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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023163984
(43)【公開日】2023-11-10
(54)【発明の名称】メタバース取引システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20231102BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022075253
(22)【出願日】2022-04-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】517049275
【氏名又は名称】アマデウスジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森 俊哉
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB54
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】メタバースデータを用いた新規な取り引きを提供する。
【解決手段】メタバースデータを作成したサーバ2と、ユーザアバターを作成したユーザ端末3と、取引者アバターを作成した取引者端末4とがブロックチェーンネットワーク5によって通信可能に接続されて構成されており、メタバースデータを画像表示する手段と、画像表示されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用する手段と、採用したメタバースデータに関してユーザ端末3と取引者端末4との間でトークンの収支を含む取り引きを行う手段と、を備えている。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタバースデータを作成したサーバと、ユーザアバターを作成したユーザ端末と、取引者アバターを作成した取引者端末とがブロックチェーンネットワークによって通信可能に接続されて構成されており、
前記メタバースデータを画像表示する手段と、
画像表示されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用する手段と、
採用したメタバースデータに関して前記ユーザ端末と前記取引者端末との間でトークンの収支を含む取り引きを行う手段と、
を備えていることを特徴とするメタバース取引システム。
【請求項2】
前記取り引きは、前記ユーザアバターと前記取引者アバターとの間でなされることを特徴とする請求項1記載のメタバース取引システム。
【請求項3】
前記サーバが作成したメタバースデータ中の特定コンテンツと前記取引者端末とが関連付けられており、前記ユーザアバターが前記メタバースデータ中の特定コンテンツを選択することにより、特定コンテンツに関連付けられた取引者端末の取引者アバターと前記ユーザアバターとの間で取り引きがなされることを特徴とする請求項1記載のメタバース取引システム。
【請求項4】
前記サーバは、メタバースデータ作成部と、メタバース作成部が作成したメタバースデータの複数を記憶するメタバースデータ部と、を備え、
前記ユーザ端末は、前記メタバースを画像表示する出力部と、前記サーバのメタバースデータ部からメタバースデータを選択するメタバースデータ選択部と、選択されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用するメタバースデータ決定部と、ユーザアバターを登録するユーザアバター登録部と、を備え、
前記取引者端末は、前記メタバースデータに関するトークンを含む情報を登録する情報登録部と、取引者アバターを登録する取引者アバター登録部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載のメタバース取引システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元仮想空間(メタバース)を用いたメタバース取引システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人工的に構築されるメタバースをユーザ端末に表示させ、色々なコンテンツを体験させる技術が普及している。また、メタバース内に存在するアバターをユーザが操作することによりメタバースを体験する技術も普及している。
【0003】
特許文献1には、メタバース上でユーザに商品やサービスを提供するシステムが開示されている。特許文献2には、メタバースで活用される仮想アイテムを出品する際に、その仮想アイテムを評価するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7004886号公報
