(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163889
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】空気処理装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/20 20060101AFI20231102BHJP
A61L 2/10 20060101ALI20231102BHJP
【FI】
A61L9/20
A61L2/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075098
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】貴家 学
(72)【発明者】
【氏名】津崎 修
(72)【発明者】
【氏名】松本 卓馬
【テーマコード(参考)】
4C058
4C180
【Fターム(参考)】
4C058AA23
4C058BB06
4C058KK02
4C058KK14
4C180AA02
4C180AA07
4C180CA10
4C180CC03
4C180DD03
4C180DD04
4C180DD09
4C180EA34X
4C180EA52X
4C180EA54X
4C180HH05
4C180HH19
4C180JJ01
(57)【要約】
【課題】光源の放熱性および絶縁性を確保できる空気処理装置を提供する。
【解決手段】空気処理装置は、筐体と、光源60と、第1部材61と、第2部材63と、を備える。筐体は、内部に空気が取り込まれる。光源60は、筐体内に配設され、筐体内に取り込まれた空気が流通する領域に少なくとも紫外領域の光を照射する発光素子67を有する。第1部材61は、金属製で、筐体内に配設され、光源60が配設される。第2部材63は、金属製で、筐体内に配設され、第1部材61を筐体に対して絶縁状態に支持する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に空気が取り込まれる筐体と;
前記筐体内に配設され、前記筐体内に取り込まれた空気が流通する領域に少なくとも紫外領域の光を照射する発光素子を有する光源と;
前記筐体内に配設され、前記光源が配設された金属製の第1部材と;
前記筐体内に配設され、前記第1部材を前記筐体に対して絶縁状態に支持する金属製の第2部材と;
を備えることを特徴とする空気処理装置。
【請求項2】
前記第2部材は、前記第1部材と前記筐体との間に配設され、
前記第1部材と前記第2部材の間に配設される前記第1部材と前記第2部材との間を絶縁する絶縁部材を備える
ことを特徴とする請求項1記載の空気処理装置。
【請求項3】
前記第1部材および前記第2部材のいずれか一方側から挿通されて他方側に螺着されるねじを備え、
前記絶縁部材は、前記第1部材と前記第2部材との間に介在される第1絶縁部材と、前記第1部材および前記第2部材のいずれか一方側から前記第1絶縁部材に挿入され、前記ねじが挿通される第2絶縁部材と、を有する
ことを特徴とする請求項2記載の空気処理装置。
【請求項4】
前記第1絶縁部材に挿入される前記第2絶縁部材の挿入部分の最大外径は、前記第1絶縁部材の最小内径よりも大きく、前記第1絶縁部材に前記第2絶縁部材が挿入された状態で互いに保持される
ことを特徴とする請求項3記載の空気処理装置。
【請求項5】
前記第1部材を有し、前記第1部材によって所定の角度の頂点部を有する遮光部材を同一間隔で複数配設した遮光部と;
前記第2部材に配設され、前記筐体内に空気を取り込んで流通させるファンと;
を備えることを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の空気処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、空気処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外領域の光を発光する発光素子を有する光源を備え、内部に流通する空気に紫外領域の光を照射して清浄化する処理を行う空気処理装置が知られている。
【0003】
このような空気処理装置では、紫外領域の光を発光する発光素子から発生する熱をどのように放熱するのか、および、光源の周囲には紫外領域の光による劣化の影響が少ない金属部品が用いられることが多く、電力が供給される光源の周囲を、空気処理装置の筐体に対してどのように絶縁するのか、考慮することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、絶縁性を確保しつつ光源から発生する熱の放熱性を高めることが可能な空気処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の空気処理装置は、筐体と、光源と、第1部材と、第2部材と、を備える。筐体は、内部に空気が取り込まれる。光源は、筐体内に配設され、筐体内に取り込まれた空気が流通する領域に少なくとも紫外領域の光を照射する発光素子を有する。第1部材は、金属製で、筐体内に配設され、光源が配設される。第2部材は、金属製で、筐体内に配設され、第1部材を筐体に対して絶縁状態に支持する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の空気処理装置によれば、絶縁性を確保しつつ光源から発生する熱の放熱性を高めることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態を示す空気処理装置の斜視図である。
