(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163853
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】トイレットロール及びトイレットロールの製造方法
(51)【国際特許分類】
A47K 10/16 20060101AFI20231102BHJP
D21H 27/00 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
A47K10/16 A
D21H27/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075044
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 光
(72)【発明者】
【氏名】大岡 康伸
(72)【発明者】
【氏名】大篭 幸治
【テーマコード(参考)】
2D135
4L055
【Fターム(参考)】
2D135AA02
2D135AA04
2D135AA07
2D135AB02
2D135AB13
2D135AD00
2D135AD01
2D135AD02
2D135CA01
2D135CA03
2D135DA02
2D135DA05
2D135DA06
2D135DA09
2D135DA13
2D135DA31
2D135DA34
4L055AJ06
4L055EA08
4L055FA16
4L055FA19
4L055GA29
(57)【要約】
【課題】嵩高な2プライ以上のトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールにおいて、吸水性、使用時の破れにくさ、シート及びロールそれぞれの手触り感がいずれも良好であり、かつ、交換頻度が少ないことを満たすトイレットロール及びトイレットロールの製造方法を提供する。
【解決手段】2プライ以上のトイレットペーパー1xを、ロール状に巻き取ったトイレットロール1であって、トイレットペーパー1xにおける、乾燥時のMD方向の引張強度と乾燥時のCD方向の引張強度との積の平方根GMTが1.7N/25mm以上4.8N/25mm以下、単位面積当たりの吸水量が200g/m
2以上420g/m
2以下、1プライの坪量が10g/m
2以上30g/m
2以下であり、ロールのロール密度が0.05g/cm
3以上0.17g/cm
3以下であることを特徴とする、トイレットロール1を提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2プライ以上のトイレットペーパーを、ロール状に巻き取ったトイレットロールであって、
前記トイレットペーパーにおける、乾燥時のMD方向の引張強度と乾燥時のCD方向の引張強度との積の平方根GMTが1.7N/25mm以上4.8N/25mm以下、単位面積当たりの吸水量が200g/m2以上420g/m2以下、1プライの坪量が10g/m2以上30g/m2以下であり、
ロールのロール密度が0.05g/cm3以上0.17g/cm3以下であることを特徴とする、トイレットロール。
【請求項2】
前記トイレットペーパーのTEA(引張エネルギー吸収量)が3J/m2以上15J/m2以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項3】
前記トイレットペーパーの比容積が4cm3/g以上20cm3/g以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項4】
前記トイレットペーパーの1プライの紙厚が100μm以上320μm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項5】
ロールの巻直径が100mm以上150mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項6】
ロールの巻長が17m以上44m以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項7】
ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記トイレットペーパーのサンプルに対し、ブレード付きロータを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサで測定したとき、前記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)が16dBV2rms以上41dBV2rms以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項8】
前記TSAにより取得したスペクトルのうち、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が6dBV2rms以上20dBV2rms以下であることを特徴とする、請求項7に記載のトイレットロール。
【請求項9】
