位意味情報が示す状態の生じたタイミングを示すタイミング情報と対象者を識別する識別情報とを少なくとも含むシチュエーション情報と、を互いに対応付けたスナップショット情報SSDを取得する。
なお、ここでいう対象者の状態を示す情報には、対象者そのものの状態を示す情報や、対象者が置かれている環境(例えば、対象者がいる場所の天気や気圧など)の状態を示す情報が含まれる。また、対象者が置かれている環境は、直接的・間接的を問わない。
【0027】
スナップショット情報取得部310は、取得したスナップショット情報SSDを、プロセス情報生成部320に出力する。
【0028】
プロセス情報生成部320は、スナップショット情報SSDを、対象者ごとに、タイミング情報に基づき時系列に並べたプロセス情報PDを生成する。
プロセス情報生成部320は、生成したプロセス情報PDを、プロセス情報記憶部40に記憶させる。
【0029】
[構造化情報生成装置50の機能構成]
構造化情報生成装置50は、特異性判定部510と、状態情報生成部520と、構造化情報生成部530と、意味付与部540と、をその機能部として備える。
【0030】
特異性判定部510は、プロセス情報記憶部40に記憶されているプロセス情報PDと、基準情報記憶部60に記憶されている基準情報とを取得する。すなわち、特異性判定部510は、プロセス情報記憶部40からプロセス情報PDを取得するプロセス情報取得部として機能する。
特異性判定部510は、プロセス情報PDと、基準情報とに基づいて、プロセス情報PDの特異性を判定する。
【0031】
ここで、基準情報とは、プロセス情報PDが示す状況のうち、標準的な(あるいは基準となる)状況を示す情報である。基準情報のことを、マスターコンディションデータともいう。
【0032】
特異性判定部510は、プロセス情報記憶部40に記憶されているプロセス情報PDと基準情報とを比較して、プロセス情報PDが示す状況が標準的な状況(あるいは基準の状況)と乖離しているか否かを判定する。特異性判定部510は、プロセス情報PDが示す状況が標準的な状況(あるいは基準の状況)と乖離していると判定した場合には、このプロセス情報PDが特異性を有していると判定する。
なお、特異性判定部510は、プロセス情報PDの時系列のうち、一部分の時系列についての特異性を判定してもよい。
【0033】
また、特異性判定部510は、プロセス情報PDの特異性の種類を判定して、特異性の種類ごとに、プロセス情報PDをグループ分けする。
【0034】
状態情報生成部520は、特異性判定部510が判定した特異性のグループごとにプロセス情報PDを分類することにより、グループごとの状態情報CDを生成する。
構造化情報生成部530は、生成された状態情報CDのうち、グループが互いに異なる状態情報CDどうしを組み合わせることにより、構造化情報MSを生成する。
【0035】
意味付与部540は、構造化情報MSが示す状態に、人間が認識可能な意味を与える。具体的には、意味付与部540は、認知結果記憶部70に記憶されている人間の認知結果を取得する。意味付与部540は、取得した認知結果と、構造化情報MSが示す状態とを照合することにより、構造化情報MSが示す状態に対して、人間が認識可能な意味を与える。
なお、構造化情報MSが示す状態に、人間が認識可能な意味を与えることを、構造化情報MSと意味とをマッチングさせる、ともいう。また、構造化情報MSが示す状態に対して、人間が認識可能な意味を与えた情報を、意味マッチング構造化情報IMSともいう。意味マッチング構造化情報IMSのことを、identify-MAP(iMAP)ともいう。
【0036】
意味付与部540は、意味マッチング構造化情報IMSを構造化情報記憶部80に記憶させる。
【0037】
次に、スナップショット情報生成装置10が生成したスナップショット情報SSDに基づいて、プロセス情報生成装置30および構造化情報生成装置50が意味マッチング構造化情報IMSを生成する処理の流れについて、
図2を参照して説明する。
【0038】
[認知モードでの処理の流れ]
図2は、本実施形態の情報処理システム1の認知モードの処理の流れの一例を示す図である。
(ステップS110)スナップショット情報取得部310は、スナップショット情報記憶部20からスナップショット情報SSDを取得する。スナップショット情報SSDの一例について、
図3を参照して説明する。
【0039】
[スナップショット情報の一例]
図3は、本実施形態のスナップショット情報SSDの構造の一例を示す図である。スナップショット情報SSDは、スナップショット情報IDと、シチュエーション情報と、単位意味情報とが互いに対応付けられている。