【
図3】同上空気処理装置の空気処理ユニットの分解斜視図である。
【
図4】同上空気処理装置の内部構造を示す正面図である。
【
図5】同上空気処理装置の排気側ユニットの分解斜視図である。
【
図8】同上排気側ユニットの絶縁支持部の分解斜視図である。
【
図9】同上排気側ユニットの絶縁支持部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
なお、以下の実施形態における空気処理装置は、空気処理装置の内部に流通する空気に対して、所定の手法により、殺菌、除菌、滅菌、減菌、脱臭、消臭のいずれかの清浄化する処理を行う装置である。以下では、空気処理装置の処理としては殺菌処理として説明を行うが、殺菌処理は、除菌処理、滅菌処理、減菌処理、脱臭処理、消臭処理、などに置き換えて解釈可能である。また、ここでの所定の手法とは、光照射、光触媒などである。光照射は、UV-C領域、UV-B領域、UV-A領域、可視光領域、赤外領域などの波長の光を照射することをいう。光触媒は、空気処理装置の内部に配設された、酸化チタンなどの光触媒に光(紫外光や可視光)を照射することで生成される活性酵素やOHラジカルによって、空気中に浮遊する菌、ウイルス、においの元などの活動を抑制したり、水と二酸化炭素に分解したりすることをいう。
【0011】
図1に、床置きタイプの空気処理装置10の斜視図を示す。空気処理装置10は、筐体11と、床面に対して筐体11を立位姿勢に支持する脚部材12と、を備える。筐体11は、前後方向の奥行よりも左右方向の幅が広く、前後および左右方向よりも上下方向の長さが長い縦型形状に形成される。
【0012】
筐体11は、本体部14と、この本体部14の前面側に着脱可能に配設される前面パネル15と、を備える。筐体11の下端側に通気口である第1通気口16が設けられ、上端側に通気口である第2通気口17が設けられる。本実施形態では、第1通気口16は外部から筐体11の内部に空気を吸い込む吸込口、第2通気口17は筐体11の内部から空気を外部に排気する排気口とされる。本体部14の上面で第2通気口17の前側には、空気処理装置10を操作する操作部および動作状態などを表示する表示部を有する操作パネル部18が設けられる。なお、筐体11は、四角形筒状(略直方体形状)の四角形筐体や、円筒状(略円柱形状)の円筒形筐体に形成されていてもよい。
【0013】
脚部材12は、床面に配置され、筐体11を立位姿勢に支持する。脚部材12は、筐体11の下面の第1通気口16と床面との間に隙間を形成し、第1通気口16からの空気の吸い込みを可能とする。
【0014】
図2に示すように、筐体11は、外郭をなす外部筐体20と、この外部筐体20内に配置されるように、外部筐体20によって覆われる内部筐体21と、を備える。
【0015】
外部筐体20は、内部筐体21の左右両側に取り付けられる一対のサイドパネル23と、内部筐体21の背面側に取り付けられる背面カバー24と、内部筐体21(第2部材63)の上面側に取り付けられる上面カバー25と、内部筐体21の前面側に着脱可能に配置される前面パネル15と、を備える。サイドパネル23、背面カバー24、上面カバー25、および内部筐体21などで本体部14が構成され、この本体部14の前面側に前面パネル15が着脱可能に取り付けられる。上面カバー25の上面前側に操作パネル部18が配設され、上面後側には第2通気口17が形成される。第2通気口17には排気する空気の方向を例えば斜め前方とするように整流するルーバー26が配設される。そして、外部筐体20は、前面パネル15、サイドパネル23、背面カバー24および上面カバー25のいずれも樹脂材料で形成された樹脂筐体である。
【0016】
図2および
図3に示すように、内部筐体21は、上下方向に開口する反射筒28と、この反射筒28の左右両側に取り付けられる一対の側面フレーム29と、を備える。反射筒28は、前面反射板30と、左右両側の側面反射板31と、背面反射板32と、を備え、左右方向の幅が広い四角形筒状に形成される。両側の側面反射板31および背面反射板32は一体に折曲形成され、前面反射板30は別体で両側の側面反射板31に取り付けられた両側の側面フレーム29の前縁部に取り付けられる。そして、内部筐体21は、反射筒28の各反射板30、31、32および側面フレーム29のいずれも金属材料で形成された金属筐体である。なお、反射筒28は、両側の側面反射板31、背面反射板32、前面反射板30が一体に折曲形成される構造であってもよい。
