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特開2023-163899端末装置、画像形成装置、システム及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163899
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】端末装置、画像形成装置、システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/587 20190101AFI20231102BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20231102BHJP
   G06F 21/62 20130101ALI20231102BHJP
【FI】
G06F16/587
H04N1/00 127A
H04N1/00 127B
G06F21/62
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075111
(22)【出願日】2022-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112335
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英介
(74)【代理人】
【識別番号】100101144
【弁理士】
【氏名又は名称】神田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100101694
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 明茂
(74)【代理人】
【識別番号】100124774
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 信幸
(72)【発明者】
【氏名】入口 幸輝
【テーマコード(参考)】
5B175
5C062
【Fターム(参考)】
5B175DA02
5B175FB02
5B175FB03
5B175GA04
5C062AA05
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB25
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC38
5C062AC41
5C062AC42
5C062AC45
5C062AE14
5C062AF01
5C062AF02
5C062AF06
5C062AF12
5C062AF13
5C062AF14
5C062AF15
5C062BB02
5C062BC06
5C062BD08
(57)【要約】
【課題】ファイルを容易に選択することが可能な端末装置等を提供すること。
【解決手段】画像ファイルをサーバ装置から取得して表示する制御を行う制御部と、検索条件として位置情報を設定する設定部と、を備え、前記画像ファイルは、画像形成装置が生成した画像ファイルを含み、前記画像形成装置が生成した画像ファイルは、前記画像形成装置の設置されている位置に基づく位置情報が関連付けられており、前記制御部は、前記画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ファイルをサーバ装置から取得して表示する制御を行う制御部と、
検索条件として位置情報を設定する設定部と、
を備え、
前記画像ファイルは、画像形成装置が生成した画像ファイルを含み、
前記画像形成装置が生成した画像ファイルは、前記画像形成装置の設置されている位置に基づく位置情報が関連付けられており、
前記制御部は、
前記画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示する
ことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記画像ファイルに関連付けられる位置情報は、前記画像形成装置が設置された店舗に関する情報であり、
前記制御部は、前記設定部により、前記検索条件として店舗が設定された場合、当該店舗と関連付けられた前記画像ファイルを表示することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記店舗に関する情報は、前記店舗が所属する系列の系列名であり、
前記制御部は、前記設定部により、前記検索条件として系列名が設定された場合、当該系列名により特定される系列に所属する店舗に設置された前記画像形成装置によって生成された前記画像ファイルを表示することを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記位置情報は、前記画像形成装置の所在地に関する情報であり、
前記端末装置が所在する地域を特定する位置特定部を更に備え、
前記設定部は、前記検索条件として、前記端末装置が所在する地域の位置情報を設定することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記画像ファイルは、当該画像ファイルを所持するユーザの情報と関連付けられ、
前記設定部は、前記端末装置を使用するユーザが所持するファイルのみを表示するか否かを設定可能であり、
前記制御部は、前記設定部により、前記端末装置を使用するユーザが所持する画像ファイルのみを表示することが設定された場合、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルのうち、当該ユーザが所持する画像ファイルのみを表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記画像ファイルは、当該画像ファイルが共有されているか否かを示す情報と関連付けられ、
前記設定部は、共有の設定がされていない画像ファイルのみを表示するか否かを設定可能であり、
前記制御部は、前記設定部により、共有の設定がされていない画像ファイルのみを表示することが設定された場合、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルのうち、共有の設定がされていない画像ファイルのみを表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項7】
画像を取得する画像取得部と、
前記画像に基づく画像ファイルを生成する生成部と、
前記画像ファイルと、設置されている位置に基づく位置情報とを関連付けて、前記画像ファイルを記憶するサーバ装置に送信する送信部と、
前記サーバ装置から、前記画像ファイルと当該画像ファイルに関連付けられた位置情報とを受信する受信部と、
検索条件として位置情報を設定する設定部と、
前記受信部により受信された画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示する制御を行う制御部と、
選択された前記画像ファイルに基づく画像を形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記画像ファイルに関連付けられる位置情報は、前記画像形成装置が設置された店舗に関する情報であり、
前記制御部は、前記設定部により、前記検索条件として店舗が設定された場合、当該店舗と関連付けられた前記画像ファイルを表示することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記店舗に関する情報は、前記店舗が所属する系列の系列名であり、
前記制御部は、前記設定部により、前記検索条件として系列名が設定された場合、当該系列名により特定される系列に所属する店舗に設置された前記画像形成装置によって生成された前記画像ファイルを表示することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記サーバ装置から、前記画像ファイルを共有するユーザの組み合わせを示す情報を取得する情報取得部と、
前記生成部により生成された画像ファイルを共有するユーザを、前記組み合わせを示す情報に基づき設定する共有設定部と、
を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記受信部により受信された画像ファイルのうち、出力条件を満たす画像ファイルのみを表示することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記出力条件は課金額であり、
前記制御部は、前記課金額で、前記画像形成部により形成可能な画像の画像ファイルを表示することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記出力条件は前記画像形成装置の処理能力であり、
前記制御部は、所定の時間で、前記画像形成部により形成可能な画像の画像ファイルを表示することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
画像形成装置と、サーバ装置と、端末装置とを含むシステムであって、
前記画像形成装置は、
画像を取得する画像取得部と、
前記画像に基づく画像ファイルを生成する生成部と、
前記画像ファイルと、設置されている位置に基づく位置情報とを関連付けて、前記画像ファイルを記憶する前記サーバ装置に送信する送信部と
を備え、
前記サーバ装置は、前記画像ファイルを前記位置情報と関連付けて記憶し、
前記端末装置は、
前記画像ファイルを前記サーバ装置から取得して表示する制御を行う制御部と、
検索条件として位置情報を設定する設定部と、
を備え、
前記制御部は、前記サーバ装置から取得した画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示する
ことを特徴とするシステム。
【請求項15】
コンピュータに、
画像ファイルをサーバ装置から取得する取得ステップと、
検索条件として位置情報を設定する設定ステップと、
前記画像ファイルを表示する表示ステップと、
を実行させ、
前記画像ファイルは、画像形成装置が生成した画像ファイルを含み、
前記画像形成装置が生成した画像ファイルは、前記画像形成装置の設置されている位置に基づく位置情報が関連付けられており、
前記表示ステップは、
前記画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の装置間で、ファイルを共有するための技術が広く利用されている。また、ファイルを共有するための技術も様々提案されている。例えば、文書から読み取られた文書画像の画像を含む保存文書ファイルをフォルダに保存し、その保存文書ファイルのネットワーク識別子(URL(Uniform Resource Locator))を含むメッセージを特定の宛先送信することで、複数のユーザ間で保存文書ファイルを共有する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、個人を特定する情報を開示すること無く、複数のユーザ間でグループを形成し、当該グループ内で端末装置のファイルシステムに記憶されたファイルを公開する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-036192号公報
【特許文献2】特開2007-005921号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ファイルを容易に選択することが可能な端末装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、本開示の端末装置は、画像ファイルをサーバ装置から取得して表示する制御を行う制御部と、検索条件として位置情報を設定する設定部と、を備え、前記画像ファイルは、画像形成装置が生成した画像ファイルを含み、前記画像形成装置が生成した画像ファイルは、前記画像形成装置の設置されている位置に基づく位置情報が関連付けられており、前記制御部は、前記画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示することを特徴とする。
【0006】
また、本開示の画像形成装置は、画像を取得する画像取得部と、前記画像に基づく画像ファイルを生成する生成部と、前記画像ファイルと、設置されている位置に基づく位置情報とを関連付けて、前記画像ファイルを記憶するサーバ装置に送信する送信部と、前記サーバ装置から、前記画像ファイルと当該画像ファイルに関連付けられた位置情報とを受信する受信部と、検索条件として位置情報を設定する設定部と、前記受信部により受信された画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを表示する制御を行う制御部と、表示された前記画像ファイルに基づく画像を形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本開示のシステムは、画像形成装置と、サーバ装置と、端末装置とを含むシステムであって、前記画像形成装置は、画像を取得する画像取得部と、前記画像に基づく画像ファイルを生成する生成部と、前記画像ファイルと、設置されている位置に基づく位置情報とを関連付けて、前記画像ファイルを記憶するサーバ装置に送信する送信部とを備え、前記サーバ装置は、前記画像ファイルを前記位置情報と関連付けて記憶し、前記端末装置は、前記画像ファイルを前記サーバ装置から取得して表示する制御を行う制御部と、検索条件として位置情報を設定する設定部と、を備え、前記制御部は、前記サーバ装置から取得した画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを表示することを特徴とする。
【0008】
また、本開示のプログラムは、コンピュータに、画像ファイルをサーバ装置から取得する取得ステップと、検索条件として位置情報を設定する設定ステップと、前記画像ファイルを表示する表示ステップと、を実行させ、前記画像ファイルは、画像形成装置が生成した画像ファイルを含み、前記画像形成装置が生成した画像ファイルは、前記画像形成装置の設置されている位置に基づく位置情報が関連付けられており、前記表示ステップは、前記画像ファイルのうち、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルを選択可能に表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ファイルを容易に選択することが可能な端末装置等を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態におけるシステムの全体構成を説明するための図である。
図2】第1実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
図3】第1実施形態におけるシステムの概要を説明するための図である。
図4】第1実施形態における画像形成装置の機能構成を示すブロック図である。
図5】第1実施形態における画像形成装置管理サーバの機能構成を示すブロック図である。
図6】第1実施形態における中継サーバの機能構成を示すブロック図である。
図7】第1実施形態におけるサービスサーバの機能構成を示すブロック図である
図8】第1実施形態におけるユーザ情報のデータ構成の例を示す図である。
図9】第1実施形態におけるログイン情報のデータ構成の例を示す図である。