前記TSAにより、前記試料台に設置した前記トイレットペーパーのサンプルに対し、前記ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記サンプルの上下方向の変形変位量で表される、剛性(D)の測定値が1mm/N以上4mm/N以下であることを特徴とする、請求項7に記載のトイレットロール。
【請求項10】
前記トイレットペーパーの単位重量当たりの吸水量が6.0g/g以上10.0g/g以下であることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項11】
前記トイレットペーパーがドライクレープ加工されていることを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロール。
【請求項12】
請求項1に記載のトイレットロールの製造方法であって、前記トイレットペーパーがTAD抄紙法によって製造されたことを特徴とする、請求項1に記載のトイレットロールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2プライ以上のトイレットペーパーを巻き取ったトイレットロール及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレットペーパー製品においては、吸水性を確保するため、嵩(比容積)が高いことが品質面で重要な要素となる。
【0003】
また、強度、柔らかさ(しなやかさと滑らかさとボリューム感の総合官能)といった要素も重要である。
【0004】
嵩高で柔らかな吸水性に優れたトイレットペーパーを得る方法として、抄紙工程の脱水乾燥工程において、湿紙をプレス脱水せずに通風乾燥するTAD(Through Air Drying;通風乾燥)方式が知られている。
また、縦強度と横強度の積の平方根(GMT)を所定の範囲とすること等で、破れにくさと手触り感を両立させる手法も知られている。
【0005】
そのようなトイレットペーパーの先行技術文献として、例えば、特許文献1には、約0.012ミリーメートル(0.005インチ)か、それ以上の高さを有する、6.45平方センチメートル(1平方インチ)あたり約10から約150の突出部を有し、機械横方向の伸長率が約9パーセントかそれ以上で、基本重量が約10から70グラム/平方メートルである、クレープ加工されていない通気乾燥されたティッシュシートが開示されている。
また、特許文献2には、2プライのトイレットペーパーであって、トイレットペーパーの長さ方向の引張エネルギー吸収量が4.0~10.0J/m2であり、乾燥時における、長さ方向の引張強度と長さ方向に直交する方向の引張強度との積の平方根が0.70~0.95N/15mmであり、トイレットペーパーの長さ方向の伸び率は、8.66~17.63%であり、トイレットペーパーの長さ方向のヤング率は、10~30GPaであることを特徴とするトイレットペーパーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3758702号公報
【特許文献2】特許第7013829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1のように通気乾燥して製造された嵩高なトイレットペーパーでは、特許文献2のGMTの範囲とすると、吸水性が高いことから使用時に破れやすくなる場合がある。逆に、破れを防ぐためにGMTを高くしすぎると、嵩高なトイレットペーパーがもつ手触り感(柔らかさ)を損なってしまう。
【0008】
また、嵩高なトイレットペーパーでは、交換頻度を少なくするために長尺とすると、嵩高なトイレットペーパーがもつ手触り感(柔らかさ)を損なってしまう。そのため、従来の吸水性が良好な、嵩高の2プライのトイレットペーパーでは、破れにくさと手触り感を全て両立させることが困難であった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、嵩高な2プライ以上のトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールにおいて、吸水性、使用時の破れにくさ、シート及びロールそれぞれの手触り感がいずれも良好であり、かつ、交換頻度が少ないことを満たすトイレットロールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者は鋭意検討を行い、2プライ以上のトイレットペーパーを、ロール状に巻き取ったトイレットロールにおいて、トイレットペーパーにおける乾燥時のMD方向の引張強度と乾燥時のCD方向の引張強度との積の平方根GMT、単位面積当たりの吸水量及び1プライの坪量と、ロールのロール密度をそれぞれ所定の数値範囲内とすることで、吸水性、使用時の破れにくさ、シート及びロールそれぞれの手触り感がいずれも良好であり、かつ、交換頻度が少ないことを満たすトイレットロールとすることができ、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
【0011】