【特許文献2】特開2021-15571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、作成したメタバースデータを用いることにより新規な取り引きを可能としたメタバース取引システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のメタバース取引システムは、メタバースデータを作成したサーバと、ユーザアバターを作成したユーザ端末と、取引者アバターを作成した取引者端末とがブロックチェーンネットワークによって通信可能に接続されて構成されており、前記メタバースデータを画像表示する手段と、画像表示されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用する手段と、採用したメタバースデータに関して前記ユーザ端末と前記取引者端末との間でトークンの収支を含む取り引きを行う手段と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明においては、前記取り引きは、前記ユーザアバターと前記取引者アバターとの間でなされることを特徴とする。
また、前記サーバが作成したメタバースデータ中の特定コンテンツと前記取引者端末とが関連付けられており、前記ユーザアバターが前記メタバースデータ中の特定コンテンツを選択することにより、特定コンテンツと関連付けられた取引者端末の取引者アバターと前記ユーザアバターとの間で取り引きがなされることを特徴とする。
さらに、前記サーバは、メタバースデータ作成部と、メタバース作成部が作成したメタバースデータの複数を記憶するメタバースデータ部と、を備え、前記ユーザ端末は、前記メタバースを画像表示する出力部と、前記サーバのメタバースデータ部からメタバースデータを選択するメタバースデータ選択部と、選択されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用するメタバースデータ決定部と、ユーザアバターを登録するユーザアバター登録部と、を備え、前記取引者端末は、前記メタバースデータに関するトークンを含む情報を登録する情報登録部と、取引者アバターを登録する取引者アバター登録部と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、メタバースデータを用いた新規な取り引きが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態の全体を示す構成図である。
図2】サーバのブロック図である。
図3】ユーザ端末のブロック図である。
図4】取引者端末のブロック図である。
図5】メタバースデータAの画像である。
図6】メタバースデータBの画像である。
図7】メタバースデータCの画像である。
図8】メタバースデータDの画像である。
図9】メタバーヅデータEの画像である。
図10】動作を示すタイミングチャートである。
図11】アバターの一例を示す正面図である。
図12】メタバースデータFの画像である。
図13】メタバースデータGの画像である。
図14】メタバースデータHの画像である。
図15】メタバースデータIの画像である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態のメタバース取引システムの全体構成図、図2は、サーバの構成を示すブロック図、図3はユーザ端末の構成を示すブロック図、図4は取引者端末の構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、メタバース取引システム1は、サーバ2と、複数のユーザ端末3と、複数の取引者端末4とを備え、これらがブロックチェーンネットワーク5によって接続されることにより相互の通信が可能となっている。ブロックチェーンネットワーク5は、電子署名等の暗号技術を用いるため、データの改ざんを容易に検出でき、しかも取引履歴を全員が記録しているため、システム全体がダウンすることがないメリットがある。
サーバ2は複数のメタバースデータを作成し、ユーザ端末3はユーザアバターを作成し、取引者端末4は取引者アバターを作成する。サーバ2、ユーザ端末3、取引者端末4としては、パソコン、スマートフォン、タブレット等が使用される。
【0012】
サーバ2は図2に示すように、メタバースデータ部20と、トークンデータ記録部22と、通信部23と、出力部24と、入力部25と、制御部26と、これらを接続するバス28とからなり、メタバースデータ部20にメタバースデータ作成部27が接続されている。
【0013】
メタバースデータ作成部27は複数のメタバースデータを作成する。メタバース作成部27が作成したメタバースはメタバースデータ部20に記憶される。メタバースデータ部20はメタバースデータA、メタバースデータB、メタバースデータC、・・・で示すように、作成された複数のメタバースデータを個々に記憶する。複数のメタバースデータは重複することのない異なった画像データである。メタバースデータとしては、複数の三次元画像を組み合わせたものである。画像データは、静止画像、動画像のいずれであっても良い。