図10】第1実施形態におけるファイルサーバの機能構成を示すブロック図である。
図11】第1実施形態におけるファイル情報のデータ構成の例を示す図である。
図12】第1実施形態における利用情報のデータ構成の例を示す図である。
図13】第1実施形態における端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図14】第1実施形態におけるスキャン時のシーケンス図である。
図15】第1実施形態におけるファイルのダウンロード時のシーケンス図である。
図16】第1実施形態におけるファイルの共有設定時のシーケンス図である。
図17】第1実施形態におけるファイルのダウンロード時のシーケンス図である。
図18】第1実施形態の動作例を示す図である。
図19】第1実施形態の動作例を示す図である。
図20】第1実施形態の動作例を示す図である。
図21】第1実施形態の動作例を示す図である。
図22】第2実施形態にけるファイル情報のデータ構成を示す図である。
図23】第2実施形態の動作例を示す図である。
図24】第2実施形態の動作例を示す図である。
図25】第2実施形態の動作例を示す図である。
図26】第2実施形態の動作例を示す図である。
図27】第3実施形態におけるサービスサーバの機能構成を示すブロック図である。
図28】第3実施形態にける共有設定情報のデータ構成を示す図である。
図29】第3実施形態におけるスキャン時のシーケンス図である。
図30】第3実施形態における動作例を示す図である。
図31】第3実施形態における動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本開示を実施するための一実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本開示を説明するための一例であり、特許請求の範囲に記載した発明の技術的範囲が、以下の記載に限定されるものではない。
【0012】
[1.第1実施形態]
近年では、コンビニエンスストア等に設置されたマルチコピー機に備わったスキャンサービスが利用されたり、スキャンされた原稿の画像データ(スキャンデータ)が共有されたりしている。ここで、スキャンを行ったユーザにより、社内の他のユーザにスキャンデータを共有させる方法として、スキャンデータをメールに添付して送る方法がある。しかし、この方法は、メールの誤送信による情報の漏洩の恐れがあった。また、スキャンデータのサイズが大きい場合、メールの送信ができないという問題があった。
【0013】
また、特許文献1や特許文献2等の従来技術は、共有フォルダ等を作成し、当該共有フォルダにスキャンデータを保存し、当該スキャンデータの共有先のメンバーを指定することで、当該メンバーへの共有を行うものである。しかし、スキャンデータの共有先に意図しないメンバーが設定されてしまう恐れがあり、共有の設定を行うユーザの意識付けだけでは、完全に情報漏えいを防ぐことが困難であるという課題がある。また、共有を行ったことの通知を送る手間がかかってしまうという問題があった。
【0014】
そこで、本実施形態のシステム1により、適切にファイルを共有するユーザを設定することが可能なシステムを提供することを可能とする。
【0015】
[1.1 全体構成]
図1は、本実施形態のシステム1の全体構成を示す図である。システム1は、画像形成装置10と、画像形成装置管理サーバ20と、中継サーバ30と、サービスサーバ40と、ファイルサーバ50と、端末装置60とが、ネットワークNWを介して、通信可能に接続されて構成される。ネットワークNWは、例えば、インターネットなどの外部ネットワーク(WAN(Wide Area Network))である。なお、システム1を構成する装置は、必要な通信が可能であれば、図1に示した方法以外の接続方法により接続されてもよい。例えば、一部の装置間の通信において、LAN(Local Area Network)や、VPN(Virtual Private Network)等のネットワークが利用されてもよい。また、ファイルサーバ50は、サービスサーバ40とのみ接続されていてもよいし、画像形成装置10は、画像形成装置管理サーバ20とのみ接続されていてもよい。
【0016】
画像形成装置10は、いわゆるマルチコピー機や複合機(MFP;Multi-Function Printer/Peripheral)と呼ばれる情報処理装置であり、コピー機能、印刷機能、スキャナ機能、メール送信機能等の複数の機能を有する装置である。画像形成装置10は、原稿の画像を取得する画像取得装置であり、画像を記録用紙等の記録媒体に形成(印刷)することで、当該画像を出力する画像出力装置でもある。画像形成装置10は、例えば、コンビニエンスストアなどの店舗に設置されてもよいし、コンビニエンスストア以外の店舗や建物に設置されてもよい。
【0017】
画像形成装置管理サーバ20は、画像形成装置10を管理する情報処理装置である。また、画像形成装置管理サーバ20は、画像形成装置10と中継サーバ30とのデータや通知の送受信を中継したりする。画像形成装置管理サーバ20は、例えば、サーバ装置といった、コンピュータ(情報処理装置)により構成される。画像形成装置管理サーバ20は、主に、画像形成装置10が設置された店舗や建物内に設置され、当該店舗や建物内のネットワーク(例えば、コンビニ内ネットワーク)に接続される。このように、画像形成装置管理サーバ20は、後述するサービスサーバ40により提供されるサービスに関するデータ(サービスデータ)を、画像形成装置10やサービスサーバ40から受信し、適切な装置に送信するサービスデータ集約サーバである。
【0018】
サービスサーバ40は、所定のサービスを提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置等のコンピュータにより構成される。本実施形態では、サービスサーバ40は、スキャンサービスを提供することとして説明する。スキャンサービスとは、画像形成装置10によりスキャンされた画像のデータ(スキャンデータ)を受け付けたり、当該スキャンデータをスキャンサービスのユーザに提供したりするサービスである。特に、画像形成装置10がコンビニエンスストアに設置される場合、スキャンサービスはコンビニスキャンサービスとも呼ばれてもよい。また、本実施形態では、スキャンサービスは、法人向けのスキャンサービスとして提供されることとする。法人向けのスキャンサービスは、テナント毎にスキャンサービスを利用するユーザを管理し、同一のテナントに所属するユーザ間でスキャンデータ(画像)を共有するサービスである。
【0019】
ファイルサーバ50は、ファイルを管理するファイル管理サービスを提供する情報処理装置であり、例えば、サーバ装置等のコンピュータにより構成される。ファイル管理サービスは、ファイルの記憶及びダウンロードを可能とするサービスである。なお、ファイルサーバ50は、ファイルに記憶期限を設定し、記憶期限が経過したファイルを削除するファイル一時記憶サーバであってもよい。スキャンサービスやファイル管理サービスは、例えば、クラウドサービスとして提供される。ファイルサーバ50は、サービスサーバ40によって受け付けられたスキャンデータのファイルや、ファイルサーバ50に対して直接アップロードされたファイルが記憶される。
【0020】
中継サーバ30は、画像形成装置管理サーバ20とサービスサーバ40との間におけるデータや通知の中継を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置等のコンピュータにより構成される。中継サーバ30は、例えば、中継サービスを行うユーザ(例えば、スキャンサービスの管理や運営を行うユーザ)により管理される。
【0021】
端末装置60は、スキャンサービスを利用するユーザによって使用される情報処理装置である。端末装置60は、例えば、スマートフォン、タブレット、PC等の情報処理装置により構成される。
【0022】
図1に示すように、システム1には、複数の端末装置60(端末装置60a、端末装置60b、端末装置60c)が含まれてもよい。また、システム1には、複数の画像形成装置10が含まれていてもよい。また、画像形成装置管理サーバ20、中継サーバ30、サービスサーバ40、ファイルサーバ50は、複数の情報処理装置によって構成されていてもよいし、任意の情報処理装置上で実現される仮想サーバによって構成されてもよい。
【0023】
[1.2 システムの概要]
[1.2.1 スキャン実行時及びファイルのダウンロード時]
図2を参照して、スキャン実行時とスキャンデータのダウンロード時の概要について説明する。図2において、実線の矢印は、スキャン実行時のデータ等の流れを示し、鎖線の矢印はスキャンデータダウンロード時におけるデータ等の流れを示す。
【0024】
画像形成装置10は、スキャンを行うユーザ(例えば、「ユーザA」)からのログイン入力を受け付け、スキャンサービスへログインし、スキャンを実行する。スキャンデータは、コンビニ内ネットワークN190内の画像形成装置管理サーバ20(コンビニデータセンタ)に送信され(P1)、中継サービスN192内の中継サーバ30に送信され(P2)、クラウドサービスN194内のサービスサーバ40に送信される(P3)。
【0025】
スキャンデータ及びユーザAのログイン情報は、ファイルサーバ50(ファイル一時記憶サーバ)に送信される(P4)。スキャンデータは、ファイルサーバ50において、ログイン情報(例えば、ユーザ名)と合わせて、ファイルとして記憶される。ファイルとして記憶されたスキャンデータは、本実施形態では、スキャンデータのファイルと記載する。また、サービスサーバ40は、スキャンデータが記憶されたことを、ユーザAが使用する端末装置60aに対してメール等を送信することで、ユーザAに通知する(P5)。
【0026】
ユーザAは、ユーザAが所属する会社の社内LAN等のネットワークN196に接続された端末装置60aを介して、スキャンサービスにログインする(P11)。端末装置60aには、ファイルサーバ50に記憶されたユーザAのスキャンデータ一覧が表示される。ユーザAは、記憶されたスキャンデータを確認する。また、端末装置60aは、ユーザによりファイルのダウンロードの操作がされた場合、ファイルサーバ50に、ファイルのダウンロードを要求する(P12)。ファイルサーバ50は、要求されたファイルのダウンロード権限がユーザAにあるか否かを、ユーザAのユーザ情報に基づき確認する(P13)。ユーザAにファイルのダウンロード権限がある場合、当該ファイルは、ユーザAが所持するファイルであるため、当該ファイルがダウンロードされる(P14)。なお、ユーザAにダウンロード権限があるファイルは、ユーザAが所持するファイル又はユーザAが共有相手として設定されたファイルである。
【0027】
[1.2.2 共有設定時及び共有されたファイルのダウンロード時]
図3を参照して、スキャンデータのファイルの共有設定時及び共有されたファイルのダウンロード時におけるデータや通知の流れについて説明する。図3において、実線の矢印は、スキャンデータのファイルの共有設定時のデータ等の流れを示し、鎖線の矢印はユーザBによるファイルのダウンロード要求時におけるデータ等の流れを示し、一点鎖線の矢印は、ユーザCによるファイルのダウンロード要求時におけるデータ等の流れを示す。
【0028】
ユーザAは、スキャンサービスにログインし、スキャンデータ一覧から共有したいスキャンデータのファイルを選択する。このとき、端末装置60aは、スキャンサービスにログインしたユーザの情報(ログイン情報)に基づくスキャンデータの情報と、当該スキャンデータを共有可能なユーザの情報(共有ユーザ情報)とをサービスサーバ40から受信し、ディスプレイに表示する。共有ユーザ情報は、例えば、ユーザと同じテナント内や同じ所属グループ内の他のユーザの情報である。さらに、ユーザAは、スキャンデータのファイルを共有するユーザ(以下、「共有相手」とも記載する。例えば、「ユーザB」)を選択する(P21)。
【0029】
サービスサーバ40は、ファイルサーバ50に対して、ユーザAにより選択されたスキャンデータのファイルがユーザBもダウンロードできるように設定する(P22)。また、サービスサーバ40は、ユーザAによってファイルが共有されたことを、共有相手であるユーザBが使用する端末装置60bにメールで送信する。これにより、ユーザBに対して、ファイルが共有されたことが通知される(P23)。
【0030】
ユーザBは、ネットワークN196に接続された端末装置60bを介して、スキャンサービスにログインし(P31)、サービスサーバ40から、スキャンデータ一覧を取得する。スキャンデータ一覧には、ユーザAによって共有されたファイルが含まれる。
【0031】
ユーザBにより、スキャンデータのファイルのダウンロードの要求がされた場合、端末装置60bは、ファイルサーバ50に対して、当該ファイルのダウンロードの要求を送信する(P32)。サービスサーバ40及びファイルサーバ50は、要求されたファイルのダウンロード権限がユーザBにあるか否かを確認する(P33)。ユーザBによってダウンロードが要求されたファイルは、ユーザBを共有相手として設定されているため、ユーザBにはダウンロード権限がある。そのため、ユーザBにより要求されたファイルは、端末装置60bにダウンロードされる(P34)。
【0032】
ユーザCは、ネットワークN196に接続された端末装置60cを介して、スキャンサービスにログインする(P41)。端末装置60cは、サービスサーバ40から、スキャンデータ一覧を取得するが、ユーザCが共有相手として設定されていないスキャンデータは、スキャンデータ一覧には含まれない。すなわち、ユーザAによってP21において共有されたスキャンデータのファイルは、端末装置60cには表示されない。
【0033】
ここで、ユーザBが、ユーザCに対して、ユーザCが共有相手として設定されていないファイルのダウンロード先を示すダウンロードURL(Uniform Resource Locator)を誤って教えてしまう場合がある(P42)。この場合、ユーザCは、ユーザBから教わったダウンロードURLに、端末装置60cを介してアクセスすることがある(P43)。ファイルサーバ50は、ユーザCのユーザ情報から、ユーザCによってダウンロードが要求されたファイルのダウンロード権限がユーザCにあるか否かを確認する(P44)。ここで、ユーザCが共有相手として設定されていないファイルに対するダウンロード権限は、ユーザCにはない。したがって、ユーザAがP21においてユーザBとのみ共有したファイルは、ユーザCが使用する端末装置60cには送信されない。すなわち、ユーザCは、ファイルのダウンロードURLを取得しても、当該ファイルのダウンロード権限がない場合、当該ファイルを取得できない。
【0034】
このように、システム1は、スキャンデータのファイルを共有するスキャンデータ共有システム(ファイル共有システム)である。なお、画像形成装置管理サーバ20や、中継サーバ30は、システム1の運用の形態に応じて、省略してもよい。すなわち、画像形成装置10と、サービスサーバ40とが、直接通信を行うように構成されてもよい。また、システム1に含まれる装置のうち、一部の装置は、組み合わせられてもよい。例えば、サービスサーバ40とファイルサーバ50とが一体の装置として構成されてもよいし、中継サーバ30とサービスサーバ40とファイルサーバ50とが一体の装置として構成されてもよい。
【0035】
[1.3 機能構成]
[1.3.1 画像形成装置]
画像形成装置10は、図4に示すように、制御部100と、画像入力部120と、画像形成部130と、表示部140と、操作部150と、記憶部160と、通信部190とを備えて構成される。