スナップショット情報SSDは、対象者ごと、かつタイミングごとに区分されて、スナップショット情報記憶部20に記憶されている。
例えば、スナップショット情報ID(SS11~SS13)は、対象者U01に関するスナップショット情報SSDである。スナップショット情報ID(SS21~SS23)は、対象者U02に関するスナップショット情報SSDである。同様に、スナップショット情報ID(SS31~SS32)は、対象者U03に関するスナップショット情報SSDである。
また、対象者U01に関するスナップショット情報SSDのうち、スナップショット情報ID(SS11)は、タイミングT01において生じた状況である単位意味情報M01を示している。
【0040】
図2に戻り、スナップショット情報取得部310は、取得したスナップショット情報SSDを、プロセス情報生成部320に出力する。
(ステップS120)プロセス情報生成部320は、ステップS110において取得されたスナップショット情報SSDに基づいて、プロセス情報PDを生成する。プロセス情報PDの一例について、
図4を参照して説明する。
【0041】
[プロセス情報の一例]
図4は、本実施形態のプロセス情報PDの構造の一例を示す図である。プロセス情報PDとは、スナップショット情報SSDを、対象者ごとに、タイミング情報に基づき時系列に並べた情報である。同図(A)には、対象者U01のプロセス情報PDを示す。同図(B)には、対象者U02のプロセス情報PDを示す。同図(C)には、対象者U03のプロセス情報PDを示す。
【0042】
より具体的には、プロセス情報生成部320は、スナップショット情報SSDの中から、特定の対象者(例えば、対象者U01)のスナップショット情報SSDを抽出する。プロセス情報生成部320は、抽出した対象者U01のスナップショット情報SSDを、タイミング情報が示す発生タイミングに基づいて、時系列に整列する。プロセス情報生成部320は、時系列に整列させた対象者U01のスナップショット情報SSDを、対象者U01についてのプロセス情報PDとして生成する。
プロセス情報生成部320は、他の対象者(例えば、対象者U02、対象者U03…)についても、同様にしてスナップショット情報SSDを時系列に整列することにより、プロセス情報PDを生成する。
プロセス情報生成部320は、生成した対象者ごとのプロセス情報PDを、プロセス情報記憶部40に記憶させる。
【0043】
(ステップS130)
図2に戻り、特異性判定部510は、プロセス情報PDの特異性を判定する。
具体的には、上述したように、特異性判定部510は、ステップS120において生成されたプロセス情報PDと、あらかじめ記憶されている基準情報とを比較して、プロセス情報PDが特異性を有しているか否かを判定する。
ここで、基準情報及びプロセス情報PDはいずれも、コンピュータが比較可能な形式(例えば、二値化されたデータ群)によって表現されている。このため、基準情報及びプロセス情報PDの内容が何を示しているのか(例えば、情報の意味)を、人間が直接的に理解することは困難である。
すなわち、特異性判定部510は、人間が直接的に理解することは困難なデータ形式であるプロセス情報PDについて、その特異性を直接的に判定する。換言すれば、特異性判定部510は、情報の意味についての人間の認知による定義(例えば、オントロジー)に基づかずに、コンピュータが直接的に比較可能なデータ形式によって、プロセス情報PDの特異性を判定する。
【0044】
(ステップS140)状態情報生成部520は、ステップS130において特異性がある判定されたプロセス情報PDについて、特異性の種類ごとに複数のグループに分類することにより、状態情報CDを生成する。ここで、特異性のグループとは、カゼの症状を例にすると、咳の症状があるグループ、鼻水の症状があるグループ、喉の痛みの症状があるグループ、などである。この一例の場合、特異性のことを、対象者の主訴的な状態と言い換えることもできる。状態情報CDの一例について
図5を参照して説明する。
【0045】
[状態情報の一例]
図5は、本実施形態の状態情報CDの構造の一例を示す図である。同図(A)には、第1グループ(例えば、咳の症状があるグループ)の状態情報CD1を示す。同図(B)には、第2グループ(例えば、鼻水の症状があるグループ)の状態情報CD2を示す。同図(C)には、第3グループ(例えば、喉の痛みの症状があるグループ)の状態情報CD3を示す。
【0046】
(ステップS150)
図2に戻り、構造化情報生成部530は、1以上の状態情報CDを組み合わせることにより、構造化情報MSを生成する。なお、本実施形態でいう構造化情報MSは、Meta(メタ)構造化情報、あるいは超構造化情報と表現してもよい。構造化情報MSの一例について、