【0014】
図5図9にメタバースデータをそれぞれ例示する。図5のメタバースデータAは、離島Pであり、図6のメタバースデータBは離島Pにおける森林地である。図7のメタバースデータCは商店街、図8のメタバースデータDは江戸時代の街角、図9のメタバースデータEは日本刀である。これらのメタバースデータはメタバースデータ作成部27によって作成され、メタバースデータ部20に記憶される。
【0015】
メタバースデータ部20からは、ユーザ端末3によって一のメタバースデータがピックアップされ、ピックアップされたメタバースデータが通信部23からユーザ端末3、取引者端末4に送信される。トークンデータ記録部22は、ネットワーク5を介して商取引された仮想通貨(トークン)がどのユーザ端末3とどの取引者端末4との間での収支であるか否かを記録する。通信部23はネットワーク5との通信を行い、出力部24はデータの表示やプリントアウトを行い、入力部25はデータの追加、変更、修正等を行う。制御部26はサーバ2全体の制御を行う。
【0016】
ユーザ端末3は図3に示すように、出力部31、メタバースデータ決定部32、トークンデータ部33、通信部34、入力部35、記憶部36、制御部37、ユーザアバター登録部38及びメタバースデータ選択部39を有し、これらがバス30によって接続されている。
【0017】
メタバースデータ選択部39は、サーバ2のメタバースデータ部20内のメタバースデータを選択し、出力部31は選択されたメタバースデータを三次元画像により表示する。ユーザ端末3では、ユーザがこのメタバースデータを見ることができる。メタバースデータ決定部32は画像表示されているメタバースデータを採用するか否かを決定する。表示されているメタバースデータをメタバースデータ決定部32が採用すると、通信部34は採用されたメタバースデータを取引者端末4に送信する。
【0018】
トークンデータ部33は、支払部、収入部、残高部に区分けされており、これらにおける現在の額面をトークンによって記録する。通信部34はネットワーク5を介してサーバ25との通信や取引者端末43との通信を行い、入力部35はデータの追加、追加、修正等を行い、記憶部36はユーザが用いるユーザアバターの顔形や姿、パスワード等の識別子、電子署名等の認証データや過去の取引の履歴データなどを記憶する。
【0019】
ユーザアバター登録部38はユーザアバター作成部38aが作成したユーザアバターを登録する、ユーザアバターは単数でも複数でもよい。複数の場合、識別子等によって識別を行う。メタバースデータ選択部39はサーバ2のメタバースデータ部20からメタバースデータを選択する。選択されたメタバーデータは出力部31が画像表示する。制御部37はユーザ端末3全体の制御を行う。
【0020】
取引者端末4は図4に示すように、通信部41、出力部42、入力部43、計算部44、制御部45、取引者アバター登録部46、情報登録部47を有し、これらがバス40によって接続されている。
【0021】
通信部41はネットワーク5を介してサーバ2との通信やユーザ端末3との通信を行い、出力部42はデータの表示やプリントアウトを行い、入力部43はデータの追加、変更、修正等を行う。計算部44はユーザ端末3が採用を決定したメタバースデータに関するトークンを計算する。また、採用が決定したメタバースデータをサーバ2から受信したとき、計算部44はそのメタバースデータに関連してなされる買い取りや譲渡、引き渡し等の実行条件を決定する。取引者アバター登録部46は取引者アバター作成部46aが作成した取引者アバターを登録する。取引者アバターは単数でも複数でも良い。複数の場合、識別子等によって識別を行う。情報登録部47はメタバースデータに関するトークンを含む取引情報を登録する。制御部45は取引者端末4の全体の制御を行う。
【0022】
図11は、サーバアバター、取引者アバターに用いられるアバター50の一例を示す。アバター50は人の姿となっており、他のアバターとの識別を行うための識別子を表示する表示部51を有している。識別のためには識別子ではなく、顔、容姿全体を変えても良い。
【0023】
以上の構成要件を備えた取り引きは、メタバースデータを画像表示する手段と、画像表示されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用する手段と、採用したメタバースデータに関してユーザ端末3と取引者端末4との間でトークンの収支を含む取り引きを行う手段と、を備えてなされる。