(1)本発明の第1の態様は、2プライ以上のトイレットペーパーを、ロール状に巻き取ったトイレットロールであって、前記トイレットペーパーにおける、乾燥時のMD方向の引張強度と乾燥時のCD方向の引張強度との積の平方根GMTが1.7N/25mm以上4.8N/25mm以下、単位面積当たりの吸水量が200g/m2以上420g/m2以下、1プライの坪量が10g/m2以上30g/m2以下であり、ロールのロール密度が0.05g/cm3以上0.17g/cm3以下であることを特徴とする、トイレットロールである。
【0012】
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、前記トイレットペーパーのTEA(引張エネルギー吸収量)が3J/m2以上15J/m2以下であることを特徴とするものである。
【0013】
(3)本発明の第3の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、前記トイレットペーパーの比容積が4cm3/g以上20cm3/g以下であることを特徴とするものである。
【0014】
(4)本発明の第4の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、前記トイレットペーパーの1プライの紙厚が100μm以上320μm以下であることを特徴とするものである。
【0015】
(5)本発明の第5の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、ロールの巻直径が100mm以上150mm以下であることを特徴とするものである。
【0016】
(6)本発明の第6の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、ロールの巻長が17m以上44m以下であることを特徴とするものである。
【0017】
(7)本発明の第7の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記トイレットペーパーのサンプルに対し、ブレード付きロータを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサで測定したとき、前記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)が16dBV2rms以上41dBV2rms以下であることを特徴とするものである。
【0018】
(8)本発明の第8の態様は、(7)に記載のトイレットロールであって、前記TSAにより取得したスペクトルのうち、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が6dBV2rms以上20dBV2rms以下であることを特徴とするものである。
【0019】
(9)本発明の第9の態様は、(7)に記載のトイレットロールであって、前記TSAにより、前記試料台に設置した前記トイレットペーパーのサンプルに対し、前記ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記サンプルの上下方向の変形変位量で表される、剛性(D)の測定値が1mm/N以上4mm/N以下であることを特徴とするものである。
【0020】
(10)本発明の第10の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、前記トイレットペーパーの単位重量当たりの吸水量が6.0g/g以上10.0g/g以下であることを特徴とするものである。
【0021】
(11)本発明の第11の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、前記トイレットペーパーがドライクレープ加工されていることを特徴とするものである。
【0022】
(12)本発明の第12の態様は、(1)に記載のトイレットロールの製造方法であって、前記トイレットペーパーがTAD抄紙法によって製造されたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、嵩高な2プライ以上のトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールにおいて、吸水性、使用時の破れにくさ、シート及びロールそれぞれの手触り感がいずれも良好であり、かつ、交換頻度が少ないことを満たすトイレットロールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施形態に係るトイレットロールの外観を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
【0026】
なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0027】
<トイレットロール>
図1は、本発明の一実施形態に係るトイレットロール1の外観を示す斜視図である。本発明の一実施形態に係るトイレットロール1は、2プライ以上のトイレットペーパー1x(以下、単にシートとも称する)を、ロール状に巻き取ったトイレットロール1である。なお、トイレットペーパー1xは、流れ方向における略等間隔において、幅方向にミシン目を施されていることが好ましい(図示しない)。