【0017】
反射筒28の下端側であって、両側の側面フレーム29の下端間には、内部筐体21の内部下端側に配設される第1ユニットである吸気側ユニット34が取り付けられ、また、反射筒28の上端側であって、両側の側面フレーム29の上端間には、内部筐体21の内部上端側に配設される第2ユニットである排気側ユニット35が取り付けられる。側面フレーム29のそれぞれの下端には、吸気側ユニット34を取り付ける下側取付部36が設けられ、また、側面フレーム29のそれぞれの上端には、排気側ユニット35を取り付ける上側取付部37が設けられる。一側の側面フレーム29にはファン用電源部38が取り付けられ、他側の側面フレーム29には光源用電源部39が取り付けられる。
【0018】
そして、内部筐体21、吸気側ユニット34、排気側ユニット35および各電源部38,39によって、本体ユニットである空気処理ユニット40が構成される。空気処理ユニット40は、筐体11(外部筐体20)の内部に配設される。
【0019】
【0020】
筐体11の下端側の第1通気口16に内部筐体21(反射筒28)の下端側が連通され、第2通気口17に内部筐体21(反射筒28)の上端側が連通される。内部筐体21(反射筒28)の内部には、第1通気口16と第2通気口17との間で空気が流通する処理空間42が形成される。処理空間42は、空気が流通しその空気に紫外領域の光を照射する処理部43の領域と、第1通気口16側の第1処理開口44の領域と、第2通気口17側の第2処理開口45の領域と、を備える。第1処理間口44から処理部43に空気を吸気し、第2処理間口45から処理部43外に空気を排気する。第1処理間口44と、第2処理間口45と、は略平行に構成されることが好ましい。処理空間42は、前後面および左右面が紫外領域の光を反射する金属製の反射板30,31,32で囲まれて形成される。
【0021】
また、
図3および
図4に示すように、吸気側ユニット34は、内部筐体21の下端側に取り付けられ、処理空間42の第1処理開口44に配設される。吸気側ユニット34は、遮光部である第1遮光部50と、異物捕捉フィルタ51と、光触媒フィルタ52と、を備える。空気の流通方向の上流側から、第1遮光部50、異物捕捉フィルタ51、光触媒フィルタ52の順に配設される。なお、空気の流通方向の上流側から、異物捕捉フィルタ51、第1遮光部50、光触媒フィルタ52の順に配設されていてもよい。
【0022】
第1遮光部50は、上下面が開口された枠部54と、この枠部54の内側に上下面の開口に沿って複数配設された板状の遮光部材55と、を備える。枠部54は、金属材料で形成される。遮光部材55は、特に紫外線に対する耐光性が高く、紫外線や可視領域の光の反射率が低いものが好ましく、例えば、鉄、亜鉛メッキ鋼板、ステンレスのような金属、あるいはフッ化物樹脂、ABS樹脂などによって形成される。遮光部材55は、所定の角度に折曲された頂点部56と、この頂点部56から所定の角度の方向に向けて延びる一対の遮光板部57と、を有する断面略「く」の字形に形成される。
【0023】
第1遮光部50に隣接する遮光部材55は、上面視で、隣接する一方の遮光部材55の頂点部56または遮光板部57と隣接する他方の遮光部材55の遮光板部57または頂点部56とが重なり合うピッチに配置される。
【0024】
第1遮光部50の左右方向の中央を境とした左右の各領域に配設される遮光部材55は、頂点部56が互いに対向する向きとして同一間隔で複数配設される。これにより、第1遮光部50の遮光部材55間を通じて処理部43に吸い込まれる空気が処理部43の左右方向に広がるように流れ、処理部43内を流通する空気が偏ることなく拡散されて流れる。なお、遮光部材55は、頂点部56が全て同じ向きとなるように配設されてもよく、あるいは頂点部56が前方向および後方向に向くように配設されてもよく、あるいは筐体11が円筒状や四角筒状などの筒状の場合には周方向に頂点部56が向くように円周上に配設されてもよい。
【0025】
異物捕捉フィルタ51は、第1通気口16の略全体、もしくは、第1遮光部50の枠部54の第1通気口16と対向する面を覆うように配置される。異物捕捉フィルタ51は、第1通気口16から空気とともに吸い込まれる塵埃や紙片などの異物を捕捉する。異物捕捉フィルタ51は、金属材料で網状の金網が用いられる。異物捕捉フィルタ51は、前面パネル15を外した本体部14の前面側から着脱可能とし、清掃や交換が可能となっている。なお、異物捕捉フィルタ51は、非金属であり、紫外線への耐光性が低い材料(例えば、樹脂、布材、紙材など)で形成されてもよいが、この場合には、第1遮光部50よりも空気の流通方向の上流側に配置することで、紫外線の照射による劣化を防止して長期間使用することが可能となる。
【0026】