この手段による取り引きでは、ユーザ端末3がサーバ2のメタバースデータを選択したとき、そのメタバースデータを画像表示するステップと、画像表示したメタバースデータをユーザ端末3が採用するか否かを決定するステップと、採用したメタバースデータに関してユーザ端末3と取引者端末4との間でトークンの収支を含む取り引きを行うステップと、を備えている。
【0024】
図10は、以上の取り引きにおけるタイミングチャートを示す。サーバ2はメタバースデータ部20のメタバースデータをユーザ端末3に送信する(ステップS1)。ユーザ端末3では送信されたメタバースデータを画像表示し(ステップS2)、画像表示されたメタバースデータ中から一のメタバースデータを選択し(ステップS3)、選択されたメタバースデータを画像表示する(ステップS4)。その後、ユーザ端末3では、画像表示されているメタバースデータを採用するか否かを決定する(ステップS5)。ユーザ端末3が採用を決定すると、採用したメタバースデータを取引者端末4に送信し(ステップS6)、取引者端末4が受信する(ステップS7)。これによりユーザ端末3と取引者端末4とによる画面上でのトークンの収支を含む取り引きが行われる(ステップS8)。取り引きは、そのメタバースデータに関連してなされる買い取りや引き渡し等の実行条件やその時期、トークン条件、その他の条件に関してなされる。
この取り引きによるトークンの収支はユーザ端末3のトークンデータ部33に記憶される。また、このトークンの収支はユーザ端末3からサーバ2に送信され、サーバ2のトークンデータ記録部22に記録される。
【0025】
以下、この取り引きの具体例を説明する。
図5は、サーバ2のメタバースデータ作成部27が作成したメタバースデータAであり、離島Pの三次元画像である。ユーザ端末3では、この離島Pの画像を表示し、ユーザアバターが離島Pに到着すると、ユーザアバターへのレイ掛け等の歓迎の三次元画像が表示される。
【0026】
ユーザ端末3が離島Pの採用を決定すると、サーバ2は図6に示す離島Pにおける森林地の三次元画像(メタバースデータB)をユーザ端末3に送信する。ユーザ端末3は三次元画像を操作して木の種類や生育状態等の森林地の詳細な情報を見ることができ、この情報に基づいて森林地の採用を決定し、取引者端末4に送信する。
【0027】
ユーザ端末3が森林地の採用を決定すると、取引者端末4に送信される。この送信によりユーザ端末3と取引者端末4との間でトークンの収支を含む取り引きが行われる。このとき、取引者端末4は森林地の伐採作業と宅地造成に関するトークンを含めた追加の取引条件をユーザ端末3に提示しても良い。以上により離島Pの森林地の土地開発が進行する。取引者端末4はユーザ端末3に対して、その後の建物建設やテナントの募集も提示することができる。
【0028】
以上のユーザ端末3と取引者端末4との間の取り引きでは、ユーザアバターと取引者アバターを登場させ、これらのアバターを介して取り引きを行うことができる。すなわち画面に登場したユーザアバターが離島Pの採用及び森林地の採用を決定したとき、ユーザアバターと取引者アバターとの間でトークンの収支を含む取り引きを行うものである。
このような構成とすることにより、メタバースによる新規な取り引きを行うことができる。
【0029】
本発明では、メタバースデータ中に特定コンテンツを設け、この特定コンテンツを介して取り引きを行うことも可能である。この取り引きは、サーバ2が作成したメタバースデータ中の特定コンテンツと取引者端末4とが関連付けられており、ユーザアバターがメタバースデータ中の特定コンテンツを選択することにより、特定コンテンツに関連付けられた取引者端末4の取引者アバターとユーザアバターの間で取り引きがなされるものである。この取り引きの具体例を説明する。
【0030】
図7は、サーバ2のメタバースデータ作成部27が作成したメタバースデータCであり、商店街の三次元画像である。図8はメタバースデータ作成部27が作成したメタバースデータDであり、江戸時代の街角の三次元画像である。これらの画像では、いくつかの商店が表示されており、そのうちの一または複数の商店を特定コンテンツに指定する。そして、この特定コンテンツ(商店)と取引者端末4とを関連付けておく。
【0031】
これらの三次元画像において、客としてのユーザアバターが特定コンテンツの商店に入ると、関連付けられている取引者端末4の店員としての取引者アバターが対応し、ユーザアバターと取引者アバターとの間で取引がなされ、ユーザアバターが取引者端末4の商品の購入することができる。これにより特定コンテンツの商店での商品購入の取り引きが行われる。このとき、取引者アバター(店員アバター)が商品やその付属品及びこれらに関するトークンを客としてのユーザアバターに提示し、ユーザアバターが購入を決定することにより取り引きがなされる。
【0032】
図9は、メタバースデータEであり、日本刀の三次元画像である。このメタバースデータEは特定コンテンツとしての図8の江戸時代の特定商店または図示しない剣道道場に展示されており、三次元画像の特定商店又は剣道道場にユーザアバターが入ると、特定商店又は剣道道場に在中している取引者アバターとの間で日本刀の購入等の取り引きを行うことができる。
