(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163868
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231102BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
G06Q50/10
G01C21/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075071
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】兵藤 安昭
(72)【発明者】
【氏名】西田 浩二
【テーマコード(参考)】
2F129
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129DD20
2F129DD34
2F129DD39
2F129DD49
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF20
2F129HH04
2F129HH12
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH21
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】電気自動車の利用者の利便性を向上させること。
【解決手段】情報提供装置10は、利用者の利用者情報を収集し、利用者情報が示す履歴情報に基づいて利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出し、算出した余剰電力量を含む電力量情報を他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する。このとき、情報提供装置10は、履歴情報と提供可能な電力量との関係性を学習した機械学習モデルを用いて余剰電力量を算出する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の利用者情報を収集する収集部と、
前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する算出部と、
算出された前記余剰電力量を含む電力量情報を、前記他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する通知部と、
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記算出部は、
前記利用者の目的地までに必要な電力量を減算することによって前記余剰電力量を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記目的地を推定する推定部、
をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記余剰電力量が所定の上限値以上の電気自動車を特定する特定部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記通知部は、
前記電気自動車の前記余剰電力量が所定の下限値未満の場合には、前記利用者に対して前記他の利用者の前記電力量情報を通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記通知部は、
前記利用者情報が示す位置情報に基づく供給場所を含む前記電力量情報を、前記他の利用者に対して通知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記電気自動車が前記他の電気自動車に対して供給した電力量に応じて、前記利用者に対して所定の対価を付与する付与部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記算出部は、
履歴情報と供給可能な電力量との関係性を学習した機械学習モデルを用いて、前記余剰電力量を算出する、
ことを特徴とする請求項1から7のうちいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項9】
情報提供装置によって実行される情報提供方法であって、
利用者の利用者情報を収集する収集工程と、
前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する算出工程と、
算出された前記余剰電力量を含む電力量情報を、前記他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する通知工程と、
を含むことを特徴とする情報提供方法。
【請求項10】
利用者の利用者情報を収集する収集手順と、
前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する算出手順と、
算出された前記余剰電力量を含む電力量情報を、前記他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する通知手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、専らバッテリの電力を動力源とする第1車両の位置情報と、第1車両のバッテリに電力を供給または第1車両が利用するバッテリを運搬する第2車両の位置情報と、第1車両がバッテリを充電可能な充電施設の位置情報とを参照して、付近に充電施設が存在しない第1車両の近くに第2車両を向かわせる処理を実行する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術は、電気自動車の利用者の利便性を向上させる上で改善の余地がある。