光触媒フィルタ52は、通気孔が複数設けられた担持体に酸化チタンなどの光触媒が保持・塗布されて担持されており、排気側ユニット35に配設される光源、もしくはこの光源とは別の光源から、少なくとも360nmから420nmのUV-Aの波長成分の紫外線もしくは可視光を受けることで、活性酵素とOHラジカルを生成し、生成された活性酵素やOHラジカルによって、空気中のにおい成分を分解して脱臭、消臭したり、ウイルスの活動を抑制したりする。光触媒フィルタ52は、前面パネル15を外した本体部14の前面側から着脱可能とし、清掃や交換が可能となっている。
【0027】
例えば、異物捕捉フィルタ51と光触媒フィルタ52とは一体に組み合わせてフィルタユニットとして構成し、前面パネル15を外した本体部14の前面側から一体に着脱可能とする。第1遮光部50の枠部54の左右両側には、このフィルタユニットを本体部14の前面側から着脱可能に保持するフィルタ保持部54aが配設される。
【0028】
図2および
図3に示すように、第1遮光部50の枠部54には、吸気側ユニット34に装着された異物捕捉フィルタ51および光触媒フィルタ52を前面側から押える金属製の開閉扉58が開閉可能に取り付けられる。
【0029】
また、
図2ないし
図7に排気側ユニット35を示す。排気側ユニット35は、内部筐体21の上端側に取り付けられ、処理空間42の第2処理開口45側に配設される。排気側ユニット35は、光源60と、この光源60を配設する第1部材61を有する遮光部である第2遮光部62と、第1部材61(第2遮光部62)を絶縁状態に支持する第2部材63と、この第2部材63に配設された2台のファン64と、を備える。ここでの絶縁状態とは、例えば、2つの部材間の絶縁抵抗が所定の値以上であったり、2つの部材間の距離が所定の距離以上であったり、2つの部材間に絶縁性部材が介在したり、することによって所定の絶縁規格や安全性規格を満たしていることをいう。空気の流通方向の上流側から、光源60、第2遮光部62、第2部材63、ファン64の順に配設される。
【0030】
光源60は、長尺状の基板66の表面の長手方向に沿ってLEDや有機EL、レーザーダイオードなどの発光素子67が1つないし複数実装された光源モジュールを備える。本実施形態においては、光源60の光源モジュールは、2つ用いられ、第2遮光部62の第1部材61の下面側で前後方向に間隔を空けた2箇所に取り付けられ、下方の処理部43内に向けて紫外領域の光を照射する。なお、光源60が備える光源モジュールは、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
【0031】
基板66は、例えばアルミニウムなどの金属材料や、ガラスエポキシなどの樹脂材料や、例えば酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックスなどの無機材料で形成されたベース板を有し、ベース板が金属の場合はこのベース板の前面側に絶縁層が形成され、ベース板や絶縁層上に発光素子67を実装する複数のパッドやこれらパッドを直列または直並列に接続する配線部を含む配線パターンが形成される。
【0032】
発光素子67には、空気を殺菌するためのピーク波長が300nm以下のUV-Cの波長成分の紫外線であって、好ましくは260~280nmの波長成分の紫外線を放射する第1LED(殺菌LED)と、光触媒フィルタ52に担持された光触媒を励起するための少なくとも360nmから420nmのUV-Aもしくは可視領域の波長成分の光を放射する第2LED(光触媒LED)と、が用いられる。第1LED(殺菌LED)が放射する光の波長は、第2LED(光触媒LED)が放射する光の波長よりも短い。UV-Cの発光素子67とUV-Aの発光素子67とは、基板66の長手方向に混合した状態で配置され、例えば交互に配置される。発光素子67は、光源用電源部39から所定の点灯電力が供給されて点灯する。なお、光源60が2つ以上の光源モジュールを備える場合は、殺菌LEDのみを備える光源モジュールと、光触媒LEDのみを備える光源モジュールと、を備えていてもよい。また、空気処理装置10が、光源60外に、第2LED(光触媒LED)を備える構造の場合、光源60は、第1LED(殺菌LED)のみを備える構成であってもよい。
【0033】
第2遮光部62は、上下面が開口された第1部材61である枠部54と、この枠部54の内側に上下面の開口に沿って複数配設された遮光部材55と、を備える。なお、第2遮光部62は、第1遮光部50と基本的な構成が共通であるため、枠部54および遮光部材55について同一符号を用いて説明する。
【0034】
第2遮光部62の枠部54は、複数の遮光部材55を介して前後方向に間隔を空けて対向配置される前後一対の枠部材69を備える。枠部材69は、側枠部70と、この側枠部70の上端側から折曲された上枠部71と、側枠部70の下端側から折曲された下枠部72と、を備え、断面略コの字形に形成される。枠部材69は、アルミニウムなどの金属材料で形成される。前後の枠部材69の下枠部72が四角形枠状の連結部材73で一体に連結される。