【0036】
制御部100は、画像形成装置10の全体を制御するための機能部である。制御部100は、記憶部160に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU(Central Processing Unit))等により構成される。また、制御部100は、以下に説明する機能のうち、複数の機能を有するSoC(System on a Chip)として構成されてもよい。また、制御部100に含まれる一部又は全部の処理部が、電子回路で構成されていてもよい。
【0037】
制御部100は、記憶部160に記憶されたプログラム実行することにより、画像処理部102として機能する。画像処理部102は、各種画像に関する処理を行う。例えば、画像処理部102は、画像入力部120によって読み取られて入力された原稿の画像に対して、鮮鋭化処理や、階調変換処理を実行する。
【0038】
画像入力部120は、画像を取得する画像取得部であり、取得した画像を画像形成装置10に入力する。例えば、画像入力部120は、載置台に載置された原稿の画像を読み取るスキャナ装置等により構成される。スキャナ装置は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)等のイメージセンサによって画像を電気信号に変換し、電気信号を量子化及び符号化する装置である。スキャナ装置により原稿の画像が読み取られることで、原稿の画像は、デジタルデータとして画像形成装置10に入力される。
【0039】
画像形成部130は、記録用紙等の記録媒体に対して画像を形成(印刷)する。画像形成部130は、例えば、電子写真方式を利用したレーザプリンタ等の印刷装置により構成される。画像形成部130は、例えば、画像形成装置10に備えられた給紙トレイから記録用紙を給紙し、記録用紙の表面に画像を形成し、記録用紙を画像形成装置10に備えられた排紙トレイから排紙する。
【0040】
表示部140は、各種情報を表示する。表示部140は、例えば、LCD(Liquid crystal display)、有機EL(electro-luminescence)ディスプレイ、マイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の表示装置により構成される。
【0041】
操作部150は、画像形成装置10を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部150は、キースイッチ(ハードキー)やタッチセンサ等の入力装置により構成される。タッチセンサにおいて接触(タッチ)による入力を検出する方式は、例えば、抵抗膜方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式といった、一般的な検出方式であればよい。なお、画像形成装置10には、表示部140と、操作部150とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
【0042】
記憶部160は、画像形成装置10の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部160は、例えば、半導体メモリであるSSD(Solid State Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置により構成される。
【0043】
通信部190は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)を介して、画像形成装置管理サーバ20やサービスサーバ40等の外部の装置と通信を行う。通信部190は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC(Network Interface Card)等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0044】
[1.3.2 画像形成装置管理サーバ]
画像形成装置管理サーバ20は、図5に示すように、制御部200と、記憶部260と、通信部290とを備えて構成される。
【0045】
制御部200は、画像形成装置管理サーバ20の全体を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部260に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU)等により構成される。
【0046】
制御部200は、記憶部260に記憶されたプログラム実行することにより、画像形成装置管理部202として機能する。画像形成装置管理部202は、画像形成装置管理サーバ20に接続された画像形成装置10を管理する。例えば、画像形成装置管理部202は、画像形成装置10から送信されたデータや通知を中継サーバ30に送信したり、中継サーバ30から受信したデータや通知を、当該データや通知の受信先に対応する画像形成装置10に送信したりする。
【0047】
記憶部260は、画像形成装置管理サーバ20の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部260は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。
【0048】
通信部290は、LANやWANを介して、画像形成装置10や中継サーバ30等の外部の装置と通信を行う。通信部290は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0049】
[1.3.3 中継サーバ]
中継サーバ30は、図6に示すように、制御部300と、記憶部360と、通信部390とを備えて構成される。
【0050】
制御部300は、中継サーバ30の全体を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部360に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU)等により構成される。
【0051】
制御部300は、記憶部360に記憶されたプログラム実行することにより、中継部302として機能する。中継部302は、画像形成装置管理サーバ20と、サービスサーバ40との間において送受信されるデータや通知の中継を行う。
【0052】
記憶部360は、中継サーバ30の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部360は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。
【0053】
通信部390は、LANやWANを介して、画像形成装置管理サーバ20やサービスサーバ40等の外部の装置と通信を行う。通信部390は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0054】
[1.3.4 サービスサーバ]
サービスサーバ40は、図7に示すように、制御部400と、記憶部460と、通信部490とを備えて構成される。
【0055】
制御部400は、サービスサーバ40の全体を制御するための機能部である。制御部400は、記憶部460に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU)等により構成される。
【0056】
制御部400は、記憶部460に記憶されたプログラム実行することにより、ログイン処理部402、ログイン情報管理部404、サービス提供部406として機能する。
【0057】
ログイン処理部402は、サービスサーバ40が提供するスキャンサービスのログインの処理を行う。例えば、ログイン処理部402は、画像形成装置10から送信された情報に基づきユーザを認証し、当該ユーザに対して、スキャンサービスへのログインを許可するか否かを判定する。
【0058】
ログイン情報管理部404は、スキャンサービスにログインしているユーザに関する情報(ログイン情報)を管理する。例えば、ログイン情報管理部404は、ログイン処理部402によりユーザのログインが許可された場合、当該ユーザの情報や、当該ユーザのログインの有効期限をログイン情報として、後述するログイン情報記憶領域464に記憶する。なお、ログイン情報管理部404は、ログイン有効期限を超えてスキャンサービスを利用するユーザを、スキャンサービスからログアウトさせたりしてもよい。
【0059】
サービス提供部406は、スキャンサービスを提供する。例えば、サービス提供部406は、画像形成装置10から送信されるスキャンデータを受け付けたり、スキャンデータの情報を提供したりする。
【0060】
記憶部460は、サービスサーバ40の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部460は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。また、記憶部460は、ユーザ情報記憶領域462と、ログイン情報記憶領域464とが確保される。
【0061】
ユーザ情報記憶領域462は、スキャンサービスを利用するユーザの情報(ユーザ情報)を記憶する。ユーザ情報は、例えば、図8に示すように、ユーザを識別するユーザID(例えば、「1」)と、当該ユーザにより登録されたユーザ名(例えば、「ユーザA」)と、当該ユーザにより登録されたメールアドレス(例えば、「a@example.com」)と、当該ユーザにより登録されたパスワード(例えば、「******」)と、当該ユーザが所属するテナントの名称であるテナント名(例えば、「TENANT1」)とを含む。パスワードは、ハッシュ化された状態で記憶されてもよい。また、メールアドレスとパスワードは、本実施形態において、スキャンサービスを利用するユーザを認証する際に用いられる認証情報である。
【0062】
図8に示すように、ユーザ情報は、ユーザ名やテナント名といった、ユーザの属性の情報(属性値)を含んで構成される情報である。ユーザ情報に含まれるユーザの属性には、ユーザ名等の一般的に1人のユーザに対して1の属性値を対応付ける属性と、テナント名等の複数のユーザに対して1の属性値を対応付けることができる属性(複数のユーザに対して対応付けられる属性)とがある。
【0063】
本実施形態では、複数のユーザに対して対応付けられる属性は、テナント名であるとして説明する。なお、複数のユーザに対して対応付けられる属性は、以下の属性であってもよい。
(1)複数のユーザが所属するグループを示す属性
複数のユーザが所属するグループを示す属性は、グループ名がある。複数のユーザが所属するグループは、ユーザにより自由に作成されてもよいし、システム1の管理者等により作成されてもよい。また、本実施形態のように、法人向けのスキャンサービスのユーザが所属するグループを示す属性としては、組織名、法人名(会社名)、法人における部や課や班等のグループを特定する名前がある。なお、テナント名も、複数のユーザが所属するグループを示す属性の一種である。
(2)ユーザの所在地を示す属性
ユーザの所在地を示す属性は、地理的・空間的にユーザと関係する場所や位置を示す情報であってユーザが所在する都道府県名、市町村名、地域名等である。
【0064】
ログイン情報記憶領域464は、スキャンサービスにログインしたユーザの情報(ログイン情報)を記憶する。ログイン情報は、例えば、図9に示すように、ログイン情報を識別するユニークな文字列であるログイン識別文字列(例えば、「aaa-bbb-1」)と、ログインしたユーザを識別するユーザID(例えば、「1」)と、ログイン状態の有効期限(例えば、「2021/07/30 13:12:10」)とを含む。
【0065】
通信部490は、LANやWANを介して、中継サーバ30やファイルサーバ50等の外部の装置と通信を行う。通信部490は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0066】
[1.3.5 ファイルサーバ]
ファイルサーバ50は、図10に示すように、制御部500と、記憶部560と、通信部590とを備えて構成される。
【0067】
制御部500は、ファイルサーバ50の全体を制御するための機能部である。制御部500は、記憶部560に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU)等により構成される。
【0068】
制御部500は、記憶部560に記憶されたプログラム実行することにより、ファイル管理部502として機能する。ファイル管理部502は、ファイルサーバ50に送信されたファイルやデータをファイル記憶領域562に記憶したり、ファイル記憶領域562に記憶されたファイルを取得して、通信部590を介して他の装置に送信したりする。
【0069】
記憶部560は、ファイルサーバ50の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部560は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。また、記憶部560は、ファイルを記憶するファイル記憶領域562と、ファイル情報記憶領域564と、利用情報記憶領域566とが確保される。
【0070】
ファイル情報記憶領域564は、ファイル記憶領域562に記憶されたファイルの情報(ファイル情報)を記憶する。ファイル情報は、図11に示すように、ファイル情報を識別するファイルID(例えば、「1」)と、ファイルを識別するユニークな文字列であるファイル識別文字列(例えば、「aaa-bbb-1」)と、ファイル記憶領域562に記憶(登録)されたファイルのファイル名(例えば、「9999_20210707_151515.pdf」)と、当該ファイルのファイルサイズ(例えば、「20.1KB」)と、当該ファイルを所持するユーザの名前であるファイル所持ユーザ名(例えば、「ユーザA」)と、当該ファイルを共有するユーザ(共有相手)の名前であるファイル共有ユーザ名(例えば、「ユーザB」)と、当該ファイルの記憶期限(保存期限、登録期限ともいう。例えば、「2012/12/11」)と、当該ファイルのスキャンを行った画像形成装置10が設置された店舗(例えば、コンビニエンスストア)の名前等の店舗情報(例えば、「○○店」)とを含む。なお、ファイル情報には、ダウンロード回数や、ダウンロード可能回数等が記憶されてもよい。また、ファイルを所持するユーザとは、当該ファイルのアップロードを行ったユーザや、当該ファイルを生成した又は生成するためのデータをファイルサーバ50に送信するための操作を行ったユーザである。
【0071】
利用情報記憶領域566は、ファイルサーバ50に記憶されたファイルの利用履歴に関する情報(利用情報)を記憶する。利用情報は、例えば、図12に示すように、ファイル識別文字列(例えば、「aaa-bbb-1」)と、そのファイルを利用したユーザ名(例えば、「ユーザA」)と、利用日時(例えば、「2021/07/30 15:22:30」)とを含む。
【0072】
通信部590は、LANやWANを介して、サービスサーバ40や端末装置60等の外部の装置と通信を行う。通信部590は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0073】
[1.3.6 端末装置]
端末装置60は、図13に示すように、制御部600と、表示部640と、操作部650と、記憶部660と、通信部690とを備えて構成される。