例えば、上記の従来技術では、各利用者の電気自動車が提供可能な電力量に関する情報を提供することは難しい。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、電気自動車の利用者の利便性を向上させる情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報提供装置は、利用者の利用者情報を収集する収集部と、前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する算出部と、算出された前記余剰電力量を含む電力量情報を、前記他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する通知部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る情報提供方法は、情報提供装置によって実行される情報提供方法であって、利用者の利用者情報を収集する収集工程と、前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する算出工程と、算出された前記余剰電力量を含む電力量情報を、前記他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する通知工程と、を含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る情報提供プログラムは、利用者の利用者情報を収集する収集手順と、前記利用者情報が示す履歴情報に基づいて、前記利用者が利用する電気自動車が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する算出手順と、算出された前記余剰電力量を含む電力量情報を、前記他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する通知手順と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、電気自動車の利用者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報提供システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報提供装置の構成例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る電力量情報記憶部の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る対価情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムを実施するための形態(以下、実施形態)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により、本願に係る情報提供装置、情報提供方法および情報提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
〔実施形態〕
以下に、実施形態に係る情報提供システム100の構成、情報提供装置10の構成、情報提供処理の流れを順に説明し、最後に実施形態の効果を説明する。
【0013】
〔1.情報提供システム100の構成〕
図1を用いて、実施形態に係る情報提供システム100の処理を説明する。
図1は、実施形態に係る情報提供システム100の構成例を示す図である。以下では、情報提供システム100の構成例、情報提供システム100の処理、情報提供システム100の効果の順に説明する。
【0014】
(1-1.情報提供システム100の構成例)
図1に示した情報提供システム100は、情報提供装置10と利用者端末20(20A、20B)と電気自動車30(30A、30B)を有する。ここで、情報提供装置10と利用者端末20とは、図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、情報提供システム100には、複数台の情報提供装置10、3台以上の利用者端末20または3台以上の電気自動車30が含まれてもよい。
【0015】
(1-1-1.情報提供装置10)
情報提供装置10は、利用者端末20との間でデータの送受信を行う装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
図1の例では、情報提供装置10がサーバ装置により実現される場合を示す。
【0016】
(1-1-2.利用者端末20)
利用者端末20は、電気自動車30を利用する利用者U(UA、UB)によって使用されるデバイス(コンピュータ)である。利用者端末20Aは、利用者UAによる操作を受け付ける。また、利用者端末20Bは、利用者UBによる操作を受け付ける。なお、利用者端末20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1の例では、利用者端末20がスマートフォンにより実現される場合を示す。
【0017】
以下では、利用者端末20を利用者Uと表記する場合がある。すなわち、利用者Uを利用者端末20と読み替えることもできる。また、利用者Uを複数の対象者を表わすものとして使用することがある。
【0018】
(1-1-3.電気自動車30)
電気自動車30は、利用者U(UA、UB)によって使用される電気をエネルギー源とし、電動機(電気モーター)で走行する自動車である。電気自動車30Aは、利用者UAにより使用される。また、電気自動車30Bは、利用者UBにより使用される。さらに、電気自動車30Aと電気自動車30Bとは、相互に電力量を供給することができる。また、電力の供給元である電気自動車30を電気自動車30A、電力の供給先である電気自動車30を電気自動車30Bとして使用することがある。