なお、
図1に示すように、トイレットペーパー1xの表面のうち、ロール外側に指向した表面を表面1a(トイレットペーパー1xの表面)と称し、ロール中心部に指向した表面を裏面1b(トイレットペーパー1xの裏面)、巻き取られたトイレットペーパー1xの最外端部をトイレットペーパー1xの最外巻の端縁1eと称する。
【0028】
(巻長及び巻直径)
トイレットロール1の巻長は17m以上44m以下であることが好ましく、21m以上36m以下であることがより好ましく、27m以上33m以下であることが更に好ましい。巻長が17m未満であると、トイレットロール1の交換頻度が高くなる。巻長が44mを超えると、後述する巻直径DRが一定の範囲の場合、代わりにロール密度が高くなり、ロール製品としての手触り感に劣る。
また、トイレットロール1の巻直径DRは100mm以上150mm以下であることが好ましく、112mm以上138mm以下であることがより好ましく、117mm以上130mm以下であることが更に好ましい。巻直径DRが100mm未満であると嵩高のため結果として巻長が短くなり、交換頻度が高くなる。巻直径DRが150mmを超えると巻長が一定の範囲の場合、代わりに坪量が高くなり嵩高となりすぎてしまい、手触り感に劣る。
【0029】
巻長は、トイレットロール1のミシン目とミシン目の間のトイレットペーパー1xについて、10枚分の長さを実測する。その後、トイレットロール1におけるトイレットペーパー1xの枚数を実測し、巻長は10枚分の長さとトイレットペーパー1xの枚数から比例計算で求める。例えば、10枚分の長さが1.80m、トイレットペーパー1xの枚数が150枚の場合、1.80m×(150/10)=27mとなる。なお、トイレットロール1にミシン目がない場合は、実測して巻長を測定することができる。また、ロールの巻直径DRは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のトイレットロール1を測定し、測定結果を平均する。
【0030】
(シート長及びシート幅)
また、ミシン目とミシン目の間の長さ(トイレットペーパー1xのシート長)は、96mm以上130mm以下が好ましく、102mm以上126mm以下がより好ましく、108mm以上120mm以下が更に好ましい。さらに、トイレットペーパー1xのシート幅は、96mm以上130mm以下が好ましく、102mm以上126mm以下がより好ましく、108mm以上120mm以下が更に好ましい。シート長及びシート幅がそれぞれ上記の数値範囲内であることにより、本願のような吸水性に優れるトイレットロール1を使用する際、使用する面積が適正になり、多くの水を吸収することができる。
【0031】
(ロール重量)
さらに、トイレットロール1のロール重量は70g以上195g以下であることが好ましく、80g以上175g以下であることがより好ましく、90g以上160g以下であることが更に好ましい。ロール重量が上記の数値範囲内であることにより、吸水性及び使用時の破れにくさがいずれも良好であり、ロール製品としての手触りが良好で、かつ、交換頻度が少ないトイレットロール1とすることができる。
なお、上記数値範囲のロール質量は、コア(紙管)を含まないロール幅114mmあたりの1ロールの質量とする。ロール幅が114mmでない場合は、比例計算により114mmあたりの質量に換算する。
【0032】
(コア外径)
そして、本発明のトイレットロール1の芯の外径である、コア外径DIは、25mm以上48mm以下であることが好ましく、35mm以上46mm以下であることがより好ましく、37mm以上43mm以下であることが更に好ましい。コア外径DIが上記の数値範囲内であることにより、吸水性及び使用時の破れにくさがいずれも良好であり、ロール製品としての手触りが良好で、かつ、交換頻度が少ないトイレットロール1とすることができる。
コア外径DIは、ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定する。測定は、10個のトイレットロール1を測定し、測定結果を平均する。
【0033】
(ロール密度)
トイレットロール1のロール密度は0.05g/cm3以上0.17g/cm3以下であり、0.06g/cm3以上0.15g/cm3以下であることが好ましく、0.07g/cm3以上0.13g/cm3以下であることがより好ましい。トイレットロール1のロール密度が0.05g/cm3未満であると、交換頻度が高くなる(巻直径DRとトイレットペーパー1xの坪量が同じ場合はロール密度が低いほど巻長が短くなり、巻直径DRと巻長が同じ場合はロール密度が低いほどトイレットペーパー1xの坪量が低くなり、結果として一度の使用量が増えることになる)。トイレットロール1のロール密度が0.17g/cm3を超えると、ロール製品としての手触り感に劣る。
【0034】