図6を参照して説明する。
【0047】
[構造化情報の一例]
図6は、本実施形態の構造化情報MSの構造の一例を示す図である。
同図(A)は、構造化情報MS1の一例を示す。構造化情報MS1は、
図5で示した状態情報CDのうち、状態情報CD1と状態情報CD2と状態情報CD3とを組み合わせて生成されている。
同図(B)は、構造化情報MS2の一例を示す。構造化情報MS2は、
図5で示した状態情報CDのうち、状態情報CD1と状態情報CD2とを組み合わせて生成されている。
同図(C)は、構造化情報MS3の一例を示す。構造化情報MS3は、
図5で示した状態情報CDのうち、状態情報CD3を用いて生成されている。
【0048】
(ステップS160)
図2に戻り、意味付与部540は、ステップS150において生成された構造化情報MSに対して、認知結果記憶部70に記憶されている認知情報を付与することにより、意味マッチング構造化情報IMSを生成する。意味マッチング構造化情報IMSの一例について、
図7を参照して説明する。
【0049】
[意味マッチング構造化情報の一例]
図7は、本実施形態の意味マッチング構造化情報IMSの構造の一例を示す図である。上述したように、この一例において構造化情報MS1は、状態情報CD1(症状:咳のグループ)と状態情報CD2(症状:鼻水のグループ)と状態情報CD3(症状:喉の痛みのグループ)とを組み合わせて生成されている。この症状の組み合わせの場合、認知結果記憶部70には、診断名Aまたは診断名Bが該当するとして、解析対象となった情報(例えば、後述するコミュニケーション情報)から、認知結果が記憶されている。この場合、意味付与部540は、構造化情報MS1に対して、診断名Aまたは診断名Bを付与する。
同様にして、意味付与部540は、構造化情報MS2に対して診断名Cを付与し、構造化情報MS3に対して診断名Dを付与する。
【0050】
図2に戻り、意味付与部540は、認知情報を付与した意味マッチング構造化情報IMSを、構造化情報記憶部80に記憶させて、一連の処理を終了する。
【0051】
[当てはめモードでの情報処理システム1の構成]
次に、当てはめモードでの情報処理システム1の構成について、
図8を参照して説明する。なお、上述した認知モードにおいて説明した情報処理システム1の構成と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】
図8は、本実施形態の当てはめモードでの情報処理システム1の構成の一例を示す図である。当てはめモードにおいては、情報処理システム1は、プロセス補完装置90を備える点で、認知モードでの構成と異なる。
プロセス補完装置90は、コミュニケーション情報取得部910と、情報供給部920と、抽出部930と、提示部940と、をその機能部として備える。
【0053】
コミュニケーション情報取得部910は、利用者どうしのコミュニケーションの内容を示すコミュニケーション情報を取得する。
抽出部930は、取得されたコミュニケーション情報と、構造化情報MSとに基づいて、コミュニケーションの時系列において、構造化情報MSに基づいて補完すべき情報を補完情報として抽出する。
提示部940は、抽出された補完情報を利用者に提示する。
【0054】
情報供給部920は、提示部940が提示する補完情報が提示された結果得られる対象者の状態を示す情報を、スナップショット情報取得部310に与える。
当てはめモードでのより具体的な処理の流れについて、
図9を参照して説明する。
【0055】
[当てはめモードでの流れ]
図9は、本実施形態の当てはめモードでの処理の流れの一例を示す図である。この一例では、医師による患者の診察中において、情報処理システム1が診察ナビゲーションシステムとして利用される場合について説明する。この場合、情報処理システム1の利用者には、医師と患者とが含まれる。
【0056】
(ステップS210)コミュニケーション情報取得部910は、コミュニケーション情報を取得する。この一例において、コミュニケーション情報取得部910は、例えば収音部(マイク)や電子カルテシステムからの情報取得部などを備えている。コミュニケーション情報取得部910は、診察中の医師と患者との会話や電子カルテの記載内容などを、コミュニケーション情報として取得する。
【0057】