【0019】
(1-2.情報提供システム100の処理)
以下に、情報提供システム100の処理として、ステップS1~S5の処理について説明する。なお、下記のステップS1~S5は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS1~S5のうち、省略される処理があってもよい。
【0020】
(1-2-1.ステップS1の処理)
情報提供システム100において、第1に、情報提供装置10は、利用者U(UA、UB)の利用者端末20(20A、20B)から、利用者情報を収集する(ステップS1)。ここで、利用者情報とは、利用者属性、位置情報、履歴情報等を含む情報である。例えば、利用者属性は、利用者Uの性別、年齢、年代、職業、年収、居住地、既婚・未婚の別、子供の有無、利用者Uの動画像、利用者Uが興味関心を有するカテゴリ等を含む情報である。また、履歴情報は、利用者Uのウェブサイト上での検索履歴・閲覧履歴、インターネットショッピングでの購買履歴、利用者Uの移動履歴等の行動履歴全般を含む情報である。また、位置情報は、利用者Uの利用者端末20から収集された利用者Uの現在位置、移動速度、移動手段等を示す情報である。さらに、利用者情報は、利用者端末20の画面情報、利用者Uの生体情報等を含む情報であってもよく、特に限定されない。
【0021】
(1-2-2.ステップS2の処理)
情報提供システム100において、第2に、情報提供装置10は、利用者Uの履歴情報から利用者Uの目的地を推定する(ステップS2)。例えば、情報提供装置10は、利用者Uの移動履歴と位置情報とを利用者端末20から取得し、利用者Uが電気自動車30を利用して向かっている目的地を推定する。
【0022】
(1-2-3.ステップS3の処理)
情報提供システム100において、第3に、情報提供装置10は、利用者Uが利用する電気自動車30が供給可能な余剰電力量を算出する(ステップS3)。例えば、情報提供装置10は、ステップS2の処理によって推定された目的地までに必要な電力量(必要電力量)を算出し、現時点で残存している電力量(残存電力量)から必要電力量を減算することによって、余剰電力量を算出する。
【0023】
このとき、情報提供装置10は、利用者Uの利用者端末20や電気自動車30から残存電力量を取得してもよいし、利用者Uの移動履歴と位置情報とを用いて残存電力量を算出してもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uの移動履歴と位置情報とを用いて必要電力量を算出してもよい。
【0024】
上記のステップS3において、情報提供装置10は、学習済みの機械学習モデルを用いて余剰電力量を算出することができる。例えば、情報提供装置10は、履歴情報と供給可能な電力量との関係性を学習したDNN(Deep Neural Network)等の機械学習モデルを用いて、利用者Uの電気自動車30の余剰電力量を算出する。なお、情報提供装置10は、ルールベースで余剰電力量を算出してもよい。
【0025】
また、情報提供装置10は、算出した余剰電力量をもとに、余剰電力量が所定の上限値以上の電気自動車30を特定することもできる。例えば、情報提供装置10は、利用者UAの電気自動車30Aの余剰電力量が所定の上限値以上であり、利用者UBの電気自動車30Bに供給可能な電力量を保持することを特定する。一方、情報提供装置10は、算出した余剰電力量をもとに、余剰電力量が所定の下限値未満の電気自動車30を特定することもできる。例えば、情報提供装置10は、利用者UBの電気自動車30Bの余剰電力量が所定の下限値未満であり、目的地に到達するまでに電力供給をする必要があることを特定する。
【0026】
(1-2-4.ステップS4の処理)
情報提供システム100において、第4に、情報提供装置10は、算出した電気自動車30の余剰電力量を含む電力量情報を、利用者Uに対して通知する(ステップS4)。例えば、情報提供装置10は、利用者UAの電気自動車30Aの余剰電力量を含む電力量情報を、電気自動車30Bを利用する利用者UBの利用者端末20Bに通知する。同様にして、情報提供装置10は、利用者UBの電気自動車30Bの余剰電力量を含む電力量情報を、電気自動車30Aを利用する利用者UAの利用者端末20Aに通知する。
【0027】
このとき、情報提供装置10は、利用者UAの電気自動車30Aの余剰電力量が所定の上限値以上であって、利用者UBの電気自動車30Bの余剰電力量が所定の下限値未満の場合には、利用者UAの利用者端末20Aに対して「利用者UBが電力供給必要」、利用者UBの利用者端末20Bに対して「利用者UAが電力供給可能」等のメッセージを含む電力量情報を通知してもよい。さらに、情報提供装置10は、利用者UAと利用者UBとの位置情報を取得し、電気自動車30Aと電気自動車30Bとの間で電力供給を行う供給場所を設定し、当該供給場所を含む電力量情報を利用者端末20Aおよび利用者端末20Bに通知することもできる。
【0028】
また、情報提供装置10は、利用者間の電力供給が行われた場合には、供給元である利用者Uに対して電力供給の対価を付与する。例えば、情報提供装置10は、利用者UAの電気自動車30Aから利用者UBの電気自動車30Bに対して100ワット時の電力量が供給された場合には、利用者UAに対して100ワット時に対応する対価を付与する。このとき、情報提供装置10は、利用者UAに対して付与する対価として、電気ステーション、他の電気自動車30、充電専用車等から、100ワット時に対応する電力供給を無料で受けられるポイントを付与してもよい。さらに、情報提供装置10は、上記のポイントを供給先である利用者UBから供給元である利用者UAに対して移行してもよい。上記のように、情報提供装置10は、利用者U(UA、UB)の対価に関する対価情報を管理する。
【0029】
(1-2-5.ステップS5の処理)