【0035】
枠部材69の側枠部70には、各遮光部材55を枠部材69に保持するための複数の保持孔74が設けられるとともに、長手方向である左右方向の2箇所に係合孔75が設けられる。上枠部71には、第2遮光部62を第2部材63にねじ止めするための複数の取付孔76が設けられるとともに、第2部材63上にねじ止めされる上面カバー25およびファン64の各ねじ止め位置に対応してねじとの絶縁距離を確保するための切欠き部77が複数設けられる。取付孔76は、枠部材69の長手方向である左右方向の両端側および中央の3箇所に設けられる。切欠き部77についても、取付孔76が設けられる3箇所の各領域付近に設けられる。
【0036】
各枠部材69の下面側には光源60が取り付けられる。光源60は、基板66が枠部材69の下枠部72に複数のねじ78で取り付けられる。基板66と枠部材69の下枠部72との間には、放熱効果を高めるための放熱ブロック79が介在される。放熱ブロック79は、アルミニウムなどの金属製で、基板66と略同じ長さおよび幅の角柱状に形成される。なお、光源60は、放熱ブロック79を用いずに、基板66を枠部材69の下枠部72に直接取り付けてもよい。なお、放熱ブロック79を絶縁部材で構成したり、放熱ブロック79を用いない場合に、基板66と下枠部72との間に絶縁性の接合材料を介在させることで、光源60から発生した熱の放熱性能は若干低下する虞があるが、光源60を、第2遮光部62に対して絶縁状態に配設することが可能となる。
【0037】
遮光部材55は、上述した第1遮光部50の遮光部材55と同様に、所定の角度に折曲された頂点部56と、この頂点部56から所定の角度の方向に向けて延びる一対の遮光板部57と、を有する断面略「く」の字形に形成される。遮光部材55は、特に紫外線に対する耐光性が高く、紫外線反射率が低いものが好ましく、例えば、鉄、亜鉛メッキ鋼板、ステンレスのような金属、あるいはフッ化物樹脂、ABS樹脂などによって形成される。なお、第2遮光部62は、紫外線を照射する光源60の光照射方向と反対方向に配設されており、第2遮光部62まで到達する紫外線量(例えば、単位時間あたりの紫外線強度)は、第1遮光部50へ到達する紫外線量より小さいため、第2遮光部62は、第1遮光部50を構成する材料よりも紫外線に対する耐光性が低いものであってもよい。例えば、第2遮光部62は、絶縁性を備える樹脂材料で構成されていてもよい。
【0038】
遮光部材55は、各遮光板部57の両端から突設された突起部57aが枠部材69の側枠部70に設けられた保持孔74に差し込まれて所定の位置に保持される。なお、第1遮光部50の遮光部材55も枠部54に対して同様の構成で保持される。
【0039】
隣接する遮光部材55は、上面視で、隣接する一方の遮光部材55の頂点部56または遮光板部57と隣接する他方の遮光部材55の遮光板部57または頂点部56とが重なり合うピッチに配置される。
【0040】
第2遮光部62の左右方向の中央を境とした左右の各領域に配設される遮光部材55は、頂点部56が互いに対向する向きとして同一間隔で複数配設される。これにより、第2遮光部62の遮光部材55間を通じて処理部43から吸い込む空気が処理部43の左右方向に広い範囲から流れ込み、処理部43内を流通する空気が偏ることなく拡散されて流れる。第2遮光部62の左右方向の中央で隣接する2つの遮光部材55は頂点部56が互いに対向して配置され、この2つの遮光部材55が配置される領域が空気の流通が停滞する領域であり、この領域に連結部材73が配置されることで、連結部材73による空気の流通への影響を低減できる。なお、遮光部材55は、頂点部56が全て同じ向きとなるように配設されてもよく、あるいは頂点部56が前方向および後方向に向くように配設されてもよく、あるいは筐体11が円筒状や四角筒状などの筒状の場合には周方向に頂点部56が向くように円周上に配設されてもよい。
【0041】
また、第2部材63は、ファン64を取り付けるファン台座である。第2部材63は、ファン64を取り付ける上面部81と、この上面部81の前後部から折曲された前後の側面部82と、を備え、断面略コの字形に形成される。第2部材63は、アルミニウムなどの金属材料で形成される。第2部材63は、上面部81の前後方向の幅、および前後の側面部82の対向間隔が、第2遮光部62の前後方向の幅よりも大きく、第2部材63の内側に第2遮光部62を配置可能とする。
【0042】
上面部81の長手方向である左右方向の両端から取付片部83が突出され、後側の側面部82の下端側から取付片部84が突出される。両端の取付片部83が内部筐体21の左右方向の両端の上側取付部37上に配置されてねじ止めされ、後側の取付片部84が内部筐体21の背面反射板32にねじ止めされることで、第2部材63が内部筐体21に取り付けられる。第2部材63は、内部筐体21の一部としても機能する。
【0043】