このような構成においても、メタバースによる新規な取り引きを行うことができる。
【0033】
図12は、図5の離島Pに対して土地開発を行った場合の三次元仮想空間としてのメタバースデータFを示す。
離島Pに対する土地開発では、テナントビル61、ドーム62、アウトレットモール63、シアター64、オペラハウス65、美術館66、江戸時代や京都に似せた商店街67が構築される。また、これらが構築されない土地68では、設定した販売価格で1区画の販売を行うことにより、土地68の取り引きができる。
【0034】
土地開発された各施設に対しては、ユーザアバターがその施設に移動することによりその施設を利用することができ、利用に際して利用料をトークンで支払うことにより取り引きを行うことができる。例えば、ユーザアバターがオペラハウス65に移動すると、オペラハウス65が開催しているオペラなどのイベントを観ることができ、その際に入場料をオペラハウス65に支払うことによりオペラハウス65が興行収入をトークンで得ることができる。
【0035】
テナントビル61に入居した企業では、例えば、図13のメタバースデータGで示す受付フロア、図14のメタバースデータHで示す事務フロア、図15のメタバースデータIで示す役員室フロアをテナントビル61内に構築する。ユーザアバターがテナントビル61に入居している企業の受付フロア(メタバースデータG)に入ると、受付に常駐する取引者アバター(受付アバター)が対応する。また、ユーザアバターが企業の事務所(メタバースデータH)に移動すると、複数の取引者アバター(社員アバター)が仕事をしており、ユーザアバターはこれらの社員アバターと会話ができる。ユーザアバターが役員室フロア(メタバースデータI)に移動すると、役員室内の取引者アバター(役員アバター)と会話することできる。
【符号の説明】
【0036】
1 メタバース取引システム
2 サーバ
3 ユーザ端末
4 取引者端末
5 ブロックチェーンネットワーク
20 メタバースデータ部
22 トークンデータ記録部
23 34 41 通信部
24 31 42 出力部
25 35 43 入力部
26 37 45 制御部
27 メタバースデータ作成部
28 30 40 バス
32 メタバースデータ決定部
33 トークンデータ部
36 記憶部
38 ユーザアバター登録部
39 メタバースデータ選択部
44 計算部
46 取引者アバター登録部
47 情報登録部
50 アバター
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2023-03-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メタバースデータを作成したサーバと、ユーザアバターを作成したユーザ端末と、取引者アバターを作成した取引者端末とがブロックチェーンネットワークによって通信可能に接続されて構成されており、
前記メタバースデータを画像表示する手段と、
画像表示されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用する手段と、
採用したメタバースデータに関して前記ユーザ端末と前記取引者端末との間でトークンの収支を含む取り引きを行う手段と、を備え、
前記サーバが作成したメタバースデータ中の特定コンテンツと前記取引者端末とが関連付けられており、前記ユーザアバターが前記メタバースデータ中の特定コンテンツを選択することにより、特定コンテンツに関連付けられた取引者端末の取引者アバターと前記ユーザアバターとの間で取り引きがなされるシステムであって、
前記メタバースデータは土地開発された三次元仮想空間を含み、
前記ユーザアバターは前記土地開発された施設の利用料をトークンで支払う取り引きを行い、
前記特定コンテンツは前記施設内の商品であって、前記ユーザアバターが前記商品を選択したとき、前記ユーザアバターと取引者アバターとの間でトークンによる取り引きが行われることを特徴とするメタバース取引システム。
【請求項2】
前記サーバは、メタバースデータ作成部と、メタバース作成部が作成したメタバースデータの複数を記憶するメタバースデータ部と、を備え、
前記ユーザ端末は、前記メタバースを画像表示する出力部と、前記サーバのメタバースデータ部からメタバースデータを選択するメタバースデータ選択部と、選択されたメタバースデータから特定のメタバースデータを採用するメタバースデータ決定部と、ユーザアバターを登録するユーザアバター登録部と、を備え、
前記取引者端末は、前記メタバースデータに関するトークンを含む情報を登録する情報登録部と、取引者アバターを登録する取引者アバター登録部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載のメタバース取引システム。