情報提供システム100において、第5に、情報提供装置10は、算出した余剰電力量を学習する(ステップS5)。例えば、情報提供装置10は、消費される電力の効率が改善した情報が機械学習モデルに入力された場合には、余剰電力量がより高い数値として出力されるように、バックプロパゲーション等を用いて学習する。また、情報提供装置10は、消費される電力の効率が悪化した情報が機械学習モデルに入力された場合には、余剰電力量がより低い数値として出力されるように、バックプロパゲーション等を用いて学習する。
【0030】
(1-3.情報提供システム100の効果)
以下では、情報提供システム100の処理の概要を説明した上で、情報提供システム100の効果について説明する。
【0031】
(1-3-1.概要)
情報提供システム100では、情報提供装置10は、利用者U(UA、UB)の利用者情報を収集し、利用者情報が示す履歴情報に基づいて利用者U(UA、UB)の目的地を推定し、利用者情報が示す履歴情報に基づいて利用者UAの電気自動車30Aが電気自動車30Bに対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出し、算出した余剰電力量を含む電力量情報を、電気自動車30Bを利用する利用者UBに対して通知する。このとき、情報提供装置10は、履歴情報と提供可能な電力量との関係性を学習した機械学習モデルを用いて、利用者Uの余剰電力量を算出する。また、情報提供装置10は、電気自動車30Aが電気自動車30Bに対して供給した電力量に応じて、利用者UAに対して所定の対価を付与することもできる。
【0032】
(1-3-2.効果)
上述してきたように、情報提供システム100では、電気自動車の普及とともに顕在化してきている充電設備のインフラ不足を解消し、電気自動車の充電渋滞、電池切れ等の発生を軽減することによって、電気自動車の利用者の利便性を向上させることができる。
【0033】
〔2.情報提供装置10の構成〕
図2を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報提供装置10の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、情報提供装置10は、通信部11、記憶部12および制御部13を有する。なお、情報提供装置10は、情報提供装置10の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0034】
(2-1.通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定の通信網(ネットワーク)と有線または無線で接続され、各種装置との間で情報の送受信を行う。
【0035】
(2-2.記憶部12)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部12は、
図2に示すように、利用者情報記憶部12a、電力量情報記憶部12bおよび対価情報記憶部12cを有する。そして、記憶部12は、制御部13が動作する際に参照する各種情報や、制御部13が動作した際に取得した各種情報を記憶する。
【0036】
(2-2-1.利用者情報記憶部12a)
利用者情報記憶部12aは、利用者Uに関する各種の情報(利用者情報)を記憶する。ここで、
図3を用いて、利用者情報記憶部12aが記憶する情報の一例を説明する。
図3は、実施形態に係る利用者情報記憶部の一例を示す図である。
図3の例において、利用者情報記憶部12aは、「利用者ID」、「利用者属性」、「履歴情報」、「位置情報」といった項目を有する。
【0037】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。「利用者属性」は、事前に登録された利用者Uの分類に寄与する情報であって、利用者Uの性別、年齢、年代、職業、年収、居住地、既婚・未婚の別、子供の有無、利用者Uの動画像、利用者Uが興味関心を有するカテゴリ等を含む情報である。「履歴情報」は、購買履歴、閲覧履歴、検索履歴、移動履歴、通信履歴等の情報である。「位置情報」は、利用者Uの利用者端末20から収集された利用者Uの現在位置、移動速度、移動手段等を示す情報である。
【0038】
図3では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者Uについて、利用者属性が「利用者属性#1」、履歴情報が「履歴情報#1」、位置情報が「位置情報#1」である例を示す。
【0039】
(2-2-2.電力量情報記憶部12b)
電力量情報記憶部12bは、後述する制御部13の通知部13eによって通知される電力量情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、電力量情報記憶部12bが記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る電力量情報記憶部12bの一例を示す図である。
図4の例において、電力量情報記憶部12bは、「利用者ID」、「自動車ID」、「余剰電力量」、「供給場所」といった項目を有する。
【0040】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。「自動車ID」は、利用者Uが利用する電気自動車30を識別するための識別情報を示す。「余剰電力量」は、後述する制御部13の算出部13cによって算出された利用者Uの利用する電気自動車30が供給可能な電力量である。「供給場所」は、供給元の利用者UAと供給先の利用者UBとの間で、電力供給を行う場所を示す情報である。
【0041】
図4では、利用者ID「UID#1」で識別される利用者Uが利用する自動車ID「CID#1」電気自動車30について、余剰電力量が「訪問者属性#1」、供給場所が「供給場所#1」である例を示す。