【0074】
制御部600は、端末装置60の全体を制御するための機能部である。制御部600は、記憶部660に記憶された各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えば、1又は複数の演算装置(CPU)等により構成される。また、制御部600は、以下に説明する機能のうち、複数の機能を有するSoCとして構成されてもよい。
【0075】
表示部640は、各種情報を表示する。表示部640は、例えば、LCD、有機ELディスプレイ、マイクロLEDディスプレイ等の表示装置により構成される。
【0076】
操作部650は、端末装置60を使用するユーザによる操作指示を受け付ける。操作部650は、キーボードやマウス、タッチセンサ等の入力装置により構成される。なお、端末装置60には、表示部640と、操作部650とが一体に形成されたタッチパネルが搭載されてもよい。
【0077】
記憶部660は、端末装置60の動作に必要な各種プログラムや、各種データを記憶する。記憶部660は、例えば、半導体メモリであるSSDや、HDD等の記憶装置により構成される。
【0078】
通信部690は、LANやWANを介して、サービスサーバ40やファイルサーバ50等の外部の装置と通信を行う。通信部690は、例えば、有線/無線LANで利用されるNIC等の通信装置や通信モジュールにより構成される。
【0079】
[1.4 処理の流れ]
図14から図17までを参照して、システム1を構成する各装置によって実行される処理について説明する。処理の流れの説明において、スキャンを行うユーザが使用する端末装置60を端末装置60aと記載する。また、スキャンを行うユーザ以外のユーザが使用する端末装置60を、端末装置60b、端末装置60cと記載する。処理の流れの説明において、各装置が実行する処理は、各装置の制御部により実行される。また、装置間における通信は、各装置の通信部を介して行われる。また、処理の流れにおいて、画像形成装置10とサービスサーバ40との通信は、画像形成装置管理サーバ20及び中継サーバ30を介さず、画像形成装置10とサービスサーバ40との間で直接行われることとして説明する。
【0080】
[1.4.1 スキャンサービス利用時の処理]
図14を参照して、スキャンサービス利用時の処理の流れについて説明する。画像形成装置10は、表示部140に表示したメニュー画面からスキャンサービスを選択される等ユーザの操作に基づき、スキャンサービスの利用を受け付ける(S100)。画像形成装置10は、スキャンサービスの利用を受け付けたら、サービスサーバ40に対して、スキャンサービスの開始の通知(スキャン開始通知)を送信する(S102)。サービスサーバ40は、スキャン開始通知を受信したら、画像形成装置10に対して、スキャンサービスへのログイン要求を送信する(S104)。
【0081】
画像形成装置10は、ログイン要求を受信した場合、スキャンサービスにログインするためのログイン画面を表示する(S106)。例えば、制御部100は、表示部140に、ログインに必要な情報(ログイン入力情報)であるメールアドレス及びパスワードを入力させるログイン画面を表示する。
【0082】
つづいて、画像形成装置10は、サービスサーバ40に、ログイン入力情報を送信する(S108)。サービスサーバ40は、ログイン入力情報を受信した場合、ログイン処理を実行する(S110)。ログイン処理は、ログイン入力情報に基づきユーザを認証し、スキャンサービスへのログインを許可する処理である。例えば、ログイン処理部402は、ログイン入力情報であるメールアドレスとパスワードとの両方を含むユーザ情報が、ユーザ情報記憶領域462に記憶されている場合、当該ユーザ情報に対応するユーザを認証し、スキャンサービスへのログインを許可する。
【0083】
サービスサーバ40は、スキャンサービスへのログインを許可する場合、画像形成装置10に対して、ログインが成功したことを示す通知(ログイン成功通知)を送信する(S112)。また、サービスサーバ40は、S112において、ログインを許可したユーザの情報を、ログイン情報として、ログイン情報記憶領域464に記憶する。例えば、ログイン情報管理部404は、ログイン識別文字列とログイン有効期限とを決定し、当該ログイン識別文字列及び当該ログイン有効期限と、ログインを許可したユーザのユーザIDとを含むログイン情報を、ログイン情報記憶領域464に記憶する。
【0084】
なお、サービスサーバ40は、ログインを許可しない場合、S112において、画像形成装置10に対して、ログインを許可しないことを示す通知を画像形成装置10に送信する。ログインが許可されなかった場合、画像形成装置10は、例えば、表示部140にログインが失敗したことを示すメッセージを表示したり、S106に戻りログイン画面を再度表示したりする。
【0085】
画像形成装置10は、ログイン成功通知を受信した場合、ユーザの操作に基づき、スキャンを実行する(S114)。例えば、制御部100は、画像入力部120を制御し、載置台に載置された原稿の画像の読み取りを行い、読み取った画像のデータ(スキャンデータ)を取得する。これにより、ユーザは、画像形成装置10に、画像(スキャンデータ)を取得させることができる。
【0086】
つづいて、画像形成装置10は、取得したスキャンデータを、サービスサーバ40に対して送信する(S116)。なお、画像形成装置10は、S114において取得した画像の画像ファイルを生成する生成部を備えてもよい。生成部は、制御部100により実現されてもよいし、画像ファイルを生成する専用のハードウェア(回路)などにより実現されてもよい。この場合、スキャンデータは生成部により生成されたファイルとして、サービスサーバ40に送信される。
【0087】
つづいて、サービスサーバ40は、スキャンデータを取得し(S118)、当該スキャンデータを送信した画像形成装置10が設置された店舗情報(例えば、店舗名)を取得する(S120)。例えば、サービスサーバ40は、画像形成装置10から、店舗情報を取得してもよい。この場合、画像形成装置10は、S116において店舗情報を出力し、当該出力した店舗情報を、スキャンデータや画像ファイルに付加したり、スキャンデータや画像ファイルと関連付けたりして、サービスサーバ40に送信する。具体的には、画像形成装置10の制御部100は、画像ファイルの生成時に、画像形成装置10が設置された店舗情報を当該画像ファイルに付加してサービスサーバ40に送信したり、スキャンデータと店舗情報とを併せてサービスサーバ40に送信したりする。また、制御部100は、スキャンデータや画像ファイルの属性として店舗情報を設定してもよいし、スキャンデータや画像ファイルとは別に、店舗情報を示すファイルやデータを、サービスサーバ40に送信してもよい。このとき、サービスサーバ40は、画像形成装置10から受信した店舗情報をそのまま取得すればよい。
【0088】
なお、サービスサーバ40は、予め、画像形成装置10の製造番号等、画像形成装置10を一意に特定する情報(識別情報)と当該識別情報により識別される画像形成装置10の店舗情報を記憶部460に記憶してもよい。この場合、画像形成装置10は、S116において、画像形成装置10の識別情報とスキャンデータとをサービスサーバ40に送信する。サービスサーバ40は、画像形成装置10によって送信された識別情報に対応する店舗情報を取得する。なお、サービスサーバ40は、画像形成装置10の識別装置の代わりに、画像形成装置10のアドレス(例えば、IP(Internet Protocol)アドレス)等を店舗情報と関連付けて記憶し、スキャンデータの送信元のアドレスに基づき、店舗情報を取得してもよい。
【0089】
つづいて、サービスサーバ40は、スキャンデータを送信した画像形成装置10を操作するユーザ(スキャンサービスにログインしているユーザ)のログイン情報を、ログイン情報記憶領域464から取得する(S122)。また、サービスサーバ40は、ログイン情報と、スキャンデータと、店舗情報とを、ファイルサーバ50に送信する(S124)。なお、サービスサーバ40は、S124において、スキャンデータを送信した画像形成装置10を操作するユーザのユーザ名をファイルサーバ50に送信してもよい。
【0090】
サービスサーバ40とファイルサーバ50とは、S124においてサービスサーバ40からファイルサーバ50に送信されたスキャンデータに対するファイル識別文字列を発行する(S126)。例えば、ファイルサーバ50は、スキャンデータを受信したときにファイル識別文字列を発行する。なお、サービスサーバ40が、予めファイル識別文字列を発行し、S124において、スキャンデータ等と併せて、ファイル識別文字列をファイルサーバ50に送信してもよい。
【0091】
ファイルサーバ50は、受信したスキャンデータを、ファイルとしてファイル記憶領域562に記憶する(S128)。すなわち、ファイルサーバ50は、スキャンデータに基づく画像ファイルを生成し、ファイル記憶領域562に記憶する。また、ファイルサーバ50は、S128において記憶したファイルのファイル情報をファイル情報記憶領域564に記憶する(S130)。例えば、ファイル管理部502は、ファイルの記憶期限を決定し、当該記憶期限と、当該ファイルのファイル識別文字列と、当該ファイルのファイル名と、当該ファイルのファイルサイズと、店舗情報を含むファイル情報を生成する。また、ファイル管理部502は、ログイン情報に基づき、スキャンサービスにログインしているユーザのユーザ名を、ファイル所持ユーザ名としてファイル情報に含める。また、ファイル管理部502は、上述した情報を含めたファイル情報を、ファイル情報記憶領域564に記憶する。このようにして、スキャンデータにメタ情報として店舗情報を含められない場合であっても、ファイルサーバ50は、ファイル情報に基づき、スキャンデータのファイルと店舗情報とを関連付けることができる。
【0092】
ファイルサーバ50(ファイル管理部502)は、スキャンデータをファイルとして記憶した場合、サービスサーバ40に対して、ファイルの記憶が完了したことを示す通知(記憶完了通知)を、サービスサーバ40に送信する(S132)。
【0093】
サービスサーバ40は、ファイルサーバ50から記憶完了通知を受信した場合、画像形成装置10に、スキャンが完了したことを示す通知(スキャン完了通知)を送信する(S134)。画像形成装置10は、スキャン完了通知を受信した場合、表示部140に、スキャンが完了したことや、ファイルサーバ50にスキャンデータが記憶されたことを示すメッセージを表示してもよい。
【0094】
また、サービスサーバ40は、端末装置60aに、スキャン完了通知を送信する(S136)。例えば、制御部400は、画像形成装置10を操作するユーザのログイン情報に基づき、当該ユーザのユーザ情報をユーザ情報記憶領域462から読み出し、当該ユーザ情報に記憶されたメールアドレスを取得する。さらに、制御部400は、取得したメールアドレスを宛先として、スキャンが完了したことを示す文章を含めたメールを送信する。
【0095】
[1.4.2 ダウンロード時の処理]
図15を参照して、スキャンデータのファイルがスキャンを実行したユーザ(スキャンデータのファイルを所持するユーザ)によりダウンロードされる場合の処理を説明する。端末装置60aは、表示部640に、スキャンサービスにログインするためのログイン情報を入力させるためのログイン画面を表示し(S200)、ユーザにより入力されたログイン入力情報を、サービスサーバ40に送信する(S202)。サービスサーバ40は、ログイン処理を実行し(S204)、スキャンサービスへのログインを許可する場合、ログイン情報を送信した端末装置60aに対して、ログイン成功通知を送信する(S206)。S200からS206までの処理は、図14のS106からS112までの処理と同様の処理である。
【0096】
端末装置60aは、サービスサーバ40からログイン成功通知を受信した場合、表示部640に、ログイン後の画面を表示する(S208)。ログイン後の画面は、スキャンサービスへのログインが成功した後に表示部640に表示される画面であり、ログインが許可されたユーザの情報や、当該ユーザの操作によってサービスサーバ40に送信されたスキャンデータを表示させるためのボタンやタブ等を含む画面である。
【0097】
つづいて、端末装置60aは、ファイルサーバ50に対して、スキャンデータ一覧の送信の要求(スキャンデータ一覧要求)を送信する(S210)。スキャンデータ一覧とは、ファイルサーバ50に記憶されているファイル(例えば、画像形成装置10が生成した画像ファイル)の情報であって、スキャンサービスにログインしたユーザにダウンロード権限があるファイルの情報である。なお、スキャンデータ一覧には、画像形成装置10が生成した画像ファイルや、画像形成装置10が送信したスキャンデータのファイル以外にも、スキャンサービスにログインしたユーザが、画像形成装置10を介さずに、直接ファイルサーバ50にアップロードしたファイルが含まれてもよい。
【0098】
ファイルサーバ50は、スキャンデータ一覧要求を送信した端末装置60aを操作するユーザがダウンロード権限を有するファイルの情報を取得し、スキャンデータ一覧として、サービスサーバ40に送信する(S214)。例えば、ファイル管理部502は、ファイル情報記憶領域564から、ファイル所持ユーザ名又はファイル共有ユーザ名の何れかに、スキャンデータ一覧要求を送信した端末装置60aを操作するユーザのユーザ名を含むファイル情報を読み出す。つづいて、ファイル管理部502は、読み出したファイル情報から、ファイル識別文字列、ファイル名、ファイルサイズ、記憶期限、店舗情報等の情報を取得する。さらに、ファイル管理部502は、取得した情報をファイル毎にまとめ、そのファイル毎にまとめた情報をスキャンデータ一覧として、通信部590を介して、サービスサーバ40に送信する。すなわち、スキャンデータ一覧は、画像形成装置10によって取得され、送信されたスキャンデータのファイルごとに、当該ファイルのファイル名等の情報と、当該ファイルに対応する情報(店舗情報等)が関連付けられた情報である。ファイルに対応する情報(店舗情報等)は、ファイルの属性に設定されてもよいし、ファイルとは別に送信されてもよく、ファイルとファイルに対応する情報とが関連付けられていれば、どのような方法が用いられていてもよい。サービスサーバ40は、ファイルサーバ50から受信したスキャンデータ一覧を、端末装置60aに送信する(S216)。スキャンデータ一覧は、端末装置60aの制御部600により、通信部690を介して受信される。
【0099】
つづいて、端末装置60aは、表示部640に、スキャンデータ一覧を選択可能に表示する(S218)。例えば、制御部600は、表示部640に、スキャンデータのファイル毎に、ファイルの情報(例えば、ファイル名、ファイルサイズ、記憶期限、店舗情報)を項目としたリストを表示し、当該リストから1のファイルを選択可能にする。これにより、ユーザは、ダウンロードを要求するファイルを選択することが可能となる。
【0100】
端末装置60aは、ユーザによってファイルが選択された場合、当該ファイルのダウンロード要求を、サービスサーバ40を介してファイルサーバ50に送信する(S220→S222)。ファイルサーバ50は、サービスサーバ40から要求されたファイルを、サービスサーバ40を介して端末装置60aに送信する(S224→S226)。なお、端末装置60aは、ファイルサーバ50に対して、直接ダウンロード要求を送信してもよい。この場合、ファイルサーバ50は、端末装置60aに、直接ファイルを送信する。