(ステップS220)コミュニケーション情報取得部910は、取得したコミュニケーション情報を、スナップショット情報生成装置10に対して出力する。スナップショット情報生成装置10は、コミュニケーション情報に基づいてスナップショット情報SSDを生成する。スナップショット情報記憶部20は、生成されたスナップショット情報SSDに基づいてプロセス情報PDを生成する。このステップS220において生成されたプロセス情報PDは、当てはめモードにおける医師と患者とのコミュニケーションの内容(つまり、リアルタイムにやり取りされる内容)のプロセスを示している。
【0058】
(ステップS230)抽出部930は、ステップS220においてスナップショット情報記憶部20が生成したプロセス情報PD(つまり、リアルタイムに生成されたプロセス情報PD)を取得する。抽出部930は、リアルタイムに生成されたプロセス情報PDと、構造化情報記憶部80に記憶されている意味マッチング構造化情報IMS(つまり、認知モードで生成された意味マッチング構造化情報IMS)とを比較対照する。抽出部930は、比較対照の結果に基づいて、コミュニケーションの時系列において、構造化情報MSに基づいて補完すべき情報を補完情報として抽出する。
【0059】
例えば、コンピュータ認知もしくは人間が認識可能な意味を与えた情報との対応において、血糖値があれば一致性が著しく向上するような場合、診察中の医師と患者との間で交わされるコミュニケーション情報に、血糖値(検査値)に関する情報が含まれていない場合、血糖値(検査値)を要求するように構成される。
また、例えば、診察中の医師と患者との間に、「昨日、咳が出始めた」「昨晩、そのまま寝た」「今朝、鼻水が出始めた」…などの症状に関する会話がなされたとする。
この場合、ステップS220において、タイミングT01「昨日」および単位意味情報M01「咳が出始めた」のスナップショット情報SSD1と、タイミングT03「今朝」及び単位意味情報M03「鼻水が出始めた」のスナップショット情報SSD2とが生成される。
さらに、ステップS220において、スナップショット情報SSD1及びスナップショット情報SSD2に基づいて、プロセス情報PDが生成される。このプロセス情報PDは、「昨日、咳が出始めた」(=タイミングT01、単位意味情報M01)「今朝、鼻水が出始めた」(=タイミングT03、単位意味情報M03)などの、症状の時間経過をしめしている。
抽出部930は、生成されたプロセス情報PDを検索キーにして、構造化情報記憶部80に記憶されている意味マッチング構造化情報IMSを検索する。この検索の結果、例えば、
図7に示す意味マッチング構造化情報IMSの一例の場合、同図(A)に示す意味マッチング構造化情報IMS1の「タイミングT01、単位意味情報M01」、「タイミングT03、単位意味情報M03」がヒットする。
抽出部930は、意味マッチング構造化情報IMS1を補完元の情報として取得する。抽出部930は、意味マッチング構造化情報IMS1が示すコミュニケーションの時系列において、タイミングT03の以降のタイミングT04~T08に対応付けられた情報を、補完情報として抽出する。例えば、抽出部930は、
図7(A)に示す診断名Aまたは診断名Bを、補完情報として抽出する。
【0060】
なお、上述した一例の場合、「タイミングT01、単位意味情報M01」「タイミングT03、単位意味情報M03」の経緯をたどる情報として、
図7(A)に示す意味マッチング構造化情報IMS2の「タイミングT01、単位意味情報M01」、「タイミングT03、単位意味情報M03」もヒットする。
この場合、抽出部930は、意味マッチング構造化情報IMS2も補完元の情報として取得する。抽出部930は、意味マッチング構造化情報IMS2が示すコミュニケーションの時系列において、タイミングT03の以降のタイミングT04~T05に対応付けられた情報を、補完情報として抽出する。例えば、抽出部930は、
図7(B)に示す診断名Cを補完情報として抽出する。
【0061】
また、上述した一例の場合において、医師と患者とがさらに会話を進めて「今、喉が痛くなり始めた」という会話がなされたとする。この場合、「今、喉が痛くなり始めた」に対応するプロセス情報PD「タイミングT07、単位意味情報M07」が生成される。この新たに生成されたプロセス情報PDを加えると、意味マッチング構造化情報IMS1はヒットするが、意味マッチング構造化情報IMS2はヒットしない。
この場合、抽出部930は、意味マッチング構造化情報IMS2を補完元の候補から外し、意味マッチング構造化情報IMS1を補完元の情報とすることにより、補完情報を抽出してもよい。例えば、抽出部930は、
図7(B)に示す診断名Cを除外し、
図7(A)に示す診断名Aまたは診断名Bを、補完情報として抽出する。
【0062】
(ステップS240)