【0042】
(2-2-3.対価情報記憶部12c)
対価情報記憶部12cは、後述する制御部13の付与部13fによって付与される利用者Uに対する電力供給の対価を記憶する。ここで、
図5を用いて、対価情報記憶部12cが記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る対価情報記憶部12cの一例を示す図である。
図5の例において、対価情報記憶部12cは、「利用者ID」、「対価情報」といった項目を有する。
【0043】
「利用者ID」は、利用者Uを識別するための識別情報を示す。「対価情報」は、電気ステーション、他の電気自動車30、充電専用車等から、利用者Uが供給した電力量に応じて電力供給を無料で受けられるポイント等を示す情報である。
【0044】
図5では、利用者ID「UID#1」によって識別される利用者Uについて、対価情報が「対価情報#1」である例を示す。
【0045】
(2-3.制御部13)
制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0046】
図2に示すように、制御部13は、収集部13a、推定部13b、算出部13c、特定部13d、通知部13e、付与部13fおよび学習部13gを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部13の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部13が有する各処理部の接続関係は、
図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0047】
(2-3-1.収集部13a)
収集部13aは、利用者U(UA、UB)の利用者情報を収集する。例えば、収集部13aは、利用者情報として、利用者Uにおける利用者属性(例:性別、年齢、年代、職業、年収、居住地、既婚・未婚の別、子供の有無、利用者Uの動画像、利用者Uが興味関心を有するカテゴリ)、履歴情報(例:購買履歴、閲覧履歴、検索履歴、移動履歴、通信履歴)、位置情報(例:現在位置、移動速度、移動手段)等を利用者Uの利用者端末20から収集する。なお、収集部13aは、収集した利用者情報を利用者情報記憶部12aに格納する。
【0048】
(2-3-2.推定部13b)
推定部13bは、利用者情報が示す履歴情報に基づいて、目的地を推定する。例えば、推定部13bは、利用者Uの移動履歴(例:経路情報、登録情報)、位置情報(例:現在位置、移動速度、移動手段)等、利用者Uが電気自動車30を利用して向かっている目的地を推定する。このとき、推定部13bは、ホテルの予約メールや過去に同時刻に訪問した場所等のパターン認識によって目的地を推定することができる。
【0049】
(2-3-3.算出部13c)
算出部13cは、利用者情報が示す履歴情報に基づいて、利用者Uが利用する電気自動車30が他の電気自動車に対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出する。例えば、算出部13cは、利用者Uの目的地までに必要な電力量を減算することによって余剰電力量を算出する。このとき、算出部13cは、推定部13bによって推定された目的地までに必要な電力量(必要電力量)を算出し、現時点で残存している電力量(残存電力量)から必要電力量を減算することによって、余剰電力量を算出する。
【0050】
このとき、算出部13cは、利用者Uの利用者端末20や電気自動車30から残存電力量を取得してもよいし、利用者Uの移動履歴と位置情報とを用いて残存電力量を算出してもよい。また、情報提供装置10は、利用者Uの移動履歴と位置情報とを用いて必要電力量を算出してもよい。さらに、情報提供装置10は、天候情報(例:雨、猛暑)、目的地までのルート情報(例:道路状況、地形情報、渋滞情報)、時間帯(例:朝、昼、夜)等を用いて必要電力量を算出してもよい。
【0051】
算出する手法について説明すると、算出部13cは、履歴情報と提供可能な電力量との関係性を学習した機械学習モデルを用いて、余剰電力量を算出する。また、算出部13cは、ルールベースで余剰電力量を算出してもよい。
【0052】
算出する数値について説明すると、算出部13cは、電気自動車30が他の電気自動車に供給可能な余剰電力量をワット時単位の数値で算出する。また、算出部13cは、他の電気自動車に供給可能な余剰電力量をフル充電時のパーセンテージで算出してもよく、算出する数値の範囲や単位は特に限定されない。
【0053】
なお、算出部13cは、利用者情報記憶部12aから履歴情報を取得する。一方、算出部13cは、算出した電気自動車30の余剰電力量を電力量情報記憶部12bに格納する。
【0054】
(2-3-4.特定部13d)
特定部13dは、余剰電力量が所定の上限値以上の電気自動車30Aを特定する。例えば、特定部13dは、算出部13cによって算出された余剰電力量を用いて、所定の上限値以上の余剰電力量を保持する利用者UAの電気自動車30Aを特定する。また、特定部13dは、余剰電力量が所定の下限値未満の電気自動車30Bを特定する。例えば、特定部13dは、算出部13cによって算出された余剰電力量を用いて、所定の下限値未満の余剰電力量を保持する利用者UBの電気自動車30Bを特定する。このとき、特定部13dは、利用者UAおよび利用者UBの位置情報より、相互に電力供給が可能な距離にいる利用者Uのみを特定することもできる算出部13cによって算出された余剰電力量を用いて、所定の上限値以上の余剰電力量を保持する利用者UAの電気自動車30Aを特定する。
【0055】
(2-3-5.通知部13e)