上面部81には、各ファン64に連通する2つの開口部85が左右方向に並んで設けられるとともに、各ファン64をねじ止めするための複数の取付孔86、および上面カバー25をねじ止めするための複数の取付孔87が設けられる。さらに、上面部81には、第2遮光部62の第1部材61を取り付けるための複数の係合孔88が設けられる。係合孔88の内径は枠部材69の係合孔75の内径と略同じに設けられる。
【0044】
また、排気側ユニット35は、第2部材63に対して第1部材61を絶縁状態に支持する絶縁支持部90を備える。
図5ないし
図9に示すように、絶縁支持部90は、ねじ91と、絶縁部材92と、を有する。
【0045】
ねじ91は、金属製で、第2部材63側から係合孔88に挿通されて第1部材61の取付孔76に螺着される。
【0046】
絶縁部材92は、第1部材61の上面部81と第2部材63の上枠部71との間に介在される第1絶縁部材93と、第2部材63側から係合孔88に挿通されて第1絶縁部材93内に挿入され、内側にねじ91が挿通される第2絶縁部材94と、を有する。
【0047】
第1絶縁部材93は、ポリブチレンテレフタレートなどの樹脂製で、内側が上下方向に貫通開口された円筒状のカラーで構成される。第1絶縁部材93は、上下方向の中央にこの第1絶縁部材93を成形する成形型の型合わせ面に対応したパーティングライン95を有する。第1絶縁部材93の内面は、パーティングライン95の位置で内径が最も小さく、成型時の型抜きを可能とするためにパーティングライン95の位置から上下の開口側に向って内径が大きい。これにより、第1絶縁部材93は、上下方向の方向性がなく組み立てに使用することができる。
【0048】
第2絶縁部材94は、ポリブチレンテレフタレートなどの樹脂製で、ねじ91が挿通可能とする略円筒状に形成される。第2絶縁部材94は、第2部材63の係合孔88を挿通して第1絶縁部材93内に挿入される挿入部96と、第2部材63上に配置される受部97と、を備える。なお、第2絶縁部材94は、複数の挿入部96を備えていて、受部97が、複数のねじ91が挿通可能な大きさに構成されていてもよい。この場合、受部97を枠部材69の側枠部70と同等の寸法、もしくは側枠部70より大きな寸法に構成してもよい。
【0049】
挿入部96は、ねじ91のねじ軸部が挿通可能とする円筒状で、外径が軸方向の先端側に向って小さくなるとともに内径が軸方向の先端側に向って大きくなるように形成される。挿入部96の先端側と反対の受部97側に最小内径となる箇所があって、その挿入部96の最小内径はねじ91のねじ軸部の最大外径よりも小さい関係にあり、第2絶縁部材94内に挿通されるねじ91を仮止め可能とする。挿入部96の軸方向の長さは、第2部材63の板厚と第1絶縁部材93の軸方向の長さとを合わせた寸法に対して、略同じか短い関係にある。
【0050】
挿入部96の外周面には、周方向の例えば90°毎に、軸方向に沿って突出される複数のリブ部98を備える。径方向に対向するリブ部98の外側面間の幅は、挿入部96の外周面形状に倣って、先端側に向って小さくなるように形成される。径方向に対向するリブ部98の外側面間の幅は、先端側が第2部材63の係合孔88の内径寸法および第2部材63の係合孔88の内径寸法よりも小さく、先端側と反対の受部97側が第2部材63の係合孔88の内径寸法よりも大きく、先端側と受部97側との中間から受部97側の領域の内径が第1絶縁部材94のパーティングライン95から上側の内径寸法よりも大きい関係にある。これにより、挿入部96は、第2部材63の係合孔88および第1絶縁部材93内に容易に挿入可能とするとともに、さらに圧入することで第2部材63の係合孔88および第1絶縁部材93に仮止めされる。
【0051】
受部97は、挿入部96の最大外径よりも大きく、第2部材63の係合孔88の内径よりも大きい関係にある。受部97には、ねじ91の頭部が係合配置される凹部99が形成される。
【0052】
また、第2絶縁部材94は、第1部材61である枠部材69の側枠部70と第2部材63の側面部82との間に配置されて、これらの間に絶縁に必要な空間距離を確保する絶縁スペーサとしても用いられる。第2絶縁部材94の挿入部96が枠部材69の係合孔75に挿入され、受部97が枠部材69の側枠部70と第2部材63の側面部82との間に配置される。枠部材69の係合孔75は第2部材63の係合孔88の内径と略同じであるため、上述した寸法関係により、挿入部96を枠部材69の係合孔75に挿入し、さらに圧入することで仮止めされる。
【0053】
また、ファン64は、排気ファンであり、軸流ファンが用いられる。ファン64は、軸方向に空気を送る羽根車101と、この羽根車101を回転させるモータ102と、このモータ102を支持し、羽根車101が配置される通風口103を有するフレーム104と、を備える。ファン64の羽根車101およびフレーム104は非金属の材料であって樹脂材料で形成される。ファン64は、羽根車101の回転軸を鉛直方向とし、羽根車101が上面視時計回り方向に回転することにより、筐体11の下端側の第1通気口16から外部の空気を処理部43に吸い込み、筐体11の上端側の第2通気口17から処理部43内の空気を外部に排気し、筐体11内の処理部43に外部からの空気を循環させる気流を発生させる。