【0101】
端末装置60aは、受信したファイルを出力する(S228)。例えば、制御部600は、受信したファイルに基づき、スキャンデータを画像として、表示部640(画像出力部)に表示することで出力してもよい。また、制御部600は、受信したファイルを記憶部660に記憶することで、ファイルとして出力してもよい。また、制御部600は、受信したファイルを、通信部690を介して他の装置に送信することにより、当該他の装置を介して出力してもよい。
【0102】
[1.4.3 共有設定時の処理]
図16を参照して、スキャンデータのファイルの共有相手が設定される場合における処理の流れを説明する。なお、以下の説明では、共有相手を設定することを、共有設定を行うとも記載する。
【0103】
端末装置60aは、ログイン画面を表示し(S300)、ログイン画面を介して入力されたログイン入力情報を、サービスサーバ40に送信する(S302)。サービスサーバ40は、端末装置60aから受信したログイン情報に基づきログイン処理を行い(S304)、ログインを許可する場合、端末装置60aに対してログイン成功通知を送信する(S306)。端末装置60aは、ログイン成功通知を受信した場合、表示部640にログイン後の画面を表示し(S308)、サービスサーバ40に対して、スキャンデータ一覧要求を送信する(S310)。サービスサーバ40は、スキャンデータ一覧要求を、ファイルサーバ50に要求する(S312)。ファイルサーバ50は、スキャンデータ一覧を、サービスサーバ40に送信する(S314)。サービスサーバ40は、ファイルサーバ50から受信したスキャンデータ一覧を、端末装置60aに送信する(S316)。端末装置60aは、表示部640に、スキャンデータ一覧を表示する(S318)。なお、図16のS300からS318までの処理は、図15のS200からS218までの処理と同様の処理である。
【0104】
つづいて、端末装置60aは、ユーザによってスキャンデータ一覧から共有するスキャンデータのファイルが選択された場合、サービスサーバ40に対して、共有設定を行うことを示す要求(共有設定要求)を送信する(S320)。
【0105】
サービスサーバ40は、共有設定要求を受信した場合、共有相手として設定可能なユーザ(共有可能なユーザ)を特定する(S322)。ここで、サービスサーバ40は、画像形成装置10にスキャンデータを取得させたユーザであって、スキャンサービスにログインしたユーザの属性を取得し、当該取得した属性と共通する属性を有する他のユーザを特定する。このとき、サービスサーバ40が取得する属性は、複数のユーザに対して対応付けられる属性である。本実施形態では、複数のユーザが所属するグループを示す属性といった、複数のユーザに対して対応付けられる属性はテナント名であるため、制御部400は、ログイン情報をもとに、テナント名が共通するユーザ(テナント内のユーザ)を特定する。この場合、制御部400は、端末装置60aを操作するユーザの情報(例えば、ユーザ名)を含むユーザ情報を、ユーザ情報記憶領域462から読み出し、当該ユーザ情報に記憶されたテナント名を取得する。さらに、制御部400は、取得したテナント名を含む他のユーザ情報をユーザ情報記憶領域462から読み出し、ユーザ名を取得する。このように取得されたユーザ名は、端末装置60aを操作するユーザと同じテナントに所属する他のユーザのユーザ名である。
【0106】
サービスサーバ40は、共有可能なユーザの情報を、端末装置60aに送信する(S324)。端末装置60aは、サービスサーバ40から受信した共有可能なユーザの情報を、表示部640に表示する(S326)。これにより、端末装置60aは、S318において選択されたスキャンデータのファイルを共有するユーザ(共有相手)を選択可能にする。すなわち、サービスサーバ40は、ログイン情報をもとに、テナント内のユーザを特定し、当該ユーザを共有相手として、端末装置60aを介して選択可能とする。
【0107】
端末装置60aは、ユーザにより、スキャンデータを共有するユーザが選択された場合、当該選択されたユーザの情報(例えば、ユーザ名)と、共有するファイルの情報(例えば、ファイル識別文字列)とを、サービスサーバ40に送信する(S328)。サービスサーバ40は、端末装置60aから受信した情報(共有するファイルの情報及び当該ファイルを共有するユーザの情報)を、ファイルサーバ50に送信する(S330)。
【0108】
ファイルサーバ50は、S330において受信した情報に基づき、共有相手の設定を行う(S332)。例えば、ファイル管理部502は、S330において受信したファイル識別文字列を含むファイル情報に、S330において受信したユーザの情報に対応するユーザ名を、ファイル共有ユーザ名に追加する。
【0109】
ファイルサーバ50は、共有相手の設定が完了したら、サービスサーバ40に、共有相手の設定が完了したことを示す通知(共有設定完了通知)を送信する(S334)。
【0110】
サービスサーバ40は、共有設定完了通知を受信したら、スキャンデータの共有相手のユーザが使用する端末装置60(例えば、端末装置60b)に、共有設定完了通知を送信する(S336)。例えば、制御部400は、S328において端末装置60aから受信したユーザの情報に基づき、共有相手のユーザ情報をユーザ情報記憶領域462から読み出して、共有相手のメールアドレスを取得する。さらに、制御部400は、取得したメールアドレスを宛先として、スキャンデータが共有されたことを示す文章を含めた電子メールを送信する。キャンデータが共有されたことを示す文章には、スキャンサービスにログインするための接続先を示すURLや、ダウンロードURLが含まれていてもよい。また、ダウンロードURLには、メールの送信先に対応するユーザを特定するために用いられる情報が含まれていてもよい。
【0111】
また、サービスサーバ40は、端末装置60aに対して共有設定完了通知を送信する(S338)。なお、端末装置60aは、共有設定完了通知を受信した場合、表示部640に、共有設定が完了したことを示すメッセージを表示してもよい。
【0112】
[1.4.4 共有設定がされたファイルのダウンロード時の処理]
図17を参照して、共有設定がされたスキャンデータのファイルがダウンロードされる場合における処理の流れについて説明する。
【0113】
はじめに、共有設定がされたスキャンデータのファイルが、共有相手として設定されたユーザによりダウンロードされる場合における処理の流れについて説明する。なお、共有相手のユーザは、端末装置60bを操作することとする。
【0114】
端末装置60bは、ログイン画面を表示し(S400)、ログイン画面を介して入力されたログイン入力情報を、サービスサーバ40に送信する(S402)。サービスサーバ40は、端末装置60bから受信したログイン情報に基づきログイン処理を行い(S404)、ログインを許可する場合、端末装置60bに対してログイン成功通知を送信する(S406)。端末装置60bは、ログイン成功通知を受信した場合、表示部640にログイン後の画面を表示し(S408)、サービスサーバ40に対して、スキャンデータ一覧要求を送信する(S410)。サービスサーバ40は、制御部400により、スキャンデータ一覧要求を、ファイルサーバ50に送信する(S412)。ファイルサーバ50は、スキャンデータ一覧を、サービスサーバ40に送信する(S414)。サービスサーバ40は、スキャンデータ一覧を、端末装置60bに送信する(S416)。
【0115】
端末装置60bは、表示部640に、スキャンデータ一覧を表示し(S418)、ユーザによって選択されたファイルのダウンロード要求を、サービスサーバ40を介してファイルサーバ50に対して送信する(S420→S422)。なお、図16のS400からS422までの処理は、図15のS200からS222までの処理と同様の処理である。
【0116】
つづいて、サービスサーバ40とファイルサーバ50とは、S422において要求されたファイルのダウンロード権限が、端末装置60bを操作するユーザにあるか否かを確認する(S424)。例えば、制御部400は、S422において、ダウンロード要求されたファイルのファイル名と、当該ダウンロード要求を送信した端末装置60bを使用するユーザの情報(例えば、ユーザ名)とを、ファイルサーバ50に送信する。ファイル管理部502は、サービスサーバ40から受信したファイル名を含むファイル情報をファイル情報記憶領域564から読み出す。この場合、ファイル管理部502は、読み出したファイル情報のファイル所持ユーザ名又はファイル共有ユーザ名の何れかに端末装置60bを使用するユーザの情報が記憶されていれば、ファイルのダウンロード権限があると判定する。一方、ファイル管理部502は、読み出したファイル情報のファイル所持ユーザ名及びファイル共有ユーザ名の何れにも端末装置60bを使用するユーザの情報が記憶されていなければ、ファイルのダウンロード権限がないと判定する。
【0117】
ファイルのダウンロード権限がある場合、ファイルサーバ50は、サービスサーバ40から要求されたファイルを、サービスサーバ40を介して、ダウンロード要求を送信した端末装置60bに送信する(S426→S428)。端末装置60bは、サービスサーバ40からファイルを受信し、当該ファイルを出力する(S430)。
【0118】
つづいて、共有設定がされたスキャンデータのファイルが、当該ファイルの共有相手ではないユーザによりダウンロードされる場合における処理の流れについて説明する。なお、共有相手ではないユーザは、端末装置60cを操作することとして説明する。
【0119】
端末装置60cは、ダウンロードURLにアクセスすることで、サービスサーバ40に対して、ダウンロード要求を送信する(S450)。また、サービスサーバ40は、ファイルサーバ50に、ダウンロード要求を送信する(S452)。
【0120】
つづいて、サービスサーバ40とファイルサーバ50とは、S452において要求されたファイルのダウンロード権限が、端末装置60cを操作するユーザにあるか否かを確認する(S454)。なお、サービスサーバ40とファイルサーバ50とは、ダウンロードURLや、ログイン情報等に基づき、ダウンロード要求を送信したユーザを特定する。ここで、ファイルの共有相手ではないユーザにより当該ファイルのダウンロードが要求された場合、サービスサーバ40とファイルサーバ50とは、当該ユーザは当該ファイルのダウンロード権限が無いと判定する。そのため、ファイルサーバ50は、サービスサーバ40に対して、エラーを送信する(S456)。また、サービスサーバ40は、端末装置60cに対して、ダウンロードが失敗したことを示す通知(ダウンロード失敗通知)を送信する(S458)。なお、端末装置60cは、ダウンロード失敗通知を受信した場合、ダウンロードが失敗したことを示すメッセージ(権限エラー)やエラー画面を、表示部640に表示してもよい。
【0121】
[1.5 動作例]
図18から図21までを参照して、本実施形態における動作例を説明する。図18は、スキャンサービスの利用時に画像形成装置10に表示される画面の画面例を示す図である。ユーザ(例えば、ユーザA)は、図18(a)に示すログイン画面P100を介してスキャンサービスにログインする。ログイン後、図18(b)に示すような、スキャン設定画面P110が表示される。スキャン設定画面P110に対する操作に基づき、画像形成装置10においてスキャンが行わる。スキャンデータは、画像形成装置10からファイルサーバ50に送信され、ファイルサーバ50に一時的に記憶される。
【0122】
図19及び図20は、共有設定が行われるときに、端末装置60に表示される画面の画面例を示す図である。ユーザは、図19(a)に示すログイン画面P120を介してスキャンサービスにログインする。ログイン後、図19(b)に示す画面P130が表示される。画面P130は、例えば、ログインしたユーザのスキャンデータ一覧を表示する画面である。
【0123】
画面P130には、スキャンデータ一覧をスキャンデータ毎にリストで表示する領域E130が含まれる。リストの項目には、スキャンデータのファイル名やファイルサイズ等のファイルの情報を表示する領域E132や、ファイルの詳細情報を表示させるためのボタンB130や、ファイルをダウンロードするためのボタンB132等が含まれる。また、リストの項目には、そのファイルが、共有されたファイルか否かを示すアイコン等が表示されてもよい。例えば、アイコンD130は、そのファイルが他のユーザと共有されていることを示す「共有あり」のアイコンである。また、アイコンD132は、そのファイルが他のユーザと共有されていないことを示す「共有なし」のアイコンである。なお、「共有あり」のアイコンは水色で、「共有なし」のアイコンはピンク色で表示されることにより、共有されているか否かが、アイコンの色により識別して表示されてもよい。
【0124】
図20(a)は、ユーザによって画面P130のボタンB130が選択された場合に表示される詳細情報画面P140の画面例を示す図である。詳細情報画面P140は、ファイルの共有設定を行う画面でもある。詳細情報画面P140は、テナント内のユーザを選択するための領域E140が含まれる。ユーザは、領域E140から、ファイルを共有する相手(テナント内のユーザ)を選択することができる。これにより、スキャンデータのファイルが共有される。なお、共有相手は、複数人選択可能であってもよい。ファイルは、必要に応じて、ダウンロードに必要なパスワードの設定可能であってもよい。
【0125】
図20(b)は、共有設定がされた場合における動作を示した図である。ファイルサーバ50は、ファイルが共有されたユーザの情報(共有リスト)を保持する。サービスサーバ40は、ファイルの共有の指定がされたユーザに対して、ファイルが共有されたことを示すメールを送信する。なお、ファイルが共有されたことを示すメールは、ファイルサーバ50によって送信されてもよい。例えば、ユーザAが、ユーザBをファイルの共有相手として設定された場合、ユーザBにメールが送信される。
【0126】
図21は、ファイルの共有相手(例えば、ユーザB)により、当該ファイルがダウンロードされるときに端末装置60に表示される画面の例を示す図である。図21(a)は、スキャンサービスのログインが成功した後に表示される画面P160の画面例を示す図である。画面P160には、スキャンデータ毎にリストで表示する領域E160が含まれる。例えば、ユーザAにより、ユーザBをファイルの共有相手として設定された場合、当該ファイルが、画面P160の領域E160に表示される。ユーザは、ファイルをダウンロードするためのボタンB160を選択することで、当該ファイルをダウンロードできる。
【0127】
図21(b)は、図21(a)のボタンB160が選択された場合に表示される画面P170(ダウンロードページ)を示す図である。ユーザは、画面P170によりファイル(スキャンデータ)の情報を確認し、ダウンロードを要求するボタンB170を選択することで、ファイルをダウンロードすることができる。なお、画面P170は、ファイルに基づく画像(スキャンデータの画像)が閲覧可能な画面であってもよい。
【0128】
一方、ファイルの共有相手として設定されていないユーザが、当該ファイルを確認しようとしたり、ダウンロードしようとしたりした場合は、権限がないことを示すメッセージを表示する画面P180が表示される。これにより、ファイルが共有されていないユーザによる、当該ファイルのダウンロードは実行されない。
【0129】