通知部13eは、算出された余剰電力量を含む電力量情報を、他の電気自動車を利用する他の利用者に対して通知する。例えば、通知部13eは、利用者UAの電気自動車30Aの余剰電力量を含む電力量情報を、電気自動車30Bを利用する利用者UBの利用者端末20Bに通知する。同様にして、通知部13eは、利用者UBの電気自動車30Bの余剰電力量を含む電力量情報を、電気自動車30Aを利用する利用者UAの利用者端末20Aに通知する。
【0056】
また、通知部13eは、電気自動車30Bの余剰電力量が所定の下限値未満の場合には、利用者UBに対して他の利用者の電力量情報を通知する。同様にして、通知部13eは、電気自動車30Aの余剰電力量が所定の上限値以上の場合には、利用者UAに対して他の利用者の電力量情報を通知する。すなわち、通知部13eは、電気自動車30の余剰電力量が少なく他の電気自動車から電力供給が必要な場合、または電気自動車30の余剰電力量が多く他の電気自動車に対して電力供給が可能な場合には、利用者Uに対して他の利用者の電力量情報を通知する。このとき、通知部13eは、電力供給が可能な利用者UAの利用者端末20Aに対して「利用者UBが電力供給必要」、電力供給が必要な利用者UBの利用者端末20Bに対して「利用者UAが電力供給可能」等のメッセージを含む電力量情報を通知してもよい。
【0057】
さらに、通知部13eは、利用者情報が示す位置情報に基づく供給場所を含む電力量情報を、他の利用者に対して通知する。例えば、通知部13eは、電力供給が可能な利用者UAと電力供給が必要な利用者UBとの位置情報を取得し、電気自動車30Aと電気自動車30Bとの間で電力供給を行う供給場所を設定し、当該供給場所を含む電力量情報を利用者端末20Aおよび利用者端末20Bに通知する。
【0058】
(2-3-6.付与部13f)
付与部13fは、電気自動車30が他の電気自動車に対して供給した電力量に応じて、利用者Uに対して所定の対価を付与する。例えば、付与部13fは、利用者UAの電気自動車30Aから利用者UBの電気自動車30Bに対して100ワット時の電力量が供給された場合には、利用者UAに対して100ワット時に対応する対価を付与する。このとき、付与部13fは、利用者UAに対して付与する対価として、電気ステーション、他の電気自動車30、充電専用車等から、100ワット時に対応する電力供給を無料で受けられるポイントを付与してもよい。さらに、情報提供装置10は、上記のポイントを供給先である利用者UBから供給元である利用者UAに対して移行してもよい。
【0059】
(2-3-7.学習部13g)
学習部13gは、利用者U(UA、UB)の利用者情報が入力された際に、電気自動車30の余剰電力量が出力されるように、機械学習モデルを学習する。このとき、学習部13gは、バックプロパゲーション等により機械学習モデルを学習してもよい。
【0060】
例えば、学習部13gは、消費される電力の効率が改善した情報が機械学習モデルに入力された場合には、余剰電力量がより高い数値として出力されるように、機械学習モデルを学習する。
【0061】
例えば、学習部13gは、消費される電力の効率が悪化した情報が機械学習モデルに入力された場合には、余剰電力量がより低い数値として出力されるように、機械学習モデルを学習する。
【0062】
〔3.情報提供処理の流れ〕
図6を用いて、実施形態に係る情報提供装置10の情報提供処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、下記のステップS101~S107は、異なる順序で実行することもできる。また、下記のステップS101~S107のうち、省略される処理があってもよい。
【0063】
(3-1.利用者情報収集処理)
第1に、情報提供装置10の収集部13aは、利用者情報収集処理を実行する(ステップS101)。例えば、収集部13aは、利用者情報として、利用者U(UA、UB)の利用者属性、位置情報、履歴情報等を収集する。
【0064】
(3-2.目的地推定処理)
第2に、情報提供装置10の推定部13bは、目的地推定処理を実行する(ステップS102)。例えば、推定部13bは、利用者U(UA、UB)が電気自動車30(30A、30B)を利用して向かっている目的地を推定する。
【0065】
(3-3.余剰電力量算出処理)
第3に、情報提供装置10の算出部13cは、余剰電力量算出処理を実行する(ステップS103)。例えば、算出部13cは、利用者U(UA、UB)の電気自動車30(30A、30B)の余剰電力量を算出する。
【0066】
(3-4.電気自動車特定処理)
第4に、情報提供装置10の特定部13dは、電気自動車特定処理を実行する(ステップS104)。例えば、特定部13dは、利用者U(UA、UB)の電気自動車30(30A、30B)のうち、電力供給が可能な電気自動車30Aと電力供給が必要な電気自動車30Bとを特定する。
【0067】
(3-5.電力量情報通知処理)
第5に、情報提供装置10の通知部13eは、電力量情報通知処理を実行する(ステップS105)。例えば、通知部13eは、電力供給が必要な電気自動車30Bを利用する利用者UBに対して、電力供給が可能な利用者UAの電気自動車30Aの余剰電力量を含む電力量情報を通知する。
【0068】
(3-6.対価付与処理)
第6に、情報提供装置10の付与部13fは、対価付与処理を実行する(ステップS106)。例えば、付与部13fは、利用者UAの電気自動車30Aから利用者UBの電気自動車30Bに対して供給された電力量に対応する対価を、利用者UAに対して付与する。
【0069】
(3-7.余剰電力量学習処理)
第7に、情報提供装置10の学習部13gは、余剰電力量学習処理を実行する(ステップS107)。例えば、学習部13gは、利用者U(UA、UB)の行動履歴等を用いて機械学習モデルの学習を行う。
【0070】
〔4.実施形態の効果〕
最後に、実施形態の効果について説明する。以下では、実施形態に係る処理に対応する効果1~8について説明する。
【0071】
(4-1.効果1)