【0054】
ファン64は、通風口103が第2部材63の開口部85に連通するように第2部材63上に配置され、フレーム104の四隅を挿通するねじ105が第2部材63の取付孔86に螺着して取り付けられる。ファン64は、ファン用電源部38から所定の動作電力が供給されて回転する。
【0055】
なお、ファン64は、1台でもよく、あるいは3台以上用いてもよい。また、ファン64は、軸流ファンに限らず、遠心ファン、シロッコファンなどの他のファン形式のものを用いてもよい。
【0056】
ここで、排気側ユニット35の組み立てについて説明する。
【0057】
前後の枠部材69の各係合孔75に第2絶縁部材94を挿入して仮止めし、前後の枠部材69間に複数の遮光部材55を取り付け、前後の枠部材69を連結部材73で連結し、第2遮光部62を組み立てる。
【0058】
第2部材63の各係合孔88に第2絶縁部材94の挿入部96を挿入して仮止めするとともに、第1絶縁部材93内に係合孔88を挿通した第2絶縁部材94の挿入部96を挿入して仮止めし、さらに、各第2絶縁部材94内にねじ91を挿通して仮止めし、第2部材63を組み立てる。
【0059】
第2遮光部62の前後の枠部材69に第2部材63の前後の側面部82が対向するように、第2遮光部62に第2部材63を被せ、各ねじ91の先端側を枠部材69の取付孔76に螺着し、第1絶縁部材93を介して第2遮光部62と第2部材63とを固定する。
【0060】
ファン64を第2部材63にねじ105で取り付け、光源60を第2遮光部62の枠部材69に放熱ブロック79を介してねじ78で固定する。
【0061】
排気側ユニット35の組立状態では、第2遮光部62の枠部材69の上枠部71と第2部材63の上面部81との間に第1絶縁部材93が介在して絶縁に必要な空間距離を確保するとともに、第2遮光部62の枠部材69の側枠部70と第2部材63の側面部82との間に第2絶縁部材94の受部97が介在して絶縁に必要な空間距離を確保し、さらに、第2絶縁部材94の受部97によって第2遮光部62の枠部材69に螺着されるねじ91の頭部と第2部材63との間の絶縁に必要な沿面距離を確保する。これにより、光源60の基板66が金属製で、基板66とこの基板66が取り付けられる第2遮光部62の枠部材69とが同電位にあっても、第2遮光部62と内部筐体21に取り付けられる第2部材63との絶縁性を確保できる。
【0062】
ファン64を第2部材63に取り付けるねじ105の先端側は第2部材63を貫通して第2遮光部62の枠部材69に向けて突出するが、このねじ105の先端側の突出位置に対応して枠部材69に切欠き部77を設けているため、ねじ105と枠部材69との絶縁に必要な空間距離を確保できる。なお、第2部材63には上面カバー25がねじ止めされ、そのねじが第2部材63を貫通して第2遮光部62の枠部材69に向けて突出するが、そのねじの先端側の突出位置に対応して枠部材69に切欠き部77を設けているため、そのねじと枠部材69との絶縁に必要な空間距離を確保できる。
【0063】
そして、空気処理装置10の動作を説明する。
【0064】
ファン64の回転により、外部の空気を筐体11の下端側の第1通気口16から第1遮光部50、異物捕捉フィルタ51および光触媒フィルタ52を通じて処理空間42の処理部43に吸い込むとともに、処理部43内の空気を筐体11の上端側の第2遮光部62およびファン64を通じて上端側の第2通気口17から外部に排気し、処理部43内に外部からの空気が循環する。
【0065】
光源60の発光素子67が処理部43に向けて紫外領域の光を発光し、処理部43内を流通する空気に紫外領域の光を照射して殺菌する。紫外領域の光が照射された空気は、第2遮光部62を通じて上端側の第2通気口17から筐体11の外部に排気する。
【0066】
また、第1遮光部50では、複数の遮光部材55間の間隙を通じて、第1通気口16から外部の空気が処理部43に吸い込まれる。さらに、第1遮光部50では、光触媒フィルタ52の開口領域、および異物捕捉フィルタ51を通過してくる紫外領域の光を遮光し、第1通気口16からの光漏れを防止する。第1遮光部50では、断面略「く」の字形の遮光部材55を同一間隔で複数配設することで、隣り合う遮光部材55間を紫外線が一直線上に通過することを不可能とするため、第1通気口16からの光漏れを防止できる。
【0067】
異物捕捉フィルタ51では、下端側の第1通気口16から空気とともに吸い込まれる塵埃や紙片などの異物を捕捉する。異物捕捉フィルタ51は、第1通気口16から光触媒フィルタ52へ到達するまでの空気の経路上に配設されることが好ましい。異物捕捉フィルタ51は、例えば、第1通気口16、第1遮光部50との間に配設されたり、第1遮光部50と、光触媒フィルタ52との間に配設されたりする。異物捕捉フィルタ51は、金属材料で形成されるため、第1遮光部50よりも空気の流通方向の下流側に光触媒フィルタ52とともに配置しても、紫外領域の光の照射による劣化を防止できる。