なお、上述した実施形態では、ユーザは、当該ユーザが所属するテナントと同一のテナント(以下、「同一テナント」という)に所属するユーザを共有相手として選択できることとして説明したが、共有相手を同一テナントのユーザから選択するか否かが設定可能であってもよい。例えば、サービスサーバ40は、テナント毎やユーザ毎に、共有相手の選択に関するセキュアモードが設定可能にすることで、スキャンデータ(画像)を取得させたユーザが所属するテナントと異なるテナントに所属するユーザを、当該スキャンデータ(画像)を共有するユーザとして設定可能であるか否かを切り替えることが可能であってもよい。なお、スキャンサービス全体で、セキュアモードが設定可能であってもよい。この場合、システム1は、セキュアモードがONであれば、同一テナントに所属するユーザからのみ選択可能とする。一方、システム1は、セキュアモードがOFFであれば、共有相手を自由に選択可能とする。すなわち、システム1は、同一テナントに所属するユーザ以外のユーザも、共有相手として選択可能とする。このようにすることで、スキャンサービスのユーザは、スキャンサービスの利用状況等に応じて、ファイルの共有をセキュアに行うか否かを切り替えることが可能となる。
【0130】
また、上述した実施形態では、同一のテナントに所属するユーザを、共有相手として設定可能なユーザとして特定されることとして説明した。しかし、共有相手として設定可能なユーザは、グループ名や、法人名、ユーザが所在する都道府県名といった、テナント名以外の属性であって、複数のユーザに対して対応付けられる属性に基づいて特定されてもよい。この場合、サービスサーバ40は、図15のS322において、共有相手として設定可能なユーザとして、端末装置60aを操作するユーザの属性と共通する属性を有する他のユーザを特定する。なお、共有相手として設定可能なユーザを特定するために用いる属性は、システム1の管理者等により予め設定されてもよいし、ユーザによって設定可能であってもよい。また、共有相手として設定可能なユーザを特定するために用いる属性は、スキャンサービスのユーザ全体に対して共通であってもよいし、ユーザ毎やグループ毎(例えば、テナント毎)に異なってもよい。さらに、以下の情報に基づいて、共有相手として設定可能なユーザが特定されてもよい。
【0131】
(1)同一の電話番号に基づいてユーザを特定する方法
サービスサーバ40は、ユーザ情報にユーザの電話番号を含め、図16のS322において、共有相手として設定可能なユーザとして、端末装置60aを操作するユーザと同一の電話番号がユーザ情報として記憶されたユーザを特定する。ユーザ情報に含まれる電話番号が、複数のユーザにより共有されている電話番号(例えば、部や課の電話番号)である場合、共有相手として特定されるユーザの数を、テナント名により特定されるユーザの数よりも少なくすることができる。
【0132】
(2)メールアドレスによりユーザを特定する方法
サービスサーバ40は、図16のS322において、共有相手として設定可能なユーザとして、端末装置60aを操作するユーザのメールアドレスのドメイン名と同一のドメイン名のメールアドレスがユーザ情報として記憶されたユーザを特定する。このようにすることで、例えば、同一の企業グループに所属するユーザが、共有相手なユーザとして特定される。
【0133】
(3)ユーザが所持する端末装置60の位置に基づきユーザを特定する方法
サービスサーバ40は、ユーザ情報に、地域の情報(例えば、都道府県名や地域名)を含める。また、端末装置60aは、図16のS320において、共有設定要求を送信するとき、端末装置60aが位置する地域を示す情報を送信する。この場合、サービスサーバ40は、図16のS322において、共有相手として設定可能なユーザとして、端末装置60aが位置する地域と同一の地域がユーザ情報として記憶されたユーザを特定する。これにより、端末装置60aの位置に応じて、共有相手として設定可能なユーザとして特定される。
【0134】
つまり、スキャンを行ったユーザ(画像形成装置10を操作することでスキャンデータを取得させたユーザ)の属性と、共通する属性を有する他のユーザが、共有相手として設定可能なユーザとして特定されればよい。より具体的には、スキャンを行ったユーザの属性であって、複数のユーザに対して対応付けられる属性の属性値と、部分一致又は全部一致する属性値と対応付けられたユーザが、共有相手として設定可能なユーザとして特定されればよい。これにより、例えば、スキャンを行ったユーザが所属する組織と同一の組織(例えば、テナント、会社、グループ、部、課)に所属する他のユーザを、共有相手として設定可能なユーザとして特定される。もしくは、スキャンを行ったユーザの所在地と関係するユーザが、共有相手として設定可能なユーザとして特定される。なお、上述した方法以外の方法により共有相手として設定可能なユーザが特定されてもよいし、複数の方法を組み合わせることにより共有相手として設定可能なユーザが特定されてもよい。
【0135】
また、上述した説明では、スキャンデータのファイルの表示やダウンロードや出力を行う装置が、端末装置60であるとして説明した。端末装置60は、アプリ等によりスキャンデータのファイルの表示等の処理を行ってもよいし、サービスサーバ40等により提供されるスキャンサービスのウェブユーザインターフェイスをウェブブラウザに表示することにより、スキャンデータのファイルの表示等を実現してもよい。また、スキャンデータのダウンロード及び出力を行う装置は、画像形成装置10であってもよい。この場合、画像形成装置10は、図15において示した、端末装置60aが実行する処理を実行することで、スキャンサービスにログインしたり、スキャンデータ一覧を表示部140に表示したりする。具体的には、制御部100は、図15のS210や図17のS410において、スキャンデータ一覧要求をサービスサーバ40に対して送信する。また、制御部100は、図15のS216や図17のS416において、サービスサーバ40からスキャンデータ一覧を取得(受信)する。すなわち、制御部100は、画像ファイルの情報と当該画像ファイルに関連付けられた店舗情報とを含むスキャンデータ一覧を受信する受信部として機能する。また、制御部100は、図15のS218や図17のS418において、スキャンデータ一覧を表示部140に表示する。制御部100は、図15のS220や図17のS420において、サービスサーバ40にダウンロード要求を要求することにより、図15のS226や図S428において、サービスサーバ40からファイルを取得する。さらに、制御部100は、図15のS228や図17のS430において、スキャンデータのファイルに基づく画像を、画像形成部130(画像出力部)を介して形成することで出力したり、通信部190を介して、他の装置に送信したりすることにより出力したりする。
【0136】
また、ファイルサーバ50は、ファイルがダウンロードされたときに、当該ファイルのファイル識別文字列、ダウンロードをしたユーザのユーザ名(利用ユーザ名)、ダウンロードがされた日時(利用日時)を利用情報として、利用情報記憶領域566に記憶してもよい。また、ファイルサーバ50は、ダウンロードされたファイルが印刷された日時を、画像形成装置10から取得し、利用情報として記憶してもよい。さらに、ファイルサーバ50は、スキャンを行ったユーザにより、当該ユーザが共有したファイルのプリント(印刷)やダウンロード等の利用状況を時系列に確認可能にしてもよいし、当該ファイルのダウンロード回数を確認可能にしてもよい。
【0137】
また、ファイル情報に含まれるファイル所持ユーザ名及びファイル共有ユーザ名や、利用情報に含まれる利用ユーザ名は、スキャンサービスのユーザを特定できる情報であればよく、ユーザ名の代わりにユーザIDが記憶されてもよい。
【0138】
このように、本実施形態のシステムによれば、マルチコピー機(画像形成装置)で法人向けのスキャンサービスを利用してスキャンされた画像のデータ(スキャンデータ)を、同じテナントのユーザに、容易かつ安全に共有することができる。すなわち、スキャンを行ったユーザは、法人向けのスキャンサービスにログインし、スキャンデータの確認を行い、同一のテナントに所属するユーザのうち、共有を所望するユーザを選択(指定)することができる。同様に、指定されたユーザは、法人向けのスキャンサービスにログインを行い、スキャンデータの閲覧、ダウンロードを行うことができる。このようにして、本実施形態のシステムでは、スキャンデータを他者に対して容易かつ安全に共有させ、ダウンロード、出力させることが可能となる。
【0139】
スキャンデータの共有の対象を、スキャンサービスに登録している同じテナント内のユーザから選択されることにより、メールサービスを利用することなく、安全に社内へのスキャンデータの共有が可能となる。共有先をテナント内のユーザに限定することで、例えば、共有相手の設定時において、共有相手がサジェストなどの機能により候補として表示された場合であっても、想定外のユーザが共有相手として設定される危険性が低くなる。これにより、スキャンデータ等の情報漏えいを最低限に防ぐことができる。また、スキャンデータのファイルのダウンロードは、スキャンサービスの認証情報を用いて行うため、万が一ダウンロードURLが流出しても、スキャンしたユーザ又は共有設定がされたユーザ以外のユーザがスキャンデータをダウンロードすることを防ぐことができる。
【0140】
これにより、本実施形態のシステムでは、在宅勤務等でコンビニエンスストア等に設置されたマルチコピー機が利用される場合において、当該マルチコピー機を使用して展開されるスキャンサービスを、ユーザに、安心安全に利用させることが可能となる。
【0141】
[2.第2実施形態]
つづいて、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態において説明した処理に加えて、スキャンデータのファイルを絞り込む処理を行う実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図11図22に置き換えたものである。
【0142】
共有されたスキャンデータ等、マルチコピー機から出力可能なスキャンデータが多くなったとき、出力させるスキャンデータを容易に選択し、出力させることについては従来技術では考慮されていなかった。また、ユーザが使用する端末装置によっては、例えば、表示部の解像度の関係により、ファイルを容易に選択して表示させることができない場合があった。
【0143】
そこで、本実施形態の画像形成装置10や端末装置60により、出力するファイルを容易に選択することが可能な画像形成装置や端末装置を提供することが可能とする。
【0144】
[2.1 機能構成]
本実施形態では、ファイルサーバ50のファイル情報記憶領域522に記憶されるファイル情報には、図22に示すように、そのファイルに対応するスキャンデータを送信した画像形成装置10の位置情報が含められる。すなわち、ファイル情報により、ファイル(スキャンデータ)と位置情報とが関連付けられる。
【0145】
位置情報は、画像形成装置10が設置された場所を示す情報であって、例えば、画像形成装置10が設置された店舗に関する情報(例えば、店舗名)や、画像形成装置10の所在地に関する情報(例えば、都道府県名や市町村名)である。なお、位置情報は、緯度や経度、地域名、最寄り駅等の情報が含まれていてもよい。なお、本実施形態では、位置情報として、画像形成装置10が設置された店舗の情報(例えば、「○○店」)と、当該店舗の所在地(例えば、「a県AA市」)を含めて記憶する。所在地は、住所や住所の一部であってもよいし、地域名であってもよい。
【0146】
なお、位置情報には、店舗に関する情報として、画像形成装置10が設置された店舗の会社名、所属するフランチャイズ(系列)名、グループ名(以下、「名称等」という)の情報が含まれてもよい。例えば、例えば、位置情報として「Aマート」を含むことで、「Aマート」に設置された画像形成装置10を絞りこむことができる。
【0147】
一般的に、同一の会社の施設、店舗や、同じ系列に所属する店舗では、同一のメーカの画像形成装置10が設置されており、当該画像形成装置10では、同一のサービスが提供を受けることができる。
【0148】
[2.2 処理の流れ]
本実施形態では、サービスサーバ40は、図14のS120において、画像形成装置10の位置情報を取得する。位置情報は、例えば、画像形成装置10から、サービスサーバ40に対して、スキャンデータや画像ファイルに付加されて(もしくは、関連付けられて)送信される。この場合、画像形成装置10は、図14のS114において、位置情報を出力する。このとき、制御部100は、スキャンにより取得した画像の画像ファイルを出力する。さらに、画像形成装置10は、図14のS116において、スキャンデータ又は画像ファイルと、位置情報とを、サービスサーバ40に送信する。この場合は、サービスサーバ40は、図14のS120において、画像形成装置10から送信された位置情報をそのまま取得すればよい。なお、サービスサーバ40は、予め画像形成装置10の識別情報やアドレスと、当該画像形成装置10の位置情報とを関連付けて記憶部460に記憶し、画像形成装置10から受信した識別情報やアドレスから、当該画像形成装置10の位置情報を取得してもよい。
【0149】
また、サービスサーバ40は、図14のS124において、ログイン情報、スキャンデータ及び位置情報をファイルサーバ50に送信する。ファイルサーバ50は、図14のS130において、ファイル情報に、画像形成装置10の位置情報を含めて記憶する。
【0150】
また、ファイルサーバ50は、サービスサーバ40を介して端末装置60からスキャンデータ一覧要求を受信する(図15のS210→S212、図17のS410→S412)。ファイルサーバ50は、スキャンデータ毎に、当該スキャンデータに対応する位置情報を関連付けたスキャンデータ一覧を、サービスサーバ40を介して、端末装置60に送信する(図15のS214→S216、図17のS414→S416)。なお、本実施形態では、ファイルサーバ50は、スキャンデータ(ファイル)毎に、当該スキャンデータを所持するユーザの情報や、当該スキャンデータが共有されているか否かを示す情報等、スキャンデータに対応する情報を関連付けて、スキャンデータ一覧として送信する。
【0151】
さらに、端末装置60は、サービスサーバ40からスキャンデータ一覧を受信した場合、当該スキャンデータ一覧に基づき、スキャンデータのファイルの情報と共に、当該ファイルに対応する位置情報を併せて表示する(図15のS218、図17のS418)。ファイルに対応する位置情報とは、例えば、画像形成装置10が、当該ファイルの生成時に付加した、又は、スキャンデータと関連付けて送信した位置情報であって、当該画像形成装置10が設置されている位置に基づく情報や、店舗や名称等を示す情報である。制御部600は、表示部640に、スキャンデータのファイル名と併せて当該スキャンデータのファイルに対応する位置情報を表示することで、当該スキャンデータを送信した、又は、当該スキャンデータのファイルを生成した画像形成装置10が設置されている店舗名を表示することができる。
【0152】
また、端末装置60は、表示部640にスキャンデータ一覧を表示するとき、スキャンデータのファイルを絞り込んで表示してもよい。例えば、制御部600は、画像形成装置10が設置された場所(例えば、コンビニエンスストア)の位置情報を利用して、スキャンデータのファイルに対して、一定のエリア毎に、フィルタリングをかけてもよい。フィルタリングの方法(ファイルの絞り込み方法)は、例えば、以下の方法がある。