ロール密度は、(ロール質量)÷(ロールの体積)で表される。ロール質量は、ロール幅114mmあたりのトイレットロール1の質量である。ロール体積は[{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア外径部分の断面積)]×ロール幅(114mmあたりに換算する)で表される。例えば、ロール幅114mmあたりのロール質量(コアを除く)が123g、巻直径125mm、コアの外径が39mmの場合、ロール密度=0.09g/cm3となる。なお、トイレットロール1にコアが無い場合は、中心孔の直径をコア外径DIとする。
【0035】
<トイレットペーパー>
本発明の一実施形態に係るトイレットペーパー1xに用いる原紙は、木材パルプ100質量%からなるものであってもよく、古紙パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプ、液体飲料用紙パック古紙等を含んでよいが、品質の観点から含有率が50質量%以下とすることが好ましく、好ましくは30質量%以下、更に好ましくは10質量%以下、最も好ましくは0質量%である。目標とする品質を得るためには、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)の含有率が10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、30質量%以上40質量%以下であることが更に好ましい。また、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)の含有率が40質量%以上90質量%以下であることが好ましく、50質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、60質量%以上70質量%以下であることが更に好ましい。
また、上述した紙料への添加剤としては、最終製品の要求品質に応じ、柔軟剤、嵩高剤、染料、分散剤、乾燥紙力増強剤、濾水向上剤、ピッチコントロール剤、吸水性向上剤等を用いることができる。なお、湿潤紙力増強剤は使用しないことが好ましいが、一時性湿潤紙力増強剤は使用してもよい。
【0036】
本発明の一実施形態に係るトイレットペーパー1xは、2プライ以上のものであるが、2プライ以上3プライ以下であることが好ましく、2プライであることがより好ましい。
なお、2プライ以上のトイレットペーパー1xにはエンボスが施されることが好ましいが、エンボスについては、表面(1a)マイクロエンボス+裏面(1b)マイクロエンボスのダブルエンボス、表面(1a)デコ(図柄=デコレーション)エンボス+裏面(1b)エンボスなし、表面(1a)デコエンボス+裏面(1b)マイクロエンボスのダブルエンボスといった組み合わせや、デコエンボスのシングルエンボス、あるいはエンボスなしの中から適宜選択できる。シート同士は、エンボス加工と同時、あるいは単独にて、グルー(糊)やナーリング(エッジエンボス)を用いて接合する。
【0037】
(坪量)
トイレットペーパー1xの1プライの坪量は、10g/m2以上30g/m2以下であり、12g/m2以上26g/m2以下であることが好ましく、14g/m2以上22g/m2以下であることがより好ましい。トイレットペーパー1xの坪量が10g/m2未満であると、トイレットペーパー1xが吸水性に劣る。トイレットペーパー1xの坪量が30g/m2を超えると、嵩高となりすぎてしまい、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。なお、トイレットペーパー1xの坪量はJIS P 8124に基づいて測定する。
【0038】
(紙厚)
トイレットペーパー1xの1プライの紙厚は100μm以上320μm以下であることが好ましく、120μm以上280μm以下であることがより好ましく、140μm以上240μm以下であることが更に好ましい。紙厚が100μm未満であると、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。紙厚が320μmを超えると、巻直径DRが一定の範囲の場合、嵩高となりすぎてしまい、トイレットロール1の交換頻度が多くなる。
紙厚はシックネスゲージ(株式会社尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定する。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取る。そして、2プライのトイレットペーパー1xを5組重ねて、10枚分として測定を行った後、10で割った数値を算出する。また、測定を10回繰り返して測定結果を平均したものを最終的な紙厚とする。なお、3プライのトイレットペーパーの場合は、3組重ねて9枚分、4プライのトイレットペーパーの場合は、3組重ねて12枚分として測定を行い、それぞれ1枚分の数値に換算して算出する。
【0039】
(比容積)
また、トイレットペーパー1xの比容積は4cm3/g以上20cm3/g以下であることが好ましく、5cm3/g以上18cm3/g以下であることがより好ましく、6cm3/g以上16cm3/g以下であることが更に好ましい。比容積が4cm3/g未満であると、トイレットペーパー1xの吸水性に劣る。比容積が20cm3/gを超えると、トイレットペーパー1xの吸水性は良好だが、嵩高となりすぎてしまい使用時に破れやすくなる。比容積は、トイレットペーパー1xの紙厚を坪量で割り、単位gあたりの容積cm3で表す。