【0068】
光触媒フィルタ52では、光源60から照射される少なくとも360nmから420nmのUV-Aの波長成分の紫外領域の光もしくは可視光が照射されることで、活性酵素とOHラジカルを生成し、生成された活性酵素やOHラジカルによって、空気中のにおい成分を分解して脱臭、消臭したり、ウイルスの活動を抑制したりする。
【0069】
また、第2遮光部62では、複数の遮光部材55間の間隙を通じて、処理部43内の空気がファン64に吸い込まれる。さらに、第2遮光部62では、処理部43内から向ってくる紫外領域の光を遮光し、第2通気口17からの光漏れを防止する。第2遮光部62では、断面略「く」の字形の遮光部材55を同一間隔で複数配設することで、隣り合う遮光部材55間を紫外領域の光が一直線上に通過することを不可能とするため、第2通気口17からの光漏れを防止できる。
【0070】
ファン64は、羽根車101およびフレーム104が非金属である樹脂材料で形成されるが、処理部43に対して第2遮光部62よりも空気の流通方向の下流側に配設されるため、紫外領域の光が照射されるのが防止され、紫外領域の光による樹脂部品の劣化を防止できる。
【0071】
また、光源60の点灯時、発光素子67が発生する熱は、基板66から放熱ブロック79に伝達され、さらに放熱ブロック79から第2遮光部62の枠部材69、連結部材73および複数の遮光部材55に伝達されて放熱される。第2遮光部62は、第2通気口17からの光漏れを防止するととともに、光源60が発生する熱を放熱する放熱構造として兼用できる。さらに、光源60、放熱ブロック79、第2遮光部62は、第2通気口17へ向けた処理部43からの空気の通気路中に配置されるため、各箇所に伝達される熱が空気中に効率的に放熱され、発光素子67の温度上昇が抑制され、発光素子67の出力維持および長寿命化が得られる。
【0072】
以上のように、実施形態の空気処理装置10では、発光素子67を有する光源60を金属製の第1部材61に配設し、この第1部材61を金属製の第2部材63で絶縁状態に支持することで、光源60の放熱性の向上と絶縁性の確保ができる。
【0073】
また、第1部材61によって所定の角度の頂点部56を有する遮光部材55を同一間隔で複数配設した第2遮光部62に光源60を配設し、さらに、第2部材63に筐体11内に空気を取り込んで流通させるファン64を配設することで、光源60の熱を第2遮光部62に伝達し、空気の流通路中に配置される光源60および第2遮光部62から効率的に放熱できる。
【0074】
また、絶縁部材92により、第1部材61と第2部材63との間を絶縁できる。
【0075】
絶縁部材92は、第1部材61と第2部材63との間に介在される第1絶縁部材93と、第2部材63から第1絶縁部材93に挿入される第2絶縁部材94と、を有し、ねじ91が第2部材63から挿通されて第1部材61に螺着されることで、第1部材61と第2部材63との間の絶縁に必要な空間距離を維持した状態で、第1部材61と第2部材63とを取り付けることができる。
【0076】
第1絶縁部材93に挿入される第2絶縁部材94の挿入部分の最大外径は、第1絶縁部材93の最小内径よりも大きく、第1絶縁部材93に第2絶縁部材94が挿入された状態で互いに保持されることで、第2部材63に第1絶縁部材93と第2絶縁部材94を組み合わせた状態に仮止めできるため、第1部材61と第2部材63との組立性を向上できる。
【0077】
なお、筐体11の下端側の第1通気口16は吸気口、上端側の第2通気口17は排気口のまま、ファン64を吸気ファンとして下端側の第1通気口16側に配設してもよい。
【0078】
また、筐体11の下端側の第1通気口16は排気口、上端側の第2通気口17は吸込口であってもよい。この場合、ファン64を逆回転させてもよいし、ファン64を第1通気口16側に配設してもよい。
【0079】
また、ファン64は、遮光部50,62間の外側に配設することが好ましいが、ファン64を金属部品で構成し、遮光部50,62間の内側に配設してもよい。
【0080】
また、空気処理装置10は、床置きタイプに限らず、壁面取付タイプとしても使用できる。壁面取付タイプとする場合には、脚部材12が用いられず、代わりに第1通気口16に配設される通気カバーが用いられる。そして、壁面に取り付けられる壁面取付部材が別途用いられ、壁面に取り付けられた壁面取付部材に対して空気処理装置10の背面側が取り付けられる。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
10 空気処理装置
11 筐体
60 光源
61 第1部材
62 遮光部である第2遮光部
63 第2部材
64 ファン
67 発光素子
91 ねじ
92 絶縁部材
93 第1絶縁部材
94 第2絶縁部材