上述した実施形態に係る処理では、利用者U(UA、UB)の利用者情報を収集し、利用者情報が示す履歴情報に基づいて、利用者UAが利用する電気自動車30Aが他の電気自動車30Bに対して供給可能な電力量を示す余剰電力量を算出し、算出した余剰電力量を含む電力量情報を、他の電気自動車30Bを利用する他の利用者UBに対して通知する。このため、本処理では、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0072】
(4-2.効果2)
上述した実施形態に係る処理では、利用者U(UA、UB)の目的地までに必要な電力量を減算することによって余剰電力量を算出する。このため、本処理では、より正確に利用者Uの余剰電力量を算出することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0073】
(4-3.効果3)
上述した実施形態に係る処理では、利用者情報が示す履歴情報に基づいて、目的地を推定する。このため、本処理では、利用者Uの操作がない場合であっても、より正確に利用者Uの余剰電力量を算出することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0074】
(4-4.効果4)
上述した実施形態に係る処理では、余剰電力量が所定の上限値以上の電気自動車を特定する。このため、本処理では、電力供給が可能な利用者UAを特定することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0075】
(4-5.効果5)
上述した実施形態に係る処理では、電気自動車30Bの余剰電力量が所定の下限値未満の場合には、利用者UBに対して他の利用者UAの電力量情報を通知する。このため、本処理では、電力供給が必要な利用者UBに対して電力量情報を通知することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0076】
(4-6.効果6)
上述した実施形態に係る処理では、利用者情報が示す位置情報に基づく供給場所を含む電力量情報を、他の利用者UBに対して通知する。このため、本処理では、電力供給が必要な利用者UBに対して供給場所を含む電力量情報を通知することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0077】
(4-7.効果7)
上述した本実施形態に係る処理では、電気自動車30Aが他の電気自動車30Bに対して供給した電力量に応じて、利用者UAに対して所定の対価を付与する。このため、本処理では、電力供給が可能な利用者UAに対して適切な対価を付与することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0078】
(4-8.効果8)
上述した本実施形態に係る処理では、履歴情報と供給可能な電力量との関係性を学習した機械学習モデルを用いて、余剰電力量を算出する。このため、本処理では、機械学習モデルを用いて、より正確に利用者Uの余剰電力量を算出することによって、電気自動車30の利用者Uの利便性を向上させることができる。
【0079】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報提供装置10は、例えば、
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置10を例に挙げて説明する。
図7は、情報提供装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0080】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0081】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0082】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0083】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0084】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報提供装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0085】
〔その他〕
以上、本願の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0086】
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0087】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
【0088】
例えば、上述した情報提供装置10は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティング等で呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0089】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0090】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0091】
10 情報提供装置
11 通信部
12 記憶部
12a 利用者情報記憶部
12b 電力量情報記憶部
12c 対価情報記憶部
13 制御部
13a 収集部
13b 推定部
13c 算出部
13d 特定部
13e 通知部
13f 付与部
13g 学習部
20、20A、20B 利用者端末
30、30A、30B 電気自動車
100 情報提供システム