【0040】
(DMDT及びDCDT)
トイレットペーパー1xの、JIS P 8113に基づく乾燥時におけるMD方向の引張強度DMDT(Dry Machine Direction Tensile Strength)は2.5N/25mm以上6.5N/25mm以下であることが好ましく、2.7N/25mm以上5.7N/25mm以下であることがより好ましく、3.1N/25mm以上4.5N/25mm以下であることが更に好ましい。また、乾燥時におけるCD方向の引張強度DCDT(Dry Cross Direction Tensile Strength)は1.1N/25mm以上3.5N/25mm以下であることが好ましく、1.3N/25mm以上3.0N/25mm以下であることがより好ましく、1.4N/25mm以上2.4N/25mm以下であることが更に好ましい。DMDTが2.5N/25mm未満であるか、又はDCDTが1.1N/25mm未満であると、いずれもトイレットペーパー1xが使用時に破れやすくなる。DMDTが6.5N/25mmを超えるか、又はDCDTが3.5N/25mmを超えると、いずれもトイレットペーパー1xの手触り感に劣る。
なお、この場合のMD方向及びCD方向とは、トイレットペーパー1xの製造時における製造方向(流れ方向)がMD方向であり、CD方向はMD方向に直交する方向である。
【0041】
また、トイレットペーパー1xの乾燥時におけるCD方向の引張強度(DCDT)に対する、乾燥時におけるMD方向の引張強度(DMDT)の比率(DMDT/DCDT)は1.0以上3.0以下であることが好ましく、1.2以上2.8以下であることがより好ましく、1.4以上2.6以下であることが更に好ましい。比率が上記の数値範囲内であることにより、使用時に破れにくく、かつ、手触り感が良好なトイレットペーパー1xとすることができる。
【0042】
そして、トイレットペーパー1xの乾燥時のMD方向の引張強度(DMDT)と乾燥時のCD方向の引張強度(DCDT)との積の平方根GMTは、1.7N/25mm以上4.8N/25mm以下であり、1.8N/25mm以上4.1N/25mm以下であることが好ましく、2.0N/25mm以上3.3N/25mm以下であることがより好ましい。GMTが1.7N/25mm未満であると、トイレットペーパー1xが嵩高となって吸水量が高くなりすぎてしまい、使用時に破れやすくなる。GMTが4.8N/25mmを超えると、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。
なお、乾燥時の各々の方向の引張強度は、いずれもJIS P 8113に準拠して測定され、GMTはそれらの引張強度の積の平方根として求める。試験片幅は25mm、引張速度は300mm/minの条件で、製品プライ数のまま測定する。
【0043】
(引張エネルギー吸収量)
なお、トイレットペーパー1xのTEA(引張エネルギー吸収量)は3J/m2以上15J/m2以下であることが好ましく、4J/m2以上11J/m2以下であることがより好ましく、5J/m2以上9J/m2以下であることが更に好ましい。TEAが3J/m2未満であると、トイレットペーパー1xが嵩高のため伸びにくく、使用時に破れやすくなる。TEAが15J/m2を超えると、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。
TEAは、上述した引張強度の測定と同様の方法で測定でき、測定時に試験片が破断するまでの引張荷重及び伸びをプロットしておき、引張荷重-伸び曲線より引張エネルギー吸収量を算出する。ただし試験片幅は15mm、引張速度は50mm/minの条件で、製品プライ数のまま測定する。
【0044】
(吸水量)
また、トイレットペーパー1xの単位面積当たりの吸水量が200g/m2以上420g/m2以下であり、220g/m2以上400g/m2以下であることが好ましく、240g/m2以上380g/m2以下であることがより好ましい。単位面積当たりの吸水量が200g/m2未満であると、トイレットペーパー1xの吸水性に劣る。単位面積当たりの吸水量が420g/m2を超えると、吸水性は良好だが、坪量が高くなった結果嵩高となりすぎてしまい、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。
また、トイレットペーパー1xの単位重量当たりの吸水量が6.0g/g以上10.0g/g以下であることが好ましく、6.4g/g以上9.6g/g以下であることがより好ましく、6.8g/g以上9.2g/g以下であることが更に好ましい。単位重量当たりの吸水量が6.0g/g未満であると、トイレットペーパー1xの吸水性に劣る。単位重量当たりの吸水量が10.0g/gを超えると、トイレットペーパー1xの吸水性は良好だが、使用時に破れやすくなる。
なお、トイレットペーパー1xの各吸水量は以下のように測定する。
【0045】