【0153】
(1)店舗に関する位置情報(店舗や名称等)の位置情報で絞り込む方法
制御部600は、スキャンデータ一覧を表示するとき、店舗や名称等(例えば、系列名)の位置情報を選択(入力)可能にする。制御部600は、ユーザによって店舗や名称等の位置情報が選択されたとき、当該位置情報を絞り込みの条件(検索条件)として設定する。制御部600は、検索条件として設定した位置情報が、ファイルに対応する位置情報に含まれたファイル、もしくは、関連付けられたファイルを、スキャンデータ一覧から抽出して表示する。これにより、制御部600は、ユーザによって選択された店舗や、ユーザによって選択された系列名により特定される系列に所属する店舗に設置された画像形成装置10によって取得されたスキャンデータや、当該画像形成装置10によって生成された画像ファイルのみを表示する。
【0154】
(2)所在地に関する位置情報(市町村や都道府県)で絞り込む方法
制御部600は、スキャンデータ一覧を表示するとき、市町村や都道府県等の位置情報を選択(入力)可能にする。制御部600は、ユーザによって市町村や都道府県等の位置情報が選択されたとき、当該位置情報を、絞り込みの条件(検索条件)として設定する。制御部600は、検索条件として設定した位置情報が、ファイルに対応する位置情報に含まれたファイル、もしくは、関連付けられたファイルを、スキャンデータ一覧から抽出して表示する。これにより、制御部600は、ユーザによって選択された都道府県や市町村に位置する店舗や建物に設置された画像形成装置10によって取得されたスキャンデータや当該画像形成装置10によって生成された画像ファイルのみを表示する。
【0155】
(3)ログインしたユーザが所持するファイルを絞り込む方法
制御部600は、スキャンデータ一覧に、スキャンサービスにログインしているユーザによってスキャンされた原稿のスキャンデータのファイルのみを表示するか否かを選択させるためのユーザインターフェイス(例えば、「自身のファイルのみを表示する」のラベルが表示されたチェックボックス)を表示する。制御部600は、ユーザによって、ログインしたユーザが所持するファイルのみを表示することが選択された場合は、スキャンサービスにログインしているユーザ(端末装置60を使用しているユーザ)が所持するスキャンデータのファイル(画像ファイル)のみ表示する。
【0156】
(4)共有の設定がされていないファイルを絞り込む方法
制御部600は、スキャンデータ一覧に、共有ファイルを含めるか否かを選択させるためのユーザインターフェイス(例えば、「共有ファイルを含む」のラベルが表示されたチェックボックス)を表示する。共有ファイルとは、共有相手が設定されているファイルである。この場合、制御部600は、「共有ファイルを含む」のチェックが入っている場合、スキャンサービスにログインしているユーザが所持するファイルと、当該ユーザが共有相手として設定されているファイルとを表示する。一方、制御部600は、「共有ファイルを含む」のチェックが入っていない場合、スキャンサービスにログインしているユーザがスキャンしたスキャンデータのファイル(画像ファイル)であって、共有の設定がされていないファイルのみを表示する。
【0157】
なお、制御部600は、スキャンデータ一覧を表示する画面において、絞り込みの条件を指定するためのリストやチェックボックス等のUI(ユーザインターフェイス)を併せて表示してもよい。この場合、制御部600は、はじめに、スキャンデータ一覧の取得及び当該スキャンデータ一覧を表示したあと、ユーザによって指定された条件に従って絞り込みの条件(例えば、店舗や市町村、都道府県といった位置情報に対する条件)を設定し、当該条件に合致するスキャンデータを表示する。例えば、リストを介して選択された店舗名や市町村や都道府県に関連付けられたスキャンデータのファイルのみを表示したり、チェックボックスの状態に応じてスキャンデータのファイルを表示したりする。このようにすることで、端末装置60は、スキャンデータ一覧を表示するとき、ユーザが指定した条件に基づいて、スキャンデータのファイルを絞り込んで表示できる。また、絞り込み条件は組み合わせられてもよい。例えば、上述した(1)又は(2)と(3)とが組み合わせられることで、制御部600は、検索条件として設定された位置情報と関連付けられたファイルのうち、ユーザが所持している画像ファイルのみを表示することができる。また、上述した(1)又は(2)と(4)とが組み合わせられることで、制御部600は、前記検索条件として設定された位置情報に関連付けられた画像ファイルのうち、共有の設定がされていない画像ファイルのみを表示することができる。また、ファイルは絞り込むことにより検索条件に合致しないファイルを非表示にする代わりに、検索条件に合致しないファイルは、選択不可能な状態(例えば、グレーアウトや無効表示)で表示されてもよい。また、スキャンデータ一覧がリストで表示されるとき、検索条件に合致するファイルをリストの上部に、検索条件に合致しないファイルをリストの下部に表示されるように、スキャンデータ一覧に含まれるファイルが並べ替えられてもよい。
【0158】
なお、上述した説明は、端末装置60が、ファイルの情報を表示し、選択されたファイルに基づく画像を出力(表示)させる場合について説明したが、画像形成装置10が、上述した処理と同様を行なってもよい。この場合、画像形成装置10の制御部100は、図15のS218や図17のS418の処理を実行するとき、店舗や市町村、都道府県、ログインしたユーザが所持するファイル、共有の設定がされていないファイルを絞り込んで表示する。また、画像形成装置10の制御部100は、ユーザにより選択されたファイルの画像を、画像形成部130を介して形成する。
【0159】
また、上述した処理では、端末装置60が、ファイルサーバ50から受信したスキャンデータ一覧からファイルを絞り込む場合について説明した。しかし、ファイルの絞り込みは、ファイルサーバ50やサービスサーバ40が行ってもよい。
【0160】
この場合、制御部600は、図15のS218や図17のS418において、表示部640にスキャンデータ一覧を表示させるとともに、絞り込みの条件(検索条件)を指定するためのUIを表示する。制御部600は、ユーザによって絞り込みの条件が指定されたら、サービスサーバ40に対して、絞り込みの条件とともに、スキャンデータ一覧要求を送信する。サービスサーバ40は、ファイルサーバ50からスキャンデータ一覧を受信した場合、端末装置60から受信した絞り込みの条件に合致するファイルを抽出し、当該ファイルの情報及び当該ファイルに対応する位置情報を含むスキャンデータ一覧を、端末装置60に送信する。なお、サービスサーバ40は、ファイルサーバ50に端末装置60から受信した絞り込みの条件を送信し、ファイルサーバ50に対して、絞り込みの条件に合致するファイルの情報を送信させるようにしてもよい。
【0161】
[2.3 動作例]
図23から図26までを参照して、本実施形態の動作例を説明する。図23は、ユーザAが、複数の画像形成装置10(画像形成装置10a、画像形成装置10b、画像形成装置10c)を操作して、スキャンを実行させた場合の例を示した図である。
【0162】
画像形成装置10aは、a県AA市に所在する店舗(店舗名は「〇〇店」)に設置されているものとする。同様に、画像形成装置10bは、a県AA市に所在する店舗(店舗名は「××店」)に設置され、画像形成装置10cは、a県BB市に所在する店舗(店舗名は「△△店」)に設置されているものとする。また、ユーザAが操作した画像形成装置10と、ユーザAの操作に基づきファイルサーバ50に記憶されたファイルのファイル名との対応は、以下の通りとする。
画像形成装置10a:111.pdf、222.pdf
画像形成装置10b:333.pdf
画像形成装置10c:444.pdf
【0163】
図24から図26は、ユーザAがスキャンサービスにログインした場合に、端末装置60に表示される画面を示した図である。図24(a)は、スキャンデータ一覧が表示された画面P200の画面例を示す図である。画面P200には、絞り込みの方法を選択する領域E200が含まれる。絞り込みの方法は、領域E200に示すように、複数の方法(共有ファイルであるか否かによる絞り込み及び店舗名による絞り込み)が指定可能であってもよい。また、絞り込みの方法は、予め定められていてもよいし、ユーザによって設定可能であってもよい。また、画面P200には、ユーザによって選択された絞り込みの方法により絞り込まれたスキャンデータのファイルの一覧を表示する領域E202が含まれる。なお、図24のように、共有ファイルを含み、かつ、店舗等による絞り込みが行われていない場合は、ユーザAがダウンロード権限を有するファイルが全て表示される。
【0164】
図24(b)は、店舗によりファイルが絞り込まれた場合に端末装置60に表示される画面P210の画面例を示した図であり、店舗による絞り込みを設定する領域E210において、「○○店」が選択されている場合における画面である。スキャンデータのファイルの一覧を表示する領域E212には、「○○店」の画像形成装置10によってスキャンされたスキャンデータのファイルのみが表示される。具体的には、領域E212には、「〇〇店」でスキャンされたスキャンデータのファイルである「111.pdf」「222.pdf」が表示される。図24(b)に示すように、領域E212には、ファイル毎に、ファイルの情報E214と併せて、当該ファイルに関連付けられた位置情報E216(図24(b)の例では店舗名)が表示される。ファイルに関連付けられた位置情報は、当該ファイルを生成した画像形成装置10が設置されている位置を示す情報や、当該ファイルのデータ(スキャンデータ)を送信した画像形成装置10が設置されている位置を示す情報である。図24(b)に示すように、絞り込みの条件(例えば、店舗名)と、ファイルの情報と併せて表示されている位置情報とが一致している。ユーザは、絞り込まれたファイルの情報や位置情報を確認することで、現在の絞り込みの条件や、絞り込んだファイルに関連付けられた位置情報等を確認することができる。
【0165】
図25(a)は、市町村によりファイルが絞り込まれた場合に端末装置60に表示される画面P220を示した図である。画面P220内のスキャンデータのファイルの一覧を表示する領域E222には、市町村による絞り込みを設定する領域E220により選択された「AA市」内の画像形成装置10によってスキャンされたスキャンデータのファイルのみが表示される。また、図25(b)は、都道府県によりファイルが絞り込まれた場合に端末装置60に表示される画面P230を示した図である。画面P230内のスキャンデータのファイルの一覧を表示する領域E232には、都道府県による絞り込みを設定する領域E230により選択された「a県」内の画像形成装置10によってスキャンされたスキャンデータのファイルのみが表示される。
【0166】
なお、図24及び図25では、位置情報として店舗名が表示されている場合を示しているが、位置情報として、所在地や最寄り駅等が表示されてもよい。また、絞り込みの方法により、表示される位置情報が異なってもよい。例えば、都道府県により絞り込みがされた場合、ファイルの情報とともに、位置情報として市町村名が表示されていてもよい。また、都道府県により絞り込みが行われている場合等は、市町村毎に異なる背景色が表示されてもよい。
【0167】
図26は、共有ファイル以外のファイルのみを表示する場合に端末装置60に表示される画面P240を示した図である。ここで、図26の領域E240において、「共有ファイルを含む」のチェックが外されている。この場合、スキャンデータ一覧をリストで表示した領域E242には、ユーザAのスキャンデータのファイル(ユーザAが所持するファイル)であって、共有の設定がされていないファイルのみが表示される。
【0168】
なお、図24から図26に示した画面は、端末装置60においてスキャンデータ一覧を表示する場合の画面例を示したが、画像形成装置10においてスキャンデータ一覧を表示する場合についても、図24から図26に示した画面と同様の画面が表示されればよい。
【0169】
また、本実施形態では、ユーザが選択した店舗名や市町村、都道府県に応じてファイルを絞り込むこととして説明したが、ファイルの絞り込みは自動的に行われてもよい。これにより、端末装置60や画像形成装置10は、店舗や市町村、都道府県といった位置情報に対する条件を、ユーザに指定させることなく、端末装置60や画像形成装置10の位置に応じて自動的に設定し、予めファイルを絞り込んだ状態で表示することができる。例えば、端末装置60は、端末装置60が所在地や所在する地域を特定する位置特定部を備える。位置特定部は、例えば、端末装置60のIPアドレス等に基づき、端末装置60が所在する地域として、端末装置60が所在する都道府県を特定する。この場合、制御部600は、スキャンデータ一覧を表示するとき、端末装置60が所在する地域を示す位置情報を検索条件として設定することができる。この結果、端末装置60が所在する地域に設置された画像形成装置10によりスキャンされたスキャンデータのファイルを、自動的に絞り込んで表示することができる。同様にして、画像形成装置10を、位置特定部を含めて構成し、スキャンデータ一覧を表示するとき、画像形成装置10が設置された位置や地域に応じて、自動的に、位置情報に対する検索条件が設定されるようにしてもよい。なお、位置特定部は、画像形成装置10が設置された店舗名や、画像形成装置10が設置された店舗が所属する系列の系列名を特定してもよい。これにより、制御部100は、位置特定部により特定された位置情報応じて、スキャンデータを、自動的に絞り込んで表示することができる。例えば、制御部100は、同一の都道府県や同一の市町村に設置された他の画像形成装置10を用いて読み取られた原稿のスキャンデータのファイルを、絞り込んで表示することができる。また、制御部100は、画像形成装置10が設置された店舗が所属する系列と同じ系列に所属する店舗に設置された他の画像形成装置10を用いて読み取られた原稿のスキャンデータのファイルを、絞り込んで表示することができる。
【0170】
また、端末装置60や画像形成装置10は、位置情報の有無に応じて、ファイルの絞り込みが可能であってもよい。例えば、端末装置60や画像形成装置10は、位置情報と関連付けられているファイル(例えば、コンビニエンスストアに設置された画像形成装置10により送信されたスキャンデータ)だけを表示可能であってもよい。なお、端末装置60や画像形成装置10は、位置情報と関連付けられていないファイル(PC等からアップロードされたデータ)だけを表示してもよい。このようにすることで、端末装置60や画像形成装置10は、ファイルサーバ50に記憶されたデータやファイルの送信元に応じて、ファイルの絞り込みが可能となる。
【0171】
このように、本実施形態によれば、スキャンを行った画像形成装置に関連付けられた位置情報(店舗の情報や所在地の情報)を基に、スキャンデータのファイルに対してフィルタをかけることができる。また、本実施形態によれば、スキャンを行ったユーザが所持するスキャンデータだけでなく、共有されたスキャンデータのファイルに対しても、フィルタをかけることができる。これにより、ユーザは、効率的にスキャンデータのファイルを選択することができる。
【0172】
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態において説明した処理に加えて、共有設定の処理を画像形成装置において行う実施形態である。本実施形態は、第1実施形態の図7図27に置き換えたものである。同一の機能部には同一の符号を付し、説明については省略する。