図9に戻り、提示部940は、抽出部930が抽出した補完情報を利用者(この場合、医師)に提示する。具体的には、提示部940は、例えば液晶ディスプレイを備える表示装置2に接続されている。この場合、提示部940は、抽出部930が抽出した補完情報(例えば、診断名Aまたは診断名B)を、表示装置2に表示させる。
【0063】
(ステップS250)コミュニケーション情報取得部910は、提示部940が提示する補完情報が提示された結果得られる対象者の状態を示す情報(例えば、補完情報に基づく医師のさらなる問診の結果)を、コミュニケーション情報として取得する。
患者から了解を得られた場合など、コミュニケーション情報の提供条件を満たした場合には、情報供給部920は、コミュニケーション情報を新たなスナップショット情報SSDの生成元情報として、スナップショット情報生成装置10に与える。
この結果、医師と患者との新たな会話の情報によって、スナップショット情報記憶部20に記憶されるスナップショット情報SSDを更新することができる。このように構成することにより、より多くのスナップショット情報SSDを収集することができる。このように構成された情報処理システム1によれば、意味マッチング構造化情報IMSの精度をより高めることができる。
【0064】
以上説明したように、本実施形態の情報処理システム1によれば、プロセス情報生成装置30と構造化情報生成装置50とを備え、スナップショット情報SSDから構造化情報MSを生成する。
【0065】
一方、従来においては、情報の意味についての人間の認知による定義に基づいて、作業支援用のデータベースを生成することが提案されていた。しかしながら、人間の認知による定義に基づいてデータベースを生成する場合、情報に対して人間の認知を付与する作業が必要となり、膨大な作業工数が必要になるという課題があった。
【0066】
本実施形態の情報処理システム1によれば、人間が直接的に理解することは困難であるコンピュータ上のデータ形式のまま構造化情報MSを生成するため、情報に対して人間の認知を付与する作業を要せずに、構造化情報MSを生成することができる。
このため、情報処理システム1によれば、膨大な量のスナップショット情報SSDに基づいて構造化情報MSを生成することができる。
したがって、本実施形態の情報処理システム1によれば、人間が気づいていないような情報、あるいは人間が気づいているが情報量が多すぎて捕捉することが困難な情報についても、これらの情報をスナップショット情報SSDとして、構造化情報MSを生成することができる。このため、本実施形態の情報処理システム1によれば、構造化情報MSの量及び精度を向上させることができ、より適切な補完情報を提示することができる。
【0067】
また、本実施形態の情報処理システム1は、構造化情報MSに人間の認知を付与した意味マッチング構造化情報IMSを生成する。このように構成された情報処理システム1によれば、人間が直接的に理解することは困難であるデータ形式によって構造化情報MSが構成されていたとしても、人間が認知できる形式で情報を提供することができる。
したがって、本実施形態の情報処理システム1によれば、膨大な量のスナップショット情報SSDに基づいて構造化情報MSの量及び精度を向上させることと、構造化情報MSの内容を人間が理解できる形式で提示することができることとを、両立させることができる。
【0068】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した各実施形態に記載の構成を組み合わせてもよい。
【0069】
なお、上記の実施形態における各装置が備える各部は、専用のハードウエアにより実現されるものであってもよく、また、メモリおよびマイクロプロセッサにより実現させるものであってもよい。
【0070】
なお、各装置が備える各部は、メモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0071】
また、各装置が備える各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、制御部が備える各部による処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウエアを含むものとする。
【0072】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1…情報処理システム、10…スナップショット情報生成装置、20…スナップショット情報記憶部、30…プロセス情報生成装置、40…プロセス情報記憶部、50…構造化情報生成装置、60…基準情報記憶部、70…認知結果記憶部、80…構造化情報記憶部、90…プロセス補完装置