まず、トイレットロール1を、温度23℃、湿度50%の環境下で24時間以上保管する。次に、トイレットロール1から、1組(2プライ)のサンプルサイズが幅方向80mm×流れ方向100mmの試験片を採取し、重量を測定する。その後、この試験片をステンレス製の網(東急ハンズネットストア Eggs ステン金網10メッシュ 100mm×200mm、線径0.5mm、以降は網とする)に載せる。この時、サンプルの幅方向(80mm)が網のサイズ100mmに平行になるようにし、また、サンプルの流れ方向(100mm)が網のサイズ200mmに平行になるようにし、サンプルが網からはみ出ないように置く。次に、蒸留水の深さが1cm以上になるように、バットに蒸留水を溜める。
その後、試験片と網を静かにバットに沈め含浸させる。この時、試験片は水面に浮いても問題ない。含浸させてから10秒後、サンプルが網からはみ出ないように網を試験片と共に空気中に静かに引き上げ、10秒間静置させる。その後、網を90度傾け、余剰の水分を落とす(除去する)。この時、サンプルは金網に貼りついた状態となるので、90度傾けても、サンプルが落ちることはない。なお、90度傾ける際に、サンプルの上下方向がサンプルの流れ方向になるようにする。
そして、90度傾けた状態で120秒間静置させる。120秒後、サンプルを網から剥がし、重量を測定する。2プライのサンプルについて、含浸前のサンプル重量、含浸後のサンプル重量から吸水量を算出する(下記例)。測定を5回繰り返し、値を平均する。なお、以上の作業はすべて、温度23℃、湿度50%の環境下で行うものとする。また、サンプルを採取する際は、ミシン目を含まない部分から採取する。ミシン目の間隔が100mm以下の場合は、ミシン目を含んでも良い。
(計算例)
含浸前のサンプル重量(サンプルサイズ 80mm×100mm):0.32g
含浸後のサンプル重量:2.08g
吸水量=(含浸後のサンプル重量)-(含浸前のサンプル重量)=1.76(水g/紙0.008m2)=220g/m2(1m2あたりの吸水量)
吸水量=(含浸後のサンプル重量)-(含浸前のサンプル重量)=1.76(水g/紙0.32g)=5.5g/g(1gあたりの吸水量=(1m2あたりの吸水量/2プライの坪量))
【0046】
(TSAによる測定値)
本発明の一実施形態に係るトイレットロール1において、ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置したトイレットペーパー1xのサンプルに対し、ブレード付きロータを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサで測定したとき、前記TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)が16dBV2rms以上41dBV2rms以下であることが好ましく、17.5dBV2rms以上35dBV2rms以下であることがより好ましく、19dBV2rms以上30dBV2rms以下であることが更に好ましい。TS750が16dBV2rms未満であると、トイレットペーパー1xの強度が低くなって吸水した時に破れやすくなる。TS750が41dBV2rmsを超えると、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。
【0047】
また、TSAにより取得したスペクトルのうち、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が6dBV2rms以上20dBV2rms以下であることが好ましく、7dBV2rms以上17dBV2rms以下であることがより好ましく、8dBV2rms以上14dBV2rms以下であることが更に好ましい。TS7が6dBV2rms未満であると、トイレットペーパー1xの強度が低くなって吸水した時に破れやすくなる。TS7が20dBV2rmsを超えると、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。
【0048】
さらに、本発明の一実施形態に係るトイレットロール1において、TSAにより、試料台に設置したトイレットペーパー1xのサンプルに対し、ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間でのサンプルの上下方向の変形変位量で表される、剛性(D)の測定値が、1mm/N以上4mm/N以下であることが好ましく、1.4mm/N以上3.7mm/N以下であることがより好ましく、1.6mm/N以上3.4mm/N以下であることが更に好ましい。Dの測定値が1mm/N未満であると、トイレットペーパー1xの手触り感に劣る。Dの測定値が4mm/Nを超えると、トイレットペーパー1xが嵩高となって吸水量が高くなりすぎてしまい、使用時に破れやすくなる。
【0049】
このときのTS7、TS750及びDの値は、ティシューソフトネス測定装置TSA(emtec社製;Tissue Softness Analyzer)により2プライのトイレットペーパーを測定した各数値であり、TS7の値が低いほど、柔らか感やふんわり感(表面ソフトネス及びバルクソフトネス)に優れ、TS750の値が低いほど、滑らかさに優れ、また、Dの値が大きいほど、しなやかさに優れる。
【0050】