【0173】
[3.1 機能構成]
本実施形態におけるサービスサーバ42は、図7に示したサービスサーバ40と異なり、記憶部460に、さらに、共有設定情報記憶領域466を確保する。共有設定情報記憶領域466は、共有設定情報を記憶する。共有設定情報とは、ファイルを共有するユーザとして設定されたユーザ(共有設定)の情報であって、特に、画像形成装置10にスキャンデータを取得させるユーザの属性と共通する属性を有する他のユーザの組み合わせを示す情報である。共有設定情報は、例えば、図28に示すように、共有設定情報を識別する共有設定ID(例えば、「1」)と、共有設定を行ったユーザのユーザ名である設定ユーザ名(例えば、「ユーザA」)と、共有設定名(例えば、「パターン1」)と、ファイルを共有するユーザ(共有相手)を示す共有ユーザ名(例えば、「ユーザB、ユーザC」)とを含む。
【0174】
図28に示すように、共有設定情報は、ユーザ毎に記憶され、また、1のユーザに対して、複数の共有設定情報が記憶される。これにより、共有設定は、ユーザ毎に、複数のパターンが記憶される。なお、共有ユーザ名は、共有相手となるユーザが特定できる情報であればよく、ユーザ名の代わりにユーザIDが記憶されてもよい。同様にして、設定ユーザ名の代わりに、当該ユーザ名に対応するユーザIDが記憶されてもよい。
【0175】
共有設定情報は、例えば、スキャンサービスにログインしたユーザの操作に基づき記憶される。例えば、共有設定情報は、ログイン後に表示される共有設定情報を閲覧する画面(閲覧ページ)において、ユーザにより、共有設定が新たに作成されたり、編集されたりすることにより記憶される。
【0176】
[3.2 処理の流れ]
図29を参照して、ユーザによって、スキャンサービスが利用された場合における処理の流れを説明する。なお、図29において、第1実施形態の図14に示した処理と同様の処理については、図14と同一の符号を付し、説明については省略する。
【0177】
本実施形態では、S100からS112までの処理が実行された後、サービスサーバ40は、ログインしたユーザによって設定された共有設定に対応する共有設定情報を抽出する(S700)。例えば、制御部400は、ログインしたユーザのユーザ名が、設定ユーザ名として含まれる共有設定情報を、共有設定情報記憶領域466から抽出する。
【0178】
つづいて、サービスサーバ40は、画像形成装置10に対して、S700において抽出した共有設定情報を送信する(S702)。例えば、制御部400は、画像形成装置10にスキャンデータを取得させたユーザのユーザ名が設定ユーザ名として含まれる共有設定情報を読み出し、当該読み出した共有設定情報を、画像形成装置10に送信する。画像形成装置10は、受信した共有設定情報を表示する(S704)。例えば、制御部100は、表示部140に、共有設定名と共有ユーザとを対応付けて選択可能に表示する。
【0179】
画像形成装置10は、ユーザによって共有設定情報が選択された場合、選択された共有設定情報の共有設定IDを、サービスサーバ40に送信する(S714)。共有設定IDは、例えば、画像形成装置10は、スキャンデータと共に共有設定IDを送信してもよいし、スキャンデータを送信した後に、共有設定IDを送信してもよい。これにより、画像形成装置10は、スキャンデータを送信するときに、併せて、当該スキャンデータを共有させるための処理を行うことができる。
【0180】
また、S118からS130までの処理が実行された後、サービスサーバ40は、S714において受信した共有設定IDを含む共有設定情報を共有設定情報記憶領域466から取得する(S716)。さらに、サービスサーバ40は、取得した共有設定情報に記憶された共有ユーザ名をファイルサーバ50に送信する(S718)。
【0181】
ファイルサーバ50は、サービスサーバ40から共有ユーザ名を受信した場合、S130において記憶したファイル情報のファイル共有ユーザ名に、当該受信した共有ユーザ名を追加することで、共有ユーザを設定する(S720)。これにより、本実施形態では、スキャンデータの送信時に、併せて、当該スキャンデータのファイルを共有するユーザを設定することが可能となる。なお、S720の処理が実行されたあとは、S130からS134までの処理が実行される。
【0182】
[3.3 動作例]
図30及び図31を参照して、本実施形態の動作例を説明する。図30は、共有設定を閲覧したり編集したりするための画面P300の画面例であり、スキャンサービスにログインしたユーザ(例えば、ユーザA)の端末装置60の表示部640に表示される。画面P300には、パターン名E300や、当該パターンに対応する共有ユーザのユーザ名E302が表示される。ユーザは、共有先を設定するためのボタンB300を選択することで、共有先を変更したり、新たな共有設定を生成したりすることができる。
【0183】
図31は、画像形成装置10に表示される画面P310の画面例を示す図である。画面P310は、ユーザ(例えば、ユーザA)が、コンビニエンスストア等の店舗に行き、当該店舗に設置された画像形成装置10を介してスキャンサービスにログインした後、スキャンの設定を行うときに表示される。すなわち、画面P310は、スキャン実行前に表示されるスキャン設定画面の1つであり、予め設定された共有設定を選択する画面である。これにより、ユーザは、コンビニエンスストア等の店舗により、予め設定した共有ユーザのパターン(共有先)を選択し、スキャンデータのファイルの共有相手を設定することができる。
【0184】
なお、画面P310には、ファイルを共有しないことを示す「共有しない」が選択可能であってもよい。ユーザは、自身が設定した共有設定の中から1の共有設定を選択したり、ファイルを共有しないことを選択したりすることができる。
【0185】
図31の例では、「パターン2」が選択されている。この場合、ユーザAによってスキャンされたスキャンデータのファイルは、パターン2に対応する共有ユーザ(例えば、「ユーザC」)に共有される。これにより、ユーザCは、ユーザAによりスキャンされたスキャンデータが閲覧可能になる。つまり、ユーザAにより、パターン2が選択されてスキャンが実行されることで、スキャン後、スキャンされたスキャンデータは、自動的に、パターン2に対応する共有ユーザである「ユーザC」に共有される。
【0186】
なお、共有設定情報には、選択回数、最終選択日時、優先度の少なくとも何れか1つが対応付けられていてもよい。この場合、画像形成装置10は、選択回数が多い順に共有設定情報を表示したり、最終選択日時が最近である順に共有設定情報を表示したり、優先度が高い順に共有設定情報を表示したりすることができる。このように、画像形成装置10に、共有設定情報が選択回数等の基準に基づいて並べ替えられて表示されることにより、ユーザの利便性をより向上させることが可能となる。
【0187】
このように、本実施形態の画像形成装置によれば、予め設定された共有相手を、画像形成装置の操作に応じて選択することで、画像形成装置の操作だけで、スキャンデータの共有相手を即時設定し、スキャンデータの共有が可能となる。これにより、端末装置を用いることなく共有相手の設定ができるだけでなく、共有相手の設定が容易に可能となるため、共有相手の設定のために長時間画像形成装置がユーザにより使用されることを防ぐことができる。
【0188】
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、スキャンデータのファイル(画像ファイル)が画像形成装置によりダウンロードされ出力される場合において、出力条件を満たす画像ファイルを表示し、出力可能とする実施形態である。本実施形態では、出力条件は、ユーザが課金可能な金額若しくはユーザによって課金された金額で、出力可能であることとする。なお、ユーザが課金可能な金額若しくはユーザによって課金された金額は、本実施形態では課金額と記載する。すなわち、本実施形態は、課金額の範囲で印刷(出力)可能なファイルのみを表示し、出力する実施形態である。
【0189】
本実施形態では、図15図17において、ログイン画面やスキャンデータの一覧を表示したり、ファイルを出力したりする装置が画像形成装置10であるとする。また、本実施形態では、画像形成装置10は、画像形成装置10と接続されたコインベンダに投入された金額や、ログインしたユーザが利用する電子マネーの残高を取得可能とする。本実施形態では、コインベンダに投入された金額や電子マネーの残高を、画像形成装置10に対する課金額とする。
【0190】
また、本実施形態では、画像形成装置10は、図15のS218や図17のS418においてスキャンデータのファイルを表示するとき、当該スキャンデータのファイルのうち、課金額の範囲で印刷可能(画像形成部130により画像を形成することが可能)なスキャンデータのファイルのみを表示する。これにより、スキャンデータの出力時に、ユーザに対して、追加で現金を投入させたり、電子マネーにチャージ(入金)させたりすることを回避することができる。この結果、画像形成装置10は、特定のユーザによって画像形成装置10が長時間使用されることで、他のユーザによって画像形成装置10が使用できない状況になることを防ぐことができる。すなわち、画像形成装置10は、ユーザに対して、効率的にスキャンデータを出力させることが可能となる。
【0191】
なお、画像形成装置10は、出力方法を変更した場合に印刷可能となるスキャンデータがある場合、出力方法を変更することにより印刷可能となるスキャンデータがあることを示すメッセージを表示部140に表示してもよい。例えば、制御部100は、集約印刷(例えば、2in1、4in1)を行ったり、カラーモードをモノクロにしたりすることで印刷可能となるスキャンデータがある場合、印刷方法の変更方法や、印刷可能となるスキャンデータのファイル名を表示してもよい。
【0192】
このように、本実施形態によれば、課金額に応じて印刷可能なスキャンデータのファイルを表示することにより、効率的にファイルを出力させることが可能となる。
【0193】
[5.第5実施形態]
つづいて、第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第4実施形態と同様に、出力条件を満たす画像ファイルを表示し、出力可能とする実施形態である。本実施形態では、出力条件は、画像形成装置が所定の時間で印刷(出力)可能であることとする。すなわち、本実施形態は、画像形成装置の処理能力に応じて、所定の時間で印刷(出力)可能なファイルのみを表示し、出力する実施形態である。
【0194】
本実施形態では、図14図16において、ログイン画面やスキャンデータの一覧を表示したり、ファイルを出力したりする装置が画像形成装置10であるとする。また、本実施形態では、画像形成装置10(制御部100)は、図15のS218や図17のS418においてスキャンデータ一覧を表示するとき、画像形成装置10の処理能力に応じて、所定の時間で印刷可能なスキャンデータのファイルのみを表示する。例えば、制御部100は、画像形成装置10が1分間で45枚であって、所定の時間が1分である場合、印刷枚数が45枚以内となるスキャンデータのみを表示する。
【0195】
なお、制御部100は、印刷する紙のサイズ、カラーモード、画質等の設定に応じて、所定の時間に印刷可能な枚数を算出してもよい。また、所定の時間は、予め設定されていてもよいし、画像形成装置10を管理するユーザにより設定可能であってもよい。また、所定の時間は、画像形成装置10の稼働率や時間帯に応じて、変更されてもよい。
【0196】
本実施形態の画像形成装置によれば、所定の時間内に印刷可能なファイルを表示することにより、出力に時間を要するファイルが出力されることを防ぐことができる。これにより、特定のユーザによって画像形成装置が長時間使用されることで、他のユーザによって画像形成装置が使用できない状況になることを防ぐことができる。
【0197】
なお、出力条件は、第4実施形態や第5実施形態に記載した条件以外であってもよい。例えば、画像形成装置10の状態に基づく条件として、画像形成装置10の給紙トレイに給紙されている記録用紙により出力可能であることや、画像形成装置10が対応可能なカラーモードに合致していることが出力条件であってもよい。出力条件は、複数の条件が組み合わせられてもよい。出力条件は、画像形成装置10の管理者等により設定可能であってもよい。
【0198】
[6.変形例]
本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0199】
また、上述した実施形態は、説明の都合上、それぞれ別に説明している部分があるが、技術的に可能な範囲で組み合わせて実行してもよいことは勿論である。例えば、第2実施形態と第3実施形態とが組み合わされてもよい。この場合、画像形成装置においてスキャンデータの共有相手を設定でき、端末装置や画像形成装置において、スキャンデータの絞り込みが可能となる。
【0200】
また、実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROM(Read Only Memory)やHDD等の記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
【0201】
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD (Blu-ray(登録商標) Disk) 等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の何れであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
【0202】
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
【符号の説明】
【0203】
1 システム
10 画像形成装置
100 制御部
102 画像処理部
120 画像入力部
130 画像形成部
140 表示部
150 操作部
160 記憶部
190 通信部
20 画像形成装置管理サーバ
200 制御部
202 画像形成装置管理部
260 記憶部
290 通信部
30 中継サーバ
300 制御部
302 中継部
360 記憶部
390 通信部
40 サービスサーバ
400 制御部
402 ログイン処理部
404 ログイン情報管理部
406 サービス提供部
460 記憶部
462 ユーザ情報記憶領域
464 ログイン情報記憶領域
490 通信部
50 ファイルサーバ
500 制御部
502 ファイル管理部
560 記憶部
562 ファイル記憶領域
564 ファイル情報記憶領域
566 利用情報記憶領域
590 通信部
60 端末装置
600 制御部
640 表示部
650 操作部
660 記憶部
690 通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図11
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図15
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図18
図19
図20
図21
図22
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図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31