なお、ティシューソフトネス測定装置TSAを使用したTS7、TS750及びDのそれぞれの値の測定方法や、用いられる測定装置については、例えば、特開2013-236904号公報により詳細に記載されている。ティッシュソフトネス測定装置TSAを使用した各種測定方法については、上記の特許文献を参照されたい。
【0051】
<トイレットロールの製造方法>
トイレットペーパー1x及びトイレットロール1の製造工程に関しては、抄紙工程を経て、原紙を重ね、必要であればエンボス加工を行った後、ロールに巻き取ることで製造することができる。また、原紙にエンボス処理を行ってから重ね、ロールに巻き取ってもよい。
なお、トイレットペーパー1xは、TAD抄紙法によって製造されることが好ましい。TAD抄紙法とは、抄紙工程の脱水乾燥工程において、湿紙をプレス脱水せずに通風乾燥する方法であり、TAD抄紙法によって製造されることで、嵩高で柔らかな吸水性に優れたトイレットペーパー1xとすることができる。また、トイレットペーパー1xはドライクレープ加工されていることが好ましい。ドライクレープ加工されることで、嵩高で手触り感が良好な、吸水性に優れたトイレットペーパー1xとすることができる。
【0052】
以上説明したとおり、本実施形態によれば、嵩高な2プライ以上のトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールにおいて、吸水性、使用時の破れにくさ、シート及びロールそれぞれの手触り感がいずれも良好であり、かつ、交換頻度が少ないことを満たすトイレットロール1を提供することができる。
【実施例0053】
以下の実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
【0054】
表1及び表2に示す各条件において、実施例1~15及び比較例1~9のそれぞれのトイレットペーパー(シート)及びトイレットロールを作製し、以下の評価を行った。なお、各評価はJIS P8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に行った。また、下記の評価以外の各パラメーターは、上述した基準又は測定方法に従って行った。
【0055】
(シートの手触り感)
モニター30人がトイレットペーパー(シート)を直接手で触ったときの手触り感(柔らかさ、滑らかさ)を評価した。手触り感が良いと評価したモニターの人数によって、5段階で評価した。
◎:手触り感が良いと評価したモニターが、28名以上
〇:手触り感が良いと評価したモニターが、24~27名
△:手触り感が良いと評価したモニターが、18~23名
×:手触り感が良いと評価したモニターが、13~17名
××:手触り感が良いと評価したモニターが、12名以下
【0056】
(吸水性)
上述した吸水量(単位面積当たり)の測定を行って評価した。評価基準は以下の4段階で行った。
◎:吸水量が240g/m2以上
〇:吸水量が220~239g/m2
△:吸水量が200~219g/m2
×:吸水量が199g/m2以下
【0057】
(使用時の破れにくさ)
モニター30人が温水洗浄便座を使用後、トイレットペーパー(シート)で水を拭き取る評価を行った。トイレットペーパーが破れにくいと評価したモニターの人数によって、5段階で評価した。
◎:破れにくいと評価したモニターが、28名以上
〇:破れにくいと評価したモニターが、24~27名
△:破れにくいと評価したモニターが、18~23名
×:破れにくいと評価したモニターが、13~17名
××:破れにくいと評価したモニターが、12名以下
【0058】
(ロール製品としての手触り感)
モニター30人がトイレットロール(製品)を直接手で触ったときの手触り感を評価した。手触り感が良いと評価したモニターの人数によって、4段階で評価した。
◎:手触り感が良いと評価したモニターが、28名以上
〇:手触り感が良いと評価したモニターが、24~27名
△:手触り感が良いと評価したモニターが、18~23名
×:手触り感が良いと評価したモニターが、17名以下
【0059】
(交換頻度の少なさ)
モニター30人が1ロールのトイレットペーパー(シート)を使い切るまでの期間を測定し、ロールの交換頻度の少なさ(交換頻度が少ないという事は、ロールが長持ちすることを意味する)を評価した。ロールの交換頻度が少ないと評価したモニターの人数によって、4段階で評価した。
◎:交換頻度が少ないと評価したモニターが、28名以上
〇:交換頻度が少ないと評価したモニターが、24~27名
△:交換頻度が少ないと評価したモニターが、18~23名
×:交換頻度が少ないと評価したモニターが、17名以下
【0060】
表1に、各実施例の条件及び評価結果を示し、表2に、各比較例の条件及び評価結果を示す。なお、各評価が△以上である場合は製品として可である。
【0061】
【0062】
【0063】
以上より、本実施例によれば嵩高な2プライ以上のトイレットペーパーをロール状に巻き取ったトイレットロールにおいて、吸水性、使用時の破れにくさ、シート及びロールそれぞれの手触り感がいずれも良好であり、かつ、交換頻度が少ないことを満たすトイレットロールが得られることが少なくとも確認された。